JP4590023B2 - 試料ホルダ - Google Patents
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Description
以下に、その具体的実施形態例を示す。
図1は、本発明による試料解析方法を実現するための試料解析装置の一実施例を示す概略構成図である。
試料解析装置100は、ウエハ検査部101と試料作製部102が機械的に連結されている。ウエハ検査部101はウエハ外観検査装置や検査SEM、プローバ装置に該当する。ウエハ検査によって不良箇所を検出して解析の必要がある場合、ウエハ検査部101と試料作製部102の間に設置したバルブ106を開いて、ウエハ12を試料作製部102へ搬送できる。試料作製部102で加工作製された試料片は別にあるTEM, SEMなど観察装置や分析装置や計測装置などに搬入して不良箇所を解析する。逆に、ウエハ検査の結果、異常がない場合にはウエハ12は試料作製部102に送る必要はなく、次の製造工程の装置に搬送する。
なお、集束イオンビーム装置にレーザー顕微鏡を備えた装置については、特開平9-134699号公報『集束イオンビーム装置』(公知例3)に示されているが、試料基板12の特定領域部分を摘出する移送手段8の存在については一切記載されていない。
この従来技術によれば、分離試料を搬送する搬送手段はバイモルフ圧電素子3個をXYZ軸に対応して構成しているが、その搬送手段の設置位置は不明で、唯一上記公報の図3からステージ上に設置されていると読み取れる。このように、搬送手段が試料ステージに設置されていると、対象試料が例えば直径300mmのウエハの中心部にある場合では、搬送手段先端の移動ストロークが、搬送手段位置から試料の所望箇所までの距離に比べて遥かに小さいため、試料ステージに設置された搬送手段では届かないという致命的問題点を有することになる。さらに、この3軸がバイモルフ圧電素子の構成では、バイモルフ圧電素子は一端を支点にして他端がたわむ動きをするため、他端は印加電圧に従って円弧を描く。つまり、XY平面内の移動では1個のバイモルフ圧電素子の動作のみでは搬送手段先端のプローブが1軸方向に直線的に動作しない。従って、3個のバイモルフ圧電素子で微動部を構成してプローブ先端を所望の位置に移動させるためには3個のバイモルフ圧電素子を非常に複雑に制御しなければならないという特性を有している。
上記実施形態例1では、ウエハ検査部101と試料作製部102を機械的に結合させ、試料基板12であるウエハを両装置間で搬走させる例を説明した。本実施形態例2は図8のようにウエハ検査部101と試料作製部102が機械的に独立していて、不良箇所の座標情報が両者の計算処理装置17、17’を往来する例である。試料基板であるウエハ12は小型で真空状態にできる搬送用容器107に封入して運搬する。ウエハ検査部101での座標情報などは計算処理装置17’から情報伝達手段110を通じて試料作製部102の計算処理装置17に伝達できる。このような構成により、ウエハ検査部101で検出したウエハ12の不良箇所は試料作製部102において、各種解析装置で解析し易い形状に加工作製する。
次に、本発明による試料解析方法の一実施形態を説明する。ここでは、試料の例としてTEM観察すべき試料片の作製方法を取り上げ、ウエハ観察から試料片加工、TEM観察までの試料解析方法の具体的説明を行なう。また、手順を明確にするために以下にいくつかの工程に分割して、図を用いて説明する。
まず、検査すべきウエハの全面もしくはその一部について異常の有無を検査する。検査内容は、光(レーザ)によるウエハ検査装置や電子ビームによる検査SEMなどの外観検査や、プローブ装置による電気回路検査などである。この検査によって異物や欠陥、配線異常など不良箇所の位置を知ることができる。この時、ウエハに予め設置した目印(ウエハマーク)を基準にして上記不良箇所の該当デバイス座標と、その該当デバイスに予め設置したマークを基準にした座標情報として計算処理装置に記憶する。
(a)マーキング工程:
