JP2007292584A - シンチレータプレート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】賦活材を含有する酸化ガドリニウム(Gd2O3)及び賦活材を含有する酸硫化ガドリニウム(Gd2O2S)から選ばれる少なくとも1種を蛍光体として、バインダーに分散した塗布液を塗布乾燥して製造したシンチレータプレートにおいて、該酸化ガドリニウム又は酸硫化ガドリニウムの平均粒径が0.1〜0.9μmであり、かつ、アスペクト比が1.0〜1.3であることを特徴とするシンチレータプレート。
【選択図】なし
Description
本発明のシンチレータプレートにおいて、用いられる支持体としては、各種高分子材料が用いられる。特に情報記録材料としての取り扱い上、可撓性のあるシート或いはウェブに加工できるものが好適であり、この点からいえばセルロースアセテートフィルム、ポリエステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセテートフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルムが好ましい。
本発明のシンチレータプレートの少なくとも1層は着色されている。シンチレータプレートの構成としては、支持体と蛍光体層が必須となり、必要に応じて、蛍光体層/下塗層/支持体や、保護層/蛍光体層/支持体や、保護層/蛍光体層/下塗層/支持体と下塗層や保護層が追加される。すなわち、着色すべき1層とは、保護層、蛍光体層、下塗層、支持体から選ばれる。但し、機能・効果を鑑みると保護層、蛍光体層を選ぶことがより好適である。
本発明において蛍光体層に用いられる結合剤(結着剤ともいわれている)の例としては、ゼラチン等の蛋白質、デキストラン等のポリサッカライド、またはアラビアゴムのような天然高分子物質;及び、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル・酢酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセテートブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエステルなどのような合成高分子物質などにより代表される結合剤を挙げることができる。
本発明に係る蛍光体の組成としては、賦活材を含有する酸化ガドリニウム(Gd2O3)及び賦活材を含有する酸硫化ガドリニウム(Gd2O2S)から選ばれる少なくとも1種を含有するが、他の蛍光体を併用することもでき、例えば、特開昭50−6410号、同61−65226号、同64−22987号、同64−60671号、特開平1−168911号等に記載されている蛍光体を適宜使用することができる。その結晶母体としては、例えばY2O2S、Zn2SiO4、Ca5(PO4)3Cl等に代表される金属酸化物、ZnS、SrS、CaS、BaS、MgS、等に代表される硫化物に、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb等の希土類金属のイオンやAg、Al、Mn、Sb等の金属のイオンを賦活剤または共賦活剤として組み合わせたものが好ましい。
一般的に輝度と鮮鋭性(MTF)はトレードオフの関係であり、粒径に関しては大きい程、高輝度、低鮮鋭性となり、小さい程、低輝度、高鮮鋭性となる。これは、蛍光体の最表面が発光サイトとして不安定で特性が低下しやすいことと、蛍光体すなわち発光点が小さいほど高鮮鋭であるからと考えられる。但し、粒径が0.9μm以下となると可視光の波長に対する透明性が向上すため輝度の向上が期待可能となる。本発明の、酸化ガドリニウム又は酸硫化ガドリニウムの平均粒径は0.1〜0.9μmであり、この粒子は散乱性が特異的に高くなるため、可視光の遠くへの拡散が抑制され鮮鋭性の劣化抑制が期待できる。
本発明の酸化ガドリニウム又は酸硫化ガドリニウムのアスペクト比は以下のようにして求める。
蛍光体層用塗布液の調製に用いられる溶剤の例としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール等の低級アルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等の低級脂肪酸と低級アルコールとのエステル、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル、トリオール、キシロールなどの芳香族化合物、メチレンクロライド、エチレンクロライドなどのハロゲン化炭化水素及びそれらの混合物などが挙げられる。
《シンチレータプレート試料No.1の作製》
蛍光体(平均粒径2.0μm、賦活剤Tbを0.02質量%含有、酸化ガドリニウム(Gd2O3):Tb)200g、ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製、パンデックスT5265)8.0g、及び黄変防止剤:エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、EP1001)2.0gをメチルエチルケトンに添加し、プロペラミキサーによって分散し、粘度が30Pa・s(25℃)の蛍光体層形成用塗布液を調製した。この塗布液をポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム 厚さ:300μm)の上に塗布乾燥し、蛍光体層(厚さ:230μm)を塗設したシンチレータプレートの試料No.1を得た。
