JP4096916B2 - 試料解析方法および装置 - Google Patents
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こうして、100nm程度以下に薄くなった薄片部42をTEM観察領域(図中円内)としていた。このような方法であるため、観察したい箇所がミクロンレベルで特定されている場合、位置出しは非常に難しい。
(1)座標の問題:ウエハ全面もしくは一部の検査によって発見した異物や欠陥などの不良箇所を解析する際、ウエハ検査装置や検査SEMなどの検査装置内で不良箇所の座標が明らかになっても、実際に分析装置や観察装置、計測装置(以下、略して分析装置と代表させる)に入るような寸法に分断して分析試料片に加工しなければならず、先の不良箇所の正確な位置がわからなくなり、所望の解析ができないという問題が生じる。
(2)試料作製の問題:ウエハ検査装置や検査SEMによるウエハ全面もしくは一部の検査の結果、ある位置に不良箇所を検出しても、ウエハから解析試料片を作製する時に、解析の目的とする微小異物が無くなったり変質したり、又は、別の損傷を引き起こし重畳して本来の目的とする不良箇所の原因究明ができなくなることがある。これは従来の試料作製方法が試料の切断や研磨、へき開など機械的や化学的な手法に依っていたためで、当初の不良箇所をそのまま状態で分析装置に導入して的確な解析結果を得る歩留りは高いものではなかった。また、このような的確な解析が長時間に及ぶために最終的な製品に不良品が続発して多大の損害をもたらす場合すらある。
(3)ウエハ破損の問題:製造途中のある工程での仕上がりを監視するするために、ウエハの特定部のみの継続的な検査においては、定期的に定量数毎に、たった数点の検査箇所に対してウエハを分断して、検査箇所以外はすべて廃棄している。最近ではウエハ径が200mmとなり、さらに300mm、またそれ以上に大口径化する傾向にあるため、付加価値が高いデバイスが数多く搭載されたウエハを数箇所の検査のために切断や劈開で分離して、廃棄処分することは非常に不経済であった。
目的とする試料片を観察、分析、計測のうちの少なくともいずれかによって調べる試料解析方法であって、試料基板を検査手段によって検出した異物や欠陥など所望箇所の座標情報を記憶する工程と、上記所望箇所の座標情報を基にして上記試料基板から上記所望箇所を含む試料片を集束イオンビームによる加工を利用して摘出して、上記摘出した上記試料片を分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかに対応する試料ホルダに固定し、上記試料ホルダに固定した上記試料片を分析または観察または計測のうちの少なくともいずれかに適する形状に加工する工程と、上記試料片を固定した上記試料ホルダを分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかに導入して上記所望箇所の解析を行なう工程とからなる試料解析方法を用いて、
特に、上記検査手段が光学式ウエハ検査装置、ウエハ検査用走査電子顕微鏡、レーザ走査顕微鏡、光学式顕微鏡のうちの少なくともいずれかを用いる。
ウエハを検査して異物や欠陥など所望箇所の座標情報を記憶するウエハ検査部と、上記所望箇所の座標情報を基にして上記試料基板に対して集束イオンビームを利用して上記所望箇所を含む試料片を摘出して分析または観察または計測のうちの少なくともいずれかに適する試料ホルダに固定して加工する試料作製部とから構成され、上記ウエハ検査部と試料作製部とは上記ウエハを移動するための真空搬送路によって連結した構造とする。または、
ウエハを検査して異物や欠陥など所望箇所の座標情報を記憶するウエハ検査部と、上記所望箇所の座標情報を基にして上記試料基板に対して集束イオンビームを利用して上記所望箇所を含む試料片を摘出して分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかに適する試料ホルダに固定して、分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかに適する形状の試料片に加工する試料作製部と、上記試料片の解析を行なう分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかの解析部とを少なくとも有し、上記ウエハ検査部と試料作製部、解析部とは上記ウエハを移動するための真空搬送路によって連結した構造とする。または、
