JP3807910B2 - ワイヤーハーネス余長吸収装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のドアを開けた場合に引き出されるワイヤーハーネスを、ドアを閉じた場合にドアとボデイとの間に弛ませることなくボデイ側に吸収させることのできるワイヤーハーネス余長吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車両にあっては、ドアにカーテシランプやスイッチを装備したものがあり、カーテシランプやスイッチはボデイ側に装備された制御機器とワイヤーハーネス等により接続されている。従って、例えばドアを開けば、その開き角度に応じてワイヤーハーネスがボデイ側から引き出される。
一方、ドアを閉じた場合は、ワイヤーハーネスをボデイ側に吸収させないと、ワイヤーハーネスが開閉位置に弛み状態で残ってしまい、ドアとボデイ間に挟まれて断線したり、被覆を剥いでショートする等の事故が発生する。
【0003】
このような事故を防止する目的で、例えば特開平9−20189号公報により「可動式ワイヤーハーネス」が提案されている。この可動式ワイヤーハーネスは、収納箱内にフラットハーネスを弛み状態で収納し、一端をバネにより一方側に引っ張った構成になっている。そして、リアウインドーを開けるとバネに抗してワイヤーハーネスが引き出され、リアウインドーを閉じるとバネ作用により収納箱内に引き込まれることにより、ワイヤーハーネスの余長が吸収される。
【0004】
しかし、ワイヤーハーネスは引出し部分で保護されておらず、前記した被覆の剥け等の事故が発生しやすいうえに、余長吸収時に収納箱内に弛みが形成されているので、走行中に収納箱内部と接触して異音が生じやすい等の問題があった。そこで、例えば図15に示すようなワイヤーハーネス余長吸収装置が提案された。なお、図示のワイヤーハーネス余長吸収装置は、特開平10−76887号公報により「ドア用回路体の伸縮構造」として開示されたものである。
【0005】
即ち、上記公報によれば、ハーネス収容ケース61の上下壁62には、ハーネスプロテクタ67をスライド案内する長いガイド溝71が長手方向に形成され、上下壁62の前端寄りにガイドローラ63を支持するための短いガイド溝72が、ガイド溝71と直交する方向にやや円弧状に形成されている。
上下壁62は、テーパ壁65に沿って前方に向かうに従い漸次拡幅し、ガイド溝72を形成するために前端方で大きく拡幅している。そして、上下壁62が、プロテクタ67に対するスライドガイドとなっている。
【0006】
プロテクタ67の上下部にガイドローラAssy80が一対配置されている。フラットワイヤーハーネス64は、固定部66を介して略S字状に屈曲され、ガイドローラ63と支持ローラ75との間を通ってプロテクタ67の側壁の内面に配索され、プロテクタ先端のコネクタ68に続いている。
支持ローラ75はプロテクタ側壁77の外面に接触し、ガイドローラ63はワイヤーハーネス64に接触している。
また、プロテクタ67の上下壁78後端には、ハーネス収容ケース61のガイド溝71に移動可能に係入される上下一対のスライド軸81が突設されている。コネクタ68は、車両ボデイ本体96側のワイヤーハーネス97のコネクタ98に接続される。ドア開閉時に、プロテクタ67は後端のスライド軸81を支点に左右に揺動する。従って、プロテクタ67と一体に揺動するブラケット73の軸76が嵌入する長孔状のガイド溝72が必要になる。
【0007】
前記した構成によれば、ドア閉鎖時にプロテクタ67がガイド溝71に沿ってハーネス収容ケース61内に後退すると、ラック79がピニオンギア(ガイドローラ63の一端に設けられている)を回動させ、ガイドローラ63がピニオンギアと一体に回動する。これにより、ワイヤーハーネス64が強制的にハーネス収容ケース61内に引き込まれる。
ガイドローラ63は、ワイヤーハーネス64とプロテクタ67との間に隙間を与えることなく回転し、収容時の磨耗抵抗を低減して、ワイヤーハーネス64をスムーズに収容できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記したドア用回路体の伸縮構造は、下記のような問題点を有している。即ち、プロテクタを収納するためには、伸縮構造を収容するための筐体サイズ、言い換えれば余長吸収装置を構成する筐体がワイヤーハーネスの伸縮ストロークと同等かそれ以上になり、余長吸収装置の小型化が困難になる。
