JP2017019960A - 感圧式接着剤、感圧式接着フィルム、およびそれを用いた光学積層体 - Google Patents

感圧式接着剤、感圧式接着フィルム、およびそれを用いた光学積層体 Download PDF

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克哲 福田
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Abstract

【課題】高い剥離強度を有し、光学特性、加工性に優れ、高温環境下や高温高湿環境下に曝された場合においても基材からの浮きや剥がれが発生し難い感圧式接着剤およびそれを用いた感圧式接着フィルムを提供すること。【解決手段】分子中に1個以上の水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を含む単量体混合物を重合してなり、重量平均分子量100,000〜2,000,000、水酸基価0.1〜50mgKOH/gである共重合体(A)と、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)と、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有する感圧式接着剤。【選択図】なし

Description

本発明は、プラスチックやガラス等の部材に使用できる感圧式接着剤に関する。
電子計算機、電子時計、携帯電話、テレビジョン等の家庭用・業務用電化製品など様々な機器に使用される液晶ディスプレイ等の表示装置は、大型化が進んでおり、特に液晶テレビやプラズマテレビ等は大型化が顕著である。また、近年ではスマートフォンやタブレットをはじめとするタッチパネル方式の液晶ディスプレイが急速に普及しており、今後も大きな市場拡大が期待されている。一方で、液晶ディスプレイは、カーナビゲーションなど車載機器等にも使用されており、高温高湿雰囲気などの過酷な車内環境下で使用できる耐久性が必要とされている。
このような表示装置には、通常、外部光源からの反射を防ぐための反射防止フィルムや、表示装置の表面の傷付き防止のための保護フィルム(プロテクトフィルム)など、用途に応じて様々なフィルムが使用されており、例えば、LCDを構成する液晶セル用部材においては、偏光フィルムや位相差フィルムが積層されている。
また、表示装置として利用するだけではなく、その表面にタッチパネルの機能を設けて、入力装置として利用されることもある。タッチパネルにも、保護フィルム、反射防止フィルムやITO蒸着樹脂フィルムなどが使用されている。
このようなフィルムは、感圧式接着剤を介して被着体に貼着して表示装置に使用されている。表示装置に用いられる感圧式接着剤は、まず透明性に優れることが要求されるので、アクリル系樹脂を主剤とする感圧式接着剤が一般に使用されている。
ところで、前記した種々のフィルムのうち、偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系偏光子の両面をトリアセチルセルロース系やシクロオレフィン系の保護フィルムで挟んだ3層構造が一般的である。このため、偏光フィルムでは、各層を構成する材料の寸法変化特性が異なるため、温度や湿度の変化に伴う寸法変化によるソリが生じやすい。
一方、例えばLCD製造工程での、液晶セル用のガラス面に偏光フィルムを貼り付けた積層体の検品工程においては、積層時のエアーや粉塵の巻き込み等があるものについて、偏光フィルム等を剥がして新しい偏光フィルム等が貼り直される。この貼り直しを「リワーク」ともいう。
しかし、貼着後の積層体は、一般に、接着性向上のために高温下で一定時間保管した後に検査されるので、その間に剥離強度が高くなって偏光フィルムを剥ぎ取り難くなるばかりでなく、偏光フィルムの再剥離性が低下して剥がした後、ガラス面に糊残りや曇り等の汚染が生じる場合があった。
また、高温下または高温高湿条件下では、偏光フィルム中のポリビニルアルコールフィルムは寸法変化が大きいため、例えば偏光フィルム/接着層/ガラスからなる積層体が、高温下または高温高湿条件下に置かれ、偏光フィルムの寸法が変化すると、接着層とガラスとの界面に気泡が生じたり(発泡現象)、偏光フィルムがガラスから浮き上がり、剥がれたりする場合がある(浮き・剥がれ現象)。
そこで感圧式接着剤の分子量や感圧式接着剤の架橋度を調整し、接着力を高くすることによって、偏光フィルムの寸法変化に抗して、過酷な環境下でも発泡、浮き、剥がれが生じないようにする試みがなされた。
しかし、単に接着力を高くすることによって、偏光フィルムの寸法変化に抗しようとすると、高温下または高温高湿条件下で生じる偏光フィルムの寸法変化に起因する応力分布が不均一となり、応力が偏光フィルムの四隅や周端部に集中してしまう。その結果、偏光フィルムが用いられる表示装置において、表示装置の周端部から光が漏れる、いわゆる白抜けが発生するという問題が生じた。
これに対して様々な感圧式接着剤が提案されてきた。
例えば、感圧式接着光学フィルム用の感圧式接着剤として、α、β−エチレン性不飽和化合物を共重合した樹脂に可塑剤などの低分子量体を添加することで、感圧式接着層を適度に軟らかくして応力緩和性を付与する感圧式接着剤が開示されている(例えば特許文献1参照)。
また、例えば、分子量の異なるα,β−エチレン性不飽和化合物を共重合した樹脂をブレンドし、更にイソシアネート基含有の架橋剤を多量に含有する感圧式接着剤が知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、例えば、α,β−エチレン性不飽和化合物を共重合した樹脂と架橋剤とを含有する感圧式接着剤の他に、概樹脂にポリウレタン系樹脂を併用してなるものが知られている(特許文献3参照)。
しかし、これら特許文献1〜3に記載される感圧式接着剤を用いてなる光学用感圧式接着フィルムは、被着体に貼着後、高温下または高温高湿条件下に長期間曝されると、光学フィルムの周辺端部に、イソシアネート基含有の架橋剤の自己架橋物や低分子量のα,β−エチレン性不飽和化合物を共重合した樹脂からなる極めて小さい気泡がスジ状に連なった状態で発生してしまう。スジ状に連なった極めて小さい気泡が一種のヒビのように見えることから、この現象は「クラック」と呼ばれる。
また、電子顕微鏡でなければ確認できない10μm以下の気泡が、中央部に1m2あたり10個程度発生してしまう。
さらに、19インチ以上の表示装置では、見やすさの観点から光源の輝度を高く設定しなければならない。特許文献1に記載される感圧式接着剤を積層して用いてなる光学用の感圧式接着フィルム(光学用接着フィルムとも称す)は、19インチ未満の表示装置では白抜けは問題視されなかった。しかし、架橋剤による架橋収縮や不十分な接着性の影響で19インチ以上で使用される高輝度の光源を用いた表示装置では白抜けが目立ってしまうという問題も生じた。
また、例えば、得られた共重合体を利用することで高湿高温環境下でも浮きやハガレ等の外観欠点が生じない感圧式接着剤として、芳香環を含有したα,β−エチレン性不飽和化合物を共重合させた共重合体樹脂が開示されている(特許文献4参照)、また、複素環含有のα,β−エチレン性不飽和化合物を共重合させることが、開示されている(特許文献5参照)。また、カルボキシル基を有する重量平均分子量70万以上のα,β−エチレン性不飽和化合物を共重合させた共重合体樹脂と、重量平均分子量800〜5万のα,β−エチレン性不飽和化合物を共重合させた共重合体樹脂とを併用する事で、応力緩和性を高める技術が開示されている(特許文献6参照)。
しかしながら、ここに開示されている、芳香環や複素環を含有したα,β−エチレン性不飽和化合物を共重合させた共重合体樹脂は、溶液粘度が極端に高粘度となり、光学用の感圧式接着フィルム(光学用接着フィルム)を作成する際には、極力不揮発分を低減させなければ作成することが困難となるため、工業的には塗加工性や価格面で問題が多い。また、得られた光学用の感圧式接着フィルム(光学用接着フィルム)は、80℃熱経時や60℃−相対湿度90%湿熱経時環境下では、浮きやハガレを生じさせないものの、より過酷な環境下、例えば、100℃熱経時や85℃−相対湿度90%湿熱経時の環境下では、その耐久性は充分なものではなく、凝集力が著しく低下し、クラックや発泡が生じ易いという問題もあった。
一方で、再剥離性(リワーク性とも称することがある)を付与するために、重量平均分子量50万以上の高分子量アクリル系重合体に対し、酸価が高く、重量平均分子量0.2〜10万の低分子量アクリル系重合体をブレンドする技術が開示されている(特許文献7参照)。
さらには、カルボキシル基を有する重量平均分子量70万以上のアクリル系重合体と、重量平均分子量800〜5万のアクリル系重合体とを併用する事で、応力緩和性を高める技術が開示されている(特許文献8参照)。
また、2種以上のモノマーを使用したブロックポリマーを使用することで、加熱や加湿条件下での耐久性や接着特性を向上させる技術が開示されている(特許文献9参照)。
また、ガラス転移温度が−55℃以上0℃未満のアクリル系共重合体と、ガラス転移温度が0℃以上180℃以下のアクリル系共重合体とを含む、水分散型感圧式接着剤によって、偏光解消を起こしにくく、かつ、リワーク性、リサイクル性を付与する技術が開示されている(特許文献10参照)。
また、ホスホニル基を有する単量体を共重合したアクリル系共重合体を主体に、リン酸エステル化合物を配合した水分散型感圧式接着剤によって、良好な接着力向上技術が開示されている(特許文献11参照)。
しかし、特許文献7記載の感圧式接着剤は、粘着剤の乾燥条件が制限されるという問題があった。また、特許文献8記載の感圧式接着剤は、凝集力が著しく低下したり、特許文献9記載の感圧式接着剤は、加熱や加湿条件下での透過率が低下するという問題があった。また、特許文献10や11記載の感圧式接着剤は、感圧式接着剤に使用される種々の添加剤の影響やそれに伴う吸湿性によって、ガラス等の被着体を汚染するという問題もあった。
さらに使用される架橋剤として、ポリアクリル系樹脂およびエポキシ樹脂が配合された接着剤が開示されている(特許文献12参照)。また、ポリアクリル系樹脂およびエチレンイミンを用いた接着剤が開示されている(特許文献13参照)。さらに、カルボキシル基、ヒドロキシル基、グリシジル基を有するポリアクリル系樹脂を用いた接着剤が開示されている(特許文献14参照)。また、カルボキシル基含有マクロポリオールとカルボジイミド基含有化合物が配合された接着剤が開示されている(特許文献15参照)。
しかしながら、特許文献12では、ポリアクリル系樹脂とエポキシ樹脂において、グリシジル基と架橋反応可能な官能基がポリアクリル系樹脂に組み込まれておらず、グリシジル基の架橋反応性が悪く、エポキシ樹脂が残存する懸念がある。残存したエポキシ樹脂は、加水分解を起こした場合、2つの水酸基が発生し、耐湿熱性や耐水性の低下が起きる場合がある。また、特許文献13では、エチレンイミンの水溶性が高く、耐湿熱性や耐水性の低下が起きたり、エチレンイミンの貯蔵安定性が悪いため、接着不良を起こす場合がある。さらに、特許文献14では、ポリアクリル系樹脂中に、架橋反応可能な官能基が2種以上、共重合されており、自己架橋反応により、可使時間(ポットライフとも称す)や保存安定性が低下する場合がある。また、特許文献15では、カルボキシル基とカルボジイミド基との反応を活用した系であるが、カルボキシル基とカルボジイミド基との架橋反応性が高く、貯蔵安定性が悪化する場合があり、カルボジイミド基含有化合物量を減らすと架橋反応後の凝集力が不足し、接着強度のバランスの確保ができない場合がある。
このような状況に鑑み、高耐熱性や高耐湿熱性を維持しつつ、感圧式接着剤物性及び光学特性等の低下が抑制され、フィルムラベル用途から電気、光学用途に至るまで使用可能な、汎用性の高い感圧式接着剤が望まれていた。
さらには、透明性や樹脂、溶剤への溶解性(相溶性)、並びに耐湿熱性を併せ持つ感圧式接着剤が望まれていた。
特開平9−87593号公報 特開2001−049200号公報 特開2003−073646号公報 特開2003−193012号公報 特開2007−277510号公報 特開2004−069975号公報 特開2010−100710号公報 特開2004−069975号公報 特開2013−082772号公報 特開2014−001365号公報 特開2008−266506号公報 特公昭59−037034号公報 特開平05−287250号公報 特許第3660477号公報 特開2010−159339号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記諸問題を解決すべく、感圧式接着フィルムに用いた際に、高い剥離強度を有し、光学特性、加工性に優れ、高温環境下や高温高湿環境下に曝された場合においても基材からの浮きや剥がれが発生し難い感圧式接着剤およびそれを用いた感圧式接着フィルムを提供することを目的とする。さらに偏光板用に用いた際、光漏れが生じ難く、再剥離性が良好で、高温高湿環境下に曝された場合においても基材からの浮きや剥がれが発生しにくい高い透明性を維持できる感圧式接着剤およびそれを用いた感圧式接着フィルムを提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す感圧式接着剤により、前記目標達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、分子中に1個以上の水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を含む単量体混合物を重合してなり、重量平均分子量100,000〜2,000,000、水酸基価0.1〜50mgKOH/gである共重合体(A)と、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)と、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有する感圧式接着剤に関する。
また、本発明は、共重合体(A)100重量部に対して、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)を0.01〜10重量部、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)を0.01〜10重量部、及びポリイソシアネート化合物(D)を0.1〜30重量部含有することを特徴とする上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明は、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)が、燐酸類(b1)である上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明は、更に、アミノ基及びエポキシ基を有さないシラン化合物(E)を含有する上記感圧式接着剤に関する。
また、本発明は、上記感圧式接着剤を含有する接着層を、基材(G)の少なくとも一方の面に積層してなる感圧式接着フィルムに関する。
また、本発明は、基材(G)が、透明フィルム(H)である上記感圧式接着フィルムに関する。
また、本発明は、透明フィルム(H)が、光学フィルム(I)である上記感圧式接着フィルムに関する。
また、本発明は、光学フィルム(I)と、上記感圧式接着剤から形成されてなる接着層と、ガラスとが順次積層されてなる光学積層体に関する。
本発明により、基材との密着性、再剥離性(リワーク性)、耐熱性、耐湿熱性および透明性に優れた感圧式接着フィルムを形成し得る、光学用部材の接着に好適に用いることができる感圧式接着剤が提供されようになった。さらに、高温下あるいは高湿度下においても基材からの発泡や剥がれ等が発生し難く、偏光フィルム等の光学フィルムの伸縮等により生じる応力集中を緩和して液晶表示装置に色むらや白ぬけを発生させない光学積層体を提供できるようになった。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の感圧式接着剤は、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を含む単量体混合物を重合してなり、重量平均分子量100,000〜2,000,000、水酸基価0.1〜50mgKOH/gである共重合体(A)と、燐酸またはその誘導体(B)と、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有することが特徴である。
なお、本明細書では、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリロイル」、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイルオキシ」、及び「(メタ)アリル」と表記した場合には、特に説明がない限り、それぞれ、「アクリルまたはメタクリル」、「アクリロイルまたはメタクリロイル」、「アクリル酸またはメタクリル酸」、「アクリレートまたはメタクリレート」、「アクリロイルオキシまたはメタクリロイルオキシ」、及び「アリルまたはメタリル」を表すものとする。
以下、感圧式接着剤の構成成分について具体的に説明する。
<共重合体(A)>
共重合体(A)は、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を含む単量体混合物を重合した樹脂である。分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)としては、その構造中に、1個以上の水酸基と、1個以上のα,β−不飽和二重結合基とを含有する化合物であり、このよう化合物(a1)としては、分子内に水酸基を有し、環状構造を有しない化合物(a1−1)と分子内に水酸基を有し、環状構造を有する化合物(a1−2)に類別できる。具体例として、以下の化合物が挙げられる。
分子内に1個以上の水酸基を有するα、β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)のうち、水酸基を有し、環状構造を有しない化合物(a1−1)としては、その構造中に水酸基を有するが、環状構造を有する化合物であり、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチル、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸10−ヒドロキシデシル、(メタ)アクリル酸12−ヒドロキシラウリル、(メタ)アクリル酸エチル−α−(ヒドロキシメチル)、単官能(メタ)アクリル酸グリセロール、あるいは(メタ)アクリル酸グリシジルラウリン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルオレイン酸エステル、(メタ)アクリル酸グリシジルステアリン酸エステル等の脂肪酸エステル系(メタ)アクリル酸エステル、あるいは、2−(アクリロイルオキシ)エチル6−ヒドロキシヘキサノネート等の前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してε−カプロラクトンラクトンの開環付加により末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルや、前記水酸基含有α,β−エチレン性不飽和二重結合基含有化合物に対してエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドを繰り返し付加したアルキレンオキサイド付加(メタ)アクリル酸エステル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシオクチルビニルエーテル、ヒドロキシデシルビニルエーテル、ヒドロキシドデシルビニルエーテル、ヒドロキシオクタデシルビニルエーテル、グリセリルビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、テトラエチレングリコールモノビニルエーテル、トリメチロールプロパンモノビニルエーテル、ペンタエリスリトールモノビニルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系ビニルエーテル等の水酸基含有の脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、(メタ)アリルアルコール、イソプロペニルアルコール、ジメチル(メタ)アリルアルコール、ヒドロキシエチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシプロピル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシブチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシヘキシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクチル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシドデシル(メタ)アリルエーテル、ヒドロキシオクタデシル(メタ)アリルエーテル、グリセリル(メタ)アリルエーテル、あるいはエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドの繰り返し付加した末端に水酸基を有するアルキレンオキサイド付加系(メタ)アリルエーテル等の水酸基含有の脂肪族(メタ)アリルアルコール類ないしは(メタ)アリルエーテル類;
