JP2007282516A - 食肉臭のマスキング方法及び該方法で臭いがマスキングされた食肉から得られる食品 - Google Patents

食肉臭のマスキング方法及び該方法で臭いがマスキングされた食肉から得られる食品 Download PDF

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Abstract

【課題】魚介類又は鳥獣肉の魚介臭又は鳥獣肉臭を消失又は減弱させること。
【解決手段】調味前の魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとを、調味前の魚介類又は鳥獣肉100gに対して昆布エキスを乾燥物換算で0.1〜2.5gの割合で、加熱することなく少なくとも5分以上接触させることを特徴とする魚介臭又は鳥獣肉臭のマスキング方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、魚介臭又は鳥獣肉臭のマスキング方法及びその方法によりマスキングされた魚介類又は鳥獣肉から得られる食品に関する。
最近、鳥獣肉、魚肉又は魚卵あるいはそれらの加工製品(以下、食肉等ということもある。)について、特有の鳥獣肉臭、又は魚介臭の生臭さが敬遠され、臭いの少ない風味が好まれる傾向にある。このため、この風味の問題を解決するため、フレーバーの添加や食肉等の味そのものを改善するために、例えばスパイス類(例えば、ショウガ等の香辛料等)を用い風味矯正され、異味異臭(例えば、過度の鳥獣肉臭、魚介臭の生臭さ等)等をマスキングする方法がとられてきた。しかし、ショウガ等の香辛料等の臭いが食品本来の風味を損なうことがあり、また、それらの臭いを嫌う人がいて必ずしも好ましい方法とはいえない。また、スパイス類の使用の他に魚臭のマスキング方法としては、シャロット及び/又はオニオン抽出物を用いる方法(例えば、特許文献1参照)、畜肉臭のマスキング剤としてスクロースを用いる方法(例えば、特許文献2参照)、魚臭、肉臭の脱臭剤としてリグナン及びリグナン配糖体を用いる方法(例えば、特許文献3参照)等が知られているが、未だ十分なものではない。
特開2004−357648号公報 特開2000−157184号公報 特開平10−33124号公報
本発明は、上記の問題を解決するものであり、食肉等から魚介臭又は鳥獣肉臭を消失又は減弱させて、魚介臭又は鳥獣肉臭をマスキングする方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、調味前の魚介類又は鳥獣肉100gに対して昆布エキスを乾燥物換算で0.1〜2.5gの割合で、調味前の魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとを加温又は加熱することなく少なくとも5分以上接触させることによって、魚介臭又は鳥獣肉臭を消失又は減弱できることを見出し、さらにこの知見に基づいて研究を重ね、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は下記構成からなる。
(1)調味前の魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとを、調味前の魚介類又は鳥獣肉100gに対して昆布エキスを乾燥物換算で0.1〜2.5gの割合で、加熱することなく少なくとも5分以上接触させることを特徴とする魚介臭又は鳥獣肉臭のマスキング方法。
(2)昆布エキスが昆布の温水抽出エキスであることを特徴とする前記(1)記載のマスキング方法。
(3)魚介類が、うなぎ又は鮭もしくはその卵であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載のマスキング方法。
(4)鳥獣肉が、牛肉、ラム肉、豚肉又は鶏肉であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載のマスキング方法。
(5)前記(1)又は(2)記載のマスキング方法でマスキングされた魚介類又は鳥獣肉から得られる食品。
(6)うなぎ蒲焼、いくら又は筋子である前記(5)記載の食品。
本発明のマスキング方法を使用すれば、魚介類又は鳥獣肉が本来有する味を損なうことなく、過度(不快)な魚介臭又は鳥獣肉臭を消失又は減弱させることができる。また、本発明のマスキング方法を使用すれば、食品に香辛料等に由来する独特の風味を付与しないため、例えばうなぎもしくは鮭等の魚介類、又は牛肉もしくはラム肉等の鳥獣肉の風味への影響が少なく、魚介類の生臭さや鳥獣肉の不快な臭気が軽減され嗜好性が向上する。
また、本発明のマスキング方法は、香辛料等に由来する独特の風味を食品に付与しないために、いろいろな調理方法に使用できる。
本発明の方法でマスキングされた魚介類又は鳥獣肉を調理することにより好ましい風味を付与した食品を製造することができる。
以下、本発明のマスキング方法につき詳細に説明する。
