JP2008285661A - スルホン酸基を有するポリマーの製造方法 - Google Patents

スルホン酸基を有するポリマーの製造方法 Download PDF

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健二 春木
Noriyuki Hida
憲之 飛田
Hiroyasu Yoshida
大泰 吉田
Hiroaki Hibino
裕明 日比野
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Abstract

【課題】脱保護されたポリマーの製造方法を提供する。
【解決手段】保護されたスルホン酸基を有する化合物を含むモノマーを重合して得られるポリマー溶液と脱保護剤とを反応させ、脱保護する。保護されたスルホン酸基を有する化合物は、
Figure 2008285661

又は
Figure 2008285661

【選択図】なし

Description

本発明は、スルホン酸基を有するポリマーの製造方法に関する。
スルホン酸基を有するポリマーは、陽イオン交換樹脂、吸水性樹脂等として広く知られているが、近年固体高分子型燃料電池用の高分子電解質としての有用性が注目されている。中でもスルホン酸基を有するポリアリーレンは、耐熱性に優れており、非常に有用である。その製造方法としては、モノマーとしてベンゼンを用いる方法(特許文献1参照)、モノマーとしてジハロベンゼンスルホン酸塩を用いる方法(特許文献2及び3参照)、ジブロモベンゼンスルホン酸フェニルとフェニルホウ酸をモノマーとして用いる方法(非特許文献1参照)、保護されたスルホン酸基を有する化合物を、重合し、保護されたスルホン酸基を有するポリマーを加水分解する方法、又は脱保護剤の存在下脱保護し、スルホン酸基に変換して回収する方法等が知られている。保護されたスルホン酸基を有する化合物から製造する方法は、製造コスト、溶解性の点及びポリマー鎖中へのスルホン酸基の導入率を制御できる点で優れている。
従来の方法で、保護されたスルホン酸基を有する化合物から製造する場合(特願2007−012350)、(1)重合→(2)水で凝固処理→(3)酸処理→(4)脱酸水洗→(5)水とメタノール混合溶媒中でリスラリー→(6)濾過回収→(7)乾燥→(8)溶剤に溶解→(9)加水分解又は脱保護剤の存在下、脱保護→(10)塩酸で凝固処理→(11)濾過回収→(12)水洗→(13)乾燥という13段階のプロセスがある。このうち(1)〜(7)は、中間体である保護されたスルホン酸基を有するポリマーを単離するプロセスであり、(8)〜(13)はスルホン酸基を有するポリマーを得るプロセスとなる。中間体である保護されたスルホン酸基を有するポリマーを単離することは、プロセスの所要時間が長時間となり、手数もかかる。
米国特許第3,376,235号 特開2003−238665号 国際公開第2005/075535号 Macromol.Rapid Commun.,15,669−676(1994)
本発明は、保護されたスルホン酸基を有する化合物を含むモノマー(モノマーとは、単一化合物又は、複数の化合物からなる混合物でもよい)を重合して得られる重合後のポリマー溶液から、工業的に有利な方法で、スルホン酸基を有するポリマーを得ることを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、保護されたスルホン酸基を有する化合物を含むモノマーを重合し、重合反応後のポリマー溶液をそのまま脱保護剤の存在下、脱保護反応を実施することで、スルホン酸基を有するポリマーを工業的に有利な方法で得られることを見出し、本発明を完成させるにいたった。
すなわち、本発明は、
保護されたスルホン酸基を有する化合物を含むモノマー(モノマーとは、単一化合物又は、複数の化合物からなる混合物である。)を重合して得られるポリマー溶液に、脱保護剤を加え、脱保護することを特徴とするスルホン酸基を有するポリマーの製造方法を提供するものである。
ここで、ポリマー溶液とは、重合反応で得られるポリマーを含む反応溶液のことである。
本発明によって、エステル又はアミドにより保護されたスルホン酸基を有するポリマーを含む重合溶液からスルホン酸基を有するポリマーを回収する際の所要時間を大幅に短縮することができる。また、重合後の中間体の取り出しを実施しない為、固体取り扱い及び取り出し工程を省くことができるため、再溶解の工程が不要であり、工程数を減らすことができるので得量のロスも少なく工業的に有利である。また、中間体を単離する方法と比べても、得られるポリマーの脱保護は遜色無く進行しており、ポリマーの分子量も同等のものが得られる。
本発明では、上記エステル又はアミドにより保護されたスルホン酸基を有するポリマーがエステル又はアミドにより保護されたスルホン酸基を有するポリアリーレンである場合に好適に適用することができ、エステル又はアミドにより保護されたスルホン酸基を有するポリアリーレンは、例えば下記式(1)又は(2)で表される芳香族ジハライド化合物(以下、ジハロベンゼン化合物(1)、ジハロビフェニル化合物(2)と略記する。)を重合することによって得られる。
式(1)
Figure 2008285661
式(2)
Figure 2008285661
Aは、1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基、フェニル基、1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ビフェニル−2,2’−ジイル基、o−キシリレン基等の炭素数1〜20の炭化水素基が挙げられる。
かかる1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、2,2−ジメチルプロピルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、n−ノニルアミノ基、n−デシルアミノ基、n−ウンデシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基、n−トリデシルアミノ基、n−テトラデシルアミノ基、n−ペンタデシルアミノ基、n−ヘキサデシルアミノ基、n−ヘプタデシルアミノ基、n−オクタデシルアミノ基、n−ノナデシルアミノ基、n−イコシルアミノ基、ピロリル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、カルバゾリル基、ジヒドロインドリル基、ジヒドロイソインドリル基等が挙げられ、ジエチルアミノ基及びn−ドデシルアミノ基が好ましい。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−イコシルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数3〜20のアルコキシ基が挙げられ、イソプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基及びシクロヘキシルオキシ基が好ましい。
前記炭素数1〜20の炭化水素基及び炭素数1〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
ここで、炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−イコシルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−フェナントリル基、2−アントリル基等が挙げられる。炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、3−フェナントリルオキシ基、2−アントリルオキシ基等の前記炭素数6〜20のアリール基と酸素原子とから構成されるものが挙げられる。
炭素数2〜20のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基等の炭素数2〜20の脂肪族もしくは芳香族アシル基が挙げられる。
なかでも、Aとしては、炭素数3〜20の無置換アルコキシ基が好ましく、イソブトキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基及びシクロヘキシルオキシ基がより好ましい。
は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。
ここで、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2,2−ジメチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよく、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
が複数の場合、Rは同一の基であってもよいし、異なる基であっていてもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
は互いに独立に塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わし、塩素原子、臭素原子が好ましい。mは1又は2を表わし、mが1の場合は、kは0〜3の整数を表し、mが2の場合は、kは0〜2の整数を表す。好ましくはkは0を表す。
かかるジハロベンゼン化合物(1)としては、例えば、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソプロピル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−オクチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソプロピル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−オクチル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−3,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、
