JP2007308653A - タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】低燃費性及び氷雪性能に優れ、かつドライ操縦安定性の良好な空気入りタイヤを与えるタイヤトレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)(A−1)シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなる変性共役ジエン系重合体5〜95質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、その100質量部に対し、(B)シリカ10〜150質量部及び(C)同一分子内に、前記ゴム成分に対する反応基A1個以上と前記シリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物0.2〜8質量部を含むタイヤトレッド用ゴム組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関する。さらに詳しくは、本発明は、低燃費性及び氷雪性能に優れ、かつドライ操縦安定性の良好な空気入りタイヤを与えるタイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤに関するものである。
近年、省エネルギーの社会的な要請によって、自動車の低燃費化に対する要求はより過酷なものとなりつつある。このような要求に対応するため、タイヤ性能についても転がり抵抗の減少が求められてきている。タイヤの転がり抵抗を下げる手法としては、タイヤ構造の最適化による手法についても検討されてきたものの、ゴム組成物としてより発熱の少ない材料を用いることが最も一般的な手法として行われている。
このような発熱の小さいゴム組成物を得るために、これまで、ゴム組成物に使用する充填材の分散性を高める技術開発が数多くなされてきた。その中でも特に、リチウム化合物を用いたアニオン重合で得られるジエン系重合体の重合活性部位を充填材と相互作用を持つ官能基にて修飾する方法が、最も一般的になっている。
このような方法の中で最も代表的なものとして、充填材にカーボンブラックを用い、重合活性部位をスズ化合物にて修飾する方法(例えば特許文献1参照)、同様にカーボンブラックを用い、重合活性末端にアミノ基を導入する方法(例えば特許文献2参照)などが知られている。
一方、近年、自動車の安全性への関心の高まりに伴い、低燃費性能のみならず、湿潤路面での性能(以下ウェット性能という)、特に、制動性能についても要求が高まってきた。このため、タイヤトレッドのゴム組成物に対する性能要求は、単なる転がり抵抗の低減に止まらず、ウェット性能と低燃費性能を高度に両立するものが必要とされている。
このような良好な低燃費性と良好なウェット性能とを同時にタイヤに与えるゴム組成物を得る方法として、これまで一般的に用いられてきた補強用充填材であるカーボンブラックに変えてシリカを用いる方法がすでに行われている。
しかしながら、シリカを補強用充填材として用いた場合、カーボンブラックと比較して、ゴム組成物の破壊強度及び耐摩耗特性が著しく低下するのを免れないことも明らかとなっている。また、シリカの分散性が悪く、混練りを行う際の作業性についても、現実にタイヤを製造する上で大きな問題となってきている。
そこで、発熱性の良好なゴム組成物を生産性よく得るために、補強用充填材としてカーボンブラック又はシリカを単独で用いるのみでなく、シリカとカーボンブラックを併用し、さらに、このような多様な充填材に対して広く相互作用をもち、充填材の良好な分散性と、ゴム組成物の耐摩耗性とを与え得る活性部位変性重合体が必要とされている。
そこで、アルキルリチウム又はリチウムアミドを重合開始剤とするアニオン重合により得られた重合体の活性末端に、ジアルキルアミノ基を有するアルコキシシランを導入した変性重合体が開示されている(例えば特許文献3参照)。この変性重合体を用いる場合、良好な作業性と共に、シリカ配合に対する補強性及びシリカとカーボンブラックの両者に対する一定の分散効果が得られるものの、必ずしも十分に満足し得るとは云えなかった。
ところで、従来のスタッドレスタイヤは、氷雪上性能を向上させるためにガラス転移点(Tg)を下げ、低温(ここで、低温とは、氷雪上走行時の温度であり、−20〜0℃程度である)での弾性率を低く設定したものが多い。しかしながら、一般に低温での弾性率を下げると高温での弾性率も低下する傾向があるため、従来のスタッドレスタイヤは、発熱性及び転がり抵抗が高く、発熱耐久性及び転がり抵抗性が市場の要求に充分に対応できていないという問題があった。
一方、タイヤサイドウォールゴムやタイヤトレッドゴムなどで特に重要なシス−1,4−ポリブタジエンなどのシス−1,4−結合の含量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端に、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体についての技術が開示されている(例えば特許文献4参照)。
しかしながら、このような変性共役ジエン系重合体を含むゴム組成物は、低燃費性及び氷雪性能は大きく向上するものの、ドライ操縦安定性が低下するという問題があった。
また、ドライ操縦安定性を向上させるには、補強用充填材の配合量を増やせばよいことが知られているが、この場合、低燃費性及び氷雪性能が低下する。
特公平5−87630号公報 特開昭62−207342号公報 特公平6−57767号公報 WO03/046020号パンフレット
本発明は、このような状況下で、低燃費性及び氷雪性能に優れ、かつドライ操縦安定性の良好な空気入りタイヤを与えるタイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することを目的とするものである。
本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の方法で得られた変性共役ジエン系重合体及び、天然ゴムやジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、シリカ及び特定の化合物とを、それぞれ所定の割合で含むゴム組成物により、その目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(A)(A−1)シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなる変性共役ジエン系重合体5〜95質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、その100質量部に対し、(B)シリカ10〜150質量部、及び(C)同一分子内に、前記ゴム成分に対する反応基A1個以上と前記シリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物0.2〜8質量部を含むことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物、
(2)さらに、(D)カーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材を、 (B)成分のシリカとの合計量が20〜180質量部の範囲になるように3〜80質量部の割合で含む上記(1)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(3)さらに、(E)シランカップリング剤を、(B)成分のシリカに対して1〜20質量%の割合で含む上記(1)又は(2)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(4)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下にヒドロカルビルオキシシラン化合物により第2次変性してなるものである上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(5)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(6)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下に末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基と未反応ヒドロカルビルオキシシラン化合物とを縮合反応させてなるものである上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(7)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、第2次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである上記(4)項に
記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(8)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、縮合反応後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである上記(6)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(9)ヒドロカルビルオキシシラン化合物が、下記(a)一般式(I)、(b)一般式(II)、(c)一般式(III)及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(1)〜(8)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(a)一般式(I)
[式中、A1は、(チオ)エポキシ、(チオ)イソシアネート、(チオ)ケトン、(チオ)アルデヒド、イミン、アミド、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル、(チオ)カルボン酸エステル、(チオ)カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物及び炭酸ジヒドロカルビルエステルから選ばれる少なくとも一種の官能基を有する一価の基、R1は単結合又は二価の不活性炭化水素基であり、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、nは0から2の整数であり、R2が複数ある場合、複数のR2は同一でも異なっていてもよく、OR3が複数ある場合、複数のOR3は同一でも異なっていてもよく、また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。]
(b)一般式(II)
[式中、A2は、環状三級アミン、非環状三級アミン、ピリジン、スルフィド、マルチスルフィド及びニトリルの中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する一価の基、R4は単結合又は二価の不活性炭化水素基、R5及びR6は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、mは0から2の整数であり、R5が複数ある場合、複数のR5は同一でも異なっていてもよく、OR6が複数ある場合、複数のOR6は同一でも異なっていてもよく、また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。]
(c)一般式(III)
