JP2005023144A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェット操縦安定性及び低燃費性に優れることに加え、ドライ操縦安定性及び耐摩耗性が改善された空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】天然ゴム及びジエン系合成ゴムのうち少なくとも1種からなるゴム成分に、少なくとも無機充填剤を含む充填剤と、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基aを1個以上有し且つ前記無機充填剤に対する吸着基bを2個以上有する化合物(Z)とを配合してなり、前記充填剤の30質量%以上が前記無機充填剤であって、前記ゴム成分が35〜50%の結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムを30〜100質量%含むことを特徴とするゴム組成物をタイヤ部材に用いた空気入りタイヤである。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りタイヤ、特に湿潤路での操縦安定性(ウェット操縦安定性)及び低燃費性を損なうことなく、乾燥路での操縦安定性(ドライ操縦安定性)及び耐摩耗性が改善された空気入りタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の自動車に対する低燃費化の要求にともない、転がり抵抗が小さく、破壊特性及び耐摩耗性に優れ、更に操縦安定性の代表的な指標であるウェットスキッド抵抗が大きいタイヤ用ゴム組成物が求められている。
【0003】
これに対して、充填剤としてシリカ等の無機充填剤を使用したり、該無機充填剤とカーボンブラックを併用したゴム組成物が提案されており(特許文献1及び2参照)、かかるゴム組成物をトレッドに適用したタイヤは、転がり抵抗が小さく、ウェットスキッド抵抗に代表される湿潤路での操縦安定性が優れている。しかしながら、該タイヤには、耐摩耗性が劣り、弾性率が低いためドライ操縦安定性が劣るという問題がある。ここで、シリカ等の無機充填剤を配合したゴム組成物をタイヤのトレッドに適用した場合に、タイヤの耐摩耗性や弾性率等が低下する原因としては、トレッドのゴム成分である共役ジエン系ゴムに対する無機充填剤の親和性が充填剤として通常用いられるカーボンブラックよりも小さいため、無機充填剤の共役ジエン系ゴムへの分散性が悪く、充分な補強効果が得られないこと等が考えられる。
【0004】
これに対して、共役ジエン系ゴムに対する無機充填剤の親和性を改善するためにシランカップリング剤が開発され、使用されているが、依然として無機充填剤の共役ジエン系ゴムへの分散性が充分でなく、改善の余地があった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−80205号公報
【特許文献2】
特開2002−179841号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ウェット操縦安定性及び低燃費性に優れることに加え、ドライ操縦安定性及び耐摩耗性が改善された空気入りタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ゴム成分との相溶性及び無機充填剤との親和性に優れた特定の化合物を添加し、また、使用する無機充填剤の量を特定の範囲に規定し、更に、特定の結合スチレン量のSBRを特定量含有したゴム組成物をタイヤ部材に適用することにより、ウェット操縦安定性及び低燃費性に優れることに加え、ドライ操縦安定性及び耐摩耗性が改善されたタイヤが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
即ち、本発明の空気入りタイヤは、天然ゴム及びジエン系合成ゴムのうち少なくとも1種からなるゴム成分に、少なくとも無機充填剤を含む充填剤と、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基aを1個以上有し且つ前記無機充填剤に対する吸着基bを2個以上有する化合物(Z)とを配合してなり、前記充填剤の30質量%以上が前記無機充填剤であって、前記ゴム成分が35〜50%の結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムを30〜100質量%含むゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とする。ここで、前記ゴム組成物中のゴム成分の平均結合スチレン量(平均スチレン含量)は26.5%以上であるのが好ましい。なお、本発明において無機充填剤とは、シリカ又は下記式(III)で表される無機化合物をいう。
wM・xSiO・zHO ・・・ (III)
(式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;w、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。)
【0009】
本発明の空気入りタイヤは、小型乗用車又は小型商用車用タイヤとして好適である
【0010】
本発明の空気入りタイヤの好適例においては、前記反応基aが、非芳香族共役二重結合基又はカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した二重結合基である。
【0011】
上記化合物(Z)の反応基aは、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であるのが好ましく、一方、前記吸着基bはカルボキシル基であるのが好ましい。また、上記化合物(Z)は、更にオキシアルキレン基を有するのが好ましい。
