JP2007290360A - 樹脂シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記課題を解決するために、本発明の樹脂シートは樹脂Aからなる層(A層)と樹脂Bからなる層(B層)を交互にそれぞれ5層以上積層した構造を含み、相対反射率が30%以上となる反射帯域を少なくとも1つ有する積層フィルムの表面に、L>Rの関係が成立するスクラッチ加工を施すことを特徴とする。
【選択図】なし
Description
この選択的に特定の波長を反射するフィルムは、反射帯域を可視光線とすることにより、金属調とすることが可能である。しかしながら、従来の積層フィルムではスクラッチ加工を行う際に、スクラッチ面にて摩擦熱が生じ樹脂の融着が発生することにより、連続的に加工することが困難となる問題や、スクラッチ加工された部分が非常に層間剥離しやすく、耐溶剤性が低下するという問題があった。
また、本発明の樹脂シートを含んでなる化粧フィルムは、環境負荷が小さく、リサイクル性にも優れ、電磁波障害を起こさないものである。
本発明の樹脂シートは、樹脂Aからなる層(A層)と樹脂Bからなる層(B層)を交互にそれぞれ5層以上積層した構造を含み、相対反射率が30%以上となる反射帯域を少なくとも1つ有する積層フィルムの表面に、L>Rの関係が成立するスクラッチ加工を施したものでなければならない。このようなフィルムは、連続的にスクラッチ加工を施すことが可能となり、成形性に優れ、層間剥離がなく、耐溶剤性を有するものである。
熱可塑性樹脂としては例えば、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリスチレン・ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、脂環族ポリオレフィン樹脂、ナイロン6・ナイロン66などのポリアミド樹脂、アラミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート・ポリブチレンテレフタレート・ポリプロピレンテレフタレート・ポリブチルサクシネート・ポリエチレン−2,6−ナフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、4フッ化エチレン樹脂・3フッ化エチレン樹脂・3フッ化塩化エチレン樹脂・4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体・フッ化ビニリデン樹脂などのフッ素樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリグリコール酸樹脂、ポリ乳酸樹脂、などを用いることができる。
2種類の樹脂AおよびBをペレットなどの形態で用意する。ペレットは、必要に応じて、事前乾燥を熱風中あるいは真空下で行い、押出機に供給される。押出機内において、融点以上に加熱溶融された樹脂は、ギアポンプ等で樹脂の押出量を均一化され、フィルタ等を介して異物や変性した樹脂などを取り除く。
これらの2台以上の押出機を用いて異なる流路から送り出された熱可塑性樹脂は、次に積層装置に送り込まれる。積層装置としては、マルチマニホールドダイやフィールドブロックやスタティックミキサー等を用いることができる。また、これらを任意に組み合わせても良い。ここで、本発明の効果を効率よく得るためには、各層ごとの層厚みを個別に制御できるマルチマニホールドダイもしくはフィードブロックが好ましい。さらに各層の厚みを精度良く制御するためには、加工精度0.1mm以下の放電加工、ワイヤー放電加工にて、各層の流量を調整する微細スリットを設けたフィードブロックが好ましい。また、この際、樹脂温度の不均一性を低減するため、熱媒循環方式による加熱が好ましい。また、フィードブロック内の壁面抵抗を抑制するため、壁面の粗さを0.4S以下にするか、室温下における水との接触角が30°以上であると良い。このような装置を用いることにより、高い積層精度が達成されるため、容易に反射率が30%以上の反射ピークを有する積層フィルムを得ることが可能となる。
2×(na・da+nb・db)=λ 式1
na:A層の面内平均屈折率
nb:B層の面内平均屈折率
da:A層の層厚み(nm)
db:B層の層厚み(nm)
λ:主反射波長(1次反射波長)
