JP6388119B2 - 活性エネルギー線重合性樹脂組成物、及びそれを用いてなる積層体 - Google Patents

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本発明は、各種被着体との接着性、耐湿熱性及び加工性に優れた新規活性エネルギー線重合性樹脂組成物と、その樹脂組成物を使用した積層体、更に詳しくは、特に導電部材または透明光学部材の積層に好適な積層体に関する。
近年のエレクトロニクスの飛躍的な進歩により、液晶ディスプレイ(LCD)および有機ELディスプレイ(OLED)などは、その画像形成方式から、例えば、LCDでは、液晶セルの両側に偏光素子を配置することが必要不可欠であり、一般的には偏光板が貼着されている。また液晶パネルおよび有機ELパネルなどの表示パネルには偏光板の他に、ディスプレイの表示品位を向上させるために様々な光学素子が用いられるようになってきている。また液LCDやOLED、リアプロジェクションディスプレイ(RPJ)、プラズマディスプレイ(PDP)などの画像表示装置を保護したり、高級感を付与したり、デザインを差別化するために前面板が使用されている。これらLCDおよびOLEDなどの画像表示装置や前面板などの画像表示装置と共に使用される部材には、例えば、着色防止としての位相差板、LCDの視野角を改善するための視野角拡大フィルム、さらにはディスプレイのコントラストを高めるための輝度向上フィルム、表面の耐擦傷性を付与するために用いられるハードコートフィルム、画像表示装置に対する写り込みを防止するためのアンチグレア処理フィルム、アンチリフレクティブフィルム、ローリフレクティブフィルムなどの反射防止フィルムなどの表面処理フィルムが用いられている。これらのフィルムは総称して光学フィルムと呼ばれる。例えば、これらディスプレイは、パーソナルコンピューターのディスプレイや液晶テレビをはじめ屋内で使用されるばかりでなく、カーナビゲーション用ディスプレイ等のように車両に搭載して使用されている 。更にディスプレイを表示装置として利用するだけではなく、それらの表面にタッチパネルの機能を設けて、入力装置としても利用されることがある。このタッチパネルにも、保護フィルム、反射防止フィルムやITO蒸着樹脂フィルムなどが使用されている。
タッチパネルの構成において、ガラス基板又は透明樹脂基板と、ITOなどの透明導電膜や金属回路を始めとする導電部材とは、感圧式接着剤層により貼合される。このガラス基板又は透明樹脂基板/樹脂組成物層/透明電極(導電部材)からなる積層体が、高温下、又は高温高湿条件下に置かれると、樹脂組成物層と被着体との貼着界面に気泡が生じたり(発泡)、フィルムが被着体から浮き上がり、剥がれたりすることがある。従って、用いられる樹脂組成物層に対し、過酷な環境下でも発泡、浮き・剥がれが生じないように改良する試みが従来なされてきた。
さらには、上記樹脂組成物層において、透明樹脂基板/樹脂組成物層/透明電極(導電部材)間の段差埋め込み性が求められ、樹脂組成物層を厚膜にする必要がある。厚膜時は裁断時に端面へのはみだしが起き、ハンドリング性が悪い場合が多いことや、樹脂組成物層の塗工直後の巻き取り時のはみだしが課題となる。
前記表示装置に使用される種々のフィルムは、樹脂組成物層により被着体に貼着され、使用されている。表示装置に用いられるものであるから、樹脂組成物層は、まず透明性に優れることが要求されるので、アクリル系樹脂を主剤とする樹脂組成物層が一般に使用されている(特許文献1、2)。アクリル系樹脂をベースとした樹脂組成物層を使用した場合、前記導電部材との接着性を向上する為にベース樹脂に酸基を導入する必要があった。しかし、導入された酸基は被着体である導電部材を腐食し、動作不良などを引き起こし、汎用性に乏しいものであった。また、塗膜の柔軟性が高いために裁断時のはみ出しが生じ、ハンドリング性の悪い感圧式接着剤となってしまう。
又、ウレタン樹脂をベースとする樹脂組成物の各種用途への応用が検討されてきた。しかし、上記も同様に、塗膜の柔軟性が影響し加工性が悪化してしまう(特許文献3〜4)。ウレタン樹脂を剛直な骨格にすることで加工性の向上が期待されるが、接着力の低下が起きてしまう。
また、活性エネルギー線重合性樹脂組成物を用いることで、無溶剤で厚膜に塗工を行う試みがなされている(特許文献5、6)。しかし、硬化収縮に影響により、高い接着力が得られず、フィルムが被着体からの浮き上がりや、剥がれが生じてしまう。
一方、例えばLCD製造工程での、液晶セル用のガラス面に偏光フィルムを貼り付けた積層体の検品工程においては、積層時のエアーや粉塵の巻き込み等があるものについて、偏光フィルム等を剥がして新しい偏光フィルム等が貼り直される。この貼り直しを「リワーク」ともいう。
しかし、貼着後の積層体は、一般に、接着性向上のために高温下で一定時間保管した後に検査されるので、その間に剥離強度が高くなって偏光フィルムを剥ぎ取り難くなるばかりでなく、偏光フィルムの再剥離性が低下して剥がした後、ガラス面に糊残りや曇り等の汚染が生じる場合があった。
また、高温下または高温高湿条件下では、偏光フィルム中のポリビニルアルコールフィルムは寸法変化が大きいため、例えば偏光フィルム/接着層/ガラスからなる積層体が、高温下または高温高湿条件下に置かれ、偏光フィルムの寸法が変化すると、接着層とガラスとの界面に気泡が生じたり(発泡現象)、偏光フィルムがガラスから浮き上がり、剥がれたりする場合がある(浮き・剥がれ現象)。そこで感圧式接着剤の分子量や感圧式接着剤の架橋度を調整し、接着力を高くすることによって、偏光フィルムの寸法変化に抗して、過酷な環境下でも発泡、浮き、剥がれが生じないようにする試みがなされた。
例えば、アルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリル酸のアルキルエステルを主成分とするアクリル系樹脂からなる感圧式接着剤であって、該感圧式接着剤が重量平均分子量10万以下の樹脂成分を15重量%以下含有し、かつ重量平均分子量100万以上のポリマー成分を10重量%以上含有するアクリル系樹脂からなる感圧式接着剤が知られている(例えば、特許文献7参照)。
更に、重量平均分子量が100万以上である高分子量(メタ)アクリル系共重合体100重量部と、重量平均分子量が3万以下の低分子量(メタ)アクリル系共重合体20〜200重量部と、多官能性化合物0.005〜5重量部からなる偏光板用感圧式接着剤が知られている(例えば、特許文献8参照)。
更に、反応性官能基を含有する重量平均分子量100万〜250万の高分子量アクリル系樹脂とガラス転移温度(Tg)が0℃〜−80℃の重量平均分子量3万〜10万の低分子量アクリル系樹脂と、それらと架橋構造が形成可能な官能基を有する多官能性化合物とからなる偏光フィルム用感圧式接着剤が知られている(例えば、特許文献9参照)。
更に、芳香環含有単量体を少なくとも共重合成分とし、その芳香環含有単量体成分の共重合割合が全モノマー成分の40〜90重量%であるアクリル系共重合体を少なくとも成分とする、屈折率を制御した感圧式接着剤が知られている(例えば、特許文献10参照)。
更に、アクリル系感圧式接着剤40〜90重量%にタッキファイヤ樹脂10〜60重量%を含有させて屈折率を制御した感圧式接着剤が知られている(例えば、特許文献11参照)。
このように、アクリル系樹脂を感圧式接着剤として用いることにより、接着層の発泡や偏光板の液晶セルからの浮き剥がれは抑制できるが、偏光板の寸法変化による応力を吸収・緩和することができず、偏光板の周縁部に応力が集中するため、液晶表示装置の周縁部と中央部の明るさが異なり、液晶表示装置表面に色むら・白ぬけが発生する問題があった。更に接着剤層の屈折率を調整するためには、このアクリル系樹脂に芳香族成分を多量に共重合したり、含有させたりする必要があるため、透明性が低下したり、初期接着(タック)の低下のために微少の浮きが発生したり、剥がれやすくなったり、また、高温下や高湿度下で一定時間保管した場合には着色したりして、接着物性と屈折率とのバランスがうまく維持できず、液晶表示装置における画像コントラストおよび視認性を低下させる問題もあった。
これらの熱硬化型に伴う透明光学部材の課題解決のため、紫外線等の活性エネルギー線照射による光硬化型の樹脂組成物が提案されている。例えば、α,β不飽和二重結合を持つ単量体100部に対して、ウレタン結合を有し、かつ、ポリマー末端に不飽和二重結合を有する重量平均分子量が2万以上の高分子量体を5部以上、200部以下を含むことを特徴とする樹脂組成物が知られている(例えば、特許文献12参照)が、使用する基材の材質等によって十分な密着性を発現できない場合があり、更には、光学部材等のような湿熱条件下で使用された際には、経時による密着性の低下(低耐水性)を引き起こすとの問題点を有していた。
また、異なる特定の波長の活性エネルーギー線を二段階で照射する方法が開示されている(例えば、特許文献13〜16参照)が、これらは着色剤を含む隠蔽性のある活性エネルギー線重合性樹脂組成物を硬化収縮を低減するための方法で有り、上記したようなリワーク性を付与する方法ではない。
以上、特に光学用積層体に適用可能な、耐熱性、耐湿熱性、熱的寸法安定性、柔軟性及び耐候性等に優れ、光学用途で好適に使用でき、かつ有機溶剤を実質的に含まず、取り扱いの良好な、コート剤又は接着剤として有用な、新規な活性エネルギー線重合性樹脂組成物が望まれている。
特開2006−045315号公報 特開2008−120864号公報 特開2002−038119号公報 WO2007/091643号公報 特開2010−085578号公報 特開2007−254705号公報 特開平01−066283号公報 特開平10−279907号公報 特開2002−121521号公報 特開2003−013029号公報 特開2002−014225号公報 特開2006−104296号公報 特公昭54−19896号公報 特公昭54−19897号公報 特公昭55−94号公報 特公昭55−28741号公報
上述の状況に鑑み、本発明は、耐熱性、耐湿熱性、熱的寸法安定性、リワーク性、柔軟性及び耐候性等に優れ、光学用途で好適に使用でき、かつ有機溶剤を実質的に含まず、取り扱いの良好な、コート剤又は接着剤として有用な、新規な活性エネルギー線重合性樹脂組成物を提供することを目的とする。また、本発明は、各種透明フィルム、特に各種光学フィルムの少なくとも一方の主面に上記樹脂組成物を使用して構成される樹脂層を有する積層体であって、各種光学フィルムの種類を問わず、該光学フィルムに対して上記樹脂層が簡便かつ強固に接着又は被覆でき、従来に比して、厚膜塗工時においても段差追従性や打抜き加工性及び湿熱耐久性に優れた積層体、特にITOをはじめとする透明導電膜や金属回路などの導電部材においても適用可能な光学素子用積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す活性エネルギー線重合性組成物及び積層体により前記目標達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
付加開裂型連鎖移動剤(A)と、
分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)と、
分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)と、
ウレタンウレア樹脂(D)と、を必須成分とする活性エネルギー線重合性樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、活性エネルギー線重合性組成物全量中、
連鎖移動剤(A)を0.01〜10重量%、
化合物(B)を0.5〜20重量%、
化合物(C)を0.5〜30重量%、
樹脂(D)を40〜98.99重量%、
含有することを特徴とする上記活性エネルギー線重合性樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、付加開裂型連鎖移動剤(A)が、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンであることを特徴とする上記活性エネルギー線重合性樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、樹脂(D)のガラス転移温度(Tg)が−60〜10℃の範囲であることを特徴とする上記活性エネルギー線重合性樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、樹脂(D)が、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(d1)と、アミノ化合物(d2)とを反応させてなるウレタンウレア樹脂である上記活性エネルギー線重合性樹脂組成物に関する。
ただし、(1)、(2)であることを特徴とする。
(1)ウレタンプレポリマー(d1)が、ポリオール(d1−1)と、ポリイソシアネート(d1−2)とを反応させて得られるプレポリマーである。
(2)アミノ化合物(d2)が、ポリアミン(d2−1)と、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(d3)とをマイケル付加反応させて得られる化合物である。
さらに、本発明は、ポリオール(d1−1)が、ポリエーテルポリオール(d1−1−2)を含むことを特徴とする上記エネルギー線重合性樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、化合物(B)及び(C)を、活性エネルギー線で重合してなる共重合体のガラス転移温度(Tg)が0℃以上であることを特徴とする上記活性エネルギー線重合性樹脂組成物に関する。
さらに、本発明は、基材(G)と、該基材(G)の少なくとも一方の主面に設けられた上記樹脂組成物からなる樹脂層とを有する積層体に関する。
本発明によれば、低照度で重合可能な活性エネルギー線重合性樹脂組成物を提供することができる。また、本発明によれば、上記樹脂組成物を感圧式接着剤として使用することによって、光学フィルムと簡便かつ強固に接着又は密着でき、貼着後、高温下や高温高湿度下に置かれたりしても、クラックが生じない積層体、並びに、厚膜塗工時においても段差追従性や打ち抜き加工性、耐熱性、耐湿熱性、及びに柔軟性に優れた積層体、特に活性エネルギー線の2段照射により、リワーク性を付与するだけでなく、導電部材においても適用可能な優れた光学用積層体を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<活性エネルギー線重合性樹脂組成物>
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、付加開裂型連鎖移動剤(A)と、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)と、分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)と、ウレタンウレア樹脂(D)と、を必須成分とする活性エネルギー線重合性樹脂組成物である。
つまり、活性エネルギー線照射により、連鎖移動剤(A)と樹脂(D)の存在下で、化合物(A)及び化合物(B)を可逆的付加開裂連鎖移動重合を行って半硬化状態(Bステージとも称す)を形成し、さらに活性エネルギー線の追加照射によって、完全硬化を行う2段階の硬化方法をを特徴とする活性エネルギー線重合性樹脂組成物である。この際、半硬化状態では、樹脂組成物を接着剤として使用した場合にリワークが可能となるため、好ましい。
ここで、「活性エネルギー線」とは、紫外線、可視光線、赤外線、エレクトロンビーム、及び放射線を含む、化学反応を生じさせるための活性化に必要なエネルギーを提供できる、広義のエネルギー線を意味する。本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物(以下、「樹脂組成物」と称す)は、上記活性エネルギー線の照射によって、重合反応が進行し、硬化物を形成する。特に限定するものではないが、本発明の一実施形態において、上記活性エネルギー線は、紫外線を含む光エネルギーであることが好ましい。
なお、本願では、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイルオキシ」、及び「(メタ)アリル」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリロイル及び/又はメタクリロイル」、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、「アクリロイルオキシ及び/又はメタクリロイルオキシ」、及び「アリル及び/又はメタリル」を表すものとする。
以下、樹脂組成物の構成成分について具体的に説明する。
明細書中「連鎖移動剤(A)、移動剤(A)、成分(A)または(A)成分」等と記載することがあるが、すべて同義である(その他成分(B)等についても同様)。
(A)成分:
一般的に、付加開裂型連鎖移動剤(RAFT剤とも称す。)とは、リビングラジカル重合の一種である可逆的付加開裂連鎖移動重合(RAFT重合:Reversible addition-fragmentation chain transfer polymerization)で、ブロック、グラフト、くし型、あるいは星型といった複合構造を有する高分子を合成することに必要な連鎖移動剤であり、可逆的な連鎖移動反応によって重合反応を制御する化合物である。このようなRAFT重合法により得られる重合体はリビングポリマーであるがゆえに、重合末端(本願において重合末端とは、特にことわりの無い限り重合体の成長末端側のみを重合末端とする)にドーマント種としてのRAFT残基が残る。その末端基の残る割合は重合の条件によっても異なり特に限定されるものではないが60%〜100%程度である。
RAFT剤としては、一般的にはジチオエステル、ジチオカルバメート、トリチオカルボナート、あるいはキサンタート等のチオカルボニルチオ化合物が使用されているが、含有の硫黄由来に伴う着色や臭気などの点で、本発明の樹脂組成物に使用することは好ましくない。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物(以下樹脂組成物と称す。)において、好ましく使用されるRAFT剤(A)としては、例えば、α−ブロモメチルスチレン、α−フェノキシメチルスチレン、α−アルキルチオメチルスチレン、α−(t−ブチルチオメチル)スチレン、α−t−ブチルペルオキシメチルスチレン、α−ベンジルオキシスチレン、メチル−α−フェノキシメチルアクリレート、メチル−α−アルキルチオメチルアクリレート、メチル−α−t−ブチルペルオキシメチルアクリレート、メチル−α−ベンジルオキシアクリレート、α−ブロモメチルアクリロニトリル、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン等のα位に置換基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
これらのRAFT剤(A)を使用し、後述の化合物(B)や化合物(C)とともに、活性エネルギー線を照射して重合硬化させた場合、RAFT重合となるため、リビング性を有し、分子量分布の非常に狭い重合体を作成することが可能となる。さらに、RAFT剤(A)含有のα位の置換基含有のプロトンに起因した連鎖移動反応が付加解裂型の機構で作用し、重合体分子末端に、さらに重合反応の可能なα,β−不飽和二重結合基導入することが可能となる。本発明の樹脂組成物を後述の接着剤として使用した場合には、この1段目の活性エネルギー線照射によって得られた重合体は、リワーク可能な特性を有する。
さらに、このように形成された、RAFT剤(A)を介在して形成された化合物(B)や化合物(C)の重合体は、重合反応の可能なα,β−不飽和二重結合基を有するため、マクロモノマーと同様な挙動を示す。さらに、2回目の活性エネルギー線の照射により、重合硬化してグラフトポリマーを形成することが可能となるため、ポリマーの構造制御が可能となる。本発明の樹脂組成物を後述の接着剤として使用した場合には、この2段目の活性エネルギー線の照射により形成されたグラフトポリマーは、この分岐鎖が絡み合うため、線形および非線形レオロジーが大きく変化し、樹脂の凝集力が向上し、基材に対する密着力の向上に繋がりやすくなる。
本発明のRAFT剤(A)の配合量としては特に限定されないが、一般的には、分子量はRAFT剤の転化率(配合率)の増加と共に増えていく。後述の化合物(B)と化合物(C)とを成分とした共重合体の数平均分子量(Mn)は次の関係式に従って試算することができる。よって、分子量制御を目的とする場合は、所望の分子量に応じてRAFT剤(A)の配合量を決めることができる。
Mn={[消費したα,β−不飽和二重結合基含有化合物のモル数]/[RAFT剤のモル数]}
×α,β−不飽和二重結合基含有化合物の分子量+RAFT剤の分子量
後述の化合物(B)と化合物(C)とを成分とした共重合体は、主として重量平均分子量と数平均分子量との比である分散度が1.5以下となることが好ましい。従って、上記RAFT剤(A)は低多分散性効果に優れるものである。また、得られる重合体の臭気の問題も抑制される。
本発明のRAFT剤(A)としては、得られたグラフトポリマーのグラフト効率が高く、また凝集力や密着性が向上しやすい、また工業的に入手可能な2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンを使用することが特に好ましい。
(B)成分:
次に、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)について説明する。
本発明における分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)としては、分子内に少なくとも1個の水酸基を有し、かつ少なくとも1個のα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物であり、水酸基を有することで、活性エネルギー線に伴う重合硬化反応の際、硬化収縮を抑制するため好ましく用いられる。化合物(B)としては、その構造中に、1個以上の水酸基と、1個以上のα,β−不飽和二重結合基とを含有する化合物であれば、特に制限はなく、使用できる。特に限定されるものではないが、具体例として、以下の化合物が挙げられる。
例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系ビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とビニル基を有する単量体類;
例えば、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチル等の水酸基とヘテロ環以外の環状構造を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、及び2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、及び2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(B)としては、後述のウレタンウレア樹脂(D)との相溶性と耐熱性や耐水性等の耐久性の面より、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ε−カプロラクトン1〜2mol付加(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等が特に好ましい。
このように、上記化合物(B)使用することによって、好ましい重合速度を得、硬化収縮を抑制し、架橋密度を制御することが容易となる。それに伴い、化合物(B)を活性エネルギー線重合性樹脂組成物として使用した場合、樹脂組成物からなる積層体において、耐熱性、耐湿熱性、及び耐水性等が優れるだけで無く、十分な加工性を付与することが容易となる。
(C)成分:
次に、分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)について説明する。
本発明における分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)としては、
本発明において、上記化合物(C)は、分子内に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物であり、樹脂組成物に上記成分(C)を含有することによって、前記化合物(B)を含めたα,β−不飽和二重結合基含有化合物の共重合反応の効率化及び高感度化を図ることが容易である。また、樹脂組成物を容易に低粘度化できるとともに、塗工時の作業性を向上させることが容易となる。また、塗工物のガラス転移点(Tg)を向上させて高凝集力を発現させたり、耐熱性や耐水性等の耐性の良好な硬化層を形成することが可能となるものである。特に限定するものではなく、化合物(C)として使用可能な化合物としては、以下が挙げられる。
