JP2016156004A - 活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体 - Google Patents

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淳二 岡本
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大 稲垣
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慎治 石崎
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Abstract

【課題】発明は、薄膜塗工した場合、ハジキ等の塗膜欠陥がなく平滑性に優れた樹脂層を得ることができ、さらに、耐熱性、耐湿熱性、熱的寸法安定性及び耐光性等に優れ、光学用途で好適に使用でき、コート剤又は接着剤として有用な活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体の提供を目的とする。【解決手段】分子量500未満であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)と、重量平均分子量が2000〜100000であるα,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)とを含有してなる活性エネルギー線重合性樹脂組成物であって、活性エネルギー線重合性組成物中、α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)の含有率が、0.001〜2質量%である活性エネルギー線重合性樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物およびその積層体に関する。
活性エネルギー線重合技術は、その速い重合速度、一般に無溶剤であることによる良好な作業性、極めて低いエネルギー必要量の省エネルギー化等種々の特性に加え、近年、環境汚染問題により、環境汚染の低減化を図れるという利点を有しているため、建装材料、包装材料、印刷材料、表示材料、電気電子部品材料、光学デバイス、ディスプレイなどの分野において、その利用分野は拡大傾向にある。
これらは、活性エネルギー線で重合し得る樹脂とα,β−エチレン性不飽和二重結合基を有する単量体等を含有し、単量体が溶媒の機能をかねていることから、塗膜形成時に溶剤が揮発しないことや使用する溶剤量を低減できるという利点がある。そして、この活性エネルギー線重合性を有する樹脂として、低分子量のポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエポキシ系樹脂、ポリアクリル系樹脂等の分子末端にα,β−エチレン性不飽和二重結合基を有するオリゴマーやα,β−エチレン性不飽和二重結合基を有する単量体等が利用されている。(特許文献1)
近年、ディスプレイを含めた情報通信機器の発達と汎用化は目覚しく、表示装置の分野では、コート剤、接着剤、及びシーリング剤等の材料の性能及び生産性のさらなる向上が求められている。そして、表示装置の材料として、上記活性エネルギー線重合性樹脂組成物を使用する様々な実施形態が提案されている。
表示装置では、通常、外部光源からの反射を防ぐための反射防止フィルムや、表示装置の表面の傷付き防止のための保護フィルム(プロテクトフィルム)など、用途に応じて、様々なフィルムが使用されている。例えば、液晶ディスプレイ(LCD)を構成する液晶セル用部材として、偏光板や位相差フィルムが積層されている。このようなフィルムは接着剤を介して被着体に貼着して光学素子用積層体として表示装置に使用されており、一形態として活性エネルギー線重合性組成物を接着剤として使用している。
しかし、従来の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、重合速度が速い等の利点を有する一方で、その重合物については、例えば光学用途で求められる十分な透明性を得ることが難しい傾向にある。また、上記樹脂組成物を使用して、光学素子用積層体を作製した場合、積層体における各層の材料の寸法変化特性が異なるため、温度や湿度の変化に伴って、寸法が変化し、反り(カールともいう)が生じやすい傾向がある。特許文献2では、ポリエステルアクリレートと共役ジエン系ポリマーを用い、透明性、体積収縮率の小さい紫外線硬化性組成物が開示されている。しかし、前記組成物では、コート層の密着性、耐湿熱性を満足することはできなかった。
さらに、液晶ディスプレイに代表される表示装置の分野では、液晶層を背面から照らして発光させるバックライト方式が普及しており、代表的に、液晶層の下面側には、エッジライト型、直下型等のバックライトユニットが装備されている。かかるエッジライト型のバックライトユニットは、通常は、光源となる線状のランプと、このランプに端部が沿うように配置される方形板状の導光板と、この導光板の表面側に配設される光拡散シートと、このシート表面側に配設されるプリズムシートとを備えている。最近では、光源として、令陰極管(CCFL)に代えて、色再現性や省電力に優れた発光ダイオード(LED)を使用する場合が多く、これに伴って、表示装置の耐熱性や寸法安定性に対する要求がより高まってきている。
また、最近、これらの表示装置の薄型化、映像の微細化のニーズ増大に伴い、これらに使用される微細な光学構造を有する、プリズムシート、フレネルレンズおよびレンチキュラーレンズ等の光学フィルム用の樹脂として高屈折率の樹脂が開発され、薄型化されつつある。しかしながら、薄型化されることでフィルム強度が弱くなり、大型化が困難となっている。この問題点を解決するため、剛性を付与する透明フィルムで該光学フィルムを補強する方法が提案されている。該方法においてこれらのフィルム同士を接着するための接着剤として、熱可塑性樹脂とポリイソシアネート、熱可塑性樹脂とアクリル酸エステル系化合物、およびポリイソシアネートとポリエステルからなる樹脂組成物が開示されており(例えば、特許文献3参照)、ここでは硬化速度を高めるために紫外線等の活性エネルギー線重合性樹脂組成物を使用する方法が検討されている。しかしながら、これらの活性エネルギー線重合性樹脂組成物を接着剤として使用した場合には、吸湿や温度変化による歪み等により、十分な接着力や密着性が得られない場合があった。
さらに、光学用途では透過性向上や、コスト削減のためより薄膜化が求められている。具体的には、0.1〜3μmの厚みで塗膜欠陥がなく、平滑であることが求められる。
このような薄膜を工業的に設けるには、活性エネルギー線重合性樹脂組成物をフィルム等に塗工する際、小径グラビアコーターを用いることが好ましい。小径グラビアコーターは、より細かい凹版を用いることによって薄膜を形成できる。しかし、フィルム等への活性エネルギー線重合性樹脂組成物の濡れ性が悪い場合、0.1〜3μmのような薄膜の活性エネルギー線重合性樹脂組成物層を形成しようとすると、塗工した際にハジキによる塗膜欠陥や平滑性が不十分であるという問題があった。なお、通常活性エネルギー線重合性樹脂組成物は薄膜であるほどハジキが発生しやすく、3μm以上ではハジキが発生しない場合でも0.1〜3μmのような薄膜ではハジキが発生することがある。一般的に、フィルムの表面にコロナ処理やプラズマ処理を施すことによって、フィルムの表面自由エネルギーを高くし、濡れ性を向上させることはできる。しかし、コロナ処理やプラズマ処理は均一に放電することが困難であり部分的にコロナ処理やプラズマ処理されない部分や処理の弱い部分が発生する。その結果、ハジキが生じることがある。つまり、コロナ処理やプラズマ処理だけでは、まだ不十分であり、活性エネルギー線重合性樹脂組成物の濡れ性を上げることが求められている。
しかし、前記活性エネルギー線重合性樹脂組成物では、いずれもフィルムへの濡れ性が悪く、工業的な薄膜塗工の点で難があった。
このような課題に対し、一般的な濡れ剤の添加により、表面張力を下げ濡れ性を向上させることは可能ではある。濡れ剤としてはシリコーン系やアクリル樹脂系、ポリエステル系、ポリエーテル系、脂肪酸エステル系などが知られているが、一般的な濡れ剤は、活性エネルギー線重合性樹脂組成物との相溶性が悪いことが多く、活性エネルギー線重合性樹脂組成物が白濁して透明性が損なわれてしまうことがあった。さらに、活性エネルギー線重合性樹脂組成物をフィルムに塗工した場合、濡れ剤は活性剤の機能があるため、活性エネルギー線重合性樹脂組成物とフィルムの界面に移行し、硬化後、密着阻害を引き起こすことが問題であった。
以上のように、表示装置の分野では、従来からの利点に加えて、光学用途で求められる各種特性にも優れる活性エネルギー線重合性樹脂組成物の開発が望まれている。より具体的には、光学素子用積層体を構成するコート剤又は接着剤として好適に使用できる活性エネルギー線重合性樹脂組成物であって、塗工適正に優れ、かつ密着性及び硬化時の寸法安定性に優れ、並びに屈折率、全光線透過率及びヘイズといった光学特性に優れたものに加え、高湿下および高温下において、より過酷な環境下における耐久性が良好であり、応力緩和性を保持した樹脂組成物が求められている。
特開2013−140365号公報 特開2003−192745号公報 特開平10−158349号公報
本発明は、薄膜塗工した場合、ハジキ等の塗膜欠陥がなく平滑性に優れた樹脂層を得ることができ、さらに、耐熱性、耐湿熱性、熱的寸法安定性及び耐光性等に優れ、光学用途で好適に使用でき、コート剤又は接着剤として有用な活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体の提供を目的とする。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、分子量500未満であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)と、重量平均分子量が2000〜100000であるα,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)とを含有してなる活性エネルギー線重合性樹脂組成物であって、活性エネルギー線重合性組成物中、α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)の含有率が、0.001〜2質量%である。
本発明は、薄膜塗工した場合、ハジキ等の塗膜欠陥がなく平滑性に優れた樹脂層を得ることができ、さらに、耐熱性、耐湿熱性、熱的寸法安定性及び耐光性等に優れ、光学用途で好適に使用でき、コート剤又は接着剤として有用な活性エネルギー線重合性樹脂組成物および積層体を提供できる。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、分子量が500未満であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)と、分子量が2000〜20000であるα,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)を含有する活性エネルギー線重合性樹脂組成物であって、活性エネルギー線重合性組成物中、α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)を0.001〜2質量%含有する活性エネルギー線重合性樹脂組成物である。
ここで、「活性エネルギー線」とは、紫外線、可視光線、赤外線、電子線、及び放射線を含む、化学反応を生じさせるための活性化に必要なエネルギーを提供できる、広義のエネルギー線を意味する。本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」ともいう)は、上記活性エネルギー線の照射によって、重合反応が進行し、硬化物を形成する。特に限定するものではないが、本発明の実施形態において、上記活性エネルギー線は、紫外線を含む光エネルギー線であることが好ましい。なお、本明細書では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイルオキシ」、及び「(メタ)アリル」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、「アクリロイルオキシ及び/又はメタクリロイルオキシ」、及び「アリル及び/又はメタリル」を表すものとする。
<α,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)>
分子量が500未満のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)(以下、「化合物(A)」ともいう)について説明する。化合物(A)は、樹脂組成物の主成分であり、分子量が500未満であることにより、実質的に有機溶媒が含有しなくても樹脂組成物の低粘度化が可能になり、塗工時の塗膜平滑性等の薄膜塗工適性に優れた作用を及ぼす。化合物(A)は、さらに好ましくは分子量300未満であり、より薄膜塗工をし易くなる。
化合物(A)は、1個以上のα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物であれば、特に制限はなく使用できる。化合物(A)は、その構造中に1個以上の水酸基を含有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(a1)を含有することが好ましい。水酸基を含有することにより、重合反応速度の向上や重合硬化収縮の抑制の点で好ましい。化合物(a1)は、1個以上の水酸基を有し、環状構造を有しないα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(a1−1)と、1個以上の水酸基を有し、環状構造を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(a1−2)に大別できるが、これらはいずれも水酸基を有することによって、重合反応に伴う硬化収縮の低減に大きな効果を示す。
さらに、化合物(A)は、分子量500未満である分子内に1個以上のカルボキシル基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)や、化合物(a1)および化合物(a2)以外ものとして、分子量500未満であるカルボキシル基及び水酸基を有しないα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(a3)を含有しても良い。
特に限定するものではないが、化合物(A)として使用できる化合物を以下例示する。
化合物(A)のうち、水酸基を有する化合物(a1)として、水酸基を有し、環状構造を有しない化合物(a1−1)について説明する。その構造中に水酸基を有するが、環状構造を有しないものであれば特に制限はない。
例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系ビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール、およびその(メタ)アリルエーテル;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物;
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とエテニル基を有する単量体類等が挙げられる。が、特にこれらに限定されるものではない。化合物(a1−1)は、単独または2種類以上を併用できる。
化合物(a1−1)は、基材との密着性の面より、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ε−カプロラクトン1〜2mol付加(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の炭素数2〜18であるα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物がより好ましい。
化合物(A)のうち、水酸基を有し、環状構造を有する化合物(a1−2)について説明する。化合物(a1−2)は、水酸基と環状構造を有するものであれば、特に制限なく使用できる。化合物(a1−2)は、分子中に一つ以上の環構造を有しているため、水酸基を有していても耐熱性や耐湿熱性等の耐久性に加え、耐水性も向上する。
化合物(a1−2)は、例えば、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチル等の水酸基とヘテロ環以外の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4’−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、及び2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、及び2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。化合物(a1−2)は、単独または2種類以上を併用できる。
化合物(a1−2)は、耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等がより好ましい。
本発明では化合物(a1)使用することで、好ましい重合速度を得て、架橋密度を制御することが容易になる。それに伴い、得られた積層体は、耐熱性、耐湿熱性、および耐水性等が優れるだけで無く、加工性が向上する。
化合物(A)の内、分子中に1個以上のカルボキシル基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)について説明する。化合物(a2)とは、分子内に少なくとも1個のカルボキシル基を有し、かつ少なくとも1個のα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物である。化合物(a2)は、カルボキシル基を有することで基材との密着性を向上させることができる。
化合物(a2)は、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4−アクリルアミドブタン酸、6−アクリルアミドヘキサン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有する、ポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが繰り返し付加している、末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸と、(メタ)アクリル酸とのエステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸やその酸無水物;
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸やその酸無水物等が挙げられる。化合物(a1−2)は、単独または2種類以上を併用できる。
