JP2005015691A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】無機充填剤を配合したゴム組成物をトレッドのベースゴムに適用したタイヤにおいて、無機充填剤のゴム成分に対する分散性を改善することによって、タイヤの耐久性及び低燃費性を確保しつつ、操縦安定性を向上させる。
【解決手段】キャップ/ベース構造のトレッド部3を備えたタイヤにおいて、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分100質量部に対して、(1)無機充填剤5〜50質量部と、(2)同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上有し、且つ前記無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有する化合物0.5〜10質量部とを配合してなるゴム組成物をトレッド部3のベースゴム7に適用する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤ、特に操縦安定性、耐久性及び低燃費性に優れたタイヤに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、トレッド部を、タイヤ径方向内側に位置するベースゴムと、そのタイヤ径方向外側に位置するキャップゴムの2層構造、所謂、キャップ/ベース構造とし、前記ベースゴムに損失正接(tanδ)の小さなゴム組成物を適用することで、タイヤの低燃費性が向上することが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
また、上記ベースゴムにシリカを配合したゴム組成物を適用することで、トレッド部の摩耗末期におけるタイヤの操縦安定性が向上することが知られている(特許文献2及び3参照)。
【0004】
更に、トレッド部は、接地面の中央部とその両側に位置するショルダー部とで一般に厚みが異なり、路面との接触状態も異なることから、ベースゴムをタイヤ幅方向に分割し、分割されたベースゴムの各部分に最適な物性を有するゴム組成物を適用することが提案されている(特許文献4、5及び6参照)。
【0005】
【特許文献1】
特許第3213127号公報
【特許文献2】
特開2001−180225号公報
【特許文献3】
特開2002−155164号公報
【特許文献4】
特許第1883726号公報
【特許文献5】
特許第1839038号公報
【特許文献6】
特開2000−198319号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ベースゴムの損失正接(tanδ)を小さくして、低燃費性を向上させるために、補強性充填剤のカーボンブラックの配合量を減らしたゴム組成物をベースゴムに適用すると、ベースゴムの強度が著しく低下し、高速時のタイヤ耐久性が悪化するという問題がある。
【0007】
また、カーボンブラックとシリカを併用したゴム組成物をベースゴムに適用することで、低燃費性と強度を両立することができるが、カーボンブラックに比べシリカのゴム成分に対する分散性が悪いため、上記カーボンブラックとシリカを併用したゴム組成物は、ゴム物性の点でシリカを配合した効果が十分に発揮されていなかった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、シリカ等の無機充填剤を配合したゴム組成物をトレッドのベースゴムに適用したタイヤにおいて、無機充填剤のゴム成分に対する分散性を改善することによって、耐久性及び低燃費性を確保しつつ、操縦安定性を向上させたタイヤを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、シリカ等の無機充填剤と共に特定の化合物を配合したゴム組成物をベースゴムに適用することで、タイヤの耐久性及び低燃費性を確保しつつ、操縦安定性を向上させ得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
即ち、本発明のタイヤは、カーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置した少なくとも2枚のベルト層からなるベルトと、キャップ/ベース構造のトレッド部とを備えたタイヤにおいて、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分100質量部に対して、(1)無機充填剤5〜50質量部と、(2)同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上有し、且つ前記無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有する化合物0.5〜10質量部とを配合してなるゴム組成物をトレッド部のベースゴムに適用したことを特徴とする。
【0011】
ここで、本発明において無機充填剤とは、シリカ又は下記式(IV)で表される無機化合物をいう。
wM・xSiO・zHO ・・・ (IV)
(式中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;w、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。)また、本発明のタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
【0012】
上記化合物において、前記反応基Aは、非芳香族共役二重結合基又はカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した二重結合基であるのが好ましい。また、該反応基Aは、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であるのが更に好ましい。一方、上記化合物において、前記吸着基Bは、カルボキシル基であるのが好ましい。また、上記化合物は、更にオキシアルキレン基を有するのが好ましい。
【0013】
本発明のタイヤの好適例においては、上記化合物が、多塩基酸の部分エステルである。ここで、該化合物は、下記一般式(I)、(II)及び(III):
【化4】
Figure 2005015691
