JP2007308653A - タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents
タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2007308653A JP2007308653A JP2006141378A JP2006141378A JP2007308653A JP 2007308653 A JP2007308653 A JP 2007308653A JP 2006141378 A JP2006141378 A JP 2006141378A JP 2006141378 A JP2006141378 A JP 2006141378A JP 2007308653 A JP2007308653 A JP 2007308653A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- rubber composition
- carbon atoms
- compound
- component
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
【解決手段】(A)(A−1)シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなる変性共役ジエン系重合体5〜95質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、その100質量部に対し、(B)シリカ10〜150質量部及び(C)同一分子内に、前記ゴム成分に対する反応基A1個以上と前記シリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物0.2〜8質量部を含むタイヤトレッド用ゴム組成物である。
【選択図】なし
Description
このような発熱の小さいゴム組成物を得るために、これまで、ゴム組成物に使用する充填材の分散性を高める技術開発が数多くなされてきた。その中でも特に、リチウム化合物を用いたアニオン重合で得られるジエン系重合体の重合活性部位を充填材と相互作用を持つ官能基にて修飾する方法が、最も一般的になっている。
このような方法の中で最も代表的なものとして、充填材にカーボンブラックを用い、重合活性部位をスズ化合物にて修飾する方法(例えば特許文献1参照)、同様にカーボンブラックを用い、重合活性末端にアミノ基を導入する方法(例えば特許文献2参照)などが知られている。
このような良好な低燃費性と良好なウェット性能とを同時にタイヤに与えるゴム組成物を得る方法として、これまで一般的に用いられてきた補強用充填材であるカーボンブラックに変えてシリカを用いる方法がすでに行われている。
しかしながら、シリカを補強用充填材として用いた場合、カーボンブラックと比較して、ゴム組成物の破壊強度及び耐摩耗特性が著しく低下するのを免れないことも明らかとなっている。また、シリカの分散性が悪く、混練りを行う際の作業性についても、現実にタイヤを製造する上で大きな問題となってきている。
そこで、アルキルリチウム又はリチウムアミドを重合開始剤とするアニオン重合により得られた重合体の活性末端に、ジアルキルアミノ基を有するアルコキシシランを導入した変性重合体が開示されている(例えば特許文献3参照)。この変性重合体を用いる場合、良好な作業性と共に、シリカ配合に対する補強性及びシリカとカーボンブラックの両者に対する一定の分散効果が得られるものの、必ずしも十分に満足し得るとは云えなかった。
ところで、従来のスタッドレスタイヤは、氷雪上性能を向上させるためにガラス転移点(Tg)を下げ、低温(ここで、低温とは、氷雪上走行時の温度であり、−20〜0℃程度である)での弾性率を低く設定したものが多い。しかしながら、一般に低温での弾性率を下げると高温での弾性率も低下する傾向があるため、従来のスタッドレスタイヤは、発熱性及び転がり抵抗が高く、発熱耐久性及び転がり抵抗性が市場の要求に充分に対応できていないという問題があった。
一方、タイヤサイドウォールゴムやタイヤトレッドゴムなどで特に重要なシス−1,4−ポリブタジエンなどのシス−1,4−結合の含量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端に、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物を反応させてなる変性共役ジエン系重合体についての技術が開示されている(例えば特許文献4参照)。
しかしながら、このような変性共役ジエン系重合体を含むゴム組成物は、低燃費性及び氷雪性能は大きく向上するものの、ドライ操縦安定性が低下するという問題があった。
また、ドライ操縦安定性を向上させるには、補強用充填材の配合量を増やせばよいことが知られているが、この場合、低燃費性及び氷雪性能が低下する。
すなわち、本発明は、
(1)(A)(A−1)シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなる変性共役ジエン系重合体5〜95質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、その100質量部に対し、(B)シリカ10〜150質量部、及び(C)同一分子内に、前記ゴム成分に対する反応基A1個以上と前記シリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物0.2〜8質量部を含むことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物、
(2)さらに、(D)カーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材を、 (B)成分のシリカとの合計量が20〜180質量部の範囲になるように3〜80質量部の割合で含む上記(1)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(4)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下にヒドロカルビルオキシシラン化合物により第2次変性してなるものである上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(5)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(6)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下に末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基と未反応ヒドロカルビルオキシシラン化合物とを縮合反応させてなるものである上記(1)〜(3)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(7)(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、第2次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである上記(4)項に
記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(9)ヒドロカルビルオキシシラン化合物が、下記(a)一般式(I)、(b)一般式(II)、(c)一般式(III)及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である上記(1)〜(8)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(a)一般式(I)
(b)一般式(II)
(c)一般式(III)
(10)多価アルコールのカルボン酸部分エステルが、ソルビタン脂肪酸のモノエステル、ジエステル又はトリエステルである上記(5)、(7)及び(8)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(11)縮合促進剤が、下記(d)一般式(IV)、(e)一般式(V)及び(f)一般式(VI)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種と水とからなるものである上記(4)又は(6)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(d)一般式(IV)で表される酸化数2のスズの炭素数3〜20のカルボン酸塩
Sn(OCOR10)2 ・・・(IV)
[式中、R10は、炭素数2〜19の有機基であり、複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(e)一般式(V)で表される酸化数4のスズ化合物
R11 rSnA4 tB1 (4-t-r) ・・・(V)
[式中、rは1から3の整数、tは1又は2の整数であり、かつt+rは3又は4の整数である。R11は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、B1はヒドロキシル基またはハロゲンである。A4は、(イ)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ロ)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(ハ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ニ)炭素数1〜20のヒドロカルビル基および/または炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換(同一でも異なっていてもよい)されたシロキシ基から選ばれる基であり、R11が複数ある場合は同一でも異なっていてもよく、A4が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(f)一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物
A5 xTiB2 (4-x) ・・・(VI)
