JP2007284613A - 活性エネルギー線硬化性コーティング剤およびその用途 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性コーティング剤およびその用途 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な透明性、密着性、耐摩耗性、耐油性、耐薬品性を有し、自己修復性、耐傷付き性に優れ、さらに伸長性が高く真空成形性にも優れたハードコート剤として好適な活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
【解決手段】本発明の活性エネルギー線硬化性コーティング剤は、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂(A)と、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、および活性エネルギー線感応触媒(C)からなる樹脂組成物であって、ポリオール(B)が炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)、ポリカーボネートポリオール(B2)、ポリエステルポリオール(B3)、ポリエーテルポリオール(B4)から選ばれた少なくとも1つのポリオールであることを特徴としている。
【選択図】なし

Description

本発明は活性エネルギー線硬化性のコーティング剤に関する。さらに詳しくは、本発明は、硬化後の塗膜(コーティング層)が、透明性、密着性、耐油性、耐薬品性を有し、耐摩耗性に優れ、また、塗膜に傷が付きにくく一旦傷が付いた場合にも自己修復性を有するため傷が残りにくい、さらに伸長性を有するため真空成形等の熱成形やインモールド成形用途にも適用できる、光学材料や自動車のボディ、プラスチック部品、プラスチックフィルムなどの表面保護用途として好適なコーティング剤に関する。また、該コーティング剤を用いた自動車用クリア塗料、プラスチックフィルム用トップコート剤、プラスチック部品用保護コート剤に関する。さらには、該トップコート剤を塗布、硬化させたトップコート層を有するトップコートフィルム、および、該トップコートフィルム又は該トップコートフィルムと他の基材と積層した積層体を熱成形した成形物に関する。
近年、カラーフィルターなどの光学材料やフラットパネルディスプレー、自動車ボディの表面保護(傷付き防止や防汚等)を目的として、合成樹脂からなる耐傷付き性に優れたコーティング層(ハードコート層)が設けられたり、ハードコートが施されたプラスチックフィルムが用いられたりしている。これらのコーティング層には、表面保護の観点で耐傷付き性が必須の特性として要求される他、用途に応じて、耐薬品性、耐油性、真空成形性など様々な特性が要求される。耐傷付き性に関しても、単に塗膜を硬くするだけでは変形に対して「ひび割れ」などが生じ易くなり真空成形性等が低下するため、傷付きにくいが柔軟である、耐傷付き性と柔軟性(伸長性)の両立が要求されている。
上記課題を解決すべく、柔軟性、伸長性を有する保護膜としては、表面に生じた傷が経時で回復する、いわゆる、自己修復性の保護膜が注目されており、ウレタンアクリレートなどからなる自己修復性を有する光学フィルムが知られている(例えば、特許文献1、2)。しかし、ウレタンアクリレートなどのラジカル重合性化合物からなるハードコート剤は臭気、酸素硬化阻害、高粘度などによる作業性の悪化、硬化収縮が大きくフィルムが反る、プラスチックへの密着性不足(特にポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムへの密着性不足)などが問題であった。
一方、光学用途などに使用される活性エネルギー線硬化性樹脂としては、上記の他にも、エポキシ樹脂が知られている。エポキシ樹脂は、高耐熱、高硬度、高透明、硬化時の硬化収縮が小さいことなど、光学材料用途として優位点を有する反面、伸長性に劣り、変形に対してクラックが入りやすく、真空成形性が悪いなどの欠点を有するため、薄膜コーティングや柔軟性を要するフィルムのトップコート、真空成形用途などには使用が困難であった。そこで、ポリオール化合物を配合し柔軟性を付与するなどの改良が施されており、例えば、樹脂成型品の分野であるが、エポキシ基を有する化合物と特定のカーボネートジオール及び活性エネルギー線活性触媒からなる活性エネルギー線硬化性組成物が知られている(例えば、特許文献3)。しかし、該組成物においてはエポキシ樹脂とポリオールの混和性や耐油性、耐薬品性が低下する場合があり、また、保護層などの薄膜コーティングに適用する検討は一切なされておらず、真空成形性や、自己修復性など耐傷付き性に関する検討も全く行われていないのが現状であった。
特開2003−4939号公報 特開2003−84102号公報 特開平9−71636号公報
本発明の目的は、エポキシ樹脂の特徴である透明性、密着性、耐油性(耐ガソリン性)、耐薬品性を損なわずに耐摩耗性が良好で、なおかつ優れた自己修復性と耐傷付き性を発揮し、さらに、真空成形性にも優れた、光学材料やフラットパネルディスプレー、自動車ボディの保護用途などに有用な活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供することにある。さらには、該コーティング剤からなる自動車用クリア塗料、プラスチックフィルム用トップコート剤、プラスチック部品保護用コート剤や該コーティング剤を活性エネルギー線により硬化させた樹脂硬化層(以下、コーティング層と称する)を有するトップコートフィルム、それらを熱成形やインモールド成形した成形物を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂と、特定の構造、特性を有するポリオールおよび活性エネルギー線感応触媒からなるコーティング剤によって、上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂(A)と、数平均分子量が400以上のポリオール(B)および活性エネルギー線感応触媒(C)からなる樹脂組成物であって、ポリオール(B)が炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)、ポリカーボネートポリオール(B2)、ポリエステルポリオール(B3)、ポリエーテルポリオール(B4)から選ばれた少なくとも1つのポリオールであることを特徴とする活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、樹脂(A)の配合量が20〜75重量部、ポリオール(B)の配合量が25〜80重量部、触媒(C)の配合量が0.5〜10重量部である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)が、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールまたはポリオレフィン系ポリオールである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリジエン系ポリオールが、ポリブタジエンである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリジエン系ポリオールが、主鎖の二重結合の一部がエポキシ化したポリジエン系ポリオールである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、主鎖の二重結合の一部がエポキシ化したポリジエン系ポリオールが、主鎖の二重結合の一部がエポキシ化したポリブタジエンである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリオレフィン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールに水素添加して作製したポリオレフィン系ポリオールである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリイソプレンである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)が、両末端に水酸基を有するビニルエーテル系オリゴマーである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、ビニルエーテル系オリゴマーが、下記化学式(I)で表されるオリゴマーである前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
Figure 2007284613
(式中、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を示し、nは1〜50の整数である。)
さらに、本発明は、炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)が、水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、前記水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体が、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1つのモノマー成分とする(メタ)アクリル系共重合体である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、前記水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体が、ラクトン変性の水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、前記ラクトン変性の水酸基を有する(メタ)アクリル共重合体が、水酸基にラクトンモノマーを付加させたラクトン変性(メタ)アクリレートを少なくとも1つのモノマー成分とする(メタ)アクリル系共重合体である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリカーボネートポリオール(B2)が、1,6−ヘキサンジオールとHO−R2−OHで表されるその他のジオール(式中、R2は炭素数2〜14であり、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよく、また、1〜3個の環状構造を含んでいてもよい。