JP2008006791A - 筆記具 - Google Patents

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Shinya Suzuki
慎也 鈴木
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Abstract

【課題】携帯することに違和感を生じさせない外径の細い筆記具を提供する。
【解決手段】軸筒1の把持する部分に滑り止め効果を有するグリップ23が設けられた筆記具であって、そのグリップを軸筒の縮径部11に設けると共に、そのグリップの表面は軸筒の表面を超えない高さとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、軸筒の把持する部分に滑り止め効果を有するグリップが設けられた筆記具に関する。
筆記具の把持する部分に滑り止め効果を有するローレットやゴム状弾性体からなるグリップを形成、或いは、取り付けた製品が市販されている。筆記による指と筆記具との滑りが防止されると共に、指などの疲れなどが緩和されると言った理由から、購入するユーザーは増加傾向にある。
その筆記具の1例を具体的に説明する。軸筒の前方には、縮径部が形成されており、その縮径部には弾性体からなるグリップが取り付けられている。そのグリップの表面には、複数の凹溝が形成されており、各凹溝の溝幅が0.1〜0.3mmとなっていると共に、凹溝のピッチが0.2〜0.8mmとなっている。
特開2004−42364号公報。
しかし、上記の従来技術にあっては、軸本体部分の外径と縮径部に取り付けられているグリップの外径がほぼ同一な外径となっている。よって、この様な筆記具に筆記先端を保護するキャップを装着する場合には、そのキャップの外径を大きなものとしなければならなかった。即ち、キャップの内径をグリップの外径と少なくとも同径か、或いは、若干大きくしなければならず、必然的にキャップの外径は軸筒の外径よりも大きくしなければならないのである。その結果、携帯することに違和感を生じさせてしまったり、例えば、手帳などに装着する場合には、その手帳がかなり膨らんでしまったりしてしまう。
本発明は、軸筒の把持する部分に滑り止め効果を有するグリップが設けられた筆記具であって、そのグリップを軸筒の縮径部に設けると共に、そのグリップの表面は軸筒の表面を超えない高さとしたことを要旨とする。
本発明は、軸筒の把持する部分に滑り止め効果を有するグリップが設けられた筆記具であって、そのグリップを軸筒の縮径部に設けると共に、そのグリップの表面は軸筒の表面を超えない高さとしたので、外径の細い筆記具を提供することができる。
図1〜図6に1例を示し説明する。軸筒1は、アクリロニトリルスチレン共重合体から成る軸本体2とポリエステルから成る尾栓3、並びに、先部材4とから構成されている。前記軸本体2と尾栓3は、その双方に円周状のリブが形成されており、そのリブによる乗り越え圧入嵌合によって固定されている。また、軸本体2の前方に取り付けられた先部材4は、切削加工によって形成されており、螺合などの手段によって着脱自在に固定されている。その先部材4は、真鍮で形成されているが、ニッケルメッキ及び電解クロメート処理が施されている。先部材4を着脱することにより、軸筒1の内部に収納されているボールペンリフィル5の交換を容易なものとしている。そのボールペンリフィル5は、インキ6、並びに、そのインキ6の後部に配置され、インキ6の消費と共に追従するグリース7を収容する収納管8と、その収容管8の前部に圧入されたチップホルダー9と、そのチップホルダー9の前部に圧入されたボールペンチップ10から構成されている。
前記軸本体2の前方には、縮径部11が形成されている。その縮径部11の表面の円周方向には複数のローレット12が形成されている。また、縮径部11の長手方向には縦溝13が形成されており、この縦溝13を形成することによって前記ローレット12が部分的に分断されている。分断されていると言っても、放射状であって、且つ、等間隔な位置に分断されている。前記ローレット12は、軸筒1の長手方向に対する滑り止め効果を呈しており、縦溝13は軸筒1の周方向に対する滑り止め効果を呈している。
ここで、一般的に、ローレット12は、軸本体2の表面から突出した状態で形成されるが、本発明におけるローレット12の頂部14は、縮径部11の表面とほぼ同等な高さとなっている。即ち、ローレット12は、縮径部11に周状の谷溝(谷部15)を形成することによって形成されている。その結果、そのローレット12の頂部14は、前記軸本体2の表面をも越えない高さとなっている。具体的に説明すると、ローレット12の頂部14は、軸本体2の表面よりも、ほぼローレットの高さ(縮径部11の表面からローレットの頂部14までの距離H)分低く形成されている。勿論、軸本体2の表面に比し、縮径部11の表面もローレット12の高さ分低く形成されている。ローレット12を軸本体2の表面よりも低い位置に形成することによって、また、縮径部11の表面と同等の高さとすることによって、後述するキャップの外径を小さくすることができ、これによって、細い筆記具を提供することができるのである。
また、縮径部11には前述したように縦溝13が形成されているが、その縦溝13の深さは、ローレット12の谷部15の深さよりも深く形成されている。この縦溝13に指の腹が接触した際、その指の腹が十分に縦溝13内に入り込むようにしているのである。これによって、軸筒1の周方向に対する滑り止め効果が著しく向上する。尚、本例においては、縦溝13を等間隔な位置に6本形成しているが、これに限定されることはなく、4本以上であれば同様の効果が得られる。但し、軸本体2と共にこの縦溝13を射出成形などの手段によって成形する場合には、金型の構成を考慮して、6本の縦溝を形成するのが好ましい。
尚、本例においては、ローレット12の表面積よりも、縦溝13の表面積の方が少なく形成されているが、これに限定されることなく、例えば、ローレット12の表面積と縦溝13の表面積を同等なものとしても良い。