上記ウエハを試料作製部に導入して、まず、先の該当デバイスの目印(デバイスマーク)を探し出す。ここで、デバイスマークは試料作製部に設置したレーザ顕微鏡で探す。さらに詳しい探索によって上記不良箇所を探し出すが、このとき、FIB照射による二次電子像によって探索すると、試料表面はFIBによってスパッタされるため表面損傷を受け、最悪の場合、所望の解析すべき不良物が無くなってしまうことが生じる。従って、ウエハ検査時のウエハマークとデバイスマークと不良箇所の座標および、試料作製部内でのウエハマークとデバイスマークの座標をもとに、試料作製装置内での不良箇所の座標を計算により導出した後、不良箇所が確認できるように複数ヵ所にFIBによってマークをつける。
上記2個のマーク80を結ぶ直線上で、2個のマークの両側にFIB81によって2個の矩形穴82を設けた。開口寸法は例えば10×7ミクロン、深さ15ミクロン程度で、両矩形穴の間隔を30ミクロンとした。いずれも、短時間に完了させるために直径0.15ミクロン程度で電流約10nAの大電流FIBで加工した。加工時間はおよそ5分であった。
次に、図9bのように上記マーク80を結ぶ直線より約2ミクロン隔てて、かつ、一方の矩形穴82と交わるように、他方の矩形穴には交わらないように幅約2ミクロン、長さ約30ミクロン、深さ約10ミクロンの細長垂直溝83を形成する。ビームの走査方向は、FIBが試料を照射した時に発生するスパッタ粒子が形成した垂直溝や大矩形穴を埋めることがないようにする。一方の矩形穴82と交わらない小さな領域は、後に摘出すべき試料を支える支持部84になる。
上記(b)(c)工程の後、試料面を小さく傾斜(本実施例では20°)させる。ここで、上記2個のマーク80を結ぶ直線は試料ステージの傾斜軸に平行に設定している。そこで、図9cのように上記マーク80を結ぶ直線より約2ミクロン隔てて、かつ、上記細長垂直溝83とは反対側に、上記両矩形穴82を結ぶように、幅約2ミクロン、長さ約32ミクロン、深さ約15ミクロンの溝を形成する。FIB照射によるスパッタ粒子が形成した矩形穴82を埋めることがないようにする。試料基板面に対して斜めから入射したFIB81によって細長傾斜溝85が形成され、先に形成した細長垂直溝83と交わる。(b)から(d)の工程によって、支持部84を残してマーク80を含み、頂角が70°の直角三角形断面のクサビ型摘出試料が片持ち梁の状態で保持されている状態になる。
次に、図9dのように試料ステージを水平に戻し、摘出すべき試料86の支持部84とは反対の端部に移送手段先端のプローブ87を接触させる。接触は試料とプローブとの導通や両者間の容量変化によって感知することができる。また、不注意なプローブ87の押し付けによって、摘出すべき試料86やプローブ87の破損を避けるために、プローブが試料に接触した時点で+Z方向駆動を停止させる機能を有している。次に、摘出すべき試料86にプローブ87を固定するために、プローブ先端を含む約2ミクロン平方の領域に、デポジション用ガスを流出させつつFIBを走査させる。このようにしてFIB照射領域にデポ膜88が形成され、プローブ87と摘出すべき試料86とは接続される。
摘出試料を試料基板から摘出するために、支持部84にFIB照射してスパッタ加工することで、支持状態から開放される。支持部84は試料面上から見て2ミクロン平方、深さ約10ミクロンであるため2〜3分のFIB走査で除去できる。(図9e, f)
プローブ87の先端に接続されて摘出した摘出試料89は試料ホルダに移動させるが、実際には試料ステージを移動させ、FIB走査領域内に試料ホルダ90を移動させる。このとき、不意の事故を避けるために、プローブを+Z方向に退避させておくとよい。(図9g)
FIB走査領域内に試料ホルダ90が入ってくると試料ステージ移動を停止し、プローブをーZ方向に移動させ、試料ホルダ90に接近させる。摘出試料89が試料ホルダ90に接触した時、デポガスを導入しつつ摘出試料89と試料ホルダ90と接触部にFIBを照射する。この操作によって摘出試料は試料ホルダに接続できる。本実施例では摘出試料89の長手方向の端面にデポ膜92を形成した。
