JP2007281604A - フィルタの調整回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタのQ値を所望の値に設計することが可能なフィルタの調整回路を提供する。
【解決手段】本発明に係るフィルタの調整回路100は、積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能なフィルタ4と、遮断周波数を有する第1、第2のクロック信号A、Bをフィルタ4に出力する基準周波数発生回路5と、フィルタ4が処理した第3の信号B’の位相と第1のクロック信号Aの位相とを比較し、これらの周波数が同じであるか否かを判定する位相比較器6と、基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生回路7と、第3の信号B’の振幅値と基準電圧Vrefとを比較する振幅比較器8と、位相比較器6の比較結果に基づいて第3の信号B’の周波数を遮断周波数に合わせるとともに、振幅比較器8の比較結果に基づいて可変抵抗の抵抗値を調整して第3の信号の振幅をQ値に調整する制御回路9と、を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、アンプを有するアクティブ・フィルタのQ値を調整する、フィルタの調整回路に関する。
従来、近年、アクティブ・フィルタの広帯域化が求められている。そして、広帯域のアクティブ・フィルタにおいては、高いQ値(Quality factor)を設計どおりにばらつき無く実現することが困難である。
Q値を変動させる要因は、R、C、Lといった受動素子のばらつきのほか、アクティブ・フィルタにおいてはアンプの非理想効果がある。理想アンプはゲイン、帯域が無限大であるが、実際のアンプはいずれにおいても有限である。
ここで、上記従来のフィルタの調整回路には、例えば、入力端子と、基準信号発生器と、フィルタ特性を制御するための制御信号を出力する制御端子を有するフィルタ(gm−Cフィルタ)と、入力端子から入力されてフィルタを通った信号を出力する出力端子と、フィルタの出力信号を入力し、その振幅を検出する振幅検出部と、フィルタを通る前の信号とフィルタを通った後の信号との間の位相差を検出する位相比較部と、フィルタの調整時に、基準信号をフィルタに入力させ、複数の制御信号をフィルタの制御端子に順次入力し、振幅検出部が検出したそれぞれの振幅および位相比較部が検出したそれぞれの位相差に基づいて、通常使用時の制御信号の値を決定する制御部と、を有するものがある。
このフィルタの調整回路は、上記構成により、フィルタの特性周波数を調整するものである(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記従来技術では、gm−Cフィルタの特性周波数を調整する方法の開示に留まり、アクティブ・フィルタのQ値を調整するための具体的回路構成が開示されていない。
したがって、Q値が、例えば、製造条件等によりばらつき、また、寄生効果、アンプの非理想効果により変動した場合には、Q値を自動的に調整することができない。
以上のように、従来のフィルタの調整回路では、フィルタのQ値を所望の値に設計することが困難であるという問題があった。
特開2005−197975号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、フィルタのQ値を所望の値に設計することが可能なフィルタの調整回路を提供することを目的とする。
本発明に係るフィルタの調整回路は、アンプ、このアンプの入力に接続された抵抗、前記アンプの入力と出力との間に接続された容量、および、前記アンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能なフィルタと、前記遮断周波数を有する第1の信号を出力するとともに、前記フィルタに前記第1の信号と位相の異なる第2の信号を出力する基準周波数発生回路と、前記第2の信号を前記フィルタが処理した第3の信号の位相と前記第1の信号の位相とを比較し、これらの周波数が同じであるか否かを判定する位相比較器と、Q値を規定するための所望の振幅値を示す基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記第3の信号の振幅値と前記基準電圧とを比較し、この比較結果を出力する振幅比較器と、前記フィルタに制御信号を出力して、前記位相比較器の比較結果に基づいて前記第3の信号の周波数を前記遮断周波数に合わせるとともに、前記振幅比較器の比較結果に基づいて前記可変抵抗の抵抗値を調整して前記第3の信号の振幅を前記基準電圧に合わせることによりQ値を調整する制御回路と、を備えることを特徴とする。
また、もう一つの態様の本発明に係るフィルタの調整回路は、アンプ、このアンプの入力に接続された抵抗、前記アンプの入力と出力との間に接続された容量、および、前記アンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成されたフィルタと、前記積分器を複数接続して構成され、この積分器の可変抵抗を調整することにより発振周波数を調整可能な発振器と、前記発振器の発振周波数を検出する周波数検出回路と、前記発振器に制御信号を出力して、前記周波数検出回路の検出結果に基づいて前記可変抵抗を調整させて前記発振周波数を前記遮断周波数に合わせるとともに、前記フィルタに制御信号を出力して、調整された前記可変抵抗の抵抗値に前記フィルタの積分器の可変抵抗の抵抗値を合わせる制御回路と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様に係るフィルタの調整回路によれば、フィルタのQ値を所望の値に設計することができる。
