JP2007533398A - 便蓋のための緩速閉止機構 - Google Patents

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Abstract

本発明に係る、便蓋のための緩速閉止機構(A)は、左ヒンジシャフト(1)と、右ヒンジシャフト(2)と、メインフレーム(3)と、メインフレーム(3)に設けられ便器と整合するスロット付きの足部(4)と、ダンパハウジング(5)と、圧縮部材(6)と、緩速閉止ダンパ(7)とを備えている。そして、この緩速閉止機構(A)は、既存の便蓋に、これを修正することなく容易に取り付け又は取り外すことができる。

Description

本発明は、便蓋(toilet cover)を緩速閉止させるためのフレーム機構に関するものである。
便蓋を円滑に閉止させる機構は、すでに多年にわたって製造されている。便蓋を緩速で閉止させるための従来技術において、便器に取り付けられる機構及びそのフレームはよく知られている。これらの機構及び/又はそのフレームには、それらが多数の部品を有し、複雑な構造を有し、便器をかさばらせる結果となるので、その組み立て及び保守点検が困難となるといった問題がある。
従来技術においては、緩速閉止ダンパのヒンジ取り付け部材が用いられている。この取り付け部材は、工業的に利用され、便器の取り付け穴に個別にはめ込まれ、フレーム部材とは互いに接続されていない。このシステムは、あらゆる種類の便器及び便蓋に適しているといった特徴があるが、フレーム及びダンパの凹部が互いに接続されていないといった事実のため、取り付けが困難である。
さらにもう1つの従来技術においては、緩速閉止ダンパのヒンジ取り付け部材は単一のフレームであり、緩速閉止ダンパは、かぎ爪結合具により凹部に固定されている。しかしながら、緩速閉止ダンパのヒンジに連結されるプラスチックの附属部品が単一片であるといった事実のため、取り付けが困難である。組み立て時には、単一片の取り付け部材は、ダンパに予めはめ込まれ、この後にヒンジの凹部に取り付けられる。しかしながら、この単一片の取り付け部材がヒンジの凹部内に取り付けられたままであるので、分解時にこの部分を取り替えるのが非常に困難である。たとえ緩速閉止ダンパを便蓋に取り付けたとしても、その後の分解時に便器から完全に取り外さなければならない。
さらに、特許文献1〜5に開示された従来技術に係る緩速閉止構造を備えた便蓋は、その構造が複雑であるので、コスト、使用方法及び保守点検の面で問題がある。
独国特許出願公開第10020180号明細書 独国特許出願公開第3718705号明細書 米国特許第6009568号明細書 米国特許第5946740号明細書 米国特許第5842235号明細書
本発明の目的は、既存の便蓋に緩速閉止ダンパシステムを設けるために必要とされる付属部品(アタッチメント)を提供することである。この付属部品により、既存の便蓋を何ら修正することなく、該便蓋に緩速閉止ダンパヒンジ用いることを可能にし、かつ、容易な組み立て及び分解を可能にすることを実現しようとするものである。
本発明に係るシステムは、添付の図面に示されている。なお、図面中において、異なる部品には個別の参照番号が付けられ、これらの参照番号は、符号の説明の欄にまとめられている。
本発明は、ビトラ(登録商標:Vitra(R))又はその他の商品名が付けられた既存の便蓋(トイレカバー)に緩速閉止ダンパ7を設けるように構成されたヒンジフレームと、便蓋のための緩速閉止機構Aとに関するものである。本発明は、市販されている緩速閉止ダンパ7がハウジング5内に着座することを確実にするとともに、該緩速閉止ダンパ7がその凹部(recess)から予期に反して離脱するのを防止することを確実にすることを目的としている。
図1に示す緩速閉止機構Aは、左ヒンジシャフト1と、右ヒンジシャフト2と、メインフレーム3及び該メインフレーム3に設けられ該メインフレーム3を便器(toilet)に取り付けるためのスロット付きの足部4と、ダンパハウジング5と、圧縮部材6と、緩速閉止ダンパ7とを備えている(図2参照)。