さらに分子中に酸素原子を含んでいてもよい)、および、カーボネート成分からなり、1,6−ヘキサンジオールとその他のジオールのモル比が10:1〜1:9、数平均分子量が400〜3000である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリエステルポリオール(B3)が、カプロラクトン共重合体である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、ポリエーテルポリオール(B4)が、環状エーテルの開環共重合体である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、コーティング剤を基材(厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)上に塗布、活性エネルギー線で硬化させてなるコーティング層を、スチールウール(#0000)で磨耗試験(荷重:200gf/20cm2)した際に、試験直後のコーティング層の曇り度(ヘイズ値)H1と、2時間経過後の曇り度H2の差ΔH(ΔH=H2−H1)が0未満であることを特徴とする前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、コーティング剤を基材(厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)上に塗布、活性エネルギー線で硬化させてなるコーティング層を、基材とともに130℃で加熱し、ドローダウンが下限に達して直ぐに延伸した際の伸び率が50%以上である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、コーティング剤を基材(厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)上に塗布、活性エネルギー線で硬化させてなるコーティング層の、テーバー磨耗試験(JIS K 5400 8.9、摩耗輪:S−42/CS−0、回転数:60rpm、荷重500gf、コーティング厚み:5μm)において基材が露出するまでに要する回転数が、1500回以上である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤からなる自動車用クリア塗料を提供する。
さらに、本発明は、前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤からなるプラスチックフィルム用トップコート剤を提供する。
さらに、本発明は、前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤からなるプラスチック部品保護用コート剤を提供する。
さらに、本発明は、カラーフィルターの保護膜用途である前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤を提供する。
さらに、本発明は、前記の活性エネルギー線硬化性コーティング剤、自動車用クリア塗料、プラスチック部品保護用コート剤またはプラスチックフィルム用トップコート剤を、活性エネルギー線で硬化させてなる樹脂硬化物を提供する。
さらに、本発明は、プラスチックフィルムの少なくとも一方の表面に、前記のプラスチックフィルム用トップコート剤を塗布、活性エネルギー線硬化してなるトップコート層を有するトップコートフィルムを提供する。
さらに、本発明は、前記のトップコートフィルム、若しくは、該トップコートフィルムを他の基材に積層して得た積層体を熱成形により絞り成形した成形物を提供する。
本発明の活性エネルギー線硬化性コーティング剤は、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂と、特定のポリオールを用いるため、透明性、密着性、耐油性、耐薬品性を有し、耐摩耗性と耐傷付き性、自己修復性に優れたコーティング層を形成する。また、該コーティング層は、伸長性を有しているため真空成形性に優れている。上記特性を反映して、該コーティング剤からなる自動車用クリア塗料、プラスチックフィルム用トップコート剤等は、優れた表面保護性を有する。さらに、該トップコート剤を用いたトップコートフィルムやその成形物等は優れた耐傷付き性を有する。
本発明の活性エネルギー線硬化性コーティング剤は、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂(A)と、数平均分子量が400以上のポリオール(B)、および活性エネルギー線感応触媒(C)を必須の成分としてなる。なお、(A)〜(C)の他にも、本発明の効果を阻害しない範囲内で、他の樹脂や消泡剤、酸拡散制御剤、反応性希釈剤、光増感剤、脱水剤、界面活性剤、帯電防止剤、レベリング剤、シランカップリング剤、濡れ改良剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤や滑剤、無機微粒子、有機微粒子などの各種の添加剤が含有されていてもよい。また、溶剤にて適度な粘度まで希釈して使用することができる。
本発明のコーティング剤に用いられる樹脂(A)は、塗膜硬度、耐油性、耐薬品性、透明性、ポリオールとの反応性の観点から、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂の中から選ばれた少なくとも1つの樹脂であり、2つ以上の樹脂の混合物であっても良い。中でも、少なくとも1つのエポキシ樹脂を含むことが好ましい。
本発明の樹脂(A)として用いられるエポキシ樹脂は、特に限定されないが、好ましくは、分子内に環状脂肪族骨格および1個以上の、好ましくは2個以上のエポキシ基を有する脂環式エポキシ樹脂である。さらに好ましくは、エポキシ基が1分子中に2個含まれる場合である。1分子中に2個のエポキシ基を含む脂環式エポキシ樹脂としては、例えば、下記のような構造式を有する化合物が挙げられる。
Figure 2007284613
上記一般式(II)で表される化合物は、対応する脂環式オレフィン化合物を脂肪族過カルボン酸等によって酸化させることにより製造される。中でも、実質的に無水の脂肪族過カルボン酸を用いて製造されたものが高いエポキシ化率を有する点で好ましい(例えば、特開2002−275169号公報参照)。
上記一般式(II)において、Yは連結基を示し、例えば、単結合、アルキレン基、カルボニル基(−CO−)、エーテル結合(−O−)、エステル結合(−COO−)、アミド結合(−CONH−)、カーボネート結合(−OCOO−)及びこれらが複数個連結した基などが挙げられる。アルキレン基の炭素数は1〜18が好ましく、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基などの直鎖状、分岐鎖状のアルキレン基や、1,2−シクロペンチレン、1,3−シクロペンチレン、シクロペンチリデン、1,2−シクロへキシレン、1,3−シクロへキシレン、1,4−シクロへキシレン、シクロヘキシリデン基などの2価の脂環式炭化水素基(特に2価のシクロアルキレン基)等が例示される。
上述の化合物としては、具体的には、下記のような化合物が例示される。
Figure 2007284613
なお、上記mは、1〜30の整数である。
エポキシ樹脂としては、上記の他、2つのエポキシ基のうち1つのみが環状脂肪族骨格を構成する2つの炭素原子を含んで形成されている、例えば、リモネンジエポキシドであっても良い。また、エポキシ基が環状脂肪族骨格を構成する炭素原子を含まない、以下のようなグリシジルエーテルも使用可能である。
Figure 2007284613
また、その他にも、以下のような、3以上のエポキシ基を有する多官能エポキシやエポキシ基を1つのみしか有しないモノエポキシも用いることが可能である。
Figure 2007284613
なお、上記l、p、qは、1〜30の整数であり、上記a、b、c、d、e、fは、0〜30の整数である。また、R3、R4は水素原子、アルキル基またはアリール基を示す。
本発明のエポキシ樹脂は、1種類のみを用いてもよいし、2種以上を混合して用いても良い。
本発明のエポキシ樹脂は、市場でも入手することが可能で、例えば、「セロキサイド2021P」、「セロキサイド2081」、「エポリードGT401」、「エポリードPB3600」、「エポリードPB4700」、「EHPE3150」、「エポリードGT301」、「セロキサイド3000」(いずれもダイセル化学工業(株)製)や「ERL−4221」、「UVR−6128」「UVR−6105」(ダウケミカル(株)製)が好ましく例示される。上記の中でも、特に好ましくは、「セロキサイド2021P」(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)である。
本発明のエポキシ樹脂は液状が好ましい。なお、本願にいう「液状」とは、25℃で測定した粘度が100000mPa・s以下(好ましくは、50000mPa・s以下)であることをいう。また、粘度(70℃)は3000mPa・s以下が好ましく、より好ましくは500mPa・s以下である。2種以上のエポキシ樹脂を混合して用いる場合には混合した後に上記の粘度を満たせばよい。混合した後に固体状やペースト状の場合や高粘度な場合には、そのままコーティングに用いる場合は、作業性が低下したり、ポリオール(B)との混和性が低下して、コーティング剤の透明性が低下する場合がある。粘度が高い場合は、溶剤で適正な粘度まで下げてコーティングすることもできる。
本発明の樹脂(A)に用いられるオキセタン樹脂は、分子内にオキセタン環を有し、硬化可能な化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス{〔(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕メチル}ベンゼン、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロポキシ]メチル}オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン等が挙げられる。これらの化合物は、例えば、東亞合成(株)製「OXT−101、121、211、221、212、610」などが市販品として入手可能である。
本発明の樹脂(A)に用いられるビニルエーテル樹脂は、硬化可能なビニルエーテル化合物であればよく、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等が挙げられる。これらの化合物は、例えば、丸善石油化学(株)「HEVE、HBVE、DEGV」等市販品が入手可能である。
本発明のコーティング剤に用いられるポリオール(B)は、1分子内に水酸基を2個以上有する化合物であり、好ましくは、1分子あたりの水酸基数は3個以上である。本発明のポリオール(B)は、炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)、ポリカーボネートポリオール(B2)、ポリエステルポリオール(B3)、ポリエーテルポリオール(B4)から選ばれた少なくとも1つのポリオールである。
