JP2007334964A - 記録テープカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】リールに対するロック部材をロック位置とアンロック位置とに移動させる際の摺動抵抗を低減でき、ハブに溶着されるフランジの変形も抑止できるようにする。
【解決手段】上フランジ24をハブ22に溶着してなるリール20を、ケース12内に回転可能に単一で収容する記録テープカートリッジ10において、上フランジ24が溶着された側のハブ22の回転軸方向の延長線上に介在してリール20の回転軸方向への移動を阻止するロック位置と、上フランジ24が溶着された側のハブ22の回転軸方向の延長線上から退避してリール20の回転軸方向への移動を許容するアンロック位置を取るロック部材70を、リール20の回転中心とは異なる位置を中心に、リール20の回転軸方向と直交する面内で回動可能に構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープが巻装された単一のリールをケース内に収容してなる記録テープカートリッジに関する。
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体(データバックアップ用)として使用されている磁気テープ等の記録テープをリールに巻装し、そのリールを合成樹脂製のケース内に単一で回転可能に収容してなる記録テープカートリッジが知られている。このような記録テープカートリッジにおいて、不使用時(ドライブ装置に装填しないとき)におけるリールの制動は、回転方向のみ機構化され、回転軸方向は圧縮コイルバネ等の付勢手段で付勢されるだけという構成が一般的であった。
しかしながら、これでは、不使用時において、ユーザーのハンドリングや落下等により記録テープカートリッジに衝撃が加えられると、その衝撃によって、リールが回転軸方向に容易に移動してしまい、場合によっては、リールの回転方向の制動が解除されて、記録テープに皺等が生じてしまう問題があった。そのため、近年では、不使用時において、リールが回転軸方向に移動しないように規制し、使用時には、その規制が簡単に解除されるように構成した記録テープカートリッジが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の記録テープカートリッジでは、不使用時において、リールの上フランジとケースの天板との間に、ロック部材が入り込む構成とされており、これによって、リールが回転軸方向に移動しないように規制されている。つまり、ロック部材により、リールが回転軸方向へ移動する余地が無くなるように構成されており、使用時には、リールの回転方向を規制するブレーキ部材がドライブ装置の解除部材によって上昇させられる解除動作を利用して、そのロック部材に形成されたテーパー部を押圧し、それによってロック部材がリールの径方向へスライドして退避する(ロック部材の規制が解除される)構成になっている。
ところで、リールの回転軸方向へのブレーキ部材の移動によって、リールの径方向へのロック部材の移動距離を確保するためには、ロック部材に形成するテーパー部の角度が45度とされる。しかしながら、ロック部材のテーパー部が45度とされると、リールの回転軸方向に加わる力の分力が大きく作用することになるため、ロック部材とケース天板内面との間に擦れが生じ、その擦れの際に発生した粉状体が、ロック部材のケース天板内面に対する摺動抵抗(動摩擦係数)を上昇させてしまう不具合があった。
ロック部材のケース天板内面に対する摺動抵抗(動摩擦係数)が上昇すると、ブレーキ部材にはリールの回転軸方向に極めて大きな移動力(ロック解除力)が必要になるため、記録テープカートリッジをドライブ装置の基準面に相対的に下降させる駆動源に過負荷が掛かり、ドライブ装置に故障等が誘発される。また、記録テープがリールのハブに巻回されて行くことにより、そのハブに巻き締まり変形が生じる場合があり、その場合には、ハブに溶着されるフランジが、記録テープに接近する方向へ変形する不具合があった。
特開2005−276416号公報
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、ロック部材をロック位置とアンロック位置とに移動させる際の摺動抵抗を低減できるとともに、ハブに溶着されるフランジの変形も抑止できるようにした記録テープカートリッジを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の記録テープカートリッジは、記録テープが巻回されるハブと該ハブに巻回された記録テープを保持するフランジとを有し、該フランジの少なくとも一方が前記ハブに溶着されてなるリールと、前記リールを回転可能に単一で収容するケースと、前記リールの回転中心とは異なる位置を中心に該リールの回転軸方向と直交する面内で回動可能に構成され、前記フランジが溶着された側の前記ハブの前記回転軸方向の延長線上に介在して前記リールの回転軸方向への移動を阻止するロック位置と、前記フランジが溶着された側の前記ハブの前記回転軸方向の延長線上から退避して前記リールの回転軸方向への移動を許容するアンロック位置を取るロック部材と、を備えたことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、ロック部材は、リールの回転軸方向と直交する面内で回動することにより、ロック位置とアンロック位置を取る。したがって、リールの径方向に移動するロック部材に比べて、その移動距離を短くでき、結果的に摺動抵抗を低減することができる。また、ロック部材は、フランジが溶着された側のハブの回転軸方向の延長線上を押さえるので、そのフランジには、記録テープから離隔する方向へ力が加えられる。したがって、ハブの巻き締まり変形によるフランジの変形(記録テープに接近する方向への変形)を抑止することができる。
