JP2007294241A - プロトン伝導膜 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体高分子型燃料電池に用いられる電解質用途に好適なプロトン伝導膜に関する。
【解決手段】イオン伝導性ポリマーセグメント(A)および非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)を有する共重合体からなる膜であって、該膜は、水中に浸漬して90℃、30分間加温した後、−20℃に冷却した時、−20℃において測定した凍結していない水の重量[g](共重合体1g当たり)と、−20℃において測定された自己拡散係数[×10-102/s]との乗数(掛け合わせた値)が、0.2〜1.5の範囲にあることを特徴とするプロトン伝導膜。−20℃において凍結していない水の自己拡散係数が、0.40×10-102/s以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、固体高分子型燃料電池に用いられる電解質用途に好適なプロトン伝導膜に関するものである。
燃料電池は基本的に2つの触媒電極と、電極に挟まれたプロトン伝導膜とから構成される。燃料である水素は一方の電極でイオン化され、この水素イオンはプロトン伝導膜中を拡散した後に他方の電極で酸素と結合する。このとき2つの電極を外部回路で接続していると電流が流れ、外部回路に電力を供給する。ここでプロトン伝導膜は、水素イオンを拡散させると同時に、燃料ガスの水素と酸素を物理的に隔離し且つ電子の流れを遮断する機能を担っている。
このようなプロトン伝導膜は、親水性チャネル(イオン伝導チャネル)に形成される水のクラスターを通して、水素イオンを拡散させるとされている。そのため、氷点下では水の凍結により水素イオンの伝導性が大幅に低下するという問題があった。寒冷地を含めた広範囲への普及を考慮すると特に水が凍結する0℃以下で燃料電池を安定に起動、もしくは作動させることは、この分野の重要な課題である。
プロトン伝導膜中の水素イオンは膜中の水とともに移動する。このため水素イオンの拡散、すなわちプロトン伝導性には膜の含水量が影響する。しかし、低温下で凍結した水や、イオン伝導チャネルから孤立した水などは運動性が低いため拡散係数が極めて小さく、水素イオンの拡散には、ほとんど寄与しない。すなわち、低温下でのプロトン伝導性低下を抑制した、プロトン伝導膜を開発するには、低温条件(例えば−20℃)での、プロトン伝導膜の含水量のみならず、その自己拡散係数を加味して評価することが必要である。
特開2005−19055、特開2005−174897には、DSCで測定した、−30℃以上に融点が観測されない不凍水に着目し、膜中に含まれる水に占める不凍水の分率が一定範囲内にある高分子電解質が開示されている。この場合に、もたらされる効果としては、ダイレクトメタノール型燃料電池に使用した場合の、メタノール透過性の抑制が挙げられている。低温での水素イオン伝導特性に対する効果については、何ら言及されていない。またこの方法では、特定の温度における凍結していない水の絶対量を定量的に測定することは困難である。さらに水の運動性にかかわる自己拡散係数の値は、DSCでは評価できない特性である。したがってこの方法では、水素イオンの拡散(プロトン伝導)と関係付けて議論することはできなかった。
したがって、どのような高分子電解質を設計すれば、低温で十分なプロトン伝導性が発現できるような、水の量と、自己拡散係数を併せ持つ材料が得られるか、何ら明確になっていなかった。従来のイオン伝導性ポリマーでは、イオン交換容量を高めたとしても、プロトン伝導性が必ずしも充分ではなく、特に低温下になるとその特性が著しく低下してしまうという傾向があった。そのため、従来の固体高分子電解質膜を用いた燃料電池では、寒冷地で予想される氷点下での発電は困難であり、特に−20℃以下での発電は非常に困難であった。
低温および低湿度の環境下でも十分なプロトン伝導度を有するプロトン伝導膜の出現、および低温下における水の挙動についての定量的な評価方法が望まれていた。
上記の課題を克服するため、本発明者はパルスNMR法を用いて、低温下でのプロトン伝導膜中に含まれる凍結していない水の量と、その自己拡散係数を測定する方法を見出した。次にそれぞれの値と、低温でのプロトン伝導度との相関を検討した結果、凍結していない水の量と自己拡散係数を掛け合わせた値が特定の範囲となる重合体を設計することによって、低温発電特性に優れたプロトン伝導膜を開発するに至った。本発明のプロトン伝導膜は、低温下でも十分なプロトン伝導性を発現する水素イオンの拡散に寄与できる十分な水の量と運動性を有している。
すなわち、イオン伝導性ポリマーセグメント(A)および非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)からなる膜のイオン伝導性基に吸着された水のうち、−20℃において凍結していない水分量と測定される水の自己拡散係数を掛け合わせた値が一定の範囲にあれば、低温下での凍結を抑制でき、低温の環境下でも十分なプロトン伝導度を有するプロトン伝導膜が得られることを見出した。
さらに、特定の構造を有するイオン伝導性ポリマーセグメント(A)および非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)からなるプロトン伝導膜を用いることで、−20℃において凍結していない水分量と測定される水の自己拡散係数を掛け合わせた値が一定の範囲にある十分な水分量をもつプロトン伝導膜が得られることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば下記プロトン伝導膜が提供されて、本発明の前記目的が達成される。
