JP2007531021A - 機械的に分離可能なケーブル - Google Patents
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Abstract
少なくとも1つの伝送エレメント(4)を案内するためのケーブルコア(2)と、このケーブルコアを取り囲む、伝送エレメントを防護するためのケーブルシース(3)とを備えたケーブル(1)は、このケーブル(1)の周方向に分配された、このケーブルの長手方向に延びる少なくとも2つの弱化箇所(11,12,13,14)を有している。これらの弱化箇所はケーブルシース(3)に配置されている。この場合、このケーブルシース(3)には、相応の弱化箇所(11,12,13,14)に隣接したケーブルシース材料(3)の、各弱化箇所に向かい合ったそれぞれ1つの表面(15)が設けられている。この場合、ケーブルシース材料(3)は、各表面(15)の、弱化箇所(11,12,13,14)に向かい合った側で、残りのケーブルシース材料に全く結合されていないかまたはほぼ結合されていない。弱化箇所(11,12,13,14)は、この弱化箇所でのケーブルシース(3)の一貫した切断時に、ケーブルシースセグメント(6)が取外し可能であるように配置されている。したがって、ケーブルシース(3)が比較的簡単にかつ十分に損傷なしに残りのケーブル構成要素から取外し可能となる。
Description
本発明は、機械的に分離可能なケーブルであって、少なくとも1つの伝送エレメントを案内するためのケーブルコアと、該ケーブルコアを取り囲む、伝送エレメントを防護するためのケーブルシースとが設けられている形式のものに関する。
光学的な信号または電気的な信号、たとえばデータ、画像または音を伝送するためのケーブルの伝送エレメントを外的な影響から十分に遠ざけるためには、伝送エレメントが、一般的に被覆体によって防護されている。たとえばグラスファイバの形の光導波路を外的な影響に対して防護するための可能性は、光導波路が被覆層(いわゆるコーティング)を備えており、光導波路のこの被覆層にわたって、適切なプラスチックから成るケーブルシースの形の固い防護被覆体が被着されることにある。通信ケーブルは、主にHDPEプラスチック(高密度ポリエチレン)から成る抵抗性のシースで被覆される。
特に設置および接続のためには、ケーブルのケーブルシースを開放して光導波路から取り外すことが必要となる。たとえばHDPEケーブルシースの形のケーブルシースを困難にしか再び取り外すことができないことによって、このケーブルの設置技術もしくは接続技術が困難になる。このケーブルの開放には手間がかかり、しばしば、ケーブルもしくは伝送エレメントの損傷もしくは損害が排除されていない。しばしば、使用者によって、伝送エレメントへの良好な接近可能性が、ケーブルのケーブル端部から遠く離れても要求される(Mid Span Access)。これによって、より大きな範囲にわたるケーブルシースの取外しが必要となる。この場合、ケーブルが分離されてはならない。このことは、特にいわゆる「中心心線」を備えたケーブルの場合に特に困難になる。このケーブルでは、張力を吸収するためのテンションエレメントがケーブルの長手方向で外側のシース領域に敷設されている。ここでは、中心心線の、伝送エレメントが位置する中心に案内された管に到達するために、ケーブルシースの取外しに対して付加的にさらにテンションエレメントも取り外されなければならない。
従来、ケーブルのケーブルシースを取り外すために、いわゆる「引裂き糸」または匹敵し得る長く延ばされた抗張性のエレメントをケーブルシース内に埋め込むことが一般的である。このような抗張性のエレメントは自体、作用点と異なる機能をケーブルシースに規定する必要がなく、抗張性のエレメントへの張力の使用によって、作用点でのケーブルシースの一貫した切断を可能にしなければならない。引裂き糸は、通常、ケーブルシース内に埋め込まれていて、したがって、ケーブルシースの機械的な分離を可能にする。
本発明の課題は、ケーブルシースが比較的簡単にかつ可能な限り損害なしに残りのケーブル構成要素から取外し可能である、機械的に分離可能なケーブルを提供することである。
さらに、本発明の課題は、このようなケーブルを製作するための方法を提供することである。
これらの課題は、請求項1記載のケーブルおよび請求項19記載の方法によって解決される。
