JP2007326512A - 電気接続構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】レイアウト設計の自由度を向上させコストの削減を図り、スムーズな動きを確保する。
【解決手段】電気接続構造を実現する給電装置1は、車体2とスライドドア3との間を電気的に接続し、両端がこれらにそれぞれ固定され、中間部が屈曲可能な状態で配されるワイヤハーネス6と、このワイヤハーネス6の中間部と接触しつつスライド移動と連動して移動し、ワイヤハーネス6をPA方向に案内するスライダ10と、このスライダ10とともにワイヤハーネス6の中間部を収容する収容空間29を有し、スライドドア3に配設される箱形形状のプロテクタ20とを備える。スライダ10は、支持部13に収納室21の内壁面21aと摺接する弾性部15を複数備え、ボビン27及び渦巻バネ28からなる付勢部25によって湾曲部11が突出する側に付勢された構造からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定側部材と、この固定側部材に対して移動可能な移動側部材との間を電気的に接続するための電気接続構造に関し、特に自動車のスライドドアに適用され、このスライドドアに搭載された各種の電装部品と自動車の車体とを電気的に接続するための電気接続構造に関する。
従来より、自動車のスライドドア側と車体側とを電気的に接続するための電気接続構造の一例として、例えば下記特許文献1に開示されているものが知られている。この電気接続構造は、ワイヤハーネスを、例えば板バネによって常に上方向に屈曲させつつ収容し、スリット状の開口部から導出させる給電用ハーネスプロテクタを備えてなる。この給電用ハーネスプロテクタは、開口部に沿って縦断面形状が湾曲状あるいは傾斜状となる形状で形成されたガイド部と、このガイド部の端部に形成され徐々に高さ方向に湾曲あるいは傾斜した形状のハーネス誘導部とを有し、このハーネス誘導部に隣接して開口部に続くように形成されたハーネス導出用の口部を備えた構造からなる。
そして、この電気接続構造では、このように構成された給電用ハーネスプロテクタをスライドドア及び車体のいずれか一方に配置し、いずれか他方にハーネス固定部を配置して、このハーネス固定部と同じ高さに口部を位置させるようにしている。これにより、スライドドアの全閉あるいは全開位置で口部からハーネス固定部にワイヤハーネスを水平方向に導出させ、ワイヤハーネスの傷みを防ぐことができる構成とされている。
特開2003−335188号公報、段落0017〜0021、図1〜4
しかしながら、上述した従来の電気接続構造では、給電用ハーネスプロテクタ内で板バネによりワイヤハーネスを常に上方向に付勢している。このため、給電用ハーネスプロテクタの外形が大きくなり、例えばスライドドア側の電装部品の配設スペースを圧迫してしまい、電装部品のレイアウト設計の自由度を制限してしまうという問題がある。
また、上述した従来の電気接続構造では、ハーネス固定部を車体に対して、例えばブラケットの固定軸を支点にして車両の前後方向に揺動自在な状態で取り付けているため、この構造を実現するための部品点数が多くなり、製造コストや組立コストなどの各種のコストが増加してしまうという問題がある。
さらに、上述した従来の電気接続構造では、給電用ハーネスプロテクタの開口部及び口部からワイヤハーネスを単純にハーネス固定部に向けて導出する構造であるため、給電用ハーネスプロテクタの内部にこれらの開口部や口部を介して異物などが入り込んでしまい、ワイヤハーネスを傷つけたり、ワイヤハーネスの動きに著しい影響を与えてしまったりするおそれがあるという問題がある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたもので、レイアウト設計の自由度を向上させつつコストの削減を図り、ワイヤハーネスの動きを確実に支援してスムーズに動かすことが可能な電気接続構造を提供することを目的とする。