[式中、A3は、アルコール、チオール、一級アミン及びそのオニウム塩、環状二級アミン及びそのオニウム塩、非環状二級アミン及びそのオニウム塩、環状三級アミンのオニウム塩、非環状三級アミンのオニウム塩、アリール又はアリールアルキルSn結合を有する基、スルフォニル、スルフィニル及びニトリルから選ばれる少なくとも一種の官能基を有する一価の基、R7は単結合又は二価の不活性炭化水素基、R8及びR9は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、qは0から2の整数であり、R8が複数ある場合、複数のR8は同一でも異なっていてもよく、OR9が複数ある場合、複数のOR9は同一でも異なっていてもよい。]
(10)多価アルコールのカルボン酸部分エステルが、ソルビタン脂肪酸のモノエステル、ジエステル又はトリエステルである上記(5)、(7)及び(8)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(11)縮合促進剤が、下記(d)一般式(IV)、(e)一般式(V)及び(f)一般式(VI)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種と水とからなるものである上記(4)又は(6)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(d)一般式(IV)で表される酸化数2のスズの炭素数3〜20のカルボン酸塩
Sn(OCOR102 ・・・(IV)
[式中、R10は、炭素数2〜19の有機基であり、複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(e)一般式(V)で表される酸化数4のスズ化合物
11 rSnA4 t1 (4-t-r) ・・・(V)
[式中、rは1から3の整数、tは1又は2の整数であり、かつt+rは3又は4の整数である。R11は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、B1はヒドロキシル基またはハロゲンである。A4は、(イ)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ロ)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(ハ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ニ)炭素数1〜20のヒドロカルビル基および/または炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換(同一でも異なっていてもよい)されたシロキシ基から選ばれる基であり、R11が複数ある場合は同一でも異なっていてもよく、A4が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(f)一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物
5 xTiB2 (4-x) ・・・(VI)
[式中、xは2または4の整数である。A5は(イ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、(ロ)炭素数1〜30のアルキル基及び/又は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換されたシロキシ基であり、A5が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。B2は、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基であり、B2が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(12)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、変性ポリブタジエンである上記(1)〜(11)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(13)(C)成分における反応基Aが、非芳香族共役2重結合基又は2重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基およびアミド基から選ばれる1種が隣接した基である上記(1)〜(12)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(14)反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基である上記(13)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(15)(C)成分における吸着基Bがカルボキシル基である上記(1)〜(14)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(16)(C)成分の化合物が、さらにオキシアルキレン基を有する上記(1)〜(14)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(17)(C)成分の化合物が、両末端カルボン酸型のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステルである上記(16)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、及び
(18)上記(1)〜(17)項のいずれかに記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いてなる空気入りタイヤ、
を提供するものである。
本発明によれば、特定の方法で得られた変性共役ジエン系重合体、及び同一分子内にゴム成分に対する反応基1個以上とシリカに対する吸着基2個以上を有する化合物を所定の割合で配合することにより、低燃費性及び氷雪性能に優れ、かつドライ操縦安定性の良好な空気入りタイヤを与えるタイヤトレッド用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤを提供することができる。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物(以下、単にゴム組成物と称することがある。)は、必須成分として、(A)(A−1)変性共役ジエン系重合体と、(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、(B)シリカ及び(C)同一分子内に、前記ゴム成分に対する反応基A1個以上と前記シリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物とを含み、さらに(D)カーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材及び(E)シランカップリング剤を含有することができる。
前記(A)成分のゴム成分に含まれる(A−1)変性共役ジエン系重合体としては、シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなるものが用いられる。
当該変性ジエン系重合体の中間体として用いられるシス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の活性末端を有する共役ジエン系重合体は、例えば原料モノマーの共役ジエン化合物を、下記の重合触媒を用い、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法などの方法、好ましくは溶液重合法にて重合することにより、製造することができる。重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。
原料モノマーの共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン;イソプレン;1,3−ペンタジエン;2,3−ジメチルブタジエン;2−フェニル−1,3−ブタジエン;1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、1,3−ブタジエンが特に好ましい。
また、これらの共役ジエン化合物に少量の他の炭化水素系モノマーを共存させてもよいが、共役ジエン化合物は、全モノマー中80モル%以上であることが好ましい。
重合触媒としては、以下に示す(x)成分、(y)成分及び(z)成分それぞれの中から選ばれる少なくとも1種の化合物を組み合わせてなるものが好ましい。
[(x)成分]
下記の(x1)〜(x4)から選ばれる希土類化合物で、そのまま不活性有機溶媒溶液として用いても、不活性固体上に担持して用いてもよい。
(x1)酸化数3の希土類化合物で、炭素数2〜30のカルボキシル基、炭素数2〜30のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリーロキシ基、および炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基の内から自由に選ばれる配位子を合計三つ有するもの、またはこれとルイス塩基化合物(特に、遊離カルボン酸、遊離アルコール、1,3−ジケトン、環状エーテル、直鎖状エーテル、トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスファイト等から選ばれる)の錯化合物である。具体的には、ネオジムトリ−2−エチルヘキサノエート、それとアセチルアセトンとの錯化合物、ネオジムトリネオデカノエート、それとアセチルアセトンとの錯化合物、ネオジムトリ−n−ブトキシドなどがある。
(x2)希土類の3ハロゲン化物とルイス塩基の錯化合物である。例えばネオジム三塩化物のTHF錯体がある。
(x3)少なくとも一つの(置換)アリル基が直接希土類原子に結合した、酸化数3の有機希土類化合物である。例えばテトラアリルネオジムとリチウムの塩がある。
(x4)少なくともひとつの(置換)シクロペンタジエニル基が直接希土類原子に結合した酸化数2または3の有機希土類化合物、またはこの化合物と、トリアルキルアルミニウムまたは非配位性アニオンと対カチオンからなるイオン性化合物との反応生成物である。例えばジメチルアルミニウム(μ−ジメチル)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)サマリウムがある。
上記希土類化合物の希土類元素としては、ランタン、ネオジム、プラセオジム、サマリウム、ガドリニウムが好ましく、更に好ましくはランタン、ネオジム、サマリウムである。
上記(x)成分の中では、ネオジムのカルボン酸塩及びサマリウムの置換シクロペンタジエニル化合物が好ましい。
[(y)成分]
次の一つから選ばれる少なくとも1種類の有機アルミニウム化合物で、複数を同時に用いることができる。
(y1)式R12 3A1であらわされるトリヒドロカルビルアルミニウム化合物(ただし、R12は炭素数1〜30の炭化水素基で、互いに同一であっても異なっていてもよい)
(y2)式R13 2A1HまたはR13A1H2であらわされるヒドロカルビルアルミニウム水素化物(ただし、R13は炭素数1〜30の炭化水素基で、互いに同一であっても異なっていてもよい)
(y3)炭素数1〜30の炭化水素基をもつヒドロカルビルアルミノキサン化合物である。
