JP2007526272A - sp2混成した第四級窒素原子を有する化合物の製造方法 - Google Patents

sp2混成した第四級窒素原子を有する化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

sp2混成した第四級窒素原子を有する少なくとも1つのカチオンを含有するイオン化合物の製造方法であって、二重結合した窒素原子を含有する化合物を、ジアルキルスルファートと、前記ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下で反応させ、この得られた、スルファートアニオンを有するイオン化合物を、場合によりアニオン交換にかける、イオン化合物の製造方法。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、sp2混成した第四級窒素原子を有するカチオンを含有するイオン化合物の製造方法であって、二重結合した窒素原子を含有する化合物を、ジアルキルスルファートと、高温でかつ前記ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下で反応させ、この得られた、スルファートアニオンを有するイオン化合物を、場合によりアニオン交換にかける製造方法に関する。
塩、即ちカチオン及びアニオンから構成された異極性の化合物は一般的に、非常に高い融点により特徴付けられ、前記融点は通常は500℃よりも高い。純粋な塩又は共融混合物の典型的な溶融物は、加えて、通常は高い粘性を有する。いわゆるイオン液体は全く異なって振る舞う。イオン液体とは、イオンのみからなり、かつ室温又はそれよりやや高温(<100℃)で液状である液体が理解される。そのようなイオン液体は、その特殊な特性に基づいて、幅広い使用が見出されている。従って、これらは例えば、遷移金属により触媒される反応のための溶媒として及び物質分離のための抽出剤として用いられる。いわゆる"Designer Solvent"としてイオン液体は、将来的に大きな開発可能性があるとみなされ、その際これは、このカチオン性の部分の、またアニオン性の部分の狙いを定めた交換により、これまでにいまだ未知である、このそのつどの目的に対してオーダーメイド化した溶媒となることに由来する。従って、イオン液体の製造に適する方法に対する大きな要求が存在する。
J. S. Wilkes及びM. J. Zaworotkoは、J. Chem. Soc., Chem. Commun., 1992, 965〜967頁において、1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンをベースとするイオン液体を記載し、前記液体は空気及び水安定性であり、従って数々の使用範囲に適する。このヨウ化化合物から開始して、更なるアニオン、例えば一水和物の形にあるスルファートは、この相応する銀塩でのアニオン交換により製造される。
ハロゲン化物イオンを有するイオン化合物の、これとは相違するアニオンを有するイオン液体のための前駆体としての使用は、問題である。従って、遷移金属触媒中の溶媒としての使用のためのイオン液体は特に、特別な純度の要求を満たす必要がある。多くの遷移金属触媒に対して、痕跡量のハロゲン化物イオン、特に塩化物イオン、臭化物イオン及びヨウ化物イオンは、触媒毒として作用する。その非揮発性の性質に基づいて、無機の液体は、有機溶媒のように蒸留により精製されることがない。イオン液体からの、その他のアニオンとのハロゲン化物イオンの選択的な交換又は残留量の含有されたハロゲン化物イオンの選択的な除去は、つまり、アニオン交換体の使用により可能であり、この高くつくコストはしかしながら、経済的に魅力のあるものでない。従って前記イオン液体の、既にハロゲン化物不含の合成が目指されている。
EP−A−1182196は、イオン液体の製造方法を記載し、その際カチオンをベースとするアミン、ホスフィン、イミダゾール、ピリジン、トリアゾール、又はピラゾールを、ジアルキルスルファートでアルキル化し、その際この相応するモノアルキルスルファートアニオンの塩が得られ、そしてこれを引き続き金属塩を用いたアニオン交換にかける。
WO00/32658は、高分子量を有するポリイソオレフィンの製造のためのイオン液体及びその使用を記載する。
WO03/074494は、式[R’−O−SO3-又は[R’−SO3-[前記式中、R’は、一般式R5−[X(−CH2−)nmであり、前記式中nは1〜12の数、mは1〜400の数であり、Xは酸素、硫黄、又は一般式−O−Si(CH32−O−、−O−Si(CH2CH32−O−、−O−Si(OCH32−O−又は−O−Si(O−CH2CH32−O−の基であり、R5は線形又は分枝の、飽和又は不飽和の、脂肪族又は脂環式、非官能化の又は、一個又は複数の基Yで官能化した、1〜36つの炭素原子を有するアルキル基であり、その際Yは−OH、−OR"、−COOH、−COOR"、−NH2、−SO4、−F、−Cl、−Br、−l又は−CH−の基であり、かつその際R"は、分枝又は線形の、1〜12つの炭素原子を有する炭素原子鎖を表す]のアニオンをベースとするハロゲン不含のイオン液体を記載する。この製造は、ピリジン−SO3−錯体及び式R’−OHのエ−テルから出発して行われる。
アミンをジアルキルスルファートでアルキル化することは公知であり、その際通常は前記ジアルキルスルファートの唯1つのアルキル基のみが利用され、従ってこの相応するモノアルキルスルファート塩が生じる。ドイツ国公開公報1543747は、ジアルキルスルファートエステル及びトリアルキルアミンからの、前記アミンの蒸発を妨げるための0〜400℃の範囲の温度及び十分な圧力での反応によるビス第四級アンモニウム塩の直接的な製造方法を記載する。高温では、前記スルファートエステルの加水分解が起こるので、この文献は、二工程で反応を実施することを教示し、その際まず約0〜50℃の範囲の低温で、前記スルファートエステルのアルキル基を、次いで第二工程において、約50〜400℃の範囲の高めた温度で、この第2のアルキル基をアルキル化に使用する。
本発明の基礎となる課題は、イオン液体として又はイオン液体の製造に適した、単純であって従って経済的な、イオン化合物を提供することができる製造方法を提供することである。特にイオン液体のこの製造方法は、実質的にハロゲン化物不含の、特に塩化物、臭化物及びヨウ化物不含のイオン液体の製造方法であることが望ましい。
意外にも前記課題は、二重結合した(sp2混成した)窒素原子を含有する化合物を、ジアルキルスルファートと高温で反応させ、アニオン成分としてスルファートアニオンを含有するイオン化合物を得、かつ場合により引き続き前記スルファートアニオンを、これとは相違するアニオンと交換する方法により解決されることが見出された。
本発明の対象は従って、sp2混成した第四級窒素原子を有する少なくとも1つのカチオンを含有するイオン化合物の製造方法であって、
a)二重結合した窒素原子を含有する化合物を、ジアルキルスルファートと、前記ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下で反応させ、スルファートアニオンを有するイオン化合物を得、かつ
b)工程a)で得られた前記イオン化合物を、場合によりアニオン交換にかける、
イオン化合物の製造方法である。
