JP2007318394A - オフセット電圧調整回路 - Google Patents

オフセット電圧調整回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2007318394A
JP2007318394A JP2006145033A JP2006145033A JP2007318394A JP 2007318394 A JP2007318394 A JP 2007318394A JP 2006145033 A JP2006145033 A JP 2006145033A JP 2006145033 A JP2006145033 A JP 2006145033A JP 2007318394 A JP2007318394 A JP 2007318394A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
current
resistance element
circuit
offset voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2006145033A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Nakamura
靖 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2006145033A priority Critical patent/JP2007318394A/ja
Publication of JP2007318394A publication Critical patent/JP2007318394A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】オペアンプや回路要素が多段に接続された信号経路のオフセット電圧や温度ドリフトを、集積回路における占有面積の増大が抑制された回路構成により、簡便に調整することができるオフセット電圧調整回路を提供する。
【解決手段】増幅回路10の信号経路を伝播する信号に付与されるオフセット電圧を調整するにあたり、信号経路に挿入された抵抗素子R1と、抵抗素子R1の端子間に信号経路のオフセット電圧を調整する電圧VR1を生成するために、抵抗素子R1に流す調整電流I3を供給する電流供給部11、21、31とを備える。信号経路全体のオフセット電圧やその温度ドリフトを簡便な回路構成により調整することができる。
【選択図】図2

Description

この発明は、オフセット電圧を調整するオフセット電圧調整回路に関するものである。
一般に、オペアンプは、製造プロセスのばらつきによって特性が変動し、オペアンプの非反転入力端子及び反転入力端子の端子間に差電圧が印加されないときであっても、バイアス点からずれた出力電圧、いわゆるオフセット電圧が出力される場合がある。オペアンプは集積回路に搭載されるが、オフセット電圧が高く、集積回路が定められた規格を満足することができない場合には、オフセット電圧を低減させるように調整する必要がある。
オフセット電圧を低減させる方法として、特許文献1に記載された技術が知られている。この技術によれば、オペアンプが集積回路に搭載されてパッケージに収容された後であっても、パッケージのリードにプログラム信号を加え、オペアンプに接続される抵抗をトリミングすることにより、オフセット電圧を低減させた集積回路を提供することができる。
また、オフセット電圧を低減させるために、オフセット電圧を調整する端子を設けたオペアンプを用い、オペアンプの非反転入力端子及び反転入力端子の端子間に差電圧が印加されていないときに、オペアンプの出力電圧のバイアス点からのずれを補正するように前記端子に電圧を印加し、オフセット電圧を調整することも知られている。
さらに、上述したオペアンプにおいては、温度によっても特性が変動し、例えば、オフセット電圧が、温度の違いによって変動する温度ドリフトが生じてしまう。温度の違いによってオフセット電圧が変動してしまう場合であっても、オフセット電圧を低減させるように自動で調整することができる方法として、特許文献2に記載された技術が知られている。
この技術においては、オペアンプの非反転入力端子及び反転入力端子を、該オペアンプよりも温度ドリフトが少ないドリフト補正用オペアンプの非反転入力端子及び反転入力端子にそれぞれ接続し、前記オペアンプの両入力端子に生じるオフセット電圧に基づいた前記ドリフト補正用オペアンプの出力が、前記オペアンプのオフセット調整端子に入力されている。これによって、前記オペアンプを構成する差動増幅器のコレクタ電流を調整し、前記オペアンプのオフセット電圧を低減させるように制御することができる。
加えて、集積回路にマイクロコンピュータを搭載し、マイクロコンピュータが、オフセット電圧を相殺する電圧を算出し、オフセット電圧を低減させるように調整することも知られている。
そして、半導体装置においては、上記のオフセット電圧や上記の温度ドリフトを生じさせるオペアンプが多段接続され、更に、該オペアンプ以外にも、製造プロセス等や温度特性に起因する電気特性のばらつきを有する回路要素が接続されて、信号経路が形成されている。
実開平6−26314号公報 特開平11−284446号公報
しかしながら、オペアンプや回路要素のオフセット電圧、温度ドリフト、その他の特性ばらつきを調整するために、個々のオペアンプや回路要素に、トリミング抵抗やドリフト補正用オペアンプを配置すること、調整用のマイクロコンピュータを搭載すること、また、オフセット電圧の調整端子を設けたオペアンプや電気特性のばらつきの調整機能を有する回路要素を配置することは、オフセット電圧、温度ドリフト、その他の特性ばらつきを調整する特別の機能を備えることになる。これらの機能が設けられていないオペアンプや回路要素を配置する場合に比して集積回路における占有面積が増大してしまうことが懸念される。
また、背景技術によれば、信号経路のオフセット電圧や温度ドリフトを調整する場合にも、個々のオペアンプや回路要素に対して個別に調整を行なわなければならず、オフセット電圧や温度ドリフトを調整する作業が煩雑になる。