また、請求項2に記載の記録テープカートリッジは、請求項1に記載の記録テープカートリッジにおいて、前記ロック部材が、前記ハブの内周面側から該ハブの前記回転軸方向の延長線上に介在し、平面視で前記ハブの外周面を越えない構成とされていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、ロック部材は、フランジが溶着された側のハブの回転軸方向の延長線上を好適に押さえることができる。つまり、そのフランジには、記録テープから離隔する方向へ好適に力が加えられる。したがって、ハブの巻き締まり変形によるフランジの変形(記録テープに接近する方向への変形)を確実に抑止することができる。
また、請求項3に記載の記録テープカートリッジは、請求項1又は請求項2に記載の記録テープカートリッジにおいて、前記ハブに溶着されるフランジが、該ハブの内周面に係合する延設部を有することを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、ロック部材が押さえるフランジに、ハブの内周面に係合する延設部を設けたので、ロック部材がアンロック位置へ回動するときに、そのフランジを押さえる時間を延設部の領域(厚さ)分長く取れる。したがって、例えば記録テープカートリッジを縦置きされたドライブ装置に装填する場合において、リールが鉛直下方向へずれるのを、そのロック部材によって抑止することができ、ドライブ装置の回転シャフトによるチャッキング不良を回避することができる。
以上のように、本発明によれば、ロック部材をロック位置とアンロック位置とに移動させる際の摺動抵抗を低減できるとともに、ハブに溶着されるフランジの変形も抑止できる記録テープカートリッジを提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図1において、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向を矢印Aで表し、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向(右側)、矢印C方向を上方向(上側)とし、それらを基準に前後・左右・上下の表現をする。また、以下において「径方向」と言う場合は、ケースに収容されたリールの軸心(中心)線から放射状に外方へ向かう方向と平行な方向を指している。
図1〜図3で示すように、記録テープカートリッジ10は、略矩形箱状のケース12を有している。このケース12は、ポリカーボネート(PC)やアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)を主成分として含む合成樹脂材料、例えばPCにガラスファイバー(GF)が混合された合成樹脂材料で成形された上ケース14と下ケース16とが、それぞれ天板14Aの周縁に立設された周壁14Bと、底板16Aの周縁に立設された周壁16Bとを互いに当接させた状態で、超音波溶着やねじ止め等によって接合されて構成されている。
ケース12の内部には、リール20が1つだけ回転可能に収容される。このリール20は、軸心部を構成する有底円筒状のリールハブ22と、その下端部に設けられる下フランジ26とが一体に成形され、上フランジ24が、その内周縁部に立設された環状延設部24Aをリールハブ22の内周面に係合(接触)させた状態で、そのリールハブ22の上端部に超音波溶着されて構成されている。そして、そのリールハブ22の外周面に、情報記録再生媒体としての磁気テープ等の記録テープTが巻回され、上フランジ24及び下フランジ26によって、その巻回された記録テープTの幅方向の端部が保持されている。なお、このリールハブ22の内径は48mm以下とされている。
また、リールハブ22の底壁28の下面には、リールギア32が環状に形成されており、下ケース16の中央部には、そのリールギア32を外部に露出するためのギア開口30が穿設されている。このギア開口30から露出されるリールギア32が、ドライブ装置の回転シャフト100に形成された駆動ギア102に噛合されて回転駆動されることにより、ケース12内において、リール20がケース12に対して相対回転可能とされる。また、底壁28の下面におけるリールギア32の径方向内側には、磁性材より成る環状のリールプレート34がインサート成形等により固着されており、ドライブ装置の回転シャフト100に設けられた環状のマグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されるようになっている。
また、ケース12の右壁12B前部には、リール20に巻装された記録テープTを引き出すための開口18が形成されており、この開口18から引き出される記録テープTの自由端部には、ドライブ装置の引出部材(図示省略)によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダーピン40が固着されている。リーダーピン40の記録テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝42が形成されており、この環状溝42が引出部材のフック等に係止される。これにより、記録テープTを引き出す際に、フック等が記録テープTに接触して傷付けることがない構成である。
