JP2007330421A - 内視鏡の先端保護キャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】強い衝撃がどのような位置にどのような向きから加わっても内視鏡の挿入部先端を破損から効果的に保護することができる耐衝撃性の優れた内視鏡の先端保護キャップを提供すること。
【解決手段】挿入部先端１ａが差し込まれた状態に係合する挿入部差込内筒１１と、挿入部差込内筒１１に対して径方向に空間１３をあけて挿入部差込内筒１１を囲む状態に配置された保護外筒１２とが、挿入部差込内筒１１の挿入部挿脱口１１ｏ側のみで連結壁１８により連結された状態に弾力性のある材料で全体として一体に形成された内視鏡の先端保護キャップにおいて、連結壁１８部分を、そこに衝撃が直接加わった時に弾力的に変形してその衝撃を吸収するクッション性のある断面形状に形成した。
【選択図】 図１
【解決手段】挿入部先端１ａが差し込まれた状態に係合する挿入部差込内筒１１と、挿入部差込内筒１１に対して径方向に空間１３をあけて挿入部差込内筒１１を囲む状態に配置された保護外筒１２とが、挿入部差込内筒１１の挿入部挿脱口１１ｏ側のみで連結壁１８により連結された状態に弾力性のある材料で全体として一体に形成された内視鏡の先端保護キャップにおいて、連結壁１８部分を、そこに衝撃が直接加わった時に弾力的に変形してその衝撃を吸収するクッション性のある断面形状に形成した。
【選択図】 図１
Description
この発明は、内視鏡保管時等に内視鏡の挿入部先端を保護するために取り付けられる内視鏡の先端保護キャップに関する。
内視鏡の挿入部先端には対物レンズや固体撮像素子等のような精密な部材が内蔵されているが、挿入部は細長くてブラブラするものなので、内視鏡保管時や運搬時等に挿入部先端を固いものにぶつけて対物レンズや固体撮像素子等を破損し易いという問題がある。
そこで、内視鏡保管時や運搬時等には弾力性のあるプラスチック系ゴム材等からなる先端保護キャップを挿入部先端に取り付けることにより、誤って固いものにぶつけても内蔵されている対物レンズや固体撮像素子等が破損しないようにしている（例えば、特許文献１）。
しかし、特許文献１に記載されたような従来の内視鏡の先端保護キャップにおいては、内視鏡の挿入部先端を囲んでいる先端保護キャップがコンクリート床や固い机の角等に強くぶつかると、内視鏡の挿入部先端に強い衝撃が加わって、対物レンズや固体撮像素子の破損等のような重故障が発生してしまう場合がある。
そこで、本件出願人は、強い衝撃が加わっても内視鏡の挿入部先端を破損から保護することができる耐衝撃性の優れた内視鏡の先端保護キャップとして、図１１に示されるように、内視鏡の挿入部１の先端１ａが差し込まれた状態に係合する挿入部差込内筒１１と、その挿入部差込内筒１１に対して径方向に空間１３をあけて挿入部差込内筒１１を囲む状態に配置された保護外筒１２とが、挿入部差込内筒１１の挿入部挿脱口１１ｏ側のみで連結壁１８により連結された状態に弾力性のある材料で全体として一体に形成された構成のものを、先に特許出願してある（特願２００５−１２７２８５、特願２００５−３５４４００）。
実開平５−９５０１
上述のような内視鏡の先端保護キャップは、図１２に示されるように、保護外筒１２の先端部分が床や机などにぶつかっても空間１３部分で保護外筒１２だけが変形することで衝撃が吸収され、内視鏡の挿入部先端１ａを衝撃から保護することができる。
しかし、図１３に示されるように、挿入部差込内筒１１と保護外筒１２とを連結する連結壁１８部分に壁面と同方向に衝撃が加わると、連結壁１８が変形し難くて衝撃の吸収が十分に行われず、挿入部先端１ａに軽度の破損が発生する可能性があった。
そこで本発明は、強い衝撃がどのような位置にどのような向きから加わっても内視鏡の挿入部先端を破損から効果的に保護することができる耐衝撃性の優れた内視鏡の先端保護キャップを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の内視鏡の先端保護キャップは、内視鏡保管時に内視鏡の挿入部先端を保護するために挿入部先端に着脱自在に取り付けられる内視鏡の先端保護キャップであって、挿入部先端が差し込まれた状態に係合する挿入部差込内筒と、挿入部差込内筒に対して径方向に空間をあけて挿入部差込内筒を囲む状態に配置された保護外筒とが、挿入部差込内筒の挿入部挿脱口側のみで連結壁により連結された状態に弾力性のある材料で全体として一体に形成された内視鏡の先端保護キャップにおいて、連結壁部分を、そこに衝撃が直接加わった時に弾力的に変形してその衝撃を吸収するクッション性のある断面形状に形成したものである。