2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソプロピル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−オクチル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソプロピル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソブチル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−オクチル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−3,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、
2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソプロピル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−オクチル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、2,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−2,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソプロピル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸イソブチル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−オクチル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−ペンタデシル、3,5−ジヨードベンゼンスルホン酸n−イコシル、N,N−ジエチル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−(2,2−ジメチルプロピル)−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、N−n−イコシル−3,5−ジヨードベンゼンスルホンアミド、
2,4−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジヨードベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジクロロ−5−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロ−4−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジブロモ−5−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモ−4−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジヨード−5−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジヨード−4−メチルベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジクロロ−5−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロ−4−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジブロモ−5−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモ−4−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,4−ジヨード−5−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジヨード−4−メトキシベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、1−(2,5−ジクロロベンゼンスルホニル)ピロリジン等が挙げられる。
なかでも、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、N,N−ジエチル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド及びN−n−ドデシル−2,5−ジクロロベンゼンスルホンアミド、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸イソブチル、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸シクロヘキシル、N,N−ジエチル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミド、N−n−ドデシル−2,5−ジブロモベンゼンスルホンアミドが好ましい。
かかるジハロビフェニル化合物(2)としては、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジメチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジエチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−プロピル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ブチル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソブチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジシクロヘキシル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−オクチル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ペンタデシル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−イコシル)、
N,N−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジエチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−プロピル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−ブチル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソブチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−オクチル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−ドデシル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−イコシル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、6,6’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、6,6’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、
4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジメチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジエチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−プロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ブチル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソブチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジシクロヘキシル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−オクチル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ペンタデシル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−イコシル)、
N,N−ジメチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジエチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−プロピル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−ブチル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソブチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−オクチル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−ドデシル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−イコシル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジフェニル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド等が挙げられる。
なかでも、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル及び4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)が好ましい。
ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)を含むモノマーを重合させることにより、ポリアリーレンを製造することができる。また、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)のみを重合させることにより、ポリアリーレンを製造することができる。以下、かかるポリアリーレン及びその製造方法について説明する。
かかるポリアリーレンの具体例としては、式(5)
Figure 2008285661
又は式(6)