この発明は、このような状況に鑑み提案されたものであって、オペアンプや回路要素が多段に接続された信号経路のオフセット電圧や温度ドリフトを、集積回路における占有面積の増大が抑制された回路構成により、簡便に調整することができるオフセット電圧調整回路を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係るオフセット電圧調整回路は、信号経路を伝播する信号に付与されるオフセット電圧を調整するオフセット電圧調整回路において、信号経路に挿入された抵抗素子と、抵抗素子の端子間にオフセット電圧を調整する電圧を生成する調整電流を供給する電流供給部と、を備えることを特徴とする。
請求項1の発明に係るオフセット電圧調整回路によれば、信号経路に挿入された抵抗素子と、オフセット電圧を調整する電圧を生成するために抵抗素子に流す調整電流を供給する電流供給部とを備えるから、信号経路に挿入された抵抗素子にオフセット電圧を調整する電圧を生成して、信号経路全体のオフセット電圧を調整することができる。信号経路に多段に接続されるオペアンプやその他の回路要素に対して個別にオフセット電圧の調整を行なう必要がなく、信号経路全体のオフセット電圧を簡便に調整することができる。個々のオペアンプや回路要素に対してオフセットの調整機能を付与する場合に比して、オフセットの調整機能を奏する回路を小さな回路規模で実現することができ、前記調整機能を奏する回路が集積回路を占有する面積を、低減することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載のオフセット電圧調整回路において、信号経路は、第1回路と、第1回路の出力抵抗値よりも抵抗値が高い入力抵抗値を有する第2回路と、を備え、抵抗素子は第1回路と第2回路との間に挿入され、電流供給部は抵抗素子と第2回路との接続点に接続されることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、第1回路と、入力抵抗が第1回路の出力抵抗よりも高抵抗の第2回路との間に、抵抗素子が挿入され、抵抗素子と第2回路との接続点に電流供給部が接続されるから、調整電流は、高入力抵抗の第2回路に流れることはなく、抵抗素子にはオフセット電圧の調整に必要な調整電流を流すことができる。また、電流供給部を起点として流出または流入する調整電流は、出力抵抗が第2回路の入力抵抗よりも低抵抗の第1回路の出力に流れるので、調整電流により第1回路の出力電圧が変動してしまうことはない。信号経路の上流側である抵抗素子と第1回路との接続点の電圧値を変動させることなく、信号経路の下流側である抵抗素子と第2回路との接続点の電圧値を、第1回路の出力電圧に、調整電流によるオフセット電圧を調整する電圧を付加した電圧とすることができる。抵抗素子の端子間でオフセット電圧を確実に低減することができる。
請求項3の発明は、請求項2に記載のオフセット電圧調整回路において、第1回路及び第2回路は、オペアンプを含んで構成されることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、第1回路及び第2回路はオペアンプを含んで構成されるから、第1回路を構成するオペアンプにおいて低抵抗の出力抵抗を有すると共に、第2回路を構成するオペアンプにおいて高抵抗の入力抵抗を有する。
請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載のオフセット電圧調整回路において、電流供給部は、電流値が一定である基準電流を供給する基準電流供給部と、電流値が可変に設定可能な可変電流を供給する可変電流供給部と、基準電流に可変電流を加算もしくは減算して調整電流を出力する電流演算部と、を備えることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、電流値が一定の基準電流を供給する基準電流供給部と、電流値が可変な可変電流を供給する可変電流供給部と、調整電流を出力する電流演算部とを備えるから、電流演算部によって、可変電流を基準電圧に加算もしくは減算して調整電流を可変に出力することができる。オフセット電圧の大きさに応じて、可変電流供給部によって可変電流を変更し、電流演算部によって、変更された可変電流を基準電流に加算又は減算して調整電流を最適なものに調整することができる。
請求項5の発明は、請求項4に記載のオフセット電圧調整回路において、可変電流供給部は、可変電流の電流値を設定する電流設定信号が入力される設定端子を備えることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、可変電流供給部は、可変電流の電流値を設定する電流設定信号が入力される設定端子を備えるから、信号経路に発生するオフセット電圧に応じた電流設定信号を設定端子から可変電流供給部に入力することができる。可変電流供給部が、信号に応じて、オフセット電圧を調整するために最適な可変電流を供給することができる。
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載のオフセット電圧調整回路において、基準電流供給部は、基準電圧を分圧した第1分圧電圧を出力する第1分圧抵抗を備え、可変電流供給部は、第1分圧抵抗を構成する抵抗素子との相対精度が確保された抵抗素子を備えて構成され、基準電圧を分圧した第2分圧電圧を出力する第2分圧抵抗を備え、第1分圧電圧に応じて基準電流が設定されると共に、第2分圧電圧に応じて可変電流が設定されることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、基準電流及び可変電流は、互いに相対精度が確保された抵抗素子で構成された第1及び第2分圧抵抗から出力される第1及び第2分圧電圧に応じて出力されるので、相対精度が確保されて基準電流及び可変電流を出力することができる。
請求項7の発明は、請求項6に記載のオフセット電圧調整回路において、第2分圧抵抗を構成する抵抗素子の少なくとも一部は、可変抵抗であることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、第2分圧抵抗を構成する抵抗素子のうち少なくとも一部が可変抵抗で構成されるので、第2分圧抵抗の分圧比を可変とすることができる。