本発明に使用される昆布としては、例えば、褐藻類、コンブ目、コンブ科、コンブ属に属する海藻等が挙げられ、具体的には、例えば、真コンブ、三石コンブ、長コンブ又は細目コンブ等が挙げられる。本発明に用いられる昆布はコンブ属に属するものであれば特に限定されず、天然又は養殖、あるいは国産又は外国産を問わずいずれも好ましく使用できる。
また、本発明に使用する昆布は、未加工物であってもよいし、加工物であってもよい。加工物としては、例えば、裁断物、乾燥物又は粉砕物等が挙げられる。
本発明に使用される昆布エキスは液状であっても粉末又は顆粒等の固体状であってもかまわない。昆布エキスの製造方法としては特に制限されないが、公知の方法を挙げることができる。昆布エキスが液状の場合、例えば、昆布を採取した後、天日で素干ししたものを原料として、例えば水等で昆布に含まれる成分を抽出し、減圧濃縮装置等を利用しBrix(以下、固形分濃度ともいう。)約1〜50%程度に濃縮することで製造することができる。水としては、例えば、蒸留水、精製水又は水道水等が挙げられる。
昆布を抽出する水の温度に特に制限はないが、温水が好ましい。温水の温度としては、約25〜60℃が好ましく、約30〜50℃がさらに好ましい。昆布を抽出する時間に特に制限はないが、例えば通常約10分〜24時間が好ましく、約30分〜12時間がより好ましい。前記昆布エキスは魚介類又は鳥獣肉本来の風味を残し、過度な魚介臭の生臭さや鳥獣肉臭をマスキングすることができ、海藻独特な風味が付与されず好ましい。
昆布エキスが粉末又は顆粒等の固体状のものである場合は、上記のようにして製造した液状の昆布エキスを、公知の方法で乾燥し、乾燥後、粉砕等して粉末又は顆粒等の固体状とすることができる。乾燥方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば自然乾燥、加熱乾燥、減圧常温乾燥、スプレイドライ、ドラムドライ、真空乾燥又は凍結乾燥等が挙げられる。より具体的には、例えばスプレードライヤーやドラムドライヤー等の乾燥機を用い液状昆布エキスを乾燥することが好ましい。粉砕方法としては、衝撃、加圧、剪断、切削又は摩擦等の公知の方法が挙げられる。顆粒は、例えば湿式造粒法等による公知の方法で製造することができる。
また、昆布エキスには、所望によりデキストリンやでん粉等をバインダー等として添加してもよい。
本発明に使用される魚介類としては、例えば、イワシ、アジ、サバ、ハマチ、サワラ、ブリ、タイ、タラ、ニシン、エビ、タラバガニ、クルマエビ、イカ、タコ、アナゴ、うなぎ若しくは鮭、又はそれらの卵等が挙げられる。また、本発明に用いられる鳥獣肉としては、例えば、牛肉、ラム肉、豚肉、鶏肉、鴨肉又は猪肉等が挙げられる。また、本発明に使用される魚介類又は鳥獣肉は、調味前の魚介類又は鳥獣肉が好ましく、例えば生鮮品、冷凍品、素焼き品又は湯通し品等いずれであってもよい。
本発明のマスキング方法において、魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとは、例えば、魚介類又は鳥獣肉100gに対して昆布エキスを乾燥物換算で約0.1〜2.5gの割合で接触させることが好ましく、約0.15〜2.25gの割合で接触させることがより好ましい。前記割合で、鳥獣肉と昆布エキスとを接触させることにより食品の風味を変えることなく魚介臭の生臭さや鳥獣肉の臭気をマスキングできる。前記割合を超えて魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとを接触させると例えば昆布が有する塩味や海藻臭等が魚介類又は鳥獣肉に付与され食品の味が変わる場合があるので好ましくない。
昆布エキスを魚介類又は鳥獣肉に接触させる方法としては、結果的に魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとが接触されれば良く、公知の接触方法が挙げられる。具体的には、例えば、魚介類又は鳥獣肉に昆布エキスを上記の割合でそのまま擦り込む方法、又は、昆布エキスを水等の溶媒に溶解した溶液に魚介類又は鳥獣肉を浸漬する方法等が挙げられる。
昆布エキスを魚介類又は鳥獣肉に接触させる時間に特に制限はないが、例えば約5分以上が好ましく、約5分〜24時間がより好ましく、約10分〜12時間がより好ましく、約10分〜6時間がさらに好ましい。昆布エキスを魚介類又は鳥獣肉に接触させる温度は、通常約0〜50℃が好ましく、約5〜室温がより好ましい。上記接触に際して食肉および昆布エキスを加温しないのが好ましい。魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとの接触は、魚介類又は鳥獣肉を調味する前に行なうのが好ましい。調味前の魚介類又は鳥獣肉は、調味されていないものであれば制限されず、生鮮でもよく、加熱または加温されたものでもよい。
