JP2007185063A - スライド構造体用給電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】構造を簡単化しかつワイヤハーネスに対する負荷を低減してプロテクタの小型化を図ることができるスライド構造体用給電装置を提供する。
【解決手段】車体と前記車体にスライド自在に設けられたスライド構造体1とに亘って配索されるワイヤハーネス3と、スライド構造体1に設けられてワイヤハーネス3を収容するプロテクタ4と、ワイヤハーネス4に装着されてワイヤハーネス3とともにプロテクタ4内を移動するホルダ5と、プロテクタ4内でハーネス弛み反対方向Xにワイヤハーネス3を引き上げるように、ホルダ5からプロテクタ4のハーネス導出口に向かってワイヤハーネス3に沿うように設けられる第1弾性部材6と、ホルダ5に設けられるとともに、スライド構造体1のスライドによるホルダ5の移動に応じて前記ワイヤハーネス3をループ状に湾曲させる第2弾性部材7と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】車体と前記車体にスライド自在に設けられたスライド構造体1とに亘って配索されるワイヤハーネス3と、スライド構造体1に設けられてワイヤハーネス3を収容するプロテクタ4と、ワイヤハーネス4に装着されてワイヤハーネス3とともにプロテクタ4内を移動するホルダ5と、プロテクタ4内でハーネス弛み反対方向Xにワイヤハーネス3を引き上げるように、ホルダ5からプロテクタ4のハーネス導出口に向かってワイヤハーネス3に沿うように設けられる第1弾性部材6と、ホルダ5に設けられるとともに、スライド構造体1のスライドによるホルダ5の移動に応じて前記ワイヤハーネス3をループ状に湾曲させる第2弾性部材7と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、自動車のスライドドア等のスライド構造体に搭載され、スライド構造体の補機等に常時給電を行うためのスライド構造体用給電装置に関するものである。
図5〜図6は従来のスライドドア用の給電装置の一形態を示すものである(例えば特許文献1参照)。
この給電装置40は自動車のスライドドア1に装着され、ワイヤハーネス143を収容する合成樹脂製のベースとカバー(図示せず)とで成るプロテクタ142と、プロテクタ142内に組み付けられてワイヤハーネス143を上向きに付勢する金属製の板ばね144とを備えるものである。
プロテクタ142は、ワイヤハーネス143を収容する略半円状の部分とその後方に続く細長の延長部とで成り、垂直な基板部149と、基板部149の上端に沿う湾曲状の周壁150と、ハーネス導出用の下側の長形の開口145と前側の口部151とを有している。
プロテクタ142は金属製のドアパネル152と合成樹脂製のドアトリム(図示せず)との間に垂直に配置され、ワイヤハーネス143は下側の開口145で水平方向に屈曲されつつ車両ボディである車体147側に配索され、ステップ部148の近傍で保持具(図示せず)に固定されると共に、前側の口部151からスライドドア内に配索され、スライドドア側の補機やハーネスにコネクタで接続されて常時給電が行われる。
ワイヤハーネス143は複数本の電線を合成樹脂製の屈曲性のコルゲートチューブで覆ったものであり、コルゲートチューブは環状の突条と凹溝とを交互に配列したもので、プロテクタ142の前側の口部151から車体147側のハーネス保持部まで続いている。
図5のスライドドア1のほぼ全閉状態でワイヤハーネス143は板ばね144をやや下向きに撓ませつつ後方に引っ張られ、スライドドア1の半開状態でワイヤハーネス143は下向きに大きく弛もう(垂れ下がろう)とするが板ばね144で上向きに付勢されて弛み吸収され、図6のスライドドア1のほぼ全開状態でワイヤハーネス143は板ばね144を下向きに撓ませつつ前方に引っ張られる。
しかしながら、上記従来の構造にあっては、ワイヤハーネス143を板ばね144で持ち上げて弛み吸収させるために、特にスライドドア1の開閉ストロークの大きな場合はプロテクタ142の高さ寸法を大きく設定する必要があり、スライドドア内の他の構成部品や補機等の配置スペースが少なくなってしまうという問題があった。また、金属製の板ばね144や、板ばね144を固定するためのブラケット等を必要とするためにコスト高になったり、板ばね144を固定するのに多くの手間を必要とするといった問題もあった。
