JP2010185053A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴム組成物へのシリカの分散を改良し、未加硫ゴムの粘度を上げず、加工性を損なうことなく、耐摩耗性、低発熱性及び貯蔵弾性率を共に改善したトレッドゴム部材として好適なゴム組成物及びそれをトレッドに用いた低発熱性で操縦安定性に優れたタイヤを提供する。
【解決手段】求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体の該活性末端に、下記一般式(1)
Figure 2010185053

で表される変性剤を反応させて得られた、変性共役ジエン系重合体(a)を10質量%以上含むゴム成分100質量部に対して、シリカ(b)20〜150質量部、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上、前記シリカに対する吸着基Bを2個以上有する化合物(c)を1〜10質量部含むことを特徴とするゴム組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、タイヤに関し、さらに詳しくは、ゴム成分とカーボンブラック及び/又はシリカとの相互作用に優れた変性共役ジエン系重合体及び特定の構造を有する貯蔵弾性率向上剤を含み、低発熱性、耐摩耗性及び加工性が改良されたゴム組成物をトレッドに用いた低燃費性及び操縦安定性に優れたタイヤに関するものである。
従来、ゴム用補強充填剤としては、カーボンブラックが多用されている。これは、カーボンブラックが他の充填剤に比べて、高い補強性と優れた耐摩耗性を付与し得るからである。一方、近年の省エネルギーの社会的な要請に伴い、自動車の燃料消費節約を目的として、タイヤ用ゴムの低発熱化を図る場合、カーボンブラックの充填量の減量、あるいは大粒径のカーボンブラックの使用が考えられるが、いずれの場合も、補強性,耐摩耗性,湿潤路面でのグリップ性が低下するのを免れないことが知られている。
一方、低発熱性と湿潤路面でのグリップ性を両立させる充填剤として、湿式シリカが知られているが(例えば、特許文献1〜4参照)、この湿式シリカは、その表面官能基であるシラノール基の水素結合により粒子同士が凝集する傾向にあり、ゴムへの分散が悪くなるために耐摩耗性の低下をまぬがれず、ゴム中へのシリカの分散を良くするためには混練時間を長くする必要がある。また、ゴム中へのシリカの分散が不十分なためゴム組成物のムーニー粘度が高くなり、押出しなどの加工性に劣るなどの欠点を有していた。さらに、シリカ粒子の表面が酸性であることから、加硫促進剤として使用される塩基性物質を吸着し、ゴム組成物の加硫が十分に行われず、操縦安定性の代用特性である貯蔵弾性率が上がらないという欠点を有していた。
これらの欠点を改良するために、シランカップリング剤が開発されたが、依然としてシリカの分散は十分なレベルには達しておらず、特に工業的に良好なシリカ粒子の分散を得ることは困難であった。そこで、疎水性化剤で表面を処理したシリカを混練してシランカップリング剤の反応を促進することが行われている(特許文献5参照)。
また、特許文献6には、疎水性沈降ケイ酸を用いることが開示されているが、完全疎水化処理した沈降ケイ酸を用いているので、シランカップリング剤が反応する表面シラノール基が存在しなくなるため、ゴムの補強が十分にとれないという欠点があった。さらに、低発熱性を高めるため、シリカを大粒径化することが行われているが、大粒径化することでシリカの比表面積が低下し、補強性が悪くなる。特許文献7には、特殊形状のシリカを用いることが開示されているが、ゴム組成物の低発熱性、耐摩耗性が十分ではない。
また、タイヤの操縦安定性に寄与する貯蔵弾性率を改良するためには、カーボン・シリカ等の補強性充填剤の配合量を増す、あるいはより小粒径物を配合する等の手法があるが、何れも未加硫ゴムの加工性の悪化は免れない。さらには、ある種の硬化性樹脂を添加する手法もあるが、発熱性が悪化するというデメリットがある。
特開平6−248116号公報 特開平7−70369号公報 特開平8−245838号公報 特開平3−252431号公報 特開平6−248116号公報 特開平6−157825号公報 特開2006−37046号公報
本発明は、ゴム組成物へのシリカの分散を改良し、未加硫ゴムの粘度を上げず、加工性を損なうことなく、耐摩耗性、低発熱性及び貯蔵弾性率を共に改善したトレッドゴム部材として好適なゴム組成物をトレッドに用いた低発熱性で操縦安定性に優れたタイヤを提供するものである。
本発明者らは、ゴム成分(a)として特定の構造を有する変性剤で変性された共役ジエン系ゴムを特定量含むと共に充填材としてシリカ(b)、貯蔵弾性率が向上し加工性が改善される特定の化合物(c)を含むゴム組成物をトレッドに用いたタイヤが上記目的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
[1] 求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体の該活性末端に、下記一般式(1)
Figure 2010185053
[式中、A1は炭素数2以上のヒドロカルビルオキシ基、A2は加水分解性官能基、R1は炭化水素基、R2は二価の炭化水素基を示し、Xは飽和環状3級アミン化合物残基、不飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、ニトリル基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)エポキシ基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を示す。A1及びA2は同一でも異なっていてもよい。]で表される変性剤を反応させて得られた、変性共役ジエン系重合体(a)を10質量%以上含むゴム成分100質量部に対して、シリカ(b)20〜150質量部、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上、前記シリカ(b)に対する吸着基Bを2個以上有する化合物(c)を1〜10質量部含むことを特徴とするゴム組成物を用いたタイヤ、
[2] 一般式(1)で表される変性剤において、A1は炭素数2〜18のヒドロカルビルオキシ基、A2は炭素数1〜18のヒドロカルビルオキシ基又はハロゲン原子、R1は炭素数1〜18の炭化水素基、R2は炭素数1〜20の二価の炭化水素基である上記[1]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[3] 一般式(1)で表される変性剤において、A2が炭素数1〜18のヒドロカルビルオキシ基である上記[1]又は[2]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[4] 一般式(1)におけるR2が、炭素数2〜10のアルカンジイル基である上記[1]又は[2]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[5] 一般式(1)におけるA1がエトキシ基である、上記[2]〜[4]いずれかのゴム組成物を用いたタイヤ、
[6] 一般式(1)におけるR1がメチル基である、上記[2]〜[5]いずれかのゴム組成物を用いたタイヤ、
[7] 一般式(1)において、Xにおける不飽和環状3級アミン化合物残基が、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基、オキサゾール残基又はピリジル基である、上記[2]〜[6]いずれかのゴム組成物を用いたタイヤ、
[8] 一般式(1)におけるXが、ケチミン残基、飽和環状3級アミン化合物残基、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基、ピリジル基、ニトリル基、イソシアネート基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも1種の含窒素官能基を有する一価の基である、上記[7]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[9] 含窒素官能基が、飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも1種である、上記[8]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[10] 求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体が、C−Li又はN−Liを含む有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、共役ジエン化合物単独又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物をアニオン重合させて得られたものである上記[1]〜[9]いずれかのゴム組成物を用いたタイヤ、
[11] 共役ジエン化合物が、1,3−ブタジエン、イソプレン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンの中から選ばれる少なくとも1種である上記[10]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[12] 芳香族ビニル化合物がスチレンである上記[10]又は[11]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[13] 前記化合物(c)の反応基Aが、非芳香族共役二重結合基又は二重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した基である上記[1]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[14] 前記反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基である上記[13]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[15] 前記吸着基Bが、カルボキシル基である上記[1]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[16] 前記化合物(c)が、さらにオキシアルキレン基を有する上記[1]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[17] 前記化合物(c)が多塩基酸の部分エステルである上記[1]記載のゴム組成物、を用いたタイヤ、
[18] 前記化合物(c)が以下の化学式(2)〜(4)のいずれかで表される化合物である上記[1]のゴム組成物を用いたタイヤ、
Figure 2010185053
[式中、A3、A4及びA5はこれらのうち一つが式−(R3O)n−CO−CR4=CR5−R6で表される基であり(ここでR3は炭素数2〜4のアルキレン基、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である)、他は水素原子である。]
Figure 2010185053
[式中、R7、R8及びR9はそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m1+m2+m3が0〜90となる数である]
Figure 2010185053
[式中、R10は、式−R11O−で示される基、式−(R12O)S−で示される基、式−CH2CH(OH)CH2O−で示される基又は式−(R13O−COR14−COO−)t13O−で示される基である。R11は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基、R12は炭素数2〜4のアルキレン基、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数、R13は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基,2価の芳香族炭化水素基又は−(R15O)u15−(R15は炭素数2〜4のアルキレン基、uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数)、R14は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基、tは平均値で1〜30の数である。]