[式中、R、R及びRはこれらのうち一つが式−(RO)−CO−CR=CR−Rで表される基であり(ここで、Rは炭素数2〜4のアルキレン基で;R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基で;nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である)、他は水素原子である]
【化5】
Figure 2005015691
[式中、R、R及びR10はそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m1+m2+m3が0〜90となる数である]
【化6】
Figure 2005015691
[式中、R11は、式−R12O−で示される基、式−(R13O)−で示される基、式−CHCH(OH)CHO−で示される基又は式−(R14O−COR15−COO−)14O−で示される基である。ここで、R12は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;R13は炭素数2〜4のアルキレン基で;sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数で;R14は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基,2価の芳香族炭化水素基又は−(R16O)16−で示される基で(ここで、R16は炭素数2〜4のアルキレン基で;uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である);R15は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;tは平均値で1〜30の数である]のいずれかで表される化合物であるのが特に好ましい。
【0014】
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記ゴム成分が天然ゴムを50質量%以上含む。この場合、上記化合物の配合によるゴム組成物の動的弾性率(E’)の向上効果が大きい。
【0015】
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記無機充填剤がシリカである。ここで、該シリカの配合量は、前記ゴム成分100質量部に対して10〜20質量部であるのが好ましい。
【0016】
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記ゴム組成物は、25℃における動的弾性率(E’)が2.5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.100以下である。
【0017】
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記ベースゴムがタイヤ幅方向で複数に分割されてなり、該分割された複数のベースゴムセグメントの少なくとも1つに前記ゴム組成物を適用する。ここで、前記ベースゴムが、タイヤ幅方向中央部に位置する中央部ベースゴムセグメントと、該中央部ベースゴムセグメントのタイヤ幅方向両外側に位置するショルダー部ベースゴムセグメントとに分割されてなり、前記中央部ベースゴムセグメントに前記ゴム組成物を適用するのが更に好ましい。また、前記中央部ベースゴムセグメントの幅は、タイヤ径方向内側に位置した前記ベルトの幅の30〜80%であるのが好ましい。ここで、ベルトの幅とは、最大幅のベルト層の幅をいう。更に、前記ショルダー部ベースゴムセグメントの少なくとも一方に、25℃における動的弾性率(E’)が5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.125以下であるゴム組成物を適用するのが更に好ましい。
【0018】
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記ベースゴムの厚さが、前記トレッド部の厚さの10〜40%である。
【0019】
本発明のタイヤの他の好適例においては、前記トレッド部のキャップゴムに、25℃における動的弾性率(E’)が8MPa以上であるゴム組成物を適用する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明のタイヤは、カーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置した少なくとも2枚のベルト層からなるベルトと、キャップ/ベース構造のトレッド部とを備え、前記トレッド部のベースゴムに、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分100質量部に対して、(1)無機充填剤5〜50質量部と、(2)同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上有し、且つ前記無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有する化合物[以下、該化合物を化合物(Z)と略記する]0.5〜10質量部とを配合してなるゴム組成物を適用したことを特徴とする。
【0021】
上記化合物(Z)は、ゴム成分に対する反応基Aを1個以上有するため、ゴム成分との相溶性に優れ、また、無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有するため、無機充填剤との親和性にも優れる。そのため、本発明のタイヤのベースゴムに用いるゴム組成物は、化合物(Z)を含むことで、無機充填剤のゴム成分への分散性が向上して、動的弾性率(E’)が向上しており、その結果、タイヤの操縦安定性を向上させることができる。また、該ゴム組成物は、無機充填剤を所定量含むため、損失正接(tanδ)が低く、その結果、タイヤの低燃費性を向上させることができる。更に、該ゴム組成物は、化合物(Z)が無機充填剤のゴム成分への分散性を向上させるため、ゴム強度や弾性率等のゴム物性が十分に高く、その結果、タイヤの耐久性を十分に確保することができる。
【0022】