また、本発明は、上記マスキング方法でマスキングされ調理された食品に関する。本発明に係る食品は、調味前の魚介類又は鳥獣肉100gに対して昆布エキスを乾燥物換算で0.1〜2.5gの割合で、調味前の魚介類又は鳥獣肉とを加温又は加熱することなく少なくとも5分以上接触させ、次いで昆布エキスと接触後の魚介類又は鳥獣肉をそのままあるいは調理して得ることができる。本発明に係る食品は、魚介臭の生臭さ又は鳥獣肉臭が消失又は減弱され、調理による風味が好ましく付与される。
本発明に係る食品としては、魚介類又は鳥獣肉が使用される食品を制限なく挙げることができるが、特に好ましい食品としては、うなぎ蒲焼、焼き魚、いくら又は筋子等が挙げられる。食品の調理(調味)方法としては、特に限定されず、一般的な方法、例えば、魚介類又は鳥獣肉を所望により調味料等の添加物を添加し、加熱又は加温する方法等が挙げられる。
調味料としては、例えば、砂糖、甘味料(例えば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、カンゾウ抽出物、キシリトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、ステビア、ソルビトール等)、食塩、発酵調味料(例えば味噌、醤油、酒、醸造酢等)、蛋白加水分解物、アミノ酸(例えばグルタミン酸ナトリウム、L−アスパラギン酸ナトリウム、DL−アラニン、L−イソロイシン等)、核酸(例えば5’−イノシン酸二ナトリウム、5’−ウリジル酸二ナトリウム等)等、澱粉、還元水飴、香辛料(例えば、胡椒、唐辛子等)、無機塩(例えば、塩化カリウム、リン酸三カリウム若しくはリン酸水素二カリウム等)、有機酸(例えば、イソシアン酸アリル、クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム若しくはグルコン酸カリウム等)又は苦味料(例えば、カフェイン(抽出物)、ナリンジン、ニガヨモギ抽出物等)等が挙げられる。
調味料を除く添加剤としては、例えば着色料、保存料、防かび剤又は栄養強化剤等が挙げられる。
着色料としては、例えば、アナトー色素、ウコン色素、カラメル色素、カロチン色素、クチナシ色素、コチニール色素、食用タール系色素、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、ベニコウジ色素、ベニバナ赤色素又はベニバナ黄色素等が挙げられる。
保存料としては、例えば、安息香酸、安息香酸ナトリウム、しらこたん白抽出物、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸ナトリウム又はポリリジン等が挙げられる。酸化防止剤としては、例えば、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸、カテキン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、トコフェロール又はブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
防かび剤としては、例えば、イマザリル、オルトフェニルフェノール(OPP)、オルトフェニルフェノールナトリウム又はチアベンダゾール(TBZ)等が挙げられる。膨張剤としては、例えば、グルコノデルタラクトン、硫酸アルミニウムカリウム等が挙げられる。
栄養強化剤としては、例えば、ミネラル類(例えば、亜鉛塩類、塩化カルシウム若しくは塩化第二鉄等)又はアミノ酸類(例えば、L−アスパラギン酸ナトリウム、DL−アラニン若しくはL−イソロイシン等)等が挙げられる。香料としては、例えば、合成香料(例えば、アセト酢酸エチル、アセトフェノン若しくはアニスアルデヒド等)又は天然香料等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
昆布エキスの製造
中国産真コンブの素干し品160g(水分10%)に水2.7kgを加え、30℃〜50℃で80分間加温抽出を行った。そして、抽出液から抽出残渣を取り除き、再度前記真コンブの素干し品120gを抽出液に入れ、50℃で60分抽出を行なった。抽出終了後残渣を濾別した抽出液を、ウォーターバスで60℃に加温しながら減圧濃縮にてBrix45まで濃縮して昆布エキス(Brix45)を作製した。
このようにして得られた昆布エキス(Brix45)の分析値は次の通りである。
昆布エキスの分析値:水分54.9質量%、塩分19.0質量%、グルタミン酸含量1.12g/100g。
マスキング処理と評価
オーストラリア産冷凍牛肉バラスライス100gを自然解凍し、上記昆布エキス(Brix45)を肉の表面にそれぞれ0.5、2、5又は7gを塗布し、浸透させた。ただし、昆布エキス7gは本発明との対比目的で設定した。そして、それぞれの牛肉を30分間静置した。この静置の間10分毎に牛肉のもみ込みを行った。
次に、フライパンで牛肉の片面を2分間ずつ加熱調理した後、調理した牛肉の官能評価を行った。官能評価は、パネラー10名で行い、下記の評価基準に従い、(1)臭いについては3段階評価、(2)総合評価については5段階評価を実施した。
