JP2008201810A - ポリアリーレンの製造方法 - Google Patents

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JP2008201810A
JP2008201810A JP2007017445A JP2007017445A JP2008201810A JP 2008201810 A JP2008201810 A JP 2008201810A JP 2007017445 A JP2007017445 A JP 2007017445A JP 2007017445 A JP2007017445 A JP 2007017445A JP 2008201810 A JP2008201810 A JP 2008201810A
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Noriyuki Hida
憲之 飛田
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Abstract

【課題】ポリアリーレンの製造方法を提供する。
【解決手段】ニッケル化合物の共存下、2種以上の溶媒を含む混合溶媒中で、スルホン酸のエステル又はアミドを有する特定のジハロゲノベンゼン化合物と、式(2)
Figure 2008201810

(式中、0又は1を表わし、nは5以上の整数を、Ar〜Arは、2価の芳香族基を表わす。Y及びYは、単結合、カルボニル基等を表わす。Z及びZは、酸素又は硫黄原子を表わす。Xは塩素、臭素又はヨウ素原子を表わす。)で示される化合物を含む組成物を重合させるポリアリーレンの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアリーレンの製造方法に関する。
主鎖のポリアリーレンに直接スルホン酸基が結合しているポリ(アリーレンスルホン酸)は、固体高分子型燃料電池用の高分子電解質膜として有用である。従来、ポリ(アリーレンスルホン酸)の合成法としては、ベンゼンなどを酸化重合によりポリアリーレンにした後、硫酸処理してスルホン酸基を導入する方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、この方法では、スルホン酸基の導入率を制御できないことなどが問題点として挙げられる。そのような状況の下、本発明者らは、ゼロ価遷移金属錯体の存在下、ジハロゲノベンゼンスルホン酸塩を重合させることによりポリ(アリーレンスルホン酸)を得ることに成功している(特許文献2及び3)。また、上記高分子電解質において、スルホン酸基が導入されたセグメント、及びスルホン酸基が導入されていないセグメントのブロック共重合体が優れたプロトン伝導性を示す高分子電解質を形成し得ることも分かっている。
本発明者は、主鎖のポリアリーレンに直接スルホン酸のエステル又はアミド部位を有するセグメント(以下、親水ブロックと略す)とスルホン酸基が導入されていないセグメント(以下、疎水ブロックと略す)のブロック共重合体が、上記ポリ(アリーレンスルホン酸)の有効な中間体であることを見出し、ここで得られるポリマーのイオン交換容量を向上させる技術の開発が求められている。
米国特許第3,376,235号 特開2003−238665号 特開2005−248143号
本発明は、2種以上の溶媒中で重合反応を実施することによりイオン交換容量を向上させ、優れたプロトン伝導性を示す高分子電解質を形成し得るブロック共重合体を製造できる技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を続けてきた。このような状況下、親水ブロックを良好に溶解させる溶媒と、疎水ブロックを良好に溶解させる溶媒との混合溶媒中で重合反応を実施することによって、優れたプロトン伝導性を示す高分子電解質を形成し得るブロック共重合体を製造できることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
ニッケル化合物の共存下、2種以上の溶媒を含む混合溶媒中で、式(1)
Figure 2008201810
又は式(5)
Figure 2008201810
(式中、Aは、1つもしくは2つの炭化水素基で置換され、該炭化水素基の炭素数の合計が1〜20であるアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。ここで、前記炭化水素基及び炭素数1〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。ここで、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。また、R1が複数の場合、Rは同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。mは1又は2を表わし、kは4−mを表わす。)
で示されるスルホン酸のエステル又はアミドを有するジハロゲノアリール化合物と、式(2)
Figure 2008201810
(式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。Ar、Ar、Ar及びArは、同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜10のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
及びYは、同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
及びZは、同一又は相異なって、酸素原子又は硫黄原子を表わす。Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
で示される化合物を含む組成物を重合することを特徴とする式(3)
Figure 2008201810
(式中、A、R、m及びkは、前記と同じ意味を表す。)
で示される繰り返し単位と式(4)
Figure 2008201810
(式中、a、b、c、n、Ar、Ar、Ar、Ar、Y、Y、Z及びZは前記と同じ意味を表す。)
で示されるセグメントを含むポリアリーレンの製造方法
を提供するものである。
本発明によれば、2種以上の溶媒中で重合反応を実施することにより、従来技術よりもイオン交換容量の高いポリアリーレンを製造できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
前記式(1)で示される化合物(以下、ジハロベンゼン化合物(1)と略記する。)について説明する。
Aは、1つもしくは2つの炭化水素基で置換され、該炭化水素基の炭素数の合計が1〜20であるアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基、フェニル基、1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ビフェニル−2,2’−ジイル基、o−キシリレン基等の炭素数1〜20の炭化水素基が挙げられる。
1つもしくは2つの炭化水素基で置換され、該炭化水素基の炭素数の合計が1〜20であるアミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、2,2−ジメチルプロピルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、n−ノニルアミノ基、n−デシルアミノ基、n−ウンデシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基、n−トリデシルアミノ基、n−テトラデシルアミノ基、n−ペンタデシルアミノ基、n−ヘキサデシルアミノ基、n−ヘプタデシルアミノ基、n−オクタデシルアミノ基、n−ノナデシルアミノ基、n−イコシルアミノ基、ピロリル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、カルバゾリル基、ジヒドロインドリル基、ジヒドロイソインドリル基等が挙げられ、ジエチルアミノ基及びn−ドデシルアミノ基が好ましい。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−イコシルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数3〜20のアルコキシ基が挙げられ、イソブトキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基及びシクロヘキシルオキシ基が好ましい。
