JP3941002B2 - ドア取付け金具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアを開口枠に回動自在に取付けることができると共に、その開口枠を柱等の躯体に取付けることのできるドア取付け金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般の建物においては、図1および図10に示すように、ドア20は蝶番Cによって開口枠10に回動自在に取付けられ、また、この開口枠10は柱等の躯体70に別の固定金具Kで取付けられている。従って、ドア20は、実質的に開口枠10によって支持されている。
【0003】
通常、ドア20の重量は中空のいわゆるフラッシュ構造でも15kg程度であり、無垢の木材を使用した高級品では40kg程度もある。従って、毎日の開閉や、建物の歪み、あるいはドア20や開口枠10を取付けるネジの緩み等によって、ドア20と開口枠10あるいは開口枠10と躯体70との間の間隔が変化し、ドア取付け後、数年程度でドア20が開口枠10に接触する等の不具合が発生し易い。
【0004】
その原因が単なるネジの緩みであれば、そのネジを締め直して対処することができるが、それ以外の蝶番Cや固定金具K自体による場合には修正が困難である。かつては、ドア20の接触する部分を鉋等で削り落としたり、蝶番Cの取付け位置を微妙にずらすなどの面倒な調整に頼っていた。
【0005】
こうした点に鑑み、近年では、蝶番Cに調整機構を組み込んで、ドア20の取付け位置を修正できるようにしたものが開発され、広く使用されるようになってきた。
例えば、本出願人が先に出願した蝶番(特開2001−220938)は、ドアを上下、左右および前後の三方向に移動させて微調整することができる。
【0006】
一方、開口枠10と躯体70との位置調整に関しても、両者の間隔を調整できる固定金具が開発され、使用されるようになっている(例えば、特許第2929002号や特許第2966792号に開示の調整金具)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした従来のドア取付構造には、次のような問題点がある。(1)蝶番と固定金具といった二つの別個の部材を必要とするため、取付けが厄介で、その取り扱い(搬送など)も面倒である。
(2)構造が複雑で、調整部分が多いため、調整が厄介である。
ドアを開口枠に取付けるための蝶番と、開口枠を躯体に取付けるための固定金具をそれぞれ別々に取付け、かつそれぞれの調整機構を別々に調整する必要があるため、ドアの建付け調整に多くの時間を要する。すなわち、ドアの建付け時に、まず枠体を固定金具で躯体に取付けてその位置を固定金具の調整機構によって微調整した後、その枠体に蝶番でドアを取付けた後、その蝶番の調整機構によってドアの位置を微調整する必要がある。このとき、蝶番の調整機構によってドアを適正位置に取付けることができない場合は、一旦、ドアを開口枠から取り外して開口枠の躯体に対する位置関係を再度調整し、再びドアを取付ける必要があるなど、調整が厄介となる。
(3)ネジが緩み易く、ドアの取付け姿勢が不安定となり易い。
調整部分が多く、多数のネジを使用しているので、その分、ネジの緩みが発生し易い。特に、ドアを開口枠へ取付ける蝶番は木ねじを使用して行っているので、長期間の開閉による振動により、緩みが発生し易く、その結果、時間の経過と共にドアが傾く等の弊害が発生し易い。
(4)開口枠に高い強度が要求され、高価となる。
開口枠は固定金具によって躯体に取付けられ、また、この開口枠には蝶番によってドアが取付けられるので、これらの取付け姿勢を安定に保つために、開口枠には高い強度が要求される。従って、開口枠は肉厚で重い合板等を使用せざるを得ず、価格も高価となってしまう。
(5)ドア開口部が狭くなる。
開口枠は、高い強度が要求されるために肉厚となり、従って、ドア開口部の幅や高さがそれだけ狭くなってしまう。
【0008】