また、ケース12の開口18の内側、即ち上ケース14の天板14A内面及び下ケース16の底板16A内面には、ケース12内においてリーダーピン40を位置決めして保持する上下一対のピン保持部36が設けられている。このピン保持部36は、記録テープTの引き出し側が開放された略半円形状をしており、直立状態のリーダーピン40の両端部44は、その開放側からピン保持部36内に出入可能とされている。
また、ピン保持部36の近傍には、板バネ(図示省略)が固定配置されるようになっており、この板バネの二股状の先端部がリーダーピン40の上下両端部44にそれぞれ係合してリーダーピン40をピン保持部36に保持するようになっている。なお、リーダーピン40がピン保持部36に出入する際には、板バネの先端部は適宜弾性変形してリーダーピン40の移動を許容する構成である。
また、その開口18は、ドア46によって開閉される。このドア46は、開口18を閉塞可能な大きさの略矩形板状に形成され、コイルバネやトーションバネ等の付勢部材(図示省略)によって常時開口18の閉塞方向へ付勢されている。また、このドア46がケース12の右壁12Bに沿って移動できるように、開口18内側の天板14A及び底板16Aには、ドア46の上下端部を摺動可能に嵌入させる溝部38が形成されている。また、ドア46の前端部には、開閉操作用の凸部46Aが外方に向かって突設されており、この凸部46Aが、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填に伴い、そのドライブ装置側の開閉部材(図示省略)と係合するようになっている。これにより、ドア46が付勢部材の付勢力に抗して開放される構成である。
また、リールハブ22の内周面側には、所定高さの立リブ25が等間隔に複数突設されている。そして、リールハブ22の底壁28の上面周縁には、係合ギア48が所定の間隙を隔てて等間隔に複数(例えば120度間隔で3個)立設されており、係合ギア48の間で、リールギア32上となる所定位置には、貫通孔29が複数(この場合は120度間隔で3個)穿設されている。
また、図2〜図4で示すように、上ケース14の天板14A内面の略中央には、略円柱状のボス64が所定高さで突設されており、そのボス64の周面から天板14A内面にかけて、側面視略台形状とされた回転規制リブ66が、底面視略十字状となるように等間隔に4個、所定高さで一体的に突設されている。そして、その回転規制リブ66の径方向先端部における天板14A内面には、リール20の周方向にほぼ沿った略平板状の係合リブ68が突設されており、その中央部分に回転規制リブ66が一体的に連設されている。なお、この係合リブ68の高さとボス64の高さは略同等とされている。
一方、リールハブ22の内部には、移動部材としてのブレーキ部材(制動部材)50が挿設される。ブレーキ部材50は、リールハブ22内において上下動可能に(リール20の回転軸方向に移動可能に)収容される略円板状に、例えばポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を主成分として含む合成樹脂材料で成形されている。
また、図2〜図7で示すように、ブレーキ部材50の下面50A周縁には、係合ギア48と噛合可能な制動ギア54が環状に形成されており、ブレーキ部材50の上面中央には、ボス64、回転規制リブ66、係合リブ68が内部に挿入される平面視略十字状とされた溝部56Aを備えたガイド部としての係合壁部56が、ボス64及び係合リブ68の高さよりも若干高くなるように立設されている。
そして、その溝部56A内には、係合リブ68の収容空間を規定する一対の仕切部56Bが係合壁部56と略同一高さに突設されており、仕切部56Bの間隔は、回転規制リブ66の板厚より若干大きく形成されている。これにより、ブレーキ部材50はケース12(上ケース14)に対して回転不能とされるとともに、リールハブ22内において、傾かないようにガイドされつつ上下方向(リール20の回転軸方向)に移動可能とされる。
また、上ケース14とブレーキ部材50との間には、付勢部材としての圧縮コイルバネ80が配設される。すなわち、圧縮コイルバネ80は、一端(上端)が、係合リブ68(係合壁部56)よりも外側の天板14A内面に突設されたバネストッパー84(後述)と、その係合リブ68(係合壁部56)との間に当接し、他端(下端)が、係合壁部56よりも外側のブレーキ部材50の上面に設けられた環状突起58と、その係合壁部56との間に当接した状態に配設されている。
そして、この圧縮コイルバネ80の付勢力により、ブレーキ部材50は、常時下方に向かって付勢されている。したがって、記録テープカートリッジ10は、不使用時(ドライブ装置に装填されないとき)において、常時制動ギア54が係合ギア48と噛合する状態とされて、リール20のケース12に対する相対回転が阻止された回転ロック状態とされる。なお、このとき、リール20は、この付勢力によって下ケース16側に押し付けられ、リールギア32をギア開口30から露出させている。
また、リールハブ22の内部で、かつブレーキ部材50の下側(底壁28とブレーキ部材50との間)には、樹脂材で成形された平面視略三角形状の解除部材60が挿設される。解除部材60の下面で、かつ各頂点部分には、貫通孔29に挿通されて底壁28の下面からリールギア32上に所定高さ突出する脚部62が突設されており、解除部材60の平面とされた上面60A中央に、ブレーキ部材50の下面50A中央に突設された略半球状の解除突起52が当接するようになっている。これにより、ブレーキ部材50と解除部材60との接触面積を低減し、使用時(リール20の回転時)における摺動抵抗を軽減するようにしている。なお、解除部材60は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)で成形される。