【0012】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記化合物(Z)が多塩基酸の部分エステルである。ここで、該化合物(Z)は、下記式(I)及び(II)の何れかで表される化合物であるのが特に好ましい。
【化3】
Figure 2005023144
[式中、R、R及びRはこれらのうち一つが式−(RO)−CO−CR=CR−Rで表される基であり(ここで、Rは炭素数2〜4のアルキレン基で;R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基で;nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である)、他は水素原子である。]
【化4】
Figure 2005023144
[式中、Rは、式−RO−で示される基、式−(R10O)−で示される基、式−CHCH(OH)CHO−で示される基又は式−(R11O−COR12−COO−)11O−で示される基である。ここで、Rは炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;R10は炭素数2〜4のアルキレン基で;sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数で;R11は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基,2価の芳香族炭化水素基又は−(R13O)13−で示される基で(ここで、R13は炭素数2〜4のアルキレン基で;uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である);R12は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;tは平均値で1〜30の数である。]
【0013】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記無機充填剤がシリカである。ここで、該シリカは、窒素吸着比表面積(NSA)が180〜270m/gであるのが特に好ましい。
【0014】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記無機充填剤が上記式(III)で表される無機化合物である。
【0015】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記ゴム組成物が、前記無機充填剤に対して、更にシランカップリング剤を1〜20質量%の割合で含む。ここで、該シランカップリング剤は、下記式(IV)で表される化合物であるのが更に好ましい。
3−cSi−X−S−X−SiA3−c ・・・ (IV)
[式中、AはC2e+1O(eは1〜3の整数)又は塩素原子で;Bは炭素数1〜3のアルキル基で;Xは炭素数1〜9の飽和または不飽和アルキレン基あるいは炭素数7〜15のアリーレン基で;cは1〜3の整数で;dは1以上の整数で分布を有することもある。但し、cが1のときは2つのBは同じであっても異なっていてもよく、cが2又は3のときは2つ又は3つのAは同じであっても異なっていてもよい。]
【0016】
本発明の空気入りタイヤの他の好適例においては、前記タイヤ部材がトレッドである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明の空気入りタイヤは、天然ゴム及びジエン系合成ゴムのうち少なくとも1種からなるゴム成分に、少なくとも無機充填剤を含む充填剤と、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基aを1個以上有し且つ前記無機充填剤に対する吸着基bを2個以上有する化合物(Z)とを配合してなり、前記充填剤の30質量%以上が前記無機充填剤であって、前記ゴム成分が35〜50%の結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムを30〜100質量%含むゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とする。ここで、タイヤ部材としては、トレッドが好ましい。前記ゴム組成物は、シリカ等の無機充填剤を所定量含むため、ウェット操縦安定性が良好で、且つ転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れる。
【0018】
また、上記化合物(Z)は、ゴム成分に対する反応基aを1個以上有するため、ゴム成分との相溶性に優れ、また、無機充填剤に対する吸着基bを2個以上有するため、無機充填剤との親和性にも優れる。そのため、ゴム成分に、無機充填剤と共に化合物(Z)を配合することにより、無機充填剤のゴム成分への分散性及び補強性が改善され、ゴム組成物を大幅に高弾性化することができ、その結果、該ゴム組成物を用いたタイヤのドライ操縦安定性を向上させることができる。また、該ゴム組成物は弾性率が高く剛性が向上しているため、該ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤは、耐摩耗性が改善されている。
【0019】
本発明の空気入りタイヤに用いるゴム組成物のゴム成分としては、天然ゴム(NR)及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ここで、ジエン系合成ゴムとしては、ポリブタジエンゴム(BR)、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、ポリイソプレンゴム(IR)及びブチルゴム(IIR)等が挙げられる。これらゴム成分は一種単独で使用してもよいし、二種以上を混合して使用してもよい。