また、ワイヤーハーネス自体の弾性で位置決めを行っているため、例えば走行にともなって振動が加わると、ワイヤーハーネスが揺動して筐体と接触し、異音が発生することがある。更に、構造が複雑で部品点数が多く、コスト高になる等の問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、装置全体の小型化と構造の簡略化、ワイヤーハーネスの弛みによる異音発生の防止等を可能にしたワイヤーハーネス余長吸収装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載のワイヤーハーネス余長吸収装置は、一端に設けた開口部から導入したワイヤーハーネスを屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部から導出する筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合されると共に、前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐体内及び筐体外を往復動する第1プロテクタとを備えたワイヤーハーネス余長吸収装置において、 前記ワイヤーハーネスを覆い且つ固定した状態で前記第1プロテクタに摺動可能に取り付けられ、前記ワイヤーハーネスの付勢により前記第1プロテクタの往復動方向に沿って移動する第2プロテクタを具備し、
前記第1及び第2プロテクタ間に圧縮バネを設け、前記ワイヤーハーネスの付勢時に前記圧縮バネを介して前記第1プロテクタを前記筐体内に収納させると共に、前記第1プロテクタの収納に連動して前記第2プロテクタを前記圧縮バネのバネ力に抗して前記筐体内に収納させることを特徴とする。
【0011】
上記したワイヤーハーネス余長吸収装置によれば、例えばドアの閉操作によりワイヤーハーネスが付勢されると、ワイヤーハーネスを固定した第2プロテクタが同時に付勢され、更に圧縮バネを介して第1プロテクタも付勢される。そして、第1プロテクタが筐体内に収納された後は、圧縮バネのバネ力に抗して第2プロテクタも筐体内に収納される。
従って、第1及び第2プロテクタが筐体内に並列状態に収納されると同時に、ワイヤーハーネスの余長吸収も行われる。
【0012】
あるいは、上記目的を達成するための本発明に係る請求項2記載のワイヤーハーネス余長吸収装置は、一端に設けた開口部から導入したワイヤーハーネスを屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部から導出する筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合されると共に、前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐体内及び筐体外を往復動する第1プロテクタとを備えたワイヤーハーネス余長吸収装置において、
前記ワイヤーハーネスを覆い且つ固定した状態で前記第1プロテクタに摺動可能に取り付けられ、前記ワイヤーハーネスの付勢により前記第1プロテクタの往復動方向に沿って移動する第2プロテクタを具備し、
前記筐体内において、前記筐体と前記第1プロテクタとの間に圧縮バネを設け、前記ワイヤーハーネスの前記筐体への収納時に前記第1プロテクタが連動して前記筐体内に吸収されることを特徴とする。
【0013】
上記したワイヤーハーネス余長吸収装置によれば、筐体内において筐体と第1プロテクタとの間に圧縮バネが設けられているので、ワイヤーハーネスの筐体への収納時、第1プロテクタが圧縮バネのバネ作用によって自動的に筐体内に戻される。それと同時に、第2プロテクタを付勢して筐体内に戻すことができる。その結果、第1及び第2プロテクタの筐体内への並列収容とワイヤーハーネスの余長吸収とが同時に行われる。
【0014】
あるいは、本発明に係る請求項3記載のワイヤーハーネス余長吸収装置は、上記請求項1又は2に記載のワイヤーハーネス余長吸収装置において、筐体内に配置される前記第1プロテクタの端部に、該筐体内のワイヤーハーネスに弾接して該ワイヤーハーネスを円弧状に撓み変形させると共に前記ワイヤーハーネスに張力を付与する弾性リブを備えたことを特徴とする。
【0015】
上記したワイヤーハーネス余長吸収装置によれば、ワイヤーハーネスは湾曲形状を拡縮させるように変形し、筐体内に押し込まれるように付勢されると短縮して筐体内に吸収される。
【0016】
あるいは、本発明に係る請求項4記載のワイヤーハーネス余長吸収装置は、上記請求項1乃至3に記載のワイヤーハーネス余長吸収装置において、前記ワイヤーハーネスは、フラットワイヤーハーネス又は複数の電線を束線したものであることを特徴とする。
【0017】
上記したワイヤーハーネス余長吸収装置によれば、ワイヤーハーネスの形態に関わらず適用できて、ワイヤーハーネスの余長吸収を行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るワイヤーハーネス余長吸収装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係るワイヤーハーネス余長吸収装置の第1実施の形態における斜視図、図2は図1のワイヤーハーネス余長吸収装置の連動機構を示す側面図である。