また、図6で詳細に示すように、ブレーキ部材50の上面で、かつ環状突起58の外側には、平面視略円弧板状とされた操作部としての係合突起55が、等間隔に複数(図示のものは3つ)所定高さで突設されている。この係合突起55は、ブレーキ部材50のロック解除動作(上昇)に伴って、後述する複数(図示のものは3つ)のロック部材70のカム溝部76内に、それぞれ進入・当接可能とされており、リール20の周方向において、同じ方向側へ湾曲されている。
図4、図8〜図13で示すように、この記録テープカートリッジ10には、不使用時において、リール20が不用意に回転軸方向(上下方向)へ移動しないように規制するロック部材70を備えている。このロック部材70は、リール20の回転中心とは異なる位置を中心に、リール20の回転軸方向と直交する水平面内で回動可能に構成され、上フランジ24が溶着された側のリールハブ22の回転軸方向の延長線上に介在して、リール20の回転軸方向への移動を阻止するロック位置(係合位置)と、上フランジ24が溶着された側のリールハブ22の回転軸方向の延長線上から退避して、リール20の回転軸方向への移動を許容するアンロック位置(退避位置)を取り得るようになっている。
すなわち、上ケース14の天板14A内面で、リールハブ22の軸心部と同心円周上には、支持部材としての取付ピン82が複数個(図示のものは3個)、等間隔に突設されており、その取付ピン82には、ロック部材70をロック位置方向へ付勢する付勢部材としてのトーションバネ90のコイル部92と、ロック部材70の一端部に穿設された貫通孔78が、この順に挿嵌されるようになっている(図11参照)。そして、これらを挿嵌した後、取付ピン82の先端をかしめる(潰す)か、又はEリング(図示省略)等を嵌めることにより、ロック部材70が取付ピン82から脱落防止に、かつ回動可能に取り付けられるようになっている。
また、天板14A内面の所定位置には、バネストッパー84が突設されており、トーションバネ90の一端部94が、そのバネストッパー84に係止されるようになっている。そして、トーションバネ90の他端部96は、ロック部材70に係止され、ロック部材70を常時ロック位置方向へ付勢するようになっている。したがって、ロック部材70は、トーションバネ90の付勢力により、取付ピン82を中心にリール20の径方向外側へ回動し、後述する係合部72及び係合面74が、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の環状延設部24Aを含む内周縁部に係合可能とされる。
なお、天板14A内面には、トーションバネ90の付勢力によるロック部材70の所定位置以上の回動を阻止するスライドストッパー86が、当接するロック部材70の側面形状にほぼ沿った形状(平面視略円弧状)で、かつリール20の上フランジ24上面に干渉しない位置及び高さで突設されている。
また、このロック部材70の他端部(先端部)で、かつ径方向外側には、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の内周縁部(環状延設部24Aを含む、以下同じ)に、リールハブ22の内周面側から係合して、天板14A内面と上フランジ24上面との間に介在し、リール20の回転軸方向(上下方向)の移動を阻止する係合部72が形成されている。
この係合部72は、平面視でリールハブ22の形状にほぼ沿った略円弧状に形成されており、ロック(係合)時において、その最大幅H(図8参照)が、平面視でリールハブ22の内周面に係合する上フランジ24の環状延設部24Aの板厚よりも大きくされ、かつリールハブ22の外周面を越えない大きさ、好ましくはリールハブ22の外周面にほぼ達する大きさとされている。そして、係合部72は、アンロック(退避)時において、確実にリールハブ22内に収容可能となる大きさに形成されている(図13参照)。また、係合部72の厚さD(図9参照)は、ケース12内において、リール20が最下位置に位置したときの上フランジ24上面と天板14A内面との距離W(図2参照)と略同一に形成されている。
そして、その係合部72の径方向内側には、リールハブ22の内周面に当接する係合面74が下方に向かって連設されている。この係合面74は、平面視でリールハブ22の内周面と合致する同一曲率の円弧面とされており(図13参照)、係合面74の下端部には、テーパー面74Aが形成されている。したがって、トーションバネ90によって付勢され、スライドストッパー86に当接した状態のロック部材70は、記録テープカートリッジ10を組み立てるときに(上ケース14を下ケース16に被せるときに)、その動作に伴って、係合部72及び係合面74が、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の内周縁部に係合しやすい構成である。
また、ロック部材70の長手方向中央部よりも貫通孔78寄りの所定位置には、ロック位置方向側(スライドストッパー86側)へ平面視略円弧状に下り傾斜した傾斜面(摺動面)76Aを有するカム溝部76が形成されており、ブレーキ部材50の係合突起55が進入・当接可能になっている。この傾斜面76Aは、図13で示すように、リール20の周方向において、同じ方向側へ湾曲されるように形成され、ロック部材70の回動軌跡に対して交差する方向(ロック部材70の回動軌跡に沿わない方向)に延在するようになっている。