意外にも、少なくとも1つの二重結合した窒素原子を有する化合物は、ジアルキルスルファートにより、両方のアルキル基の使用下で四級化されることが見出された。有利には従ってアニオン成分として、二価に負に帯電したスルファートアニオンを、一価に負に帯電したアルキルスルファートアニオンの代わりに有するイオン化合物が得られる。従って、一つには、前記ジアルキルスルファートのアルキル基等価物が効果的に利用されてよく、もう一つにはこの得られたスルファート化合物が、ハロゲン化物不含のイオン液体の製造のために良好な中間生成物であってよい。有利には、公知技術においてジアルキルスルファートでの前記の2回のアルキル化の不利な点として記載された加水分解は、本発明による方法の際には観察されない。少なくとも1つの二重結合した窒素原子を有する化合物が、ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下での本発明によるアルキル化に適することは、前記化合物中で前記窒素原子がsp2混成していて、かつこの化合物が、窒素原子がsp3混成して存在するアミンよりもより弱い塩基である点で、意外である。
少なくとも1つの二重結合した窒素原子を有する化合物とは、本発明の枠内において、共鳴安定化した化合物、例えば芳香族化合物を理解してもよく、前記化合物中では唯1つの共鳴構造(メソメリー極限構造)を窒素原子に対する1つの二重結合が有する。
本発明の説明の目的のために、「アルキル」との表現は、直鎖の及び分枝したアルキル基を含む。有利には前記基はこの際、直鎖の又は分枝したC1〜C20−アルキル基、有利にはC1〜C10−アルキル基、特に有利にはC1〜C8−アルキル基、とりわけ有利にはC1〜C4−アルキル基である。アルキル基のための例は、特に、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチル、sec−ブチル、tert.−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルヘプチル、ノニル、デシルである。
「アルキル」との表現はまた、置換したアルキル基、一般的に1、2、3、4又は5つ、有利には1、2又は3つ、特に有利には1つの置換基を有する置換したアルキル基をも含む。これらは例えば、シクロアルキル、アリール、ヘタリール、ハロゲン、アミノ、アルコキシカルボニル、アシル、ニトロ、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、カルボキシラート、及びスルホナートから選択される。
「アルキレン」との表現は、本発明の意味合いにおいて、有利には1〜5つの炭素原子を有する直鎖の又は分枝したアルカンジイル基である。
「シクロアルキル」との表現は、本発明の意味合いにおいて、非置換の、また置換のシクロアルキル基、有利にはC5〜C8−シクロアルキル基、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル又はシクロヘプチルを含む。これらは、置換の場合には、一般的に1、2、3、4又は5つの、有利には1、2又は3つの置換基を有してよい。これらの置換基は例えば、アルキル及び置換したアルキル基に関して前述した置換基から選択されている。
「ヘテロシクロアルキル」との表現は、本発明の意味合いにおいて、一般的に4〜7つの、有利には5又は6つの環原子を有する、飽和の脂環式基を含み、前記基において、1、2、3又は4つの、環の炭素原子は、元素である酸素、窒素及び硫黄から選択された異種原子により置き換えられていて、かつ前記基は場合により置換されていてよい。置換の場合には、これらの脂環式基は、例えば1、2又は3つの置換基を有してよい。前記置換基は例えば、アルキル及び置換したアルキル基に関して前述した置換基から選択される。係る複素環系脂肪族基のための例示として、ピロリジニル、ピペリジニル、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、オキサゾリジニル、モルホリジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、イソオキサゾリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジオキサニルが挙げられる。
「アリール」との表現は本発明の意味合いにおいて、非置換の、また置換のアリール基をも含み、かつ有利にはフェニル、トリル、キシリル、メシチル、ナフチル、フルオレニル、アントラセニル、フェナントレニル又はナフタセニル、特に有利にはフェニル又はナフチルである。これらのアリール基は、置換の場合には一般的に1、2、3、4又は5つの、有利には1、2又は3つの置換基を有してよい。前記置換基は例えば、アルキル及び置換したアルキル基に関して前述した置換基から選択されている。
「ヘタリール」との表現は本発明の意味合いにおいて、非置換の又は置換の、複素環系芳香族基、有利には基、ピリジル、キノリニル、アクリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロール、イミダゾリル、ピラゾリル、インドリル、プリニル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,3,4−トリアゾリル及びカルバゾリルを含む。これらの複素環系芳香族基は、置換の場合には一般的に1、2又は3つの置換基を有してよい。前記置換基は例えば、アルキル及び置換したアルキル基に関して前述した置換基から選択されている。
カルボキシラート及びスルホナートは、本発明の枠内において有利には、カルボン酸官能基又はスルホン酸官能基の誘導体、特に金属カルボキシラート又は金属スルホナート、カルボン酸エステル官能基又はスルホン酸エステル官能基又はカルボン酸アミド官能基又はスルホン酸アミド官能基である。このために挙げられるのは、例えばC1〜C4−アルカノール、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec.−ブタノール、tert.−ブタノールのエステルである。
表現「アルキル」、「シクロアルキル」、「アリール」、「ヘテロシクロアルキル」及び「ヘタリール」との表現に対する上述の説明は、相応して、「アルコキシ」、「シクロアルコキシ」、「アリールオキシ」、「ヘテロシクロアルコキシ」及び「ヘタリールオキシ」との表現にも当てはまる。
「アシル」との表現は、本発明の意味合いにおいて、一般的に2〜11、有利には2〜8つの炭素原子を有するアルカノイル基又はアロイル基、例えばアセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、2−エチルヘキサノイル基、2−プロピルヘプタノイル基、ベンゾイル基又はナフトイル基である。
前記基、NE12は有利には、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジプロピルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ、N,N−ジ−n−ブチルアミノ、N,N−ジ−t.−ブチルアミノ、N,N−ジシクロヘキシルアミノ又はN,N−ジフェニルアミノである。
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素、有利にはフッ素、塩素及び臭素である。