Figure 2008285661

(式中、A、R、m及びkは前記と同じ意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(5)、繰り返し単位(6)と略記する。)を含むポリアリーレン、前記繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)のみからなるポリアリーレン、あるいは
前記繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と下記式(7)
Figure 2008285661
(式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。Ar、Ar、Ar及びArは同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;
からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
及びYは同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
及びZは同一又は相異なって、酸素原子又は硫黄原子を表わす。)
で示されるセグメント(以下、セグメント(7)と略記する。)とを含むポリアリーレン、あるいは
前記繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と下記式(8)
Figure 2008285661
(式中、Arは、2価の芳香族基を表わす。
ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;
からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(8)と略記する。)とを含むポリアリーレン等が挙げられる。
かかる繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンは、通常繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)が少なくとも2個連続している。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンは、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)以外の繰り返し単位やセグメントを含んでいてもよい。繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)のみからなるポリアリーレンであってもよいし、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)に加えて、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)以外の繰り返し単位やセグメントを含んでいてもよい。繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)のみからなるポリアリーレンであってもよいし、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)に加えて、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)以外の繰り返し単位やセグメントを含んでいてもよい。
これらポリアリーレンのポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常1,000〜2,000,000である。これらポリアリーレンを固体高分子型燃料電池用の高分子電解質として用いる場合の好ましいポリスチレン換算の重量平均分子量は、2,000〜1,000,000であり、より好ましくは3,000〜800,000である。
繰り返し単位(5)の具体例としては、例えば、下記式(5a)〜(5e)で示される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2008285661
繰り返し単位(6)の具体例としては、下記式(6a)〜(6d)で示される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2008285661
セグメント(8)中の2価の芳香族基としては、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等の2価の単環性芳香族基;ナフタレン−1,3−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,7−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,7−ジイル基等の2価の縮合環系芳香族基;ピリジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,6−ジイル基、キノキサリン−2,6−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基等の2価のヘテロ芳香族基;などが挙げられる。なかでも、2価の単環性芳香族基及び2価の縮合環系芳香族基が好ましく、1,4−フェニレン基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基及びナフタレン−2,7−ジイル基がより好ましい。
前記2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
セグメント(7)の具体例としては、下記式(7a)〜(7y)で示されるセグメントが挙げられる。なお、下記式中、nは上記と同一の意味を表わし、nは5以上が好ましく、より好ましくは10以上である。かかるセグメント(7)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常2,000以上であり、好ましくは3,000以上である。
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
繰り返し単位(5)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンとしては、例えば、前記式(5a)〜(5e)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位と前記式(7a)〜(7y)で示されるセグメントのうちのいずれか一つのセグメントとを含むポリアリーレンが挙げられる。具体的には、下記式(I)〜(VII)で示されるポリアリーレンが挙げられる。ここで、下記式中、nは上記と同一の意味を表わし、pは2以上の整数を表わす。
Figure 2008285661
Figure 2008285661
繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンとしては、例えば、前記式(6a)〜(6c)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位と前記式(7a)〜(7y)で示されるセグメントのうちのいずれか一つのセグメントとを含むポリアリーレンが挙げられる。具体的には、下記(VIII)〜(X)で示されるポリアリーレンが挙げられる。ここで、下記式中、nは前記と同一の意味を表わし、pは2以上の整数を表わす。
Figure 2008285661
Figure 2008285661
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレン中の繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、30重量%以上、90重量%以下がより好ましい。繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレン中のセグメント(7)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、10重量%以上、70重量%以下がより好ましい。
繰り返し単位(8)における2価の芳香族基としては、前記セグメント(7)中の2価の芳香族基と同様のものが挙げられる。かかる2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、上記したものと同様のものが挙げられる。
繰り返し単位(8)の具体例としては、下記式(8a)及び(8b)で示される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2008285661
繰り返し単位(5)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンとしては、例えば、前記式(5a)〜(5e)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位と前記式(8a)〜(8b)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位とを含むポリアリーレンが挙げられる。具体的には、下記式(XI)〜(XIV)で示されるポリアリーレンが挙げられる。
Figure 2008285661
繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンとしては、例えば、前記式(6a)〜(6c)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位と前記式(8a)〜(8b)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つのセグメントとを含むポリアリーレンが挙げられる。具体的には、下記(XV)〜(XVIII)で示されるポリアリーレンが挙げられる。
Figure 2008285661
Figure 2008285661
