JP2002069165A - ポリエステル樹脂 - Google Patents
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Abstract
ステル樹脂を提供する 【解決手段】 下記構造式(1)の環状アセタール骨格
を有するスピログリコールを5〜60モル%、及びエチ
レングリコールを30〜95モル%含むグリコール成分
と、テレフタル酸及び/又はそのエステルを80〜10
0モル%含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られた
ポリエステル樹脂であって、一定の極限粘度、溶融粘
度、分子量分布、ガラス転移温度及び降温時結晶化発熱
ピークを有するポリエステル樹脂。
Description
に関し、更に詳しくは、耐熱性、透明性、機械的性能に
優れたポリエステル樹脂に関するものである。
レンテレフタレート)は抗張力、伸度、ヤング率、弾性
回復率等の機械的性質、耐熱性、寸法安定性等の物理的
性質、耐薬品性、耐水性等の化学的性質が優れ、安価で
あるために工業的に大きな価値を有していることは良く
知られており、例えば、繊維、タイヤコード、ボトル、
フィルム等で多く用いられている。しかしながら、透明
性が要求されるシート分野では、結晶化速度が速く、二
次加工時に結晶化により白化しやすいため、シクロヘキ
サンジメタノール等で変性したPETが用いられてい
る。また、ボトル分野では、結晶化速度を遅くするため
に、高価なゲルマニウム化合物を触媒として使用した
り、イソフタル酸やシクロヘキサンジメタノールをPE
Tの変性成分として共重合した変性PETが用いられて
いる。
性に劣るために、耐熱性が要求される分野、例えば電照
板、カーポート、耐熱食品容器等の分野では使用が制限
されてきた。
45,008号の実施例9,10では、PETの変性成
分として下記構造式(1)で表される3,9−ビス
(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)2,4,
8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン
(以下、「SPG」ということがある)とエチレングリ
コール、ジカルボン酸成分としてジメチルテレフタレー
トとをチタン化合物を触媒として重合せしめ180〜2
20℃溶融するポリエステルが得られたことが記載され
ている。
る変性PETは、ガラス転移点が高く耐熱性に優れると
の一般的な記載がなされている。しかしながら、米国特
許で開示の変性PETは、樹脂の性状(極限粘度、分子
量分布、溶融粘度、機械的性能、耐熱性)に関する記載
は一切されていない。実際的には上記米国特許公報で開
示されている変性PETは、原料モノマー組成比及び性
状によっては必ずしも実用上有効な成形性、耐熱性が得
られるものではなく、変性PETによっては衝撃強度が
急激に低下するという問題が生ずる場合もあり、実用的
に使用可能な材料とするには更なる検討が必要である。
−69151号公報、及び特公平6−29395号公報
では、SPGを含むジオール成分を原料としたポリエス
テルが収縮差混繊糸の高収縮糸、コーティング剤、接着
剤として提案されている。これらの公報では、開示され
ている変性PETの分子量分布、溶融粘度、機械的性能
に関する記載は一切されていない。成形材料として使用
する場合、原料モノマー組成比及び性状によっては実用
上有効な耐熱性が得られない、若しくは衝撃強度が急激
に低下するという問題が生じるため、必ずしも実用的に
使用可能な成形材料になるとは限らない。
述の従来技術の問題点に鑑み、耐熱性、透明性、機械的
性能に優れたポリエステル樹脂を提供することにある。
を達成するために鋭意検討の結果、特定のジオールを特
定量共重合成分として使用し、かつ特定範囲の溶液粘
度、溶融粘度、分子量分布を有する共重合ポリエステル
が優れた耐熱性、透明性、機械的性能を有することを見
い出し、本発明に到達した。
表されるスピログリコールを5〜60モル%、及びエチ
レングリコールを30〜95モル%(但し、前記モル%
はスピログリコールとエチレングリコールの合計量に基
づく)含むジオール成分と、テレフタル酸及び/又はそ
のエステルを80〜100モル%含むジカルボン酸成分
とを重縮合して得られたポリエステル樹脂であって、下
記の(1)ないし(4)の性状を有するポリエステル樹
脂に関する発明である。 (1)フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンとの質量比が6:4の混合溶媒を用いて25℃で測定
した極限粘度IVが0.4〜1.5dl/gの範囲であ
る。 (2)測定温度が240℃、剪断速度:100s-1で測
定した際の溶融粘度が700〜5000Pa・sの範囲
である。 (3)ポリエステル樹脂の分子量分布が2.5〜12.