【0020】
本発明の空気入りタイヤに用いるゴム組成物のゴム成分は、結合スチレン量が35〜50%のスチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を30〜100質量%含有し、ゴム成分の平均結合スチレン量が26.5%以上の場合、ウェット操縦安定性及び低燃費性を損なうことなく、ドライ操縦安定性及び耐摩耗性を更に向上させることが可能となることを見出した。ここで、ゴム成分の平均結合スチレン量が26.5%未満の場合、ドライ操縦安定性の向上幅が小さい。これは、上記化合物(Z)、結合スチレン量が35%以上スチレン・ブタジエン共重合体及び無機充填剤を使用した場合に、三者の親和性が高くなり、高弾性化と低燃費性悪化の抑制(転がり抵抗増大の抑制)とを両立できるためである。上記ゴム成分の平均結合スチレン量が26.5%以上になるためには、結合スチレン量が23.5%のスチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)とブレンドして用いる場合、ゴム成分が35%以上の結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムを30質量%以上含む必要があり、イソプレンゴムやブタジエンゴムとブレンドして用いる場合、35%の結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムで76質量%以上、40%の結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムで67質量%以上含む必要がある。
【0021】
本発明の空気入りタイヤに用いるゴム組成物の充填剤は、無機充填剤を30質量%以上含み、該充填剤としては、無機充填剤の他、カーボンブラック等が挙げられる。本発明のタイヤは、無機充填剤を所定量含むゴム組成物を用いているため、転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れ、また、ウェット操縦安定性が優れている。ここで、上記無機充填剤は、シリカ又は下記式(III)で表される無機化合物である。
wM・xSiO・zHO ・・・ (III)
【0022】
ここで、式(III)中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;w、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数及び0〜10の整数である。尚、式(III)において、x、zがともに0である場合、該無機化合物は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。
【0023】
上記式(III)で表わされる無機化合物としては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al);ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al・HO);ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)];炭酸アルミニウム[Al(CO]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、タルク(3MgO・4SiO・HO)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO・9HO)、チタン白(TiO)、チタン黒(TiO2n−1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al)、クレー(Al・2SiO)、カオリン(Al・2SiO・2HO)、パイロフィライト(Al・4SiO・HO)、ベントナイト(Al・4SiO・2HO)、ケイ酸アルミニウム(AlSiO、Al・3SiO・5HO等)、ケイ酸マグネシウム(MgSiO、MgSiO等)、ケイ酸カルシウム(Ca・SiO等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al・CaO・2SiO等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)・nHO]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等が使用できる。また、前記式(III)中のMがアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。式(III)で表されるこれらの無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。また、これらの無機化合物はシリカと混合して使用することもできる。
【0024】
上記無機充填剤は、その粒径が0.01〜10μmの粉体であることが好ましい。粒径が0.01μm未満ではグリップ力の向上が望めない割に混練作業が悪化し、10μmを超えると貯蔵弾性率が極端に低下し、耐摩耗性が悪くなるため好ましくない。また、これらの効果の観点から、粒径は0.05〜5μmの範囲が更に好ましい。
【0025】