かかる繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレン中の繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、30重量%以上、90重量%以下がより好ましい。繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレン中の繰り返し単位(8)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、10重量%以上、70重量%以下がより好ましい。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンは、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)を含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)のみからなるポリアリーレンは、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)のみを、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンは、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)と式(3)
Figure 2008285661
(式中、a、b、c、n、Ar、Ar、Ar、Ar、Y、Y、Z及びZは上記と同一の意味を表わす。Xは互いに独立に塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(3)と略記する。)とを含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。また、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)のみをニッケル化合物の存在下に重合させた後、化合物(3)を加えてさらに重合反応を行うことにより、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンを製造することもできる。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンは、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)と式(4)
Figure 2008285661
(式中、Arは上記と同一の意味を表わし、Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(4)と略記する。)とを含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。
化合物(3)としては、例えば、下記に示す化合物及び下記に示す化合物の両末端の塩素原子が臭素原子に代わった化合物等が挙げられる。
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
Figure 2008285661
かかる化合物(3)は、例えば、日本特許第2745727号公報等の公知の方法に準じて製造したものを用いてもよいし、市販されているものを用いてもよい。市販されているものとしては、例えば、住友化学株式会社製スミカエクセルPES等が挙げられる。
化合物(3)としては、ポリスチレン換算の重量平均分子量が2,000以上のものを用いることが好ましく、3,000以上であるものがより好ましい。
化合物(4)としては、例えば、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、1,3−ジブロモベンゼン、1,4−ジブロモベンゼン、1,3−ジヨードベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、2,4−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロトルエン、3,5−ジクロロトルエン、2,4−ジブロモトルエン、2,5−ジブロモトルエン、3,5−ジブロモトルエン、2,4−ジヨードトルエン、2,5−ジヨードトルエン、3,5−ジヨードトルエン、1,3−ジクロロ−4−メトキシベンゼン、1,4−ジクロロ−3−メトキシベンゼン、1,3−ジブロモ−4−メトキシベンゼン、1,4−ジブロモ−3−メトキシベンゼン、1,3−ジヨード−4−メトキシベンゼン、1,4−ジヨード−3−メトキシベンゼン、1,3−ジクロロ−4−アセトキシベンゼン、1,4−ジクロロ−3−アセトキシベンゼン、1,3−ジブロモ−4−アセトキシベンゼン、1,4−ジブロモ−3−アセトキシベンゼン、1,3−ジヨード−4−アセトキシベンゼン、1,4−ジヨード−3−アセトキシベンゼン、2,5−ジクロロベンゾフェノン、2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン等が挙げられる。
かかる化合物(4)は、通常市販されているものが用いられる。
モノマー中のジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)の含量を適宜調整することにより、得られるポリアリーレン中の繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)の含量を調整することができる。
ニッケル化合物としては、例えば、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)、ニッケル(0)(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)、ニッケル(0)テトラキス(トリフェニルホスフィン)等のゼロ価ニッケル化合物、ハロゲン化ニッケル(例えば、フッ化ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル等)、ニッケルカルボン酸塩(例えば、ギ酸ニッケル、酢酸ニッケル等)、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトナート、(ジメトキシエタン)塩化ニッケル等の2価ニッケル化合物が挙げられ、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)及びハロゲン化ニッケルが好ましい。
ニッケル化合物の使用量が少ないと、分子量の小さいポリアリーレンが得られやすく、また、使用量が多いと、分子量の大きいポリアリーレンが得られやすいため、目的とするポリアリーレンの分子量に応じて、ニッケル化合物の使用量を決めればよい。ニッケル化合物の使用量は、通常、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、0.01〜5モルである。ここで、モノマー組成物中のモノマーとは、モノマー組成物中に含まれるジハロベンゼン化合物又はジハロビフェニル化合物、化合物(3)、化合物(4)等の重合反応に関与するモノマーを意味する。
ニッケル化合物と含窒素二座配位子の存在下に重合反応を実施することが好ましい。含窒素二座配位子としては、2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、メチレンビスオキサゾリン、N,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられ、2,2’−ビピリジンが好ましい。含窒素二座配位子を用いる場合のその使用量は、ニッケル化合物1モルに対して、通常0.2〜2モル、好ましくは1〜1.5モルである。
ニッケル化合物として、2価ニッケル化合物を用いる場合は、通常亜鉛が併用される。亜鉛は、通常粉末状のものが用いられる。亜鉛を用いる場合のその使用量は、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特に制限されないが、多すぎると、重合反応後の後処理が面倒になり、また経済的にも不利になるため、実用的には10モル以下、好ましくは5モル以下である。
また、ニッケル化合物として、ゼロ価ニッケル化合物を用いる場合であって、ゼロ価ニッケル化合物の使用量が、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、1モル未満であるときは、亜鉛の共存下に重合反応が実施される。亜鉛は、通常粉末状のものが用いられる。亜鉛を用いる場合のその使用量は、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特に制限されないが、多すぎると、重合反応後の後処理が面倒になり、また経済的にも不利になるため、実用的には10モル以下、好ましくは5モル以下である。
重合反応は、通常、溶媒の存在下に実施される。溶媒としては、モノマー組成物及び生成するポリアリーレンが溶解し得る溶媒であればよい。かかる溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。かかる溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、エーテル溶媒及び非プロトン性極性溶媒が好ましく、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン及びN,N−ジメチルアセトアミドがより好ましい。溶媒の使用量は、多すぎると、分子量の小さなポリアリーレンが得られやすく、少なすぎると、反応混合物の性状が悪くなりやすいため、モノマー組成物中のモノマーに対して、通常1〜200重量倍、好ましくは5〜100重量倍である。
重合反応は、通常、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下で実施される。
重合温度は、通常0〜250℃であり、好ましくは30〜100℃である。重合時間は、通常0.5〜48時間である。
続いて、重合反応後の溶液中の繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを脱保護剤の存在下に、下記式(9)
Figure 2008285661
又は式(10)
Figure 2008285661