したがって、ブレーキ部材50の上昇に伴い、係合突起55がカム溝部76内に進入すると、そのカム溝部76における傾斜面76Aの頂部を係合突起55の先端面55Aが押圧し、そのままその先端面55Aが傾斜面76A上を摺動する。これにより、ロック部材70は、トーションバネ90の付勢力に抗して、取付ピン82を中心にリール20の径方向内側(回転中心側)へ回動することができ、その係合部72及び係合面74が、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の内周縁部から退避することができる。
このように、ロック部材70の係合部72及び係合面74は、取付ピン82を中心に、スライドストッパー86で規制されるロック位置(係合位置)と、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の内周縁部から退避するアンロック位置(退避位置)との間、換言すればリールハブ22の回転軸方向の延長線上と、圧縮コイルバネ80との間で回動する(移動する)構成とされており、その回動範囲(移動範囲)の省スペース化が図られている。
ここで、傾斜面76Aにおける任意位置での接線の角度θは、図10の断面視で示すように、45度以上とされている。傾斜面76Aの角度θを、このような急勾配に形成しても、ロック部材70の移動距離を充分に確保することができる。つまり、ロック部材70を上記のように構成にすると、ブレーキ部材50によるロック解除力(押圧力)及び解除(上昇)ストロークが小さくても、比較的大きく移動させることが可能となるため、ロック部材70をアンロック位置(退避位置)へ確実に回動させることができる。
また、このロック部材70は、上ケース14の天板14Aやブレーキ部材50の係合突起55に対する摺動性を良好とするために、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を主成分として含む合成樹脂材料、例えばPOMにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はポリエチレン(PE)が混合された合成樹脂材料や、PAにモリブデン(Mo)が混合された合成樹脂材料等で成形されている。これにより、カム溝部76の傾斜面76A及び係合突起55の先端面55Aの動摩擦係数μは0.1以下とされる。
以上のような構成の記録テープカートリッジ10において、次に、その作用について説明をする。不使用時(ドライブ装置に装填しないとき)、記録テープカートリッジ10は、開口18がドア46によって閉塞されている。そして、リール20が圧縮コイルバネ80によりブレーキ部材50及び解除部材60を介して下方へ付勢されている。つまり、圧縮コイルバネ80の付勢力により、ブレーキ部材50の制動ギア54がリールハブ22内の係合ギア48に強固に噛合し、かつ係合壁部56の溝部56A内に、ボス64、回転規制リブ66、係合リブ68が挿入されていることにより、リール20の不用意な回転が阻止されている。
また、ロック部材70が、トーションバネ90の付勢力により、ロック位置(係合位置)方向へ回動するように付勢されており、係合部72及び係合面74が、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の内周縁部に係合している。すなわち、係合面74が、環状延設部24A(リールハブ22)の内周面に所定圧で当接し、係合部72が、上フランジ24上面と天板14A内面との間に介在している。なお、このとき、ロック部材70は、スライドストッパー86から若干離隔した状態とされており、トーションバネ90の付勢力により確実に係合されるようになっている。
ここで、ロック部材70の係合部72の厚さDは、ケース12内において、リール20が最下位置に位置したときの上フランジ24上面と天板14A内面との距離Wと略同一に形成されている。また、ロック部材70は、等間隔に(120度間隔で)3つ設けられている。したがって、そのロック部材70により、リール20の不用意な上昇が安定して阻止されている。つまり、落下等により記録テープカートリッジ10に衝撃が加わっても、ブレーキ部材50により、リール20の回転が阻止されるとともに、ロック部材70により、リール20の回転軸方向(上下方向)の移動が確実に阻止されている。
また、ロック部材70は、取付ピン82の先端をかしめる(潰す)か、又はEリング(図示省略)等を嵌めることにより、取付ピン82から脱落防止に、かつ回動可能に取り付けられているので、上ケース14及びロック部材70を成形する金型が複雑にならず、加工性が良好となる。また、トーションバネ90も取付ピン82に設ければよいので、ロック部材70を上ケース14に組み付けることが容易にできる。
更に、ロック部材70は、平面視で、係合面74がリールハブ22の内周面と同一曲率となる円弧面に形成され、係合部72がリールハブ22の回転軸方向の延長線上に、そのリールハブ22の外周面から突出しない程度の幅で、かつリールハブ22の形状にほぼ沿った略円弧状に介在しているので、リール20に対する押さえ面積(係合面積)を最大限に確保することができる。つまり、ロック部材70は、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の内周縁部を好適に押さえることが可能になっている。