上記(y)成分としては、例えばトリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムヒドリド、アルキルアルミニウムジヒドリド、アルキルアルミノキサンがある。これらの化合物は混合して用いてもよい。(y)成分の中では、アルミノキサンと他の有機アルミニウム化合物との併用が好ましい。
[(z)成分]
次の一から選ばれる化合物であるが、(x)がハロゲンまたは非配位性アニオンを含む場合、および(y)がアルミノキサンを含む場合は必ずしも必要ない。
(z1)加水分解可能なハロゲンを有する周期表(短周期型)II、III、IV族に属する元素の無機または有機化合物またはこれらとルイス塩基の錯化合物である。例えばアルキルアルミニウム二塩化物、ジアルキルアルミニウム塩化物、四塩化珪素、四塩化スズ、塩化亜鉛とアルコール等ルイス塩基との錯体、塩化マグネシウムとアルコール等ルイス塩基との錯体などである。
(z2)少なくとも一つの三級アルキルハライド、ベンジルハライド、及びアリールハライドから選ばれる構造を有する有機ハロゲン化物である。例えば塩化ベンジル、塩化t−ブチル、臭化ベンジル、臭化t−ブチルなどである。
(z3)亜鉛のハロゲン化物又はこれとルイス塩基の錯化合物である。
(z4)非配位性アニオンと対カチオンからなるイオン性化合物である。例えばトリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが好ましく用いられる。
上記触媒の調製は、予備的に、上記の(x)、(y)、(z)成分以外に、必要に応じて、重合用モノマーと同じ共役ジエン化合物及び/又は非共役ジエンモノマーを併用してもよい。
また、(x)成分又は(z)成分の一部又は全部を不活性な固体上に担持して用いてもよく、この場合はいわゆる気相重合で行うことができる。
上記触媒の使用量は、適宜設定することができるが、通常(x)成分はモノマー100g当たり0.001〜0.5ミリモル程度である。また、モル比で(y)成分/(x)成分は5〜1000程度、(z)成分/(x)成分は0.5〜10程度である。
溶液重合の場合において用いられる溶媒としては、反応に不活性な有機溶媒、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶媒がある。具体的には、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく二種以上を混合して用いてもよい。
この重合反応における温度は、好ましくは−80〜150℃、さらに好ましくは−20〜120℃の範囲で選定される。重合反応は、発生圧力下で行うことができるが、通常はモノマーを実質的に液相に保つに十分な圧力で操作することが望ましい。すなわち、圧力は重合される個々の物質や用いる重合媒体及び重合温度にもよるが、所望ならばより高い圧力を用いることができ、このような圧力は重合反応に関して不活性なガスで反応器を加圧する等の適当な方法で得られる。
この重合においては、触媒、溶媒、モノマーなど、重合に関与する全ての原材料は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン性化合物などの反応阻害物質を実質的に除去したものを用いることが望ましい。
当該(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体は、このようにして得られたシス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の活性末端を有する共役ジエン系重合体(中間重合体)の該活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなるものであるが、以下に示す5種の態様がある。
まず第1の態様は、前記中間重合体の活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下にヒドロカルビルオキシシラン化合物により第2次変性してなる変性共役ジエン系重合体である。
第2の態様は、前記中間重合体の活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
第3の態様は、前記中間重合体の活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下に末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基と未反応ヒドロカルビルオキシシラン化合物とを縮合反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
第4の態様は、前期第1の態様において、第2次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
第5の態様は、前記第3の態様において、縮合反応後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
前記の各態様における、第1次変性の反応において、使用する中間重合体は、少なくとも10%のポリマー鎖がリビング性を有するものが好ましい。
また、変性に用いられるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、下記(a)一般式(I)、(b)一般式(II)、(c)一般式(III)及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を挙げることができる。
[(a)ヒドロカルビルオキシシラン化合物]
このヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一般式(I)
[式中、A1は、(チオ)エポキシ、(チオ)イソシアネート、(チオ)ケトン、(チオ)アルデヒド、イミン、アミド、イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル、(チオ)カルボン酸エステル、(チオ)カルボン酸の金属塩、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物及び炭酸ジヒドロカルビルエステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する一価の基、R1は単結合又は二価の不活性炭化水素基であり、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、nは0から2の整数であり、R2が複数ある場合、複数のR2は同一でも異なっていてもよく、OR3が複数ある場合、複数のOR3は同一でも異なっていてもよく、また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。]
で表される化合物及び/又はその部分縮合物である。
前記一般式(I)において、A1における官能基の中で、イミンはケチミン、アルジミン、アミジンを包含し、(チオ)カルボン酸エステルは、アクリレートやメタクリレートなどの不飽和カルボン酸エステルを包含する。また、(チオ)カルボン酸の金属塩の金属としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、Al、Sn、Znなどを挙げることができる。
1のうちの二価の不活性炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキレン基を好ましく挙げることができる。このアルキレン基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよいが、特に直鎖状のものが好適である。この直鎖状のアルキレン基の例としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基などが挙げられる。
2及びR3としては、炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜18のアルケニル基,炭素数6〜18のアリール基,炭素数7〜18のアラルキル基などを挙げることができる。ここで、上記アルキル基及びアルケニル基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよく、その例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基などが挙げられる。
また、該アリール基は、芳香環上に低級アルキル基などの置換基を有していてもよく、その例としては、フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基などが挙げられる。さらに該アラルキル基は、芳香環上に低級アルキル基などの置換基を有していてもよく、その例としては、ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基などが挙げられる。
nは0〜2の整数であるが、0が好ましく、また、この分子中には活性プロトン及びオニウム塩を有しないことが必要である。
この一般式(I)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えば(チオ)エポキシ基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物として、2−グリシドキシエチルトリメトキシシラン、2−グリシドキシエチルトリエトキシシラン、(2−グリシドキシエチル)メチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン、2−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エボキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン及びこれらの化合物におけるエポキシ基をチオエポキシ基に置き換えたものを好ましく挙げることができるが、これらの中で、特に3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及び2−(3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシランが好適である。
また、イミン基含有ヒドロカルビルオキシシアン化合物として、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン及びこれらのトリエトキシシリル化合物に対応するトリメトキシシリル化合物,メチルジエトキシシリル化合物,エチルジエトキシシリル化合物,メチルジメトキシシリル化合物,エチルジメトキシシリル化合物などを好ましく挙げることができるが、これらの中で特に、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン及びN−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミンが好適である。