(式中、R、m及びkは前記と同じ意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(9)、繰り返し単位(10)と略記する。)を含むポリアリーレンに変換する方法について説明する。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンに変換する方法としては、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンに、脱保護剤として酸又はアルカリ存在下に加水分解する方法、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンと脱保護剤としてアルカリ金属ハロゲン化物又はハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理する方法等が挙げられる。
かかる方法により、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)のみからなるポリアリーレンは、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)のみからなるポリアリーレンに変換でき、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンに変換できる。また、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)と繰り返し単位(8)を含むポリアリーレンに変換できる。
以下、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを、酸又はアルカリの存在下に加水分解する方法について説明する。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンの加水分解反応は、通常、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンの重合溶液と酸又はアルカリの水溶液とを混合することにより実施される。酸の水溶液としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸の水溶液が挙げられ、アルカリの水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液が挙げられる。好ましくは、酸の水溶液が用いられ、塩酸を用いることがより好ましい。酸もしくはアルカリの使用量は、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレン中の−SOAで示される基1モルに対して、通常1モル以上であればよく、その上限は特に限定されない。
加水分解反応は、重合溶液に溶媒を追加して実施してもよく、かかる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等の親水性アルコール溶媒が挙げられる。かかる溶媒の使用量は特に制限されない。
加水分解温度は、通常0〜250℃、好ましくは40〜120℃である。加水分解時間は、通常1〜150時間である。
反応の進行は、例えば、NMR、IR等により確認することができる。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを酸の存在下に加水分解した場合には、加水分解反応終了後、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンが反応混合物中に析出しており、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンをアルカリの存在下に加水分解した場合には、反応混合物と酸を混合することにより、反応混合物を酸性化し、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンを反応混合物中に析出させた後、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)のみからなるポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)のみからなるポリアリーレンが得られる。繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンが得られる。また、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンを得ることができる。
続いて、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理する方法について説明する。
アルカリ金属ハロゲン化物としては、例えば、臭化リチウム、ヨウ化ナトリウム等が挙げられ、ハロゲン化第四級アンモニウムとしては、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等が挙げられ、臭化リチウム及び臭化テトラブチルアンモニウムが好ましい。
アルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムの使用量は、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレン中の−SOAで示される基1モルに対して、通常1モル以上であればよく、その上限は特に限定されない。
繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物又はハロゲン化第四級アンモニウムとの反応は、通常、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンの重合溶液とアルカリ金属ハロゲン化物又はハロゲン化第四級アンモニウムとを混合することにより実施される。重合溶液に溶媒を追加して実施してもよく、追加溶媒としては、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンを溶解し得る溶媒であればよく、前記した重合反応に用いられる溶媒と同様のものが挙げられる。かかる溶媒の使用量は、少ないと反応混合物の性状が悪くなりやすく、多すぎると、得られる繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンの濾過性が悪くなりやすいため、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)を含むポリアリーレンに対して、通常1〜200重量倍、好ましくは5〜50重量倍である。
反応温度は、通常0〜250℃、好ましくは100〜160℃である。反応時間は、通常1〜150時間である。
反応の進行は、NMR、IR等により確認することができる。
反応終了後、反応混合物を酸処理し、濾過することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
酸処理は、通常反応混合物と酸を混合することにより実施される。酸としては、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられる。酸の使用量は、反応混合物を酸性化するに足る量であればよい。
繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)とセグメント(7)とを含むポリアリーレンが得られる。また、繰り返し単位(5)又は繰り返し単位(6)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(9)又は繰り返し単位(10)と繰り返し単位(8)とを含むポリアリーレンを得ることができる。
かくして得られる、繰り返し単位(9)を含むポリアリーレンもしくは、繰り返し単位(9)のみからなるポリアリーレンのイオン交換容量(滴定法により測定)は、通常0.5〜8.5meq/gである。
同様に、かくして得られる、繰り返し単位(10)を含むポリアリーレンもしくは、繰り返し単位(10)のみからなるポリアリーレンのイオン交換容量(滴定法により測定)は、通常0.5〜6.5meq/gである。
最後に、ジハロベンゼン化合物(1)及びジハロビフェニル化合物(2)の製造方法について説明する。
ジハロベンゼン化合物(1)及びジハロビフェニル化合物(2)は、第3級アミン化合物又はピリジン化合物の存在下に、式(11)
Figure 2008285661
又は式(12)
Figure 2008285661