化合物(a2)は、(メタ)アクリル酸、分子内にカルボキシル基を含有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましく、反応性や価格の点で、アクリル酸、メタクリル酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレートがより好ましい。
化合物(a3)は、分子内にカルボキシル基、及び水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物である。樹脂組成物は、化合物(a3)を含むことで前記化合物(a1)や化合物(a2)との共重合反応の効率化及び高感度化がし易くなる。また、樹脂組成物の低粘度化が可能になり、塗工時の塗膜平滑性等の薄膜塗工適性が向上する。
化合物(a3)は、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸1−プロピル、(メタ)アクリル酸2−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸iso−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリルiso−ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸(エトキシ化o-フェニルフェノール)、(メタ)アクリル酸1−ナフチル、(メタ)アクリル酸2−ナフチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチルメチル、(メタ)アクリル酸1−アントリル、(メタ)アクリル酸2−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリルメチル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート等の、1個のシクロアルカン骨格またはシクロアルケン骨格を有するか芳香族環を有する(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸3−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸2−(2−プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル、(メタ)アクリル酸(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、アクリル酸2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリルプロペン酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル;
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、4−(グリシジルオキシ)ブチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル等の酸素原子を有する複素環含有(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、(メタ)アクリル酸スルホメチル、(メタ)アクリル酸2−スルホエチル、(メタ)アクリル酸2−スルホプロピル、(メタ)アクリル酸3−スルホプロピル、(メタ)アクリル酸2−スルホブチル、(メタ)アクリル酸4−スルホブチル、(メタ)アクリル酸2−スルホブチル、(メタ)アクリル酸6−スルホヘキシル、(メタ)アクリル酸スルホオクチル、(メタ)アクリル酸スルホデシル、(メタ)アクリル酸スルホラウリル、(メタ)アクリル酸スルホステアリル等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリエチルアンモニウムサルフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸エステル類の金属塩やアンモニウム塩;
例えば、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシブチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシブチル、フェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチレンオキサイド(エチレンオキサイド付加モル数:4〜8)、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピレンオキサイド(プロピレンオキサイド付加モル数:4〜6)等のホスホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ブトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、(メタ)アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物などのアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロピルジオール、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオールジ、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル−1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2−エチル−1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン等の2官能(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3−プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリカプロラクトネート、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の3官能(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ1,2,3−プロパントリオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオール、等の多官能(メタ)アクリル酸エステル;
例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル;
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2−エチルヘキサン酸ビニル、アセトn−オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2−アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のアシル基を有する脂肪族系のビニル化合物類;
例えば、エチルビニルエーテル、1−プロピルビニルエーテル、2−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、iso−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−アミルビニルエーテル、n−ヘキシル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、iso−オクチルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、iso−ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテルなどの脂肪族ビニルエーテル;
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有エテニル系化合物;
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、(メタ)アリルアミノトリメチルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物;
例えば、ビニルスルホン酸、2−プロペニルスルホン酸、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸、ビニル硫酸等のアルケニル基含有スルホン酸;
例えば、ビニルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウム、ナトリウムビニルアルキルスルホサクシネート等の金属塩やアンモニウム塩;
2−メチル−2−プロペニルスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−メチレン(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ビニルメタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどの脂肪族系の(メタ)アクリルアミド;
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド;
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有エテニル系化合物類;
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、(メタ)アリルアミノトリメチルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、ビニルスルホン酸、2−プロペニルスルホン酸、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸、ビニル硫酸等のアルケニル基含有スルホン酸類;
例えば、ビニルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウム、ナトリウムビニルアルキルスルホサクシネート等の金属塩やアンモニウム塩類;
2−メチル−2−プロペニルスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−メチレン(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ビニルメタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどの脂肪族系の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド;
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert−ブチル−(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等のスルホン酸含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、クロトンニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニトリル、2−プロペンニトリル、(メタ)アクリル酸2−シアノエチルなどのニトリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物;
例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、カプリン酸(メタ)アリル、ラウリン酸(メタ)アリル、オクチル酸アリル、ヤシ油脂肪酸、ピバリン酸ビニル等の飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステル;
例えば、グリシジルシンナマート、アリルグリシジルエーテル、1,3−ブタジエンモノオキシラン等のグリシジル基含有ビニルエステル;
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2−エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn−オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物;
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド等のビニルエステル;
例えば、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどのジエン;
例えば、cis−コハク酸ジアリル、2−メチリデンコハク酸ジアリル、(E)−ブタ−2−エン酸ビニル、(Z)−オクタデカ−9−エン酸ビニル、(9Z,12Z,15Z)−オクタデカ−9,12,15−トリエン酸ビニル等の多官能の不飽和結合を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物;
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−テトラトアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−オクタトリアコンテン、1−テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテン−1,ポリペンテン−1,ポリ4−メチルペンテン−1等などのアルケン類等が挙げられる。化合物(a3)は、単独または2種類以上を併用できる。
化合物(a3)は、本発明の樹脂組成物をコート剤、あるいは接着剤として用いた場合、活性エネルギー線重合速度の観点から、2官能以上の(メタ)アクリル酸エステルを含むことが好ましい。
化合物(A)中の化合物(a1)、(a2)、(a3)の好ましい配合量は、化合物(A)全体を100質量%としたとき、
化合物(a1):10〜80質量%、化合物(a2):0〜20質量%、化合物(a3):20〜90質量%が好ましく、化合物(a1):20〜75質量%、化合物(a2):0〜10質量%、化合物(a3):25〜80質量%がより好ましい。
<α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)>
α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)(以下「化合物(B)」という)は、濡れ剤として機能する。一般的に濡れ剤は、親水部および疎水部を有する構造であり、界面活性機能を有する。その構造により、樹脂組成物と基材、または空気との界面に配向し、樹脂組成物の表面張力を下げ、濡れ性を向上させて、塗膜の平滑性向上やハジキ、凹凸、ピンホール、ユズハダ等の塗膜欠陥を防止できる。
公知の濡れ剤でも、樹脂組成物と基材の濡れ性を上げ、塗膜の平滑性を向上させることは可能である。しかし、濡れ剤は樹脂組成物と基材の界面に配向するため、接着阻害が生じ、大幅な接着力の低下を招くことがある。
そこで本発明で用いる化合物(B)は、化合物(A)と適度に不相溶なことが好ましい。ここで「適度に不相溶」とは「一部相溶する」ことを意味する。適度に不相溶であること、および界面活性機能により、化合物(B)は基材または空気との界面に配向する。但し、化合物(B)が、化合物(A)と全く相溶しない場合、硬化後の塗膜が白濁したり、ハジキ等の表面欠陥を生じる恐れがある。逆に、化合物(B)が、化合物(A)と完全に相溶する場合、濡れ剤が界面へ移行せず、濡れ剤として機能しなくなる恐れがある。
化合物(B)は、樹脂組成物の表面張力を下げる作用を有する。化合物(B)は、溶解度パラメーター(以下「SP値」という)が0.5以上異なる(メタ)アクリル酸エステル同士を2種類以上共重合して得ることがが好ましい。用いるSP値の低い(メタ)アクリル酸エステルを「疎水性(メタ)アクリル酸エステル」、SP値の高い(メタ)アクリル酸エステルを「親水性(メタ)アクリル酸エステル」というところ、疎水性(メタ)アクリル酸エステルは、炭素数が4〜14のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル、シリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびフッ素含有(メタ)アクリル酸エステルからなる群れから選択される少なくとも1種であることが好ましい。また、親水性(メタ)アクリル酸エステルは、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびオキシアルキレン基含有(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の化合物であることが好ましい。
なお、ここでSP値は次式で求められるものである。
SP値=(ΔH/V)1/2
但し、式中、ΔHはモル蒸発熱(J/モル)、Vはモル体積(cm3/モル)を表す。また、ΔHおよびVは、「POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,February,1974,Vol.14,No.2,Robert F. Fedors.(147〜154頁)」に記載の原子団のモル蒸発熱(△ei)の合計(ΔH)と、モル体積(△vi)の合計(V)を用いることができる。
炭素数4〜14のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルは、例えば、n‐ブチル(メタ)アクリレート、s‐ブチル(メタ)アクリレート、t‐ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n‐ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、へキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n‐オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどの単官能(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中でも炭素数4〜8のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルが、表面張力を下げる能力がより優れている点で好ましい。
炭素数4〜14のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルは炭素数4以上になり濡れ剤としての機能が向上する。また、炭素数14以下になると化合物(A)との相溶性が向上し、塗膜外観(樹脂層外観)がより向上する。
シリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルとは、シロキサン結合および(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。市販品でいうと、例えば、片末端に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、JNC社製:サイラプレーン(登録商標)FM−0711、FM−0721、FM−0725、FM−0701、FM−0701T、FM−0411、FM−0421、FM−0425、FM−DA11、FM−DA21、FM−DA26、信越化学工業社製:X−22−174DX、X−22−2426、X−22−2475、X−22−2404等が、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、JNC社製:サイラプレーン(登録商標)FM−7711、FM−7721、FM−7725、FM−3311、FM−3321、FM−3325、FM−4411、FM−4421、FM−4425等が挙げられる。これらの中でも片末端に(メタ)アクリロイル基を有するシリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルは、化合物(B)の合成時に分子量調整が容易で好ましい。
フッ素含有(メタ)アクリル酸エステルは、フルオロアルキル基等のフッ素および(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリルプロペン酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチルは、表面張力を下げる能力がより優れている点で好ましい。
水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルは、1個以上の水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルである。例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルは、表面張力を下げる能力がより優れている点で好ましい。
カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステルは、1個以上のカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステルである。、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4−アクリルアミドブタン酸、6−アクリルアミドヘキサン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有する、ポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸は、樹脂組成物の表面張力を低下させる作用が優れている点で好ましい。
オキシアルキレン基含有(メタ)アクリル酸エステルは、オキシエチレン基やオキシプロピレン基等のオキシアルキレン基および(メタ)アクリロイル基を有する化合物である。例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート;
メトキシエチレン(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシエチレン(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチレン(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート;、
メトキシプロピレン(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシプロピレン(メタ)アクリレート、エトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシプロピレン(メタ)アクリレート、ブトキジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート;
メトキシテトラメチレン(メタ)アクリレート、メトキシジテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラメチレン(メタ)アクリレート、エトキシジテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシテトラメチレン(メタ)アクリレート、ブトキシジテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコキシポリテトラメチレンエチレングリコール(メタ)アクリレート;
フェノキシエチレン(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート等のフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類;ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルキルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類等の1個の(メタ)アクリレート基を有する化合物;
例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の複数の(メタ)アクリレート基を有する化合物等が挙げられる。これらの中でも片末端にアルコキシ基を有するオキシアルキレン基含有(メタ)アクリル酸エステルは、樹脂組成物の表面張力を低下させる作用がより優れている点で好ましい。
化合物(B)は、疎水性(メタ)アクリル酸エステル、親水性(メタ)アクリル酸エステルおよび必要に応じてその他の(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。好ましい比率は、疎水性(メタ)アクリル酸エステルとして、炭素数4〜14のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルのみ使用する場合と、シリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび/またはフッ素含有(メタ)アクリル酸エステルを使用する場合とでは大きく異なる。
疎水性(メタ)アクリル酸エステルとして、炭素数4〜14のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルのみを使用する場合、好ましい質量比率は、炭素数4〜14のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル/親水性の(メタ)アクリル酸エステル/その他の(メタ)アクリル酸エステル=70〜99/1〜30/0〜50が塗膜の平滑性に優れ好ましい。
疎水性(メタ)アクリル酸エステルとして、シリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび/またはフッ素含有(メタ)アクリル酸エステルを使用する場合、好ましい質量比率はシリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルおよび/またはフッ素含有(メタ)アクリル酸エステル/親水性の(メタ)アクリル酸エステル/その他の(メタ)アクリル酸エステル=1〜30/70〜99/0〜50質量部の範囲であると、塗膜の平滑性に優れ好ましい。
化合物(B)は、α,β−不飽和二重結合基を有する化合物100質量部に対して、0.001〜20質量部程度の重合開始剤を用いて合成する。合成法は、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等が好ましく、溶液重合や塊状重合がより好ましい。
重合開始剤は、アゾ系化合物や有機過酸化物等が挙げられる。アゾ系化合物は、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)や2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
有機過酸化物は、例えば過酸化ベンゾイル、tert−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエートやtert−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等が挙げられる。
これらの中でも、分子量制御および分子量分布制御の観点から、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)およびジベンゾイルジオキシダンやtert−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートが好ましい。
重合反応の際、、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン、ならびにα−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。
化合物(B)を溶液重合で合成する場合、溶媒は、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールおよびグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等が挙げられる。溶剤は、単独または2種類以上を併用できる。溶媒の量は、重合条件、α,β−不飽和二重結合含有化合物の各成分の組成、得られる化合物(B)の粘度や濃度などを考慮して適宜決定すればよい。本発明の樹脂組成物を接着剤、またはコート剤に用いる場合には、溶媒を除去して使用することが好ましい。
化合物(B)を塊状重合法で成する場合、連鎖移動剤として、例えば、1−メルカプト−1,1−メタンジオール、1−メルカプト−1,1−エタンジオール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール(別名: 1−チオグリセロール)、2−メルカプト−1,3−プロパンジオール、2−メルカプト−1,2−プロパンジオール、2−メルカプト−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプト−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1−メルカプト−2,2−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メルカプトエチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール等の分子内に2つの水酸基と1つのチオール基とを有する化合物が挙げられる。連鎖移動剤は、単独または2種類以上を併用できる。、塊状重合での連鎖移動剤の量は、重合条件、α,β−不飽和二重結合含有化合物の各成分の組成、得られる化合物(B)の粘度や濃度等から適宜決定できる。また、溶媒の代わりに後述のポリオールを使用することもできる。
化合物(B)の重合条件は、重合方法に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。重合温度は、好ましくは室温〜180℃、より好ましくは40〜150℃ である。。
化合物(B)の二重結合当量は、500〜30000g/molが好ましい。500g/mol以上になると塗膜外観が向上し、接着性も向上する。また30000g/mol以下になると濡れ剤の機能がより向上する。
化合物(B)にα,β−不飽和二重結合基を導入する方法は、以下の方法が好ましい。
(1)α,β−不飽和二重結合基を有せず、水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基を有するアクリル系共重合体(b1)を得た後、水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基と反応可能な官能基およびα,β−不飽和二重結合基を有する化合物(b2)を反応する方法。
(2)1個および2個以上のα,β−不飽和二重結合基を有する化合物をリビング重合させることで、α,β−不飽和二重結合基の一部を残留させる方法。リビング重合と言ってもらわないとわかりません。
(3)α,β−不飽和二重結合基を有しないアクリル系共重合体を得た後、α,β−不飽和二重結合基を有する化合物をグラフト反応させる方法。
これらの中でも、上記方法(1)は、二重結合等量の制御が容易で好ましい。
アクリル系共重合体(b1)は、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合等の方法で合成できる。
上記方法(1)での水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基と反応可能な官能基は、例えば、水酸基と反応可能な官能基は、エポキシ基、イゾシアネート基、カルボキシル基、アルコキシシリル基、オキサゾリン基、酸無水物基、環状アミノ基等が挙げられる。カルボキシル基と反応可能な官能基は、水酸基、エポキシ基、イゾシアネート基、アルコキシシリル基、オキサゾリン基等が挙げられる。エポキシ基と反応可能な官能基は、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等が挙げられる。これらの中でも反応制御のし易さの面から水酸基と反応可能な官能基は、エポキシ基、イソシアネート基が好ましく、カルボキシル基と反応可能な官能基は、水酸基、エポキシ基、イゾシアネート基が好ましく、エポキシ基と反応可能な官能基は、水酸基、カルボキシル基が好ましい、なお、オキサゾリン基および酸無水物基とは、オキサゾリンおよび酸無水物の残基を意味する。
水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基と反応可能な官能基およびα,β−不飽和二重結合基を有する化合物(b2)は、例えば(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸2−(0−[1’−メチルプロピリデンアミノ]カルボキシアミノ)エチル、2−[(3,5−ジメチルピラゾリル)カルボニルアミノ]エチル(メタ)アクリレート、1,1−(ビス(メタ)アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。これらの中でも(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、2−イソシアネートエチル(メタ)アクリレートが反応制御が容易であり好ましい。
上記方法(1)における水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基を有するアクリル系共重合体(b1)を得た後、水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基と反応可能な官能基およびα,β−不飽和二重結合基を有する化合物(b2)を反応させる場合、触媒を添加できる。触媒は、アンモニア、3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、ルイス酸、ならびに錫,鉛,チタン,鉄,亜鉛,ジルコニウム,およびコバルト等を含有した有機金属化合物、金属ハロゲン化物等が使用できる。
さらに化合物(b2)のα,β−不飽和二重結合基を保護するため、ハイドロキノン、メトキシハイドロキノン等の重合禁止剤を用いることもできる。
化合物(B)は、重量平均分子量2000〜100000が必要であり、3000〜80000が好ましい。重量平均分子量が2000以上になると化合物(A)との適度な相溶性が得られるため濡れ剤として機能する。また重量平均分子量が100000以下になると化合物(A)と相溶し易くなり塗膜外観、塗工適性が向上する。
本発明の樹脂組成物は、樹脂組成物中、化合物(B)を0.001〜2質量%含有すると基材との濡れ性が向上し、膜外観、塗工適性がより向上する。なお、化合物(B)の含有量は、0.005〜1質量%がより好ましく、0.01〜0.5質量%がさらに好ましい。
含有量が0.001質量%より少ないと、濡れ性が向上せず表面平滑性や塗膜欠陥が改善されない恐れがある。含有量が2質量%より多いと、硬化後の膜が白濁したり基材密着性が低下する恐れがある。
本発明では、化合物(B)を含有させることにより樹脂組成物の表面張力を化合物(A)の表面張力より下げることができるが、化合物(A)の表面張力よりも樹脂組成物の表面張力が1〜15mN/m低いことが好ましく、2〜12mN/m低いことがより好ましい。樹脂組成物と化合物(A)との表面張力の差が1mN/m以上になると濡れ性が向上し塗膜外観、塗工適性が向上する。また、15mN/m以下になると塗膜外観および基材密着性がより向上する。
<オリゴマー>
本発明の樹脂組成物は、任意成分としオリゴマーを含むことができる。オリゴマーは、重量平均分子量が500〜100000であるポリエステル系オリゴマー(d1)、ポリウレタン系オリゴマー(d2)およびポリエポキシ系オリゴマー(d3)からなる群から選択される1種以上の化合物が好ましい。オリゴマー(d1〜d3)の配合により、樹脂組成物をコート剤や接着剤として使用した時に、が向上し、硬化収縮性を抑制できる。また樹脂層の耐熱性又は耐湿熱性を向上させることが容易となる。
オリゴマー(d1〜d3)は、α,β−不飽和二重結合基を1個以上有することが好ましく、2個以上がより好ましい。
ポリエステル系オリゴマー(d1)を得る方法は、例えば(1)多塩基酸と多価アルコールを重縮合して得られるポリエステルの末端あるいはポリエステル鎖中の水酸基と、分子内に1個以上のカルボキシル基を有するα,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物(例えば(メタ)アクリル酸、マレイン酸)とのエステル反応により合成する方法。(2)ポリエステルの末端あるいはポリエステル鎖中のカルボキシル基と、前述の化合物(c1)(例えば(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等)とのエステル反応により合成する反応が好ましい。また、ポリエステルオリゴマー(d1)は、酸無水物と(メタ)アクリル酸グリシジルと少なくとも1個の水酸基を有する化合物とを反応させた化合物も好ましい。なお多塩基酸は、多塩基酸無水物を含む。
多塩基酸は、脂肪族系、脂環族系、及び芳香族系が挙げられる。脂肪族系多塩基酸は、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、スベリン酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等ならびにその無水物が挙げられる。また無水コハク酸の誘導体(メチル無水コハク酸物、2,2−ジメチル無水コハク酸、ブチル無水コハク酸、イソブチル無水コハク酸、ヘキシル無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、フェニル無水コハク酸等)、無水グルタル酸の誘導体(無水グルタル酸、3−アリル無水グルタル酸、2,4−ジメチル無水グルタル酸、2,4−ジエチル無水グルタル酸、ブチル無水グルタル酸、ヘキシル無水グルタル酸等)、無水マレイン酸の誘導体(2−メチル無水マレイン酸、2,3−ジメチル無水マレイン酸、ブチル無水マレイン酸、ペンチル無水マレイン酸、ヘキシル無水マレイン酸、オクチル無水マレイン酸、デシル無水マレイン酸、ドデシル無水マレイン酸、2,3−ジクロロ無水マレイン酸、フェニル無水マレイン酸、2,3−ジフェニル無水マレイン酸等)等の無水物誘導体も挙げられる。.