例えば、プロペンジオール、ブテンジオール、ヘプテンジオール、オクテンジオール、ジ(メタ)アクリル酸グルセロール等の複数の水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリルアミド等の水酸基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ビニルアルコール等の水酸基とビニル基を有する単量体類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。化合物(a1−1)としては、基材との密着性の面より、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ε−カプロラクトン1〜2mol付加(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル等の炭素数2〜18であるα,β−不飽和二重結合基含有化合物が特に好ましい。
分子内に1個以上の水酸基を有するα、β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)のうち、水酸基を有し、環状構造を有する化合物(a1−2)としては、その構造中に水酸基と環状構造の双方を有するものであれば特に制限はなく、より具体的に、例えば、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシブチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシデシル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシオクタデシル、(メタ)アクリル酸モノヒドロキシエチルフタレート、(メタ)アクリル酸2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチル等の水酸基と炭化水素環を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}ブトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシ}エトキシ−4'−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノン等の水酸基含有ベンゾフェノン系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール;2−(2'−ヒドロキシ−5'−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、及び2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール等の水酸基含有ベンゾトリアゾール系(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、2,4−ジフェニル−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−メトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2−エトキシフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、2,4−ビス(2,4−ジエトキシルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ}]−S−トリアジン、及び2,4−ビス(2,4−ジエチルフェニル)−6−[2−ヒドロキシ−4−{2−(メタ)アクリロイルオキシエトキシ})]−S−トリアジン等の水酸基含有トリアジン系(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられ、これらは、1種だけを用いてもよいし、あるいは、複数種を併用してもよい。
化合物(a1−2)としては、耐熱性、耐湿熱性、あるいは耐水性等の耐久性の面より、(メタ)アクリル酸1,2−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,3−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸1,4−シクロヘキサンジメタノール、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル等が特に好ましい。
このように、上記化合物(a1)を共重合することによって、好ましい重合速度を得、共重合体(A)の分子量や架橋密度を制御することが容易となる。それに伴い、共重合体(A)を感圧式接着剤として使用した場合、高い凝集力を保持した架橋塗膜を形成することが可能となる。また、後述のP−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)、及びポリイソシアネート化合物(D)との架橋反応性が向上し、凝集力向上が望めるため、光学部材に使用した光学積層体を製造する場合は、耐熱性、耐湿熱性、及び耐水性等が優れるだけで無く、十分な加工性を付与することが容易となる。
共重合体(A)において、共重合体(A)を構成する、分子内に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)について説明する。
化合物(a2)は、分子内に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基を含有する化合物であり、上記共重合体(A)に上記成分(a2)を含有させることによって、前記化合物(a1)との共重合反応の効率化を図ることが容易である。また、上記共重合体(A)を容易に低粘度化できるとともに、塗工時の作業性を向上させることが容易となる。また、塗工物のガラス転移温度(以下、Tgと称す)を制御させて粘着性(タックとも称す)を向上したり、塗膜の凝集力を向上させて耐熱性や耐水性等の耐性の良好な感圧式接着層を形成することが可能となるものである。α,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2−1)は、その単独重合体(ホモポリマーとも称す)が、Tgが0℃以下であり、側鎖にアルキル基を有するものが好ましい。化合物(a2−1)を共重合することにより、共重合体(A)にタックを付与することが可能となり、感圧式接着剤として有用に使用することが可能となる。
ここで、ガラス転移温度(Tg)は、後述の示差走査熱量計(DSC)を用いて測定されるが、次のFOX式により、理論計算することも可能である。
<FOX式>1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+…+Wi/Tgi+…+Wn/Tgn
〔上記FOX式は、n種のα,β−不飽和二重結合基含有化合物からなる重合体を構成する各化合物の単独重合体のガラス転移温度をTgi(K)とし、各化合物の質量分率を、Wiとしており、(W1+W2+…+Wi+…Wn=1)である。〕
更に、単独重合体のTgは、文献に記載されている値を用いることができる。そのような文献として、例えば、以下の文献を参照できる: 三菱レーヨン社のアクリルエステルカタログ(2001年度版);大阪有機化学工業社のカタログ(2009年度版);日立化成工業社のファンクリルカタログ(2007年度版);及び「POLYMER HANDBOOK」第3版第209〜277頁、John Wiley & Sons,Inc. 1989年発行。尚、本明細書における共重合体(A)のTgは、後述の示差走査熱量計(DSC)を用いて決定したものである。
化合物(a2)の内、単独重合体のTgが0℃以下で、かつアルキル基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2−1)としては、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸3,4−ジメチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸3,4−ジメチルへプチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、アクリル酸イソステアリル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類が挙げられ、これらの中でもアクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルが良好なタックを発現しやすいという点から好ましい。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
化合物(a2)のうち、単独重合体のTgが0℃以下で、かつアルキル基を有するα、β−エチレン性不飽和化合物(a2−1)以外のα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2−2)としては、共重合体(A)から形成された感圧式接着剤の粘度、耐久性、光学特性、あるいは塗工適性等を踏まえて、適宜、化合物(a2−1)以外のα,β−不飽和二重結合基含有化合物を選択することが可能である。ただし、化合物(a1)は含まれない。このようなα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2−2)としては、より具体的に、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸イソアミル、(メタ)アクリル酸ステアリル等の、単独重合体のTgが0℃を超える(メタ)アクリル酸アルキルエステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メタ)アリル、(メタ)アクリル酸1−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−ブテニル、(メタ)アクリル酸3−ブテニル、(メタ)アクリル酸1,3−メチル−3−ブテニル、(メタ)アクリル酸2−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸3−クロル2−プロペニル、(メタ)アクリル酸2−(2−プロペニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−プロペニルラクチル、(メタ)アクリル酸3,7−ジメチルオクタ−6−エン−1−イル、(メタ)アクリル酸(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−イル、(メタ)アクリル酸ロジニル、(メタ)アクリル酸シンナミル、(メタ)アクリル酸ビニル等のさらに不飽和基を含有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロブチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチル、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸トリパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリルプロペン酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチルなどの(メタ)アクリル酸パーフルオロアルキルエステル類;
例えば、パーフルオロビニル、パーフルオロプロペン、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、フッ化ビニリデンなどのフッ素含有ビニル系化合物類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸3−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ブトキシエチル等のアルコキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸の、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物で末端に水酸基を有しないアルキレンオキサイド含有(メタ)アクリル酸誘導体類;
例えば、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(メトキシカルボニル)デシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)メチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)エチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)プロピル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ブチル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸(エトキシカルボニル)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)プロピル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−(エトキシカルボニルオキシ)オクチル、(メタ)アクリル酸2−(プロポキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(ブトキシカルボニルオキシ)ブチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)エチル、(メタ)アクリル酸2−(オクチルオキシカルボニルオキシ)ブチル等のカルボニル基を1つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸2−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルデシル、(メタ)アクリル酸3−オキソブタノイルドデシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルエチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルプロピル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルブチル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルヘキシル、(メタ)アクリル酸4−シアノオキソブタノイルオクチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)プロピル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ブチル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)ヘキシル、(メタ)アクリル酸2,3−ジ(オキソブタノイル)オクチル等のカルボニル基を2つ有する脂肪族系の(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−10−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−4−メトキシカルボニル−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル等のカルボニル基を有する(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、アセト酢酸ビニル、アセトプロピオン酸ビニル、アセトイソ酪酸ビニル、アセト酪酸ビニル、アセトバレリン酸ビニル、アセトヘキサン酸ビニル、アセト2−エチルヘキサン酸ビニル、アセトn−オクタン酸ビニル、アセトデカン酸ビニル、アセトドデカン酸ビニル、アセトオクタデカン酸ビニル、アセトピバリン酸ビニル、アセトカプリン酸ビニル、アセトクロトン酸ビニル、アセトソルビン酸ビニル、プロパノイル酢酸ビニル、ブチリル酢酸ビニル、イソブチリル酢酸ビニル、パルミトイル酢酸ビニル、ステアロイル酢酸ビニル、ピルボイル酢酸ビニル、プロパノイルバレリン酸ビニル、ブチリルバレリン酸ビニル、イソブチリルバレリン酸ビニル、パルミトイルバレリン酸ビニル、ステアロイルバレリン酸ビニル、ピルボイルバレリン酸ビニル等のアシル基を有する脂肪族系のビニルエステル化合物類;
例えば、2−アセトアセトキシエチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシブチルビニルエーテル、2−アセトアセトキシヘキシルビニルエーテル、2−アセトアセトキシオクチルビニルエーテル等のアシル基を有する脂肪族系のビニルエーテル化合物類;
例えば、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、バーサチック酸ビニル、ピバリン酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪族カルボン酸のビニルエステル類;
例えば、酢酸(メタ)アリル、プロピオン酸(メタ)アリル、酪酸(メタ)アリル、カプリン酸(メタ)アリル、ラウリン酸(メタ)アリル、オクチル酸アリル、ヤシ油脂肪酸、ピバリン酸ビニル等の脂肪族カルボン酸の(メタ)アリルエステル類;
例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アリルクロライド等のハロゲン化ビニル類;
例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−クロロビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、tert−ペンチルビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、イソヘキシルビニルエーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ヘプチルビニルエーテル、n−オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ヘキサンデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、エトキシメチルビニルエーテル、2−メトキシエチルビニルエーテル、2−エトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、アセトキシメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、3−アセトキシプロピルビニルエーテル、4−アセトキシブチルビニルエーテル、4−エトキシブチルビニルエーテル、2−(2−メトキシエトキシ)エチルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ジエチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールブチルビニルエーテルなどの脂肪族ビニルエーテル類;
例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル(DEGVE)、トリエチレングリコールジビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ノナンジオールジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル(CHODVE)、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル(CHDVE)、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル(TMPEOTVE)、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル等の多官能のビニルエーテル類;
