JP2007327442A - 内燃機関用吸気装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】内燃機関のラジエータ12等からなる熱交換ユニット10の電動ファンシュラウド14と、清浄化した吸気を供給する吸気装置1のエアクリーナケース5を一体成形してモジュールとなし、エアクリーナケース5の開口面にエアクリーナエレメント7を挟持し組付けてエアクリーナ部2を構成するエアクリーナキャップ6を二重化構造となす。その二重化構造により形成される空間に仕切りリブを設けてエアクリーナキャップ6の全表面に一様で、かつ効果的なフローパターンを有する流通経路を仕切り、二重化構造の開口端の少なくとも一つを電動ファンシュラウド14の電動ファン上流側に連通させて、電動ファンの作動により、外気を二重化構造の空間62に取入れ、内部を流れる吸気の昇温を抑制する。
【選択図】図1
Description
内燃機関は、吸気の温度が低いほど充填効率が高くなって発生トルクが増加する。そこで、ラジエータを通過しない空気、つまりラジエータにて熱交換されて昇温されていない比較的低温の空気(外気)を内燃機関に吸入させるべく、エアクリーナ部のインレットダクトをラジエータの前方に開口させて取り込むようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、比較的低温の外気を吸入しても、吸気はエアクリーナ部のインレットダクトの吸入口からエアクリーナ部を経由して内燃機関の吸気管(インテークマニホールド)の吸気ポートまでの吸気経路を通過中に、エンジンルーム内の熱を受けて昇温し、内燃機関のシリンダの直前にある吸気ポート付近ではかなり昇温してしまう。従って、比較的低温の外気を吸入しても、内燃機関の発生トルクを十分に増加させることができないという問題があった。
請求項1の手段を採用する内燃機関用吸気装置は、エンジンルームの前方にコンデンサとラジエータと電動ファンおよび電動ファンシュラウドからなる熱交換ユニットが配設され、熱交換ユニットの後方に搭載される内燃機関の燃焼用空気を供給する内燃機関用吸気装置であって、エアクリーナケースと、エアクリーナケースの開口面にエアクリーナエレメントが挿し込まれて固定され、エアクリーナケースの開口面と対向した開口面を有するエアクリーナキャップとを組合わせることによりなるエアクリーナ部と、エアクリーナ部のエアクリーナケースにはインレットダクトが接続され、エアクリーナ部のエアクリーナキャップにはアウトレットダクトが接続されて、内燃機関に清浄化した吸気を供給する内燃機関用吸気装置において、エアクリーナケースが電動ファンシュラウドと一体化されてモジュールを構成している。これにより、熱交換ユニットの電動ファンシュラウドをエンジンルーム前方の車体に組付けるだけで、エアクリーナ部の組付けを同時に行うことができ、組付け作業が非常に容易となる。また、電動ファンシュラウドとエアクリーナケースが一体化されている、つまり一つの樹脂製薄板の構成壁でシュラウドとケースを兼ねているので従来のようなデッドスペースが生じることなく、コンパクトに納まり、吸気装置の省スペース化を図ることができる。
請求項2の手段を採用する内燃機関用吸気装置では、エアクリーナキャップは、開口面を除くケース壁の表面に、空間を設けてケース壁で覆う二重化構造となしている。これにより、比較的広範囲な表面積を有するエアクリーナ部において、外部からの熱の断熱が効果的に図られ、エアクリーナキャップ内の吸気への熱の授受が抑制される。つまり、吸気の効果的な昇温抑制を図ることができる。
請求項3の手段を採用する内燃機関用吸気装置では、エアクリーナキャップの開口面を除くケース壁の表面に設けた二重化構造は、空間を仕切る仕切りリブを備え、空気が流れる流通経路を形成するので、比較的広範囲な表面積を有するエアクリーナ部の全範囲に、特に角部や平坦部において詰りを生じることなく、一様な間隔の空間が保持できるとともに、エアクリーナキャップ内を流れる吸気の流れに見合ったフローパターン(流れ方向)とフローパス(流れ長さ)を熱交換特性が向上するように仕切ることができ、吸気のより効果的な昇温抑制を図ることができる。
請求項4の手段を採用する内燃機関用吸気装置では、エアクリーナ部は、車両前方側にエアクリーナケースを配置して電動ファンシュラウドに一体化し、車両後方側にエアクリーナキャップを配置して、エアクリーナキャップ及びエアクリーナケースの対向する開口面にエアクリーナエレメントを挟持して構成され、エアクリーナキャップの二重化構造の開口端の少なくとも一つが、電動ファンシュラウドと電動ファンの上流側にて囲まれる空間に連通している。これにより、電動ファンの作動によって、電動ファンの上流側の電動ファンシュラウドに囲まれる空間部は、周囲より圧力が低下する。そのため、エアクリーナキャップの二重化構造の開口端の少なくとも一つの連通する開口端には吸引圧が形成され、エアクリーナキャップの二重化構造の他の開口端との間には圧力差が形成される。その結果、冷却用の外気は他の開口端よりエアクリーナキャップの二重化構造の仕切り空間に流入し、内部を流れる吸気と熱交換しながら、つまり吸気を冷却しながら電動ファン側に流出する。よって、より効果的に吸気の昇温抑制を図ることができる。