本発明のタイヤのベースゴム用ゴム組成物のゴム成分は、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなり、ジエン系合成ゴムとしては、ポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタジエンゴム(BR)及びスチレン・ブタジエン共重合体ゴム(SBR)等が挙げられる。これらゴム成分は一種単独でも、ブレンドでもよい。前記ゴム成分は、タイヤの耐久性の観点から、天然ゴムを50質量%以上含有するのが好ましく、60質量%以上含有するのが更に好ましく、70質量%以上含有するのが最も好ましい。ゴム成分の50質量%以上が天然ゴムの場合、化合物(Z)の配合による動的弾性率(E’)の向上効果が大きくなり、タイヤ耐久性、操縦安定性を更に向上させることができる。
【0023】
上記ベースゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、無機充填剤を5〜50質量部、好ましくは10〜30質量部、最も好ましくは10〜20質量部配合してなる。無機充填剤の配合量が5質量部未満では、ゴム組成物の損失正接(tanδ)が十分低くならず、また、十分なゴム強度や弾性率を確保することができない。一方、無機充填剤の配合量が50質量部を超えると、無機充填剤のゴム成分への分散性が悪くなり、ゴム組成物の物性が悪化する。
【0024】
上記ゴム組成物の無機充填剤は、シリカ又は下記式(IV)で表される無機化合物である。
wM・xSiO・zHO ・・・ (IV)
【0025】
ここで、式(IV)中、Mは、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、これらの金属の酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはこれらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも一種であり;w、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数及び0〜10の整数である。尚、式(IV)において、x、zがともに0である場合、該無機化合物は、アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1つの金属、金属酸化物又は金属水酸化物となる。
【0026】
上記式(IV)で表わされる無機化合物としては、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al);ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ一水和物(Al・HO);ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)];炭酸アルミニウム[Al(CO]、水酸化マグネシウム[Mg(OH)]、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、タルク(3MgO・4SiO・HO)、アタパルジャイト(5MgO・8SiO・9HO)、チタン白(TiO)、チタン黒(TiO2n−1)、酸化カルシウム(CaO)、水酸化カルシウム[Ca(OH)]、酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al)、クレー(Al・2SiO)、カオリン(Al・2SiO・2HO)、パイロフィライト(Al・4SiO・HO)、ベントナイト(Al・4SiO・2HO)、ケイ酸アルミニウム(AlSiO、Al・3SiO・5HO等)、ケイ酸マグネシウム(MgSiO、MgSiO等)、ケイ酸カルシウム(CaSiO等)、ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al・CaO・2SiO等)、ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO)、炭酸カルシウム(CaCO)、酸化ジルコニウム(ZrO)、水酸化ジルコニウム[ZrO(OH)・nHO]、炭酸ジルコニウム[Zr(CO]、各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩等が使用できる。また、前記式(IV)中のMがアルミニウム金属、アルミニウムの酸化物又は水酸化物、及びそれらの水和物、またはアルミニウムの炭酸塩から選ばれる少なくとも一つである場合が好ましい。式(IV)で表される無機化合物は、単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。また、これらの無機化合物はシリカと混合して使用することもできる。
【0027】
上記無機充填剤は、その粒径が0.01〜10μmの粉体であることが好ましい。粒径が0.01μm未満ではグリップ力の向上が望めない割に混練作業が悪化し、10μmを超えると動的弾性率が極端に低下し、耐摩耗性が悪くなるため好ましくない。また、これらの効果の観点から、粒径は0.05〜5μmの範囲が更に好ましい。
【0028】
上記無機充填剤は、水銀圧入法で測定した比表面積が80〜300m/gの範囲にあるものが好ましい。比表面積を80m/g〜300m/gとすることにより無機充填剤のゴム成分への分散がよくなり、ゴム組成物の加工性,耐摩耗性が良好となる。補強性、加工性及び耐摩耗性のバランス等の面から、より好ましい比表面積は100〜250m/gの範囲である。なお、この比表面積(SHg)の算出法は、細孔を円筒形と仮定し、SHg(m/g)=2V/r〔V=全細孔容積(m/g)、r=平均細孔半径(m)〕で算出する。
【0029】
上記無機充填剤の中でも、シリカが好ましい。また、上記ゴム組成物は、更にシランカップリング剤を含有するのが好ましい。シランカップリング剤を配合することにより、タイヤの耐摩耗性が更に向上し、tanδが更に低下する。ここで、シランカップリング剤の配合量は、上記無機充填剤100質量部に対し5〜20質量部が好ましい。該シランカップリング剤としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド,ビス(3−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド,ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド,ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド,ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド,3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン,3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン,ビニルトリメトキシシラン,3−アミノプロピルトリエトキシシラン,3−アミノプロピルトリメトキシシラン,3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン,3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルカルバモイルテトラスルフィド,3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド,3−トリメトキシシリルプロピルメタクリロイルモノスルフィド,3−トリエトキシシリルプロピルn−オクチルジスルフィド等が挙げられる。