さらに、その他のヒドロカルビルオキシ化合物として、以下のものを挙げることができる。すなわち、イミン(アミジン)基含有化合物としては、1−〔3−(トリエトキシシリル)プロピル〕−4,5−ジヒドロイミダゾール、1−〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕−4,5−ジヒドロイミダゾール、3−〔10−(トリエトキシシリル)デシル〕−4−オキサゾリンなどが挙げることができるが、これらの中で、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン、(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン、1−〔3−(トリエトキシシリル)プロピル〕−4,5−ジヒドロイミダゾール及び1−〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕−4,5−ジヒドロイミダゾールを好ましく挙げることができる。また、N-(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−イソプロポキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、N−(3−メチルジエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールなどが挙げられ、内、好ましいのはN−(3−トリエトキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾールである。
また、カルボン酸エステル基含有化合物としては、3−メタクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリイソプロポキシシランなどが挙げられ、この内、好ましいのは3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシランである。さらに、イソシアネート基含有化合物としては、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリイソプロポキシシランなどが挙げられ、内、好ましいのは3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランである。また、カルボン酸無水物含有化合物としては、3-トリエトキシシリルプロピルサクシニック無水物、3−トリメトキシシリルプロピルサクシニック無水物、3−メチルジエトキシシリルプロピルサクシニック無水物などが挙げられ、この内、好ましいのは3−トリエトキシシリルプロピルサクシニック無水物である。
これらのヒドロカルビルオキシシラン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記ヒドロカルビルオキシシラン化合物の部分縮合物も用いることができる。
[(b)ヒドロカルビルオキシシラン化合物]
このヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一般式(II)
[式中、A2は、環状三級アミン、非環状三級アミン、ピリジン、スルフィド、マルチスルフィド及びニトリルの中から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する一価の基、R4は単結合又は二価の不活性炭化水素基、R5及びR6は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、mは0から2の整数であり、R5が複数ある場合、複数のR5は同一でも異なっていてもよく、OR6が複数ある場合、複数のOR6は同一でも異なっていてもよく、また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。]
で表される化合物及び/又はその部分縮合物である。
この一般式(II)表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物及び/又は、その部分縮合物は、活性末端との直接反応は実質的に起こらず、反応系に未反応として残存するため、活性末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基との縮合に消費される。
前記一般式(II)において、A2のうちの非環状三級アミンは、N,N−(二置換)アニリンなどのN,N−(二置換)芳香族アミンを含有し、また環状三級アミンは、環の一部として(チオ)エーテルを含むことができる。R4のうちの二価の不活性炭化水素基、R5及びR6については、それぞれ前記一般式(I)におけるR1、R2及びR3について説明したとおりである。この分子中には活性プロトン及びオニウム塩は有しないことが必要である。
この一般式(II)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えば非環状三級アミン基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物として、3−ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン,3−ジメチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン,3−ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン,3−ジエチルアミノプロピル(トリメトキシ )シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリエトキシ)シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリメトキシ)シラン、3−ジメチルアミノプロピル(ジエトキシ)メチルシラン、3−ジブチルアミノプロピル(トリエトキシ)シランなどが挙げることができるが、これらの中で、3−ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン及び3−ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シランが好適である。
また、環状三級アミン基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物として、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリメトキシ)シラン,(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン,(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリエトキシ)シラン,2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリエトキシ)シラン,2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリメトキシ)シラン,3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリメトキシ)シラン,3−(1−ヘプタメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ドデカメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)メチルシラン,3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)エチルシランを好ましく挙げることができる。特に3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シランが好適である。
さらに、その他のヒドロカルビルオキシシラン化合物として、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、4−エチルピリジンなどを挙げることができる。
これらのヒドロカルビルオキシシラン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらのヒドロカルビルオキシシラン化合物の部分縮合物も用いることができる。
[(c)ヒドロカルビルオキシシラン化合物]
このヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一般式(III)
[式中、A3は、アルコール、チオール、一級アミン及びそのオニウム塩、環状二級アミン及びそのオニウム塩、非環状二級アミン及びそのオニウム塩、環状三級アミンのオニウム塩、非環状三級アミンのオニウム塩、アリール又はアリールアルキルSn結合を有する基、スルフォニル、スルフィニル及びニトリルから選ばれる少なくとも一種の官能基を有する一価の基、R7は単結合又は二価の不活性炭化水素基、R8及びR9は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、qは0から2の整数であり、R8が複数ある場合、複数のR8は同一でも異なっていてもよく、OR9が複数ある場合、複数のOR9は同一でも異なっていてもよい。]
で表される化合物及び/又は部分縮合物である。
前記一般式(III)において、A3のうちの一級アミンはアニリンなどの芳香族アミンを包含し、また非環状二級アミンはN−(一置換)アニリンなどのN−(一置換)芳香族アミンを包含する。さらに、非環状三級アミンのオニウム塩は、N,N−(二置換)アニリンなどのN,N−(二置換)芳香族アミンのオニウム塩を包含する。また。環状二級アミンや環状三級アミンの場合は、環の一部として(チオ)エーテルを含むことができる。R7のうちの二価の不活性炭化水素基、R8及びR9については、それぞれ前記一般式(I)におけるR1、R2及びR3について説明したとおりである。
この一般式(III)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、オクタデシルジメチル(3−トリメチルシリルプロピル)アンモニウムクロリド、オクタデシルジメチル(3−トリエチルシリルプロピル)アンモニウムクロリド、シアノメチルトリメトキシシラン、シアノメチルトリエトキシシラン、スルホニルメチルトリメトキシシラン、スルホニルメチルトリエトキシシラン、スルフィニルメチルトリメトキシシラン、スルフィニルメチルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
これらのヒドロカルビルオキシシラン化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、前記ヒドロカルビルオキシシラン化合物の部分縮合物も用いることができる。
なお、前記の一般式、(I)、(II)、(III)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物の部分縮合物とは、ヒドロカルビルオキシシラン化合物のSiORの一部(全部ではない)が縮合によりSiOSi結合したものを言う。
本発明において、縮合促進剤の存在下にて、残存又は新たに加えられたヒドロカルビルオキシシラン化合物と反応させる前記第1の態様、第3の態様、第4の態様、及び第5の態様の場合には、まず活性末端を有する中間重合体と、反応系に加えられた実質上化学量論的量のヒドロカルビルオキシシラン化合物とが反応して、実質的に該末端の全てにヒドロカルビルオキシシリル基が導入され(第1次変性)、さらに上記で導入されたヒドロカルビルオキシシリル基にヒドロカルビルオキシシラン化合物を反応させることにより、該活性末端に当量より多くのヒドロカルビルオキシシラン化合物残基が導入される。このため、低発熱性や加工性に一層の効果が得られるので、これらの態様は前記第2の態様よりも好ましい。