請求項8の発明は、請求項6に記載のオフセット電圧調整回路において、第1分圧抵抗を構成する抵抗素子の少なくとも一部は、正の温度係数を有する第1抵抗素子と、負の温度係数を有する第2抵抗素子とであり、第2分圧抵抗を構成する抵抗素子は、第1もしくは第2抵抗素子のいずれか一方と同様の温度係数を有する第3抵抗素子であることを特徴とする。
請求項8の発明によれば、第2分圧抵抗を構成する抵抗素子が、正の温度係数を有する第1抵抗素子もしくは負の温度係数を有する第2抵抗素子のいずれか一方と同様の温度係数を有する第3抵抗素子によって構成されることに対して、第1分圧抵抗は、正の温度係数を有する第1抵抗素子及び負の温度係数を有する第2抵抗素子をそれぞれ少なくとも一つずつ備えるから、第1分圧抵抗の分圧比を構成する抵抗素子において、第1抵抗素子と第2抵抗素子との構成割合を変更することで、第1分圧電圧の温度特性を自在に調整することができる。すなわち、第1分圧抵抗の分圧比を構成する抵抗素子のうち、第1抵抗素子の占める割合を大きくすれば、分圧比において正の温度係数の傾向が強く現れ、第2抵抗素子の占める割合を大きくすれば、分圧比において負の温度係数の傾向が強く現れる。これにより、第1分圧電圧の温度特性が調整され、可変電流そして調整電流の温度特性が調整される。信号経路におけるオフセット電圧の温度ドリフトに応じて調整電圧に逆の温度ドリフトを付与することができる。
請求項9の発明は、請求項8に記載のオフセット電圧調整回路において、第1分圧抵抗では、第1もしくは第2抵抗素子のいずれか一方は、第1分圧抵抗の出力端子から両側の抵抗列に備えられ、第1もしくは第2抵抗素子のいずれか他方は、第1分圧抵抗の出力端子からいずれか一側の抵抗列に備えられることを特徴とする。
請求項9の発明によれば、第1分圧抵抗は、出力端子を挟んで両側に接続される抵抗素子の抵抗比により分圧比が設定されるので、同じ温度係数を有して出力端子の両側に備えられる第1もしくは第2抵抗素子のいずれか一方の抵抗素子については、分圧比をとることにより温度依存性は低減される。これに対して、いずれか一側に備えられる第1もしくは第2抵抗素子のいずれか他方の抵抗素子については、分圧比をとることにより抵抗素子の温度係数の影響により分圧比に温度依存性が現れる。
具体的には、いずれか一側に備えられる第1もしくは第2抵抗素子のいずれか他方の抵抗素子が正の温度係数を有している場合、この抵抗が分圧比の分母にのみあれば、分圧比は負の温度依存性を奏することとなる。また分母及び分子の両者にあれば、分母及び分子にある抵抗値に占める抵抗値の割合に応じて、分圧比は正もしくは負の温度依存性を奏することとなる。分子に比して分母において抵抗値の割合が大きければ分圧比は負の温度依存性を奏し、分母に比して分子において抵抗値の割合が大きければ分圧比は正の温度依存性を奏する。また、いずれか一側に備えられる第1もしくは第2抵抗素子のいずれか他方の抵抗素子が負の温度係数を有している場合は、上記の場合と逆の温度依存性を奏することは言うまでもない。
本発明の半導体装置によれば、信号経路に備えられる個々のオペアンプやその他の回路要素に調整機能を備えることなく、信号経路のオフセット電圧、温度ドリフト、特性ばらつきを調整することができ、集積回路におけるオフセット電圧を調整する回路の占有面積を小さなものとすることができる。
本発明の実施形態を、図1ないし図6を参照しつつ説明する。本実施形態では、増幅回路を例に挙げて説明する。図1は、増幅回路10の概略構成図である。増幅回路10は、入力端子INと出力端子OUTとの間に、演算増幅器OP1、OP2と、抵抗素子R1と、定電流源11と、可変電流源21と、電流差分回路31とを備えている。
入力端子INは、演算増幅器OP1の非反転入力端子に接続されている。演算増幅器OP1の反転入力端子は、抵抗素子R2の一端に接続され、抵抗素子R2の他端はグランドに接続されている。演算増幅器OP1においては、出力端子N1と前記反転入力端子との間に、帰還抵抗素子R3が接続されている。
演算増幅器OP1の出力端子N1は、抵抗素子R1の一端に接続されている。抵抗素子R1の他端は、演算増幅器OP2の非反転入力端子に接続されている。演算増幅器OP2の出力端子N2は、出力端子OUTに接続されている。さらに、この出力端子N2は、演算増幅器OP2の反転入力端子に接続されている。
また、基準電圧VREFには定電流源11の一端が接続され、定電流源11の他端は、電流差分回路31の第1の入力端に接続されている。また、可変電流源21の一端は、グランドに接続され、可変電流源21の他端は、電流差分回路31の第2の入力端に接続されている。電流差分回路31の出力端は、前記抵抗素子R1の他端、つまり前記抵抗R1と前記演算増幅器OP2との接続点に接続されている。電流差分回路31は、定電流源11から出力される電流と可変電流源21から出力される電流とを差分し、調整電流I3を出力する。
演算増幅器OP1及び抵抗素子R2、R3により非反転増幅器が構成されており、演算増幅器OP2はボルテージフォロアーである。入力端子INから入力された信号が非反転増幅器により非反転増幅され、ボルテージフォロアーを介して出力端子OUTから出力される回路構成である。非反転増幅器とボルテージフォロアーとの間の信号経路に挿入されている抵抗素子R1に調整電流I3が流れることにより、入力端子INと出力端子OUTとの間の信号経路におけるオフセット電圧や温度ドリフトが相殺される。
この場合、非反転増幅器を構成する演算増幅器OP1の出力抵抗は低抵抗値であり、抵抗素子R1に流れる調整電流I3による非反転増幅器の出力電圧の変動は僅少であり無視することができる。また、ボルテージフォロアーを構成する演算増幅器OP2の非反転入力端子の入力抵抗は高抵抗値であり、調整電流I3のうち演算増幅器OP2の非反転入力端子に流れて抵抗素子R1に流れない分流分は僅少であり無視することができる。したがって、信号経路のオフセット電圧を相殺するための調整電流I3は確実に抵抗素子R1に流れ、調整電流I3による抵抗素子R1の入力端子IN側の電圧変動もない。抵抗素子R1の端子間にオフセット電圧を相殺する電圧を確実に生成することができる。
ここで、図1では、増幅回路10が、入力端子INと出力端子OUTとの間に構成される場合を例示しているが、入力端子IN、出力端子OUTは、必ずしも半導体装置の端子を意味するものではない。増幅回路10は、半導体装置の内部回路であり、入力端子INと出力端子OUTとの信号経路は、半導体装置内部に形成される信号回路を例示するものである。