0である。 (4)示差走査型熱量計で測定されるポリエステル樹脂
のガラス転移温度が90℃以上、かつ降温時結晶化発熱
ピークの熱量が5J/g以下である。
(1)のスピログリコールを5〜60モル%、及びエチ
レングリコールを30〜95モル%含むジオール成分
と、テレフタル酸及び/又はそのエステルを80〜10
0モル%含むジカルボン酸成分とを重合して得られたポ
リエステル樹脂である。テレフタル酸のエステルとして
は、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジプロピル、
テレフタル酸ジイソプロピル、テレフタル酸ジブチル、
テレフタル酸ジシクロヘキシルなどが例示される。前記
構造式(1)のスピログリコールを上記配合割合とする
ことにより、本発明のポリエステル樹脂は、優れた耐熱
性、透明性、成形性、機械的性能を兼ね備えるという特
徴が得られる。
構造式(1)のスピログリコールを20〜40モル%、
及びエチレングリコールを50〜80モル%含むジオー
ル成分と、テレフタル酸及び/又はそのエステルを95
〜100モル%含むジカルボン酸成分とを重合して得ら
れたポリエステル樹脂であるのが好ましい。ジオール成
分とジカルボン酸成分をそれぞれ上記配合割合とするこ
とにより、更に高い耐熱性と機械的性能を兼ね備えると
いう特徴が得られる。
ル以外のジカルボン酸及び/又はそのエステルをジカル
ボン酸成分中に20モル%を超えない範囲で使用でき
る。使用可能なテレフタル酸以外のジカルボン酸として
は、イソフタル酸、フタル酸、2−メチルテレフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン
酸、テトラリンジカルボン酸、コハク酸、グルタル酸、
アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジ
カルボン酸、デカリンジカルボン酸、ノルボルナンジカ
ルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸、ペンタシク
ロドデカンジカルボン酸、イソホロンジカルボン酸、
3,9−ビス(2−カルボキシエチル)2,4,8,1
0−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、トリメ
リット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリカルバ
リル酸及びそれらのエステル化物等が例示できるがこれ
らに限定されるものではない。
%を超えない範囲で、前記一般式(1)で表されるスピ
ログリコール、エチレングリコール以外のジオールを使
用できる。特に制限はされないが、このようなジオール
としては、例えばトリメチレングリコール、2−メチル
プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−
ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、プロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族ジオー
ル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリブチレングリコール等のポリエーテル化合物
類;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の3価以上の多価アルコール類;1,3−
シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、1,2−デカヒドロナフタレンジメタノ
ール、1,3−デカヒドロナフタレンジメタノール、
1,4−デカヒドロナフタレンジメタノール、1,5−
デカヒドロナフタレンジメタノール、1,6−デカヒド
ロナフタレンジメタノール、2,7−デカヒドロナフタ
レンジメタノール、テトラリンジメタノール、ノルボル
ナンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、5
−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−
2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン、ペンタ