本発明において、ヒドロカルビルオキシシラン化合物がアルコキシシリル化合物である場合、前記第1の態様、第3の態様、第4の態様、及び第5の態様におけるアルコキシシリル基同士の縮合反応は、(残存または新たに加えられた)遊離アルコキシシランと重合体末端のアルコキシシリル基の間で起こることが、また場合によっては重合体末端のアルコキシシリル基同士で起こることが好ましく、遊離アルコキシシラン同士の反応は不必要である。したがって、アルコキシシラン化合物を新たに加える場合は、そのアルコキシシリル基の加水分解性が、重合体末端のアルコキシシリル基の加水分解性を凌駕しないようにすることが効率の点から好ましい。例えば、アルコキシシランIには加水分解性の大きなトリメトキシシリル基含有化合物を用い、新たに添加するアルコキシシランIIにはこれより加水分解性の劣るアルコキシシリル基(例えばトリエトキシシリル基)を含有する化合物を用いる組み合わせは、好適である。逆に例えば、アルコキシシランIをトリエトキシシリル基含有、かつ同IIをトリメトキシシリル基含有とすることは、本発明の範囲に含まれるものの、反応効率の観点からは好ましくない。
本発明における変性反応は、溶液反応及び固相反応のいずれも用いることができるが、溶液反応(重合時に使用した未反応モノマーを含んだ溶液でもよい)が好適である。また、この変性反応の形式については特に制限はなく、バッチ式反応器を用いて行ってもよく、多段連続式反応器やインラインミキサなどの装置を用いて連続式で行ってもよい。また、該変性反応は、重合反応終了後、脱溶媒処理、水処理、熱処理、重合体単離に必要な諸操作などを行う前に実施することが肝要である。
前記変性反応の温度は、共役ジエン系重合体の重合温度をそのまま用いることができる。具体的には20から100℃が好ましい範囲として挙げられる。温度が低くなると重合体の粘度が上昇する傾向があり、温度が高くなると重合活性末端が失活し易くなるので好ましくない。
次に、前記第2次変性を促進するためには、縮合促進剤の存在下で行なうことが好ましい。この縮合促進剤としては、一般にアルコキシ縮合硬化型室温架橋(RTV)シリコーンのための硬化触媒として知られている金属化合物と、水との組み合わせが使用できる。たとえば、スズのカルボン酸塩およびまたはチタンアルコキシドと水との組み合わせを好ましく挙げることが出来る。縮合促進剤の水の反応系中への投入方法には特に制限が無い。アルコール等の水と相溶な有機溶媒の溶液としてもよいし、種々の化学工学的手法を用いて水を直接炭化水素溶液中に注入・分散・溶解させてもよい。
このような縮合促進剤としては、下記(d)一般式(IV)、(e)一般式(V)及び(f)一般式(VI)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種と水とからなるものであることが好ましい。
(d)一般式(IV)で表される酸化数2のスズの炭素数3〜20のカルボン酸塩:
Sn(OCOR102 ・・・(IV)
[式中、R10は、炭素数2〜19の有機基であり、複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(e)一般式(V)で表される酸化数4のスズ化合物:
11 rSnA4 t1 (4-t-r) ・・・(V)
[式中、rは1〜3の整数、tは1又は2の整数であり、かつt+rは3又は4の整数である。R11は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、B1はヒドロキシル基またはハロゲンである。A4は、(イ)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ロ)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(ハ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ニ)炭素数1〜20のヒドロカルビル基および/または炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換(同一でも異なっていてもよい)されたシロキシ基から選ばれる基であり、R11が複数ある場合は同一でも異なっていてもよく、A4が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(f)一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物:
5 xTiB2 (4-x) ・・・(VI)
[式中、xは2または4の整数である。A5は(イ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、(ロ)炭素数1〜30のアルキル基及び/又は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換されたシロキシ基であり、A5が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。B2は、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基であり、B2が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
前記(d)の一般式(IV)で表される酸化数2のスズのカルボン酸塩としては、ビス(2−エチルヘキサン酸)スズ、ジオレイン酸スズ及びジラウリン酸スズなどが、前記(f)の一般式(V)で表される酸化数4のスズの化合物の内、(イ)のスズのカルボン酸塩としては、四価のジヒドロカルビルスズのジカルボン酸塩(ビス(ヒドロカルビルジカルボン酸)塩を含む)、モノカルボン酸塩ヒドロキシドなどが、(ロ)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基を有するものとしては、ビス(1,3−ジケトネート)などが、(ハ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基を有するものとしては、アルコキシハライドが、(ニ)炭素数1〜20のヒドロカルビル基及び/又は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換(同一でも異なっていてもよい)されたシロキシ基を有するものとしては、アルコキシ(トリヒドロカルビルシロキシド)、アルコキシ(ジヒドロカルビルアルコキシシロキシド)、ビス(トリヒドロカルビルシロキシド)、ビス(ジヒドロカルビルアルコキシシロキシド)等が好適に挙げられる。スズに縮合した炭化水素基としては炭素数が4以上のものが望ましく、炭素数4〜8のものがより好ましい。
また、前記(f)の一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物としては、酸化数4のチタンのテトラアルコキシド又はテトラキス(トリヒドロカルビルオキシシロキシド)、あるいはジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)チタンなどのジアルコキシビス(1,3−ジケトネート)チタン(チタンキレート化合物)などが挙げられる。
縮合促進剤における水としては、単体やアルコール等の溶液、炭化水素溶媒中の分散ミセル等の形態が好適に用いられるほか、必要ならば固体表面の吸着水や水和物の水和水等の、反応系中で水を放出し得る化合物が潜在的に含んだ水分も有効に用いることが出来る。
縮合促進剤を形成する金属化合物及び水は、反応系に別々に投入しても、使用直前に混合して混合物として投入してもよいが、混合物の長期保存は金属化合物の分解を招くので好ましくない。
この縮合促進剤の使用量として、前記金属化合物の金属および反応に有効な水のモル数が、反応系内に存在するヒドロカルビルオキシシリル基総量に対するモル比が、共に0.1以上が好ましい。上限は目的や反応条件によっても異なるが、縮合処理以前の段階で重合体末端に縮合されたヒドロカルビルオキシシリル基総量に対するモル比が0.5〜3程度の有効な水が存在することが好ましい。前記金属化合物の金属と反応に有効な水とのモル比は求められる反応条件によっても異なるが、1:0.5〜1:20程度が好適である。
本発明において、(A−1)成分として用いられる変性共役ジエン系重合体における前記第2の態様、第4の態様及び第5の態様においては、多価アルコールのカルボン酸部分エステルを、重合末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物由来の基と反応させ、該基を安定化させる操作が施される。
ここで、多価アルコールのカルボン酸部分エステルとは、多価アルコールとカルボン酸とのエステルであり、かつ水酸基を一つ以上有する部分エステルを意味する。具体的には、炭素数4以上の糖類又は変性糖類と脂肪酸とのエステルが好ましく用いられる。このエステルは、さらに好ましくは、(1)多価アルコールの脂肪酸部分エステル、特に炭素数10〜20の飽和高級脂肪酸又は不飽和高級脂肪酸と多価アルコールとの部分エステル(モノエステル、ジエステル、トリエステルのいずれでもよい)、(2)多価カルボン酸と高級アルコールの部分エステルを、多価アルコールに1ないし3個結合させたエステル化合物などが挙げられる。
上記の部分エステルの原料に用いられる多価アルコールとしては、好ましくは少なくとも三つの水酸基を有する炭素数5又は6の糖類(水素添加されていても、水素添加されていなくてもよい)、グリコールやポリヒドロキシ化合物などが用いられる。また、原料脂肪酸としては、好ましくは炭素数10〜20の飽和又は不飽和脂肪酸であり、例えばステアリン酸,ラウリン酸,パルチミン酸が用いられる。
多価アルコールの脂肪酸部分エステルの中ではソルビタン脂肪酸エステルが好ましく、具体的には、ソルビタンモノラウリン酸エステル,ソルビタンモノパルミチン酸エステル,ソルビタンモノステアリン酸エステル,ソルビタントリステアリン酸エステル,ソルビタンモノオレイン酸エステル及びソルビタントリオレイン酸エステルなどが挙げられる。
また、市販品としては、ICI社の商標としての「SPAN60」(ソルビタンステアリン酸エステル),「SPAN80」(ソルビタンモノオレイン酸エステル),「SPAN85」(ソルビタントリオレイン酸エステル)などがある。
当該部分エステルの添加量は、中間重合体に付与されたヒドロカルビルオキシシリル基の1モルに対して0.2〜10モル程度、特に1〜10モルが好ましい。
このようにして製造された(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体としては、シス−1,4−結合量が75モル%以上の変性ポリブタジエンが、タイヤトレッド用ゴム組成物の性能の点から好適である。
この(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体は、補強用充填材、特にシリカに対する分散改良効果が大きく、ゴム組成物の低燃費性及び氷雪性能の向上に寄与する。
本発明のゴム組成物においては、(A)ゴム成分中の当該変性共役ジエン系重合体の含有量は、5〜95質量%、好ましくは10〜60質量%の範囲である。この含有量が5質量%未満では氷雪性能及び低燃費性の向上効果が不十分であり、一方95質量%を超えると作業性が悪化する。
一方(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムにおけるジエン系合成ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタンジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン三元共重合体ゴムなどが挙げられる。この(A−2)成分の天然ゴムやジエン系合成ゴムは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、このゴム成分には、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR、EPDM)を含むことができるし、前記ゴム成分の一部が多官能型、例えば四塩化スズのような変性剤を用いることにより、分岐構造を有しているものでもよい。