以下、本発明に係る実施例について図面を参照しながら説明する。
既述のように、Q値を変動させる要因は、抵抗R、容量C、インダクタLといった受動素子のばらつきのほか、アクティブRC・フィルタにおいてはアンプの非理想効果がある。理想アンプはゲイン、帯域が無限大であるが、実際のアンプはいずれにおいても有限である。
特に近年では、既述のように、アクティブRC・フィルタの広帯域化が求められており、広い帯域を持つアクティブRC・フィルタにおいて、高いQ値を設計どおりばらつきなく実現することは難しい。
ここで、アクティブRC・フィルタを構成する積分器について考える。
図1は、理想積分器の出力の周波数と振幅との関係、および、理想積分器の出力の周波数と位相との関係を示す。また、図2は、非理想積分器の出力の周波数と振幅との関係、および、非理想積分器の出力の周波数と位相との関係を示す。
図1に示すように、理想積分器の出力は周波数が小さくなると振幅は単調に増加する。また、理想積分器の出力は周波数が変化しても位相は変化しない。
一方、図2に示すように、非理想積分器の出力は周波数が小さくなると振幅はある値に収束する。また、非理想積分器の出力は周波数が変化すると位相が変化する。
このように、アクティブRC・フィルタを構成する積分器は、アンプの非理想効果を考慮して、設計する必要がある。
そこで、非理想アンプを有する非理想積分器を、理想アンプを有する理想積分器に変換することについて、検討する。
図3は、非理想アンプ1、2を有する非理想積分器の回路図である。また、図4は、図3の回路を、理想アンプ1a、2aを有する理想積分器に変換した回路図である。
なお、図3において、非理想アンプのゲインAは、有限な複素数である。また、図4において、理想アンプのゲインAは、無限大である。
以下、フィルタのQ値を所望の値に設計するパラメータを決定するために、各積分器の伝達関数を検討する。
図3の非理想積分器の伝達関数は、式(1)で表される。
Figure 2007281604
ここで、ゲインAを式(2)のように置き換える。なお、各変数a、x、yは実数である。
Figure 2007281604
この場合、図3の非理想積分器の伝達関数は、式(3)のように表される。
Figure 2007281604
また、図4の理想積分器の伝達関数は、式(4)で表される。
Figure 2007281604
ここで、式(3)で表される伝達関数と式(4)で表される伝達関数とが等しいとすると、実数部と虚部を比較することにより、各変数は、式(5)、(6)のように表される。
Figure 2007281604
したがって、抵抗RREALと容量CREALとはそれぞれ式(7)、式(8)で表される。
Figure 2007281604
ここで、簡単な例として、理想積分器を用いて構成したアクティブRC・フィルタである2次のローパスフィルタ(Low Pass Filter: LPF)について説明する。図5は、理想積分器を用いた2次のローパスフィルタの回路図である。なお、図5において、ローパスフィルタが差動構成である場合には、反転アンプ3を省略可能である。
この図5に示される2次のローパスフィルタの伝達関数は、式(9)のように表される。
Figure 2007281604
この式(9)は、Q値Qideal、直流ゲインAideal、 遮断周波数fidealを用いて、以下のように表せる。
Figure 2007281604
ここで、アンプの非理想効果を考えると、図5の理想アンプ1a、2aは、実際の回路では、図6に示すように、ローパスフィルタのアンプは、非理想アンプ1、2である。
この図6のローパスフィルタの非理想アンプ1、2を理想アンプ1a、2aに置き換えたときの等価回路を図7に示す。
そして、この図7に示されたローパスフィルタの伝達関数は、式(11)のように表せられる。
Figure 2007281604
また、非理想のQ値Qreal、理想のQ値Qidealは、式(12a)、式(12b)のように表される。
Figure 2007281604
また、非理想の直流ゲインAreal、理想の直流ゲインAidealは、式(13a)、式(13b)のように表される。
Figure 2007281604
また、非理想の遮断周波数freal 、理想の遮断周波数fidealは、式(14a)、式(14b)のように表される。
Figure 2007281604
ここで、アンプの非理想効果によって、フィルタの帯域とQ値、ゲインは変動する。特に、高周波では、
Figure 2007281604
の値が負となる。したがって、式(7)よりRreal1、Rreal2<0となる。このとき式(12a)、式(12b)よりQ値は理想値よりも大きくなる。
フィルタの帯域は、s=j2πfのときのフィルタの位相の回転量が90度(2次の場合)になることを利用して調整する。周期が遮断周波数f0の互いに90度位相の異なる、パルス、または正弦波を2つ発生させ、片方を2次のローパスフィルタに入力する。
2次のローパスフィルタの遮断周波数では、位相が90度回転するため、
Figure 2007281604
のときはローパスフィルタの出力の位相が遅くなる。
また、
Figure 2007281604
のときはローパスフィルタの位相が早くなる。
この位相の相違を検出し、C1、C2を(1+β)倍増減することで、
Figure 2007281604
とすればよい。同様にR1ないしR4のすべてを(1+β)倍増減してもよい。