前記炭化水素基及び炭素数1〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−イコシルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−フェナントリル基、2−アントリル基等が挙げられる。炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、3−フェナントリルオキシ基、2−アントリルオキシ基等の前記炭素数6〜20のアリール基と酸素原子とから構成されるものが挙げられる。
炭素数2〜20のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基等の炭素数2〜20の脂肪族もしくは芳香族アシル基が挙げられる。
なかでも、Aとしては、炭素数3〜20の無置換アルコキシ基が好ましく、イソブトキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基及びシクロヘキシルオキシ基がより好ましい。
は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよく、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
が複数の場合、Rは同一の基であってもよいし、異なる基であっていてもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
なかでも、Rとしては、水素原子が好ましい。
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わし、塩素原子、臭素原子が好ましい。mは1又は2を表わし、kは4−mを表わす。好ましくは、mは1を表わす。
かかるジハロベンゼン化合物(1)としては、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソプロピル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−オクチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソプロピル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−オクチル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、
2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソプロピル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−オクチル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソプロピル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソブチル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−オクチル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、
2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソプロピル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−オクチル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソプロピル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソブチル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−オクチル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、
2,4−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジヨードベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジクロロ−5−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロ−4−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジブロモ−5−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモ−4−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジヨード−5−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジヨード−4−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジクロロ−5−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロ−4−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジブロモ−5−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモ−4−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジヨード−5−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジヨード−4−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、1−(2,5−ジクロロベンゼンスルホニル)ピロリジン等が挙げられる。
なかでも、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、N,N−ジエチル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド及びN−n−ドデシル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、N,N−ジエチル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミドが好ましい。
次に、前記式(5)で示される化合物(以下、ジハロゲノビフェニル化合物(5)と略す。)について説明する。
ジハロゲノビフェニル化合物(5)としては、例えば、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジメチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジエチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−プロピル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ブチル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソブチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジシクロヘキシル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−オクチル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ペンタデシル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−イコシル)、
N,N−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジエチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−プロピル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−ブチル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソブチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−オクチル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−ドデシル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−イコシル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、6,6’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、6,6’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、