シクロドデカンジメタノール等の脂環族ジオール類;
4,4’−(1−メチルエチリデン)ビスフェノール、
メチレンビスフェノール(ビスフェノールF)、4,
4’−シクロヘキシリデンビスフェノール(ビスフェノ
ールZ)、4,4’−スルホニルビスフェノール(ビス
フェノールS)等のビスフェノール類のアルキレンオキ
シド付加物;ヒドロキノン、レゾルシン、4,4’―ジ
ヒドロキシビフェニル、4,4’―ジヒドロキシジフェ
ニルエーテル、4,4’―ジヒドロキシジフェニルベン
ゾフェノン等の芳香族ジヒドロキシ化合物のアルキレン
オキシド付加物等が例示できる。
に特に制限はなく、従来公知の方法を適用することが出
来る。例えばエステル交換法、直接エステル化法等の溶
融重合法または溶液重合法を挙げることが出来る。エス
テル交換触媒、エステル化触媒、エーテル化防止剤、ま
た重合に用いる重合触媒、熱安定剤、光安定剤等の各種
安定剤、重合調整剤等も従来既知のものを用いることが
出来る。エステル交換触媒として、マンガン、コバル
ト、亜鉛、チタン、カルシウム等の化合物、またエステ
ル化触媒として、マンガン、コバルト、亜鉛、チタン、
カルシウム等の化合物、またエーテル化防止剤としてア
ミン化合物等が例示される。
モン、スズ、チタン等の化合物が例示される。また熱安
定剤としてリン酸、亜リン酸、フェニルホスホン酸等の
各種リン化合物を加えることも有効である。その他光安
定剤、耐電防止剤、滑剤、酸化防止剤、離型剤等を加え
ても良い。
テル化反応若しくはエステル交換反応終了後に添加して
も良い。またその際、直接エステル化法において、スラ
リー性改善のために水を加えても良い。
性状の測定方法は、以下の通りである。 (1)極限粘度(IV) 混合溶媒(重量比:フェノール/1,1,2,2−テト
ラクロロエタン=6/4)を用いて25℃恒温下ウベロ
ーデ粘度計を用いて測定する。 (2)溶融粘度 測定装置は、東洋精機製、キャピログラフ 1Cを用い,
測定温度:240℃、予熱時間:1分、ノズル径:1m
m、ノズル長:10mm、剪断速度:100(1/秒)
で測定する。 (3)分子量分布(Mw/Mn) 使用した機器は、昭和電工(株)製、ゲル・パミエーシ
ョン・クロマトグラフィー装置(型式:Shodex−
11)である。以下に使用した溶媒、試料濃度、検出器
を記す。 溶媒:2mmol%/Lトリフルオロ酢酸ナトリウム含
有ヘキサフルオロイソプロパノール 試料濃度:約0.05重量% 検出器:RI(Refractive Index D
etecter)ポリメチルメタクリレート標準により
検量した。
を使用する。 測定環境:温度25℃ 、相対湿度:60±20%RH 錘の形状:直径20mmの半球状ヘッド 落錘衝撃速度:10m/s 衝撃エネルギー:300J 上記の条件で、ASTM D3029に準拠して求め
た。錘が試験片を貫通する際に吸収するエネルギーか
ら、下記式により落錘衝撃破断強度を求めた。 落錘衝撃破断強度=(吸収するエネルギー)/(試験片
の厚さ) (5)ガラス転移温度、降温時結晶化発熱ピーク ポリマーのガラス転移温度(Tg)は島津製作所製DS
C/TA−50WSを使用し、試料約10mgをアルミ
ニウム製非密封容器に入れ、窒素ガス(30ml/分)
気流中昇温速度20℃/分で測定する。その際、ベース
ラインに不連続的部分が現れる領域の中点(比熱が半分
に変化したところ)の温度をTgとした。また降温時結
晶化発熱ピーク(以下「ΔHc」という)とは、上記T
gを測定後280℃で1分間保持した後、10℃/分の
降温速度で降温した際に現れる発熱ピークの面積から求
めた値である。
0.4〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.0d
l/g、更に好ましくは0.5〜0.9dl/gの範囲
である。極限粘度が上記0.4以上で成形品の強度特性
に優れ、上記1.5dl/g以下の場合に成形性に優れ
る。
測定温度240℃、剪断速度100s-1で測定した際に
700〜5000Pa・sの範囲である。溶融粘度が上
記範囲であると成形性に優れる。
12.0である。分子量分布が上記の場合において成形
性に優れる。ここで、分子量分布とは、数平均分子量
(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の割合(Mw
/Mn)をいう。分子量分布を2.5〜12.0とする