そこで、本発明の目的とするところは、ドア等の取付けやそれ自体の取り扱いが容易で、構造が簡単で調整が容易であり、ドアの取付け姿勢が長期にわたって安定し、開口枠を廉価することができ、ドア開口部を狭くすることのないドア取付け金具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達するために、請求項1に記載の発明は、後端部同士がヒンジ結合された第一プレート(31)と第二プレート(32)の先端部にそれぞれ結合された、開口枠(10)に取付けられる枠側ベース部材(41)と、ドア(20)端部に取付けられるドア側ベース部材(42)とを備え、開口枠(10)にドア(20)を回動自在に取付けると共に、前記開口枠(10)を柱等の躯体(70)に取付ける金具であって、前記枠側ベース部材(41)に、開口枠(10)を貫通し、内周面に雌ネジを有する雌ネジ部(41b)が設けられ、当該雌ネジ部(41b)には、開口枠(10)側である一方端部に六角のレンチ孔(60b)を有するとともに外周面に雄ネジを有する雄ネジ部材(60)が螺合され、当該雄ネジ部材(60)の躯体(70)側には、躯体(70)に当接し、雄ネジ部材(60)の他方端部と回転自在かつ抜け出し不能に組付く受け部材(61)が設けられ、雄ネジ部材(60)と受け部材(61)の中央部には、ネジ孔(60a,61a)が形成されてなり、前記レンチ孔(60b)に六角レンチを差し込んで前記雄ネジ部材(60)を回転させることにより、前記開口枠(10)を前記躯体(70)に対して移動させて前記ドア(20)の取付け位置を調整するようにしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、後端部同士がヒンジ結合された第一プレート(31)と第二プレート(32)の先端部にそれぞれ結合された、開口枠(10)に取付けられる枠側ベース部材(41)と、ドア(20)端部に取付けられるドア側ベース部材(42)とを備え、開口枠(10)にドア(20)を回動自在に取付けると共に、前記開口枠(10)を柱等の躯体(70)に取付ける金具であって、前記第二プレート(32)は、ドア側ベース部材(42)に対して分離可能であり、ドア側ベース部材(42)は、ドア(20)の厚み方向に左右対称の形状で、ドア(20)から突出することなくドア(20)端部に埋設され、しかもドア側ベース部材(42)にはドア(20)の厚み方向に貫通し、第二プレート(32)の先端部をドア(20)の表側からも裏側からも差込み案内可能なスリット(44)が形成されるとともに、スリット(44)に案内された第二プレート(32)を係止するロック機構が設けられ、前記枠側ベース部材(41)に、開口枠(10)を貫通し、内周面に雌ネジを有する雌ネジ部(41b)が設けられ、当該雌ネジ部(41b)には、開口枠(10)側である一方端部に六角のレンチ孔(60b)を有するとともに外周面に雄ネジを有する雄ネジ部材(60)が螺合され、当該雄ネジ部材(60)の躯体(70)側には、躯体(70)に当接し、雄ネジ部材(60)の他方端部と回転自在かつ抜け出し不能に組付く受け部材(61)が設けられ、雄ネジ部材(60)と受け部材(61)の中央部には、ネジ孔(60a,61a)が形成されてなり、前記レンチ孔(60b)に六角レンチを差し込んで前記雄ネジ部材(60)を回転させることにより、前記開口枠(10)を前記躯体(70)に対して移動させて前記ドア(20)の取付け位置を調整するようにしたことを特徴とする。
【0011】
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、第二プレート(32)の後端部は、第一プレート(31)の後端部に対して調整螺子(36,37)により上下方向に移動自在に結合され、しかも第一プレート(31)の先端部は、枠側ベース部材(41)に形成された第一プレート(31)の板厚よりも幅広の長孔(43)に挿入され調整螺子(47,49)により長孔(43)内で第一プレート(31)の厚み方向に移動自在に結合されるとともに、第一プレート(31)の先端部は、枠側ベース部材(41)に対して調整螺子又は調整カム(45)により接離調整自在に結合されていることを特徴とする。
【0012】
またさらに、請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の発明において、第二プレート(32)の先端部中央には孔(34)が設けられ、ロック機構は、第二プレート(32)に当接する間は収縮するが孔(34)の位置に達すると伸長して孔(34)を係止する弾性突部(51,52)からなり、伸長した弾性突部(51,52)を収縮させて係止を解除可能にしたことを特徴とする。
【0013】
なお、上記の課題を解決するための手段に記載された括弧内の記号は図面及び後述する発明の実施の形態に記載された記号に対応するものである。
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、ヒンジ結合された第一プレートと第二プレートの先端部に、開口枠に取付けられる枠側ベース部材と、ドア端部に取付けられるドア側ベース部材とを備えているので、ドアを開口枠に回動自在に取付けることができる。
