JP2007284653A - ポリアリーレン及びその製造方法 - Google Patents
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- YUNIRUOMZOJPFZ-UHFFFAOYSA-N CC(C)(C)COS(c1cc(C(C)(C)C)ccc1C(C)(C)C)(=O)=O Chemical compound CC(C)(C)COS(c1cc(C(C)(C)C)ccc1C(C)(C)C)(=O)=O YUNIRUOMZOJPFZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- IRLYGRLEBKCYPY-UHFFFAOYSA-N Cc1ccc(C)c(S(O)(=O)=O)c1 Chemical compound Cc1ccc(C)c(S(O)(=O)=O)c1 IRLYGRLEBKCYPY-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
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-
- Y02E60/523—
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
Abstract
Description
すなわち、本発明は、式(1)
(式中、Aは、1つもしくは2つの炭化水素基で置換され、該炭化水素基の炭素数の合計が3〜20であるアミノ基又は炭素数3〜20のアルコキシ基を表わす。ここで、前記炭化水素基及び炭素数3〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
R1は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。ここで、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。また、R1が複数の場合、R1は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
X1は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。mは1又は2を表わし、kは4−mを表わす。)
で示されるジハロベンゼン化合物、式(2)
(式中、A、R1、m及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位を含むポリアリーレン、前記ポリアリーレンの製造方法、前記ポリアリーレンから式(7)
(式中、R1、m及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンを製造する方法、及び前記式(1)で示されるジハロベンゼン化合物の製造方法を提供するものである。
で示されるジハロベンゼン化合物(以下、ジハロベンゼン化合物(1)と略記する。)について説明する。
Aは、1つもしくは2つの炭化水素基で置換され、該炭化水素基の炭素数の合計が3〜20であるアミノ基又は炭素数3〜20のアルコキシ基を表わす。
前記炭化水素基及び炭素数3〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
なかでも、R1としては、水素原子が好ましい。
(式中、A、R1、m及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(2)と略記する。)を含むポリアリーレン、前記繰り返し単位(2)のみからなるポリアリーレン、
(式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;
からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
Y1及びY2は同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
Z1及びZ2は同一又は相異なって、酸素原子又は硫黄原子を表わす。)
で示されるセグメント(以下、セグメント(3)と略記する。)とを含むポリアリーレン、
(式中、Ar5は、2価の芳香族基を表わす。
ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;
からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(4)と略記する。)とを含むポリアリーレン等が挙げられる。
なかでも、2価の単環性芳香族基及び2価の縮合環系芳香族基が好ましく、1,4−フェニレン基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基及びナフタレン−2,7−ジイル基がより好ましい。
(式中、a、b、c、n、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Y1、Y2、Z1及びZ2は上記と同一の意味を表わす。X2は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(5)と略記する。)とを含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。また、ジハロベンゼン化合物(1)のみをニッケル化合物の存在下に重合させた後、化合物(5)を加えてさらに重合反応を行うことにより、繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンを製造することもできる。
繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンは、ジハロベンゼン化合物(1)と式(6)
(式中、Ar5は上記と同一の意味を表わし、X3は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(6)と略記する。)とを含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。
化合物(5)としては、ポリスチレン換算の重量平均分子量が2,000以上のものを用いることが好ましく、3,000以上であるものがより好ましい。
かかる化合物(6)は、通常市販されているものが用いられる。
重合温度は、通常0〜250℃であり、好ましくは30〜100℃である。重合時間は、通常0.5〜48時間である。
重合反応終了後、例えば、生成したポリアリーレンを溶解しにくい溶媒と反応混合物を混合してポリアリーレンを析出させ、析出したポリアリーレンを濾過により、反応混合物から分離することにより、ポリアリーレンを取り出すことができる。生成したポリアリーレンを溶解しない溶媒もしくは溶解しにくい溶媒と反応混合物を混合した後、塩酸等の酸の水溶液を加え、析出したポリアリーレンを濾過により、反応混合物から分離してもよい。得られたポリアリーレンの分子量や構造は、ゲル浸透クロマトグラフィ、NMR等の通常の分析手段により分析することができる。生成したポリアリーレンを溶解しない溶媒もしくは溶解しにくい溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、アセトニトリル等が挙げられ、水及びメタノールが好ましい。