上記無機充填剤は、水銀圧入法で測定した比表面積が80〜300m/gの範囲にあるものが好ましく用いられる。この比表面積を80m/g〜300m/gとすることにより無機充填剤のゴム成分への分散がよくなり、ゴム組成物の加工性,耐摩耗性が良好となる。補強性、加工性及び耐摩耗性のバランス等の面から、より好ましい比表面積は100〜250m/gの範囲である。なお、この比表面積(SHg)の算出法は、細孔を円筒形と仮定し、SHg(m/g)=2V/r〔V=全細孔容積(m/g)、r=平均細孔半径(m)〕で算出する。
【0026】
上記無機充填剤の中でも、シリカが好ましく、窒素吸着比表面積(NSA)が180〜270m/gであるシリカが特に好ましい。シリカのNSAが180m/g未満では、タイヤのヒステリシスロス向上による耐チッピング性の改良効果が小さく、270m/gを超えると、ゴム組成物の粘度が上昇して混練時の作業性が著しく悪化してしまう。
【0027】
上記充填剤の配合量は、特に限定されるものではないが、前記ゴム成分100質量部に対し5〜120質量部であるのが好ましく、30〜100質量部であるのが更に好ましく、40〜100質量部であるのが最も好ましい。
【0028】
上記ゴム組成物は、更にシランカップリング剤を含有するのが好ましい。シランカップリング剤を配合することにより、タイヤの耐摩耗性が更に向上し、tanδが更に低下する。ここで、上記ゴム組成物は、シランカップリング剤を前記無機充填剤に対し1〜20質量%の割合で含むのが好ましく、3〜15質量%の割合で含むのが更に好ましい。シランカップリング剤の含有量が、無機充填剤に対し1質量%未満では、シランカップリング剤を配合した効果が充分に発揮されないことがあり、20質量%を超えると、効果が更に向上せず、コスト増につながる。
【0029】
上記シランカップリング剤としては、従来公知のシランカップリング剤の中から任意のものを用いることができるが、その中でも、下記式(IV)で表される化合物の中から選ばれた少なくとも一種を用いるのが好ましい。
3−cSi−X−S−X−SiA3−c ・・・ (IV)
[式中、AはC2e+1O(eは1〜3の整数)又は塩素原子で;Bは炭素数1〜3のアルキル基で;Xは炭素数1〜9の飽和または不飽和アルキレン基あるいは炭素数7〜15のアリーレン基で;cは1〜3の整数で;dは1以上の整数で分布を有することもある。但し、cが1のときは2つのBは同じであっても異なっていてもよく、cが2又は3のときは2つ又は3つのAは同じであっても異なっていてもよい。]
【0030】
ここで、上記式(IV)で表される化合物としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド,ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド,ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド,ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド等が挙げられ、市販品を用いることができる。これらシランカップリング剤は、一種単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0031】
本発明の空気入りタイヤに用いるゴム組成物に添加される同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基aを1個以上と前記無機充填剤に対する吸着基bを2個以上有する化合物(Z)において、ゴム成分に対する反応基aは、二重結合を有する基であって、該二重結合を活性化する基が隣接するものが好ましく、特に非芳香族共役二重結合基又はカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した二重結合基であることが好ましい。ここで、隣接とは二重結合の両端又は一方にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種を有することをいう。
【0032】
上記化合物(Z)としては、反応基aがマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸又はソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であることが好ましく、中でもマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸から誘導される基、特にはマレイン酸、アクリル酸から誘導される基であることが最も好ましい。吸着基bに関しては、カルボキシル基が好ましい。
【0033】
また、上記化合物(Z)は、更にオキシアルキレン基を有することが好ましい。化合物(Z)がオキシアルキレン基を有する場合、ゴム成分との相溶性が更に向上し、シリカ等の無機充填剤との親和性が更に良好となる。オキシアルキレン基の平均付加モル数は、ゴム成分に対する反応基aの個数1個当たり、1〜30モルの範囲であることが好ましく、更には1〜20モル、特には2〜15モルの範囲であることが好ましい。
【0034】
上記化合物(Z)の具体例としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、クエン酸等のポリカルボン酸のモノ((メタ)アクリロイルオキシアルキル)エステル(ここで、(メタ)アクリロイルは、メタクリロイル又はアクリロイルを示す);マレイン酸モノリンゴ酸エステル等の不飽和カルボン酸とオキシカルボン酸との(ポリ)エステル;エチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のジオールとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸との両末端にカルボキシル基を有するエステル;N−(2−カルボキシエチル)マレアミド酸等のN−(カルボキシアルキル)マレアミド酸;下記式(I)又は(II)で表される化合物が挙げられる。