+は、カチオン等価物、即ち一価のカチオン、又は多価のカチオンの正の一価の荷電に相応する部分である。前記カチオンM+は単に、負に帯電した置換基、例えばCOO-又はスルホン基の置換基の中和のための対イオンとして用いられ、かつ原則的に任意に選択されてよい。有利には従って、アルカリ金属イオン、特にNa+イオン、K+イオン、Li+イオン、又はオニウムイオン、例えばアンモニウムイオン、モノアルキルアンモニウムイオン、ジアルキルアンモニウムイオン、トリアルキルアンモニウムイオン、テトラアルキルアンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、テトラアルキルホスホニウムイオン又はテトラアリールホスホニウムイオンが使用される。
相応することが、アニオン等価物、A-に対しても当てはまり、前記等価物は単に、正に帯電した置換基、例えばアンモニウム基の対イオンとして用いられ、かつ一価のアニオン及び多価のアニオンの負の一価の荷電に相応する部分から任意に選択されてよく、その際一般的にハロゲン化物イオンとは相違するアニオンが有利である。
本発明による方法は、全く一般的に、一般式I
bBm+xXn-(I)
[前記式中、
m+は、少なくとも1つのsp2混成した第四級窒素原子を有するm価のカチオンであり、
n-は、n価のアニオンであり、
前記b及びxは≧1の整数である、但し(b×m)=(x×n)の条件付きである]のイオン化合物の製造に適する。
このためには、式B+-、Bm+m-、nB+n-、及びBm+mX-の化合物が挙げられ、その際m及びnは>1の整数である。
有利には、前記アニオン成分Xn-は、Cl-、Br-、I-及びモノアルキルスルファートとは相違するアニオンである。有利には、前記アニオンXn-は、スルファート(SO4 2-)、ヒドロゲンスルファート(HSO4 -)、ニトリット(NO2 -)、ニトラート(NO3 -)、シアニド(CN-)、シアナート(OCN-)、イソシアナート(NCO-)、チオシアナート(SCN-)、イソチオシアナート(NCS-)、ホスファート(PO4 3-)、ヒドロゲンホスファート(HPO4 2-)、ジヒドロゲンホスファート(H2PO4 -)、第一級ホスフィット(H2PO3 -)、第二級ホスフィット(HPO3 2-)、オルトボラート(BO3 3-)、メタボラート((BO23 3-)、テトラフルオロボラート([BF4-)、テトラクロロボラート([BCl4-)、テトラフェニルボラート([B(C654-)、ヘキサフルオロホスファート([PF6-)、ヘキサフルオロアンチモナート([SbF6-)、ヘキサフルオロアルセナート([AsF6-)、テトラクロロアルミナート([AlCl4-)、テトラブロモアルミナート([AlBr4-)、トリクロロジンケート([ZnCl3-)、ジクロロクプラート(I)及び(II)、カルボナート(CO3 2-)、ヒドロゲンカルボナート(HCO3 -)、フルオリド(F-)、トリオルガニルシラノラートR’3SiO-フルオロスルホナート(CF3−SO3-、スルホナート(R’−SO3-及び[(R’−SO22N]-から選択され、その際R’はアルキル、シクロアルキル又はアリールである。有利にはRは、線形の又は分枝した、1〜12つの炭素原子を含有する脂肪族又は脂環式のアルキル残基又はC5〜C18−アリール残基、C5〜C18−アリール−C1〜C6−アルキル残基又はC1〜C6−アルキル−C5〜C18−アリール−残基であり、前記残基はハロゲン原子により置換されていてよい。
特に有利にはXn-は、SO4 2-及び有機モノカルボン酸のアニオン、有利にはアセタートから選択されている。
前記カチオンは、非環式又は環式の化合物であってよい。有利には、少なくとも1つのsp2混成した第四級窒素原子を有する前記カチオンは、イミン、ジアゼン(アゾ化合物)、アミジン、アミドオキシム、アミドラゾン、オキシム、スルフィミド、グアニジン、ホスフィンイミン、窒素含有芳香族複素環その他に由来する。
有利には、前記カチオンは脂肪族のグアニジン化合物に由来する。
更に有利には、前記カチオンは複素環系脂肪族化合物に由来し、前記化合物は有利には、4,5−ジヒドロピラゾール、4,5−ジヒドロオキサゾール、4,5−ジヒドロチアゾール及び2−イミダゾリンから選択されている。
更に有利には、前記カチオンは複素環系芳香族化合物に由来し、前記化合物は有利にはピロール、イミダゾール、ピラゾール、インドール、カルバゾール、ベンズイミダゾール、インダゾール、プリン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、フェナントリジン、キノリン、キナゾリン、フタラジン、キノキサリン、1,8−ナフチリジン、プテリジン、フェナジン、アクリジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−トリアジン、ベンゾトリアジン及びテトラジンから選択される。
意外にも更に、少なくとも1つの二重結合した窒素原子を有し、かつ付加的に、前記窒素原子での正の荷電を非局在化させることが可能である化合物は、特に有利には、ジアルキルスルファートにより、両方のアルキル基の使用下で四級化されることが見出された。
有利には、従って一般式II
Figure 2007526272
[前記式中、
1はC1〜C10−アルキルであり、
1及びY2は相互に独立して、そのつど1つの自由電子対を有する異種原子及び異種原子含有基並びにCR2基から選択されていて、その際前記炭素原子はsp2混成していて、かつR2は水素又はオルガニル残基であり、
1及びZ2は相互に独立して、一重結合又は二重結合したオルガニル残基であり、その際Z1及びZ2はまた一緒になって、2〜5つの原子をこの隣接結合の間に有する架橋基であってもよく、
n-は、アニオンであり、有利には前記アニオンはCl-、Br-、I-及びモノアルキルスルファートとは相違していて、かつ
nは1〜3の整数であり、
その際、NR1−Y1−Y2基及び場合により付加的にZ1及び/又はZ2は、非局在化したπ電子系の部分である]
の化合物の製造方法であって、
a)一般式II.1
Figure 2007526272
[前記式中、Y1、Y2、Z1及びZ2は、上述の意味を有する]
の化合物を、ジアルキルスルファート(R12SO4[前記式中、R1はC1〜C10−アルキルである]と、高温でかつ前記ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下で、前記式IIの化合物(その際Xn-はスルファートアニオンである)へと反応させ、かつ
b)場合により前記スルファートアニオンを、これとは相違するアニオンと交換させる
一般式IIの化合物の製造方法である。
前記式IIの化合物のカチオンは、アルキル化した窒素原子の正の荷電の、この残りの分子の少なくとも一部におよぶ非局在化を可能にすることができる。
有利には、前記式II及びII.1の化合物において、残基R1はC1〜C4−アルキル、特にメチル又はエチルである。
yの値は、1〜240の整数、有利には3〜120の整数である。
有利には式II及び式II.1の化合物において、基Y1及びY2は相互に独立して、O、S、CR2、NR3又はPR4から選択され、その際R2、R3及びR4は相互に独立して水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘタリール、COORa、COO-+、SO3a、SO3 -+、スルホンアミド、NE12、(NE123+-、ORa、SRa、(CHRbCH2O)a、(CH2O)ya、(CH2CH2NE1ya、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、ハロゲン、ニトロ、アシル又はシアノであり、その際
aはそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
1、E2、E3はそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
bは水素、メチル、又はエチルであり、
+はカチオン等価物であり、
-はアニオン等価物であり、かつ
yは1〜250の整数である。
有利な実施態様において、基Y1又はY2の1つは式CR2の基であり、もう1つはO、S、CR2、NR3又はPR4から選択されている。特に有利には次いで、基Y1又はY2の1つは式CR2の基であり、もう1つはO、S又はNR3から選択されている。とりわけ、前記基Y1は、式CR2の基である。
有利には、R2は水素である。更に有利には、R2は式ORc、SRc又はNRcdの基であり、その際Rc及びRdはそのつど、同一の又は相違する、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された残基を表す。係る基R2は、前記化合物Iのカチオンの正の荷電を、付加的に非局在化により安定化させることを可能にする。
有利にはR3及びR4は、水素、アルキル、有利にはC1〜C10−アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル及びtert.−ブチル、シクロアルキル、有利にはC5〜C7−シクロアルキル、例えばシクロペンチル及びシクロヘキシル、及びアリール、特にフェニルから選択されている。
第一の有利な実施態様によれば、Z1及びZ2は相互に架橋していない。次いで、Z1及びZ2は有利には相互に独立して、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘタリール(導入部で定義したように)から選択される。
1及びZ2が相互に架橋していない場合には、前記式IIの化合物のカチオンは有利には、式
Figure 2007526272
[前記式中、R1、R3、Z1及びZ2は、前述の意味を有する]のグアニジウムイオンである。
有利な一実施態様において、Z1及びZ2は相互に架橋している。次いで、Z1及びZ2はNR1−Y1−Y2基と一緒になって(前記基に、これらは結合している)、有利には5〜8員の複素環であり、前記複素環は場合により、1、2、又は3つのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及び/又はヘタリールと縮合していて、その際この縮合した基は非置換であるか、又は相互に独立して、それぞれ1、2、3又は4つの置換基を有してよい。前記の縮合した基の置換基は有利には、アルキル、アルコキシ、アミノ、ポリアルキレンオキシド、ポリアルキレンイミン、ハロゲン、ニトロ、シアノ、スルホナート、及びカルボキシラートから選択されている。
有利には、Z1及びZ2は一緒になって、2〜3つの原子をこの隣接結合の間に有する架橋基であり、その際前記原子は、場合により置換された異種原子及びsp2混成した炭素原子から選択されていて、その際前記架橋基は、NR1−Y1−Y2基と一緒になって、非局在化したπ電子系を形成している。
有利には、前記式Iの化合物のカチオンは、複素環系芳香族基に由来し、前記基は有利には、ピロール基、イミダゾール基、ピラゾール基、1,2,3−トリアゾール基、1,2,4−トリアゾール基、インドール基、オキサゾール基、チアゾール基、ピリジン基、ピリミジン基、1,3,5−トリアジン及び1,2,4−トリアジン基から選択されている。
特に有利には、前記式IIの化合物が、式II.a〜II.e
Figure 2007526272
[前記式中、
n-はアニオンであり、有利には前記アニオンはCl-、Br-、I-及びモノアルキルスルファートとは相違していて、かつ
nは1〜3の整数であり、
1はC1〜C10−アルキルであり、かつ
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR11は相互に独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘタリール、COORa、COO-+、SO3a、SO3 -+、スルホンアミド、NE12、(NE123+-、ORa、SRa、(CHRbCH2O)a、(CH2O)ya、(CH2CH2NE1ya、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、ハロゲン、ニトロ、アシル又はシアノであり、その際
aはそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
1、E2、E3はそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
bは水素、メチル、又はエチルであり、
+はカチオン等価物であり、
-はアニオン等価物であり、かつ
yは1〜250の整数である]
の化合物から選択されている。
有利には、前記式II.a〜II.dの化合物の場合には、前記残基R2、R5及びR6は相互に独立して、水素又はアルキル、特にC1〜C6−アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、及びtert.−ブチルである。
有利には、前記式II.eの化合物の場合には、前記残基R7、R8、R9、R10及びR11は相互に独立して、水素又はアルキル、特にC1〜C6−アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル及びtert.−ブチルである。有利には、前記残基R7、R8、R9、R10及びR11の1つは、アルキル、特にメチルであり、この残りは水素である。
sp2混成した第四級窒素原子を有する少なくとも1つのカチオンを含有するイオン化合物の、本発明による製造のために、第一の反応工程a)において二重結合した窒素原子を含有する化合物を、ジアルキルスルファートと、前記ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下で反応させ、スルファートアニオンを有するイオン化合物を得、かつ場合により、引き続き工程b)において、前記工程a)で得られたイオン化合物を、アニオン交換にかける。
本発明によれば、工程a)における反応は高温で、即ち周囲温度よりも高い温度で行われる。有利には工程a)における前記温度は、少なくとも60℃、特に有利には少なくとも80℃である。有利には、工程a)における反応は、100〜220℃、特に有利には120〜200℃の範囲にある温度で行われる。
工程a)における反応は、周囲圧力下で、並びに減圧及び高圧下で行われてよい。有利には、前記反応は、前記反応条件での前記反応混合物の固有圧力下で行われる。揮発性アミンの使用の際には、工程a)における反応の際の圧力は一般的に少なくとも1.5バール、特に少なくとも2バールである。所望の場合には、工程a)における反応の際の圧力は300バールまでであってよい。適した耐圧リアクタは、当業者に公知であり、例えばUllmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie、第1巻、第3版、1951、769頁〜に記載されている。一般的に、本発明による方法のためにオートクレーブが使用され、前記オートクレーブは、所望の場合には撹拌装置及び/又は内側内装材を備えていてよい。