ウエハを検査して異物や欠陥など所望箇所の座標情報を記憶するウエハ検査部と、上記所望箇所の座標情報を基にして上記試料基板に対して集束イオンビームを利用して上記所望箇所を含む試料片を摘出して分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかに適する試料ホルダに固定して、分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかに適する形状の試料片に加工する試料作製部と、上記試料片の解析を行なう分析装置または観察装置または計測装置のうちの少なくともいずれかの解析部とが機械的に独立して構成され、少なくとも上記ウエハ検査部での上記所望箇所の座標情報を上記試料作製部と上記解析部に伝達する情報伝達手段によって連結した構造とする試料解析装置でもよい。また、この構造においては、さらに、ウエハ検査部と試料作製部と解析部の間は、ウエハおよび試料ホルダもしくは試料ホルダを搭載した治具を真空容器によって搬送する構造としてもよい。
図1は、本発明による試料解析方法を実現するための試料解析装置の一実施例を示す概略構成図である。
試料解析装置100は、ウエハ検査部101と試料作製部102が機械的に連結されている。ウエハ検査部101はウエハ外観検査装置や検査SEM、プローバ装置に該当する。ウエハ検査によって不良箇所を検出して解析の必要がある場合、ウエハ検査部101と試料作製部102の間に設置したバルブ106を開いて、ウエハ12を試料作製部102へ搬送できる。試料作製部102で加工作製された試料片は別にあるTEM, SEMなど観察装置や分析装置や計測装置などに搬入して不良箇所を解析する。逆に、ウエハ検査の結果、異常がない場合にはウエハ12は試料作製部102に送る必要はなく、次の製造工程の装置に搬送する。
なお、集束イオンビーム装置にレーザー顕微鏡を備えた装置については、特開平9-134699号公報『集束イオンビーム装置』(公知例3)に示されているが、試料基板12の特定領域部分を摘出する移送手段8の存在については一切記載されていない。
この従来技術によれば、分離試料を搬送する搬送手段はバイモルフ圧電素子3個をXYZ軸に対応して構成しているが、その搬送手段の設置位置は不明で、唯一上記公報の図3からステージ上に設置されていると読み取れる。このように、搬送手段が試料ステージに設置されていると、対象試料が例えば直径300mmのウエハの中心部にある場合では、搬送手段先端の移動ストロークが、搬送手段位置から試料の所望箇所までの距離に比べて遥かに小さいため、試料ステージに設置された搬送手段では届かないという致命的問題点を有することになる。さらに、この3軸がバイモルフ圧電素子の構成では、バイモルフ圧電素子は一端を支点にして他端がたわむ動きをするため、他端は印加電圧に従って円弧を描く。つまり、XY平面内の移動では1個のバイモルフ圧電素子の動作のみでは搬送手段先端のプローブが1軸方向に直線的に動作しない。従って、3個のバイモルフ圧電素子で微動部を構成してプローブ先端を所望の位置に移動させるためには3個のバイモルフ圧電素子を非常に複雑に制御しなければならないという特性を有している。
上記実施形態例1では、ウエハ検査部101と試料作製部102を機械的に結合させ、試料基板12であるウエハを両装置間で搬走させる例を説明した。本実施形態例2は図8のようにウエハ検査部101と試料作製部102が機械的に独立していて、不良箇所の座標情報が両者の計算処理装置17、17’を往来する例である。試料基板であるウエハ12は小型で真空状態にできる搬送用容器107に封入して運搬する。ウエハ検査部101での座標情報などは計算処理装置17’から情報伝達手段110を通じて試料作製部102の計算処理装置17に伝達できる。このような構成により、ウエハ検査部101で検出したウエハ12の不良箇所は試料作製部102において、各種解析装置で解析し易い形状に加工作製する。
次に、本発明による試料解析方法の一実施形態を説明する。ここでは、試料の例としてTEM観察すべき試料片の作製方法を取り上げ、ウエハ観察から試料片加工、TEM観察までの試料解析方法の具体的説明を行なう。また、手順を明確にするために以下にいくつかの工程に分割して、図を用いて説明する。
(1)外観検査工程:
