JP2002333387A - はり部材およびはり部材を用いた試料加工装置ならびに試料摘出方法 - Google Patents

はり部材およびはり部材を用いた試料加工装置ならびに試料摘出方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、微小試料片およびまたはその
周辺領域を汚染することなく、確実で安定的な微小試料
片の分離、摘出、格納を行う装置および方法を提供する
ことにある。 【解決手段】試料基板から観察すべき領域を含む試料片
をイオンビームスパッタ法により分離し、試料を押し込
んで保持し、引き抜いて分離するための、根元に比較し
て先端が細く、該先端部が割れている形状で、該形状に
より得られる試料片を保持する部位の弾性変形による力
で試料片を保持する棒状部材からなるはり部材を用い
て、前記試料片を試料基板から摘出し、試料片を載置す
るための載置台上へ移動させた後、前記はり部材と前記
試料片を分離することで該試料片の格納を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本技術は基板からの試料片の
脱着すなわち、分離・摘出・格納に関し、さらに詳しく
は、基板から特定領域を含む試料片を分離、摘出し、格
納する装置ならびに方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体素子の構造解析は通常の走
査電子顕微鏡(以下、SEMと略記する)が有する分解能で
はもはや観察できない程の極微細構造の観察が要求され
るようになってきている。そこでSEMに代えて透過電子
顕微鏡(以下、TEMと略記する)による観察が不可欠とな
っている。TEM観察に用いる観察試料片の製作に関して
は、国際公表特許WO99/05506に記載の方法がある。国際
公表特許WO99/05506に記載の方法は、分析を所望する領
域(以下、観察領域)に対し、イオンビームスパッタ加工
後、プローブ先端部を固定接続する。観察領域を試料か
ら分離するためイオンビームスパッタ加工を行い、試料
片を試料から摘出する。このプローブ先端に取り付けら
れて摘出された試料片を試料ホルダのある位置まで移動
する。プローブ先端を試料片からイオンビームスパッタ
法により切り離したうえで固定する。その後観察領域に
対し所望の観察や分析、計測を行う方法である。
【0003】また、別の方法として特開平8-132363号公
報にパラレルリンク機構を用いて2本のハンドを圧電素
子により開閉させて微小試料片を保持する二本指マイク
ロハンド機構が考案されている。
【0004】さらに、別の方法として特開平3-154784号
公報にバイモルフ型圧電素子を駆動源としたピンセット
機構が考案されている。これらは、何れも圧電素子を用
いてハンドまたはピンセットを可動させることで試料片
を保持するものである。
【0005】また、 Material Research Society (MR
S) Symposium Proceedings, vol.480. の表題Specimen
Preparation for Transmission Electron Microscopy o
f Materials IVなる文献の19頁から27頁に掛けてL. A.
Giannuzziらがlift-Out(リフトアウト)法を示してい
る。この方法は、FIBを用いて試料基板内にTEM観察用の
薄片を形成し、(図21における図aから図gに相当)
薄片形成後、試料基板を大気中に取りだし、光学顕微鏡
下に設置し、先鋭化されたガラス棒を上記薄片試料に接
近させ、薄片試料の一部にガラス棒の先端を押し当て試
料基板から薄片を分離させる。さらに、同じガラス棒の
先端を分離した薄片に接近させると、ガラス棒に生じて
いる静電気によって薄片がガラス棒先端に静電吸着され
る。ガラス棒先端に吸着した薄片を、炭素膜をコートし
た中空グリッドに移動させ、炭素膜に面するように薄片
を付着させる。このグリッドをTEMに導入することで、
薄片のTEM観察ができる。
【0006】さらにまた、WO99/17103の国際公表特許に
試料片の摘出について明細書中にピンセットを示す「tw
eezers」との開示があるが、機構、構造について何等開
示も示唆もされていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術には下記に
示す問題があった。第1は、試料片摘出時に試料片およ
び試料基板に対し汚染を生じさせる問題である。従来の
技術に示した国際公表特許W099/05506に記載の発明で
は、前記プローブ先端を前記試料基板の観察領域近傍に
固定接続する際、イオンビームアシストデポジション膜
(以下、デポ膜)またはイオンビームスパッタ粒子再付着
膜を介して両者間の接続固定を行う。このため、デポ膜
の原料となるアシストガス供給時に試料片の観察領域お
よびその近傍の領域をアシストガスで汚染させてしまう
という新たな問題が生じた。一度、汚染された領域は範
囲を特定することが困難である。また、次工程以降では
不良発生の原因ともなる。更に、工程によっては汚染領
域を拡大させる場合もあり、次工程以降での観察、分析
には使用できないと言う問題があつた。
【0008】第2は、試料片摘出に関する問題である。
国際公表特許WO99/05506に記載の発明にはプローブ先端
と試料片の接続固定方法として静電吸着法を用いてもよ
いと記載されている。また、ガラス棒の先端で静電気力
を利用し試料片を保持することがリフトアウト法として
知られている。この方法では静電吸着法を用いるため試
料片に対し汚染の問題はない。しかし、試料片が微小で
あるため、静電気力を十分に与えることができないため
安定に保持することが困難である。具体的には、分離し
た薄片をグリッドに移動させる際、試料基板を大気中
(実験室内)に出し、ガラス棒先端に静電吸着させる方
式であるため、ガラス棒に吸着するか否かは実験室の湿
度に大きく依存し、試料基板内で吸着しなかったり、グ
リッドへの搬送中に落下して、理想的に炭素膜に付着さ
せる成功率が低い。また、薄片は常にガラス棒先端に吸
着する訳ではなく、静電気の分布によってはガラス棒側
面に付着することが多く、この場合には、グリッドの炭
素面に付着できない。一旦、ガラス棒側面に薄片が吸着
すると、薄片が数μmから10数μm程度の微細な寸法
であるため、ガラス棒先端に移動させることが出来ず、
結局、グリッドの炭素面に付着させりことが出来ず、TE
M試料として供することができない。特に、半導体デバ
イスの不良解析では、注目する箇所が特定されているた
め、摘出する試料は唯一無二といってもよく、TEM試料
となる成功確率が低く、信頼性の低い方法は不良解析に
は適用できない。
【0009】また、試料片静電気の斥力により飛ばして
しまったり、重要な試料片を紛失させることさえ生じ
る。この方法は非常に不確実な接触保持方法となる問題
があった。
【0010】第3の課題は、試料片摘出時の作業効率即
ちスループットおよび装置に関する問題である。特開平
8-132363号公報に記載の二本指マイクロハンド機構は自
由度の高い2本のハンドにより微小試料片を保持できる
方式が開示されている。しかしながら、その方式では、
2本のマイクロハンドを試料片が正確に保持できるよう
位置付けてセッティングする必要がある。この作業は困
難で複雑かつ、熟練を要するものである。このことが、
実用上大きな障害となっている。具体的には、二本指マ
イクロハンド機構のようにμm単位の微小試料試料片を
保持する機構では、独立した構成の可動梁を用いる必要
がある。可動梁先端の大きさは、保持の対象となる試料
片の大きさがμm単位であることから、これを保持する
ための保持機構の先端もμm単位であることが要求され
る。従って、保持機構先端の位置合わせ精度にはμm単
位以下の非常に高い位置合わせ精度が原理的に要求され
る。これを独立した2本の可動梁で行うには困難で複雑
かつ、熟練を要する作業となる。さらに、独立した可動
梁の二本指マイクロハンド機構で微小試料片を保持する
方式では、試料片保持のための保持力、2本のハンドの
試料片との接触位置の相対位置関係を操作制御すること
が必要となり、試料片保持時の安定性、確実性に欠ける
という方式的問題もある。また、機構的問題としてピエ
ゾ素子を駆動源とするパラレルリンク機構のため装置の
構成が大型化する問題があった。
【0011】また、特開平3-154784号公報に記載のピン
セット機構は特開平8-132363号公報と同様に試料片を保
持するため困難で複雑かつ、熟練を要する作業を避けら
れない問題が有った。さらに、特開平3-154784号公報に
記載のピンセット機構は駆動源にバイモルフ型圧電素子
を用いている。このため、試料片を保持するピンセット
機構とピンセット機構を駆動するバイモルフ型圧電素子
を離れた位置に配置せざるおえず、μm単位の微小試料
片を保持するための動作精度を確保することが難しいと
いう問題が有った。
【0012】これらの理由により、従来の技術ではμm
単位の微小な試料片および、またはその近傍の領域を汚
染せずに試料片を摘出することと、微小な試料片を正確
でかつ、安定的に保持することを両立させることは非常
に困難であった。上記課題に対して、本発明の目的は、
微小な試料片およびまたはその周辺領域を汚染せずに、
確実かつ高スループットで、安定的に微小試料片の分
離、摘出、格納を行う装置および方法を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料から微小
試料片を摘出する際、試料片の周辺領域を汚染すること
を極力小さくし、確実かつ安定的に保持、摘出、更には
格納する手段および方法を提供することにある。
【0014】本発明の一例としての試料加工装置は、試