本発明のコーティング剤が光硬化する際に、上記樹脂(A)とポリオール(B)は、カチオン重合により、共重合体(硬化物)を形成する。本発明のコーティング剤においては、高透明、高硬度、密着性、耐薬品性等の特性を有する樹脂(A)に対して、特定のポリオール成分を加えることによって、耐摩耗性、耐傷付き性、自己修復性、伸長性、真空成形性等を付与し得る。中でも、(B1)〜(B4)のポリオールの分子量を400以上とすることにより、更に水酸基が3つ以上である場合は、柔軟性を発現するのに必要なユニットの長さが確保でき、かつ架橋点が増えるので耐摩耗性や耐傷付き性、自己修復性と耐薬品性の両立が可能になる。
また、樹脂(A)とポリオールの共重合体(硬化物)において、ポリオール成分の主鎖にエーテル結合が含まれる場合には、硬化物が熱分解しやすくなり、また、エステル結合が含まれる場合には、加水分解が起こりやすくなるため、硬化物を高温高湿の環境下で使用する際に安定性が低下する場合がある。このため、ポリオール(B)に、主鎖にエーテル結合、エステル結合などを含まない安定な構造であるポリオール(B1)、ポリカーボネートポリオール(B2)を用いる場合には、高温高湿の使用環境における安定性が更に向上する。
本発明のポリオール(B)の数平均分子量は、400以上(例えば、400〜30000)であり、好ましくは450〜25000、より好ましくは500〜23000、さらに好ましくは600〜20000である。ポリオール(B)の分子量が400未満である場合には、樹脂(A)のカチオン重合性官能基に対するポリオール(B)の水酸基の量が相対的に多くなりすぎるため、硬化物形成のカチオン重合で分子鎖の長さが短くなりコーティング層の硬化度(重合度)が低下するため、耐薬品性や塗膜硬度が低下する。分子量が30000を超えて過剰である場合には、樹脂(A)との混和性が低下する場合や塗布性が低下する場合がある。また、樹脂(A)のカチオン重合性官能基に対する水酸基の量が相対的に少なくなり、コーティング剤の硬化反応速度が遅くなり、加工性が低下する場合がある。
本発明のポリオール(B)が炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)である場合、主鎖(ただし、末端基は含まない)の60%以上が炭素原子であり、好ましくは65%以上が炭素原子であり、さらに好ましくは、主鎖は炭素原子のみからなる。ポリオール(B1)としては、分子量制御の観点から、炭素数が25〜700の飽和または不飽和の直鎖状または分岐鎖状ポリオールが好ましく例示される。水酸基の位置は、主鎖末端、側鎖で特に限定されない。中でも、分子鎖の両末端に水酸基を有するものとしては、ポリジエン系ポリオールまたはポリオレフィン系ポリオールが好ましく、側鎖に水酸基を有するものとしては、水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体(以下、ポリアクリルポリオールという)が好ましい。
上記、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールとしては、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリブタジエン、ポリイソプレン、または、分子鎖の両末端に水酸基を有し、主鎖の二重結合の一部がエポキシ化されたポリジエン系ポリオール(例えば、ポリブタジエン)が好ましい。
また、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリオレフィン系ポリオールとしては、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリエチレンやポリプロピレンなどが挙げられるが、好ましくは、上述の分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールに水素添加して製造されたものが好ましく、例えば、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリブタジエンやポリイソプレンに水素添加したものが好ましい。
上記ポリアクリルポリオールは、水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体であり、例えば、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1つのモノマー成分とする(メタ)アクリル系共重合体である。上記ポリアクリルポリオールの中でも、水酸基がラクトン変性に由来する水酸基であるポリアクリルポリオールが好ましく、このようなポリアクリルポリオールは、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基を有する(メタ)アクリル系モノマーの水酸基にラクトンモノマーを付加させたラクトン変性(メタ)アクリルモノマー(例えば、ε−カプロラクトン変性アクリルモノマー)をモノマー成分として有する(メタ)アクリル系共重合体が挙げられる。さらには、上記ラクトン変性(メタ)アクリルモノマーが、モノマー成分全体の30重量%以上であるポリアクリルポリオールが好ましい。
上記ポリアクリルポリオールを構成する、水酸基を有するモノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ε−カプロラクトン変性アクリルモノマー等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルなどが好ましく例示される。上記ε−カプロラクトン変性アクリルモノマー等の水酸基を有するモノマー成分としては、例えば、ダイセル化学工業(株)の「プラクセルF(プラクセル FM1D、FM2D、FM3、FM3X、FM5、FM5L、FA1DDM、FA2D、FA3、FA5、FA10L)」などが市場で入手可能である。
また、使用可能な共重合成分としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等のアルキル基又はシクロアルキル基の炭素数が1〜24の(メタ)アクリル酸アルキルエステル又は(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド又はこれらの誘導体;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル単量体;プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル、その他ビニル単量体等を挙げることができる。その他、メチルグリシジル基を有するメタクリレート(ダイセル化学工業(株)製「M−GMA」)や、脂環式エポキシ基を有する(メタ)アクリレート(ダイセル化学工業(株)製「サイクロマー M100、A400」)なども好ましく用いられる。
本発明のポリオール(B1)としては、上記の他、両末端に水酸基を有するビニルエーテル系オリゴマーも好ましく、例えば、前記式(I)に示されたビニルエーテル系オリゴマーを用いることができる。前記式(I)において、R1は水素またはアルキル基またはアリール基を示し、nは1〜50の整数である。なお、ここでいうアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの炭素数1〜10程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基などが挙げられる。また、アリール基としては、フェニル、ナフチル基などが挙げられる。アリール基の芳香環は置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
上記に挙げたポリオール(B1)としては、例えば、「エポリードPB3600」、「セルトップD446」、「プラクセルDC2009」、「プラクセルDC2016」、「プラクセルDC2209」、「プラクセルEPA2250」、「プラクセルEPA5860」(いずれもダイセル化学工業(株)製)、「TOE−2000H」(協和発酵ケミカル(株)製)、「Poly bd R−45HT」、「Poly bd R−15HT」、「Poly ip」、「エポール」(いずれも出光興産(株)製)、「クラポール」(クラレ(株)製)などが市販品として入手可能である。
本発明のポリオール(B)がポリカーボネートポリオール(B2)である場合、ポリカーボネートポリオール(B2)は液状である。ポリカーボネートポリオールが固体状(ワックス状、ペースト状など)である場合には、樹脂(A)との混和性が悪く、ポリオール添加の効果が小さくなる。すなわち、共重合組成に偏りが生じ、耐薬品性が低下したり、局所的に塗膜硬度や自己修復性が低下したりする。また、硬化時に硬化の不均一が生じて、「しわ」の発生など生産性が低下する場合や、分散不良により透明性が低下して光学材料用途などに使用できない場合がある。
上記、ポリカーボネートポリオール(B2)としては、通常のポリカーボネートポリオールを製造する方法と同じくホスゲン法または、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートのようなジアルキルカーボネートまたはジフェニルカーボネートを用いるカーボネート交換反応(特開昭62−187725号、特開平2−175721号、特開平2−49025号、特開平3−220233号、特開平3−252420号公報等)などで合成される。
ジアルキルカーボネート等と共にカーボネート交換反応で用いられるポリオールとしては、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,12−ドデカンジオール、ポリブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。
上記のポリカーボネートポリオール(B2)としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製「プラクセルCD205PL、CD205HL、CD210PL、CD210HL、CD220、CD220PL、CD220HL、CD220EC、CD221T」、宇部興産(株)製「UH−CARB50、UH−CARB100、UH−CARB300、UH−CARB90(1/3)、UH−CARB90(1/1)、UC−CARB100」、旭化成ケミカルズ(株)製「PCDL T4671、T4672、T5650J、T5651、T5652」などが市販品として入手可能である。
