JP2002084643A - ワイヤーハーネス余長吸収装置 - Google Patents

ワイヤーハーネス余長吸収装置

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JP2002084643A JP2000265701A JP2000265701A JP2002084643A JP 2002084643 A JP2002084643 A JP 2002084643A JP 2000265701 A JP2000265701 A JP 2000265701A JP 2000265701 A JP2000265701 A JP 2000265701A JP 2002084643 A JP2002084643 A JP 2002084643A
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absorbing device
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置全体の小型化と構造の簡素化を実現し、
また、ワイヤーハーネスの弛みによる異音の発生を防止
できるワイヤーハーネス余長吸収装置を得る。 【解決手段】 ワイヤーハーネス余長吸収装置1Aは、
筐体2内にワイヤーハーネス3を折り曲げて定位置に固
定し、弾性リブ6によって付勢した状態で筐体2外に導
出する。第1プロテクタ4を、ワイヤーハーネス3を導
出する筐体2開口部8に往復動自在に設けると共に、第
2プロテクタ5が前記第1プロテクタ4に対し伸縮自在
に設けられている。そして、前記第1プロテクタ4と第
2プロテクタ5との間には、連動機構11となる圧縮バ
ネ12が配設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば自動車のド
アを開けた場合に引き出されるワイヤーハーネスを、ド
アを閉じた場合にドアとボデイとの間に弛ませることな
くボデイ側に吸収させることのできるワイヤーハーネス
余長吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両にあっては、ドアにカー
テシランプやスイッチを装備したものがあり、カーテシ
ランプやスイッチはボデイ側に装備された制御機器とワ
イヤーハーネス等により接続されている。従って、例え
ばドアを開けば、その開き角度に応じてワイヤーハーネ
スがボデイ側から引き出される。一方、ドアを閉じた場
合は、ワイヤーハーネスをボデイ側に吸収させないと、
ワイヤーハーネスが開閉位置に弛み状態で残ってしま
い、ドアとボデイ間に挟まれて断線したり、被覆を剥い
でショートする等の事故が発生する。
【0003】このような事故を防止する目的で、例えば
特開平9−20189号公報により「可動式ワイヤーハ
ーネス」が提案されている。この可動式ワイヤーハーネ
スは、収納箱内にフラットハーネスを弛み状態で収納
し、一端をバネにより一方側に引っ張った構成になって
いる。そして、リアウインドーを開けるとバネに抗して
ワイヤーハーネスが引き出され、リアウインドーを閉じ
るとバネ作用により収納箱内に引き込まれることによ
り、ワイヤーハーネスの余長が吸収される。
【0004】しかし、ワイヤーハーネスは引出し部分で
保護されておらず、前記した被覆の剥け等の事故が発生
しやすいうえに、余長吸収時に収納箱内に弛みが形成さ
れているので、走行中に収納箱内部と接触して異音が生
じやすい等の問題があった。そこで、例えば図15に示
すようなワイヤーハーネス余長吸収装置が提案された。
なお、図示のワイヤーハーネス余長吸収装置は、特開平
10−76887号公報により「ドア用回路体の伸縮構
造」として開示されたものである。
【0005】即ち、上記公報によれば、ハーネス収容ケ
ース61の上下壁62には、ハーネスプロテクタ67を
スライド案内する長いガイド溝71が長手方向に形成さ
れ、上下壁62の前端寄りにガイドローラ63を支持す
るための短いガイド溝72が、ガイド溝71と直交する
方向にやや円弧状に形成されている。上下壁62は、テ
ーパ壁65に沿って前方に向かうに従い漸次拡幅し、ガ
イド溝72を形成するために前端方で大きく拡幅してい
る。そして、上下壁62が、プロテクタ67に対するス
ライドガイドとなっている。
【0006】プロテクタ67の上下部にガイドローラA
ssy80が一対配置されている。フラットワイヤーハ