例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸1−プロピル、(メタ)アクリル酸2−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸iso−アミル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸iso−オクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリルiso−ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリルプロペン酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ブトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸のアルキレンオキサイド付加物などのアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等のカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4−アクリルアミドブタン酸、6−アクリルアミドヘキサン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有する、ポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが繰り返し付加している、末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸と、(メタ)アクリル酸とのエステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、2−(メタ)アクロイル−オキサゾリン、3−(メタ)アクロイル−1 ,3−オキサゾリン−2−オン、(メタ)アクリル酸2−(4−オキサゾリン−3−イル)エチル、2−[4−N−(メタ)アクリロイルアミノフェニル]−2−オキサゾリン、1−メチル−3−(メタ)アクロイル−1,3−イミダゾリン−2−オン、1−エチル−3−(メタ)アクロイル−1,3−イミダゾリン−2−オン、1−イソプロピル−3−(メタ)アクロイル−1,3−イミダゾリン−2−オン、1−tert−ブチル−3−(メタ)アクロイル−1,3−イミダゾリン−2−オン、1−フェニル−3−(メタ)アクロイル−1,3−イミダゾリン−2−オン、1−ベンジル−3−(メタ)アクロイル−1,3−イミダゾリン−2−オン等のアクリル酸エステル類;
例えば、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−エチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−プロピル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−ブチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−プロピル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−ブチル−2−オキサゾリン、2−ビニルベンゾオキサゾール等のビニル基含有系化合物類;
例えば、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−エチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−プロピル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−ブチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−プロピル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−ブチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,5−ジメチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,4−ジメチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4,5−ジエチル−2−オキサゾリン、4−イソプロペニル−4−オキサゾリン−2−チオン等のイソプロペニル基含有系化合物類;
例えば、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシブチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−クロロ−2−アシッドホスホオキシブチル、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシエチレンオキサイド(エチレンオキサイド付加モル数:4〜10)、(メタ)アクリル酸アシッドホスホオキシプロピレンオキサイド(プロピレンオキサイド付加モル数:4〜10)等のホスホン酸基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシジメチルエチルアンモニウムエチルサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムサルフェート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリエチルアンモニウムサルフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸エステル類の金属塩やアンモニウム塩;
例えば、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−エチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−トリブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸テトラメチルピペリジニル、テトラメチルピペリジニルアクリレート等の1級、および/または2級のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ヒドラジド、2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)(メタ)アクリル酸ヒドラジド、β−(2−フラニル)(メタ)アクリル酸N2,N2−ビス(2−クロロエチル)ヒドラジド、p−ビニルベンズヒドラジド、N‐(m‐ビニルフェニル)アクリロヒドラジド、4−ビニルベンゼンスルホン酸ヒドラジド、2−[2−(5−ニトロ−2−フリル)ビニル]−4−-キノリンカルボヒドラジド等のヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノプロピル、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、イミド(メタ)アクリレート、2−(4−オキサゾリン−3−イル)エチル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性、トリ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有する環状アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸3−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸2−(2−プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル、(メタ)アクリル酸(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸(3−メチル−3−オキセタニル)メチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−メチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−エチル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−4−プロピル−2−オキソテトラヒドロピラン−4−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2,2−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5,5−ジメチル−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−2−オキソテトラヒドロフラン−3−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−3,3−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル、(メタ)アクリル酸−4,4−ジメチル−5−オキソテトラヒドロフラン−2−イルメチル等の酸素原子を有するヘテロ環含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸iso−ボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチル、(メタ)アクリル酸2−ナフチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチルメチル、(メタ)アクリル酸1−アントリル、(メタ)アクリル酸2−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリルメチル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イル、(メタ)アクリル酸ジヒドロ−α−ターピニル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸−o−2−プロペニルフェニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシルグリシジルエーテル、(メタ)アクリル酸フェニルグリシジルエーテル等の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸スルホフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸スルホシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸スルホベンジル、等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、フェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸プロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ブテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ペンテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロピル、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル−1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2−エチル−1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン等の2官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3−プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリカプロラクトネート、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の3官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸エトキシ化ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ1,2,3−プロパントリオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールブタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールヘキサン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールオクタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、オクタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールポリアルキレンオキサイド等の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−メチレン(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ビニルメタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどの脂肪族系の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert−ブチル−(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等のスルホン酸含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−(4−カルバモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、β−(2−フリル)(メタ)アクリルアミド、2,3−ビス(2−フリル)アクリルアミド、N−(9H−フルオレン−2−イル)(メタ)アクリルアミド、N−[(R)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、N−[(S)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、(Z)−N−メチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、(Z)−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−3−フェニル(メタ)アクリルアミド、(Z)−N,N−ジメチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド等の環状構造含有の(メタ)アクリルアミド類
例えば、4−アクリロイルモルホリン、N−[2−(1H−イミダゾール−5−イル)エチル] (メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等のカルボン酸のビニルエステル類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルノニル、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルデシル、テレフタル酸ビニルフェニルエチルドデシルなどのジカルボン酸のモノ長鎖アルキルエステル系環状単量体類;
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2−エチルヘキサン酸ビニル、アセトn−オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2−アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のアシル基を有する脂肪族系のビニル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸ビニル、ベンゾイル酢酸ビニル、ベンゾイルプロピオン酸ビニル、ベンゾイル酪酸ビニル、ベンゾイルバレリン酸ビニル、ベンゾイルヘキサン酸ビニル、ベンゾイルドデカン酸ビニル、1−ナフトイル酢酸ビニル、1−ナフトイルプロピオン酸ビニル、1−ナフトイル酪酸ビニル、1−ナフトイルバレリン酸ビニル、1−ナフトイルヘキサン酸ビニル、2−ナフトイル酢酸ビニル、2−ナフトイルプロピオン酸ビニル、2−ナフトイル酪酸ビニル、2−ナフトイルバレリン酸ビニル、2−ナフトイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイル酢酸ビニル、ニコチノイルプロピオン酸ビニル、ニコチノイル酪酸ビニル、ニコチノイルバレリン酸ビニル、ニコチノイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイルデカン酸ビニル、ニコチノイルドデカン酸ビニル、イソニコチノイル酢酸ビニル、イソニコチノイルプロピオン酸ビニル、イソニコチノイル酪酸ビニル、イソニコチノイルバレリン酸ビニル、イソニコチノイルヘキサン酸ビニル、イソニコチノイルデカン酸ビニル、イソニコチノイルドデカン酸ビニル、2−フロイル酢酸ビニル、2−フロイルプロピオン酸ビニル、2−フロイル酪酸ビニル、2−フロイルバレリン酸ビニル、2−フロイルヘキサン酸ビニル、2−フロイルデカン酸ビニル、2−フロイルドデカン酸ビニル、3−フロイル酢酸ビニル、3−フロイルプロピオン酸ビニル、3−フロイル酪酸ビニル、3−フロイルバレリン酸ビニル、3−フロイルヘキサン酸ビニル、3−フロイルデカン酸ビニル、3−フロイルドデカン酸ビニル、アントラニロイル酢酸ビニル、アントラニロイルプロピオン酸ビニル、アントラニロイル酪酸ビニル、アントラニロイルバレリン酸ビニル、アントラニロイルヘキサン酸ビニル、アントラニロイルデカン酸ビニル、アントラニロイルドデカン酸ビニル、4−(2−t−エトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルプロピルオキシ)スチレン等のアシル基を有する芳香族系のビニル化合物類;
例えば、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、4−ビニル安息香酸ヘキシル、4−ビニル安息香酸オクチル、4−ビニル安息香酸ノニル、4−ビニル安息香酸デシル、4−ビニル安息香酸ドデシル、4−ビニル安息香酸テトラデシル、4−ビニル安息香酸ヘキサデシル、4−ビニル安息香酸オクタデシル、4−ビニル安息香酸エイコシル、4−ビニル安息香酸ドコシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキシル、4−イソプロペニル安息香酸オクチル、4−イソプロペニル安息香酸ノニル、4−イソプロペニル安息香酸デシル、4−イソプロペニル安息香酸ドデシル、4−イソプロペニル安息香酸テトラデシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキサデシル、4−イソプロペニル安息香酸オクタデシル、4−イソプロペニル安息香酸エイコシル、4−イソプロペニル安息香酸ドコシルなどの長鎖アルキル基を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルポリ(エチレンオキサイド)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルポリ(エチレンオキサイド)、テレフタル酸ビニルフェニルエチルポリ(エチレンオキサイド)などのジカルボン酸のモノポリアルキレンオキサイドエステル;
4−ビニル安息香酸メチルポリ(エチレンオキサイド)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(エチレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸メチルポリ(プロピレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸エチルポリ(プロピレンオキサイド)などのポリアルキレンオキサイド部位を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系単量体類;
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド等のハロゲン化ビニル類;
例えば、ビニルアミン、メチルビニルアミン、エチルビニルアミン、プロピルビニルアミン、ブチルビニルアミン、2−ビニルイミダゾール、2−ビニルピペラジン、4−ビニルピペラジン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、6−メチル−2−エテニルピリジン、2−ビニルピロール、2−メチル−5−ビニル−1H−ピロール、2−ビニルピラジン、2−メチル−5−ビニルピラジン、2−メチル−6−ビニルピラジン、2,5−ジメチル−3−ビニルピラジン、2−ビニルピリミジン、2−ビニルピリダジン、2−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニルインダゾール、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン、2−ビニルイソキノリン、2−ビニルイソキサリン、2−ビニルキノキサリン、2−ビニルキナゾリン、2−ビニルシンノリン、2,3−ジビニルピリジン、2,4−ジビニルピリジン、2,5−ジビニルピリジン、2,6−ジビニルピリジン等の1級、および/または2級のアミノ基を有するビニル化合物類;
例えば、1−ビニルピロール、1−ビニル−2−イミダゾリン、1−ビニル−2−メチル−2−イミダゾリン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−1H−ピラゾール、1−ビニル−3,5―ジメチル―1H−ピラゾール、3−メチル−5−フェニル−1−ビニルピラゾール、1−ビニルインドール、1−ビニル−2−メチル−1H−インドール、1−ビニルイソインドール、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−ビニルカルバゾール、1,1'−ジビニル−2,2'−ビ(1H−イミダゾール)、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、1−ビニルピリジン−2(1H)−オン、1−ビニル−2(1H)−ピリジンチオン等の窒素原子含有のヘテロ環を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1−ベンジル−2−ビニルピペラジン、1−ベンジル−3−ビニルピペラジン、1、4−ジメチル−3−ビニルピペラジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、6−ビニル−1,3,5―ジメチル―2,4−ジアミン、3−ビニル−1,2,4,5−テトラジン等の窒素原子含有の六員環を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキノキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−(メタ)アリル−1H−ベンゾイミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−インダゾール、1−(メタ)アリル−4−メチル−1H−インダゾール、N−(メタ)アリルキノリン−4−アミン、ジ(メタ)アリルキノリン、1,2−ジ(メタ)アリル−1,2−ジヒドロイソキノリン等の窒素原子含有のヘテロ多環系エテニル基含有化合物類;
例えば、1−メチル−4,5−ジビニル−1H−イミダゾール等の窒素原子含有のヘテロ環構造と二個以上のビニル基を有する化合物類;
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)スチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)−α−メチルスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)−α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系単量体類;
例えば、スチレンスルホン酸、2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸等のアルケニル基含有環状スルホン酸類;
例えば、ビニルスルホン酸アンモニウム、ビニルスルホン酸ナトリウム、ビニルスルホン酸カリウム、ナトリウムビニルアルキルスルホサクシネート等の金属塩やアンモニウム塩類;
2−メチル−2−プロペニルスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、スチレンスルホン酸アンモニウム、スチレンスルホン酸モノメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジメチルアンモニウム、スチレンゼンスルホン酸トリメチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラメチルアンモニム、スチレンスルホン酸エチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸テトラエチルアンモニウム、スチレンスルホン酸プロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ジプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸トリプロピルアンモニウム、スチレンスルホン酸ブチルアンモニウム、スチレンスルホン酸ペンチルアンモニウムまたはスチレンスルホン酸ヘキシルアンモニウム等のスチレンスルホン酸のアンモニウム塩類;