4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジメチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジエチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−プロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ブチル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソブチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジシクロヘキシル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−オクチル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ペンタデシル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−イコシル)、
N,N−ジメチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジエチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−プロピル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−ブチル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソブチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−オクチル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−ドデシル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−イコシル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジフェニル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド等が挙げられる。
なかでも、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル及び4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)が好ましい。
ジハロベンゼン化合物(1)及びジハロゲノビフェニル化合物(5)は、通常、対応する酸クロライドとアルコールを塩基存在下で反応させることにより得られる。酸クロライドは市販されているものを用いてもよいし、例えば、Bull.Soc.Chim.Fr.,4,49(1931),1047−1049等に記載の公知の方法に準じて製造したものを用いてもよい。
次に、式(2)
Figure 2008201810
で示される化合物について説明する。
化合物(2)中の2価の芳香族基としては、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等の2価の単環性芳香族基;ナフタレン−1,3−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,7−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,7−ジイル基等の2価の縮合環系芳香族基;ピリジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,6−ジイル基、キノキサリン−2,6−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基等の2価のヘテロ芳香族基;などが挙げられる。
なかでも、2価の単環性芳香族基及び2価の縮合環系芳香族基が好ましく、1,4−フェニレン基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基及びナフタレン−2,7−ジイル基がより好ましい。
前記2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
化合物(2)の具体例としては、例えば、下記に示す化合物及び下記に示す化合物の両末端の塩素原子が臭素原子に代わった化合物等が挙げられる。
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
かかる化合物(2)は、例えば、日本特許第2745727号公報等の公知の方法に準じて製造したものを用いてもよいし、市販されているものを用いてもよい。市販されているものとしては、例えば、住友化学株式会社製スミカエクセルPES等が挙げられる。
化合物(2)としては、ポリスチレン換算の重量平均分子量が2,000以上のものを用いることが好ましく、3,000以上であるものがより好ましい。
以下、ポリアリーレンについて説明する。
かかるポリアリーレンの具体例としては、式(3)
Figure 2008201810

(式中、A、R、m及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(3)と略記する。)を含むポリアリーレンと式(4)
Figure 2008201810

(式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。Ar、Ar、Ar及びArは同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;
からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
及びYは同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
及びZは同一又は相異なって、酸素原子又は硫黄原子を表わす。)
で示されるセグメント(以下、セグメント(4)と略記する。)とを含むポリアリーレンが挙げられる。かかる繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンは、通常該繰り返し単位(3)が少なくとも2個連続している。
これらポリアリーレンのポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常1,000〜1,000,000である。
繰り返し単位(3)の具体例としては、例えば、下記式(3a)〜(3e)で示される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2008201810
セグメント(4)中の2価の芳香族基としては、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等の2価の単環性芳香族基;ナフタレン−1,3−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,7−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,7−ジイル基等の2価の縮合環系芳香族基;ピリジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,6−ジイル基、キノキサリン−2,6−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基等の2価のヘテロ芳香族基;などが挙げられる。
なかでも、2価の単環性芳香族基及び2価の縮合環系芳香族基が好ましく、1,4−フェニレン基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基及びナフタレン−2,7−ジイル基がより好ましい。
前記2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