そこで、特許文献2に示す給電装置は、プロテクタの肥大化を防止するために、板ばねを用いずに、ハーネスガイド部材によってワイヤハーネスの剛性(ばね力)等でループ部を開径可能として、プロテクタの全高を従来よりも低く設定でき、自動車のスライドドア内の他の構成部品等の配置スペースや配置の自由度を拡大できるようにしてきた。
特開2001−354085号公報
特開2005−20895号公報
しかしながら、特許文献2の給電装置では、ハーネスガイド部材を構成する第二のガイドローラを斜め下向きに付勢するばね等の弾性部材を用いる必要があり、該弾性部材はスライドドアの全開時に縮む構造となっていたため、ワイヤハーネスに対する引っ張り力が大きくなって、これがワイヤハーネスの負荷となって断線が発生する可能性があった。また、ハーネスガイド部材を構成する各ガイドローラを固定、スライドさせる構造が必要となるため、給電装置の構造が複雑になってコスト高になるとともに、組み付け作業が困難になるという問題があった。
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、構造を簡単化しかつワイヤハーネスに対する負荷を低減してプロテクタの小型化を図ることができるスライド構造体用給電装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載のスライド構造体用給電装置は、車体と前記車体にスライド自在に設けられたスライド構造体とに亘って配索されるワイヤハーネスと、前記スライド構造体に設けられて前記ワイヤハーネスを収容するプロテクタと、前記ワイヤハーネスに装着されて前記ワイヤハーネスとともに前記プロテクタ内を移動するホルダと、前記プロテクタ内でハーネス弛み反対方向に前記ワイヤハーネスを引き上げるように、前記ホルダから前記プロテクタのハーネス導出口に向かって前記ワイヤハーネスに沿うように設けられる第1弾性部材と、前記ホルダに設けられるとともに、前記スライド構造体のスライドによる前記ホルダの移動に応じて前記ワイヤハーネスをループ状に湾曲させる第2弾性部材と、を有することを特徴とする。
上記請求項1に記載した本発明のスライド構造体用給電装置によれば、プロテクタ内をワイヤハーネスとともに移動するホルダと、該ホルダに第1弾性部材と第2弾性部材とを設けるようにしたことから、プロテクタ内でワイヤハーネスは第1弾性部材によってハーネス弛み反対方向に引き上げられた状態を維持することができる。また、スライド構造体が移動するとホルダは、ワイヤハーネスの剛性等によってワイヤハーネスとともに移動し、該移動によって第2弾性部材はワイヤハーネスをループ状に湾曲させることができる。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、請求項1に記載のスライド構造体用給電装置において、前記第2弾性部材が、前記スライド構造体の半開状態のときに、最大ループとなるように前記ワイヤハーネスを湾曲させるように形成されていることを特徴とする。
上記請求項2に記載した本発明のスライド構造体用給電装置によれば、スライド構造体が半開状態になると、第2弾性部材は最大ループとなるようにワイヤハーネスを湾曲させるので、スライド構造体の半開状態のときをプロテクタ内におけるワイヤハーネスの最大長とすることができる。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のスライド構造体用給電装置において、前記第1弾性部材が、前記スライド構造体の閉状態のときに、前記ワイヤハーネスを前記プロテクタの内壁に押し付けるように形成されていることを特徴とする。
上記請求項3に記載した本発明のスライド構造体用給電装置によれば、少なくとも前記スライド構造体の閉状態になると、第1弾性部材はワイヤハーネスをプロテクタの内壁に押し付けるので、ワイヤハーネスの移動を規制することができる。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のスライド構造体用給電装置において、前記第1弾性部材が、前記スライド構造体の全開状態のときに、ループ状となった前記ワイヤハーネスの間に沿って配置されることを特徴とする。