例えば、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリブトキシシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルブチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルエチルジプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリプロポキシシラン等のアルコキシシリル基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アリルトリメトキシシラン、(メタ)アリルトリエトキシシラン、ジエトキシエチルビニルシラン、トリクロロビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリプロポキシビニルシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のアルコキシシリル基含有α,β−エチレン性不飽和化合物類;
例えば、(メタ)アリルクロロシラン、(メタ)アリルブロモシラン等のハロゲン系シリル基含有(メタ)アリル化合物類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸エチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸プロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ジプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸トリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピレンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ブテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸ペンテンオキサイド、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロピル、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレート、ジ(メタ)アクリル酸ヒドロキシピバリルヒドロキシピバレートジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,7−ヘプタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,9−ノナンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,10−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−デカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,12−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ドデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,14−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−テトラデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,16−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,2−ヘキサデカンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル-1,3-ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2-メチル−1,8−オクタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2−エチル−1,3-プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−メチル−2-プロピル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸ジメチロールオクタン、ジ(メタ)アクリル酸2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2−ブチル−2-エチル−1,3−プロパンジオール、ジ(メタ)アクリル酸2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン等の2官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、トリ(メタ)アクリル酸1,2,3−プロパントリオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸2−メチルペンタン−2,4−ジオールトリカプロラクトネート、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールヘキサン、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールオクタン、トリ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタン、トリ(メタ)アクリル酸1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパン、トリ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール等の3官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸エトキシ化ペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールプロパン、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、テトラ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ1,2,3−プロパントリオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2−メチルペンタン−2,4−ジオールテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ジメチルプロパン−1,3−ジオール、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールブタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールヘキサン、テトラ(メタ)アクリル酸ジトリメチロールオクタン、テトラ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘキサ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、オクタ(メタ)アクリル酸トリ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオール、ヘプタ(メタ)アクリル酸ジ2,2−ビス(ヒドロキシメチル)1,3−プロパンジオールポリアルキレンオキサイド等の4官能以上の多官能(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、cis−コハク酸ジアリル、2−メチリデンコハク酸ジアリル、(E)−ブタ−2−エン酸ビニル、(Z)−オクタデカ−9−エン酸ビニル、(9Z,12Z,15Z)−オクタデカ−9,12,15−トリエン酸ビニル等の多官能の不飽和結合を含有するα,β−エチレン性不飽和化合物類;
例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロペンチル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−イソプロピル−1−シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロオクチル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸iso−ボルニル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸2−フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−フェニルエチル、(メタ)アクリル酸2−オキソ−1,2−ジフェニルエチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチル、(メタ)アクリル酸2−ナフチル、(メタ)アクリル酸1−ナフチルメチル、(メタ)アクリル酸1−アントリル、(メタ)アクリル酸2−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリル、(メタ)アクリル酸9−アントリルメチル、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンチル−2−イル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルエチル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルプロピル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−エチルプロピル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナ−2−イル、(メタ)アクリル酸−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[5.2.1.03,8]デカ−2−イル、(メタ)アクリル酸ジヒドロ−α−ターピニル、(メタ)アクリル酸−6−オキソ−7−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸−7−オキソ−8−オキサ−ビシクロ[3.3.1]オクタ−2−イル、(メタ)アクリル酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、(メタ)アクリル酸−o−2−プロペニルフェニル等の(メタ)アクリル酸脂環状エステル類;
例えば、ベンゾイル蟻酸ビニル、ベンゾイル酢酸ビニル、ベンゾイルプロピオン酸ビニル、ベンゾイル酪酸ビニル、ベンゾイルバレリン酸ビニル、ベンゾイルヘキサン酸ビニル、ベンゾイルドデカン酸ビニル、1−ナフトイル酢酸ビニル、1−ナフトイルプロピオン酸ビニル、1−ナフトイル酪酸ビニル、1−ナフトイルバレリン酸ビニル、1−ナフトイルヘキサン酸ビニル、2−ナフトイル酢酸ビニル、2−ナフトイルプロピオン酸ビニル、2−ナフトイル酪酸ビニル、2−ナフトイルバレリン酸ビニル、2−ナフトイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイル酢酸ビニル、ニコチノイルプロピオン酸ビニル、ニコチノイル酪酸ビニル、ニコチノイルバレリン酸ビニル、ニコチノイルヘキサン酸ビニル、ニコチノイルデカン酸ビニル、ニコチノイルドデカン酸ビニル、イソニコチノイル酢酸ビニル、イソニコチノイルプロピオン酸ビニル、イソニコチノイル酪酸ビニル、イソニコチノイルバレリン酸ビニル、イソニコチノイルヘキサン酸ビニル、イソニコチノイルデカン酸ビニル、イソニコチノイルドデカン酸ビニル、2−フロイル酢酸ビニル、2−フロイルプロピオン酸ビニル、2−フロイル酪酸ビニル、2−フロイルバレリン酸ビニル、2−フロイルヘキサン酸ビニル、2−フロイルデカン酸ビニル、2−フロイルドデカン酸ビニル、3−フロイル酢酸ビニル、3−フロイルプロピオン酸ビニル、3−フロイル酪酸ビニル、3−フロイルバレリン酸ビニル、3−フロイルヘキサン酸ビニル、3−フロイルデカン酸ビニル、3−フロイルドデカン酸ビニル、アントラニロイル酢酸ビニル、アントラニロイルプロピオン酸ビニル、アントラニロイル酪酸ビニル、アントラニロイルバレリン酸ビニル、アントラニロイルヘキサン酸ビニル、アントラニロイルデカン酸ビニル、アントラニロイルドデカン酸ビニル、等のアシル基を有する芳香族カルボン酸のビニルエステル化合物類;
例えば、アセト酢酸(メタ)アリル、アセトプロピオン酸(メタ)アリル、アセトイソ酪酸(メタ)アリル、アセト酪酸(メタ)アリル、アセトバレリン酸(メタ)アリル、アセトヘキサン酸(メタ)アリル、アセト2−エチルヘキサン酸(メタ)アリル、アセトn−オクタン酸(メタ)アリル、アセトデカン酸(メタ)アリル、アセトドデカン酸(メタ)アリル、アセトオクタデカン酸(メタ)アリル、アセトピバリン酸(メタ)アリル、アセトカプリン酸(メタ)アリル、アセトクロトン酸(メタ)アリル、アセトソルビン酸(メタ)アリル、プロパノイル酢酸(メタ)アリル、ブチリル酢酸(メタ)アリル、イソブチリル酢酸(メタ)アリル、パルミトイル酢酸(メタ)アリル、ステアロイル酢酸(メタ)アリル、(メタ)アリルアルデヒド等のアシル基を有する脂肪族系の(メタ)アリル化合物類;
例えば、ベンゾイル蟻酸(メタ)アリル、ベンゾイル酢酸(メタ)アリル、ベンゾイルプロピオン酸(メタ)アリル、ベンゾイル酪酸(メタ)アリル、ベンゾイルバレリン酸(メタ)アリル、ベンゾイルヘキサン酸(メタ)アリル、ベンゾイルドデカン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、1−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、1−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、1−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、1−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酢酸(メタ)アリル、2−ナフトイルプロピオン酸(メタ)アリル、2−ナフトイル酪酸(メタ)アリル、2−ナフトイルバレリン酸(メタ)アリル、2−ナフトイルヘキサン酸(メタ)アリル等のアシル基を有する芳香族系の(メタ)アリル化合物類;
例えば、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチル、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカンジヒドロキシメチルジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸1,2−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−アダマンタンジオール、ジ(メタ)アクリル酸トリシクロデカニルジメチロール、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、ジ(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ビス(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼン、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−4,4’−スルフォニルジフェノールのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水素添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水素添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体、ジ(メタ)アクリル酸−水素添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン、ジ(2−メチル)プロペン酸−水素添加2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパンのテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート、ジ(メタ)アクリル酸−2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタンのテトラエチレンオキサイド付加体−ジカプロラクトネート等の2官能(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2,5−ビス(アリルオキシ)ノルボルナン、5−ビニル−2,3−オキシランノルボルナン、2−(2−プロペニル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、5−ビニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、2−エテニリデンアダマンタン、1−アリルアダマンタン、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロキシルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルエチルビニルエーテル、メンチルビニルエーテル、テトラヒドロフルフリルビニルエーテル、ノルボルネニルビニルエーテル、1−アダマンチルビニルエーテル、2−アダマンチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、1−ナフチルビニルエーテル、2−ナフチルビニルエーテル等の脂環状ビニルエーテル類;
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−メトキシスチレン、3−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、4−t−ブトキシスチレン、4−t−ブトキシ−α−メチルスチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)スチレン、4−(2−エチル−2−プロポキシ)−α−メチルスチレン、4−(1−エトキシエトキシ)スチレン、4−(1−エトキシエトキシ)−α−メチルスチレン、1−ブチルスチレン、1−クロロ−4−イソプロペニルベンゼン、4−(2−t−エトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルエチルオキシ)スチレン、4−(2−t−ブトキシカルボニルプロピルオキシ)スチレンなどのスチレン系芳香族ビニル系化合物類;
例えば、ビニルフェニルペンチルエーテル、ビニルフェニルヘキシルエーテル、ビニルフェニルヘプチルエーテル、ビニルフェニルオクチルエーテル、ビニルフェニルノニルエーテル、ビニルフェニルデシルエーテル、ビニルフェニルウンデシルエーテル、ビニルフェニルドデシルエーテル、ビニルフェニルトリデシルエーテル、ビニルフェニルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルノナデシルエーテル、ビニルフェニルエイコシルエーテル、ビニルフェニルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルドコシルエーテル、ビニルフェニルメチルブチルエーテル、ビニルフェニルメチルペンチルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプチルエーテル、ビニルフェニルメチルオクチルエーテル、ビニルフェニルメチルノニルエーテル、ビニルフェニルメチルデシルエーテル、ビニルフェニルメチルウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチルドデシルエーテル、ビニルフェニルメチルトリデシルエーテル、ビニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、ビニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチルノナデシルエーテル、ビニルフェニルメチルエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有する芳香族ビニルフェニルエーテル系化合物類;