脂環族系多塩基酸は、脂環族ジカルボン酸としては、例えば、ダイマー酸、シクロプロパン−1α,2α−ジカルボン酸、シクロプロパン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロプロパン−1β,2α−ジカルボン酸、シクロブタン−1,2−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3α−ジカルボン酸、(1R)−シクロペンタン−1β,2α−ジカルボン酸、trans−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,2β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,3β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1S,2S)−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,1−シクロヘプタンジカルボン酸、クバン−1,4−ジカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和脂環属ジカルボン酸や、1−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロペンテン−1,3−ジカルボン酸、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、2−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,3−ジカルボン酸、2,5−ヘキサジエン−1α,4α−ジカルボン酸等の環内に不飽和二重結合が1もしくは2個有した不飽和脂環族ジカルボン酸、ならびにこれらの酸無水物が挙げられる。
ヘキサヒドロ無水フタル酸の誘導体(3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸)、テトラヒドロ無水フタル酸の誘導体(1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸等)等の水素添化した無水フタル酸誘導体も脂環族ジカルボン酸無水物として利用できる。
芳香族系多塩基酸は、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、2,2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4´−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、1,2−アズレンジカルボン酸、1,3−アズレンジカルボン酸、4,5−アズレンジカルボン酸、(−)−1,3−アセナフテンジカルボン酸、1,4−アントラセンジカルボン酸、1,5−アントラセンジカルボン酸、1,8−アントラセンジカルボン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸、1,2−フェナントレンジカルボン酸、4,5−フェナントレンジカルボン酸、3,9−ペリレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、無水フタル酸、4−メチル無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられる。
さらに、無水クロレンド酸、無水ヘット酸、ビフェニルジカルボン酸無水物、無水ハイミック酸、エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−4,5−イソベンゾフランジカルボン酸無水物等も多塩基酸として使用可能である。
多価アルコールは、数平均分子量(Mn):約50〜500の比較的低分子量のポリオールや、数平均分子量(Mn):500を超え30,000以下の比較的高分子量のポリオールが好ましい。
比較的低分子量のポリオールは、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール(付加モル数10以下)、ポリオキシプロピレングリコール(付加モル数10以下)、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等の脂肪族又は脂環族ジオール;
例えば、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、ビスフェノールにアルキレンオキサイドを付加させた付加型ビスフェノール等の芳香族ジオール類等が挙げられる。
比較的高分子量のポリオールは、例えば、高分子量ポリエステルポリオール、高分子量ポリアミドポリオール、高分子量ポリカーボネートポリオール、高分子量ポリウレタンポリオールが挙げられる。なお高分子量ポリカーボネートポリオールは、上記比較的低分子量のジオールと炭酸エステル又はホスゲンとの反応によって得られる。
高分子量ポリエステルポリオールは、例えば、東洋紡績社製のバイロンシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPシリーズ、協和発酵ケミカル社製のキョーワポールシリーズが挙げられる。
高分子量ポリアミドポリオールの市販品は、富士化成工業社製のTPAE617等が挙げられる。
高分子量ポリカーボネートポリオールの市販品は、例えば、パーストープ社製のオキシマーN112、旭化成ケミカルズ社製のPCDLシリーズ、クラレ社製のクラレポリオールPMHCシリーズ、クラレポリオールCシリーズ等が挙げられる。
高分子量ポリウレタンポリオールの市販品は、例えば、東洋紡績社製のバイロンURシリーズ、三井化学ポリウレタン社製のタケラックE158(水酸基価=20,酸価<3)、タケラックE551T(水酸基価=30,酸価<3)、及び、タケラックY2789(水酸基価=10,酸価<2)等が挙げられる。
その他、ポリカプロラクトンジオール、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)ジオール、ポリバレロラクトンジオール等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール等も、上記高分子量ポリオールに含まれる。
ポリウレタン系オリゴマー(d2)は、少なくとも1個以上のイソシアネート基を有する化合物と前記化合物(c1)を反応させて得られる化合物、または少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物と前記ポリオールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと前記化合物(c1)を反応させて得られる化合物、または少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物とポリオールとを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと、更に少なくとも1個以上のアミノ基を有する化合物とを反応させて得られる末端イソシアネート基のウレタンプレポリマーと前記化合物(c1)とを反応させて得られる化合物である。なお、イソシアネート基とアミノ基とを反応させて得られるウレア結合基を含有した化合物もポリウレタン系オリゴマー(d2)に含む。
少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物としては、単官能ポリイソシアネート、及び多官能イソシアネートが挙げられる。これらは、それぞれ、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
単官能ポリイソシアネートは、例えば、メチルイソシアネート、エチルイソシアネート、プロピルイソシアネート、ブチルイソシアネート、オクチルイソシアネート、デシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネート、ステアリルイソシアネート、シクロヘキシルイソシアネート、フェニルイソシアネート、ベンジルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、p−ニトロフェニルイソシアネート、2−クロロエチルイソシアネート、2,4−ジクロロフェニルイソシアネート、3−クロロ−4−メチルフェニルイソシアネート、トリクロロアセチルイソシアネート、クロロスルホニルイソシアネート、(R)−(+)−α−メチルベンジルイソシアネート、(S)−(−)−α−メチルベンジルイソシアネート、(R)−(−)−1−(1−ナフチル)エチルイソシアネート、(R)−(+)−1−フェニルエチルイソシアネート、(S)−(−)−1−フェニルエチルイソシアネート、p−トルエンスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
多官能イソシアネートのうち、芳香族ポリイソシアネートは、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4’−MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(別名:2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートは、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HMDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートは、例えば、2,4−ジイソシアネート−1−メチル−ベンゼン(別名:2,4−TDI)、2,6−ジイソシアネート−1−メチル−ベンゼン(別名:2,6−TDI)、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:m−XDI)、1,4−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:p−XDI)、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:2,2−MDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4−MDI)、1,3−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,3−NDI)、1,5−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,5−NDI)等が挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートは、例えば、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(別名:水添MDI)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等が挙げられる。
また、(d2)成分の一部として、上記、ポリイソシアネートの2−メチルペンタン− 2,4−ジオールやトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。例えばポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、及びこれらのポリイソシアネート変性物等が好ましい。なお、ポリイソシアネート変性物は、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。
アミノ基を有するアミンは、例えば、ミノメタン、アミノエタン、1−アミノプロパン、2−アミノプロパン、1−アミノブタン、2−アミノブタン、1−アミノペンタン、2−アミノペンタン、3−アミノペンタン、イソアミルアミン、1−アミノヘキサン、1−アミノヘプタン、2−アミノヘプタン、2−オクチルアミン、1−アミノノナン、1−アミノデカン、1−アミノドデカン(ラウリルアミン)、1−アミノトリデカン、1−アミノヘキサデカン、1−アミノテトラデデカン(ミリスチルアミン)、1−アミノペンタデカン、セチルアミン、オレイルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、アリルアミン、ステアリルアミン、アミノシクロプロパン、アミノシクロブタン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノシクロドデカン、1−アミノ−2−エチルヘキサン、1−アミノ−2−メチルプロパン、2−アミノ−2−メチルプロパン、3−アミノ−1−プロペン、3−アミノメチルヘプタン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、2−エチルヘキシロキシプロピルアミン、3−デシロキシプロピルアミン、3−ラウリロキシプロピルアミン、3−ミリスチロキシプロピルアミン、2−アミノメチルテトラヒドロフラン、アニリン、o−アミノトルエン、m−アミノトルエン、p−アミノトルエン、o−ベンジルアニリン、p−ベンジルアニリン、1−アニリノナフタレン、1−アミノアントラキノン、2−アミノアントラキノン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、5−アミノイソキノリン、o−アミノジフェニル、4−アミノジフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、o−アミノアセトフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、ベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、フェネシルアミン、p−メトキシフェネシルアミン、p−アミノアゾベンゼン、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、アリルアミン等の1級アミン;
例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンエタノール、4−ピペリジノール、ピロリジン、3−アミノピロリジン、、3−ピロリジノール、ジアミルアミン、ジアリルアミン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジココアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキルアミン、ジステアリルアミン等の2級アミン;
エチレンジアミン、プロピレンジアミン[別名:1,2−ジアミノプロパン又は1,2−プロパンジアミン]、トリメチレンジアミン[別名:1,3−ジアミノプロパン又は1,3−プロパンジアミン]、テトラメチレンジアミン[別名:1,4−ジアミノブタン]、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、ペンタメチレンジアミン[別名:1,5−ジアミノペンタン]、ヘキサメチレンジアミン[別名:1,6−ジアミノヘキサン]、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ダイマージアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ポリオキシアルキレングリコールジアミン(アルキレングリコールの付加モル数は2〜50の任意の整数)、フェニレンジアミン、、キシリレンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス−(sec−ブチル)ジフェニルメタン、グルタミン、アスパラギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、ジアミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸等二つの1級アミノ基有するジアミン;