本発明のポリカーボネートポリオール(B2)は、上記の中でも、自己修復性発現の効果や製造コストなどの観点から、1,6−ヘキサンジオール成分、化学式HO−R2−OHで表されるその他のジオール成分、及び、カーボネート成分から構成されるオリゴマーである場合に、エポキシ樹脂(A)との相溶性の観点で、特に好ましい。また、上記の場合に、1,6−ヘキサンジオール成分とその他のジオール成分のモル比は、10:1〜1:9が好ましく、より好ましくは、9:1〜2:8である。なお、R2は2価の有機基を示す。R2の炭素数は、例えば、2〜14であり、酸素、窒素、硫黄原子を含んでいてもよく、また、直鎖状、分岐状のいずれでもよい。さらに、1〜3個の環状構造を有していてもよく、環内に酸素、窒素、硫黄原子を含んでいてもよい。中でも、R2として酸素原子が介在していてもよい炭素数2〜14の2価の炭化水素基(特にアルキレン基、シクロアルキレン基又はこれらの結合した基)が好ましい。また、数平均分子量は400〜3000が好ましい。
本発明のポリオール(B)がポリエステルポリオール(B3)である場合、ポリエステルポリオールは、ポリオール成分とカルボン酸成分から構成され、脱水エステル化反応、エステル交換反応、ラクトンの開環重合など、またはその組み合わせによって合成することができる。上記、ポリオール成分としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,12−ドデカンジオール、ポリブタジエンジオール、ネオペンチルグリコール、テトラメチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3−ジヒドロキシアセトン、ヘキシレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。カルボン酸成分としては、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アゼライン酸、クエン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シトララコン酸、1,10−デカンジカルボン酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸、乳酸、りんご酸、グリコール酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸などが挙げられる。ラクトン類としては、ε-カプロラクトン、δ-バレロラクトン、γ-ブチロラクトンなどが挙げられる。
上記の中でも、本発明のポリエステルポリオール(B3)として、特に好ましくは、ポリカプロラクトンポリオールである。ポリカプロラクトンポリオールは、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、メチルペンタンジオール、2,4−ジエチルペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイド付加物、グリセリン等の公知の多価アルコールの存在下で、ε−カプロラクトンを開環付加重合して得られるポリカプロラクトンポリオールなどが挙げられる。中でも、特に好ましくは、トリメチロールプロパンにε−カプロラクトンを開環付加重合して得られるポリカプロラクトンポリオール、ペンタエリスリトールにε−カプロラクトンを開環付加重合して得られるポリカプロラクトンポリオールである。これらは、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
本発明のポリエステルポリオール(B3)の1分子あたりの水酸基の個数は、耐傷付き性と伸長性と耐薬品性を両立させる観点から2個以上が好ましく、より好ましくは3個以上である。分子量も同じ観点から400以上3000以下が好ましく、より好ましくは600以上2000以下である。
上記のポリエステルポリオール(B3)としては、例えば、ダイセル化学工業(株)製「プラクセル205、205H、205U、205BA、208、210、210CP、210BA、212、212CP、220、220CPB、220NP1、220BA、220ED、220EB、220EC、230、230CP、240、240CP、210N、220N、L205AL、L208AL、L212AL、L220AL、L230AL、220ED、220EB、220EC、205BA、210BA、220BA、305、308、312、L312AL、320、L320AL、L330AL、410、410D、610、P3403、CDE9P」などが市販品として入手可能である。
本発明のポリオール(B)がポリエーテルポリオール(B4)である場合、ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどやこれらの共重合体が例示される。これらは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフランなどの環状エーテルの開環重合により製造される。
本発明のポリエーテルポリオール(B4)の1分子あたりの水酸基の個数は、耐傷付き性と伸長性と耐薬品性を両立させる観点から2個以上が好ましく、より好ましくは3個以上である。分子量も同様の観点から400以上3000以下が好ましく、より好ましくは600以上2000以下である。
ポリエーテルポリオール(B4)としては、旭電化工業(株)製「P−400、P−700、P−1000、P−2000、P−3000、G−300、G−400、G−700、G−1500、G−3000、G−4000、EDP−450、EDP−550、DG−500、DG−575、SP−600、SP−690SC−800、SC−1000、SC−1001、クオドロール」、日本油脂(株)製ポリエチレングリコール「PEG#200、400、600、1000、1500、2000、4000、6000」、東邦化学工業(株)製ビスオール「2EN−6、4EN、10EN、2P、2PN、3PN」、旭硝子(株)製「Poly−G 420P、720PG、1020P、2020P、3020P、630PG、1030PG、1530PG、2530PG、3030PG、4030PG、5030PG、210PG、212PG、448PG、412PG、439PG、216PG、X−213、X−301、X−302、X−303、400P、415P、419P、423P、443P、427P、441P、442P、610PG、357SA、465SA、480SA、530SA、X−71−531、X−71−532、375S、531S、RF−64、RF−66」、三洋化成工業(株)製「PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000、PEG1500、PEG1540、PEG2000、PEG4000S、PEG4000N、PEG6000S、PEG6000P」、「サンニックスGP−200、GE−250、TP−700、TE−700、EP−400、HE−400、HE−560、HE−600、RA−530、RX−401、RX−300、RX−403、RX−500、HR−460A」、「サンニックストリオールGP−250、GP−400、GP−600、GP−1000、TP−400」、「サンニックスポリオールRP−410A、HR−450P、HS−209」、「サンニックスヘキサトリオールSP−750」等が市販品として入手可能である。
本発明のポリオール(B)としては、上記の中でも、ポリアクリルポリオールなどの炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)やポリカプロラクトンポリオールなどのポリエステルポリオール(B3)が特に好ましい。
本発明のコーティング剤中、樹脂(A)の配合量は、樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、20〜75重量部が好ましく、より好ましくは30〜70重量部である。また、ポリオール(B)の配合量は、樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、25〜80重量部が好ましく、より好ましくは30〜70重量部である。樹脂(A)の配合量が75重量部を超える場合には、ポリオール(B)の添加効果が小さく、硬化後のコーティング層の耐傷付き性や耐摩耗性が低下したり、伸長性や自己修復性が低下したりする場合がある。含有量が20重量部未満である場合には、硬化が進行しない場合や、耐薬品性、耐傷付き性や耐摩耗性が低下する場合がある。
本発明のコーティング剤に用いられる触媒(C)は、紫外線などの活性エネルギー線の照射により、プロトン、アニオン、ラジカル等を発生する触媒であれば、特に限定されず、カチオン重合開始剤、ラジカル重合触媒、アニオン重合触媒であってもよいが、好ましくはカチオン重合触媒である。また、活性エネルギー線についても、紫外線や電子線など、特に限定されないが、反応性などの観点から、紫外線を用いることが好ましい。触媒(C)の具体例としては、樹脂(A)およびポリオール(B)との組み合わせでも異なるが、例えば、光カチオン重合開始剤としては、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩などが挙げられる。また、触媒(C)は、異なる光カチオン重合開始剤同士を併用してもよく、光カチオン重合開始剤と光ラジカル重合開始剤を併用してもよく、光カチオン重合開始剤と熱によりプロトンを発生する熱カチオン重合開始剤を併用してもよい。なお、触媒(C)としては、既存の市販品を用いることが可能であり、The DOW Chemical Company製「CYRACURE UVI−6992、UVI−6976」、旭電化工業(株)製「アデカオプトマー SP−150、SP−152、SP−170、SP−172」、三新化学工業(株)製「サンエイド SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−180L」、GE東芝シリコーン(株)製「UV9380c」、ローディアジャパン(株)製「Rhodorsil2074」、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製「IRGACURE250」、ダイセル・サイテック(株)製「Uvacure1590」などが市場で入手可能である。
本発明の触媒(C)の、コーティング剤中の配合量は、樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、0.5〜10重量部が好ましく、より好ましくは1〜8重量部である。触媒(C)の含有量が0.5重量部未満の場合には、活性エネルギー線照射時の重合反応の開始効率が悪く、局所的に重合して斑となったり、生産性が低下したりする場合があり、含有量が10重量部を超える場合には、透明性が低下する場合がある。また、硬化反応の制御が困難となったり、硬化後のコーティング層が黄変したりする場合がある。