スチレンスルホン酸ナトリウム、スチレンスルホン酸カリウム、スチレンスルホン酸リチウム、スチレンスルホン酸マグネシウム、スチレンスルホン酸亜鉛、スチレンスルホン酸鉄等のスチレンスルホン酸の金属塩類;
ビニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、ビニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等のアルケニル基含有ビニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類;
2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸アンモニウム、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム、2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸カリウム等の2−メチル−2−プロペニルオキシベンゼンスルホン酸の金属塩やアンモニウム塩類等が挙げられる。
例えば、2−ビニルチアゾ−ル、4−メチル−5−ビニルチアゾール、2−ビニルベンゾチアゾール、2−[2−(1−ナフチル)ビニル]ベンゾチアゾール、2−[2−(ジメチルアミノ)ビニル]ベンゾチアゾール等の窒素原子以外に硫黄原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1−メチル−4,5−ジビニル−1H−イミダゾール等の窒素原子含有のヘテロ環構造と二個以上のビニル基を有する化合物類;
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−クロロビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、tert−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサンデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、3−アセトキシプロピルビニルエーテル、4−アセトキシブチルビニルエーテル、4−エトキシブチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールブチルビニルエーテルなどの脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル(CHODVE)、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDVE)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル(TMPEOTVE)、エペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能のビニルエーテル類;
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル系化合物類;
例えば、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテル、2−アダマンチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、1−ナフチルビニルエーテル、2−ナフチルビニルエーテル等の環状ビニルエーテル類;
例えば、ビニルフェニルペンチルエーテル、ビニルフェニルヘキシルエーテル、ビニルフェニルヘプチルエーテル、ビニルフェニルオクチルエーテル、ビニルフェニルノニルエーテル、ビニルフェニルデシルエーテル、ビニルフェニルウンデシルエーテル、ビニルフェニルドデシルエーテル、ビニルフェニルトリデシルエーテル、ビニルフェニルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルノナデシルエーテル、ビニルフェニルエイコシルエーテル、ビニルフェニルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルドコシルエーテル、ビニルフェニルメチルブチルエーテル、ビニルフェニルメチルペンチルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプチルエーテル、ビニルフェニルメチルオクチルエーテル、ビニルフェニルメチルノニルエーテル、ビニルフェニルメチルデシルエーテル、ビニルフェニルメチルウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチルドデシルエーテル、ビニルフェニルメチルトリデシルエーテル、ビニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルノナデシルエーテル、ビニルフェニルメチルエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有する芳香族ビニルエーテル系単量体類;
例えば、テトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、テトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロポキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンタキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロペンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)エテニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)エテニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルビニルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、ポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテルなどの長鎖ポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル系単量体類;
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2−エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn−オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸(メタ)アリル、ベンゾイル酢酸(メタ)アリル、ベンゾイルプロピオン酸(メタ)アリル、ベンゾイル酪酸(メタ)アリル、ベンゾイルバレリン酸(メタ)アリル、ベンゾイルヘキサン酸(メタ)アリル、ベンゾイルドデカン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、1−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、1−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、1−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、2−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、2−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、2−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル等のアシル基を有する芳香族系の(メタ)アリル化合物類等のカルボニル基含有のα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、o−ジ(メタ)アリルビスフェノールA等芳香環構造が水素添加されたアリル基含有化合物類;
例えば、1−(メタ)アリル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−2−メチル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム、1−(メタ)アリル−3−エチル−1H−イミダゾール−3−イウム、5−ブロモ−1−(メタ)アリル−1H−ピラゾール、1−(メタ)アリルピペラジン、1−(メタ)アリル−5,5−ジエチルピリミジン、N−(メタ)アリル−s−トリアジン−2,4,6−トリアミン、N−(メタ)アリル−4,6−ジクロロ−1,3−5−トリアジン−2−アミン、等の窒素原子含有の六員環を有するアリル基含有化合物類;
例えば、1−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、1−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、1−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、1−(メタ)アリルピリジン、1−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−1−(メタ)アリルピリジン等の窒素原子含有のヘテロ環状構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
例えば、2−(メタ)アリル−1H−インドール、3−(メタ)アリル−1H−インドール、2−(メタ)アリルインダゾール、3−フェニル−4−(メタ)アリルイソキノリン、9−(メタ)アリル−9H−カルバゾール等の窒素原子含有のヘテロ多環構造を有する(メタ)アリル基含有化合物類;
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、(メタ)アリルアミノトリメチルシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有α,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、カプリン酸(メタ)アリル、ラウリン酸(メタ)アリル、オクチル酸アリル、ヤシ油脂肪酸、ピバリン酸ビニル等の飽和カルボン酸の(メタ)アリルエステル類;
例えば、cis−コハク酸ジアリル、2−メチリデンコハク酸ジアリル、(E)−ブタ−2−エン酸ビニル、(Z)−オクタデカ−9−エン酸ビニル、(9Z,12Z,15Z)−オクタデカ−9,12,15−トリエン酸ビニル等の多官能の不飽和結合を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、イソプロペニルフェニルメチルブチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチル オクチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノニルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルトリデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノナデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有するイソプロペニルフェニル系単量体類;
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロペンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテルなどのポリアルキレンオキサイド部位を有するイソプロペニル系単量体類;
例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどの窒素原子と酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類のヘテロ環状のα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどのジエン類;
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−テトラトアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−オクタトリアコンテン、1−テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテン−1,ポリペンテン−1,ポリ4−メチルペンテン−1等などのアルケン類などが挙げられる。特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
上記、分子内に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)として、反応性の観点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく使用されるが、本発明では、(メタ)アクリロイル基を有する化合物(c1)とビニル基、あるいは(メタ)アリル基をを有する化合物(c2)を併用して使用しても良い。α,β−不飽和二重結合基含有化合物の共重合反応性は、一般的に反応性と極性の尺度となる値であるAlfrey―PriceのQ−e値で判断され、(メタ)アクリロイル基を有する化合物(c1)とビニル基、あるいは(メタ)アリル基をを有する化合物(c2)との共重合反応性は良好ではない。(メタ)アクリロイル基を有する化合物(c1)にビニル基、あるいは(メタ)アリル基をを有する化合物(c2)が共存すると、活性エネルギー線を照射した場合には、(メタ)アクリロイル基を有する化合物(c1)が先に重合硬化で消費され、その後にビニル基、あるいは(メタ)アリル基を有する化合物(c2)が消費される。つまり、活性エネルギー線の照射エネルギーが弱いと、ビニル基、あるいは(メタ)アリル基をを有する化合物(c2)が未反応のまま残存しやすくなる。本発明の樹脂組成物ではRAFT剤(A)を介在させているため、この特徴が特に顕著に発現し、活性エネルギー線の1段目照射による半硬化の状態で、樹脂組成物のリワーク性を可能とし、さらに2段目照射により完全硬化とし、接着性や耐久性の向上に繋げる事が可能となる。
本発明における化合物(c2)の含有率は、化合物(C)全量中、化合物(c2)を0〜50重量%の範囲であり、好ましくは0〜30重量%の範囲である。化合物(c2)が50重量%よりも多いと、1段目の活性エネルギー線照射後の塗膜にベタツキや臭気が発生したりする。
本発明におけるα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)及び(C)は、活性エネルギー線照射によって形成されうる共重合体のガラス転移温度(Tg)を0℃以上の範囲になるように、化合物(B)と化合物(C)を各々調整することが好ましく、25℃以上がより好ましく、40℃以上がさらに好ましい。ガラス転移温度が0℃より低い場合、樹脂組成物を積層体として用いたときに樹脂層の凝集力が低下し、浮き剥がれが生じやすくなる。樹脂(A)は上記ガラス転移温度の範囲内ものであれば、公知の樹脂を使用することも可能である。
なお共重合体の構成成分である各α,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)及び(C)から形成され得るホモポリマーのTgが既知であれば、各ホモポリマーのTgと各α,β−不飽和二重結合基含有化合物の構成比とに基づいて、共重合体のTgを理論的に求めることも可能である。。
ガラス転移温度(Tg)は、次のFOX式により、理論計算することが可能である。
<FOX式>1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+…+Wi/Tgi+…+Wn/Tgn
〔上記FOX式は、n種の単量体からなる重合体を構成する各α,β−不飽和二重結合基含有化合物のホモポリマーのガラス転移温度をTgi(K)とし、各α,β−不飽和二重結合基含有化合物の質量分率を、Wiとしており、(W1+W2+…+Wi+…Wn=1)である。〕
尚、ホモポリマーのTgは、文献に記載されている値を用いることができる。そのような文献として、例えば、以下の文献を参照できる: 三菱レーヨン社のアクリルエステルカタログ(2001年度版);大阪有機化学工業社のカタログ(2009年度版);日立化成工業社のファンクリルカタログ(2007年度版);及び「POLYMER HANDBOOK」第3版第209〜277頁、John Wiley & Sons,Inc. 1989年発行。
(D)成分:
次に、本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物における、ウレタンウレア樹脂(D)について、説明する。本発明のウレタンウレア樹脂(D)は、ポリオール(d1−1)とポリイソシアネート(d1−2)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー(d1)に、アミノ化合物(d2)を反応させてなる樹脂である。さらに、アミノ化合物(d2)が、ポリアミン(b2−1)と、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(b3)とをマイケル付加反応させて得られる化合物であることが好ましい。
上記、ウレタンプレポリマー(d1)は、ポリオール(d1−1)とポリイソシアネート(d1−2)とをイソシアネート基過剰の割合で反応させてイソシアネート基末端のプレポリマーを得た後、該イソシアネート基末端のプレポリマーに鎖延長剤を反応させて、さらに必要に応じて末端停止剤を反応させる方法や、ポリオール(d1−1)とポリイソシアネート(d1−2)とをポリオールの水酸基過剰条件下に反応させる方法がある。中でも、分子量制御の容易さの観点から、イソシアネート基末端のプレポリマーに鎖延長剤を反応させる方法が好ましく、鎖延長剤としてポリアミン(d2−1)を用いる、重量平均分子量(Mw)が5,000〜200,000ウレタンウレア樹脂がより好ましい。重量平均分子量が5,000未満であると樹脂組成物を用いた硬化層の凝集力が不足する場合があり、また、200,000を超えるとウレタンウレア樹脂の粘度が高く、塗工性が悪化してしまう場合がある。
本発明のウレタンプレポリマー(d1)の構成成分であるポリオール(d1−1)としては、重合度2以上の繰り返し単位を有する数平均分子量(Mn)500〜50,000の高分子量のポリオール類とこれらの出発成分でもある多官能アルコール類(d1−1−5)に分類され、高分子量のポリオールとしては、ポリエステルポリオール類(d1−1−1)、ポリエーテルポリオール類(d1−1−2)、ポリカーボネートポリオール類(d1−1−3)、及びポリアミドポリオール類(d1−1−4)が挙げられ、好ましく用いることができる。
ポリエステルポリオール類(d1−1−1)としては、公知のポリエステルポリオールを用いることができる。ポリエステルポリオールとしては、例えば、多官能アルコール類(d1−1−5)とポリカルボン酸類とが縮合反応したポリエステルポリオールがある。多官能アルコール類(b1−1−5)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ポリオキシエチレングリコール(付加モル数10以下)、ポリオキシプロピレングリコール(付加モル数10以下)、プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール,トリシクロデカンジメタノール、シクロペンタジエンジメタノール、ダイマージオール等の脂肪族あるいは脂環族ジオール類;
例えば、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,2−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、4,4’−メチレンジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジフェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o−,m−,及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イソプロピリデンフェノール、あるいはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させてなるビスフェノール類等の芳香族ジオール類;
例えば、1,1,1−トリメチロールブタン、1,1,1−トリメチロールペンタン、1,1,1−トリメチロールヘキサン、1,1,1−トリメチロールヘプタン、1,1,1−トリメチロールオクタン、1,1,1−トリメチロールノナン、1,1,1−トリメチロールデカン、1,1,1−トリメチロールウンデカン、1,1,1−トリメチロールドデカン、1,1,1−トリメチロールトリデカン、1,1,1−トリメチロールテトラデカン、1,1,1−トリメチロールペンタデカン、1,1,1−トリメチロールヘキサデカン、1,1,1−トリメチロールヘプタデカン、1,1,1−トリメチロールオクタデカン、1,1,1−トリメチロールナノデカン、1,1,1−トリメチロール−sec−ブタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ペンタン、1,1,1−トリメチロール−tert−ノナン、1,1,1−トリメチロール−tert−トリデカン、1,1,1−トリメチロール−tert−ヘプタデカン、1,1,1−トリメチロール−2−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−メチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−2−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロール−3−エチル−ヘキサン、1,1,1−トリメチロールイソヘプタデカンなどのトリメチロール分岐アルカン類、トリメチロールブテン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールペンテン、トリメチロールヘキセン、トリメチロールヘプテン、トリメチロールオクテン、トリメチロールデセン、トリメチロールドデセン、トリメチロールトリデセン、トリメチロールペンタデセン、トリメチロールヘキサデセン、トリメトロールヘプタデセン、トリメチロールオクタデセン、1,2,6−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、グリセリン等の3官能トリオール類;
さらには、例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール等の4官能以上のアルコール類を挙げることができ、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
さらに、多官能アルコール類(d1−1−5)としては、少なくとも1個のイオン性官能基を含有するポリオールを使用することもできる。イオン性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、第1〜3級アミノ基、第4級アンモニウム基、ホスホニウム基、及び第4級スルホニウム基などが挙げられる。
少なくとも1個のイオン性官能基を含有するポリオールは、本発明のウレタンウレア樹脂(D)を水性化したり、ウレタンプレポリマー合成時の反応速度を速めたりする点、更には、成膜性を向上させる等の点でも好適に使用されるが、一方、ウレタンウレア樹脂(D)にイオン性基が導入されることになり、特にイオン性基が酸基の場合、透明導電膜や金属回路に使用した場合には、腐食のおそれがあるため必要以上は使用しない方が好ましく、全く使用しない方が特に好ましい。
ポリカルボン酸類としては、脂肪族系、脂環族系、及び芳香族系が挙げられ、それぞれ特に制限が無く使用できる。脂肪族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、スベリン酸、マレイン酸、クロロマレイン酸、フマル酸、ドデカン二酸、ピメリン酸、シトラコン酸、グルタル酸、イタコン酸、無水コハク酸、無水マレイン酸等が挙げられ、これらの脂肪族ジカルボン酸及びその無水物が利用できる。又、無水コハク酸の誘導体(メチル無水コハク酸物、2,2−ジメチル無水コハク酸、ブチル無水コハク酸、イソブチル無水コハク酸、ヘキシル無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、フェニル無水コハク酸等)、無水グルタル酸の誘導体(無水グルタル酸、3−アリル無水グルタル酸、2,4−ジメチル無水グルタル酸、2,4−ジエチル無水グルタル酸、ブチル無水グルタル酸、ヘキシル無水グルタル酸等)、無水マレイン酸の誘導体(2−メチル無水マレイン酸、2,3−ジメチル無水マレイン酸、ブチル無水マレイン酸、ペンチル無水マレイン酸、ヘキシル無水マレイン酸、オクチル無水マレイン酸、デシル無水マレイン酸、ドデシル無水マレイン酸、2,3−ジクロロ無水マレイン酸、フェニル無水マレイン酸、2,3−ジフェニル無水マレイン酸等)等の無水物誘導体も利用できる。.