遮断周波数fidealと調整後の遮断周波数freal2は、式(15a)、式(15b)で表される。
Figure 2007281604
式(8)と式(15a)、式(15b)より、式(16)で表されるように、1+βの値を調整する。これにより、調整後の遮断周波数freal2は、遮断周波数fidealと等しくなる。
Figure 2007281604
その後、Q値については、後述する図8AのようにRc1、Rc2を回路に追加し調整することでQ値を理想値に設定することが可能である。
フィルタの入力の遮断周波数成分の電圧振幅Vinとすると、遮断周波数での出力振幅を式(12b)、式(14b)から算出された式(17)で表される理想値にあわせることにより、Q値を理想値に概ねあわせることができる。概ねというのはRcを調整することでQ値ばかりでなく遮断周波数も同時に変わるためである。
Figure 2007281604
調整後の実際のおおよその遮断周波数f0_Newは、式(18)のように調整される。
Figure 2007281604
したがって、この調整された関係と式(15b)より、調整後の新たな遮断周波数f0_Newは、おおよそ
Figure 2007281604
でありfidal
Figure 2007281604
倍だけ違うことがわかる。この差が大きい時は、遮断周波数の調整とQ値の調整を繰り返すことでそれぞれを理想値により近づけることが可能である。
さらに、
Figure 2007281604
は周波数特性を持っているが、遮断周波数fideal以外でのローパスフィルタの特性はほぼ同じである。フィルタ出力の周波数f< fideal、のときアンプの特性よりa>>1であるので、
Figure 2007281604
である。
一方、フィルタ出力の周波数f> fidealの周波数については、アンプの非理想効果により減衰量が増加し、ローパスフィルタとして特性が改善する。また、差動構成にすることにより、反転アンプ3は必要なくなる。
次に、以上のような原理に基づいてフィルタのQ値を調整する本実施例に係るフィルタの調整回路について説明する。なお、ここでは、一例として、2次のローパスフィルタを調整する場合について説明するが、同様の構成を有するフィルタであれば、同様に適用が可能である。
図8Aは、本実施例に適用される非理想アンプを用いたローパスフィルタを示す回路図である。
図8Aに示すように、遮断周波数を調整可能なローパスフィルタ4は、信号Vinが入力される増幅器10と、この増幅器10の出力に入力が接続された増幅器20と、この増幅器20の出力に入力が接続され、信号Voutを出力する反転アンプ3と、反転アンプ3の出力と増幅器10の非反転入力との間に接続された抵抗R4と、を有する。
増幅器10は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ1と、この非理想アンプ1の反転入力に一端が接続され他端に信号Vinが入力される抵抗Rin1と、非理想アンプ1の出力と非反転入力との間に接続された可変抵抗Rc1と、非理想アンプ1の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc1と並列に接続された可変容量C1と、を有する。
増幅器20は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ2と、この非理想アンプ2の反転入力に一端が接続され他端が非理想アンプ1の出力に接続された抵抗Rin2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に接続された可変抵抗Rc2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc2と並列に接続された可変容量C2と、非理想アンプ2の出力と非反転入力との間に接続された抵抗R3と、を有する。
フィルタ4は、可変容量C1、C2を調整することにより遮断周波数を調整する。
また、図8Aのローパスフィルタのフィルタの非理想効果を考慮すると、図8Bに示す等価回路図のようになる。
図9は、本発明の実施例1に係るフィルタの調整回路の回路構成を示す図である。
図9に示すように、フィルタの調整回路100は、アンプ、および、このアンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能なフィルタ4を備える。
さらに、フィルタの調整回路100は、遮断周波数を有する第1のクロック信号Aを出力するとともに、フィルタ4に第1のクロック信号Aと位相の90度異なる第2のクロック信号Bをフィルタ4に出力する基準周波数発生回路5と、第2のクロック信号Bをフィルタ4が処理した第3の信号B’の位相と第1のクロック信号Aの位相とを比較し、これらの周波数が同じであるか否かを判定する位相比較器6と、を備える。
基準周波数発生回路5の出力の一例として、図10にクロック信号A、クロック信号Bの波形の一例を示す。既述のように、第1のクロック信号Aと第2のクロック信号Bとは位相が90度異なる。
さらに、フィルタの調整回路100は、所望の振幅値を示す基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生回路7と、第3の信号B’の振幅値と基準電圧Vrefとを比較し、この比較結果を出力する振幅比較器8と、フィルタ4に制御信号を出力して、位相比較器6の比較結果に基づいて第3の信号B’の周波数を遮断周波数に合わせるとともに、振幅比較器8の比較結果に基づいて可変抵抗の抵抗値を調整して第3の信号B’の振幅を基準電圧に合わせることによりQ値を調整する制御回路9と、を備える。