まず、検査すべきウエハの全面もしくはその一部について異常の有無を検査する。検査内容は、光(レーザ)によるウエハ検査装置や電子ビームによる検査SEMなどの外観検査や、プローブ装置による電気回路検査などである。この検査によって異物や欠陥、配線異常など不良箇所の位置を知ることができる。この時、ウエハに予め設置した目印(ウエハマーク)を基準にして上記不良箇所の該当デバイス座標と、その該当デバイスに予め設置したマークを基準にした座標情報として計算処理装置に記憶する。
(2)試料作製工程
(a)マーキング工程:
上記ウエハを試料作製部に導入して、まず、先の該当デバイスの目印(デバイスマーク)を探し出す。ここで、デバイスマークは試料作製部に設置したレーザ顕微鏡で探す。さらに詳しい探索によって上記不良箇所を探し出すが、このとき、FIB照射による二次電子像によって探索すると、試料表面はFIBによってスパッタされるため表面損傷を受け、最悪の場合、所望の解析すべき不良物が無くなってしまうことが生じる。従って、ウエハ検査時のウエハマークとデバイスマークと不良箇所の座標および、試料作製部内でのウエハマークとデバイスマークの座標をもとに、試料作製装置内での不良箇所の座標を計算により導出した後、不良箇所が確認できるように複数ヵ所にFIBによってマークをつける。
上記2個のマーク80を結ぶ直線上で、2個のマークの両側にFIB81によって2個の矩形穴82を設けた。開口寸法は例えば10×7ミクロン、深さ15ミクロン程度で、両矩形穴の間隔を30ミクロンとした。いずれも、短時間に完了させるために直径0.15ミクロン程度で電流約10nAの大電流FIBで加工した。
加工時間はおよそ5分であった。
次に、図9bのように上記マーク80を結ぶ直線より約2ミクロン 隔てて、かつ、一方の矩形穴82と交わるように、他方の矩形穴には交わらないように幅約2ミクロン 、長さ約30ミクロン、深さ約10ミクロンの細長垂直溝83を形成する。ビームの走査方向は、FIBが試料を照射した時に発生するスパッタ粒子が形成した垂直溝や大矩形穴を埋めることがないようにする。一方の矩形穴82と交わらない小さな領域は、後に摘出すべき試料を支える支持部84になる。
上記(b)(c)工程の後、試料面を小さく傾斜(本実施例では20°)させる。ここで、上記2個のマーク80を結ぶ直線は試料ステージの傾斜軸に平行に設定している。そこで、図9cのように上記マーク80を結ぶ直線より約2ミクロン 隔てて、かつ、上記細長垂直溝83とは反対側に、上記両矩形穴82を結ぶように、幅約2ミクロン 、長さ約32ミクロン 、深さ約15ミクロンの溝を形成する。FIB照射によるスパッタ粒子が形成した矩形穴82を埋めることがないようにする。試料基板面に対して斜めから入射したFIB81によって細長傾斜溝85が形成され、先に形成した細長垂直溝83と交わる。(b)から(d)の工程によって、支持部84を残してマーク80を含み、頂角が70°の直角三角形断面のクサビ型摘出試料が片持ち梁の状態で保持されている状態になる。
次に、図9dのように試料ステージを水平に戻し、摘出すべき試料86の支持部84とは反対の端部に移送手段先端のプローブ87を接触させる。接触は試料とプローブとの導通や両者間の容量変化によって感知することができる。また、不注意なプローブ87の押し付けによって、摘出すべき試料86やプローブ87の破損を避けるために、プローブが試料に接触した時点で+Z方向駆動を停止させる機能を有している。次に、摘出すべき試料86にプローブ88を固定するために、プローブ先端を含む約2ミクロン平方の領域に、デポジション用ガスを流出させつつFIBを走査させる。このようにしてFIB照射領域にデポ膜88が形成され、プローブ87と摘出すべき試料86とは接続される。
摘出試料を試料基板から摘出するために、支持部84にFIB照射してスパッタ加工することで、支持状態から開放される。支持部84は試料面上から見て2ミクロン平方、深さ約10ミクロンであるため2〜3分のFIB走査で除去できる。(図9e, f)
(g)摘出試料搬送(試料ステージ移動)工程:
プローブ87の先端に接続されて摘出した摘出試料89は試料ホルダに移動させるが、実際には試料ステージを移動させ、FIB走査領域内に試料ホルダ90を移動させる。このとき、不意の事故を避けるために、プローブを+Z方向に退避させておくとよい。(図9g)
(h)摘出試料固定工程:
FIB走査領域内に試料ホルダ90が入ってくると試料ステージ移動を停止し、プローブをーZ方向に移動させ、試料ホルダ90に接近させる。摘出試料89が試料ホルダ90に接触した時、デポガスを導入しつつ摘出試料89と試料ホルダ90と接触部にFIBを照射する。この操作によって摘出試料は試料ホルダに接続できる。本実施例では摘出試料89の長手方向の端面にデポ膜92を形成した。FIB照射領域は3ミクロン平方程度で、デポ膜92の一部は試料ホルダ90に、一部は摘出試料側面に付着し、両者が接続される。(図9h )
(i)プローブ切断工程:
次に、デポ用のガスを導入を停止した後、プローブ87と摘出試料89を接続しているデポ膜にFIB81を照射してスパッタ除去することで、プローブ87を摘出試料89から分離でき、摘出試料89は試料ホルダ90に自立する。(図9i)
(j)試料片加工工程(ウオール加工):
最後に、FIB照射して、最終的に観察領域を厚さが100nm以下程度のウォール93になるように薄く仕上げ加工を施してTEM試料とする。このとき、摘出試料の長手方向の側面の一方が垂直面であるため、ウォール加工のためにFIB照射領域を決定する際、この垂直面を基準にすることで試料基板89表面にほぼ垂直なウォール93を形成することができる。また、FIB照射に先立ち、ウォール面をより平面的に加工するために、ウォール形成領域を含む上面にFIBデポ膜を形成しておくとよい。この方法は既によく知られている。上述の加工の結果、横幅約15ミクロン、深さ約10ミクロンのウォールが形成でき、TEM観察領域ができあがる。以上、マーキングからウォール加工完成まで、約1時間30分で、従来のTEM試料作製方法に比べて数分の1に時間短縮できた。(図j)
(3)解析工程(TEM観察):
ウォール加工後、試料ホルダを、TEMの試料室に導入する。このとき、電子線経路と、ウォール面が垂直に交わるようにTEMステージを回転させて挿入する。その後のTEM観察技術についてはよく知られているので、ここでは省略する。
切り出された分離試料58は、接続されたプローブ54で支持された状態になる(図10(g))。この分離試料58を、上記第2の従来手法と同様にFIBで加工し、観察しようとする領域をウォール加工するとTEM試料(図示せず)となる。
このように、本発明による試料作製工程と公知例2による試料分離方法と大きく異なる点は、(1)試料の摘出(分離)に際してのビーム照射方法が全く異なり、摘出試料をなるべく薄くするためと、底面の分離を簡便に、また、試料ステージの傾斜をなるべく小さくするために長手方向(TEM観察面に平行方向)の側面を傾斜加工したこと、(2)摘出した試料は移送手段とは別の部材である試料ホルダに固定することにあり、ウエハからも試料片が摘出できる試料作製装置と試料作製方法を提供している。
上記実施形態例の試料解析工程はTEM解析に限らず、他の観察手法、分析手法や観察手法に用いることも可能である。
インレンズ型SEMは観察試料を対物レンズ内に入れる方式で、分解能がアウトレンズに比べて非常に良いため表面観察の強力なツールであるが、試料をレンズ内に入れる都合上、数ミリ程度に小さくしなければならない。従って、ウエハ検査装置などで不良箇所を発見し、その部分をさらに詳しく観察しようとしてもウエハのままではインレンズ型の走査電子顕微鏡内に導入することはできず、ウエハを分断して細分化せざるを得なかった。本発明による試料解析方法によると、ウエハから所望の領域の試料片を摘出することができるため、インレンズ型SEMで高分解能観察をすることができる。観察領域はウエハ表面ばかりでなく、摘出する際に形成できる断面も観察できるため、試料片摘出時のFIB照射方向を適切に行なえば、不良箇所の断面も観察することができる。このような方法によって、座標の問題、試料作製の問題、ウエハ分割の問題を解決して試料解析を行なうことができる。また、その他、オージェ電子分光分析や二次イオン質量分析など元素分析を行なう試料解析についても同様に行なえる。
Claims (9)
- 真空試料室内の試料にイオンビームを照射する照射光学系と、
前記試料に前記イオンビームを照射することにより該試料から分離摘出され、プローブにより前記真空試料室内で移送された、摘出試料片を載せる第1および第2の試料ホルダと、
前記第1および第2の試料ホルダを保持するホルダカセットと、
前記試料及び前記ホルダカセットを載せる試料ステージとを備え、