二重結合した窒素原子を含有する前記のアルキル化すべき化合物、対前記ジアルキルスルファートのモル量比は、有利には少なくとも2:1である。特に有利には、前記のアルキル化すべき化合物対ジアルキルスルファートのモル量比は、1.8:1〜10:1、特に2.05:1〜5:1、とりわけ2.1:1〜3:1の範囲内にある。
前記のアルキル化すべき化合物と前記ジアルキルスルファートとの反応は、物体中で、又は前記反応条件下で不活性の溶媒の存在下で行われてよい。適した溶媒は、例えば水、水と混合可能な溶媒、例えばアルコール、例えばメタノール及びエタノール、及びこれらの混合物である。有利には溶媒として、水又は溶媒混合物が使用され、前記溶媒混合物は少なくとも30体積%、有利には少なくとも50体積%、特に少なくとも80体積%の水を含む。
工程a)において使用されるジアルキルスルファートは、有利にはジ−C1〜C10−アルキルスルファート、特にジ−C1〜C6−アルキルスルファート、例えばジメチルスルファート、ジエチルスルファート、ジ−n−プロピルスルファート、ジイソプロピルスルファート、ジ−n−ブチルスルファート、ジイソブチルスルファート、ジ−tert.−ブチルスルファート、ジ−n−ペンチルスルファート、ジイソペンチルスルファート、ジネオペンチルスルファート及びジ−n−ヘキシルスルファートである。特に有利には、ジメチルスルファート及びジエチルスルファートが使用される。
所望の場合には、工程a)における反応は、少なくとも1つの不活性ガスの存在下で行われてよい。適した不活性ガスは例えば、窒素、ヘリウム及びアルゴンである。
工程a)における反応は、連続的に又は非連続的に行われてよい。
工程a)において得られた反応混合物から、前記スルファート塩は、通常の、当業者に公知の方法により単離されてよい。工程a)における反応のために溶媒が使用される場合には、これらは蒸発により、有利には減圧下で除去されてよい。前記の得られたイオン化合物は不揮発性であるので、この使用された圧力範囲は通常は臨界的でない。前記溶媒の可能な限り完全な除去が所望される限りは、例えば101〜10-1Paの低真空、又は10-1〜10-5Paの高真空を使用してよい。圧力発生のために、通常の真空ポンプ、例えば液体ジェット真空ポンプ、回転翼形回転真空ポンプ及びカム形回転真空ポンプ又は揺動ピストン形回転真空ポンプ、膜真空ポンプ、拡散ポンプその他が使用されてよい。前記溶媒のこの除去は、更に、150℃までの、有利には100℃までの高温で行われてよい。
工程a)におけるアルキル化反応に、工程にb)におけるアニオン交換反応が引き続く限りは、工程a)において得られたスルファート塩は、前記した方法により単離されてよい。これはとりわけ、工程b)における工程が、工程a)でのアルキル化とは異なるその他の溶媒中で行われることが望ましい場合に当てはまる。更なる実施態様において、工程b)における反応のために、工程a)において得られた反応混合物は、事前の単離なしに使用される。
工程b)におけるスルファートアニオンの交換は、H2SO4を用いたプロトン交換(Umprotonierung)、金属塩を用いた反応、イオン交換クロマトグラフィー、又はこれらの処置の組み合わせにより行われてよい。
第一の実施態様において、スルファートアニオンベースの、本発明による方法の工程a)で得られたイオン化合物を、硫酸を用いてプロトン輸送下で反応させ、その際この相応するヒドロゲンスルファートが得られる(Xn-=HSO4-)。有利には、前記プロトン化は、100%のH2SO4を用いて行われる。このH2SO4対SO4 2-のモル量比は、有利には≧1:1、例えば1:1〜2:1の範囲内にある。この際生じる、ヒドロゲンスルファートアニオンベースのイオン化合物は通常は、イオン液体としても、更なるアニオン交換のための中間生成物としても適する。
更なる実施態様において、工程b)におけるアニオン交換は、金属塩を用いた反応により行われる。有利には、前記反応は溶媒中で行われ、前記溶媒から、前記金属塩の金属及びスルファートアニオンから形成された金属スルファートが晶出する。アニオン交換のこの実施態様に対して、前述したヒドロゲンスルファートも使用してよい。前記金属塩のカチオンは、有利にはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、鉛イオン又は銀イオンである。前記金属塩のアニオンは、前述したアニオンXn-から選択されていて、その際前記アニオンは、特にCl-、Br-、I-及びモノアルキルスルファートとは相違するアニオンである。適した処理においては、前記金属塩の溶液を前記イオン化合物の溶液と接触させる。適した溶媒は、例えば水、水に混合可能な溶媒、例えばアルコール、例えばメタノール及びエタノール、及びこれらの混合物である。この反応温度は、有利には−10〜100℃、特に0〜80℃の範囲内にある。
更なる実施態様において、工程b)におけるアニオン交換は、イオン交換クロマトグラフィーにより行われる。このために、原則的に当業者に公知である、少なくとも1つの、固定相に固定化された塩基を有する塩基性イオン交換体が適する。前記塩基性イオン交換体の前記固定相は例えばポリマーマトリックスを含む。このために、例えばポリスチレンマトリックスが挙げられ、前記マトリックスはスチレンの他に少なくとも1つの架橋したモノマー、例えばジビニルベンゼン、並びに場合により更なるコモノマーを組み込んで重合して含む。適するのは更に、ポリアクリルマトリックスであり、前記マトリックスは少なくとも1つの(メタ)アクリラート、少なくとも1つの架橋したモノマー、並びに場合により更なるコモノマーの重合により得られる。適したポリマーマトリックスはまた、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂及びポリアルキルアミン樹脂でもあり、この樹脂は例えばポリアミンとエピクロロヒドリンとの縮合により得られる。
前記固定相に直接的に又はスペーサー基を介して結合した、いわゆるアンカー基(この緩く結合した対イオンは、同義に帯電したイオンと交換されてよい)は、有利には窒素含有基、有利には第三級及び第四級アミノ基から選択される。
適した官能基は、例えば(減少する塩基性に従って配置):
Figure 2007526272
である。
本発明による方法には、強塩基性のイオン交換体も弱塩基性のイオン交換体も適する。弱塩基性イオン交換体とは、有利には第三級アミノ基を有するイオン交換体である。強塩基性イオン交換体は通常は第四級アンモニウム基をアンカー基として有する。本発明による方法に適する市販のイオン交換体は、例えばAmberlyst(R) A21(ジメチルアミノ官能化、弱塩基性)及びAmberlyst(R) A27(第四級アンモニウム基、強塩基性)である。イオン交換のために、前記イオン交換体はまず、所望のアニオンXn-で負荷され、引き続きスルファートアニオン(又はヒドロゲンスルファートアニオン)ベースの前記イオン化合物と接触する。
