JP2007506078A - 電子顕微鏡検査用試料の調製方法ならびにそれに用いる試料支持体および搬送ホルダ - Google Patents

電子顕微鏡検査用試料の調製方法ならびにそれに用いる試料支持体および搬送ホルダ Download PDF

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Abstract

【課題】確実で直接的な試料の取り扱いを可能とする。
【解決手段】電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた検査用試料を調製する方法であって、(a)試料位置に、調製すべき試料を含む基板10を真空チャンバ内に配置する工程と、(b)保護層21を試料位置の表面上に設ける工程と、(c)保護層21をマスクとして、保護層21下に位置する試料をイオンビーム19によって基板10から分離し、(d)分離した試料12を、真空チャンバ32内で基板10から取り去る工程を備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、電子顕微鏡検査、特に透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いた検査用試料の調製方法ならびにそれに用いる試料支持体および搬送ホルダに関する。
マイクロ・ナノテクノロジー、それも特に半導体テクノロジーにおける微細化の進展に伴い、イオンシニング(薄型化)処理後の断面における内部界面に対して行われる透過型電子顕微鏡検査(TEM)はますます重要度を増している。このためには、選択目的箇所、つまり基板の試料箇所(試料位置)または地点に位置する試料を狙い通りに調製することが必要とされる。MOS構成部品では今後、例えばゲート長が10nm〜100nmでゲート酸化膜厚が数原子層の試料を、狙い通り高解像度TEM検査用に調製する必要が生じることが予想される。
材料科学の多くの分野においても、ターゲット調製は特定の微小領域、例えば相変化、構造欠陥、熱流入域、クラック端、界面等でますます必要とされているが、例えば移植の際も、物質と生体組織間との境界領域において、その後のTEM検査用試料を狙い通りに調製する適切な方法は今もって存在しない。
この様な電子顕微鏡検査、特に透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた検査用試料を調製するためには、試料をその基板から分離し、機械的に固定する必要がある。
この目的のため、高エネルギー集束イオンビーム(FIB:Focused Ion Beam)を利用し、物理的または化学的エッチングにより試料を基板から分離する技術が従来から知られている。その後、試料は光学顕微鏡下またはFIB装置内に置かれたまま、プローブを用いて基板から採取され、次いでこのプローブを用いて試料支持体に固着される(下記特許文献1参照)。
例えば、下記特許文献2は、試料をFIBによって半導体基板から分離する一方で、試料を採取する箇所を走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)を用いて撮像する方法について述べている。分離された試料は静電作動マニピュレータを用いて取り去られる。
また、下記特許文献3は、まず試料をFIB装置にて基板から完全に分離し、その後プローブに固定する方法について述べている。この場合、プローブは、いわゆる前駆体起源の材料をイオンビーム誘起蒸着(IBID:Ion Beam Induced Deposition)もしくは電子線誘起蒸着(EBID:Electron Beam Induced Deposition)することによって、または接着剤を用いることによって、または静電的に、試料に結合することができる。試料はその後、例えば試料支持体上に移送され、物質の蒸着によって試料支持体に固着される。
下記特許文献4もまた、FIBを用いて、試料を撮像しつつ基板から分離する方法について述べている。分離前、プローブはIBIDにより試料箇所に固着される。その後、マイクロマニピュレータを用いて、プローブを、分離された試料と共に基板から取り去り、試料をTEM支持グリッドに載置し、IBIDによって固定する。続いて、イオンビームを用いてプローブを試料から分離する。
下記特許文献5に開示された類似の方法によると、試料箇所が二次電子放出により走査型イオン顕微鏡(SIM)で撮像される。分離した試料をIBIDによってプローブに固着した後、SEM下で観察し、TEM用に薄型化するため減衰イオンビームで更に加工することが可能である。プローブは、試料を固着する微小で肉薄なプローブヘッド部と、プローブをマイクロマニピュレータに固着するための肉厚な保持部とを備えている。その先端部の直径は10μm未満であり、プレート状に設計された保持部は50μmを越える厚さを有している。
下記非特許文献1には、試料を同様にFIB装置で撮像し、調製する方法が開示されている。FIBによる試料分離時に試料の表面を保護するため、試料にはIBIDによってタングステン層が設けられ、このタングステン層は試料分離時にマスクとしても機能する。基板からの試料分離後、FIBによって基板に形成された凹部に収容されている試料を、基板ごと真空チャンバから取り出し、光学顕微鏡にかける。分離された試料をそこで針に付着させて(接着して)保持し、慎重に操作してTEM支持体へ載置する。
しかしながら、これまでに述べた方法は全て、試料が通常30keVを越える高イオンエネルギーによりダメージ(損傷)(アモルファス化)を受けるか、または汚染される(イオン注入)という点において不利であった。したがって、それらの方法のTEMによる検査への適合性も限られていた。
さらに、試料はFIBによる基板からの分離時のみならず、試料箇所の探索時、即ち走査イオン顕微鏡における試料箇所を含む基板部位の撮像時に既にダメージを被っている。試料の受けるダメージはイオンエネルギーを低く設定すれば軽減されるが、イオンエネルギーが低いと、撮像時の解像度が極度に低下してしまうため、意図する試料箇所を狙い通りに捜し出すことはもはや不可能となる。
調製した試料の機械的な取り扱いもさらなる問題を引き起こす。これは調製後、極めて脆弱な微小試料を巧くTEM支持体グリッドに移す必要があるためで、往々にして入念に調製した高価な試料が紛失してしまうこととなる。試料と支持体グリッドとの間に熱電気的接触不良が起こることも多々あり、結果的に帯電・加熱の結果変性してしまった試料を撮像することとなる。