本発明のゴム組成物において、(B)成分として用いられるシリカとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができる。
このシリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びにウェットグリップ性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。この湿式シリカは、補強性、加工性、ウェットグリップ性、耐摩耗性のバランスなどの面から、BET法による窒素吸着比表面積(N2SA)が140〜280m2/gであることが好ましく、170〜250m2/gであることがより好ましい。好適な湿式シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)製のAQ、VN3、LP、NA等、デグッサ社製のウルトラジルVN3(N2SA:210m2/g)等が挙げられる。
当該シリカの含有量は、前記(A)成分であるゴム成分100質量部に対して、10〜150質量部、好ましくは30〜80質量部の範囲で選定される。当該シリカの含有量が10質量部未満では、後述する(C)成分の化合物によるドライ操縦安定性の向上効果が不十分であるし、150質量部を超えると作業性及び転がり抵抗が悪化する。
本発明のゴム組成物においては、(C)成分として、同一分子内に、前記(A)成分であるゴム成分に対する反応基A1個以上と前記(B)成分のシリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物(以下、化合物(C)と称することがある。)が用いられる。
前記化合物(C)において、ゴム成分に対する反応基Aは、2重結合を有する基であって、該2重結合を活性化する基が隣接するものが好ましく、特に非芳香族共役2重結合基又は2重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した基であることが好ましい。なお、ここで隣接とは2重結合の両端又は一方にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基およびアミド基から選ばれる1種を有することをいう。
当該化合物(C)としては、反応基Aがマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸又はソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であることが好ましく、中でもマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸から誘導される基、特にはマレイン酸、アクリル酸から誘導される基であることが最も好ましい。吸着基Bに関しては、カルボキシル基が好ましい。また、化合物(C)はさらにオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基を有することによって、ゴムとの相溶性が向上し、シリカ等の無機充填材との親和性が良好となる。オキシアルキレン基の平均付加モル数は、ゴムに対する反応基Aの個数1個当たり、1〜30モルの範囲であることが好ましく、さらには1〜20モル、特には2〜15モルの範囲であることが好ましい。
化合物(C)の具体例としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、クエン酸等のポリカルボン酸モノ[(メタ)アクリロイルオキシアルキル]エステル[ここで(メタ)アクリロイルは、メタクリロイル又はアクリロイルを示す。];,マレイン酸モノリンゴ酸エステル等の不飽和カルボン酸とオキシカルボン酸との(ポリ)エステル;エチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のジオールとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸との両末端にカルボキシル基を有するエステル;N−(2−カルボキシエチル)マレアミド酸等のN−(カルボキシアルキル)マレアミド酸;下記一般式(VII)、(VIII)又は(IX)で表される化合物などが挙げられる。
一般式(VII)において、A6、A7及びA8はこれらのうち一つが式−(R14O)n−CO−CR15=CR16−R17で表される基であり、他は水素原子である。ここでR14は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基である。またR15、R16及びR17はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であって、好ましくはR15が水素原子又はメチル基、R16およびR17が水素原子である。nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、さらには好ましくは2〜15の数である。
一般式(VIII)において、R18、R19及びR20はそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m1+m2+m3が0〜90、好ましくは3〜60、さらに好ましくは6〜45となる数である。
HOOC−CH=CH−COO−R21−OOC−CH=CH−COOH
・・・(IX)
一般式(IX)において、R21は、式−R22O−で示される基、式−(R23O)s−で示される基、式−CH2CH(OH)CH2O−で示される基又は式−(R24O−COR25−COO−)t24O−で示される基である。ここで、R22は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜18のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数4〜12のアルキレン基である。またR23は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数であり、好ましくは2〜40、さらに好ましくは4〜30の数である。R24は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基、2価の芳香族炭化水素基又は−(R26O)u26−であり(R26は炭素数2〜4のアルキレン基、uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜15の数である)、R25は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜12のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基である。tは平均値で1〜30、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜15の数である。
一般式(VII)で表される化合物の具体例としては、トリメリット酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)エステル、トリメリット酸モノ[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エチル]エステル、トリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシポリオキシエチレン(10))エステル等のトリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシPOA(n))エステル(ここで(メタ)アクリロイルはメタクリロイル又はアクリロイルを示し、POA(n)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して1〜30モル付加したポリオキシエチレン(以下、「POE」と略記することがある)又はポリオキシプロピレン(以下、「POP」と略記することがある)を示す。)が挙げられる。
一般式(VIII)で表される化合物の具体例としては、POE(8)グリセリントリマレエート、POE(3)グリセリントリマレエート、POP(10)グリセリントリマレエート等のPOA(m)グリセリントリマレエート(ここでPOA(m)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して0〜90モル付加したポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンを示す。)等が挙げられる。
一般式(IX)で表される化合物の具体例としては、グリセリンジマレエート、1,4−ブタンジオールジマレエート、1,6−ヘキサンジオールジマレエート等のアルキレンジオールのジマレエート、1,6−ヘキサンジオールジフマレート等のアルキレンジオールのジフマレート、PEG200ジマレエート、PEG600ジマレエート等のポリオキシアルキレングリコールのジマレエート(ここでPEG200、PEG600とは、それぞれ平均分子量200又は600のポリエチレングリコールを示す)、両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンマレエート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)マレエート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/マレイン酸ポリエステル、両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンアジペートマレエート、PEG600ジフマレート等のポリオキシアルキレングリコールのジフマレート、両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンフマレート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)フマレート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/フマル酸ポリエステル等が挙げられる。
当該化合物(C)としては、ゴム組成物のドライ操縦安定性の向上効果などの性能の面から、前記一般式(IX)で表される化合物が好ましく、特に両末端カルボン酸型のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステルが好適である。
当該化合物(C)は、分子量250以上であることが好ましく、さらには250〜5000の範囲であること、特には250〜3000の範囲であることが好ましい。この範囲であると引火点が高く、安全上望ましいばかりでなく、発煙が少なく作業環境上も好ましい。
この(C)成分の化合物(C)は、ゴム組成物のドライ操縦安定性の向上に寄与する。
本発明のゴム組成物においては、(C)成分として、当該化合物(C)を1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その含有量は、前記(A)成分であるゴム成分100質量部に対して、0.2〜8質量部、好ましくは0.3〜7質量部の範囲で選定される。この含有量が0.2質量部未満ではドライ操縦安定性の向上効果が不十分であり、一方、8質量部を超えると加硫速度の低下が認められる。