セグメント(4)の具体例としては、例えば、下記式(4a)〜(4y)で示されるセグメントが挙げられる。なお、下記式中、nは上記と同一の意味を表わし、nは5以上が好ましく、より好ましくは10以上である。かかるセグメント(4)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常2,000以上であり、好ましくは3,000以上である。
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
Figure 2008201810
繰り返し単位(3)とセグメント(4)とを含むポリアリーレンとしては、例えば、前記式(3a)〜(3e)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位と前記式(4a)〜(4y)で示されるセグメントのうちのいずれか一つのセグメントとを含むポリアリーレンが挙げられる。具体的には、下記式(I)〜(VII)で示されるポリアリーレンが挙げられる。ここで、下記式中、nは上記と同一の意味を表わし、pは2以上の整数を表わす。
Figure 2008201810
Figure 2008201810
繰り返し単位(3)とセグメント(4)とを含むポリアリーレン中の繰り返し単位(3)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、30重量%以上、90重量%以下がより好ましい。繰り返し単位(3)とセグメント(4)とを含むポリアリーレン中のセグメント(4)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、10重量%以上、70重量%以下がより好ましい。
次に、ポリアリーレンの製造方法について説明する。ニッケル化合物としては、例えば、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)、ニッケル(0)(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)、ニッケル(0)テトラキス(トリフェニルホスフィン)等のゼロ価ニッケル化合物、ハロゲン化ニッケル(例えば、フッ化ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル等)、ニッケルカルボン酸塩(例えば、ギ酸ニッケル、酢酸ニッケル等)、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトナート、(ジメトキシエタン)塩化ニッケル等の2価ニッケル化合物が挙げられ、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)及びハロゲン化ニッケルが好ましい。
ニッケル化合物の使用量が少ないと、分子量の小さいポリアリーレンが得られやすく、また、使用量が多いと、分子量の大きいポリアリーレンが得られやすいため、目的とするポリアリーレンの分子量に応じて、ニッケル化合物の使用量を決めればよい。ニッケル化合物の使用量は、通常、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロゲノビフェニル化合物(5)1モルに対して、0.4〜5モルである。
本発明の製造方法においては、ニッケル化合物と含窒素二座配位子の存在下に重合反応を実施することが好ましい。含窒素二座配位子としては、2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、メチレンビスオキサゾリン、N,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられ、2,2’−ビピリジンが好ましい。含窒素二座配位子を用いる場合のその使用量は、ニッケル化合物1モルに対して、通常0.2〜2モル、好ましくは1〜1.5モルである。
ニッケル化合物として、2価ニッケル化合物を用いる場合は、通常亜鉛が併用される。亜鉛は、通常粉末状のものが用いられる。亜鉛を用いる場合のその使用量は、式(1)で示されるジハロゲノアリール化合物(1)又はジハロゲノビフェニル化合物(5)1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特に制限されないが、多すぎると、重合反応後の後処理が面倒になり、また経済的にも不利になるため、実用的には10モル以下、好ましくは5モル以下である。
また、ニッケル化合物として、ゼロ価ニッケル化合物を用いる場合であって、ゼロ価ニッケル化合物の使用量が、ジハロゲノアリール化合物(1)又はジハロゲノビフェニル化合物(5)1モルに対して、1モル未満であるときは、亜鉛の共存下に重合反応が実施される。亜鉛は、通常粉末状のものが用いられる。亜鉛を用いる場合のその使用量は、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特に制限されないが、多すぎると、重合反応後の後処理が面倒になり、また経済的にも不利になるため、実用的には10モル以下、好ましくは5モル以下である。
重合反応は、2種以上の溶媒を含む混合溶媒中で実施される。混合溶媒としては、親水ブロックの良溶媒及び疎水ブロックの良溶媒のそれぞれから少なくとも1種を含むものが好ましい。
ここで、「親水ブロック(又は疎水ブロック)の良溶媒」とは、25℃において溶液100g中に当該高分子化合物が5重量%以上の濃度となるように溶解し得る溶媒をいうものとする。なお、親水ブロック(又は疎水ブロック)が複数種類含まれている場合は、それらの合計の溶解量(g)を基準とする。また、ここでいう「溶解」とは、高分子化合物と溶媒とが均一な液相を形成した状態を意味する。
親水ブロックの良溶媒としては、例えば、エーテル溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒、スルホキシド系溶媒、アミド系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、親水ブロックの種類に応じて適宜用いることが好ましい。
エーテル溶媒としてはジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン等が挙げられる。
ハロゲン化炭化水素溶媒としてはジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエタン等が挙げられる。
スルホキシド系溶媒としてはジメチルスルホキシドが挙げられる。アミド系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が挙げられる。
上述したなかでも、親水ブロックの良溶媒としてはアミド系溶媒が好ましく、N,N−ジメチルアセトアミドが特に好ましい。
また、疎水ブロックの良溶媒としては、例えば、エーテル溶媒、スルホキシド系溶媒、アミド系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、疎水ブロックの種類に応じて適宜用いることが好ましい。
エーテル溶媒としてはジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン等が挙げられる。
スルホキシド系溶媒としてはジメチルスルホキシドが挙げられる。アミド系溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等が挙げられる。
上述したなかでも、疎水ブロックの良溶媒としてはスルホキシド系溶媒が好ましく、ジメチルスルホキシドが特に好ましい。
親水ブロックの良溶媒と疎水ブロックの良溶媒との好適な組み合わせとしては、親水ブロックの良溶媒がN,N−ジメチルアセトアミドであり、疎水ブロックの良溶媒がジメチルスルホキシドである組み合わせが特に好ましい。
混合溶媒の使用量は、多すぎると、分子量の小さなポリアリーレンが得られやすく、少なすぎると、反応混合物の性状が悪くなりやすいため、モノマー組成物中のモノマーに対して、通常1〜200重量倍、好ましくは5〜100重量倍である。
重合反応は、通常、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下で実施される。
重合温度は、通常0〜250℃であり、好ましくは30〜100℃である。重合時間は、通常0.5〜48時間である。
重合反応終了後、例えば、生成したポリアリーレンを溶解しにくい溶媒と反応混合物を混合してポリアリーレンを析出させ、析出したポリアリーレンを濾過により、反応混合物から分離することにより、ポリアリーレンを取り出すことができる。生成したポリアリーレンを溶解しない溶媒もしくは溶解しにくい溶媒と反応混合物を混合した後、塩酸や硝酸等の酸の水溶液を加え、析出したポリアリーレンを濾過により、反応混合物から分離してもよい。得られたポリアリーレンの分子量や構造は、ゲル浸透クロマトグラフィ、NMR等の通常の分析手段により分析することができる。生成したポリアリーレンを溶解しない溶媒もしくは溶解しにくい溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、アセトニトリル等が挙げられ、水及びメタノールが好ましい。