脂環族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、脂環族ジカルボン酸としては、例えば、ダイマー酸、シクロプロパン−1α,2α−ジカルボン酸、シクロプロパン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロプロパン−1β,2α−ジカルボン酸、シクロブタン−1,2−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,2β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3β−ジカルボン酸、シクロブタン−1α,3α−ジカルボン酸、(1R)−シクロペンタン−1β,2α−ジカルボン酸、trans−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,2β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1β,3β)−シクロペンタン−1,3−ジカルボン酸、(1S,2S)−1,2−シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,1−シクロヘプタンジカルボン酸、クバン−1,4−ジカルボン酸、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸等の飽和脂環属ジカルボン酸や、1−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロブテン−1,2−ジカルボン酸、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロペンテン−1,3−ジカルボン酸、1−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、2−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,3−ジカルボン酸、2,5−ヘキサジエン−1α,4α−ジカルボン酸等の環内に不飽和二重結合が1もしくは2個有した不飽和脂環族ジカルボン酸が挙げられ、これらの脂環族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
また、ヘキサヒドロ無水フタル酸の誘導体(3−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸、4−メチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸)、テトラヒドロ無水フタル酸の誘導体(1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチルブテニル−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸等)等の水素添化した無水フタル酸誘導体も脂環族ジカルボン酸無水物として利用できる。
芳香族系多塩基酸としては、より具体的には、例えば、芳香族ジカルボン酸としては、例えば、o−フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、2,5−ジメチルテレフタル酸、2,2'−ビフェニルジカルボン酸、4,4−ビフェニルジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ジフェニルメタン−4,4´−ジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸、1,2−アズレンジカルボン酸、1,3−アズレンジカルボン酸、4,5−アズレンジカルボン酸、(−)−1,3−アセナフテンジカルボン酸、1,4−アントラセンジカルボン酸、1,5−アントラセンジカルボン酸、1,8−アントラセンジカルボン酸、2,3−アントラセンジカルボン酸、1,2−フェナントレンジカルボン酸、4,5−フェナントレンジカルボン酸、3,9−ペリレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸や、無水フタル酸、4−メチル無水フタル酸等の芳香族ジカルボン酸無水物が挙げられ、これらの芳香族ジカルボン酸及びその無水物等が利用できる。
さらに、無水クロレンド酸、無水ヘット酸、ビフェニルジカルボン酸無水物、無水ハイミック酸、エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロ無水フタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物、1−シクロペンテン−1,2−ジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、1,8−ナフタレンジカルボン酸無水物、オクタヒドロ−1,3−ジオキソ−4,5−イソベンゾフランジカルボン酸無水物等の酸無水物類も多塩基酸として使用可能である。それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
その他、ポリカプロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステルポリオール(d1−1−1)等も使用することができる。
ポリエーテルポリオール類(d1−1−2)としては、公知のポリエーテルポリオールを用いることができる。例えば、上記、多官能アルコール類(d1−1−5)のうち、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、エチレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの重合体、共重合体、及びグラフト共重合体;
ヘキサンジオール、メチルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール若しくはこれらの混合物の縮合によるポリエーテルポリオール類などの水酸基が2個以上のものを用いることができる。更にビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール類にエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加させたグリコール類を使用することができる。
ポリカーボネートポリオール類(d1−1−3)は、例えば、
1)上記の多官能アルコール類(d1−1−5)と炭酸エステルとの反応;
あるいは、
2)上記の多官能アルコール類(d1−1−5)にアルカリの存在下でホスゲンを作用させる反応;
により得ることができる。
上記1)の場合に用いられる炭酸エステルとして具体的には、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどが挙げられる。
ポリカーボネートポリオール類(d1−1−3)は市販品を用いることもでき、具体的には、
オキシマーN112(Mn=1,000,Tg=60℃,水酸基価=112,酸価<0.5,線形タイプ)〔パーストープ社製〕;
PCDL−T5651(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形液状タイプ)、PCDL−T5652(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.05,線形液状タイプ)、PCDL−T4671(Mn=1,000,水酸基価=110,酸価<0.05,線形液状タイプ)、PCDL−T4672(Mn=2,000,水酸基価=52,酸価<0.05,線形液状タイプ)〔以上、旭化成ケミカルズ社製〕;
PMHC−1050(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、PMHC−2050(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−1090(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−2090(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−3090(Mn=3,000,水酸基価=37,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−4090(Mn=4,000,水酸基価=28,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−5090(Mn=5,000,水酸基価=22,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−1065N(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−2065N(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−1015N(Mn=1,000,水酸基価=112,酸価<0.5,線形液状タイプ)、C−2015N(Mn=2,000,水酸基価=56,酸価<0.5,線形液状タイプ)〔以上、クラレ社製〕;
等を挙げることができる。
ポリアミドポリオール類(d1−1−4)としては、前記した多官能アルコール類(d1−1−5)とポリカルボン酸類と後述のポリアミン(d2−1)との縮合反応により得ることができる。市販品を用いることもでき、具体的には、TPAE617(Mn=15,000,Tg=90℃,水酸基価=16,酸価=1,線形タイプ)〔富士化成工業社製〕等を使用できる。それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のウレタンプレポリマー(d1)の構成成分であるポリオール(d1−1)は、上述のポリオールや多官能アルコール類は、特に制限なく使用することができ、それぞれを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。塗膜の透明性および接着力等の面で、ポリエーテルポリオール(d1−1−2)の使用が好ましく、特に、付加モル数1〜15のアルキレンオキサイド骨格を有するが好ま。さらに、ポリプロピレングリコール骨格を有するポリオールを主に使用することがより好ましい。
本発明のウレタンプレポリマー(d1)の構成成分であるポリイソシアネート(d1−2)としては、従来公知のものを使用することができ、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート(d1−2)のうち、芳香族ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4’−MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(別名:2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等を挙げることができる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HMDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、2,4−ジイソシアネート−1−メチル−ベンゼン(別名:2,4−TDI)、2,6−ジイソシアネート−1−メチル−ベンゼン(別名:2,6−TDI)、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:m−XDI)、1,4−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:p−XDI)、2,2'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:2,2−MDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4−MDI)、1,3−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,3−NDI)、1,5−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,5−NDI)等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(別名:水添MDI)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等を挙げることができる。
また、ポリイソシアネート(d1−2)成分の一部として、上記、ポリイソシアネートの2−メチルペンタン−2,4−ジオールやトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反応物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。
本発明に用いられるポリイソシアネート(d1−2)としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)等の無黄変型、又は難黄変型のポリイシソアネート化合物を用いると耐候性の点から好ましい。更に、上記記載のポリイソシアネート(b1−2)として、樹脂組成物の透明性や反応性の制御の面でイソホロンジイソシアネート(別名:IPDI)を使用するのが好ましい。
ポリイソシアネート(d1−2)の使用量は、ウレタンウレア樹脂(D)100重量%中[ウレタンウレア樹脂(D)の合成に使用するポリオール(d1−1)、ポリイソシアネート(d1−2)、後述のアミノ化合物(d2)の合計100重量%中]、8〜23重量%の割合が好ましく、更に好ましくは10〜21重量%である。8重量%未満であると樹脂組成物の凝集力が低下し、耐久性の付与が困難になる場合がある。又、23重量%を超えると樹脂組成物の柔軟性が低下することから、十分な接着力を得ることが困難となる場合がある。
次に本発明に使用するアミノ化合物(d2)について説明する。アミノ化合物(d2)は、1級、あるいは2級のアミノ基を有するアミンであり、公知のものが使用可能である。さらに、ポリアミン(b2−1)、後述のマイケル付加アミン(d2−2)、及びアミノ基を1個有するモノアミン(d2−3)に大別できる。一般的にポリアミン(d2−1)、及び/またはマイケル付加アミン(d2−2)は、ウレタンプレポリマー(d1)の鎖延長剤として使用され、、モノアミン(d2−3)は、末端停止剤として使用される。
ポリアミン(d2−1)を使用することにより、本願のウレタンウレア樹脂(D)の分子量や凝集力を制御することが可能となるため、樹脂組成物の接着力を付与することができ、更に耐久性との両立が可能になる。このようなポリアミン(d2−1)としては、より具体的に、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン[別名:1,2−ジアミノプロパン又は1,2−プロパンジアミン]、トリメチレンジアミン[別名:1,3−ジアミノプロパン又は1,3−プロパンジアミン]、テトラメチレンジアミン[別名:1,4−ジアミノブタン]、2−メチル−1,3−プロパンジアミン、ペンタメチレンジアミン[別名:1,5−ジアミノペンタン]、ヘキサメチレンジアミン[別名:1,6−ジアミノヘキサン]、ジエチレントリアミン、トリアミノプロパン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ダイマージアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジアミン、ジエチレングリコールビス(3−アミノプロピル)エーテル、ポリオキシアルキレングリコールジアミン(アルキレングリコールの付加モル数は2〜50の任意の整数)、フェニレンジアミン、、キシリレンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン,3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ビス−(sec−ブチル)ジフェニルメタン、グルタミン、アスパラギン、リジン、ジアミノプロピオン酸、オルニチン、ジアミノ安息香酸、ジアミノベンゼンスルホン酸等二つの1級アミノ基有するジアミン類;
例えば、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、及びN,N'−ジ−tert−ブチルエチレンジアミン、ピペラジン等の二つの2級アミノ基有するジアミン類;
例えば、N−メチルエチレンジアミン[別名:メチルアミノエチルアミン]、N−エチルエチレンジアミン[別名:エチルアミノエチルアミン]、N−メチル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−メチル−1,3−ジアミノプロパン又はメチルアミノプロピルアミン]、N,2−メチル−1,3−プロパンジアミン、N−イソプロピルエチレンジアミン[別名:イソプロピルアミノエチルアミン]、N−イソプロピル−1,3−ジアミノプロパン[別名:N−イソプロピル−1,3−プロパンジアミン又はイソプロピルアミノプロピルアミン]、及びN−ラウリル−1,3−プロパンジアミン[別名:N−ラウリル−1,3−ジアミノプロパン又はラウリルアミノプロピルアミン]、トリエチルテトラミン、ジエチレントリアミン、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、(2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレン)ジアミン、(2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン、(ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレン)ジアミン等の1級及び2級アミノ基を有するポリアミン類;
例えば、シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、ヘキサデカンジオヒドラジド、エイコサン二酸ジヒドラジド、マレイン酸ジヒドラジド、フマル酸ジヒドラジド、イタコン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、炭酸ジヒドラジド、カルボジヒドラジド、チオカルボジヒドラジド、オキサリルジヒドラジド、ポリアクリル酸ヒドラジド等のヒドラジド類;
本発明に使用するアミノ化合物(d2)としては、反応の制御の面から、特にポリアミン(b2−1)のうち、1級アミノ基を2個以上有するポリアミンに上述のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(d3)をマイケル付加反応させた化合物(d2−2)(以後、マイケル付加アミンと称す。)が好ましい。
なお、化合物(d3)としては、上記化合物(B)および化合物(C)に例示された化合物を用いることが出来る。さらに、化合物(d3)として、ウレタンウレア樹脂(D)の重合収縮抑制の面やマイケル付加反応における反応率向上の点から、上述の分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(上記化合物(B)において例示された化合物)を併用使用するのが好ましい。
ポリアミン(d2−1)のうち、1級アミノ基を2個以上有するポリアミンとしては、上記の1級アミノ基を有するジアミン類やポリアミン類を使用することが可能で有り、特にイソホロンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンは、マイケル付加反応の制御が容易であり、得られるマイケル付加反応させたマイケル付加アミン(d2−2)を使用して得られたウレタンウレア樹脂(D)の透明性が優れていることから好ましい。