[式中、xは2または4の整数である。A5は(イ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、(ロ)炭素数1〜30のアルキル基及び/又は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換されたシロキシ基であり、A5が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。B2は、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基であり、B2が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(13)(C)成分における反応基Aが、非芳香族共役2重結合基又は2重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基およびアミド基から選ばれる1種が隣接した基である上記(1)〜(12)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(14)反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基である上記(13)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(15)(C)成分における吸着基Bがカルボキシル基である上記(1)〜(14)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(16)(C)成分の化合物が、さらにオキシアルキレン基を有する上記(1)〜(14)項のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、
(17)(C)成分の化合物が、両末端カルボン酸型のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステルである上記(16)項に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物、及び
(18)上記(1)〜(17)項のいずれかに記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いてなる空気入りタイヤ、
を提供するものである。
前記(A)成分のゴム成分に含まれる(A−1)変性共役ジエン系重合体としては、シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなるものが用いられる。
当該変性ジエン系重合体の中間体として用いられるシス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の活性末端を有する共役ジエン系重合体は、例えば原料モノマーの共役ジエン化合物を、下記の重合触媒を用い、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法などの方法、好ましくは溶液重合法にて重合することにより、製造することができる。重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。
原料モノマーの共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン;イソプレン;1,3−ペンタジエン;2,3−ジメチルブタジエン;2−フェニル−1,3−ブタジエン;1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、1,3−ブタジエンが特に好ましい。
また、これらの共役ジエン化合物に少量の他の炭化水素系モノマーを共存させてもよいが、共役ジエン化合物は、全モノマー中80モル%以上であることが好ましい。
[(x)成分]
下記の(x1)〜(x4)から選ばれる希土類化合物で、そのまま不活性有機溶媒溶液として用いても、不活性固体上に担持して用いてもよい。
(x1)酸化数3の希土類化合物で、炭素数2〜30のカルボキシル基、炭素数2〜30のアルコキシ基、炭素数6〜30のアリーロキシ基、および炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基の内から自由に選ばれる配位子を合計三つ有するもの、またはこれとルイス塩基化合物(特に、遊離カルボン酸、遊離アルコール、1,3−ジケトン、環状エーテル、直鎖状エーテル、トリヒドロカルビルホスフィン、トリヒドロカルビルホスファイト等から選ばれる)の錯化合物である。具体的には、ネオジムトリ−2−エチルヘキサノエート、それとアセチルアセトンとの錯化合物、ネオジムトリネオデカノエート、それとアセチルアセトンとの錯化合物、ネオジムトリ−n−ブトキシドなどがある。
(x2)希土類の3ハロゲン化物とルイス塩基の錯化合物である。例えばネオジム三塩化物のTHF錯体がある。
(x3)少なくとも一つの(置換)アリル基が直接希土類原子に結合した、酸化数3の有機希土類化合物である。例えばテトラアリルネオジムとリチウムの塩がある。
(x4)少なくともひとつの(置換)シクロペンタジエニル基が直接希土類原子に結合した酸化数2または3の有機希土類化合物、またはこの化合物と、トリアルキルアルミニウムまたは非配位性アニオンと対カチオンからなるイオン性化合物との反応生成物である。例えばジメチルアルミニウム(μ−ジメチル)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)サマリウムがある。
上記希土類化合物の希土類元素としては、ランタン、ネオジム、プラセオジム、サマリウム、ガドリニウムが好ましく、更に好ましくはランタン、ネオジム、サマリウムである。
上記(x)成分の中では、ネオジムのカルボン酸塩及びサマリウムの置換シクロペンタジエニル化合物が好ましい。
次の一つから選ばれる少なくとも1種類の有機アルミニウム化合物で、複数を同時に用いることができる。
(y1)式R12 3A1であらわされるトリヒドロカルビルアルミニウム化合物(ただし、R12は炭素数1〜30の炭化水素基で、互いに同一であっても異なっていてもよい)
(y2)式R13 2A1HまたはR13A1H2であらわされるヒドロカルビルアルミニウム水素化物(ただし、R13は炭素数1〜30の炭化水素基で、互いに同一であっても異なっていてもよい)
(y3)炭素数1〜30の炭化水素基をもつヒドロカルビルアルミノキサン化合物である。
上記(y)成分としては、例えばトリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムヒドリド、アルキルアルミニウムジヒドリド、アルキルアルミノキサンがある。これらの化合物は混合して用いてもよい。(y)成分の中では、アルミノキサンと他の有機アルミニウム化合物との併用が好ましい。
[(z)成分]
次の一から選ばれる化合物であるが、(x)がハロゲンまたは非配位性アニオンを含む場合、および(y)がアルミノキサンを含む場合は必ずしも必要ない。
(z1)加水分解可能なハロゲンを有する周期表(短周期型)II、III、IV族に属する元素の無機または有機化合物またはこれらとルイス塩基の錯化合物である。例えばアルキルアルミニウム二塩化物、ジアルキルアルミニウム塩化物、四塩化珪素、四塩化スズ、塩化亜鉛とアルコール等ルイス塩基との錯体、塩化マグネシウムとアルコール等ルイス塩基との錯体などである。
(z2)少なくとも一つの三級アルキルハライド、ベンジルハライド、及びアリールハライドから選ばれる構造を有する有機ハロゲン化物である。例えば塩化ベンジル、塩化t−ブチル、臭化ベンジル、臭化t−ブチルなどである。
(z3)亜鉛のハロゲン化物又はこれとルイス塩基の錯化合物である。
(z4)非配位性アニオンと対カチオンからなるイオン性化合物である。例えばトリフェニルカルボニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートが好ましく用いられる。
また、(x)成分又は(z)成分の一部又は全部を不活性な固体上に担持して用いてもよく、この場合はいわゆる気相重合で行うことができる。
上記触媒の使用量は、適宜設定することができるが、通常(x)成分はモノマー100g当たり0.001〜0.5ミリモル程度である。また、モル比で(y)成分/(x)成分は5〜1000程度、(z)成分/(x)成分は0.5〜10程度である。
溶液重合の場合において用いられる溶媒としては、反応に不活性な有機溶媒、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶媒がある。具体的には、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく二種以上を混合して用いてもよい。
この重合反応における温度は、好ましくは−80〜150℃、さらに好ましくは−20〜120℃の範囲で選定される。重合反応は、発生圧力下で行うことができるが、通常はモノマーを実質的に液相に保つに十分な圧力で操作することが望ましい。すなわち、圧力は重合される個々の物質や用いる重合媒体及び重合温度にもよるが、所望ならばより高い圧力を用いることができ、このような圧力は重合反応に関して不活性なガスで反応器を加圧する等の適当な方法で得られる。
この重合においては、触媒、溶媒、モノマーなど、重合に関与する全ての原材料は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン性化合物などの反応阻害物質を実質的に除去したものを用いることが望ましい。
まず第1の態様は、前記中間重合体の活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下にヒドロカルビルオキシシラン化合物により第2次変性してなる変性共役ジエン系重合体である。
第2の態様は、前記中間重合体の活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
第3の態様は、前記中間重合体の活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下に末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基と未反応ヒドロカルビルオキシシラン化合物とを縮合反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