また、このように、ロック部材70は、リールハブ22に溶着された上フランジ24の内周縁部を好適に押さえることができるので、その上フランジ24は、記録テープTの幅方向における端部から離隔する方向へ好適に力が加えられる。したがって、リールハブ22の巻き締まり変形による上フランジ24の変形(記録テープTの幅方向における端部に接近する方向への変形)を確実に抑止することができる。
さて、記録テープカートリッジ10の記録テープTにデータを記録、又は記録テープカートリッジ10の記録テープTに記録されたデータを再生する際には、その記録テープカートリッジ10をドライブ装置(図示省略)へ装填する。すなわち、ドライブ装置の装填口(図示省略)に記録テープカートリッジ10を前壁12A側から矢印A方向に沿って挿入する。
すると、まず、そのドライブ装置側に設けられた開閉部材(図示省略)が、ドア46の凸部46Aに係合する。そして、この状態で、記録テープカートリッジ10が更に矢印A方向へ移動すると、開閉部材が凸部46Aを付勢部材の付勢力に抗しつつ相対的に後方へ移動させる。すると、その凸部46Aが突設されているドア46は、右壁12Bに沿って溝部38内を後側へ摺動し、開口18を開放する。
記録テープカートリッジ10がドライブ装置内に装填(挿入)され、開口18が完全に開放されると、記録テープカートリッジ10が所定高さ下降し、ドライブ装置の位置決め部材(図示省略)が、下ケース16に形成された位置決め用の穴部(図示省略)に挿入される。これにより、記録テープカートリッジ10がドライブ装置内における所定位置に精度よく位置決めされ、ドア46のそれ以上の摺動(後方への移動)が規制される。
また、記録テープカートリッジ10の下降動作によって、回転シャフト100が相対的に上昇してギア開口30から進入し、駆動ギア102をリールギア32に噛合させる。すると、その駆動ギア102がリールギア32と噛合する動作に伴って、リールギア32上に突出している脚部62が、圧縮コイルバネ80の付勢力に抗して押し上げられ、解除部材60を介してブレーキ部材50が上方へ押し上げられて、制動ギア54と係合ギア48との噛合が解除される。なお、このとき、ブレーキ部材50は、係合壁部56の溝部56A内にボス64、回転規制リブ66、係合リブ68が挿入されてガイドされた状態になっているため、傾くことなく上方へ移動することができる。
そして、駆動ギア102とリールギア32とが完全に噛合した状態で、リールプレート34が、駆動ギア102よりも内側に設けられた環状のマグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されることにより、リール20は、駆動ギア102に対するリールギア32の噛合が維持されつつ、ケース12内で、そのケース12に対して相対回転可能となるロック解除状態とされる。
また、解除部材60が上方向へ移動すると、ブレーキ部材50が圧縮コイルバネ80の付勢力に抗して上昇し、係合突起55の先端面55Aがロック部材70のカム溝部76における傾斜面76Aの頂部を押圧し、そのままその傾斜面76A上を摺動する。すると、ロック部材70がトーションバネ90の付勢力に抗して、取付ピン82を中心にアンロック位置(退避位置)方向へ回動する。このとき、カム溝部76における傾斜面76Aと、その傾斜面76Aに当接する係合突起55は、リール20の周方向において共に同じ方向を向く、平面視略円弧状に形成されているので、それらが直線状に形成された場合よりも長い時間、その当接・摺動状態を維持できる。
また更に、ロック部材70が押さえる上フランジ24には、環状延設部24Aが立設されているので、アンロック位置への回動時において、ロック部材70が上フランジ24の内周縁部を押さえる時間を、その環状延設部24Aの領域(厚さ)分長く取ることができる。したがって、例えば記録テープカートリッジ10を縦置きされた(リール20の軸線を水平方向とする)ドライブ装置に装填する場合において、リール20が鉛直下方向へずれるのを、そのロック部材70によって抑止することができ、ドライブ装置の回転シャフト100によるチャッキング不良(駆動ギア102とリールギア32の噛合不良)を回避することができる。
また、この傾斜面76Aは、ロック部材70の回動軌跡に対して交差する方向に延在し、その任意位置での接線の角度θが45度以上とされている。したがって、ブレーキ部材50の上昇ストロークにより、ロック部材70は、その係合面74が環状延設部24A(リールハブ22)の内周面から確実に離隔できるとともに、その係合部72が上フランジ24上面と天板14A内面との間から確実に退避できて、リールハブ22内に収容される。これにより、ロック部材70がアンロック状態に保持され、ケース12内において、リール20が所定高さ上昇可能となり、その所定高さ位置において回転駆動可能とされる。
なお、このように、ロック部材70がリール20の回転中心側へ回動することでアンロック位置(退避位置)を取る構成になっていると、デッドスペースの有効利用が図れ、ロック部材70がリール20の上昇を妨げるような不具合の発生を確実に防止できる。また、ブレーキ部材50は、上記したように、傾くことなく上昇するため、ロック部材70に対するロック解除力(押圧力)が増大する不具合もない。