下記非特許文献2により、真空チャンバ内で電子ビームを用いてタングステン層を基板に蒸着(EBID)することも一般に知られている。この目的のため、ここでは例えば WF 等の前駆体がガスノズルによって真空チャンバ内に導入される。
よって、本発明は、電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた検査用試料を調製する方法に関するものであり、本発明に係る電子顕微鏡検査用試料の調製方法は、
(a)試料位置に調製すべき試料を含む基板(基体)を真空チャンバ内に配置する工程と、
(b)保護層を試料位置の表面上に設ける工程と、
(c)保護層をマスクとして、保護層の下に位置する試料をイオンビームによって基板から分離する工程と、
(d)分離した試料を、真空チャンバ内で基板から取り去る工程とを含む。
この様な方法は、下記特許文献6により周知である。この周知の方法よると、試料はFIBによって切断された後、TEM試料支持体に結合され、それを用いて基板から取り去られるか、または試料を適切な方法で保持するプローブを用いて採取される。試料はそれからTEM試料ホルダに載置される。
本願の発明者は、保護層を設けることに加え、併せて試料の取り扱いも引き続き真空チャンバ内で行うことによってこそ、従来技術で一般的な多くの問題を回避することができると認識するに至った。保護層は基板から試料を分離する際にダメージを与える危険性を著しく低減し、一方試料を引き続き真空チャンバ内で取り扱うことによって機械的なダメージを回避する。真空チャンバ内では、分離した試料を高い信頼性および再現性をもって、例えば付着により採取することが可能である。従来技術で頻発した、試料の取り扱い中の紛失はこの様にして回避される。
オヴァーウィック(Overwijk)外はまた、試料を針の先端部に付着させて取り扱うことについても述べているが、これとても光学顕微鏡下で行われ、真空中で行われるわけではない。本願の発明者は、付着は、大気中の条件下においてよりも真空中においての方がより高い制御性かつ再現性をもってなされ得ると認識している。本発明者の認識によれば、これは大気中の条件下では湿度が変動するためである。事実、試料の針への付着性の高低は湿度によって左右される。真空下では、外的影響に依らず、付着に必要な湿性膜を制御して設けることが可能である。
この方法の他の利点は、保護層をマスクとして用いることができるということである。この結果、試料の分離に集束イオンビーム、つまり高エネルギーイオンビームのかわりに、FIBにおける位置分解能がより低い低エネルギーイオンビームをイオンシャワーの様に用いることができるようになる。試料の分離に必要な位置分解能は保護層マスクによって供され、しかも保護層マスクの位置分解能はFIBの位置分解能よりも高い。この保護層を電子ビーム蒸着することで、既に上述の問題点の多くが回避されることとなる。これは、保護層が蒸着されている場合、本発明により使用することが可能となった電子が、従来技術で同じ目的で使用されていた高エネルギーイオンビームによって引き起こされていたダメージを、試料の表面に与えないためである。
米国特許第6,538,254号明細書 米国特許出願公開第2003/0089860号明細書 米国特許出願公開第2002/0121614号明細書 国際公開第02/095378号パンフレット 独国特許発明第4226694号明細書 米国特許第6,188,068号明細書 米国特許第6,066,265号明細書 オヴァーウィック(Overwijk)外、「集束イオンビームを用いた透過型電子顕微鏡用試料の新調製方式」(J.Vac.Sci.Technol.B 11(6),1993,pp.2021−2024) 松井外1名(Matsui and Mori)「電子ビーム誘起表面反応による選択的蒸着の新技法」(J.Vac.Sci.Technol.B4(1),1986,pp.299−304)
上記に鑑みて、本発明の目的は上述の方法を改良し、確実で直接的な試料の取り扱いを可能とすることである。
本発明によれば、上記目的は以下の構成により達成することができる。すなわち、上記周知の方法において、工程(c)または工程(d)において、試料は、マニピュレータにより移動されるTEM試料支持体に結合され、このTEM試料支持体は保持端部としてのTEM支持グリッド、金属製扇形ディスク、または銅製ハーフディスクと、肉薄の先端部が形成され、保持端部に固着されるかまたはそれと一体に形成された針とを備えており、試料支持体は試料の調製と機械的固定とに同時に用いられる。
本発明の根本目的はこの様にして完全に達成される。
実際、本願発明者の認識によれば、この様に設計されたTEM試料支持体を用いることによって、試料を巧みに取り扱い、しかもTEM試料支持体へ試料を確実に固着させることが可能となる。試料は試料支持体ごと使用されるため、調製後の試料が次の操作中にダメージを被る危険性が著しく低減される。煩雑かつ危険を伴ったプローブからの試料の取り外しとその後の試料支持体への固着が不要となる。
工程(c)または工程(d)において、試料支持体はその肉厚の保持端部がマニピュレータに把持され、その肉薄の先端部で試料に固着されることが好ましく、さらに好ましくは、試料支持体は好ましくはその先端部が、電子ビーム蒸着または接着剤の滴により試料に固着される。
この様に試料支持体は、いわば、その先端部のナノワールド(ナノ単位の世界)とその保持端部のマイクロワールド(マイクロ単位の世界)との間の接続を実現するものであり、試料支持体は従来の微小マニピュレータでその保持端部を把持させて移動させることができる。
このために用いられる試料支持体の形状は、ナノ−マイクロワールド間の接続を実現し、設計上の観点から製造しやすいという利点を有する。
保持端部は好ましくは円の一部または扇形状、すなわち扇形ディスクまたはグリッドとして設計され、その場合の開口角は30°と180°との間の範囲にあり、好ましくは90°である。好ましい例示の実施態様では、保持端部は4分の1の円状に設計される。
このデザインは、保持端部によって覆われる表面がわずかであるため、イオンビームに対しても、また電子ビームに対しても、視野を乱さないとう利点を有する。