少なくとも1つの伝送エレメントを案内するためのケーブルコアと、このケーブルコアを取り囲む、伝送エレメントを防護するためのケーブルシースとを備えた本発明によるケーブルは、このケーブルの周方向に分配された、このケーブルの長手方向に延びる少なくとも2つの弱化箇所を有している。これらの弱化箇所はケーブルシースに配置されている。このケーブルシースには、相応の弱化箇所に隣接したケーブルシース材料の、各弱化箇所に向かい合ったそれぞれ1つの表面が設けられている。この場合、ケーブルシース材料は、各表面の、弱化箇所に向かい合った側で、残りのケーブルシース材料に全く結合されていないかまたはほぼ結合されていない。弱化箇所は、この弱化箇所でのケーブルシースの一貫した切断時に、ケーブルシースセグメントが取外し可能であるように配置されている。
ケーブルシースへの弱化箇所の配置によって、ケーブルシースまたは、たとえば円セグメントの形のケーブルシース区分を比較的容易にかつ十分に損害なしに残りのケーブル構成要素から切り外すことが可能となる。弱化箇所は、適切な工具によってかまたは工具の補助なしでさえ、ケーブルシースのセグメントの切外しが可能となるように配置することができる。弱化箇所は、有利にはケーブル製作の間にケーブルの長手方向に形成される。弱化箇所は、ケーブルシースの取外しために、ケーブルシースセグメントが取外し可能であり、こうして、ケーブルコアへの接近が提供されるようにケーブルシースに配置されている。
このようなケーブルを製作するためには、ケーブルシースが押出し成形され、弱化箇所が、有利にはケーブルシースの押出し成形時にまたは押出し成形の間に加工される。
有利には、弱化箇所の少なくとも1つが切欠きによって形成されている。この切欠きは、特にV字形の構成でケーブルの半径方向に形成されている。このようなV字形の弱化箇所は、ケーブルの半径方向で、有利にはケーブルシースの約10%〜20%を貫通している。
1つの構成では、弱化箇所の少なくとも1つが、ケーブルの半径方向にスリット状に形成されている。このようなスリット状の弱化箇所は、ケーブルの半径方向でケーブルシースの外面に向かって開放されていてよい。他方では、このようなスリット状の弱化箇所は、ケーブルの半径方向でケーブルシースの内面に向かって開放されていてよい。スリット状の弱化箇所の第1の構成は、弱化箇所に外部から容易に接近可能であると共にこの弱化箇所を良好に認識することができるという利点を有している。第2の構成は、ケーブルシースの、外部に向かって滑らかな表面が得られるという利点を有している。第2のスリット状の構成の場合の充填されていない弱化箇所には外部から接近可能でなく、これによって、この弱化箇所は汚染もされ得なければ、損傷もし得ない。
有利には、このような弱化箇所は、ケーブルの周方向に約1mm未満の幅、特に250μm〜500μmの間の幅を有している。このような幅は、特にケーブルシースが押出し成形され、弱化箇所がケーブルシースの押出し成形の間に加工される場合に、今日の製造技術的な可能性に相当している。このように寸法設定された弱化箇所によって、ケーブルシースがその安定性において著しく弱化されない。有利には、このような弱化箇所はケーブルの半径方向でケーブルシースの約80%を貫通している。
1つの構成では、弱化箇所の少なくとも1つが充填されておらず、これによって、たとえば開放した切欠きまたは開放したスリットがケーブルシースに成形される。このような開放した弱化箇所には容易に接近可能であり、これによって、ケーブルシースを一貫して切断するために、工具を容易に弱化箇所に係合させることができる。
別の構成では、弱化箇所の少なくとも1つが分離層として形成されている。この分離層はケーブルの半径方向に延びている。このような分離層は、たとえばケーブルシースの残りの材料と異なる材料を有している。有利には、弱化箇所と主要なケーブルシース材料との、向かい合って位置する表面の間の分離効果を生ぜしめる材料が分離層のために使用される。ケーブルシースがMDPE(中密度ポリエチレン)から製造されている事例では、分離層のために適した材料は、特にポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネートまたは主要なケーブルシース材料の融点と著しく異なる融点を備えた材料である。
ケーブルの有利な構成によれば、ケーブルシースに少なくとも1つのテンションエレメントまたは支持エレメントが配置されている。このテンションエレメントまたは支持エレメントは、特にケーブルを長手方向で張力および剪断力に対して安定化させるために必要となる。したがって、テンションエレメントは抗張性にもしくは引張り強さを備えて形成されていて、たとえば抗張性の糸、たとえばアラミド糸を含有している。これに対して、支持エレメントは、高い剛性を得るために、たとえばGFKプラスチックを有している。いま、本発明によれば、ケーブルシースの弱化箇所の少なくとも1つが、ケーブルの半径方向でテンションエレメントまたは支持エレメントにほぼ重なるようにケーブルの周方向に配置されている。