(式中、R1、m及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(7)と略記する。)を含むポリアリーレンに変換する方法について説明する。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンに変換する方法としては、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを、酸もしくはアルカリの存在下に加水分解する方法、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理する方法が挙げられる。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンの加水分解反応は、通常、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンと酸もしくはアルカリの水溶液とを混合することにより実施される。酸の水溶液としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸の水溶液が挙げられ、アルカリの水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液が挙げられる。好ましくは、酸の水溶液が用いられ、塩酸を用いることがより好ましい。酸もしくはアルカリの使用量は、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレン中の−SO2Aで示される基1モルに対して、通常1モル以上であればよく、その上限は特に限定されない。
加水分解温度は、通常0〜250℃、好ましくは40〜120℃である。加水分解時間は、通常1〜48時間である。
反応の進行は、例えば、NMR、IR等により確認することができる。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを酸の存在下に加水分解した場合には、加水分解反応終了後、通常繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンが反応混合物中に析出しており、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンをアルカリの存在下に加水分解した場合には、反応混合物と酸を混合することにより、反応混合物を酸性化し、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを反応混合物中に析出させた後、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
アルカリ金属ハロゲン化物としては、例えば、臭化リチウム、ヨウ化ナトリウム等が挙げられ、ハロゲン化第四級アンモニウムとしては、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等が挙げられ、臭化リチウム及び臭化テトラブチルアンモニウムが好ましい。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとの反応は、通常、溶媒の存在下に、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを混合することにより実施される。溶媒としては、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを溶解し得る溶媒であればよく、前記した重合反応に用いられる溶媒と同様のものが挙げられる。かかる溶媒の使用量は、少ないと反応混合物の性状が悪くなりやすく、多すぎると、得られる繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンの濾過性が悪くなりやすいため、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンに対して、通常1〜200重量倍、好ましくは5〜50重量倍である。
反応の進行は、NMR、IR等により確認することができる。
反応終了後、反応混合物を酸処理し、濾過することにより、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
酸処理は、通常反応混合物と酸を混合することにより実施される。酸としては、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられる。酸の使用量は、反応混合物を酸性化するに足る量であればよい。
繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(7)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンが得られる。また、繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(7)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンを得ることができる。
ジハロベンゼン化合物(1)は、第3級アミン化合物又はピリジン化合物の存在下に、式(8)
(式中、R1、X1、m及びkは前記と同一の意味を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(8)と略記する。)と式(9)
(式中、Aは、前記と同一の意味を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(9)と略記する。)とを反応させることにより製造することができる。
化合物(9)の使用量は、化合物(8)中の−SO2Clで示される基1モルに対して、通常0.2モル以上であり、その上限は特になく、化合物(9)が反応温度において液体である場合には、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。実用的な化合物(9)の使用量は、化合物(8)中の−SO2Clで示される基1モルに対して、0.5〜2モルである。
溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。また、上記したとおり、化合物(9)、第3級アミン化合物もしくはピリジン化合物が、反応温度において液体である場合には、これらを反応溶媒として用いてもよい。かかる溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は特に制限されない。
反応終了後、例えば、反応混合物に、水もしくは酸の水溶液、及び、必要に応じて、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理することにより、ジハロベンゼン化合物(1)を含む有機層を得ることができる。得られた有機層を、必要に応じて、水、アルカリ水溶液等で洗浄した後、濃縮することにより、ジハロベンゼン化合物(1)を取り出すことができる。取り出したジハロベンゼン化合物(1)は、シリカゲルクロマトグラフィ、再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
水に不溶の有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;酢酸エチル等のエステル溶媒等が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
(式中、Aは、前記と同一の意味を表わす。Mはアルカリ金属原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(10)と略記する。)とを反応させることにより製造することもできる。
アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられ、リチウム及びナトリウムが好ましい。
化合物(10)としては、リチウムイソプロポキシド、リチウムイソブトキシド、リチウム2,2−ジメチルプロポキシド、リチウムシクロヘキシルオキシド、リチウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2−ジメチルプロピルアミド、リチウムn−ドデシルアミド、リチウムn−イコシルアミド、ナトリウムイソブトキシド、カリウムイソブトキシド等が挙げられる。化合物(10)は、市販されているものを用いてもよいし、公知の方法に準じて製造したものを用いてもよい。