ポリアミン(d2−1)のうち、1級アミノ基を2個以上有するポリアミンと、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(d3)とのマイケル付加反応では、一級アミノ基を2個以上有するポリアミン中のアミノ基の活性水素1モルと、α,β−不飽和二重結合基含有化合物中のα,β−不飽和二重結合基1モルとが反応する。一級アミノ基を2個以上有するポリアミン中のアミノ基は、電子吸引性の基を持つ化合物のα,β−不飽和二重結合基に容易にマイケル付加をするため、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(d3)としては(メタ)アクリロイル基含有化合物が好ましく、特にアクリル酸エステル類が、マイケル付加反応の効率の点から最も好ましい。
マイケル付加アミン(d2−2)の作成方法としては、マイケル付加反応に関する公知方法をそのまま利用できる。化合物(d3)が、(メタ)アクリロイル基含有化合物、特にアクリル酸エステル類等である場合、必要に応じてアルコール等の触媒下に10〜100℃で反応が進行する。使用する化合物(d3)の種類にも因るが40〜80℃の反応温度が好ましい。反応温度が高すぎるとエステルアミド交換反応が生じるため好ましくない。又、化合物(d3)が電子吸引性基を持たない場合には金属触媒の存在で反応が可能になり、この場合、触媒存在下で加熱しながら60〜100℃で反応させると適度な反応速度になり好ましい。又、合成時に溶媒は使用してもしなくても良く、その種類は特に限定しないが、上述の有機溶剤が溶媒として使用できる。溶剤を使用する場合の溶液濃度は好ましくは20重量%以上、更に好ましくは50重量%以上である。これより希薄な場合には反応が進行しにくいため好ましくない。又、反応時間としては、使用する化合物(d3)の種類により異なるが、30分〜5時間で終了する。
本発明のマイケル付加アミン(d2−2)を作成する際には、1級アミノ基を2個以上有するポリアミン比率として、マイケル付加アミン(d2−2)中に少なくとも2個の1級又は2級のアミノ基が残存するように、1級アミノ基を2個以上有するポリアミンに含有される1級アミノ基1モルに対して、好ましくは0.1〜1.0モル、更に好ましくは0.2〜1.0モルの割合で化合物(d3)中のα,β−不飽和二重結合基を反応させることが好ましい。これより少ないと化合物(d3)を導入した効果が得られない場合があり、更に保存安定性が低いことから好ましくない。これより多くても反応に寄与しない。
ポリアミン(d2−1)、及び/またはマイケル付加アミン(d2−2)の使用量は、ウレタンウレア樹脂(D)100重量%中[ウレタンウレア樹脂(D)の合成に使用するポリオール(d1−1)、ポリイソシアネート(d1−2)、ポリアミン(d2−1)、及び/またはマイケル付加アミン(d2−2)の合計100重量%中]、0.5〜8重量%の割合が好ましく、更に好ましくは2〜5重量%である。0.5重量%未満であると凝集力が低下し、耐久性の付与が困難になる場合がある。又、8重量%を超えると樹脂の柔軟性が低下することから十分な接着性を得ることが困難になる場合がある。
本発明のウレタンウレア樹脂(D)は、末端がイソシアネート基であるウレタンプレポリマー(d1)と、アミノ化合物(d2)中のポリアミン(d2−1)、及び/またはマイケル付加アミン(d2−2)とを反応してなるが、更に必要に応じて反応停止剤として(d2−3)としてモノアミノを反応させることが好ましい。
ウレタンウレア樹脂(D)を作成する際、分子量を制御したり、ウレタンウレア樹脂(D)末端の未反応で残るイソシアネート基と反応して樹脂の反応活性を安定化させたりする目的で反応停止剤としてモノアミン(d2−3)を使用することができる。反応停止剤として使用可能なモノアミン(d2−3)としては、例えば、アミノメタン、アミノエタン、1−アミノプロパン、2−アミノプロパン、1−アミノブタン、2−アミノブタン、1−アミノペンタン、2−アミノペンタン、3−アミノペンタン、イソアミルアミン、1−アミノヘキサン、1−アミノヘプタン、2−アミノヘプタン、2−オクチルアミン、1−アミノノナン、1−アミノデカン、1−アミノドデカン(ラウリルアミン)、1−アミノトリデカン、1−アミノヘキサデカン、1−アミノテトラデデカン(ミリスチルアミン)、1−アミノペンタデカン、セチルアミン、オレイルアミン、ココアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、硬化牛脂アルキルアミン、アリルアミン、ステアリルアミン、アミノシクロプロパン、アミノシクロブタン、アミノシクロペンタン、アミノシクロヘキサン、アミノシクロドデカン、1−アミノ−2−エチルヘキサン、1−アミノ−2−メチルプロパン、2−アミノ−2−メチルプロパン、3−アミノ−1−プロペン、3−アミノメチルヘプタン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、2−エチルヘキシロキシプロピルアミン、3−デシロキシプロピルアミン、3−ラウリロキシプロピルアミン、3−ミリスチロキシプロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジイソノニルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノメチルテトラヒドロフラン、アニリン、o−アミノトルエン、m−アミノトルエン、p−アミノトルエン、o−ベンジルアニリン、p−ベンジルアニリン、1−アニリノナフタレン、1−アミノアントラキノン、2−アミノアントラキノン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、5−アミノイソキノリン、o−アミノジフェニル、4−アミノジフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、o−アミノアセトフェノン、m−アミノアセトフェノン、p−アミノアセトフェノン、ベンジルアミン、α−フェニルエチルアミン、フェネシルアミン、p−メトキシフェネシルアミン、p−アミノアゾベンゼン、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、モノメチルヒドラジン、1,1−ジメチルヒドラジン、ベンジルヒドラジン、N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン、N,N−ジエチル−1,3−プロパンジアミン等の1級アミン類;
例えば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルエチルアミン、N−メチルイソプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、2−ピペリジンエタノール、4−ピペリジンエタノール、4−ピペリジノール、ピロリジン、3−アミノピロリジン、、3−ピロリジノール、ジアミルアミン、ジアリルアミン、メチルアニリン、エチルアニリン、ジベンジルアミン、ジフェニルアミン、ジココアルキルアミン、ジ硬化牛脂アルキルアミン、ジステアリルアミン等の2級アミン類等が挙げられる。
上記の反応停止剤としてのモノアミン(d2−3)の中でも2−アミノ−2−メチル−プロパノールなどのように水酸基を有するモノアミンは、末端が水酸基である保存安定性に優れたウレタンウレア樹脂を得ることができる。尚、水酸基を有するモノアミンの場合、アミノ基と水酸基との両方が、ウレタンプレポリマーの末端イソシアネート基と反応可能であるが、アミノ基の反応性の方が高く、優先的にイソシアネート基と反応する。
上記のモノアミン(d2−3)は、ウレタンウレア樹脂(D)100重量%中[ウレタンウレア樹脂(B)の合成に使用するポリオール(d1−1)、ポリイソシアネート(d1−2)、ポリアミン(d2−1)、及び/またはマイケル付加アミン(d2−2)、及び必要に応じて使用する停止剤としてのモノアミン(d2−3)の合計100重量%中]0.05重量部〜2重量%が好ましく、0.05重量%未満であると樹脂の反応安定性を損なう場合があり、2重量%以上であると樹脂の重量平均分子量(Mw)が低くなり耐久性を損なう場合がある。
次に、本発明に用いるウレタンウレア樹脂(D)の作成方法について説明する。
前記したように、本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物に使用されるウレタンウレア樹脂(B)の作成方法は、ポリオール(d1−1)とポリイソシアネート(d1−2)とを反応させてウレタン化反応を行い、少なくとも1つのイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(d1)を作成する。次に、得られたウレタンプレポリマー(d1)に鎖延長剤として、ポリアミン(d2−1)、及び/またはマイケル付加アミン(d2−2)と必要に応じて反応停止剤であるモノアミン(d2−3)とを反応させてウレタンウレア樹脂(D)を作製することができる。
本発明のウレタンプレポリマー(d1)を生成する上で、ポリイソシアネート(d1−2)を使用する場合、反応促進のため、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。例えば3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられ、単独でもあるいは複数を使用することもできる。
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)等が挙げられ、場合によっては単独、もしくは併用することもできる。
有機金属系化合物としては、錫系化合物、非錫系化合物を挙げることができる。
錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄2,4−ペンタジオネートなどの鉄系、安息香酸酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチルアセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジオクチル錫ジラウリレート(別名:DOTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
上記3級アミン系化合物、有機金属系化合物等の触媒は、場合によっては単独でも使用できるが、併用することもでき、特にポリオール成分としてポリエステルジオール類とポリエーテルジオール類を併用する場合においては、ジブチル錫ジラウレートと2−エチルヘキサン酸錫を併用することにより安定に均一なウレタンプレポリマー(d1)が得られるので好ましい。
ウレタンプレポリマー(d1)を作成するときに用いる有機金属化合物触媒は、ウレタンプレポリマーが、アミノ化合物(d2)と反応するとき、反応を著しく促進する。イソシアネート基とアミノ基との反応は、元来、非常に早いが、有機金属化合物触媒の存在下では、更に反応が促進され、制御が困難になる場合がある。このとき、キレート化合物が存在していると、この有機金属化合物触媒とキレートを形成し、触媒能が調整され、アミノ化合物(d2)との反応を制御しやすくする。
当該キレート化合物としては、アセチルアセトン、ジメチルグリオキシム、オキシン、ジチゾン、エチレンジアミン四酢酸(別名:EDTA)のようなポリアミノオキシ酸、クエン酸のようなオキシカルボン酸、縮合リン酸等が挙げられる。キレート化合物の中では、アセチルアセトンが有機溶媒等に可溶であり、揮発性を有して必要で有れば除去することが容易であり好ましい。
又、当該キレート化合物は、反応後もウレタンウレア樹脂(D)中に残留する。本発明のウレタンウレア樹脂(B)を含む活性エネルギー線重合性樹脂組成物には、後述の光開始剤を添加する場合があるが、このとき、キレート化合物は、ウレタンウレア樹脂(D)と後述の活性エネルギー線重合開始剤(E)との反応速度をも調整し、結果的に保存安定性の優れた活性エネルギー線重合性樹脂組成物を与えることができる。
本発明のウレタンプレポリマー(d1)の作成時には公知の有機溶剤が溶媒として好適に使用することが可能であり、また無溶剤でも作成することが可能である。反応に有機溶剤を使用した場合には、溶剤は反応制御を容易にする役割を果たす。斯かる目的で使用される溶剤としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールおよびグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等があげられる。これらの有機溶剤は単独で使用しても、2種類以上を混合して使用しても良い。溶媒の量は、重合条件、ウレタンウレア樹脂(D)の各成分の組成、得られるウレタンウレア樹脂(D)の粘度や濃度などを考慮して適宜決定すればよい。活性エネルギー重合性樹脂組成物にウレタンウレア樹脂(D)を使用する際には、上記溶媒をそのまま使用するか、あるいは溶媒除去して使用するかは、特に限定されない。
上記した有機溶剤を用いる場合は、ウレタンウレア樹脂(D)の溶解性、溶剤の沸点、アミノ化合物(d2)の溶解性等の点から特に酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン又はこれらの混合溶剤が好ましい。また、溶剤を使用した場合のウレタンプレポリマー反応系内の濃度は、樹脂不揮発分濃度は50〜95重量%が好ましく、更に好ましくは60〜90重量%であり、濃度が低すぎると反応性が低下しすぎることから好ましくない。また、ウレタンプレポリマー(d1)と反応する可能性のある活性水素を有する溶剤、例えば、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤は、通常、使用しないほうが好ましいが、使用用途によっては用いることも可能である。
また無溶剤で反応する場合は、そのまま反応を行ってもかまわないが、適度な反応速度の制御のため、上記したα,β−不飽和二重結合基含有化合物(d3)を有機溶剤の代わりに溶媒として使用することも可能である。この場合、ウレタンウレア樹脂(D)を活性エネルギー線重合性樹脂組成物に用いた場合、塗工時に乾燥工程を省略できるため、好ましい。
ポリオール(d1−1)とポリイソシアネート(d1−2)との配合比は、各成分の反応性、3価以上の化合物の存在比、得られた樹脂の用途などで大きく左右される。ウレタンプレポリマーが少なくとも1個のイソシアネート基を有するためには、ポリオール(d1−1)中の水酸基の1モルに対して、ポリイソシアネート(d1−2)中のイソシアネート基が1モルより多くなることが必要であり、好ましくは1.01〜4.00モル、更に好ましくは1.10〜2.00モルの範囲内が適当である。
また、上記のようにして得られたイソシアネート基含有化合物であるウレタンプレポリマー(d1)中のイソシアネート基と、アミノ化合物(d2)が有する1級、または2級のアミノ基との鎖延長反応であるウレア化反応は、以下の2つの方法に大別される。(1)ウレタンプレポリマーをフラスコに仕込み、アミノ化合物(d2)を滴下する方法。(2)アミノ化合物(d2)をフラスコに仕込み、ウレタンプレポリマーを滴下する方法。反応に問題がなければ、操作が容易な(1)の方法が好ましい。本発明のウレア化反応の温度は、100℃以下が好ましい。更に好ましくは70℃以下である。70℃でも反応速度は大きく、制御できない場合は、50℃以下が更に好ましい。100℃より高くなると反応速度の制御が困難であり、所定の重量平均分子量と構造を有するウレタンウレア樹脂(D)を得ることは難しい。また、このウレア化反応の際に有機溶剤を溶媒として用いた場合、例えば、アルコール系溶剤を用いた場合には、アミノ化合物(d2)を滴下する際に反応系内の温度を50℃以下、更には40℃以下にしておくことが好ましい。
ウレア化反応の場合に用いられる反応停止剤としてのモノアミン(d2−3)の使用量は、ポリアミン(d2−1)、及び/またはマイケル付加アミン(d2−2)と混合添加する場合と、単独で最後に添加する場合により異なるが、混合添加する場合にはウレタンプレポリマー中のイソシアネート基1モルに対して、モノアミン(d2−3)中のアミノ基が、好ましくは0.5モル以下、更に好ましくは、0.3モル以下になる量を使用するのが望ましく、単独で最後に添加する場合には最終的に存在するイソシアネート基1モルに対して0.5〜3.0モルであり、特にウレタンウレア樹脂(D)の安定化を目的とした場合には1〜3.0モルが好ましい。この範囲外では成膜性が低下したり、変着色したりする等の悪影響が見られる場合がある。
さらに、反応の終点は、滴定に因るイソシアネート%測定、IR測定によるイソシアネートピークの消失により判断できる。
また、ウレタンウレア樹脂(D)のうち、分子内にカルボキシル基や3級アミノ基を有する場合は、水に分散もしくは溶解せしめるためイオン化することもできる。
ウレタンウレア樹脂(D)の重量平均分子量(Mw)は、50,000〜200,000の範囲である必要がある。好ましくは、80,000〜150,000の範囲である。重量平均分子量(Mw)が50,000未満であると活性エネルギー線重合性樹脂組成物としての耐久性と光学機能維持特性とのバランスが悪化する。一方、200,000を超えると接着力が低下したり粘度が高すぎ扱いにくくなったりする。
また、得られたウレタンウレア樹脂(D)の溶液粘度や液状粘度には特に制限はなく、樹脂の用途により選択されるが、好ましくは、有機溶剤を使用した場合には、不揮発分濃度50重量%で溶液粘度が3,000〜25,000mPa・s(25℃)である。無溶剤で使用した場合には、液状粘度が5,000〜50,000mPa・s(25℃)である。粘度が高すぎると塗加工が困難になる可能性があり、また、低すぎると十分な分子量の樹脂ができていない場合がある。
また、ウレタンウレア樹脂(D)のガラス転移温度(Tg)は−60〜10℃の範囲であることが好ましい。かかる範囲であれば後述する諸物性が良好である。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、活性エネルギー線重合性組成物全量中、
付加開裂型連鎖移動剤(A)0.01〜10重量%、
化合物(B)0.5〜20重量%、
化合物(C)を0.5〜30重量%、
ウレタンウレア樹脂(D)を40〜98.99重量%
であることが好ましい。
連鎖移動剤(A)がこの範囲であると、1段目の活性エネルギー線照射によって、付加解裂型の連鎖移動反応が速やかに起こり、塗膜のリワーク性も付与できる。また、重合分子末端にα,β−不飽和二重結合基を確実に導入することができるため、活性エネルギー線の2段目照射による塗膜の凝集力向上が期待できる。また化合物(B)がこの範囲であると、活性エネルギー線照射に伴う重合硬化反応の際、反応速度の向上が期待でき、さらに硬化収縮が抑制されるため、高感度化と寸法安定性が向上する。また化合物(C)がこの範囲であると、塗膜の凝集力を制御できるため、塗膜の耐熱性や耐湿熱性等の耐久性を向上することが可能となる。。樹脂(D)がこの範囲であると、基材に対する塗工性や密着性が向上し、また、化合物(B)や化合物(C)との相溶性も良好となるため、透明な塗膜を形成することが可能となる。
成分(E):
次に活性エネルギー線重合開始剤(E)について説明する。
本発明の樹脂組成物は、各種活性化エネルギー線の照射によって重合反応が進行し、硬化可能である。しかし、上記樹脂組成物は、成分(A)、成分(B)、成分(C)、及び成分(D)の必須成分に加えて、必要に応じて、活性エネルギー線重合開始剤(E)を含んでもよい。活性エネルギー線重合開始剤(E)を使用することによって、重合反応を促進することができる。本発明の一実施形態において、上記活性化エネルギーは紫外線であることが好ましく、紫外線の照射によって重合反応を進行させる場合、樹脂組成物は、活性エネルギー線重合開始剤(E)を含むことが好ましい。
本発明では、上記成分(E)として、活性エネルギー線重合開始剤として公知の化合物から任意に選択した化合物を使用できる。