前記ローレット12の断面形状は、半円弧状(円弧部16)をなしている。また、前記縦溝13とローレット12との連結部分も半円弧状の連結部(円弧部17)で連結している。そして、前記ローレット12の円弧部16の半径は、縦溝13との連結部における円弧部17の半径よりも大きく形成されている。
前記縮径部11の前方部には、後述するキャップの嵌合突部18が周状に形成されており、その嵌合突部18の前部には、射出成形の際に発生するゲートが位置する凹部19が形成されている。ゲート残りが発生した場合におけるその突状のゲートを隠蔽するための凹部である。しかし、近年においては、軸筒1の前方部を把持するユーザーも増加する傾向にあることから、前記ゲートを縮径部11の縦溝13の後部に位置させるようにしても良い。
前記軸筒1の前方には、キャップ20が着脱自在に取り付けられている。そのキャップ20は、ポリエチレンテレフタレートからなるキャップ本体21とそのキャップ本体21の前方部に取り付けられた飾りリング22、並びに、キャップ本体21の前端開口部に固定されたクリップ部材23とから構成されている。そのクリップ部材23の前方部には、有底の筒状部24が一体形成されており、その筒状部24の内面には前記ボールペンチップ10の先端部が埋没するゴム状弾性体からなる密閉部材25が圧入・固定されている。
また、前記キャップ本体21の後方内面には、前記縮径部11の嵌合突起18と係合する係合突起26が形成されているが、その係合突起26は部分的に形成されている。具体的に説明すると、等間隔な4箇所に形成されている。そして、その係合突起26の前方には、係合突起26と位置を同じくして係合突起27が形成されているが、その部分的な係合突起27に変え、キャップ内面の全周上に係合突起を形成しても良い。この前方に位置する係合突起27は、キャップ20を軸筒1の後部に嵌合する為の突起であり、軸に沿った形で滑るように着脱される、所謂、ヌル嵌合となっている。
尚、キャップ本体21のゲートは、前記クリップ部材23組付けた際、見えにくい位置になるようクリップ部材23の下側に設けられている。一般的には、ゲートの位置を金型構造上、キャップ本体の開口部の内側に設けるが、樹脂の材質をポリエチレンテレフタレートとし、かつ、透明調の材質を選択した場合は好ましくない。すなわち、ポリエチレンテレフタレートはゲートの周辺が白く濁ったような色になる危険性があり、外観品質の低下を招いてしまう。そこで、本例においては、ゲートの位置をクリップ23の下側に位置させているが、金型構造上可能であれば、クリップ部材23の下側の内側に位置させても良い。より一層、外観品質の低下を防止することができる。
前記キャップ本体21の前部に取り付けられた飾りリング22は、ポリカーボネートから構成されており、その飾りリング22は使用するインキの色表示をなしている。また、キャップ本体21の前端部に固定されたクリップ部材23は、同様にポリカーボネートから構成されている。さらに、前記筒状部24の内側に圧入・固定されている密閉部材25は、ニトリルブタジエンラバーやシリコーンゴム、ブチルゴムなどの弾性材質から構成されているが、使用するインキの種類や、クリップ23の材質によって適宜選択可能である。
クリップ部材23の筒状部24の側部であって、前記飾りリング22が覆う部分には、筒状部24の内外を貫通する空気孔28が形成されている。これは、前記密閉部材25をクリップ部材23の筒状部24に挿着する際、その筒状部24内の空気が圧縮されるが、その圧縮された空気の逃げ通路となっている。
前記クリップ部材23の正面部と天面には島部29が形成されており、その島部29には使用しているインキの色やボールの直径、製品名などを記した印刷が施されている。この島部29の大きさと同等な転写印刷をする際には、島部29の高さは高く、また、島部29の周辺はなるべくエッジ(角部)にすることが望ましい。ちなみに、島部29の高さが低いと、印刷が島部29の周縁部まで付着しまったり、また、周辺がエッジになっていないと印刷が島部29の周辺にバリとなって残ってしまったり、或いは、島部29の大きさより印刷部が小さくなってしまったりする。
本発明の1例を示す外観図(1部断面図)。 図1の縦断面図。 要部外観館図。 図3のA―A線断面図。 図3の要部拡大図。 図4の要部拡大図。
符号の説明
1 軸筒
2 軸本体
3 尾栓
4 先部材
5 ボールペンリフィル
6 インキ
7 グリース
9 チップホルダー
10 ボールペンチップ
11 縮径部
12 ローレット
13 縦溝
14 頂部
15 谷部
16 円弧部
17 円弧部
18 嵌合突部
19 凹部
20 キャップ
21 キャップ本体
22 飾りリング
23 クリップ部材
24 筒状部
25 密閉部材
26 係合突起
27 係合突起
28 空気孔
29 島部

Claims (3)

  1. 軸筒の把持する部分に滑り止め効果を有するグリップが設けられた筆記具であって、そのグリップを軸筒の縮径部に設けると共に、そのグリップの表面は軸筒の表面を超えない高さとしたことを特徴とする筆記具。
  2. 前記グリップを縮径部の周方向に形成したローレットとしたことを特徴とする請求項1記載の筆記具。
  3. 前記グリップを縮径部の長手方向に形成した縦溝としたことを特徴とする請求項1、或いは、請求項2に記載の筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010111083A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Mitsubishi Pencil Co Ltd 複式筆記具

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JP2010111083A (ja) * 2008-11-10 2010-05-20 Mitsubishi Pencil Co Ltd 複式筆記具

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