ーネス64は、固定部66を介して略S字状に屈曲さ
れ、ガイドローラ63と支持ローラ75との間を通って
プロテクタ67の側壁の内面に配索され、プロテクタ先
端のコネクタ68に続いている。支持ローラ75はプロ
テクタ側壁77の外面に接触し、ガイドローラ63はワ
イヤーハーネス64に接触している。また、プロテクタ
67の上下壁78後端には、ハーネス収容ケース61の
ガイド溝71に移動可能に係入される上下一対のスライ
ド軸81が突設されている。コネクタ68は、車両ボデ
イ本体96側のワイヤーハーネス97のコネクタ98に
接続される。ドア開閉時に、プロテクタ67は後端のス
ライド軸81を支点に左右に揺動する。従って、プロテ
クタ67と一体に揺動するブラケット73の軸76が嵌
入する長孔状のガイド溝72が必要になる。
【0007】前記した構成によれば、ドア閉鎖時にプロ
テクタ67がガイド溝71に沿ってハーネス収容ケース
61内に後退すると、ラック79がピニオンギア(ガイ
ドローラ63の一端に設けられている)を回動させ、ガ
イドローラ63がピニオンギアと一体に回動する。これ
により、ワイヤーハーネス64が強制的にハーネス収容
ケース61内に引き込まれる。ガイドローラ63は、ワ
イヤーハーネス64とプロテクタ67との間に隙間を与
えることなく回転し、収容時の磨耗抵抗を低減して、ワ
イヤーハーネス64をスムーズに収容できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したドア
用回路体の伸縮構造は、下記のような問題点を有してい
る。即ち、プロテクタを収納するためには、伸縮構造を
収容するための筐体サイズ、言い換えれば余長吸収装置
を構成する筐体がワイヤーハーネスの伸縮ストロークと
同等かそれ以上になり、余長吸収装置の小型化が困難に
なる。また、ワイヤーハーネス自体の弾性で位置決めを
行っているため、例えば走行にともなって振動が加わる
と、ワイヤーハーネスが揺動して筐体と接触し、異音が
発生することがある。更に、構造が複雑で部品点数が多
く、コスト高になる等の問題があった。
【0009】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、装置全体の小型化と構造の簡略化、ワイヤーハ
ーネスの弛みによる異音発生の防止等を可能にしたワイ
ヤーハーネス余長吸収装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載のワイヤーハーネス余長吸
収装置は、一端に設けた開口部から導入したワイヤーハ
ーネスを屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部から導
出する筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合されると
共に、前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐体内
及び筐体外を往復動する第1プロテクタとを備えたワイ
ヤーハーネス余長吸収装置において、前記ワイヤーハー
ネスを覆い且つ固定した状態で前記第1プロテクタに摺
動可能に取り付けられ、前記ワイヤーハーネスの付勢に
より前記第1プロテクタの往復動方向に沿って移動する
第2プロテクタを具備し、前記第1及び第2プロテクタ
間に圧縮バネを設け、前記ワイヤーハーネスの付勢時に
前記圧縮バネを介して前記第1プロテクタを前記筐体内
に収納させると共に、前記第1プロテクタの収納に連動
して前記第2プロテクタを前記圧縮バネのバネ力に抗し
て前記筐体内に収納させることを特徴とする。
【0011】上記したワイヤーハーネス余長吸収装置に
よれば、例えばドアの閉操作によりワイヤーハーネスが
付勢されると、ワイヤーハーネスを固定した第2プロテ
クタが同時に付勢され、更に圧縮バネを介して第1プロ
テクタも付勢される。そして、第1プロテクタが筐体内
に収納された後は、圧縮バネのバネ力に抗して第2プロ
テクタも筐体内に収納される。従って、第1及び第2プ
ロテクタが筐体内に並列状態に収納されると同時に、ワ
イヤーハーネスの余長吸収も行われる。
【0012】あるいは、上記目的を達成するための本発
明に係る請求項2記載のワイヤーハーネス余長吸収装置
は、一端に設けた開口部から導入したワイヤーハーネス
を屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部から導出する
筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合されると共に、
前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐体内及び筐
体外を往復動する第1プロテクタとを備えたワイヤーハ
ーネス余長吸収装置において、前記ワイヤーハーネスを
覆い且つ固定した状態で前記第1プロテクタに摺動可能
に取り付けられ、前記ワイヤーハーネスの付勢により前
記第1プロテクタの往復動方向に沿って移動する第2プ
ロテクタを具備し、前記筐体内において、前記筐体と前
記第1プロテクタとの間に圧縮バネを設け、前記ワイヤ
ーハーネスの前記筐体への収納時に前記第1プロテクタ
が連動して前記筐体内に吸収されることを特徴とする。
【0013】上記したワイヤーハーネス余長吸収装置に
よれば、筐体内において筐体と第1プロテクタとの間に
圧縮バネが設けられているので、ワイヤーハーネスの筐
体への収納時、第1プロテクタが圧縮バネのバネ作用に
よって自動的に筐体内に戻される。それと同時に、第2
プロテクタを付勢して筐体内に戻すことができる。その
結果、第1及び第2プロテクタの筐体内への並列収容と
ワイヤーハーネスの余長吸収とが同時に行われる。
【0014】あるいは、本発明に係る請求項3記載のワ
イヤーハーネス余長吸収装置は、上記請求項1又は2に
記載のワイヤーハーネス余長吸収装置において、筐体内
に配置される前記第1プロテクタの端部に、該筐体内の
ワイヤーハーネスに弾接して該ワイヤーハーネスを円弧
状に撓み変形させると共に前記ワイヤーハーネスに張力
を付与する弾性リブを備えたことを特徴とする。
【0015】上記したワイヤーハーネス余長吸収装置に
よれば、ワイヤーハーネスは湾曲形状を拡縮させるよう
に変形し、筐体内に押し込まれるように付勢されると短
縮して筐体内に吸収される。
【0016】あるいは、本発明に係る請求項4記載のワ
イヤーハーネス余長吸収装置は、上記請求項1乃至3に
記載のワイヤーハーネス余長吸収装置において、前記ワ
イヤーハーネスは、フラットワイヤーハーネス又は複数
の電線を束線したものであることを特徴とする。
【0017】上記したワイヤーハーネス余長吸収装置に
よれば、ワイヤーハーネスの形態に関わらず適用でき
て、ワイヤーハーネスの余長吸収を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るワイヤーハー
ネス余長吸収装置の好適な実施の形態を図面を参照して
詳細に説明する。図1は本発明に係るワイヤーハーネス
余長吸収装置の第1実施の形態における斜視図、図2は
図1のワイヤーハーネス余長吸収装置の連動機構を示す
側面図である。
【0019】この第1実施の形態におけるワイヤーハー
ネス余長吸収装置(以下、単に余長吸収装置と略称す
る)1Aは、矩形体状の筐体2と、筐体2に収納される
と共に筐体2外に引き出されるフラットワイヤーハーネ
ス3と、ワイヤーハーネス3を覆った状態で、図1及び
図2に矢印A,Bで示すように、筐体2内及び筐体2外
に往復動自在に設けられる第1及び第2プロテクタ4、
5と、筐体2内において弾接してワイヤーハーネス3を
円弧状に撓み変形させると共にワイヤーハーネス3に張
力を付与する弾性リブ6とを備えて構成される。
【0020】筐体2は全長がワイヤーハーネス3の吸収
長さに対応して設定され、幅がワイヤーハーネス3の幅
に略対応して設定されている。筐体2の一端側の上部に
は、ワイヤーハーネス3を筐体2内に導入するためのス
リット状の開口部7が形成され、筐体2の他端側の下部
には、第1及び第2プロテクタ4,5を往復動可能に嵌
合する開口部8が形成されている。
【0021】第1プロテクタ4は外観形状が板状であ
り、同じく板状の第2プロテクタ5を矢印A,Bで示す
往復動方向に摺動可能に設けている。つまり、第2プロ
テクタ5は第1プロテクタ4内に嵌合され、第1プロテ
クタ4に対し伸縮自在に設けられている。
【0022】第1プロテクタ4の一方の端部、即ち筐体
2内に配置される端部には、図2に示すように、上下一
対の係止突起4a,4bが突設され、第1プロテクタ4
が筐体2から抜け出さないようになっている。そして、
上側の係止突起4aの上端には、弾性リブ6が一体的に
固定されている。弾性リブ6は、ワイヤーハーネス3を
弾性的に押圧するゴム等の当接部材6aを、一対の弾性
体6bが両端側より支持した構造で、一対の弾性体6b