例えば、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、及びN,N’−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン、ピペラジン等の二つの2級アミノ基有するジアミン;
例えば、N−メチルエチレンジアミン[別名:メチルアミノエチルアミン]、N−エチルエチレンジアミン[別名:エチルアミノエチルアミン]、N−メチル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−メチル−1,3−ジアミノプロパン又はメチルアミノプロピルアミン]、N,2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロピルエチレンジアミン[別名:イソプロピルアミノエチルアミン]、N−イソプロピル−1,3−ジアミノプロパン[別名:N−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン又はイソプロピルアミノプロピルアミン]、及びN−ラウリル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−ラウリル−1,3−ジアミノプロパン又はラウリルアミノプロピルアミン]、トリエチルテトラミン、ジエチレントリアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、(2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン等の1級及び2級アミノ基を有するポリアミン;
例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、炭酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、チオカルボジヒドラジド、オキサリルジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等のヒドラジド;
例えば、その他、ピリジン、モルホリン、N−メチルモルホリン、ピロリジン、ピペリジン、N−メチルピペリジン、ジメチルオキサゾリン、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルイソプロパノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等が挙げられる。
また、ポリウレタン系オリゴマー(d2)を合成する際、触媒を使用できる。触媒の使用により反応速度が向上する。触媒は、例えばアンモニア、3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、ルイス酸、錫,鉛,チタン,鉄,亜鉛,ジルコニウム,コバルト等を含有した有機金属化合物、金属ハロゲン化物等が挙げられる。
ポリエポキシ系オリゴマー(d3)は、グリシジル基を有する化合物とヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により得られる化合物であり、実質的にグリシジル基を有さず、かつα,β−不飽和二重結合基含有化合物を有する化合物である。ポリエポキシ系オリゴマー(d3)の代表例としてビスフェノール型、エポキシ化油型、フェノールノボラック型、脂環型が挙げられる。ビスフェノール型ポリエポキシ系オリゴマーは、ビスフェノール類とエピクロルヒドリンとを反応させたビスフェノール型ジグリシジルエーテルと(メタ)アクリル酸などの分子内に1個以上のカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物とを反応させて得る。
エポキシ化油ポリエポキシ系オリゴマーは、エポキシ化された大豆油等の油と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により合成できる。ノボラック型ポリエポキシ系オリゴマーは、ノボラック型エポキシ樹脂と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により合成できる。脂環型ポリエポキシ系オリゴマーは、脂環型エポキシ樹脂と、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、マレイン酸などの分子内に1個以上の水酸基やカルボキシル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物との反応により合成できる。
本発明の樹脂組成物は、オリゴマーの中でポリウレタン系オリゴマー(d2)を含むことが好ましい。例えば、樹脂組成物を接着剤等の用途で使用する場合、硬化物の弾性及び柔軟性は、上記オリゴマー中の結合基に依存して変化する傾向がある。上記結合基がエステル又はエーテル基である場合、優れた柔軟性を得ることが容易である。しかし、弾性が低く、及び耐加水分解性も低い傾向がある。一方、上記成分(d2)を使用した場合、ウレタン結合に基づき、弾性と柔軟性とのバランスをとることが容易である。また、上記成分(d2)は、耐加水分解性も良好であるため、耐水性や耐湿熱性がより向上する。
オリゴマーは、化合物(A)および化合物(B)の合計100質量部に対して、1〜250質量部を配合することが好ましく、1〜100質量部がより好ましい。オリゴマーを1質量部以上にすると凝集力がより向上し、。耐熱性や耐湿熱性も向上する。また、250質量部以下にすると樹脂組成物を接着剤やコート剤として使用した場合に、硬化収縮を高度に抑制することが容易となる。
<活性エネルギー線重合開始剤(E)>
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、活性エネルギー線重合開始剤(E)を含んでもよい。活性エネルギー線重合開始剤(E)を使用することによって、重合反応を促進できる。本発明において活性エネルギーは、紫外線が好ましい。活性エネルギー線重合開始剤(E)は、ラジカル重合開始剤(e1)およびカチオン重合開始剤(e2)が好ましい。
ラジカル重合開始剤(e1)は、例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、キサントフルオレノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4−オキサントン、カンファーキノン、及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン等が挙げられる。市販品は、例えば、イルガキュアー184,907,651,1700,1800,819,369,261、DAROCUR−TPO(2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド)、ダロキュアー1173(BASF社製)、エザキュアーKIP150、TZT(日本シイベルヘグナー社製)、カヤキュアBMS、カヤキュアDMBI(日本化薬社製)等が挙げられる。また、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有するラジカル重合開始剤もラジカル重合開始剤(e1)に含む。
カチオン重合開始剤(e2)は、例えば、UVACURE1590(ダイセル・サイテック社製)、CPI−110P(サンアプロ社製)等のスルホニウム塩系カチオン開始剤、IRGACURE250(BASF社製)、WPI−113(和光純薬社製)、及びRp−2074(ローディア・ジャパン社製)等のヨードニウム塩系カチオン開始剤が挙げられる。
活性エネルギー線重合開始剤(E)は、単独または2種類以上を併用できる。活性エネルギー線重合開始剤(E)は、樹脂組成物100質量部に対して、0.1〜20質量部が好ましく、は0.5〜10質量部がより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、実質的に有機溶剤を含まないことが好ましく、有機溶剤を全く含まないことが好ましい。しかし、活性エネルギー線重合開始剤(E)は重合性成分に難溶性のことが多いため、活性エネルギー線重合開始剤(E)を溶解するため少量の有機溶剤(樹脂組成物中の5質量%以下程度)は含むことができる。
<増感剤>
活性エネルギー線重合開始剤(E)の反応性を高めるため活性エネルギー線の増感剤を併用できる。増感剤は、例えば、ベンゾフェノン誘導体、カルコン誘導体、ジベンザルアセトン等の不飽和ケトン誘導体、ベンジル、カンファーキノン等の1,2−ジケトン誘導体、ベンゾイン誘導体、フルオレン誘導体、ナフトキノン誘導体、アントラキノン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、キサントン誘導体、チオキサントン誘導体、クマリン誘導体、ケトクマリン誘導体、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、オキソノ−ル誘導体等のポリメチン色素、アクリジン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、オキサジン誘導体、インドリン誘導体、アズレン誘導体、アズレニウム誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、テトラフェニルポルフィリン誘導体、トリアリールメタン誘導体、テトラベンゾポルフィリン誘導体、テトラピラジノポルフィラジン誘導体、フタロシアニン誘導体、テトラアザポルフィラジン誘導体、テトラキノキサリロポルフィラジン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、サブフタロシアニン誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、テトラフィリン誘導体、アヌレン誘導体、スピロピラン誘導体、スピロオキサジン誘導体、チオスピロピラン誘導体、金属アレーン錯体、有機ルテニウム錯体等が挙げられる。、その他さらに具体例には大河原信ら編、「色素ハンドブック」(1986年、講談社)、大河原信ら編、「機能性色素の化学」(1981年、シーエムシー)、池森忠三朗ら編、「特殊機能材料」(1986年、シーエムシー)に記載された色素や増感剤も挙げられる。色素は、紫外から近赤外域にかけての光に対して吸収を示す化合物が増感剤として使用できる。増感剤は単独または2種類以上を併用できる。
増感剤の中でチオキサントン誘導体は、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等を挙げることができ、ベンゾフェノン類としては、ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4,4’−ジメチルベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。クマリン誘導体は、クマリン1、クマリン338、クマリン102等が挙げられる。、ケトクマリン誘導体は、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)等が挙げられる。
増感剤は、活性エネルギー線重合開始剤(E)100質量部に対して、0.01〜100質量部を用いることが好ましく、0.1〜60質量部がより好ましい。なお、塗膜の黄変を重視する場合、不使用が好ましい。
<カチオン重合性化合物(F)>
本発明の樹脂組成物は、任意成分としてカチオン重合性化合物(F)を含んでもよい。カチオン重合性化合物(F)を含むことで、樹脂組成物をコーティング剤や接着剤として使用した時に、活性エネルギー線照射による異種重合硬化が可能なるため、硬化物が相分離構造を形成できる。これにより塗膜(樹脂層)の弾性と応力緩和性やクリープ特性を制御しやすいため、適度な弾性や可撓性維持と硬化収縮抑制をより向上させることができる。また、硬化収縮が大きいことに起因する硬化塗膜の外観不良を改善できる。さらに樹脂層の耐熱性又は耐湿熱性を向上できる。
カチオン重合性化合物(F)は、酸触媒によりカチオン重合する官能基を少なくとも1種以上を含む化合物である。カチオン重合性化合物(F)は、活性エネルギー線による反応性の面で、環状ヘテロ化合物が好ましい。環状ヘテロ化合物の中でも環状エーテル基を1つ以上有する化合物が好ましい。また、上記化合物(C)の中でのビニルエーテル化合物もカチオン重合をするため、使用可能できる。
環状ヘテロ化合物は、3員環状エーテル基を有する環状ヘテロ化合物であるエポキシ基含有化合物(f1)、4員環エーテルであるオキセタニル基含有化合物(f2)や5員環以上の環状エーテル化合物(f3)、2個以上の酸素又は酸素以外のヘテロ基を有する化合物(f4)が好ましい。
エポキシ基含有化合物(f1)は、例えば、オキシラン、メチルオキシラン、フェニルオキシラン、1,2−ジフェニルオキシラン、メチリデンオキシラン、オキシラニルメチル、オキシラニルメタノール、オキシランカルボン酸、(クロロメチル)オキシラン、(ブロモメチル)オキシラン、オキシラニルアセトニトリル、2,2’−(ジメチルメチレン)ビス[(p−フェニレン)オキシメチレン]ビスオキシラン、2,2’−[メチレンビス(2,1−フェニレンオキシメチレン)]ビスオキシラン等のオキシラン化合物、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミン等のオキシラン環の水素原子がメチレン結合基やメチン結合基が置換されているエポキシ基含有化合物;
例えば、2−(シクロヘキシルメチル)オキシラン、2−エトキシ−3−(シクロヘキシルメチル)オキシラン、[(シクロヘキシルオキシ)メチル]オキシラン、1,4−ビス(オキシラニルメトキシメチル)シクロヘキサン、2,2’−[(1−メチルエチリデン)ビス(4,1−シクロヘキサンジイルオキシメチレン)]ビスオキシラン、2−[{4−(オキシラン−2−イルメトキシ)シクロヘキシル}メトキシ]オキシラン等のシクロアルカン環を有するエポキシ基含有化合物;
