JPH11258130A - 試料作製装置および試料作製方法 - Google Patents

試料作製装置および試料作製方法

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JPH11258130A
JPH11258130A JP10057718A JP5771898A JPH11258130A JP H11258130 A JPH11258130 A JP H11258130A JP 10057718 A JP10057718 A JP 10057718A JP 5771898 A JP5771898 A JP 5771898A JP H11258130 A JPH11258130 A JP H11258130A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】試料作製から観察までの作業が簡便で、試料作
製が一つの装置内でできる試料作製方法および装置を提
供する。 【解決手段】少なくとも、集束イオンビームの照射光学
系と、上記集束イオンビームの照射によって試料片から
発生する二次粒子を検出する二次粒子検出手段と、上記
集束イオンビームの照射領域にデポ膜を形成する原料ガ
スを供給するデポガス源と、上記試料片を載置し、分析
試料を固定する試料ホルダを載置するサイドエントリ型
の試料ステージと、上記試料片の一部を分離した摘出試
料を上記試料ホルダに移し変える移送手段とで試料作製
装置を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集束イオンビーム
と移送手段を利用して、試料片から分析や観察に必要な
部分のみを摘出して、試料ホルダに固定して、分析や観
察に好適な形状に加工する試料作製装置および試料作製
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体の高集積化に伴い、分析や観察の
対象物が走査型電子顕微鏡(以下、SEMと略記)の分
解能では観察できないほど極微細なものについても解析
の必要性が高まり、SEMに代わって観察分解能が高い
透過型電子顕微鏡(以下、TEMと略記)が有力な装置
となっている。
【0003】従来のTEM用の試料作製方法は、ミクロ
トームや研磨,イオンシニングなどを用いた方法が良く
知られているが、所望の観察領域をμmレベルで限定し
て試料を作製することは殆ど不可能であるとともに、一
試料作製に数日も要していた。
【0004】最近では集束イオンビーム(以下、FIB
と略す)加工を利用する例が定着しつつある。これは、
まず、ダイシング装置を用いてウエハ等の試料から観察
すべき領域を含む短冊状ペレットを切り出す。このペレ
ットの大きさは、おおよそ3×0.1×0.5mm(0.5m
mはウエハの厚み)である。この短冊状ペレットの一部
を薄壁状にFIB加工してTEM試料とする。
【0005】FIB加工されたTEM観察用の試料(T
EMサンプル)は図2(a)や(b)に示したような形状を
している。断面形状は逆T字形状であったり、L字形状
の場合もあり種々変形もあるが、基本とするところは短
冊状の試験片の一部をTEM観察用に薄いウォール状に
加工してあることにある。試料の上部42の幅は約50
μm、下部43の幅は約100μmで、TEM観察部4
1,41′の寸法はおおよそ10μm×5μmで、厚さ
約0.1μm程度である。
【0006】このような試料をTEM試料として、TE
MホルダをTEMステージに搭載し、TEM装置に導入
してウォール部41,41′を観察する。この方法によ
って、所望の観察部をμmレベルで位置出しすることが
可能になった。また、この手法に関しては、例えば、
E.C.G.Kirkらが、論文集Microscopy ofSemiconducti
ng Materials 1989,Institute of Physics Series N
o.100.,p.501−506(公知例1)において説
明している。
【0007】最近では、FIB装置とTEM装置の両方
で兼用できる試料ステージが用いられている。図2
(c)はその試料ステージの概略形状で、サイドエント
リ型の試料ステージである。握り部33は試料ステージ
31を装置内への出し入れの際に手で持ったり、試料の
回転調整をするための部分であり、円柱部32の先端に
図2(a),(b)のような試料35が固定治具36,3
6′によって固定されている。FIB加工時にはウォー
ル部41,41′に平行にFIBを照射し、TEM観察
時にはウォール面に垂直に電子線を照射するため、この
試料ステージはFIB加工時とTEM観察時とで90°
軸回転させて用いる。このような試料ステージにより、
FIB装置内で加工した試料を直ちにTEM装置内に持
ち込んで観察することが可能になった。しかし、FIB
加工を利用しても加工時間は一つの試料に3から5時間
も要している。
【0008】このように、TEMは高分解能観察が期待
できるが、試料作製に多大の時間と、神経を尖らして行
わねばならない熟練技能的な手作業を要するという面を
持ち合わせている。
【0009】また、ウエハから特定の微小試料を摘出す
る方法として、特開平5−52721号公報(公知例2)があ
る。
【0010】さらに、ウエハから微小試料を摘出する別
の方法として、第58回応用物理学会学術講演会講演予
稿集(1997.10秋田大学)3p−ZL−8,p.66
6に、『FIB加工とマイクロマニピュレーション技術
を用いたTEM試料作製法』(公知例3)と題して報告
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、分析や
観察,計測するのに好適な試料を作製する場合、多くの
問題をかかえていた。特に、TEM試料作製を例にあげ
ると、以下のような問題点があった。
【0012】(1)TEM試料を作製するには、イオン
シニングや研磨機、もしくは、ダイシング装置やFIB
装置など複数の装置が必要である。
【0013】(2)試料作りからTEM観察までの作業
が煩雑で時間を要するものであった。
【0014】(3)FIB法においても試料ステージへ
の取付け作業があり、作業者の神経を使わせると共に、
落下,紛失などの事故発生の可能性を秘めている。ま