上記請求項4に記載した本発明のスライド構造体用給電装置によれば、スライド構造体の全開状態時にループ状となったワイヤハーネスの間に第1弾性部材が沿って配置されるため、第1弾性部材によってワイヤハーネス自身が干渉し合うことを防止することができる。
以上説明したように請求項1に記載した本発明のスライド構造体用給電装置によれば、スライド構造体の全開時等におけるワイヤハーネスに対する負荷の低減を図ることができるため、ワイヤハーネスにおける断線の発生を確実に防止することができる。また、ワイヤハーネスにホルダを取り付けるだけよくなり、プロテクタ等の構造も簡単化されるため、コストダウンに貢献できるとともに、組み付け作業の効率化を図ることができる。従って、ワイヤハーネスに対する負荷を低減しプロテクタの小型化を図ることができるスライド構造体用給電装置を提供することができる。また、第1弾性部材と第2弾性部材の各々の弾性力を任意に設定することができるので、ワイヤハーネスに対する負荷を確実に低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、スライド構造体の半開状態のときに、プロテクタ内におけるワイヤハーネスの最大長とするようにしたことから、プロテクタ内におけるワイヤハーネスの弛み(余長)を最小にすることができるため、プロテクタの全高をより低く設定でき、スライド構造体内の他の構成部品等の配置スペースや配置の自由度を持たせることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、スライド構造体の閉状態におけるワイヤハーネスの移動を規制することができるため、スライド構造体が車体を介して振動してプロテクタが振動しても、プロテクタとワイヤハーネスが衝突することを防止できるため、異音の発生を防止することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか1項に記載の発明の効果に加え、スライド構造体の全開状態時にループ状となったワイヤハーネスの間に第1弾性部材が沿って配置されるため、第1弾性部材によってワイヤハーネス自身が干渉し合うことを防止して、摺動異音を図ることができる。
以下、本発明に係るスライド構造体用給電装置の一実施の形態を、図1乃至図4の図面を参照して説明する。
図1乃至図3において、スライド構造体用給電装置(以下、給電装置ともいう)10は、ワイヤハーネス3と、プロテクタ4と、ホルダ5と、第1弾性部材である第1板バネ6と、第2弾性部材である第2板バネ7と、を有している。
スライドドア1は、スライド構造体であり、例えばワンボックスカーや一部の乗用車等の自動車のスライドドアである。スライドドア1の内部には、パワーウインドモータやドアロックユニットやスピーカーと言った各種補機が設けられている。各種補機は、後述するワイヤハーネス3の一端側に設けられたコネクタ(図示せず)に接続されており、ワイヤハーネス3を介して車体(図示せず)側からの給電を得ている。
また、ワイヤハーネス3の他端側は、コネクタを介して車体側ワイヤハーネスのコネクタにコネクタ接続されている。ワイヤハーネス3は、スライドドア1のインナパネルに設けられるプロテクタ(図示せず)と共にスライドドア1に配索されている。
スライドドア1は、上述した車体147(図6参照)に対してスライド自在に取り付けられている。そのスライド方向は、車体147に対して開方向A及び閉方向Bに沿ってスライドするようになっている(但し、スライドドア1を開く際に一旦、車体147の側方へ引き出される。閉じる場合はこの逆)。スライドドア1には、車体147側にインナパネルが設けられている。また、スライドドア1の下端には、車体147の下部に設けられるレール(不図示)に対してスライド自在に係合するヒンジローラが設けられている。
ワイヤハーネス3は、周知であるように、複数の電線と、該電線の端部などに取り付けられたコネクタなどを備えている。ワイヤハーネス3は、自動車の車体147と該車体147にスライド自在に設けられたスライド構造体としてのスライドドア1とに亘って配索(配線)されている。
電線は、導電性の芯線と該芯線を被覆する絶縁性の合成樹脂からなる被覆部とを有している。電線は、所謂被覆電線である。コネクタは、導電性の端子金具と絶縁性のコネクタハウジングとを有している。端子金具は、電線の端部などに取りつけられかつ該電線の芯線と電気的に接続する。コネクタハウジングは、箱状に形成されかつ端子金具を収容する。