また、本発明において、波長帯域350nmから1000nmの相対反射率を30%以上とするためには、各層の層厚みを上記式1に基づいて少なくとも波長帯域350nmから1000nmで反射が起こるように設計する必要がある。さらに、層対厚みが一方の表面から反対側の表面に向かうにつれて徐々に厚くなる層構成を少なくとも含んでいることが好ましい。また、反射率についてはA層とB層の屈折率差と、A層とB層の層数にて制御する。
(物性値の評価法)
(1)積層厚み、積層数
フィルムの層構成は、ミクロトームを用いて断面を切り出したサンプルについて、電子顕微鏡観察により求めた。すなわち、透過型電子顕微鏡H−7100FA型((株)日立製作所製)を用い、加速電圧75kVでフィルムの断面を40000倍に拡大観察し、断面写真を撮影、層構成および各層厚みを測定した。尚、場合によっては、コントラストを高く得るために、公知のRuO4やOsO4などを使用した染色技術を用いても良い。
積層構造の具体的な求め方を、説明する。約4万倍のTEM写真画像を、CanonScanD123Uを用いて画像サイズ720dpiで取り込んだ。画像をJPEG形式で保存し、次いで画像処理ソフトImage−Pro Plus ver.4(販売元 プラネトロン(株))を用いて、このJPGファイルを開き、画像解析を行った。画像解析処理は、垂直シックプロファイルモードで、厚み方向位置と幅方向の2本のライン間で挟まれた領域の平均明るさとの関係を、数値データとして読み取った。表計算ソフト(Excel2000)を用いて、位置(nm)と明るさのデータに対してサンプリングステップ6(間引き6)、3点移動平均の数値処理を施した。さらに、この得られた周期的に明るさが変化するデータを微分し、VBAプログラムにより、その微分曲線の極大値と極小値を読み込み、隣り合うこれらの間隔を1層の層厚みとして層厚みを算出した。この操作を写真毎に行い、全ての層の層厚みを算出した。
日立製作所製 分光光度計(U−3410 Spectrophotomater)にφ60積分球130−0632((株)日立製作所)および10°傾斜スペーサーを取り付け、反射率を測定した。なお、バンドパラメーターは2/servoとし、ゲインは3と設定し、187nm〜2600nmの範囲を120nm/min.の検出速度で測定した。また、反射率を基準化するため、標準反射板として付属のAl2O3板を用いた。なお、実施例2、3、4と比較例3については、波長250〜2600nmにおける相対反射率の最大値を示し、その波長を反射波長とした。
積層フィルムを構成する熱可塑性樹脂を単独で用いて、積層フィルムと同じ製膜条件で単膜フィルムを製膜した。この際の製膜方法は、キャスティングまでは同じ方法で未延伸フィルムを製膜した。次いで、未延伸フィルムからサンプルを10cm×10cmの寸法に切り出し、二軸延伸装置(東洋精機(株))を用いて積層フィルムと同倍率で延伸し、さらに、得られた延伸フィルムを20cm×20cmの金枠に貼り付けてトンネルオーブン(泰伸製作所製)を用いて、積層フィルムと同様の温度で熱処理を施し、単膜フィルムを得た。なお、製膜時の熱処理温度が熱可塑性樹脂を溶融する温度の場合は、ポリイミドフィルムなどの支持体で挟みトンネルオーブンで熱処理を施した。得られた単膜フィルムのフィルム巾方向中央部からサンプルを長さ4×巾3.5cmの寸法で切り出し、アッベ屈折率計4T(アタゴ(株)製)を用いて、MD、TDの屈折率を求めた。光源は、ナトリウムD線 波長589nmを用いた。MDとTDの屈折率の平均を面内屈折率とし、異なる熱可塑性樹脂間での面内屈折率の差を面内屈折率差(絶対値)として、求めた(|熱可塑性樹脂Aの面内屈折率―熱可塑性樹脂Bの面内屈折率|)。なお、浸液には、ヨウ化メチレン、テストピースの屈折率は、1.74のものを用いた。
オルトクロロフェノール中、25℃で測定した溶液粘度から、算出した。また、溶液粘度はオストワルド粘度計を用いて測定した。単位は[dl/g]で示した。なお、n数は3とし、その平均値を採用した。
JIS−K7127(1999年)に規定された方法に従って、インストロンタイプの引張試験機を用いて測定した。測定は下記の条件とした。
測定装置:オリエンテック(株)製フィルム強伸度自動測定装置“テンシロンAMF/RTAー100”
試料サイズ:幅10mm×試長間50mm
引張り速度:300mm/min
測定環境:温度23℃、湿度65%RH。