図2には、定電流源11、可変電流源21、及び電流差分回路31を詳細に示した回路構成図を例示する。ここでは、図1と同一の構成は同一の符号を付しその説明を省略する。定電流源11及び可変電流源21は、電流差分回路31を介し、抵抗素子R1の他端と演算増幅器OP2の非反転入力端子との間に接続されている。
定電流源11は、抵抗素子R11〜R14と、演算増幅器OP11と、NMOSトランジスタM11とを備えている。基準電源VREFには、抵抗素子R11の一端が接続されている。抵抗素子R11の他端は、抵抗素子R12の一端に接続され、抵抗素子R12の他端は、抵抗素子R13の一端に接続されている。抵抗素子R13の他端は、グランドに接続されている。ここで、抵抗素子R11、R12、R14は、抵抗素子R1と共に、抵抗材及び構造が同じ抵抗素子で構成されており、同じ温度特性を有している。これに対して、抵抗素子R13は、抵抗素子R11、R12、R14、抵抗素子R1とは逆の温度特性を有している。例えば、抵抗素子R11、R12、R14、及び抵抗素子R1は、負の温度係数を有する高抵抗のポリシリコン抵抗であり、抵抗素子R13は、正の温度係数を有する低抵抗のポリシリコン抵抗である。
演算増幅器OP11の非反転入力端子は、抵抗素子R11と抵抗素子R12との接続点に接続されている。演算増幅器OP11の出力端子N11は、NMOSトランジスタM11のゲートに接続されている。NMOSトランジスタM11のソースは、抵抗素子R14の一端に接続され、抵抗素子R14の他端はグランドに接続されている。
可変電流源21は、抵抗素子R21及び抵抗素子R23と、可変抵抗素子R22と、演算増幅器OP21と、NMOSトランジスタM21とを備えている。基準電源VREFには、抵抗素子R21の一端が接続されている。抵抗素子R21の他端は、可変抵抗素子R22の一端に接続され、可変抵抗素子R22の他端はグランドに接続されている。抵抗素子R21と可変抵抗素子R22との間には、バイアス設定端子IN2が接続されている。各抵抗素子R21〜R23は、抵抗素子R11、R12、R14、及び抵抗素子R1と同じ抵抗素子で構成されており、同じ温度特性を有している。また、図3に図示するように、可変抵抗素子R22は、抵抗素子R22A、R22B、R22Cが直列に接続されていると共に、抵抗素子R22B及び抵抗素子R22CにそれぞれヒューズF1及びヒューズF2が並列に接続されて構成されている。
演算増幅器OP21の非反転入力端子は、抵抗素子R21と可変抵抗素子R22との接続点に接続されている。演算増幅器OP21の出力端子N21は、NMOSトランジスタM21のゲートに接続されている。NMOSトランジスタM21のソースは、抵抗素子R23の一端に接続され、抵抗素子R23の他端はグランドに接続されている。
電流差分回路31は、定電流源11及び可変電流源21のそれぞれから出力される電流I1、I2を差分して調整電流I3を出力する回路である。電流差分回路31は、PMOSトランジスタM31、M32、M35、M36と、NMOSトランジスタM33、M34とを備えている。
PMOSトランジスタM31、M32のソースは、電源電圧VCCに接続されている。PMOSトランジスタM31のドレインは、定電流源11のNMOSトランジスタM11のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM31は、ゲートとドレインとの間が短絡されており、更に、PMOSトランジスタM31のゲートは、PMOSトランジスタM32のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM32のドレインはNMOSトランジスタM33のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM31、M32とでカレントミラー回路が構成されており、PMOSトランジスタM31のドレインに流入された電流I1がPMOSトランジスタM32のドレインから出力される。
同様に、PMOSトランジスタM35、M36とでカレントミラー回路が構成されている。具体的な接続関係は以下の通りである。PMOSトランジスタM35、M36のソースは、電源電圧VCCに接続されている。PMOSトランジスタM36のドレインは、定電流源21のNMOSトランジスタM21のドレインに接続されている。PMOSトランジスタM36は、ゲートとドレインとの間が短絡されており、更に、PMOSトランジスタM36のゲートは、PMOSトランジスタM35のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM35のドレインは、NMOSトランジスタM34のドレイン、及びNMOSトランジスタM33、M34のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM36のドレインに流入された電流I2がPMOSトランジスタM35のドレインから出力される。
NMOSトランジスタM33、M34のソースは、グランドに接続されている。NMOSトランジスタM34のドレインとゲートとは短絡されており、更に、NMOSトランジスタM33のゲートは、NMOSトランジスタM34のゲートに接続されている。NMOSトランジスタM33、M34とでカレントミラー回路が構成されており、NMOSトランジスタM34のドレインに流入された電流I2がNMOSトランジスタM33のドレインから出力される。
NMOSトランジスタM34のドレインに流入され、NMOSトランジスタM33に流れる電流I2は、可変電流源21から出力される電流I2である。一方、PMOSトランジスタM32のドレインからは定電流源11から出力される電流I1が流出し、電流I1が、NMOSトランジスタM33に向かって流される。これにより、定電流源11から出力される電流I1から可変電流源21から出力される電流I2を減じた差電流(I1−I2)が調整電流I3として出力される。電流I2に比して電流I1が大きい場合には調整電流I3が流出する。抵抗素子R1の端子間には正の相殺電圧が生成される。電流I1に比して電流I2が大きい場合には調整電流I3が流入する。抵抗素子R1の端子間には負の相殺電圧が生成される。