【0015】
また、枠側ベース部材に、開口枠を貫通し、内周面に雌ネジを有する雌ネジ部が設けられ、その雌ネジ部には、開口枠側である一方端部に六角孔を有するとともに外周面に雄ネジを有する雄ネジ部材が螺合され、雄ネジ部材の躯体側には、躯体に当接し、雄ネジ部材の他方端部と回転自在かつ抜け出し不能に組付く受け部材が設けられ、さらに、雄ネジ部材と受け部材の中央部には、ネジ孔が形成されているので、開口枠を柱等の躯体に取付けることができる。
【0016】
すなわち、請求項1に記載の発明に係るドア取付け金具は、それのみ(単体)によってドアを開口枠に取付けることができると共に、その開口枠を躯体に取付けることができるので、以下の作用効果を発揮する。
【0017】
(1)ドア取付け金具のみで、ドアと開口枠の取付けができるので、従来と比較して部品点数を減らすことができる。それにより、ドアおよび開口枠の取付け作業が容易であり、また、その部品自体の取り扱いも容易である。
(2)構造が簡単で、調整部材が少ないため、調整が容易である。
従来のように、ドアを開口枠に取付けるための蝶番と、開口枠を躯体に取付けるための固定金具をそれぞれ別々に取付け、かつそれぞれの調整機構を別々に調整する必要がないため、ドアの建付け調整が容易である。
(3)ネジが緩み難く、ドアの取付け姿勢が安定する。
調整部分が少なく、ネジの数も少ないので、その分、ネジの緩みが発生し難い。従って、長期間の開閉による振動によっても緩みが発生し難く、ドアの取付け姿勢が長期にわたって安定する。
(4)開口枠に高い強度が要求されないので、開口枠の低廉化を図ることができる。
ドアを、開口枠ではなく、実質的に躯体で支持するので、開口枠はドアを支える必要がない。従って、肉薄かつ簡易な中空構造のものを使用することができ、低廉なものを使用することができる。
(5)ドア開口部を広くすることができる。
開口枠を肉薄なものとすることができるので、その分、ドア開口部の幅や高さを広くすることができる。
【0018】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、第二プレートとそれに結合された第一プレートそしてその第一プレートに結合された枠側ベース部材から構成される部品が、ドア側ベース部材に対して分離可能で、それらはドア側ベース部材に形成されたスリットに簡単に差し込むだけでワンタッチでドア表側にもドア裏側にも何度でも取付けることができる。よって、いわゆる左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡単にかつ迅速に応じることができる。
【0019】
また、これにより、第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品をドア側ベース部材から取外した状態で梱包することができる。しかも、ドア側ベース部材は、ドアから突出することなくドア端部に埋設されるので搬送時の安定性が良い。
【0020】
さらに、請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用効果に加えて、調整螺子又は調整カムによって、開口枠に対してドアを上下方向,ドア閉時のドア面に沿った左右方向,及びドア閉時のドア厚み方向にそれぞれ移動させることができるので、取付けの際あるいは取付け後に微調整する場合に有効である。
【0021】
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項2または3に記載の発明の作用効果に加えて、ロック機構は、例えばスプリングバネ,係止片や板バネを利用した弾性突部からなるものであるので構造がシンプルである。また、解除も弾性突部を収縮させるだけでよいので簡単である。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、開口枠10は、上下に、本発明に係るドア取付け金具がH,Hが取付けられた蝶番側縦枠材11と,ハンドルLの回動によってドア20から進退するラッチR1を受け入れ可能なラッチ受け具R2が付けられた、蝶番側縦枠材11と同長のラッチ受け具側縦枠材12と,両者の上端部間に挿入、結合された上枠材13と,より構成される。
【0023】
ドア取付け金具Hは、図2乃至図6に示すように、後端部同士がヒンジ結合された第一プレート31と第二プレート32と、それら第一プレート31と第二プレート32の先端部にそれぞれ結合された枠側ベース部材41とドア側ベース部材42よりなり、それによって、開口枠10に対してドア20が回動自在に保持されるよう構成されている。図4に示すように枠側ベース部材41は開口枠10に取付けられ、ドア側ベース部材42はドア20の端部に取付けられる。