図1は車両前方からみたモジュール化した吸気装置の構成を示す概略斜視図であり、図2は車両後方からみたモジュール化した吸気装置の構成を示す概略斜視図である。また、図3は図1のX−X線での断面図である。
エンジンルームの熱交換ユニット10の後方に、水冷式の内燃機関(図示せず)が配設され、また、エンジンルームにおいて、内燃機関の車両前方側には内燃機関に吸気を流通する経路を有する内燃機関用吸気装置(以下、吸気装置という)1が配設されている。この吸気装置1においてエアクリーナ部2が熱交換ユニット10に一体的に組付けられモジュールを構成したものが図1、2に示す吸気装置1である。
以上のように構成された吸気装置1は、吸込み型に配置された電動ファン13が作動すると、ラジエータ12の後流で電動ファン13の上流の電動ファンシュラウド14内に吸込み負圧(吸引圧)が発生するので、最も近いエアクリーナキャップ6のケース壁61の開口端から空気が吸い込まれ、比較的冷たい空気が最も離れたケース壁61の開口端より流入して、仕切りリブ63により形成された二重壁の空間62を通って、電動ファンシュラウド14内に流れ込む。このとき、エアクリーナキャップ6内の清浄化された吸気とエアクリーナ部2の表面とによって効果的な熱交換を実行して吸気が冷却される。そして、吸気は内燃機関に供給される。
本実施例の吸気装置1において、エアクリーナケース5本体が電動ファンシュラウド14と一体化されてモジュールを構成している。これにより、モジュールを車両搭載して組み付けるのみで熱交換ユニット10とエアクリーナ部2が同時に組み付けられ、組付け作業が非常に容易となる。また、モジュールを構成しているので、車両搭載に際して、従来のようなデッドスペースが生じることなく、コンパクトに納まり、吸気装置1の省スペース化を図ることができる。
2 エアクリーナ部
3 インレットダクト
4 アウトレットダクト
5 エアクリーナケース
6 エアクリーナキャップ
7 エアクリーナエレメント
10 熱交換ユニット
11 コンデンサ
12 ラジエータ
13 電動ファン
14 電動ファンシュラウド
15 ファン
16 電動モータ
51 ケース壁
61 ケース壁
62 空間(流通経路)
63 仕切りリブ
Claims (4)
- エンジンルームの前方にコンデンサとラジエータと電動ファンおよび電動ファンシュラウドからなる熱交換ユニットが配設され、該熱交換ユニットの後方に搭載される内燃機関の燃焼用空気を供給する内燃機関用吸気装置であって、
エアクリーナケースと、該エアクリーナケースの開口面にエアクリーナエレメントが挿し込まれて固定され、前記エアクリーナケースの開口面と対向した開口面を有するエアクリーナキャップとを組合わせることによりなるエアクリーナ部と、
該エアクリーナ部の前記エアクリーナケースにはインレットダクトが接続され、
前記エアクリーナ部の前記エアクリーナキャップにはアウトレットダクトが接続されて、内燃機関に清浄化した吸気を供給する内燃機関用吸気装置において、
前記エアクリーナケースが前記電動ファンシュラウドと一体化されてモジュールを構成していることを特徴とする内燃機関用吸気装置。 - 請求項1に記載の内燃機関用吸気装置において、
前記エアクリーナキャップは、前記開口面を除くケース壁の表面に、空間を設けてケース壁で覆う二重化構造となしたことを特徴とする内燃機関用吸気装置。 - 請求項1または2に記載の内燃機関用吸気装置において、
前記エアクリーナキャップの前記開口面を除くケース壁の表面に設けた二重化構造は、空間を仕切る仕切りリブを備え、空気が流れる流通経路を形成することを特徴とする内燃機関用吸気装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の内燃機関用吸気装置において、
前記エアクリーナ部は、車両前方側に前記エアクリーナケースを配置して前記電動ファンシュラウドに一体化し、車両後方側に前記エアクリーナキャップを配置して構成され、
前記エアクリーナキャップの二重化構造の開口端の少なくとも一つが、前記電動ファンシュラウドと前記電動ファンの上流側にて囲まれる空間に連通していることを特徴とする内燃機関用吸気装置。
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