JIS K5600(2002年)に従って試験を行った。なお、フィルムを硬い素地とみなし、2mm間隔で25個の格子状パターンを切り込んだ。また、約75mmの長さに切ったテープを格子の部分に接着し、テープを60°に近い角度で0.5〜1.0秒の時間で引き剥がした。ここで、テープにはセキスイ製セロテープ(登録商標)No.252(幅18mm)を用いた。評価結果は、格子1つ分が完全に剥離または、一部分が剥離した格子の数で表した。
JIS−B0601(1982年)に規定された方法に従って、3次元微細形状測定器を用い最大高さ(Rma)を測定し、それをスクラッチ加工の最大深さとした。測定条件は下記の条件とした。
測定装置:(株)小坂研究所製 三次元微細形状測定器“ET−30HK”
三次元粗さ解析装置“SPA−11”
測定エリア:0.3mm2
サンプリングピッチ:フィルム長手方向に4μm、幅方向に10μm
傾斜補正:有り。
示差熱量分析(DSC)を用い、JIS−K−7122(1987年)に従って測定・算出した。なお、まず、はじめに1st Runで、25℃から300℃まで20℃/min.で昇温した後、25℃まで急冷した。またつづく2nd Runでは、25℃から300℃まで20℃/min.で昇温した。樹脂のガラス転移温度は2nd Runにおけるガラス転移温度を用いた。
装置:セイコー電子工業(株)製”ロボットDSC−RDC220”
データ解析”ディスクセッションSSC/5200”
サンプル質量:5mg。
JIS−K7114(2001年)に準じて試験を行った。試験温度は23℃、浸せき時間は1時間とし、浸せき前、および試験液から取り出した後に剥離試験を行った。剥離試験については格子の1つ分が完全に剥離、または一部剥離した格子数が0の時◎、1〜3の時○、4〜5の時△、6以上を×とした。
使用した溶剤は2規定の水酸化ナトリウム水溶液、2規定の塩酸水溶液、メチルエチルケトン、酢酸エチル。
次に、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
〈塗剤A〉
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレート混合物(KAYAEAD−DPHA:日本化薬(株)製)80重量部、トリメチルプロパン・エチレンオキサイド変性トリアクリレート(M−350:東亞合成(株)製)10量部、N−ビニルピロリドン5重量部、完全アルキル化型メラミン(サイメルC350:日本サイテックインダストリーズ(株)製)5重量部、ドデジルベンゼンスルホン酸ジメタノールアミン塩(CYCAT602:日本サイテックインダストリーズ(株)製)をメラミン100重量部に対して1.0重量部添加した混合塗布組成物を作成した。
2種類の樹脂として、樹脂Aと樹脂Bを準備した。実施例1においては、樹脂Aとして、固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(PET)[東レ製F20S]を用いた。なお、この樹脂Aは結晶性樹脂であった。また樹脂Bとして固有粘度0.55のポリエチレンテレフタレートの共重合体(シクロヘキサンジカルボン酸成分20mol%、スピログリコール成分15mol%共重合したポリエチレンテレフタレート(CHDC20mol%/SPG15mol%共重合PET)を用いた。これら樹脂AおよびBは、それぞれ乾燥した後、別々の押出機に供給した。
実施例1において、樹脂AおよびBは、それぞれ、押出機にて270℃の溶融状態とし、FSSタイプのリーフディスクフィルタを5枚介した後、ギアポンプにて吐出比が熱可塑性樹脂A組成物/熱可塑性樹脂B組成物=1.2/1になるように計量しながら201個の微細スリットを有するフィードブロックにて合流させ、樹脂Aが101層、樹脂Bが100層からなる厚み方向に交互に積層された構造とした。また、フィードブロックのスリット形状は、(熱可塑性樹脂非供給側のスリット面積)/(供給側のスリット面積)が45%であり、スリット長は100mmとした。なお、両表層部分は樹脂Aとなるようにした。各層の厚みの調整は、フィードブロック内の微細スリット(加工精度0.01mmにて形成)の間隙と各樹脂の吐出量により行い、隣接するA層とB層の厚み比(A層厚み/B層厚み)が1.98としたに。このようにして得られた計201層からなる積層体を、Tダイに供給し、シート状に成形した後(ドラフト比10)、テープ状の電極を用いて静電印加(直流電圧8kV)にて表面温度25℃に保たれたキャスティングドラム上で急冷固化した。