【0019】
この第1実施の形態におけるワイヤーハーネス余長吸収装置(以下、単に余長吸収装置と略称する)1Aは、矩形体状の筐体2と、筐体2に収納されると共に筐体2外に引き出されるフラットワイヤーハーネス3と、ワイヤーハーネス3を覆った状態で、図1及び図2に矢印A,Bで示すように、筐体2内及び筐体2外に往復動自在に設けられる第1及び第2プロテクタ4、5と、筐体2内において弾接してワイヤーハーネス3を円弧状に撓み変形させると共にワイヤーハーネス3に張力を付与する弾性リブ6とを備えて構成される。
【0020】
筐体2は全長がワイヤーハーネス3の吸収長さに対応して設定され、幅がワイヤーハーネス3の幅に略対応して設定されている。筐体2の一端側の上部には、ワイヤーハーネス3を筐体2内に導入するためのスリット状の開口部7が形成され、筐体2の他端側の下部には、第1及び第2プロテクタ4,5を往復動可能に嵌合する開口部8が形成されている。
【0021】
第1プロテクタ4は外観形状が板状であり、同じく板状の第2プロテクタ5を矢印A,Bで示す往復動方向に摺動可能に設けている。つまり、第2プロテクタ5は第1プロテクタ4内に嵌合され、第1プロテクタ4に対し伸縮自在に設けられている。
【0022】
第1プロテクタ4の一方の端部、即ち筐体2内に配置される端部には、図2に示すように、上下一対の係止突起4a,4bが突設され、第1プロテクタ4が筐体2から抜け出さないようになっている。
そして、上側の係止突起4aの上端には、弾性リブ6が一体的に固定されている。
弾性リブ6は、ワイヤーハーネス3を弾性的に押圧するゴム等の当接部材6aを、一対の弾性体6bが両端側より支持した構造で、一対の弾性体6bは、弾性力を発生させるために弓状に撓められ、その基部が係止突起4aに固定されている。
【0023】
ワイヤーハーネス3は、一端の開口部7から筐体2内に導入され、筐体2の略全長区間に渡って配線された後、曲率無しに、言い換えれば薄い紙のようにように折り返されてから湾曲し、第1プロテクタ4内に嵌挿される。即ち、第1プロテクタ4は第2プロテクタ5を摺動可能にすると共に、ワイヤーハーネス3を挿通可能にしている。そして、ワイヤーハーネス3は筐体2内での折り曲げ位置が固定され、この折り曲げ位置から第1プロテクタ4へ嵌挿されるまでの間において、弾性リブ6の当接部材6aが弾接して付勢されている。従って、ワイヤーハーネス3は、折り曲げ位置から第1プロテクタ4へ嵌挿されるまでの間、上記したように、円弧状あるいは湾曲状とも言える形状に、しかも一定の張力をもって撓み変形されている。
【0024】
第2プロテクタ5は既述したように板状に形成され、第1プロテクタ4に摺動自在に嵌合されると共に、ワイヤーハーネス3を固定状態にして挿通させている。従って、第2プロテクタ5が第1プロテクタ4に対し伸縮動作すると、これに伴ってワイヤーハーネス3は第1プロテクタ4内を移動し、且つ、筐体2内においてその湾曲形状を拡縮させるように変形する。つまり、ワイヤーハーネス3がドアの開操作に応じて矢印A方向に引かれると、第2プロテクタ5も矢印A方向に引かれて伸長し、また、ドアの閉操作に応じてワイヤーハーネス3が矢印B方向に押されると、第2プロテクタ5も矢印B方向に付勢されて短縮する。この結果、ワイヤーハーネス3は余長が筐体2内に吸収されるようになっている。
【0025】
ところで、本実施形態における特徴的な構成要件は、第1及び第2プロテクタ4,5間に連動機構11が設けられたことにある。
連動機構11は、第1及び第2プロテクタ4,5間に設けた圧縮バネ12と、圧縮バネ12を保持するために第1及び第2プロテクタ4,5の各端部に設けられた突起片13a,13bと、各突起片13a,13bの対向面に突状に形成された係合部14a,14bとを備えて構成される。
係合部14a,14bは円錐状に設けられ、圧縮バネ12の環状端部を挿通して圧縮バネ12を安定的に保持できるようになっている。
【0026】
次に、余長吸収装置1Aによる余長吸収作用について説明する。
ワイヤーハーネス3の引出し前、即ち余長吸収装置1Aの初期状態では、筐体2に対して第1及び第2プロテクタ4,5は、図2に想像線で示す位置にある。そして、ワイヤーハーネス3が例えばドアに接続されていれば、ドアを開くことによって、図1及び図2に示した矢印A方向に、ワイヤーハーネス3と第2プロテクタ5とが一体に引かれる。ワイヤーハーネス3が引かれると、筐体2内では弾性リブ6が弾接した状態で第1プロテクタ4を押して、筐体2外に押し出す。つまり、ワイヤーハーネス3が引かれることにより、第1及び第2プロテクタ4,5が連動して筐体2から引き出されたようになり、ワイヤーハーネス3が伸長される。