【0035】
【化5】
Figure 2005023144
【0036】
式中、R、R及びRは、これらのうち一つが式−(RO)−CO−CR=CR−Rで表される基であり、他は水素原子である。ここでRは炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基である。またR、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であって、好ましくはRが水素原子又はメチル基、R及びRが水素原子である。nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、更には好ましくは2〜15の数である。
【0037】
【化6】
Figure 2005023144
【0038】
式中、Rは、式−RO−で示される基、式−(R10O)−で示される基、式−CHCH(OH)CHO−で示される基又は式−(R11O−COR12−COO−)11O−で示される基である。ここでRは炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜18のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数4〜12のアルキレン基である。またR10は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数であり、好ましくは2〜40、更に好ましくは4〜30の数である。R11は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基、2価の芳香族炭化水素基又は−(R13O)13−で示される基である(ここで、R13は炭素数2〜4のアルキレン基で;uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜15の数である)。R12は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜12のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基である。tは平均値で1〜30、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜15の数である。
【0039】
これらの化合物の中では、多塩基酸の部分エステルが好ましく、式(I)又は(II)で表される化合物が更に好ましい。式(I)で表される化合物の具体例としては、トリメリット酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)エステル、トリメリット酸モノ[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エチル]エステル、トリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシポリオキシエチレン(10))エステル等のトリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシPOA(n))エステル(ここで(メタ)アクリロイルはメタクリロイル又はアクリロイルを示し、POA(n)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して1〜30モル付加したポリオキシエチレン(以下「POE」と略記することがある)又はポリオキシプロピレン(以下「POP」と略記することがある)を示す。)が挙げられる。
【0040】
式(II)で表される化合物の具体例としては、グリセリンジマレエート、1,4−ブタンジオールジマレエート、1,6−ヘキサンジオールジマレエート等のアルキレンジオールのジマレエート;1,6−ヘキサンジオールジフマレート等のアルキレンジオールのジフマレート;PEG200ジマレエート,PEG600ジマレエート等のポリオキシアルキレングリコールのジマレエート(ここでPEG200、PEG600とは、それぞれ平均分子量200又は600のポリエチレングリコールを示す);両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンマレエート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)マレエート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/マレイン酸ポリエステル;両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンアジペートマレエート、PEG600ジフマレート等のポリオキシアルキレングリコールのジフマレート;両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンフマレート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)フマレート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/フマル酸ポリエステル等が挙げられる。
【0041】
上記化合物(Z)は、分子量250以上であることが好ましく、更には250〜5000の範囲であること、特には250〜3000の範囲であることが好ましい。この範囲であると引火点が高く、安全上望ましいばかりでなく、発煙が少なく作業環境上も好ましい。尚、上記化合物(Z)は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0042】