[19] 前記化合物(c)が、ポリエチレグリコールジマレエート又はジフマレートである請求項18に記載のゴム組成物を用いたタイヤ、
[20] 変性共役ジエン系ゴム(a)を10質量%以上含むゴム成分、シリカ(b)及び同一分子内にマレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される、前記ゴム成分(a)に対する反応基Hとアミノ基とを各々1個以上有する化合物(d)を含むことを特徴とするゴム組成物を用いたタイヤ、
[21] 前記アミノ基が3級のアミノ基である上記[20]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[22] アミノ基が脂肪族3級アミンから誘導される基である上記[20]又は[21]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[23] 変性共役ジエン系ゴム(a)を10質量%以上含むゴム成分シリカ(b)及び下記一般式(5)
Figure 2010185053
〔式中、R16は水素、又はメチル基を示し、R17はエチレン基またはプロピレン基を示し、R16は飽和若しくは不飽和のアルキル基,アリール基または一部または2か所以上が−OH、−COOH、−(C=O)−で置換されたものであり、R18部分の末端にカルボキシル基を持ち、かつ、式中kは0〜30の整数である。〕
で表されるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであって分子量250以上のもの(e)を含むことを特徴とするゴム組成物を用いたタイヤ、
[24] (a)成分100質量部当たり、(c)、(d)又は(e)成分のいずれかを1〜10質量部を含む上記[20]又は[23]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[25] さらに、脂肪族アミン(f)、を含む請求項24に記載の用ゴム組成物。
[26] 脂肪族アミン(f)が、脂肪族3級アミンであることを上記[25]のゴム組成物を用いたタイヤ、
[27] さらに、シランカップリング剤(g)をシリカ(b)の配合量の1〜20質量%配合した上記[1]〜[26]いずれかのゴム組成物を用いたタイヤ、
[28] 総充填材量に対するシリカ(b)の量が、質量比で20質量%以上である上記[1]〜[27]いずれかのゴム組成物を用いたタイヤ、
[29] 補強用充填剤としてシリカ及びカーボンブラックを合計で、ゴム成分100質量部に対して、20〜150質量部含む上記[1]〜[28]いずれかのゴム組成物を用いたタイヤ、及び
[30] 上記[1]〜[22]いずれかのゴム組成物をトレッド部材として使用するタイヤ、
を提供するものである。
本発明によれば、
(1)シリカ含有ゴム組成物を用いたタイヤにおいて、変性剤として、ケイ素原子に直接結合するヒドロカルビルオキシ基を2つ有し、かつ同一分子内に特定の官能基を有する二官能ヒドロカルビルオキシシラン誘導体を用いて得られた、変性共役ジエン系重合体をゴム成分中に10質量%以上含むことによってシリカに対して優れた相互作用を示し、低発熱性、破壊特性、耐摩耗性などに優れたゴム組成物を用い多タイヤを得ることができる。
(2)さらに、前記ゴム成分に対して、同一分子内にゴム成分に対する反応基Aを1個以上と前記特定構造を持たせたシリカに対する吸着基Bを2個以上有する化合物(以下貯蔵弾性率向上剤と略記することがある。)を配合することで、未加硫ゴムの加工性を損なうことなしに加硫ゴムの貯蔵弾性率が改善される。
その結果、(1)及び(2)の相乗効果によって上記ゴム組成物を、特にタイヤトレッドに用いることにより、低燃費性及び操縦安定性に優れたタイヤを提供することができる。
まず、本発明のタイヤに用いられる共役ジエン系重合体について説明する。
[変性共役ジエン系重合体(a)]
本発明のタイヤに用いられる(a)変性共役ジエン系重合体は、求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体の該活性末端に、変性剤として、前記一般式(1)で表されるシラン化合物及び/又はその部分縮合物を反応させて変性反応を行うことで得ることができる。
(活性末端を有する共役ジエン系重合体)
本発明において用いられる求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体は、ジエン系モノマーを単独で、又は他のモノマーと共重合して得られるものであり、その製造方法については特に制限はなく、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法のいずれも用いることができるが、特に溶液重合法が好ましい。また、重合形式は、回分式及び連続式のいずれであってもよい。
また、共役ジエン系重合体の分子中に存在する活性部位の金属はアルカリ金属及びアルカリ土類金属から選ばれる1種であることが好ましく、アルカリ金属が好ましく、特にリチウム金属が好ましい。
上記溶液重合法においては、例えば有機アルカリ金属化合物、特にリチウム化合物を重合開始剤とし、共役ジエン化合物単独又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物をアニオン重合させることにより、目的の重合体を製造することができる。
さらには、ハロゲン含有モノマーを混在させ、ポリマー中のハロゲン原子を有機金属化合物によって活性化することも有効である。例えば、イソブチレン単位、パラメチルスチレン単位及びパラブロモメチルスチレン単位を含む共重合体の臭素部分をリチオ化して活性部位とすることも有効である。
上記共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、1,3−ブタジエン、イソプレン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンが特に好ましい。
また、これらの共役ジエン化合物との共重合に用いられる芳香族ビニル化合物としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロへキシルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレンなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、これらの中で、スチレンが特に好ましい。
さらに、単量体として共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を用いて共重合を行う場合、それぞれ1,3−ブタジエン及びスチレンの使用が、単量体の入手の容易さなどの実用性面、及びアニオン重合特性がリビング性などの点で優れることなどから、特に好適である。
また、溶液重合法を用いた場合には、溶媒中の単量体濃度は、好ましくは5〜50質量%、より好ましくは10〜30質量%である。尚、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を用いて共重合を行う場合、仕込み単量体混合物中の芳香族ビニル化合物の含量は0〜55質量%の範囲が好ましい。
重合開始剤のリチウム化合物としては、特に制限はないが、ヒドロカルビルリチウム及びリチウムアミド化合物が好ましく用いられ、前者のヒドロカルビルリチウムを用いる場合には、重合開始末端にヒドロカルビル基を有し、かつ他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られる。また、後者のリチウムアミド化合物を用いる場合には、重合開始末端に窒素含有基を有し、他方の末端が重合活性部位である共役ジエン系重合体が得られる。
上記ヒドロカルビルリチウムとしては、炭素数2〜20のヒドロカルビル基を有するものが好ましく、例えばエチルリチウム、n−プロピルリチウム、イソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−オクチルリチウム、n−デシルリチウム、フェニルリチウム、2−ナフチルリチウム、2−ブチル−フェニルリチウム、4−フェニル−ブチルリチウム、シクロへキシルリチウム、シクロベンチルリチウム、ジイソプロペニルベンゼンとブチルリチウムとの反応性生物などが挙げられるが、これらの中で、特にn−ブチルリチウムが好適である。
一方、リチウムアミド化合物としては、例えばリチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピぺリジド、リチウムへプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミド、リチウムジメチルアミド、リチウムジエチルアミド、リチウムジブチルアミド、リチウムジプロピルアミド、リチウムジへプチルアミド、リチウムジへキシルアミド、リチウムジオクチルアミド、リチウムジ−2−エチルへキシルアミド、リチウムジデシルアミド、リチウム−N−メチルピベラジド、リチウムエチルプロピルアミド、リチウムエチルブチルアミド、リチウムエチルベンジルアミド、リチウムメチルフェネチルアミドなどが挙げられる。これらの中で、カーボンブラックに対する相互作用効果及び重合開始能の点から、リチウムヘキサメチレンイミド、リチウムピロリジド、リチウムピぺリジド、リチウムへプタメチレンイミド、リチウムドデカメチレンイミドなどの環状リチウムアミドが好ましく、特にリチウムヘキサメチレンイミド及びリチウムピロリジドが好適である。
これらのリチウムアミド化合物は、一般に、二級アミンとリチウム化合物とから、予め調製したものを重合に使用することができるが、重合系中(in−situ)で調製することもできる。また、この重合開始剤の使用量は、好ましくは単量体100g当たり、0.2〜20ミリモルの範囲で選定される。
前記リチウム化合物を重合開始剤として用い、アニオン重合によって共役ジエン系重合体を製造する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を用いることができる。
具体的には、反応に不活性な有機溶剤、例えば脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素化合物などの炭化水素系溶剤中において、共役ジエン化合物又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物を、前記リチウム化合物を重合開始剤として、所望により、用いられるランダマイザーの存在下にアニオン重合させることにより、目的の共役ジエン系重合体が得られる。
前記炭化水素系溶剤としては、炭素数3〜8のものが好ましく、例えばプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、プロペン、1−ブテン、イソブテン、トランス−2−ブテン、シス−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、1−へキセン、2−へキセン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどを挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、所望により用いられるランダマイザーとは共役ジエン系重合体のミクロ構造の制御、例えばブタジエン−スチレン共重合体におけるブタジエン部分の1,2結合、イソプレン重合体における3,4結合の増加など、あるいは共役ジエン化合物−芳香族ビニル化合物共重合体における単量体単位の組成分布の制御、例えばブタジエンースチレン共重合体におけるブタジエン単位、スチレン単位のランダム化などの作用を有する化合物のことである。このランダマイザーとしては、特に制限はなく、従来ランダマイサーとして一般に使用されている公知の化合物の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。具体的には、ジメトキシベンゼン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、2,2−ビス(2−テトラヒドロフリル)−プロパン、トリエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、1,2−ジピぺリジノエタンなどのエーテル類及び三級アミン類などを挙げることができる。また、カリウム−tert−アミレート、カリウム−tert−ブトキシドなどのカリウム塩類、ナトリウム−tert−アミレートなどのナトリウム塩類も用いることができる。
これらのランダマイザーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その使用量は、リチウム化合物1モル当たり、好ましくは0.01〜1000モル当量の範囲で選択される。
この重合反応における温度は、好ましくは0〜150℃、より好ましくは20〜130℃の範囲で選定される。重合反応は、発生圧力下で行うことができるが、通常は単量体を実質的に液相に保つに十分な圧力で操作することが望ましい。すなわち、圧力は重合される個々の物質や、用いる重合媒体及び重合温度にもよるが、所望ならばより高い圧力を用いることができ、このような圧力は重合反応に関して不活性なガスで反応器を加圧する等の適当な方法で得られる。
この重合においては、重合開始剤、溶媒、単量体など、重合に関与する全ての原材料は、水、酸素、二酸化炭素、プロトン性化合物などの反応阻害物質を除去したものを用いることが望ましい。
得られる共役ジエン系重合体の示差熱分析法により求めたガラス転移温度(Tg)は−95℃〜−15℃であることが好ましい。ガラス転移温度を上記範囲にすることによって、粘度が高くなるのを抑え、取り扱いが容易な共役ジエン系重合体を得ることができる。
(変性剤)
本発明のゴム組成物を用いたタイヤにおいては、前記のようにして得られた求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体の該活性末端に、変性剤として、一般式(1)
Figure 2010185053
で表されるシラン化合物及び/又はその部分縮合物を反応させる。
前記一般式(1)において、A1は炭素数2以上のヒドロカルビルオキシ基、A2は加水分解性官能基、R1は炭化水素基、R2は二価の炭化水素基を示し、Xは、飽和環状3級アミン化合物残基、不飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、ニトリル基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)エポキシ基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を示す。A1及びA2は同一でも異なっていてもよい。
具体的には、A1としては炭素数2〜18のヒドロカルビルオキシ基(ヒドロカルビロキシ基ともいう。)、R1としては、炭素数1〜18の炭化水素基、R2としては、炭素数1〜20の二価の炭化水素基が挙げられる。
前記A1で表される炭素数2〜18のヒドロカルビルオキシ基としては、炭素数2〜18のアルコキシ基若しくはアルケニロキシ基、炭素数6〜18のアリーロキシ基、炭素数7〜18のアラルキロキシ基等が挙げられるが、これらの中で、良好な反応性を有する観点から、炭素数2〜10のアルコキシ基が好ましい。このアルコキシ基を構成するアルキル基は、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよい。このようなアルコキシ基としては、例えばエトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、各種ペントキシ基、各種ヘキソキシ基、各種ヘプトキシ基、各種オクトキシ基、各種デシロキシ基、シクロペチロキシ基、シクロヘキシロキシ基などを挙げることができ、これらの中で、反応性の観点から、炭素数2〜6のアルコキシ基が好ましく、特にエトキシ基が好ましい。
このA1がメトキシ基である場合、変性部位同士の縮合が生じやすく、その結果、導入された変性基が、充填材に対する相互作用を充分に発揮できず、本発明の目的が達せられにくい。
2は、炭素数1〜18のヒドロカルビルオキシ基又はハロゲン原子などが挙げられるが、炭素数1〜18のヒドロカルビルオキシ基が好ましい。
なお、A1及びA2はたがいに同一であっても異なっていてもよい。
前記R1で表される炭素数1〜18の炭化水素基としては、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数2〜18のアルケニル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数7〜18のアラルキル基などが挙げられるが、これらの中で、変性剤の反応性や性能の観点から、炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、炭素数1〜10のアルキル基がより好ましい。このアルキル基は、直鎖状、枝分かれ状、環状のいずれであってもよく、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などを挙げることができる。これらの中で、変性剤の反応性や性能の観点から、炭素数1〜6のアルキル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。
2で表される炭素数1〜20の二価の炭化水素基としては、変性剤の性能の観点から、炭素数1〜20のアルカンジイル基が好ましく、炭素数2〜10のアルカンジイル基がより好ましく、炭素数2〜6のアルカンジイル基がさらに好ましい。
炭素数2〜6のアルカンジイル基は、直鎖状、枝分かれ状のいずれであってもよく、例えばエチレン基、1,3−プロパンジイル基、1,2−プロパンジイル基、各種ブタンジイル基、各種ペンタンジイル基、各種ヘキサンジイル基などを挙げることができるが、これらの中で直鎖状のもの、例えばエチレン基、1,3−プロパンジイル基、1,4−ブタンジイル基、1,5−ペンタンジイル基、1,6−ヘキサンジイル基などが挙げられ、特に1,3−プロパンジイル基が好ましい。
前記Xのうちの飽和環状3級アミン化合物残基としては、例えばヘキサメチレンイミノ基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ヘプタメチレンイミノ基、ドデカメチレンイミノ基などを挙げることができ、不飽和環状3級アミン化合物残基としては、例えばイミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基、オキサゾール残基、ピリジル基などを挙げることができる。
前記Xとしては、性能の観点から、ケチミン残基、飽和環状3級アミン化合物残基、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基、ピリジル基、ニトリル基、イソシアネート基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも1種の含窒素官能基を有する一価の基であることが好ましく、飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも1種を有する一価の基であることが、より好ましい。
前記Xで表される一価の基における官能基の中で、脱保護可能な保護された2級アミノ基としては、N−(トリメチルシリル)アミノ基などを挙げることができる。(チオ)イソシアネート基は、−NCO基、−NCS基である。
(チオ)エポキシ基を含む一価の基としては、例えばグリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、及びこれらの基におけるエポキシ環をチオエポキシ環に置き換えたものなどが挙げられる。
本発明で用いる変性剤は、前記したように二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物及び/又はその部分縮合物である。ここで、部分縮合物とは、ヒドロカルビルオキシシラン化合物のSiOR基の一部(全部ではない)が縮合によりSiOSi結合したものをいう。
また、本発明で用いる変性剤が、ケイ素原子に直接結合したヒドロカルビルオキシ基が1つである一官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物である場合、変性反応によってヒドロカルビルオキシ基が消費され、シリカなどの無機充填材に相互作用する変性基が導入されないため、本発明の目的が達せられない。
一方、ケイ素原子に直接結合するヒドロカルビルオキシ基が3つある三官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物である場合、変性剤1分子に複数の活性末端を有する共役ジエン系重合体が反応することにより、ジエン系重合体1分子当たりの高効率な変性末端の導入が達成できない。
本発明における変性反応においては、用いる活性末端を有する共役ジエン系重合体は、少なくとも10%のポリマー鎖がリビング性を有するものが好ましい。
前記一般式(1)で表される二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えばXがケチミン残基を有する場合、具体例として、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン、N−(1−メチルエチリデン)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン、N−エチリデン−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン、N−[1−メチルプロピリデン)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン、N−(4−N,N−ジメチルアミノベンジリデン)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン、N−(シクロヘキシリデン)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン及びこれらのジエトキシ(メチル)シリル化合物に対応するジエトキシ(エチル)シリル化合物,ジプロポキシ(メチル)シリル化合物,ジプロポキシ(エチル)シリル化合物等を挙げることができるが、これらの中でも、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン及びN−(1,3−ジメチルブチリデン)−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミンが好適である。
前記一般式(1)で表される二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えばXがイミダゾール残基又はジヒドロイミダゾール残基を有する場合、具体例として、1−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−イミダゾール、1−[3−[ジエトキシ(エチル)シリル]プロピル]−イミダゾール、1−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−イミダゾール、1−[3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]プロピル]−イミダゾール、1−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、1−[3−[ジエトキシ(エチル)シリル]プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、1−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール、1−[3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾールなどを挙げることができるが、これらの中で1−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−イミダゾール、1−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−イミダゾール、1−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾール及び1−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−4,5−ジヒドロイミダゾールが好適である。