なお、連結壁部分の断面形状が直線部のない連続的なアール状に形成されていてもよく、或いは蛇腹状に形成されていてもよい。
本発明によれば、弾力性のある材料により一体に形成された挿入部差込内筒と保護外筒とを連結する連結壁部分の断面形状を、そこに衝撃が直接加わった時に弾力的に変形してその衝撃を吸収するクッション性のある形状に形成したことにより、強い衝撃がどのような位置にどのような向きから加わっても内視鏡の挿入部先端を破損から効果的に保護することができる優れた耐衝撃性を得ることができる。
内視鏡保管時に内視鏡の挿入部先端を保護するために挿入部先端に着脱自在に取り付けられる内視鏡の先端保護キャップであって、挿入部先端が差し込まれた状態に係合する挿入部差込内筒と、挿入部差込内筒に対して径方向に空間をあけて挿入部差込内筒を囲む状態に配置された保護外筒とが、挿入部差込内筒の挿入部挿脱口側のみで連結壁により連結された状態に弾力性のある材料で全体として一体に形成された内視鏡の先端保護キャップにおいて、連結壁部分を、そこに衝撃が直接加わった時に弾力的に変形してその衝撃を吸収するクッション性のある断面形状に形成する。
図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図２において、１は可撓管状の内視鏡の挿入部であり、その最先端部である挿入部先端１ａに観察窓等が配置されている。
図２において、１は可撓管状の内視鏡の挿入部であり、その最先端部である挿入部先端１ａに観察窓等が配置されている。
内視鏡の挿入部１の基端には操作部２が連結され、図示されていないビデオプロセッサに接続されるコネクタ部３が、操作部２から延出する可撓性連結管４の先端に取り付けられている。
先端保護キャップ１０は、そのような挿入部１の先端（挿入部先端１ａ）に対して着脱自在に設けられており、図１は、先端保護キャップ１０が挿入部先端１ａに取り付けられる前の状態の側面断面図である。
内視鏡の挿入部１の途中の可撓管部と湾曲部との継ぎ目部分を外装する接続管は周囲より外径が大きく形成されていて、ここでは先端保護キャップ１０を係止させるための周状突部として機能する（以下、「周状突部１ｄ」という）。
先端保護キャップ１０は、内視鏡の挿入部先端１ａが差し込まれてその挿入部先端１ａに被さった状態に係合する円筒状の挿入部差込内筒１１と、その挿入部差込内筒１１に対して径方向に空間１３をあけて挿入部差込内筒１１を囲む状態に配置された円筒状の保護外筒１２とが、例えばシリコンゴムやポリウレタンゴム又はシリコン樹脂やポリウレタン樹脂等のような弾力性のあるゴム材又はプラスチック材により一体成形されて全体として一体に構成されている。
挿入部差込内筒１１と保護外筒１２は、内視鏡の挿入部先端１ａを挿入部差込内筒１１に挿脱するための挿入部挿脱口１１ｏ側だけで連結壁１８により連結されており、挿入部先端１ａが係合する挿入部差込内筒１１の他端側（先端側）は、保護外筒１２との間に空間１３をあけて保護外筒１２の先端面１２ａより内側に潜った位置に配置されている。
挿入部差込内筒１１の最先端部分には、後方から挿入部先端１ａが嵌まり込むことによって拡開方向に弾性変形する先端係合孔１１ａが、後方から奥側へ次第に径が大きくなる逆テーパ孔状に形成されており、挿入部先端１ａの外径より小さな径に形成された先端係合孔１１ａの最小径部分付近によって、そこに差し込まれた挿入部先端１ａを弾力的に確実に（即ち、抜け出し難く）固定することができる。
挿入部差込内筒１１は全体として挿入部挿脱口１１ｏ側へ次第に内径が大きくなるテーパ筒状に形成されていて、最先端部分は先端壁１１ｂによって塞がれ、内視鏡の挿入部先端１ａがそれより奥に差し込まれないようになっている。
そして、図１における矢視IIIを図示する図３、及び保護外筒１２の先端面１２側から見た斜視図である図４等に示されるように、先端係合孔１１ａから挿入部差込内筒１１の先端壁１１ｂ側にまたがって例えば１２０°間隔に３箇所に割り溝１５が形成されている。
図１に戻って、各割り溝１５は先端係合孔１１ａの後端より後方位置まで形成されており、先端係合孔１１ａ部分が膨縮方向に弾性変形し易くなっている。したがって、挿入部先端１ａを引き出し方向に少し強くひっぱれば、先端係合孔１１ａが弾性変形して挿入部先端１ａを先端係合孔１１ａから引き出すことができる。