また、ブレーキ部材50とロック部材70は、POM、PA、PBT等で成形され、上ケース14もPC等で成形されていることから、ブレーキ部材50(係合突起55)とロック部材70(カム溝部76)、ロック部材70と天板14Aとの摺動性が向上されている。そして、ロック部材70は、リール20の回転軸方向と直交する水平面内、即ちリールハブ22と圧縮コイルバネ80との間を回動(移動)する構成になっているため、リール20の径方向に移動する従来のロック部材に比べて、その移動距離が短くなっている。
したがって、摺動抵抗を低減することができ、ドライブ装置への装填動作やライブラリー装置への装填動作など、持続的に加速度衝撃が加えられる環境下でも、それらの摺動性が損なわれないようにできる。よって、ブレーキ部材50によるロック解除力(押圧力)が増大するような不具合は発生せず、ロック部材70の破損やドライブ装置に故障等が誘発されるのを回避することができる。つまり、これにより、数万回の使用に耐えられる記録テープカートリッジ10が得られる。
また更に、このロック部材70は、従来のロック部材のように圧縮コイルバネ80を跨いで移動するような構成になっていない。したがって、圧縮コイルバネ80において高さ制限を設ける必要がなく、そのコイル径を小さくすることができる。また、上記したように、ロック部材70の移動(回動)スペースが少なくて済むため、圧縮コイルバネ80を配設するスペースを充分に確保することができる。したがって、ロック部材70周辺の構造を簡素化することができる。
一方、開放された開口18からは、ドライブ装置側に設けられた引出部材(図示省略)がケース12内に進入し、ピン保持部36に位置決め保持されたリーダーピン40を把持して引き出す。なお、このとき、記録テープカートリッジ10はドライブ装置内において精度よく位置決めされているので、引出部材は、確実にリーダーピン40の環状溝42に、そのフックを係止させることができる。また、リール20は、その回転ロック状態が解除されているので、リーダーピン40の引出動作に伴って回転できる。
こうして、開口18から抜き出されたリーダーピン40は、図示しない巻取リールに収容される。そして、その巻取リールとリール20とを同期して回転駆動することにより、記録テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(図示省略)によって情報の記録や再生が行われる。
情報の記録や再生が終了した記録テープカートリッジ10をドライブ装置から排出する際には、まず、回転シャフト100が逆回転することにより、記録テープTがリール20に巻き戻される。そして、記録テープTがリール20に最後まで巻き戻されて、リーダーピン40がピン保持部36に保持されると、記録テープカートリッジ10は所定高さ上昇し、位置決め部材(図示省略)が位置決め用の穴部(図示省略)から抜き出される。
そして、回転シャフト100が相対的に下降し、ギア開口30から抜き出され始めると、ロック部材70がトーションバネ90の付勢力により、取付ピン82を中心にロック位置(係合位置)方向へ回動し始める。つまり、係合突起55の先端面55Aが、カム溝部76における傾斜面76Aの頂部へ向かって摺動し始める。そして更に、回転シャフト100が相対的に下降すると、リールプレート34からマグネット(図示省略)が離隔し、リールギア32に対する駆動ギア102の噛合が解除され始め、リールギア32と駆動ギア102との噛合量が歯高にして略半分程度にまで減少した時点で、ロック部材70の係合部72が上フランジ24上面と天板14A内面との間に介在し始める。
つまり、リールギア32に対する駆動ギア102の噛合が完全に解除される前に(回転シャフト100でリール20を支持している間に)、ロック部材70が上フランジ24上面と天板14A内面との間に介在して、リール20を下ケース16との間で保持し、その上昇を阻止する。したがって、記録テープカートリッジ10を縦置きされた(リール20の軸線を水平方向とする)ドライブ装置から排出する場合でも、リール20は、その上面がロック部材70によって上昇不能に押さえられるので、リール20が鉛直下方向へずれることがなく、ロック部材70によるロックが確実に行われるとともに、ケース12に対する位置ずれ(芯ずれ)が防止される。
その後、更に回転シャフト100が相対的に下降して、リールギア32に対する駆動ギア102の噛合が完全に解除されると、係合部72と係合面74が、リールハブ22の回転軸方向の延長線上における上フランジ24の内周縁部に係合する。すなわち、トーションバネ90の付勢力により、ロック部材70がスライドストッパー86に当接するロック位置(係合位置)まで回動しようとする動作により、係合面74が環状延設部24A(リールハブ22)の内周面に所定圧で当接するとともに、係合部72が上フランジ24上面と天板14A内面との間に完全に介在する。
そして、カム溝部76の傾斜面76Aから係合突起55の先端面55Aが離隔すると、圧縮コイルバネ80の付勢力によって、ブレーキ部材50及び解除部材60が下方に向かって押圧され、ケース12内における最下位置まで下降すると、脚部62が貫通孔29に挿通されて底壁28の下面からリールギア32上に所定高さ突出するとともに、制動ギア54が係合ギア48に強固に噛合する。これにより、リール20は、再度ケース12内での相対回転が阻止された回転ロック状態となり、かつ回転軸方向への不用意な移動が阻止された状態となる。
その後、記録テープカートリッジ10は、図示しないイジェクト機構によって矢印A方向とは反対方向に移動される。すると、この移動に伴って、ドア46が付勢部材の付勢力によって開口18の閉塞方向へ摺動し、開口18を完全に閉塞する(初期状態に復帰する)。こうして、リール20のケース12に対する相対回転及び回転軸方向への移動がロックされ、かつ開口18が閉塞された記録テープカートリッジ10は、ドライブ装置内から完全に排出される。