上記化合物(Z)の配合量は、前記ゴム成分100質量部に対して0.5〜20質量部であり、好ましくは0.5〜10質量部、より好ましくは1〜5質量部である。化合物(Z)の配合量が0.5質量部未満では、タイヤの弾性率を向上させる効果が小さく、耐摩耗性の向上が不充分であり、20質量部を超えると、著しく弾性率が向上し、またコスト高となる。
【0043】
上記ゴム組成物には、上記ゴム成分、充填剤、シランカップリング剤、化合物(Z)の他に、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等を目的に応じて適宜配合することができる。これら配合剤は、市販品を好適に使用することができる。なお、上記ゴム組成物は、ゴム成分に、無機充填剤及び化合物(Z)と共に、必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
【0044】
本発明の空気入りタイヤは、上述のように湿潤路での操縦安定性(ウェット操縦安定性)及び低燃費性を維持しつつ、乾燥路での操縦安定性(ドライ操縦安定性)及び耐摩耗性が改善されたゴム組成物をタイヤ部材に適用してなるため、小型乗用車又は小型商用車用タイヤとして好適である。なお、本発明のタイヤは、従来より公知の構造で、特に限定はなく、通常の方法で製造できる。また、本発明の空気入りタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
【0045】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、 本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0046】
表1に示す配合処方のゴム組成物を調製し、該ゴム組成物をトレッドに用い、通常の加硫条件で加硫して、サイズ195/60R15の乗用車用タイヤ(内圧196kPa)を試作し、下記に示す方法でドライ操縦安定性、ウェット操縦安定性、低燃費性及び耐摩耗性を評価した。結果を表1及び表2に示す。
【0047】
(1)ドライ操縦安定性
乾燥した路面のテストコースにて実車走行を行い、駆動性、制動性、ハンドル応答性、操縦時の制御性を総合評価し、比較例1を100として操縦安定性を指数表示した。通常、テストコースを5週した時の平均レベルを評点とする。指数値が大きい程、操縦安定性が良好であることを示す。
【0048】
(2)ウェット操縦安定性
散水して湿潤路面としたテストコースにて、上記ドライ操縦安定性の評価方法と同様にしてウェット操縦安定性を評価した。
【0049】
(3)低燃費性
外径1707.8mm、幅350mmのスチール平滑面を有する回転ドラムを使用し、内圧196kPa、荷重400kgの作用下で180km/hの速度から惰行性により速度80km/h時の抵抗値を測定し、下記の式に従い比較例1を100として低燃費性を指数表示した。
指数値が大きい程、低燃費性に優れていることを示す。
低燃費性(指数)=比較例1の抵抗値/各測定抵抗値×100
【0050】
(4)耐摩耗性
前記空気入りタイヤのトレッドのゴムを切り出して試験片とし、ランボーン摩耗試験機[岩本製作所(株)製]を用いて、温度25℃、スリップ率20%の条件で各試験片の摩耗損失量をそれぞれ測定し、下記の式に従い比較例1を100として耐摩耗性を指数表示した。指数値が大きい程、耐摩耗性が良好であることを示す。
耐摩耗性(指数)=比較例1の摩耗損失量/各試験片の摩耗損失量×100
【0051】
【表1】
Figure 2005023144
【表2】
Figure 2005023144
【0052】
*1 JSR製, SBR#1721, [結合スチレン量=40%, ゴム成分100質量部に対し37.5質量部のアロマ系オイルで油展].
*2 JSR製, SBR#1712, [結合スチレン量=23.5%, ゴム成分100質量部に対し37.5質量部のアロマ系オイルで油展].
*3 JSR製, BR01.
*4 昭和キャボット製, ショウブラックN234, NSA=123m/g.
*5 日本シリカ工業製, ニップシールAQ, NSA=212m/g.
*6 昭和電工製, ハイジライトH43M, NSA=6.7m/g.
*7 N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン, 大内新興化学(株)製, ノクラック6C.
*8 N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド, 大内新興化学工業(株)製, ノクセラーCZ.
*9 1,3−ジフェニルグアニジン, 大内新興化学工業(株)製, ノクセラーD−P.
*10 ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド, デグッサ製, Si69.
*11 ポリPEG200マレートポリエステル, [式(II)において、Rが−(R11O−COR12−COO−)11O−で示される基であり; R11が−(R13O)13−(R13がエチレン基, u=3.5)で; R12が−CH=CH−で; t=4の化合物].
*12 トリメリット酸モノアクリレート, [式(I)において、R及びRがHで; Rが−(CO)10−C0−CH=CH(即ち、RがCで, R,R及びRがH)の化合物].
*13 ポリブタンジオールマレートポリエステル, [式(II)において、Rが−(R11O−COR12−COO−)11O−で示される基であり; R11がブチレン基で、R12が−CH=CH−で; t=4の化合物].