例えば、4−ビニル安息香酸ヘキシル、4−ビニル安息香酸オクチル、4−ビニル安息香酸ノニル、4−ビニル安息香酸デシル、4−ビニル安息香酸ドデシル、4−ビニル安息香酸テトラデシル、4−ビニル安息香酸ヘキサデシル、4−ビニル安息香酸オクタデシル、4−ビニル安息香酸エイコシル、4−ビニル安息香酸ドコシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキシル、4−イソプロペニル安息香酸オクチル、4−イソプロペニル安息香酸ノニル、4−イソプロペニル安息香酸デシル、4−イソプロペニル安息香酸ドデシル、4−イソプロペニル安息香酸テトラデシル、4−イソプロペニル安息香酸ヘキサデシル、4−イソプロペニル安息香酸オクタデシル、4−イソプロペニル安息香酸エイコシル、4−イソプロペニル安息香酸ドコシルなどの長鎖アルキル基を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系化合物類;
例えば、テトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロピルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンチルテトラ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、テトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、プロポキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ブチルテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、n−ペンタキシテトラ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロペンオキサイド)ビニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)エテニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)エテニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、メチルビニルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルベンジルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、ポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテル、エチルポリ(プロピレンオキサイド)ビニルフェニルエチルエーテルなどの長鎖ポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルフェニルエーテル系化合物類;
例えば、イソプロペニルフェニルメチルブチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチル オクチルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノニルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルトリデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルテトラデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルペンタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘキサデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘプタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルオクタデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルノナデシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルヘンエイコシルエーテル、イソプロペニルフェニルメチルドコシルエーテルなどの長鎖アルキル基を有するイソプロペニルフェニルエーテル系化合物類;
例えば、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(プロペンオキサイド)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(エチレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、ポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテル、メチルポリ(プロピレンオキサイド)イソプロペニルベンジルエーテルなどのポリアルキレンオキサイド部位を有するイソプロペニルエーテル系化合物類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルノニル、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルデシル、テレフタル酸ビニルフェニルエチルドデシルなどのジカルボン酸のモノ長鎖アルキルエステル系環状ビニルフェニル系化合物類;
例えば、コハク酸ビニルフェニルポリ(エチレンオキサイド)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチルポリ(エチレンオキサイド)、テレフタル酸ビニルフェニルエチルポリ(エチレンオキサイド)などのジカルボン酸のモノポリアルキレンオキサイド部位を有するビニルエステル系化合物類;
4−ビニル安息香酸メチルポリ(エチレンオキサイド)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(エチレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸メチルポリ(プロピレンオキサイド)、4−イソプロペニル安息香酸エチルポリ(プロピレンオキサイド)などのポリアルキレンオキサイド部位を有するビニル安息香酸エステル系またはイソプロペニル安息香酸エステル系化合物類;
例えば、アレン、1,2−ブタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエンなどのジエン類;
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−ヘキサコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン、1−ドトリアコンテン、1−テトラトアコンテン、1−ヘキサトリアコンテン、1−オクタトリアコンテン、1−テトラコンテン等ならびにその混合物やポリブテン−1,ポリペンテン−1,ポリ4−メチルペンテン−1などのアルケン類;
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−カルボキシエチル、(メタ)アクリル酸2−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−カルボキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−カルボキシブチル、(メタ)アクリル酸ダイマー、マレイン酸、フマル酸、モノメチルマレイン酸、モノメチルフマル酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−クロロソルビン酸、グルタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、チグリン酸、アンゲリカ酸、セネシオ酸、クロトン酸、イソククロトン酸、ムコブロム酸、ムコクロル酸、ソルビン酸、ムコン酸、アコニット酸、ペニシル酸、ゲラン酸、シトロネル酸、4−アクリルアミドブタン酸、6−アクリルアミドヘキサン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルサクシネート、モノ(メタ)アクリル酸ω−カルボキシポリカプロラクトンエステル等の、ラクトン環の開環付加によるカルボキシル基を末端に有する、ポリラクトン系(メタ)アクリル酸エステル、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが繰り返し付加している、末端にカルボキシル基を有するアルキレンオキサイド付加系コハク酸と、(メタ)アクリル酸とのエステル等のカルボキシル基含有の脂肪族系α,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類;
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等のカルボキシル基含有の脂環や芳香環を有するα,β−不飽和二重結合基含有カルボン酸類やその酸無水物類等;
例えば、(メタ)アクリル酸スルホフェノキシエチル、(メタ)アクリル酸スルホシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸スルホベンジル、等のスルホ基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシオクチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシデシルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタレート等のフタル酸含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類;
例えば、2−ビニル安息香酸、3−ビニル安息香酸、4−ビニル安息香酸、4−イソプロペニルベンゼンカルボン酸、桂皮酸、7−アミノ−3−ビニル−3−セフェム−4−カルボン酸等の芳香族カルボン酸含有のビニル化合物類;
例えば、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム−p−トルエンスルホネート、フェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のスルホニル基含有の(メタ)アクリル酸環状エステル類の金属塩やアンモニウム塩類;
例えば、(メタ)アクリルアミドスルホン酸、tert−ブチル−(メタ)アクリルアミドスルホン酸、(メタ)アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸等のスルホニル基含有の(メタ)アクリルアミド類等が挙げられる。
例えば、(メタ)アクリル酸N−メチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−エチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−プロピルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸N−トリブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸テトラメチルピペリジニル、テトラメチルピペリジニルアクリレート等の1級、または2級のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ヒドラジド、2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)(メタ)アクリル酸ヒドラジド、β−(2−フラニル)(メタ)アクリル酸N2,N2−ビス(2−クロロエチル)ヒドラジド、N‐(m‐ビニルフェニル)アクリロヒドラジド等のヒドラジノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノプロピル、ペンタメチルピペリジニル(メタ)アクリレート、4−(ピリミジン−2−イル)ピペラジン−1−イル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、イミド(メタ)アクリレート、2−(4−オキサゾリン−3−イル)エチル(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、トリ(メタ)アクリル酸エトキシ化イソシアヌル酸、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ジ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性、トリ(メタ)アクリル酸イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有する環状アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル類;
例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−tert−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メタ)アクリルアミド、N−ノニル(メタ)アクリルアミド、N−トリコシル(メタ)アクリルアミド、N−ノナデシル(メタ)アクリルアミド、N−ドコシル(メタ)アクリルアミド、N−メチレン(メタ)アクリルアミド、N−トリデシル(メタ)アクリルアミド、N−(5,5−ジメチルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−(メタ)アクリルアミド、N−[3−(N’,N’−ジメチルアミノ)プロピル]−(メタ)アクリルアミド、N−(ジブチルアミノメチル)(メタ)アクリルアミド、N−ビニルメタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどの脂肪族系の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシドデシル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシオクタデシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシブチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシヘキシル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシオクチル(メタ)アクリルアミド、N−(ペントキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−1−メチル−2−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシ基含有の(メタ)アクリルアミド類;
例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの3級のアミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−(2−オキソブタノイルエチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルプロピル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルブチル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルヘキシル)(メタ)アクリルアミド、N−(2−オキソブタノイルオクチル)(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド等のカルボニル基を有する(メタ)アクリルアミド類;
例えば、N−(4−カルバモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、β−(2−フリル)(メタ)アクリルアミド、2,3−ビス(2−フリル)アクリルアミド、N−(9H−フルオレン−2−イル)(メタ)アクリルアミド、N−[(R)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、N−[(S)−1−フェニルエチル] (メタ)アクリルアミド、(Z)−N−メチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、(Z)−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル−3−フェニル(メタ)アクリルアミド、(Z)−N,N−ジメチル−3−(フェニル)(メタ)アクリルアミド等の環状構造含有の(メタ)アクリルアミド類
例えば、4−アクリロイルモルホリン、N−[2−(1H−イミダゾール−5−イル)エチル] (メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−3−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド、N−(オキセタン−2−イルメトキシメチル)(メタ)アクリルアミド等のヘテロ環状アクリルアミド類;
例えば、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコンアミド、イタコンアミド、2−メチルプロパ−2−エノイルアミン、N−ビニルメタンアミド、N−ビニルアセトアミドなどのアミド基含有のアルケニル基含有化合物類;
例えば、p−ビニルベンズヒドラジド、4−ビニルベンゼンスルホン酸ヒドラジド、2−[2−(5−ニトロ−2−フリル)ビニル]−4−-キノリンカルボヒドラジド等のヒドラジノ基を有するアルケニル基含有化合物類類;
例えば、ビニルアミン、メチルビニルアミン、エチルビニルアミン、プロピルビニルアミン、ブチルビニルアミン、2−ビニルイミダゾール、2−ビニルピペラジン、4−ビニルピペラジン、2−ビニルピリジン、3−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、6−メチル−2−エテニルピリジン、2−ビニルピロール、2−メチル−5−ビニル−1H−ピロール、2−ビニルピラジン、2−メチル−5−ビニルピラジン、2−メチル−6−ビニルピラジン、2,5−ジメチル−3−ビニルピラジン、2−ビニルピリミジン、2−ビニルピリダジン、2−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、2−ビニルインダゾール、2−ビニルキノリン、4−ビニルキノリン、2−ビニルイソキノリン、2−ビニルイソキサリン、2−ビニルキノキサリン、2−ビニルキナゾリン、2−ビニルシンノリン、2,3−ジビニルピリジン、2,4−ジビニルピリジン、2,5−ジビニルピリジン、2,6−ジビニルピリジン等の1級、または2級のアミノ基を有するビニル化合物類;
例えば、(メタ)アリルアミン、4−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、5−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、5−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、2−(メタ)アリルピリジン、4−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−4−(メタ)アリルピリジン等の1級、または2級のアミノ基を有する(メタ)アリル化合物類;
例えば、N−エチル−N−ニトロソビニルアミン等の3級アミノ基含有のビニル系化合物類;
例えば、マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどの窒素原子と酸素原子の双方を有するマレイミド誘導体類のヘテロ環状のα,β−不飽和二重結合基含有化合物類;
例えば、2−ビニルオキサゾール、2−フェニル−4−ビニルオキサゾール、2−フェニル−5−ビニルオキサゾール、5−エトキシ−2−ビニルオキサゾール、3−ビニル−5−ニトロソオキサゾール、2−ビニル−4,5−ジフェニルオキサゾール、2−ビニル−2−オキサゾリン、4,4−ジメチル−2−ビニル−2−オキサゾリン−5−オン、2−ビニルベンゾオキサゾール等の窒素原子以外に酸素原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類;
