JP2000249793A - 放射線像変換パネル - Google Patents

放射線像変換パネル

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JP2000249793A
JP2000249793A JP11054538A JP5453899A JP2000249793A JP 2000249793 A JP2000249793 A JP 2000249793A JP 11054538 A JP11054538 A JP 11054538A JP 5453899 A JP5453899 A JP 5453899A JP 2000249793 A JP2000249793 A JP 2000249793A
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phosphor
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Shinichiro Fukui
真一郎 福井
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間にわたって使用しても感度の低下が小
さい放射線像変換パネルを提供する。 【解決手段】 輝尽性蛍光体と結合剤とからなる蛍光体
層を有する放射線像変換パネルであって、その蛍光体層
が飽和脂肪族エポキシ樹脂を含んでいることを特徴とす
る放射線像変換パネル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、輝尽性蛍光体を利
用する放射線像記録再生方法に用いられる放射線像変換
パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の放射線写真法に代わる方法とし
て、輝尽性蛍光体を用いる放射線像記録再生方法が知ら
れている。この方法は、輝尽性蛍光体を含有する放射線
像変換パネル(蓄積性蛍光体シート)を利用するもの
で、被写体を透過した、あるいは被検体から発せられた
放射線を該パネルの輝尽性蛍光体に吸収させ、その後に
輝尽性蛍光体を可視光線、赤外線などの電磁波(励起
光)で時系列的に励起することにより、該輝尽性蛍光体
中に蓄積されている放射線エネルギーを蛍光(輝尽発光
光)として放出させ、この蛍光を光電的に読み取って電
気信号を得て、得られた電気信号に基づいて被写体ある
いは被検体の放射線画像を可視像として再生するもので
ある。読み取りを終えた該パネルは、残存する画像の消
去が行われた後、次の撮影のために備えられる。すなわ
ち、放射線像変換パネルは繰り返し使用される。
【0003】この放射線像記録再生方法では、放射線写
真フィルムと増感紙との組合せを用いる従来の放射線写
真法の場合に比べて、はるかに少ない被曝線量で情報量
の豊富な放射線画像を得ることができるという利点があ
る。
【0004】放射線像記録再生方法に用いられる放射線
像変換パネルは、基本構造として、支持体とその上に設
けられた輝尽性蛍光体層とからなる構造を持つものであ
る。ただし、輝尽性蛍光体層が自己支持性である場合に
は必ずしも支持体を必要としない。また、輝尽性蛍光体
層の上面(支持体に面していない側の面)には通常、保
護膜が設けられていて、蛍光体層を化学的な変質あるい
は物理的な衝撃から保護している。
【0005】輝尽性蛍光体層は、通常は輝尽性蛍光体と
これを分散状態で含有支持する結合剤とからなる。ただ
し、輝尽性蛍光体層としては、蒸着法や焼結法によって
形成される結合剤を含まないで輝尽性蛍光体の凝集体の
みから構成されるものも知られている。また、輝尽性蛍
光体の凝集体の間隙に高分子物質が含浸されている輝尽
性蛍光体層を有する放射線像変換パネルも知られてい
る。これらのいずれの蛍光体層でも、輝尽性蛍光体はX
線などの放射線を吸収したのち励起光の照射を受けると
輝尽発光を示す性質を有するものであるから、被写体を
透過したあるいは被検体から発せられた放射線は、その
放射線量に比例して放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体
層に吸収され、パネルには被写体あるいは被検体の放射
線像が放射線エネルギーの蓄積像として形成される。こ
の蓄積像は、上記励起光を照射することにより輝尽発光
光として放出させることができ、この輝尽発光光を光電
的に読み取って電気信号に変換することにより、放射線
エネルギーの蓄積像を画像化することが可能となる。