例えば、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、3−メチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメタノール、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−メトキシメチル、3−{(2−エチルヘキシル)オキシ}−2−ヒドロキシプロピル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン3−カルボキシレート、7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−1−オールアセテート、5,8,8−トリメチル−3−オキサトリシクロ[5.1.0.02,4]オクタン、α,α,6−トリメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−メタノールアセテート、β,6−ジメチル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−エタノールアセテート、ピペリトンオキサイド、3−カレンオキサイド、α−テルピネオールオキサイド、3−(チイラン−2−イル)−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、6−メチル−3−イソプロピル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−オール、3,4−オキシランシクロヘキシルメチル 3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、(1s,4s)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、(1R,4S)−2−メチル−−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、(1R,2S,4S,5S)−3−オキサビシクロ[3.2.1.02,4]オクタン、エチレンビス(3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチル) アジペート、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)アジペート、ビス(3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキシルメチル) アジペート、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)カーボネート、ジエチレングリコールビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチルエーテル)、エチレングリコールビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチルエーテル)、2,3,14,15−ジオキシラン−7,11,18,21−テトラオキサトリスピロ−[5.2.2.5.2.2]ヘンイコサン(また、3,4−オキシランシクロヘキサンスピロ−2’,6’−ジオキサンスピロ−3’’,5’’−ジオキサンスピロ−3’’’,4’’’− オキシランシクロヘキサンとも命名できる化合物)、4−(3,4−オキシランシクロヘキシル)−2,6−ジオキサ−8,9−オキシランスピロ[5.5]ウンデカン、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ビス−2,3−オキシランシクロペンチルエーテル、およびジシクロペンタジエンジオキサイド等の芳香環を有しない脂環族系エポキシ基含有化合物;
例えば、3−フェニル−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、4−エチルフェニル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、ベンジル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、4−エチルフェニル7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−3−3フェノキシプロピル7−キサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート、1,2−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1,3−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1,4−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1−フェニルエタン−1,2−ジイルビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、O’3,O3−1,4−フェニレンビス(メチレン)4−ジブチルビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3、4−ジカルボキシレート)、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)イソフタレート、ビス[2−{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボニル)オキシ}エチル]テレフタレート、1,2−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、1,3−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、1,4−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、[{プロパン−2,2−ジイルビス(4,1−フェニレン)}ビス(オキシ)]ビス(エタン−2,1−ジイル)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)等の芳香環を有する脂環族系エポキシ基含有化合物等が挙げられる。
オキセタニル基含有化合物(f2)としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ベンゼン、ジ(1−エチル−3−オキセタニル)メチルエーテル、3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、フェノールノボラックオキセタン、3‐エチル−{(3−トリエトキシシリルプロポキシ)メチル}オキセタン等が挙げられる。
5員環以上の環状エーテル化合物(f3)としては、例えば、2−メチルテトラヒドロフラン、2,5−ジエトキシテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン−2,2−ジメタノール3−メチル−2,4(3H、5H)−フランジオン、2,4−ジオキソテトラヒドロフラン−3−カルボキシラート、プロパン酸1,5−ジ(テトラヒドロフラン−2−イル)ペンタン−3−イル、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸無水物、メトキシテトラヒドロピラン、2−(プロパジエニルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン、2−(テトラヒドロフルフリルオキシ)テトラヒドロピラン、N−(2,6−ジオキソテトラヒドロ−2H−ピラン−3−イル)フタルイミド、3−[3−ヒドロキシプロピル]オキシ]オキセパン、(2R,3R)−2−メチル−3−(ベンジルオキシメチル)オキセパン−3−オール、5−クロロ−2−(2−フェニルエチル)オキセパン等が挙げらる。
2個以上の酸素又は酸素以外のヘテロ基を有する化合物(f4)は、環状エステル化合物、環状ホルマール化合物、環状カーボネート化合物、含フッ素環状化合物等が挙げられる。環状エステル化合物は、ラクトンが挙げられる。環状ホルマール化合物は、ジオキソラン、ジオキサン、トリオキサン等が挙げられる。これらの中でも、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン、1,3−ジオキソラン、1,2−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、1,3,5−トリオキサン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、グリセリンカーボネート等が反応性の点で好ましい。
カチオン重合性化合物(F)は、単独または2種類以上を併用できる。
カチオン重合性化合物(F)は、立体歪みが大きく、求核的開環反応を起こしやすいため、重合硬化時に架橋密度の向上による凝集力が向上し易いエポキシ基含有化合物(f1)、オキセタニル基含有化合物(f2)が好ましい。
本発明の樹脂組成物の一実施形態では、化合物(A)および(B)の総量を100質量部として、カチオン重合性化合物(F)が1〜350質量部の配合量であることが好ましい。より好ましくは、1〜150質量部の範囲である。カチオン重合性化合物(F)を1質量部以上とすることによって、凝集力の不足を改善することができ、耐熱性や耐湿熱性といった特性の改善が容易となる。一方、カチオン重合性化合物(F)を350質量部以下とすることによって、樹脂組成物をコート剤や接着剤として使用した場合に、硬化収縮の低減に効果を得ることが容易となる。
本発明の樹脂組成物は、課題を解決できる範囲内であれば、各種添加剤(Q)を適宜配合できる。例えば、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、及び着色向上等の観点から、有機又は無機の充填剤を配合できる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、及び染顔料等の材料から構成される。また、充填剤の形状は、例えば、粒子状及び繊維状等が好ましい。またさらにシランカップリング剤、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、酸素除去剤、還元剤、連鎖移動剤、重合促進剤、カブリ防止剤、退色防止剤、ハレーション防止剤、蛍光増白剤、界面活性剤、着色剤、増量剤、発泡剤、消泡剤、防カビ剤、熱重合防止剤、帯電防止剤、磁性体を配合できる。
本発明の樹脂組成物は、分子量500未満であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)と、重量平均分子量が2000〜100000であるα,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)を配合後、均一に混合することで作製できる。攪拌・混合は、減圧装置を備えた1軸または多軸エクストルーダー、ニーダー、ディソルバーのような公知の機器を使用できる。攪拌・混合の温度は、通常10〜60℃程度である。
本発明の樹脂組成物は、実質的に有機溶剤を含まないことが好ましいが、課題が解決できる範囲であれば水や有機溶剤を含有できる。有機溶剤は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の炭化水素が挙げられる。
本発明の樹脂組成物は、塗膜平滑性や樹脂硬化物の寸法安定性の面で、25℃の粘度が1〜2000mPa・sでが好ましく、10〜1500mPa・sがより好ましく、20〜1000mPa・sがさらに好ましい。
本発明の樹脂組成物は、使用用途によるが0.1〜6μmの膜厚の樹脂層を形成することが好ましい。この場合、樹脂組成物の粘度は、1〜1500mPa・sの範囲が好ましく、10〜1300mPa・sの範囲がより好ましく、20〜1000mPa・sの範囲がさらに好ましい。上記粘度が1500mPa・s以下の場合、塗工によって基材上に0.1〜6μmの薄膜を容易に形成することができ、透過率等の光学的特性を高めることも容易である。一方、粘度が1mPa・s以上の場合、樹脂組成物から形成する樹脂層の膜厚を制御することが容易である。
次に、活性エネルギー線重合性樹脂組成物の塗工プロセスについて説明する。
本発明の樹脂組成物は、好ましくは、コート剤又は接着剤の用途で使用される。代表的に、樹脂組成物は、常法にしたがい適当な方法で、基材の片面、または両面に塗工され、次いで活性エネルギー線照射により重合硬化することで、樹脂層を形成する。したがって、本発明の一実施形態は、後述の基材(G)と、該基材(G)の少なくとも一方の面に設けられた樹脂層とを有する積層体である。本実施形態において、樹脂層の膜厚は、積層体の用途に応じて設定される。
例えば、上記樹脂組成物を、例えば後述のハードコートフィルム、又はプリズムシート等の光学素子用積層体の用途で使用する場合は、上記樹脂組成物を薄膜塗工する。塗工によって形成される上記樹脂層の厚さは、0.1〜6μmが好ましく、0.1μm〜3μmがより好ましい。樹脂層の厚さを0.1μm以上にすることによって、樹脂組成物をコート剤又は接着剤として使用した場合に、十分な密着性又は接着力を得ることが容易である。
また、上記樹脂組成物を、加飾フィルム(タッチパネル用充填シートを意味する)等の光学素子用積層体の用途で使用する場合は、上記樹脂組成物を厚膜塗工する。塗工によって形成される上記樹脂層の厚さは、6〜300μmが好ましく、20μm〜250μmがより好ましい。樹脂層の厚さを6μm以上にすることによって、樹脂組成物をコート剤又は接着剤として使用した場合に、タッチパネルの充填機能に加えて、十分な応力緩和性やクリープ特性を得ることが容易である。一方、樹脂組成物層の厚さを300μm以下にすることによって、スジ引き等の塗工性の低下を抑制することが容易である。
上記樹脂組成物の塗工方法は、特に制限はない。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーター、リップコーター、コンマコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター等の様々な塗工装置を使用できる。また、薄膜塗工又は厚膜塗工等の形態についても、用途に応じて、特に制限なく、選択することができる。
本発明の樹脂組成物は、公知の方法によって基材(G)上に塗布し、次いで、形成された塗布層に活性エネルギー線を照射することによって、α,β−不飽和結合基を有する化合物の重合反応が進行し、硬化物を形成する。本発明の一実施形態において、活性エネルギー線は、紫外線を含む、150〜550nm波長域の光エネルギーを主体とすることが好ましい。このよう光エネルギーを提供する適切な光源として、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、LEDランプ、キセノンランプ、及びメタルハライドランプなどが挙げられる。その他、本発明の別の実施形態では、レーザー光線、X線及び電子線などを露光用の活性エネルギー線として利用することもできる。
活性エネルギー線の照射強度は、0.1〜500mW/cm2であることが好ましい。照射強度と照射時間の積として表される積算照射量は、0.1〜5000mJ/cm2であることが好ましい。本発明による上記樹脂組成物は、1000mJ/cm2未満の低い積算照射量であっても良好に重合化が進行する。
基材(G)は、木材、金属板、プラスチック板、フィルム状基材、ガラス板、紙加工品等であってよく、これらを特に制限なく使用することができる。また、基材(G)越しに活性エネルギー線を照射して樹脂層を硬化させる場合は、プラスチック板、フィルム状基材、ガラス板等の素材を用いることが好ましい。前記フィルム状基材は、透明フィルム(H)が好ましい。透明フィルム(H)を使用すると積層体は、光学用途で好適に使用することができる。良好な光学特性を得る観点から、透明フィルム(H)は、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、及び等方性等の光学特性に優れる熱可塑性樹脂から構成されていることが好ましい。