た、TEM観察後、別の試料と交換する際にも同じ危険
性を秘めている。
【0015】上記問題点に鑑み、本発明の第1の目的
は、試料作りから分析や観察,計測までの作業が簡便
で、試料作製が一つの装置でできる試料作製装置を提供
することであり、また、本発明の第2の目的は、試料作
りから分析や観察,計測までの作業が簡便な試料作製方
法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】(1)上記第1の目的を
達成するためには、試料作製装置を、集束イオンビーム
の照射光学系と、上記集束イオンビームの照射によって
発生する二次粒子を検出する二次粒子検出手段と、上記
集束イオンビームの照射領域にデポジション膜を形成す
るガスを供給するデポガス源と、上記試料片の一部を分
離した摘出試料を試料ホルダに移し変える移送手段と、
上記試料片と上記摘出試料とを載置するサイドエントリ
型の試料ステージとを少なくとも具備する構成とすれば
よい。
【0017】(2)特に、上記(1)の試料ステージは
上記試料片を載置する試料片設置部と、上記摘出試料を
固定する試料ホルダの試料片設置部とを有する構造とす
る。
【0018】(3)特に、上記(1)の試料片設置部と
試料片設置部は、上記試料ステージを試料作製装置に装
着した状態で、上記試料片設置部と上記試料片設置部は
同一真空環境にある構造にする。
【0019】(4)上記(2)または(3)における試
料ステージは、上記試料片を載置する試料片カセットが
上記試料片設置部に着脱可能な構造とする。
【0020】(5)上記(1)から(4)のいずれかの
試料作製装置における試料ステージは、上記試料片設置
部を複数個有した構造とする。
【0021】(6)上記(1)から(5)のいずれかの
試料作製装置における試料ステージは、上記試料片設置
部と上記試料ホルダ設置部のそれぞれのほぼ中央が上記
集束イオンビームの光学軸で一旦停止できる試料ステー
ジ停止手段を有している構造とする。
【0022】(7)上記(1)から(6)のいずれかの
試料作製装置における試料ステージは、他の分析手段,
観察手段または加工手段と兼用できる構造とする。
【0023】(8)また、上記(7)の分析手段,観察
手段または加工手段は、集束イオンビーム装置,透過型
電子顕微鏡,走査型電子顕微鏡,走査プローブ顕微鏡,
オージェ電子分光分析装置,電子プローブX線微小分析
装置,電子エネルギ欠損分析装置,二次イオン質量分析
装置,二次中性粒子イオン化質量分析装置,X線光電子
分光分析装置、または、プローブを用いた電気計測のう
ちの少なくともいずれかであることで、所望の試料片を
的確に解析できる。
【0024】(9)さらに、集束イオンビームの照射光
学系と、上記集束イオンビームの照射によって発生する
二次粒子を検出する二次粒子検出手段と、上記集束イオ
ンビームの照射領域にデポジション膜を形成するガスを
供給するデポガス源と、上記試料片の一部を分離した摘
出試料を試料ホルダに移し変える移送手段と、上記試料
片と上記摘出試料とを載置するサイドエントリ型の試料
ステージとを少なくとも具備する試料作製装置における
上記試料ステージに対して上記試料片を載置する着脱可
能な試料片カセットが、複数個搭載でき、上記試料カセ
ット上の試料片を保存できる構造である試料カセットホ
ルダを用いる。
【0025】(10)または、上記(9)の試料カセッ
トホルダにおいて、上記試料カセットの各々に試料識別
用の文字または記号を記し、上記文字または記号と同じ
文字または記号を試料カセットホルダにおける上記試料
カセット載置位置に記した試料カセットホルダを用い
る。
【0026】(11)または、集束イオンビームの照射
光学系と、上記集束イオンビームの照射によって発生す
る二次粒子を検出する二次粒子検出手段と、上記集束イ
オンビームの照射領域にデポジション膜を形成するガス
を供給するデポガス源と、上記試料片の一部を分離した
摘出試料を試料ホルダに移し変える移送手段と、上記試
料片と上記摘出試料とを載置するサイドエントリ型の試
料ステージとを少なくとも具備する試料作製装置におけ
る上記試料ホルダに対して、上記試料ホルダの各々に試
料識別用の文字または記号を記した試料ホルダを用い
る。
【0027】上記(8)〜(11)によれば、試料片を
簡便に間違えなく管理することができる。また、以下の
方法によれば、試料の作成や解析が容易にできる。
【0028】(12)また、上記第2の目的は、サイド
エントリ方式の試料ステージに搭載した試料片を集束イ
オンビームによって加工し、移送手段によって上記試料
片の一部を摘出して、摘出した試料を上記移送手段によ
って上記試料ステージ上の試料ホルダに移設し、上記集
束イオンビームによって所望の分析手段,観察手段また
は計測手段に好適な試料形状に加工を施す試料作製方法
によって達成できる。
【0029】(13)また、サイドエントリ方式の試料
ステージに搭載した試料片を集束イオンビームによって
加工し、移送手段によって上記試料片の一部を摘出し
て、摘出した試料を上記移送手段によって上記試料ステ
ージ上の試料ホルダに移設し、上記集束イオンビームに
よって所望の分析手段,観察手段または計測手段に好適
な試料形状に加工を施す試料作製方法によって得られた
試料を、所望の分析,観察または計測による解析を行う
試料解析方法。
【0030】(14)または、サイドエントリ方式の試
料ステージを試料作製装置に挿入し、上記試料ステージ
に搭載した試料片を集束イオンビームによって加工し、
移送手段によって上記試料片の一部を摘出して、摘出し
た試料を上記移送手段によって上記試料ステージ上の試
料ホルダに移設し、上記集束イオンビームによって所望
の分析手段,観察手段または計測手段に好適な試料形状
に加工を施した後、上記試料ステージを上記試料作製装
置から引き抜き、上記試料ステージを上記分析手段,観
察手段または計測手段に挿入して、上記試料に対して所
望の分析,観察または計測による解析を行う試料解析方
法。
【0031】(15)上記(11)から(14)のいず
れかに記載の試料作製方法で、特に、上記試料ステージ
に複数の試験片を搭載して、上記試験片の各々の一部を
摘出して上記試料ホルダ上に移設する手順を含む試料作