【0030】
上記ゴム組成物には、充填剤として上記無機充填剤の他に、カーボンブラックを配合することもできる。カーボンブラックを配合することによって、ベースゴムの強度を向上させることができる。
【0031】
また、上記ベースゴム用組成物は、上記ゴム成分100質量部に対して、同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上有し、且つ前記無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有する化合物(Z)を0.5〜10質量部配合してなる。化合物(Z)の配合量が、ゴム成分100質量部に対して0.5質量部未満では、無機充填剤のゴム成分への分散性を改善する効果が小さく、ゴム組成物の動的弾性率(E’)や強度を向上させる効果が小さい。一方、化合物(Z)の配合量が10質量部を超えると、無機充填剤のゴム成分への分散性を改善する効果が頭打ちとなる。なお、化合物(Z)の配合量は、上記無機充填剤の5〜20質量%の範囲が更に好ましい。
【0032】
上記化合物(Z)において、ゴム成分に対する反応基Aは、二重結合を有する基であって、該二重結合を活性化する基が隣接するものが好ましく、特に非芳香族共役二重結合基又はカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した二重結合基であることが好ましい。ここで、隣接とは二重結合の両端又は一方にカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種を有することをいう。
【0033】
上記化合物(Z)としては、反応基Aがマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸又はソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であることが好ましく、これら中でもマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸から誘導される基、特にはマレイン酸、アクリル酸から誘導される基であることが最も好ましい。一方、吸着基Bに関しては、カルボキシル基が好ましい。
【0034】
上記化合物(Z)は、更にオキシアルキレン基を有することが好ましい。化合物(Z)がオキシアルキレン基を有する場合、ゴム成分との相溶性が更に向上し、シリカ等の無機充填剤との親和性が更に良好となる。オキシアルキレン基の平均付加モル数は、ゴム成分に対する反応基Aの個数1個当たり、1〜30モルの範囲であることが好ましく、更には1〜20モル、特には2〜15モルの範囲であることが好ましい。
【0035】
上記化合物(Z)の具体例としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、クエン酸等のポリカルボン酸のモノ((メタ)アクリロイルオキシアルキル)エステル(ここで、(メタ)アクリロイルは、メタクリロイル又はアクリロイルを示す);マレイン酸モノリンゴ酸エステル等の不飽和カルボン酸とオキシカルボン酸との(ポリ)エステル;エチレングリコール、ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のジオールとマレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸との両末端にカルボキシル基を有するエステル;N−(2−カルボキシエチル)マレアミド酸等のN−(カルボキシアルキル)マレアミド酸;下記式(I)、(II)又は(III)で表される化合物が挙げられる。
【0036】
【化7】
Figure 2005015691
式中、R、R及びRはこれらのうち一つが式−(RO)−CO−CR=CR−Rで表される基であり、他は水素原子である。ここでRは炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基である。またR、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であって、好ましくはRが水素原子又はメチル基、R及びRが水素原子である。nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、更には好ましくは2〜15の数である。
【0037】
【化8】
Figure 2005015691
式中、R、R及びR10はそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m1+m2+m3が0〜90、好ましくは3〜60、更に好ましくは6〜45となる数である。
【0038】
【化9】
Figure 2005015691