前記一般式(1)で表される二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えばXがピリジル基、又はニトリル基を有する場合、具体例として、2−[2−[ジエトキシ(メチル)シリル]エチル]−ピリジン、2−[2−[ジプロポキシ(メチル)シリル]エチル]−ピリジン、2−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、2−[3−[ジエトキシ(エチル)シリル]プロピル]−ピリジン、2−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、2−[3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]プロピル]−ピリジン、4−[2−[ジエトキシ(メチル)シリル]エチル]−ピリジン、4−[2−[ジプロポキシ(メチル)シリル]エチル]−ピリジン、4−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、4−[3−[ジエトキシ(エチル)シリル]プロピル]−ピリジン、4−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、4−[3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]プロピル]−ピリジンなどのピリジン化合物、1−シアノ−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−シアノ−3−[ジエトキシ(エチル)シリル]−プロパン、1−シアノ−3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−シアノ−3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]−プロパンなどのシアノ化合物を挙げることができる。これらの中で、2−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、2−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、4−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、4−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−ピリジン、1−シアノ−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン及び1−シアノ−3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパンが好適である。
前記一般式(1)で表される二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えばXが(チオ)イソシアナート基又はオキサゾール残基を有する場合、具体例として、1−イソシアナート3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−イソシアナート3−[ジエトキシ(エチル)シリル]−プロパン、1−イソシアナート3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−イソシアナート3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]−プロパンなどのイソシアナート化合物、上記イソシアナート化合物におけるイソシアナートをチオイソシアナートに置き換えたチオイソシアナート化合物、4−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−オキサゾール、4−[3−[ジエトキシ(エチル)シリル]プロピル]−オキサゾール、4−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−オキサゾール、4−[3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]プロピル]−オキサゾールなどのオキサゾール化合物などを挙げることができる。これらの中で、1−イソシアナート3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−イソシアナート3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパン、4−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−オキサゾール及び4−[3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]プロピル]−オキサゾールが好適である。
なお、本発明においては、オキサゾール残基はイソオキサゾール残基をも包含する。
前記一般式(1)で表される二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物としては、例えばXが(チオ)エポキシ基を有する場合、具体例として、1−グリシドキシ−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−グリシドキシ−3−[ジエトキシ(エチル)シリル]−プロパン、1−グリシドキシ−3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−グリシドキシ−3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]−プロパン、1−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3−[ジエトキシ(エチル)シリル]−プロパン、1−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3−[ジプロポキシ(エチル)シリル]−プロパンなどのエポキシ化合物、及び上記エポキシ化合物におけるエポキシ基をチオエポキシ基に置き換えたチオエポキシ化合物などを挙げることができる。これらの中で、1−グリシドキシ−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−グリシドキシ−3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパン、1−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−プロパン及び1−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3−[ジプロポキシ(メチル)シリル]−プロパンが好適である。
本発明において、求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体の該活性末端に反応させる、前記一般式(1)で表される二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物及び/又はその部分縮合物からなる変性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
この変性剤による変性反応は、溶液反応で行うのが好ましく、該溶液中には、重合時に使用した単量体が含まれていてもよい。また、変性反応の反応形式は特に制限されず、バッチ式でも連続式でもよい。更に、変性反応の反応温度は、反応が進行する限り特に限定されず、重合反応の反応温度をそのまま採用してもよい。なお、変性剤の使用量は、共役ジエン系重合体の製造に使用した重合開始剤1molに対し、0.25〜3.0molの範囲が好ましく、0.5〜1.5molの範囲が更に好ましい。
(縮合促進剤)
本発明においては、前述の変性剤として用いる二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物が関与する縮合反応を促進するために、変性反応を行ったのち、必要に応じて縮合促進剤の存在下で縮合反応を行ってもよい。
この縮合促進剤としては、周期表の4族、13族、14族及び15族の少なくとも一つに属する元素の化合物が用いられる。
当該縮合促進剤としては、チタンの化合物、スズの化合物、ジルコニウムの化合物、ビスマスの化合物及びアルミニウムの化合物の中から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられ、より好ましくは、上記各元素のアルコキシド、カルボン酸塩及びアセチルアセトナート錯塩であり、さらに好ましくは、チタンのアルコキシド、チタンのカルボン酸塩、スズのカルボン酸塩、ビスマスのカルボン酸塩、ジルコニウムのアルコキシド、ジルコニウムのカルボン酸塩、アルミニウムのアルコキシド及びアルミニウムのカルボン酸塩である。
チタン化合物からなる縮合促進剤としては、テトラキス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−メチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−プロピル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−ブチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−メチル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−プロピル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(2−ブチル−1,3−ペンタンジオラト)チタン、テトラキス(1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−メチル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−プロピル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−ブチル−1,3−ヘプタンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタンオリゴマー、テトライソブトキシチタン、テトラ−sec−ブトキシチタン、テトラ−tert−ブトキシチタン、ビス(オレート)ビス(2−エチルヘキサノエート)チタン、チタンジプロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンジブトキシビス(トリエタノールアミネート)、チタントリブトキシステアレート、チタントリプロポキシステアレート、チタントリプロポキシアセチルアセトネート、チタンジプロポキシビス(アセチルアセトネート)、チタントリプロポキシ(エチルアセトアセテート)、チタンプロポキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、チタントリブトキシアセチルアセトネート、チタンジブトキシビス(アセチルアセトネート)、チタントリブトキシエチルアセトアセテート、チタンブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、チタンテトラキス(アセチルアセトネート)、チタンジアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ビス(2−エチルヘキサノエート)チタンオキサイド、ビス(ラウレート)チタンオキサイド、ビス(ナフテネート)チタンオキサイド、ビス(ステアレート)チタンオキサイド、ビス(オレエート)チタンオキサイド、ビス(リノレート)チタンオキサイド、テトラキス(2−エチルヘキサノエート)チタン、テトラキス(ラウレート)チタン、テトラキス(ナフテネート)チタン、テトラキス(ステアレート)チタン、テトラキス(オレエート)チタン、テトラキス(リノレート)チタン、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、チタンオキサイドビス(テトラメチルヘプタンジオネート)、チタンオキサイドビス(ペンタンジオネート)、チタンテトラ(ラクテート)などが挙げられる。中でも、テトラキス(2−エチル−1,3−ヘキサンジオラト)チタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、チタンジ−n−ブトキサイド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)が好ましい。