第4の態様は、前期第1の態様において、第2次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
第5の態様は、前記第3の態様において、縮合反応後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなる変性共役ジエン系重合体である。
また、変性に用いられるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、下記(a)一般式(I)、(b)一般式(II)、(c)一般式(III)及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物を挙げることができる。
[(a)ヒドロカルビルオキシシラン化合物]
このヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一般式(I)
で表される化合物及び/又はその部分縮合物である。
R1のうちの二価の不活性炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキレン基を好ましく挙げることができる。このアルキレン基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよいが、特に直鎖状のものが好適である。この直鎖状のアルキレン基の例としては、メチレン基,エチレン基,トリメチレン基,テトラメチレン基,ペンタメチレン基,ヘキサメチレン基,オクタメチレン基,デカメチレン基,ドデカメチレン基などが挙げられる。
R2及びR3としては、炭素数1〜20のアルキル基,炭素数2〜18のアルケニル基,炭素数6〜18のアリール基,炭素数7〜18のアラルキル基などを挙げることができる。ここで、上記アルキル基及びアルケニル基は直鎖状,枝分かれ状,環状のいずれであってもよく、その例としては、メチル基,エチル基,n−プロピル基,イソプロピル基,n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,tert−ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,ドデシル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,ビニル基,プロぺニル基,アリル基,ヘキセニル基,オクテニル基,シクロペンテニル基,シクロヘキセニル基などが挙げられる。
また、該アリール基は、芳香環上に低級アルキル基などの置換基を有していてもよく、その例としては、フェニル基,トリル基,キシリル基,ナフチル基などが挙げられる。さらに該アラルキル基は、芳香環上に低級アルキル基などの置換基を有していてもよく、その例としては、ベンジル基,フェネチル基,ナフチルメチル基などが挙げられる。
nは0〜2の整数であるが、0が好ましく、また、この分子中には活性プロトン及びオニウム塩を有しないことが必要である。
また、イミン基含有ヒドロカルビルオキシシアン化合物として、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(1−メチルエチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−エチリデン−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン,N−(シクロヘキシリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン及びこれらのトリエトキシシリル化合物に対応するトリメトキシシリル化合物,メチルジエトキシシリル化合物,エチルジエトキシシリル化合物,メチルジメトキシシリル化合物,エチルジメトキシシリル化合物などを好ましく挙げることができるが、これらの中で特に、N−(1−メチルプロピリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン及びN−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミンが好適である。
また、カルボン酸エステル基含有化合物としては、3−メタクリロイロキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロイロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリイソプロポキシシランなどが挙げられ、この内、好ましいのは3-メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシランである。さらに、イソシアネート基含有化合物としては、3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルメチルジエトキシシラン、3−イソシアナトプロピルトリイソプロポキシシランなどが挙げられ、内、好ましいのは3−イソシアナトプロピルトリエトキシシランである。また、カルボン酸無水物含有化合物としては、3-トリエトキシシリルプロピルサクシニック無水物、3−トリメトキシシリルプロピルサクシニック無水物、3−メチルジエトキシシリルプロピルサクシニック無水物などが挙げられ、この内、好ましいのは3−トリエトキシシリルプロピルサクシニック無水物である。
[(b)ヒドロカルビルオキシシラン化合物]
このヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一般式(II)
で表される化合物及び/又はその部分縮合物である。
この一般式(II)表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物及び/又は、その部分縮合物は、活性末端との直接反応は実質的に起こらず、反応系に未反応として残存するため、活性末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基との縮合に消費される。
この一般式(II)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えば非環状三級アミン基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物として、3−ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン,3−ジメチルアミノプロピル(トリメトキシ)シラン,3−ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン,3−ジエチルアミノプロピル(トリメトキシ )シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリエトキシ)シラン、2−ジメチルアミノエチル(トリメトキシ)シラン、3−ジメチルアミノプロピル(ジエトキシ)メチルシラン、3−ジブチルアミノプロピル(トリエトキシ)シランなどが挙げることができるが、これらの中で、3−ジエチルアミノプロピル(トリエトキシ)シラン及び3−ジメチルアミノプロピル(トリエトキシ)シランが好適である。
また、環状三級アミン基含有ヒドロカルビルオキシシラン化合物として、3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリメトキシ)シラン,(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリメトキシ)シラン,(1−ヘキサメチレンイミノ)メチル(トリエトキシ)シラン,2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリエトキシ)シラン,2−(1−ヘキサメチレンイミノ)エチル(トリメトキシ)シラン,3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ピロリジニル)プロピル(トリメトキシ)シラン,3−(1−ヘプタメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ドデカメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シラン,3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)メチルシラン,3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(ジエトキシ)エチルシランを好ましく挙げることができる。特に3−(1−ヘキサメチレンイミノ)プロピル(トリエトキシ)シランが好適である。
さらに、その他のヒドロカルビルオキシシラン化合物として、2−(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、2−(トリエトキシシリルエチル)ピリジン、4−エチルピリジンなどを挙げることができる。
[(c)ヒドロカルビルオキシシラン化合物]
このヒドロカルビルオキシシラン化合物は、一般式(III)
で表される化合物及び/又は部分縮合物である。
この一般式(III)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えば3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、メルカプトメチルトリメトキシシラン、メルカプトメチルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノフェニルトリエトキシシラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリメトキシシラン、3−(N−メチルアミノ)プロピルトリエトキシシラン、オクタデシルジメチル(3−トリメチルシリルプロピル)アンモニウムクロリド、オクタデシルジメチル(3−トリエチルシリルプロピル)アンモニウムクロリド、シアノメチルトリメトキシシラン、シアノメチルトリエトキシシラン、スルホニルメチルトリメトキシシラン、スルホニルメチルトリエトキシシラン、スルフィニルメチルトリメトキシシラン、スルフィニルメチルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