式中、R11は、式−R12O−で示される基、式−(R13O)−で示される基、式−CHCH(OH)CHO−で示される基又は式−(R14O−COR15−COO−)14O−で示される基である。ここでR12は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜18のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数4〜12のアルキレン基である。またR13は炭素数2〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基又はプロピレン基であり、sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数であり、好ましくは2〜40、更に好ましくは4〜30の数である。R14は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基、2価の芳香族炭化水素基又は−(R16O)16−で示される基である(ここで、R16は炭素数2〜4のアルキレン基で;uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数であり、好ましくは1〜20、さらに好ましくは2〜15の数である)。R15は炭素数2〜18のアルキレン基、アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基であって、好ましくは炭素数2〜12のアルキレン基又はフェニレン基、さらに好ましくは炭素数2〜8のアルキレン基である。tは平均値で1〜30、好ましくは1〜20、さらに好ましくは1〜15の数である。
【0039】
これらの化合物の中でも、多塩基酸の部分エステルが好ましく、式(I)、式(II)又は式(III)で表される化合物が更に好ましい。式(I)で表される化合物の具体例としては、トリメリット酸モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)エステル、トリメリット酸モノ[2−(2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ)エチル]エステル、トリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシポリオキシエチレン(10))エステル等のトリメリット酸モノ(ω−(メタ)アクリロイルオキシPOA(n))エステル[ここで(メタ)アクリロイルはメタクリロイル又はアクリロイルを示し、POA(n)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して1〜30モル付加したポリオキシエチレン(以下「POE」と略記することがある)又はポリオキシプロピレン(以下「POP」と略記することがある)を示す]が挙げられる。
【0040】
式(II)で表される化合物の具体例としては、POE(8)グリセリントリマレエート、POE(3)グリセリントリマレエート、POP(10)グリセリントリマレエート等のPOA(m)グリセリントリマレエート(ここでPOA(m)はオキシエチレン又はオキシプロピレンが平均して0〜90モル付加したポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンを示す)等が挙げられる。
【0041】
式(III)で表される化合物の具体例としては、グリセリンジマレエート、1,4−ブタンジオールジマレエート、1,6−ヘキサンジオールジマレエート等のアルキレンジオールのジマレエート;1,6−ヘキサンジオールジフマレート等のアルキレンジオールのジフマレート;PEG200ジマレエート,PEG600ジマレエート等のポリオキシアルキレングリコールのジマレエート(ここでPEG200、PEG600とは、それぞれ平均分子量200又は600のポリエチレングリコールを示す);両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンマレエート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)マレエート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/マレイン酸ポリエステル;両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンアジペートマレエート、PEG600ジフマレート等のポリオキシアルキレングリコールのジフマレート;両末端にカルボキシル基を有するポリブチレンフマレート、両末端にカルボキシル基を有するポリ(PEG200)フマレート等の両末端カルボン酸型ポリアルキレングリコール/フマル酸ポリエステル等が挙げられる。
【0042】
上記化合物(Z)は、分子量250以上であることが好ましく、分子量250〜5000であることが更に好ましく、分子量250〜3000であることが特に好ましい。分子量がこの範囲であると引火点が高く、安全上望ましいばかりでなく、発煙が少なく作業環境上も好ましい。尚、上記化合物(Z)は、単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0043】
上記ゴム組成物には、上記ゴム成分、無機充填剤、シランカップリング剤、化合物(Z)、カーボンブラックの他に、ゴム業界で通常使用される配合剤、例えば、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等のゴム業界で通常使用される配合剤を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択し配合することができる。これら配合剤は、市販品を好適に使用することができる。なお、上記ゴム組成物は、ゴム成分に、必要に応じて適宜選択した各種配合剤を配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
【0044】
上記ベースゴム用ゴム組成物は、25℃における動的弾性率(E’)が高くなる程操縦安定性が向上するが、動的弾性率(E’)が高くなり過ぎると乗り心地性が悪くなるため、25℃における動的弾性率(E’)が2.5MPa以上、好ましくは3.0MPa以上、更に好ましくは3.5MPa以上である。但し、ベースゴム用ゴム組成物は、キャップゴム用ゴム組成物の動的弾性率(E’)よりも、十分低いことが好ましく、この場合、ベースゴムがクッションの役割を果たし、乗り心地性と操縦安定性を向上させることができる。また、上記ベースゴム用ゴム組成物は、タイヤの低燃費性を確保する観点から、60℃における損失正接(tanδ)が0.100以下である。
【0045】
本発明のタイヤにおいては、上記ゴム組成物からなるベースゴムをキャップゴムの径方向内側に複数積層してもよいが、トレッド部はタイヤ接地面内の接地中央部と両外側部分とでは異なった動きをするため、ベースゴムも接地中央部と接地外側部とで物性が異なる方が、各種性能を確保しやすくなる。そのため、上記ベースゴムをタイヤ幅方向で複数に分割した構造とし、該分割された複数のベースゴムセグメントの少なくとも1つに前記ゴム組成物を適用するのが好ましい。