本発明のコーティング剤には、反応速度を調節する目的で、必要に応じて、水酸基を有する化合物(数平均分子量400未満の低分子量のポリオールを含む)を添加してもよい。その場合、水酸基を有する化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどが挙げられる。上述の通り、水酸基を添加すると硬化反応速度を速めることが可能である。ただし、上記化合物を多量に添加すると、連鎖移動反応が起こりやすくなるため、硬化度が低下し、硬化後のコーティング層の耐摩耗性や耐傷付き性が低下する場合がある。このため、好ましい添加量は、樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、0.1〜5重量%程度である。
本発明のコーティング剤には、硬化後のコーティング層の屈折率調整の観点で、フッ素含有アルコールや芳香環または臭素と芳香環を有するエポキシ樹脂を添加してもよい。フッ素含有アルコール添加により屈折率を低く調整することができ、一方、上記芳香環または臭素及び芳香環を有するエポキシ樹脂添加により屈折率を高く調整することができる。これらの添加量は、本発明の効果を損なわない範囲内で、所望の屈折率に従って適宜変更できるが、樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、10〜50重量%程度が好ましい。なお、芳香環または臭素と芳香環を有するエポキシ樹脂とそれ以外の樹脂(A)を併用する場合には、芳香環または臭素と芳香環を有するエポキシ樹脂の添加量は、芳香環または臭素と芳香環を有するエポキシ樹脂以外の樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して上記の関係を満たしていればよい。
上記フッ素含有アルコールは、炭素数が3〜15であり、フッ素数が1〜23の、直鎖または分岐状のアルコールが好ましく、例えば、1H,1H−トリフルオロエタノール、1H,1H−ペンタフルオロプロパノール、6−(パーフルオロエチル)ヘキサノール、1H,1H−ヘプタフルオロブタノール、2−(パーフルオロブチル)エタノール、3−(パーフルオロブチル)プロパノール、6−(パーフルオロブチル)ヘキサノール、2−パーフルオロプロポキシ−2,3,3,3−テトラフルオロプロパノール、2−(パーフルオロヘキシル)エタノール、3−(パーフルオロヘキシル)プロパノール、6−(パーフルオロヘキシル)ヘキサノール、2−(パーフルオロオクチル)エタノール、3−(パーフルオロオクチル)プロパノール、6−(パーフルオロオクチル)ヘキサノール、2−(パーフルオロデシル)エタノール、1H,1H−2,5−ジ(トリフルオロメチル)−3,6−ジオキサウンデカフルオロノナノール、6−(パーフルオロ−1−メチルエチル)ヘキサノール、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エタノール、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エタノール、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エタノール、1H,1H,3H−テトラフルオロプロパノール、1H,1H,5H−オクタフルオロペンタノール、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプタノール、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノナノール、2H−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブタノール、2,2,3,3,4,4,5,5,−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクタンジオール、2,2−ビス(トリフルオロメチル)プロパノール等が挙げられる。
上記芳香環または臭素と芳香環を有するエポキシ樹脂は、既存の市販品を用いることも可能であり、例えば、市場で入手可能なものとしては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 828、1001、1004、1009」や大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン 850−S、860、1055」、ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン 830−S」、ビスフェノールS型エポキシ樹脂としては大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン EXA1514」;フェニルグリシジルエーテルとしてはナガセケムテックス(株)製「デナコール EX−141」;多官能エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 152、157S65、1031S、604」や大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン N−665、HP−7200」;ナフタレン型エポキシ樹脂としては大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン HP−4032、EXA−4701」;ビフェノール型エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート YX4000」;フェノキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 1256、4250」;臭素化エポキシ樹脂としてはジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート 5050、5051」や大日本インキ化学工業(株)製「エピクロン 152、153」やナガセケムテックス(株)製「デナコール EX−147」(ジブロモフェニルグリシジルエーテル)等が挙げられる。
本発明のコーティング剤には、塗工性等を調節する目的で、有機溶媒などの溶剤を使用することが好ましい。上記溶剤としては、樹脂(A)およびポリオール(B)の種類によっても異なり、特に限定されないが、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、酢酸ブチル、メトキシプロパノール、メトキシプロピルアセテート、メトブタ(3-メトキシブタノール)、メトアセ(3-メトキシブチルアセテート)、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが好ましく用いられる。溶剤の添加量としては、樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部)に対して、5〜500重量部が好ましい。また、溶剤を用いる場合、塗布後のコーティング層の乾燥条件は、溶剤に応じて設定し、特に限定されないが、例えば、60〜200℃で、1〜30分間の条件で行うことが好ましい。
本発明のコーティング剤には、上記の他にも、本発明の効果を阻害しない範囲内で、他の樹脂や消泡剤、酸拡散制御剤、反応性希釈剤、光増感剤、脱水剤、界面活性剤、帯電防止剤、レベリング剤、シランカップリング剤、濡れ改良剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤、無機微粒子、有機微粒子などの各種の添加剤が含有されていてもよい。
本発明のコーティング剤中の、エポキシ基と水酸基の比率(エポキシ基/水酸基)は、1.5〜20が好ましく、より好ましくは2〜15である。上記範囲よりも水酸基が多い場合には、硬化物形成のカチオン重合で高分子鎖の長さが短くなりコーティング層の硬化度(重合度)が低下し、耐薬品性や塗膜硬度が低下する場合がある。また、水分による硬化阻害のため、硬化速度(反応速度)が低下して生産性が低下する場合がある。水酸基が少ない場合にも、硬化速度が低下するため、生産性が低下する場合がある。
本発明のコーティング剤の粘度(25℃)は、塗布性、加工性の観点から、1〜1000mPa・sが好ましく、より好ましくは2〜500mPa・sである。コーティング剤の粘度は、樹脂(A)、ポリオールの組成、分子量、水酸基の数、希釈剤の量などによって制御することができる。
本発明のコーティング剤は、活性エネルギー硬化により、透明性、耐油性、耐薬品性、耐摩耗性、耐傷付き性、自己修復性、伸長性(真空成形性)に優れたコーティング層を形成しうる。このため、本発明のコーティング剤は、被コート物を傷付きから保護する保護層形成に好ましく用いられる。被コート物としては、特に限定されず、自動車等の金属製品、フィルムや成型品などのプラスチック製品、光学材料などのガラス製品、家具などの木材製品、紙などに使用することが可能である。中でも、透明性が求められる、カラーフィルターなどの光学材料の保護層形成用コーティング剤や、自動車のボディに塗工するクリア塗料、プラスチックフィルムの表面保護用のトップコート剤、プラスチック部品保護用コート剤、プラスチックフィルムにトップコートして真空成形などの熱成形やインモールド成形に用いられるコート剤などに特に好ましく用いられる。
本発明のコーティング剤の塗布方法としては、公知の方法で行うことができ、被コート物によっても異なり特に限定されないが、例えば、スピンコート法、はけ塗り、スプレー法(吹き付け)、ディップコート法、ブレードコート法、ロールコート法、インクジェット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、バーコート法、ダイコート法などが挙げられる。中でも、自動車用途の場合には、エアスプレー、エアレススプレーなどのスプレー法、回転霧化塗装機、静電塗装機などを用いた方法;プラスチックフィルムに塗布する場合には、グラビア印刷、フレキソ印刷などの印刷、ディップコート法、ブレードコート法、ロールコート法、バーコート法などの方法が好ましい。なお、上記コーティング剤の塗布の際には、密着性などの観点から、被コート物に下塗り層を設けてもよい。また、本発明のコーティング剤が溶剤を用いる場合には、上記塗布後に前記の条件で乾燥を行うことが好ましい。