なお、前記の一般式、(I)、(II)、(III)で表されるヒドロカルビルオキシシラン化合物の部分縮合物とは、ヒドロカルビルオキシシラン化合物のSiORの一部(全部ではない)が縮合によりSiOSi結合したものを言う。
本発明において、縮合促進剤の存在下にて、残存又は新たに加えられたヒドロカルビルオキシシラン化合物と反応させる前記第1の態様、第3の態様、第4の態様、及び第5の態様の場合には、まず活性末端を有する中間重合体と、反応系に加えられた実質上化学量論的量のヒドロカルビルオキシシラン化合物とが反応して、実質的に該末端の全てにヒドロカルビルオキシシリル基が導入され(第1次変性)、さらに上記で導入されたヒドロカルビルオキシシリル基にヒドロカルビルオキシシラン化合物を反応させることにより、該活性末端に当量より多くのヒドロカルビルオキシシラン化合物残基が導入される。このため、低発熱性や加工性に一層の効果が得られるので、これらの態様は前記第2の態様よりも好ましい。
前記変性反応の温度は、共役ジエン系重合体の重合温度をそのまま用いることができる。具体的には20から100℃が好ましい範囲として挙げられる。温度が低くなると重合体の粘度が上昇する傾向があり、温度が高くなると重合活性末端が失活し易くなるので好ましくない。
次に、前記第2次変性を促進するためには、縮合促進剤の存在下で行なうことが好ましい。この縮合促進剤としては、一般にアルコキシ縮合硬化型室温架橋(RTV)シリコーンのための硬化触媒として知られている金属化合物と、水との組み合わせが使用できる。たとえば、スズのカルボン酸塩およびまたはチタンアルコキシドと水との組み合わせを好ましく挙げることが出来る。縮合促進剤の水の反応系中への投入方法には特に制限が無い。アルコール等の水と相溶な有機溶媒の溶液としてもよいし、種々の化学工学的手法を用いて水を直接炭化水素溶液中に注入・分散・溶解させてもよい。
(d)一般式(IV)で表される酸化数2のスズの炭素数3〜20のカルボン酸塩:
Sn(OCOR10)2 ・・・(IV)
[式中、R10は、炭素数2〜19の有機基であり、複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(e)一般式(V)で表される酸化数4のスズ化合物:
R11 rSnA4 tB1 (4-t-r) ・・・(V)
[式中、rは1〜3の整数、tは1又は2の整数であり、かつt+rは3又は4の整数である。R11は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、B1はヒドロキシル基またはハロゲンである。A4は、(イ)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ロ)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(ハ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ニ)炭素数1〜20のヒドロカルビル基および/または炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換(同一でも異なっていてもよい)されたシロキシ基から選ばれる基であり、R11が複数ある場合は同一でも異なっていてもよく、A4が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(f)一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物:
A5 xTiB2 (4-x) ・・・(VI)
[式中、xは2または4の整数である。A5は(イ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、(ロ)炭素数1〜30のアルキル基及び/又は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換されたシロキシ基であり、A5が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。B2は、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基であり、B2が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
また、前記(f)の一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物としては、酸化数4のチタンのテトラアルコキシド又はテトラキス(トリヒドロカルビルオキシシロキシド)、あるいはジイソプロポキシビス(アセチルアセトネート)チタンなどのジアルコキシビス(1,3−ジケトネート)チタン(チタンキレート化合物)などが挙げられる。
縮合促進剤を形成する金属化合物及び水は、反応系に別々に投入しても、使用直前に混合して混合物として投入してもよいが、混合物の長期保存は金属化合物の分解を招くので好ましくない。
この縮合促進剤の使用量として、前記金属化合物の金属および反応に有効な水のモル数が、反応系内に存在するヒドロカルビルオキシシリル基総量に対するモル比が、共に0.1以上が好ましい。上限は目的や反応条件によっても異なるが、縮合処理以前の段階で重合体末端に縮合されたヒドロカルビルオキシシリル基総量に対するモル比が0.5〜3程度の有効な水が存在することが好ましい。前記金属化合物の金属と反応に有効な水とのモル比は求められる反応条件によっても異なるが、1:0.5〜1:20程度が好適である。
ここで、多価アルコールのカルボン酸部分エステルとは、多価アルコールとカルボン酸とのエステルであり、かつ水酸基を一つ以上有する部分エステルを意味する。具体的には、炭素数4以上の糖類又は変性糖類と脂肪酸とのエステルが好ましく用いられる。このエステルは、さらに好ましくは、(1)多価アルコールの脂肪酸部分エステル、特に炭素数10〜20の飽和高級脂肪酸又は不飽和高級脂肪酸と多価アルコールとの部分エステル(モノエステル、ジエステル、トリエステルのいずれでもよい)、(2)多価カルボン酸と高級アルコールの部分エステルを、多価アルコールに1ないし3個結合させたエステル化合物などが挙げられる。
多価アルコールの脂肪酸部分エステルの中ではソルビタン脂肪酸エステルが好ましく、具体的には、ソルビタンモノラウリン酸エステル,ソルビタンモノパルミチン酸エステル,ソルビタンモノステアリン酸エステル,ソルビタントリステアリン酸エステル,ソルビタンモノオレイン酸エステル及びソルビタントリオレイン酸エステルなどが挙げられる。
また、市販品としては、ICI社の商標としての「SPAN60」(ソルビタンステアリン酸エステル),「SPAN80」(ソルビタンモノオレイン酸エステル),「SPAN85」(ソルビタントリオレイン酸エステル)などがある。
当該部分エステルの添加量は、中間重合体に付与されたヒドロカルビルオキシシリル基の1モルに対して0.2〜10モル程度、特に1〜10モルが好ましい。
この(A−1)成分の変性共役ジエン系重合体は、補強用充填材、特にシリカに対する分散改良効果が大きく、ゴム組成物の低燃費性及び氷雪性能の向上に寄与する。
本発明のゴム組成物においては、(A)ゴム成分中の当該変性共役ジエン系重合体の含有量は、5〜95質量%、好ましくは10〜60質量%の範囲である。この含有量が5質量%未満では氷雪性能及び低燃費性の向上効果が不十分であり、一方95質量%を超えると作業性が悪化する。
一方(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムにおけるジエン系合成ゴムとしては、例えばポリイソプレン合成ゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタンジエンゴム(SBR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン−プロピレン三元共重合体ゴムなどが挙げられる。この(A−2)成分の天然ゴムやジエン系合成ゴムは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、このゴム成分には、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR、EPDM)を含むことができるし、前記ゴム成分の一部が多官能型、例えば四塩化スズのような変性剤を用いることにより、分岐構造を有しているものでもよい。
このシリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等が挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びにウェットグリップ性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。この湿式シリカは、補強性、加工性、ウェットグリップ性、耐摩耗性のバランスなどの面から、BET法による窒素吸着比表面積(N2SA)が140〜280m2/gであることが好ましく、170〜250m2/gであることがより好ましい。好適な湿式シリカとしては、例えば東ソー・シリカ(株)製のAQ、VN3、LP、NA等、デグッサ社製のウルトラジルVN3(N2SA:210m2/g)等が挙げられる。
当該シリカの含有量は、前記(A)成分であるゴム成分100質量部に対して、10〜150質量部、好ましくは30〜80質量部の範囲で選定される。当該シリカの含有量が10質量部未満では、後述する(C)成分の化合物によるドライ操縦安定性の向上効果が不十分であるし、150質量部を超えると作業性及び転がり抵抗が悪化する。
本発明のゴム組成物においては、(C)成分として、同一分子内に、前記(A)成分であるゴム成分に対する反応基A1個以上と前記(B)成分のシリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物(以下、化合物(C)と称することがある。)が用いられる。