[1]イオン伝導性ポリマーセグメント(A)および非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)を有する共重合体からなる膜であって、該膜は、
水中に浸漬して90℃、30分間加温した後、−20℃に冷却した時、−20℃において測定した凍結していない水の重量[g](共重合体1g当たり)と、−20℃において測定された自己拡散係数[×10-102/s]との乗数(掛け合わせた値)が、0.2〜1.5の範囲にあることを特徴とするプロトン伝導膜
[2]−20℃において凍結していない水の自己拡散係数が、0.40×10-102/s以上である[1]のプロトン伝導膜。
[3]上記イオン伝導性ポリマーセグメント(A)が、下記一般式(A)で表される構成単位を含み、
上記非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)が、下記一般式(B)で表される構成単位を含む[1]〜[2]のプロトン伝導膜;
Figure 2007294241
(式中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF32−からなる群より選ばれた少なくと
も1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH32−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Arは−SO3Hまたは−O(CH2pSO3Hまたは−O(CF2pSO3Hで表
される置換基を有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数、mは0〜10の整数を示し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
Figure 2007294241
(式中、Aは独立に直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、
−COO−、−(CF2l−(lは1〜10の整数である)、−(CH2l−(lは1〜10の整数である)、−C(R’)2−(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基お
よびハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Bは独立に酸素原子または硫黄原子であり、R1〜R11は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フ
ッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示す。Xは−CO−または、−SO2−を示し、Ar’は芳香族基を示し、
tは0〜4の整数を示し、rは1以上の整数を示す。)
[4]上記一般式(A)で表される構成単位が、Yが−CO−であり、Arは−SO3
で表される置換基を有する芳香環であり、mが0、nが0であるイオン伝導性ポリマーセグメント(A’)であり、
上記一般式(B)で表される構成単位が、Aが独立に直接結合または−C(R’)2
(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびハロゲン化炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造であり、Bは酸素原子であり、R1
〜R16は水素原子である非イオン伝導性セグメント(B’)である[1]〜[3]のプロトン伝導膜。
本発明に係るプロトン伝導膜は、−20℃において凍結していない水の重量[g](共重合体1g当たり)と、−20℃において測定される水の自己拡散係数[×10-102/s]との乗数(掛け合わせた値)が特定の範囲にある重合体から構成されている。このため、従来より提案されていたプロトン伝導膜に比べて、低温の環境下でも十分なプロトン伝導度を有する。
以下本発明に係るプロトン伝導膜について具体的に説明する。
本発明に係るプロトン伝導膜は、イオン伝導性基を有するイオン伝導性ポリマーセグメント(A)およびイオン伝導性基を有さない非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)を有する共重合体からなり、該膜は、水中に浸漬して90℃、30分間加温した後、−20℃に冷却した時、−20℃において測定した凍結していない水の重量[g](共重合体1g当たり)と、−20℃において測定された自己拡散係数[×10-102/s]との乗数(掛け合わせた値)が、0.2〜1.5の範囲にある。また好適には、その自己拡散係数は、0.40×10-102/s以上である。
(−20℃における含水量及び水の自己拡散係数)
−20℃においてパルスNMR法により測定される水の自己拡散係数 [×10-102/s] は、膜中で凍結していない水の拡散速度すなわち動きやすさを示す。このため、上記−20℃において凍結していない水の共重合体1g当たりの重量[g]と、−20℃において測定される水の自己拡散係数 [×10-102/s] を掛け合わせた値を特定
の範囲とすれば、イオン伝導性ポリマーのイオン伝導性基と強く相互作用し、水素イオンを伝導するのに、十分な運動性を有する水の量が、定義できる。
本発明に係るプロトン伝導膜は、該膜を吸水させ、90℃、30分間加温したのち、その吸水された水のうち−20℃において凍結していない水の重量(共重合体1g当たり)[g]と、−20℃において測定される水の自己拡散係数 [×10-102/s] を掛け合わせた値が、0.20〜1.50の範囲であり、好ましくは0.20〜1.00である。