料基板を搭載して移動可能なステージと、イオンビーム
を発生させるイオン源と前記イオンビームを試料基板の
所定の位置に照射するためのイオンビーム光学系からな
るイオンビーム照射光学装置と、試料を押し込んで保持
し、引き抜いて分離するための根元に比較して先端が細
く、該先端部が割れている形状を有する棒状部材からな
るはり部材と、該はり部材を先端に備え、該はり部材を
回転させることが可能な試料保持機構と、該試料保持機
構を試料基板に対して動作させる移動機構と、前記はり
部材と試料との接触を検知するための接触検知装置と、
これらが取りつけられた真空容器で構成される装置であ
る。
【0015】次に、上記説明の試料加工装置を用いて微
小試料片を保持、摘出、格納する一つの方法を下記に説
明する。
【0016】まず、第1のステップとして、試料基板を
試料台に載置し観察領域を決めた後、その周辺部の一部
分を仮保持部として残し、イオンビームスパッタ法で分
離可能な形状に加工する。第2のステップとして、上記
の仮保持部で試料基板に接続されたままの試料を、試料
保持機構先端に取りつけられた根元に比較して先端が細
く、該先端部が割れている形状を有する棒状部材からる
はり部材(以下、はり部材)に試料を押し込んで保持し、
引き抜いて分離する。すなわち、試料片を保持する際
に、上記の先端部が割れている形状部を押し広げながら
試料片を挿入するように棒状部材を動かして保持する。
第3のステップとして、上記はり部材により保持された
試料はイオンビームスパッタ法により前記仮保持部が除
かれ、試料基板から分離された試料片に加工される。第
4のステップとして、上記はり部材の戻る力により保持
された試料片は前記試料保持機構または試料台を相対的
に移動させることで、試料基板から摘出される。第5以
降のステップでは、その目的や必要に応じて、第4まで
のステップにより分離、摘出された試料片に分析、計
測、観察、加工等を施すことが出来る。ここでは、その
代表例として、TEM観察を行うための試料片製作の方法
を説明する。
【0017】第5のステップとして、第4のステップによ
り分離、摘出された試料片を、試料保持機構に設けられ
たはり部材を回転させる機能により、任意の角度に回転
させる。上記の回転機能を用いることで、必要に応じ
て、試料片を任意の角度に回転させ、イオンビームスパ
ッタ法により、TEM観察に好適な形状に追加工する。TEM
観察に適する形状の追加工とは、たとえば、分離摘出し
た試料片の一部または全部をTEM観察可能な厚さまで薄
膜化した形状等である。
【0018】第5のステップは必要に応じて実施されれ
ば良く、別の方法または工程により試料片の薄膜化を行
う等の場合は、本ステップを実施する必要はない。たと
えば、後記する第6のステップ以降で試料片を試料片載
置台に保持した後にイオンビームスパッタ法を用いて薄
膜化を行う等の場合には本ステップおいて薄膜加工等を
実施する必要はない。第6のステップでは、たとえば、
前記試料台に備えられたTEM観察用の試料片載置台に前
記試料片を載置する。TEM観察用の試料片載置台は様々
な形状があり、載置台ごとに載置方法は適宜、適切な方
法が取られるべきである。たとえば、本発明では、予
め、イオンビームスパッタ法で試料片を差し込むことが
できる溝付き載置台を製作する。はり部材は、はり部材
そのものの戻る力により保持された試料片を載置台の溝
部に移動させる。試料片を載置台の溝部に差込んで固定
し、試料片が載置台の溝から抜けない方向にはり部材を
移動させる。これにより試料片とはり部材が分離され、
載置台上に試料片を載置することを可能とする方法であ
る。この他、試料片の載置台への載置方法は、たとえ
ば、試料片と載置台の接触部にイオンビームアシストデ
ポジション膜を形成する。この膜により接続固定させた
後に、試料保持機構を動作させる。相対的移動によりは
り部材と試料片を分離する。試料片の一部を載置台に接
続固定した状態で、試料片を保持しているはり部材の一
部をイオンビームスパッタ法により切除する。これによ
り試料片とはり部材を分離することも可能とする方法を
用いることが出来る。以上のステップまでを真空容器中
で実施することも可能とする。即ち、試料基板から観察
領域を決定し、その必要な部分を試料片として試料基板
から物理的力で保持して取り出しTEM用試料として薄膜
化する部分までを真空容器内で加工することを可能とし
た。
【0019】第7のステップは載置台に載置された試料
片を載置台ごと装置からとりだし、併設または別途設け
られたTEM装置を用いて所望の分析、観察、計測等が行
うステップである。第5以降のステップではTEM観察試料
片の製作に限らず、同様の方法を用いて、様々な分析、
観察、計測を行うための装置に合わせた試料片の製作が
可能である。また、第5のステップにおいては、はり部
材に保持された試料片を試料保持機構に設けた回転機構
を用いることにより、その場で、任意の角度に回転し分
析、観察、計測を行うことが可能であり、さらにイオン
ビームスパッタ法とこれらを併用することで、加工しな
がらの分析、観察、計測や、加工の際に生じる2次イオ
ンや、中性粒子、X線等の二次的生成物を分析、観察に
使用することも可能である。さらにまた、第4のステッ
プ以降では試料片を保持した試料保持機構またははり部
材を装置本体から分離脱着可能な構成とし、TEM装置を
代表とする他の分析装置等と共有化することで、試料基
板から分離、摘出した試料片を他の分析装置で分析、観
察、計測することも可能である。この場合、分析時間の
短縮を図れるばかりでなく、他の装置での分析、観察、
計測後に、再度、前記の試料加工装置に装着すること
で、イオンビームスパッタ法を用いた試料片の再加工や
追加工することが可能である。
【0020】次に、上記方法で用いたはり部材について
説明する。従来の技術で述べたように独立した2本の可
動はりによる微小試料片の保持には可動はり先端の高精
度な位置合わせが必要となる。そこで、本発明では試料
片を保持するためのはりの先端の位置合わせが不要でか
つ、確実に試料片を保持できる。具体的方法としては、
試料を押し込んで保持し、引き抜いて分離することにあ
る。根元に比較して先端が細く、該先端部が割れている
形状で、圧電素子を用いず弾性変形による力で試料片を
保持する棒状部材からなるはり部材である。
【0021】はり部材の製作方法は、具体的には、予
め、電解研磨法またはエッチング法を用いて先端が数μ
m程度になるように加工する。先端をさらに、イオンビ
ームスパッタ法により溝加工し、先端に複数の分岐した
はりを形成する。この際、粗加工をイオンビームの電流
を大きくし仕上げ加工時に電流を小さくすることにより
精密加工が可能となる。予め電解研磨された探針(はり)
をイオンビーム加工装置内に収納しておき目的に応じて
探針先端の形状を任意に加工することが可能となる。こ
の分岐したはりの間に微小試料片を押し込むことで試料
片を保持する。分岐したはり間に保持される試料片は分
岐したはり自身の弾性変形により発生する力により保持
されるので確実で安定した試料片の保持が可能となる。
イオンビームスパッタ法により加工される溝の形状は試
料片を挿入しやすくするために、溝の入口を溝の内部よ
り広めにした構造でればなお良い。試料片を保持する手
段は、その構造と製作方法から非常に微小な試料片保持
のためのはり部材を容易に実現でき、さらに、はり部材
に一体加工により溝部を形成するため、別物体を張り合
すものに比べて、微小な試料片を保持するはり先端の位
置合わせが全く不要である。具体的なはり部材の一例と
して、幅が2μm、長さが30μmの溝部を有する先端が1
μmで根元が3.5μmの分岐はりからなるはり部材を本発
明の方法を用いて製作している。従って、上記説明のは
り部材は、従来の技術にある試料片の保持に関する問題
を解決している。また、微小試料片の保持に分岐したは
り自身の弾性変形を用いるので、試料片の保持に際して
イオンビームのデポ膜を用いないため、汚染要因が存在
しない。保持された試料片およびその近傍領域に汚染を
発生させることが原理的にない。加えて、本発明の試料
片を保持する手段は分岐したはり間に分岐したはり自身
の弾性変形を用いて試料片を押し込むという簡単な動作
で試料片の保持がなされる。これにより操作時のスルー
プットを格段に向上させ、試料片を保持、摘出、格納す
るために必要となる時間が短縮される。試料片作製のた
めの生産性を向上させる効果がある。具体的には、従来
のTEM観察試料片の作製方法では、試料基板から試料片
を分離、摘出し、載置台に格納するまでに約1時間、試
料片の薄膜化に1時間を要していたが、本発明の方法に
より、試料基板から試料片を取り出し、載置台に格納す
るまでの時間を約30分に短縮している。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係わるはり部材お
よびはり部材を用いた試料加工装置ならびに試料摘出方
法に関する実施の形態を、図面に示したいくつかの実施
例を用いて更に詳細に説明する。なお、図面に示した同
一の記号は同一物または類似物を表示するものとする。 <実施例1>図1に本発明の一つの実施例を説明するた
めの試料片の分離、摘出が可能な試料加工装置、例えば
イオンビームによる加工装置に適用した例を示す。(以
下、試料加工装置)図1にその装置構成の断面図を示
す。図1中の1は観察すべき領域を含んだ試料基板であ
り、例えば、半導体ウェハ、半導体チップまたは、ガラ
ス基板や結晶基板でも良い。本実施例では、試料基板1
として半導体ウェハを例に説明する。図1中2は、試料基
板1を載置し、移動可能なステージを示す。本実施例で
はX、Y、Z、回転、チルトの5軸を有するユーセントリッ
ク動作が可能なステージを使用した。図1中3はイオンビ
ームを発生させるイオン源とイオンビームを所定の位置