本発明のコーティング剤の硬化方法は、作業性、生産性や適用できる対象物の範囲が広いなどの観点から、活性エネルギー線照射による。照射する活性エネルギー線としては、可視光、赤外線、紫外線、X線、α線、β線、γ線、電子線などを用いることができる。中でも、安全性、反応効率などの工業性の観点などから紫外線が最も好ましく用いられる。用いられる紫外線の波長は200〜400nmが好ましく、好ましい照射条件としては、例えば、照度1〜1000mW/cm2、照射量0.1〜10000mJ/cm2である。活性エネルギー線の照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプなどのランプ光源、アルゴンイオンレーザーやヘリウムネオンレーザーなどのパルス、連続のレーザー光源などを用いることが可能である。
さらに、上記硬化処理に加えて熱処理を行うと、硬化が十分に進行しやすくなるため、好ましい。熱処理は硬化処理の後が好ましく、条件はコーティング剤が塗布される基材の種類によっても異なるが、例えば、室温〜180℃の温度で、10分〜1週間程度行うことが好ましい。
コーティング層の厚みは、用途によって異なり、特に限定されないが、例えば、3〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜40μmである。中でも、自動車用途の場合には10〜100μmが好ましく、プラスチックフィルム用トップコートの場合には3〜50μmが好ましい。上記好ましい範囲よりもコーティング層が薄い場合には耐傷付き性が低下する場合があり、厚いとコスト面で不利となり、また意匠性が低下する場合や、コーティング層自体が剥離しやすくなる場合がある。
本発明のコーティング層は優れた自己修復性を有する。自己修復性とは、コーティング層表面に生じた傷が経時で消失しうる特性を表す。具体的には、23℃、50%RHの雰囲気下、日本スチールウール(株)製スチールウール(#0000)に200gfの錘を載せ(荷重面積20cm2)、塗膜面(コーティング層表面)を20往復擦る試験を行い、試験直後からの塗膜面のヘイズ値変化(経時的減少)により評価することができる。磨耗直後のヘイズ値に対して2時間後のヘイズ値が減少していることが好ましく、より好ましくは3%以上減少していることである。自己修復は、傷が可逆変形(弾性変形)的に生じることに起因する。優れた自己修復性は、コーティング層を形成する樹脂が、高い応力に対してまで弾性変形領域を有していること、即ち優れた強靱性(粘り強さ)を有することにより達成される。
本発明のコーティング層は優れた耐摩耗性を有する。耐摩耗性は、例えば、テーバー形の磨耗試験機で評価(JIS K 5400 8.9に準拠)することが可能である。本発明のコーティング層の上記耐摩耗性は、磨耗輪S−42/CS−0、回転数60rpm、荷重500gf、コーティング層厚み5μmの条件で、基材面が露出するまでの回転数が1500回転以上であることが好ましく、より好ましくは1800回転以上である。耐摩耗性1500回転以下では、表面に傷が付きやすくなり、表面保護性が十分でない場合がある。
本発明のコーティング層は、優れた耐傷付き性を有する。耐傷付き性は、例えば、前記自己修復性と同様のスチールウール擦過における、試験直後の傷付き度合いを観察することで評価することができる。
本発明のコーティング層は、耐傷つき性と自己修復性を備えるため、傷が付きにくくなると共に、一旦生じた傷が回復しやすいことにより、総合的に表面に傷が残りにくい。本発明のコーティング剤においては、樹脂(A)が主に硬度向上に寄与し、ポリオール(B)が強靱性付与に寄与する。
本発明のコーティング層は優れた耐油性(耐ガソリン性を含む)を有する。耐油性は、耐汚染性(JIS K 5400 8.10に準拠)で評価され、例えば、レギュラーガソリンを塗膜面に滴下し、一定時間後に拭き取り、塗膜の汚染程度を表面観察することにより評価することが可能である。
本発明のコーティング層は優れた耐薬品性を有する。耐薬品性は、耐汚染性(JIS K 5400 8.10に準拠)で評価され、例えば、99%エタノールを塗膜面に滴下し、一定時間後に拭き取り、塗膜の汚染程度を表面観察することにより評価することが可能である。
本発明のコーティング層は優れた真空成形性を有する。真空成形性は、目標の深絞りに相当する塗膜の伸長性をもって代替することができる。例えば、元の厚みに対して半分になるような深絞り成形したときには、伸び率100%に相当する。具体的には、例えば、基材に硬化塗膜を形成し短冊状の試験片を作成する。試験片の両端を固定して遠赤外線ヒーターにて加熱し、ドローダウンが下限まで達したら試験片の両端をゆっくり引っ張る。もとの短冊の長さに対しての伸び率により評価できる。本発明のコーティング剤は、柔軟なポリオール(B)成分を硬い硬化物となる樹脂(A)と共重合させ、共重合物(硬化物)に柔軟性を付与するとともに、ポリオールが3官能以上であると硬化物の伸張粘度が高まり、結果的に強靭性となるため、優れた真空成形性を発揮する。真空成形性に劣る場合には、熱成形やインモールド成形を行った場合に、塗膜上にクラックや剥がれ、割れ、白化などの問題が生じる場合がある。
上記コーティング層の光透過率(島津製作所(株)製、分光光度計「UV−2450」、波長400nm、硬化物(コーティング層)の厚み5μm、基材がポリエチレンテレフタレートフィルムで厚み100μmの場合)は、90T%以上が好ましい。光透過率が90T%未満である場合には、光学材料として使用困難な場合や、意匠性が低下する場合がある。
上記コーティング層の耐屈曲性は良好であることが好ましい。耐屈曲性は、例えば、屈曲試験(JIS K 5400)でコーティング層のクラックや剥離がないことなどで評価できる。耐屈曲性に劣る場合には、プラスチックフィルムなどの変形しやすい基材にコーティング層を設けた際に、コーティング層にクラックが生じたり剥離したりする場合がある。
上記コーティング層の硬化収縮は、ハードコート処理した基材をさらに二次加工する場合の作業性の観点から小さい方が望ましく、基材に硬化膜を形成したときに反りやカールなどの変形がないものが好ましい。
上記コーティング層と基材との密着性は、易接着処理を施した基材を用いなくとも密着することが経済的に望ましく、特に易接着処理を施していないポリエチレンテレフタレートでも密着することが好ましい。
本発明のコーティング剤からなるトップコート剤を、プラスチックフィルムの少なくとも一方の表面に塗布・硬化させ、トップコート層を形成することによって、トップコートフィルム(ハードコートフィルム)が得られる。
上記トップコートフィルムに用いられるプラスチックフィルムの樹脂としては、用途によっても異なり特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート、PBT、PEN等のポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ノルボルネン系の環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン、ABS、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、アラミド、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリイミド樹脂、セルローストリアセテート(TAC)などのセルロースアセテート、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等が挙げられる。中でも、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、環状ポリオレフィン樹脂、TACである。これらのプラスチックフィルムは、溶融製膜または溶液製膜などの方法によって作製することもできるし、または、市場で販売されているポリエステルフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリオレフィンフィルム等を用いることもできる。
上記トップコートフィルム用いるプラスチックフィルムは、用途に応じて、未延伸シートを用いてもよいし、1軸延伸、2軸延伸などの延伸配向させたフィルムを用いてもよい。また、単層フィルムを用いてもよいし、共押出や貼り合わせなどによる積層フィルムを用いてもよい。また、用途に応じて、本発明のトップコート層と反対側の表面に、粘着層、紫外線吸収層、印刷層、帯電防止層などの機能層を設けてもよい。プラスチックフィルムのフィルム厚みも、用途に応じて異なり、特に限定されないが、一般的に、10μm〜2mmが好ましく、より好ましくは、25〜200μmである。
上記トップコートフィルムは、単独で、又は、コーティング層と反対側の表面に熱成形が可能なプラスチックフィルムやシート等の他の基材を積層(貼り合せ等)することで、熱成形することができる。熱成形は、熱をかけて可塑化させたあとに成形する方法のことで、特に限定されないが、例えば、熱板圧空成形、真空成形、真空圧空成形、プレス成形絞り成形またはインモールド成形などが挙げられる。
本発明のトップコートフィルムは、優れた耐傷付き性を有する。このため、化粧品のような日用品、建材、建具、床材などの建屋内装、自動車および自動車のパーツ類、携帯電話やテレビなどの電気製品、フラットパネルディスプレイの表示部などの電子機器などの保護フィルム、防犯用などの窓貼りフィルム、包装用フィルムなどに好適に用いられる。中でも、特に好ましくは、液晶ディスプレイ、自動車のパーツ類、床材である。
上記トップコートフィルムのヘイズは、散乱光線透過率を低く抑える観点から、10%以下が好ましく、より好ましくは5%以下である。
[物性の測定方法ならびに効果の評価方法]
以下に、本願で用いられる測定方法および効果の評価方法について例示する。
(1)耐傷付き性(耐スチールウール性試験)
実施例および比較例で得られたコーティング剤を、未処理のポリエチレンテレフタレートフィルム(帝人デュポンフィルム(株)製「HMW」、厚み100μm、ヘイズ値2.2%)上に5μmの厚みで塗布し、UV照射装置(アイグラフィックス(株)製、商品名「ECS−301」)を用いて、前記塗膜に紫外線を照射(積算光量500mJ/cm2)し、23℃50%RHの条件下で2日間置いて塗膜を硬化させ、試験片を作製した。
23℃、50%RHの雰囲気下、日本スチールウール(株)製スチールウール(#0000)に200gf(面積20cm2あたり)の錘を載せ、上記試験片の塗膜(コーティング層)面を20往復させ、擦過直後の擦り傷のつき具合を目視にて観察した。傷がついていないものを耐傷付き性良好(○)と判断し、傷が確認できるものを不良(×)と判断した。
(2)自己修復性
上記(1)と同様にして、試験片を作製した。