前記乗算値が上記範囲内であるとその水が凍結することなく、水素イオンが膜中を拡散しており低温下でも十分なプロトン伝導度を得ることができる。
一方、上記範囲より少ないと、イオン伝導性基に吸着された水が少なく、十分なプロトン伝導性を発現できない。また、上記範囲を超えると、プロトン伝導膜の膨潤・寸法変化が大きく、燃料電池の発電中に電極層面との剥れ、電極層のひび割れなどが発生する傾向にある。
前記自己拡散係数 [×10-102/s] が、0.40以上好ましくは0.50以上であることが望ましい。当該自己拡散係数が上記範囲内であるとその水が凍結することなく、水素イオンが膜中を拡散しており低温でも十分なプロトン伝導度を得ることができる。
一方、上記範囲より少ないと、イオン伝導性基に吸着された水が少なく、また、十分な水素イオンの拡散速度が得られず、十分なイオン伝導度を発現できない。
プロトン伝導膜中の−20℃における凍結していない水分量と水の自己拡散係数の測定は以下のようにして行われる。
いずれの測定も、プロトン伝導膜を、水中に浸漬して90℃、30分間加温後、水から取り出し、膜表面の水を完全に取り除く。その後、膜を−80℃まで急冷し、80℃のまま30分間置き、次いで5分毎に10℃ずつ温度を上げ、−20℃に達してから60分間−20℃に保ったものを試料とする。
プロトン伝導膜中の−20℃における凍結していない水分量は、パルスNMRを用いて測定し、NMRで観測されたFID(自由減衰)信号の強度から検量線を用いて算出する。
また、プロトン伝導膜中の−20℃における水の自己拡散係数は、磁場勾配とスピンエコー法を用いた公知の磁場勾配NMR法を用いた測定を行い求める。
共重合体
本発明において、プロトン伝導膜を形成する材料は、イオン伝導性ポリマーセグメント(A)および非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)を有する共重合体からなる。
本発明において、プロトン伝導膜を形成する共重合体としては、下記一般式(A)で表される繰り返し構成単位(セグメント(A))と、下記一般式(B)で表される繰り返し構成単位(セグメント(B))とを含むスルホン酸基を有するポリアリーレン、例えば、下記一般式(C)で表されるスルホン酸基を有するポリアリーレンであることが好ましい。
下記一般式(C)で表される共重合体を用いると、耐水性、機械的強度が向上するため、イオン交換容量を向上でき、それに伴い、−20℃における凍結していない水の水分量、水の自己拡散係数も増加し、プロトン伝導度も向上するため、なお好ましい。
(スルホン酸基を有するポリアリーレン)
本発明に好適に使用されるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、下記一般式(A)で表される繰り返し構成単位と、下記一般式(B)で表される構成単位とを含んでいる。
Figure 2007294241
式中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2l
−(lは1〜10の整数である)、−C(CF32−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。好ましくは、Yは−CO−である。
Zは直接結合または、−(CH2l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH32−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。
Arは−SO3Hまたは−O(CH2pSO3Hまたは−O(CF2pSO3Hで表され
る置換基を有する芳香族基を示す。好ましくは、Arは−SO3Hである。pは1〜12
の整数である。m、nは0〜10の整数を示す。好ましくは、m=n=1である。kは1〜4の整数を示す。
Figure 2007294241
式中、Aは独立に直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−
COO−、−(CF2)l−(lは1〜10の整数である)、−(CH2)l−(lは1〜10の整数である)、−CR’2−(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびハロゲ
ン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示す。好ましくは、直接結合、または−CR’2−(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびハロゲン化炭化水素基を
示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造である。
Bは独立に酸素原子または硫黄原子であり、好ましくは酸素原子である。
1〜R11は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル
基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示す。好ましくは水素原子である。
Xは−CO−または、−SO2−を示し、好ましくは−CO−である。
Ar’は芳香族基を示し、具体的には、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。
tは0〜4の整数を示す。
rは1以上の整数を示す。
スルホン酸基を有するポリアリーレンは、具体的には下記一般式(C)で表される重合体である。
Figure 2007294241
(式(C)中、Ar、Ar’、A、B、X、Y、Z、k、m、n、r、t、およびR1
11は、それぞれ上記一般式(A)および(B)中のAr、Ar’、A、B、X、Y、Z、k、m、n、r、t、およびR1〜R11と同義である。)