は、弾性力を発生させるために弓状に撓められ、その基
部が係止突起4aに固定されている。
【0023】ワイヤーハーネス3は、一端の開口部7か
ら筐体2内に導入され、筐体2の略全長区間に渡って配
線された後、曲率無しに、言い換えれば薄い紙のように
ように折り返されてから湾曲し、第1プロテクタ4内に
嵌挿される。即ち、第1プロテクタ4は第2プロテクタ
5を摺動可能にすると共に、ワイヤーハーネス3を挿通
可能にしている。そして、ワイヤーハーネス3は筐体2
内での折り曲げ位置が固定され、この折り曲げ位置から
第1プロテクタ4へ嵌挿されるまでの間において、弾性
リブ6の当接部材6aが弾接して付勢されている。従っ
て、ワイヤーハーネス3は、折り曲げ位置から第1プロ
テクタ4へ嵌挿されるまでの間、上記したように、円弧
状あるいは湾曲状とも言える形状に、しかも一定の張力
をもって撓み変形されている。
【0024】第2プロテクタ5は既述したように板状に
形成され、第1プロテクタ4に摺動自在に嵌合されると
共に、ワイヤーハーネス3を固定状態にして挿通させて
いる。従って、第2プロテクタ5が第1プロテクタ4に
対し伸縮動作すると、これに伴ってワイヤーハーネス3
は第1プロテクタ4内を移動し、且つ、筐体2内におい
てその湾曲形状を拡縮させるように変形する。つまり、
ワイヤーハーネス3がドアの開操作に応じて矢印A方向
に引かれると、第2プロテクタ5も矢印A方向に引かれ
て伸長し、また、ドアの閉操作に応じてワイヤーハーネ
ス3が矢印B方向に押されると、第2プロテクタ5も矢
印B方向に付勢されて短縮する。この結果、ワイヤーハ
ーネス3は余長が筐体2内に吸収されるようになってい
る。
【0025】ところで、本実施形態における特徴的な構
成要件は、第1及び第2プロテクタ4,5間に連動機構
11が設けられたことにある。連動機構11は、第1及
び第2プロテクタ4,5間に設けた圧縮バネ12と、圧
縮バネ12を保持するために第1及び第2プロテクタ
4,5の各端部に設けられた突起片13a,13bと、
各突起片13a,13bの対向面に突状に形成された係
合部14a,14bとを備えて構成される。係合部14
a,14bは円錐状に設けられ、圧縮バネ12の環状端
部を挿通して圧縮バネ12を安定的に保持できるように
なっている。
【0026】次に、余長吸収装置1Aによる余長吸収作
用について説明する。ワイヤーハーネス3の引出し前、
即ち余長吸収装置1Aの初期状態では、筐体2に対して
第1及び第2プロテクタ4,5は、図2に想像線で示す
位置にある。そして、ワイヤーハーネス3が例えばドア
に接続されていれば、ドアを開くことによって、図1及
び図2に示した矢印A方向に、ワイヤーハーネス3と第
2プロテクタ5とが一体に引かれる。ワイヤーハーネス
3が引かれると、筐体2内では弾性リブ6が弾接した状
態で第1プロテクタ4を押して、筐体2外に押し出す。
つまり、ワイヤーハーネス3が引かれることにより、第
1及び第2プロテクタ4,5が連動して筐体2から引き
出されたようになり、ワイヤーハーネス3が伸長され
る。
【0027】一方、ドアを閉じると、ワイヤーハーネス
3と第2プロテクタ5とが矢印B方向に押される。そし
て、第2プロテクタ5が押されると、圧縮バネ12を介
して第1プロテクタ4を矢印B方向に押し戻す。従っ
て、ドアの閉操作に対応して、図2に想像線で示したよ
うにワイヤーハーネス3及び第1プロテクタ4が筐体2
内に収納される。
【0028】以上の如く、本実施形態の余長吸収装置1
Aは、連動機構11を設けることにより、ワイヤーハー
ネス3の引出し及び押し込みに対応して第1及び第2プ
ロテクタ4,5が連動する。そして、第1及び第2プロ
テクタ4,5は、筐体2内に実質的に並列状態に収納さ
れ、ワイヤーハーネス3は弾性リブ6によって付勢され
る。
【0029】従って、余長吸収装置1Aは、筐体2の長
さ寸法を、第1もしくは第2プロテクタ4,5の長さに
ワイヤーハーネスの撓み量を加えた程度でよく、単一の
プロテクタを用いた場合に比して小型化できるうえに、
ワイヤーハーネス3の伸縮量も大きく設定できる。そし
て、ワイヤーハーネス3は余長吸収が確実に行われ、ボ
ディとドアとの間で弛むことがなくなり、ワイヤーハー
ネス3の挟み付けによる断線や、被覆剥離による回路短
絡等の不都合を未然に防止することができる。よって、
この余長吸収装置1Aを適用した機器の信頼性向上を図
ることができる。