に照射するためのイオンビーム光学系からなるイオンビ
ーム照射光学装置であり、試料基板1から観察領域を含
む試料片を分離、または分離摘出した試料片の加工を行
うためのイオンビーム21を供給するものである。図1中4
は試料片を保持する試料保持機構で、その先端には、根
元に比較して先端が細く、該先端部が試料を保持するた
めの割れている形状を有する棒状部材からなるはり部材
5(以下、はり部材5)が取りつけられている。試料片はこ
の棒状部材自身の弾性変形力により保持される。さら
に、試料保持機構4は、はり部材5を回転させる機能を備
えており、試料片の保持、摘出時のはり部材5と試料片
の位置合わせ等に用いる。図1中6は試料保持機構4を試
料基板1に対して移動させる移動機構であり、本実施例
ではX、Y、Zの3軸を有する移動機構を使用した。図1中7
はステージ2を内包し、イオンビーム照射光学装置3およ
び移動機構6が取りつけられた真空容器であり、図示し
ない真空排気装置により所望の真空を維持する機能を有
している。また、移動機構6は試料保持機構4を分離脱着
可能な機能を有し、試料保持機構4の分離脱着時に真空
容器7の真空度を維持できるよう開閉式のバルブ(図示し
ない)を備えている。また、図中41は試料片を格納する
ための載置台であり、本実施例ではステージ2の試料基
板1が搭載される面に配置されている。図2に試料保持機
構4の外観を示す。図2中に示すはり部材5は前述のはり
部材であり、ホルダ8を介して試料保持機構4先端のベー
スブロック9に接続されている。また、はり部材5はホル
ダ8と分離脱着が可能である。前述のように試料保持機
構4は、はり部材5を回転させる機構を備えている。その
回転機構は保護管10内部に設けられている。保護管10は
試料保持機構4を移動機構6から分離脱着する際に、はり
部材5およびはり部材5に保持された試料片をその内部に
格納することで保護する機能を有する。具体的にはベー
スブロック9と保護管10が相対的に移動し、ベースブロ
ック9ごとはり部材5が保護管10内に格納される。図2中1
1は保護管10に取りつけられた真空シールのためのOリン
グで、移動機構6装着時に、真空容器7の真空を保持する
ためのものである。図2中12は、はり部材5を回転させる
駆動源およびはり部材5の回転角を検出するためのエン
コーダおよび、はり部材とはり部材が保持する試料との
接触を検知するための接触検知装置を内蔵した回転駆動
機構部である。回転駆動機構部12に設けられた端子13
は電源の給電、回転の制御信号を本体である試料加工装
置との間で受け渡しを行うために設けられた。
【0023】次に、図3を用いてはり部材5を詳しく説明
する。図3aははり部材5を拡大した外観図である。図中1
4は電気伝導性を有する金属はりであり、その先端は後
述する図3bに示すように溝により分割されたはり18が加
工されている。金属はり14は同様に電気伝導性を有する
金属はり固定軸15にスポット溶接または導電性接着剤を
用いて接続固定されており、この金属はり14および金属
はり固定軸15によりはり部材5が構成されている。ま
た、金属はり固定軸15は前述のように分離脱着可能なホ
ルダ8を介して試料保持機構4に接続されている。本実施
例では、はり部材5の構成要素として電気伝導性を有す
る金属はり14と金属はり固定軸15を例に挙げているが、
金属はり14と金属はり固定軸は金属に限定される必要は
なく、例えば、電気伝導性を有する導電性セラミックや
導電性プラスチック、全く電気伝導性を有さないセラミ
ックや、樹脂の如く絶縁性のものを用いても良い。後述
するように試料片を保持する溝により分割されたはり18
が試料片を保持するための弾性変形を行えれば問題な
い。図3bは金属はり14の先端部を拡大した図である。金
属はり14の先端には金属はり14の根元に比較して先端が
細くなる形状16が設けられており、本図ではその代表形
状の例として先端に向かって暫時細くなる形状を示して
いる。従って、形状16は図3c、図3dの平面図に示すよ
うな曲線からなる形状であってよい。さらに、形状16の
先端部には溝17により分割された分岐はり18が設けられ
ている。この溝17により分割された分岐はり18は弾性を
有しており、溝17に挿入された試料片は、分岐はり18の
弾性変形により生じる保持力で保持される。また、図3
fに示すように、イオンビームスパッタ法により加工さ
れる溝17の形状は試料片を挿入しやすくするために、溝
の入口を溝の内部より広めにした構造でればなお良い。
本実施例では例えば、図3dに示す形状で、φ50μmのタ
ングステンを金属はり14に、φ0.8mmのタングステンを
金属はり固定軸15とし、2μm (図3d中W寸法)x 30μm
(図3d中L寸法)の溝17をもつ先端が1μm(図3d中S寸
法)で根元の側の太さが3.5μm(図3d中T寸法)の分岐は
り18で,はり部材5を製作した。また、図3aに示したはり
部材5は金属はり14と金属はり固定軸15から構成される
必要は必ずしもなく、図3eに示すように金属はり14と金
属はり固定軸15は同一の連続部材14'からなる。
【0024】はり部材5として上述の構成を用いること
で下記の効果を得ることが出来る。第1に、はり部材5の
構造が簡素なため、非常に微小な試料片保持のための保
持手段を構造が複雑になることなく簡単に得ることがで
きる。第2に、試料片を保持する分岐はり18は金属はり1
4先端に溝17を加工することで得られる。二枚枚の金属
片を位置合わせしながら張り合わせて形成した溝に対
し、一体金属からビーム加工で作り出された分岐はり18
は先端の位置合わせが不要となる。第3に、試料片は溝1
7に挿入され、分岐はり18に押し込まれることで保持さ
れるため、単純な動作で試料片を保持できる。第4に、
分岐はり18の弾性変形により試料片を保持するための保
持力を得ることができるため、試料片を安定的かつ、確
実に保持できる。第5に、摘出する試料片の特性に合わ
せて、はり部材5を選択することで、多種類の試料片の
摘出に対応できる。第6に、分岐はり18の形状を摘出す
る試料片に合わせて選択することで様々な形状の試料片
の摘出に対応できる。
【0025】次に、上記で説明した試料片摘出のための
手段を用いて試料片を摘出する方法を説明する。
【0026】試料基板1の観察領域は予め、CADデータ
や、光学顕微鏡、SEM、走査イオン顕微鏡像(以下、SIM
像)等により確認されており、必要に応じてマーキング
等が施されている。この特定された領域から観察領域を
含む試料片を分離、摘出するまでの工程を図4に示す。
【0027】工程a:試料基板1から分離、摘出する試料
片の近傍に集束イオンビーム21(以下、FIB21)を用いて
矩形穴20を加工する。本実施例では矩形穴20として例え
ば、10μm x 3μm x 15μm(深さ)、矩形穴間隔30μmを
加工した。 工程b:矩形穴20の一方から、FIB21を走査することで、
垂直溝22を形成する。この時、垂直溝22は仮保持部23を
残して加工され、該仮保持部23は分離される試料を試料
基板1に対して保持する役割を果たす。本実施例では、
例えば、垂直溝22として幅2μm、長さ28μm、深さ15μm
を、仮保持部23の幅として2μm程度を加工した。
【0028】工程c:ステージ2を傾斜させることで、試
料基板1をFIB21に対して傾斜させる。FIB21を走査する
ことで、垂直溝22に対向した位置に矩形穴20を結ぶ傾斜
溝24を加工する。このとき、試料基板1はステージ2によ
り傾斜されているため、FIB21により加工される傾斜溝2
4は垂直溝22と試料片低部でつながり、仮保持部23のみ
を残して試料基板1に切り込みが入れられた試料片25が
形成される。本実施例では例えば、試料搭載ステージ2
の傾斜角を20度として幅2μm、深さ15μm程度の傾斜溝2
4を加工した。
【0029】工程d:退避していた試料保持機構4(図示
せず)を移動機構6(図示せず)により動作させ、はり部材
5を試料片25に接近させる。図中には、はり部材5先端の
金属はり14および分岐はり18のみを示す。試料片25に接
近したはり部材5は試料保持機構4に設けられた回転機構
(図示せず)により、分岐はり18が試料片25を保持できる
好適な角度に姿勢調整される。具体的には、分岐はり18
が試料片25を保持するのに好適な角度は例えば、15〜65
°である。
【0030】工程e:分岐はり18を移動機構6(図示せず)
により動作させて、試料片25に接触させる。試料片25と
分岐はり18の接触検知は、はり部材5を介して分岐はり1
8に印加した電圧の変化を検知することにより行う。
【0031】工程f:分岐はり18と試料片25の接触位置
を基準に移動機構6(図示せず)により、分岐はり18を図
中矢印26のステージ方向に移動させることで、分岐はり
18に試料片25を保持させる。このとき、試料片25は分岐
はり18の弾性変形が発生する保持力により保持固定され
る。試料片25の保持力は分岐はり18の弾性変形量により
決定されるため、本実施例では試料片25と分岐はり18の
接触位置を基準に分岐はり18の移動量を制御すること
で、試料片25の保持力を適正に保ち、かつ、安定的で確
実な保持を行う。本実施例では例えば、分岐はり18の矢
印26への移動量を3μm、分岐はり18先端の弾性変形量を
0.5μm(分岐梁1本当たり)として、試料片25の保持力1.3
x10-5kgを得た。
【0032】工程g:仮保持部23にFIB21を再度、照射
・走査し、試料片25を試料基板1から分離する。この工
程では、試料片25は分岐はり18により保持固定されてい
るため、仮保持部23をFIB21により分離しても、静電気
力で試料片25が飛んで失なわれる問題は生じない。
【0033】工程h:工程gにより試料基板1から分離さ
れた試料片25を移動機構6により試料保持機構4を動作さ