フィルタ4は、ここでは、既述の図8Aに示す2次のローパスフィルタ4が選択されている。
フィルタ4を構成する積分器は、それぞれ、既述の図8Aに示すように、アンプの入力と出力との間に可変抵抗RC1、RC2と並列に接続された可変容量C1、C2を有する。フィルタ4は、この可変容量C1、C2を調整することにより遮断周波数を調整することができる。結果として、可変容量C1、C2が、式(16)を用いて得られた1+β倍に調整される。
基準周波数発生回路5は、さらに振幅比較器8に第3の信号B’の振幅値を基準電圧Vrefと比較するタイミングを規定するための信号として、第2のクロック信号Bを振幅比較器8に出力する。ここで、第3の信号B’は、既述のように、第2のクロック信号Bと90度位相が回転している。
したがって、第3の信号B’のピークのタイミングは、入力のパルスまたは正弦波の振幅が最低値の瞬間に等しい。
また、基準周波数発生回路5は、クロック信号の代わりに、遮断周波数の位相の異なる2つの正弦波を出力するようにしてもよい。
振幅比較器8は、基準周波数発生回路5が出力したクロック信号Bを用いて周期1/f0でフィルタ4の出力がピークとなるタイミングを発生する。そして、振幅比較器8は、このタイミングでの振幅を基準回路の発生する基準電圧Vrefと比較する。
ここで、2次のローパスフィルタでは、出力が入力に対して位相が90度遅れる。したがって、フィルタ4の出力である第3の信号B’のピークのタイミングは、入力の第2のクロック信号Bのパルスが立ち下がるタイミングに等しい。なお、基準周波数発生回路5から振幅比較器8に入力される信号が正弦波である場合には、この正弦波の振幅が0になるタイミングに等しい。また、フィルタが3次の場合は、135度、4次の場合は180度、すなわち、45度×次数の分だけクロック信号Bはクロック信号Aと位相がずれていればよい。また、ローパスフィルタをハイパスフィルタに置きかえることもできる。ハイパスフィルタでは位相が進むことになる。たとえば2次のハイパスフィルタに置きかえた場合は90度位相が進むので、ローパスフィルタの270度位相が遅れるもの(6次)と同じになる。
基準電圧発生回路7が出力する基準電圧Vrefは、制御回路9により式(17)に基づいて、式(20)のように設定される。
Figure 2007281604
比較した結果、基準電圧より振幅が大きければQ値は理想値より大きく、基準電圧Vrefより小さければ理想値より小さい。可変抵抗Rc1、Rc2を振幅と基準電圧Vrefが等しくなるように調整すればよい。
ここで、図11に、フィルタの調整回路100により調整した図8Aのローパスフィルタの出力の周波数と振幅との関係を示す。なお、Q=4、f0=10MHz(C1=C2=1.274pF、 R3=50kOhm、Rin1=Rin2=R4=12.5kOhm)、アンプの−3dB周波数=1/πMHz、DC gain=60dBである。C1、C2を0.95倍(β=−0.05)して遮断周波数を調整し、Rc1=Rc2=500kOhmでQ値を調整している。
図11に示すように、遮断周波数を調整するとともにQ値を調整することにより、フィルタの出力特性が理想値に近づくのが分かる。なお、R1からR4のすべてを0.95倍しても同様の結果が得られる。
以上のように、本実施例に係るフィルタの調整回路によれば、フィルタのQ値を所望の値に設計することができる。
実施例1では、可変抵抗が可変容量と並列に接続された構成を有するローパスフィルタをフィルタの調整回路に適用した場合について述べた。
この実施例1で検討したように、Rreal1、 Rreal2は周波数特性を持っているが、Rreal1、 Rreal2を遮断周波数でキャンセルするような可変抵抗Rc1、Rc2を接続することで、Q値を調整し、かつその他の帯域内周波数でも理想アンプのローパスフィルタの特性と一致させることができる。
この原理を利用するとQ値の調整は、図8Aに示される可変抵抗Rc1、Rc2の接続方法以外でも実施できる。
そこで、本実施例では、可変抵抗が可変容量と直列に接続された構成を有するローパスフィルタをフィルタの調整回路に適用した場合について述べる。
図12Aは、本実施例に適用される非理想アンプを用いたローパスフィルタを示す回路図である。
図12Aに示すように、遮断周波数を調整可能なローパスフィルタ24は、信号Vinが入力される増幅器210と、この増幅器210の出力に入力が接続された増幅器220と、この増幅器220の出力に入力が接続され、信号Voutを出力する反転アンプ3と、反転アンプ3の出力と増幅器210の非反転入力との間に接続された抵抗R4と、を有する。
増幅器210は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ1と、この非理想アンプ1の反転入力に一端が接続され他端に信号Vinが入力される抵抗Rin1と、非理想アンプ1の出力と非反転入力との間に接続された可変抵抗Rc1と、非理想アンプ1の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc1と直列に接続された可変容量C1と、を有する。
増幅器220は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ2と、この非理想アンプ2の反転入力に一端が接続され他端が非理想アンプ1の出力に接続された抵抗Rin2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に接続された可変抵抗Rc2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc2と直列に接続された可変容量C2と、非理想アンプ2の出力と非反転入力との間に接続された抵抗R3と、を有する。