また、挿入部差込内筒１１の内面の挿入部挿脱口１１ｏ寄りの部分には、内視鏡の挿入部先端１ａが挿入部差込内筒１１内に差し込まれた時の抜け止めとして作用する四個の抜け止め突起１６が、周方向に四等分の位置に挿入部差込内筒１１を形成する部材自体により内方に向けて突出成形されている。
抜け止め突起１６は、無負荷時の内径寸法が挿入部１の周状突部１ｄの外径寸法より小さく形成されており、内視鏡の挿入部先端１ａを挿入部差込内筒１１内に差し込むと、抜け止め突起１６が、弾性変形しながら周状突部１ｄを乗り越えた後で自己の弾力により元の形状に戻って、周状突部１ｄが抜け方向に移動するのを阻止する。
ただし、先端保護キャップ１０に対して挿入部１を引き出し方向に少し強く引っ張れば、周状突部１ｄが抜け止め突起１６を弾性変形させながら通過して、挿入部先端１ａを挿入部差込内筒１１内から抜き出すことができる。
２１と２２は、先端保護キャップ１０内をくまなくブラッシング清掃することができるように、図示されていない掃除用ブラシを外側から差し込むために形成された掃除用ブラシ差し込み孔である。
そのように構成された先端保護キャップ１０の連結壁１８は、図１及び先端保護キャップ１０単体の斜視図である図５等に示されるように、挿入部差込内筒１１の端部と保護外筒１２の端部とを半円状に連結する直線部のない連続的なアール状の断面形状に形成されている。その結果連結壁１８は、連結壁１８部分やその周囲に衝撃が直接加わった時に弾力的に容易に変形して、衝撃を効果的に吸収するクッション性を有している。
このように構成された実施例の内視鏡の先端保護キャップは、図６に示されるように、内視鏡の挿入部先端１ａに先端保護キャップ１０が取り付けられた状態で床に落としたり固い机等にぶつけて、保護外筒１２の先端面１２ａ側が衝撃を受けた時は、保護外筒１２が空間１３内の方向に弾性変形することで衝撃が吸収され、保護外筒１２の先端面１２ａより潜った位置にあって保護外筒１２との間に空間１３が介在する挿入部差込内筒１１の先端部分には大きな衝撃が伝わらない。
また、図７に示されるように、挿入部差込内筒１１と保護外筒１２とを連結する連結壁１８部分に壁面と同方向に衝撃が加わった場合でも、クッション性を有する形状に形成された連結壁１８が弾力的に容易に変形して衝撃を吸収し、挿入部差込内筒１１の先端部分には大きな衝撃が伝わらない。
図８と図９は、本発明の第２の実施例の先端保護キャップ１０を示しており、連結壁１８の断面形状を蛇腹状に形成したものである。その他の部分の構成は前述の第１の実施例と同じであり、このように構成することにより、連結壁１８部分付近に衝撃が直接加わった時、連結壁１８部分が第１の実施例よりさらに容易に弾力的に変形して衝撃を吸収することができる。
また、第２の実施例においては、図１０に示されるように、保護外筒１２の先端面１２ａ側に軸線と垂直方向に衝撃を受けた場合でも、連結壁１８が容易に弾力的に変形して衝撃を吸収することができる優れた作用効果が得られる。
１ 挿入部
１ａ 挿入部先端
１０ 先端保護キャップ
１１ 挿入部差込内筒
１１ｏ 挿入部挿脱口
１２ 保護外筒
１３ 空間
１８ 連結壁
１ａ 挿入部先端
１０ 先端保護キャップ
１１ 挿入部差込内筒
１１ｏ 挿入部挿脱口
１２ 保護外筒
１３ 空間
１８ 連結壁
Claims (3)
- 内視鏡保管時に内視鏡の挿入部先端を保護するために上記挿入部先端に着脱自在に取り付けられる内視鏡の先端保護キャップであって、
上記挿入部先端が差し込まれた状態に係合する挿入部差込内筒と、上記挿入部差込内筒に対して径方向に空間をあけて上記挿入部差込内筒を囲む状態に配置された保護外筒とが、上記挿入部差込内筒の挿入部挿脱口側のみで連結壁により連結された状態に弾力性のある材料で全体として一体に形成された内視鏡の先端保護キャップにおいて、
上記連結壁部分を、そこに衝撃が直接加わった時に弾力的に変形してその衝撃を吸収するクッション性のある断面形状に形成したことを特徴とする内視鏡の先端保護キャップ。 - 上記連結壁部分の断面形状が直線部のない連続的なアール状に形成されている請求項１記載の内視鏡の先端保護キャップ。
- 上記連結壁部分の断面形状が蛇腹状に形成されている請求項１記載の内視鏡の先端保護キャップ。
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