続いて、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンを式(6)
Figure 2008201810
(式中、R、m及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(6)と略記する。)を含むポリアリーレンに変換する方法について説明する。
繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンを繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンに変換する方法としては、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンを、酸もしくはアルカリの存在下に加水分解する方法、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理する方法が挙げられる。
以下、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンを、酸もしくはアルカリの存在下に加水分解する方法について説明する。
繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンの加水分解反応は、通常、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンと酸もしくはアルカリの水溶液とを混合することにより実施される。酸の水溶液としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸の水溶液が挙げられ、アルカリの水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液が挙げられる。好ましくは、酸の水溶液が用いられ、塩酸を用いることがより好ましい。酸もしくはアルカリの使用量は、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレン中の−SOAで示される基1モルに対して、通常1モル以上であればよく、その上限は特に限定されない。
加水分解反応は、溶媒の存在下に実施してもよく、かかる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等の親水性アルコール溶媒が挙げられる。かかる溶媒の使用量は特に制限されない。
加水分解温度は、通常0〜250℃、好ましくは40〜120℃である。加水分解反応時間は、通常1〜48時間である。
反応の進行は、例えば、NMR、IR等により確認することができる。
繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンを酸の存在下に加水分解した場合には、加水分解反応終了後、通常繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンが反応混合物中に析出しており、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンをアルカリの存在下に加水分解した場合には、反応混合物と酸を混合することにより、反応混合物を酸性化し、繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを反応混合物中に析出させた後、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
続いて、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理する方法について説明する。
アルカリ金属ハロゲン化物としては、例えば、臭化リチウム、ヨウ化ナトリウム等が挙げられ、ハロゲン化第四級アンモニウムとしては、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等が挙げられ、臭化リチウム及び臭化テトラブチルアンモニウムが好ましい。
アルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムの使用量は、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレン中の−SOAで示される基1モルに対して、通常1モル以上であればよく、その上限は特に限定されない。
繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとの反応は、通常、溶媒の存在下に、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを混合することにより実施される。溶媒としては、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンを溶解し得る溶媒であればよく、前記した重合反応に用いられる溶媒と同様のものが挙げられる。かかる溶媒の使用量は、少ないと反応混合物の性状が悪くなりやすく、多すぎると、得られる繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンの濾過性が悪くなりやすいため、繰り返し単位(3)を含むポリアリーレンに対して、通常1〜200重量倍、好ましくは5〜50重量倍である。
反応温度は、通常0〜250℃、好ましくは100〜160℃である。反応時間は、通常1〜48時間である。
反応の進行は、NMR、IR等により確認することができる。
反応終了後、反応混合物を酸処理し、濾過することにより、繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
酸処理は、通常反応混合物と酸を混合することにより実施される。酸としては、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられる。酸の使用量は、反応混合物を酸性化するに足る量であればよい。
かくして得られる繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンのイオン交換容量(滴定法により測定)は、通常0.5〜8.5meq/gである。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。得られたポリアリーレンを、ゲル浸透クロマトグラフィにより分析(分析条件は下記のとおり)し、分析結果からポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を算出した。
<分析条件>
測定装置:CTO−10A(株式会社島津製作所製)
カラム:TSK−GEL(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
移動相:臭化リチウム含有N,N−ジメチルアセトアミド(臭化リチウム濃度:10mmol/dm
流量:0.5mL/分
検出波長:300nm
[実施例1]
無水塩化ニッケル16.4gとジメチルスルホキシド165.5gとを混合し、内温70℃に調整した。50℃に冷却後、2,2’−ビピリジン21.8gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)15.0gと下記式
Figure 2008201810
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)5.06gとを、ジメチルスルホキシド22.8gとN,N−ジメチルアセトアミド62.8gに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末12.4gを加え、50℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、その後70℃で2時間重合反応を行った。反応混合物を水600g中に加え、析出物を濾別した。析出物を25%硝酸水溶液、水、メタノールで洗浄後、乾燥し、灰白色の下記
Figure 2008201810
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2008201810
で示されるセグメントとを含むポリアリーレン16.4gを得た。収率:99%。Mw=273,000g/mol、Mn=59,000g/mol。
[実施例2]