【0046】
上記ベースゴムは、タイヤ幅方向中央部に位置する中央部ベースゴムセグメントと、該中央部ベースゴムセグメントのタイヤ幅方向両外側に位置するショルダー部ベースゴムとに分割されてなり、前記中央部ベースゴムセグメントに前記ゴム組成物を適用してなるのが更に好ましい。ここで、上記中央部ベースゴムセグメントの幅は、タイヤ径方向内側に位置するベルトの幅の30〜80%であるのが好ましい。
【0047】
また、上記ショルダー部ベースゴムセグメントの少なくとも一方に、25℃における動的弾性率(E’)が5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.125以下である高硬度の他のゴム組成物を適用するのが好ましい。この場合、タイヤの低燃費性を損なうことなく、タイヤの操縦安定性を更に向上させることができる。なお、左右対称のトレッドパターンを有するタイヤの場合、一対のショルダー部ベースゴムセグメントの両方に25℃における動的弾性率(E’)が5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.125以下であるゴム組成物を適用するのが好ましい。また、左右非対称のトレッドパターンを有するタイヤの場合、一対のショルダー部ベースゴムセグメントの少なくとも一方に25℃における動的弾性率(E’)が5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.125以下であるゴム組成物を適用することで、タイヤの操縦安定性を向上させることができる。
【0048】
本発明のタイヤにおいて、上記ベースゴムの厚さは、前記トレッド部の厚さの10〜40%であるのが好ましい。ベースゴムの厚さがトレッド部の厚さの10%未満では、ベースゴムに上記ゴム組成物を適用した効果が十分発揮されず、40%を超えると、トレッド部の摩耗末期にベースゴムが露出して、トレッド表面の外観が悪化する。
【0049】
なお、本発明のタイヤにおいて、トレッド部のキャップゴムは、特に限定されるものではないが、タイヤの操縦安定性と低燃費性の観点から、25℃における動的弾性率(E’)が8MPa以上であるゴム組成物からなるのが好ましい。
【0050】
上記中央部ベースゴムセグメントとショルダー部ベースゴムセグメントとで異なるゴム組成物を適用したタイヤは、例えば、成形ドラムの外周上にインナーライナー、カーカス、ベルト層を巻き付けた後、該ベルト層の外周側に所定の幅及び厚さの未加硫ゴム組成物からなる帯状体を周回毎に少なくとも一部を重複させながらタイヤ周方向に螺旋状に巻き付けてトレッド部を形成し、この際タイヤ幅方向で前記帯状体を構成する未加硫ゴム組成物の種類を変化させることで製造できる。なお、ドラム上でベルト層とトレッド部との積層体を成形した後、インナーライナーとカーカスが貼り付けられた別の成形ドラム上に該ベルト層とトレッド部との積層体を貼り付けて生タイヤを成形してもよい。帯状体を周回毎に少なくとも一部を重複させながらタイヤ周方向に巻き付け、タイヤ幅方向で帯状体を構成する未加硫ゴム組成物の種類を変えることにより、均質性に優れたトレッド部を有するタイヤを効率的に製造することができる。
【0051】
トレッド部を形成するにあたって、帯状体のオーバーラップ量を任意に制御することにより、各ゴム層を所望の断面形状に成形することができ、しかもタイヤ幅方向で帯状体を構成する未加硫ゴム組成物の種類を変えることにより、トレッド部を任意の複数層から成形することができる。帯状体は予め押出しや圧延によって成形して帯状にしておいたものでもよく、巻き付けと同時に押出成形機又は射出成形機から供給したものであってもよい。
【0052】
次に、本発明のタイヤの実施態様を図面に基づき説明する。図1は、本発明のタイヤの一実施態様を示す断面図である。図1に示すタイヤは、一対のビード部1と、一対のサイド部2と、トレッド部3と、該ビード部1に各々埋設されたビードコア4間にトロイド状に延在させたカーカス5と、該カーカス5のクラウン部でタイヤ径方向外側に配した少なくとも二枚のベルト層からなるベルト6とを具える。ここで、トレッド部3は、ベルト6のタイヤ径方向外側に位置するベースゴム7と、該ベースゴム7のタイヤ径方向外側に位置するキャップゴム8とからなる、所謂、キャップ/ベース構造を有する。また、トレッド部3の幅方向両端部にはゴム組成物からなる一対のウィングチップ9が帯状に貼り付けられている。
【0053】
図示例において、上記ベースゴム7は、タイヤ幅方向で3つのセグメントに分割され、タイヤ幅方向中央部に位置する中央部ベースゴムセグメント7Aと、該中央部ベースゴムセグメント7Aのタイヤ幅方向両外側に位置するショルダー部ベースゴムセグメント7Bとからなる。ここで、上記中央部ベースゴムセグメント7Aの幅は、タイヤ径方向内側に位置するベルト6の幅の30〜80%である。なお、ベルト6の幅は、最大幅のベルト層の幅である。また、図示例のタイヤでは、ベースゴム7の厚さが、中央部ベースゴムセグメント7Aとショルダー部ベースゴムセグメント7Bとで急激に異なるが、中央部ベースゴムセグメント7Aとショルダー部ベースゴムセグメント7Bとで厚さをなだらかに変化させてもよいし、同じ厚さにしてもよい。上記中央部ベースゴムセグメント7Aに25℃における動的弾性率(E’)が2.5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.100以下であるゴム組成物を適用し、ショルダー部ベースゴムセグメント7Bに25℃における動的弾性率(E’)が5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.125以下である他のゴム組成物を適用することで、タイヤの耐久性及び低燃費性を確保しつつ、操縦安定性を著しく向上させることができる。
【0054】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
【0055】
表1に示す配合処方のゴム組成物をそれぞれ調製し、動的歪1%、周波数52Hz、測定温度25℃で動的弾性率(E’)を測定し、動的歪1%、周波数52Hz、測定温度60℃で損失正接(tanδ)を測定した。なお、表1に示す以外の通常使用される配合剤は、いずれのゴム組成物においても、ゴム成分に対して等量配合されている。
【0056】
【表1】
Figure 2005015691
【0057】
*1 RSS#4.