製方法。
【0032】(16)または、上記試料ステージに搭載
した1個の試験片から複数の部分を摘出して上記試料ホ
ルダに移設する手順を含む試料作製方法。
【0033】(17)さらに、上記(11)から(1
4)のいずれかに記載の試料作製方法で、特に、上記分
析手段,観察手段または計測手段がオージェ電子分光分
析,電子プローブX線微小分析,電子エネルギ欠損分
析,二次イオン質量分析,二次中性粒子イオン化質量分
析,X線光電子分光分析,透過型電子顕微鏡,走査型電
子顕微鏡,走査プローブ顕微鏡,計測手段がプローブを
用いた電気計測のうちの少なくともいずれかである場合
について、所望の試料の解析を短時間で達成することが
できる。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明による試料作製装置の実施
の形態は、集束イオンビームの照射光学系と、上記集束
イオンビームの照射によって発生する二次粒子を検出す
る二次粒子検出手段と、上記集束イオンビームの照射領
域にデポジション膜を形成する原料ガスを供給するデポ
ガス源と、上記試料片の一部を分離した摘出試料を試料
ホルダに移し変える移送手段と、上記試料片と上記摘出
試料とを載置するサイドエントリ型の試料ステージとを
少なくとも具備する構成とする。以下、さらに具体的に
実施例を掲げて説明する。
【0035】<実施例1>図1は、本発明による試料作
製装置の一実施例を示す概略構成図で、特にTEM観察用
の試料作製を例にして説明する。
【0036】試料作製装置1は、試料片や摘出試料の加
工や観察をするFIB照射光学系2,このFIB照射に
よって試料から放出される二次電子や二次イオンを検出
する二次粒子検出器3,FIB照射領域にデポジション
膜を形成するための原材料ガスを供給するデポガス源
4,半導体チップやウエハを分断した試料片を載置する
試料片設置部5と試料片の一部を固定する試料ホルダ6
の固定部を有するサイドエントリ型の試料ステージ7,
試料片の一部を試料ホルダ6に移し変える移送手段8な
どを少なくとも有した構成であり、さらに、試料ステー
ジ7を試料室9に導入するための試料ステージ挿入口1
0と、上記試料ステージ7の位置を制御するためのステ
ージ制御手段11,移送手段8を駆動するための移送手
段制御手段12,試料ホルダ6や試料片や移送手段8な
どを映像化する画像表示手段13,FIB照射光学系2
を制御するFIB制御手段14,デポガス源4の温度調
整やバルブの開閉を制御するデポガス源制御手段15,
二次粒子検出器3への印加電圧を制御する二次粒子検出
器制御手段16などは計算処理装置18により制御され
る。
【0037】FIB照射光学系2は、すでによく知られ
た光学系であり、液体金属イオン源20から放出したイ
オンをビーム制限アパチャ21,集束レンズ22,対物
レンズ23を通すことでビーム直径10nm程度から1
00nm程度のFIB24を形成できる。FIB24を
偏向器25を用いて試料片上を走査することで、試料表
面にμmからサブμmレベルの走査形状に対応した加工
ができる。ここでの加工とは、スパッタリングによる凹
部や、FIBアシストデポジションによる凸部、もしく
は、これらを組み合わせて試料片の形状を変える操作を
指す。FIB照射によって形成するデポジション膜は、
移送手段8の先端にあるプローブ(針状部材)26と試
料片を接続したり、試料片の一部を試料ホルダ6に固定
するために用いる。また、FIB照射時に発生する二次
電子や二次イオンを二次粒子検出器3で検出して画像化
することでプローブや試料片表面,加工領域などを観察
することができる。
【0038】試料ステージ7はサイドエントリ方式であ
る。サイドエントリ型試料ステージは試料室の真空を開
放することなく試料室9に挿入して設置できる。また、
抜き出したい時も、試料室9の真空を破ることなく引き
抜くことができる。走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微
鏡に用いられていて、サイドエントリ型ステージおよび
その挿入口の原理は公知であるが、ここで用いた試料ス
テージ7の構造は本発明に係わる新規な構造であるため
図3を用いて詳述する。
【0039】図3(a)はイオン光学軸に垂直な方向か
ら見た図で、図3(b)はイオン源側から見た図であ
る。本試料ステージ7は、円柱部52と、試料ステージ
7を持ったり操作するための握り部53と、ウエハやチ
ップから切断した試料片54を搭載するための試料片設
置部5と、その先端に観察試料を搭載するための試料ホ
ルダ6の固定部55と、試料ステージ7の荷重を支えた
り、振動を軽減したり、回転軸のブレを防ぐための最先
端に設けた小突起56などで構成されている。この小突
起56を支える支持部が試料ステージとはほぼ同軸にあ
るが、図示は省略した。また、試料ステージ7の円柱部
52が長いため、図では途中を省略している。
【0040】試料ホルダ6は固定部55にネジなどの抑
え具57,57′を利用して固定される。試料片54の
表面と摘出した摘出試料58に形成するウォール面はほ
ぼ垂直な関係にあり、摘出試料58を固定する試料ホル
ダ面とはほぼ同一面の位置関係にある。また、試料ステ
ージ7は、ステージ制御装置11(図1参照)によって
3次元(X,Y,Z)方向の移動および回転制御ができ
る。このように、本試料ステージ7は、試料片54を搭
載する試料片設置部5と摘出試料58を固定する試料ホ
ルダ6を同一の試料ステージ上に搭載できるサイドエン
トリ構造であることが最大の特徴である。
【0041】また、試料ホルダ6の固定部55はFIB
59の入射を阻害しないように上部が開放状態にあり、
このステージはFIB加工にもTEM観察にも兼用でき
る。このため、試料作製装置1内で加工した観察試料を
試料ステージ7の挿入口10から抜き挿しするだけで、
直ちにTEM観察することができることも大きな特徴で
ある。つまり、試料片54から摘出した微小な摘出試料
58を別の特殊な試料加工装置や緊張と熟練を要する手
作業を施すことなく、分析や観察に適した試料形状に加
工して、試料ステージを抜き挿しするだけで、直ちに分
析や観察作業に移ることができる。図3(b)は図3