例えば、1−ビニルピロール、1−ビニル−2−イミダゾリン、1−ビニル−2−メチル−2−イミダゾリン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−1H−ピラゾール、1−ビニル−3,5―ジメチル―1H−ピラゾール、3−メチル−5−フェニル−1−ビニルピラゾール、1−ビニルインドール、1−ビニル−2−メチル−1H−インドール、1−ビニルイソインドール、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−ビニルカルバゾール、1,1'−ジビニル−2,2'−ビ(1H−イミダゾール)、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、1−ビニルピリジン−2(1H)−オン、1−ビニル−2(1H)−ピリジンチオン、1−ベンジル−2−ビニルピペラジン、1−ベンジル−3−ビニルピペラジン、1、4−ジメチル−3−ビニルピペラジン、2−ビニル−4,6−ジアミノ−1,3,5−トリアジン、3−ビニル−1,2,4,5−テトラジン等の窒素原子含有のヘテロ環を有する環状アミノ基含有化合物類;
例えば、1−(メタ)アリル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−2−メチル−1H−イミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−イミダゾール−3−イウム、1−(メタ)アリル−3−エチル−1H−イミダゾール−3−イウム、5−ブロモ−1−(メタ)アリル−1H−ピラゾール、1−(メタ)アリルピペラジン、1−(メタ)アリル−5,5−ジエチルピリミジン、N−(メタ)アリル−s−トリアジン−2,4,6−トリアミン、N−(メタ)アリル−4,6−ジクロロ−1,3−5−トリアジン−2−アミン、1−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、1−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、1−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、1−(メタ)アリルピリジン、1−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−1−(メタ)アリルピリジン、2−(メタ)アリル−1H−インドール、3−(メタ)アリル−1H−インドール、2−(メタ)アリルインダゾール、3−フェニル−4−(メタ)アリルイソキノリン、9−(メタ)アリル−9H−カルバゾール、1−(メタ)アリル−3,5−ジメチル−1H−ピラゾール、1−(1−メチルプロピル)−5−(メタ)アリルピリミジン、1−(メタ)アリル−5−イソプロピルピリミジン、1−(メタ)アリルピリジン、1−(メタ)アリルピリジン、3,6−ジヒドロ−1−(メタ)アリルピリジン、2−(メタ)アリル−1H−インドール、3−(メタ)アリル−1H−インドール、2−(メタ)アリルインダゾール、3−フェニル−4−(メタ)アリルイソキノリン、9−(メタ)アリル−9H−カルバゾール等の窒素原子含有のヘテロ環状構造を有する環状アミノ基含有(メタ)アリル基含有化合物類;
例えば、1−ビニル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニル−5,6−ジメチル−1H−ベンゾイミダゾール、1−ビニルインダゾール、1−ビニルキノリン、1−ビニルキノリン、1−ビニルイソキノリン、1−ビニルイソキサリン、1−ビニルキノキサリン、1−ビニルキナゾリン、1−ビニルシンノリン、1−(メタ)アリル−1H−ベンゾイミダゾール、1−(メタ)アリル−3−メチル−1H−インダゾール、1−(メタ)アリル−4−メチル−1H−インダゾール、N−(メタ)アリルキノリン−4−アミン、ジ(メタ)アリルキノリン、1,2−ジ(メタ)アリル−1,2−ジヒドロイソキノリン等の有する窒素原子含有のヘテロ多環系環状アミノ基含有ビニル化合物類;
例えば、1−メチル−4,5−ジビニル−1H−イミダゾール等の窒素原子含有のヘテロ環構造と2個以上の環状アミノ基を有する多官能ビニル化合物類;
例えば、2−ビニルチアゾ−ル、4−メチル−5−ビニルチアゾール、2−ビニルベンゾチアゾール、2−[2−(1−ナフチル)ビニル]ベンゾチアゾール、2−[2−(ジメチルアミノ)ビニル]ベンゾチアゾール等の窒素原子以外に硫黄原子を含むヘテロ環状構造を有するビニル基含有化合物類等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。これらは、単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記、分子内に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)として、反応性の観点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物が好ましく、特に、アクリロイル基を有する化合物を含むことが、好ましい。
分子内に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)において、重合反応性、後述のP−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)、及びポリイソシアネート化合物(D)との架橋硬化における収縮性、及び、耐熱性,耐湿熱性や耐水性等の耐久性の点で、化合物(a1)と化合物(a2)の双方がバランスよく含有されるように単量体混合物を適宜配合して重合することで良好な共重合体(A)を合成することが可能であり、さらに良好な感圧式接着剤とすることができる。
共重合体(A)は、上記化合物(a1)と化合物(a2)を共重合して得られた共重合体であり、共重合体(A)の重量平均分子量(Mwと表記することがある)は、共重合体(A)を使用して感圧式接着剤とした場合、感圧式接着剤の塗工適性と塗膜の凝集力を両立するため、100,000〜2,000,000であることが好ましく、200,000〜1,800,000であることが好ましく、400,000〜1,500,000であることがさらに好ましい。Mwが100,000未満であると共重合体(A)の凝集力が不足し、接着力が低下する場合があり、2,000,000を超えると、共重合体(A)の粘度が高くなるため、感圧式接着剤の塗工性が悪化してしまう場合がある。Mwが上記の範囲にあることで凝集力などがより向上するため、浮きおよび剥がれがより抑制でき、応力緩和性もより向上する。なお、上記重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。GPCの測定法の詳細は、実施例に記載する。
さらに共重合体(A)の水酸基価(OHVとも表記することがある)は、化合物(a1)の分子量および含有量によって決定されるが、0.1〜50mgKOH/gの範囲となるように、化合物(a1)配合量を調整した方が好ましく、0.5〜30mgKOH/gがさらに好ましい。OHVが、0.1mgKOH/g未満では、後述の燐酸またはその誘導体(B)、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)、及びポリイソシアネート化合物(D)との架橋が十分でなく、耐熱性や耐湿熱性が低下する。一方、50mgKOH/gを超えると、後述の燐酸またはその誘導体(B)、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)、及びポリイソシアネート化合物(D)との架橋密度が高くなりすぎ、難接着性の基材では、接着力が低下したり、過剰の水酸基の存在により、耐湿熱性や耐水性等の耐久性が低下するため、好ましくない。
共重合体(A)において、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を含む単量体混合物を重合してなる共重合体(A)は、定法に従い、上記したような種々のα,β−不飽和二重結合基含有化合物の単量体混合物の合計100重量部に対して、0.001〜20重量部の重合開始剤を用いて塊状重合、溶液重合、乳化重合、あるいは懸濁重合などの方法により合成される。好ましくは溶液重合で合成される。
重合開始剤の例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルや2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)や2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)、4,4’−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアゾ系化合物が挙げられる。
また、過酸化ベンゾイルやtert−ブチルパーベンゾエート、クメンヒドロパーオキシドやジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネートやジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエートやtert−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシドやジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシドなどの有機過酸化物が挙げられる。
また合成時には、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。
これらの中でも、分子量制御および分子量分布制御の観点から、重合開始剤としては2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートおよびジベンゾイルジオキシダンやtert−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ヘキシルパーオキシピバレート、オクタノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートが好ましい。
共重合体(A)を溶液重合法によって合成する場合、溶媒として、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n-プロピルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチル−n-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n-アミルケトン、メチルイソアミルケトン、ジエチルケトン、エチル−n-プロピルケトン、エチルイソプロピルケトン、エチル−n-ブチルケトン、エチルイソブチルケトン、ジ−n-プロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸ヘキシル、酢酸オクチル、乳酸メチル、乳酸プロピル、乳酸ブチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールおよびグリコールエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールアセテート類、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−ノナン、イソノナン、ドデカン、イソドデカン等の飽和炭化水素類、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等の不飽和炭化水素類、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、デカリン等の環状飽和炭化水素類、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、1,1,3,5,7−シクロオクタテトラエン、シクロドデセン等の環状不飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類等があげられる。これらの有機溶剤は単独で使用しても、2種類以上を併用しても良い。溶媒の量は、重合条件、α,β−不飽和二重結合基含有化合物の各成分の組成、得られる共重合体(A)の粘度や濃度などを考慮して適宜決定すればよいが、後述のP−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)、及びポリイソシアネート化合物(D)と反応する可能性のある活性水素を有する溶剤、例えば、アルコール系溶剤は使用しないほうが好ましい。
共重合体(A)を合成する際の重合条件は、重合方法に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではない。重合温度は、好ましくは20〜150℃、より好ましくは40〜120℃ である。反応時間は、α,β−不飽和二重結合含有化合物の各成分の重合反応が完結するように適宜設定すればよい。
<P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)>
次に、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)について説明する。P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)とは、燐酸類(b1)、燐酸金属または燐酸アンモニウム等の燐酸塩(b2)、ホスホニル基、ホスフィニル基、またはホスファニル基を含有する燐酸エステルや燐酸アミド等の燐酸系化合物(b3)等を指し、分子内にP−O−H結合を1つ以上有するか、又は、加水分解してP−O−H結合を1つ以上形成し得る化合物があげられる。化合物(B)は、前記した共重合体(A)中の水酸基や、後述のシラン化合物(C)中のアミノ基、エポキシ基、あるいはシロキシ基との間に、付加、置換あるいはキレート化反応を引き起こし、燐酸エステル化や燐酸アミド化が進行する。
化合物(B)を感圧式接着剤の成分として使用した場合には、後述の基材(G)や被着体を感圧式接着剤を介してラミネートする際に、感圧式接着剤中に含有される共重合体(A)を含めた、全ての水酸基や後述のシラン化合物(C)に含有されるアミノ基、エポキシ基、あるいはシロキシ基と化合物(B)が反応し、燐酸エステル化、あるいは燐酸アミド化が進行する。そのため、各基材や被着体との密着性が向上し、耐熱性、耐湿熱性、耐水性、耐溶剤性、機械的強度、電気絶縁性、あるいは寸法安定性等が著しく向上する。
化合物(B)としては、燐酸類(b1)、燐酸塩(b2)、及び燐酸エステルや燐酸アミド等の燐酸系化合物(b3)に類別できる。燐酸類(b1)としては、例えば、オルト燐酸、メタ燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ホスホン酸、ホスフィン酸、ペルオキソ−燐酸、ポリ燐酸、五酸化二リン、六酸化四燐、八酸化四燐等の燐酸類が挙げられる。
燐酸塩(b2)としては、例えば、燐酸カルシウム、燐酸水素カルシウム、燐酸二水素カルシウム、燐酸カリウム(例えば、メタ燐酸カリウム、テトラ燐酸カリウム、ペンタ燐酸カリウム、オクタ燐酸カリウム)、燐酸ナトリウム(例えば、過燐酸ナトリウム、メタ燐酸ナトリウム、テトラ燐酸ナトリウム、ペンタ燐酸ナトリウムヘキサ燐酸ナトリウム及びオクタ燐酸ナトリウム)、リン酸亜鉛等の燐酸金属塩;
例えば、燐酸水素二アンモニウム、燐酸二アンモニウム等の燐酸アンモニウム塩等が挙げられる。
燐酸系化合物(b3)としては、燐酸エステル、燐酸アミド、または燐酸アルキル等が挙げられ、燐酸エステルとしては、例えば、燐酸とアルコール又はフェノールとの反応により得られる燐酸エステル等も挙げられる。燐酸エステルとしては、例えば、燐酸モノブチル、燐酸モノアミル、燐酸モノノニル、燐酸モノフェニル、燐酸モノベンジル、燐酸トリメチル、燐酸トリエチル、燐酸トリ−n−プロピル、燐酸トリ−n−ブチル(TSP)、燐酸トリフェニル、燐酸トリイソプロピル、燐酸モノシクロヘキシル、燐酸トリ−2−シクロヘキシル、燐酸トリイソプロピルアミン、燐酸マンニトール、燐酸モノピリジン及び、燐酸グリセロール、ポリオキシアルキレン燐酸エステル等の燐酸エステル類;
例えば、燐酸アミドとしては、燐酸とアミンとの反応により得られる燐酸アミドが挙げられ、例えば、燐酸トリエタノールアミン、燐酸トリ−t−アミル、燐酸トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミンホスフェートのメラミン塩、ピペラジンピロホスフェートのメラミン塩、エチレンジアミンポリホスフェ−トのメラミン塩、ピペラジンホスフェ−トのメラミン塩、ピペラジンポリホスフェ−トのメラミン塩、燐酸メラミン塩、ポリ燐酸メラミン塩、燐酸ピペラジン塩、燐酸エチレンジアミン等の燐酸アミド類が挙げられる。
これらは単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよいが、共重合体(A)に含有される水酸基、後述のシラン化合物(C)との相互作用のし易さの点で、燐酸類(b1)を使用することが好ましい。燐酸類(b1)は、共重合体(A)に含有される水酸基、後述のシラン化合物(C)と相互作用することで、感圧式接着剤の成分として使用した際に、燐酸類(b1)に伴う疑似架橋形成のため、過酷な環境下でも塗膜からのブリードが抑制されるだけでなく、ガラス等の極性を有する被着体に本発明の感圧式接着剤から作成される感圧式接着フィルムを貼り合わせた場合には密着を向上させることができるため好ましい。これらのうち、オルト燐酸、メタ燐酸、ポリ燐酸が好ましく使用される。
化合物(B)の含有比は、共重合体(A)中の水酸基に対する、化合物(B)中の燐原子のモル比が0.5〜1.5であることが好ましく、1.0〜1.3であることが更に好ましく、1.05〜1.2であることが最も好ましい。上記のように、水酸基に対する燐原子のモル比が0.5以上、1.5未満では、水酸基に対する燐酸エステル化が十分に行われ、凝集力の高い架橋塗膜が得られ、耐熱性や耐湿熱性が向上する。
<アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)>
次に、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)について説明する。
アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)とは、アミノ基を有するシラン化合物(c1)またはエポキシ基を有するシラン化合物(c2)を意味する。シラン化合物(c1)に含有されるアミノ基は上記したP−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)の燐酸基と塩を形成し、また、シラン化合物(c2)に含有されるエポキシ基は上記した燐酸またはその誘導体(B)の燐酸基と付加反応による結合を形成するため、感圧式接着剤の塗工乾燥時におけるシラン化合物(C)の飛散を抑制するだけでなく、塗膜中でのシラン化合物の定着性を向上することが可能となるため、本来のシラン化合物の特性を発揮しやすくなる。
また、シラン化合物(C)に含有されているアミノ基、あるいはエポキシ基は、後述のポリイソシアネート化合物(D)に含有されているイソシアネート基と架橋反応を起こし、またシラン化合物(C)に含まれるシロキシ基が共重合体(A)や後述の基材(G)に含有されている水酸基と架橋反応を起こし、感圧式接着剤と基材(G)や被着体との間に強固な相互作用を発現させることも可能である。
アミノ基を有するシラン化合物(c1)としては、より具体的に、例えば、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノメチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−[2−(ビニルベンジルアミノ)エチル]−3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等のアミノ系アルコキシシラン類;
例えば、トリメチルシリルジメチルアミン、トリメチルシリルジエチルアミン、ジメチルアミノトリメチルシラン、アリルアミノトリメチルシラン、N−メチル−N−トリメチルシリルアセトアミド、アニリノトリメチルシラン、1−トリメチルシリルピロール、1−トリメチルシリルピロリドン、1−トリメチルシリルイミダゾール、1−トリメチルシリル−1,2,4−トリアゾール等の単官能のシリルアミノ基を保有するシリルアミン類;
1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、N,N'−ビス(トリメチルシリル)−N−フェニルウレア等の2官能のシリルアミノ基を保有するシリルアミン類;