【0006】放射線像記録再生方法は上述したように数
々の優れた利点を有する方法であるが、この方法に用い
られる放射線像変換パネルにあっても、できる限り高感
度であってかつ画質(鮮鋭度、粒状性など)の良好な画
像を与えるものであることが望まれている。
【0007】ヨウ素を含有する輝尽性蛍光体を用いた場
合に、放射線像変換パネルの製造過程であるいは製造後
の温湿度等の環境条件により輝尽性蛍光体からヨウ素が
遊離して生じる黄変を防止する目的で、特公平6−31
907号公報には、輝尽性蛍光体層にエポキシ基を有す
る化合物を含有させることが既に記載されており、エポ
キシ基を有する化合物としては具体的にビスフェノール
A型エポキシ樹脂などの芳香族エポキシ樹脂が用いられ
ている。また、本特許出願人の出願になる特願平10−
170576号明細書には、X線等の放射線に対する耐
性を改善する目的で、輝尽性蛍光体層に酸化防止剤とし
て(1)エポキシ化合物、(2)亜リン酸エステル、そ
して(3)ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダード
アミン系化合物およびチオエーテル系化合物からなる群
より選ばれる少なくとも一種の化合物を含有させること
が提案されており、エポキシ化合物としては具体的に芳
香族エポキシ樹脂とともに1,2−エポキシプロパン、
1,2−エポキシブタンなどの低分子化合物が記載され
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上記の芳
香族エポキシ樹脂を含有する放射線像変換パネルであっ
ても、その使用期間が長くなると徐々にではあるが着色
(黄変)などの劣化が生じてパネルの感度が低下しがち
であることを見い出した。また、後者の低分子量のエポ
キシ化合物を含有する放射線像変換パネルでは、低分子
化合物であるために徐々に蒸散して実質的にエポキシ基
の含有量が少なくなり感度の低下を引き起こすのみなら
ず、環境や健康上悪い影響を及ぼすことを新たに見い出
した。
【0009】従って、本発明は、長期間にわたって使用
しても感度の低下が小さい放射線像変換パネルを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
について検討した結果、エポキシ化合物のうちでも特に
芳香族環や二重結合等の不飽和結合を持たない高分子量
の脂肪族エポキシ樹脂を放射線像変換パネルに含有させ
ると、そのパネルを長期に渡って使用しても感度がそれ
ほど低下しないことを見い出した。とりわけ、輝尽性蛍
光体が臭素やヨウ素を含む蛍光体である場合には、蛍光
体から臭素やヨウ素が遊離して臭素分子(Br2)やヨ
ウ素分子(I2)を形成し、輝尽性蛍光体層を黄色に着
色することによって生じる感度の低下を長期間有利に防
止できることを見い出し、本発明に到達したものであ
る。
【0011】本発明は、輝尽性蛍光体と結合剤とからな
る蛍光体層を有する放射線像変換パネルにおいて、該輝
尽性蛍光体層が飽和脂肪族エポキシ樹脂を含んでいるこ
とを特徴とする放射線像変換パネルにある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の放射線像変換パ
ネルの好ましい態様を挙げる。 (1)飽和脂肪族エポキシ樹脂の平均分子量が100乃
至100,000の範囲内、特に好ましくは300乃至
50,000の範囲内にある放射線像変換パネル。 (2)飽和脂肪族エポキシ樹脂が水添ビスフェノールA
型エポキシ樹脂である放射線像変換パネル。 (3)飽和脂肪族エポキシ樹脂の含有量が結合剤に対し
て1〜60重量%の範囲にある放射線像変換パネル。
【0013】(4)輝尽性蛍光体が臭素及び/又はヨウ
素を含有する蛍光体、特に好ましくは臭素及び/又はヨ
ウ素を含有するユーロピウムもしくはセリウム付活アル
カリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、あるいは臭素及び
/又はヨウ素を含有するセリウム付活希土類オキシハロ
ゲン化物系蛍光体である放射線像変換パネル。 (5)結合剤が熱可塑性エラストマーを主成分とする樹
脂である放射線像変換パネル。
【0014】次に、本発明の放射線像変換パネルを製造
する方法について詳細に述べる。支持体は、従来の放射
線像変換パネルの支持体として公知の材料から任意に選
ぶことができる。公知の放射線像変換パネルにおいて、
支持体と輝尽性蛍光体層の結合を強化するため、あるい
は放射線像変換パネルとしての感度もしくは画質(鮮鋭