化合物(10)の使用量は、化合物(8)中の−SO2Clで示される基1モルに対して、通常0.2〜2モルである。
溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。かかる溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は特に制限されない。
反応終了後、反応混合物に水、及び、必要に応じて、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理することにより、ジハロベンゼン化合物(1)を含む有機層を得ることができる。得られた有機層を、必要に応じて、水等で洗浄した後、濃縮することにより、ジハロベンゼン化合物(1)を取り出すことができる。取り出したジハロベンゼン化合物(1)は、シリカゲルクロマトグラフィ、再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
水に不溶の有機溶媒としては、上記したものと同様のものが挙げられる。
<分析条件>
測定装置:CTO−10A(株式会社島津製作所製)
カラム:TSK−GEL(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
移動相:臭化リチウム含有N,N−ジメチルアセトアミド(臭化リチウム濃度:10mmol/dm3)
流量:0.5mL/分
検出波長:300nm
2,2−ジメチルプロパノール44.9gをピリジン145gに溶解させた。これに、0℃で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド100gを加え、室温で、1時間攪拌、反応させた。反応混合物に、酢酸エチル740mL及び2mol%塩酸740mLを加え、30分間撹拌した後、静置し、有機層を分離した。分離した有機層を水740mL、10重量%炭酸カリウム水溶液740mL、飽和食塩水740mLで順次洗浄した後、減圧条件下で、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶媒:クロロホルム)で精製した。得られた溶出液から溶媒を、減圧条件下で留去した。残渣を、65℃でヘキサン970mLに溶解させた後、室温まで冷却した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)の白色固体99.4gを得た。収率:82.1%。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm)):0.97(s,9H),3.78(s,2H),7.52−7.53(c,2H),8.07(d,1H)
マススペクトル(m/z):297(M+)
シクロヘキサノール5.1gをピリジン14.5gに溶解させた。これに、0℃で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド10gを加え、室温で、1時間攪拌、反応させた。反応混合物に、酢酸エチル74mL及び2mol%塩酸74mLを加え、30分間撹拌した後、静置し、有機層を分離した。分離した有機層を水74mL、10重量%炭酸カリウム水溶液74mL、飽和食塩水74mLで順次洗浄した後、減圧条件下で、溶媒を留去した。残渣を、65℃でヘキサン120mLに溶解させた後、室温まで冷却した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸シクロヘキシルの白色固体6.0gを得た。収率:47.7%。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm)):1.21−1.86(c,10H),4.68(dt,1H),7.48(d,2H),8.10(s,1H)
n−ドデシルアミン5.7gとピリジン7.3gとをクロロホルム75mLに溶解させた。これに、0℃で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド5gを加え、室温で1時間攪拌、反応させた。反応混合物に、クロロホルム22mL及び2mol%塩酸40mLを加え、30分間撹拌した後、静置し、有機層を分離した。分離した有機層を水40mL、10重量%炭酸カリウム水溶液40mL、飽和食塩水40mLで順次洗浄した後、減圧条件下で、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶媒:クロロホルム)で精製した。得られた溶出液から溶媒を、減圧条件下で留去した。残渣を、65℃で、ヘキサン70mLに溶解させた後、室温まで冷却した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、N−n−ドデシル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミドの白色固体5.3gを得た。収率:66.0%。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm)):0.88(t,3H),1.21−1.30(c,16H),1.41−1.49(c,2H),2.94(dt,2H),
4.94(t,1H),7.46−7.49(c,2H),8.08(d,1H)
マススペクトル(m/z):394(M+)
2,2−ジメチルプロパノール0.9gをピリジン5.8gに溶解させた。これに、0℃で、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド2gを加え、室温で、1時間攪拌、反応させた。反応混合物に、酢酸エチル30mL及び2mol%塩酸30mLを加え、30分間撹拌した後、静置し、有機層を分離した。分離した有機層を水30mL、10重量%炭酸カリウム水溶液30mL、飽和食塩水30mLで順次洗浄した後、減圧条件下で、溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(溶媒:クロロホルム)で精製した。得られた溶出液から溶媒を、減圧条件下で留去し、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)の白色固体2.22gを得た。収率:90.9%。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm)):0.91(s,9H),3.72(s,2H),7.63(t,1H),7.78(d,2H)
マススペクトル(m/z):297(M+)
イソブタノール1.8gをテトラヒドロフラン20mLに溶解させて得られた溶液に、0℃で、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.57M)13mLを滴下した。その後、室温で1時間攪拌し、リチウムイソブトキシドを含む溶液を調製した。2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド4gをテトラヒドロフラン30mLに溶解させて得られた溶液に、0℃で、調製したリチウムイソブトキシドを含む溶液を滴下した。その後、室温で1時間攪拌、反応させた。反応混合物を濃縮した後、残渣に、酢酸エチル40mL及び水40mLを加え、30分間攪拌した。静置した後、有機層を分離した。分離した有機層を飽和食塩水40mLで洗浄した後、減圧条件下で溶媒の一部を留去し、濃縮液7.8gを得た。20℃で、残渣にヘキサン7.8gを加え、析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチルの白色固体1.71gを得た。収率:37.2%。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm)):0.96(d,6H),1.94−2.12(c,1H),3.91(d,2H),7.49−7.56(c,2H),8.04(s,1H)