図2に示すように、メインフレーム3は、便器に取り付けるための2つのスロット付きの足部4と、両足部4間を伸びる取り付け媒介物(attachment channel)、好ましくは中空直方体と中空半割円柱とが結合されてなるフレームと、ダンパハウジング5のための受入間隙部17と、左側に設けられた左ヒンジシャフト1用の穴15と、右側に設けられた右ヒンジシャフト2用の穴16とを備えている
左ヒンジシャフト1は、4段式構造のものであり、円柱形の左ヒンジシャフト構成部分a(1a)と、六角形(六角柱)の左ヒンジシャフト構成部分b(1b)と、円柱形の左ヒンジシャフト構成部分c(1c)と、円柱形の左ヒンジシャフト構成部分d(1d)とで構成されている。
右ヒンジシャフト2は、4段式構造のものであり、六角形(六角柱)の右ヒンジシャフト構成部分a(2a)と、円柱形の右ヒンジシャフト構成部分b(2b)と、円柱形の右ヒンジシャフト構成部分c(2c)と、円柱形の右ヒンジシャフト構成部分d(2d)とで構成されている。
緩速閉止ダンパ7は、弾性を有するポリマ材料でもって円柱形に形成されている。
ダンパハウジング5は、半円形の間隙部(gap)を有していて、緩速閉止ダンパ7はこの間隙部に堅固に固定されている。ダンパハウジング5は、メインフレーム3の、ダンパハウジング5の受入間隙部17内に配置されるように構成されている。
図2及び図3に示すように、圧縮部材6(compressing member)は、メインフレーム3に取り付けられた両ダンパハウジング5間に配置することができるものであり、該圧縮部材の端面(6a、6b)で緩速閉止ダンパ7を圧縮することができるものである。
図1及び図3に示すように、左ヒンジシャフト1は、左ヒンジシャフト構成部分d(1d)がメインフレーム3内に位置(残留)し、かつ左ヒンジシャフト構成部分1a、1b、1cが左ヒンジシャフト用の穴15から突出するようにして、メインフレーム3に取り付けられている。左ヒンジシャフト用の穴15の直径は、左ヒンジシャフト構成部分d(1d)の直径より小さく、かつ、左ヒンジシャフト構成部分1a、1b、1cの直径より大きい。右ヒンジシャフト2は、右ヒンジシャフト構成部分d(2d)がメインフレーム3内に位置(残留)し、かつ右ヒンジシャフト構成部分2a、2b、2cが右ヒンジシャフト用の穴16から突出するようにして、メインフレーム3に取り付けられている。右ヒンジシャフト用の穴16の直径は、右ヒンジシャフト構成部分d(2d)の直径より小さく、かつ、右ヒンジシャフト構成部分2a、2b、2cの直径より大きい。
両ダンパハウジング5間に受け入れられる図3に示す圧縮部材6の機能により、図2に示す緩速閉止ダンパ7が図3に示すダンパハウジング5を介してダンパハウジング5内の据え付け位置に堅固に着座したときに、図2に示すメインフレーム3の機構が実現される。左ヒンジシャフト1及び右ヒンジシャフト2の回転移動(回転運動)は、圧縮部材の端面6a、6bの機能によって減速され、メインフレーム3内の左ヒンジシャフト1と右ヒンジシャフト2との間の緩速閉止ダンパ7を圧縮する。
図4に示す緩速(円滑)閉止機構Aにおいては、底蓋右ヒンジアーム11と底蓋左ヒンジアーム12とが、便器の底蓋14に取り付けられている。底蓋右ヒンジアーム11は、自由結合部(フリーカップリング)により、右ヒンジシャフト構成部b(2b)に取り付けられている。底蓋左ヒンジアーム12も、左ヒンジシャフト構成部b(1b)に取り付けられている。底蓋左ヒンジアーム12が左ヒンジシャフト構成部分b(1b)に取り付けられているところの穴が、左ヒンジシャフト構成部分b(1b)と同様の六角形であるので、底蓋14及び左ヒンジアーム12は、左ヒンジシャフト1の回転移動を生じさせる機能を有する。その結果、底蓋14は、緩速に閉じ及び開くことができる性質をもつことになる。