透明フィルム(H)は、例えば、ポリビニルアルコールフィルム、ポリトリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系フィルム、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリノルボルネン系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリビニル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリイミド系フィルム、並びにポリオキシラン系フィルムなどが挙げられる。
フィルム状基材である透明フィルムの片面に本発明の樹脂組成物を塗工し、別の透明フィルムを樹脂組成物層の表面に積層し、更にこの積層体の片面や両面に樹脂組成物を塗工し、更に別の透明フィルム、ガラス、あるいは透明成形体に積層することによって、積層体を得ることができる。
本発明の樹脂組成物をコート剤として使用する場合、活性エネルギー線重合反応は、樹脂組成物を片面、あるいは両面の塗工時に活性エネルギー線を照射して進行するが、部材を積層した後に活性エネルギー線を照射して重合反応を進めることが好ましい。この際、上記基材(G)は、木材、金属板、プラスチック板、フィルム状基材、ガラス板、紙加工品等であってよく、これらを特に制限なく使用することができる。
本発明の樹脂組成物を接着剤として使用する場合、活性エネルギー線重合反応は、樹脂組成物の塗工時、あるいは積層する際、さらには積層した後に活性エネルギー線を照射して進行するが、積層した後に活性エネルギー線を照射して重合反応を進めることが好ましい。この際、上記基材(G)は、活性エネルギー線の照射によって重合反応を進行させるために、活性エネルギー線を透過し易い材料から構成する必要がある。上記基材(G)として、特に、透明フィルム(H)、又は透明ガラス板を使用することが好ましい。但し、一方の基材として、透明フィルム又は透明ガラス板を使用すれば、他方の基材として活性エネルギー線が透過し難い基材、例えば、木材、金属板、プラスチック板、紙加工品等の材料からなる基材を使用することもできる。この場合、透明フィルム(H)又は透明ガラス板側から活性エネルギー線を照射することによって、樹脂組成物の重合硬化を行うことが可能である。
本発明の積層体は、基材(G)と樹脂組成物から形成された(重合硬化物である)樹脂層を備えている。前記樹脂層は、活性エネルギー線の照射によって樹脂組成物が重合硬化することで形成されたものであり、概ね−80℃〜150℃のガラス転移温度(以下、Tgという)を有する。上記積層体の打ち抜き加工性や折り曲げ性の観点から、樹脂層のTgは、−40〜120℃の範囲であることがより好ましく、0〜120℃の範囲であることがさらに好ましい。
本発明の積層体では、基材(G)として、フィルム状基材を使用することが好ましい。フィルム状基材の具体例として、セロハン、各種プラスチックフィルム、及び紙等が挙げられる。なかでも、透明な各種プラスチックフィルムの使用が好ましい。また、フィルム状基材としては、フィルムが透明であれば、単層構造であってもよいし、複数の基材を積層してなる多層構造を有するものであってもよく、いずれの構造を有するフィルムであっても好適に使用することができる。本発明の積層体を構成する場合、透明なフィルムの少なくとも一方の面に本発明の樹脂組成物からなる樹脂層を形成することが好ましい。
なお、本発明において、Tgとは、メタルハライドランプを用い、照射強度500mW/cm2 、積算光量1000mJ/cm2 で照射し作成した厚さ20μmの硬化膜を、1Hzの周波数で測定した粘弾性スペクトルの損失正接(tanδ)の主ピークが最大となる温度を意味する。
以下、本発明の積層体のより具体的な実施形態について、基材として透明フィルム(H)を使用した場合を例にして説明する。すなわち、以下の説明は、透明フィルムの少なくとも一方の主面に本発明の樹脂組成物から構成される、コート層又は接着層といった樹脂層を有する、積層体に関する。
本発明の樹脂組成物をコート剤として使用して構成される積層体は、代表的に、透明フィルム/コート層、又はコート層/透明フィルム/コート層の構造を有する、シート状のフィルムである。このような積層体は、透明フィルム(H)の少なくとも一方の主面に樹脂組成物を塗工し、該樹脂組成物を重合硬化させて、コート層を形成することによって得ることができる。
一方、本発明の樹脂組成物を接着剤として使用して構成される積層体は、代表的に、透明フィルム/接着層/透明フィルム、又は透明フィルム/接着層/透明フィルム/接着層/透明フィルムといった、複数の透明フィルムを積層して得られるシート状の多層フィルムである。また、別の形態において、積層体は、透明フィルム/接着層/透明フィルム/接着層/透明フィルム/接着層/透明フィルムといったシート状の多層フィルムを、ガラス又は光学成形体といった他の光学部材に固定化した構成を有してもよい。上記積層体は、概樹脂組成物を、フィルムの片面、あるいは両面から活性エネルギー線で重合硬化することによって、接着層を硬化させることによって得ることができる。
上記樹脂組成物をコート剤又は接着剤として使用した場合、樹脂組成物の重合硬化は、樹脂組成物の塗工時や、フィルム状基材の積層時又は積層後に、樹脂層に活性エネルギー線を照射することによって実施される。特に限定するものではないが、上記照射は、フィルム状基材等の積層後に実施されることが好ましい。
本発明の積層体において、複数の透明フィルム(H)を積層して多層フィルムを構成する場合、使用する透明フィルム(H)は、同一組成であっても、異なっていてもよい。例えば、ポリシクロオレフィン系フィルムに接着層を介してポリアクリル系フィルムを積層してもよい。
透明フィルム(H)の厚さは、適宜決定することができるが、一般には、強度又は取扱性等の作業性、及び薄層性などの観点から、1〜500μmであり、1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。光学用途においては、透明フィルム(H)の厚さは、5〜150μmの範囲が特に好適である。
本発明による光学素子用積層体の一実施形態では、上記透明フィルム(H)として、主に光学用途にて用いられる光学フィルム(I)を使用することが好ましい。ここで、光学フィルム(I)とは、上記透明フィルム(H)自体に特殊な処理を施したものであり、光学的機能(光透過、光拡散、集光、屈折、散乱、及びHAZE等の光学的機能)を有するものが光学フィルムと称されている。これらの光学機能を付与するために、これら機能材料をフィルムに混練されてたり、スパッタリングで積層されたりするだけでなく、機能材料を含有した接着剤、あるいはコート剤を使用したり、機能材料を含有したフィルムを接着剤で貼り合わせたりして積層し、光学的機能を付与することが一般的である。また、光学フィルム(I)は、単独で、又は数種の光学フィルムをコート剤や接着剤で多層に積層されて使用される。
上記光学フィルムの具体例として、例えば、ハードコートフィルム、帯電防止コートフィルム、防眩コートフィルム、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、光拡散フィルム、輝度向上フィルム、プリズムフィルム(プリズムシートともいう)、加飾フィルム(タッチパネル用充填シートを意味する)、及び導光フィルム(導光板ともいう)等が挙げられる。本発明の樹脂組成物を接着剤として使用して、積層された上記光学フィルムは、液晶表示装置、PDPモジュール、タッチパネルモジュール、及び有機ELモジュール等のガラス板、上記の各種プラスチックフィルム等の透明フィルムに、本発明の樹脂組成物を接着剤として、さらに積層して貼着し、光学素子用積層体として使用されることが好ましい。
活性エネルギー線重合性樹脂組成物を接着剤として使用したバックライトユニットにおける各光学フィルム(反射シート、導光板、プリズムシート、拡散シート、輝度向上フィルム、3Dフィルム等)の積層、特にプリズムシートの積層は、より具体的には、以下のようにして得ることができる。以下、光学素子用積層体の一例としてプリズムシートの積層を挙げ、上記積層体の実施形態について、より具体的に説明する。
プリズムシートとは、ディスプレイに使用され、正面方向の輝度を向上させるために、液晶パネルのバックライトの導光板上面に設置されるシートで、前方への集光効果を持たせ、正面輝度を向上させるレンズシートと呼ばれる光学フィルム(I)である。
上記、プリズムシートは、一般的に、ポリエステル系樹脂のベースフィルムの上に、アクリル系樹脂のプリズム部(レンズ部)が微細に積層された構造を有し、照度分布,輝度分布,出射角度特性などを考慮して正面輝度の向上のために2枚のプリズムシートを光学軸が互いに異なるように積層(ほぼ直交)して使用される。この際、プリズムピッチ,プリズム深さ,プリズムの材質、光学軸角度により、正面輝度が変化するため、接着剤等で積層固定されて使用されて、これをさらに導光板等の他の光学フィルムに積層されて光学素子用積層体として使用される。
特に限定するものではないが、例えば、上記プリズムシートの積層は、以下のようにして製造することができる。プリズムシートの背面(凸部であるレンズ面が積層されていない側)や任意のシート状光学フィルムに活性エネルギー線重合性樹脂組成物接着剤としてを塗工し、形成された接着剤層に他のプリズムシートの凸部であるレンズ面を重ねた後、一方のシートの背面、または光学フィルム側から、活性エネルギー線を照射し、両シート状部材間に活性エネルギー線硬化処理済み接着剤層を形成して積層する。この方法は、2つの光学フィルムで活性エネルギー線重合性樹脂組成物を接着剤として使用して形成された接着剤層を挟んだ状態で活性エネルギー線を照射するので、接着剤が重合硬化の際に酸素阻害を受けにくいという長所を持つ。しかし、その反面、光学フィルムを通して接着剤層に活性エネルギー線が照射されることになるので、活性エネルギー線を照射する側の光学フィルムには活性エネルギー線をできるだけ減衰させることなく透過し易い光学フィルムを使用することが好ましい。
以上、光学素子用積層体の一実施形態として、プリズムシートの積層を一例に挙げて説明した。しかし、上記積層体では、各種基材に対するコート剤又は接着剤として本発明の樹脂組成物を使用することを特徴としている。そのため、プリズムシートに限定されず、その他の各種基材を使用する他の実施形態においても、光学用途で好適に使用できる積層体を構成できることは容易に理解されるべきである。
以下、本発明について、具体的な実施例に沿って説明する。しかし、本発明は、以下の実施例によって限定されるものではない。また、下記実施例及び比較例に記載の「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を表す。なお、表中の配合量は、全て重量部である。
<化合物(B)の製造>
[合成例1]
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルアクリレート90部、グリシジルメタクリレート10部、酢酸エチル100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル1部を添加して重合反応を行った。アゾビスイソブチロニトリルの添加量と添加時刻は、80℃まで昇温した後、1部添加して2時間保持し、エポキシ基を有するアクリル系共重合体(b1)を含む溶液を得た。
引き続き、上記溶液にハイドロキノンを0.03部、ジメチルベンジルアミンを0.8部、アクリル酸を5部添加し、80℃で1.5時間加熱撹拌し、二重結合当量1540、重量平均分子量24000、固形分51%の化合物(B)を得た。
[合成例2〜18、21]
合成例1の(メタ)アクリル酸エステル、重合開始剤、触媒、重合禁止剤を表1に示す化合物、仕込み量に変え、化合物(B)を得た。表1に示した各材料の略号を以下に記す。
[合成例19]
冷却管、撹拌装置、温度計、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、2−エチルヘキシルアクリレート80部、グリシジルメタクリレート20部、酢酸エチル100部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら80℃まで昇温した。次いで、アゾビスイソブチロニトリル1部、nードデシルメルカプタン0.1部を添加して重合反応を行った。アゾビスイソブチロニトリルの添加量と添加時刻は、80℃まで昇温した後、1部添加して2時間保持しエポキシ基を有するアクリル系共重合体(b1)を含む溶液を得た。
引き続き、上記溶液にハイドロキノンを0.03部、ジメチルベンジルアミンを0.8部、アクリル酸を5部添加し、80℃で1.5時間加熱撹拌し、二重結合当量1672、重量平均分子量5000、固形分53%の化合物(B)を得た。
[合成例20]
合成例19の(メタ)アクリル酸エステル、重合開始剤、触媒、連鎖移動剤、重合禁止剤を表1に示す化合物、仕込み量に変え、化合物(B)を得た。表1に示した各材料の略号を以下に記す。
<(メタ)アクリル酸エステル>
<疎水性(メタ)アクリル酸エステル>
MA:メチルアクリレート
BA:ブチルメタクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
TM−0701:シリコーン基含有メタアクリル酸エステル(JNC社製、商品名:サイラプレーン(登録商標)TM−0701)
ビスコート3F:2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート(大阪有機化学工業社製、商品名:ビスコート3F)
<親水性(メタ)アクリル酸エステル>
2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート
AA:アクリル酸
GMA:グリシジルメタクリレート
ライトエステルBC:ブトキシジエチレングリコールメタクリレート(共栄社化学社製、商品名:ライトエステルBC)
<重合開始剤>
AIBN:アゾビスイソブチロニトリル
<化合物(b2)>
GMA:グリシジルメタクリレート
MOI:2−イソシアナートエチルメタクリレート(昭和電工社製 商品名:カレンズMOI)
AA:アクリル酸
<触媒>
DMBA:ジメチルベンジルアミン
<重合禁止剤>
HQ:ハイドロキノン
得られた化合物(B)について、二重結合当量、重量平均分子量を以下の方法に従って求め、表1に結果を示した。
《二重結合当量》
二重結合当量は、二重結合1molあたりのアクリル系共重合体の質量として以下の式で算出した。
溶剤を除く全仕込み量(g)/{化合物(b2)の量(mol)/化合物(b2)1分子あたりのα,β−不飽和二重結合基の数}
《重量平均分子量》
重量平均分子量の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」を用いた試料をテトラヒドロフランに溶解して、テトラヒドロフランを展開溶剤として流速を0.6ml/min、カラム温度を40℃の条件にて測定した。標準物質として重量平均分子量既知の単分散分子量のポリスチレンを使用した検量線を作成し、化合物(B)の重量平均分子量を検量線法によって決定した。
[合成例22]
<オリゴマー(d3)>