【0024】
また、枠側ベース部材41には、開口枠10を貫通し、内周面に雌ネジを有する短円筒状の雌ネジ部41bが設けられている。この雌ネジ部41bには、開口枠10側である一方端部に六角孔60bを有するとともに外周面に雄ネジを有する円筒状の雄ネジ部材60が螺合される。また、当該雄ネジ部材60の躯体70側には、躯体70に当接し、雄ネジ部材60の他方端部と回転自在かつ抜け出し不能に組付く略平板状の受け部材61が設けられている。さらに、雄ネジ部材60と受け部材61の中央部には、ネジ孔60a,61aが形成されている。
【0025】
このドア取付け金具Hの使用状態を、図1および図2に示す。開口枠10にはドア取付け金具Hの枠側ベース部材41がネジによって固定され、また、当該開口枠10は、枠側ベース部材41や固定ネジ62等によって躯体(柱)70に取付けられる。この状態で、ドア20の取付け位置を調整するには、雄ネジ部材60の六角孔60bに六角レンチを差し込んで当該雄ネジ部材60を回転させる。このとき、雄ネジ部材60の端部は受け部材61に回転自在かつ抜け出し不能に組付けられているので、その位置で円滑に回転する。
【0026】
雄ネジ部材60が回転することによって、それに螺合している雌ネジ部41b(枠側ベース部材41)が回転し、これに伴い、開口枠10が躯体70に対して左または右方向へ移動する。これによって、開口枠10を微動させ、その取付け位置を容易に調整することができる。
【0027】
このドア取付け金具Hについてさらに詳細に説明する。ドア側ベース部材42は、ドア20の厚み方向(表裏方向)に左右対称の形状であり、ドア20端部に埋設され、ドア20から突出することなく、複数のねじNによって固定される。すなわち、その幅(最大の幅)はドア20の端面の幅に等しく、ドア20端面から、開口枠10側に突出しないものである。
【0028】
また、ドア側ベース部材42の中央部には、ドア20の厚み方向に貫通し、第二プレート32の先端部をドア20の表側(図5及び図6において右側)からも裏側(図5及び図6において左側)からも差込み案内可能なスリット44が形成されている。また、そのスリット44に案内された第二プレート32を係止するロック機構が設けられている。なお、図示は省略したが第二プレート32の挿入方向とは逆側のスリット44に開口部を覆うキャップを装着してもよい。
【0029】
ロック機構は、スリット44に挿入された第二プレート32に当接する間は収縮するが、挿入にしたがって第二プレート32の先端部中央に設けられた孔34の位置に達すると伸長して孔34を係止する弾性突部からなる。弾性突部は、より具体的には、図7,図8に示すようなスプリングバネ51とそれを介してドア側ベース部材42の厚み方向に突出する係止片52から構成される。図7は、スプリングバネ51が収縮して係止片52が押し込められた状態を示し、図8は、スプリングバネ51が伸長して突出した係止片52で第二プレート32が係止された状態を示す。
【0030】
弾性突部は、第二プレート32のドア20表側からの挿入,ドア裏側からの挿入に関係なく機能するように、係止片52の先端外周にはテーパー面が形成されている。なお、弾性突部として、スプリングバネ51の機能と係止片52の機能とを一体化した板ばねを使用することもできる。
このように、先端部に枠側ベース部材41が結合された第二プレート32とドア側ベース部材42との結合は、ワンタッチで行うことができる。
【0031】
またスリット44を介して係止片52に相対向するドア側ベース部材42の位置には孔46が形成されていて、係止片52による係止を解除させるには、孔46にドライバー等の棒状先端部を差し込み係止片52に当接させ押し込むことにより行われる。すなわち、伸長したスプリングバネ51は収縮させられ、係止片52が押し込まれることにより係止が解除される。
【0032】