図4に示す緩速(円滑)閉止機構Aにおいては、上蓋右ヒンジアーム10と上蓋左ヒンジアーム13とが、便器の上蓋8に取り付けられている。上蓋右ヒンジアーム10は、右ヒンジシャフト構成部分a(2a)に取り付けられている。上蓋左ヒンジアーム13は、自由結合部(フリーカップリング)により、左ヒンジシャフト構成部分a(1a)に取り付けられている。上蓋右ヒンジアーム10が右ヒンジシャフト構成部分a(1a)に取り付けられているところの穴が、右ヒンジシャフト構成部分a(1a)と同様の六角形であるので、上蓋8及び上蓋右ヒンジアーム10は、右ヒンジシャフト2の回転移動を生じさせる機能を有する。その結果、上蓋8は、緩速に閉じ及び開くことができる性質をもつことになる。
図4に示すメインフレーム3の便器取り付け用のスロット付きの足部4におけるチャンネルは、便器にねじ9を締結するのに用いられる。
上記の便蓋用の好ましい緩速閉止機構Aは、本発明の保護範囲を限定することは意図してはいない。本発明による上記知見に鑑みれば、上記の好ましい緩速閉止機構に対するすべての修正は、本発明の保護範囲内のものであると解すべきである。
便蓋のための緩速閉止機構の左前からみた斜視図である。 取り付け前における、便蓋のための緩速閉止機構の左前からみた斜視図である。 ひっくり返した状態における、便蓋のための緩速閉止機構の右後からみた斜視図である。 取り付け後における、便蓋のための緩速閉止機構の右後からみた斜視図である。
符号の説明
A 緩速閉止機構
1 左ヒンジシャフト
1a 左ヒンジシャフト構成部分a
1b 左ヒンジシャフト構成部分b
1c 左ヒンジシャフト構成部分c
1d 左ヒンジシャフト構成部分d
2 右ヒンジシャフト
2a 右ヒンジシャフト構成部分a
2b 右ヒンジシャフト構成部分b
2c 右ヒンジシャフト構成部分c
2d 右ヒンジシャフト構成部分d
3 メインフレーム
4 便器に取り付けるためのスロット付きの足部
5 ダンパハウジング
6 圧縮部材
6a、6b 圧縮部材の端面
7 緩速閉止ダンパ
8 上蓋
9 ねじ
10 上蓋右ヒンジアーム
11 底蓋右ヒンジアーム
12 底蓋左ヒンジアーム
13 上蓋左ヒンジアーム
14 底蓋
15 左ヒンジシャフト用の穴
16 右ヒンジシャフト用の穴
17 ダンパハウジングのための開口部

Claims (19)

  1. 左ヒンジシャフト(1)と、右ヒンジシャフト(2)と、メインフレーム(3)及び該メインフレーム(3)に設けられ該メインフレームを便器に取り付けるためのスロット付きの足部(4)と、ダンパハウジング(5)と、圧縮部材(6)と、緩速閉止ダンパ(7)とを備えていることを特徴とする便蓋のための緩速閉止機構(A)。
  2. 請求項1に記載の緩速閉止機構のメインフレーム(3)であって、
    便器に取り付けるための2つのスロット付きの足部(4)と、両足部間を伸びる取り付け媒介物、好ましくは中空直方体と中空半割円柱とが結合されてなるフレームと、ダンパハウジングのための受入間隙部(17)と、左側に設けられた左ヒンジシャフト用の穴(15)と、右側に設けられた右ヒンジシャフト用の穴(16)とを備えていることを特徴とするメインフレーム。
  3. 請求項1に記載の緩速閉止機構の左ヒンジシャフト(1)であって、
    円柱形の左ヒンジシャフト構成部分a(1a)と、六角形の左ヒンジシャフト構成部分b(1b)と、円柱形の左ヒンジシャフト構成部分c(1c)と、円柱形の左ヒンジシャフト構成部分d(1d)とで構成された4段式構造のものであることを特徴とする左ヒンジシャフト。
  4. 請求項1に記載の緩速閉止機構の右ヒンジシャフト(2)であって、
    六角形の右ヒンジシャフト構成部分a(2a)と、円柱形の右ヒンジシャフト構成部分b(2b)と、円柱形の右ヒンジシャフト構成部分c(2c)と、円柱形の右ヒンジシャフト構成部分d(2d)とで構成された4段式構造のものであることを特徴とする左ヒンジシャフト。
  5. 請求項1に記載の緩速閉止機構のダンパハウジング(5)であって、
    緩速閉止ダンパ(7)が堅固に取り付けられる半円形の間隙部を有し、
    かつ、メインフレームに設けられたダンパハウジング(3)の受入間隙部(17)に配置されるべき構造を有することを特徴とするダンパハウジング。
  6. 請求項1に記載の緩速閉止機構の圧縮部材(6)であって、