(a)を90°軸回転させた状態を示し、TEM観察時
の電子線61の通過方向は紙面に平行となる。
【0042】さらに、図3(c)は別の試料ステージの
先端部の一例を示したものであり、試料片設置部5′に
回転機構68を設けて試料片54′を面内回転できるよ
うにした例である。この構造により、試料を面内回転で
き、試料片54′の所望の観察面(分析面または計測
面)を試料ステージの軸に平行に設定することができ、
摘出試料を試料ホルダに移設する場合、移送手段に回転
等の複雑な動きをさせる必要がなくなる。
【0043】また、試料ステージ7は、試料ステージ挿
入口10からの挿入の際、試料片固定部5と試料ホルダ
6のそれぞれほぼ中央部で一旦停止できる構造を有して
いる。図4は円柱部52の停止線と、試料ステージ挿入
口10での真空シール部とを説明するための部分断面
(円柱部52のみ断面ではない)を示している。紙面左
側が真空部(試料室内)で、右側が大気側である。円柱
部52には真空シールのためのOリング70が接し、試
料ステージ7の挿入時に所定の停止線72,73で停止
するためのストッパを備えている。このストッパは円柱
部52に刻まれた溝77に球体75がバネ材76によっ
て押しつけられることで、円柱部52は軸方向への移動
を一旦停止することができる。
【0044】図4(a)は試料ホルダ(摘出試料)がF
IB照射領域にある状態で、指示部78は停止線72を
示している。また、図4(b)は試料片がFIB照射領
域で停止している状態で、停止線73を指している。停
止状態を試料ホルダ(摘出試料)から試料片設置部(試
料片)に、またはその逆に操作するには、試料ステージ
を円周方向に僅かに回転させて、押し込むか引き出せば
よい。これにより試料ステージを設置する際、試料片5
4または摘出試料58のいずれかが必ず視野に入る。逆
に、試料ステージを完全に引き抜く場合には、軸方向に
右向きに移動させれば、金属球は溝から外れて容易に引
き抜くことができる。このようにして、それぞれの停止
位置でFIBを照射し、目的とする領域を素早く視野中
央に移動させることができる。中央部からずれている場
合には、試料ステージ制御装置11によってX,Y移動
させて探索することができる。なお、Oリング70はO
リング支持体71によって支えられている。
【0045】なお、この実施例では試料ステージの位置
合わせに円柱部52に溝77を設ける方法を示したが、
本方法に限ることはなく、試料室の壁面と握り部53の
一部など試料ステージの基準部との間隔の計測手段を設
置しておくことで、試料ステージを試料ホルダか試料台
のいずれかに停止させることができる。
【0046】また、本実施例では、試料片設置部が1個
の場合を説明したが、複数の場合でも同様で、複数の異
なった試料からサンプリングする場合に一々試料ステー
ジを装置から取り出す必要がないという効果がある。
【0047】次に、試料ステージの別の実施例を図5で
説明する。図5(a)は試料ステージ7の先端部の側面
図で図5(b)は上面図である。本実施例は、試料ステ
ージにおける試料片設置部を使いやすくした例で、試料
片設置部の一部を試料カセット62として取外し可能に
した。試料カセット62は試料片54の設置面60を有
しており、円柱部52に組み込んでネジ61などによっ
て固定することができる。試料カセット62の設置面6
0を試料ステージの中心軸52′よりわずかに下に設定
し、試料片54を搭載した時に、試料片54の表面が中
心軸52′にほぼ一致するように試料カセット62を選
択する。この構造により、試料ステージを回転させて
も、試料の目的とする位置は視野から大きく逃げること
はないので、試料を傾斜加工する場合には好都合であ
る。また、種々の試料片を予め複数の試料カセットに搭
載して準備しておくことで、必要に応じた試料片交換が
非常に迅速にできる。
【0048】図5(c)は試料カセット62の斜視図で
ある。63は固定のためのネジのザグリ穴、60が試料
片59の設置面である。また、試料作製後も試料カセッ
ト62ごと保管することができる。
【0049】また、試料カセットは1個の試料ステージ
に1個のみを設けるとは限らず、複数個設置してもよ
い。図6(a)は、1個の試料ステージに2個の試料カ
セット62a,62bを設けた例であり、2個の異なっ
た試料片54a,54bを同一の試料ステージに設置で
きる。一度、試料作製装置に入れることで、両方の試料
片54a,54bからサンプリングすることができる。
本方法によって得られる摘出試料は10μm程度である
ので、1個の試料ホルダ6に数個の摘出試料を十分に固
定できるため、上記のような複数個の試料片を設置でき
る試料ステージを用いることで、試料ステージの出し入
れ、試料片の交換などの作業を必要とせず、また、交換
のたびに真空排気作業を開始するなど時間の要する作業
はなくなり、作業効率は大幅に向上する。本例では試料
カセットを2個設置する場合について説明したが、これ
以上の複数個でもよい。
【0050】図6(b)は試料カセット62を保管する
ための試料カセットホルダ64である。一旦試料作製を
行っても、その周辺を再度観察する必要が生ずる場合が
ある。このような場合、試料カセット62ごと試料カセ
ットホルダ64に保管しておくことで、再度試料作製す
ることが容易にできて便利である。図6(b)の試料カ
セットホルダ64は複数の試料カセット62を固定する
ことができる。また、試料カセット62の一部に試料片
の識別のための記号または文字65を付けておき、さら
に、その記号や文字65に対応して試料カセットホルダ
64にも記号や文字66を刻印しておくことで、多くの
試料片を間違いなく保管管理することができる。さら
に、この試料カセットホルダ64ごと真空容器に保管す
ることで試料片の酸化などの変質を軽減することができ
る。
【0051】図7は本発明による試料作製装置で用いた
試料ホルダ6の一例の外観形状である。本実施例の試料
ホルダ6はシリコンウエハをダイシングソーを利用して
短冊状に切断したものである。本実施例での大きさは、
長さ2.5mm ,幅50μm,高さ0.5mm(シリコンウエ
ハ厚)程度で、シリコンウエハ面を摘出試料の固定面と
することで、摘出試料58を固定面に固着してTEM観
察を行っても固定面の凹凸で電子線照射を阻害されるこ