本発明による方法は第一に、Cl-、Br-、I-不含であってかつ同時にモノアルキルスルファートアニオン不含である一般式bBm+xXn-(I)(前記で定義したとおり)の化合物の製造を可能にする。有利には、極めて少ないハロゲン化物イオンの残留含量でもって前記式Iの化合物を製造するために、工程a)及びb)において、ハロゲン化物イオンなしで、かつこれらを放出する材料なしで前記反応を行う。従って反応のために、試薬、溶媒、不活性ガスその他が使用できるが、これらは実質的にハロゲン化物イオン不含である。このような成分は市販されているか、又は通常の、当業者に公知の精製方法により製造されてよい。これには、例えば吸着方法、濾過方法及びイオン交換方法が挙げられる。所望の場合には、工程a)及びb)において使用された装置は、その使用前にハロゲン化物イオンを除去してよく、例えばハロゲン化物不含の溶媒を用いたすすぎにより除去してよい。本発明による方法の後で、一般式Iの化合物が得られてよく、その際Xn-はSO4 2-であり、ハロゲン化物イオンに関する総含量は、最大で100ppm、有利には最大で10ppm、とりわけ最大で1ppmを有する。更に、モノアルキルスルファートアニオンに関する総含量が最大で100ppm、有利には最大で10ppm、とりわけ最大で1ppmを有する化合物が得られてよい。
本発明の更なる対象は、前述したハロゲン化物不含であってかつモノアルキルスルファート不含の塩の、イオン液体の製造のための中間生成物としての、並びに医薬組成物のための成分としての及び医薬組成物のための成分の製造のための使用である。これには、例えばクロニジン:
Figure 2007526272
の塩が挙げられる。
本発明を、制限のない実施例により詳細に説明する。
実施例
実施例1:
水中での反応による1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムスルファートの製造
滴下漏斗及びマグネット撹拌機を有する250mlのフラスコ中に、蒸留水100ml及びジメチルスルファート12.6g(0.1モル)を装入し、撹拌下でブチルイミダゾール27.3g(0.22モル)を滴加し、その際この内側温度を氷冷により23〜25℃に維持した。この反応混合物を引き続き、300mlの撹拌オートクレーブ中に移し、これを撹拌下で6時間、180℃に加熱した。この際、内圧は8.1バールに上昇した。この冷却及び放圧後に、この粗排出物を回転蒸発器で蒸発させ、この得られた残留物をオイルポンプ真空で60℃で乾燥させ、その際油性の物質を得た。これらをアセトン450mlで、室温で3時間撹拌し、引き続き一晩室温に放置した。引き続き、窒素雰囲気下で前記アセトンを吸引分離し、この生じる固体を再度アセトン100mlで洗浄し、引き続き乾燥させた。34.05g(理論の92.3%)の生成物が得られた。
実施例2:
メタノール中での1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムスルファートの製造
滴下漏斗及びマグネット撹拌機を有する250mlのフラスコ中に、メタノール95g及び水5gからなる混合物並びにジメチルスルファート12.6g(0.1モル)を装入し、撹拌下でブチルイミダゾール27.3g(0.22モル)を滴加し、その際この内側温度を氷冷により23〜25℃に維持した。この反応混合物を引き続き、300mlの撹拌オートクレーブ中に移し、これを撹拌下で6時間、180℃に加熱した。この際、内圧は8.1バールに上昇した。この冷却及び放圧後に、この粗排出物を回転蒸発器で蒸発させ、この得られた残留物をオイルポンプ真空で60℃で乾燥させ、その際油性の物質を得た。これをアセトン450mlで、室温で3時間撹拌し、引き続き一晩室温に放置した。引き続き、窒素雰囲気下で前記アセトンを吸引分離し、この生じる固体を再度アセトン100mlで洗浄し、引き続き乾燥させた。33.7g(理論の90%)の生成物が得られた。
実施例3:
水中での1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムスルファートの製造
滴下漏斗及びマグネット撹拌機を有する250mlの撹拌フラスコ中に、ジエチルスルファート15.4g(0.1モル)を装入し、メチルイミダゾール18.04g(0.22モル)を15分間にわたり滴加し、その際この内側温度を氷冷により23〜25℃に維持した。引き続き、蒸留水100mlを同様に氷冷下で、10分間のうちに滴加し、この反応バッチを25℃で3時間、後撹拌した。この反応混合物を次いで300mlの撹拌オートクレーブ中に移し、これを撹拌下で6時間180℃に加熱し、その際この内圧は9.2バールに上昇した。この冷却及び放圧後に、この粗排出物を回転蒸発器で蒸発させ、この得られた残留物をオイルポンプ真空で60℃で乾燥させた。この際油性の物質が得られ、前記物質をアセトン450mlと共に、室温で3時間撹拌し、引き続き一晩室温に放置した。引き続き前記アセトンを窒素雰囲気下で吸引分離し、この生じる生成物を洗浄かつ乾燥させた。30.65gの生成物が得られた。
実施例4:
1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムアセタートの製造
1lの撹拌フラスコ中に、前記フラスコは滴下漏斗を備えているが、水酸化バリウム(八水和物)31.5g(0.1モル)、酢酸12g(0.2モル)、及び水174gを装入し、40℃に加温した。前記滴下漏斗を介して、30分間以内に、実施例1において得られた1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムスルファート37.7g(0.1モル)の、339.3gの水中の溶液を滴加した。前記添加の開始後すぐに、硫酸バリウムの雪白色の細粉の沈殿物が形成された。前記添加の終了後、前記反応混合物を更に1.5時間40℃で後撹拌し、冷却し、かつこの沈殿物をD4−フィルターヌッチェを介して吸引分離した。この生じる溶液を、回転蒸発器で蒸発させ、この得られた残留物を60℃でオイルポンプ真空中で乾燥させた。35.2g(理論の81%)の生成物を得た。
実施例5:
1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムテトラフェニルボラートの製造
100mlの撹拌フラスコ中に、前記フラスコは滴下漏斗を備えているが、窒素雰囲気下で、実施例1で得られた1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムスルファート9.35g(0.025モル)の、メタノール15.9g中の溶液を装入した。前記滴下漏斗を介して、ゆっくりとメタノール27.5g中のナトリウムテトラフェニルボラート17gの溶液を滴加した。前記添加の開始後すぐに、硫酸ナトリウムの沈殿物が形成された。前記添加の終了後、前記反応混合物を更に2時間30℃で後撹拌し、冷却し、かつ前記沈殿物を濾別した。前記沈殿物をメタノール20mlで後洗浄した。この一緒にした溶液を濃縮し、その際白色の固体が生じ、これを単離し、かつ乾燥させた。1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムテトラフェニルボラート21.2g(理論の92%)を得た。
実施例6:
1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムトリメチルシラノラート
250mlの撹拌フラスコ中に、前記フラスコは滴下漏斗を備えているが、窒素雰囲気下で、実施例3で得られた1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムスルファート40g(0.125モル)の、メタノール40g中の溶液を装入した。前記滴下漏斗を介して、ゆっくりとメタノール60.2g中のナトリウムトリメチルシラノラート28.12g(0.25モル)の溶液を滴加した。前記添加の開始後すぐに、硫酸ナトリウムの沈殿物が形成された。前記添加の終了後、前記反応混合物を更に2時間30℃後撹拌し、冷却し、かつ前記沈殿物を濾別した。前記沈殿物をメタノール20mlで後洗浄した。この一緒にした溶液を濃縮し、その際油性の生成物が生じ、これを乾燥させた。1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムトリメチルシラノラート29.8g(理論の58.7%)を得た。