1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルシクロトリシラザン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルシクロテトラシラザン等の3官能以上の環状シリルアミノ基を保有するシリルアミン類等が挙げられる。
エポキシ基を有するシラン化合物(c2)としては、より具体的に、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルメチルジエトキシシラン等のエポキシ系アルコキシシラン類が挙げられる。
ここに例示したアミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)は、それぞれ単独で使用してもよいし、また複数の化合物を併用してもよく、特にこれらに限定されるものではない。アミノ基を有するシラン化合物(c1)としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノメチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましく使用され、エポキシ基を有するシラン化合物(c2)としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランが好ましく使用される。
<ポリイソシアネート化合物(D)>
次に、ポリイソシアネート化合物(D)について説明する。
ポリイソシアネート化合物(D)は、共重合体(A)の水酸基と架橋反応し、感圧式接着剤の架橋分子量を向上させ、凝集力を向上させる役割を持つ。また、化合物(D)は後述する基材(G)表面に存在する極性基や付着水との化学反応や物理吸着等の相互作用を向上させる効果が期待できる。さらには、コロナ放電処理等の物理処理、酸などで改質された化学処理のなされた基材に対しては、化合物(D)中のイソシアネート基と基材(G)との化学反応や投錨効果等により、共重合体(A)と基材(G)との間に強固な相互作用を発現させることも可能である。
ポリイソシアネート化合物(D)としては、分子内に少なくとも2個以上のイソシアネート基を有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。
ポリイソシアネート化合物(D)としては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等に類別される。
ポリイソシアネート化合物(D)のうち、脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(別名:HDI)、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、より具体的に、例えば、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート(別名:2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(別名:2,6−TDI)、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:m−XDI)、1,4−フェニレンビスメチレンジイソシアナート(別名:p−XDI)、2,2'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:2,2−MDI)、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:4,4−MDI)、1,3−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,3−NDI)、1,5−ナフタレンジイルジイソシアネート(別名:1,5−NDI)等を挙げることができる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:IPDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、ノルボルネンジイソシアネート等を挙げることができる。
また、化合物(D)成分の一部として、上記、ポリイソシアネートの2−メチルペンタン−2,4−ジオールやトリメチロールプロパン等のポリオールとのアダクト体、イソシアヌレート環を有する3量体等も使用することができる。ポリフェニルメタンポリイソシアネート(別名:PAPI)、及びこれらのポリイソシアネート変性物等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物としては、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基のいずれかの基、又はこれらの基の2種以上を有する変性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートとの反応物も少なくとも2個のイソシアネート基を有する化合物として使用することができる。また、ポリイソシアネート化合物(D)は、ブロック化剤を用いて、イソシアネート基をブロックした、ブロックイソシアネートも使用することもできる。
ポリイソシアネート化合物(D)を使用する場合、共重合体(A)の水酸基とイソシアネート基との反応促進のため、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。例えば3級アミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられ、単独で使用してもよく、複数のものを併用してもよい。
3級アミン系化合物としては、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウンデセン(別名:DBU)等が挙げられ、単独で使用してもよく、併用することもできる。
有機金属系化合物としては、錫系化合物、または非錫系化合物を挙げることができる。
錫系化合物としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げられる。
非錫系化合物としては、例えばジブチルチタニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブトキシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄2,4−ペンタジオネートなどの鉄系、安息香酸酸コバルト、2−エチルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート(別名:DBTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や衛生性の点で好ましい。
ここに例示したポリイソシアネート化合物(D)は、それぞれ単独で使用してもよいし、また複数の化合物を併用してもよく、特にこれらに限定されるものではない。また、高分子量ポリカルボジイミド化合物、多官能アジリジン化合物、金属キレート化合物などと併用して使用することも可能である。ポリイソシアネート化合物(D)としては、特に、架橋反応性の点で、HDI、TDI、MDI、IPDI等のジイソシアネートのトリメチロールプロパンとのアダクト体、水と反応したビュレット体、イソシアヌレート環に付加した3量体が好ましく使用される。
本発明の感圧式接着剤は、上述した共重合体(A)の水酸基価、あるいは共重合体(A)中の水酸基に対する、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)中の燐原子のモル比を考慮するならば、共重合体(A)100重量部に対して、燐酸またはその誘導体(B)を0.01〜10重量部、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)を0.01〜10重量部、及びポリイソシアネート化合物(D)を0.1〜30重量部含有してなることが好ましく、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)を0.1〜8重量部、シラン化合物(C)を0.1〜8重量部、及びポリイソシアネート化合物(D)を0.5〜20重量部含有してなることがさらに好ましい。化合物(B)が0.01重量部以上、10重量部未満であると耐熱性や耐湿熱性の向上効果が期待でき、さらに、酸性度があまり高くならないため、基材の加水分解や、腐食の発生がが起こりにくく、接着力維持することが可能となる。また、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)が、0.01重量部以上、10重量部未満であると、化合物(B)やポリイソシアネート化合物(D)との架橋に伴う高い凝集力を確保できるため、十分な接着力の発現と架橋塗膜の耐熱性や耐湿熱性の向上効果が期待できる。さらに、化合物(B)やポリイソシアネート化合物(D)との共存に伴う溶液の安定性も向上するため、可使時間(ポットライフ)も延長できるため、有用となる。さらに、ポリイソシアネート化合物(D)が、0.1重量部以上、30重量部未満であると、塗膜の架橋密度が向上するため、感圧式接着剤のTgが高くなり、耐熱性や耐湿熱性がさらに向上し、塗膜の「浮き・剥れ」が抑制される。
<アミノ基及びエポキシ基を有さないシラン化合物(E)>
次にアミノ基及びエポキシ基を有さないシラン化合物(E)について説明する。
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記必須成分に加えて、アミノ基及びエポキシ基を有さないシラン化合物(E)を含んでもよい。シラン化合物(E)を併用することで、上記シラン化合物(C)とともに、シラン化合物同士の自己縮合反応を生じさせたり、基材(G)表面や被着体表面の極性基との間で化学反応や物理吸着の相互作用が発現し、感圧式接着剤の接着力を向上させることができる。特に、ガラスや金属箔、金属蒸着フィルム、金属板、または無機フィラー含有のフィルム等の無機材料表面に対し、化学反応や物理吸着の相互作用が高いため、接着強度を向上させることが容易となる。
アミノ基及びエポキシ基を有さないシラン化合物(E)としては、公知のシラン化合物を用いることができ、後述の基材(G)や被着体との密着性が向上するものであれば特に限定されない。例えば、アルキル系アルコキシシラン、アリール系アルコキシシラン、カルバメート系アルコキシシラン、ビニル系アルコキシシラン、ハロゲン系アルコキシシラン、(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン、メルカプト系アルコキシシラン、イミダゾール系アルコキシシラン、イソシアネート系アルコキシシラン等のアルコキシル基を有するアルコキシシラン類、または、珪素原子に水素原子が直接結合して反応性を有する有機シラン類等が挙げられる。
より具体的に、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、メチルトリス(メトキシエトキシ) シラン、メチルトリス(メトキシプロポキシ)シラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリイソプロポキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジイソプロポキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジメチルビス(メトキシエトキシ)シラン、ジメチルビス(メトキシプロポキシ)シラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジイソプロポキシシラン、ジエチルジアセトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジイソプロポキシシラン、メチルエチルジアセトキシシラン、メチルプロピルジメトキシシラン、メチルプロピルジエトキシシラン、メチルプロピルジイソプロポキシシラン、メチルプロピルジアセトキシシラン、等のアルキル系アルコキシシラン類;
例えば、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、トリルトリエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジイソプロポキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジイソプロポキシシラン、メチルフェニルジアセトキシシラン等のアリール系アルコキシシラン類;
例えば(3−カルバメートエチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートプロピル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリメトキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)ブチルトリプロポキシシラン、(3−カルバメートブチル)プロピルメチルジエトキシシラン、(3−カルバメートペンチル)プロピルトリエトキシシラン、(3−カルバメートヘキシル)プロピルトリエトキシシラン、3−カルバメートオクチル)ペンチルトリブトキシシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルシリルトリクロライド、(3−カルバメートエチル)プロピルトリメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルジメチルシラン、(3−カルバメートエチル)プロピルトリブチルシラン、(3−カルバメートエチル)エチル-p-キシレントリエトキシシラン、(3−カルバメートエチル)-p-フェニレントリエトキシシラン等のカルバメート系アルコキシシラン類;
例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリス( メトキシエトキシ) シラン、ビニルトリス( メトキシプロポキシ) シラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジイソプロポキシシラン、ジビニルジアセトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、メチルビニルジイソプロポキシシラン、メチルビニルジアセトキシシラン、ジアリルジメトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ジアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジメトキシシラン、メチルアリルジエトキシシラン、メチルアリルジイソプロポキシシラン、メチルアリルジアセトキシシラン等のビニル系アルコキシシラン類;
例えば、クロロメチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、γ−クロロプロピルメチルジエトキシシラン、3,3,3− トリフルオロプロピルメチルジメトキシシラン等のハロゲン系アルコキシシラン類;
例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ− アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン等の(メタ)アクリロイル系アルコキシシラン類;
例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト系アルコキシシラン類;
例えば、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリメトキシシラン、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン等のイミダゾール系アルコキシシラン類;
例えば、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリプロポキシシラン等のイソシアネート系アルコキシシラン類が挙げられる。
例えば、メチルシラン、エチルシラン、ジメチルシラン、ジエチルシラン、ジエチルメチルシラン、ブチルジメチルシラン、ジ−t−ブチルメチルシラン、トリエチルシラン、トリヘキシルシラン、ブチルジメチルシラン、シクロヘキシルジメチルシラン、n−ヘキシルシラン、n−オクチルシラン、トリ−n−オクチルシラン、トリプロピルシラン、トリイソプロピルシラン、トリイソブチルシラン、トリヘキシルシラン、n−オクタデシルシラン、フェニルシラン、メチルフェニルシラン、ジメチルフェニルシラン、メチルフェニルビニルシラン、ジメチルベンジルシラン、ジフェニルシラン、トリフェニルシラン、(フェニルエチニル)ジメチルシラン、メチルジクロロシラン、エチルジクロロシラン、ジメチルクロロシラン、ビス(2−クロロエトキシ)メチルシラン、トリス(2−クロロエトキシ)シラン、n−ヘキシルジクロロシラン、ジイソプロピルクロロシラン、ジクロロシラン、ジ−t−ブチルクロロシラン、トリクロロシラン、クロロメチルシラン、メチルフェニルクロロシラン、フェニルジクロロシラン、ジフェニルクロロシラン、クロロイソプロピルシラン、ジクロロメチルシラン、ジクロロエチルシラン、メチルジメトキシシラン、ジメトキシメチルシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジエトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリペンチルオキシシラン、トリス(トリメチルシロキシ)シラン、メチルフェニルエテニルシラン、アリルジメチルシラン、1,1,2−トリメチルジシラン、1,1,2,2−テトラフェニルジシラン、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、1,4−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、メチルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、トリス(トリメチルシロキシ)シラン、フェニルトリス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラキス(ジメチルシロキシ)シラン、テトラメチルジシラザン、ジメチルシリルジメチルアミン、ビス(ジメチルアミノ)メチルシラン、トリス(ジメチルアミノ)シラン、トリス(ジメチルシリル)アミン、N,N−ジメチルアミノメチルエトキシシラン、ジアセトキシメチルシラン、N,O−ビス(ジメチルシリル)アセトアミド、2−(ジメチルシリル)ピリジン、メチルトリス(1H−イミダゾール−1−イル)シラン、テトラキス(ジメチルシリル)シラン、アリルジメチルシラン、メルカプトジメチルシラン、シクロプロパンシラン、トリス(トリメチルシリル)シラン、1,1,4,4−テトラメチルジシリルエテン、シクロヘキサンシラン、ペンタメチルジシロキサン、テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3−ジフェニル−1,3−ジメチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトライソプロピルジシロキサン、1,1,3,3−テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、1,1,3,3,−テトラメチルジシラザン、1,2−ビス(ジメチルシリル)ベンゼン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチルシクロペンタシロキサン、1,2,3,4,5,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン、α,ω−ビス(ハイドロジエン)ポリジメチルシロキサンや長鎖ジメチルシロキサンオリゴマーでシリル基を持ったオイル状あるいはワックス状の有機シラン類等が挙げられる。
また、該シラン化合物(E)としては市販製品を用いることも可能であるし、2種以上のシラン混合物を加水分解・縮合してオリゴマー化したオリゴマー系シランを使用する事もできる。該シラン化合物(E)は単独で使用してもよく、または2種類以上を併用してもよい。特に、基材や被着体表面への密着性向上の点で、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−(2−イミダゾリン−1−イル)プロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシランが好ましく使用される。