上記に鑑みて、本発明はまた、TEM試料支持体に関するものであり、本発明に係るTEM試料支持体は、マニピュレータ用の保持端部として、好ましくは円の一部または扇形状に設計されたTEM支持グリッド、または金属製の扇形のディスクとして、TEM支持グリッドまたは金属製の扇形ディスクに固着されているかまたはそれと一体に形成された針であって、電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた検査用の試料に、その肉薄の先端部で固着され得る針とを備えていることを特徴とする。TEM支持グリッドまたは扇型ディスクの半径は約500μmないし約2mmの範囲にあることが好ましく、針の長さはTEM支持グリッドの半径の範囲内にあることが好ましく、針の肉薄の先端部の領域での直径は、約100nmないし約10μmの範囲にあることが好ましい。
上記特許文献7にもまた、新規なTEM試料支持体の製造を原則として可能にする方法が記載されている。この目的のために、肉厚の下部シリコン層と、肉薄の上部シリコン層と、上下両シリコン層の間にエッチストップ層として配置される酸化シリコン層から構成される3層構造のウェハが調製される。エッチングマスクが両シリコン層に取り付けられる。上部エッチングマスクは支持グリッドおよび針を上面視した平面図に対応し、下部エッチングマスクは支持グリッドを下面視した平面図のみに対応する。
次に、エッチングマスク周囲のシリコンがまずエッチングによって除去され、これによって保持端部とこれに結合する針とが一体に形成される。保持端部の厚さは3層の合計の厚さによって決まり、針の厚さは肉薄の上部シリコン層の厚さによって決まり、初期の段階では酸化シリコン層の厚さによっても決まる。酸化シリコンはその後、更なる加工工程によって針の下面から除去される。
一般に、保護層は工程(b)において、集束粒子ビーム、特に集束電子ビーム(EBID)、イオンビーム、または光子ビームを用いて表面上に蒸着されることが好ましい。
保護層はEBID以外に、イオンビームまたは光子ビームを用いて蒸着されてもよい。これらのエネルギーはそれぞれ、試料の被るダメージを防ぐかまたは最小限に抑えるために選択的に決定される。
他方、保護層は工程(b)において、機械的カバーとして表面上に設けられることが好ましく、ナノチューブまたは極細のナノワイヤが機械的カバーとして表面上に設けられることが好ましい。
これは粒子ビームによって蒸着される保護層の代りである。機械的カバーは同じ目的に適い、電子ビームと同様、試料にダメージを与えないという利点を有する。蒸着保護層と同様、機械的保護層の寸法もまた、ナノメートル単位の領域にある。
他の実施形態においては、保護層が噴霧または蒸発処理によって表面上に設けられることが好ましく、シャドウマスクを用いて表面上に噴霧されることが好ましい。
これもまた、粒子ビームによって蒸着される保護層の代りである。噴霧または蒸発処理によって設けられる保護層は同じ目的に適い、電子ビームと同様、試料にダメージを与えないという利点を有する。
一般に、工程(b)において、保護層が表面上に設けられる場合、その材料はイオンエッチングされにくいものが用いられることが好ましい。
これにより、保護層は、この後試料がイオンビームを用いて基板から分離される際に、試料を覆って充分に保護するため、有利である。カバーの材料としては、タングステンが、別の機会に保護層材料としての試用試験済みであるため、特に好適であるが、プラチナ、炭素化合物、または一般的な有機金属化合物もまた好適に用いられる。
さらに工程(a)において、基板が走査型電子顕微鏡 (SEM)に載置され、基板のうち試料位置を含む部位がSEMを用いて撮像されることが好ましい。
これにより、試料もまたFIBではなく、SEMによって撮像されるため、調製される試料の位置を特定する際に試料が既にダメージを被ってしまうということがないため、特に有利である。
また、工程(c)において、試料がブロードイオンビーム(SAIB: Selected Area Ion Beam: 選択領域イオンビーム)によって基板から分離されることが好ましく、イオンエネルギーが10keV未満、好ましくは5keV未満の低エネルギーイオンビームが用いられることが好ましい。この手法自体も、周知の方法において新規かつ独創的なものである。
低エネルギーのブロードイオンビームが保護層を通して試料に深刻なダメージを与えることはないため、これにより試料にダメージを与える危険性が低減されるという利点がある。試料に横方向から到来するイオン、つまり保護層を迂回するイオンが与えるダメージは、輻射ダメージが低エネルギーイオンによって最小限に抑えられるため、さほど重大ではない。
工程(c) において、試料がまず部分的に基板から分離され、次に試料支持体が試料に結合されてから試料が基板から完全に分離され、その完全分離はイオンビームまたは試料の機械的破砕によって行われることが好ましい。
これによって、試料が基板を介してまだ機械的に固定されている時点で試料支持体が試料に固着されるため、有利である。これにより、試料支持体が固着される際に試料を傾けてダメージを与える事態が回避される。さらに、試料支持体を試料上の設定位置に的確に固着することができる。これは、試料が固着の際もまだ固定されているため、固着の際に試料が「滑る」ことがないためである。
上記新規な方法において、基板から取り去られた試料が試料支持体と共にTEM試料棒内に載置された後、試料支持体がTEM試料棒に固着されることが好ましい。
これは、試料をTEM試料支持体に固着した後、もはや試料そのものを操作する必要性がなくなり、これ以降の搬送および固着処理はTEM試料支持体を用いて行われるという点において有利である。
一方、工程(c)または(d)において、試料を、マニピュレータによって移動される搬送ホルダの親水性表面に付着によって保持することによって、上記目的は上記周知の方法により達成される。
これにより、試料は試料支持体への固着の際に生じる応力に曝されずにすむため、有利である。更に試料は、「はんだ付け」する試料担体によって覆われる領域がなくなるため、試料を取り去って載置した後、次の検査に完全な形で供することができる。特に、形状的な理由から、次の検査のため使用可能な状態に戻しておく必要のある領域において、試料だけを把持して基板から取り去ることができる場合、煩雑かつ危険を伴った試料からの試料支持体の取り外しが不要となる。その上、支持体を更なる処理のためSEMから外す前に、複数の試料を順に支持体に載置しておくことも可能となる。
工程(c)または工程(d)において、試料を基板から取り去る前に湿性(湿った)ガスを親水性表面上に吹きつけることも好ましい
湿性ガスは、試料の親水性表面への保持を確実なものとする湿性(湿った)膜を形成するため、有利である。オヴァーウィック(Overwijk)外による、試料を大気下の条件で光学顕微鏡によって操作する従来技術を用いた場合とは異なり、上記新規な方法は真空チャンバ内で実施するため、湿性膜を再現性良く生成することができる。