評価基準
(1)臭い
3:牛肉の臭みを感じない
2:牛肉の臭みを弱く感じる
1:牛肉の臭みを強く感じる
(2)総合評価
5:牛肉の臭みが改善され、昆布エキスの風味が付与されない(味が変わらない)。
4−1:牛肉の臭みがやや改善されているが、昆布エキスの風味が付与されない。(牛肉の臭みが残っているが味が変わらない)
4−2:牛肉の臭みが改善されているが、昆布エキスの風味がやや付与されている。
2:牛肉の臭みが改善されているが、昆布エキスの風味が付与されている(塩味強く感じる)。
1:牛肉の臭みを強く感じる。
結果を表1に示す。
Figure 2007282516
肉と接触させた昆布エキス(Brix45)の割合は、肉100gに対して、0.5g(乾燥物換算0.225g)以上で牛肉の臭みが改善されており、昆布エキス(Brix45)の接触量が多くなるにつれ牛肉の臭みの改善効果が高くなっている。しかし、牛肉本来の香りを消さない昆布エキスの割合は、肉100gに対して、2g(乾燥物換算0.9g)であった。
[実施例2]
昆布エキスとグルタミン酸Naとのマスキング効果の比較
昆布エキスの主な旨み成分はグルタミン酸ナトリウムであることから、上記昆布エキス(Brix45)とグルタミン酸ナトリウムとの比較を行った。市販のグルタミン酸ナトリウム1.3質量%水溶液(以下、グルタミン酸ナトリウム溶液という。)を作製した。実施例1で得た昆布エキス(Brix45)とグルタミン酸ナトリウム溶液をそれぞれ2g上記実施例1と同様に、牛肉100gと接触させた。接触後にそれぞれを調理した後、パネラー10名で調理した牛肉の官能評価を行った。評価結果を表2に示す。なお、昆布エキス(Brix45)2gにはグルタミン酸を0.0224g含有し、グルタミン酸ナトリウム1.3質量%水溶液2gには、グルタミン酸を0.0226g含有する。
Figure 2007282516
上記結果から、昆布エキスではマスキング効果が認められたが、グルタミン酸ナトリウムではマスキング効果が認められなかったことを示す。
[実施例3]
異なる抽出液により抽出した昆布エキスでマスキングしたうなぎ蒲焼の官能評価
水1000gに実施例1で示した昆布エキス(Brix45)30gを加え室温下撹拌溶解させ浸漬液を作製した。浸漬液100gを平板な容器に入れそこに国産うなぎ白焼き100gを浸漬させた。浸漬は室温で30分行った。その間2度白焼きを上下に返し浸漬液を充分に浸透させた。浸漬後、軽く水切りを行い、白焼きに浸透した浸漬液を測定した。浸透した浸漬液量は11.7g(昆布エキスとして乾燥物換算0.153g)であった。浸漬後の白焼きを、フライパンで片面1分間ずつ加熱調理し、調理後のうなぎの官能評価を行なった。
比較例として、1000gの水に酢酸抽出昆布エキス[佐藤食品工業製 昆布エキスL−MA(pH6.4、食塩分10.5%、固形分濃度32%);昆布エキスA]42g又はエタノール抽出昆布エキス[マルハチ村松製 昆布エキスKA(pH5.2、食塩分12.5%、固形分濃度33%);昆布エキスB]41gをそれぞれ溶解させた浸漬液を作製した。各浸漬液100gに上記と同様国産うなぎ白焼き100gを浸漬した。浸漬後過熱調理し、調理後のうなぎの官能評価をおこなった。浸漬後の白焼きに浸透した浸漬液量は、昆布エキスA11.9g(乾燥物換算0.153g)、昆布エキスB12.1g(乾燥物換算0.157g)であった。
評価基準
5:臭みを感じない
4:臭みを弱く感じる
3:臭みを感じる
2:臭みをやや強く感じる
1:臭みを強く感じる
に従い、5段階評価を実施した。結果は表3に示す。
Figure 2007282516
上記結果から、昆布エキス(Brix45)はうなぎの生臭さがマスキングされ、かつうなぎ本来の風味に影響を与えないことが分かった。一方昆布エキスA又は昆布エキスBではマスキング効果は得られるものの、酸味や他の風味が付与されうなぎ本来の風味を破壊することが分かった。

Claims (6)

  1. 調味前の魚介類又は鳥獣肉と昆布エキスとを、調味前の魚介類又は鳥獣肉100gに対して昆布エキスを乾燥物換算で0.1〜2.5gの割合で、加熱することなく少なくとも5分以上接触させることを特徴とする魚介臭又は鳥獣肉臭のマスキング方法。
  2. 昆布エキスが昆布の温水抽出エキスであることを特徴とする請求項1記載のマスキング方法。
  3. 魚介類が、うなぎ又は鮭もしくはその卵であることを特徴とする請求項1又は2記載のマスキング方法。
  4. 鳥獣肉が、牛肉、ラム肉、豚肉又は鶏肉であることを特徴とする請求項1又は2記載のマスキング方法。
  5. 請求項1又は2記載のマスキング方法でマスキングされた魚介類又は鳥獣肉から得られる食品。
  6. うなぎ蒲焼、いくら又は筋子である請求項5記載の食品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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