本発明で用いられるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、上記一般式(A)で表される構成単位([ ]x:xの比率)を0.5〜99.999モル%、好ましくは10
〜99.999モル%の割合で、上記一般式(B)で表される構成単位([ ]y:y
の比率)を99.5〜0.001モル%、好ましくは90〜0.001モル%の割合で含有している。
<ポリマーの製造方法>
スルホン酸基を有するポリアリーレンの製造には、例えば下記に示すA法、B法、C法の3通りの方法を用いることができる。
(A法)
例えば、特開2004−137444号公報に記載の方法で、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸エステル基を有するモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを製造し、このスルホン酸エステル基を脱エステル化して、スルホン酸エステル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。(B法)
例えば、特開2001−342241号公報に記載の方法で、上記一般式(A)で表される骨格を有しスルホン酸基、スルホン酸エステル基を有しないモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、この重合体を、スルホン化剤を用いて、スルホン化することにより合成することもできる。
(C法)
一般式(A)において、Arが−O(CH2)pSO3Hまたは−O(CF2)pSO3Hで表される置換基を有する芳香族基である場合には、例えば、特開2005−60625号公報に記載の方法で、上記一般式(A)で表される構造単位となりうる前駆体のモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、次にアルキルスルホン酸またはフッ素置換されたアルキルスルホン酸を導入する方法で合成することもできる。
(A法)において用いることのできる、上記一般式(A)で表される構造単位となりうる
スルホン酸エステル基を有するモノマーの具体的な例として、特開2004−137444、特開2004−345997号公報、特開2004−346163号公報に記載されているスルホン酸エステル類を挙げることができる。
(B法)において用いることのできる、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸基、またはスルホン酸エステル基を有しないモノマーの具体的な例として、特開2001−342241号公報、特開2002−293889号公報に記載されているジハロゲン化物を挙げることができる。
(C法)において用いることのできる、上記一般式(A)で表される構造単位となりうる前駆体のモノマーの具体的な例として、特開2005−36125号公報に記載されているジハロゲン化物を挙げることができる。
また、いずれの方法においても用いられる、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマーまたはオリゴマーの具体的な例として、以下のような化合物を挙げることができる。ここで、Dは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を示す。
Figure 2007294241
さらに、例えば下記のような共重合体も用いることができる。
Figure 2007294241
スルホン酸基を有するポリアリーレンを得るためは、まず、これらの、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーとを共重合させ、前駆体のポリアリーレンを得ることが必要である。この共重合は、触媒の存在下に行われるが、この際使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という。)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、ならびに(2)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、「塩」を添加してもよい。
これらの触媒成分の具体的な例、各成分の使用割合、反応溶媒、濃度、温度、時間等の重合条件としては、特開2001−342241号公報に記載の化合物を挙げることができる。
スルホン酸基を有するポリアリーレンは、この前駆体のポリアリーレンをスルホン酸基を有するポリアリーレンに変換して得ることができる。この方法としては、下記の3通りの方法がある。
(A法)前駆体のスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを、特開2004−137444号公報に記載の方法で脱エステル化する方法。
(B法)前駆体のポリアリーレンを、特開2001−342241号公報に記載の方法でスルホン化する方法。
(C法)前駆体のポリアリーレンに、特開2005−60625号公報に記載の方法で、アルキルスルホン酸基を導入する方法。
上記のような方法により製造される、一般式(C)のスルホン酸基を有するポリアリーレンの、イオン交換容量は通常0.3〜5meq/g、好ましくは0.5〜3meq/g、さらに好ましくは0.8〜2.8meq/gである。0.3meq/g未満では、プロトン伝導度が低く発電性能が低い。一方、5meq/gを超えると、耐水性が大幅に低下してしまうことがあるため好ましくない。