以上、説明したように、この記録テープカートリッジ10では、リール20の上下方向(回転軸方向)の移動を阻止するロック部材70を、リール20の回転中心とは異なる位置を中心に、リール20の回転軸方向と直交する水平面内において回動可能に構成したので、リール20の径方向に移動するロック部材に比べて、その移動距離を短くでき、結果的に摺動抵抗を低減することができる。また、そのロック部材70は、リールハブ22に溶着された上フランジ24の内周縁部を押さえる構成であるため、その上フランジ24には、記録テープTの幅方向端部から離隔する方向へ力が加えられる。したがって、リールハブ22の巻き締まり変形による上フランジ24の変形(記録テープTの幅方向端部に接近する方向への変形)を抑止することができる。
なお、上記実施例では、ロック部材70を等間隔に3個設ける構成としたが、ロック部材70は少なくとも等間隔に3個以上設けることが好ましい。ロック部材70を等間隔に3個以上設けると、安定してリール20の回転軸方向(上下方向)の移動を阻止することができる。また、上記実施例では、ブレーキ部材50が、その移動方向と直交する4方向に延在するガイド部、即ち平面視略十字状とされた係合壁部56によってガイドされつつ、リール20の回転軸方向(上下方向)へ移動する構成としたが、ブレーキ部材50をガイドするガイド部は、少なくともその移動方向と直交する3方向に延在していればよい。
更に、上記実施例では、カム溝部76の傾斜面76Aを、平面視略円弧状としたが、ブレーキ部材50によるロック部材70の解除ストロークが確保できる構成であれば、平面視直線状としてもよい。また、このように、ロック部材70を回動させることによって、ロック位置及びアンロック位置を取るように構成すると、リールハブ22の径において設計の自由度が増す。つまり、リールハブ22の径が異なる色々な種類のリール20に対して、ロック部材70を適用することが可能となる。
また、上記実施例では、ロック部材70をブレーキ部材50との係合によって回動させる構成としたが、ロック部材70を回動させる構成は、これに限定されるものではなく、例えばロック部材70をロック位置とアンロック位置との間で回動させる移動部材をブレーキ部材50とは別に設ける構成としてもよい。但し、この場合、その移動部材はブレーキ部材50と連動して作動する構成とすることが好ましい。何れにしても、既存のブレーキ部材50を利用してロック部材70を回動させる構成にすると、別途移動部材を設ける必要がないため、製造コストの低減が図れる効果はある。
記録テープカートリッジの概略斜視図 回転シャフト上昇前の記録テープカートリッジの概略側断面図 回転シャフト上昇後の記録テープカートリッジの概略側断面図 ロック部材とブレーキ部材の関係を示す概略分解斜視図 ブレーキ部材の概略斜視図 ブレーキ部材の概略平面図 ブレーキ部材の概略側面図 ロック部材の概略平面図 ロック部材の概略側面図 ロック部材のカム溝部の形状を示す概略断面図 上ケースの天板内面に対するロック部材の取付構成を示す概略分解斜視図 ロック部材の回動動作を示す概略斜視図 ロック部材の回動動作を示す概略平面図
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
14 上ケース
16 下ケース
18 開口
20 リール
22 リールハブ
24 上フランジ
24A 環状延設部
26 下フランジ
28 底壁
29 貫通孔
30 ギア開口
32 リールギア
34 リールプレート
40 リーダーピン
48 係合ギア
50 ブレーキ部材
52 解除突起
54 制動ギア
55 係合突起
56 係合壁部
58 環状突起
60 解除部材
62 脚部
64 ボス
66 回転規制リブ
68 係合リブ
70 ロック部材
72 係合部
74 係合面
76 カム溝部
78 貫通孔
80 圧縮コイルバネ
82 取付ピン
84 バネストッパー
86 スライドストッパー
90 トーションバネ
100 回転シャフト
102 駆動ギア

Claims (3)

  1. 記録テープが巻回されるハブと該ハブに巻回された記録テープを保持するフランジとを有し、該フランジの少なくとも一方が前記ハブに溶着されてなるリールと、
    前記リールを回転可能に単一で収容するケースと、
    前記リールの回転中心とは異なる位置を中心に該リールの回転軸方向と直交する面内で回動可能に構成され、前記フランジが溶着された側の前記ハブの前記回転軸方向の延長線上に介在して前記リールの回転軸方向への移動を阻止するロック位置と、前記フランジが溶着された側の前記ハブの前記回転軸方向の延長線上から退避して前記リールの回転軸方向への移動を許容するアンロック位置を取るロック部材と、
    を備えたことを特徴とする記録テープカートリッジ。
  2. 前記ロック部材は、前記ハブの内周面側から該ハブの前記回転軸方向の延長線上に介在し、平面視で前記ハブの外周面を越えない構成とされていることを特徴とする請求項1に記載の記録テープカートリッジ。
  3. 前記ハブに溶着されるフランジは、該ハブの内周面に係合する延設部を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の記録テープカートリッジ。
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