せ、試料基板1から摘出する。
【0034】以上、説明の方法および工程により、試料
片25は試料基板1から分離摘出される。分離摘出された
試料片25は、この後、必要に応じて様々な処理を施すこ
とが可能である。一例として、本実施例では、TEM観察
試料片製作のための薄膜化加工を工程iに示した。
【0035】工程i:試料基板1から分離摘出した試料片
25を保持した状態で、FIB21を照射、走査し、試料片を
薄くするための切欠き部27を試料片25の両側に形成す
る。これにより、試料片25の薄膜化が行われる。本工程
を実施することで、試料片25を試料基板1から分離摘出
後に、試料片25の薄膜化が行え、容易にTEM観察試料片
を得ることが出来る。
【0036】上記の試料片薄膜化加工のほか、工程i以
降の工程では必要に応じて様々な処理を試料片25に施す
ことが可能である。具体的には、工程hまたはiの状態
から、図2に示した試料保持機構4の保護管10内部にはり
部材5と試料片25を格納する。続いて、移動機構6に設け
られた試料保持機構4を分離脱着する際に真空容器7の真
空度を維持する開閉式のバルブを用いて、試料保持機構
4ごと、試料片25を大気中に取り出す。大気中に取り出
された試料片25は、試料保持機構4が分離脱着可能な機
能を有する移動機構4と同様の機能を備えた分析、観
察、加工が可能な装置に装着される。この分析、観察、
加工が可能な装置としては、TEM装置、SEM装置、FIB装
置などがある。本実施例では工程i の状態から上記説明
の工程によりTEM装置に試料保持機構4と共に試料片25を
装着させた。続いて、試料片25は試料保持機構4が有す
る回転機構によりTEM観察に好適な角度に回転調整さ
れ、試料片25に含まれたデバイス等の観察を実施した。
また、上記説明の工程を逆に実施することで、一度大気
中に取り出された試料片25を再度、前記試料加工装置に
装着し、試料片25の追加工を実施することが、可能であ
る。またさらには、試料片25を保持した状態ではり部材
5をホルダ8から分離し、他の装置に装着することで同様
の処理を施すことが可能である。
【0037】上記に説明した試料片摘出のための手段お
よび方法を用いることで従来の試料片摘出方法に比較し
て次のような効果を得ることが出来る。本実施例では試
料基板から試料片を摘出する工程において試料基板およ
び試料片を最小限の汚染で処理できるため、第1に、試
料片を摘出した試料基板を後の工程に使用しても、デバ
イス不良の原因となる要因を作らない。第2に、試料片
を摘出した試料基板を後の工程の製造装置で使用しても
製造装置を汚染する要因が少ない。第3に、摘出した試
料片の分析の際に汚染要因がほとんどないため、分析精
度に影響を与えず、高精度な分析を可能にする。第4
に、試料片を摘出した近傍の領域を再度分析対象とし
て、試料片の摘出を行っても汚染要因が少ないため、試
料片の分析精度に影響を与えない。第5に、デバイスを
製造する各々の工程を対象として1枚の試料基板から試
料片を随時摘出し、分析することが可能となり、デバイ
ス製造の各工程によるデバイス性能への影響を客観的
に、正確、かつ、効率良く行うことができる。第6に、
試料片の保持が溝により分割された分岐はりの弾性変形
を利用してなされることで、試料片の保持、摘出、格納
工程の簡素化が図られることから、安定的かつ迅速な試
料片の保持および摘出を可能とする。 <実施例2>本発明の別の実施例について説明する。図5
は、はり部材5を構成する金属はり14先端部の溝により
分割された分岐はりの別形状である。図5中14は電気伝
導性を有する金属はりであり、その先端には金属はり14
の根元に比較して先端が細くなる形状16が設けられてい
る。さらに、形状16先端には2方向の溝28、29により分
割された分岐はり30が加工されている。既に、実施例1
で説明のように形状16は図3c、図3dの平面図に示した曲
線からなる形状であってよく、同様に、本実施例におい
ても、金属はり14は金属に限定される必要はなく、例え
ば、電気伝導性を有する導電性セラミックや導電性プラ
スチック、全く電気伝導性を有さないセラミックや、樹
脂を用いても、溝28、29により分割されたはり30が試料
片を保持するための弾性変形を行えればよいことは言う
までもない。
【0038】上記形状のはり部材5を用いることによ
り、既に実施例1図3で説明したはり部材5に比較して、
以下の効果を得ることが出来る。第1に、試料片を保持
する際の試料片と試料片を挿入する溝の位置合わせを小
さい回転量で回転させることにより行うことができる。
第2に、試料片を保持固定する溝により分割された「は
り」として、より細い分岐したはりを得ることができ
る。このため、試料片保持時の分岐はりの変位量を大き
く取ることができ、一つの試料片を保持する手段で広範
囲の大きさの試料片に対応が可能である。第3に、試料
片と分岐はりの接触点を多くとることが出来るため、よ
り安定的な試料片の保持が可能となる。第4に、溝28と2
9の溝幅を異なる幅とし、試料片に対してどちらか一方
の溝幅を選択することで、異なる幅を有する試料片の保
持を一つの試料片を保持する手段で行うが出来る。第5
に、溝28と29の溝幅を異なる幅とすることで、一つの試
料片を保持する手段で断面形状の異なる分岐はりを得る
ことができるため、試料片保時の分岐はりの弾性変形量
を選択でき、結果的に試料片の保持力を選択することが
可能となる。また、本実施例では溝により分割された分
岐はり30として、4つに分岐したはりを例に説明した
が、分岐はりの数および形成される溝の数および幅の種
類は、任意に選択できることは言うまでもない。したが
って、溝により分割された分岐はりが3つ股である場合
や、それ以上の数に分岐した分岐はりにおいても上記発
明の効果を得ることが出来る。 <実施例3>図6は、はり部材5の先端に溝により分割さ
れた分岐はりを製作するための方法を説明するための図
である。本実施例では図5に示したはり部材を例に溝に
より分割された分岐はりの製作方法を説明する。図6中1
4は前述の金属はりである。まず、金属はり14を電解研
磨法またはエッチング法により金属はり14の根元に比較
して先端が細い形状16に加工する (図6a) 。本実施例で
は金属はり14にφ50μmのタングステンを使用し、電解
研磨法により先端が数μm程度に細くなるように形状16
を加工した。先端が形状16に加工された金属はり14を前
述の試料保持機構4にホルダ8を介して取り付ける。先端
が円錐形の金属はりは実施例1で説明の試料加工装置と
してのイオンビーム加工装置に装着した後、FIB21の照
射範囲内に設置する。続いて、円錐形金属はり14の形状
16先端にFIB21を照射、走査する。これにより溝28が形
成され、溝28により分割された分岐はり30'が形成され
る (図6b) 。この段階で、実施例1図3bに示した2分割の
分岐はりの形状が形成される。図6bの溝28、分岐はり3
0'がそれぞれ図3bの溝17、分岐はり18に対応する。次に
金属はり14を図示しない試料保持機構4に設けられた回
転機構を用いて90度回転させ、さらに、FIB21を照射、
走査し、溝29を形成し、溝29により分割された分岐はり
30が形成される。以上により、先端が2つの溝28、29に
より分割された4つの分岐はり30を得る。また、必要に
応じて、FIB21を分岐梁の外形部である形状16に照射、
走査することで、分岐はりの形状を整形して所望の形状
を得る。
【0039】上記の方法を用いてはり部材先端の溝によ
り分割された分岐はりを製作することで、微小な分岐は
りを比較的容易に、短時間で、精度良く製作することが
可能である。また、本実施例では分岐はりとして図5に
示したはり部材の製作方法を説明したが、同様の方法に
より複数の溝を形成することで溝により分割された複数
の分岐はりを自由に製作可能である。
【0040】次に、上記の方法を用いて製作した溝によ
り分割された分岐はりの形状の一例について説明する。
図7aは、図7b中に点線で示した仮想平面65を矢印66方
向からみた断面図を模式化したものである。図7a中の記
号Hは分岐はり根元の高さ、Lは分岐はりの長さ、Bは分
岐はりの幅、Yは分岐はり先端を基準として分岐はり長
さ方向Xの位置における分岐はりの高さを示す。上記の
各記号で表される寸法が下記の式により定まるはりの形
状を平等強さはりといい、はりの先端に荷重Wが加わっ
たときに、はりの任意の断面に生じる曲げ応力が等しく
なるはりである。
【0041】 Y =( 6・W・X / B・σ)1/2------------(数1) H = ( 6・W・L / B・σ)1/2-----------(数2) V = 8・W・(L/H)3 / B・E------------(数3) ただし、ここで、σは、はりに生じる一応な曲げ応力を
示し、本実施例では金属はりを構成する材料の0.2%耐力
に相当する。また、数3Vははり先端の変位量、数1,
2,3中のWは変位量Vが生じたときに、はり先端に生
じる荷重を示している。試料片の保持時に分岐はりに生
じる曲げ応力が、分岐はりの各断面で一様であり、か
つ、分岐はりを構成する材料の0.2%耐力以下となるよう
に、上記の条件を近似的に満たす分岐はりを製作し、繰
り返し安定的な試料片の保持が可能な分岐はりを得てい
る。このような平等強さはりは外形が理想形状で有るが
これに近い外形形状でも例えば図3dのような電解研磨
で作られた先端から根元にかけて単調増加のカーブ形状
であっても良い。本実施例で製作した分岐はりは、例え
ば、電解研磨を用い分岐はりの材質としてタングステン
とし、外形が先端から根元にかけて単調増加した分岐は
りは、根元高さ(H寸法)3.3μm、分岐はり長さ(L寸法)2
9.5μm、B寸法に近似的に相当する寸法として分岐はり
の根元部の幅を4.4μmとして、分岐はり先端の変位を0.