(式中、R、X、m及びkは前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(11)、化合物(12)と略記する。)と式(13)
Figure 2008285661
(式中、Aは、前記と同じ意味を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(13)と略記する。)とを反応させることにより製造することができる。
化合物(11)としては、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド、3,5−ジクロロベンゼンスルホン酸クロリド、2,5−ジブロモベンゼンスルホン酸クロリド、3,5−ジブロモベンゼンスルホン酸クロリド等が挙げられる。かかる化合物(11)としては、通常市販されているものが用いられる。
化合物(12)としては、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、5,5’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、6,6’−ジメチル4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、5,5’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、6,6’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、5,5’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、6,6’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド等が挙げられ、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド及び4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリドが好ましい。かかる化合物(12)としては、市販されているものを用いてもよいし、例えば、Bull.Soc.Chim.Fr.,4,49(1931),1047−1049等に記載の公知の方法に準じて製造したものを用いてもよい。
化合物(13)としては、イソプロパノール、イソブタノール、2,2−ジメチルプロパノール、シクロヘキサノール、n−オクタノール、n−ペンタデカノール、n−イコサノール、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、2,2−ジメチルプロピルアミン、n−ドデシルアミン、n−イコシルアミン等が挙げられる。かかる化合物(13)としては、通常市販されているものが用いられる。
化合物(13)の使用量は、化合物(11)又は化合物(12)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常0.2モル以上であり、その上限は特になく、化合物(13)が反応温度において液体である場合には、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。実用的な化合物(13)の使用量は、化合物(11)又は化合物(12)中の−SOClで示される基1モルに対して、0.5〜2モルである。
第3級アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ(n−プロピル)アミン、トリ(n−ブチル)アミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ(n−オクチル)アミン、トリ(n−デシル)アミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルピロリジン等が挙げられる。第3級アミン化合物は、通常、市販されているものが用いられる。第3級アミン化合物の使用量は、化合物(11)又は化合物(12)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特になく、第3級アミン化合物が反応温度において液体である場合には、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。実用的な第3級アミン化合物の使用量は、化合物(11)又は化合物(12)中の−SOClで示される基1モルに対して、1〜30モル、好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは1〜10モルである。
ピリジン化合物としては、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。ピリジン化合物は、通常市販されているものが用いられる。ピリジン化合物の使用量は、化合物(11)又は化合物(12)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特になく、ピリジン化合物が反応温度において液体である場合には、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。実用的なピリジン化合物の使用量は、化合物(11)又は化合物(12)中の−SOClで示される基1モルに対して、1〜30モル、好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは1〜10モルである。
化合物(11)又は化合物(12)と化合物(13)との反応は、通常、溶媒の存在下に、化合物(11)又は化合物(12)と化合物(13)と第3級アミン化合物もしくはピリジン化合物とを混合することにより実施される。混合順序は特に制限されない。
溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。また、上記したとおり、化合物(13)、第3級アミン化合物もしくはピリジン化合物が、反応温度において液体である場合には、これらを反応溶媒として用いてもよい。かかる溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は特に制限されない。
化合物(11)又は化合物(12)と化合物(13)との反応温度は、通常−30〜150℃、好ましくは−10〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜24時間である。
反応終了後、例えば、反応混合物に、水もしくは酸の水溶液、及び、必要に応じて、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理することにより、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)を含む有機層を得ることができる。得られた有機層を、必要に応じて、水、アルカリ水溶液等で洗浄した後、濃縮することにより、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)を取り出すことができる。取り出したジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)、シリカゲルクロマトグラフィ、再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
水に不溶の有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;酢酸エチル等のエステル溶媒等が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)は、化合物(11)又は化合物(12)と式(14)
Figure 2008285661
(式中、Aは、前記と同じ意味を表わす。Mはアルカリ金属原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(14)と略記する。)とを反応させることにより製造することもできる。
アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられ、リチウム及びナトリウムが好ましい。
化合物(14)としては、リチウムイソプロポキシド、リチウムイソブトキシド、リチウム2,2−ジメチルプロポキシド、リチウムシクロヘキシルオキシド、リチウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2−ジメチルプロピルアミド、リチウムn−ドデシルアミド、リチウムn−イコシルアミド、ナトリウムイソブトキシド、カリウムイソブトキシド等が挙げられる。化合物(10)は、市販されているものを用いてもよいし、公知の方法に準じて製造したものを用いてもよい。
化合物(14)の使用量は、化合物(11)又は化合物(12)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常0.2〜2モルである。
化合物(11)又は化合物(12)と化合物(14)との反応は、通常、溶媒の存在下に、化合物(11)又は化合物(12)と化合物(14)とを混合することにより実施される。混合順序は特に制限されない。
溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。かかる溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は特に制限されない。
化合物(11)又は化合物(12)と化合物(14)との反応温度は、通常−30〜150℃、好ましくは−10〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜24時間である。
反応終了後、反応混合物に水、及び、必要に応じて、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理することにより、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)を含む有機層を得ることができる。得られた有機層を、必要に応じて、水等で洗浄した後、濃縮することにより、ジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)を取り出すことができる。取り出したジハロベンゼン化合物(1)又はジハロビフェニル化合物(2)は、シリカゲルクロマトグラフィ、再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
水に不溶の有機溶媒としては、上記したものと同様のものが挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。得られたポリアリーレンを、ゲル浸透クロマトグラフィにより分析(分析条件は下記のとおり)し、分析結果からポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を算出した。
<分析条件>
測定装置:HLC−8220GPC(東ソー株式会社製)
カラム:TSK−GEL(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
移動相:臭化リチウム含有N,N−ジメチルアセトアミド(臭化リチウム濃度:10mmol/dm
流量:0.5mL/分
検出波長:300nm
[実施例1]
窒素置換した反応容器を使用し、無水塩化ニッケル11.0gとジメチルスルホキシド110gとを混合後、70℃に昇温し2時間攪拌した。これを50℃に冷却し、2,2’−ビピリジン14.5gを加え、同温度で10分攪拌しニッケル含有溶液を調製した。
窒素置換した反応容器を使用し、下記式
Figure 2008285661