*2 JSR製, SBR1500.
*3 東海カーボン社製, N550.
*4 日本シリカ工業社製, ニップシールAQ.
*5 ポリPEG200マレートポリエステル, [式(III)において、R11が−(R14O−COR15−COO−)14O−で示される基であり; R14が−(R16O)16−(R16がエチレン基, u=3.5)で; R15が−CH=CH−で; t=4の化合物].
*6 トリメリット酸モノアクリレート.
*7 ポリブタンジオールマレートポリエステル, [式(III)において、R11が−(R14O−COR15−COO−)14O−で示される基であり; R14がブチレン基で、R15が−CH=CH−で; t=4の化合物].
【0058】
表1から、化合物(Z)の添加により、ゴム組成物の動的弾性率(E’)が向上することが分かる。また、ゴム組成物i及びゴム組成物jと、ゴム組成物k及びゴム組成物gとの比較から、ゴム成分中の天然ゴムの含有率が高い方が、化合物(Z)の添加による動的弾性率(E’)の向上効果が大きいことが分かる。
【0059】
次に、上記ゴム組成物を、表2に示す組み合わせで、中央部ベースゴムセグメント、ショルダー部ベースゴムセグメントに適用し、図1に示す構造で、サイズ185/70R14の乗用車用タイヤを作製した。該タイヤに対して、下記に示す方法で、タイヤ耐久性、操縦安定性、低燃費性を評価した。結果を表2に示す。
【0060】
(1)タイヤ耐久性
初速80km/hから30分毎に速度を8km/hづつ上げていく、ステップスピード方式のドラム試験を実施した。但し、184km/hを上限として、184km/hで30分間完走した場合、市場性有りと判断した。
【0061】
(2)操縦安定性
国産乗用車に試作タイヤを各々4本装着し、テストコースにて実車フィーリングテストを実施した。なお、操縦安定性の評価は、比較例1のタイヤをコントロールとして10段階で評価し、プラス点が大きい程、操縦安定性が良好であることを示す。
【0062】
(3)低燃費性
ドラム試験にて転がり抵抗を測定し、下記の式に従って指数表示し、低燃費性を評価した。指数値が大きい程、転がり抵抗が小さく、低燃費性に優れることを示す。
低燃費性指数=(比較例1の転がり抵抗/各例の転がり抵抗)×100
【0063】
【表2】
Figure 2005015691
【0064】
シリカと化合物(Z)を所定量配合したゴム組成物をベースゴムに適用した実施例のタイヤは、タイヤ耐久性及び低燃費性を確保しつつ、操縦安定性が向上していた。特に、ショルダー部ベースゴムセグメントに25℃における動的弾性率(E’)が5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.125以下である高硬度なゴム組成物を適用した実施例5及び6のタイヤは、ベルトエンドセパレーション(BES)が発生せず、タイヤ耐久性が向上していた。
【0065】
一方、比較例1のタイヤは、ベースゴムの動的弾性率(E’)が低すぎるため、タイヤの強度が低下し、タイヤ耐久性が低く、市場性が無かった。また、比較例2のタイヤは、ベースゴムの損失正接(tanδ)が高すぎるため、低燃費性が悪化した。
【0066】
【発明の効果】
本発明によれば、シリカ等の無機充填剤と共に特定の化合物を配合したゴム組成物をベースゴムに適用することで、タイヤの耐久性及び低燃費性を確保しつつ、操縦安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤの一実施態様を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 サイド部
3 トレッド部
4 ビードコア
5 カーカス
6 ベルト
7 ベースゴム
7A 中央部ベースゴムセグメント
7B ショルダー部ベースゴムセグメント
8 キャップゴム
9 ウィングチップ

Claims (17)

  1. カーカスと、該カーカスのクラウン部のタイヤ半径方向外側に配置した少なくとも2枚のベルト層からなるベルトと、キャップ/ベース構造のトレッド部とを備えたタイヤにおいて、
    天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムからなるゴム成分100質量部に対して、(1)無機充填剤5〜50質量部と、(2)同一分子内に前記ゴム成分に対する反応基Aを1個以上有し、且つ前記無機充填剤に対する吸着基Bを2個以上有する化合物0.5〜10質量部とを配合してなるゴム組成物をトレッド部のベースゴムに適用したことを特徴とするタイヤ。
  2. 前記反応基Aが、非芳香族共役二重結合基又はカルボニル基、カルボキシル基、オキシカルボニル基及びアミド基から選ばれる1種が隣接した二重結合基であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記反応基Aが、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸及びソルビン酸から選ばれる不飽和カルボン酸から誘導される基であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 前記吸着基Bがカルボキシル基であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 前記化合物が、更にオキシアルキレン基を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 前記化合物が多塩基酸の部分エステルであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 前記化合物が下記一般式(I)、(II)及び(III):