フィルタ24は、可変容量C1、C2を調整することにより遮断周波数を調整する。
また、図12Aのローパスフィルタのフィルタの非理想効果を考慮すると、図12Bに示す等価回路図のようになる。
なお、本発明の実施例2に係るフィルタの調整回路の回路構成は、図9に示す構成と同様である。また、遮断周波数およびQ値の調整方法も同様である。
このフィルタの調整回路では、遮断周波数およびQ値が調整され、その結果として概ね式(21a)、式(21b)で表される関係が成立する。
Figure 2007281604
ここで、図13に、フィルタの調整回路100により調整した図12Aのローパスフィルタの出力の周波数と振幅との関係を示す。なお、Q=4、f0=10MHz(C1=C2=1.274pF、 R3=50kOhm、Rin1=Rin2=R4=12.5kOhm)、アンプの−3dB周波数=1/πMHz、DC gain=60dBである。C1、C2を0.95倍(β=−0.05)して遮断周波数を調整し、Rc1=Rc2=360OhmでQ値を調整している。
図13に示すように、遮断周波数を調整するとともにQ値を調整することにより、フィルタの出力特性が理想値に近づくのが分かる。このように、実施例1と比較してRc1、Rc2の値を小さくできる。なお、R1からR4のすべてを0.95倍しても同様の結果が得られる。
以上のように、本実施例に係るフィルタの調整回路によれば、フィルタのQ値を所望の値に設計することができる。
実施例1、2では、フィルタの可変容量を調整することにより遮断周波数を調整するとともに、フィルタの可変抵抗を調整することによりQ値を調整する構成について述べた。
ここで、式(12a)、式(12b)により、等価回路のRreal1、Rreal2を遮断周波数にて可変抵抗Rc1、Rc2で打ち消せば、Q値は理想値となると考えられる。
式(4)より積分器の位相はRreal=0のときに90度回転するので、積分器を2つ用いて発振器を構成し、その発振周波数=180度回転周波数=Rreal1、Rreal2が打ち消される周波数を、フィルタの遮断周波数に調節することによりQ値は理想値となる。
そこで、本実施例では、調整しようとするフィルタと同様の可変抵抗を有する発振器の可変抵抗を調整して発振周波数を遮断周波数に合わせる。そして、このときの可変抵抗の値にフィルタの可変抵抗を調整することにより、フィルタのQ値を理想値に合わせる構成について述べる。
図14は、本発明の実施例3に係るフィルタの調整回路の回路構成を示す図である。
図14に示すように、フィルタの調整回路300は、アンプ、このアンプの入力に接続された抵抗、アンプの入力と出力との間に接続された容量、および、アンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能なフィルタ34と、このフィルタ34と同じように積分器を複数接続して構成され、この積分器の可変抵抗を調整することにより発振周波数を調整可能な発振器12と、この発振器12の発振周波数を検出する周波数検出回路11と、発振器12に制御信号を出力して、周波数検出回路11の検出結果に基づいて可変抵抗を調整させて発振周波数を遮断周波数に合わせるとともに、フィルタ34に制御信号を出力して、調整された可変抵抗の抵抗値にフィルタ34の積分器の可変抵抗の抵抗値を合わせる制御回路39と、を備える。
フィルタ34には、例えば、既述の図8Aまたは図12Aに示す2次のローパスフィルタ4、24が選択される。なお、容量C1、C2は可変容量でなくてもよい。
周波数検出回路11は、例えば、基準周波数とカウンタを用いて構成できる。周期Tの基準周波数がx回カウントされる時間xTの間、発振器14の出力をカウントし、その値がy回だとすると、発振周波数はy/xTとして得ることができる。
ここで、図15Aは、本実施例に適用される非理想アンプを用いた発振器12の一例を示す回路図である。
図15Aに示すように、発振周波数を調整可能な発振器12は、増幅器310と、この増幅器310の出力に入力が接続された増幅器320と、この増幅器320の出力に入力が接続され、信号Voutを出力する反転アンプ3と、を有する。
増幅器310は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ1と、この非理想アンプ1の反転入力に一端が接続され他端に反転アンプの出力が接続される抵抗Rin1と、非理想アンプ1の出力と非反転入力との間に接続された可変抵抗Rc1と、非理想アンプ1の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc1と並列に接続された可変容量C1と、を有する。
増幅器320は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ2と、この非理想アンプ2の反転入力に一端が接続され他端が非理想アンプ1の出力に接続された抵抗Rin2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に接続された可変抵抗Rc2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc2と並列に接続された可変容量C2と、を有する。
発振器12は、可変抵抗Rc1、Rc2を調整することにより発振周波数を調整する。
なお、図15Aの発振器の非理想効果を考慮すると、図15Bに示す等価回路図のようになる。