本発明に係る電気接続構造は、固定側部材と、この固定側部材に対してスライド移動可能な移動側部材との間を電気的に接続するための電気接続構造であって、一端が前記固定側部材に固定されるとともに他端が前記移動側部材に固定され、且つこれらの中間部が屈曲可能な状態で配されるワイヤハーネスと、このワイヤハーネスの前記中間部と接触しつつ前記移動側部材のスライド移動と連動して前記移動側部材に対してスライド移動方向と平行な方向に移動するとともに、前記ワイヤハーネスが有する最小曲率半径よりも大きな曲率半径で曲げられた形状の湾曲部が前記平行な方向のいずれか一方に向かって突出するように形成されたハーネス接触部と、このハーネス接触部を前記平行な方向に移動可能な状態で支持する支持部とを有し、これらがクランク状断面となるように曲げられた形状からなる連結部によって連結された構造からなり、前記ワイヤハーネスを案内するスライダと、このスライダの前記ハーネス接触部とともに前記ワイヤハーネスの前記中間部を収納する第1収納室と前記スライダの前記支持部が前記平行な方向に沿って摺動自在に収納される第2収納室とを仕切る隔離部と、この隔離部の前記第2収納室形成側と反対側に前記第1収納室から前記ワイヤハーネスを導出するための開口部と、前記スライダを復元力によって前記湾曲部が突出する側に引っ張るように付勢する付勢手段とを有し、前記移動側部材に配設され前記平行な方向に沿って延びる箱形形状のプロテクタとを備え、前記付勢手段は前記プロテクタ内で回動可能に軸支されたボビンと、このボビンに一端が固定されるとともに他端が前記スライダの前記支持部に固定され、前記スライダのスライド移動に伴って平板状と渦巻状とに変形自在であるとともに前記ボビンに対して巻き付くように付勢されて成形された弾性部材とからなることを特徴とする。
また、付勢手段の弾性部材は、スライダのボビンに対する距離が所定量以上離れた場合に、スライダの移動量に対する荷重が略一定となるような荷重特性を備えた金属製の渦巻状バネ部材からなる。また、スライダの支持部は、第2収納室の内壁面と摺接する外周表面に、内壁面と直接接触する凸状の弾性部を複数備えてなる。このスライダの支持部における複数の弾性部は、片持ち梁形状に形成される。
さらに、プロテクタは、第2収納室が形成された筐体本体部と、この筐体本体部に対して着脱可能な隔離部が形成された筐体カバー部とを備えて構成されている。ここで、ワイヤハーネスは、複数の電線を束ねてこれらを保護部材により覆った構造からなる。また、保護部材は、コルゲート材からなる。そして、固定側部材は例えば自動車の車体であり、移動側部材は例えば自動車の車体に取り付けられたスライドドアである。
本発明によれば、固定側部材と移動側部材とを電気的に接続する屈曲可能なワイヤハーネスの中間部が、このワイヤハーネスを移動側部材のスライド移動方向に案内するために付勢手段によって付勢されたスライダとともに、固定側部材あるいは移動側部材に配設されスライド移動方向に沿って延びる箱形形状のプロテクタに収容される。このため、プロテクタの外形を小さくすることができ、電装部品などのレイアウト設計の自由度を向上させることができる。
また、本発明によれば、固定側部材及び移動側部材にそれぞれ固定されるワイヤハーネスの両端部に、いわゆる揺動機構を設ける必要がなく、電気接続構造を実現するための部品点数を削減してコストの低減を図ることが可能となる。さらに、本発明によれば、スライダの支持部が収納されるプロテクタの第2収納室(収納室)に対し、ワイヤハーネスの中間部及びスライダのハーネス接触部を隔離部によって第1収納室(収容空間)内に隔離する。このため、プロテクタの開口部から第1収納室内に異物などが混入した場合でも第2収納室へのさらなる混入を防ぐことができ、スライダの動作不良を防ぎワイヤハーネスをスムーズに動かすことが可能となる。
また、本発明によれば、スライダの支持部における第2収納室の内壁面と摺接する外周表面に、内壁面と直接接触する弾性部が形成されているため、プロテクタ内でのスライダの移動時にガタつきなどを抑えて確実にスライダを移動させることが可能となる。また、本発明によれば、スライダを付勢する付勢手段が、プロテクタ内で回動可能に軸支されたボビンと、このボビンに一端が固定され他端が支持部に固定されスライド移動に伴って平板状と渦巻状とに変形自在であり、且つボビンに対して巻き付くように付勢されて成形された弾性部材とによって構成されているため、簡単な構造で確実にスライダを移動させ、スムーズにワイヤハーネスを案内することが可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電気接続構造を示す分解斜視図、図2は、この電気接続構造におけるスライダを示す外観斜視図、図3は、この電気接続構造におけるスライダとプロテクタとの配置関係を示す分解斜視図、図4は、この電気接続構造によってワイヤハーネスを配した後の図3におけるA−A’断面図である。