度、粒状性)を向上させるために、蛍光体層が設けられ
る側の支持体表面にゼラチンなどの高分子物質を塗布し
て接着性付与層としたり、あるいは二酸化チタンなどの
光反射性物質からなる光反射層、もしくはカーボンブラ
ックなどの光吸収性物質からなる光吸収層などを設ける
ことが知られている。本発明で用いられる支持体につい
ても、これらの各種の層を設けることができ、それらの
構成は所望の放射線像変換パネルの目的、用途などに応
じて任意に選択することができる。さらに特開昭58−
200200号公報に記載されているように、得られる
画像の鮮鋭度を向上させる目的で、支持体の蛍光体層側
の表面(支持体の蛍光体層側の表面に下塗層(接着性付
与層)、光反射層あるいは光吸収層などの補助層が設け
られている場合には、それらの補助層の表面であっても
よい)には微小な凹凸が形成されていてもよい。なお、
輝尽性蛍光体層が自己支持性である場合には必ずしも支
持体を用いる必要はない。
【0015】この支持体の上には輝尽性蛍光体層が設け
られる。本発明において特徴的な要件である輝尽性蛍光
体層は、飽和脂肪族エポキシ樹脂を含み、輝尽性蛍光体
を分散状態で含有支持する結合剤からなるものである。
【0016】輝尽性蛍光体としては、波長が400〜9
00nmの範囲の励起光の照射により、300〜500
nmの波長範囲の輝尽発光を示す輝尽性蛍光体を用いる
ことが好ましい。そのような輝尽性蛍光体の例は、特開
平2−193100号公報および特開平4−31090
0号公報に詳しく記載されている。特に好ましい輝尽性
蛍光体は、ユーロピウムあるいはセリウムにより付活さ
れているアルカリ土類金属ハロゲン化物系蛍光体、そし
てセリウム付活希土類オキシハロゲン化物系蛍光体であ
る。
【0017】これらのうちでも特に輝尽性蛍光体が臭素
及び/又はヨウ素を含有する蛍光体である場合に、本発
明の効果を有利に発揮することができる。臭素及び/又
はヨウ素を含有する蛍光体は、臭素及び/又はヨウ素を
蛍光体の組成として、すなわち蛍光体の母体成分、添加
物成分および/または付活剤成分として含むものであ
る。ただし、本発明に用いる輝尽性蛍光体はこれらの蛍
光体に限られるものではなく、照射された放射線を蓄積
してその後の任意な時期に励起光を照射された場合に輝
尽発光を示す蛍光体であればいかなるものであってもよ
い。
【0018】本発明において、輝尽性蛍光体層の劣化を
防ぐために蛍光体層に含有される飽和脂肪族エポキシ樹
脂は、芳香族環や二重結合等の不飽和結合を持たない脂
肪族のエポキシ基を含有する樹脂である。その平均分子
量は一般に100乃至100,000の範囲にあり、好
ましくは300乃至50,000の範囲にある。特に好
ましい飽和脂肪族エポキシ樹脂は、下記一般式(I)で
表される水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂である。
【0019】
【化1】
【0020】ただし、nは0〜3である。
【0021】水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂の具
体例としては、商品名EP−4080(E)(nは約
0、旭電化工業(株)製)、ST−5080(nは約1、
東都化成(株)製)、およびST−5100(nは約2〜
3、東都化成(株)製)でそれぞれ市販されているものを
挙げることができる。
【0022】本発明に係る飽和脂肪族エポキシ樹脂は、
添加剤であると同時に結合剤としても機能しうるもので
ある。飽和脂肪族エポキシ樹脂の含有量は輝尽性蛍光体
の種類、結合剤の種類などによっても異なるが、一般に
は全結合剤(エポキシ樹脂を含む)に対して1〜60重
量%の範囲にある。
【0023】結合剤としては、たとえばゼラチン等の蛋
白質、デキストラン等のポリサッカライド、またはアラ
ビアゴムのような天然高分子物質;および、ポリビニル
ブチラール、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、エチ
ルセルロース、塩化ビニリデン・塩化ビニルコポリマ
ー、ポリアルキル(メタ)アクリレート、塩化ビニル・
酢酸ビニルコポリマー、ポリウレタン、セルロースアセ
テートブチレート、ポリビニルアルコール、線状ポリエ
ステル、熱可塑性エラストマーなどのような合成高分子
物質を挙げることができる。これらのうちで好ましいの
は、30〜150℃の軟化温度および0.3kgf/m
2 以下の弾性率を有するポリウレタンエラストマーな