また、他の発振器12の例として、図16Aは、本実施例に適用される非理想アンプを用いた発振器12の一例を示す回路図である。
図16Aに示すように、発振周波数を調整可能な発振器12は、増幅器410と、この増幅器410の出力に入力が接続された増幅器420と、この増幅器420の出力に入力が接続され、信号Voutを出力する反転アンプ3と、を有する。
増幅器410は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ1と、この非理想アンプ1の反転入力に一端が接続され他端に反転アンプの出力が接続される抵抗Rin1と、非理想アンプ1の出力と非反転入力との間に接続された可変抵抗Rc1と、非理想アンプ1の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc1と直列に接続された可変容量C1と、を有する。
増幅器420は、接地電位が非反転入力に接続された非理想アンプ2と、この非理想アンプ2の反転入力に一端が接続され他端が非理想アンプ1の出力に接続された抵抗Rin2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に接続された可変抵抗Rc2と、非理想アンプ2の非反転入力と出力との間に可変抵抗Rc2と直列に接続された可変容量C2と、を有する。
発振器12は、可変抵抗Rc1、Rc2を調整することにより発振周波数を調整する。
なお、図16Aの発振器の非理想効果を考慮すると、図16Bに示す等価回路図のようになる。
また、Rreal1のみからなる積分器とRreal2のみからなる積分器を別々に用意し、それぞれRreal1、Rreal2を0に合わせてもよい。また、実施例1、2と同様に差動構成の場合は、発振器12の反転アンプ3は不要である。
以上のように、本実施例に係るフィルタの調整回路によれば、フィルタのQ値を所望の値に設計することができる。
実施例1では、例えば、2次のフィルタのQ値を調整するフィルタの調整回路の構成について述べたが、本実施例では、4次以上の高次のフィルタのQ値を調整するフィルタの調整回路の構成について述べる。
ここで、4次以上のローパスフィルタの場合も最も高い遮断周波数にあるQ値を調整することでフィルタのQ値を調整し、周波数特性を理想のものに近づけることができる。
例えば、5次LPFの伝達関数は、式(22)で表される。
Figure 2007281604
式(22)において、遮断周波数f<遮断周波数fであればQ2<Q3である。Qrealは式(7)、式(12a)、式(12b)から明らかなように、Qidealが大きいほどRrealの影響を受ける。さらに、周波数が高いと式(7)よりRrealの値も小さくなりQ3が大きく増加するが、Q2はほとんど変わらない。
したがって、実施例1、2のように2次のフィルタ、または実施例3のように発振器を用いて、遮断周波数f3にてQ3を理想値にあわせるように、実施例1、2、または実施例3に記載の方法で調整すればよい。
また、フィルタの遮断周波数f、f、fが全て等しければ、実施例1、2の方法で5次のフィルタを直接調整できる。この際、遮断周波数での位相の回転量はフィルタの次数によるので、基準周波数を発生するには位相を次数に応じてあわせる必要がある。
ここで、以上のような原理に基づいて高次のフィルタのQ値を調整する本実施例に係るフィルタの調整回路について説明する。なお、ここでは、一例として、5次のローパスフィルタを調整する場合について説明するが、同様の構成を有するフィルタであれば、同様に適用が可能である。
図17は、本発明の一態様である実施例4に係るフィルタの調整回路400の要部の構成を示すブロック図である。なお、図中、実施例1と同じ符号は、実施例1と同様の構成を示している。
図17に示すように、フィルタの調整回路400は、アンプ、および、このアンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能なフィルタ4を備える。
さらに、フィルタの調整回路400は、遮断周波数を有する第1のクロック信号Aを出力するとともに、フィルタ4に第1のクロック信号Aと位相の90度異なる第2のクロック信号Bをフィルタ4に出力する基準周波数発生回路5と、第2のクロック信号Bをフィルタ4が処理した第3の信号B’の位相と第1のクロック信号Aの位相とを比較し、これらの周波数が同じであるか否かを判定する位相比較器6と、を備える。
さらに、フィルタの調整回路400は、所望の振幅値を示す基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生回路7と、第3の信号B’の振幅値と基準電圧Vrefとを比較し、この比較結果を出力する振幅比較器8と、フィルタ4に制御信号を出力して、位相比較器6の比較結果に基づいて第3の信号B’の周波数を遮断周波数に合わせるとともに、振幅比較器8の比較結果に基づいて可変抵抗の抵抗値を調整して第3の信号の振幅を基準電圧に合わせることによりQ値を調整する制御回路409と、を備える。
さらに、フィルタの調整回路400は、アンプ、および、このアンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、アンプの入力と出力との間に接続された可変容量、を有する積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能な5次のフィルタ12を備える。
フィルタ4は、2次のローパスフィルタであり、遮断周波数がf、Q値がQであり、これらの値が実施例1と同様に所望の理想値に調整される。