実施例7:
1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムアセタートの製造
500mlの撹拌フラスコ中に、前記フラスコは滴下漏斗を備えているが、窒素雰囲気下で、実施例1で得られた1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムスルファート60.18g(0.16モル)の、メタノール56g中の溶液を装入した。前記滴下漏斗を介して、一時間のうちにメタノール183g中の酢酸ナトリウム26.24gの溶液を滴加した。前記添加の開始後すぐに、硫酸ナトリウムの沈殿物が形成された。前記添加の終了後、前記反応混合物を更に2時間30℃で後撹拌し、冷却し、かつ前記沈殿物を濾別した。前記沈殿物をメタノール20mlで後洗浄した。この一緒にした溶液を濃縮し、その際淡黄色の液体が残留し、前記液体を真空中で乾燥させた。1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウムアセタート53.9g(理論の85%)を得た。
実施例8:
1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムアセタートの製造
1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムヒドロゲンスルファート149.8g(0.72モル)を水600ml中に溶解させ、引き続きBa(OH)2(八水和物)226.8g(0.72モル)を30分間のうちに少量ずつ添加した。この温度を60℃に高め、この反応混合物を2時間前記温度で撹拌した。一晩冷却し、この生じたBaSO4を、濾過助剤としてセライトを用いて濾別した。酢酸43.5g(0.72モル)の添加後、回転蒸発器の水を除去し、この残留する油を酢酸エチルエステルを用いて抽出した。水残分の除去のために、前記油をn−ブタノールと混合し、これを引き続き真空中で留去した。1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムアセタート108.3g(0.636モル)を得た(収率:1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムヒドロゲンスルファートに対して88%)。この塩化物含量は4ppmであった。
実施例9:
1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムアセタートの製造
Ba(OH)2(八水和物)226.8g(0.72モル)を水600g中に懸濁した。80℃に加熱し、その際このバリウム塩は溶解し、水性エマルションとして存在した。前記エマルション中に、1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムヒドロゲンスルファート149.8g(0.72モル)を滴加し、その際この温度は100℃に上昇した。この際生じる硫酸バリウムにもかかわらず、この懸濁物は良好に撹拌可能なままであった。この反応混合物を更に2時間80℃で撹拌し、冷却し、かつこの生じたBaSO4を、濾過助剤としてセライトを用いて濾別した。酢酸43.5g(0.72モル)の添加後、この水を回転蒸発器で除去し、この残留する油を酢酸エチルエステルを用いて抽出した。真空中での乾燥後、1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムアセタート113.3g(0.67モル)を得た(収率:92%)。この塩化物含量は4ppmであった。
実施例10:
1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムジヒドロゲンホスファートの製造
1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムヒドロゲンスルファート208g(1.0モル)を水600ml中に溶解させ、引き続きBa(OH)2(八水和物)315.3g(1.0モル)を30分間のうちに少量ずつ添加した。この温度を60℃に高め、この反応混合物を2時間前記温度で撹拌した。一晩冷却し、この生じたBaSO4を、濾過助剤としてセライトを用いて濾別した。85%のリン酸115.3g(1.0モル)の添加後、この水を回転蒸発器で除去した。融点140℃を有する白色の固体(202.8g、0975モル)を得た(収率:1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムヒドロゲンスルファートに対して98%)。この塩化物含量は4ppmであった。
実施例11:
1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムジヒドロゲンボラートの製造
Ba(OH)2(八水和物)631g(2.0モル)及びホウ酸123.6g(2.0モル)を60℃で水500ml中に懸濁した。この混合物中に60分間のうちに1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムヒドロゲンスルファート208g(1.0モル)を滴加した。更なる水500mlの添加後、この生じたBaSO4を、濾過助剤としてセライトを用いて濾別し、水で後洗浄した。n−ブタノールの添加後、この水を回転蒸発器で除去し、真空中での乾燥後、1−メチル−3−エチル−イミダゾリウムジヒドロゲンボラート247.2g(1.44モル)を得た(収率:72%、融点:40℃)。

Claims (18)

  1. sp2混成した第四級窒素原子を有する少なくとも1つのカチオンを含有するイオン化合物の製造方法であって、
    a)二重結合した窒素原子を含有する化合物を、ジアルキルスルファートと、前記ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下で反応させ、スルファートアニオンを有するイオン化合物を得、かつ
    b)工程a)で得られた前記イオン化合物を、場合によりアニオン交換にかける、
    イオン化合物の製造方法。
  2. 前記カチオンが、イミン、ジアゼン、アミジン、アミドオキシム、アミドラゾン、オキシム、スルフィミド、グアニジン、ホスフィンイミン又は窒素含有芳香族複素環に由来する、請求項1記載の方法。
  3. 前記の得られたイオン化合物が、少なくとも1つのアニオンXn-を含有し、その際nは前記アニオンの原子価に相応する整数であり、かつ前記アニオンがSO4 2-、HSO4 -、NO2 -、NO3 -、CN-、OCN-、NCO-、SCN-、NCS-、PO4 3-、HPO4 2-、(H2PO4 -)、H2PO3 -、HPO3 2-、BO3 3-、(BO23 3-、[BF4-、[BCl4-、[B(C654-、[PF6-、[SbF6-、[AsF6-、[AlCl4-、[AlBr4-、[ZnCl3-、ジクロロクプラート(I)及び(II)、CO3 2-、HCO3 -、F-、(CF3−SO3-、R’3SiO-、(R’−SO3-及び[(R’−SO22N]-から選択され、その際R’はアルキル、シクロアルキル又はアリールである、請求項1又は2記載の方法。
  4. 一般式II