どの熱可塑性エラストマーである。なお、これらの結合
剤は架橋剤によって架橋されたものであってもよい。
【0024】輝尽性蛍光体層は、たとえば次のような方
法により支持体上に形成することができる。まず、輝尽
性蛍光体と上記の飽和脂肪族エポキシ樹脂、そして結合
剤を溶剤に加え、これを充分に混合して、結合剤溶液中
に輝尽性蛍光体が均一に分散した塗布液を調製する。塗
布液調製用の溶剤の例としては、メタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、n−ブタノール等の低級アルコ
ール;メチレンクロライド、エチレンクロライドなどの
塩素原子含有炭化水素;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン;酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸ブチルなどの低級脂肪酸と低級ア
ルコールとのエステル;ジオキサン、エチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;そし
て、それらの混合物を挙げることができる。
【0025】塗布液における結合剤と輝尽性蛍光体との
混合比は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蛍光
体の種類などによって異なるが、一般には結合剤と蛍光
体との混合比は、1:1乃至1:100(重量比)の範
囲から選ばれ、そして特に1:8乃至1:40(重量
比)の範囲から選ぶのが好ましい。なお、塗布液には、
該塗布液中における蛍光体の分散性を向上させるための
分散剤、また、形成後の蛍光体層中における結合剤と蛍
光体との間の結合力を向上させるための可塑剤などの種
々の添加剤が混合されていてもよい。
【0026】このようにして調製された輝尽性蛍光体、
飽和脂肪族エポキシ樹脂および結合剤を含有する塗布液
を、次に、支持体の表面に均一に塗布することにより塗
膜を形成する。この塗布操作は、通常の塗布手段、たと
えばドクターブレード、ロールコータ、ナイフコータな
どを用いる方法により行うことができる。
【0027】上記のようにして支持体上に塗膜を形成し
たのち塗膜を乾燥して、支持体上への輝尽性蛍光体層の
形成を完了する。輝尽性蛍光体層の層厚は、目的とする
放射線像変換パネルの特性、蛍光体の種類、結合剤と蛍
光体との混合比などによって異なるが、通常は20μm
〜1mmの範囲であり、好ましくは50〜500μmの
範囲である。なお、蛍光体層は、必ずしも上記のように
支持体上に塗布液を直接塗布して形成する必要はなく、
例えば、別にガラス板、金属板、プラスチックシートな
どの仮支持体上に塗布液を塗布し乾燥することにより蛍
光体層を形成した後、これを支持体上に押圧するか、あ
るいは接着剤を用いるなどして支持体上に蛍光体層を接
合する方法を利用してもよい。
【0028】輝尽性蛍光体層の支持体に接する側とは反
対側の表面には、蛍光体層を物理的および化学的に保護
するために透明な保護膜を設けてもよい。保護膜として
は、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、有
機溶媒可溶性フッ素系樹脂などのような透明な有機高分
子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層
の上に塗布することで形成されたもの、あるいはポリエ
チレンテレフタレートなどの有機高分子フィルムや透明
なガラス板などの保護膜形成用シートを別に形成して蛍
光体層の表面に適当な接着剤を用いて設けたもの、ある
いは無機化合物を蒸着などによって蛍光体層上に成膜し
たものなどが用いられる。また、保護膜中には酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン等の光散乱性微粒子、
パーフルオロオレフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末
等の滑り剤、およびポリイソシアネート等の架橋剤など
各種の添加剤が分散含有されていてもよい。保護膜の膜
厚は一般に約0.1〜20μmの範囲にある。
【0029】上述のようにして本発明の放射線像変換パ
ネルが得られるが、本発明のパネルの構成は、公知の各
種のバリエーションを含むものであってもよい。たとえ
ば、得られる画像の鮮鋭度を向上させることを目的とし
て、上記の少なくともいずれかの層を、励起光を吸収し