マススペクトル(m/z):282(M+)
2,2−ジメチルプロパノール22.4gをピリジン72.5gに溶解させた。これに、0℃で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド50gを加え、室温で、1時間攪拌、反応させた。反応混合物に、トルエン300mL及び2mol%塩酸250mLを加え、30分間撹拌した後、静置し、有機層を分離した。分離した有機層を水150mL、10重量%炭酸カリウム水溶液150mL、水150mLで順次洗浄した後、減圧条件下で、溶媒の一部を留去し、濃縮液105gを得た。濃縮液を0℃まで冷却し、析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)の白色固体49.3gを得た。収率:81.4%。
無水塩化ニッケル1.62gとジメチルスルホキシド15mLとを混合し、内温70℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジン2.15gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)1.49gと下記式
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)0.50gとをジメチルスルホキシド5mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末1.23gを加え、70℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行った。反応混合物をメタノール60mL中に加え、次いで、6mol/L塩酸60mLを加え、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離し、乾燥し、灰白色の下記
で示される繰り返し単位と下記
で示されるセグメントとを含むポリアリーレン1.62gを得た。収率:99%。
Mw=191,000、Mn=69,000。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm)):0.80−1.05(br),3.80−3.89(br),7.25(d),7.97(d),7.00−8.50(c)
無水塩化ニッケル3.89gとジメチルスルホキシド36mLとを混合し、内温70℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジン5.15gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)3.57gをジメチルスルホキシド12mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末2.94gを加え、70℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行った。反応混合物をメタノール120mL中に加え、次いで、6mol/L塩酸120mLを加え、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、灰白色の下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレン2.7gを得た。収率:99%。
Mw=201,000、Mn=59,000
1H−NMR((CD3)2SO,δ(ppm)):0.80−1.05(br),3.80−3.89(br),7.00−8.50(c)
無水塩化ニッケル0.16gとジメチルスルホキシド1.5mLとを混合し、内温70℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジン0.22gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)0.15gをジメチルスルホキシド0.5mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末0.12gを加え、70℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは199,000、Mnは93,000であった。
実施例9において、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)0.15gに代えて、N,N−ジエチル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド0.14gを用いた以外は実施例9と同様に実施して、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは7,200、Mnは2,700であった。
実施例9において、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)0.15gに代えて、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル0.14gを用いた以外は実施例9と同様に実施して、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは7,400、Mnは4,500であった。
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(オクタジエン)168mg、2,2’−ビピリジン105mg、亜鉛粉末100mg及びN−メチル−2−ピロリドン4mLを加え、70℃で30分攪拌した。これに、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル217mgをN−メチル−2−ピロリドン1mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは34,000、Mnは19,000であった。
テトラヒドロフラン60mL、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)0.89g及び2,2’−ビピリジン1.29gの混合物を70℃に調整した。これに、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)2.06gを加え、4時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは433,000、Mnは251,000であった。
2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)2.28gをN−メチル−2−ピロリドン25mLに溶解させて得られた溶液を70℃に調整した。これに、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)4.21gと2,2’−ビピリジン2.39gとをN−メチル−2−ピロリドン25mLに溶解させて得られた溶液(内温70℃)を注ぎ込み、70℃で8時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは91,000、Mnは50,000であった。