本発明の感圧式接着剤には、共重合体(A)100重量部に対して、シラン化合物(E)を、0.1〜5重量部含有することが好ましい。0.1重量部以上であれば、耐熱性や耐湿熱性が向上し、5重量部未満であれば、過酷な環境下での塗膜の浮き、剥がれ、あるいは発泡を抑えることができ、基材(G)や被着体に対する密着性や接着性に好適である。
<エポキシ系化合物(F)>
次にエポキシ系化合物(F)について説明する。
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、感圧式接着剤は、上記必須成分に加えて、エポキシ系化合物(F)(ただし、シラン化合物(c2)に属するものを除く)を含んでもよい。化合物(F)を使用することによって、併用架橋が可能となるため、硬化塗膜の硬度化が可能となり、過酷な環境下における耐熱性又は耐湿熱性を向上させることが容易となる。
エポキシ系化合物(F)としては、3員環状のエポキシ基(オキシラン基とも称す)を2個以上有する化合物が好ましい。より具体的に、例えば、2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)プロパン・2−クロロメチルオキシラン型のオキシラン系樹脂や2,2−ビス(ヒドロキシフェニル)メタン型、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン型、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン型、4,4’−スルフォニルジフェノール型、1,1−ジクロロ−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エテン型、1,3−ビス[2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−プロピル]ベンゼン型、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン型、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)メタン型、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)ヘキサフルオロプロパン型、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン型、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン型、2,2−ビス(2−ヒドロキシ−5−ビフェニルイル)プロパン型及びこれらの共重合型のオキシラン系樹脂、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、パラターシャリーブチルフェノールノボラック型、パラオクチルフェノールノボラック型、ノニルフェノールノボラック型及びこれらの共縮合型のオキシラン系樹脂、エチレンオキサイドジグリシジルエーテル、ポリエチレンオキサイドジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1、3−ビス(N、N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等の脂肪族や芳香族のオキシラン化合物類、あるいは、グリシジルエーテル、グリシジルエステル、グリシジルアミン等のエポキシ環(オキシラン環とも称す)の水素原子の一部が、メチレン結合基やメチン結合基に置換されているオキシラン基含有化合物類;
例えば、1−メチル−3−(2−メチルオキシラン−2−イル)−7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン、1,4−ビス(オキシラニルメトキシメチル)シクロヘキサン、2,2'−[(1−メチルエチリデン)ビス(4,1−シクロヘキサンジイルオキシメチレン)]ビスオキシラン、2−[{4−(オキシラン−2−イルメトキシ)シクロヘキシル}メトキシ]オキシラン、2,2'−([(プロパン−2,2−ジイルビス(シクロヘキサン−4,1−ジイル))ビス(オキシ)ビス(メチレン)])ビス(オキシラン)等のシクロアルカン環を有するオキシラン基含有化合物類;
例えば、3',4'−オキシランシクロヘキシルメチル−3,4−オキシランシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)アジペート、ビス(3,4−オキシラン−6−メチルシクロヘキシルメチル) アジペート、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)カーボネート、ジエチレングリコールビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチルエーテル)、エチレングリコールビス(3,4−オキシランシクロヘキシルメチルエーテル)、2,3,14,15−ジオキシラン−7,11,18,21−テトラオキサトリスピロ−[5.2.2.5.2.2]ヘンイコサン(また、3,4−オキシランシクロヘキサンスピロ−2',6'−ジオキサンスピロ−3'',5''−ジオキサンスピロ−3''',4'''− オキシランシクロヘキサンとも命名できる化合物)、4−(3,4−オキシランシクロヘキシル)−2,6−ジオキサ−8,9−オキシランスピロ[5.5]ウンデカン、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、ビス−2,3−オキシランシクロペンチルエーテル、およびジシクロペンタジエンジオキサイド等の芳香環を有しない脂環にオキシラン環が直接結合した脂環族系オキシラン基含有化合物類;
例えば、1,2−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1,3−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1,4−フェニレンビス(メチレン)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、1−フェニルエタン−1,2−ジイルビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、O'3,O3−1,4−フェニレンビス(メチレン)4−ジブチルビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3、4−ジカルボキシレート)、ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメチル)イソフタレート、ビス[2−{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボニル)オキシ}エチル]テレフタレート、1,2−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、1,3−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、1,4−ビス{(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−イルメトキシ)メチル}ベンゼン、[{プロパン−2,2−ジイルビス(4,1−フェニレン)}ビス(オキシ)]ビス(エタン−2,1−ジイル)ビス(7−オキサビシクロ[4.1.0]ヘプタン−3−カルボキシレート)、2,2'−(イソプロピリデンビス−4,1−フェニレンビスオキシビスメチレン)ビスオキシラン、2,2'−[メチレンビス(2,1−フェニレンオキシメチレン)]ビスオキシラン等の芳香環を有する脂環にオキシラン環が直接結合した脂環族系オキシラン基含有化合物類等が挙げられる。
ここに例示したエポキシ系化合物(F)は、それぞれ単独で使用してもよいし、また複数の化合物を併用してもよく、特にこれらに限定されるものではない。
エポキシ系化合物(F)は、共重合体(A)を100重量部として、化合物(F)が0.1〜100重量部の配合量であることが好ましい。より好ましくは、1〜50重量部である。化合物(F)を0.1重量部以上とすることによって、凝集力の不足を改善することができ、耐熱性や耐湿熱性といった特性の改善が容易となる。一方、化合物(F)を100重量部以下とすることによって、感圧式接着剤として使用した場合に、架橋速度や凝集力の向上に効果を得ることが容易となる。
<その他の成分(Q)>
本発明の感圧式接着剤の一実施形態において、本発明による効果を損なわない範囲であれば、感圧式接着剤には、上記必須成分に加えて、その他の成分(Q)を適宜配合することも可能である。
その他の成分(Q)としては、例えば、重合硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、熱伝導率向上、強度向上、靭性向上、及び着色向上等の観点から、有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属、金属酸化物、金属塩、及び染顔料等の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状及び繊維状等であってよい。なお、上記ポリマー系の材料を配合する場合には、柔軟性付与剤、可塑剤、難燃化剤、保存安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、チクソトロピー付与剤、分散安定剤、流動性付与剤、タッキファイヤー、帯電防止剤及び消泡剤等の、独立した充填剤としてではなく、ポリマーブレンド又はポリマーアロイとして、感圧式接着剤中に、溶解、半溶解又はミクロ分散させることも可能である。
<感圧式接着剤>
次に感圧式接着剤について、説明する。
本発明の感圧式接着剤は、分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を含む単量体混合物を重合してなり、重量平均分子量100,000〜2,000,000、水酸基価0.1〜50mgKOH/gである共重合体(A)と、燐酸およびその誘導体(B)と、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有する事が特徴であり、必要に応じて、シラン化合物(E)、エポキシ化合物(F)、あるいはその他の成分(Q)を適宜配合したものである。
本発明の感圧式接着剤は、その使用形態に応じて、粘度を適切に調整することが好ましい。本発明の感圧式接着剤は、実質的に有機溶剤を含んでおり、更に必要に応じて、粘度を調整するために、溶剤を追加使用してよい。例えば、溶剤として、上記したメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シクロヘキサン、トルエン、キシレンその他の炭化水素系溶媒等の有機溶媒、又は水を使用できる。そのような溶剤を使用することによって、感圧式接着剤の粘度を容易に調整することができる。しかし、前記したシラン化合物(C)、ポリイソシアネート化合物(D)、またはシラン化合物(E)と反応する可能性のある活性水素を有する溶剤、例えば、アルコール系溶剤は使用しないほうが好ましい。また、追加溶剤を使用することなく、感圧式接着剤を加熱することによって粘度を低下させることもできる。
本発明の感圧式接着剤を使用して、代表的に0.5〜300μmの膜厚を有する感圧式接着層が形成される。さらに1〜100μmがより好ましい。膜厚が上記範囲であると、十分な接着力を得ることが可能となる。したがって、塗膜形成の観点から、感圧式接着剤の粘度は、500〜8,000mPa・sの範囲、好ましくは1,000〜5,000mPa・sの範囲であることが望ましい。上記粘度が8,000mPa・s以下の場合、塗工によって基材(G)上に0.5〜300μmの薄膜を容易に形成することができ、透過率等の光学的特性を高めることも容易である。一方、粘度が500mPa・s以上の場合、感圧式接着剤から形成する樹脂層の膜厚を制御することが容易である。本実施形態において、接着剤層の膜厚、粘度、あるいは不揮発分は、積層体の用途に応じて設定される。
<感圧式接着フィルム>
次に感圧式接着フィルムについて、説明する。
本発明の感圧式接着フィルムは、後述の基材(G)嬢に上記の感圧式接着剤からなる感圧式接着層が形成されたものである。感圧式接着フィルムの製造方法として、例えば、表面を剥離処理したシート状基材(剥離ライナーとも称す)の剥離処理面に感圧式接着剤を塗工、乾燥し、基材(G)を貼り合わせて作成する方法、または基材(G)に感圧式接着剤を直接塗工、乾燥し、接着層の表面に剥離ライナーの剥離処理面を貼り合わせて作成する方法が挙げられる。
基材(G)としては、シート状基材を使用することが好ましい。シート状基材の具体例として、セロハン、各種プラスチックシート、及び紙シート等が挙げられる。なかでも、透明な各種プラスチックシートの使用が好ましい。また、基材(G)は単層構造であってもよいし、複数の基材を積層してなる多層構造を有するものであってもよく、いずれの構造を有するシート状基材であっても好適に使用することができる。本発明の感圧式接着フィルムを構成する場合、各種プラスチックシートの少なくとも一方の面に本発明の感圧式接着剤からなる感圧式接着層を形成することが好ましい。さらに表面を剥離処理したシート状基材(剥離ライナーとも称す)を用いることもできる。
各種プラスチックシートとしては、各種プラスチックフィルムともいい、透明な各種プラスチックフィルム(透明フィルム(H)とも称す)の使用が好ましい。透明フィルム(H)としては、具体例として、例えば、ポリビニルアルコールフィルム(PVAフィルムとも称す)やポリトリアセチルセルロースフィルム(TACフィルムとも称す)、ポリプロピレンフィルム(PPフィルムとも称する)、ポリエチレンフィルム(PEフィルムとも称す)、ポリシクロオレフィンフィルム(COPフィルムとも称す)、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(EVAフィルムとも称する)などのポリオレフィン系樹脂のフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルムとも称す)やポリブチレンテレフタレートフィルム(PBTフィルムとも称す)などのポリエステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系樹脂のフィルム(PCフィルムとも称す)、ポリノルボルネン系樹脂のフィルム、ポリアリレート系樹脂のフィルム、ポリアクリル酸エステル系樹脂のフィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂のフィルム(PPSフィルムとも称す)、ポリスチレン系樹脂のフィルム(PSTフィルムとも称する)、ポリアミド系樹脂のフィルム(PAフィルムとも称する)、ポリイミド系樹脂のフィルム(PIフィルムとも称す)、オキシラン系樹脂のフィルムなどが挙げられる。これら基材の中でも、特にPVAフィルム、TACフィルム、COPフィルム、ポリエステル系樹脂のフィルム、PCフィルムといったシート状基材を透明フィルム(H)として用いることが好ましい。
また、透明フィルム(H)は、表面がコロナ放電、プラズマ処理、フレーム処理等の物理的処理や、フィルム表面を酸やアルカリなどで改質する化学的処理、フィルム表面に微細な凹凸をつけ、基材の実質的な表面積を高めたフィルム、あるいは表面にケイ素、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、カリウム、スズ、ナトリウム、ホウ素、チタン、鉛、ジルコニウム、イットリウムなどの金属酸化物、若しくは非金属無機酸化物が蒸着されたプラスチックフィルム等、感圧式接着剤に対して、易接着処理されているものや、用途別に機能性を付与したものを好適に用いることができる。
また本発明では、光学用途を目的に、基材(G)に透明フィルム(H)を用い、前記透明フィルム(H)上へ感圧式接着剤からなる接着層が形成された光学フィルム(I)とすることも可能である。ここで、光学フィルム(I)とは、上記透明フィルム(H)をそのまま光学フィルム(I)として使用することも可能であり、また、透明フィルム自体に特殊な機能を付与したものを使用することも可能である。ここで、特殊な機能とは、光透過光拡散、集光、屈折、散乱、及びHAZE等の光学的機能を有するものを意図している。これらの透明フィルム(H)は、光学フィルム(I)として使用した際に、単独で、又は数種を組合せて使用することができる。本発明では、上記光学フィルム(I)の少なくとも一方の面に、上記感圧式接着剤からなる接着層を形成することによって、光学積層体を構成することができ、液晶セル等へ積層する等ディスプレイ用途に用いることもできる。
本発明において用いられる光学フィルム(I)としては、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等が挙げられる。
例えば、偏光フィルムは偏光板とも呼ばれ、ポリビニルアルコール系偏光子の片面又は両面に、ポリノルボルネン系フィルムであるポリシクロオレフィ系フィルム、ポリアクリル酸エステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系フィルム、またはポリエステル系フィルム等のフィルムを積層した多層構造フィルムである。偏光フィルムの場合、高温雰囲気及び高温高湿雰囲気に放置されたときにも、本発明による接着層は応力緩和性が良好であるため偏光フィルムの反りに起因する光漏れを抑制できる。
常法にしたがって適当な方法で剥離ライナーや光学フィルム(I)に感圧式接着剤を塗工した後、感圧式接着剤が有機溶媒や水等の液状媒体を含有する場合には、加熱等の方法により液状媒体を除去したり、感圧式接着剤が揮発すべき液状媒体を含有しない場合は、溶融状態にある接着層を冷却して固化したりして、剥離ライナーや光学フィルムの上に接着層を形成することができる。剥離ライナー上に接着層を形成した場合には、当該接着層面と光学フィルム(I)とを貼り合わせ、接着層を光学フィルム(I)上に転写することにより、光学フィルム(I)上に接着層を形成することができる。
本発明の感圧式接着剤を塗工する方法としては、特に制限はない。例えば、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、キスコーター、リップコーター、コンマコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター、ディップコーター等の、周知の様々な方法を適用することができる。また、薄膜塗工又は厚膜塗工等の形態についても、用途に応じて、特に制限なく、選択することができる。
本発明の光学積層体は、基材(G)として光学フィルム(I)を用い、本発明の感圧式接着剤から形成した感圧式接着剤層とガラスが順次積層されたものである。ここで光学フィルム(I)は偏光フィルムが好ましい。またガラスは液晶セルのガラス面であっても良い。
本発明の感圧式接着シートは、光学フィルム(I)として偏光フィルムを一例に挙げて説明した。しかし、偏光フィルムに限定されず、その他の各種基材を使用する他の実施形態においても、光学用途で好適に使用できる積層体を構成できることは容易に理解されるべきである。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル、電極周辺部材等各種エレクトロニクス関連の部材やプロテクトフィルム、建材や車輌の窓ガラス等のガラス部材に好ましく使用できるが、ポリオレフィン、ABS、ポリアクリル等のプラスチック、ダンボール、木材、合板、ステンレス、アルミ等の金属にも使用することが可能である。
以下に、この発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、この発明は、下記実施例に限定されない。また、下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、特に断らない限り、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
共重合体(A)の製造
(合成例1)
重合槽、攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた重合反応装置の重合槽及び滴下装置に、下記単量体{分子中に1個以上の水酸基を含有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を含有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)}、重合開始剤、及び有機溶剤をそれぞれ下記の比率で仕込んだ。
[重合槽]
アクリル酸n−ブチル(a2−1) 39部
アクリル酸メチル(a2−2) 20部