で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=63,000、Mn=30,000:上記分析条件で測定)4.94gとジメチルスルホキシド150gを混合後、50℃に昇温し、1時間攪拌した。得られた溶液に、亜鉛粉末8.3gを加え、これに、2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸(2,2−ジメチルプロピル)10.0gを加えた。得られた混合溶液に、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、ついで70℃に昇温して2時間重合反応を行い、黒色の重合溶液310gを得た。
得られた重合溶液172.94gに、臭化リチウム3.28g加え、120℃で24時間反応させた。反応溶液を、6mol/L塩酸350g中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を酸メタノール洗浄、水洗し、90℃で24時間乾燥し、黒色の下記

Figure 2008285661
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2008285661
で示されるセグメントを含むポリアリーレン4.63gを収率82.7%で得た。得られたポリアリーレンのMwは342,000、Mw/Mnは2.39であった。また、イオン交換容量を滴定法により測定したところ、2.39meq/gであった。
[比較例1]
反応容器に室温、空気中で、水200gを加え、さらに、実施例1で調製した重合溶液100gを注ぎ込み、15分攪拌した。析出固体の色目は赤黒色であり変化なかった。析出物を濾過後、336.8gの水で水洗した。得られた析出物に水40gを加えた。このスラリーマスを、25.5%硝酸130g中に加え、1時間室温で攪拌した。析出固体の色目は赤黒色から灰白色となった。析出物を濾過し、濾上物を309gの水で洗浄した。得られた析出物に水41.7g、メタノール69.3gを加え、76℃で1時間還流させた。還流後室温まで冷却し、濾過を実施した。その後水77.6g、メタノール62.8gで洗浄し、80℃で24時間減圧乾燥して、下記式
Figure 2008285661