5μmの条件で、分岐はりの弾性変形による試料片保持力
(分岐梁1本当たり)が1.3x10-5kgを得ることが出来る分
岐はりである。
【0042】上記に説明した分岐はりの形状を用いるこ
とにより以下の効果を得ることが出来る。第1に、試料
片の保持時に分岐はりに生じる曲げ応力が分岐はりを構
成する材料の0.2%耐力以下であるため、分岐はりに塑性
変形が生じず、寿命の長い分岐はりを得ることが出来
る。第2に、分岐はりの弾性領域にて試料片を保持する
ことが出来るため、繰り返し、安定的な試料片保持が行
える。第3に、試料片の保持力を予め予測して設計でき
るため、試料片の特性に合わせて、所望の分岐はりを選
択できる。 <実施例4>本発明の別の実施例について説明する。図8
は試料保持機構4に設けたはり部材5を回転させるための
回転機構を説明する構成図である。図中31は回転駆動機
構部12(図示せず)に設けれられた駆動源の回転力を送り
ねじ機構(図示せず)により併進運動に変換した駆動ロッ
ドであり、ワイヤ32の両端が固定されている。ワイヤ32
は、はり部材5が取りつけられたホルダ8端部のプーリー
33に駆動ロッド31の併進運動を伝達する伝達要素であ
り、駆動ロッド31の併進運動により、プーリー33を介し
て、はり部材5を回転させる。また、はり部材5はホルダ
8に取りつけられた転がり玉軸受け34により円滑な回転
運動が行われる。図中の35は、ワイヤ32の軌道を保つた
めの軌道修正用のプーリーであり、36はワイヤ32の張力
を一定に保持する板バネである。
【0043】回転機構として上記の構成をとることで、
以下の効果を得ることが出来る。第1に、はり部材5は試
料保持機構4の軸に対して、任意の角度を得ることがで
きるため、試料保持機構4の本体装置への据付け角度に
よらず、試料片を保持するのに好適な角度にはり部材5
を配置することが可能となる。本実施例では試料片を保
持するためにはり部材5と試料片の角度を50度とした。
試料片を保持するためのはり部材5の好適な角度とは、
はり部材18が試料基板1およびイオンビーム光学装置3に
接触せずに試料片にだけに接触できる角度であり、SIM
像などを利用して観察しながら、試料片の保持を行う場
合は、上記に加えて、はり部材18と試料片25の接触部が
SIM像の死角にならない角度である。具体的には、他の
イオンビーム光学装置等の配置により様々であるが、お
およそ、15〜65度の範囲である。第2に、上記回転機構
は、ワイヤ32がプーリー33を摩擦で駆動するため、バッ
クラッシが小さく、確実に回転力を伝達でき、また、は
り部材5の回転量の検出精度を高く維持できる。本実施
例では回転量の検出にロータリーエンコーダを用い、回
転検出分解能として0.1度以下を得ている。第3に、上記
回転機構は、はり部材5と駆動ロッド31をワイヤ32で連
結するため、駆動ロッド31より下流側の機構の温度変化
によるドリフトの影響を受け難く、安定した試料片の保
持を可能にする。本実施例ではドリフト量として0.5μ
m/min以下を確保している。また、本実施例では、はり
部材5が、試料保持機構4の軸に対して、角度を有する例
について記載した。試料保持機構4をはり部材5が試料片
を保持するために好適な角度に設置できる場合は、試料
保持機構4とはり部材5を同軸として差し支えない。 <実施例5>本発明の別の実施例について説明する。図9
は試料保持機構4に設けたはり部材5を回転させる別の回
転機構を説明する構成図である。図中37は回転駆動機構
部12(図示せず)に設けれられた駆動源の回転力を伝達す
る回転駆動ロッドであり、自在継ぎ手38、39を介してホ
ルダ8に接続固定されたはり部材5を回転させる。自在継
ぎ手38、39は単独では等速性を持たないので、本実施例
では二つの自在継ぎ手38、39を組み合わせることで、継
ぎ手の等速性を確保している。また、図中40は自在継ぎ
手38、39の回転により生じる自在継ぎ手間の距離の変動
を吸収するスライダである。回転機構として上記の構成
をとることで、以下の効果を得ることが出来る。第1
に、実施例4に示した回転機構と同様の理由により、は
り部材5を試料片に対して好適な角度に配置することが
可能である。第2に、上記回転機構は、回転駆動機構部1
2に設けられた駆動源の回転力を他の運動方向に変換す
ることなく、はり部材5に伝達できるため、伝達機構が
簡素になり、安価に回転機構を実現できる。第3に、上
記回転機構は、はり部材5とスライダ40を介して連結さ
れるため、回転駆動ロッド37より下流側の機構の温度変
化によるドリフトの影響を受け難く、安定した試料片の
保持を可能にする。また、本実施例では、はり部材5が
試料保持機構4の軸に対して、角度を有する例について
記載したが、試料保持機構4をはり部材5が試料片を保持
するために好適な角度に設置できる場合は、試料保持機
構4とはり部材5を同軸として差し支えない。 <実施例6>本発明の別の実施例について説明する。本
実施例では既に述べた実施例1の図4に示した工程h以降
但し工程iの加工工程は踏まずに実施される分離、摘出
された試料片25を載置台に載置する方法および工程につ
いて図10を用いて説明する。
【0044】工程j:ステージ2(図示ぜず)または移動
機構6(図示ぜず)の何れかまたは双方により試料片25を
載置台41上に移動させる。載置台41には予めFIB21によ
りイオンビームスパッタ法を用いて試料片25に合わせた
溝42が加工されている。続いて、該溝42に試料片25を挿
入出来る姿勢にはり部材5を回転させ、位置合わせを行
う。
【0045】工程k:移動機構6(図示ぜず)により矢印4
3に示される載置台41方向にはり部材5を移動させ、試料
片25を溝42に圧入する。試料片を保持する構造の例とし
て図11,12,13に示す。この図の如く、圧入する
方向に溝が狭くその部分に押し込まれることで試料片が
保持される。
【0046】工程l:試料片25が溝42から抜けないよう
に試料片25を載置台に載置する方向と異なる方向図中の
矢印44で示される方向にはり部材5を移動させ、はり部
材5と試料片25の分離を行う。
【0047】工程m:載置台41に固定された試料片25に
FIB21を照射・走査し、切欠き部45を試料片25の両側に
形成する即ち、実施例1の図4の工程iと同様の加工を
行う。これにより試料片25の薄膜化加工がなされ、TEM
観察試料片を得ることが出来る。さらに、薄膜化した試
料片25を載置台41ごと装置外に取り出すことで、即座に
TEM観察を実施することが出来る。
【0048】当然のことながら、実施例1図4の工程iに
示したように、工程mは載置台41に固定されるまえに行
われてもよい。
【0049】上記説明の方法および工程により下記の効
果を得ることができる。第1に、試料片の載置の工程
は、試料片の取り出しに対しイオンビームアシストデポ
ジション膜によりはり部材を接着することがないため汚
染する要因がない。載置台が試料基板と同じ真空容器内
または試料基板の近くに配置されていても、試料基板を
汚染することが無い。第2に、試料片を摘出する装置は
物理力を利用している。イオンビームアシストデポジシ
ョン膜のような化学反応によらないため装置の周囲に対
してもほとんど汚染が少ない。内に汚染となる要因を持
ち込まずに試料片を載置できるため、装置自体を汚染す
る要因がない。第3に、本実施例に示した方法は載置台
上に設けた溝に試料片を挿入固定するだけの簡便な方法
によりTEM観察試料片を得られるため、TEM観察試料片を
短時間で容易に製作が可能である。 <実施例7>本発明の別の実施例を示す。図11は実施例6
にて説明の載置台の別形状を示す外観図である。
【0050】図中46は試料片を保持するための板バネで
あり、載置台41にイオンビームスパッタ法等の手段を用
いて溝47、49を加工することで製作されたものである。
板バネ46は厚さ1〜3μm、高さ5μm程度の湾曲した形状
を有する板バネで、その両端部が載置台41につながって
いる。前述の方法によりはり部材5に保持された試料片2
5を溝47に挿入する際に、試料片25は板バネ46とこれに
対向する溝47の壁面48に接触する。このとき、試料片は
板バネ46の弾性変形により発生する押し付け力により壁
面48に押し付けられるため、確実に載置台41に保持固定
される。 <実施例8>本発明の別の実施例を示す。図12は実施例6
にて説明の試料片を載置するための載置台の別形状を示
す外観図である。
【0051】図中52、53は載置台41上に設けられた試料
片25(図中の点線で示す)をその弾性変形により保持する
ための保持はりである。試料片25は前述した方法により
保持はり52、53により形成される試料片25の幅より狭い
幅を有する隙間54に挿入される。この試料片25の隙間54
への挿入の際に、保持はり52、53が弾性変形することで
試料片25を保持するための保持力を得る。なお、図12で
は保持はり52、53として隙間54に対称な保持はりを示し
たが、二つの保持はりの形状が異なり、それぞれの弾性
変形により得られる保持力が異なっても上記の効果は同
様に得られる。さらに、保持はりの一方が弾性変形せず
に、他方の保持はりの弾性変形による保持力のみによっ
て試料片の保持を行ってもよい。図中55は載置台41上に
設けられた突起部であり、試料片25と試料片25を保持し
たはり部材5(図示せず)の分離の際に、はり部材5を該突
起部55方向に移動させ、試料片の一端を該突起部55に接
触させることで、試料片が隙間54から外れないように規
制する役割を果たす。
【0052】上記の構成の載置台を用いることにより、
試料片25の観察、加工等に用いる両側面が載置台41に隠
れることが無い状態での載置が可能となる。これにより
前述の載置台により得られる効果に加えて、以下の効果
を得ることが出来る。第1に、実施例6工程mに示した試
料片の薄膜化加工が試料片の高さ方向全域に渡り実施で