第二プレート32の後端部には、図9に示すように、筒状部36が設けられている。筒状部36には切欠き部が設けられたカラー38が嵌め込まれ、カラー38が一体化された筒状部36は、第一プレート31の後端部の上下に間をあけて設けられた筒状の軸受部33,33の間に、鉛直軸35を介して回動自在に取付けられる。軸受部33,33の内側に設けられたねじ部に、鉛直軸35の上下から高さ調整ねじ37,37が螺合されている。調整ねじ37,37の内側には鉛直軸35を受ける凹部37aが形成され、その逆の外側には六角ねじが嵌合される孔37bが形成されている。調整ねじ37は軸受部33よりも長く、調整ねじ37を上下方向に移動することにより調整ねじ37の端部を筒状部36に当接させ、これにより第二プレート32の後端部が、第一プレート31の後端部に対して上下方向に移動自在になるようにされている。その結果、開口枠10に対するドア20の上下方向の微調整が可能となる。調整ねじ37,37の上下には装飾用キャップ39,39が取付けられている。
【0033】
次に第一プレート31の先端部は、枠側ベース部材41に形成された縦長孔43に挿入されている。そして、図6に示すように、第一プレート31の先端部上部には枠側ベース部材41に設けられた調整カム45が嵌め込まれる間隙部31aが設けられ、調整カム45の回転により枠側ベース部材41に対する第一プレート31の位置関係が接近または離間自在にされている。その結果、開口枠10に対するドア20の前後方向(ドア20を閉じた場合のドア20の厚み方向)の微調整が可能となる。なお、調整カム45にかえて、例えば第一プレート31側壁にねじ溝を形成し、その溝に螺合する調整螺子を枠側ベース部材41に設けるようにしてもよい。
【0034】
また、第一プレート31の先端部が挿入される、枠側ベース部材41に形成された縦長孔43の幅は、図7,図8に示すように、第一プレート31の板厚よりも幅広(本実施形態例では第一プレート31の板厚のおよび2倍とした)に設定され、第一プレート31が縦長孔43内で第一プレート31の厚み方向に移動自在にされている。そして、第一プレート31の先端部前側は固定ねじ47により枠側ベース部材41に固定され、その先端部後側には調整用イモねじ49が取付けられている。調整用イモねじ49の調整により、第一プレート31は固定ねじ47で固定された部位を支点にして第一プレート31の厚み方向に移動自在にされている。その結果、開口枠10に対するドア20の左右方向(ドア20を閉じた場合のドア20の厚み方向及び上下方向にともに直角な方向)の微調整が可能となる。図7は、第一プレート31が枠側ベース部材41の内側(図7の上側)に移動してドア20閉時にはドア20の端部が枠側ベース部材41に接近する状態を示し、図8は、第一プレート31が枠側ベース部材41の外側(図7の下側)に移動してドア20閉時にはドア20の端部が枠側ベース部材41から離間する状態を示す。
【0035】
なお、固定ねじ47を緩めると第一プレート31の先端部は調整用イモねじ49が取付けられた状態で上述した調整カム45の作用により枠側ベース部材41に接離自在になるように固定ねじ47が貫通する第一プレート31の孔31b及び調整用イモねじ49が嵌め込まれる枠側ベース部材41の孔41aはともに横長孔にされている。
【0036】
以上のように構成されたドア取付け金具Hによれば、それのみによってドア20を開口枠10に取付けることができると共に、その開口枠10を躯体70に取付けることができるので、次のような作用効果を発揮する。
(1)ドア取付け金具Hのみでドアと開口枠の取付けができるので、取付け作業が容易であり、部品としての取り扱いも容易となる。
(2)構造が簡単で、調整が容易である。
従来のように、ドア20を開口枠10に取付けるための蝶番Cと、開口枠10を躯体に取付けるための固定金具Kをそれぞれ別々に取付け、かつそれぞれの調整機構を別々に調整する必要がないため、ドア20の建付け調整が容易である。(3)ネジが緩み難く、ドア20の取付け姿勢が安定する。
調整部分が少なく、ネジの数も少ないので、その分、ネジの緩みが発生し難い。従って、長期間の開閉による振動によっても緩みが発生し難く、ドア20の取付け姿勢が長期にわたって安定する。
(4)開口枠10に高い強度が要求されないので、開口枠10の低廉化を図ることができる。
ドア20を、開口枠10ではなく、実質的に躯体70で支持するので、開口枠10はドア20の重量を支える必要がない。従って、肉薄かつ簡易な中空構造のものを使用することができ、低廉な開口枠10を使用することができる。例えば、通常の高級ドア20の場合、重量が25〜35kg程度であるので、開口枠10の肉厚は少なくとも30mm程度必要であるが、15mm程度で充分である。これにより、開口枠10を廉価なものとすることができる。
(5)ドア開口部を広くすることができる。
開口枠10を肉薄なものとすることができるので、その分、ドア開口部の幅や高さを広くすることができる。開口枠10の肉厚を30mmから15mmにすれば、開口枠10の幅を30mm広くすることができる。