スズ化合物からなる縮合促進剤としては、例えば二価のスズのカルボン酸塩や、四価のジヒドロカルビルスズのジカルボン酸塩を好ましく挙げることができ、特にビス(2−エチルヘキサン酸)スズが好適である。
ビスマス化合物からなる縮合促進剤としては、例えば、トリス(2−エチルヘキサノエート)ビスマス、トリス(ラウレート)ビスマス、トリス(ナフテネート)ビスマス、トリス(ステアレート)ビスマス、トリス(オレエート)ビスマス、トリス(リノレート)ビスマスなどが挙げられる。これらの中で、トリス(2−エチルヘキサノエート)が好適である。
ジルコニウム化合物からなる縮合促進剤としては、例えばテトラエトキシジルコニウム、テトラn−プロポキシジルコニウム、テトライソプロポキシジルコニウム、テトラn−ブトキシジルコニウム、テトラsec−ブトキシジルコニウム、テトラtert−ブトキシジルコニウム、テトラ(2−エチルヘキソキシ)ジルコニウム、ジルコニウムトリブトキシステアレート、ジルコニウムトリブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムジブトキシビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムトリブトキシエチルアセトアセテート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムジアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)、ビス(2−エチルヘキサノエート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ラウレート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ナフテネート)ジルコニウムオキサイド、ビス(ステアレート)ジルコニウムオキサイド、ビス(オレエート)ジルコニウムオキサイド、ビス(リノレート)ジルコニウムオキサイド、テトラキス(2−エチルヘキサノエート)ジルコニウム、テトラキス(ラウレート)ジルコニウム、テトラキス(ナフテネート)ジルコニウム、テトラキス(ステアレート)ジルコニウム、テトラキス(オレエート)ジルコニウム、テトラキス(リノレート)ジルコニウムなどが挙げられる。これらの中で、テトラn−プロポキシジルコニウム、ビス(2−エチルヘキサノエート)ジルコニウムオキサイド、ビス(オレエート)ジルコニウムオキサイド、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)が好適である。
アルミニウム化合物からなる縮合促進剤としては、例えばトリエトキシアルミニウム、トリn−プロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリn−ブトキシアルミニウム、トリsec−ブトキシアルミニウム、トリtert−ブトキシアルミニウム、トリ(2−エチルヘキソキシ)アルミニウム、アルミニウムジブトキシステアレート、アルミニウムジブトキシアセチルアセトネート、アルミニウムブトキシビス(アセチルアセトネート)、アルミニウムジブトキシエチルアセトアセテート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、トリス(2−エチルヘキサノエート)アルミニウム、トリス(ラウレート)アルミニウム、トリス(ナフテネート)アルミニウム、トリス(ステアレート)アルミニウム、トリス(オレエート)アルミニウム、トリス(リノレート)アルミニウムなどを挙げられる。
これらの中でトリイソプロポキシアルミニウム、トリsec−ブトキシアルミニウム、トリス(2−エチルヘキサノエート)アルミニウム、トリス(ステアレート)アルミニウム、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)が好適である。
当該縮合促進剤の使用量としては、上記化合物のモル数が、反応系内に存在するケイ素原子に結合したヒドロカルビロキシ基総量に対するモル比として、0.1〜10となることが好ましく、0.5〜5が特に好ましい。縮合促進剤の使用量を上記範囲にすることによって縮合反応が効率よく進行する。
縮合促進剤の添加時期としては、通常、変性反応開始5分〜5時間後、好ましくは変性反応開始15分〜1時間後である。
本発明における縮合反応は、水の存在下で行うことが好ましく、縮合反応時の温度は85〜180℃が好ましく、さらに好ましくは100〜170℃、特に好ましくは110〜150℃である。
縮合反応時の温度を上記範囲にすることによって、縮合反応を効率よく進行完結することができ、得られる変性共役ジエン系重合体の経時変化によるポリマーの老化反応などによる品質の低下などを抑えることができる。
縮合反応時間は、通常、5分〜10時間、好ましくは15分〜5時間程度である。縮合反応時間を上記範囲にすることによって縮合反応を円滑に完結することができる。
縮合反応時の反応系の圧力は、通常、0.01〜20MPa、好ましくは0.05〜10MPaである。
縮合反応の形式については特に制限はなく、バッチ式反応器を用いても、多段連続式反応器などの装置を用いて連続式で行ってもよい。また、この縮合反応と脱溶媒を同時に行っても良い。
なお、変性剤として、保護された2級アミノ基を有する二官能ヒドロカルビルオキシシラン化合物を用いた場合には、該保護アミノ基におけるシリル保護基を加水分解することによって遊離したイミノ基に変換することができる。これを脱溶媒処理することにより、2級アミノ基を有する乾燥したポリマーが得られる。なお、前記縮合処理を含む段階から、脱溶媒して乾燥ポリマーまでのいずれかの段階において必要に応じて変性剤由来の保護2級アミノ基の脱保護処理を行うことができる。
本発明のゴム組成物を用いたタイヤ用いられる変性共役ジエン系重合体は、10℃以下のガラス転移点(Tg)を有することが好ましい。Tgが10℃以下であれば、転がり抵抗をより低減でき、低温時のゴム組成物の柔軟性を高めることができるからである。
本発明における変性共役ジエン系重合体のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、好ましくは10〜150、より好ましくは15〜100である。ムーニー粘度の値を上記範囲にすることによって、混練り作業性および加硫後の機械的特性のすぐれたゴム組成物を得ることができる。
次に、(c)成分について説明する。
[化合物(c)貯蔵弾性率向上剤]
本発明においては同一分子内にゴム成分に対する反応基Aを1個以上とシリカに対する吸着基Bを2個以上有する化合物(c)成分は、本発明に係る主にゴム組成物の貯蔵弾性率を向上させる添加剤の有効成分であり、さらに未加硫ゴムの加工性を向上させる。該添加剤のゴムに対する反応基Aは、2重結合を有する基であって、該2重結合を活性化する基が隣接するものが好ましく、特に非芳香族共役2重結合基又は2重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した基であることが好ましい。尚、ここで隣接とは2重結合の両端又は一方にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種を有することをいう。
本発明の化合物(c)としては、反応基Aがマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸又はソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であることが好ましく、中でもマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸から誘導される基、特にはマレイン酸、アクリル酸から誘導される基であることが最も好ましい。吸着基Bに関しては、カルボキシル基が好ましい。
また、化合物(c)はさらにオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基を有することによって、ゴムとの相溶性が向上し、シリカ(b)との親和性が良好となる。オキシアルキレン基の平均付加モル数は、ゴムに対する反応基Aの個数1個当たり、1〜30モルの範囲であることが好ましく、さらには1〜20モル、特には2〜15モルの範囲であることが好ましい。
化合物(c)の具体例としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、クエン酸等のポリカルボン酸のモノ((メタ)アクリロイルオキシアルキル)エステル(ここで((メタ)アクリロイルは、メタクリロイル又はアクリロイルを示す);マレイン酸モノリンゴ酸エステル等の不飽和カルボン酸とオキシカルボン酸との(ポリ)エステル;エチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のジオールとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸との両末端にカルボキシル基を有するエステル;N−(2−カルボキシエチル)マレアミド酸等のN−(カルボキシアルキル)マレアミド酸;下記一般式(2)(3)又は(4)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010185053
式中、A3、A4及びA5はこれらのうち一つが式−(R3O)n−CO−CR4=CR5−R6で表される基であり、他は水素原子である。ここでR3は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基である。またR4、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であって、好ましくはR4が水素原子又はメチル基、R5及びR6が水素原子である。nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜15の数である。
Figure 2010185053
式中、R7、R8及びR9はそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m1+m2+m3が0〜90、好ましくは3〜60、さらに好ましくは6〜45となる数である。
Figure 2010185053
式中、R10は、式−R11O−で示される基、式−(R12O)S−で示される基、式−CH2CH(OH)CH2O−で示される基又は式−(R11O−COR12−COO−)t13O−で示される基である。ここでR11は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜18のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数4〜12のアルキレン基である。またR12は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数であり、好ましくは2〜40、さらに好ましくは4〜30の数である。R13は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基、2価の芳香族炭化水素基又は−(R15O)u15−であり(R15は炭素数2〜4のアルキレン基、uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜15の数である)、R12は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜12のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基である。tは平均値で1〜30、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜15の数である。