具体例として、例えば、以下が挙げられる。4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン等のアセトフェノン系開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルジメチルケタール等のベンゾイン系開始剤、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド等のベンゾフェノン系開始剤、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、2,4−ジイソプロピルオキサンソン等のチオキサンソン系開始剤、2,4,6−トリクロロ−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−スチリル−s−トリアジン、2−(ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン系開始剤、ボレート系開始剤、カルバゾール系開始剤、イミダゾール系開始剤等のラジカル発生剤(e1)が用いられる。
具体的な製品名としては例えば、イルガキュアー184,907,651,1700,1800,819,369,261、DAROCUR-TPO(BASF社製) 2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル−フォスフィンオキサイド、ダロキュア-1173(メルク社製)、エザキュアーKIP150、TZT(日本シイベルヘグナー社製)、カヤキュアBMS、カヤキュアDMBI、(日本化薬社製)等が挙げられる。また、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する光重合開始剤を使用することもできる。
例えば、UVACURE1590(ダイセル・サイテック社製)、CPI−110P(サンアプロ社製)、などのスルホニウム塩やIRGACURE250(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、WPI−113(和光純薬社製)、Rp−2074(ローディア・ジャパン社製)等のヨードニウム塩等の酸発生剤(e2)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
活性エネルギー線重合開始剤(E)は、単独で、または2種類以上組合せて使用することができ、特に限定されないが、前記した化合物(B)、及び/または(C)のα,β−不飽和二重結合基含有化合物から活性エネルギー線照射により得られる重合体の分子量分布を狭く制御するためには、活性エネルギー線重合開始剤(E)の総モル数がRAFT剤(A)のモル数の0.5倍未満となることが好ましい。また、分子量分布は[RAFT剤(A)のモル数]/[活性エネルギー線重合開始剤(E)のモル数]を変化させることにより制御することができる。この比を増加させることにより、より狭い分子量分布が得られる。より広い分子量分布は、この比を低下することによって得られる。
従って、樹脂組成物100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、より好ましくは0.5〜10重量部の量で用いることができる。開始剤(E)を20重量部以上添加すると、残存した開始剤によりマイグレーションを引き起こしたり、分子量分布が広がったり、また導電部材の腐食が起きる場合があり、0.1重量部未満であると重合硬化の進行が悪く硬化不良となる場合がある。
樹脂組成物は、有機溶剤の含有は問わないが、上記活性エネルギー線重合開始剤(E)は重合性成分に難溶性のことが多い。そのため、活性エネルギー線重合開始剤(E)を溶解するため少量の有機溶剤は含んでもよい。
さらに、上記活性エネルギー線重合開始剤(E)の性能を向上させるために、活性エネルギー線増感剤を併用しても良い。活性エネルギー線増感剤の代表例として、アミン類、尿素類、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物、及び、ニトリル類又はその他の含窒素化合物などが挙げられる。なかでも、アントラセン系又はベンゾフェノン系、チオキサントン系又はペリレン、フェノチアジン、及びローズベンガル等の化合物が好ましく使用され、例えば、α−アシロキシエステル、アシルフォスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル−9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、エチルアンスラキノン、4,4’−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等の化合物を使用することができる。増感剤は、活性エネルギー線重合開始剤(E)100重量部に対して、好ましくは0.1〜60重量部の量で用いることが可能であるが、黄変性の観点から全く使用しないのがより好ましい。
成分(F):
次にシランカップリング剤(F)について説明する。
本発明の樹脂組成物は、上記成分に加えて、シランカップリング剤(F)を含有しても良い。シランカップリング剤を使用することで、基材表面の水酸基や、カルボキシル基等の官能基との間で縮合反応等の相互作用が発現し、樹脂組成物の接着力を向上させることができる。特に、フィルムだけでなく、ガラスや金属箔、金属板(または鋼板)、又は金属蒸着フィルム等の無機材料表面に対し、相互作用が高いため、接着強度を向上させることが容易となる。
シランカップリング剤(F)としては、公知のシラン化合物を用いることができ、後述の基材との密着性が向上するものであれば特に限定されない。例えば、アルキル系アルコキシシラン、アリール系アルコキシシラン、ビニル系アルコキシシラン、アミノ系アルコキシシラン、エポキシ系アルコキシシラン、ハロゲン系アルコキシシラン、(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン、メルカプト系アルコキシシラン、カチオン系アルコキシシラン、イソシアネート系アルコキシシラン等のアルコキシル基を有するアルコキシシラン類、及び/または、珪素原子に水素原子が直接結合して反応性を有する有機シラン類等が挙げられる。
より具体的に、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス( メトキシエトキシ) シラン、メチルトリス( メトキシプロポキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルビス(メトキシエトキシ)シラン、ジメチルビス(メトキシプロポキシ)シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジイソプロポキシシラン、メチルエチルジアセトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルプロピルジイソプロポキシシラン、メチルプロピルジアセトキシシラン、等のアルキル系アルコキシシラン類;
例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、トリルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジイソプロポキシシラン、メチルフェニルジアセトキシシラン、等のアリール系アルコキシシラン類;
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリス( メトキシエトキシ) シラン、ビニルトリス( メトキシプロポキシ) シラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジイソプロポキシシラン、ジビニルジアセトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、メチルビニルジイソプロポキシシラン、メチルビニルジアセトキシシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ジアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジメトキシシラン、メチルアリルジエトキシシラン、メチルアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジアセトキシシラン等のビニル系アルコキシシラン類;
例えば、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノピロピルトリメトキシシラン塩酸塩等のアミノ系アルコキシシラン類;
例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系アルコキシシラン類;
例えば、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3− トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン等のハロゲン系アルコキシシラン類;
例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ− アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン類;
例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト系アルコキシシラン;類
例えば、γ―イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート系アルコキシシラン類に代表されるアルコキシシラン類等が挙げられる。
例えば、メチルシラン、エチルシラン、ジメチルシラン、ジエチルシラン、ジエチルメチルシラン、ブチルジメチルシラン、ジ−t−ブチルメチルシラン、トリエチルシラン、トリヘキシルシラン、ブチルジメチルシラン、シクロヘキシルジメチルシラン、n−ヘキシルシラン、n−オクチルシラン、トリ−n−オクチルシラン、トリプロピルシラン、トリイソプロピルシラン、トリイソブチルシラン、トリヘキシルシラン、n−オクタデシルシラン、フェニルシラン、メチルフェニルシラン、ジメチルフェニルシラン、メチルフェニルビニルシラン、ジメチルベンジルシラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、(フェニルエチニル)ジメチルシラン、メチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ビス(2−クロロエトキシ)メチルシラン、トリス(2−クロロエトキシ)シラン、n−ヘキシルジクロロシラン、ジイソプロピルクロロシラン、ジクロロシラン、ジ−t−ブチルクロロシラン、トリクロロシラン、クロロメチルシラン、メチルフェニルクロロシラン、フェニルジクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、クロロイソプロピルシラン、ジクロロメチルシラン、ジクロロエチルシラン、メチルジメトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリペンチルオキシシラン、トリス(トリメチルシロキシ)シラン、メチルフェニルエテニルシラン、アリルジメチルシラン、1,1,2−トリメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、メチルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、トリス(トリメチルシロキシ)シラン、フェニルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラキス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラメチルジシラザン、ジメチルシリルジメチルアミン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)シラン、トリス(ジメチルシリル)アミン、N,N−ジメチルアミノメチルエトキシシラン、ジアセトキシメチルシラン、N,O−ビス(ジメチルシリル)アセトアミド、2−(ジメチルシリル)ピリジン、テトラキス(ジメチルシリル)シラン、アリルジメチルシラン、メルカプトジメチルシラン、シクロプロパンシラン、トリス(トリメチルシリル)シラン、1,1,4,4−テトラメチルジシリルエテン、シクロヘキサンシラン、ペンタメチルジシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジフェニル−1,3−ジメチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン、1,1,3,3−テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、1,1,3,3,−テトラメチルジシラザン、1,2−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、1,2,3,4,5,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン、α,ω−ビス(ハイドロジエン)ポリジメチルシロキサンや長鎖ジメチルシロキサンオリゴマーでシリル基を持ったオイル状あるいはワックス状の有機シラン類等が挙げられる。
また、該シランカップリング剤(F)としては市販製品を用いることも可能であるし、2種以上のシラン混合物を加水分解・縮合してオリゴマー化したオリゴマー系シランを使用する事もこれらシランカップリング剤(F)に含まれる。該シランカップリング剤(F)は単独または2種類以上の混合物として使用することも可能である。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物には、樹脂組成物全量100重量部に対して、シランカップリング剤(F)を、0.1〜10重量部含有することがより好ましい。0.1重量部未満であると耐熱性や耐湿熱性の向上効果があまり期待できない。一方、10重量部を超えると、塗工時に塗膜の発泡が生じやすく、そのため凝集力が不足して基材に対する密着性や接着性が低下するので好ましくない。
その他の成分(P):
本発明の樹脂組成物は、本発明による効果を損なわない範囲であれば、各種添加剤(E)を適宜配合することも可能である。例えば、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、及び着色向上等の観点から、有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、及び染顔料等の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状及び繊維状等であってよい。なお、上記ポリマー系の材料を配合する場合には、チタネートカップリング剤、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、色材及び消泡剤等の、独立した充填剤としてではなく、ポリマーブレンド又はポリマーアロイとして、樹脂組成物中に、溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
次に、活性エネルギー線重合性樹脂組成物の性状について、説明する。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、上記、付加開裂型連鎖移動剤(A)、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)、分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)、及びウレタンウレア樹脂(D)を必須成分とし、更に、必要に応じて、活性エネルギー線重合開始剤(E)、シランカップリング剤(F)やその他の成分(P)を配合後、均一に混合することによって製造することができる。攪拌・混合する際には、減圧装置を備えた1軸または多軸エクストルーダー、ニーダー、ディソルバーのような汎用の機器を使用し攪拌・混合することにより調製してもよい。攪拌・混合する際の温度は、通常、10〜60℃に設定されるのが好ましい。調製時の設定温度が10℃未満では、粘度が高すぎて均一な撹拌・混合作業が困難になる場合があり、逆に、調製時の温度が60℃を超えると、熱による硬化反応が起きる場合があり、正常な樹脂組成物が得られない場合があるので、好ましくない。
本発明の活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、液状、ペースト状及びフィルム状のいずれの形態でも使用することができる。
なお、本発明における活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、有機溶剤を含まないことが好ましいが、有機溶剤を含有することも可能である。例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサン、トルエン、キシレンその他の炭化水素系溶媒等の有機溶媒や、水をさらに添加して、樹脂組成物の粘度を調整することもできるし、樹脂組成物を加熱して粘度を低下させることもできる。
本発明における活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、使用用途により代表的に0.1〜300μmの膜厚を有する樹脂層が形成される。0.1μm未満では十分な接着力が得られないことがあり、300μmを超えても接着力等の特性はそれ以上向上しない場合が多い。
活性エネルギー線重合性樹脂組成物の粘度は、使用用途と膜厚に応じて、有機溶剤を含んでいる場合は、25℃の粘度が1〜3,000mPa・sであることが重要であり、好ましくは10〜2,000mPa・sであり、20〜1,500mPa・sであることがより好ましい。粘度が3,000mPa・sより高いと樹脂硬化塗膜にした場合、成形加工ができず、硬度が悪化してしまう。一方、粘度が1mPa・sより低いと樹脂硬化物寸法安定性の制御が困難になる。有機溶剤を含まない場合は、25℃の粘度が5,000〜50,000mPa・sであることが好ましく、5,000〜30,000mPa・sの範囲がより好ましい。この範囲であると、樹脂組成物をヒーター等で暖めて、粘度を調整することが可能である。
例えば、本発明の樹脂組成物を、加飾フィルム(タッチパネル用充填シートを意味する)等の光学素子用積層体の用途で使用する場合は、上記樹脂組成物を厚膜塗工する。塗工によって形成される上記樹脂層の厚さは、50〜300μmが好ましく、80μm〜250μmがより好ましい。樹脂層の厚さを50μm以上にすることによって、樹脂組成物を感圧式接着剤として使用した場合に、タッチパネルの充填機能に加えて、十分な応力緩和性やクリープ特性を得ることが容易である。一方、接着層の厚さを300μm以下にすることによって、スジ引き等の塗工性の低下を抑制することが容易である。
また、上記樹脂組成物を、後述の偏光フィルム等の光学素子用積層体の用途で使用する場合は、上記樹脂組成物を塗工する。塗工によって形成される上記樹脂層の厚さは、5〜50μmが好ましく、5μm〜30μmがより好ましい。樹脂層の厚さを5μm以上にすることによって、樹脂組成物を感圧式接着剤として使用した場合に、十分な密着性又は接着力を得ることが容易である。一方、樹脂層の厚さが50μmを超えると、密着性又は接着力等の特性において変化は見られない場合が多い。
上記樹脂組成物の塗工方法は、特に制限はない。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーター、リップコーター、コンマコーター、カーテンコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター等の、周知の様々な方法を適用することができる。また、薄膜塗工又は厚膜塗工等の形態についても、用途に応じて、特に制限なく、選択することができる。
また、樹脂組成物に有機溶剤を含んでいる場合には、通常の乾燥方法には特に制限はなく適用できる。例えば、熱風乾燥、赤外線または減圧法を利用したものが挙げられる。乾燥条件としては樹脂組成物の硬化形態、膜厚、および選択した溶剤にもよるが、通常60〜180℃程度の熱風加熱でよい。