また、図5は、この電気接続構造を自動車のスライドドアに適用した状態を示す斜視図、図6〜図14は、この電気接続構造を適用したスライドドアの全開位置から全閉位置までの動きを示す動作説明図である。なお、図6〜図8は、電気接続構造を上方から簡易的に見た状態の動作説明図であり、図9〜図11は、電気接続構造における各部の動きを簡易的に見た状態の動作説明図であり、図12〜図14は、電気接続構造を車内側から簡易的に見た状態の動作説明図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電気接続構造を実現する給電装置1は、固定側部材としての自動車の車体2(図6〜図8参照、以下同じ)と、この車体2に対してスライド移動方向である図6〜図14中矢印PA方向(以下、「PA方向」という)にスライド移動可能な移動側部材としてのスライドドア3(図5〜図8参照、以下同じ)との間を電気的に接続するものである。なお、本例では給電装置1の電源回路などは省略して説明するとともに、スライドドア3は、車体2の左側に取り付けられていることとする。
この給電装置1は、ワイヤハーネス6と、このワイヤハーネス6を案内するスライダ10と、このスライダ10を収納するプロテクタ20とを備えて構成されている。ワイヤハーネス6は、例えば一端が車体2にハーネス固定部4(図5〜図8及び図12〜図14参照、以下同じ)及びコネクタ5(図6〜図8参照、以下同じ)を介して固定される。また、ワイヤハーネス6は、他端がスライドドア3に固定されるとともに両端部間の中間部が屈曲可能な状態で車体2及びスライドドア3間に配される。
このワイヤハーネス6は、具体的には、一端がコネクタ5を介して車体2側の図示しない配線と接続された状態でハーネス固定部4により固定されている。そして、他端がスライドドア3側のパワーウィンドウ装置などの各電装部品(図示せず)と図示しないコネクタを介して接続され固定されている。このように、本例では、ワイヤハーネス6の各固定端は、いわゆる揺動機構によって揺動自在に固定されている必要はない。
ワイヤハーネス6は、例えば複数の電線を束ねてこれらの外周部をコルゲート材からなる保護部材で覆った構造からなり、屈曲可能となるように適度な可撓性及び弾性を備えて構成されている。ここで、上記PA方向は、車体2の前後方向を指すこととし、以降において特に明記しない限り「前後」とは車体2の前後と一致する方向を示すこととする。
スライダ10は、ワイヤハーネス6の中間部と接触しつつスライドドア3のスライド移動と連動してPA方向と平行な相対方向(以下、「平行方向」という)に移動し、ワイヤハーネス6を前後方向に案内する。このスライダ10は、例えば樹脂成形部材からなり、図1〜図3に示すように、ハーネス接触部12と、このハーネス接触部12を支持する支持部13と、これらを連結する連結部14とを備えて構成されている。ハーネス接触部12は、平行方向のいずれか一方として、例えば後方向に向かって突出するように、ワイヤハーネス6が有する最小曲率半径よりも大きな曲率半径で曲げられた曲面を有する湾曲部11を備えている。
支持部13は、ハーネス接触部12をプロテクタ20に対して平行方向に移動可能な状態で支持する。連結部14は、クランク状断面となるように曲げられた形状からなり、ハーネス接触部12と支持部13とを連結する。スライダ10のこのような構造により、本例の電気接続構造を実現する給電装置1の実際の使用に際して、ワイヤハーネス6の中間部は、ハーネス接触部12と支持部13との間の連結部14における凹状部分を必ず通るように配される。そして、ワイヤハーネス6の中間部は、最も屈曲した状態のときには、ハーネス接触部12の湾曲部11の曲面に沿って曲げられた状態となる。
なお、支持部13は、例えば図4に示すように、プロテクタ20の収納室21の内壁面21aと摺接する外周表面に複数の弾性部15を備えている。これら弾性部15は、平行方向と直交する方向にそれぞれ突出して内壁面21aと直接接触するように凸状に形成されている。このように支持部13が複数の弾性部15を備えることにより、プロテクタ20内でのスライダ10の移動時に、支持部13の収納室21内におけるガタつきなどを効果的に抑えつつスライダ10をスムーズに移動させることができる。このため、スライドドア3のスライド移動に連動させて確実にスライダ10を動かし、ワイヤハーネス6を案内することが可能となる。