【0030】次に、本発明の第2実施形態を図3を参照
して詳細に説明する。図3は本実施形態における余長吸
収装置の構成を示す側面図である。なお、本実施形態と
先の第1実施形態との主な相違点は、連動機構の構成を
代えたことにあるので、第1実施形態と同一箇所には同
一符号を付して説明を省略する。
【0031】本実施形態における余長吸収装置1Bは、
図3に示すように、筐体2の内壁と第1プロテクタ4と
の間に連動機構15を設けたものである。連動機構15
は、圧縮バネ22と、圧縮バネ22を安定に保持するた
めに第1プロテクタ4の端部に設けた突起片4aと、突
起片4a及び筐体2の内壁に突状に形成された係合部1
4a,14bとを備えて構成される。なお、突起片4a
は、先の第1実施形態において、第1プロテクタ4の筐
体2からの抜け出しを阻止するために設けられた上下一
対の係止突起4a,4bのうちの一つが兼ねたものであ
る。
【0032】係合部14a,14bは円錐状に形成さ
れ、圧縮バネ22の環状端部に挿通して圧縮バネ22を
安定的に保持できるようになっている。なお、ワイヤー
ハーネス3は、第1実施形態と同様に第2プロテクタ5
に挟持されると共に、第1プロテクタ4に対しては遊嵌
状態に挿通されている。
【0033】次に、余長吸収装置1Bによる余長吸収作
用を説明する。前記同様に、例えばドアを開くと、図3
に示す矢印A方向にワイヤーハーネス3と第2プロテク
タ5とが一体に引かれる。ワイヤーハーネス3が引かれ
ることにより、第1及び第2プロテクタ4,5が連動し
て筐体2から引き出されるようになる。
【0034】一方、例えばドアを閉じると、ワイヤーハ
ーネス3と第2プロテクタ5とが矢印B方向に押され
る。第2プロテクタ5が押されると、圧縮バネ22の反
発力によって第1プロテクタ4が矢印B方向に押され
る。従って、ドアの閉じに対応して、ワイヤーハーネス
3及び第2プロテクタ5が筐体2内に押し込まれ、それ
に伴って第1プロテクタ4が押し込まれるようになる。
【0035】次に、本発明の第3実施形態を図4を参照
して詳細に説明する。図4は本実施形態における余長吸
収装置の構成を示す斜視図である。なお、本実施形態と
前記の各実施形態との主な相違点は、ワイヤーハーネス
の形態を変更したことにあるので、先の各実施形態と同
一作用をなす部分、部位には同一符号を付して説明を省
略する。
【0036】本実施形態では、ワイヤーハーネス3は複
数の電線3aを束ね、テープ3b等により止着した構成
になっている。一方、第1及び第2プロテクタ4,5は
円筒状に形成され、第1プロテクタ4内に第2プロテク
タ5が挿通し、第1及び第2プロテクタ4,5の外側部
に第1実施形態と同様な連動機構11が設けられてい
る。なお、ワイヤーハーネス3は、前記と同様に第2プ
ロテクタ5に固定され、第1プロテクタ4内を遊動する
ようになっている。
【0037】この構成によれば、先の第1実施形態と同
様の作用が行われ、ワイヤーハーネス3の形態が相違す
るにも関わらず、筐体2の小型化、異音の低減等の効果
が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係るワ
イヤーハーネス余長吸収装置は、筐体の一端から導入し
たワイヤーハーネスを折り曲げて定位置に固定し、弾性
リブによって付勢した状態で他端に形成した開口部から
第1プロテクタに嵌挿して筐体外に導出する。第1プロ
テクタは開口部に往復動自在に、言い換えれば筐体から
引出しと押し込みを行い得るように設けられている。ま
た、第1プロテクタに対し第2プロテクタが伸縮するよ
うに設けられ、第2プロテクタにはワイヤーハーネスが
固定されているので、ワイヤーハーネスの引出し量は第
1プロテクタに第2プロテクタの長さを加えたものにな
る。しかし、ワイヤーハーネスの押し込み時には第2プ
ロテクタが第1プロテクタに収納されるようになるた
め、筐体は2個のプロテクタの全長分を収納する必要が
なくなり、装置全体の小型化を図ることができる。ま
た、筐体内ではワイヤーハーネスに張力が付与されるの
で、撓み状態で他の部材に当たる等のことがなく、異音
の発生を低減できる。
【0039】また、第1及び第2プロテクタ間、筐体と
第1及び第2プロテクタ間に、圧縮バネを適用した連動
機構を設けたことにより、ワイヤーハーネスの引出しと
押し込みに連動させながら第1及び第2プロテクタを筐
体に収納して、ワイヤーハーネスを吸収させることがで
きる。これらの連動機構を設けることにより、第1及び