本発明の樹脂組成物は、公知慣用の方法によって基材上に塗布することができ、次いで、形成された塗布層に活性エネルギー線を照射することによって、α,β−不飽和結合基を有する化合物の重合反応が進行し、硬化塗膜を形成する。その後、形成された塗膜の活性エネルギー照射による1段目の硬化工程(第1段硬化段階)を経て半硬化の硬化塗膜を得る。この状態を別名「Bステージ」と称す。この半硬化した塗膜に、さらに活性エネルギー線を照射して、2段目の硬化工程(第2段硬化段階)を経て、完全硬化した塗膜を形成する。硬化工程は、この2段階からなり、樹脂組成物を接着剤として使用した場合には、第1段硬化段階の硬化工程後には、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が優先的に重合硬化し、半硬化でやわらかいゴム状態であるため、貼り直し可能なリワーク性を有したり、基材の印刷段差に追従し、隙間をしっかりと充填できる、柔軟性のある塗膜を形成する。次に、第2段硬化段階の硬化工程後には、付加開裂型連鎖移動剤(A)によって新たに形成されたα,β−不飽和二重結合基や残存しているビニル基、あるいは(メタ)アリル基を有する化合物が重合硬化し、強固な硬化塗膜を形成し、強固な接着性を示すことが可能となる。この2段硬化工程により、これまで困難とされていた、リワーク性や段差追従性と高度の接着性の両立が可能となる。
本発明の一実施形態において、活性エネルギー線は、紫外線を含む、150〜550nm波長域の光エネルギーを主体とすることが好ましい。このよう光エネルギーを提供する適切な光源として、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、LEDランプ、キセノンランプ、及びメタルハライドランプなどが挙げられる。その他、本発明の別の実施形態では、レーザー光線、X線及び電子線などを露光用の活性エネルギー線として利用することもできる。
本発明の2段階硬化工程における活性エネルギー線の照射強度は、0.1〜500mW/cm2であることが好ましい。光照射強度が0.1mW/cm2未満であると、硬化に長時間を必要とし、500mW/cm2を超えると、ランプから輻射される熱によって、各種基材における基材劣化が生じる可能性があるため、好ましくない。照射強度と照射時間の積として表される積算照射量は、0.1〜5,000mJ/cm2であることが好ましい。積算照射量が0.1mJ/cm2より少ないと、重合硬化に長時間を必要とし、5,000mJ/cm2より大きいと、照射時間が非常に長くなり、生産性が劣るため、好ましくない。代表的な活性エネルギー線重合性樹脂組成物は、一般的に、1,000mJ/cm2以上の積算照射量を必要とする。しかし、本発明による上記樹脂組成物は、1,000mJ/cm2未満の低い積算照射量であっても良好に重合化が進行する。
また、硬化工程における第1段硬化段階と第2段硬化段階の積算照射量は同じでってもかまわないが、第2段硬化段階の方が第1段硬化段階よりも多い方が好ましい。積算照射量の比率としては、第2段硬化段階の積算照射量/第1段硬化段階の積算照射量=1〜1.5の範囲がより好ましい。
本発明の積層体において、基材上の樹脂層は、活性エネルギー線の照射によって上記樹脂組成物が重合硬化することによって形成されたものであり、第1段階での硬化工程後では、概ね−80℃〜20℃のガラス転移温度(以下、Tgという)を有する。上記積層体のリワーク性や段差追従性の観点から、−60〜10℃の範囲であることが好ましい。また、第2段階での硬化工程の完全硬化後では、樹脂層のTgは、概ね−30〜60℃の範囲が好ましい。上記積層体の打ち抜き加工性や折り曲げ性の観点から、−20〜50℃の範囲であることがさらに好ましい。
上述の観点から、本発明の一実施形態において、樹脂組成物は、樹脂層(樹脂組成物の重合硬化物)のTgが上記範囲内になるように、付加開裂型連鎖移動剤(A)、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)、分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)、ウレタンウレア樹脂(D)、活性エネルギー線重合開始剤(E)、シランカップリング剤(F)、及びその他の成分(P)を適宜選択して、構成されることが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、好ましくは、感圧式接着剤の用途で使用される。代表的に、樹脂組成物は、常法にしたがい適当な方法で、基材の片面に塗工され、次いで2段階で重合硬化されることによって、接着層を形成する。この接着層をフィルム等の他の基材(G)に積層して感圧式接着剤フィルムを形成する。
したがって、本発明の一実施形態は、後述の基材(G)と、該基材(G)の少なくとも一方の主面に設けられた、感圧式接着剤からなる接着層とを有する、積層体に関する。本実施形態において、接着層の膜厚は、積層体の用途に応じて設定される。
ここで、感圧式接着剤及び感圧式接着剤フィルムについて一般的な説明をする。
感圧式接着剤は、感圧式接着剤フィルムを形成するために用いられる。
感圧式接着剤フィルムの基本的積層構成は、フィルム状基材/接着剤層/剥離性フィルムのような片面感圧式接着剤フィルム、あるいは剥離性フィルム/接着剤層/フィルム状基材/接着剤層/剥離性フィルムのような両面感圧式接着剤フィルムである。このように、剥離フィルムに積層された積層体を感圧式接着剤フィルムという。使用時に、剥離性フィルムが剥がされ、感圧式接着剤層が別の基材(被着体とも称す。)に貼付される。感圧式接着剤は、貼着の際、被着体に接着剤層が触れるその瞬間に接着剤層がタックを有すのみならず、感圧式接着剤以外の接着剤(以下、単に接着剤という)とは異なり、貼着中も完全に固化することなく、タックと適度な固さを有しつつ、貼着状態を維持するための凝集力を有することが必要である。凝集力は分子量に大きく依存する。このように、被着体に積層された積層体を貼着積層体という。貼着積層体が光学用途の場合、光学用積層体という。
この際、活性エネルギー線照射は、フィルム状基材/接着剤層、あるいは剥離性フィルム/接着剤層の積層体に活性エネルギー線の照射をおこなって第1段階の重合硬化を施し、剥離性フィルム、あるいはフィルム状基材を積層して感圧式接着剤フィルムを形成する場合でも良いし、予め、フィルム状基材/接着剤層/剥離性フィルムの積層体を作成し、この積層体に活性エネルギー線の照射を行って第1段階の重合硬化を施し、感圧式接着剤フィルムを形成する場合でも良い。活性エネルギー線による第1段階の重合硬化は、使用用途により特に制限なく選択できる。
本発明の樹脂組成物はタッチスクリーンパネル(TSP)向け高透明性接着転写シート(OCA)用感圧式接着剤(以下OCA用接着剤と称す)、あるいは偏光板固定用感圧式接着剤(以下、偏光板用接着剤と称す)として使用されることが好ましく、樹脂組成物は2つ以上の基材(G)を貼り合わせる接着層を形成する。上記基材(G)は木材、金属板、プラスチック板、フィルム状基材、ガラス板、紙加工品等であってよいが、活性エネルギー線の照射によって重合反応を進行させるために、プラスチック板、フィルム状基材、あるいはガラス板等、活性エネルギー線を透過し易い材料から構成する必要がある。但し、一方の基材として、透明フィルム又は透明ガラス板を使用すれば、他方の基材として活性エネルギー線が透過し難い基材、例えば、木材、金属板、プラスチック板、紙加工品等の材料からなる基材を使用することもできる。この場合、透明フィルム(H)又は透明ガラス板側から活性エネルギー線を照射することによって、樹脂組成物の重合硬化を行うことが可能である。貼り合わせにに際しては、前記したように、感圧式接着剤フィルムを作成して、別の基材(被着体)に貼り付けて、活性エネルギー線の照射を行って第2段階の重合硬化を施すか、あるいは2つの基材の層間に直接、感圧式接着剤を注入して、活性エネルギー線の照射を行って第2段階の重合硬化を施して貼り付けるか、どちらの場合でも限定されないが、感圧式接着剤フィルムを経由して貼り付けた方が、ガラス面にフィルムを貼り付けた貼着積層体の貼り直し「リワーク」の点で好ましい。
上述のように、剥離性フィルムとして使用される基材(G)としては、セロハン、各種プラスチックフィルム、紙等のフィルム状基材の表面を剥離処理したものが挙げられる。また、フィルム状基材としては、単層のものであってもよいし、複数の基材を積層してなる多層状態にあるものも用いることができる。また、基材(G)のうち、剥離性フィルム以外の透明フィルム(H)を使用した場合、上記積層体は、光学用途で好適に使用することができる。良好な光学特性を得る観点から、上記積層体は光学用積層体と呼ばれ、使用する透明フィルム(H)は、例えば、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、及び等方性等の光学特性に優れる熱可塑性樹脂から構成される各種透明フィルム(H)であることが好ましい。このような各種透明フィルム(H)は、各種プラスチックフィルム又はプラスチックシートとも称される。具体例として、例えば、ポリビニルアルコールフィルム、ポリトリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系フィルム、ポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリノルボルネン系フィルム、ポリアリレート系フィルム、ポリアクリル系フィルム、ポリフェニレンサルファイド系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリビニル系フィルム、ポリアミド系フィルム、ポリイミド系フィルム、並びにポリオキシラン系フィルムなどが挙げられる。
本発明の光学用積層体において、複数の透明フィルム(H)を積層して多層フィルムを構成する場合、使用する透明フィルム(H)は、同一組成であっても、異なっていてもよい。例えば、ポリシクロオレフィン系フィルムに接着層を介してポリアクリル系フィルムを積層してもよい。
透明フィルム(H)の厚さは、適宜決定することができるが、一般には、強度又は取扱性等の作業性、及び薄層性などの観点から、1〜500μmであり、1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。光学用途においては、透明フィルム(H)の厚さは、5〜150μmの範囲が特に好適である。
本発明による光学用積層体の一実施形態では、上記透明フィルム(H)として、主に光学用途にて用いられる光学フィルム(I)を使用することが好ましい。ここで、光学フィルム(I)とは、上記透明フィルム(H)自体に特殊な処理を施したものであり、光透過光拡散、集光、屈折、散乱、及びHAZE等の光学的機能を有するものを意図している。そのような光学フィルム(I)は、これらの光学機能を付与するために、これら機能材料がフィルムに混練されてたり、スパッタリングで積層されたりするだけでなく、機能材料を含有した接着剤、あるいはコート剤を使用したり、機能材料を含有したフィルムを接着剤で貼り合わせたりして積層し、光学的機能を付与することが一般的である。また、光学フィルム(I)は、単独で、又は数種を組合せて使用することができる。本発明の一実施形態では、上記光学フィルム(I)の少なくとも一方の主面に、上記樹脂組成物からなる接着剤を塗布し、接着層を形成することによって、光学用積層体を構成することができる。光学フィルムとしては、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、酸化インジウム・錫スパッタ透明導電性フィルム(ITOフィルム)等が挙げられる。
偏光フィルムは、偏光板とも呼ばれ、ポリビニルアルコール系偏光子の両面を2枚のポリトリアセチルセルロース系保護フィルム(以下、「TACフィルム」という)や2枚のポリシクロオレフィ系フィルムやポリアクリル系フィルムで挟んだ多層構造フィルムである。
このように、本発明の樹脂組成物は、感圧式接着剤として使用され、剥離フィルムとの積層体である、第1段階の活性エネルギー線による重合硬化により形成された感圧式接着剤フィルムの用途は、特に限定されないが、上記タッチパネルや液晶ディスプレイの他、プラズマディスプレイ、電極周辺部材等各種エレクトロニクス関連の部材やプロテクトフィルム用途にも、第2段階の活性エネルギー線による重合硬化により形成した光学用積層体として適応できる。
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。尚、実施例における「部」及び「%」は、特にことわらない限り「重量部」及び「重量%」を表す。
<マイケル付加アミン(d2−2)の製造>
[合成例1〜5]
反応槽、滴下装置、攪拌機、温度計、還流冷却器、空気導入管を備えた重合反応装置の反応槽に、ポリアミン(d2−1)を仕込み、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)及び/または(C)を室温で滴下開始した。滴下終了後、滴下終了後、80℃で2時間反応させた後、室温まで冷却し、マイケル付加反応を終了し、マイケル付加アミン(d2−2)を得た。表1に成分の配合比を示した。
例示化合物は以下の表1に具体的に示すが、これらに限られるものではない。尚、表1において、空欄は、配合なしを意味している。
・成分(d3)
<成分(B)に相当する化合物>
4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル
<成分(C)に相当する化合物>
BA:アクリル酸ブチル
LA:アクリル酸ラウリル
ISA:アクリル酸ステアリル
・成分(d2−1)
IPDA:イソホロンジアミン、HMDA:ヘキサメチレンジアミンを示す。
Figure 0006388119
<ウレタンウレア樹脂(D)の製造>
[合成例21〜37]
反応槽、滴下装置、攪拌機、温度計、還流冷却器、空気導入管を備えた重合反応装置の反応槽に、ポリオール(d1−1)、ポリイソシアネート(d1−2)、有機溶剤としてトルエン、触媒としてジオクチル錫ジラウレートを仕込み、反応濃度を約80%とした。次に100℃まで徐々に昇温して、2時間反応を行って、ウレタンプレポリマー(d1)を作成した。さらに、40℃まで冷却し、酢酸エチルを加えて約50%に調整して、アセチルアセトンを加えた。その後、表2に示したアミンを1時間で滴下して、さらに1時間熟成し、酢酸エチルを加えて不揮発分濃度45%に調整し、樹脂(D)を得た。反応の終点は、IRチャートのNCO特性吸収(2,270cm-1)が消失していることを確認し反応を終了した。
得られた及びウレタンウレア樹脂(D)について、外観、分子量、及びガラス転移温度を前述の方法に従って求め、表2に結果を示した。また参考に、酸価及び水酸基価の測定方法も以下に示した。
《外観》
各合成例で得られた樹脂溶液の液体外観を目視にて評価した。
《溶液粘度(Vis)の測定》
各合成例で得られた樹脂溶液を23℃の雰囲気下でB型粘度計(東京計器社製)にて、#3のローターを使用して12rpm、1分間回転の条件で測定し、溶液粘度(mPa・s)とした。
《分子量》
数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」を用いた。GPCは溶媒に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーである。試料をテトラヒドロフランに溶解して、テトラヒドロフランを展開溶剤として流速を0.6ml/min、カラム温度を40℃の条件にて、測定した。標準物質としての単分散分子量のポリスチレンを使用した検量線を作成し、ウレタンウレア樹脂(D)の分子量をポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を測定した。
《ガラス転移温度(Tg)》
ロボットDSC(示差走査熱量計、セイコーインスツルメンツ社製「RDC220」)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して、測定に使用した。
樹脂溶液を、剥離処理されたポリエステルフィルムに塗工し、活性エネルギー線を照射し、重合硬化させたものを約10mgかきとり、試料としてアルミニウムパンに入れ、秤量して示差走査熱量計にセットし、試料を入れない同タイプのアルミニウムパンをリファレンスとして、100℃の温度で5分間加熱した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷処理した。その後10℃/分で昇温し、昇温中に得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg、単位:℃)を決定した。
《酸価(AV)》
共栓三角フラスコ中に試料を、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容積比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定した。
乾燥状態の樹脂の値として、酸価(mgKOH/g)を次式により求めた。
酸価(mgKOH/g)={(5.611×a×F)/S}/(不揮発分濃度/100)
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
《水酸基価(OHV)》
共栓三角フラスコ中に試料、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解する。更にアセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を正確に5ml加え、約1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間持続する。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定する。
水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b−a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
例示化合物は以下の表2に具体的に示すが、これらに限られるものではない。尚、表2において、空欄は、配合なしを意味している。
・成分(d1−1−1)
P2010:クラレポリオールP−2010(2官能ポリエステルポリオール、クラレ社製、数平均分子量:1962)
・成分(d1−1−2)
PP1000:サンニックスPP−1000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業社製、数平均分子量:1020)、PP2000:サンニックスPP−2000(2官能ポリプロピレングリコール、三洋化成工業社製、数平均分子量:1996)
・成分(d1−1−3)
C2090:クラレポリオールC−2090(2官能ポリカーボネートポリオール、クラレ社製、数平均分子量:2011)、
・成分(d1−1−4)
TPAE617:ポリアミドジオールTPAE617(2官能ポリアミドポリオール、富士化成工業社製、数平均分子量:15000)
・成分(d1−1−5)
NPG:ネオペンチルグリコール
・成分(d1−2)
IPDI:イソホロンジイソシアネート、HMDI:ヘキサメチレンジイソシアネート
・触媒
DOTDL:ジオクチル錫ジラウレート
・成分(d2−1)
HMDA:ヘキサメチレンジアミン
・成分(d2−2)
合成例31〜35。表2参照。
・成分(d2−3)
DBA:ジブチルアミン
・有機溶剤
Tol:トルエン、EAc:酢酸エチル、AcAc:アセチルアセトン
を示す。
Figure 0006388119
<活性エネルギー線重合性樹脂組成物>
[配合例1〜40]
酸素濃度が10%以下に置換された遮光された300ccのマヨネーズ瓶に、付加開裂型連鎖移動剤(A)、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)、分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)、及びウレタンウレア樹脂(D)、を必須成分とし、必要に応じて活性エネルギー線重合開始剤(E)、シランカップリング剤(F)、及びその他の成分(P)を加えて表3に示す比率(不揮発分換算)で仕込み、さらに、有機溶剤として酢酸エチルを加えて不揮発分42%に調整して十分に攪拌を行い、十分に脱泡を行った後、配合例に示す樹脂組成物を得た。
表3に示した配合例の樹脂組成物について、外観、及び溶液粘度を上記の方法に従って求め、表3に結果を示した。