試料No.1の蛍光体を表1記載の蛍光体に変え、着色剤を表1に示す吸収%になるように添加した以外は同様にして、シンチレータプレートの試料No.2〜5を作製した。
ポリウレタン樹脂(大日本インキ化学工業社製、パンデックスT5265)8.0g、及び黄変防止剤:エポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、EP1001)2.0gをメチルエチルケトンに添加し、プロペラミキサーによって分散し、粘度が30Pa・s(25℃)の塗布液を調製した。これに下記黒色インキ0.1gを添加して、保護層塗布液及び下塗層塗布液を作製した。
C.I.ベーシックバイオレット3とC.I.アシッドイエロー36との造塩染料 14g、エチルアルコ−ル 60g、イソプロピルアルコ−ル 9g、タマノール1OOS(フェノール樹脂、荒川化学工業(株)製) 5g、ジメチルスルホキシド 10g、スピロンイエローC−2GH(補色用着色剤、保土谷化学工業(株)製) 2gを撹拌機にて4時間撹拌して油性黒色インキを得た。
試料No.1の蛍光体を表1記載の蛍光体に変えた以外は同様にして蛍光体層を作製し、その上に、上記保護層塗布液を表1に示す吸収%になるように塗布乾燥しシンチレータプレート試料No.11を得た。
試料No.1で用いたPETフィルムに、上記下塗層塗布液を支持体上に表1に示す吸収%になるように塗布乾燥し支持体とした。この下塗層の上に、試料No.1の蛍光体を表1記載の蛍光体に変えた以外は同様にしてシンチレータプレート試料No.12を作製した。
試料No.1支持体を吸収%86%のカーボンブラック含有の支持体に換え、蛍光体を表1記載の蛍光体に変えた以外は同様にして、シンチレータプレートの試料No.13を作製した。
試料No.11の蛍光体を表1記載の蛍光体に変えた以外は同様にして、シンチレータプレートの試料No.6を作製した。
試料No.12の蛍光体を表1記載の蛍光体に変えた以外は同様にして、シンチレータプレートの試料No.7を作製した。
試料No.13の蛍光体を表1記載の蛍光体に変えた以外は同様にして、シンチレータプレートの試料No.8を作製した。
(評価方法)
各試料を縦10cm×横10cmのCMOSフラットパネル(ラドアイコン社製X線CMOSカメラシステムShadowBox4KEV)にセットし、12bitの出力データより下記の方法により、発光輝度とMTFを測定・算出した。
管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(蛍光体層が形成されていない面)から照射し、蛍光体層から放射された光の発光量をCOMSフラットパネルで検出・測定し、その測定値を「瞬時発光輝度(感度)」とした。ただし、表1中、輝度を示す値は、試料No.1の輝度を1.00としたときの相対値である。
鉛製のMTFチャートを通して管電圧80kVpのX線を各試料の裏面(蛍光体層が形成されていない面)から照射し、画像データをCMOSフラットパネルで検出してハードディスクに記録した。その後、ハードディスク上の記録をコンピュータで分析して当該ハードディスクに記録されたX線像の変調伝達関数(MTF(Modulation Transfer Function))を算出した。その算出結果(空間周波数1サイクル/mmにおけるMTF値(%))を下記表1に示す。表1中の調査結果において、MTF値が高いほど鮮鋭性に優れている。
各試料に管電圧80kVpのX線を照射した後、蛍光体層から放射された光をCOMSフラットパネルで検出・測定し、これを画像再生装置によって画像として再生し出力装置より2倍に拡大してプリントアウトし、得られたプリント画像を目視により観察して画像ムラや線状ノイズの出現を評価した。画像ムラ及び線状ノイズそれぞれについて下記のように評価した。
◎: 画像ムラや線状ノイズが全くない
○: 面内の1〜2ヵ所に淡い画像ムラや線状ノイズが見られる
△: 面内の3〜4ヵ所に淡い画像ムラや線状ノイズが見られる
×: 面内の5ヵ所以上に画像ムラや線状ノイズが見られるが、濃いところが4ヵ所以下
××:面内の5ヵ所以上に濃い画像ムラや線状ノイズが見られる。
試料No.1〜3は650nm、試料No.4〜8及び11〜13については、550nmの波長について、下式により求めた。
Claims (2)
- 賦活材を含有する酸化ガドリニウム(Gd2O3)及び賦活材を含有する酸硫化ガドリニウム(Gd2O2S)から選ばれる少なくとも1種を蛍光体として、バインダーに分散した塗布液を塗布乾燥して製造したシンチレータプレートにおいて、該酸化ガドリニウム又は酸硫化ガドリニウムの平均粒径は0.1〜0.9μmであり、かつ、着色した層を少なくとも1層設けたことを特徴とするシンチレータプレート。
- 賦活材がTb、Eu、Pr、Tl及びCeから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載のシンチレータプレート。
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