弱化箇所の半径方向と、テンションエレメントまたは支持エレメントの半径方向とは同じであってよい。この場合、弱化箇所はテンションエレメントまたは支持エレメントの上方にまたは下方に同じ半径方向で位置していてよい。弱化箇所がテンションエレメントまたは支持エレメントの上方に位置している場合、弱化箇所が、たとえばケーブルシースを切断するための工具を案内するための補助手段として使用されると有利である。こうして、ケーブルコアの損傷を回避することができる。なぜならば、まず、テンションエレメントまたは支持エレメントで切断されるからである。このようなテンションエレメントまたは支持エレメントが露出させられている場合には、このテンションエレメントまたは支持エレメントをケーブルシースのさらなる裂開のために使用することができる。テンションエレメントおよび支持エレメントは、前述した弱化箇所の各構成、つまり、内向きに位置する構成、外向きに位置する構成、V字形の構成、スリット状の構成、分離層で充填された構成または充填されていない構成に組合せ可能である。
本発明によるケーブルの別の有利な構成によれば、このケーブルがケーブルシースの内側に、心線被覆体を備えた心線を有している。この心線の内部には、伝送エレメントが配置されている。心線は、たとえば内部に設けられた複数の光ファイバを備えた光学的な束心線として形成されている。この構成によれば、有利には、心線被覆体にも、ケーブルの長手方向に延びる少なくとも1つの弱化箇所が配置されている。この弱化箇所によって、心線被覆体が分離可能となる。これによって、ケーブルの完全な開放が可能となる。なぜならば、ケーブルシースだけでなく、内側に位置する心線も、各弱化箇所によって容易に取外し可能であるからである。
有利には、心線被覆体の弱化箇所は、ケーブルの半径方向でケーブルシースの弱化箇所の1つにほぼ重なるようにケーブルの周方向に配置される。これによって、ケーブルシースに設けられた弱化箇所の位置が、心線に設けられた相応の弱化箇所の位置に合致している。これによって、ケーブルシースと心線被覆体との、容易に接近可能な取外しが1回の作業工程で可能にされている。さらに、ケーブルシースの開放後、「適正な」心線セグメントが把持される。この目的のためには、ケーブルシースと心線被覆体とが、有利には同じプロセスステップで製作される。たとえば、心線被覆体の弱化箇所は、ケーブルシースを製作するための押出し器の通走時に心線被覆体内に進入する工具によって製作される。したがって、たとえば、走入された中心管が押出し器ヘッドの通走時に適切な工具によってスリット付けされる。この場合、同時にケーブルシースにその弱化箇所が加工される。
以下に、本発明によるケーブルの有利な構成を図面につき詳しく説明する。
図1には、ケーブルの1つの実施例の、複数の箇所で分離されたケーブルシースの概略的な横断面が示してある。ケーブル1は、光ファイバの形の伝送エレメント4を案内するための中心の束心線の形のケーブルコア2を有している。ケーブルシース3はケーブルコア2を取り囲んでいて、ファイバ4もしくは中心心線2を防護するために働く。ケーブル1の周方向に分配された、このケーブルの長手方向に延びる複数の弱化箇所11が設けられている。これらの弱化箇所11はケーブルシース3に配置されている。弱化箇所11は、この弱化箇所でのケーブルシース3の一貫した切断時にケーブルシースセグメント6が取外し可能であるように配置されている。弱化箇所11は、図1には一般的な開口としてしか示していない。この開口はすでに一貫して切断されている。弱化箇所11の少なくとも2つの一貫した切断によって、たとえば符号6で示した介在するケーブルシースセグメントを取り外すことができる。
図2Aには、ケーブルの横断面図が示してある。この横断面図では、ケーブルシースに配置された種々異なる構成の弱化箇所が同じケーブルに設けられている。このケーブルの構成によれば、ケーブル1はケーブルシース3の内部に、心線被覆体2を備えた中心心線を有している。この中心心線の内部には、光ファイバ4が配置されている。中心心線自体は中心の支持エレメント5を有している。ケーブルシース3内には、支持エレメント7が配置されている。これらの支持エレメントは、特にケーブルを剪断力または横力に対して安定化させるために必要となる。支持エレメント7は、高い剛性を得るために、たとえば繊維強化プラスチックを有している。
図2Aでは、弱化箇所12,13がケーブル1の半径方向にスリット状に形成されている。弱化箇所12はケーブルの半径方向でケーブルシース3の外面31に向かって開放している。これに対して、弱化箇所13はケーブルの半径方向でケーブルシース3の内面32に向かって開放している。弱化箇所12の構成は、この弱化箇所に外部から容易に接近可能であると共にこの弱化箇所を良好に認識することができるという利点を有している。弱化箇所13の構成は、ケーブルシース3の滑らかな表面が得られるという利点を有している。