きる。第2に、薄膜化加工を施した試料片をTEM観察試料
片として用いる場合、前述の載置台に比較して観察範囲
を広く取ることが出来る。第3に、高さ寸法の小さい試
料片も確実に載置することができるため、小さい試料片
の載置に対応できる。第4に、高さ寸法の小さい試料片
を載置できることから、試料基板から分離、摘出する試
料片の高さ寸法が小さくてもよく、結果として、分離、
摘出のための加工時間を短縮でき、試料片製作の効率を
向上させることが出来る。なお、本実施例では載置台41
上に設けた保持はり52、53および突起55はイオンビーム
スパッタ法により製作したが、これらは必ずしもイオン
ビームスパッタ法により製作される必要はなく、上記の
条件を満たすならば、エッチング法、またはリソグラフ
ィ法により製作することが可能である。 <実施例9>本発明の別の実施例を示す。図13は実施例6
にて説明の試料片を載置するための載置台の別形状を示
す外観図である。
【0053】図中56は載置台41に設けられた切欠き部で
あり、該切欠き部両端の突起部には試料片25(図中点線
で示す)を挿入するための溝57、58が設けられている。
本実施例では切欠き部56を予めエッチング法により形成
した載置台を用意し、載置する試料片の幅に合わせて溝
57、58をイオンビームスパッタ法により加工することで
上記の載置台を製作した。前述の方法により試料片25は
その両端が溝57、58に挿入されるようにして載置台に載
置される。試料片25とこれを保持したはり部材5(図示せ
ず)との分離の際に、はり部材5を溝57、58のいずれかの
方向に移動させる。結果、試料片25は溝57、58によりは
り部材5の移動方向に規制されるため、載置台41から外
れることが無く、確実かつ、安定的に載置される。上記
の構成の載置台を用いることで、試料片25の観察、加工
等に用いる両側面が載置台41に隠れることが無い状態で
の載置が可能となる。従って、実施例8にて説明の効果
を同様にして得ることが出来る。 <実施例10>本発明の別の実施例を示す。本実施例では
既に述べた実施例1の図4に示した工程h以降に実施され
る分離、摘出された試料片25を載置台に載置する別の方
法および工程について図14を用いて説明する。
【0054】工程j:ステージ2(図示ぜず)または移動
機構6(図示ぜず)の何れかまたは双方により試料片25を
載置台41'上に移動させる。
【0055】工程k:移動機構6(図示ぜず)により矢印4
3で示される載置台方向にはり部材5を移動させ、試料片
25を載置台に接触させる。試料片25と載置台の接触検知
は、予め試料保持機構4(図示せず)を介してはり部材5に
一定の電圧を印加しておき、該電圧の変化を試料片25を
介して検知することで、載置台との接触を検知する。
【0056】工程l:試料片25と載置台41の接触部にイ
オンビームアシストデポジション膜の原料ガス50を供給
する。さらに、原料ガス50にFIB21を照射、走査するこ
とで、試料片25と載置台41の接触部にイオンビームアシ
ストデポジション膜51を形成し、両者の接続固定を行
う。
【0057】工程m:イオンビームアシストデポジショ
ン膜を破壊しないように図中の矢印44で示される方向に
はり部材5を移動させ、はり部材5と試料片25の分離を行
う。
【0058】工程n:載置台41に接続固定された試料片
25にFIB21を照射、走査し、切欠き部45を試料片25の両
側に形成する。これにより試料片25の薄膜化加工がなさ
れ、TEM観察試料片を得ることが出来る。さらに、薄膜
化した試料片25を載置台ごと装置外部に取り出すこと
で、即座にTEM観察を実施することが出来る。
【0059】当然のことながら、実施例1図4の工程iに
示したように、工程nは載置台41に固定されるまえに行
われてもよい。
【0060】また、本実施例では試料片を挿入する溝等
のない載置台41を例に説明したが、載置台41に試料片を
挿入する溝や、試料片を沿わせる突起部等を設けて、よ
り安定した試料片の接続固定を行うことも出来る。
【0061】上記説明の方法および工程により下記の効
果を得ることができる。第1に、試料片の接続固定の際
に、載置台に特別な加工等を施すの必要がなく、任意形
状の載置台に試料片を載置することが可能である。第2
に、試料片と載置台の接続固定にイオンビームアシスト
デポジション膜を用いることで、両者の高い接続強度を
得ることが出来るため、試料片とはり部材の分離の工程
が確実かつ、安定的に行え、さらに、試料片を載置した
状態での載置台のハンドリングが容易となる。第3に、
載置台の形状を選ばず、任意形状の載置台を用いること
が出来るため、載置台を安価に供給でき、さらに、任意
のTEM装置等に容易に取り付けが可能となる。 <実施例11>本発明の別の実施例を示す。本実施例では
既に述べた実施例1図4に示した工程h以降に実施される
分離、摘出された試料片25を保持したまま多面的に観
察、計測、加工する方法および工程について図15を用い
て説明する。
【0062】工程O:試料基板1から分離、摘出した試料
片25を、はり部材5を回転させることで、任意の角度に
姿勢調整する。この状態での試料片の観察には例えば、
SIM像を用いることができるが、必要に応じて、より観
察分解能が高い、たとえば、電子線ビームを用いること
で、SIM像よりも高分解能な観察を行うことが可能であ
る。また、当然のことながら、試料片を回転させながら
の観察も可能である。さらに、電子線ビーム等による観
察は必ずしも、実施例1で説明した本発明の試料加工装
置を使用する必要はなく、実施例1で説明したように試
料片25を試料保持機構4ごと他の走査電子線顕微鏡(SEM)
等の分析装置へ再装着して実施してもよい。
【0063】工程P:任意の角度に姿勢調整された試料
片25にFIB21を照射、走査し、イオンビームスパッタ法
を用いて試料片25の任意の面をさらに加工する。これに
より、試料片25を多面的に加工でき、より自由度の高い
形状をもつ試料片の製作を行うことが可能である。ま
た、本工程ではイオンビームスパッタ時に発生する2次
イオンや、中性粒子を捕捉することで、試料片25の分析
行うことも可能である。さらにまた、先に述べた工程O
と同様に本工程は必ずしも、実施例1で説明した本発明
の試料加工装置を使用する必要はなく、実施例1で説明
したように試料片25を試料保持機構4ごと他の2次イオン
分析装置等の分析装置に再装着して実施できることは言
うまでもない。
【0064】本実施例では、工程O、Pを連続して実施す
る例を説明したが、工程OおよびPは連続して実施される
必要は必ずしもなく、各工程単独で実施されても全く問
題ない。 <実施例12>本発明の別の実施例を示す。本実施例では
試料基板1から試料片25を分離、摘出するための別の方
法および工程について図16を用いて説明する。
【0065】工程z:図中5は実施例3で説明の方法によ
り製作されるはり部材5であり、該はり部材5の製作は、
試料片を試料基板から分離、摘出する同じ装置内で行わ
れる。
【0066】続いて、実施される工程a〜工程cは実施
例1で説明の工程a〜工程cと同じ工程である。実施例
1では、工程cの後にはり部材5の姿勢を試料片25の保持
に好適な姿勢に調整する工程dが実施されるが、本実施
例では、工程zに続いて、工程a〜工程cが行われるた
め、はり部材5は試料片25の保持に好適な姿勢に必然的
に保たれており、実施例1で説明の工程dが不要とな
る。さらに、工程cに続いて実施例1で説明の工程と同
じ工程e〜hが実施され、試料片25は試料基板1から分
離、摘出される。
【0067】上記説明の方法および工程により、試料片
25を保持するために、はり部材5の姿勢調整を行う必要
が無くなるため、試料基板1から試料片25を分離、摘出
するための工程が短縮される効果がある。さらには、は
り部材5の姿勢調整を行う必要がないことから、試料保
持機構4に設けられたはり部材5を回転させる回転機構も
必要なくなり、装置構成を簡素化できる効果を得ること
ができる。 <実施例13>本発明の別の実施例を説明する。本実施例
では既に述べた実施例1の図4に示した工程h以降に実施
される分離、摘出された試料片25を載置台に載置する方
法および工程について図16を用いて説明する。
【0068】図17に示した工程j、kは実施例6にて説明
の工程j、kと同じ工程である。工程kに続いて下記に示
す工程xを実施する。
【0069】工程x:工程kにて載置台41上に設けた溝42
に試料片25を挿入した状態で、はり部材5先端の溝によ
り分割される分岐はり18の一方にFIB21を照射、走査す
ることで、該分岐はり18の試料片25に接触する部位59を
除去する。この試料片25に接触する部位59を除去するこ
とで、はり部材5は試料片25に対して分離される。
【0070】工程y:はり部材5を矢印44'で示される方
向に移動させ、はり部材5を退避させる。
【0071】上記説明の方法および工程により、工程x
にてはり部材5と試料片25はその接触部をFIB21により除
去されることで分離されるため、試料片25とはり部材5
との分離の際に、試料片25に応力を与えることが無いと
いう効果を得る。また、工程yにおいて、既に試料片25
と分離がなされているため、はり部材5を退避させる方
向には制限がなく、試料片25を載置台41に載置する際の
方向と逆方向に退避させることも可能である。 <実施例14>本発明の別の実施例を示す。本実施例で
は、はり部材5の一部が損失した場合のはり部材5の修復
方法および工程について図18を用いて説明する。図18で
は、はり部材5の損失としてはり部材5先端の溝により分
割される分岐はり18の一部が損失した場合を例に説明す
る。
【0072】工程q:図中60の点線は、はり部材5先端
の溝により分割される分岐はり18の損失部位である。該
損失部位を有するはり部材5をFIBが照射可能な範囲に移