【0027】
一方、ドアを閉じると、ワイヤーハーネス3と第2プロテクタ5とが矢印B方向に押される。そして、第2プロテクタ5が押されると、圧縮バネ12を介して第1プロテクタ4を矢印B方向に押し戻す。従って、ドアの閉操作に対応して、図2に想像線で示したようにワイヤーハーネス3及び第1プロテクタ4が筐体2内に収納される。
【0028】
以上の如く、本実施形態の余長吸収装置1Aは、連動機構11を設けることにより、ワイヤーハーネス3の引出し及び押し込みに対応して第1及び第2プロテクタ4,5が連動する。そして、第1及び第2プロテクタ4,5は、筐体2内に実質的に並列状態に収納され、ワイヤーハーネス3は弾性リブ6によって付勢される。
【0029】
従って、余長吸収装置1Aは、筐体2の長さ寸法を、第1もしくは第2プロテクタ4,5の長さにワイヤーハーネスの撓み量を加えた程度でよく、単一のプロテクタを用いた場合に比して小型化できるうえに、ワイヤーハーネス3の伸縮量も大きく設定できる。そして、ワイヤーハーネス3は余長吸収が確実に行われ、ボディとドアとの間で弛むことがなくなり、ワイヤーハーネス3の挟み付けによる断線や、被覆剥離による回路短絡等の不都合を未然に防止することができる。よって、この余長吸収装置1Aを適用した機器の信頼性向上を図ることができる。
【0030】
次に、本発明の第2実施形態を図3を参照して詳細に説明する。
図3は本実施形態における余長吸収装置の構成を示す側面図である。なお、本実施形態と先の第1実施形態との主な相違点は、連動機構の構成を代えたことにあるので、第1実施形態と同一箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0031】
本実施形態における余長吸収装置1Bは、図3に示すように、筐体2の内壁と第1プロテクタ4との間に連動機構15を設けたものである。
連動機構15は、圧縮バネ22と、圧縮バネ22を安定に保持するために第1プロテクタ4の端部に設けた突起片4aと、突起片4a及び筐体2の内壁に突状に形成された係合部14a,14bとを備えて構成される。なお、突起片4aは、先の第1実施形態において、第1プロテクタ4の筐体2からの抜け出しを阻止するために設けられた上下一対の係止突起4a,4bのうちの一つが兼ねたものである。
【0032】
係合部14a,14bは円錐状に形成され、圧縮バネ22の環状端部に挿通して圧縮バネ22を安定的に保持できるようになっている。
なお、ワイヤーハーネス3は、第1実施形態と同様に第2プロテクタ5に挟持されると共に、第1プロテクタ4に対しては遊嵌状態に挿通されている。
【0033】
次に、余長吸収装置1Bによる余長吸収作用を説明する。
前記同様に、例えばドアを開くと、図3に示す矢印A方向にワイヤーハーネス3と第2プロテクタ5とが一体に引かれる。ワイヤーハーネス3が引かれることにより、第1及び第2プロテクタ4,5が連動して筐体2から引き出されるようになる。
【0034】
一方、例えばドアを閉じると、ワイヤーハーネス3と第2プロテクタ5とが矢印B方向に押される。第2プロテクタ5が押されると、圧縮バネ22の反発力によって第1プロテクタ4が矢印B方向に押される。従って、ドアの閉じに対応して、ワイヤーハーネス3及び第2プロテクタ5が筐体2内に押し込まれ、それに伴って第1プロテクタ4が押し込まれるようになる。
【0035】
次に、本発明の第3実施形態を図4を参照して詳細に説明する。
図4は本実施形態における余長吸収装置の構成を示す斜視図である。なお、本実施形態と前記の各実施形態との主な相違点は、ワイヤーハーネスの形態を変更したことにあるので、先の各実施形態と同一作用をなす部分、部位には同一符号を付して説明を省略する。
【0036】
本実施形態では、ワイヤーハーネス3は複数の電線3aを束ね、テープ3b等により止着した構成になっている。一方、第1及び第2プロテクタ4,5は円筒状に形成され、第1プロテクタ4内に第2プロテクタ5が挿通し、第1及び第2プロテクタ4,5の外側部に第1実施形態と同様な連動機構11が設けられている。なお、ワイヤーハーネス3は、前記と同様に第2プロテクタ5に固定され、第1プロテクタ4内を遊動するようになっている。
【0037】
この構成によれば、先の第1実施形態と同様の作用が行われ、ワイヤーハーネス3の形態が相違するにも関わらず、筐体2の小型化、異音の低減等の効果が得られる。
【0038】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係るワイヤーハーネス余長吸収装置は、筐体の一端から導入したワイヤーハーネスを折り曲げて定位置に固定し、弾性リブによって付勢した状態で他端に形成した開口部から第1プロテクタに嵌挿して筐体外に導出する。第1プロテクタは開口部に往復動自在に、言い換えれば筐体から引出しと押し込みを行い得るように設けられている。