プロテクタ4は、背景技術のところで説明したように、ベース41とカバー42とで構成され、従来よりもほぼ半分程度の高さ寸法に設定されている。すなわち従来は略半円状であったハーネス収容部分は、短めの垂直な前端の壁部43と、前端の壁部43の上方で後方に湾曲して続く天井側の短めの水平な壁部44と、天井側の壁部44から後方にほぼ直線的に下向きに傾斜して続く長い壁部45と、傾斜状の壁部45の後方に水平に延長された短めの壁部10とで成る周壁と、周壁に直交した垂直な横長の基板部47とで囲まれて低くコンパクトに形成されている。プロテクタ2の水平方向の長さは背景技術とほぼ同様である。
なお、図中では、カバー42の下端側のスカート状の外向きに湾曲したハーネスガイド壁48のみを破線で図示し、他のカバー部分は切欠(省略)してベース41の内側部分を目視可能に示している。ベース41の下端とカバー42の下端すなわち外向きに湾曲したハーネスガイド壁48との間にハーネス導出用の横長のハーネス導出口49が形成されている。
スライドドア1の金属製のドアパネルに接するベース41の垂直な基板部47には、その高さ方向(図中上下方向)の中間位置において、ハーネス導出用の口部(図示せず)が切欠形成されている。該口部からベース41の裏面側に導出されたワイヤハーネス3は、スライドドア1内のワイヤハーネスや補機(パワーウィンドモータやドアロックユニットやスイッチユニットやスピーカ等)に接続される。また、基板部47の該口部の近傍には、ワイヤハーネス3を保持する保持部8と、ワイヤハーネス3の移動を規制する規制壁9が形成されている。
保持部8は、ワイヤハーネス3を保持するとともに、第2板バネ7の端部を係止している。規制壁9は、スライドドア1が半開状態から開方向Aに移動した際に、ワイヤハーネス3の弛み部分の移動を規制するものであり、スライドドア1が全開状態となったときに、ワイヤハーネス3の弛み部分をループ状に湾曲させる。
ホルダ5は、合成樹脂等で中空四角柱状に形成されており、ワイヤハーネス3を覆うコルゲートチューブ(図示せず)の外形に対応した挿通部(図示せず)を有している。また、ホルダ5は、一対の挟持部によって挿通部を形成している。該挿通部の内面には、食い込み突起が設けられており、食い込み突起がコルゲートチューブの外周に食い込むことで、ホルダ5に対するコルゲートチューブの回転及び移動が規制された構成となっている。
ホルダ5は、第1板バネ6を固定する第1固定部51と、第2板バネ7を固定する第2固定部52と、を有している。第1固定部51は、第1板バネ6の一端が嵌合されることで、ホルダ5からプロテクタ4のハーネス導出口49に向かってワイヤハーネス3の内周に沿うように第1板バネ6を固定する。第2固定部52は、第2板バネ7の一端が嵌合されることで、プロテクタ4の保持部8との間に第2板バネ8を挟持するように、ワイヤハーネス3の内周側に位置付けて固定する。
ホルダ5のワイヤハーネス3に対する取付位置は、プロテクタ4内に収容するワイヤハーネス3の長さ、スライドドア1のスライド範囲、ワイヤハーネス3の弛み吸収長さに応じて適宜設定される。
第1板バネ6は、弾性変形可能な金属部材、弾性部材等によって平板状に形成されている。第1板バネ6の幅は、プロテクタ4内に収容可能な幅となっている。第1板バネ6の厚さ及び長さは、プロテクタ4内でハーネス弛み反対方向Xにワイヤハーネス3を確実に引き上げることが可能なバネ力(弾性力)となるように適宜設定される。
第1板バネ6は、図2に示すように、スライドドア1が閉状態のときに、ワイヤハーネス3をプロテクタ4の水平な壁部(内壁)45に押し付けることが可能なように、所定の曲げにより円弧状に形成されている。第1板バネ6は、他端側に断面三角形状の当接部61を有しており、当接部61はワイヤハーネス3に当接するとともに、ワイヤハーネス3に対する損傷を防止している。
第2板バネ7は、弾性変形可能な金属部材、弾性部材によって平板状に形成されている。第2板バネ7の幅は、プロテクタ4内に収容可能な幅となっている。第2板バネ7の厚さは、スライドドア1のスライドによるホルダ5の移動に応じて、ホルダ5と保持部8との間でワイヤハーネス3をループ状に湾曲させるとともに、該湾曲によって形成されるループ部71がホルダ5の移動に応じて変形自在となるように適宜設定される。第2板バネ7は、図2に示すように、スライドドア1が閉状態のときに、ホルダ5がプロテクタ4内における所定の位置となるように所定の曲げにより円弧状に形成されている。