動させる。 工程r:はり部材5先端の溝により分割される分岐はり18
のうち、損失部位60を有さない分岐はりを、損失部位60
を有する分岐はりとその長さが等しくなるようにFIB21
を照射、走査して除去する。これにより、分岐はり18の
長さがほぼ等しく揃えられる。
【0073】工程s:FIB21を既にはり部材5に加工され
ている溝28の根元側端部に照射、走査し、溝28を所望の
形状に再加工する。
【0074】工程t:FIB21を分岐はり18の外側に照射、
走査して分岐はり18の形状を所望の形状に整形加工す
る。この整形加工の際に、試料保持機構4(図示せず)に
設けたはり部材5を回転させるための回転機構を用い
て、はり部材5を回転させて、または回転させながら整
形加工することが出来る。
【0075】上記説明の方法および工程により、はり部
材5の一部が、何らかの理由により損失した場合も、は
り部材5を復元することが可能となる。はり部材5に損失
が発生する要因としては、例えば、実施例13で説明の試
料片の載置方法を用いる場合や、はり部材5製作時のFIB
の照射位置ずれ、試料片保持の際のはり部材と試料片の
衝突等が挙げられる。
【0076】本実施例では、工程rから工程tを連続して
行う例について説明したが、工程rから工程tはその順序
が入れ替わっても得られる効果は等しく、また、損失部
位の程度によってはこれら全ての工程を実施する必要は
なく、必要に応じて工程rから工程tのいずれかの工程ま
たは複数の工程をくみわせて用いてよいことは言うまで
もない。 <実施例15>本発明の別の実施例を示す。本実施例で
は、はり部材5の一部が損失した場合のはり部材5の修復
に関しての別方法および工程について図19を用いて説明
する。
【0077】図19に示した工程qは実施例14で説明の工
程qに同じ工程であり、本実施例においても実施例14に
同じく、はり部材5の損失としてはり部材5先端の溝によ
り分割される分岐はり18の一部が損失した場合を例に説
明する。
【0078】工程u:工程qによりFIBが照射可能な範囲
に移動されたはり部材5の損失部位60近傍にイオンビー
ムアシストデポジション膜を形成するための原料ガス50
を供給し、該原料ガス供給部にFIB21を照射、走査させ
ることで、分岐はり18の損失部位60にイオンビームアシ
ストデポジション膜を形成する。この工程を繰り返すこ
とで、分岐はり18の損失部位60にイオンビームアシスト
デポジション膜を堆積、成長させて、分岐はり18の損失
部位60を補う。
【0079】上記説明の方法および工程により、はり部
材5の一部が、何らかの理由により損失した場合も、は
り部材5を復元することが可能となる。
【0080】また、工程uの後に、実施例14で説明した
工程rから工程tの方法を用いて、イオンビームアシスト
デポジション膜により補われた損失部位の形状を整形加
工できる。本実施例では、はり部材5の材質としてタン
グステンを、イオンビームアシストデポジション膜の原
料ガス50としてタングステンガスを用いることで、損失
部位の修復を行ったが、はり部材5とイオンビームアシ
ストデポジション膜の原料ガス50は必ずしも同種の材質
である必要はなく、FIB21の照射によりイオンビームア
シストデポジション膜を形成できれば問題ない。 <実施例16>本発明の別の実施例を示す。本実施例で
は、試料片の分離、摘出が可能な試料加工装置の別の構
成について図20を用いて説明する。
【0081】図中61は試料基板1から試料片を分離する
ためのレーザビームを発生させるためのレーザビーム源
であり、レーザビーム源61から発せられたレーザビーム
62は、レーザビーム62を集光し、所定の位置に照射させ
るためのレーザ光学系63を介して試料基板1上に照射さ
れる。また、本実施例では、図示しない可視光源から発
せられた可視光をレーザ光学系63のレーザビーム62と同
軸上に入射させ、該可視光から得られる像を観察に用い
る構成としたが、観察像を得るために別途、光学顕微鏡
などを設けてもよい。また、図中64は、レーザビーム光
学系63、ステージ2、試料保持機構4、試料保持機構4をX
ZY方向に移動させるための移動機構6などを取りつけた
筐体である。
【0082】上記構成の試料片の分離、摘出が可能な試
料加工装置を用いることで、実施例1に示した試料加工
装置に比較して以下の効果かを得ることが出来る。第1
に、FIB換えて、レーザビームを試料基板1から観察領域
を含む試料片の分離に使用することで、数十μmから数
百μmの大きさの試料片を短時間で製作可能となる。第2
に、前述の実施例に示した試料片の分離、摘出の手段お
よび方法、工程を大気中で使用可能とする。 <実施例17>実施例1で本発明によるTEM観察用試料片の
作製方法について説明した。薄膜化の作業は図4に示し
たようにはり部材に試料片を挟んだ状態で行なう方法
と、図10のように載置台に固定した後に行なう方法を開
示した。
【0083】本実施例17は本発明の別の実施例であり、
特に、試料基板内で薄片化して、薄片部を有する試料片
を摘出し、載置台に固定するか、グリッドに固着させる
方法である。図21を用いて説明する。
【0084】図21(a)には試料基板151の一部にTEMで観
察すべき箇所152を破線で示した。観察すべき幅(破線
の長さ)は、例えば20μm程度である。FIBで試料片加
工する前に、試料基板151表面の保護のために、イオン
ビームアシストデポジションによるデポ膜153を形成す
る(図(b))。デポ膜の寸法の代表例は、幅3μm、高さ
1μm、長さ25μmで、材質は炭素、タングステン、白
金、パラジウムなどである。次に、図(c)形成したデポ
膜153の長辺に沿ってFIB154によって溝155を設ける。幅
3μm程度、深さ15μmで、長手方向にデポ膜153より
若干長めに加工する。デポ膜153の反対側にも図(d)のよ
うな形状の大穴156を形成する。大穴156の開口部は溝15
5に比べ大きく、大穴156の加工側面157は斜面を有して
いる。ここで、先に形成した溝155と大穴156をつなぐよ
うにデポ膜153の端部158もFIB照射する。このような加
工によって、底部と一端面が固着した微細な試料片159
が出来あがる。次に、図(e)に示すように、試料基板151
を傾斜させ、FIB154の照射によって試料片159の底部160
aと端面160bの一部を切除し、試料基板151と分離させ
る。そこでFIB照射を停止し、試料基板151を水平に戻し
た時の状況を示すのが図(f)であり、試料片161は支え部
160cによって支持された状態になっている。次に試料片
165の長手方向にFIBを走査させ、試料片159の厚さを100
nm程度まで薄片加工を行なう(図g)。この薄片部162が
TEM観察領域である。薄片部の寸法例は、幅15μm、高さ
15μm、厚さ100nm程度で、薄片部162の周囲部は厚幅部1
61aを残しておき、その厚幅部161aを2本の分岐梁163を
有する梁部材164で挟み込む(図h)。厚幅部161aの幅は
数μmあるため、薄片部162を直接接触することはな
く、接触時の振動による破損や試料搬送中の破損するこ
とはない。厚幅部161aをはり部材164で挟み込んだ状態
で、支持部160cをFIB154によって切断することで、試料
片159を試料基板151から分離できる(図i)。分離した
試料片165を挟んだ状態で梁部材164を試料基板151から
遠ざかるように移動させる。これにより、薄片部(TEM
で観察すべき断面)162を含む試料片165が試料基板151
から摘出できた。
【0085】次に、TEM観察すべき薄片部を有する試料
片を、TEMに導入する載置台に設置する。設置方法は2
方式あり、その一つは図10で示した方法であり、図21
(k)のように載置台167に予め設けた溝168に試料片165を
挿入する。挿入確認後、梁部材164を試料片165から離間
させてTEM観察できる状態になる。設置方法の第2の方
法を図22に示す。試料片165を試料基板151から分離する
工程は図21(a)〜(j)と同じで、試料片165を分離した状
態を図22(a)に示した。分離した試料片165は、薄肉厚の
グリッド170の開口部171に設置する。この時、事前に開
口部171にはコロジオンなど炭素系の薄膜を張ってお
き、グリッド170は真空状態の装置内に設置、準備し、
摘出分離した試料片165を炭素系薄膜面に面するように
付着させる。付着の際、梁部材から試料片が離脱させに
くい場合、梁部材をグリッドの一部に接触させるなどの
操作をすることで容易に離脱させることができる。
【0086】試料片を付着したグリッド170はTEMに導
入し、試料片165の薄片部を炭素系薄膜を通して観察す
る。この時、グリッド面はTEMの電子線に対して垂直の
関係になっている。電子線は炭素系薄膜を透過するた
め、TEM観察像には影響を与えず、所望の薄片部の高倍
率観察が可能となる。
【0087】第1の設置方式は載置台に搭載した試料片
に対して、追加のFIB加工できる利点を有しているが、
第2の設置方式では一旦炭素系薄膜に付着させると追加
加工は出来ない欠点を有するが、市販の安価なグリッド
が利用できる利点を有する。
【0088】上述の如き、分岐梁を有する梁部材を用い
たTEM試料片の摘出と載置台もしくはグリッドへの設置
方法によって、 (1)観察すべき薄片部のアシストガスによる汚染がな
く、クリヤな像が得られる。 (2)摘出した試料片は載置台、グリッドに容易に設置
できるため、TEM試料作製時間が短い。 (3)実施例1の試料作製法に比べて、薄片部完成まで
すべて試料基板内でのFIB加工によるもので、FIB自動加
工によって多数個の薄片試料を無人で作製しやすい。 (4)グリッドは市販品が利用できるため安価でTEM試
料が作製できる。などの効果が得られる。
【0089】ガラス棒の先に静電気力により試料片を引