    メインフレーム(3)に取り付けられたダンパハウジング(5)の間に配置することができ、かつ、該圧縮部材の端面(6a、6b)で緩速閉止ダンパを圧縮することができることを特徴とする圧縮部材。
  7. 請求項3に記載の左ヒンジシャフト(1)において、
    左ヒンジシャフト構成部分d(1d)がメインフレーム(3)内に存在し、かつ左ヒンジシャフト構成部分a、b、c(1a、1b、1c)が左ヒンジシャフト用の穴(15)から突出するようにして、メインフレーム(3)に取り付けられていることを特徴とする左ヒンジシャフト。
  8. 請求項7に記載の左ヒンジシャフト(1)において、
    左ヒンジシャフト用の穴(15)の直径が、左ヒンジシャフト構成部分d(1d)の直径より小さく、かつ、左ヒンジシャフト構成部分a、b、c(1a、1b、1c)の直径より大きいことを特徴とする左ヒンジシャフト。
  9. 請求項4に記載の右ヒンジシャフト(2)において、
    右ヒンジシャフト構成部分d(2d)がメインフレーム(3)内に存在し、かつ右ヒンジシャフト構成部分a、b、c(2a、2b、2c)が右ヒンジシャフト用の穴(16)から突出するようにして、メインフレーム(3)に取り付けられていることを特徴とする右ヒンジシャフト。
  10. 請求項9に記載の右ヒンジシャフト(2)において、
    右ヒンジシャフト用の穴(16)の直径が、右ヒンジシャフト構成部分d(2d)の直径より小さく、かつ、右ヒンジシャフト構成部分a、b、c(2a、2b、2c)の直径より大きいことを特徴とする右ヒンジシャフト。
  11. 請求項5に記載の緩速閉止ダンパ(7)において、
    ダンパハウジング(5)内に堅固に着座し、ダンパハウジング(5)によってメインフレーム(3)内に定着していることを特徴とする緩速閉止ダンパ。
  12. 請求項6に記載の圧縮部材の端面(6a、6b)であって、
    メインフレーム(3)内の左ヒンジシャフト(1)と右ヒンジシャフト(2)との間の緩速閉止ダンパ(7)を圧縮することを特徴とする端面。
  13. 請求項1に記載の緩速閉止機構(A)のための便器用の底蓋であって、
    それぞれ該底蓋(14)に取り付けられた、底蓋右ヒンジアーム(11)及び底蓋左ヒンジアーム(12)を備えていることを特徴とする底蓋。
  14. 請求項13に記載の便器用の底蓋(14)において、
    上記底蓋右ヒンジアーム(11)が自由結合部によって右ヒンジシャフト構成部分b(2b)に取り付けられ、上記底蓋左ヒンジアーム(12)が左ヒンジシャフト構成部分b(1b)に取り付けられていることを特徴とする底蓋。
  15. 請求項14に記載の便器用の底蓋(14)において、
    上記底蓋左ヒンジアーム(12)が左ヒンジシャフト構成部分b(1b)に取り付けられているところの穴が、左ヒンジシャフト構成部分b(1b)と同様の六角形であることを特徴とする底蓋。
  16. 請求項1に記載の緩速閉止機構(A)のための便器用の上蓋(8)であって、
    それぞれ該上蓋に取り付けられた、上蓋右ヒンジアーム(10)及び上蓋左ヒンジアーム(13)を備えていることを特徴とする上蓋。
  17. 請求項16に記載の便器用の上蓋において、
    上記上蓋右ヒンジアーム(10)が右ヒンジシャフト構成部分a(2a)に取り付けられ、上記上蓋左ヒンジアーム(13)が自由結合部によって左ヒンジシャフト構成部分a(1a)に取り付けられていることを特徴とする上蓋。
  18. 請求項17に記載の便器用の上蓋において、
    上蓋右ヒンジアーム(10)が右ヒンジシャフト構成部分a(2a)に取り付けられているところの穴が、右ヒンジシャフト構成部分a(2a)と同様の六角形であることを特徴とする上蓋。
  19. 請求項2に記載のメインフレーム(3)において、
    該メインフレームを便器に取り付けるためのスロット付きの足部(4)のチャンネルにねじ(9)が取り付けられていて、該ねじにより便器に取り付けられることを特徴とするメインフレーム。
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