当該化合物(C)としては、反応基Aがマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸又はソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であることが好ましく、中でもマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸から誘導される基、特にはマレイン酸、アクリル酸から誘導される基であることが最も好ましい。吸着基Bに関しては、カルボキシル基が好ましい。また、化合物(C)はさらにオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基を有することによって、ゴムとの相溶性が向上し、シリカ等の無機充填材との親和性が良好となる。オキシアルキレン基の平均付加モル数は、ゴムに対する反応基Aの個数1個当たり、1〜30モルの範囲であることが好ましく、さらには1〜20モル、特には2〜15モルの範囲であることが好ましい。
HOOC−CH=CH−COO−R21−OOC−CH=CH−COOH
・・・(IX)
一般式(IX)において、R21は、式−R22O−で示される基、式−(R23O)s−で示される基、式−CH2CH(OH)CH2O−で示される基又は式−(R24O−COR25−COO−)tR24O−で示される基である。ここで、R22は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜18のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数4〜12のアルキレン基である。またR23は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数であり、好ましくは2〜40、さらに好ましくは4〜30の数である。R24は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基、2価の芳香族炭化水素基又は−(R26O)uR26−であり(R26は炭素数2〜4のアルキレン基、uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜15の数である)、R25は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜12のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基である。tは平均値で1〜30、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜15の数である。
一般式(VIII)で表される化合物の具体例としては、POE(8)グリセリントリマレエート、POE(3)グリセリントリマレエート、POP(10)グリセリントリマレエート等のPOA(m)グリセリントリマレエート(ここでPOA(m)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して0〜90モル付加したポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンを示す。)等が挙げられる。
当該化合物(C)としては、ゴム組成物のドライ操縦安定性の向上効果などの性能の面から、前記一般式(IX)で表される化合物が好ましく、特に両末端カルボン酸型のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステルが好適である。
この(C)成分の化合物(C)は、ゴム組成物のドライ操縦安定性の向上に寄与する。
本発明のゴム組成物においては、(C)成分として、当該化合物(C)を1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その含有量は、前記(A)成分であるゴム成分100質量部に対して、0.2〜8質量部、好ましくは0.3〜7質量部の範囲で選定される。この含有量が0.2質量部未満ではドライ操縦安定性の向上効果が不十分であり、一方、8質量部を超えると加硫速度の低下が認められる。
一方、シリカ以外の無機充填材としては、例えば、下記一般式(X)で表される化合物を挙げることができる。
(式中、M1 は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり、m、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。尚、上記式において、x、zがともに0である場合には、該無機化合物はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。)
上記式で表わされる無機フィラーとしては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al2O3)、ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al2O3・H2O)、ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3]、炭酸アルミニウム[Al2(CO3)2]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)2]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)、タルク(3MgO・4SiO2・H2O)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O)、チタン白(TiO2)、チタン黒(TiO2n-1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)2]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al2O3)、クレー(Al2O3・2SiO2)、カオリン(Al2O3・2SiO2・2H2O)、パイロフィライト(Al2O3・4SiO2・H2O)、ベントナイト(Al2O3・4SiO2・2H2O)、ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等)、ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等)、ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al2O3・CaO・2SiO2等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4)、炭酸カルシウム(CaCO3)、酸化ジルコニウム(ZrO2)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)2・nH2O]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO3)2]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩などが使用できる。また、前記一般式(I)中のM1がアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。
上記式で表されるこれらの無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
本発明のゴム組成物においては、(B)成分のシリカの性能をさらに向上させる目的で、(E)シランカップリング剤を含有させることができる。
このシランカップリング剤としては、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドなどが挙げられるが、これらの中で補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド及び3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドが好適である。これらのシランカップリング剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸等を含有させることができる。
本発明で使用できる加硫促進剤は、特に限定されるものではないが、例えば、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジスルフィド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系、あるいはDPG(ジフェニルグアニジン)等のグアニジン系の加硫促進剤等を挙げることができ、その使用量は、ゴム成分100質量部に対し、0.1〜5.0質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜3.0質量部である。
また、本発明のゴム組成物で使用できるプロセス油としては、例えばパラフィン系、ナフテン系、アロマチック系等を挙げることができる。引張強度、耐摩耗性を重視する用途にはアロマチック系が、ヒステリシスロス、低温特性を重視する用途にはナフテン系又はパラフィン系が用いられる。その使用量は、ゴム成分100質量部に対して、0〜100質量部が好ましく、100質量部以下であれば加硫ゴムの引張強度、低発熱性が良好となる。
本発明の空気入りタイヤは、前述の本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて、上記のように各種薬品を含有させた本発明のゴム組成物が未加硫の段階でタイヤトレッドに加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
このようにして得られた本発明の空気入りタイヤは、低燃費性及び氷雪性能に優れ、かつドライ操縦安定性が良好である。
なお、各例で得られたゴム組成物の加硫ゴム物性は、下記の方法に従って測定した。
(1)ドライ操縦安定性
東洋精機(株)製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度30℃、動歪1%で30℃E’を測定し、比較例1を100として指数表示した。指数の値が大きいほど、ドライ操縦安定性が良好である。