更に、工程(d)において、試料を基板から取り去った後に乾性(乾いた)ガスを親水性表面上に吹きつけることが好ましい。
この、方法論上簡単な手法で、親水性表面から試料を確実に取り外すことができる。この様にして、試料を規定通りに配置することができる。従来技術では親水性表面はナノメートルまたはマイクロメートル単位の低い側の範囲の寸法を有しているため、大気中の条件下では再現性良く乾燥できないので、このことは従来技術によっては不可能であった。
親水性表面はスロットを有し、試料をスロット上に位置するように親水性表面に配置し、また、基板から取り去った後、試料をスロットと係合する基部に載置し、その後親水性表面を試料から基部の方向へ引き離すことも好ましい。
これによると、機械的なダメージを与える危険性無しに試料を規定通り基部上に搬送することができるため、有利である。
一方、フォーク状構造を有し、フォークのいわゆる叉部が、試料を、その下の親水性表面と接した状態で両側から把持する試料ホルダに試料を載置することも可能である。
搬送ホルダとして、その先端部に親水性表面が形成された延伸ガラスキャピラリまたはパッチピペットを用いてもよい。
上記に鑑みて、本発明は例えばパッチピペット方式の延伸ガラスキャピラリにも関し、延伸ガラスキャピラリは電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた検査用の試料を把持するための搬送ホルダとして、その先端部が開放された中空のチューブと先端部に固着された親水性表面とを有することを特徴とする。
最も単純なケースでは、パッチクランプ技術で用いられるような既存のパッチピペットを用いることができるため、この特徴により設計上の利点がもたらされる。この場合必要なのは、既存のパッチピペットにその先端部より先まで突出する親水性表面を設けることだけである。その後、湿性ガス、次いで乾性ガスをパッチピペットを通して親水性表面上に吹きつけることができる。
上記新規な方法において、工程(d)において、試料が搬送ホルダの疎水性表面により親水性表面に対して押圧されることも好ましい。
この手法によると、試料は搬送される際に付着によってのみならず、締め付け動作によっても保持されるため、単純な設計で、試料搬送時の信頼性が更に改善される。2つの表面で構成されるペンチが開かれた後も、第2表面は疎水性であるため、脆弱な試料は再現性良く親水性の表面上に残り、よって試料を規定通り配置することができる。
搬送ホルダとして、2個のナノジョーであって、一方は親水性表面を有し、他方は疎水性表面を有するものを有するグリッパを用いてもよい。
上記に鑑みて、本発明はまた、電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた検査用の試料を把持するための搬送ホルダとして、2個の微小機械(マイクロマシン)式ペンチ部を有するグリッパに関する。2個の微小機械式ペンチ部にはそれぞれナノジョーが固着され、一方のジョーは親水性の表面を備え、他方のジョーは疎水性の表面を備えている。ナノジョーのそれぞれの長さは約100nmないし約10μmの範囲にあり、その幅は約100nmないし約10μmの範囲にあるのが好ましい。
ナノジョーはEBIDまたはIBIDにより、例えばナスカテック(Nascatec)社(ドイツ カッセル 34131、ルドヴィック エルハルト シュトラーセ 10)製造、ナノアンドモア(NanoAndMore)社(ドイツ ダルムシュタット 64283 メルクシュトラーセ 22)販売のマイクログリッパのペンチ部の前端部に結合されていてもよく、または、この様なマイクログリッパのペンチ部の前端部をFIBによって再加工し、これによりいわゆる鋭利化をすることも可能である。
この更なる微細化により、ナノジョーは微小機械式ペンチ部の前端部にばね効果を及ぼすこととなり、脆弱な試料にダメージを与える危険性を一層低減するため、有利である。
なお、上記新規な方法を用いて、厚さが約5nmないし約200nmの範囲にあり、長さが約1μmないし約200μmの範囲にあり、高さが約100nmないし約100μmの範囲にある試料を調製することが可能である。
他の利点および特徴は以下の説明および添付図面によって明らかとなるであろう。
なお、上述、および以下に説明される特徴を、それぞれ指定される組み合わせにおいてのみならず、他の組み合わせにおいてもまた単独でも、本発明の範囲から逸脱することなく用いることが可能である。
本発明の実施形態を図によって示し、以下の記述により詳細に説明する。
図1において10は基板を示し、その試料箇所または位置11から、図1中で破線によって表される試料12が採取される。試料12は透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた検査用に調製されるものであり、その目的のため試料をまず基板10から分離し、機械的に固定する必要がある。
試料の厚さ14は5nm〜200nmであり、高さ15は100nm〜100μmである。
基板10の一方の側の表面16上、したがって試料箇所11上には、この表面16の下の試料箇所11から採取される試料12のための保護層を構成するナノワイヤ18が、機械的カバー17として設けられている。
以下に詳述されるように、ブロードイオンビーム19を用いて試料12を基板10から分離することが可能である。これはイオンビーム19が、ナノワイヤ18によって保護された試料12のあらゆる側から基板を構成する物質を侵食し、その結果、試料12はこの様に形成された保護膜下に、いわば取り残されるためである。
保護層21は機械的カバー17の代りに、図2を参照して説明される噴霧処理によって試料箇所11に着設してもよい。この目的のため、基板10上の試料箇所11の領域には、試料箇所11周囲の領域を覆い、試料12に応じた厚さと長さとを有する窓部23を含むシャドウマスク22が取り付けられる。これにより試料の長さ24は1μm〜200μmとなる。
保護層21は耐イオンエッチング性が高く、イオンにより僅かにエッチングされ得る材料から構成され、スプレービーム25を用いて試料箇所11に形成される。図1に示すように、シャドウマスク22を除去した後、試料12をブロードイオンビーム19によって基板10から分離することが可能である。
図2を参照して説明した噴霧処理の代りに、図3に模式的に示される集束粒子ビームを用いて保護層21を表面16に蒸着してもよい。