制御回路409は、f、Qを実施例1と同様に所望の理想値に調整したときの可変抵抗、可変容量の値を5次のフィルタ13に適用する。これにより、5次のフィルタ13についてもQを理想値に調整することができる。
また、既述のように、実施例3に記載の方法により、高次のフィルタのQ値を調整するようにしてもよい。図18は、本発明の一態様である実施例4に係るフィルタの調整回路500の要部の構成を示すブロック図である。なお、図中、実施例3と同じ符号は、実施例3と同様の構成を示している。
図18に示すように、フィルタの調整回路500は、アンプ、このアンプの入力に接続された抵抗、アンプの入力と出力との間に接続された容量、および、アンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能な5次のフィルタ13と、積分器を接続して構成され、この積分器の可変抵抗を調整することにより発振周波数を調整可能な2次の発振器12と、この発振器12の発振周波数を検出する周波数検出回路11と、発振器12に制御信号を出力して、周波数検出回路11の検出結果に基づいて可変抵抗を調整させて発振周波数を遮断周波数に合わせるとともに、フィルタ13に制御信号を出力して、調整された可変抵抗の抵抗値にフィルタ13の積分器の可変抵抗の抵抗値を合わせる制御回路509と、を備える。
フィルタ12には、例えば、既述の式(22)の伝達特性を有する遮断周波数f、f、f、Q値Q、Q2、Q3を有する5次のローパスフィルタが選択される。
制御回路509は、fを実施例3と同様に発振周波数に調整したときの可変抵抗、可変容量の値を5次のフィルタ13に適用する。これにより、5次のフィルタ13についてもQを理想値に調整することができる。
以上のように、本実施例に係るフィルタの調整回路によれば、4次以上の高次のフィルタのQ値を所望の値に設計することができる。
実施例1では、例えば、基準周波数発生回路が出力した第2のクロック信号Bに基づいて、振幅比較器が、第3の信号B’の振幅がピークになるタイミングを規定し、このタイミングの第3の信号B’の振幅と基準電圧とを比較する構成について述べた。
本実施例では、他の例として、第3の信号B’に対して高速なクロック信号を用いて第3の信号B’の振幅と基準電圧とを比較する構成について述べる。
図19は、本発明の一態様である実施例5に係るフィルタの調整回路の振幅比較器で基準電圧と比較される第3の信号B’とクロック信号との波形を示す図である。
図19に示すように、振幅比較器8は、第3の信号B’に対して十分高速なクロック信号が得られる場合には、このクロック信号で所望の時間比較し、振幅が基準電圧Vrefを上回る場合があるかどうかを判定する。振幅比較器8は、この比較結果を制御回路9に出力する。この比較結果に基づいて制御回路9は、フィルタ4の可変抵抗Rc1、Rc2を調整して、第3の信号B’の振幅を式(20)で表される値に合わせる。これにより、Q値を実施例1と同様に理想値に合わせることができる。
以上のように、本実施例に係るフィルタの調整回路によれば、実施例1ないし4と同様に、フィルタのQ値を所望の値に設計することができる。
実施例1ないし5では、フィルタが可変抵抗を有する構成について述べたが、本実施例では、特に、この可変抵抗の具体的な構成について述べる。
図20は、本発明の一態様である実施例6に係るフィルタの調整回路の可変抵抗の構成を示す回路図である。
図20に示すように、可変抵抗Rc1は、アンプの入力と出力の間に並列に接続された抵抗値の異なる複数の抵抗18、19、21、22、および、それぞれの抵抗18、19、21、22とアンプの入力との間にそれぞれ接続されるとともに制御回路9からゲートにオン・オフするための信号がそれぞれ入力され抵抗18、19、21、22に流れる電流を制限する複数のMOSトランジスタ14、15、16、17を有する。
可変抵抗Rc1の抵抗値は、MOSトランジスタ14ないし17がオン・オフすることにより、抵抗18、19、21、22による合成抵抗値が変化する。
図20に示すように、抵抗18、19、21、22が全てのMOSトランジスタ14、15、16、17よりもアンプの出力側に接続されていることにより、アンプの出力から見てMOSトランジスタ14、15、16、17の寄生容量が見えにくく位相の回転が小さくなる。したがって、実現する可変抵抗の値によらず特性が安定している。
なお、可変抵抗Rc1の構成は、既述の各実施例の可変抵抗Rc2、また、高次のフィルタに使用される可変抵抗にも同様に適用される。
以上のように、本実施例に係るフィルタの調整回路によれば、フィルタのQ値を所望の値に設計しつつ、より安定した特性を得ることができる。
なお、以上実施例1ないし6については、ローパスフィルタだけでなく、帯域通過フィルタ(Band Pass Filter: BPF)、ハイパスフィルタ(High Pass Filter: HPF)、帯域除去フィルタ (Band Eliminate Filter: BEF)についても同様に適用できる。