実施例2において、フィードブロックを51層に変更した以外は、実施例2と同様の条件にて製膜、スクラッチ加工を行った。得られた積層フィルムの厚みは100μmであり、スクラッチ加工の最大深さは3μmであった。得られた樹脂シートは層間剥離がなく、耐溶剤性に優れており、反射率は70%であった。結果を表1に示す。
実施例2において、フィードブロックを33層に変更した以外は、実施例2と同様の条件にて製膜、スクラッチ加工を行った。得られた積層フィルムの厚みは60μmであり、スクラッチ加工の最大深さは3.2μmであった。得られた樹脂シートは層間剥離がなく耐溶剤性に優れており、積層数が減ったために光沢はあるものの反射率は32%と低いものであった。結果を表1に示す。
実施例1において、樹脂Bとしてエチレングリコールに対しシクロヘキサンジメタノールを30mol%共重合したポリエチレンテレフタレート(CHDM共重合PET)[イーストマン製 PETG6763]と固有粘度0.65のポリエチレンテレフタレートを85:15の重量比で、二軸押出機にて混練しアロイ化した樹脂を用いた以外は、実施例1と同様の条件にて製膜、スクラッチ加工を行った。得られた積層フィルムの厚みは63μmであり、スクラッチ加工最大深さは4.1μmであった。得られた樹脂シートは層間剥離がなく、耐溶剤性に優れており、反射率は63%であった。結果を表1に示す。
実施例1において、樹脂Bとしてテレフタル酸に対してイソフタル酸を25mol%共重合したポリエチレンテレフタレート共重合体(PET/I)とした以外は、実施例1と同様の条件にて製膜、スクラッチ加工を行った。得られた積層フィルムの厚みは63μmであり、スクラッチ加工の最大深さは3.2μmであった。得られた樹脂シートは層間剥離がなく、耐溶剤性に優れているものの、反射率は35%とやや低いものであった。結果を表1に示す。
実施例1の製膜過程にて縦延伸後、フィルムの両面に空気中でコロナ放電処理を施し、積層フィルムの表面に上述の塗剤Aをメタバー方式で20μm厚に塗布した。次に、塗剤Aが塗布されたフィルムをテンターに導き、90℃の熱風で予熱後、100℃の温度で横方向に3.3倍延伸した。延伸したフィルムは、そのまま、テンター内で220℃の熱風にて熱処理を行い、続いて同温度にて幅方向に5%の弛緩処理を施し、その後、室温まで徐冷後、巻き取った。積層フィルムの厚みは、91.7μm、ハードコート層は5μmであり、層厚みが96.7μmの樹脂シートを得た。得られた樹脂シートを600番のサンドペーパーを金属ロールに隙間無く貼り付けた研磨ロールに接触させながらプラスチックフィルムを走行させることによりスクラッチ加工し、最大深さ3μmのヘアライン目を有する樹脂シートを得た。得られた樹脂シートは層間剥離がなく、耐摩耗性、耐擦傷性、耐溶剤性に優れており、かつ、反射率の高い金属光沢調を有する樹脂シートであった。また、視野角によっても色の変化がほとんど起きないものであり、金属を使っていないため電磁波障害を起こさず、リサイクル性に優れるものであった。得られた結果を表1に示す。
15μmのポリエチレンテレフタレート層と3ミクロンのテレフタル酸とエチレングリコール/1,4ーシクロヘキサンジメタノール(50/50mol%)からなる共重合ポリエステル樹脂層を共押出しにより積層製膜した総厚み18μmのプラスチックフィルムを得た。この共重合ポリエステル樹脂面に、320番のサンドペーパーを金属ロールに隙間なく貼り付けた研磨ロールに接触させながらプラスチックフィルムを走行させることによりスクラッチ加工し、最大深さ1.5μmのヘアライン目を施した後、真空中で誘導加熱方式により、金属アルミニウムを約500オングストロームの厚さで蒸着した。この面上にトルエン/メチルエチルケトン1:1重量比の溶剤で希釈した塩化ビニル70重量%/酢酸ビニル30重量%からなる塩化ビニル共重合体を乾燥後の膜厚が2μmとなるように均一に塗布することにより金属調化粧シートを得た。得られたシートは反射率が高いものの、層間密着性が悪く剥離試験により剥離が生じるものであった。また、また金属を使用しているために電磁波シールド性を有し、リサイクルが不可能であった。