(2)氷雪性能
東洋精機(株)製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度−20℃、動歪1%で−20℃E’を測定し、比較例1のE’の逆数を100として指数表示した。指数の値が大きいほど、氷雪性能が良好である。
(3)低燃費性
東洋精機(株)製、スペクトロメーター(動的粘弾性測定試験機)を用い、周波数52Hz、初期歪10%、測定温度60℃、動歪1%でtanδを測定し、比較例1のtanδの逆数を100として指数表示した。指数の値が大きいほど、低燃費性が良好である。
(1)触媒の調製
乾燥・窒素置換された、ゴム詮付容積100ミリリットルのガラスびんに、以下の順番に、ブタジエンのシクロヘキサン溶液(15.2質量%)7.11g、ネオジムネオデカノエートのシクロヘキサン溶液(0.56モル/リットル)0.59ミリリットル、メチルアルミノキサンMAO(東ソーアクゾ製PMAO)のトルエン溶液(アルミニウム濃度として3.23モル/リットル)10.32ミリリットル、水素化ジイソブチルアルミニウム(関東化学製)のヘキサン溶液(0.90モル/リットル)7.77ミリリットルを投入し、室温で2分間熟成した後、塩素化ジエチルアルミニウム(関東化学製)のヘキサン溶液(0.95モル/リットル)1.45ミリリットルを加え室温で、時折攪拌しながら15分間熟成した。こうして得られた触媒溶液中のネオジムの濃度は、0.011モル/リットルであった。
(2)中間重合体の製造
約900ミリリットル容積のゴム栓付きガラスびんを乾燥・窒素置換し、乾燥精製されたブタジエンのシクロヘキサン溶液および乾燥シクロヘキサンを各々投入し、ブタジエン12.5質量%のシクロヘキサン溶液が400g投入された状態とした。次に、前記(1)で調製した触媒溶液2.28ミリリットル(ネオジム換算0.025mmol)を投入し、50℃温水浴中で1.0時間重合を行い、中間重合体を製造した。
(3)変性処理
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPMOS)濃度が1.0モル/リットルのヘキサン溶液を、GPMOSがネオジムに対して23.5モル当量になるように、前記(2)で得た重合液に投入し、50℃にて60分間処理した。
次いで、ソルビタントリオレイン酸エステル(関東化学社製)を1.2ミリリットル加えて、さらに60℃で1時間変性反応を行った後、重合系に老化防止剤2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)(NS−5)のイソプロパノール5質量%溶液2ミリリットルを加えて反応の停止を行い、さらに微量のNS−5を含むイソプロパノール中で再沈殿を行ない、ドラム乾燥することにより、変性ポリブタジエンを得た。この変性ポリブタジエンには、マクロゲルは認められず、100℃ムーニー粘度(ML1+4:100℃)は59であった。
第1表に示す配合組成のゴム組成物を調製した。
各ゴム組成物を145℃、33分間の条件で加硫し、加硫ゴムの物性を測定した。その結果を第1表に示す。
1)スチレン−ブタジエン共重合体ゴム:JSR(株)製「SBR1712」、オイル含量27.3質量%の油展SBR
2)ポリブタジエンゴム:JSR(株)製「BR01」
3)製造例1の変性ポリブタジエン
4)東ソー・シリカ(株)製「VN3」
5)N234(ISAF−HS)東海カーボン(株)製「シースト7HM」
6)デグサ社製「Si69」
7)両末端カルボン酸型の平均重合度4.5のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステル(ポリエステル部分の重合度5)
8)N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン:大内新興化学工業社製「ノクラック6C」
9)N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド:大内新興化学工業社製「ノクセラーCZ」
10)ジフェニルグアニジン:大内新興化学工業社製「ノクセラーD」
実施例1〜5は、比較例2にさらにPEGMを配合したものであり、比較例1〜3に比べて、ドライ操縦安定性、氷雪性能及び低燃費性が総合的に優れている。
実施例1〜5及び比較例1〜3のゴム組成物をそれぞれタイヤサイズ185/60R14の乗用車用ラジアルタイヤのトレッドに配設し、実施例6〜10及び比較例4〜6のタイヤを試作し、ドライ操縦安定性、氷雪性能及び低燃費性を評価した。実施例6〜10のタイヤは、比較例4〜6のタイヤに比べて、ドライ操縦安定性、氷雪性能及び低燃費性が総合的に優れていた。
Claims (18)
- (A)(A−1)シス−1,4−結合の含有量が75モル%以上の共役ジエン系重合体の活性末端を、少なくともヒドロカルビルオキシシラン化合物により変性してなる変性共役ジエン系重合体5〜95質量%と、(A−2)天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを含むゴム成分と、その100質量部に対し、(B)シリカ10〜150質量部及び(C)同一分子内に、前記ゴム成分に対する反応基A1個以上と前記シリカに対する吸着基B2個以上を有する化合物0.2〜8質量部を含むことを特徴とするタイヤトレッド用ゴム組成物。
- さらに、(D)カーボンブラック及び/又はシリカ以外の無機充填材を、(B)成分のシリカとの合計量が20〜180質量部の範囲になるように3〜80質量部の割合で含む請求項1に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- さらに、(E)シランカップリング剤を、(B)成分のシリカに対して1〜20質量%の割合で含む請求項1又は2に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下にヒドロカルビルオキシシラン化合物により第2次変性してなるものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、活性末端をヒドロカルビルオキシシラン化合物により第1次変性後、さらに縮合促進剤の存在下に末端に導入されたヒドロカルビルオキシシラン化合物残基と未反応ヒドロカルビルオキシシラン化合物とを縮合反応させてなるものである請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、第2次変性後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである請求項4に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、縮合反応後、さらに多価アルコールのカルボン酸部分エステルと反応させてなるものである請求項6に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- ヒドロカルビルオキシシラン化合物が、下記(a)一般式(I)、(b)一般式(II)、(c)一般式(III)及びその部分縮合物から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1〜8のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
(a)一般式(I)
(b)一般式 (II)
(c)一般式 (III)
- 多価アルコールのカルボン酸部分エステルが、ソルビタン脂肪酸のモノエステル,ジエステル又はトリエステルである請求項5、7及び8のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- 縮合促進剤が、下記(d)一般式(IV)、(e)一般式(V)及び(f)一般式(VI)で表される化合物の中から選ばれる少なくとも1種と水とからなるものである請求項4又は6に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
(d)一般式(IV)で表される酸化数2のスズの炭素数3〜20のカルボン酸塩
Sn(OCOR10)2 ・・・(IV)
[式中、R10は、炭素数2〜19の有機基であり、複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。]
(e)一般式(V)で表される酸化数4のスズ化合物
R11 rSnA4 tB1 (4-t-r) ・・・(V)
[式中、rは1から3の整数、tは1又は2の整数であり、かつt+rは3又は4の整数である。R11は炭素数1〜30の脂肪族炭化水素基、B1はヒドロキシル基またはハロゲンである。A4は、(イ)炭素数2〜30の脂肪族カルボン酸残基、(ロ)炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基、(ハ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、及び(ニ)炭素数1〜20のヒドロカルビル基および/または炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換(同一でも異なっていてもよい)されたシロキシ基から選ばれる基であり、R11が複数ある場合は同一でも異なっていてもよく、A4が複数ある場合には同一でも異なっていてもよい。]
(f)一般式(VI)で表される酸化数4のチタン化合物
A5 xTiB2 (4-x) ・・・(VI)