保護層21を形成するため、いわゆる前駆体起源の物質を集束電子ビーム27を用いて表面16に蒸着する。電子ビーム27は高度に集束されているため、試料箇所11の寸法が微小であるにもかかわらず、耐イオンエッチング性の高い材料から構成される保護層21を高精度に試料箇所11に設けることが可能である。この様な材料の電子ビーム誘起蒸着(EBID)はそれ自体公知の技術であり、例えば上述した非特許文献2に記載されている。保護層21の材料としてはタングステンが特に好適であるが、プラチナ、炭素化合物、または一般的な有機金属化合物もまた好適に用いられる。
保護層21は、集束電子ビーム27の代りにイオンビームまたは光子ビームを用いて蒸着してもよい。これらのエネルギーはそれぞれ、試料12の被るダメージを防ぐかまたは最小限に抑えるために選択的に用いられる。
保護層21は耐イオンエッチング性の高い材料によって構成されるため、次に基板10から試料12を分離する際、試料を覆って充分に保護し、試料は図4に模式的に示されるブロードイオンビーム19を用いて基板10から分離される。ブロードイオンビーム19は選択領域イオンビーム(SAIB)とも称され、好ましくは5keV未満のイオンエネルギーを有する。ブロードイオンビームはこの様に低エネルギーであり、保護層21を通して試料12にダメージを与えることができないため、試料12がダメージを被る危険性はこれによってさらに低減される。
基板10における試料12の周囲には、物質が侵食された結果として、例えば円形の領域28が形成される。よって、図5に示すように、試料12は領域28中に薄板(ラメラ)状に残存し、その下面側でのみ基板10に接合されている。
図6に示すように、試料12は次いで試料支持体または搬送ホルダの先端部29に結合される。以下に詳述されるように、EBIDによる試料12の先端部29への結合は、接着剤を用いて、または表面張力によってなされ得る。
図7に示すように、試料12は次いで、先端部29によって領域28から引き上げられる。
以上、図1ないし図7を参照して試料12の調製を説明したが、この調製は図8の模式側面図に示されるように走査型電子顕微鏡(SEM)31内の真空下で行われる。
SEMは、扉部33を介して外部からアクセス可能な真空チャンバ32を備え、よって基板10を真空チャンバ32に配置することができる。
電子源34は、試料箇所の撮像とEBIDによる保護層の蒸着との両方に用いられる適切な光学系を備え、真空チャンバ32内に突出している。基板からの試料の分離に用いられるブロードビーム19を発生するイオン源35もまた、真空チャンバ32内に突出している。さらに前駆体チャンバ36が設けられ、そのガスノズル37は真空チャンバ32内に突出していて、前駆体を供給する。真空チャンバ32内では、保護層を形成し、場合によっては試料支持体または搬送ホルダの先端に試料を結合するための物質が、前駆体を用いて蒸着される。
最後に、グリッパ39を移動するマニピュレータ38も設けられている。マニピュレータ38は、グリッパ39が直接試料と係合するか、または試料に固着された試料支持体または搬送ホルダを把持するよう、グリッパ39を基板10の領域内で移動させることが可能である。
これらの試料調製のための工程は全て、真空チャンバ32内で行うことが可能である。まず、電子ビーム源34を用いた撮像により、調製される試料の位置を、試料にダメージを与えることなく特定する。次いで、保護層21を電子ビーム源34および前駆体を用いて基板10上に蒸着する。この場合もまた、試料がダメージを受けることはない。
最後に、試料は保護層21によってダメージから保護された状態でブロードイオンビーム19を用いて基板10から分離されるが、この場合も低エネルギーのブロードイオンビーム19を用いているため、試料にダメージを与える危険性は既に著しく低減されている。したがって、試料に横方向から到来するイオン、つまり保護層21を迂回するイオンが与えるダメージも、さほど重大ではない。
試料は、図6に示す先端部29に固着される前に、基板10から完全に取り去ってもよく、またグリッパ39と直接係合していてもよい。また、試料が下面側のみで基板10に結合された状態のまま、まず先端部29を試料に固着するかまたはグリッパ39で試料を把持してもよい。試料は、この方法の次の工程において、イオンビーム19よってまたは機械的に破砕されて、基板10から完全に分離される。
この様にして、試料をSEM31において、高エネルギーイオンに起因するダメージを与える危険を冒さずに、基板10から完全に分離することができる。更に、試料を、真空チャンバ32の中に入れたまま、例えば従来のTEM試料棒内(上)に載置されて固着されたTEM試料支持体等に機械的に固定してもよい。この様に、搬送距離はほんの僅かであり、必要なのは単なる取り付けおよび取り外し処理のみなので、試料が機械的ダメージを受ける事態もまた、実質的に回避される。
図9aはTEM試料支持体41の頂部を側面図として示し、底部を平面図として示している。TEM試料支持体41は試料を調製し、かつ機械的に固定するために使用される。試料はこの様にTEM試料支持体41上に載ったままであるため、調製した試料が次の操作中にダメージを被る危険性は著しく低減する。
TEM試料支持体は肉厚の保持端部42、すなわち半円形のTEM支持グリッド43を備えており、半円形のTEM支持グリッド43には図6および図7に示す様に、先端部29へ向かって細くなる針44が一体に形成されている。TEM支持グリッド43の半径45は約500μmないし約2mmの範囲にある。半径45は、TEM支持棒の凹部の標準直径値である、2.3mmまたは3.0mmに適合させることが好ましい。針44の長さ46は半径45の寸法範囲にある。
TEM支持グリッド43の厚さ47は、10μmないし650μmの範囲にあり、ウェハの標準厚さである635μmに対応することが好ましい。
針44の先端部における直径48は100nmないし10μmの範囲にある。
図9bは他のTEM試料支持体41’を示している。TEM試料支持体41’の断面構造は、図9aに示される支持体41の断面構造に対応している。支持体41’の構造は図9aに示される構造と、肉厚の保持端部42’が半円形のTEM支持グリッド43ではなく、4分(4分の1)円状のTEM支持グリッド43’である点で異なる。
一般に、TEM支持グリッド43は分円(円の一部)または扇形状に設計され、図9bに示されるその開口角αは30°と180°との間の範囲にある。図9bによれば、好ましい開口角αは90°である。
図9aのTEM試料支持体41と比べると、図9bのTEM試料支持体41’は保持端部42’に覆われる面積が小さく、よって試料切断時のイオンビーム19を妨げることも、試料箇所撮像時の電子源34からの電子ビーム25を妨げることもないという利点を有する。