本発明のゴム組成物においては、物性などを改良する目的で、所望により補強用充填材として、(D)カーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材を、前記(B)成分のシリカと共に含有させることができる。前記カーボンブラックとしては特に制限はなく、例えばSRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等が用いられ、ヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ml/100g以上のカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックを用いることにより、グリップ性能及び耐破壊特性の改良効果は大きくなるが、耐摩耗性に優れるHAF、ISAF、SAFが特に好ましい。
一方、シリカ以外の無機充填材としては、例えば、下記一般式(X)で表される化合物を挙げることができる。
mM1・xSiOy・zH2O ・・・(X)
(式中、M1 は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。尚、上記式において、x、zがともに0である場合には、該無機化合物はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。)
上記式で表わされる無機フィラーとしては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al23・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO32]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23)、クレー(Al23・2SiO2)、カオリン(Al23・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO32]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩などが使用できる。また、前記一般式(I)中のM1がアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
上記式で表されるこれらの無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明においては、補強性及びゴム組成物への分散性などの面から、(D)成分のカーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材とシリカとの合計量が(A)成分であるゴム成分100質量部に対して通常20〜180質量部の範囲になるように、(D)成分のカーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材を3〜80質量部程度割合で含有させるのがよい。
本発明のゴム組成物においては、(B)成分のシリカの性能をさらに向上させる目的で、(E)シランカップリング剤を含有させることができる。
このシランカップリング剤としては、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドなどが挙げられるが、これらの中で補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド及び3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドが好適である。これらのシランカップリング剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物においては、ゴム成分として、分子末端にシリカとの親和性の高い官能基が導入された変性重合体が用いられているため、シランカップリング剤の配合量は、通常の場合より低減することができる。好ましいシランカップリング剤の配合量は、シランカップリング剤の種類などにより異なるが、シリカに対して、通常1〜20質量%の範囲で選定される。この量が少ないとカップリング剤としての効果が充分に発揮されにくく、また、多いとゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがある。カップリング剤としての効果及びゲル化防止などの点から、このシランカップリング剤の好ましい配合量は、5〜15質量%の範囲である。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を含有させることができる。
上記加硫剤としては、硫黄等が挙げられ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、硫黄分として0.1〜10.0質量部が好ましく、0.5〜5.0質量部がより好ましい。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
また、本発明のゴム組成物で使用できるプロセス油としては、例えばパラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用いられる。その使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、100質量部以下であれば加硫ゴムの引張強度、低発熱性が良好となる。
本発明のゴム組成物は、バンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサー等の混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後、加硫を行い、タイヤ用途として、タイヤトレッドに用いられる。また、その他アンダートレッド、サイドウォール、カーカスコーティングゴム、ベルトコーティングゴム、ビードフィラー、チェーファー、ビードコーティングゴム等にも用いることができる。
本発明の空気入りタイヤは、前述の本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させた本発明のゴム組成物が未加硫の段階でタイヤトレッドに加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、低燃費性及び氷雪性能に優れ、かつドライ操縦安定性が良好である。
次に、本発明を実施例により、更に詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られたゴム組成物の加硫ゴム物性は、下記の方法に従って測定した。
(1)ドライ操縦安定性
東洋精機(株)製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度30℃、動歪1%で30℃E’を測定し、比較例1を100として指数表示した。指数の値が大きいほど、ドライ操縦安定性が良好である。
(2)氷雪性能
東洋精機(株)製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度−20℃、動歪1%で−20℃E’を測定し、比較例1のE’の逆数を100として指数表示した。指数の値が大きいほど、氷雪性能が良好である。
(3)低燃費性
東洋精機(株)製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%でtanδを測定し、比較例1のtanδの逆数を100として指数表示した。指数の値が大きいほど、低燃費性が良好である。
製造例1 変性ポリブタジエンの製造
(1)触媒の調製
乾燥・窒素置換された、ゴム詮付容積100ミリリットルのガラスびんに、以下の順番に、ブタジエンのシクロヘキサン溶液(15.2質量%)7.11g、ネオジムネオデカノエートのシクロヘキサン溶液(0.56モル/リットル)0.59ミリリットル、メチルアルミノキサンMAO(東ソーアクゾ製PMAO)のトルエン溶液(アルミニウム濃度として3.23モル/リットル)10.32ミリリットル、水素化ジイソブチルアルミニウム(関東化学製)のヘキサン溶液(0.90モル/リットル)7.77ミリリットルを投入し、室温で2分間熟成した後、塩素化ジエチルアルミニウム(関東化学製)のヘキサン溶液(0.95モル/リットル)1.45ミリリットルを加え室温で、時折攪拌しながら15分間熟成した。こうして得られた触媒溶液中のネオジムの濃度は、0.011モル/リットルであった。
(2)中間重合体の製造
約900ミリリットル容積のゴム栓付きガラスびんを乾燥・窒素置換し、乾燥精製されたブタジエンのシクロヘキサン溶液および乾燥シクロヘキサンを各々投入し、ブタジエン12.5質量%のシクロヘキサン溶液が400g投入された状態とした。次に、前記(1)で調製した触媒溶液2.28ミリリットル(ネオジム換算0.025mmol)を投入し、50℃温水浴中で1.0時間重合を行い、中間重合体を製造した。
(3)変性処理
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPMOS)濃度が1.0モル/リットルのヘキサン溶液を、GPMOSがネオジムに対して23.5モル当量になるように、前記(2)で得た重合液に投入し、50℃にて60分間処理した。
次いで、ソルビタントリオレイン酸エステル(関東化学社製)を1.2ミリリットル加えて、さらに60℃で1時間変性反応を行った後、重合系に老化防止剤2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)のイソプロパノール5質量%溶液2ミリリットルを加えて反応の停止を行い、さらに微量のNS−5を含むイソプロパノール中で再沈殿を行ない、ドラム乾燥することにより、変性ポリブタジエンを得た。この変性ポリブタジエンには、マクロゲルは認められず、100℃ムーニー粘度(ML1+4:100℃)は59であった。
実施例1〜5及び比較例1〜3
第1表に示す配合組成のゴム組成物を調製した。
各ゴム組成物を145℃、33分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第1表に示す。
[注]
1)スチレン−ブタジエン共重合体ゴム:JSR(株)製「SBR1712」、オイル含量27.3質量%の油展SBR
2)ポリブタジエンゴム:JSR(株)製「BR01」
3)製造例1の変性ポリブタジエン
4)東ソー・シリカ(株)製「VN3」
5)N234(ISAF−HS)東海カーボン(株)製「シースト7HM」
6)デグサ社製「Si69」
7)両末端カルボン酸型の平均重合度4.5のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステル(ポリエステル部分の重合度5)
8)N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン:大内新興化学工業社製「ノクラック6C」
9)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド:大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ」
10)ジフェニルグアニジン:大内新興化学工業社製「ノクセラーD」
第1表から分かるように、製造例1で得た変性ポリブタジエンを含有するが、PEGMを含まない比較例2は、比較例1(変性ポリブタジエン及びPEGMのいずれも含まない)に比べて氷雪性能及び低燃費性に優れているが、ドライ操縦安定性が悪い。また、比較例2に比べてシリカ及びカーボンブラック含有量の多い比較例3は、比較例1よりも低燃費性は良好であるが、氷雪性能及びドライ操縦安定性が若干劣る。
実施例1〜5は、比較例2にさらにPEGMを配合したものであり、比較例1〜3に比べて、ドライ操縦安定性、氷雪性能及び低燃費性が総合的に優れている。