撹拌機、蒸留管、ガス導入管、温度計を備えた5口セパラブルフラスコに、JER1010(三菱化学社製エポキシ樹脂、重量平均分子量5500、エポキシ当量3000〜5000(g/eq))200部、メチルイソブチルケトン200部を窒素雰囲気下で約100℃で3時間攪拌し、エポキシ樹脂を溶解した。次にアクリル酸30部、ジメチルエタノールアミン3部、ハイドロキノン0.2部を加え100℃で5時間攪拌した。得られた化合物を真空乾燥機で10torr、50℃の条件で48時間乾燥し、メチルイソブチルケトンおよび過剰のアクリル酸、ジメチルエタノールアミンを除去し、重量平分子量5700のエポキシ系オリゴマーを得た。
[合成例23]
合成例22のJER1010をJER4250(三菱化学社製エポキシ樹脂、重量平均分子量60000、エポキシ当量7500〜8900(g/eq))に変更した以外は同様に反応させ、重量平均分子量60000のエポキシ系オリゴマーを得た。
[実施例1]
酸素濃度が10%以下に置換された遮光された容量300mLのガラス瓶に、4−ヒドロキシブチルアクリレート68.9部、イソボルニルアクリレート(大阪有機化学工業社製 商品名IBXA)30部、UV−7000B(α,β−不飽和二重結合基含有ポリウレタン系オリゴマー、日本合成化学工業社製 商品名:紫光UV−7000B)10部、合成例1で得られたα,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)溶液0.2部、イルガキュア184(BASF社製)1部を加え、十分に攪拌と脱泡を行い、粘度25mPa・s、表面張力32.0mN/mの活性エネルギー線重合性樹脂組成物を得た。
<積層体Aの製造例>
表2に示した活性エネルギー線重合性樹脂組成物を使用して積層体Aを作成した。基材としてポリアクリル系の透明フィルムであるプリズムシート(日本特殊光学樹脂社製プリズムシート:商品名「LPV90−1.0」、材質:ポリ(メチルメタクリレート)、厚さ:2mm)を2枚用意した。第1のプリズムシートの背面(プリズムを有しない面)に、300W・分/m2の放電量でコロナ処理を行った後、表2に記載された実施例および比較例に示す組成物を、ワイヤーバーコーターを用いて塗工後の膜厚が1μmとなるように塗工し、塗工面の平滑性を目視評価し表3に示した。次に第2のプリズムシートの正面(プリズム面)を、第1のプリズムシートの光学軸と第2のプリズムシートの光学軸とが直交するように積層し、第1のプリズムシート/樹脂層/第2のプリズムシートからなる積層体を得た。 次に、第1のプリズムシートの正面がブリキ板に接するように、この積層体の四方をセロハンテープを用いてブリキ板に固定した。活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm2、積算光量300mJ/cm2の紫外線を第2のプリズムシートの背面側から照射して、固定化したプリズムシートの積層体Aを製造した。
得られた積層体A(固定化したプリズムシートの積層体)について、剥離強度及び打ち抜き加工性を以下の方法に従って求め、結果を同様に表2に示した。
《塗工面の平滑性》
活性エネルギー線重合性樹脂組成物を塗工した第1のプリズムシートを15cm四方に切り出し、15cm四方中のハジキの個数を数え、以下に示す基準で評価した。
○:ハジキなし (良好)
○:1〜2個 (使用可)
×:3個以上 (不良)
《剥離強度》
剥離強度は、JIS K6854−4 接着剤−剥離接着強さ試験方法−第4部:浮動ローラー法に準拠して測定した。 即ち、得られた積層体A(固定化したプリズムシートの積層体)を、25mm×150mmのサイズにカッターを用いて裁断して測定用サンプルとした。サンプルを両面粘着テープ(トーヨーケム社製DF8712S)を使用して、ラミネータを用いて金属板上に貼り付けて、固定化したプリズムシートの積層体Aと金属板との測定用の積層体を得た。測定用の積層体には、2枚のプリズムシートの間に予め切り込みを設けておき、この測定用の積層体を23℃、相対湿度50%の条件下で、300mm/分の速度で引き剥がし、剥離強度とした。この剥離強度を下記4段階で評価した。。
(評価基準)
◎:剥離力が5.0(N/25mm)以上、剥離不可またはプリズムシート破壊。(極めて良好)
○:剥離力が1.0(N/25mm)以上5.0(N/25mm)未満。(良好)
△:剥離力が0.5(N/25mm)以上1.0(N/25mm)未満。(使用可)
×:剥離力が0.5(N/25mm)未満。(不良)
《打ち抜き加工性》
ダンベル社製のスーパーストレートカッター(100mm×100mm)を用い、上記例で作製した固定化したプリズムシートの積層体Aを第2のプリズムシートの背面側から打ち抜いた。打ち抜いた積層体Aについて、打ち抜きによって生じたプリズムシートと樹脂層との距離を定規で測定し、その距離の平均値について、以下の3段階で評価した。
(評価基準)
○:0mm、浮き、剥がれ無し(良好)
△:0〜0.5mm(使用可)
×:0.5mmを越える(不良)
《耐熱性》
上記固定化したプリズムシートの積層体を、50mm×40mmの大きさに裁断し、80℃−dry、及び100℃dryの条件下で、それぞれ1000時間暴露した。暴露後、上記固定化したプリズムシートの積層体の端部の剥がれの有無を目視にて、以下の4段階で評価をした。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
(評価基準)
◎:100℃−dryの条件下でも剥がれが全く無し。(極めて良好)
○:80℃−dry条件下で剥がれが全く無し。(良好)
△:80℃−dry条件下で0.5mm未満の剥がれあり。(使用可)
×:80℃−dry条件下で0.5mm以上の剥がれあり。(不良)
<積層体Bの製造例>
表2に示した活性エネルギー線重合性樹脂組成物を使用し、以下の積層体Bを作成した。
透明フィルムとして、ポリアセチルセルロース系フィルム(富士フィルム社製、商品名「フジタック:80μm」、紫外線吸収剤含有ポリトリアセチルセルロース系フィルム)を用いた。透明フィルム表面を300W・分/m2の放電量でコロナ処理を行った後、表3に記載された実施例および比較例に示す組成物を活性エネルギー線重合性コート剤として、ワイヤーバーコーターを用いて塗工後の膜厚が2μmとなるように塗工し、樹脂層を形成した。透明フィルムがブリキ板に接するように、この積層体Bの四方をセロハンテープで、ブリキ板に固定した。UV照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)内を乾燥窒素で置換後、波長365nmの最大照度300mW/cm2、積算光量300mJ/cm2の紫外線を樹脂層側から照射して積層体Bを作製した。
得られた積層体について、塗工膜の平滑性、透明性、密着力、耐湿熱性、及び耐熱黄変性を以下の方法に従って求め、結果を同様に表2に示した。
《塗工面の平滑性》
積層体を15cm四方に切り出し、15cm四方中のハジキの個数を数え、以下に示す基準で評価した。
○:ハジキなし (良好)
○:1〜2個 (使用可)
×:3個以上 (不良)
また、ポリアセチルセルロース系フィルム(富士フィルム社製、商品名「フジタック:80μm」、紫外線吸収剤含有ポリトリアセチルセルロース系フィルム)にコロナ処理を行なわなかったものに関しても同様の作業を行い、積層体を作成し平滑性を評価した。
《透明性》
積層体の透明性をHACH社製の濁度計(2100P TURBIDMETER)を用いて以下の基準で評価した。○以上が実用レベルである。
◎:0〜10NTU未満 (良好)
○:10NTU以上〜30NTU未満 (使用可)
△:30NTU以上 (不良)
《密着力》
JIS K5600ー5−6:1999に従い、碁盤目剥離試験を実施した。100マス中の剥離したマス数を4段階評価した。
(評価基準)
◎:0マス(極めて良好)
○:1〜10マス(良好)
△:11〜30マス(使用可)
×:31マス以上(不良)
《耐湿熱性》
積層体を、50mm×40mmの大きさに裁断し、60℃−90%RH及び85℃−85%RHの環境下にそれぞれ1000時間暴露した。暴露後の積層体について、端部における樹脂層の剥がれた距離を定規で測定し、その距離の平均値について、以下の4段階で評価をした。
(評価基準)
◎:85℃−85%RHの条件下で剥がれ無し。(極めて良好)
○:60℃−90%RHの条件下で剥がれ無し。(良好)
△:60℃−90%RHの条件下で0.5mm未満の剥がれあり。(使用可)
×:60℃−90%RHの条件下で0.5mm以上の剥がれあり。(不良)
[実施例2〜29][比較例1〜6]
化合物(A)、化合物(B)、オリゴマー(d1〜d3)および開始剤を、表2に示す比率に変えた以外は、実施例1と同様にして、活性エネルギー線重合性樹脂組成物を得た。表2に示した各材料の略号を以下に記す。
<α,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)>
4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
DCPA:ジメチロール-トリシクロデカンジアクリレート(共栄社科学社製 商品名ライトアクリレートDCP−A)
<オリゴマー(d1)>
EBECRYL812:α,β−不飽和二重結合基含有ポリエステル系オリゴマー(ダイセル・オルネックス社製 重量平均分子量800)
EBECRYL884:α,β−不飽和二重結合基含有ポリエステル系オリゴマー(ダイセル・オルネックス社製 重量平均分子量3000)
EBECRYL525:α,β−不飽和二重結合基含有ポリエステル系オリゴマー(ダイセル・オルネックス社製 重量平均分子量40000、トリプロピレングリコールジアクリレート40%含有)
<オリゴマー(d2)>
EBECRYL5129:α,β−不飽和二重結合基含有ポリウレタン系オリゴマー(ダイセル・オルネックス社製 重量平均分子量800)
UV−7000B:α,β−不飽和二重結合基含有ポリウレタン系オリゴマー(日本合成化学工業社製 商品名:紫光UV−7000B 重量平均分子量3500)
UN−5500:α,β−不飽和二重結合基含有ポリウレタン系オリゴマー(根上工業社製 商品名:アートレジンUN−5500 重量平均分子量50000)
<オリゴマー(d3)>
EBECRYL3702:α,β−不飽和二重結合基含有ポリエポキシ系オリゴマー(ダイセル・オルネックス社製 重量平均分子量500)
得られた活性エネルギー線重合性樹脂組成物について、粘度、表面張力を以下の方法に従って求め、表2に結果を示した。
《粘度》
活性エネルギー線重合性樹脂組成物を25℃の雰囲気下でE型粘度計(東機産業社製 TV−22)にて、約1.2mlを測定用試料とし、回転速度0.5〜100rpm、1分間回転の条件で測定した。
《表面張力》
協和界面科学社製全自動表面張力計CBVP−Zを用い、Wilhelmy法により環境温度25℃で白金プレートを使用し測定した。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物を用いた積層体(実施例1〜30)は、比較例1〜6の積層体よりも、塗膜の平滑性、透明性、剥離強度、打ち抜き加工性、耐熱性、耐湿熱性に優れることが明らかとなった。
Figure 2016156004
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Claims (9)

  1. 分子量500未満であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)と、重量平均分子量が2000〜100000であるα,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)とを含有する活性エネルギー線重合性樹脂組成物であって、活性エネルギー線重合性組成物中、α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)の含有率が、0.001〜2質量%である、活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  2. α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)の二重結合当量が、500〜30000g/molである、請求項1記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  3. α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)が、炭素数4〜14のアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステル、シリコーン基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびフッ素含有(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の化合物と、水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸エステルおよびオキシアルキレン基含有(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1種以上の化合物との共重合体である、請求項1または2記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  4. α,β−不飽和二重結合基含有アクリル系共重合体(B)が、水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基を有するアクリル系共重合体(b1)と、水酸基、カルボキシル基およびエポキシ基からなる群から選択される1種以上の官能基と、反応可能な官能基およびα,β−不飽和二重結合基を有する化合物(b2)と、の反応生成物である、請求項1〜3いずれか1項に記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  5. 活性エネルギー線重合性樹脂組成物の表面張力が、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(A)の表面張力よりも1〜15mN/m低い、請求項1〜4いずれか1項に記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  6. さらに、重量平均分子量が500〜100000であるポリエステル系オリゴマー(d1)、重量平均分子量が500〜100000であるポリウレタン系オリゴマー(d2)および重量平均分子量が500〜100000であるポリエポキシ系オリゴマー(d3)からなる群から選択される1種以上の化合物を含む、請求項1〜5いずれか1項に記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  7. 基材(G)と、請求項1〜6いずれか1項に記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物からなる樹脂層とを備えた、積層体。
  8. 基材(G)が、透明フィルム(H)であることを特徴とする請求項7記載の積層体。
  9. 透明フィルム(H)が、ポリアセチルセルロース系フィルム、ポリノルボルネン系フィルム、ポリプロピレン系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリビニルアルコール系フィルムおよびポリイミド系フィルムからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項8記載の積層体。
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