図9aまたは図9bのTEM試料支持体41を作製する原則的な方法は、冒頭で言及した上記特許文献7から周知である。
保持端部42、42’を、TEM支持グリッド43または43’としてではなく、例えば半円状または4分円状の扇形の金属製ディスクまたは金属箔として設計してもよい。例えば、厚さ約70μmの銅箔製の4分円状ディスクを用いて、それに直径が50μmで先端部の直径が例えば10μmにまで小さくなっている、極細のタンスグテンワイヤを針として結合することも可能である。一方、タングステン箔から4分円状のディスクを作製し、針を微細加工技術によりそれと一体に形成することも可能である。
図10は、図9aのTEM試料支持体41において、針44が試料12に固着された状態を示している。この様な試料12の針44への固着は、EBIDまたは接着剤の滴下により行うことができる。
図11に示されるように、TEM試料支持体41は図8に示すグリッパ39により、TEM試料グリッド43上を把持されている。
図8のマニピュレータ38により移動されるグリッパ39は、TEM試料支持体41をTEM試料棒49に設けられた収容スペース51に載置する。TEM試料支持体41はTEM支持体グリッドを介して収容スペース51に機械的に固定される。この固定処理は、それ自体周知のばねキャップまたはねじ付リングを用いて行うことができる。
図7ないし図12は、試料12によって表されるナノワールドから、TEM支持体グリッド43によって具体化されるマイクロワールドへの移行を示す。次のマクロワールドへの移行は、グリッパ39およびTEM試料棒49を介して起こる。
したがって、TEM試料支持体41、41’ は、ナノワールドとマクロワールドとの間の重要な接続部を成しており、試料12は針44に一度固着されるきりで、他の全ての工程において試料12をそれ以上直接操作することはない。
試料12をこれまで述べてきた様に試料支持体に固定する代りに、図8のマニピュレータ38によって移動される搬送ホルダ53の親水性表面に付着によって把持してもよい。例えば、パッチクランプ方式によりパッチピペット54として周知の、延伸ガラスキャピラリを搬送ホルダ53として用いてもよい。この様なパッチピペット54の、先端部55の領域における拡大図を図13および図14に示す。周知の通り、パッチピペット54は先端部55が開放されているチューブ56から成り、その先端部55に親水性表面57が形成または固着されている。親水性表面57は、図13に係る実施形態ではパッチピペット54の一部であるが、図14に係る実施形態では、EBIDまたはIBIDによりパッチピペット54に固着されるナノジョー(あご)58である。
試料12は親水性表面57に付着するため、試料支持体に固着する際に生じる可能性のある応力に曝されることはない。
試料12が親水性表面57に確実に保持されるよう、湿性(湿った)ガス59がチューブ56を通して供給される。パッチピペット54を用いた試料12の把持も引き続き図8の真空チャンバ32内で行われるため、試料12を親水性表面57に確実に保持するための湿性膜が、湿性ガス59により再現性良く親水性表面57に形成される。
試料12を機械的応力を伴わずに、再現性良く親水性表面57から取り去ることができるように、図14に示される様に、乾性(乾いた)ガス60がチューブ56を通して供給される。この乾性ガス60は試料12が親水性表面57から剥離するように、湿性膜を乾燥させて親水性表面57から剥がす。これにより試料12を規定通りに載置することができる。
図15は、図8に示されるグリッパ39の模式平面図である。このグリッパ39を搬送ホルダ53として用いてもよい。
グリッパ39は2個の静電アクチュエータ62が設けられた回路基板61に形成された微小機械(マイクロマシン)式グリッパである。静電アクチュエータ62により、2個の微小機械式ペンチ部63をペンチの様に開閉することができる。この様な微小グリッパは、例えば、冒頭部で言及したナスカテック(Nascatec)社(ドイツ,カッセル)により製造されている。
ペンチ部63はそれぞれの先端部64にナノジョー65、66を有する。ナノジョー65、66はいずれもFIBを用いて先端部64を再加工することによって形成してもよいし、またはナノジョー65、66をEBIDもしくはIBIDによって先端部64に結合してもよい。ナノジョー65は親水性表面57を備える一方、ナノジョー66は疎水性表面67を備えている。この様に、まず試料12をナノジョー65の親水性表面57を用いて捕え、次にナノジョー66の疎水性表面67を用いて試料12を締め付ける。この様にして、試料12は真空チャンバ内での搬送中も確実に保持され続ける。
次に、試料を載置するために、グリッパ39をまず開くが、試料は親水性表面57上に再現性よく「結合」したままの状態である。次に乾性ガスを導入することにより、試料を規定通り載置することができる。
図16は図15のペンチ部63の先端部64の平面図である。2個のナノジョー65は間にスロット68を挟んで先端部64に固定されており、その上に試料12が位置している。この様にして、試料12をダメージを与えることなく、図17に示す基部69に規定通り載置することができる。この場合、2個のナノジョー65は2個の凹部71とそれぞれ係合し、それによって試料12は2個の凹部71の間に形成された部分72上に位置し、また場合によっては両側部73上にも位置する。この様にして、試料12を規定通り基部69上に配置することが可能となる。試料12の親水性表面57からの剥離を、周囲に流れる乾性ガスによって更に促進すれば、同様に試料12を載置する際にもダメージを与える危険性はない。