23℃、50%RHの雰囲気下、日本スチールウール(株)製スチールウール(#0000)に200gf(面積20cm2あたり)の錘を載せ塗膜面を20往復擦り、直後(約5分後)に測定したヘイズ値をH1とした。さらに2時間後に再度測定したヘイズ値をH2とした。
2とH1の差ΔH(ΔH=H2−H1)を求め、ΔHの値が0未満であれば自己修復性がある(○)と判断し、0以上の場合は自己修復性がない(×)と判断した。
なお、上記において、ヘイズ値は、日本電色工業(株)社製ヘイズメーター「NDH−300A」を用いて、JIS K 7361−1に準拠して測定した。
(3)耐油性(耐ガソリン性)
上記(1)と同様にして、試験片を作製した。
耐油性は、耐汚染性(JIS K 5400 8.10)に準じて評価した。具体的には、レギュラーガソリンを塗膜面に滴下し3分後に拭き取り、80℃で5分間乾燥した。乾燥後の塗膜表面を観察し、塗膜の汚染が認められなければ良好(○)と判断し、塗膜の汚染が認められれば不良(×)と判断した。
(4)耐薬品性
上記(1)と同様にして、試験片を作製した。
耐薬品性は、耐汚染性(JIS K 5400 8.10)に準じて評価した。具体的には、蒸留水と99.5%のエタノールから50%のエタノール水溶液を調製し、塗膜面に滴下し3分後に拭き取り、80℃で5分間乾燥した。乾燥後の塗膜表面を観察し、塗膜の汚染が認められなければ良好(○)と判断し、塗膜の汚染が認められれば不良(×)と判断した。
(5)伸長性(真空成型性)
上記(1)と同様にしてトップコートしたポリエチレンテレフタレートフィルムを厚み200μmのABSシートに貼り合せ、巾10mm、長さ150mmの試験片を作製した。
試験片の中心からそれぞれ両端に向かって25mmの位置に標線をマーキングした(初期標線間距離50mm)。試験片の両端を固定して、遠赤外線ヒーターにて加熱(130℃)し、ドローダウン(加熱時の自重による「たれ」)が下限まで達したら試験片の両端をゆっくり、塗膜が剥がれたり、割れたり、白化するまで引っ張った。その際の標線間距離をL(mm)とし、(L−50)/50×100の式で求められる値を伸び率(%)とした。該伸び率が50%以上の場合を伸長性良好(○)、50%未満の場合を伸長性不良(×)と判断した。
(6)耐摩耗性(テーバー磨耗試験)
上記(1)と同様にして、試験片を作製した。
耐摩耗性は、JIS K 6902 2.9.1に規定するテーバー形アブレーザー((株)安田精機製作所製「Taber’s ABRASION TESTER」)を用いて、JIS K 5400 8.9に準じて測定した。磨耗輪はS−42/CS−0を用い、回転数60rpm、荷重500gfの条件で基材のポリエチレンテレフタレートフィルムが露出し始めるまでの回転数で評価した。該回転数が1500回転以上であれば耐摩耗性良好(○)と判断し、1500回転未満であれば耐摩耗性不良(×)と判断した。
(7)密着性
上記(1)と同様にして、試験片を作製した。
密着性は、JIS K 5400 8.5.2に準じた碁盤目テープ法にて測定した。具体的には、試験片の塗膜に縦横1mm間隔で切れ込みを入れ、塗膜に100マスの碁盤目状の切り傷を付けた後に、粘着テープを貼って剥がした。剥がした後の塗膜の付着状態を目視によって観察し、100マスのうち剥がれが10マス未満の場合を密着性良好(○)と判断した。剥がれが10マス以上の場合を密着性不良(×)と判断した。
(8)反り
上記(1)と同様にしてA4サイズの試験片を作製した。
試験片を平坦な台の上に置き、23℃50%RHで24時間放置した後、試験片の四隅が台から浮き上がる量を「反り」とした。浮き上がり量(四隅の最大値)が1.0mm未満を良好(○)、1.0mm以上を不良(×)と判断した。
(9)透明性(光透過率)
上記(1)と同様にして、試験片を作製した。
分光光度計(島津(株)製「UV−2450」)を用いて、波長400nmにおける光透過率(T%)を測定した。光線透過率が90T%以上を透明性良好(○)、90T%未満を透明性不良(×)と判断した。
実施例1
表1に示すとおり、樹脂(A)として、脂環式エポキシ樹脂である、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業(株)製、商品名「セロキサイド2021P」)を60重量部、ポリオールとして、水酸基末端エポキシ化ポリブタジエン(ダイセル化学工業(株)製、商品名「エポリードPB3600」)を36.5重量部、紫外線感応触媒として、トリアリールスルフォニウムヘキサフルオロホスフェイト塩(ダイセル・サイテック(株)製、商品名「Uvacure1590」を3重量部、および、レベリング剤として、BYK CHEMIE社製BYK−361N0.5重量部、溶剤としてメチルエチルケトン100重量部を温度60℃で1時間攪拌混合して、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
得られたコーティング剤の硬化物は、表1に示すとおり、優れた透明性、密着性、耐摩耗性、耐傷付き性、自己修復性、耐油性、耐薬品性、伸長性を有していた。また、反りが小さかった。
実施例2
表1に示すとおり、ポリオールとして、水酸基末端水素添加ポリイソプレン(出光興産(株)製、商品名「エポール」)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例3
表1に示すとおり、ポリオールとして、両末端水酸基型ビニルエーテルオリゴマー(協和発酵ケミカル(株)製、商品名「TOE−2000H」:HO(CH22(CH(OC25)CH2nCH2OH)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例4
表1に示すとおり、ポリオールとしてラクトン変性(メタ)アクリルモノマーをモノマー成分として含むポリアクリルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「セルトップD446」)を用い、各成分の添加量を変更し、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例5
表1に示すとおり、ポリオールとして、ラクトン変性(メタ)アクリルモノマーをモノマー成分として含むポリアクリルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルEPA5860」)を用い、各成分の添加量を変更し、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例6
表1に示すとおり、ポリオールとして、ラクトン変性(メタ)アクリルモノマーをモノマー成分として含むポリアクリルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルEPA5860」)を用い、各成分の添加量を変更し、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例7
表1に示すとおり、ポリオールとして、液状のポリカーボネートポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルCD220PL」)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例8
表1に示すとおり、ポリオールとして、3官能のポリエステルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルPCL305」)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例9
表1に示すとおり、ポリオールとして、3官能のポリエステルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルPCL308」)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例10
表1に示すとおり、ポリオールとして、3官能のポリエステルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルPCL308」)を用い、各成分の添加量を変更し、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表1に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例11
表2に示すとおり、ポリオールとして、4官能のポリエステルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルPCL410D」)を用い、各成分の添加量を変更し、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例12
表2に示すとおり、ポリオールとして、6官能のポリエステルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルPCL610」)を用い、各成分の添加量を変更し、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例13
表2に示すとおり、ポリオールとして、ポリエチレングリコール(三洋化成工業(株)製、商品名「PEG1000」)を用いた以外は、実施例1と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例14
表2に示すとおり、樹脂(A)として、エポキシ樹脂の半分量をオキセタン樹脂(東亞合成(株)製、商品名「OXT−221」)に置き換えた以外は、実施例9と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
実施例15
表2に示すとおり、樹脂(A)として、エポキシ樹脂の半分量をビニルエーテル樹脂(丸善石油化学(株)製、商品名「ジエチレングリコールモノビニルエーテルDEGV」)に置き換えた以外は、実施例9と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤は優れた特性を有していた。
比較例1
表2に示すとおり、ポリオールとして、分子量が300で、3官能のポリエステルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルPCL303」)を用いた以外は、実施例8と全く同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤の硬化物は耐摩耗性に劣り、傷が付きやすく、伸長性にも劣る品質であった。
比較例2