    Figure 2007526272
    [前記式中、
    1はC1〜C10−アルキルであり、
    1及びY2は相互に独立して、そのつど1つの自由電子対を有する異種原子及び異種原子含有基並びにCR2基から選択されていて、その際前記炭素原子はsp2混成していて、かつR2は水素又はオルガニル残基であり、
    1及びZ2は相互に独立して、一重結合又は二重結合したオルガニル残基であり、その際Z1及びZ2はまた一緒になって、2〜5つの原子をこの隣接結合の間に有する架橋基であってもよく、
    n-はアニオンであり、有利には前記アニオンはCl-、Br-、I-及びモノアルキルスルファートとは相違していて、かつ
    nは1〜3の整数であり、
    その際、NR1−Y1−Y2基及び場合により付加的にZ1及び/又はZ2は、非局在化したπ電子系の部分である]
    の化合物の請求項1から3までのいずれか1項記載の製造方法であって、
    a)一般式II.1
    Figure 2007526272
    [前記式中、Y1、Y2、Z1及びZ2は、上述の意味を有する]
    の化合物を、ジアルキルスルファート(R12SO4[前記式中、R1はC1〜C10−アルキルである]と、高温でかつ前記ジアルキルスルファートの両方のアルキル基の使用下で、前記式IIの化合物(その際Xn-はスルファートアニオンである)へと反応させ、かつ
    b)場合により前記スルファートアニオンを、これとは相違するアニオンと交換させる
    一般式IIの化合物の請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 式II及び式II.1では、基Y1及びY2は相互に独立して、O、S、CR2、NR3又はPR4から選択され、その際R2、R3及びR4は相互に独立して水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘタリール、COORa、COO-+、SO3a、SO3 -+、スルホンアミド、NE12、(NE123+-、ORa、SRa、(CHRbCH2O)a、(CH2O)ya、(CH2CH2NE1ya、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、ハロゲン、ニトロ、アシル又はシアノであり、その際
    aはそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
    1、E2、E3はそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
    bは水素、メチル、又はエチルであり、
    +はカチオン等価物であり、
    -はアニオン等価物であり、かつ
    yは1〜250の整数である、請求項4記載の方法。
  6. 1及びZ2は一緒になって、2〜3つの原子をこの隣接結合の間に有する架橋基であり、その際前記原子は、場合により置換された異種原子及びsp2混成した炭素原子から選択されていて、その際前記架橋基は、NR1−Y1−Y2基と一緒になって、非局在化したπ電子系を形成している、請求項4又は5記載の方法。
  7. 式IIの化合物が、式II.a〜II.e
    Figure 2007526272
    [前記式中、
    n-はアニオンであり、有利には前記アニオンはCl-、Br-、I-及びモノアルキルスルファートとは相違していて、かつ
    nは1〜3の整数であり、
    1はC1〜C10−アルキルであり、かつ
    2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10及びR11は相互に独立して、水素、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘタリール、COORa、COO-+、SO3a、SO3 -+、スルホンアミド、NE12、(NE123+-、ORa、SRa、(CHRbCH2O)a、(CH2O)ya、(CH2CH2NE1ya、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルカルボニルアミノ、ハロゲン、ニトロ、アシル又はシアノであり、その際
    aはそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
    1、E2、E3はそのつど、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール又はヘタリールから選択された同一の又は相違する残基を表し、
    bは水素、メチル、又はエチルであり、
    +はカチオン等価物であり、
    -はアニオン等価物であり、かつ
    yは1〜250の整数である]
    の化合物から選択されている
    請求項4から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 工程a)における反応を、少なくとも60℃、有利には少なくとも80℃、特に100〜220℃の範囲にある温度で行う、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 二重結合した窒素原子を含有する前記化合物対前記ジアルキルスルファートのモル量比が少なくとも2:1である、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 工程a)における反応を、有機溶媒中、水中、又はこれらの混合物中で実施する、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 前記溶媒が少なくとも30体積%の水を含有する、請求項10記載の方法。
  12. 工程a)における反応を、不活性ガスの存在下で行う、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 前記ジアルキルスルファートを、ジメチルスルファート及びジエチルスルファートから選択する、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 前記の方法の工程a)及びb)を、ハロゲン化物イオンの非存在下で実施する、請求項1から13までのいずれか1項記載の方法。
  15. 工程b)におけるスルファートアニオンの交換を、H2SO4を用いたプロトン交換、金属塩を用いた反応、イオン交換クロマトグラフィー又はこれらの組み合わせを用いて行う、請求項1から14までのいずれか1項記載の方法。
  16. 金属塩を用いた前記反応を溶媒中で実施し、前記溶媒から、前記金属塩の金属及びスルファートアニオンから形成された金属スルファートが晶出する、請求項15記載の方法。
  17. ハロゲン化物不含であってかつモノアルキルスルファート不含の、一般式I
    bBm+xXn-(I)
    [前記式中、
    m+は、少なくとも1つのsp2混成した第四級窒素原子を有するm価のカチオンであり、
    n-は、n価のアニオンであり、
    b及びxは≧1の整数であり、但し(b×m)=(x×n)の条件付きである]の塩。
  18. イオン液体の製造のための中間生成物としての、並びに医薬組成物のための成分としての及び医薬組成物のための成分の製造のための、請求項17記載の塩の使用。
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