基板の側面図であって、図中破線は試料を表し、試料位置を覆うナノワイヤとSAIBとが示されている。 シャドウマスクが取り付けられ、シャドウマスクから試料位置が露出した基板の平面図である。 基板の模式図であって、試料位置表面に保護層が設けられている。 基板の模式図であって、試料をイオンビームにより基板から分離する様子を示している。 図4と同様の図であって、少なくとも外周部が基板から分離された試料を示している。 図5と同様の図であって、針の先端部に固着された試料を示している。 図6と同様の図であって、針に固着された試料を基板から引き上げる様子を示している。 基板が配置された走査型電子顕微鏡の模式図であり、試料が基板から調製され、分析される様子を示している。 図6および図7に示す方法の工程で用いられるTEM支持グリッドおよび針を含むTEM試料支持体の側面図および平面図である。 図6および図7に示す方法の工程で用いられるTEM試料支持体の他の実施形態を示す図である。 図9のTEM試料支持体の平面図であって、図中試料が針の先端部に固着されている。 図10のTEM試料支持体がグリッパのペンチ部によってTEM支持グリッドと係合している状態を示している。 図10のTEM試料支持体が内部に載置されたTEM試料棒を示している。 図5の試料が固着された親水性表面を有する延伸ガラスキャピラリの概略側断面図である。 図13の延伸ガラスキャピラリを示し、図中親水性表面はガラスキャピラリの先端部より先まで突出するナノジョーとして設計されている。 図8の走査型電子顕微鏡に用いられ、ナノジョーがそれぞれ固着される微小機械式ペンチ部を有するグリッパを示す。 図15のペンチ部の先端部の平面図であって、図中親水性ナノジョーは、上に試料が位置するスロットを有している。 上に試料が載置され、図16のナノジョーに適用される基部を示す。

Claims (31)

  1. 電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡を用いた検査用の試料(12)を調製する方法であって、
    (a)試料位置(11)に調製すべき試料(12)を含む基板(10)を真空チャンバ内に配置する工程と、
    (b)保護層(21)を前記試料位置(11)の表面(16)上に設ける工程と、
    (c)前記保護層(21)をマスクとして、前記保護層(21)の下に位置する前記試料(12)をイオンビーム(19)によって前記基板(10)から分離する工程と、
    (d)分離した前記試料(12)を、前記真空チャンバ(32)内で前記基板(10)から取り去る工程とを含み、
    前記試料(12)は、前記工程(c)または 前記工程(d)において、マニピュレータ(38)により移動されるTEM試料支持体 (41、41’) に結合され、前記TEM試料支持体 (41、41’) は、保持端部 (42、42’)としてのTEM支持グリッド (43、43’)、金属製扇形ディスクまたは銅製ハーフディスクと、肉薄の先端部(29)が形成され、前記保持端部(42、42’)に固着されているかまたはそれと一体に形成された針(44)とを備えており、前記試料支持体 (41、41’) は前記試料(12)の調製と、それと同時に行われる機械的固定とに用いられることを特徴とする電子顕微鏡検査用試料の調製方法。
  2. 前記工程(b)において、前記保護層(21)は集束粒子ビームを用いて前記表面(16)上に蒸着されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程(b)において、集束粒子ビーム、特に電子ビーム、イオンビーム、または光子ビームが用いられることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記工程(b)において、前記保護層(21)は、機械的カバー(17)として、前記表面上に設けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記工程(b)において、ナノチューブ(18)または細いナノワイヤが前記機械的カバー(17)として前記表面(16)上に設けられることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記工程(b)において、前記保護層(21)は噴霧または蒸発処理により前記表面(16)上に設けられることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記工程(b)において、前記保護層(21)はシャドウマスク(22)を用いた噴霧処理により、前記表面 (16)上に設けられることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記工程(b)において、イオンエッチングされにくい材料からなる前記保護層(21)が前記表面(16)上に設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記工程(a)において、前記基板(10)が走査型電子顕微鏡に載置され、前記基板(10)のうち前記試料位置(11)を含む部位が前記SEMを用いて撮像されることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記工程(c)において、前記試料(12)がブロードイオンビームによって前記基板(10)から分離されることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記工程(c)において、イオンエネルギーが10keV未満、好ましくは5keV未満の低エネルギーイオンビーム(19)が用いられることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記工程(c)において、前記試料(12)がまず部分的に前記基板(10)から分離され、次に前記試料支持体 (41、41’) が前記試料(12)に結合された後、前記試料(12)が前記基板(10)から完全に分離され、その完全な分離は前記イオンビーム(19)または前記試料(12)の機械的破砕によって行われることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記試料支持体 (41、41’) は、その肉厚の保持端部(42)において前記マニピュレータ(38)に把持され、前記工程(c)または前記工程(d)において、その肉薄の先端部(29) により前記試料(12)に固着されることを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記工程(c)または前記工程(d)において、前記試料支持体 (41、41’)、好ましくはその肉薄の先端部(29)が電子ビーム蒸着または接着剤の滴により前記試料(12) に固着されることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記保持端部(42、42’)が円の一部または扇形状に設計されていることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記工程(d)において、前記基板(10)から取り去られた前記試料(12)が前記試料支持体(41、41’) と共にTEM試料棒(49)内に載置された後、前記試料支持体 (41、41’) が前記TEM試料棒(49)に固着されることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記試料(12)の厚さ(14)は約5nmないし約200nmの範囲にあり、前記試料(12)の長さ(24)は約1μmないし約200μmの範囲にあることを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれかに記載の方法。