図4では、増幅回路10の入力端子INと出力端子OUTとの間の信号経路に発生するオフセット電圧が相殺される条件を特定する手順について説明する。
入力端子INをグランドに接続すると共に、電圧計測手段40を、出力端子OUTとグランドとの間に接続する。入力端子INをグランドに接続するため、出力端子OUTに出力され電圧計測手段40により計測される計測電圧は、信号経路のオフセット電圧に相殺電圧VR1が加算された電圧となる。電圧値を可変に設定可能なバイアス電源E1を、可変電流源21のバイアス設定端子IN2に接続する。基準電圧VREFとグランドとの間に接続され、基準電圧VREFを分圧する抵抗素子R21と可変抵抗素子R22の分圧点V2Aに、バイアス電源E1を強制的に印加するためである。このとき、可変電流源21への基準電圧VREFの供給は遮断することが好ましい。例えば、基準電圧VREFから可変電流源21への給電経路を遮断することにより実現することができる。また、可変電流源21への基準電圧VREFの供給源を、定電流源11への供給源とは別系統とすれば、可変電流源21への基準電圧VREFの供給源を停止するが実現可能である。
抵抗素子R21及び可変抵抗素子R22の分圧点V2Aに印加される電圧V2は、この場合、バイアス設定端子IN2から供給されるバイアス電源E1である。電圧V2は、演算増幅器OP21の非反転入力端子に入力される。演算増幅器OP21は、出力電圧VP1を、出力端子N21からNMOSトランジスタM21のゲートに出力する。
NMOSトランジスタM21は、出力電圧VP1がゲートに印加されることにより導通状態になる。電流I2が、NMOSトランジスタM21を介して抵抗素子R23に流れ、抵抗素子R23の一端に電圧が発生する。可変電流源21では、この電圧が電圧V2と一致するように制御される。これにより、電流I2の電流値が決定される。電流I2は、電圧V2を抵抗素子R23で除した電流値を有する。電流I2は、PMOSトランジスタM36に入力され、PMOSトランジスタM35から出力される。PMOSトランジスタM35、M36がカレントミラー構成であるため、PMOSトランジスタM36に入力される電流I2と同じ電流I2がPMOSトランジスタM35から出力される。
一方、定電流源11においては、基準電圧VREFが、抵抗素子R11〜R13によって、分圧される。分圧された電圧V3は、演算増幅器OP11の非反転入力端子に入力される。演算増幅器OP11は、出力電圧VP2を、出力端子N11からNMOSトランジスタM11のゲートに出力する。出力電圧VP2は、NMOSトランジスタM11に流れる電流により、電圧V3と反転入力端子に入力される抵抗素子R14の一端の電圧とが一致するようにNMOSトランジスタM11の導通状態を制御する。可変電流源21における制御と同様である。
これにより、電流I1の電流値が決定される。電流I1は、電圧V3を抵抗素子R14で除した電流値を有する。電流I1は、PMOSトランジスタM31に入力され、PMOSトランジスタM32から出力される。PMOSトランジスタM31、M32がカレントミラー構成であるため、PMOSトランジスタM31に入力される電流I1と同じ電流I1がPMOSトランジスタM32から出力される。
定電流源11から出力される電流I1、及び可変電流源21から出力される電流I2は、それぞれ、PMOSトランジスタM32及びM35から出力されるところ、NMOSトランジスタM33、M34によりカレントミラーが構成されているため、電流I2はNMOSトランジスタM33にも流れる。これにより、電流I1から電流I2を減じた差電流が調整電流I3として、抵抗素子R1の他端に流れる。電流I2に比して電流I1が大きな場合には、調整電流I3が抵抗素子R1を介して演算増幅器OP1に向かって流れる。負のオフセット電圧を相殺する正の相殺電圧VR1を抵抗素子R1に生成する。これによって、図5に図示するように、相殺電圧VR1に応じ、負のオフセット電圧の温度依存直線L5が、上方に平行移動し、オフセット電圧温度依存直線L6に調整される。オフセット電圧温度依存直線L6は、0Vを挟み、低温側では負の電圧を示し、高温側では正の電圧を示すように調整される。これに対し、電流I1に比して電流I2が大きな場合には、調整電流I3が演算増幅器OP1から抵抗素子R1を介して電流差分回路31に向かって流れる。正のオフセット電圧を相殺する負の相殺電圧VR1を抵抗素子R1に生成する。
演算増幅器OP1は、低抵抗の出力抵抗を有しており、演算増幅器OP2は、高抵抗の入力抵抗を有している。このため、調整電流I3が演算増幅器OP2に分流してしまうことはなく、抵抗素子R1に確実に流れることとなる。また、抵抗素子R1を流れる調整電流I3により、演算増幅器OP1の出力電圧が変動してしまうこともない。入力端子INから出力端子OUTに至る信号経路に対して、調整電流I3による誤差が発生することはなく、信号経路に発生するオフセット電圧を確実に相殺することができる。
以上の関係を式に示すと以下の通りとなる。定電流源11から出力される電流I1は、I1=V3/R14、可変電流源21から出力される電流I2は、I2=V2/R23として演算される。相殺電圧は、VR1=R1×I3である。ここで、調整電流I3は、I3=I1−I2であるので、相殺電圧は、
VR1=R1×(I1−I2)=V3×R1/R14−V2×R1/R23・・・(1)
として演算される。抵抗素子R1、R14、R23は抵抗材及び構造が同じ抵抗素子により構成されるので、相対的な精度は良好に維持される。R1/R14、R1/R23の抵抗比の精度は確保される。電圧V3の精度が確保されれば、相殺電圧VR1は、バイアス電源E1から供給される電圧V2の1次関数となる。
式(1)から明らかなように、増幅回路10の信号経路に加算される相殺電圧VR1は、電圧V2に対して負の傾きを有する1次関数である。図4の構成では、電圧計測手段40により計測される計測電圧は、信号経路のオフセット電圧に相殺電圧VR1が加算された電圧である。信号経路におけるオフセット電圧は一定の電圧値であると考えられるので、オフセット電圧に式(1)の関係を有する相殺電圧VR1が加算される計測電圧は、図6に示すとおり、電圧V2に対して負の傾きを有することとなる。図6において、計測電圧が0Vとなる電圧V2が印加される条件が、信号経路のオフセット電圧が相殺される条件である。