比較例1と同様にして得られた金属蒸着プラスチックフィルムにおいて、塩化ビニル共重合体からなる保護層を有しない以外は同様の条件にて製膜、スクラッチ加工を行った。得られたシートは反射率が高いものの、相関密着性が悪く剥離試験により剥離が生じるものであった。また、HCl水溶液およびNaOH水溶液における耐溶剤性も低下した。また金属を使用しているために電磁波シールド性を有し、リサイクルが不可能である。
実施例2において、積層装置を加工精度0.2mmの放電ワイヤー加工にて設計した流路表面粗さが2.0Sの9個の微細スリットを有するフィードブロックと、流路総断面積が200mm3で長さが30mmのスクエアミキサー3段と合流板とし、熱可塑性樹脂Bを固有粘度0.67のテレフタル酸にイソフタル酸を17.5mol%共重合したポリエチレンテレフタレート(PET/I17.5mol%)とした以外は、実施例2と同様の条件とした。得られた積層フィルムの厚みは14μmであり、積層数は129層であったが、積層精度が不十分であった。得られた結果を表2に示す。得られたフィルムは反射ピークが存在せず、最も高い反射率でさえ25%。また、表層厚み以上にスクラッチ最大深さ(R)が深いために、層間密着性、耐溶剤性が低く実用レベルには至らなかった。
実施例1において、スクラッチ加工の最大深さを3μmとし、表層厚みとスクラッチ加工最大深さの関係がL<Rとなるようにした以外は、実施例1と同様の条件とした。得られたフィルムの厚みは100μmであり、表層厚みは0.16μmであった。結果を表2に示す。得られたフィルムの反射率は高いものの、スクラッチ最大深さ(R)が表層厚みよりも深いために、層間密着性、耐溶剤性が低く、実用レベルには至らなかった。
Claims (13)
- 樹脂Aからなる層(A層)と樹脂Bからなる層(B層)を交互にそれぞれ5層以上積層した構造を含み、
相対反射率が30%以上となる反射帯域を少なくとも1つ有する積層フィルムの表面に、
L>Rの関係が成立するスクラッチ加工を施した樹脂シート。
L:スクラッチ加工が施された側の最表層の厚み
R:スクラッチ加工の最大深さ - 積層フィルムの少なくとも片面の表面にハードコート層が設けられてなり、かつ、ハードコート層にスクラッチ加工を施した請求項1に記載の樹脂シート。
- 前記ハードコート層が熱硬化型であることを特徴とする請求項に記載の樹脂シート。
- 積層フィルムの相対反射率が350nm以上1000nm以下の波長帯域において30%以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の樹脂シート。
- 樹脂Aがポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートであり、樹脂Bがスピログリコールを含んでなるポリエステルであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の樹脂シート。
- 樹脂Aがポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートであり、樹脂Bがスピログリコールおよびシクロヘキサンジカルボン酸を含んでなるポリエステルであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の樹脂シート。
- 150℃における積層フィルムの長手方向および/または幅方向の伸度が100%の時の応力が150MPa以下であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の樹脂シート。
- スクラッチ加工の最大深さ(R)が0.01μm以上5μm以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の樹脂シート。
- スクラッチ加工がヘアライン調であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の樹脂シート。
- ヘアライン目の方向がフィルム長手方向に平行であることを特徴とする請求項9に記載の樹脂シート。
- 積層フィルムのフィルム厚みが10μm以上であることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の樹脂シート。
- 請求項1から11のいずれかに記載の樹脂シートを用いた化粧フィルム。
- 請求項1から11のいずれかに記載の樹脂シートを用いた成形体。
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