上記のイオン交換容量は、例えば一般式(A)で表される構造単位となりうる前駆体のモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるモノマー、またはオリゴマーの種類、使用割合、組み合わせを変えることにより、調整することができる。具体的には、前記した組成比となるようにモノマーの割合を変えればよい。
このようにして得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。
(プロトン伝導膜)
上記共重合体からプロトン伝導膜を製造するには、例えば該共重合体と有機溶媒とからなる組成物を調製し、この組成物を用いてキャスティングにより、基体上に流延し、フィルム状に成形するキャスティング法などのより、フィルムを製造する方法がある。
なお、上記組成物はセグメント(A)およびセグメント(B)からなる共重合体および有機溶媒以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などが含まれても良い。
組成物中のポリマー濃度は、セグメント(A)およびセグメント(B)からなる共重合体の分子量にもよるが、通常、5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。5重量%未満では、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすくなることがある。一方、40重量%を超えると、溶液粘度が高すぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性に欠けることがある。
組成物の溶液粘度は、共重合体の分子量や、ポリマー濃度にもよるが、通常、2,000〜100,000mPa・s、好ましくは3,000〜50,000mPa・sである。2,000mPa・s未満では、加工中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがあり。一方、100,000mPa・sを超えると、高粘度過ぎて、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
組成物は、例えば上記各成分を所定の割合で混合し、従来公知の方法、例えばウエーブローター、ホモジナイザー、ディスパーサー、ペイントコンディショナー、ボールミルなどの混合機を用いて混合することにより調製することができる。
用いられる有機溶媒としては、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブチルアルコール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル1−プロパノール、シクロヘキサノール、ジシクロヘキサノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1.3―ブタンジオール、グリセロール、m−クレゾール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチルラクテート、n―ブチルラクテート、ジアセトンアルコール、ジオキサン、ブチルエーテル、フェニルエーテル、イソペンチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、シネオール、ベンジルエチルエーテル、フラン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール、アセタール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2−オクタノン、アセトフェノン、メシチルオキサイド、ベンズアルデヒド、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸イソアミル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセタート、酪酸メチル、酪酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、γ―ブチロラクトン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジメチルジエチレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルサルフィド、アセトニトリル、ブチロニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、2−ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、シメチルアセアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどを挙げることができ、これらは1種類以上を組み合わせて用いることもでき、そのうち1種類以上は、−O−、−OH、−CO−、−SO2−、−SO3−、−CNおよび−CO2−からなる基を少なくとも1種類以上有する有機溶媒であることが好ましい。
上記基体としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどが挙げられるが、これに限定されるものではなく、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体であれば、如何なる素材でもよく、例えばプラスチック製でも、金属製でも特に制限されるものではない。
上記キャスティング法による製膜後、30〜160℃、好ましくは50〜150℃で3〜180分、好ましくは5〜120分乾燥することにより、フィルム(プロトン伝導膜)を得ることができる。その乾燥膜厚は、通常、10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。乾燥後、膜中に溶媒が残存する場合は、必要に応じて、水抽出により脱溶媒することもできる。