これらの化合物の中では、多塩基酸の部分エステルが好ましく、式(2)、(3)又は(4)で表される化合物から選ばれる化合物がさらに好ましい。
式(2)で表される化合物の具体例としては、トリメリット酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)エステル、トリメリット酸モノ[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エチル]エステル、トリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシポリオキシエチレン(10))エステル等のトリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシPOA(n))エステル(ここで(メタ)アクリロイルはメタクリロイル又はアクリロイルを示し、POA(n)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して1〜30モル付加したポリオキシエチレン(以下「POE」と略記することがある)又はポリオキシプロピレン(以下「POP」と略記することがある)を示す。)が挙げられる。
式(3)で表される化合物の具体例としては、POE(8)グリセリントリマレエート、POE(3)グリセリントリマレエート、POP(10)グリセリントリマレエート等のPOA(m)グリセリントリマレエート(ここでPOA(m)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して0〜90モル付加したポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンを示す。)等が挙げられる。
式(4)で表される化合物の具体例としては、グリセリンジマレエート、1,4−ブタンジオールジマレエート,1,6−ヘキサンジオールジマレエート等のアルキレンジオールのジマレエート、1,6−ヘキサンジオールジフマレート等のアルキレンジオールのジフマレート、PEG200ジマレエート,PEG600ジマレエート等のポリオキシアルキレングリコールのジマレエート(ここでPEG200、PEG600とは、それぞれ平均分子量200又は600のポリエチレングリコールを示す)、両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンマレエート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)マレエート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/マレイン酸ポリエステル、両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンアジペートマレエート、PEG600ジフマレート等のポリオキシアルキレングリコールのジフマレート、両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンフマレート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)フマレート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/フマル酸ポリエステル等が挙げられる。特にポリエチレグリコールジマレエート又はジフマレートが好ましい。
前記化合物(c)は分子量250以上であることが好ましく、さらには250〜5000の範囲であること、特には250〜3000の範囲であることが好ましい。この範囲であると引火点が高く、安全上望ましいばかりでなく、発煙が少なく作業環境上も好ましい。
尚、本発明において、(c)成分は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、本発明に係わる同一分子内にゴムに対する反応基Aとアミノ基とを各々1個以上有する化合物(d)は、(c)成分と同様にゴム組成物の貯蔵弾性率を向上させる添加剤の有効成分であり、反応基Aがマレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基である。
これらの中でも、反応基Aはマレイン酸、フマル酸、イタコン酸から誘導される基が好ましく、特にはマレイン酸から誘導される基が好ましい。
また、アミノ基は、3級のアミノ基であることが好ましく、さらには脂肪族3級アミンから誘導される基であることが好ましい。
化合物(d)の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸のN,N−ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜22、好ましくは4〜22)エステル、上記不飽和カルボン酸のN−アルキル(アルキル基の炭素数6〜22)−N−(アルキル又はヒドロキシアルキル(アルキル基又はヒドロキシアルキル基の炭素数1〜4))アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)エステル、上記不飽和カルボン酸のN−[N’,N’−ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜22、好ましくは4〜22)]アミド等が挙げられ、マレイン酸のN,N−ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜22、好ましくは4〜22)エステル、マレイン酸のN−アルキル(アルキル基の炭素数6〜22)−N−(アルキル又はヒドロキシアルキル(アルキル基又はヒドロキシアルキル基の炭素数1〜4))アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)エステル、マレイン酸のN−[N’,N’−ジアルキル(アルキル基の炭素数1〜4)アミノアルキル(アルキル基の炭素数1〜22、好ましくは4〜22)]アミドが好ましい。
尚、本発明において、(d)成分は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、本発明においては、化合物(e)として一般式(5)
Figure 2010185053
で表されるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルが好適に用いられる。上記一般式(5)において、R16は水素、又はメチル基を示し、R17 はエチレン基またはプロピレン基を示す。R18 は飽和若しくは不飽和のアルキル基、アリール基または一部または2か所以上が−OH、−COOH、−(C=O)−で置換されたものであり、R16 部分の末端にカルボキシル基を持ち、かつ、式中kは0〜30の整数である。また該アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの分子量は250以上である。
上記アルキル基は直鎖状,分岐状,環状のいずれであってもよく、その例としては各種オクチル基(n−オクチル基,分岐オクチル基,シクロオクチル基など、以下同様),各種ノニル基,各種デシル基,各種ドデシル基,各種テトラデシル基,各種ヘキサデシル基,各種オクタデシル基,各種ベヘニル基,各種オクテニル基,各種デセニル基,オレイル基などが挙げられる。アリール基は、芳香環上に低級アルキル基などの置換基を有していてもよく、その例としてはフェニル基,各種トリル基,各種キシリル基,α−若しくはβ−ナフチル基,各種メチルナフチル基,各種ジメチルナフチル基などが挙げられる。
前記化合物(e)の例としては、2−メタクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−フタル酸、2−アクロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。
尚、本発明において、(e)成分は単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に係わる(c)成分、(d)成分及び(e)成分は、ゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部添加することが好ましく、0.5〜6質量部の範囲が更に好ましい。
また、本発明のゴム組成物に係る(c)、(d)又は(e)は、さらに(f)脂肪族アミンを含有することが好ましい。ここで、脂肪族アミンとしては、脂肪族3級アミンが好ましく、下記式(6)で表されるアミンが更に好ましい。
Figure 2010185053
式中、R19は炭素数4〜24のアルキル基、好ましくは8〜22のアルキル基、R20及びR21は、それぞれ炭素数1〜8のアルキル基、好ましくは1〜2のアルキル基を示す。
尚、(c)(d)又は(e)成分と(f)成分の比率(c)/(f)、(d)/(f)又は(e)/(f)(質量比)は0.1〜10の範囲が好ましく、特に0.2〜5の範囲が好ましい。さらに、(f)成分はゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、さらには0.5〜6質量部の範囲が好ましい。
[ゴム組成物]
本発明においては、前述の変性共役ジエン系重合体(a)を10質量%以上含むゴム成分100質量部に対して、シリカ(b)20〜150質量部、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上、前記シリカ(b)に対する吸着基Bを2個以上有する化合物である貯蔵弾性率向上剤(c)を1〜10質量部含むことを特徴とする。
(ゴム成分)
本発明においては、ゴム成分として、上記変性共役ジエン系重合体を少なくとも10質量%含むことが必要である。ゴム成分中の該変性共役ジエン系重合体のより好ましい含有量は30質量%以上であり、特に40質量%以上が好適である。ゴム成分中の変性共役ジエン系重合体を10質量%以上にすることによって、所望の物性を有するゴム組成物を得ることができる。
この変性共役ジエン系重合体は1種用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、この変性共役ジエン系重合体と併用される他のゴム成分として、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−α−オレフィン共重合ゴム、エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴム、クロロブレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム及びハロゲン化メチル基をもつスチレンとイソブチレンとの共重合体の中から選ばれる少なくとも1種90〜0質量%を含むことが好ましく、70〜0質量%を含むことがより好ましく、60〜0質量%を含むことが特に好ましい。
(充填材)
本発明においては、ゴム成分100質量部に対して充填材としてシリカ(b)を20〜150質量部配合することが必要である。好ましくは、20〜130質量部、より好ましくは20〜100質量部である。シリカ(b)の配合量を上記範囲にすることによって、作業性の低下を抑制し、低転がり抵抗性を得ることができる。
また、シリカの配合量としては、総充填材量に対するシリカの割合は20質量%以上が好ましい。より好ましくは40質量%以上である。上記配合割合にすることによって、所望の貯蔵弾性率を得ることができる。
上記シリカとしては特に制限はなく、従来ゴムの補強用充填材として慣用されているものの中から任意に選択して用いることができる。
このシリカとしては、例えば湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムなどが挙げられるが、中でも破壊特性の改良効果並びにウェットグリップ性の両立効果が最も顕著である湿式シリカが好ましい。