理想積分器の出力の周波数と振幅との関係、および、理想積分器の出力の周波数と位相との関係を示す図である。 非理想積分器の出力の周波数と振幅との関係、および、非理想積分器の出力の周波数と位相との関係を示す図である。 非理想アンプを有する非理想積分器の回路図である。 図3の回路を、理想アンプを有する理想積分器に変換した回路図である。 理想アンプを用いたローパスフィルタの回路図である。 非理想アンプを用いたローパスフィルタの回路図である。 図6のローパスフィルタの非理想アンプを理想アンプに置き換えたときの等価回路を示す図である。 実施例1に適用される非理想アンプを用いたローパスフィルタを示す回路図である。 図8Aのローパスフィルタの非理想効果を考慮した等価回路を示す図である。 本発明の一態様である実施例1に係るフィルタの調整回路の回路構成を示す図である。 本発明の一態様である基準周波数発生回路5の出力のクロック信号A、クロック信号Bの波形の一例を示す図である。 フィルタの調整回路により調整した図8Aのローパスフィルタの出力の周波数と振幅との関係を示す図である。 本発明の一態様である実施例2に適用される非理想アンプを用いた発振器を示す回路図である。 図12Aの発振器の非理想効果を考慮した等価回路を示す図である。 フィルタの調整回路により調整した図12Aのローパスフィルタの出力の周波数と振幅との関係を示す。 本発明の一態様である実施例3に係るフィルタの調整回路の回路構成を示す図である。 実施例3に適用される非理想アンプを用いた発振器12の一例を示す回路図である。 図15Aの発振器の非理想効果を考慮した等価回路図である。 実施例3に適用される非理想アンプを用いた発振器12の一例を示す回路図である。 図16Aの発振器の非理想効果を考慮した等価回路図である。 本発明の一態様である実施例4に係るフィルタの調整回路400の要部の構成を示すブロック図である。 本発明の一態様である実施例4に係るフィルタの調整回路500の要部の構成を示すブロック図である。 本発明の一態様である実施例5に係るフィルタの調整回路の振幅比較器で基準電圧と比較される第3の信号B’とクロック信号との波形を示す図である。 本発明の一態様である実施例6に係るフィルタの調整回路の可変抵抗の構成を示す回路図である。
符号の説明
1 非理想アンプ
1a 理想アンプ
2 非理想アンプ
2a 理想アンプ
3 反転アンプ
4 フィルタ(ローパスフィルタ)
5 基準周波数発生回路
6 位相比較器
7 基準電圧発生回路
8 振幅比較器
9 制御回路
10、20 積分器
11 周波数検出回路
12 発振器
13 高次のフィルタ
14、15、16、17 MOSトランジスタ
18、19、21、22 抵抗
24 フィルタ(ローパスフィルタ)
34 フィルタ(ローパスフィルタ)
39 制御回路
100、200、300、400、500 フィルタの調整回路
310、320、410、420 積分器
409 制御回路

Claims (5)

  1. アンプ、このアンプの入力に接続された抵抗、前記アンプの入力と出力との間に接続された容量、および、前記アンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成され、遮断周波数を調整可能なフィルタと、
    前記遮断周波数を有する第1の信号を出力するとともに、前記フィルタに前記第1の信号と位相の異なる第2の信号を出力する基準周波数発生回路と、
    前記第2の信号を前記フィルタが処理した第3の信号の位相と前記第1の信号の位相とを比較し、これらの周波数が同じであるか否かを判定する位相比較器と、
    Q値を規定するための所望の振幅値を示す基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、
    前記第3の信号の振幅値と前記基準電圧とを比較し、この比較結果を出力する振幅比較器と、
    前記フィルタに制御信号を出力して、前記位相比較器の比較結果に基づいて前記第3の信号の周波数を前記遮断周波数に合わせるとともに、前記振幅比較器の比較結果に基づいて前記可変抵抗の抵抗値を調整して前記第3の信号の振幅を前記基準電圧に合わせることによりQ値を調整する制御回路と、
    を備えることを特徴とするフィルタの調整回路。
  2. 前記容量は、前記アンプの入力と出力との間に前記可変抵抗と並列に接続された可変容量であり、
    前記フィルタは、前記可変容量を調整することにより遮断周波数を調整されることを特徴とする請求項1に記載のフィルタの調整回路。
  3. 前記容量は、前記アンプの入力と出力との間に前記可変抵抗と直列に接続された可変容量であり、
    前記フィルタは、前記可変容量を調整することにより遮断周波数を調整される
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタの調整回路。
  4. 前記可変抵抗は、前記アンプの入力と出力の間に並列に接続された抵抗値の異なる複数の抵抗、および、それぞれの前記抵抗と前記アンプの入力との間にそれぞれ接続されるとともに前記制御回路からゲートにオン・オフするための信号がそれぞれ入力され前記抵抗に流れる電流を制限する複数のMOSトランジスタ、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のフィルタの調整回路。
  5. アンプ、このアンプの入力に接続された抵抗、前記アンプの入力と出力との間に接続された容量、および、前記アンプの入力と出力との間に接続された可変抵抗、を有する積分器を複数接続して構成されたフィルタと、
    前記積分器を複数接続して構成され、この積分器の可変抵抗を調整することにより発振周波数を調整可能な発振器と、
    前記発振器の発振周波数を検出する周波数検出回路と、
    前記発振器に制御信号を出力して、前記周波数検出回路の検出結果に基づいて前記可変抵抗を調整させて前記発振周波数を前記遮断周波数に合わせるとともに、前記フィルタに制御信号を出力して、調整された前記可変抵抗の抵抗値に前記フィルタの積分器の可変抵抗の抵抗値を合わせる制御回路と、
    を備えることを特徴とするフィルタの調整回路。
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