[式中、xは2または4の整数である。A5は(イ)炭素数3〜30のヒドロカルビルオキシ基、(ロ)炭素数1〜30のアルキル基及び/又は炭素数1〜20のヒドロカルビルオキシ基で合計三置換されたシロキシ基であり、A5が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。B2は、炭素数5〜30の1,3−ジカルボニル含有基であり、B2が複数ある場合は同一でも異なっていてもよい。] - (A−1)成分の変性共役ジエン系重合体が、変性ポリブタジエンである請求項1〜11のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (C)成分における反応基Aが、非芳香族共役2重結合基又は2重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基およびアミド基から選ばれる1種が隣接した基である請求項1〜12のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- 反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基である、請求項13に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (C)成分における吸着基Bがカルボキシル基である請求項1〜14のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (C)成分の化合物が、さらにオキシアルキレン基を有する請求項1〜14のいずれかに記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- (C)成分の化合物が、両末端カルボン酸型のポリエチレングリコール/マレイン酸ポリエステルである請求項16に記載のタイヤトレッド用ゴム組成物。
- 請求項1〜17のいずれかに記載のゴム組成物をトレッドゴムに用いてなる空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006141378A JP2007308653A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006141378A JP2007308653A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007308653A true JP2007308653A (ja) | 2007-11-29 |
Family
ID=38841812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006141378A Pending JP2007308653A (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007308653A (ja) |
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008297358A (ja) * | 2007-05-29 | 2008-12-11 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
JP2008308517A (ja) * | 2007-06-12 | 2008-12-25 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びタイヤ |
WO2009072650A1 (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-11 | Bridgestone Corporation | タイヤ |
JP2009263587A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Bridgestone Corp | タイヤ |
JP2010116447A (ja) * | 2008-11-11 | 2010-05-27 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | チェーファー又はクリンチ用ゴム組成物、及び空気入りタイヤ |
WO2010104149A1 (ja) | 2009-03-11 | 2010-09-16 | Jsr株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2010254852A (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-11 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
JPWO2009093695A1 (ja) * | 2008-01-23 | 2011-05-26 | 宇部興産株式会社 | ゴム組成物、ベーストレッド用ゴム組成物、チェーファー用ゴム組成物、及びサイドウォール用ゴム組成物、並びにそれらを用いたタイヤ |
WO2011083047A1 (en) | 2010-01-06 | 2011-07-14 | Dow Corning Corporation | Modified polyolefins |
WO2011083045A1 (en) | 2010-01-06 | 2011-07-14 | Dow Corning Corporation | Modified polyolefins |
JP2012515838A (ja) * | 2009-01-23 | 2012-07-12 | 株式会社ブリヂストン | 保護されたアミノ基を含有するニトリル化合物で官能化されたポリマー |
US8476375B2 (en) | 2008-07-03 | 2013-07-02 | Dow Corning Corporation | Polymers modified by silanes |
US8569417B2 (en) | 2008-07-03 | 2013-10-29 | Dow Corning Corporation | Modified polyolefins |
JP2014205842A (ja) * | 2014-05-29 | 2014-10-30 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ |
US9045578B2 (en) | 2010-01-06 | 2015-06-02 | Dow Corning Corporation | Process for forming crosslinked and branched polymers |
EP2938675A4 (en) * | 2012-12-26 | 2016-07-20 | Bridgestone Americas Tire | APPEARANCE IMPROVERS FOR CONTAINING COMPOSITIONS WITH PRESERVATIVES |
US9493615B2 (en) | 2010-01-06 | 2016-11-15 | Dow Corning Corporation | Organopolysiloxanes containing an unsaturated group |
US10053526B2 (en) | 2014-07-09 | 2018-08-21 | Ube Industries, Ltd. | Catalyst for conjugated diene polymerization, conjugated diene polymer, modified conjugated diene polymer, polybutadiene, and compositions comprising foregoing |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003046020A1 (fr) * | 2001-11-27 | 2003-06-05 | Bridgestone Corporation | Polymere dienique conjugue, procede de fabrication et compositions elastomeres contenant ce polymere |
JP2005008824A (ja) * | 2003-06-20 | 2005-01-13 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2005015691A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Bridgestone Corp | タイヤ |
JP2005023144A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2005082766A (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-31 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2006143830A (ja) * | 2004-11-18 | 2006-06-08 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2007224195A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
-
2006
- 2006-05-22 JP JP2006141378A patent/JP2007308653A/ja active Pending
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003046020A1 (fr) * | 2001-11-27 | 2003-06-05 | Bridgestone Corporation | Polymere dienique conjugue, procede de fabrication et compositions elastomeres contenant ce polymere |
JP2005008824A (ja) * | 2003-06-20 | 2005-01-13 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2005015691A (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-20 | Bridgestone Corp | タイヤ |