    Figure 2005015691
    [式中、R、R及びRはこれらのうち一つが式−(RO)−CO−CR=CR−Rで表される基であり(ここで、Rは炭素数2〜4のアルキレン基で;R、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基で;nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である)、他は水素原子である]
    Figure 2005015691
    [式中、R、R及びR10はそれぞれ独立に炭素数2〜4のアルキレン基であり、m1、m2及びm3はそれぞれオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す数で、m1+m2+m3が0〜90となる数である]
    Figure 2005015691
    [式中、R11は、式−R12O−で示される基、式−(R13O)−で示される基、式−CHCH(OH)CHO−で示される基又は式−(R14O−COR15−COO−)14O−で示される基である。ここで、R12は炭素数2〜36のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;R13は炭素数2〜4のアルキレン基で;sはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜60の数で;R14は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基,2価の芳香族炭化水素基又は−(R16O)16−で示される基で(ここで、R16は炭素数2〜4のアルキレン基で;uはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す1〜30の数である);R15は炭素数2〜18のアルキレン基,アルケニレン基又は2価の芳香族炭化水素基で;tは平均値で1〜30の数である]のいずれかで表される化合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. 前記ゴム成分が天然ゴムを50質量%以上含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  9. 前記無機充填剤がシリカであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  10. 前記シリカの配合量が、前記ゴム成分100質量部に対して10〜20質量部であることを特徴とする請求項9に記載のタイヤ。
  11. 前記ゴム組成物は、25℃における動的弾性率(E’)が2.5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.100以下であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  12. 前記ベースゴムがタイヤ幅方向で複数に分割されてなり、該分割された複数のベースゴムセグメントの少なくとも1つに前記ゴム組成物を適用したことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  13. 前記ベースゴムが、タイヤ幅方向中央部に位置する中央部ベースゴムセグメントと、該中央部ベースゴムセグメントのタイヤ幅方向両外側に位置するショルダー部ベースゴムセグメントとに分割されてなり、前記中央部ベースゴムセグメントに前記ゴム組成物を適用したことを特徴とする請求項12に記載のタイヤ。
  14. 前記中央部ベースゴムセグメントの幅が、タイヤ径方向内側に位置した前記ベルトの幅の30〜80%であることを特徴とする請求項13に記載のタイヤ。
  15. 前記ショルダー部ベースゴムセグメントの少なくとも一方に、25℃における動的弾性率(E’)が5MPa以上で、60℃における損失正接(tanδ)が0.125以下であるゴム組成物を適用したことを特徴とする請求項13に記載のタイヤ。
  16. 前記ベースゴムの厚さが、前記トレッド部の厚さの10〜40%であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
  17. 前記トレッド部のキャップゴムに、25℃における動的弾性率(E’)が8MPa以上であるゴム組成物を適用したことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ。
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