とはない。また、試料ホルダ6面には、識別記号を付け
ておくと試料管理が確実になる、識別記号はFIBやレ
ーザによって作り込むことができる。識別記号67の大
きさを数十μmとしておけば光学顕微鏡でも、真空容器
内でSEM像(電子線照射による二次電子像)やSIM
像(FIB照射による二次電子像)でも確認することが
できる。
【0052】試料ホルダの形状はここに示した形状や寸
法に限ることはないが、固定面をウエハ面にすること
と、幅をできる限り薄くすることがTEM観察をしやす
くするために必要である。このようにホルダ形状につい
て一例を示したが、基本とするところは試料固定面を極
力平滑とし、幅をなるべく薄くしたことにあり多くの変
形は容易である。
【0053】図8は本実施例で用いた移送手段8の詳細
構造を示している。移送手段8は粗動部80と微動部8
1の二つの部分から構成されている。粗動部80は狭窄
部82を支点として支柱83が3個のエンコーダ84
X,84Z,84Y(図示せず)によってXYZ軸方向
に移動できる。粗動ストロークや移動分解能はエンコー
ダの性能と、狭窄部82からエンコーダとプローブ26
の先端までの距離の比によるが、本実施例では5mmのス
トローク、2μmの分解能を有している。エンコーダに
よる力に抗する力はバネ85a,85bを用いている。
粗動部80の駆動系は試料室27のポートを介して大気
側にあり、試料室内の真空はOリング86,ベローズ8
7によって保持されている。
【0054】微動部81はZ軸のみでバイモルフ圧電素
子88を用いている。バイモルフ圧電素子88は他の圧
電素子に比べて比較的大きなストローク(数100μm
以上)を持つ利点を有する。このため、粗動部には高い
位置精度を要求する必要はなく、本実施例で用いた粗動
部80は駆動時には数μmの振動を伴うが、静止時の振
動はほとんど無視できるため、微動部81を用いて試料
片に最接近させ、接触する方法をとった。この時、先端
のプローブ26の先端の位置制御はμmオーダの分解能
があればよいので、圧電素子のなかでは比較的分解能が
悪いバイモルフ圧電素子でも十分対応でき、安価に作製
できる。
【0055】バイモルフ圧電素子88の先端には、直径
50μmの細いタングステン線で先端半径0.5μm 程
度にまで針状に加工したプローブ26を連結し、粗動部
80とは支柱83によって連結した。バイモルフ圧電素
子88に電圧を与えることで、プローブ26の先端はお
およそZ方向に微動する。符号89は圧電素子に電圧を
与えるための電圧導入端子である。
【0056】前記公知例2によれば分離試料を搬送する
搬送手段はバイモルフ圧電素子3個をXYZ軸に対応し
て構成している。バイモルフ圧電素子は一端を支点にし
て他端がたわむ動きをするため、他端は印加電圧に従っ
て円弧を描く。このバイモルフ圧電素子を3軸に組んで
構成すると複雑な動きとなる。例えば、XY平面内の移
動でも1個のバイモルフ圧電素子の動作のみでは搬送手
段先端のプローブが1軸方向に直線的に動作しないた
め、所望の位置にプローブを移動させることが難しい。
従って、3個のバイモルフ圧電素子で微動部を構成する
と、プローブ先端を所望の位置に移動させるためには3
個のバイモルフ圧電素子を非常に複雑に制御しなければ
ならない。これに対して、本実施例では3軸を直交して
動く粗動機構を設け、微動部の1軸のみにバイモルフ圧
電素子を用いることで、プローブの位置出しの複雑性は
軽減される。
【0057】本発明では、移送手段8は試料ステージ7
と独立して、お互いの動作を干渉しないようにしてい
る。さらには、サイズの大きくなりがちな粗動部80は
試料基板から極力離間させて設置して、微動部81はZ
軸のみの微動機構で構成して、二次粒子検出器やデポガ
ス源など周辺の他の構造物との干渉を避けている。この
ように移送手段8には、構成,サイズ,設置位置を充分
に考慮しなければならないが、本発明による試料作製装
置ではこれらすべてを解決している。
【0058】以上のような構成をした試料作製装置によ
って、装置内で試料片から所望の一部のみを摘出して試
料ホルダに固定できるため、試料ステージを試料作製装
置から引き抜き、そのままTEM、もしくは他の観察装
置や分析装置,計測装置に搭載できるので、分析や観
察,計測に至るまでに熟練や時間を要する試料作製に関
する従来の手作業は一切なく、大幅な時間短縮と試料作
製時の精神的圧迫から開放される効果を持つ。さらに、
TEM試料については、作製した試料のTEM観察の結
果、ウォール部が厚いなど、所望形状になっていない場
合には、試料ステージをTEMから引き抜き、再度その
まま試料作製装置に挿入するだけで、直ちにFIBによ
る追加工ができる簡便さを有する。
【0059】<実施例2>本実施例2では本発明による
試料作製装置を用いた試料作製方法について図9を用い
て説明する。
【0060】試料片からその一部の微小試料を摘出する
ためには、微小試料を基板から分離することが必須であ
る。
【0061】公知例2に示された方法では、切断面が5
面もあり、加工時間がかかる。また、底面を分離加工す
ると、イオンビーム入射角と加工アスペクト比からなる
傾斜がつく。試料基板の表面に対しほぼ垂直な断面やウ
ォールを形成するためには、底面の傾斜を小さくして底
面を表面に平行に近くすることが必須で、そのためには
試料傾斜を極力大きくしなければならないという問題点
を有している。従って、本発明が目指すような加工時間
が短く、摘出した試料を別の部材である試料ホルダに移
設する際、試料ステージを大きく傾斜させるなどの操作
が極力少ない試料作製方法を検討しなければならない。
【0062】以下に、本発明による試料作製方法の具体
的手順を説明する。ここでは、試料の例としてTEM観
察用の試料の作製方法について、観察すべき領域のマー
キングから最終的なウォール加工まで、すべて同一装置
内で行う方法を説明する。また、手順を明確にするため
に以下にいくつかの工程に分割する。
【0063】(a)マーキング工程:(図a) まず、試料ステージを試料片100がFIB照射領域に
入る位置に停止させる。試料片100上に、TEM観察
面101′を特定する目印101a,101bを、FI
Bによってマーキングする。2個の目印101a,10