また、第1プロテクタに対し第2プロテクタが伸縮するように設けられ、第2プロテクタにはワイヤーハーネスが固定されているので、ワイヤーハーネスの引出し量は第1プロテクタに第2プロテクタの長さを加えたものになる。しかし、ワイヤーハーネスの押し込み時には第2プロテクタが第1プロテクタに収納されるようになるため、筐体は2個のプロテクタの全長分を収納する必要がなくなり、装置全体の小型化を図ることができる。
また、筐体内ではワイヤーハーネスに張力が付与されるので、撓み状態で他の部材に当たる等のことがなく、異音の発生を低減できる。
【0039】
また、第1及び第2プロテクタ間、筐体と第1及び第2プロテクタ間に、圧縮バネを適用した連動機構を設けたことにより、ワイヤーハーネスの引出しと押し込みに連動させながら第1及び第2プロテクタを筐体に収納して、ワイヤーハーネスを吸収させることができる。
これらの連動機構を設けることにより、第1及び第2プロテクタの往復動が確実になり、筐体の小型化と、ワイヤーハーネス余長吸収装置全体の小型化を図ると共に、このワイヤーハーネス余長吸収装置を適用した機器の信頼性向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワイヤーハーネス余長吸収装置の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のワイヤーハーネス余長吸収装置の作用を示す側面図である。
【図3】本発明のワイヤーハーネス余長吸収装置の第2実施形態を示す側面図である。
【図4】本発明のワイヤーハーネス余長吸収装置の第3実施形態を示す斜視図である。
【図5】従来のワイヤーハーネス余長吸収装置の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1A,1B,1C ワイヤーハーネス余長吸収装置
2 筐体
3 ワイヤーハーネス
4 第1プロテクタ
5 第2プロテクタ
6 弾性リブ
11,15 連動機構
12,22 圧縮バネ
13a,13b 突起片
14a,14b 係合部

Claims (4)

  1. 一端に設けた開口部から導入したワイヤーハーネスを屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部から導出する筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合されると共に、前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐体内及び筐体外を往復動する第1プロテクタとを備えたワイヤーハーネス余長吸収装置において、
    前記ワイヤーハーネスを覆い且つ固定した状態で前記第1プロテクタに摺動可能に取り付けられ、前記ワイヤーハーネスの付勢により前記第1プロテクタの往復動方向に沿って移動する第2プロテクタを具備し、
    前記第1及び第2プロテクタ間に圧縮バネを設け、前記ワイヤーハーネスの付勢時に前記圧縮バネを介して前記第1プロテクタを前記筐体内に収納させると共に、前記第1プロテクタの収納に連動して前記第2プロテクタを前記圧縮バネのバネ力に抗して前記筐体内に収納させることを特徴とするワイヤーハーネス余長吸収装置。
  2. 一端に設けた開口部から導入したワイヤーハーネスを屈曲状態で収納し、他端に設けた開口部から導出する筐体と、前記他端に設けた開口部に嵌合されると共に、前記ワイヤーハーネスを覆った状態で前記筐体内及び筐体外を往復動する第1プロテクタとを備えたワイヤーハーネス余長吸収装置において、
    前記ワイヤーハーネスを覆い且つ固定した状態で前記第1プロテクタに摺動可能に取り付けられ、前記ワイヤーハーネスの付勢により前記第1プロテクタの往復動方向に沿って移動する第2プロテクタを具備し、
    前記筐体内において、前記筐体と前記第1プロテクタとの間に圧縮バネを設け、前記ワイヤーハーネスの前記筐体への収納時に前記第1プロテクタが連動して前記筐体内に吸収されることを特徴とするワイヤーハーネス余長吸収装置。
  3. 筐体内に配置される前記第1プロテクタの端部に、該筐体内のワイヤーハーネスに弾接して該ワイヤーハーネスを円弧状に撓み変形させると共に前記ワイヤーハーネスに張力を付与する弾性リブを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載のワイヤーハーネス余長吸収装置。
  4. 前記ワイヤーハーネスは、フラットワイヤーハーネス又は複数の電線を束線したものであることを特徴とする請求項1乃至3記載のワイヤーハーネス余長吸収装置。
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