プロテクタ20は、例えばスライドドア3に配設されその長手方向が前後方向に沿って延びる箱形形状に形成されている。このプロテクタ20は、スライダ10と同様に樹脂成形部材からなり、図1、図3及び図4に示すように、スライダ10のハーネス接触部12とワイヤハーネス6の中間部とを収納する第1収納室である収容空間29及びスライダ10の支持部13を収納する第2収納室である収納室21を仕切る隔離部22と、ワイヤハーネス6を外部に導出するための開口部23と、スライダ10を付勢する付勢手段である付勢部25とを備えて構成されている。
また、プロテクタ20は、例えば収納室21が形成された筐体本体部20aと、この筐体本体部20aに対して着脱可能であり、且つ隔離部22が形成された筐体カバー部20bとによって分割可能に形成されている。このように分割可能な構造を備えることにより、例えばワイヤハーネス6やスライダ10のメンテナンス時などにおけるプロテクタ20内へのアクセス性を向上させることができる。また、隔離部22を備えることにより、確実に収納室21と収容空間29とを空間的に仕切ることができる。
ここで、収容空間29は、スライダ10のハーネス接触部12とともにワイヤハーネス6の中間部を平行方向に移動可能に収納するものであり、収納室21には、スライダ10の支持部13が平行方向に沿って摺動自在に収納される。隔離部22(図4参照、以下同じ)は、例えばプロテクタ20の長手方向に沿って延び、且つ筐体本体部20aと筐体カバー部20bとを結ぶ方向(以下、「水平方向」という)に突出形成された突条などの仕切板からなる。
開口部23は、隔離部22の収納室21形成側と反対側に、収容空間29から外部にワイヤハーネス6を確実に導出するために形成されている。この開口部23は、例えばプロテクタ20の後方向側壁部の一部と下方側壁部とを連続的に開口状態とすることによって形成されている。なお、プロテクタ20の前方向側壁部の一部には、ワイヤハーネス6をスライドドア3の固定側へ導出するための導出穴24が形成されている。
付勢部25は、ボビン27と渦巻バネ28とを備えて構成されている。この付勢部25は、例えばスライダ10を復元力によって湾曲部11が突出する側に引っ張るように付勢するものである。ボビン27は、プロテクタ20内で水平方向に軸方向を有する支持軸26に取り付けられ、この支持軸26を中心として回動可能に構成されている。このボビン27は、プロテクタ20内の後方向側で且つ収納室21の近傍位置に設けられている。
渦巻バネ28は、ボビン27に一端が固定されるとともに他端がスライダ10の支持部13に固定されている。また、渦巻バネ28は、スライダ10のスライド移動に伴って、平行方向及び水平方向と交差する方向(以下、「上下方向」という)に厚みを有する平板状と渦巻状とに変形自在であるとともに、ボビン27に対して巻き付くように付勢されて成形されている。
この渦巻バネ28は、例えば平板帯状の金属母材を成形加工してなるものである。そして、渦巻バネ28は、例えばスライダ10のボビン27に対する平行方向の距離が所定量以上離れた場合に、スライダ10の移動量に対する荷重(すなわち、ボビン27側に対する引張り力)がほぼ一定となるようないわゆる定荷重の荷重特性を備えている。このように渦巻バネ28が定荷重の荷重特性を備えることにより、スライダ10はプロテクタ20内でコイルバネなどによって付勢された場合と比べてスムーズに移動することができる。このため、スライドドア3の動きに応じてワイヤハーネス6を確実に案内することができる。
このように構成された給電装置1では、ワイヤハーネス6の中間部がスライダ10とともに前後方向にその長手方向が沿って延びる箱形形状のプロテクタ20に収容される構造を実現する。また、このスライダ10を付勢する付勢部25がボビン27と渦巻バネ28とによって構成されたうえでプロテクタ20内に収容された構造を実現する。このため、プロテクタ20の外形を小さく構成することができる。また、スライダ10が最もボビン27に近づいた際の渦巻バネ28の最大外形寸法(すなわち、渦巻バネ28のプロテクタ20内における長手方向の寸法)を、通常のコイルバネなどを用いた場合と比べて小さくすることができる。
したがって、例えば図5に示すように、スライドドア3側に給電装置1を配設した場合などに各種の電装部品の配設スペースを広く確保することができる。これにより、レイアウト設計の自由度を向上させることが可能となる。この場合、ワイヤハーネス6のいわゆる余長は、付勢部25の渦巻バネ28によって実現するプロテクタ20内におけるスライダ10の最大移動時から最小移動時までのスムーズな動作に連動して、プロテクタ20内において吸収される。