には、SPGの使用量及びそれの添加時期、ポリエステ
ルの分子量、重合温度、添加剤を選ぶことにより調節す
ることが出来る。
落錘衝撃強度により表される。ポリエステル樹脂を成形
して得られるポリエステルシートの直径20mm半球状
の錘により300Jの衝撃エネルギーを垂直に与えた際
の落錘衝撃破断強度が10kJ/m以上である。落錘衝
撃破断強度が10kJ/m以上であると実用上有効な衝
撃強度である。
熱量計で測定したガラス転移温度が90℃以上、かつ降
温時結晶化発熱ピークの熱量が5J/g以下である。ガ
ラス転移温度が90℃以上であると、実用上有効な耐熱
性を有し、降温時結晶化発熱ピークの熱量が5J/g以
下であると透明性、成形性、二次加工性に優れる。
ダイ法、共押出法等で得られる無延伸あるいは低倍率の
単層シート及び多層シート、それらを延伸したフィルム
及び低延伸倍率の深絞り容器、並びに成形後も無延伸の
状態であるダイレクトブロー成形及び延伸ブロー成形に
より得られる胴部壁の厚みが0.1〜2mmである薄肉
中空のような高い透明性が要求される成形体として用い
ることが出来る。
する。但し、本発明はこれらの実施例により限定するも
のではない。
レートを「DMT」と、2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチルを「NDCM」と、エチレングリコールを
「EG」と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを
「CHDM」と、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2
−ヒドロキシエチル)2,4,8,10−テトラオキサ
スピロ〔5,5〕ウンデカンを「SPG」と略記する。
の方法により行った。 A.射出成形品の評価 (1)引張物性:ASTM D638に準じた。 (2)曲げ物性:ASTM D790に準じた。 (3)荷重たわみ温度:ASTM D648に準じた。
試験片に加える曲げ応力は451kPaで行った。 (4)落錘衝撃試験 落錘衝撃測定試験機:パーカーコーポレーション社製 測定環境:温度25℃ 、相対湿度:60±20%RH 錘の形状:直径20mmの半球状ヘッド 落錘衝撃速度:10m/s 衝撃エネルギー:300J 上記の条件で、ASTM D3029に準拠して求め
た。錘が試験片を貫通する際に吸収するエネルギーか
ら、下記式により落錘衝撃破断強度を求めた。 落錘衝撃破断強度=(吸収するエネルギー)/(試験片
の厚さ) (5)全光線透過率 JIS−K−7105、ASTM D1003に準じ
た。測定装置は、日本電色工業社製の測定装置(型式:
COH−300A)を使用した。
100mmの正方形試験片を切り出し、任意の10点の
シート厚を測定し、標準偏差が平均値の5%以内のもの
を良好とし、それ以外のものを不良とした。また、押出
成形が困難なものにおいても不良とした。 (2)耐熱性 シートから、押出方向を縦、幅方向を横として、縦、横
100mmの正方形試験片を切り出し、この試験片を8
5℃のオーブン内で30分加熱し、加熱後の縦及び横方
向の収縮率が10%を越えたシートを耐熱性不良とし
た。
た。錘が試験片を貫通する際に吸収するエネルギーか
ら、下記式により落錘衝撃破断強度を求めた。 落錘衝撃破断強度=(吸収するエネルギー)/(試験片
の厚さ) 評価基準は以下の通りとした。 A:>40kJ/m B:10〜40kJ/m C:<10kJ/m
EG7191g(116モル)、SPG2294g
(7.5モル)、DMT100モルに対し酢酸マンガン
四水和物0.03モル、窒素雰囲気下で200℃迄昇温
してエステル交換反応を行った。メタノールの留出量が
理論量に対して90%以上に達した後、DMT100モ
ルに対し、酸化アンチモン(III)0.01モルとトリフ
ェニルホスフェート(以下、「TPP」という)0.0
6モルを加え、昇温と減圧を徐々に行い、最終的に28
0℃、0.1kPa以下で重合を行った。適度な溶融粘
度になった時点で反応を終了し、SPG残基を9モル%
含有するポリエステルを得た(以下「SPG9」とい
う)。なお、ポリマー中のSPG含量は 1H−NMR
(400MHz)により求めた。
ステルを所定の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射
出成形機(スクリュー直径:32mmφ、型締力:9.