このように構成された給電装置10は、プロテクタ4内をワイヤハーネス3とともに移動するホルダ5と、該ホルダ5に第1弾性部材6及び第2弾性部材7とを設けたことで、プロテクタ5内でワイヤハーネス3は第1板バネ6によってハーネス弛み反対方向Xに引き上げられた状態を維持することができる。また、スライドドア1が移動するとホルダ5は、ワイヤハーネス3の剛性等によってワイヤハーネス3とともに移動するので、該移動によって第2板バネ7はワイヤハーネスをループ状に湾曲させることができる。
なお、本実施形態では、第1板バネ6及び第2板バネ7の各々を、1枚の板バネで形成する場合について説明するが、複数の板バネを積層してバネ力(弾性力)を設定するなど種々異なる形態とすることができる。また、第1板バネ6と第2板バネ7とが一部材として一体となっていてもよい。
次に、上述した構成の給電装置10の動作(作用)の一例を、図1乃至図3の図面を参照して以下に説明する。
図2に示すスライドドア1の閉状態で、ワイヤハーネス3はプロテクタ4のハーネス導出口49の後端側から車体147側に導出されて車体147のステップ側のハーネス保持具C(図ではハーネス保持具のセンタを記号で示している)を支点に後方に引っ張られる。このとき、第1板バネ6は、ワイヤハーネス3をハーネス弛み反対方向Xに引き上げるとともに、プロテクタ4の水平な壁部(内壁)45に押し付けた状態を維持している。また、第2板バネ7は、ホルダ5をプロテクタ4内における所定の位置に位置付けるとともに、ループ部71は基準曲げR0の円弧状となる。
スライドドア1が図2の閉状態から図1の半開状態となるように開方向Aに移動されると、ワイヤハーネス3は弛んでスライドドア1と車体147との間(渡り空間)で大きく垂れ下がろうとするが、第1板バネ6は、ワイヤハーネス3をハーネス弛み反対方向Xに引き上げる。そして、ホルダ5は、ワイヤハーネス3とともに閉方向Bに移動される。そして、第2板バネ7は、ホルダ5の移動に応じて基準曲げR0よりも大きな最大曲げR1に拡径することで、ワイヤハーネス3を前端の壁部43に沿うようにループ状に湾曲させて、ワイヤハーネス3の弛み(余長)を吸収する。つまり、第2板バネ7が、スライドドア1の半開状態のときに、最大ループとなるようにワイヤハーネスを湾曲させることになる。
図1のスライドドア1の半開状態から図3のスライドドア1の全開状態にかけてスライドドア1がスライドされると、ワイヤハーネス3はプロテクタ4のハーネス導出口49からハーネス保持具C(プロテクタ4の前方に位置する)を支点に前方に引き出される。図1の状態から図3の如く、ホルダ5及び第1板バネ6はワイヤハーネス3とともに矢印Mの方向に移動される。このとき、第1板バネ6は、規制壁9に沿うようにワイヤハーネス3とともに移動され、その付勢力に反して反り返った状態となる。ホルダ5は、ワイヤハーネスハーネス3とともにプロテクタ4の保持部8の上方付近まで移動される。第2板バネ7は、ホルダ5の移動に応じて基準曲げR0よりも小さな最小曲げR2に縮径することで、プロテクタ4の中央付近にワイヤハーネス3をループ状に湾曲させる。こうして、スライドドア1の全開状態時にループ状となったワイヤハーネス3の間に第1板バネ6が沿って配置されるため、第1板バネ6によってワイヤハーネス3自身が干渉し合うことを防止し、摺動異音の防止を図ることができる。
以上説明した本発明の給電装置10によれば、スライドドア1の全開時等におけるワイヤハーネス3に対する負荷の低減を図ることができるため、ワイヤハーネス3における断線の発生を確実に防止することができる。また、ワイヤハーネス3にホルダ5を取り付けるだけよくなり、プロテクタ4等の構造も簡単化されるため、コストダウンに貢献できるとともに、組み付け作業の効率化を図ることができる。
従って、ワイヤハーネス3に対する負荷を低減しプロテクタ4の小型化を図ることができるスライド構造体用給電装置10を提供することができる。また、第1板バネ6と第2板バネ7の各々の弾性力を任意に設定することができるので、ワイヤハーネス3に対する負荷を確実に低減することができる。