【0053】
表1から、比較例1に比べて無機充填剤を増量したゴム組成物をトレッドに用いた比較例2〜8のタイヤは、ドライ操縦安定性が低下することが分かる。一方、比較例1に比べて無機充填剤を増量しつつ、化合物(Z)を添加したゴム組成物をトレッドに用いた実施例のタイヤは、比較例1に比べてドライ操縦安定性、ウェット操縦安定性、低燃費性及び耐摩耗性の総てが向上していた。
【0054】
但し、比較例6のタイヤは、無機充填剤を増量しつつ、化合物(Z)を添加したゴム組成物をトレッドに適用しているものの、本発明で規定する結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムを含まないため、ドライ操縦安定性及びウェット操縦安定性が低下していた。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、同一分子内にゴム成分に対する反応基aを1個以上有し且つ無機充填剤に対する吸着基bを2個以上有する化合物(Z)を配合してなり、充填剤中の無機充填剤の割合が30質量%以上で、ゴム成分中の特定のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムの割合が30〜100質量%であるゴム組成物をタイヤ部材、特にトレッドに適用することにより、ウェット操縦安定性及び低燃費性を維持しつつ、ドライ操縦安定性及び耐摩耗性が改善された空気入りタイヤを提供することができる。

Claims (15)

  1. 天然ゴム及びジエン系合成ゴムのうち少なくとも1種からなるゴム成分に、少なくとも無機充填剤を含む充填剤と、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基aを1個以上有し且つ前記無機充填剤に対する吸着基bを2個以上有する化合物(Z)とを配合してなり、前記充填剤の30質量%以上が前記無機充填剤であって、前記ゴム成分が35〜50%の結合スチレン量のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムを30〜100質量%含むことを特徴とするゴム組成物をタイヤ部材に用いた空気入りタイヤ。
  2. 前記ゴム組成物中のゴム成分の平均結合スチレン量が26.5%以上である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記空気入りタイヤが小型乗用車又は小型商用車用タイヤであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記反応基aが、非芳香族共役二重結合基又はカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した二重結合基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記反応基aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記吸着基bがカルボキシル基であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記化合物(Z)が、更にオキシアルキレン基を有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記化合物(Z)が多塩基酸の部分エステルであることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記化合物(Z)が、下記式(I)及び(II)の何れかで表される化合物であることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の空気入りタイヤ。
    Figure 2005023144
    [式中、R、R及びRはこれらのうち一つが式−(RO)−CO−CR=CR−Rで表される基であり(ここで、Rは炭素数2〜4のアルキレン基で;R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基で;nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である)、他は水素原子である。]
    Figure 2005023144
    [式中、Rは、式−RO−で示される基、式−(R10O)−で示される基、式−CHCH(OH)CHO−で示される基又は式−(R11O−COR12−COO−)11O−で示される基である。ここで、Rは炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;R10は炭素数2〜4のアルキレン基で;sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数で;R11は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基,2価の芳香族炭化水素基又は−(R13O)13−で示される基で(ここで、R13は炭素数2〜4のアルキレン基で;uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である);R12は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;tは平均値で1〜30の数である。]
  10. 前記無機充填剤がシリカであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記シリカは、窒素吸着比表面積(NSA)が180〜270m/gであることを特徴とする請求項10に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記無機充填剤が下記式(III)で表される無機化合物であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
    wM・xSiO・zHO ・・・ (III)
    (式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;w、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。)
  13. 前記無機充填剤に対して、更にシランカップリング剤を1〜20質量%の割合で含むことを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記シランカップリング剤が下記式(IV)で表される化合物であることを特徴とする請求項13に記載の空気入りタイヤ。
    3−cSi−X−S−X−SiA3−c ・・・ (IV)
    [式中、AはC2e+1O(eは1〜3の整数)又は塩素原子で;Bは炭素数1〜3のアルキル基で;Xは炭素数1〜9の飽和または不飽和アルキレン基あるいは炭素数7〜15のアリーレン基で;cは1〜3の整数で;dは1以上の整数で分布を有することもある。但し、cが1のときは2つのBは同じであっても異なっていてもよく、cが2又は3のときは2つ又は3つのAは同じであっても異なっていてもよい。]
  15. 前記タイヤ部材がトレッドであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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