第2プロテクタの往復動が確実になり、筐体の小型化
と、ワイヤーハーネス余長吸収装置全体の小型化を図る
と共に、このワイヤーハーネス余長吸収装置を適用した
機器の信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤーハーネス余長吸収装置の第1
実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のワイヤーハーネス余長吸収装置の作用を
示す側面図である。
【図3】本発明のワイヤーハーネス余長吸収装置の第2
実施形態を示す側面図である。
【図4】本発明のワイヤーハーネス余長吸収装置の第3
実施形態を示す斜視図である。
【図5】従来のワイヤーハーネス余長吸収装置の一例を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C ワイヤーハーネス余長吸収装置 2 筐体 3 ワイヤーハーネス 4 第1プロテクタ 5 第2プロテクタ 6 弾性リブ 11,15 連動機構 12,22 圧縮バネ 13a,13b 突起片 14a,14b 係合部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に設けた開口部から導入したワイヤ
    ーハーネスを屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部か
    ら導出する筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合され
    ると共に、前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐
    体内及び筐体外を往復動する第1プロテクタとを備えた
    ワイヤーハーネス余長吸収装置において、 前記ワイヤーハーネスを覆い且つ固定した状態で前記第
    1プロテクタに摺動可能に取り付けられ、前記ワイヤー
    ハーネスの付勢により前記第1プロテクタの往復動方向
    に沿って移動する第2プロテクタを具備し、 前記第1及び第2プロテクタ間に圧縮バネを設け、前記
    ワイヤーハーネスの付勢時に前記圧縮バネを介して前記
    第1プロテクタを前記筐体内に収納させると共に、前記
    第1プロテクタの収納に連動して前記第2プロテクタを
    前記圧縮バネのバネ力に抗して前記筐体内に収納させる
    ことを特徴とするワイヤーハーネス余長吸収装置。
  2. 【請求項2】 一端に設けた開口部から導入したワイヤ
    ーハーネスを屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部か
    ら導出する筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合され
    ると共に、前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐
    体内及び筐体外を往復動する第1プロテクタとを備えた
    ワイヤーハーネス余長吸収装置において、 前記ワイヤーハーネスを覆い且つ固定した状態で前記第
    1プロテクタに摺動可能に取り付けられ、前記ワイヤー
    ハーネスの付勢により前記第1プロテクタの往復動方向
    に沿って移動する第2プロテクタを具備し、 前記筐体内において、前記筐体と前記第1プロテクタと
    の間に圧縮バネを設け、前記ワイヤーハーネスの前記筐
    体への収納時に前記第1プロテクタが連動して前記筐体
    内に吸収されることを特徴とするワイヤーハーネス余長
    吸収装置。
  3. 【請求項3】 筐体内に配置される前記第1プロテクタ
    の端部に、該筐体内のワイヤーハーネスに弾接して該ワ
    イヤーハーネスを円弧状に撓み変形させると共に前記ワ
    イヤーハーネスに張力を付与する弾性リブを備えたこと
    を特徴とする請求項1又は2記載のワイヤーハーネス余
    長吸収装置。
  4. 【請求項4】 前記ワイヤーハーネスは、フラットワイ
    ヤーハーネス又は複数の電線を束線したものであること
    を特徴とする請求項1乃至3記載のワイヤーハーネス余
    長吸収装置。
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