1bの間がTEM観察面101′で、両者の間隔は10μ
mである。また、本実施例では+マークであるが、これ
に限定されるものではない。上記2個のマークを結ぶ直
線が試料ステージの傾斜軸と平行になるように、試料ス
テージに内蔵された回転機構によって調整しておく。こ
の調整によって、摘出した試料を試料ホルダに設置する
際、移送手段に複雑な動きを強いることがなくなる。
【0064】(b)矩形穴,細溝加工工程:(図b) 上記2個の目印101a,101bの両側にFIB10
2によって2個の矩形穴103a,103bと細溝10
4を形成した。
【0065】矩形穴の開口寸法は例えば10×7μm,
深さ15μm程度で、両矩形穴の間隔を30μmとし
た。いずれも、短時間に完了させるためにFIB直径
0.15μm程度で電流約10nAの大電流FIBで加
工した。加工時間はおよそ7分であった。
【0066】次に、目印101a,101bを結ぶ直線
より約2μm隔てて、かつ、一方の矩形穴103bと交
わって、他方の矩形穴103aには交わらないように幅
約2μm,長さ約30μm,深さ約10μmの細溝10
4を形成する。ビームの走査方向は、FIB102が試
料100を照射した時に発生するスパッタ粒子で細溝1
04や矩形穴103a,103bが埋まらないようにす
る。矩形穴103aと交わらない小さな領域は、後に摘
出すべき試料を支える支持部105となる。
【0067】(c)傾斜溝加工工程:(図c) 次に、試料ステージを軸回転させることで、試料面を傾
斜させる。本実施例では20°である。ここで、上記2
個のマークを結ぶ直線は試料ステージの傾斜軸に平行に
設定しているため、細溝104が下がる方向に傾斜させ
る。そこで、目印101a,101bを結ぶ直線より約
2μm隔てて、矩形穴103a,103bを結ぶよう
に、幅約2μm,長さ約32μm,深さ約15μmの細
溝を形成する。FIB照射によるスパッタ粒子が形成し
た矩形穴103a,103bを埋めることがないように
走査する。試料片100表面に対して斜めから入射した
FIBによって斜溝106が形成され、先に形成した細
溝104と交わる。目印101a,101bを含み、頂角が
20°の直角三角形断面のクサビ型の摘出すべき試料1
07が、工程(b)によって形成した支持部105のみ
で保持されている状態になる。
【0068】(d)プローブ固定用デポ工程:(図d) 次に、試料ステージを水平に戻し、摘出すべき試料10
7の上面で支持部105とは反対の端部に移送手段先端の
プローブ108を接触させる。接触は試料とプローブと
の導通や両者間の電気容量の変化によって感知できる。
本実施例では両者間の導通によって検知した。また、不
注意なプローブ108の押し付けによって、摘出すべき
試料107やプローブ108の破損を避けるために、プ
ローブ108が試料に接触した時点でZ方向駆動を停止
させる機能を有している。次に、摘出すべき試料107
にプローブ108を固定するために、プローブ108先
端を含む約2μm平方の領域に、デポジション用ガスを
流出させつつFIB102を走査させる。
【0069】(e)摘出試料摘出工程:(図e) 上記工程によってFIB照射領域にデポ膜109が形成
され、プローブ108と摘出すべき試料107とが接続
される。
【0070】摘出すべき試料107を試料片100から
摘出するために、支持部105をFIB102照射によ
りスパッタ除去することで、支持状態から開放される。
支持部105は試料面上から見て2μm平方,深さ約1
0μmであるため2〜3分のFIB走査で除去できる。
上記の矩形穴103a,103bや細溝104,傾斜溝
106を形成する工程は、観察面に大きく影響しないた
め、大電流のFIBで、多少加工位置ズレを起こして
も、早く加工することが賢明である。
【0071】(f)摘出試料上昇工程:(図f) 試料片100から完全に分離した摘出試料107′をプ
ローブを上昇(+Z方向の移動)させ、試料ステージか
ら遠避けて保持する。
【0072】(g)試料ステージ移動工程:(図g) 支持部の切断後、プローブ137の先端に接続された摘
出試料107′を試料ホルダに移設するが、実際には、
サイドエントリ型の試料ステージを僅かに引き抜いて移
動させ、FIB走査領域内に試料ホルダを移動させる。
FIB走査領域内(SIM像視野内)に試料ホルダの中
央付近が入る。次に、プローブを降下(−Z方向)に移
動させ、試料ホルダ110に接近させる。摘出試料10
7′と試料ホルダ110との接触は工程(d)同様両者
間の導通によって検知する。
【0073】(h)摘出試料固定工程:(図h) 摘出試料107′が試料ホルダ110に接触した時、デ
ポガスを導入しつつ摘出試料107′と試料ホルダ11
0と接触部にFIB102を照射する。この操作によっ
て摘出試料107′は試料ホルダ110に固定できる。
本実施例では摘出試料107′の長手方向の端面にデポ
膜113を形成した。FIB照射領域は3μm平方程度
で、デポ膜113の一部は試料ホルダ110に、一部は
摘出試料107′側面に付着し、両者が固定される。
【0074】また、試料のTEM観察領域が試料ステー
ジの回転中心軸上に配置されることが望まれるが、固定
する試料が数μmから20μm程度の小ささであるた
め、実質的には、試料ホルダの上面が試料ステージの軸
上に来るように配置しておけば、TEM視野内にTEM
観察領域を出すことが容易にできる。
【0075】(i)プローブ切断工程:(図i) 次に、デポ用のガスの導入を停止した後、プローブ10
8と摘出試料107′を接続しているデポ膜109にF
IB102を照射してスパッタ除去することで、プロー
ブ108を摘出試料107′から分離できる。この操作
によって摘出試料107′は試料ホルダ110に自立す
る。
【0076】(j)ウォール加工工程:(図j) 最後に、TEMによる観察部にFIB照射して、最終的
に観察領域の厚さを100nm以下程度のウォール11
1になるように薄く仕上げ加工を施す。この時、摘出試
料107′の長手方向の側面の一方が垂直面であるた
め、ウォール加工のためにFIB照射領域を決定する
際、この垂直面を基準にすることで、試料基板表面にほ
ぼ垂直なウォール111を形成することができる。ま