アクリル酸2−ヒドロキシエチル(a1−1) 1部
アセトン(有機溶剤) 33部
V65(重合開始剤) 0.1部
[滴下装置]
アクリル酸n−ブチル(a2−1) 39部
アクリル酸2−ヒドロキシエチル(a1−1) 1部
アセトン(有機溶剤) 33部
V65(重合開始剤) 0.1部
重合槽内の空気を窒素ガスで置換した後、窒素雰囲気下中、撹拌しながら、60℃まで加熱し反応を開始した。還流温度下で滴下装置から上記α、β−エチレン性不飽和化合物と重合開始剤及び有機溶剤との混合物を約2時間かけて滴下した。、滴下終了後、さらに攪拌しながら6時間熟成した後、酢酸エチル160部を加えて室温まで冷却し、不揮発分濃度約30%の共重合体(A)溶液を得た。この溶液は、無色透明で、不揮発分濃度30.5重量%、溶液粘度6,000mPa・s(23℃)であり、前記共重合体(A)は、ガラス転移温度−36℃、水酸基価9mgKOH/g、重量平均分子量1,300,000であった。
<合成例2〜18>
表1に記載した材料を、化合物(a2−2)は全て重合槽に仕込み、化合物(a1)、化合物(a2−1)、有機溶剤および重合開始剤は、重合槽と滴下装置に半量ずつ仕込んだ以外は、合成例1と同様の方法で、それぞれ共重合体溶液を合成した。得られた共重合体の溶液外観、不揮発分濃度(NV)、溶液粘度(Vis)、重量平均分子量(Mw)、水酸基価(OHV)及びガラス転移温度(Tg)を以下の方法に従って求め、結果を表1に示した。
《溶液外観》
各合成例で得られた共重合体の溶液外観を観察し、目視にて評価した。
《不揮発分濃度(NV)の測定》
各合成例で得られた共重合体の溶液、約1gを金属容器に秤量し、150℃オーブン中にて20分間乾燥して、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分濃度(固形分)とした(単位:%)。
《溶液粘度(Vis)》
各合成例で得られた共重合体溶液を23℃の雰囲気下でE型粘度計(東機産業社製 TV−22)にて、約1.2mlを測定用試料とし、回転速度0.5〜100rpm、1分間回転の条件で測定し、溶液粘度(mPa・s)とした。
《平均分子量》
数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定は、昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)を用いた。数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の決定は、標準物質としてポリスチレンの換算で行った。
装置名 : 昭和電工社製GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)「ShodexGPC System−21」
カラム : 東ソー社製GMHXL 4本、東ソー社製HXL-H 1本を直列に連結した。
移動相溶媒 : テトラヒドロフラン
流量 : 1.0ml/分
カラム温度 : 40℃
《水酸基価(OHV)》
共栓三角フラスコ中に試料、約1gを精密に量り採り、トルエン/エタノール(容量比:トルエン/エタノール=2/1)混合液100mlを加えて溶解した。次いで、アセチル化剤(無水酢酸25gをピリジンで溶解し、容量100mlとした溶液)を5ml加え、1時間攪拌した。これに、フェノールフタレイン試液を指示薬として加え、30秒間保持した。その後、溶液が淡紅色を呈するまで0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液で滴定した。
水酸基価は次式により求めた。水酸基価は樹脂の乾燥状態の数値とした(単位:mgKOH/g)。
水酸基価(mgKOH/g)=[{(b−a)×F×28.25}/S]/(不揮発分濃度/100)+D
ただし、S:試料の採取量(g)
a:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
b:空実験の0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の消費量(ml)
F:0.1Nアルコール性水酸化カリウム溶液の力価
D:酸価(mgKOH/g)
《ガラス転移温度(Tg)》
ロボットDSC(示差走査熱量計、セイコーインスツルメンツ社製「RDC220」)に「SSC5200ディスクステーション」(セイコーインスツルメンツ社製)を接続して、測定に使用した。試料約10mgをアルミニウムパンに入れ、秤量して示差走査熱量計にセットし、試料を入れない同タイプのアルミニウムパンをリファレンスとして、100℃の温度で5分間保持した後、液体窒素を用いて−120℃まで急冷した。その後、昇温速度10℃/分で昇温して得られたDSCチャートからガラス転移温度(Tg、単位:℃)を決定した。
合成例で使用した材料を以下に示す。尚、表1において、空欄は、配合なしを意味している。
・化合物(a1−1)
2HEA:アクリル酸2−ヒドロキシエチル、4HBA:アクリル酸4−ヒドロキシブチル
・化合物(a1−2)
HPPA:アクリル酸2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル
・化合物(a2−1)
BA:アクリル酸n−ブチル、2EHA:アクリル酸2−エチルヘキシル、LMA:メタクリル酸ラウリル
・化合物(a2−2)
MA:アクリル酸メチル、MMA:メタクリル酸メチル、PHEA:アクリル酸フェノキシエチル、AA:アクリル酸
・重合開始剤
V65:2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) [和光純薬工業社製「V65」]、PBO:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート [日油社製「パーブチルO」]
・有機溶剤
Ace:アセトン、MEK:メチルエチルケトン、MeAc:酢酸メチル、EAc:酢酸エチル
なお、表1中の有機溶剤の欄で、「Ace/EAc」という表記は、「共重合体重合時の有機溶剤/希釈溶剤」ということを表し、共重合体重合時の有機溶剤はAceを使用し、希釈溶剤はEAcを使用したことを意味する。
表1の合成例で得られた共重合体を用い、それぞれ以下の方法で感圧式接着剤を作成した。
(実施例1〜90、比較例1〜14)
各合成例で得られた共重合体(A)100部に対して、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)、及びポリイソシアネート化合物(D)を必須成分として、必要に応じてシラン化合物(E)、エポキシ系化合物(F)、及びその他の成分(Q)を、表2に挙げた重量比(部)で配合し、酢酸エチル等の追加溶剤を加えて不揮発分濃度を約30%に調整して感圧式接着剤を得た。得られた感圧式接着剤を各基材に塗工、乾燥、及び貼り合わせを施し、感圧式接着フィルムを以下の方法で評価した。それぞれの結果を表2に示す。
《ポットライフの評価》
上記で得られた感圧式接着剤について、配合後、25℃における粘度を1時間おきに8時間後まで、B型粘度計(東京計器社製)を用い、25℃、12rpm、1分間回転の条件で測定し、ポットライフ(可使時間)を3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:8時間までの粘度上昇率が1.2倍未満。良好。
△:8時間までの粘度上昇率が1.2倍以上〜2倍未満。実用上使用可能
×:8時間未満で濁りが発生したり、ゲル化したり、または粘度上昇率が2倍以上。実用不可。
《塗工性の評価》
前記感圧式接着剤を、基材として厚さ38μmの剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セラピールMF:東レフィルム加工社製、以下「剥離ライナー」という)上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで接着層を形成した。次いで、上記塗工面に100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(ポリエステルフィルム)を貼り合せて、感圧式接着フィルムを作製した。そして剥離ライナーを剥がした後の接着層表面(塗工面)を目視にて観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:平滑な塗工面が得られた。良好。
△:塗工面の端部に若干のハジキや発泡が認められるが、実用上使用可。
×:塗工面にハジキ、発泡やスジ引きが認められ、不良。
《剥離強度の測定》
上記感圧式接着フィルムを幅25mmに裁断し、剥離ライナーを剥がし、露出した接着層を厚さ100μmの無アルカリガラス板に23℃、相対湿度50%の環境下で、ラミネータを用いて貼着した。続いて、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分間保持して測定試料を得た。前記測定試料を、23℃で1日間放置した後に、23℃、相対湿度50%の環境下で、引張試験機(オリエンテック社製「テンシロン」)を用いて、剥離速度300mm/分、剥離角度180度の条件で剥離強度を測定した(貼合せ1日後の剥離強度測定)。また、前記測定試料を、23℃で14日間放置した後に、同様の方法で剥離強度を測定した(貼合せ14日後の剥離強度測定)。この剥離強度を接着力として3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:剥離強度が8.0(N/25mm)以上12.0(N/25mm)未満。良好。
△:剥離強度が5.0(N/25mm)以上8.0(N/25mm)未満、あるいは剥離力が12.0(N/25mm)以上15.0(N/25mm)未満。実用可。
×:剥離強度が5.0(N/25mm)未満、あるいは15.0(N/25mm)以上。不良。
《光学特性の評価》
感圧式接着剤を、上記剥離ライナー上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで感圧式接着層を形成した。次いで、別途用意した剥離ライナーを接着層に貼り合せて、接着層が剥離ライナーで挟持された試料を作製した。
次に、両方の剥離ライナーを取り除き、感圧式接着層単体の外観を目視判定するとともに、HAZEを「NDH−300A(日本電色工業社製)」で測定した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:曇り等が観察されず、かつHAZE:0.5未満。良好。
△:曇り等は観察されないが、HAZE:0.5以上2未満、実用上支障無く使用できる。
×:曇りが観察される、またはHAZE:2以上。不良。
《加工性の評価》
上記感圧式接着フィルムを、幅100mm×長さ100mmに裁断し、これを30枚重ね、40℃−60Kg/cm2の条件で1時間プレスした際の接着フィルム端部からの接着層のはみ出しの様子を以下のように3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:接着層のはみ出しが観測されない。良好。
△:0.3mm未満の接着層のはみ出しが観測されるが、実用上使用可能。
×:0.3mm以上の接着層のはみ出しが観測される。不良。
《耐発泡剥がれ性の評価》
上記感圧式接着フィルムを、幅100mm×長さ100mmに裁断し、剥離ライナーを剥離して、ポリカーボネート(PC)板に貼り合わせて固定し、50℃雰囲気下で0.5MPaの圧力をかけ20分間オートクレーブ内に保持して「ポリエステルフィルム/感圧式接着層/PC板」なる構成の層構造を有する試験片(光学積層体)を作製した。上記試験片を用いて、80℃のオーブン中で24時間熱処理(耐熱性試験)を行った。この耐熱性試験後、試験片の接着界面(感圧式接着剤層とPC板との界面)を目視にて観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:気泡や浮きが全く認めず、良好。
△:細かい気泡や浮きが若干端部に認められるが、実用上使用可能。
×:全面的に気泡や浮きが認められた。不良。
《光漏れ性の評価》
前記感圧式接着剤を、基材として厚さ38μmの剥離処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(セラピールMF:東レフィルム加工株式会社製)(以下、「剥離ライナー」という。)上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗工し、100℃で2分間熱風乾燥することで感圧式接着層を形成した。 次いで、この接着層に、光学フィルム(I)として、ポリビニルアルコール(PVA)系偏光フィルム(HLC2−5618:SANRITZ製)の両面をトリアセチルセルロース系フィルム(以下、「TACフィルム」という)で挟んだ積層構造の偏光フィルムの片面を貼り合せ、次いで、温度35℃相対湿度55%の条件で1週間熟成させて「剥離ライナー/感圧式接着層/TACフィルム/PVA/TACフィルム」という構成の光学用感圧式接着フィルム(偏光フィルム接着シートとも称す)を得た。
上記の偏光フィルム接着シートの吸収軸の軸方向が、長辺に対して45°の角度になるように、80mm×150mmに裁断した。次に、剥離ライナーを剥がし、露出した感圧式接着層を厚さ0.4mmの無アルカリガラス板の両面に、それぞれの吸収軸の軸方向が直交するように配置して、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力をかけ、20分間オートクレーブ内に保持して貼り合せた後、80℃の雰囲気中に500時間放置した後に室温に戻し、四隅もしくは周辺端部からの光漏れ現象の有無を目視で観察し、光漏れ性として3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:光漏れが認められない。良好。
△:光漏れがやや目立つが、実用上使用可能。
×:光漏れが極めて顕著である。不良。
《再剥離性(リワーク性)の評価》
上記の偏光フィルム接着シートを25mm×150mmの大きさに裁断し、剥離ライナーを剥がし、厚さ1.1mmのフロートガラス板にラミネータを用いて貼り付け、50℃で5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させて、偏光フィルム接着シートとガラス板との光学用積層体を得た。
この積層体の偏光フィルムを180度方向に300mm/分の速度で引き剥がし、剥離後のガラス表面の曇りを目視で観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
○:曇りがなく、実用上全く問題がない。非常に良好。
△:若干曇りが認められるが、実用上問題ない。良好。
×:全面的に感圧式接着剤の転着が認められ、実用不可である。
《耐久性(耐熱性、耐湿熱性)の評価》
上記の偏光フィルム接着シートの剥離ライナーを剥がし、露出した感圧式接着層を厚さ0.4mmの無アルカリガラス板の片面に、50℃雰囲気下で5Kg/cm2の圧力をかけ、20分間オートクレーブ内に保持して貼り合せた後、80℃の雰囲気中に500時間放置した(耐熱性試験)。また、同様にして、60℃−相対湿度90%の恒温恒湿槽に500時間放置した(耐湿熱性試験)。
放置後、室温に戻し、偏光フィルム接着シートの浮き・剥がれ、発泡、クラックの発生状態を目視で観察し、3段階で評価した。「○」または「△」評価の場合、実際の使用時に支障ない。
発泡とは、感圧式接着層とガラスとの界面(周辺端部以外)に比較的大きな気泡が発生している状態である。
浮き・剥がれとは、偏光フィルム接着シートがガラスから浮き上がり、剥がれてしまっている状態である。
クラックとは、偏光フィルム接着シートの周辺端部に、直径1mm以下の細かい気泡がスジ状に連なるように発生している状態である。
それぞれの評価基準は以下の通りである。
○:発泡、浮き・剥がれやクラックが全く発生せず。良好。
△:0.5mm以下の発泡、浮き、剥がれ、クラックのいずれかの軽微な発生が認められるが、実用上使用可能。
×:全面的に発泡、浮き、剥がれ、クラック等、顕著な発生が認められる。実用上使用不可。
実施例で使用した材料を以下に示す。尚、表2において、空欄は、配合なしを意味している。
・共重合体(A)
合成例:表1記載の各合成例で得られた共重合体
・化合物(B)
OPA:オルト燐酸、PPA:ポリ燐酸、MPK:メタ燐酸カリウム、PTA:燐酸トリエタノールアミン、PTE:燐酸トリエチル
・化合物(C)
MAS:3−アミノプロピルトリメトキシシラン、DAS:N−(2−アミノメチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、EPS:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、CHS:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
・化合物(D)
TDI/TMP:トルレンジイソシネートのトリメチロールプロパンアダクト体、XDI/TMP:キシリレンジイソシネートのトリメチロールプロパンアダクト体
・化合物(E)
HTS:ヘキシルトリメトキシシラン
・化合物(F)
TGXA:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン
・成分(Q)
AO50:フェノール系酸化防止剤「アデカスタブ AO−50(アデカ社製)」
・追加溶剤
EAc:酢酸エチル
以上のように、本発明の感圧式接着剤は、実施例1、2、19〜27、34、46〜90では、溶液経時安定性、塗工性、剥離強度、光学特性、加工性、耐発泡剥がれ性、光漏れ性、リワーク性、耐熱性、及び耐湿熱性のいずれにおいても優れていることが分かる。また、実施例3〜18、28〜33、35〜45においては、各評価のレベルの低い部分もあるが、実用上支障なく使用することが可能であることが明らかとなった。これに対して、比較例1〜14では、ポットライフ、塗工性、剥離強度、光学特性、加工性、耐発泡剥がれ性、光漏れ性、リワーク性、耐熱性、及び耐湿熱性のいずれかが極端に劣り、実用上支障があるとが明らかとなった。
本発明に係る感圧式接着剤は、優れた接着強度を有することから、建築分野(例えば、外装、内装、設備など)、電気機器分野(例えば、家電、厨房設備、空調など)、輸送器機分野(例えば、船舶、自動車など)、家具分野、雑貨分野などの光学分野以外の各種産業分野においても使用することが可能である。
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Claims (8)

  1. 分子中に1個以上の水酸基を有するα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a1)および分子中に水酸基を有しないα,β−不飽和二重結合基含有化合物(a2)を含む単量体混合物を重合してなり、重量平均分子量100,000〜2,000,000、水酸基価0.1〜50mgKOH/gである共重合体(A)と、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)と、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)とを含有する感圧式接着剤。
  2. 共重合体(A)100重量部に対して、P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)を0.01〜10重量部、アミノ基またはエポキシ基を有するシラン化合物(C)を0.01〜10重量部、及びポリイソシアネート化合物(D)を0.1〜30重量部含有することを特徴とする請求項1記載の感圧式接着剤。
  3. P−OHを1つ以上有する化合物または加水分解によりP−OHを1つ以上形成し得る化合物(B)が、燐酸類(b1)であることを特徴とする請求項1または2記載の感圧式接着剤。
  4. 更に、アミノ基及びエポキシ基を有さないシラン化合物(E)を含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の感圧式接着剤。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の感圧式接着剤を含有する接着層を、基材(G)の少なくとも一方の面に積層してなることを特徴とする感圧式接着フィルム。
  6. 基材(G)が、透明フィルム(H)であることを特徴とする請求項5記載の感圧式接着フィルム。
  7. 透明フィルム(H)が、光学フィルム(I)であることを特徴とする請求項6記載の感圧式接着フィルム。
  8. 光学フィルム(I)と、請求項1〜4いずれか記載の感圧式接着剤から形成されてなる接着層と、ガラスとが順次積層されてなる光学積層体。
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