弱化箇所12,13は、ケーブル1の周方向に約1mm未満の幅、特に250μm〜500μmの間の幅を有している。このように寸法設定された弱化箇所12,13によって、ケーブルシース3がその安定性において著しく弱化されない。有利には、弱化箇所12,13はケーブルの半径方向でケーブルシース3の約80%を貫通している。この事例では、ケーブルシース3が80%だけ弱化箇所で減じられていて、シース材料の20%が残されている。
図2Bには、図2Aに示したケーブルの詳細図、特にケーブルシース3に配置された弱化箇所12の拡大図が示してある。図面と、この図面につき説明する原理とは、相応して弱化箇所13(および引き続きさらに示す弱化箇所14,20)に使用可能である。弱化箇所12によって、ケーブルシース3には、弱化箇所に隣接したケーブルシース材料3の、弱化箇所12に向かい合った表面15a,15b,15cが形成される。ケーブルシースは主に一種類の材料から形成されている。この場合、主要なケーブルシース材料3は、表面15a,15b,15cの、弱化箇所12に向かい合った側で、この(同じ)ケーブルシース材料の残りの部分に対して全く結合しないかまたはほぼ結合しない。これによって、ケーブルシース3がこの箇所でより容易に分離可能であることが生ぜしめられる。なぜならば、ケーブルシース材料がこの箇所で、欠落した結合もしくはほんの僅かな結合に基づき容易に分離可能であるからである。にもかかわらず、弱化箇所12は、ケーブルシース3がその安定性において著しく弱化されないように寸法設定される。
弱化箇所12,13は充填されていなくてよく、これによって、開放したスリットがケーブルシース3に成形される。このような開放した弱化箇所には容易に接近可能であり、これによって、ケーブルシースを一貫して切断するために、工具を容易に弱化箇所内に係合させることができる。
ケーブルシースの少なくとも1つまたは全ての弱化箇所は、残りの主要なケーブルシース3と異なる、分離層として働く材料で充填されていてよい。
別の構成では、ケーブルの半径方向に延びる左側に図示した弱化箇所12が分離層を備えて形成されている。この分離層12は、主要なケーブルシース3と異なる材料16、特に弱化箇所12と主要なケーブルシース材料3との、向かい合って位置する表面の間の欠落した固着またはほんの僅かな固着に基づき分離効果を生ぜしめる材料を有している。分離箇所13も分離材料16で選択的に充填されていてよいかまたは、図示のように、充填されていなくてよい。ケーブルシースが主にMDPE(中密度ポリエチレン)から製造されている事例では、分離層ために適した材料、特にポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネートまたはケーブルシース材料の融点と著しく異なる融点を備えた材料が設けられている。有利には、1つのケーブルシースの全ての弱化箇所は同じ構成で形成されており、全ての弱化箇所がこのような分離層を備えているかまたは弱化箇所の一部がこのような分離層を備えており、残りの弱化箇所はこのような分離層を有していない。図2Aでは、両弱化箇所12が、上述した材料から形成することができる材料16で充填されている。
図3には、ケーブルシースに配置された別の構成の弱化箇所を備えたケーブルの横断面図が示してある。弱化箇所14は切欠きとして形成されている。この切欠きはV字形の構成でケーブルの半径方向に成形されている。切欠き14はケーブルの半径方向でケーブルシースの約10%〜20%を貫通している。さらに、ケーブルシース3内には、テンションエレメント8と支持エレメント7とが配置されている。切欠き14は、ケーブル1の半径方向でテンションエレメント8にほぼ重なるようにケーブル1の周方向に配置されている。この場合、半径方向で見て、1つの切欠き14が1つのテンションエレメント8の上方でケーブルシースに配置されている。択一的には、切欠き14がケーブルの半径方向で支持エレメント7に重なる配置形式も考慮される。半径方向で見て、切欠きは1つの支持エレメント7の上方に配置されていてよい(図示せず)。このような互いに相対的な配置形式によって、切開による切欠き14でのケーブルシース3の一貫した切断時に、まず、テンションエレメント8もしくは支持エレメント7で切断されると、ケーブルコアの損傷を回避することができる。このようなテンションエレメント8または支持エレメント7が露出させられている場合には、このエレメントをケーブルシース3のさらなる裂開のために使用することができる。