【0037】
さらに、本発明の実施形態に係るドア取付け金具Hは、以下の作用効果を発揮する。すなわち、枠側ベース部材41が結合された第一プレート31とそれにヒンジ結合された第二プレート32からなるものは、ドア側ベース部材42に対して分離型であり、ドア20の表側からも裏側からも容易に取付けることができるので、現場の要求が左吊元用・右吊元用いずれであっても、その要求に迅速に対応可能である。この場合には所定位置で枠側ベース部材41を開口枠10にねじN止めすればよい。
【0038】
また、梱包時にドア20にはドア側ベース部材42だけが埋設されドア表側又は裏側に突出部はないので梱包は簡単であり、特に緩衝材等を必要としない。
【0039】
【発明の効果】
以上のとおり、請求項1に記載の発明に係るドア取付け金具は、それのみによってドアを開口枠に取付けることができると共に、その開口枠を躯体に取付けることができるので、次の作用効果を発揮する。(1)ドアと開口枠の取付けが容易であり、ドア取付け金具の取り扱いが容易である。(2)構造が簡単で、調整部分が少ないので、調整が容易である。(3)ネジが緩み難く、ドアの取付け姿勢が安定する。(4)開口枠に高い強度が要求されないので、開口枠の低廉化を図ることができる。(5)ドア開口部を広くすることができる。
【0040】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品は、ドア側ベース部材に対して分離可能で、それらはドア側ベース部材に形成されたスリットに簡単に差し込むだけでワンタッチでドア表側にもドア裏側にも何度でも取付けることができるので、左吊元用・右吊元用のいずれか現場の要求に簡単にかつ迅速に応じることができる。また、ドア表側からドア裏側、あるいはその逆に移動させる場合に、従来のように木ネジ等を外したり取付けることは不要であるので、施工が簡単で、しかも木ネジ等の保持力の低下等のデメリットを考慮する必要はない。
【0041】
これにより、第一プレート,第二プレート及び枠側ベース部材からなる部品をドア側ベース部材から取外した状態で梱包することができるので、搬送時に外部からの衝撃で変形破損するおそれはなく、搬送時の安定性が良い。しかも余分な緩衝材を必要としないのでコストの低廉が図れる。しかも、ドア側ベース部材は、ドアから突出することなくドア端部に埋設されるので、搬送時の安定性はより良い。
【0042】
さらに、上下抜き差し式の蝶番の場合、ドアを一旦持ち上げて開口枠側の鉛直軸に鉛直軸筒を落とし込むようにして取り付けるので、ドア上部にはこの鉛直軸の長さ以上の空間が必要で、最低10cm程度の空間が無いとドアの取り付けができず、周囲の状況によっては取り付けが困難となってしまうが、本発明によれば、枠側ベース部材に結合された第一プレートにヒンジ結合された第二プレートをドア側ベース部材に水平に挿入するだけでよいので、ドア周囲に障害物があったり、ドア上部に殆ど空間がない場合にでも対応できる。
【0043】
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用効果に加えて、調整螺子又は調整カムによって、開口枠に対してドアを上下方向,ドア閉時のドア面に沿った左右方向,及びドア閉時のドア厚み方向にそれぞれ移動させることができるので、取付けの際あるいは取付け後に微調整する場合に有効である。
【0044】
さらに、請求項4に記載の発明によれば、請求項2または3に記載の発明の作用効果に加えて、ロック機構は、例えばスプリングバネ,係止片や板バネを利用した弾性突部からなるものであるので構造がシンプルである。また、解除も弾性突部を収縮させるだけでよいので簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドアの正面図である。
【図2】本発明の実施形態例を示すもので、図1のY部における断面図である。
【図3】本発明の実施形態例を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施形態例が取付けられた状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施形態例のドア側ベース部に第二プレートが挿入される前の状態を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態例のドア側ベース部に第二プレートが挿入された状態を示す正面図である。
【図7】本発明の実施形態例のドア側ベース部に第二プレートが係止される前の状態を示す、図6のA−A断面図である。
【図8】本発明の実施形態例のドア側ベース部に第二プレートが係止された状態を示す、図6のA−A断面図である。
【図9】本発明の実施形態例の第一プレートと第二プレートとのヒンジ結合部の構成を示す分解斜視図である。
【図10】従来例を示すもので、図1のY部における断面図である。
【符号の説明】
10 開口枠
11 蝶番側縦枠材
12 ラッチ受け具側縦枠材
13 上枠材
20 ドア
31 第一プレート
31a 間隙部
31b 孔
32 第二プレート
33 軸受部
34 孔
35 鉛直軸
36 筒状部
37 調整ねじ
37a 凹部
37b 孔
38 カラー
39 キャップ
41 枠側ベース部材
41a 孔
41b 雌ネジ部
42 ドア側ベース部材
43 縦長孔
44 スリット
45 調整カム
46 孔
47 固定ねじ
49 調整用イモねじ
51 スプリングバネ
52 係止片
60 雄ネジ部材
60a ネジ孔
60b 六角孔
61 受け部材
61a ネジ孔
62 固定ネジ
70 躯体
C 蝶番
H ドア取付け金具
K 固定金具
L ハンドル
N ねじ
R1 ラッチ
R2 ラッチ受け具

Claims (4)

  1. 後端部同士がヒンジ結合された第一プレートと第二プレートの先端部にそれぞれ結合された、開口枠に取付けられる枠側ベース部材と、ドア端部に取付けられるドア側ベース部材とを備え、開口枠にドアを回動自在に取付けると共に、前記開口枠を柱等の躯体に取付ける金具であって、
    前記枠側ベース部材に、開口枠を貫通し、内周面に雌ネジを有する雌ネジ部が設けられ、
    該雌ネジ部には、開口枠側である一方端部に六角のレンチ孔を有するとともに外周面に雄ネジを有する雄ネジ部材が螺合され、
    該雄ネジ部材の躯体側には、躯体に当接し、雄ネジ部材の他方端部と回転自在かつ抜け出し不能に組付く受け部材が設けられ、
    雄ネジ部材と受け部材の中央部には、ネジ孔が形成されてなり、前記レンチ孔に六角レンチを差し込んで前記雄ネジ部材を回転させることにより、前記開口枠を前記躯体に対して移動させて前記ドアの取付け位置を調整するようにしたことを特徴とするドア取付け金具。
  2. 後端部同士がヒンジ結合された第一プレートと第二プレートの先端部にそれぞれ結合された、開口枠に取付けられる枠側ベース部材と、ドア端部に取付けられるドア側ベース部材とを備え、開口枠にドアを回動自在に取付けると共に、前記開口枠を柱等の躯体に取付ける金具であって、
    前記第二プレートは、ドア側ベース部材に対して分離可能であり、前記ドア側ベース部材は、ドアの厚み方向に左右対称の形状で、ドアから突出することなくドア端部に埋設され、しかもドア側ベース部材にはドアの厚み方向に貫通し、第二プレートの先端部をドアの表側からも裏側からも差込み案内可能なスリットが形成されるとともに、該スリットに案内された第二プレートを係止するロック機構が設けられ、
    前記枠側ベース部材に、開口枠を貫通し、内周面に雌ネジを有する雌ネジ部が設けられ、
    該雌ネジ部には、開口枠側である一方端部に六角のレンチ孔を有するとともに外周面に雄ネジを有する雄ネジ部材が螺合され、
    該雄ネジ部材の躯体側には、躯体に当接し、雄ネジ部材の他方端部と回転自在かつ抜け出し不能に組付く受け部材が設けられ、
    雄ネジ部材と受け部材の中央部には、ネジ孔が形成されてなり、前記レンチ孔に六角レンチを差し込んで前記雄ネジ部材を回転させることにより、前記開口枠を前記躯体に対して移動させて前記ドアの取付け位置を調整するようにしたことを特徴とするドア取付け金具。
  3. 前記第二プレートの後端部は、第一プレートの後端部に対して調整螺子により上下方向に移動自在に結合され、しかも第一プレートの先端部は、枠側ベース部材に形成された第一プレートの板厚よりも幅広の長孔に挿入され調整螺子により長孔内で第一プレートの厚み方向に移動自在に結合されるとともに、第一プレートの先端部は、枠側ベース部材に対して調整螺子又は調整カムにより接離調整自在に結合されていることを特徴とする請求項2に記載のドア取付け金具。
  4. 前記第二プレートの先端部中央には孔が設けられ、前記ロック機構は、第二プレートに当接する間は収縮するが前記孔の位置に達すると伸長して孔を係止する弾性突部からなり、伸長した弾性突部を収縮させて係止を解除可能にしたことを特徴とする請求項2または3に記載のドア取付け金具。
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