また、スライドドア1の半開状態のときに、プロテクタ4内におけるワイヤハーネス3の最大長とするようにしたことから、プロテクタ4内におけるワイヤハーネス3の弛み(余長)を最小にすることができため、プロテクタの全高をより低く設定でき、スライド構造体内の他の構成部品等の配置スペースや配置の自由度を持たせることができる。
さらに、スライドドア1の閉状態におけるワイヤハーネス3の移動を規制することができるため、スライドドア1が車体147を介して振動してプロテクタ4が振動しても、プロテクタ4とワイヤハーネス3が衝突することを防止できるため、異音の発生を防止することができる。
なお、上述した実施形態では、第1板バネ6及び第2板バネ7をワイヤハーネス3の内周側に設ける場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、図4に示すように、ワイヤハーネス3の外周側に設けて、ワイヤハーネス3を外周側から引っ張るような実施形態とすることもできる。この構成においては、第1板バネ6の他端側に上述した当接部61に代えて、第1板バネ6の他端をワイヤハーネス3に固定するホルダ状の固定部62を設けることで、上述した第1バネ板6と同様の機能を保障することができる。このように構成とすれば、板バネの最小曲げを大きくすることができるため、板バネの選定により自由度を持たせることができる。
また、上述した実施形態では、第1弾性部材及び第2弾性部材として第1板バネ6及び第2板バネ7を用いる場合について説明したが、第1弾性部材及び第2弾性部材として、弾性ワイヤ、複数の弾性ワイヤの束等を用いることもできる。
さらに、上述した本形態では、スライドドア1に取り付けられた補機に給電する給電装置10について説明したが、本発明は、車体147の天井に対してスライド自在なルーフパネルに取り付けられた補機に給電する給電装置に適用してもよい。また、給電装置10は、自動車以外に適用することもできる。
なお、上述した本発明のスライド構造体用給電装置10は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 スライドドア(スライド構造体)
3 ワイヤハーネス
4 プロテクタ
5 ホルダ
6 第1板バネ(第1弾性部材)
7 第2板バネ(第2弾性部材)
10 スライド構造体用給電装置(給電装置)
3 ワイヤハーネス
4 プロテクタ
5 ホルダ
6 第1板バネ(第1弾性部材)
7 第2板バネ(第2弾性部材)
10 スライド構造体用給電装置(給電装置)
Claims (4)
- 車体と前記車体にスライド自在に設けられたスライド構造体とに亘って配索されるワイヤハーネスと、
前記スライド構造体に設けられて前記ワイヤハーネスを収容するプロテクタと、
前記ワイヤハーネスに装着されて前記ワイヤハーネスとともに前記プロテクタ内を移動するホルダと、
前記プロテクタ内でハーネス弛み反対方向に前記ワイヤハーネスを引き上げるように、前記ホルダから前記プロテクタのハーネス導出口に向かって前記ワイヤハーネスに沿うように設けられる第1弾性部材と、
前記ホルダに設けられるとともに、前記スライド構造体のスライドによる前記ホルダの移動に応じて前記ワイヤハーネスをループ状に湾曲させる第2弾性部材と、
を有することを特徴とするスライド構造体用給電装置。 - 前記第2弾性部材が、前記スライド構造体の半開状態のときに、最大ループとなるように前記ワイヤハーネスを湾曲させるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライド構造体用給電装置。
- 前記第1弾性部材が、前記スライド構造体の閉状態のときに、前記ワイヤハーネスを前記プロテクタの内壁に押し付けるように形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド構造体用給電装置。
- 前記第1弾性部材が、前記スライド構造体の全開状態のときに、ループ状となった前記ワイヤハーネスの間に沿って配置されることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のスライド構造体用給電装置。
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