JP2005023144A (ja) * | 2003-06-30 | 2005-01-27 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2005082766A (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-31 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2006143830A (ja) * | 2004-11-18 | 2006-06-08 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
JP2007224195A (ja) * | 2006-02-24 | 2007-09-06 | Bridgestone Corp | 空気入りタイヤ |
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008297358A (ja) * | 2007-05-29 | 2008-12-11 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
JP2008308517A (ja) * | 2007-06-12 | 2008-12-25 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びタイヤ |
WO2009072650A1 (ja) * | 2007-12-07 | 2009-06-11 | Bridgestone Corporation | タイヤ |
JP2014037551A (ja) * | 2008-01-23 | 2014-02-27 | Ube Ind Ltd | サイドウォール用ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
JPWO2009093695A1 (ja) * | 2008-01-23 | 2011-05-26 | 宇部興産株式会社 | ゴム組成物、ベーストレッド用ゴム組成物、チェーファー用ゴム組成物、及びサイドウォール用ゴム組成物、並びにそれらを用いたタイヤ |
JP2009263587A (ja) * | 2008-04-28 | 2009-11-12 | Bridgestone Corp | タイヤ |
US8476375B2 (en) | 2008-07-03 | 2013-07-02 | Dow Corning Corporation | Polymers modified by silanes |
US8569417B2 (en) | 2008-07-03 | 2013-10-29 | Dow Corning Corporation | Modified polyolefins |
JP2010116447A (ja) * | 2008-11-11 | 2010-05-27 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | チェーファー又はクリンチ用ゴム組成物、及び空気入りタイヤ |
JP2014098153A (ja) * | 2009-01-23 | 2014-05-29 | Bridgestone Corp | 保護されたアミノ基を含有するニトリル化合物で官能化されたポリマー |
JP2012515838A (ja) * | 2009-01-23 | 2012-07-12 | 株式会社ブリヂストン | 保護されたアミノ基を含有するニトリル化合物で官能化されたポリマー |
WO2010104149A1 (ja) | 2009-03-11 | 2010-09-16 | Jsr株式会社 | ゴム組成物及び空気入りタイヤ |
JP2010254852A (ja) * | 2009-04-27 | 2010-11-11 | Bridgestone Corp | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ |
US9493615B2 (en) | 2010-01-06 | 2016-11-15 | Dow Corning Corporation | Organopolysiloxanes containing an unsaturated group |
CN102695726A (zh) * | 2010-01-06 | 2012-09-26 | 道康宁公司 | 改性的聚烯烃 |
WO2011083045A1 (en) | 2010-01-06 | 2011-07-14 | Dow Corning Corporation | Modified polyolefins |
WO2011083047A1 (en) | 2010-01-06 | 2011-07-14 | Dow Corning Corporation | Modified polyolefins |
KR101783351B1 (ko) | 2010-01-06 | 2017-09-29 | 다우 코닝 코포레이션 | 개질된 폴리올레핀 |
US9045578B2 (en) | 2010-01-06 | 2015-06-02 | Dow Corning Corporation | Process for forming crosslinked and branched polymers |
US9181379B2 (en) | 2010-01-06 | 2015-11-10 | Dow Corning Corporation | Modified polyolefins |
EP2938675A4 (en) * | 2012-12-26 | 2016-07-20 | Bridgestone Americas Tire | APPEARANCE IMPROVERS FOR CONTAINING COMPOSITIONS WITH PRESERVATIVES |
JP2014205842A (ja) * | 2014-05-29 | 2014-10-30 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ |
US10053526B2 (en) | 2014-07-09 | 2018-08-21 | Ube Industries, Ltd. | Catalyst for conjugated diene polymerization, conjugated diene polymer, modified conjugated diene polymer, polybutadiene, and compositions comprising foregoing |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4117250B2 (ja) | 共役ジエン系重合体、その製法及びそれを用いたゴム組成物 | |
JP2007308653A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP5069593B2 (ja) | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ | |
JP5189253B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5756248B2 (ja) | タイヤ | |
JP5914572B2 (ja) | タイヤ | |
JP4159993B2 (ja) | 変性重合体の製造方法、その方法で得られた変性重合体及びゴム組成物 | |
JP2007262206A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JPWO2009072650A1 (ja) | タイヤ | |
JP5499498B2 (ja) | ゴム組成物及び空気入りタイヤ | |
JP5965657B2 (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP2006274049A (ja) | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP2011046836A (ja) | タイヤ | |
JP5703066B2 (ja) | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ | |
JP2010031155A (ja) | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP4901101B2 (ja) | 変性重合体、ゴム組成物及びタイヤ | |
JP2013237724A (ja) | トレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP2008001742A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4909520B2 (ja) | 変性重合体及びそれを用いたゴム組成物及びタイヤ | |
JP2005336303A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010185053A (ja) | タイヤ | |
JP2005232364A (ja) | 変性共役ジエン系重合体、並びにそれを用いたゴム組成物及びタイヤ | |
JP2006274046A (ja) | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ | |
JP5671370B2 (ja) | ゴム組成物及びそれを用いたタイヤ | |
JP2007246627A (ja) | タイヤトレッド用ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20090424 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20100728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120110 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120312 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120515 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120918 |