前記ホルダカセットは、前記試料片を載せた前記第1の試料ホルダと、前記試料片を前記プローブに固定させた後、前記試料片と前記プローブとの分離工程を経て前記第1の試料ホルダに載せた後に前記プローブにより前記試料片とは異なる試料片を載せた前記第2の試料ホルダとを保持した状態で、前記真空試料室から搬出されることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - 請求項1に記載のイオンビームを用いた試料作製装置において、
前記ホルダカセットは前記試料ステージに着脱できる構造であることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - 真空試料室内の試料にイオンビームを照射する照射光学系と、
前記イオンビームの照射により前記試料から分離摘出された摘出試料片を複数搭載可能な第1の試料ホルダおよび第2の試料ホルダと、
前記第1および第2の試料ホルダを載せるホルダカセットと、
前記試料及び前記ホルダカセットを載せる試料ステージとを備え、
前記ホルダカセットは前記試料ステージに着脱可能であり、
当該ホルダカセットは前記複数の摘出試料片を搭載した前記第1の試料ホルダと、前記試料片をプローブに固定させた後、前記試料片と前記プローブとの分離工程を経て前記第1の試料ホルダに載せた後に前記プローブにより前記試料片とは異なる試料片を載せた前記第2の試料ホルダとを載せた状態で前記真空試料室から搬出されることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - 請求項1または3に記載のイオンビームを用いた試料作製装置において、
前記試料ステージは複数個の前記ホルダカセットが搭載できることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - 試料を載置する試料ステージと、
該試料ステージが設置される真空試料室と、
前記試料にイオンビームを照射する照射光学系と、
前記試料にイオンビームの照射により前記試料から分離摘出された摘出試料片を搭載する複数の試料ホルダと、
前記複数の試料ホルダを設置するホルダカセットと、
前記試料片を前記試料ホルダに移し変えるプローブと、
前記ホルダカセットを前記真空室内で前記プローブと試料片との固定と分離を繰り返すことにより得られた前記複数の試料片と共に前記真空試料室から搬出できる構造であることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - 請求項1,3,5のいずれかに記載のイオンビームを用いた試料作製装置において、
前記試料はウェハであることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - 請求項1,3,5のいずれかに記載のイオンビームを用いた試料作製装置において、
前記試料はデバイスチップであることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - 請求項1,3,5のいずれかに記載のイオンビームを用いた試料作製装置において、
前記試料室内において、前記試料ホルダ上の前記試料片に前記イオンビームを照射できることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製装置。 - イオンビーム加工装置に備えられた真空試料室内の試料にイオンビームを照射し、プローブを用いて第1の試料片を摘出する工程と、
当該第1の摘出試料片を前記プローブによりホルダカセット上の第1の試料ホルダに前記真空試料室内で移設する工程と、
前記第1の試料片と前記プローブとの分離を行うことにより前記第1の試料ホルダに前記第1の試料片を前記真空試料室内で固定させる工程と、
前記真空試料室内の前記試料にイオンビームを照射し、前記プローブを用いて第2の試料片を摘出する工程と、
当該第2の摘出試料片を前記プローブにより前記ホルダカセット上の第2の試料ホルダに前記真空試料室内で移設する工程と、
前記第2の試料片と前記プローブとの分離を行うことにより前記第2の試料ホルダに前記第2の試料片を前記真空試料室内で固定させる工程と、
前記第1および第2の試料片を載せた前記第1および第2の試料ホルダを搭載した前記ホルダカセットを前記真空試料室から取り出すことにより前記第1および第2の試料片を前記イオンビーム加工装置の外へ搬送する工程とを備えることを特徴とするイオンビームを用いた試料作製方法。
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