なお本発明に係るプロトン伝導膜には、セグメント(A)およびセグメント(B)からなるポリマー以外に、硫酸、リン酸などの無機酸、カルボン酸を含む有機酸、適量の水などが含まれても良い。
本発明のプロトン伝導膜は、例えば一次電池用電解質、二次電池用電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などに利用可能なプロトン伝導性の伝導膜に利用可能である。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例において、スルホン酸当量、分子量、凍結していない水の共重合体1g当たりの重量[g]、水の自己拡散係数およびプロトン伝導度は以下のようにして求めた。
1.スルホン酸当量
得られたスルホン酸基を有する重合体の水洗水が中性になるまで洗浄し、フリーに残存
している酸を除いて充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解したフェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点から、スルホン酸当量を求めた。
2.分子量の測定
スルホン酸基を有しないポリアリーレン重量平均分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。スルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、溶剤として臭化リチウムと燐酸を添加したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶離液として用い、GPCによって、ポリスチレン換算の分子量を求めた。
3.プロトン伝導膜中の凍結していない水の共重合体1g当たりの重量[g]と水の自己拡散係数の測定
測定するプロトン伝導膜は充分に洗浄したものを用いた。専用のパルスNMR専用ガラス試料管中にプロトン伝導膜を数〜数十枚重ねて入れ、吸水後、90℃で30分間加温した。加温後に余分な水を取り除き、パルスNMRを用いて測定を行った。
測定に際し、試料はまず−80℃まで急冷して30分間置き、5分毎に10℃ずつ温度を上げ、−20℃に達してから60分間置いてから測定を開始した。
信号強度の測定は、信号の観測開始から70μ秒以降の固体成分の信号が減衰して溶液成分の信号のみが観測される領域で行った。
含水量の算出は、含水量がわかっている液体試料を用いて、あらかじめ作成しておいた検量線を用いて行った。なお、測定温度による装置検出感度の変化は、同一試料の検量線作成温度と試料測定温度で観測されたそれぞれの信号強度の比を用いて補正した。
算出した含水量(g)は、測定後の膜を110℃で1時間真空乾燥した後の乾燥膜重量(g)で割ることで、乾燥膜重量1g当たりに含まれる水の重量として比較した。
水の自己拡散係数の測定はスピンエコー法を用いた公知の磁場勾配NMR法を用いて行った。測定は3T/m、256回で測定した。
4.プロトン伝導度の測定
交流抵抗は、5mm幅の短冊状のプロトン伝導膜試料の表面に、白金線(f=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、25℃、0℃、−10℃、−20℃、−30℃、相対湿度50%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させ、交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から、膜の比抵抗を算出し、比抵抗の逆数から交流インピーダンスを算出し、このインピーダンスから、プロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
[実施例1]
攪拌機、温度計、窒素導入管をとりつけた1Lの三口フラスコに、3−(2,5−ジクロロベンゾイル)ベンゼンスルホン酸ネオペンチル135.2g(337mmol)、下記式(I)で表される、Mn9,500のオリゴマー48.7g(5.1mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケルジクロリド6.71g(10.3mmol)、ヨウ化ナトリウム1.54g(10.3mmol)、トリフェニルホスフィン35.9g(137mmol)、亜鉛53.7g(821mmol)をはかりとり、乾燥窒素置換した。ここにN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)430mLを加え、反応温度を80℃に保持しながら3時間攪拌を続けた後、DMAc730mLを加えて希釈し、不溶物を濾過した。
得られた溶液を攪拌機、温度計、窒素導入管を取り付けた2Lの三口フラスコに入れた。115℃に加熱攪拌し、臭化リチウム44g(506mmol)を加えた。7時間攪拌後、アセトン5Lに注いで生成物を沈殿させた。ついで、1N塩酸、純水の順で洗浄後、乾燥して目的の重合体122gを得た。得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は135,000であった。得られた重合体は式(II)で表されるスルホン化ポリマーと推定される。このポリマーのイオン交換容量は2.3meq/gであった。
Figure 2007294241
[実施例2]
実施例1において、式(I)で表されるオリゴマーの代わりに、式(III)で表される