た、FIB照射に先立ち、ウォール面をより平面的に加
工するために、ウォール形成領域を含む上面にFIBデ
ポ膜112を形成しておく。この方法は既によく知られ
ている。このウォール加工の結果、横幅約15μm,深
さ約10μm,幅0.1μm 以下のウォール111が形
成でき、TEM観察領域ができあがる。以上、マーキン
グからウォール加工完成までの加工時間は約1時間で、
従来のTEM試料作製方法に比べて数分の1に時間短縮
できた。
【0077】(k)TEM観察工程:(図示せず) ウォール加工後、サイドエントリ型の試料ステージを試
料作製装置から引き抜き、TEMの試料室に導入する。
この時、電子線経路と、ウォール面が垂直になるように
TEMステージを回転させて挿入する。その後のTEM
観察技術についてはよく知られているので、ここでは省
略する。試料ステージがサイドエントリ型であるため、
ウォール加工後、直ちに試料ステージを引き抜いてTE
Mに導入でき、また、観察試料に追加工が必要な場合、
直ちに試料作製装置に戻して加工ができるという効果が
ある。
【0078】上記の試料作製方法は、TEM試料に限ら
ず、他の分析や観察手法、例えば、オージェ電子分光分
析,電子プローブX線微小分析,電子エネルギ欠損分
析,二次イオン質量分析,二次中性粒子イオン化質量分
析,X線光電子分光分析,透過型電子顕微鏡,走査型電
子顕微鏡,走査プローブ顕微鏡,計測手段がプローブを
用いた電気計測のための試料作製にも用いることが可能
である。
【0079】なお、本発明による試料作製方法と公知例
2による試料の分離方法と大きく異なる点は、(1)試
料の摘出(分離)に際してのビーム照射方法が全く異な
り、摘出試料をなるべく薄くするためと、底面の分離を
簡便にするために長手方向(TEM観察面に平行方向)
の側面を傾斜加工すること、(2)摘出試料は移送手段
とは別の部材である試料ホルダに移設すること、(3)
試料ステージの形態がサイドエントリ型であり、試料片
と摘出試料を同一の試料ステージに搭載する方式である
ため、試料作製から観察など後に続く材料解析までの時
間が大幅に削減されることにある。
【0080】このように、本試料作製方法を用いること
で、デバイスチップや半導体ウエハの所望の箇所をマー
クしたその場で、熟練と緊張を要する手作業をすること
なく、同一装置内でTEM観察用や他の分析や計測,観
察のための試料を作製することできる。
【0081】
【発明の効果】本発明による試料作製装置または試料作
製方法によって、試料作製作業がすべて単一の装置内の
みで行え、この試料作製装置自体が簡素であり、さら
に、試料交換が非常に簡便である効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による試料作製装置を説明するための概
略構成図。
【図2】従来のFIB装置に用いられているサイドエン
トリ型の試料ステージの概略構成図。
【図3】本発明の試料作製装置に用いた試料ステージの
外観図であり、特に、(a)図は側面図、(b)図は上
面図で、(c)図は試料片設置部が回転機構を有する場
合の説明図。
【図4】本発明の試料作製装置の試料ステージに設置し
たストッパを説明するための図で、特に、(a)図は試
料ホルダを光学中心部に設定した場合、(b)図は試料
台を光学中心部に設定した場合を説明する図。
【図5】本発明の試料作製装置に用いた別の試料ステー
ジの外観図であり、特に、(a)図は側面図、(b)図は
上面図、(c)図は試料カセットの斜視図。
【図6】(a)図は、本発明の試料作製装置に用いた複
数の試料カセットを有する試料ステージの実施例であ
り、(b)図は試料カセットホルダの一例を説明するた
めの図。
【図7】本発明の試料作製装置に用いた試料ホルダの例
を示す図。
【図8】本発明の試料作製装置に用いた移送手段の一例
を示す断面図である。
【図9】本発明の試料作製方法を説明するための図。
【符号の説明】
1…試料作成装置、2…FIB照射光学系、3…二次粒
子検出器、4…デポガス源、5…試料片設置部、6…試
料ホルダ、7…試料ステージ、8…移送手段、9…試料
室、10…試料ステージ挿入口、11…ステージ制御手
段、24…FIB、40…TEMサンプル、41…TEM
観察部(ウォール部)、52…円柱部、58…摘出試
料。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集束イオンビームの照射光学系と、上記集
    束イオンビームの照射によって発生する二次粒子を検出
    する二次粒子検出手段と、上記集束イオンビームの照射
    領域にデポジション膜を形成する原料ガスを供給するデ
    ポガス源と、上記試料片の一部を分離した摘出試料を試
    料ホルダに移し変える移送手段と、上記試料片と上記摘
    出試料とを載置するサイドエントリ型の試料ステージと
    を少なくとも具備することを特徴とする試料作製装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の試料作製装置において、上
    記試料ステージは上記試料片を載置する試料片設置部
    と、上記摘出試料を固定する試料ホルダの試料片設置部
    とを有することを特徴とする試料作製装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の試料作製装置において、上
    記試料片設置部と上記試料片設置部は、上記試料ステー
    ジを上記試料作製装置に装着した状態で、上記試料片設
    置部と上記試料片設置部は同一真空環境にある構造であ
    ることを特徴とする試料作製装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3記載の試料作製装置にお
    いて、上記試料ステージは、上記試料片を載置する試料
    片カセットが上記試料片設置部に着脱可能な構造である
    ことを特徴とする試料作製装置。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかに記載の試料作
    製装置において、上記試料ステージは上記試料片設置部