で示される繰り返し単位と下記式
Figure 2008285661
で示されるセグメントとを含むポリアリーレン3.91gを灰白色固体として得た。
得られたポリアリーレン3.00gを、臭化リチウム1.40gとN−メチル−2−ピロリドン45.00gとの混合溶液に加え、120℃で24時間反応させた。反応溶液を、6mol/L塩酸150g中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を酸メタノール洗浄、水洗し、90℃で24時間乾燥し、実施例1と同様の構造を有するポリアリーレン1.83gを収率72.8%で得た。得られたポリアリーレンのMwは342,000、Mw/Mnは2.35であった。また、イオン交換容量を滴定法により測定したところ、2.39meq/gであった。
実施例1と比較例1で得られた結果から、下記表1に中間体単離に用いた試剤量、下記表2に得られたポリマーの収率、分子量、IECを纏めた。
Figure 2008285661
Figure 2008285661
[実施例2]
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、臭化ニッケル130mg、2,2’−ビピリジン110mg、下記式
Figure 2008285661
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)860mgとをN,N−ジメチルアセトアミド27mLに溶解させ、50℃に調整した。得られた溶液に、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)1.61gを加えて溶解させた。溶解後の溶液に、亜鉛粉末340mgを加え、50℃に1時間保温し、ついで60℃で3時間重合反応を行い黒色の溶液を得た。得られた重合溶液に、臭化リチウムの一水和物を1.80g、N,N−ジメチルアセトアミド6.8mL、水3.17g加え、120℃で12時間反応させた。反応溶液を、6mol/L塩酸119g中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を塩酸メタノール1:1混合溶液で洗浄、水洗し、90℃で24時間乾燥し、淡黄色の下記
Figure 2008285661
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2008285661
で示されるセグメントを含むポリアリーレン1.05gを得た。ポリアリーレンのMwは392,000、Mw/Mnは2.41であった。また、イオン交換容量を滴定法により測定したところ、2.56meq/gであった。

Claims (12)

  1. 保護されたスルホン酸基を有する化合物を含むモノマーを重合して得られるポリマー溶液と脱保護剤とを反応させ、脱保護することを特徴とするスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  2. 保護されたスルホン酸基を有する化合物が、保護されたスルホン酸基を有する芳香族ジハライド化合物であることを特徴とする請求項1に記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  3. 保護されたスルホン酸基を有する化合物が、下記式(1)
    Figure 2008285661
    又は式(2)
    Figure 2008285661

    (式中、Aは、1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。ここで、前記炭化水素及び炭素数1〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
    は、同一又は相異なり、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。ここで、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
    は互いに独立に塩素、臭素又はヨウ素原子を表わす。mは1又は2を表わし、mが1の場合は、kは0〜3の整数を表し、mが2の場合は、kは0〜2の整数を表す。)
    で示される化合物である請求項1に記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  4. 保護されたスルホン酸基を有する化合物を含むモノマーが、請求項3に記載の式(1)又は式(2)で示される化合物と、下記式(3)

    Figure 2008285661
    (式中、a、b及びcは、同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。Ar、Ar、Ar及びArは、同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜10のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基
    からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
    及びYは、同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
    及びZは、同一又は相異なって、酸素又は硫黄原子を表わす。Xは互いに独立に塩素、臭素又はヨウ素原子を表わす。)
    で示される化合物である請求項1に記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  5. 保護されたスルホン酸基を有する化合物を含むモノマーが、少なくとも請求項3に記載の式(1)又は式(2)で示される化合物と、下記式(4)
    Figure 2008285661
    (式中、Arは、2価の芳香族基を表わす。
    ここで、2価の芳香族基は、
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。Xは互いに独立に塩素、臭素又はヨウ素原子を表わす。)
    で示される化合物を含むモノマーである請求項1又は2に記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  6. ニッケル化合物の存在下に重合させることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  7. ニッケル化合物が、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)であり、含窒素二座配位子の共存下に重合させることを特徴とする請求項6に記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  8. ニッケル化合物が、ハロゲン化ニッケルであり、含窒素二座配位子及び亜鉛の共存下に重合させる請求項6に記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  9. 脱保護剤が、アルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムである請求項1から8のいずれかに記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  10. 請求項3に記載の式(1)で示される化合物において、m=1であり、Xが塩素原子である請求項3から9のいずれかに記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  11. 請求項3に記載の式(2)で示される化合物において、Xが塩素原子である請求項3から9のいずれかに記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
  12. 請求項3に記載の式(1)又は式(2)で示される化合物において、Aが2,2−ジメチルプロポキシ基である請求項3から11のいずれかに記載のスルホン酸基を有するポリマーの製造方法。
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