実施例1で得られたポリアリーレン3.39gを、臭化リチウム・1水和物2.18gとN−メチル−2−ピロリドン50.9gとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応混合物を、6mol/L塩酸170g中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を6mol/L塩酸、水、メタノールで洗浄後、乾燥し、褐色の下記
Figure 2008201810
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2008201810
で示されるセグメントを含むポリアリーレン2.00gを得た。収率:75%。IRスペクトル及びH−NMRスペクトルを測定し、2,2−ジメチルプロポキシスルホニル基が定量的にスルホン酸基に変換されていることを確認した。得られたポリアリーレンのMwは413,000g/mol、Mnは145,000g/molであった。また、イオン交換容量を滴定法により測定したところ、2.77meq/gであった。
[参考例1]
無水塩化ニッケル16.4gとジメチルスルホキシド165.5gとを混合し、内温70℃に調整した。50℃に冷却後、2,2’−ビピリジン21.8gを加え、同温度で10分撹拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)15.0gと下記式
Figure 2008201810
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)5.06gとを、ジメチルスルホキシド85.4gに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末12.4gを加え、50℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、その後70℃で2時間重合反応を行った。反応混合物を水600g中に加え、析出物を濾別した。析出物を25%硝酸水溶液、水、メタノールで洗浄後、乾燥し、灰白色の下記
Figure 2008201810
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2008201810
で示されるセグメントとを含むポリアリーレン16.5gを得た。収率:100%。Mw=350,000g/mol、Mn=51,000g/mol。
[参考例2]
参考例1で得られたポリアリーレン5.00gを、臭化リチウム・1水和物3.22gとN−メチル−2−ピロリドン75.0gとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応混合物を、6mol/L塩酸250g中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を6mol/L塩酸、水、メタノールで洗浄後、乾燥し、褐色の下記
Figure 2008201810
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2008201810
で示されるセグメントを含むポリアリーレン1.73gを得た。収率:45%。IRスペクトル及びH−NMRスペクトルを測定し、2,2−ジメチルプロポキシスルホニル基が定量的にスルホン酸基に変換されていることを確認した。得られたポリアリーレンのMwは386,000g/mol、Mnは133,000g/molであった。また、イオン交換容量を滴定法により測定したところ、2.17meq/gであった。
単独溶媒を用いた場合と比較し、同じ反応条件で混合溶媒を用いることにより収率、イオン交換容量が大きく向上した。以上より、本発明の混合溶媒によるポリアリーレンの製造方法が優れていることが分かる。

Claims (9)

  1. ニッケル化合物の共存下、2種以上の溶媒を含む混合溶媒中で、式(1)
    Figure 2008201810
    又は式(5)
    Figure 2008201810
    (式中、Aは、1つもしくは2つの炭化水素基で置換され、該炭化水素基の炭素数の合計が1〜20であるアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。ここで、前記炭化水素基及び炭素数3〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
    は、水素原子、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。ここで、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。また、R1が複数の場合、Rは同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
    Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。mは1又は2を表わし、kは4−mを表わす。)
    で示されるスルホン酸のエステル又はアミドを有するジハロゲノアリール化合物と、式(2)
    Figure 2008201810
    (式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。Ar、Ar、Ar及びArは同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜10のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
    及びYは同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
    及びZは同一又は相異なって、酸素原子又は硫黄原子を表わす。Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
    で示される化合物を含む組成物を重合させることを特徴とする式(3)
    Figure 2008201810
    (式中、A、R、m及びkは、前記と同じ意味を表す。)
    で示される繰り返し単位と式(4)
    Figure 2008201810
    (式中、a、b、c、n、Ar、Ar、Ar、Ar、Y、Y、Z及びZは前記と同じ意味を表す。)
    で示されるセグメントを含むポリアリーレンの製造方法。
  2. 混合溶媒が、請求項1に記載の式(3)で示される繰り返し単位から成る高分子化合物の良溶媒を含むことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 請求項1に記載の式(3)で示される繰り返し単位から成る高分子化合物の良溶媒がアミド系溶媒である請求項2に記載の製造方法。
  4. 混合溶媒が、請求項1に記載の式(4)で示される繰り返し単位から成る高分子化合物の良溶媒を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1に記載の式(4)で示される繰り返し単位から成る高分子化合物の良溶媒がスルホキシド系溶媒であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
  6. 混合溶媒が、請求項1に記載の式(3)で示される繰り返し単位から成る高分子化合物の良溶媒を10質量%以上含むことを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. ニッケル化合物がハロゲン化ニッケルであり、含窒素二座配位子と亜鉛を共存させることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の方法で得られたポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする式(6)
    Figure 2008201810
    (式中、R、m及びkは請求項5で定義したと同じ意味を表わす。)
    で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンの製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の方法で得られたポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項8に記載の式(6)で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンの製造方法。
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