輝尽発光光は吸収しないような着色剤によって着色して
もよい(特公昭59−23400号公報参照)。
【0030】
【実施例】 [実施例1] (1)蛍光体シートの作製 蛍光体:BaFBr0.850.15:Eu2+ 200g 結合剤:ポリウレタンエラストマー(T5265H、 大日本インキ化学工業(株)製) 8.4g 架橋剤:ポリイソシアネート(コロネートHX、 日本ポリウレタン(株)製) 0.6g 添加剤:脂肪族エポキシ樹脂(EP-4080E、分子量約350、 旭電化工業(株)製) 1.0g
【0031】上記組成の材料をメチルエチルケトンに加
え、プロペラミキサで分散させて粘度が30PS(25
℃)の塗布液を調製した(結合剤/蛍光体=1/20、
重量比)。これをシリコン系離型剤が塗布されているポ
リエチレンテレフタレートシート(仮支持体、厚み:1
80μm)上に塗布し、乾燥した後、仮支持体から剥ぎ
取って蛍光体シート(厚み:320μm)を形成した。
【0032】 (2)下塗層の形成 光反射性物質:酸化ガドリニウム微細粒子 (粒子径が1〜5μmの粒子を90重量%含む) 30g 結合剤:軟質アクリル樹脂(クリスコートP-1018GS [20%溶液]、大日本インキ化学工業(株)製 150g フタル酸エステル 3.5g 導電剤:酸化亜鉛ウィスカー 10g 着色剤:群青 0.4g
【0033】上記組成の材料をメチルエチルケトン22
0gに加え、プロペラミキサを用いて混合して、粘度が
5〜10PS(25℃)の下塗層形成用塗布液を調製し
た。厚さ300μmのポリエチレンテレフタレートシー
ト(支持体)上に、この塗布液をドクターブレードを用
いて均一塗布した後、塗膜の乾燥を行い、支持体上に下
塗層(層厚:20μm)を形成した。
【0034】(3)輝尽性蛍光体層の付設 支持体上の下塗層表面に、先に作製した蛍光体シートを
載せて圧縮を行った。圧縮操作は、カレンダロールを用
いて500kgw/cm2 の圧力、上側ロール温度90
℃、下側ロール温度75℃、そして送り速度1.0m/
分の条件にて連続的に行った。この加熱圧縮により、支
持体に蛍光体シートを完全に融着させて輝尽性蛍光体層
(層厚:220μm)を付設した。
【0035】(4)保護膜の形成 上記の輝尽性蛍光体層の上に、透明なポリエチレンテレ
フタレートフィルム(厚み:9μm、ポリエステル系接
着剤が片面に備えられているもの)を接着剤を下側にし
て重ね合わせた後、加熱圧着して保護膜を形成した。
【0036】以上のようにして、支持体、下塗層、輝尽
性蛍光体層、および保護膜から構成された本発明の放射
線像変換パネルを製造した。
【0037】[実施例2]実施例1において(1)蛍光
体シートの作製に際して、結合剤および添加剤としてそ
れぞれ、 結合剤:ポリウレタンエラストマー 7.4g 添加剤:脂肪族エポキシ樹脂(ST-5080、分子量約900、 東都化成(株)製) 2.0g を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の放
射線像変換パネルを製造した。
【0038】[実施例3]実施例1において(1)蛍光
体シートの作製に際して、結合剤および添加剤としてそ
れぞれ、 結合剤:ポリウレタンエラストマー 5.4g 添加剤:脂肪族エポキシ樹脂(ST-5100、分子量約 、 東都化成(株)製) 4.0g を用いたこと以外は実施例1と同様にして、本発明の放
射線像変換パネルを製造した。
【0039】[比較例1]実施例1において(1)蛍光
体シートの作製に際して、結合剤および添加剤としてそ
れぞれ、 結合剤:ポリウレタンエラストマー 8.4g 添加剤:芳香族エポキシ樹脂(EP834、分子量約350、 油化シェルエポキシ(株)製) 1.0g を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較のため
の放射線像変換パネルを製造した。
【0040】[比較例2]実施例1において(1)蛍光
体シートの作製に際して、結合剤および添加剤としてそ
れぞれ、 結合剤:ポリウレタンエラストマー 7.4g 添加剤:芳香族エポキシ樹脂(EP1001、下記一般式(II)、 分子量約900、油化シェルエポキシ(株)製) 2.0g を用いたこと以外は実施例1と同様にして、比較のため
の放射線像変換パネルを製造した。
【0041】
【化2】
【0042】[放射線像変換パネルの性能評価]得られ
た各放射線像変換パネルについて下記の感度試験を行な
い、その性能を評価した。まず、放射線像変換パネルに