内温70℃に調整した無水塩化ニッケル0.23gとジメチルスルホキシド3.6mLとの混合溶液に、2,2’−ビピリジン0.31gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)0.36gをジメチルスルホキシド1.2mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末0.29gを加え、70℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは56,000、Mnは27,000であった。
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(オクタジエン)1.68g、2,2’−ビピリジン0.96g及びN−メチル−2−ピロリドン20mLを加え、70℃で30分攪拌し、ニッケル含有溶液を調製した。冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)2.28g、亜鉛粉末1.25g及びN−メチル−2−ピロリドン30mLを加え、内温70℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で8時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは77,000、Mnは36,000であった。
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、臭化ニッケル84mg、2,2’−ビピリジン66mg、亜鉛粉末100mg及びN,N−ジメチルアセトアミド4mLを室温で加え、ニッケル含有溶液を調製した。これに、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)227mgをN,N−ジメチルアセトアミド1mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは67,000、Mnは23,000であった。
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)5.05g、2,2’−ビピリジン2.87g及びN−メチル−2−ピロリドン40mLを加え、70℃で30分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)9.09g、亜鉛粉末2.4g及びN−メチル−2−ピロリドン40mLを加え、70℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で重合反応を行った。重合反応開始から1.5時間を経過した時点で、下記式
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)3.06gをN−メチル−2−ピロリドン40mLに溶解させて得られた溶液(内温70℃)を、反応混合物に加え、さらに、70℃で6.5時間重合反応を行った。反応終了後、反応混合物をメタノール300mL中に加え、次いで、6mol/L塩酸300mLを加え、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離し、乾燥し、灰白色の下記
で示される繰り返し単位と下記
で示されるセグメントとを含むポリアリーレン8.75gを得た。収率:87%。
Mw=192,000、Mn=49,000。
1H−NMR(CDCl3,δ(ppm)):0.80−1.05(br),3.80−3.89(br),7.25(d),7.97(d),7.00−8.50(c)
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)168mg、2,2’−ビピリジン105mg、亜鉛粉末100mg及びN−メチル−2−ピロリドン4mLを加え、70℃で30分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。これに、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)114mgと1,4−ジクロロベンゼン56mgとをN−メチル−2−ピロリドン1mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位と下記
で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは50,000、Mnは22,000であった。
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)168mg、2,2’−ビピリジン105mg、亜鉛粉末100mg及びN−メチル−2−ピロリドン4mLを加え、70℃で30分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。これに、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)114mgと2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン131mgとをN−メチル−2−ピロリドン1mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
で示される繰り返し単位と下記
で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは157,000、Mnは49,000であった。
実施例7で得られたポリアリーレン0.23gを、臭化リチウム・1水和物0.16gとN−メチル−2−ピロリドン8mLとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応混合物を、6mol/L塩酸80mL中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、灰白色の下記
で示される繰り返し単位と下記
で示されるセグメントを含むポリアリーレン0.06gを得た。IRスペクトル及び1H−NMRスペクトルを測定し、2,2−ジメチルプロポキシスルホニル基が定量的にスルホン酸基に変換されていることを確認した。得られたポリアリーレンのMwは173,000、Mnは75,000であった。また、イオン交換容量を滴定法により測定したところ、1.95meq/gであった。
1H−NMR((CD3)2SO2、δ(ppm)):7.25(d),7.97(d),7.00−8.50(c)
実施例8で得られたポリアリーレン0.23gを、臭化リチウム・1水和物0.16gとN−メチル−2−ピロリドン8mLとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応混合物に、6mol/L塩酸10mLを加え、室温で1時間攪拌した。得られた混合物をアセトニトリル80mL中に注ぎ込み、析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、灰白色の下記
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレン0.14gを得た。IRスペクトル及び1H−NMRスペクトルを測定し、2,2−ジメチルプロポキシスルホニル基が定量的にスルホン酸基に変換されていることを確認した。得られたポリアリーレンのMwは214,000、Mnは105,000であった。
1H−NMR((CD3)2SO2、δ(ppm)):7.00−8.50(c)
実施例18で得られたポリアリーレン8gを、臭化リチウム・1水和物4.8gとN−メチル−2−ピロリドン90mLとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応混合物を、6mol/L塩酸500mL中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、灰白色の下記