例示化合物は以下の表3に具体的に示すが、これらに限られるものではない。尚、表3において、空欄は、配合なしを意味している。
・成分(A)
ETTC:エチレントリチオカルボナート、BMS:α−ブロモメチルスチレン、DPMP:2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン
・成分(B)
HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル
・成分(C)
LA:アクリル酸ラウリル、DTEA:ジアクリル酸トリエチレンオキサイド、TMPA:トリアクリル酸1,2,3−プロパントリオール、VIM:1−ビニルイミダゾール
・成分(D)
合成例21〜27.表3を参照。
・成分(E)
TPO:2,4,6−トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキサイト゛(BASF社製,DAROCUR TPO)、CPI−110P:p-フェニルチオフェニルジフェニルスルホニウムPF6
・成分(F)
EpS:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・成分(P)
AO−50:アデカ社製 酸化防止剤を示す。
Figure 0006388119
<積層体>
[実施例1〜34][比較例1〜6]
配合例で得られた樹脂組成物の溶液を感圧式接着剤組成物の溶液として使用し、各基材に塗工乾燥、及び2段階の重合硬化を施し、積層体を形成し、各種性能を以下の方法で評価した。それぞれの結果を表4に示す。
《塗工性の評価》
配合例で得られた樹脂組成物を剥離処理されたポリエステルフィルム(厚さ38μm)(以下、「剥離性フィルム」という。)上に乾燥後の厚みが25μmになるようにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し、100℃で2分間乾燥させ、未硬化の感圧式接着剤層を形成した。乾燥後、感圧式接着剤層に、活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm2、積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射して重合硬化させて(第1段階硬化工程)、100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せて、「剥離性フィルム/接着剤層/PETフィルム」の構成の感圧式接着剤フィルムを作製した。そして剥離フィルムを剥がした後の接着剤層表面(塗工面)の状態について目視にて観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:「平滑な塗工面が得られた。全く問題なし。」
△:「塗工面の端部に若干のハジキや発泡が認められるが、実用上問題無し。」
×:「塗工面にハジキ、発泡やスジ引きが認められ、実用上問題あり。」
《透明性》
上記で得られた膜厚25μmを有する感圧式接着剤フィルムの剥離フィルムを剥がし、23℃−50%RH雰囲気で厚さ2mmのガラス板にラミネーターを用いて貼着し、HAZEと目視で3段階で評価した。なお、HAZEは日本電色工業(株)製Turbidimeter NDH5000Wを用いて測定した。評価基準は以下の通りである。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:HAZE:0.5未満。全く問題なし。
△:HAZE:0.5以上2未満、目視で曇り等は認められない。実用上、使用可。
×:HAZE:2以上。目視でも若干曇りが認められる。実用上問題がある。
《段差追従性》
上記同様、配合例で得られた樹脂組成物を厚さ38μmの剥離性フィルム(剥離処理されたPETフィルム)上に乾燥後の厚みが75μmになるようにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し、100℃で3分間乾燥させ、未硬化の感圧式接着剤層を形成した。乾燥後、感圧式接着剤層に、活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm2、積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射して重合硬化させて(第1段階硬化工程)、100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せて、「剥離性フィルム/接着剤層/PETフィルム」の構成の感圧式接着剤フィルムを作製した。
一方、銀インキをシルクスクリーン印刷機を使用して、別途用意した厚さ50μmのPETフィルム上に、線幅1cm、線間隔1cm、厚さ10μmの線パターンを印刷した。
次に、23℃−50%RH雰囲気で、上記で得られた感圧式接着剤フィルムの剥離フィルムを剥がし、この線パターン上に、ラミネーターを用いて貼り付けた。これをさらにオートクレーブ内で50℃−0.5MPaで20分間処理した後、さらに23℃−50%RH環境下にて24時間放置し、感圧式接着剤層が線パターンの段差に追従できたか否かを、目視で観察を行い以下の4段階の基準で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
◎:ラミネーター貼着直後に段差が感圧式接着剤層で埋まった。
○:オートクレーブ処理直後に段差が感圧式接着剤層で埋まった。
△:オートクレーブ処理を行い24時間後に段差が感圧式接着剤層で埋まった。
×:オートクレーブ処理を行い24時間後でも段差が感圧式接着剤層で埋まらない 。
《再剥離性(リワーク性)の評価》
上記同様、配合例で得られた樹脂組成物の溶液を感圧式接着剤組成物として使用し、これを厚さ38μmの剥離性フィルム上に乾燥後の厚みが20μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥させ、未硬化の感圧式接着剤層を形成した。乾燥後、感圧式接着剤層に、活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm2、積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射し、重合硬化させて(第1段階硬化工程)、ポリビニルアルコール(PVA)系偏光子の両面をトリアセチルセルロース(TAC)系保護フィルムで挟んだ多層構造の偏光フィルムの片面を貼り合せ、「剥離性フィルム/感圧式接着剤層/TACフィルム/PVA/TACフィルム」なる構成の積層体を形成し、偏光板用感圧式接着剤フィルムを得た。
得られた偏光板用感圧式接着剤フィルムを25mm×150mmの大きさに裁断し、剥離性フィルムを剥がし、厚さ1.1mmのフロートガラス板にラミネータを用いて貼り付け、50℃で5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させて、偏光フィルムとガラス板との光学用積層体を得た。
この積層体を180度方向に300mm/分の速度で引き剥がし、剥離後のガラス表面の曇りを目視で観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:曇りがなく、実用上全く問題がない、非常に良好である。
△:若干曇りが認められるが、実用上問題なく、良好である。
×:全面的に感圧式接着剤組成物の転着が認められ、実用不可である。
《剥離強度》
上記、膜厚20μmを有する感圧式接着剤フィルムを幅25mmに裁断し、剥離フィルムを剥がし、露出した感圧式接着剤層を厚さ1.1mのフロートガラス板に、23℃−50%RHの条件下で貼着し、JIS Z 0237に準じてロール圧着し、「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/ガラス板」なる構成の積層体を作成した。この積層体に、活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm2、積算光量500mJ/cm2の紫外線をフロートガラス板側から照射し、重合硬化させて(第2段階硬化工程)、完全硬化を行い、光学用積層体を作成した。24時間後、剥離試験器にて剥離強度(180度ピール、引っ張り速度300mm/分;単位mN/25mm幅)を測定した。この剥離強度を接着力として3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:剥離力が20.0(N/25mm)以上。
△:剥離力が10.0(N/25mm)以上〜10.0(N/25mm)未満。
×:剥離力が10.0(N/25mm)未満。
《光学特性の評価》
上記同様、配合例で得られた樹脂組成物の溶液を感圧式接着剤組成物として使用し、これを厚さ38μmの剥離性フィルム上に乾燥後の厚みが20μmになるように塗工し、100℃で2分間乾燥させ、未硬化の感圧式接着剤層を形成した。乾燥後、この接着剤層の表面に、さらに剥離性フィルム(厚さ38μmPETフィルム)を貼り合わせ、「剥離性フィルム/感圧式接着剤層/剥離性フィルム」なる構成の積層フィルムを得た。感圧式接着剤層に、活性エネルギー線照射装置(東芝社製 高圧水銀灯)で最大照度300mW/cm2、積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射し、重合硬化させて(第1段階硬化工程)、剥離性フィルムに狭持された積層体を作製した。さらに最大照度300mW/cm2、積算光量500mJ/cm2の紫外線を照射し、重合硬化させて(第2段階硬化工程)、完全硬化を行い、光学用積層体を作成した。
次に、両方の剥離性フィルムを取り除き、感圧式接着剤層単体の外観を目視判定するとともに、HAZEを「NDH−300A」[日本電色工業(株)社製]で測定した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。

○:実用上全く問題がなく、非常に良好である。HAZE:0.5未満。
△:曇り等は認められない、かつHAZE:0.5以上2未満、実用上問題無く使用できる。
×:若干曇りが認められる、またはHAZE:2以上。実用上問題がある。
《耐発泡剥がれ性の評価》
上記同様、配合例で得られた樹脂組成物を、剥離性フィルムにコンマコーターにて速度2m/minで塗工し、100℃オーブンにて乾燥した。次に積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射して、重合硬化させて(第1段階硬化工程)、厚みが75μmの感圧式接着剤層を形成し、この接着剤層の表面に、100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を貼り合せて、「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/剥離性フィルム」なる構成の剥離性フィルムに狭持された感圧式接着剤フィルムを作製した。
上記膜厚75μmを有する感圧式接着剤フィルムを、幅100mm×長さ100mmに裁断し、剥離フィルムを剥離して、ポリカーボネート(PC)板に貼り合わせて固定し、積算光量500mJ/cm2の紫外線をPETフィルム側から照射して重合硬化し(第2段階硬化工程)、完全硬化させて積層体を作成した。次に、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけ20分間保持して「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/PC板」なる構成の層構造を有する試験片(光学用積層体)を作製した。上記試験片を80℃のオーブン中で24時間熱処理(耐熱性試験)を行った。この耐熱性試験後、試験片の接着界面(感圧式接着剤層とPC板との界面)を目視にて観察し、、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:気泡や浮きが全く見られず、全く問題なし。
△:気泡や浮きが若干認められるが、実用上、使用可能。
×:全面的に気泡や浮きが著しく発生し、実用不可。
《耐腐食性の評価》
上記膜厚75μmを有する感圧式接着剤フィルムを、幅40mm、長さ100mmに裁断し、膜厚5μmのITO透明導電膜を有するPETフィルム(幅40mm、長さ160mm)のITO透明導電膜上に、剥離フィルムを剥離して貼り合わせて固定し、積算光量500mJ/cm2の紫外線をPETフィルム側から照射して重合硬化し(第2段階硬化工程)、完全硬化させて積層体を作成した。次に、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけて20分間保持して、「ポリエステルフィルム/感圧式接着剤層/ITOフィルム」なる構成の層構造を有する試験片(タッチパネル用シート)を作製した。この試験片の両端に電極をつなぎ、初期の電気抵抗値を測定[三菱化学(株)製、Laresta−GP MCP−T600]した。更に試験片を85℃ 相対湿度90%で500時間放置した後、前記同様に経時後の電気抵抗値を測定し、以下のように3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:電気抵抗変化率(経時後の電気抵抗値/初期の電気抵抗値)が、1.2未満。全く問題なし。
△:電気抵抗変化率が1.2〜1.5、実用上、使用可能。
×:電気抵抗変化率が1.2未満、実用不可。
《加工性の評価》
上記膜厚75μmを有する感圧式接着剤フィルムを積算光量500mJ/cm2の紫外線をPETフィルム側から照射して重合硬化し(第2段階硬化工程)、完全硬化した後、幅100mm×長さ100mmに裁断し、40℃ 60Kg/cm2で1時間プレスした際の接着剤層のはみ出しの様子を以下のように3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:接着剤層のはみ出しが観測されない。全く問題なし。
△:0.3mm未満の接着剤層のはみ出しが観測されるが、実用上使用可能。
×:0.3mm以上の接着剤層のはみ出しが観測され実用上の問題がある。
《光漏れ現象の評価》
上記膜厚20μmを有する偏光板用感圧式接着剤フィルムの吸収軸の軸方向が、長辺に対して45°の角度になるように、80mm×150mmに裁断した。次に、剥離フィルムを剥がし、露出した感圧式接着剤層を厚さ0.4mmのガラス板の両面に、それぞれの吸収軸の軸方向が直交するように配置して、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力をかけ、15分保持して貼り合せた後、積算光量500mJ/cm2の紫外線をPETフィルム側から照射して重合硬化し(第2段階硬化工程)、完全硬化した後、80℃の雰囲気中に500時間放置した後に室温に戻し、四隅もしくは周辺端部からの光漏れ現象の有無を目視で観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
○:光漏れが認められない。全く問題なし。
△:光漏れがやや目立つが、実用上問題なし。
×:光漏れが極めて顕著である。実用不可。
《耐久性(耐熱性、耐湿熱性)の評価》
光漏れ現象の項に記載した偏光板用感圧式接着剤フィルムの剥離フィルムを剥がし、露出した感圧式接着剤層を厚さ0.4mmのガラス板の片面に、積算光量500mJ/cm2の紫外線をガラス板側から照射して重合硬化し(第2段階硬化工程)、完全硬化した後、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力をかけ、15分保持して貼り合せた後、80℃の雰囲気中に500時間放置した(耐熱性試験)。また、同様にして、60℃−相対湿度90%の恒温恒湿槽に500時間放置した(耐湿熱性試験)。
放置後、室温に戻し、偏光板用感圧式接着剤フィルムの、浮き・剥がれ、発泡、クラックの発生状態を目視で観察し、3段階で評価した。「△」評価以上の場合、実際の使用時に特に問題ない。
発泡とは、感圧式接着剤層とガラスとの界面(周辺端部以外)に比較的大きな気泡が発生している状態である。
浮き・剥がれとは、偏光板用感圧式接着剤フィルムがガラスから浮き上がり、剥がれてしまっている状態である。
クラックとは、偏光板用感圧式接着剤フィルムの周辺端部に、直径1mm以下の細かい気泡がスジ状に連なるように発生している状態である。
それぞれの評価基準は以下の通りである。
○:発生せず。全く問題なし。
△:軽微な発生が認められるが、実用上使用可能。
×:顕著な発生が認められる。実用上、使用不可。
Figure 0006388119
本発明の樹脂組成物を感圧式接着剤として用いた場合は、表4に示すように、実施例4,6〜16、25〜34では、特に問題ない。また、実施例1〜3、5、17、24では、塗工性、透明性、段差追従性、リワーク性、剥離強度、光学特性、耐発泡剥がれ性、耐腐食性、加工性、光漏れ性、あるいは耐熱性や耐湿熱性等の耐久性等にレベルの低い部分がいくつかあるが、使用することが可能である。これに対して比較例1〜5では、いずれの特性も劣ることがわかる。

Claims (8)

  1. 付加開裂型連鎖移動剤(A)と、
    分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(B)と、
    分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(C)と、
    ウレタンウレア樹脂(D)と、を必須成分とし、
    前記付加開裂型連鎖移動剤(A)は硫黄原子を有さず、かつ
    α位に置換基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物である、
    活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  2. 活性エネルギー線重合性組成物全量中、
    連鎖移動剤(A)を0.01〜10重量%、
    化合物(B)を0.5〜20重量%、
    化合物(C)を0.5〜30重量%、
    樹脂(D)を40〜98.99重量%、
    含有することを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  3. 付加開裂型連鎖移動剤(A)が、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンであることを特徴とする請求項1または2記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  4. 樹脂(D)のガラス転移温度(Tg)が−60〜10℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  5. 樹脂(D)が、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(d1)と、アミノ化合物(d2)とを反応させてなるウレタンウレア樹脂である請求項1〜4いずれか記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
    ただし、(1)、(2)であることを特徴とする。
    (1)ウレタンプレポリマー(d1)が、ポリオール(d1−1)と、ポリイソシアネート(d1−2)とを反応させて得られるプレポリマーである。
    (2)アミノ化合物(d2)が、ポリアミン(d2−1)と、α,β−不飽和二重結合基含有化合物(d3)とをマイケル付加反応させて得られる化合物である。
  6. ポリオール(d1−1)が、ポリエーテルポリオール(d1−1−2)を含むことを特徴とする請求項5記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  7. 化合物(B)及び(C)を、活性エネルギー線で重合してなる共重合体のガラス転移温度(Tg)が0℃以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の活性エネルギー線重合性樹脂組成物。
  8. 基材(G)と、該基材(G)の少なくとも一方の主面に設けられた請求項1〜7いずれか記載の樹脂組成物からなる樹脂層とを有する積層体。
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