さらに、本発明においては、充填材としてカーボンブラックを含むことが好ましい。シリカ及びカーボンブラックは合計で、ゴム成分100質量部に対して、20〜150質量部配合されることが好ましく、補強性とそれによる諸物性の改良効果の観点から25〜100質量部がさらに好ましい。カーボンブラック及びシリカの量を上記範囲にすることによって混練作業性などの工場作業性に優れ、ゴム組成物として、所望の破壊特性を得ることができる。
カーボンブラックとしても特に制限はなく、例えばSRF、GPF、FEF、HAF、1SAF、SAFなどが用いられ、ヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ml/100g以上のカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックを用いることにより、グリップ性能および耐破壊特性の改良効果は大きくなるが、耐摩耗性に優れるHAF、ISAF、SAFが特に好ましい。
(シランカップリング剤)
本発明においては、補強用充填材としてシリカを用いる場合、その補強性及び低発熱性をさらに向上させる目的で、シランカップリッグ剤をシリカ(b)の配合量の1〜20質量%配合することができる。
このシランカップリング剤としては、例えばビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−卜リエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドなどが挙げられるが、これらの中で補強性改善効果などの点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド及び3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィドが好適である。
これらのシランカップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、ゴム成分として、分子活性部位にシリカとの親和性の高い官能基が導入された変性重合体が用いられているため、シランカップリング剤の配合量は、通常の場合より低減することができる。好ましいシランカップリング剤の配合量は、シランカップリング剤の種類などにより異なるが、シリカに対して、このましくは1〜20質量%の範囲で選定される。この量が1質量%未満ではカップリング剤としての効果が充分に発揮されにくく、また、20質量%を超えるとゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがある。カップリング剤としての効果およびゲル化防止などの点から、このシランカップリング剤の好ましい配合量は、5〜15質量%の範囲である。
さらに、必須成分の化合物(c)である貯蔵弾性率向上剤をゴム成分100質量部に対して、1〜10質量部、好ましくは、1〜5質量部配合することによって未加硫ゴムの加工性の向上及び該ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤの操縦安定性向上することができる。
(ゴム組成物の調製、用途)
本発明における(c)、前述の(d)及び(e)の化合物の添加方法は、特に限定されず、ゴム成分に通常の混練機、例えばバンバリーミキサー、ロール、インテンシブミキサー等を用いて、添加混合することができる。
本発明のゴム組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、通常、ゴム工業界で用いられる各種薬品、例えば加硫剤、加硫促進剤、プロセス油、老化防止剤、スコーチ防止剤、亜鉛華、ステアリン酸などを含有させることができる。
また、本発明に係るゴム組成物は、ロールなどの開放式混練機、バンバリーミキサーなどの密閉式混練機などの混練り機を用いて混練りすることによって得られ、成形加工後に加硫を行ない、各種ゴム製品に適用可能である。例えば、タイヤトレッド、アンダートレッド、カーカス、サイドウォール、サイド補強ゴム、ビード部(特にビードフィラー)などのタイヤ用途を始め、防振ゴム、防舷材,ベルト、ホースその他の工業品などの用途に用いることができるが、特に、低発熱性、耐摩耗性及び操縦安定性のバランスに優れた、低燃費用タイヤ、大型タイヤ、高性能タイヤのトレッド用ゴムとして好適に使用される。
[タイヤ]
本発明のタイヤは、前述した本発明のゴム組成物をタイヤ部材に用いたことを特徴とする。タイヤ部材としては、トレッド、ベーストレット、サイドウォール、サイド補強ゴム及びビードフィラーを好ましく挙げることができ、これらのいずれかに、本発明のゴム組成物を用いることができるが、特にトレッドに用いることが好ましい。
本発明のゴム組成物をトレッドに用いたタイヤは、転がり抵抗が低く低燃費性及び操縦安定性に優れると共に、耐摩耗性が優れる。なお、本発明のタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスが挙げられる。本発明に係るゴム組成物をトレッドに用いる場合は、例えばトレッド用部材に押出し加工され、タイヤ成形機上で通常の方法により貼り付け成形され、生タイヤが成形される。この生タイヤを加硫機中で加熱加圧して、タイヤが得られる。
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
なお、表1に示す各配合組成で得られたゴム組成物における未加硫ゴムのムーニー粘度、加硫後のゴム組成物の貯蔵弾性率(E’)と耐摩耗性、変性及び未変性スチレン−ブタジエンゴム(変性SBR)のミクロ構造(結合ビニル含量、結合スチレン含量)、該ゴム組成物をトレッドに用いたタイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)の転がり抵抗性(低RR)、操縦安定性については、下記の方法により測定及び評価を行った。
(1)未加硫ゴム物性
(1)―1.ムーニー粘度
JIS K6300−1994に基づき、125℃にてムーニー粘度〔ML1+4 〕を測定し、比較例1を100として指数表示した。数値が小さいほど加工性が良好である。
(2)加硫ゴム物性
(2)−1.貯蔵弾性率(E’)
アイティー計測制御(株)製DVA−200を用いて行ない、測定はJIS K7198に基づき、試験片は長さ2.0mm×幅5mm×厚さ約2mmのものを用い、試験温度−80℃〜100℃、歪率2%、周波数50Hz、昇温速度5℃/分で行った。60℃における貯蔵弾性率(E’)の値を、比較例1と対比した指数として示した。貯蔵弾性率(E’)の指数が大きいほどゴム物性として良好であり操縦安定性が良好である。
(2)−2.耐摩耗性
ランボーン型摩耗試験機を用い、室温におけるスリップ率が25%の摩耗量を測定し、コントロールの摩耗量の逆数を100として指数表示した。指数の大きいほど、耐摩耗性に優れていることを示す。
(3)変性及び未変性SBRのミクロ構造
(3)−1.共役ジエン部分の結合ビニル含量(ジエン部分全体に対する%)
270MHz1H−NMRによって求めた。
(3)−2.変性SBRの結合スチレン含量(ポリマー中の質量%)
270MHz1H−NMRによって求めた。
(4)タイヤ性能
(4)−1.転がり抵抗(RR)
スチール平面を有する外径1707.6mm、幅350mmの回転ドラムを用い、4500N(460kg)の荷重の作用下で、80km/hの速度で回転させ惰行法にて測定し評価した。測定値は比較例1の値を100として指数化した。この値が大きいほど転がり抵抗は良好(低燃費性)であることを示す。
(4)−2.操縦安定性
テストドライバーのフィーリングに基づく評価を行い、比較例1を100として指数化した。この数値が大きいほど操縦安定性が優れていることを示す。
合成例1 変性剤Aの合成
乾燥し、窒素置換された300ミリリットルの耐圧ガラス容器に、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン1モル/リットルシクロヘキサン溶液を調製し、これと等モルとなるように、メチルリチウムの1モル/リットルジエチルエーテル溶液を滴下し、よく攪拌することにより、変性剤AとしてのN−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミンの変性剤溶液(A)を調製した。
合成例2 変性剤Bの合成
合成例1において、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミンの代わりに、1−(3−トリエトキシシリルプロピル)−イミダゾールを用いた以外は、合成例1と同様にして、変性剤Bとして1−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−イミダゾールの変性剤溶液Bを調製した。
変性剤Cとしてケイ素原子に直接結合するヒドロカルビルオキシ基を3つ有するN−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミンを用いた。
製造実施例1
<活性末端を有するSBRの製造>
乾燥し、窒素置換した800mLの耐圧ガラス容器に、1,3−ブタジエンのシクロヘキサン溶液及びスチレンのシクロヘキサン溶液を、1,3−ブタジエン60g及びスチレン15gとなるように加え、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン0.70mmolを加え、更にn−ブチルリチウム(BuLi)0.70mmolを加えた後、50℃の温水浴中で1.5時間重合反応を行なった。この際の重合転化率は、ほぼ100%であった。
<変性反応工程>
次に、重合反応系に変性剤Aをリチウム(Li)対比等モルとなる量を加えて、更に50℃で30分間変性反応を行った。
<重合後処理>
次に、重合反応系に、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(BHT)のイソプロパノール溶液を加えて重合反応を停止させた。その後、水蒸気を吹き込んで溶剤の分圧を下げて(スチームストリッピング)脱溶媒した後、真空乾燥して変性SBR Aを得た。得られた変性SBR Aの結合スチレン含量は21質量%及びブタジエン部分の結合ビニル含量は55%であった。
製造実施例2
製造実施例1において、変性剤Aの代わりに、変性剤Bを用いた以外は、製造実施例1と同様にして、変性SBR Bを得た。得られた変性SBR Bの結合スチレン含量は20質量%及びブタジエン部分の結合ビニル含量は55%であった。
製造比較例1
製造実施例1において、変性剤Aの代わりに、変性剤Cを用いた以外は、製造実施例1と同様にして、それぞれ変性SBR Cを得た。得られた変性SBR Cの結合スチレン含量は19質量%及びブタジエン部分の結合ビニル含量は58%及び得られたSBR Dの結合スチレン含量は21質量%及びブタジエン部分の結合ビニル含量は57%であった。
無変性SBR
コントロールとして用いられる無変性SBRは製造実施例1の活性末端を有するSBRの製造によって得られたSBRを変性することなしに重合後処理を行って得られたSBRを用いた。
実施例1〜7及び比較例1〜6
表1−1及び表1−2に示す配合処方Iに従い、実施例1〜7及び比較例1〜6の各ゴム組成物を調製した。
貯蔵弾性率向上剤としては化合物(c)の一般式(2)で表されるトリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシPOE(10)エステル)、一般式(3)で表されるグリセリンジマレエート及び一般式(4)で表されるポリ(EG200)マレエートを用いた。
この未加硫ゴム組成物のムーニー粘度を測定すると共に該ゴム組成物を165℃で15分間加硫処理したのち、貯蔵弾性率及び耐摩耗性を測定した。
又、それぞれのゴム組成物をトレッドに用いてタイヤを試作し(タイヤサイズ:195/65R15)転がり抵抗(低燃費性)及び操縦安定性を評価した。測定及び評価結果を表1−1及び表1-2に示す。
Figure 2010185053
「注」
*1.SBR1712[JSR社製]ゴム成分100質量部に対して37.5質量部の油で油展。油分18.75質量部含む
*2.無変性SBR:製造実施例1のSBRを変性すること無しに重合後処理を行ったSBRを用いた。
*3.変性SBR A:変性剤としてケイ素原子に直接結合するヒドロカルビルオキシ基を2つ有する「N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−[ジエトキシ(メチル)シリル]−1−プロパンアミン」を用いた.