実施例6〜10及び比較例4〜6
実施例1〜5及び比較例1〜3のゴム組成物をそれぞれタイヤサイズ185/60R14の乗用車用ラジアルタイヤのトレッドに配設し、実施例6〜10及び比較例4〜6のタイヤを試作し、ドライ操縦安定性、氷雪性能及び低燃費性を評価した。実施例6〜10のタイヤは、比較例4〜6のタイヤに比べて、ドライ操縦安定性、氷雪性能及び低燃費性が総合的に優れていた。
本発明のタイヤトレッド用ゴム組成物は、低燃費性及び氷雪性能に優れ、かつドライ操縦安定性の良好な空気入りタイヤを与えることができる。

Claims (18)

  1. (A)(A−1)シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなる変性共役ジエン系重合体5〜95質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、その100質量部に対し、(B)シリカ10〜150質量部及び(C)同一分子内に、前記ゴム成分に対する反応基A1個以上と前記シリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物0.2〜8質量部を含むことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
  2. さらに、(D)カーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材を、(B)成分のシリカとの合計量が20〜180質量部の範囲になるように3〜80質量部の割合で含む請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  3. さらに、(E)シランカップリング剤を、(B)成分のシリカに対して1〜20質量%の割合で含む請求項1又は2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  4. (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下にヒドロカルビルオキシシラン化合物により第2次変性してなるものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  5. (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  6. (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下に末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基と未反応ヒドロカルビルオキシシラン化合物とを縮合反応させてなるものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  7. (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、第2次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである請求項4に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  8. (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、縮合反応後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである請求項6に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  9. ヒドロカルビルオキシシラン化合物が、下記(a)一般式(I)、(b)一般式(II)、(c)一般式(III)及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
    (a)一般式(I)
    [式中、A1は、(チオ)エポキシ,(チオ)イソシアネート,(チオ)ケトン,(チオ)アルデヒド,イミン,アミド,イソシアヌル酸トリヒドロカルビルエステル,(チオ)カルボン酸エステル,(チオ)カルボン酸の金属塩,カルボン酸無水物,カルボン酸ハロゲン化物及び炭酸ジヒドロカルビルエステルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する一価の基、R1は単結合又は二価の不活性炭化水素基であり、R2及びR3は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、nは0〜2の整数であり、R2が複数ある場合、複数のR2は同一でも異なっていてもよく、OR3が複数ある場合、複数のOR3は同一でも異なっていてもよく、また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。]
    (b)一般式 (II)
    [式中、A2は、環状三級アミン,非環状三級アミン,ピリジン,スルフィド,マルチスルフィド及びニトリルの中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する一価の基、R4は単結合又は二価の不活性炭化水素基、R5及びR6は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、mは0〜2の整数であり、R5が複数ある場合、複数のR5は同一でも異なっていてもよく、OR6が複数ある場合、複数のOR6は同一でも異なっていてもよく、また分子中には活性プロトン及びオニウム塩は含まれない。]
    (c)一般式 (III)
    [式中、A3は、アルコール,チオール,一級アミン及びそのオニウム塩,環状二級アミン及びそのオニウム塩,非環状二級アミン及びそのオニウム塩,環状三級アミンのオニウム塩,非環状三級アミンのオニウム塩,アリール又はアリールアルキルSn結合を有する基、スルフォニル、スルフィニル及びニトリルから選ばれる少なくとも1種の官能基を有する一価の基、R7は単結合又は二価の不活性炭化水素基、R8及びR9は、それぞれ独立に炭素数1〜20の一価の脂肪族炭化水素基又は炭素数6〜18の一価の芳香族炭化水素基を示し、qは0〜2の整数であり、R8が複数ある場合、複数のR8は同一でも異なっていてもよく、OR9が複数ある場合、複数のOR9は同一でも異なっていてもよい。]
  10. 多価アルコールのカルボン酸部分エステルが、ソルビタン脂肪酸のモノエステル,ジエステル又はトリエステルである請求項5、7及び8のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  11. 縮合促進剤が、下記(d)一般式(IV)、(e)一般式(V)及び(f)一般式(VI)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種と水とからなるものである請求項4又は6に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
    (d)一般式(IV)で表される酸化数2のスズの炭素数3〜20のカルボン酸塩
    Sn(OCOR102 ・・・(IV)
    [式中、R10は、炭素数2〜19の有機基であり、複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
    (e)一般式(V)で表される酸化数4のスズ化合物
    11 rSnA4 t1 (4-t-r) ・・・(V)
    [式中、rは1から3の整数、tは1又は2の整数であり、かつt+rは3又は4の整数である。R11は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、B1はヒドロキシル基またはハロゲンである。A4は、(イ)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ロ)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(ハ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ニ)炭素数1〜20のヒドロカルビル基および/または炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換(同一でも異なっていてもよい)されたシロキシ基から選ばれる基であり、R11が複数ある場合は同一でも異なっていてもよく、A4が複数ある場合には同一でも異なっていてもよい。]
    (f)一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物
    5 xTiB2 (4-x) ・・・(VI)
    [式中、xは2または4の整数である。A5は(イ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、(ロ)炭素数1〜30のアルキル基及び/又は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換されたシロキシ基であり、A5が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。B2は、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基であり、B2が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
  12. (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、変性ポリブタジエンである請求項1〜11のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  13. (C)成分における反応基Aが、非芳香族共役2重結合基又は2重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基およびアミド基から選ばれる1種が隣接した基である請求項1〜12のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  14. 反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基である、請求項13に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  15. (C)成分における吸着基Bがカルボキシル基である請求項1〜14のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  16. (C)成分の化合物が、さらにオキシアルキレン基を有する請求項1〜14のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  17. (C)成分の化合物が、両末端カルボン酸型のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステルである請求項16に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
  18. 請求項1〜17のいずれかに記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いてなる空気入りタイヤ。
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