図6に示す1次関数の関係は、2つの条件を求めれば特定することができる。バイアス電源E1から供給される電圧V2の設定可能範囲が0V〜1Vであり、前記設定可能範囲に設定される電圧V3を、前記設定可能範囲の中心電圧(0.5V)とした場合に、例えば、電圧V2を、電圧V3(0.5V)を挟んで上下対称な電圧(0.2V及び0.8V)とし、それぞれの電圧V2に対して計測電圧を取得することにより、電圧V2に対する計測電圧の関係を特定することができる。
特定された1次関数の関係から、計測電圧が0Vとなる電圧V2を求めることができる。求められた電圧V2をバイアス電源E1から供給して、増幅回路10の信号経路におけるオフセット電圧が相殺されることを確認した上で、抵抗素子R21及び可変抵抗素子R22による基準電圧VREFの分圧値が電圧V2となるように、可変抵抗素子R22を調整することにより、信号経路のオフセット電圧が相殺される。
可変抵抗素子R22の調整は、図3に示すヒューズF1、F2を必要に応じて溶断することにより行なわれる。
本実施形態では、増幅回路10における入力端子INと出力端子OUTとの間が信号経路の一例である。抵抗素子R1が信号経路に挿入された抵抗素子の一例である。定電流源11、可変電流源21、及び電流差分回路31が電流供給部の一例を構成している。更に、定電流源11が基準電流供給部の一例であり、可変電流源21が可変電流供給部の一例であり、電流差分回路31が電流演算部の一例である。
また、演算増幅器OP1、抵抗素子R2、R3で構成される非反転増幅器が第1回路の一例であり、演算増幅器OP2で構成されるボルテージフォロアーが、第2回路の一例である。
また、バイアス電源E1から供給される電圧V2が電流設定信号の一例であり、バイアス設定端子IN2が設定端子の一例である。
また、抵抗素子R11〜R13が第1分圧抵抗の一例であり、電圧V3が第1分圧電圧の一例である。電流I1が基準電流の一例である。また、抵抗素子R21〜R22が第2分圧抵抗の一例であり、このうち抵抗素子R22が可変抵抗である。電圧V2が第2分圧電圧の一例である。そして、電流I2が可変電流の一例である。
続いて、オフセット電圧が温度によって変動する、いわゆる温度ドリフトを有する場合の、オフセット電圧の相殺方法について説明する。
信号経路の温度ドリフトを相殺するためには、抵抗素子R1に流れる調整電流I3の温度ドリフトを、絶対値が等しく逆極性の温度係数とし、相殺電圧VR1に、同じ温度ドリフトを持たせればよい。図5に図示するように、信号経路の温度ドリフトを表すオフセット電圧温度依存直線L6が正の温度係数である場合には、一点鎖線で示すように、調整電流I3の温度ドリフトを、負の温度係数とする。これにより、太線で示すように、オフセット電圧の温度ドリフトが相殺される。
所望の温度ドリフトを相殺電圧VR1に与えるためは、式(1)から明らかなように、電圧V3に同じ温度ドリフトを与える必要がある。これは、電圧V3以外は、略一定値に維持されるためである。すなわち、抵抗素子R1、R14、R23は、共に負の温度係数を有する高抵抗のポリシリコン抵抗で構成されているため、式(1)における抵抗比R1/R14、R1/R23は温度変化に対して略一定値に維持される。また、図6の1次関数により電圧V2が決定され可変抵抗素子R22が調整された後は、可変電流源21で生成される電圧V2の電圧値は、V2=VREF×R22/(R21+R22)で設定されるところ、抵抗素子R21及び可変抵抗素子R22も、共に負の温度係数を有する高抵抗のポリシリコン抵抗で構成されているため、電圧V2は温度変化に対して略一定値に維持される。
電圧V3は、定電流源11において、基準電圧VREFの抵抗素子R11〜R13による分圧値として、V3=VREF×(R12+R13)/(R11+R12+R13)で得られる。電圧V3が所望の温度ドリフトを有するために、抵抗素子R11、R12が負の温度係数を有する高抵抗のポリシリコン抵抗で構成され、抵抗素子R13が正の温度係数を有する低抵抗のポリシリコン抵抗で構成される。
電圧V3に付与すべき温度ドリフトは、抵抗素子R21、R22の抵抗比、基準電圧VREFの電圧値、抵抗素子R14、R23と抵抗素子R1との抵抗比、抵抗素子R11〜R13のそれぞれの抵抗値、高抵抗のポリシリコン抵抗の温度係数と低抵抗のポリシリコン抵抗の温度係数との係数値の関係、また、それぞれの温度係数の温度変化に対する線形性あるいは非線形性の程度などの諸要素により決定される。回路シミュレーション等に合わせこみにより調整される。
ここで、抵抗素子R11、R12が第1抵抗素子の一例であり、抵抗素子R13が第2抵抗素子の一例である。抵抗素子R21、R22が第3抵抗素子の一例である。また、抵抗素子R11と抵抗素子R12との接続点が、第1分圧抵抗の出力端子である。
本実施形態の増幅回路10によれば、信号経路のオフセット電圧を相殺するため、抵抗素子R1に対して、定電流源11から出力される電流I1と可変電流源21から出力される電流I2との差分を、電流差分回路31から調整電流I3として供給するので、信号経路に備えられる個々のオペアンプやその他の回路要素に対してオフセット電圧を相殺する場合に比して、信号経路全体のオフセット電圧の相殺を、簡便にかつ省面積で実現することができる。
本実施形態の増幅回路10においては、図4に図示するように、抵抗素子R1は、一端が演算増幅器OP1の出力端子N1に接続され、他端が演算増幅器OP2の非反転入力端子に接続されている。出力端子N1は低い出力抵抗を有しており、演算増幅器OP2の非反転入力端子は高い入力抵抗を有している。したがって、調整電流I3が演算増幅器OP2の非反転入力端子に分流してしまうことはなく、調整電流I3を、確実に抵抗素子R1に流すことができる。また、抵抗素子R1に流れる調整電流I3は、充分な余裕を持って演算増幅器OP1に吸収されるので、調整電流I3により出力端子N1の電圧が変動してしまうことはない。
本実施形態のように、あらかじめオペアンプを多段接続して構成される回路において、信号経路のオフセット電圧を相殺するため、前記多段接続された任意のオペアンプ同士の間に、抵抗素子R1を接続し、この抵抗素子R1に調整電流I3を供給して相殺電圧VR1を生成することができる。このため、あらかじめ構成された回路に大幅に変更を加えることなく、オペアンプ同士の間に、抵抗素子R1及び定電流源11、可変電流源21、電流差分回路31を接続し、信号経路のオフセット電圧を相殺することができる。