FIB照射領域は3ミクロン平方程度で、デポ膜92の一部は試料ホルダ90に、一部は摘出試料側面に付着し、両者が接続される。(図9h)
次に、デポ用のガスの導入を停止した後、プローブ87と摘出試料89を接続しているデポ膜にFIB81を照射してスパッタ除去することで、プローブ87を摘出試料89から分離でき、摘出試料89は試料ホルダ90に自立する。(図9i)
最後に、FIB照射して、最終的に観察領域を厚さが100nm以下程度のウォール93になるように薄く仕上げ加工を施してTEM試料とする。このとき、摘出試料の長手方向の側面の一方が垂直面であるため、ウォール加工のためにFIB照射領域を決定する際、この垂直面を基準にすることで試料基板89表面にほぼ垂直なウォール93を形成することができる。また、FIB照射に先立ち、ウォール面をより平面的に加工するために、ウォール形成領域を含む上面にFIBデポ膜を形成しておくとよい。この方法は既によく知られている。上述の加工の結果、横幅約15ミクロン、深さ約10ミクロンのウォールが形成でき、TEM観察領域ができあがる。以上、マーキングからウォール加工完成まで、約1時間30分で、従来のTEM試料作製方法に比べて数分の1に時間短縮できた。(図9j)
ウォール加工後、試料ホルダを、TEMの試料室に導入する。このとき、電子線経路と、ウォール面が垂直に交わるようにTEMステージを回転させて挿入する。その後のTEM観察技術についてはよく知られているので、ここでは省略する。
上記実施形態例の試料解析工程はTEM解析に限らず、他の観察手法、分析手法や観察手法に用いることも可能である。
インレンズ型SEMは観察試料を対物レンズ内に入れる方式で、分解能がアウトレンズに比べて非常に良いため表面観察の強力なツールであるが、試料をレンズ内に入れる都合上、数ミリ程度に小さくしなければならない。従って、ウエハ検査装置などで不良箇所を発見し、その部分をさらに詳しく観察しようとしてもウエハのままではインレンズ型の走査電子顕微鏡内に導入することはできず、ウエハを分断して細分化せざるを得なかった。本発明による試料解析方法によると、ウエハから所望の領域の試料片を摘出することができるため、インレンズ型SEMで高分解能観察をすることができる。観察領域はウエハ表面ばかりでなく、摘出する際に形成できる断面も観察できるため、試料片摘出時のFIB照射方向を適切に行なえば、不良箇所の断面も観察することができる。このような方法によって、座標の問題、試料作製の問題、ウエハ分割の問題を解決して試料解析を行なうことができる。また、その他、オージェ電子分光分析や二次イオン質量分析など元素分析を行なう試料解析についても同様に行なえる。
Claims (5)
- 集束イオンビーム装置および透過電子顕微鏡に搭載できる試料ホルダであって、
集束イオンビーム加工により摘出された試料片をデポジション膜により固定する固定面を備え、当該固定面の幅が50ミクロン以下の薄さであり、当該固定面にデポジション膜により固定された試料片に対して集束イオンビーム照射によるウォール加工を施して透過電子線顕微鏡観察用の試料片が作製でき、当該固定面に固定された試料片のウォール面に垂直に電子線照射して透過電子顕微鏡観察しても当該固定面の凹凸が電子線照射を阻害しない形状である試料ホルダ。 - 請求項1に記載の試料ホルダにおいて、前記固定面がウェハ面であることを特徴とする試料ホルダ。
- 請求項1に記載の試料ホルダにおいて、前記固定面がへき開面であることを特徴とする試料ホルダ。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の試料ホルダにおいて、前記試料ホルダの断面が凸型であることを特徴とする試料ホルダ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の試料ホルダにおいて、前記試料ホルダが短冊状シリコン片であることを特徴とする試料ホルダ。
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