    を複数個有した構造であることを特徴とする試料作製装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1から5のいずれかに記載の試料作
    製装置において、上記試料片設置部と上記試料ホルダ設
    置部のそれぞれのほぼ中央が上記集束イオンビームの光
    学軸で一旦停止できる試料ステージ停止手段を有したこ
    とを特徴とする試料作製装置。
  7. 【請求項7】請求項1から6のいずれかに記載の試料作
    製装置において、上記試料ステージは、他の分析手段,
    観察手段または加工手段と兼用できる構造であることを
    特徴とする試料作製装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の試料作製装置において、上
    記分析手段,観察手段または加工手段が、集束イオンビ
    ーム装置,透過型電子顕微鏡,走査型電子顕微鏡,走査
    プローブ顕微鏡,オージェ電子分光分析装置,電子プロ
    ーブX線微小分析装置,電子エネルギ欠損分析装置,二
    次イオン質量分析装置,二次中性粒子イオン化質量分析
    装置,X線光電子分光分析装置、または、プローブを用
    いた電気計測のうちのいずれかであることを特徴とする
    試料作製装置。
  9. 【請求項9】集束イオンビームの照射光学系と、上記集
    束イオンビームの照射によって発生する二次粒子を検出
    する二次粒子検出手段と、上記集束イオンビームの照射
    領域にデポジション膜を形成するガスを供給するデポガ
    ス源と、上記試料片の一部を分離した摘出試料を試料ホ
    ルダに移し変える移送手段と、上記試料片と上記摘出試
    料とを載置するサイドエントリ型の試料ステージとを少
    なくとも具備する試料作製装置における上記試料ステー
    ジに対して上記試料片を載置する着脱可能な試料片カセ
    ットが、複数個搭載でき、上記試料カセット上の試料片
    を保存できる構造であることを特徴とする試料カセット
    ホルダ。
  10. 【請求項10】請求項9記載の試料カセットホルダにお
    いて、上記試料カセットの各々に試料識別用の文字また
    は記号を記し、上記文字または記号と同じ文字または記
    号を試料カセットホルダにおける上記試料カセット載置
    位置に記したことを特徴とする試料カセットホルダ。
  11. 【請求項11】集束イオンビームの照射光学系と、上記
    集束イオンビームの照射によって発生する二次粒子を検
    出する二次粒子検出手段と、上記集束イオンビームの照
    射領域にデポジション膜を形成するガスを供給するデポ
    ガス源と、上記試料片の一部を分離した摘出試料を試料
    ホルダに移し変える移送手段と、上記試料片と上記摘出
    試料とを載置するサイドエントリ型の試料ステージとを
    少なくとも具備する試料作製装置における上記試料ホル
    ダに対して、上記試料ホルダの各々に試料識別用の文字
    または記号を記したことを特徴とする試料ホルダ。
  12. 【請求項12】サイドエントリ方式の試料ステージに搭
    載した試料片を集束イオンビームによって加工し、移送
    手段によって上記試料片の一部を摘出して、摘出した試
    料を上記移送手段によって上記試料ステージ上の試料ホ
    ルダに移設し、上記集束イオンビームによって所望の分
    析手段,観察手段または計測手段に好適な試料形状に加
    工を施すことを特徴とする試料作製方法。
  13. 【請求項13】サイドエントリ方式の試料ステージに搭
    載した試料片を集束イオンビームによって加工し、移送
    手段によって上記試料片の一部を摘出して、摘出した試
    料を上記移送手段によって上記試料ステージ上の試料ホ
    ルダに移設し、上記集束イオンビームによって所望の分
    析手段,観察手段または計測手段に好適な試料形状に加
    工を施す試料作製方法によって得られた試料を、所望の
    分析,観察または計測による解析を行うことを特徴とす
    る試料解析方法。
  14. 【請求項14】サイドエントリ方式の試料ステージを試
    料作製装置に挿入し、上記試料ステージに搭載した試料
    片を集束イオンビームによって加工し、移送手段によっ
    て上記試料片の一部を摘出して、摘出した試料を上記移
    送手段によって上記試料ステージ上の試料ホルダに移設
    し、上記集束イオンビームによって所望の分析手段,観
    察手段または計測手段に好適な試料形状に加工を施した
    後、上記試料ステージを上記試料作製装置から引き抜
    き、上記試料ステージを上記分析手段,観察手段または
    計測手段に挿入して、上記試料に対して所望の分析,観
    察または計測による解析を行うことを特徴とする試料解
    析方法。
  15. 【請求項15】請求項11から14のいずれかに記載の
    試料作製方法において、特に、上記試料ステージに複数
    の試験片を搭載して、上記試験片の各々の一部を摘出し
    て上記試料ホルダ上に移設することを含むことを特徴と
    する試料作製方法。
  16. 【請求項16】請求項11から14のいずれかに記載の
    試料作製方法において、特に、上記試料ステージに搭載
    した1個の試験片から複数の部分を摘出して上記試料ホ
    ルダに移設することを含むことを特徴とする試料作製方
    法。
  17. 【請求項17】請求項11から14のいずれかに記載の
    試料作製方法において、特に、上記分析手段,観察手段
    または計測手段が、オージェ電子分光分析,電子プロー
    ブX線微小分析,電子エネルギ欠損分析,二次イオン質
    量分析,二次中性粒子イオン化質量分析,X線光電子分
    光分析,透過型電子顕微鏡,走査型電子顕微鏡,走査プ
    ローブ顕微鏡,計測手段がプローブを用いた電気計測の
    うちの少なくともいずれかであることを特徴とする試料
    作製方法。
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