本実施形態の増幅回路10では、図4に図示するように、電流差分回路31が、電流I1から電流I2を減算して調整電流I3を供給することができる。信号経路のオフセット電圧を相殺するために、オフセット電圧の大きさに対応させて、可変電流源21から出力される電流I2を調整して調整電流I3を調整することができる。
本実施形態では、可変電流源21がバイアス設定端子IN2を備え、外部からバイアス電源E1によって電圧V2を印加することができる。バイアス電源E1の設定に応じてオフセット電圧を適宜相殺するように電圧V2を調整することができる。
本実施形態では、定電流源11の分圧抵抗が、抵抗素子R11及びR12で構成される場合、抵抗素子R11、R12と、可変電流源21の抵抗素子R21、R22の抵抗値における相対精度が確保されるので、それぞれの分圧比を略一定の値に維持することができる。
本実施形態では、可変電流源21が可変抵抗素子R22を備えるから、電圧V2を、可変抵抗素子R22の抵抗値を変更することにより調整することができる。
本実施形態では、定電流源11において、負の温度係数を有する抵抗素子R11、R12に加えて、正の温度係数を有する抵抗素子R13を備えて、基準電圧VREFを分圧するので、信号経路のオフセット電圧における温度ドリフトを相殺することができる。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において構成の一部を適宜変更して実施することができる。
例えば、図7に図示するように、定電流源11が、正の温度係数を有する抵抗素子R11の一端を、基準電圧VREFに接続し、抵抗素子R11の他端を、負の温度係数を有する抵抗素子R13Aの一端に接続して構成したものであってもよい。これにより、正の温度係数を有する抵抗素子R11と負の温度係数を有する抵抗素子R13Aとにより、電圧V3における温度係数を調整することができる。また、定電流源11において、抵抗素子R11、R12と抵抗素子R13、または抵抗素子R11と抵抗素子R13Aとの温度係数を逆の極性としてもよい。すなわち、抵抗素子R11、R12が正の温度係数を有し、抵抗素子R13が負の温度係数を有する構成、または抵抗素子R11が負の温度係数を有し、抵抗素子R13Aが正の温度係数を有する構成とすることもできる。
また、可変電流源21における、可変抵抗素子R22に代えて、または可変抵抗素子R22と共に、抵抗素子R21を可変抵抗素子によって構成したものであってもよい。これにより、分圧比をより柔軟に可変とすることがき、電流I2の調整範囲を広げることができる。また、定電流源11は、抵抗素子R12、R13の少なくともいずれか一方を、可変抵抗素子によって構成したものであってもよい。これにより、電圧V3を変更することができ、電流I1を可変とすることができる。
本発明の実施形態に係る増幅回路の概略構成図である。 図1の増幅回路の詳細構成図である。 図1の増幅回路が備える可変抵抗素子の概略構成図である。 図1の増幅回路において、オフセット電圧を測定するときの回路図である。 温度とオフセット電圧との関係を示すグラフである。 図4において、電圧V2と計測電圧との関係を示すグラフである。 他の実施形態に係る定電流源の一部の構成を示す図である。
符号の説明
10 増幅回路
11 定電流源
21 可変電流源
31 電流差分回路
E1 バイアス電源
OP1、OP2 演算増幅器
I1、I2 電流
I3 調整電流
IN 入力端子
IN2 バイアス設定端子
OUT 出力端子
R1 抵抗素子

Claims (9)

  1. 信号経路を伝播する信号に付与されるオフセット電圧を調整するオフセット電圧調整回路において、
    前記信号経路に挿入された抵抗素子と、
    前記抵抗素子の端子間に前記オフセット電圧を調整する電圧を生成する調整電流を供給する電流供給部と、
    を備えることを特徴とするオフセット電圧調整回路。
  2. 前記信号経路は、第1回路と、前記第1回路の出力抵抗値よりも抵抗値が高い入力抵抗値を有する第2回路と、を備え、前記抵抗素子は前記第1回路と前記第2回路との間に挿入され、前記電流供給部は前記抵抗素子と前記第2回路との接続点に接続されることを特徴とする請求項1に記載のオフセット電圧調整回路。
  3. 前記第1回路及び前記第2回路は、オペアンプを含んで構成されることを特徴とする請求項2に記載のオフセット電圧調整回路。
  4. 前記電流供給部は、電流値が一定である基準電流を供給する基準電流供給部と、電流値が可変に設定可能な可変電流を供給する可変電流供給部と、前記基準電流に前記可変電流を加算もしくは減算して前記調整電流を出力する電流演算部と、を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のオフセット電圧調整回路。
  5. 前記可変電流供給部は、前記可変電流の電流値を設定する電流設定信号が入力される設定端子を備えることを特徴とする請求項4に記載のオフセット電圧調整回路。
  6. 前記基準電流供給部は、基準電圧を分圧した第1分圧電圧を出力する第1分圧抵抗を備え、
    前記可変電流供給部は、前記第1分圧抵抗を構成する抵抗素子との相対精度が確保された抵抗素子を備えて構成され、前記基準電圧を分圧した第2分圧電圧を出力する第2分圧抵抗を備え、
    前記第1分圧電圧に応じて前記基準電流が設定されると共に、前記第2分圧電圧に応じて前記可変電流が設定されることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のオフセット電圧調整回路。
  7. 前記第2分圧抵抗を構成する抵抗素子の少なくとも一部は、可変抵抗であることを特徴とする請求項6に記載のオフセット電圧調整回路。
  8. 前記第1分圧抵抗を構成する抵抗素子の少なくとも一部は、正の温度係数を有する第1抵抗素子と、負の温度係数を有する第2抵抗素子とであり、
    前記第2分圧抵抗を構成する抵抗素子は、前記第1もしくは前記第2抵抗素子のいずれか一方と同様の温度係数を有する第3抵抗素子であることを特徴とする請求項6に記載のオフセット電圧調整回路。
  9. 前記第1分圧抵抗では、
    前記第1もしくは第2抵抗素子のいずれか一方は、前記第1分圧抵抗の出力端子から両側の抵抗列に備えられ、