このように構成された給電装置1によれば、図6、図9及び図12に示すように、スライドドア3が前後方向における後方向にて車体2に対して全開位置となっている場合は、ワイヤハーネス6は次のような状態となる。すなわち、収容空間29内のワイヤハーネス6の中間部は、スライダ10のハーネス接触部12及び連結部14と接触したまま付勢部25の渦巻バネ28によってほぼ一定の張力が掛かった状態で屈曲する。しかし、湾曲部11により最小曲率よりも折れ曲がってしまうことはない。このため、ワイヤハーネス6の中間部に無理な引っ張りや圧縮などの余計なストレスが掛かることはない。
そして、図7、図10及び図13に示すように、スライドドア3を全開位置から全閉位置に向けて前後方向における前方向に途中までスライド移動させた場合は、ワイヤハーネス6は次のような状態となる。すなわち、収容空間29内のワイヤハーネス6の中間部は、上記と同様にスライダ10のハーネス接触部12及び連結部14と接触したまま付勢部25の渦巻バネ28によってほぼ一定の張力が掛かった状態で屈曲する。しかし、上述したように湾曲部11によって折れ曲がる形状は規制されたままとなる。
最後に、図8、図11及び図14に示すように、スライドドア3が前後方向における前方向にて全閉位置となっている場合は、ワイヤハーネス6は次のような状態となる。すなわち、収容空間29内のワイヤハーネス6の中間部は、スライダ10のハーネス接触部12及び連結部14と接触している状態ではあるが、湾曲部11とは接触していない状態で略直線状に配される。
このような一連のスライドドア3の動きの中で、この給電装置1では、スライダ10の支持部13がプロテクタ20の収納室21内で弾性部15によってガタつくことなく移動する。これとともに、スライダ10が付勢部25のボビン27及び渦巻バネ28によってスムーズに移動する。また、隔離部22によって収納室21が収容空間29から空間的に隔離されたような状態でのスライド移動を実現することができる。このため、スライダ10をスムーズ且つ確実に移動させることができるとともに、開口部23から異物などが混入してもスライダ10の動きを妨げないでワイヤハーネス6を確実に案内することが可能となる。
なお、上述した実施形態の電気接続構造を実現する給電装置1は、自動車の車体2とスライドドア3との間を電気的に接続するものとして適用した場合について説明したが、その他、列車や航空機などの移動体、あるいは各種アトラクションなどを有する施設などにおいて、固定側部材と移動側部材との間を電気的に接続する場合においても適用することが可能である。
また、上述した実施形態の電気接続構造を実現する給電装置1において、スライダ10の支持部13に複数形成された凸状の弾性部15は、図2に示すように、梁の両端が支持部13に固定される構造とされていたが、梁の一方のみが支持部13に固定された片持ち梁形状とするようにしても良い。このように構成すれば、弾性部15の弾性効果をさらに向上させることができるようになり、支持部13の収納室21内におけるガタつきをより効果的に抑えつつスライダ10をスムーズに移動させることができる。
また、上述した実施形態の電気接続構造を実現する給電装置1は、車体2の左側に取り付けられるスライドドア3に設置されるものとして説明したが、車体2の右側に取り付けられるスライドドアに設置される給電装置としても適用することは可能である。
本発明の一実施形態に係る電気接続構造を示す分解斜視図である。 同電気接続構造におけるスライダを示す外観斜視図である。 同電気接続構造におけるスライダとプロテクタとの配置関係を示す分解斜視図である。 同電気接続構造によってワイヤハーネスを配した後の図3におけるA−A’断面図である。 同電気接続構造を自動車のスライドドアに適用した状態を示す斜視図である。 同電気接続構造を上方から簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造を上方から簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造を上方から簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造における各部の動きを簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造における各部の動きを簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造における各部の動きを簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造を車内側から簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造を車内側から簡易的に見た状態の動作説明図である。 同電気接続構造を車内側から簡易的に見た状態の動作説明図である。