*4.変性SBR B:変性剤としてケイ素原子に直接結合するヒドロカルビルオキシ基を2つ有する「1−[3−[ジエトキシ(メチル)シリル]プロピル]−イミダゾール」を用いた。
*5.変性SBR C:変性剤としてケイ素原子に直接結合するヒドロカルビルオキシ基を3つ有する「N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン]を用いた。
*6.軟化剤[三共油化工業社製]
*7.シーストKH(N339)[東海カーボン社製]
*8.ニプシールAQ[東・ソーシリカ社製]
*9.シランカップリング剤Si75[Degussa社製]
*10.式(4)において、R10が−(R13O−COR14−COO−)t13O−で示される基であり、R13が−(R15O)u15−(R15がエチレン基、u=3.5)であり、R14が−CH=CH−、t=4の化合物である。
*11.POE(n)はオキシエチレンがnモル付加したポリオキシエチレンを示し、POP(n)はオキシプロピレンがnモル付加したポリオキシプロピレンを示す。
*12.N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
*13.ジフェニルガニジン
*14.N-シクロヘキシル-2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
*15.ジベンゾチアジルジスルフィド
Figure 2010185053
表1−1及び2から、実施例1〜7のゴム組成物は、ムーニー粘度、貯蔵弾性率(E’)、耐摩耗性、低燃費性及び操縦安定性のいずれの項目についても比較例1対比優れており、バランスのとれたゴム組成物であることが分かる。
本発明によれば、シリカ含有ゴム組成物において、変性剤として、ケイ素原子に直接結合するヒドロカルビルオキシ基を2つ有し、かつ同一分子内に特定の官能基を有する二官能ヒドロカルビルオキシシラン誘導体を用いて得られた、変性共役ジエン系重合体をゴム成分中に10質量%以上含むことによってシリカに対して優れた相互作用を示し、低発熱性、破壊特性、耐摩耗性などに優れたゴム組成物を得ることができる。
さらに、前記ゴム成分に対して、同一分子内にゴム成分に対する反応基Aを1個以上と前記特定構造を持たせたシリカに対する吸着基Bを2個以上有する化合物(貯蔵弾性率向上剤)を配合することで、未加硫ゴムの加工性を損なうことなしに加硫ゴムの貯蔵弾性率が改善される。
上記ゴム組成物を、特にタイヤトレッドに用いることにより、低燃費性及び操縦安定性に優れたタイヤを提供することができる。

Claims (30)

  1. 求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体の該活性末端に、下記一般式(1)
    Figure 2010185053
    [式中、A1は炭素数2以上のヒドロカルビルオキシ基、A2は加水分解性官能基、R1は炭化水素基、R2は二価の炭化水素基を示し、Xは飽和環状3級アミン化合物残基、不飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、ニトリル基、(チオ)イソシアナート基、(チオ)エポキシ基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を示す。A1及びA2は同一でも異なっていてもよい。]で表される変性剤を反応させて得られた、変性共役ジエン系重合体(a)を10質量%以上含むゴム成分100質量部に対して、シリカ(b)20〜150質量部、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上、前記シリカに対する吸着基Bを2個以上有する化合物(c)を1〜10質量部含むことを特徴とするゴム組成物を用いたタイヤ。
  2. 一般式(1)で表される変性剤において、A1は炭素数2〜18のヒドロカルビルオキシ基、A2は炭素数1〜18のヒドロカルビルオキシ基又はハロゲン原子、R1は炭素数1〜18の炭化水素基、R2は炭素数1〜20の二価の炭化水素基である、請求項1に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  3. 一般式(1)で表される変性剤において、A2が炭素数1〜18のヒドロカルビルオキシ基である請求項1又は2に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  4. 一般式(1)におけるR2が、炭素数2〜10のアルカンジイル基である、請求項2又は3に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  5. 一般式(1)におけるA1がエトキシ基である、請求項2〜4のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  6. 一般式(1)におけるR1がメチル基である、請求項2〜5のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  7. 一般式(1)において、Xにおける不飽和環状3級アミン化合物残基が、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基、オキサゾール残基又はピリジル基である請求項2〜6のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  8. 一般式(1)におけるXが、ケチミン残基、飽和環状3級アミン化合物残基、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基、ピリジル基、ニトリル基、イソシアネート基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも1種の含窒素官能基を有する一価の基である、請求項7に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  9. 含窒素官能基が、飽和環状3級アミン化合物残基、ケチミン残基、イミダゾール残基、ジヒドロイミダゾール残基及び脱離可能な官能基を有する2級アミノ基の中から選ばれる少なくとも1種である、請求項8に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  10. 求核反応性を有する有機金属活性末端をもつ共役ジエン系重合体が、C−Li又はN−Liを含む有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、共役ジエン化合物単独又は共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物をアニオン重合させて得られたものである請求項1〜9のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  11. 共役ジエン化合物が、1,3−ブタジエン、イソプレン及び2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンの中から選ばれる少なくとも1種である請求項10に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  12. 芳香族ビニル化合物がスチレンである請求項10又は11に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  13. 前記化合物(c)の反応基Aが、非芳香族共役二重結合基又は二重結合にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した基である請求項1に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  14. 前記反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基である請求項13に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  15. 前記吸着基Bが、カルボキシル基である請求項1に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  16. 前記化合物(c)がさらにオキシアルキレン基を有する請求項1記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  17. 前記化合物(c)が多塩基酸の部分エステルである請求項1記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  18. 前記化合物(c)が以下の化学式(2)〜(4)のいずれかで表される化合物である請求項1記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
    Figure 2010185053
    [式中、A3、A4及びA5はこれらのうち一つが式−(R3O)n−CO−CR4=CR5−R6で表される基であり(ここでR3は炭素数2〜4のアルキレン基、R4、R5及びR6はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である)、他は水素原子である。]
    Figure 2010185053
    [式中、R7、R8及びR9はそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m1+m2+m3が0〜90となる数である]
    Figure 2010185053
    [式中、R10は、式−R11O−で示される基、式−(R12O)S−で示される基、式−CH2CH(OH)CH2O−で示される基又は式−(R13O−COR14−COO−)t13O−で示される基である。R11は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基、R12は炭素数2〜4のアルキレン基、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数、R13は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基,2価の芳香族炭化水素基又は−(R15O)u15−(R15は炭素数2〜4のアルキレン基、uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数)、R14は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基、tは平均値で1〜30の数である。]
  19. 前記化合物(c)が、ポリエチレグリコールジマレエート又はジフマレートである請求項18に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  20. 変性共役ジエン系ゴム(a)を10質量%以上含むゴム成分、シリカ(b)及び同一分子内にマレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される、前記ゴム成分(a)に対する反応基Hとアミノ基とを各々1個以上有する化合物(d)を含むことを特徴とするゴム組成物を用いたタイヤ。
  21. 前記アミノ基が3級のアミノ基である請求項20に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  22. アミノ基が脂肪族3級アミンから誘導される基である請求項20又は21に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  23. 変性共役ジエン系ゴム(a)を10質量%以上含むゴム成分、シリカ(b)及び下記一般式(5)
    Figure 2010185053
    〔式中、R16は水素、又はメチル基を示し、R17はエチレン基またはプロピレン基を示し、R16は飽和若しくは不飽和のアルキル基,アリール基または一部または2か所以上が−OH、−COOH、−(C=O)−で置換されたものであり、R18部分の末端にカルボキシル基を持ち、かつ、式中kは0〜30の整数である。〕で表されるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルであって分子量250以上のもの(e)を含むゴム組成物を用いたタイヤ。
  24. (a)成分100質量部当たり、(c)、(d)又は(e)成分のいずれかを1〜10質量部を含む請求項20又は23に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  25. さらに、脂肪族アミン(f)、を含む請求項24に記載の用ゴム組成物を用いたタイヤ。
  26. 脂肪族アミン(f)が、脂肪族3級アミンであることを請求項25に記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  27. さらに、シランカップリング剤(g)をシリカ(b)の配合量の1〜20質量%配合した請求項1〜26のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  28. 総充填材量に対するシリカ(b)の量が、質量比で20質量%以上である請求項1〜27のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  29. 補強用充填剤としてシリカ及びカーボンブラックを合計で、ゴム成分100質量部に対して、20〜150質量部含む請求項1〜28のいずれかに記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
  30. 請求項1〜29のいずれかに記載のゴム組成物をトレッド部材として使用するタイヤ。
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