    前記第1もしくは第2抵抗素子のいずれか他方は、前記第1分圧抵抗の出力端子からいずれか一側の抵抗列に備えられることを特徴とする請求項8に記載のオフセット電圧調整回路。
JP2006145033A 2006-05-25 2006-05-25 オフセット電圧調整回路 Withdrawn JP2007318394A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006145033A JP2007318394A (ja) 2006-05-25 2006-05-25 オフセット電圧調整回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006145033A JP2007318394A (ja) 2006-05-25 2006-05-25 オフセット電圧調整回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007318394A true JP2007318394A (ja) 2007-12-06

Family

ID=38851868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006145033A Withdrawn JP2007318394A (ja) 2006-05-25 2006-05-25 オフセット電圧調整回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007318394A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010004193A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Mitsumi Electric Co Ltd 半導体集積回路装置及びオフセットキャンセル設定システム
JP2010152566A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Fujitsu Semiconductor Ltd 電流生成回路、電流生成方法及び電子機器
JP2011185625A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Hioki Ee Corp 検査装置
WO2020105086A1 (ja) * 2018-11-19 2020-05-28 三菱電機株式会社 オフセット補正回路
CN113659804A (zh) * 2021-08-13 2021-11-16 上海空间电源研究所 一种宇航用抑制高低温恒流点漂移量的系统

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010004193A (ja) * 2008-06-19 2010-01-07 Mitsumi Electric Co Ltd 半導体集積回路装置及びオフセットキャンセル設定システム
JP2010152566A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Fujitsu Semiconductor Ltd 電流生成回路、電流生成方法及び電子機器
JP2011185625A (ja) * 2010-03-05 2011-09-22 Hioki Ee Corp 検査装置
WO2020105086A1 (ja) * 2018-11-19 2020-05-28 三菱電機株式会社 オフセット補正回路
JPWO2020105086A1 (ja) * 2018-11-19 2021-10-21 三菱電機株式会社 オフセット補正回路
JP7361716B2 (ja) 2018-11-19 2023-10-16 三菱電機株式会社 オフセット補正回路
CN113659804A (zh) * 2021-08-13 2021-11-16 上海空间电源研究所 一种宇航用抑制高低温恒流点漂移量的系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006242894A (ja) 温度検出回路
JP5285371B2 (ja) バンドギャップ基準電圧回路
KR101898290B1 (ko) 전압 레귤레이터
TWI694321B (zh) 提供可調恆定電流之電流電路
JP2008067188A (ja) 差動増幅回路及びその差動増幅回路を使用した充電制御装置
US20120319793A1 (en) Oscillation circuit
JP2009266225A (ja) 分圧回路
JP2006301787A (ja) 定電圧電源回路
JP2007318394A (ja) オフセット電圧調整回路
JP5092687B2 (ja) 増幅装置及びGm補償バイアス回路
KR102158666B1 (ko) 센서 회로
JP6253481B2 (ja) ボルテージレギュレータ及びその製造方法
CN113253788A (zh) 基准电压电路
KR101946641B1 (ko) 기준 전압 회로
TWI497857B (zh) 具有補償製造變動量和環境變動量的驅動電路及其方法
JP5646166B2 (ja) 電源回路
JP6132881B2 (ja) 電圧可変利得増幅回路及び差動入力電圧の増幅方法
KR101470704B1 (ko) 바이어스 전류 조절 기법을 이용한 일정 트랜스컨덕턴스 앰프
JP5788739B2 (ja) 電圧可変利得増幅回路
JP6357182B2 (ja) センサ装置
KR101089849B1 (ko) 씨모스(cmos) 회로에 적합한 전압 레귤레이터
JP5199222B2 (ja) 演算増幅器および演算増幅装置
US20070200627A1 (en) Methods and apparatus for process invariant transconductance
JP4768461B2 (ja) 温度検出手段調整回路およびその調整方法
JP6506592B2 (ja) センサ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20090804