符号の説明
1…給電装置、2…車体、3…スライドドア、4…ハーネス固定部、5…コネクタ、6…ワイヤハーネス、10…スライダ、11…湾曲部、12…ハーネス接触部、13…支持部、14…連結部、15…弾性部、20…プロテクタ、20a…筐体本体部、20b…筐体カバー部、21…収納室、22…隔離部、23…開口部、24…導出穴、25…付勢部、26…支持軸、27…ボビン、28…渦巻バネ、29…収容空間。

Claims (8)

  1. 固定側部材と、この固定側部材に対してスライド移動可能な移動側部材との間を電気的に接続するための電気接続構造であって、
    一端が前記固定側部材に固定されるとともに他端が前記移動側部材に固定され、且つこれらの中間部が屈曲可能な状態で配されるワイヤハーネスと、
    このワイヤハーネスの前記中間部と接触しつつ前記移動側部材のスライド移動と連動して前記移動側部材に対してスライド移動方向と平行な方向に移動するとともに、前記ワイヤハーネスが有する最小曲率半径よりも大きな曲率半径で曲げられた形状の湾曲部が前記平行な方向のいずれか一方に向かって突出するように形成されたハーネス接触部と、このハーネス接触部を前記平行な方向に移動可能な状態で支持する支持部とを有し、これらがクランク状断面となるように曲げられた形状からなる連結部によって連結された構造からなり、前記ワイヤハーネスを案内するスライダと、
    このスライダの前記ハーネス接触部とともに前記ワイヤハーネスの前記中間部を収納する第1収納室と前記スライダの前記支持部が前記平行な方向に沿って摺動自在に収納される第2収納室とを仕切る隔離部と、この隔離部の前記第2収納室形成側と反対側に前記第1収納室から前記ワイヤハーネスを導出するための開口部と、前記スライダを復元力によって前記湾曲部が突出する側に引っ張るように付勢する付勢手段とを有し、前記移動側部材に配設され前記平行な方向に沿って延びる箱形形状のプロテクタとを備え、
    前記付勢手段は、前記プロテクタ内で回動可能に軸支されたボビンと、このボビンに一端が固定されるとともに他端が前記スライダの前記支持部に固定され、前記スライダのスライド移動に伴って平板状と渦巻状とに変形自在であるとともに前記ボビンに対して巻き付くように付勢されて成形された弾性部材とからなる
    ことを特徴とする電気接続構造。
  2. 前記付勢手段の前記弾性部材は、前記スライダの前記ボビンに対する距離が所定量以上離れた場合に、前記スライダの移動量に対する荷重が略一定となるような荷重特性を備えた金属製の渦巻状バネ部材からなることを特徴とする請求項1記載の電気接続構造。
  3. 前記スライダの前記支持部は、前記第2収納室の内壁面と摺接する外周表面に、前記内壁面と直接接触する凸状の弾性部を複数備えてなることを特徴とする請求項1又は2記載の電気接続構造。
  4. 前記スライダの前記支持部における複数の弾性部は、片持ち梁形状に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の電気接続構造。
  5. 前記プロテクタは、前記第2収納室が形成された筐体本体部と、この筐体本体部に対して着脱可能な前記隔離部が形成された筐体カバー部とを備えて構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の電気接続構造。
  6. 前記ワイヤハーネスは、複数の電線を束ねてこれらを保護部材により覆った構造からなるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の電気接続構造。
  7. 前記保護部材は、コルゲート材からなることを特徴とする請求項6記載の電気接続構造。
  8. 前記固定側部材は自動車の車体であり、前記移動側部材は前記自動車の車体に取り付けられたスライドドアであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の電気接続構造。
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