で示される繰り返し単位と下記
で示されるセグメントを含むポリアリーレン3.7gを得た。IRスペクトル及び1H−NMRスペクトルを測定し、2,2−ジメチルプロポキシスルホニル基が定量的にスルホン酸基に変換されていることを確認した。得られたポリアリーレンのMwは288,000、Mnは83,000であった。また、イオン交換容量を滴定法により測定したところ、2.46meq/gであった。
1H−NMR((CD3)2SO2、δ(ppm)):7.25(d),7.97(d),7.00−8.50(c)
Claims (29)
- 式(1)
(式中、Aは、1つもしくは2つの炭化水素基で置換され、該炭化水素基の炭素数の合計が3〜20であるアミノ基又は炭素数3〜20のアルコキシ基を表わす。ここで、前記炭化水素基及び炭素数3〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
R1は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。ここで、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。また、R1が複数の場合、R1は同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
X1は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。mは1又は2を表わし、kは4−mを表わす。)
で示されるジハロベンゼン化合物。 - mが1である請求項1に記載のジハロベンゼン化合物。
- R1が水素原子である請求項1に記載のジハロベンゼン化合物。
- 請求項1に記載の式(1)で示されるジハロベンゼン化合物を含むモノマー組成物を重合して得られるポリアリーレン。
- mが1である請求項5に記載のポリアリーレン。
- R1が水素原子である請求項5に記載のポリアリーレン。
- 請求項5に記載の式(2)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレン。
- 請求項5に記載の式(2)で示される繰り返し単位と式(3)
(式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。Ar1、Ar2、Ar3及びAr4は同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、 フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜10のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
Y1及びY2は同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
Z1及びZ2は同一又は相異なって、酸素原子又は硫黄原子を表わす。)
で示されるセグメントとを含むポリアリーレン。 - 請求項5に記載の式(2)で示される繰り返し単位と式(4)
(式中、Ar5は、2価の芳香族基を表わす。
ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。)
で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレン。 - ニッケル化合物の存在下に、請求項1に記載の式(1)で示されるジハロベンゼン化合物を含むモノマー組成物を重合させることを特徴とする請求項5に記載の式(2)で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンの製造方法。
- ニッケル化合物の存在下に、請求項1に記載の式(1)で示されるジハロベンゼン化合物のみを重合させることを特徴とする請求項5に記載の式(2)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンの製造方法。
- ニッケル化合物が、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)であり、含窒素二座配位子の共存下に重合させる請求項11〜14のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
- ニッケル化合物が、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)であり、含窒素二座配位子及び亜鉛の共存下に重合させる請求項11〜14のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
- ニッケル化合物が、ハロゲン化ニッケルであり、含窒素二座配位子及び亜鉛の共存下に重合させる請求項11〜14のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
- 請求項5に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項18に記載の式(7)で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンの製造方法。
- 請求項9に記載のポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする請求項18に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項9に記載の式(3)で示されるセグメントとを含むポリアリーレンの製造方法。
- 請求項9に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項18に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項9に記載の式(3)で示されるセグメントとを含むポリアリーレンの製造方法。
- 請求項10に記載のポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする請求項18に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項10に記載の式(4)で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンの製造方法。
- 請求項10に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項18に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項10に記載の式(4)で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンの製造方法。
- 請求項8に記載のポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする請求項18に記載の式(7)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンの製造方法。
- 請求項8に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項18に記載の式(7)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンの製造方法。
- 請求項1に記載の式(1)で示されるジハロベンゼン化合物を含むモノマー組成物。
- 請求項5に記載の式(2)で示される繰り返し単位を含み、該繰り返し単位が少なくとも2個連続している請求項5に記載のポリアリーレン。
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