きつけて保持する方式では大気中では湿気のため帯電状
態が不安定となる問題が有った。同様にガラス棒を真空
装置内に持ち込み、ガラス棒を帯電させて試料片を引き
つけようとしても、帯電の制御が難しく、初期の目的を
達成する確率が低い。これに対し本実施例の如く物理的
力で保持する方法では上述の問題は生じずまた、真空容
器内の電位分布に関係なく取り付け位置や搬送通路を選
択することが可能となる。
【0090】更に、薄片は信頼性のない静電気力やガラ
ス棒を用いることはなく、はり部材に挟み込んで試料基
板から分離し、移動することが、従来例とは根本的に異
なる点である。本実施例により、静電気によって貴重な
薄片試料を飛散させりこともなく、静電気力の低下によ
る薄片の落下の危険性もなく確実に移動、固定すること
ができる。また、薄片試料の作製から載置台やグリッド
への固定、TEM試料の完成までの全工程を真空中(装置
内)で行なうため、実験室の湿気などの環境に影響され
ることはない。
【0091】さらにまた、ガラス棒の先に静電気力によ
り試料片を引きつけて保持する方式では大気中では湿気
のため帯電状態が不安定となる問題が有った。同様にガ
ラス棒を真空装置内に持ち込み、ガラス棒を帯電させて
試料片を引きつけようとしても、帯電の制御が難しく、
初期の目的を達成する確率が低い。これに対し本実施例
の如く物理的力で保持する方法では上述の問題は生じず
また、真空容器内の電位分布に関係なく取り付け位置や
搬送通路を選択することが可能となる。
【0092】以上、本発明の主旨に則り図を用いて本発
明の実施例を説明したが、本発明の内容は上記実施例に
限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲
で他の実施例に適用可能であることは自明である。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、微小な試料片およびそ
の周辺近傍の汚染を少なくしかつ、従来に比べて試料基
板から試料片を分離、摘出、格納する処理時間が約1/
2に短縮され確実に試料基板から試料片を分離、摘出、
格納することが可能となった。また、真空容器内で試料
片を分離、摘出、格納することも可能となった。
【0094】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を説明する構成図。
【図2】本発明の第一の実施例を説明する外観図。
【図3】本発明の第一の実施例を説明する外観図。
【図4】本発明の第一の実施例を説明する工程図。
【図5】本発明の第二の実施例を説明する外観図。
【図6】本発明の第三の実施例を説明する工程図。
【図7】本発明の第三の実施例を説明する模式図。
【図8】本発明の第四の実施例を説明する構成図。
【図9】本発明の第五の実施例を説明する構成図。
【図10】本発明の第六の実施例を説明する工程図。
【図11】本発明の第七の実施例を説明する外観図。
【図12】本発明の第八の実施例を説明する外観図。
【図13】本発明の第九の実施例を説明する外観図。
【図14】本発明の第十の実施例を説明する工程図。
【図15】本発明の第十一の実施例を説明する工程図。
【図16】本発明の第十二の実施例を説明する工程図。
【図17】本発明の第十三の実施例を説明する工程図。
【図18】本発明の第十四の実施例を説明する工程図。
【図19】本発明の第十五の実施例を説明する工程図。
【図20】本発明の第十六の実施例を説明する構成図。
【図21】本発明に第十七の実施例を説明する図。
【図22】本発明に第十七の実施例のうち、摘出試料の
載置方法の別方法を説明する図。
【符号の説明】
1…試料基板、2…ステージ、3…イオンビーム照射光学
装置、4…試料保持機構、5…はり部材、6…移動機構、7
…真空容器、8…ホルダ、9…ベースブロック、10…保護
管、11…Oリング、12…回転駆動機構部、13…端子、1
4,14'…金属梁、15…金属梁固定軸、16…形状、17…
溝、18…分岐梁、20…矩形穴、21…集束イオンビーム、
22…垂直溝、23…仮保持部、24…傾斜溝、25…試料片、
26…矢印、27…切欠き部、28、29…溝、30…分岐梁、31
…駆動ロッド、32…ワイヤ、33…プーリー、34…転がり
玉軸受け、35…プーリー、36…板バネ、37…回転駆動ロ
ッド、38、39…自在継ぎ手、40…スライダ、41…載置
台、42…溝、43、44…矢印、45…切欠き部、46…板バ
ネ、47…溝、48…壁面、49…溝、50…原料ガス、51…イ
オンビームアシストデポジション膜、52、53…保持梁、
55…突起部、56…切欠き部、57、58…溝、59…部位、60
…損失部位、61…レーザビーム源、62…レーザビーム、
63…レーザ光学系、64…筐体、65…仮想平面、66…矢
印、151…試料基板、152…観察すべき箇所、153…デポ
膜、154…FIB、155…溝、156…穴、157…加工側面、158
…端部、159…試料片、160a…底部、160b…端面、160c
…支え部、161…試料片、161a…厚幅部、162…薄片部、1
63…分岐梁、164…梁部材、165…試料片、167…載置
台、168…溝、170…グリッド、171…開口部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 宗行 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 梅村 馨 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 小池 英巳 茨城県ひたちなか市市毛882番地 株式会 社日立製作所計測器グループ内 Fターム(参考) 2G001 AA03 AA05 BA06 BA11 CA03 PA02 QA02 RA04 2G052 AA13 BA26 BA28 EC18 GA34 HC32 HC36 2H052 AF19 5C001 AA01 AA08 BB07 CC08

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顕微鏡下で操作するはり部材であって、上
    記はり部材の先端部は割れている形状で、上記形状に試
    料を圧入して保持し、引き抜いて上記試料を分離するこ
    とを特徴とするはり部材。
  2. 【請求項2】第1の保持部材と前記第1の保持部材に交換
    可能に勘合し、根元に比較して先端が細く、該先端部が
    割れている形状を有する棒状部材からなり、該形状に試
    料を押し込んで保持し、引き抜いて分離することを特徴
    とするはり部材。
  3. 【請求項3】顕微鏡と、試料を載置するステージと、先
    端部が割れている形状で上記ステージに載置した試料か
    ら微小試料片を圧入して取り出すはり部材を有する試料
    保持機構と、上記はり部材を位置移動、回転させる調整
    機構を有することを特徴とする試料加工装置。
  4. 【請求項4】顕微鏡と、試料が載置されるステージと、
    先端部が割れている形状で上記ステージに載置された試
    料から微小試料片を圧入して取り出すはり部材を有する
    試料保持機構と、上記はり部材が上記試料片に接触した
    ことを検知する検知器と、上記検知器からの信号に基づ
    き、上記はり部を上記ステージ方向に所定量を移動する
    ための駆動部を有することを特徴とする試料加工装置。
  5. 【請求項5】請求項3または4のいずれかに記載の試料
    加工装置において、特に、上記顕微鏡は、光学顕微鏡、
    走査電子顕微鏡、走査イオン顕微鏡の少なくともいずれ
    かであることを特徴とする試料加工装置。
  6. 【請求項6】試料をステージに載置する工程と、試料を
    切り込み加工する工程と、加工された試料を取り出すた
    めの先端部が割れている形状を有するはり部材を加工さ
    れた試料片に接触させ、保持する工程と試料から加工さ
    れた試料片を分離する工程と、を有することを特徴とす
    る試料摘出方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の試料摘出方法において、さ
    らに、前記はり部材に保持した試料片を、該試料片を載
    置する試料片載置台上に移動させる工程と、上記試料片
    を上記試料片載置台に載置または保持させる工程と上記
    はり部材を上記試料片から引き抜いてはり部材の分離を
    行う工程、とを伴なうことを特徴とする試料摘出方法。
  8. 【請求項8】試料基板をステージに載置する工程と、試
    料基板を切り込み加工する工程と、先端部が割れている
    形状を有するはり部材を用い試料基板から試料片を分離
    して取り出す工程と、前記取り出した試料片に荷電ビー
    ムを照射し加工する工程と、前記加工された試料片を試
    料ステージ上の載置ホルダに格納される工程と、を有す
    る試料摘出方法。
  9. 【請求項9】荷電粒子線源と、前記荷電粒子線源からの
    ビームを集束する光学手段と、前記集束されたビームを
    照射させるための試料を載置する試料ステージと、前記
    試料ステージの斜め上方に載置された先端が割れて回転
    する機構を有する試料保持機構と、を有することを特徴
    する試料加工装置。
  10. 【請求項10】イオンビーム源と、前記イオンビーム源
    からのビームを試料に照射するための対物レンズと、試
    料を載置する試料台と、試料台面に対し15度から65
    度の範囲に試料片ハンドンリングする先端が割れた円錐
    形の金属性はり部材と、を具備したことを特徴する試料
    加工装置。
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