オリゴマーを用いたほかは、同様の操作を行い、目的の重合体128gを得た。得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は140,000であった。得られた重合体は式(IV)で表されるスルホン化ポリマーと推定される。このポリマーのイオン交換容量は2.3meq/gであった。
Figure 2007294241
[比較例1]
実施例1において、式(I)で表されるオリゴマーの代わりに、式(V)で表されるオ
リゴマーを用いたほかは、同様の操作を行い、目的の重合体123gを得た。得られた重
合体の重量平均分子量(Mw)は137,000であった。得られた重合体は式(VI)で表されるスルホン化ポリマーと推定される。このポリマーのイオン交換容量は2.2meq/gであった。
Figure 2007294241
実施例1、2、比較例1で得られたスルホン化ポリマーをN−メチルピロリドン:メタノール2:1の混合溶媒に溶解し、キャスト法により膜厚50μmのプロトン伝導膜を得た。
これらのプロトン伝導膜中の−20℃において凍結していない水の共重合体1g当たりの重量[g]と、−20℃において測定される水の自己拡散係数 [×10-102/s]
を掛け合わせた値、−20℃において測定される水の自己拡散係数 [×10-102/s]の値を表1に示す。またプロトン伝導度測定の結果を表2に示す。
Figure 2007294241
Figure 2007294241

Claims (4)

  1. イオン伝導性ポリマーセグメント(A)および非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)を有する共重合体からなる膜であって、該膜は、
    水中に浸漬して90℃、30分間加温した後、−20℃に冷却した時、−20℃において測定した凍結していない水の重量[g](共重合体1g当たり)と、−20℃において測定された自己拡散係数[×10-102/s]との乗数(掛け合わせた値)が、0.2〜1.5の範囲にあることを特徴とするプロトン伝導膜。
  2. −20℃において凍結していない水の自己拡散係数が、0.40×10-102/s以上であることを特徴とする請求項1に記載のプロトン伝導膜。
  3. 上記イオン伝導性ポリマーセグメント(A)が、下記一般式(A)で表される構成単位を含み、
    上記非イオン伝導性ポリマーセグメント(B)が、下記一般式(B)で表される構成単位を含む
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のプロトン伝導膜;
    Figure 2007294241
    (式中、Yは−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2l−(lは1〜10の整数である)、−C(CF32−からなる群より選ばれた少なくと
    も1種の構造を示し、Zは直接結合または、−(CH2l−(lは1〜10の整数である)、−C(CH32−、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Arは−SO3Hまたは−O(CH2pSO3Hまたは−O(CF2pSO3Hで表
    される置換基を有する芳香族基を示す。pは1〜12の整数、mは0〜10の整数を示し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
    Figure 2007294241
    (式中、Aは独立に直接結合または、−CO−、−SO2−、−SO−、−CONH−、
    −COO−、−(CF2l−(lは1〜10の整数である)、−(CH2l−(lは1〜10の整数である)、−C(R’)2−(R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基お
    よびハロゲン化炭化水素基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−、−S−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造を示し、Bは独立に酸素原子または硫黄原子であり、R1〜R11は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フ
    ッ素原子、アルキル基、一部またはすべてがハロゲン化されたハロゲン化アルキル基、アリル基、アリール基、ニトロ基、ニトリル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の原子または基を示す。Xは−CO−または、−SO2−を示し、Ar’は芳香族基を示し、
    tは0〜4の整数を示し、rは1以上の整数を示す。)
  4. 上記一般式(A)で表される構成単位が、Yが−CO−であり、Arは−SO3Hで表
    される置換基を有する芳香環であり、mが0、nが0であるイオン伝導性ポリマーセグメ
    ント(A’)であり、
    上記一般式(B)で表される構成単位が、Aが独立に直接結合または−C(R’)2
    (R’は脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基およびハロゲン化炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基を示す)、シクロヘキシリデン基、フルオレニリデン基、−O−からなる群より選ばれた少なくとも1種の構造であり、Bは酸素原子であり、R1
    〜R16は水素原子である非イオン伝導性セグメント(B’)である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロトン伝導膜。



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