8kN)により、所定の条件で3.2mm厚の各種試験
片を成形した。成形品の各種物性測定の結果を表1に示
す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押出し成形により、所定のシート
作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。試
験結果を表1に示す。
て、ジオール成分のうちSPG残基を20モル%、エチ
レングリコール残基を80モル%、ジカルボン酸成分の
うちテレフタル酸残基を100モル%含有するポリエス
テルを調製した(以下、「SPG20」という)。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表1に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押出し成形により、所定のシート
作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。試
験結果を表1に示す。
て、ジオール成分のうちSPG残基を50モル%、エチ
レングリコール残基を50モル%、ジカルボン酸成分の
うちテレフタル酸残基を100モル%含有するポリエス
テルを調製した(以下、「SPG50」という)。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表1に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押出し成形により、所定のシート
作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。試
験結果を表1に示す。
て、ジオール成分のうちSPG残基を5モル%、エチレ
ングリコール残基を95モル%、ジカルボン酸成分のう
ちテレフタル酸残基を95モル%、ナフタレンジカルボ
ン酸残基を5モル%含有するポリエステルを調製した
(以下、「SPG5N10」という)。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表1に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押出し成形により、所定のシート
作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。試
験結果を表1に示す。
て、グリコール成分のうちSPG残基を3モル%、エチ
レングリコール残基を97モル%、ジカルボン酸成分の
うちテレフタル酸残基を100モル%含有するポリエス
テルを調製した(以下、「SPG3」という)。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表2に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押出し成形により、所定のシート
作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。試
験結果を表2に示す。
ール33モル%変性PET)はイーストマン社製、商品
名:EASTAR PETG 6763を使用した。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表2に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押出し成形により、所定のシート
作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。試
験結果を表2に示す。
て、グリコール成分のうちSPG残基を45モル%、エ
チレングリコール残基を55モル%、ジカルボン酸成分
のうちテレフタル酸残基を100モル%含有するポリエ
ステルを調製した(以下、「SPG45」という)。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表2に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押し出し成形により、所定のシー
ト作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。
試験結果を表2に示す。
て、ジオール成分のうちSPG残基を70モル%、エチ
レングリコール残基を30モル%、ジカルボン酸成分の
うちテレフタル酸残基を100モル%含有するポリエス
テルを調製した(以下、「SPG70」という)。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表3に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押し出し成形により、所定のシー
ト作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。
試験結果を表3に示す。
て、ジオール成分のうちSPG残基を10モル%、エチ
レングリコール残基を90モル%、ジカルボン酸成分の
うちテレフタル酸残基を100モル%含有するポリエス
テルを調製した(以下、「SPG10」という)。 (2)射出成形品の作製:得られたポリエステルを所定
の条件で真空乾燥した後、スクリュー式射出成形機(ス
クリュー直径:32mmφ、型締力:9.8kN)によ
り、所定の条件で3.2mm厚の各種試験片を成形し
た。成形品の各種物性測定の結果を表3に示す。 (3)シートの作製:得られたポリエステルを所定の条
件で真空乾燥した後、押し出し成形により、所定のシー
ト作製条件で、厚さ約0.8mmのシートを作製した。
試験結果を表3に示す。
に詳しくは、耐熱性、透明性、機械的性能、成形性に優
れたポリエステル樹脂を提供するものであり、フィル
ム、シート、または樹脂の形態として、例えば食品包装
材、電照板、ICカード、ディスプレイ表示画面板等、
また光ディスク基板、プラスチックファイバー、プラス
チックレンズ等の光学用成形品など有用な素材として用
いることができ、本発明の工業的意義は大きい。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記構造式(1)で表されるスピログリ
コールを5〜60モル%、及びエチレングリコールを3
0〜95モル%(但し、前記モル%はスピログリコール
とエチレングリコールの合計量に基づく)含むジオール
成分と、テレフタル酸及び/又はそのエステルを80〜
100モル%含むジカルボン酸成分とを重縮合して得ら
れたポリエステル樹脂であって、下記の(1)ないし
(4)の性状を有するポリエステル樹脂。 (1)フェノールと1,1,2,2−テトラクロロエタ
ンとの重量比が6:4の混合溶媒を用いて25℃で測定
した極限粘度IVが0.4〜1.5dl/gの範囲であ
る。 (2)測定温度が240℃、剪断速度:100s-1で測
定した際の溶融粘度が700〜5000Pa・sの範囲
である。 (3)ポリエステル樹脂の分子量分布が2.5〜12.
0である。 (4)示差走査型熱量計で測定されるポリエステル樹脂
のガラス転移温度が90℃以上、かつ降温時結晶化発熱
ピークの熱量が5J/g以下である。 【化1】 - 【請求項2】 ジオール成分が構造式(1)で表される
スピログリコールを20〜40モル%、及びエチレング
リコールを50〜80モル%含むことを特徴とする請求
項1記載のポリエステル樹脂。 - 【請求項3】 ジカルボン酸成分がテレフタル酸及び/
又はそのエステルを95〜100モル%含むことを特徴
とする請求項1又は2記載のポリエステル樹脂。 - 【請求項4】 ジオール成分が構造式(1)で表される
スピログリコールを15〜60モル%、及びエチレング
リコールを40〜85モル%含むことを特徴とする請求
項1又は3記載のポリエステル樹脂。
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