表2に示すとおり、ポリオールとして、分子量が300で、3官能のポリエステルポリオール(ダイセル化学工業(株)製、商品名「プラクセルPCL303」)を用いた以外は、実施例10と全く同様にして、コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤は硬化が遅く、前記硬化条件では硬化塗膜を得ることができなかった。
比較例3
表2に示すとおり、ポリオールを添加せず、各成分の添加量を変更し、実施例1と同様にして、活性エネルギー線硬化性コーティング剤を作製した。
表2に示すとおり、得られたコーティング剤の硬化物は耐摩耗性に劣り、傷が付きやすく、また自己修復性は見られず、伸長性にも劣る品質であった。
比較例4
表2に示すとおり、市販されている自己修復性のある紫外線硬化型特殊変性ウレタンアクリレート(ナトコ(株)製、商品名「UV自己治癒性クリヤー」)を用いて、実施例1と同様に硬化物の評価を行った。
表2に示すとおり、市販されている自己修復性紫外線硬化型特殊変性ウレタンアクリレートは、基材のポリエステルテレフタレートフィルムとの密着性に劣り、硬化収縮に起因するフィルムの反りが観察される品質であった。
Figure 2007284613
Figure 2007284613

Claims (27)

  1. エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ビニルエーテル樹脂から選ばれた少なくとも1つの樹脂(A)と、数平均分子量が400以上のポリオール(B)および活性エネルギー線感応触媒(C)からなる樹脂組成物であって、ポリオール(B)が炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)、ポリカーボネートポリオール(B2)、ポリエステルポリオール(B3)、ポリエーテルポリオール(B4)から選ばれた少なくとも1つのポリオールであることを特徴とする活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  2. 樹脂(A)とポリオール(B)の合計量(100重量部とする)に対して、樹脂(A)の配合量が20〜75重量部、ポリオール(B)の配合量が25〜80重量部、触媒(C)の配合量が0.5〜10重量部である請求項1に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  3. 炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)が、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールまたはポリオレフィン系ポリオールである請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  4. ポリジエン系ポリオールが、ポリブタジエンである請求項3に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  5. ポリジエン系ポリオールが、主鎖の二重結合の一部がエポキシ化したポリジエン系ポリオールである請求項3に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  6. 主鎖の二重結合の一部がエポキシ化したポリジエン系ポリオールが、主鎖の二重結合の一部がエポキシ化したポリブタジエンである請求項5に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  7. ポリオレフィン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールに水素添加して作製したポリオレフィン系ポリオールである請求項3に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  8. 分子鎖の両末端に水酸基を有するポリジエン系ポリオールが、分子鎖の両末端に水酸基を有するポリイソプレンである請求項7に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  9. 炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)が、両末端に水酸基を有するビニルエーテル系オリゴマーである請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  10. ビニルエーテル系オリゴマーが、下記化学式(I)で表されるオリゴマーである請求項9に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
    Figure 2007284613
    (式中、R1は水素原子、アルキル基またはアリール基を示し、nは1〜50の整数である。)
  11. 炭素−炭素結合からなる主鎖を有するポリオール(B1)が、水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体である請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  12. 前記水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体が、水酸基を有するエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1つのモノマー成分とする(メタ)アクリル系共重合体である請求項11に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  13. 前記水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体が、ラクトン変性の水酸基を有する(メタ)アクリル系共重合体である請求項11に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  14. 前記ラクトン変性の水酸基を有する(メタ)アクリル共重合体が、水酸基にラクトンモノマーを付加させたラクトン変性(メタ)アクリレートを少なくとも1つのモノマー成分とする(メタ)アクリル系共重合体である請求項13に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  15. ポリカーボネートポリオール(B2)が、1,6−ヘキサンジオールとHO−R2−OHで表されるその他のジオール(式中、R2は炭素数2〜14であり、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよく、また、1〜3個の環状構造を含んでいてもよい。さらに分子中に酸素、窒素、硫黄原子を含んでいてもよい)、および、カーボネート成分からなり、1,6−ヘキサンジオールとその他のジオールのモル比が10:1〜1:9、数平均分子量が400〜3000である請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  16. ポリエステルポリオール(B3)が、カプロラクトン共重合体である請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  17. ポリエーテルポリオール(B4)が、環状エーテルの開環共重合体である請求項1または2に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  18. コーティング剤を基材(厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)上に塗布、活性エネルギー線で硬化させてなるコーティング層を、スチールウール(#0000)で磨耗試験(荷重:200gf/20cm2)した際に、試験直後のコーティング層の曇り度(ヘイズ値)H1と、2時間経過後の曇り度H2の差ΔH(ΔH=H2−H1)が0未満であることを特徴とする請求項1〜17に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  19. コーティング剤を基材(厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)上に塗布、活性エネルギー線で硬化させてなるコーティング層を、基材とともに130℃で加熱し、ドローダウンが下限に達して直ぐに延伸した際の伸び率が50%以上である請求項1〜18に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  20. コーティング剤を基材(厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム)上に塗布、活性エネルギー線で硬化させてなるコーティング層の、テーバー磨耗試験(JIS K 5400 8.9、摩耗輪:S−42/CS−0、回転数:60rpm、荷重500gf、コーティング厚み:5μm)において基材が露出するまでに要する回転数が、1500回以上である請求項1〜19に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  21. 請求項1〜20のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤からなる自動車用クリア塗料。
  22. 請求項1〜20のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤からなるプラスチックフィルム用トップコート剤。
  23. 請求項1〜20のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤からなるプラスチック部品保護用コート剤。
  24. カラーフィルターの保護膜用途である請求項1〜20のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤。
  25. 請求項1〜24のいずれかの項に記載の活性エネルギー線硬化性コーティング剤、自動車用クリア塗料、プラスチック部品保護用コート剤またはプラスチックフィルム用トップコート剤を、活性エネルギー線で硬化させてなる樹脂硬化物。
  26. プラスチックフィルムの少なくとも一方の表面に、請求項22に記載のプラスチックフィルム用トップコート剤を塗布、活性エネルギー線硬化してなるトップコート層を有するトップコートフィルム。
  27. 請求項26に記載のトップコートフィルム、若しくは、該トップコートフィルムを他の基材に積層して得た積層体を熱成形により絞り成形した成形物。
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