図4には、ケーブルシース3だけでなく、中心心線の心線被覆体2にも、ケーブルの長手方向に延びる各弱化箇所13;20が配置されたケーブル1の横断面図が示してある。この場合、弱化箇所20は、外向きに開放したスリットまたは切欠きとして形成されていて、その構造および作用原理において前記実施例のケーブルシース3の弱化箇所12〜14に相当している。これによって、ケーブル1の完全な開放が可能にされている。なぜならば、ケーブルシース3だけでなく、内側に位置する心線被覆体2も各弱化箇所13,20によって容易に取外し可能であるからである。
弱化箇所はケーブルシースの押出し成形と同時に形成することができる。スリットは、シース押出し成形の間にまたはシース押出し成形と同時に加工することができる。このためには、押出し器ヘッドに、弱化箇所をシースに加工するために、適切な工具が設けられている。また、シース材料3を分離材料16と一緒に共に押し出すこともできる。図4に示した構成では、押出し器ヘッドの通走時の同一のプロセスステップで中心管2が適切な工具によってスリット付けされ、同時にシースに弱化箇所13が適切な工具によって加工されるかまたはほんの僅かに固着する分離層材料がシース材料3と同時に押し出される。
有利には、心線被覆体2の弱化箇所20は、それぞれケーブルの半径方向でケーブルシース3の1つの弱化箇所13にほぼ重なるようにケーブル1の周方向に配置されている。これによって、ケーブルシース3に設けられた弱化箇所13の位置が、心線被覆体2に設けられた相応の弱化箇所20の位置に合致する。これによって、ケーブルシース3と心線被覆体2との、容易に接近可能な取外しが1回の作業工程の間に可能にされている。さらに、ケーブルシース3の開放後、オペレータによって監視される心線セグメントが把持される。
1 ケーブル、 2 ケーブルコアまたは心線被覆体、 3 ケーブルシース、 4 伝送エレメント、 5 支持エレメント、 6 ケーブルシースセグメント、 7 支持エレメント、 8 テンションエレメント、 11 弱化箇所、 12 弱化箇所、 13 弱化箇所、 14 弱化箇所、 15a,15b,15c 表面、 16 分離材料、 20 弱化箇所、 31 外面、 32 内面
Claims (22)
- ケーブル(1)において、
−少なくとも1つの伝送エレメント(4)を案内するためのケーブルコア(2)と、該ケーブルコアを取り囲む、伝送エレメントを防護するためのケーブルシース(3)とが設けられており、該ケーブルシースが、主要な材料を有しており、
−当該ケーブル(1)の周方向に分配された、当該ケーブルの長手方向に延びる少なくとも2つの弱化箇所(11,12,13,14)が設けられており、該弱化箇所が、ケーブルシース(3)に配置されており、
−該ケーブルシース(3)に、相応の弱化箇所(11,12,13,14)に隣接した主要なケーブルシース材料(3)の、各弱化箇所に向かい合ったそれぞれ1つの表面(15)が設けられており、主要なケーブルシース材料(3)が、各表面(15)の、弱化箇所(11,12,13,14)に向かい合った側で、主要なケーブルシース材料の残りの部分に、減じられて結合されており、
−弱化箇所(11,12,13,14)でのケーブルシース(3)の一貫した切断時に、ケーブルシースセグメント(6)が取外し可能であるように、弱化箇所が互いに配置されていることを特徴とする、ケーブル。 - 少なくとも1つの弱化箇所(14)が、切欠きによって形成されており、該切欠きが、特にV字形の構成で当該ケーブル(1)の半径方向に形成されている、請求項1記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(14)が、当該ケーブルの半径方向でケーブルシース(3)の約10%〜20%を貫通している、請求項2記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(12,13)が、当該ケーブルの半径方向にスリット状に形成されている、請求項1から3までのいずれか1項記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(12)が、当該ケーブル(1)の半径方向でケーブルシース(3)の外面(31)に向かって開放している、請求項4記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(13)が、当該ケーブル(1)の半径方向でケーブルシース(3)の内面(32)に向かって開放している、請求項4記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(12,13)が、当該ケーブル(1)の周方向に、約1mm未満の幅、特に250μm〜500μmの間の幅を有している、請求項4から6までのいずれか1項記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(12,13)が、当該ケーブル(1)の半径方向でケーブルシース(3)の約80%を貫通している、請求項4から7までのいずれか1項記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(11,12,13,14)が、主要なケーブルシース材料によって充填されていない、請求項1から8までのいずれか1項記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(11,12,13,14)が、分離層として形成されており、該分離層が、当該ケーブル(1)の半径方向に延びていて、主要なケーブルシース材料と異なる材料を有している、請求項1から8までのいずれか1項記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(11,12,13,14)が、主要なケーブルシース材料(3)と異なる材料(16)を有している、請求項1から10までのいずれか1項記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(11,12,13,14)が、該弱化箇所(11,12,13,14)と主要なケーブルシース材料(3)との、向かい合って位置する表面の間の分離効果を生ぜしめる材料(16)で充填されている、請求項1から11までのいずれか1項記載のケーブル。
- 少なくとも1つの弱化箇所(11,12,13,14)が、少なくとも一種類の材料、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネートで充填されているかまたは主要なケーブルシース材料(3)の融点と異なる融点を備えた材料を有している、請求項11または12記載のケーブル。
- −ケーブルシース(3)内に少なくとも1つのテンションエレメント(8)または支持エレメント(7)が配置されており、
−ケーブルシース(3)の少なくとも1つの弱化箇所(14)が、当該ケーブル(1)の、テンションエレメント(8)または支持エレメント(7)とほぼ同じ半径方向に位置しているように当該ケーブル(1)の周方向に配置されている、請求項1から13までのいずれか1項記載のケーブル。 - −当該ケーブル(1)が、ケーブルシース(3)の内側に、心線被覆体(2)を備えた心線を有しており、該心線の内部に伝送エレメント(4)が配置されており、
−テンションエレメント(8)または支持エレメント(7)が、当該ケーブル(1)の半径方向でケーブルシースの少なくとも1つの弱化箇所(14)と心線被覆体(2)との間に配置されている、請求項14記載のケーブル。 - −当該ケーブル(1)が、ケーブルシース(3)の内側に、心線被覆体(2)を備えた心線を有しており、該心線の内部に伝送エレメント(4)が配置されており、
−心線被覆体(2)に、当該ケーブルの長手方向に延びる少なくとも1つの弱化箇所(20)が配置されており、該弱化箇所(20)によって、心線被覆体(2)が分離可能である、請求項1から15までのいずれか1項記載のケーブル。 - 心線被覆体(2)の弱化箇所(20)の半径方向が、ケーブルシース(3)の1つの弱化箇所(13)の半径方向にほぼ重なるように、心線被覆体(2)の弱化箇所(20)が、当該ケーブルの周方向に配置されている、請求項16記載のケーブル。
- 伝送エレメント(4)が、光導波路として形成されている、請求項1から17までのいずれか1項記載のケーブル。
- 請求項1から18までのいずれか1項記載のケーブルを製作するための方法において、ケーブルシース(3)を押出し成形し、弱化箇所(11,12,13,14)をケーブルシースの押出し成形の間に加工することを特徴とする、ケーブルを製作するための方法。
- 心線被覆体(2)を備えた、内部に伝送エレメント(4)が配置された心線をケーブルシース(3)の内側に配置し、この場合、ケーブル(1)の長手方向に延びる少なくとも1つの弱化箇所(20)を心線被覆体(2)に加工する、請求項19記載の方法。
- ケーブルシース(3)と心線被覆体(2)とを同じプロセスステップで製作する、請求項20記載の方法。
- 心線被覆体(2)の弱化箇所(20)を、ケーブルシース(3)を製作するための押出し器の通走時に心線被覆体(2)内に進入する工具によって製作する、請求項20または21記載の方法。
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