管電圧80kVpのX線を照射したのち、He−Neレ
ーザ光(波長:632.8nm)で励起してパネルより
の輝尽発光量を測定し、この発光量の相対値で感度(初
期感度)を表示した。次に、80℃の温度環境に2週間
放置した後、再度同様の方法にて感度(熱経時後感度)
を測定した。そして、熱経時後感度/初期感度の値をも
って時間経過により感度が低下する程度を表す指標とし
た。その値が1に近いほど時間経過による感度低下が小
さいことを示す。得られた結果をまとめて表1に示す。
【0043】
【表1】 表1 ─────────────────────────── 熱経時後感度/初期感度 ─────────────────────────── 実施例1 0.91 2 0.91 3 0.90 ─────────────────────────── 比較例1 0.87 2 0.88 ───────────────────────────
【0044】表1の結果から、本発明の放射線像変換パ
ネル(実施例1〜3)は、従来の放射線像変換パネル
(比較例1、2)と比較して、時間が経過しても感度の
低下が小さくなっていることが明らかである。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、飽和脂肪族エポキシ樹
脂を放射線像変換パネルの輝尽性蛍光体層に含有させる
ことにより、経時による蛍光体層の劣化を有効に防い
で、感度の低下を小さくすることができる。特に、輝尽
性蛍光体が臭素及び/又はヨウ素を含む蛍光体である場
合に、パネルの黄変を効果的に防いで使用が長期間に及
んでも感度低下を最小限に留めることができる。そし
て、このことは放射線像変換パネルの寿命が延びること
を意味するから、パネルの廃棄がもたらす環境への影響
を低減することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝尽性蛍光体と結合剤とからなる蛍光体
    層を有する放射線像変換パネルにおいて、該蛍光体層が
    飽和脂肪族エポキシ樹脂を含むことを特徴とする放射線
    像変換パネル。
  2. 【請求項2】 飽和脂肪族エポキシ樹脂の平均分子量が
    100乃至100,000の範囲にある請求項1に記載
    の放射線像変換パネル。
  3. 【請求項3】 飽和脂肪族エポキシ樹脂の平均分子量が
    300乃至50,000の範囲にある請求項2に記載の
    放射線像変換パネル。
  4. 【請求項4】 飽和脂肪族エポキシ樹脂が水添ビスフェ
    ノールA型エポキシ樹脂である請求項1乃至3のうちの
    いずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
  5. 【請求項5】 飽和脂肪族エポキシ樹脂の含有量が結合
    剤に対して1〜60重量%の範囲にある請求項1乃至4
    のうちのいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
  6. 【請求項6】 輝尽性蛍光体が臭素及び/又はヨウ素を
    含有する蛍光体である請求項1乃至5のうちのいずれか
    の項に記載の放射線像変換パネル。
  7. 【請求項7】 輝尽性蛍光体が、臭素及び/又はヨウ素
    を含有するユーロピウムもしくはセリウム付活アルカリ
    土類金属ハロゲン化物系蛍光体、あるいは臭素及び/又
    はヨウ素を含有するセリウム付活希土類オキシハロゲン
    化物系蛍光体である請求項6に記載の放射線像変換パネ
    ル。
  8. 【請求項8】 結合剤が熱可塑性エラストマーを主成分
    とする樹脂である請求項1乃至7のうちのいずれかの項
    に記載の放射線像変換パネル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014067063A (ja) * 2013-12-17 2014-04-17 Goo Chemical Co Ltd 感光性樹脂組成物、ソルダーレジスト用組成物及びプリント配線板
CN105131567A (zh) * 2015-09-10 2015-12-09 黄文鹏 一种聚氨酯橡胶ptmeg-f复合材料及其制备方法
CN105131234A (zh) * 2015-09-08 2015-12-09 沈阳化工大学 一种耐辐射机器人履带及其制备方法

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