  18. マニピュレータ(38)用の保持端部(42、42’)としての、好ましくは円の一部または扇形状に、または金属製で扇形のディスクとして設計されたTEM支持グリッド(43、43’)と、
    前記TEM支持グリッド(43)または前記扇形ディスクに固着されているかまたはそれと一体に形成された針(44)であって、電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡を用いた検査用の試料(12)に、その肉薄の先端部(12)で固着され得る針(44)とを備えていることを特徴とするTEM試料支持体。
  19. 前記TEM支持グリッド(43)または前記扇形ディスクの半径(45)は約500μmないし約2mmの範囲にあり、前記針(44)の長さ(46)は前記TEM支持グリッド(43)の前記半径(45)の範囲内にあり、前記肉薄の先端部(29)の領域における前記針(44)の直径は、約100nmないし約10μmの範囲にあることを特徴とする請求項18に記載のTEM試料支持体。
  20. 電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡を用いた検査用の試料(12)を調製する方法であって、
    (a)試料位置(11)に調製すべき前記試料を含む基板(10)を真空チャンバ内に配置する工程と、
    (b)保護層(21)を前記試料位置(11)の表面(16)上に設ける工程と、
    (c)前記保護層(21)をマスクとして、前記保護層(21)の下に位置する前記試料(12)をイオンビーム(19)によって前記基板(10)から分離する工程と、
    (d)分離した前記試料(12)を、前記真空チャンバ(32)内で前記基板(10)から取り去る工程とを含み、
    前記工程(c)または前記工程(d)において、前記試料(12)はマニピュレータ(38)によって移動される搬送ホルダ(53)の親水性表面(57)に、付着によって保持されることを特徴とする方法。
  21. 前記工程(c)または前記工程(d)において、前記試料(12)を前記基板(10)から取り去る前に、湿ったガス(59)を前記親水性表面(57)上に吹きつけることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記工程(d)において、前記試料(12)を前記基板(10)から取り去った後に、乾いたガス(60)を前記親水性表面(57)上に吹きつけることを特徴とする請求項20または21に記載の方法。
  23. 前記親水性表面(57)はスロット(68)を有し、前記試料(12)を、前記スロット(68)上に位置するように前記親水性表面(57)上に配置し、また、前記基板(10)から取り去った後、前記試料(12)を前記スロット(68)と係合する基部(69)に載置した後、前記親水性表面(57)を前記試料(12)から前記基部(69)の方向へ引き離すことを特徴とする請求項20ないし請求項22のいずれかに記載の方法。
  24. 前記工程(d)において、前記試料(12)は前記搬送ホルダ(53)の疎水性表面(67)により前記親水性表面(57)に対して押圧されることを特徴とする請求項20ないし請求項23のいずれかに記載の方法。
  25. 2個のナノジョー(65、66)を有するグリッパ(39)が前記搬送ホルダ(53)として用いられ、一方のジョー(65)は前記親水性表面(57)を備え、他方のジョー(66)は前記疎水性表面(67)を備えていることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. その先端部(55)に前記親水性表面(57)が形成された延伸ガラスキャピラリまたはパッチピペット(54)が、前記搬送ホルダ(53)として用いられることを特徴とする請求項20ないし請求項23のいずれかに記載の方法。
  27. 電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡を用いた検査用の試料(12)を把持するための搬送ホルダ(53)として、2個の微小機械式ペンチ部(63) を有し、前記微小機械式ペンチ部(63)にはそれぞれナノジョー(65、66)が固着されており、一方のジョー(65)は親水性表面(57)を備え、他方のジョー(66)は疎水性表面(67)を備えていることを特徴とするグリッパ。
  28. 前記ナノジョー(65、66)の長さは約100nmないし約10μmの範囲にあり、その幅は約100nmないし約10μmの範囲にあることを特徴とする請求項27に記載のグリッパ。
  29. 電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡を用いた検査用の試料(12)を保持するための搬送ホルダ(53)として、その先端部(55)が開放された中空のチューブ(56)と前記先端部(55)に固着された親水性表面(57)とを有することを特徴とする延伸ガラスキャピラリ。
  30. 電子顕微鏡、特に透過型電子顕微鏡を用いた検査用の試料(12)を調製する方法であって、
    (a)試料位置(11)に調製すべき試料(12)を含む基板(10)を真空チャンバ内に配置する工程と、
    (b)保護層(21)を前記試料位置(11)の表面(16)上に設ける工程と、
    (c)前記保護層(21)をマスクとして、前記保護層(21)の下に位置する前記試料(12)を、イオンビーム(19)によって前記基板(10)から分離する工程と、
    (d)分離した前記試料(12)を、前記真空チャンバ(32)内で前記基板(10)から取り去る工程とを含み、
    前記工程(c)において、前記試料(12)はブロードイオンビームにより前記基板 (10) から分離されることを特徴とする電子顕微鏡検査用試料の調製方法。
  31. 前記工程(c)において、イオンエネルギーが10keV未満、好ましくは5keV未満の低エネルギーイオンビーム(19)が用いられることを特徴とする請求項30に記載の方法。
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