JP2010096681A - プローブ - Google Patents

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Abstract

【課題】広帯域にわたってプローブ自身が被測定対象に対して影響を与えずに被測定対象の信号を正確に伝送する波形測定装置用のプローブを実現することにある。
【解決手段】被測定対象の電気信号を波形測定装置に伝送するプローブに改良を加えたものである。本プローブは、被測定対象に電気的に接続され、ゲインの周波数特性をもつ先端部と、先端部からの電気信号を伝送するケーブル部と、ケーブル部からの電気信号を入力端子から入力し、先端部のゲインの周波数特性を補償して出力端子から波形測定装置に出力するアンプ部とを有する。そしてアンプ部は、負入力端子への電気信号が直流的には絶縁され出力端子がアンプ部の出力端子に接続されるオペアンプを有する反転増幅回路と、アンプ部の入力端子と出力端子との間に直列に接続された抵抗と、直列に接続された抵抗同士の接続点の電圧に基づいて、反転増幅回路のオペアンプの負入力端子に入力バイアス電流を出力するバイアス回路とを備えたことを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、被測定対象の電気信号を波形測定装置に伝送する波形測定装置用のプローブに関し、詳しくは、広帯域にわたってプローブ自身が被測定対象に対して影響を与えずに被測定対象の信号を波形測定装置に正確に伝送する波形測定装置用のプローブに関するものである。
波形測定装置(例えば、デジタルオシロスコープ、ロジックアナライザ、スペクトラムアナライザ等)では、被測定対象に物理的・電気的に接続し、被測定対象からの電気信号を波形測定装置本体に伝送するためのプローブが必須である。
ロジック信号を対象とする波形測定装置用のプローブは、一般的に、被測定対象からの電気信号を伝送するケーブル部の前後に先端部とアンプ部とが設けられることが多い。先端部(チップ部、入力部等とも呼ばれる)は、一端が被測定対象に物理的・電気的に接続され、他端がケーブル部に接続される。ケーブル部は、例えば、同軸ケーブルが用いられる。アンプ部は、一端がケーブル部に接続され、他端が装置接続用ケーブル(例えば、同軸ケーブル)を介して波形測定装置本体の入力コネクタに接続される。もちろん、アンプ部は、他端が直接波形測定装置本体の入力コネクタに接続される場合もある。
また、プローブは、被測定対象に電気的に接続されるため、プローブ自身が被測定対象に対して影響しないようにする必要があると共に、被測定対象の信号を波形測定装置に正確に伝送する必要がある。
そのためプローブには、例えば、高入力インピーダンス、広帯域な周波数特性(言い換えると、平坦な周波数特性(プローブへの入力電圧とプローブの出力電圧との比が一定))が必要とされる。なお、帯域としては、波形測定装置本体の周波数帯域と同じか、それ以上が必要である。
図11は、従来のプローブの構成を示した図である(例えば、特許文献1〜3参照)。
被測定対象からの入力信号(電気信号)は、抵抗Rtapを通り、伝送路Cable(抵抗Rtap、Rtip、コンデンサCtipが実装されるプリン基板上の配線)を経由して、並列に設けられた抵抗RtipとコンデンサCtipに入力される。なお、抵抗Rtap、伝送路Cable,抵抗Rtip,コンデンサCtipは、プローブの先端部に設けられる。
プローブの先端部からの電気信号は、ケーブル部である同軸ケーブルTprobe−cableを通り、終端抵抗Reの一端に入力される。この終端抵抗Reの他端は、オペアンプAmpの負入力端子に接続される。また、オペアンプAmpの正入力端子は、グランドに接続(接地)されている。従って、オペアンプAmpの負入力端子は、仮想接地点になる。
つまり、終端抵抗Reの他端は、接地電位(オペアンプAmpの仮想接地点)に接続されるため、終端抵抗Reの抵抗値を、同軸ケーブルTprobe−cableの特性インピーダンスに一致させることにより、同軸ケーブルTprobe−cableは整合終端されて、同軸ケーブルTprobe−cableと終端抵抗Reとの接続部では無反射となる。これにより、同軸ケーブルTprobe−cableに入力した電気信号は、同軸ケーブルTprobe−cableの損失と遅延とを無視すれば、同軸ケーブルTprobe−cableの長さおよび周波数の影響を受けずに終端抵抗Reに到達する。
なお、終端抵抗Re、アンプAmp、抵抗Rp、Rpk、コンデンサCpは、プローブのアンプ部に設けられる。
続いて、図11に示す装置の周波数特性について説明する。
先端部の回路網では、上述の特許文献1によれば、抵抗RtipとコンデンサCtipの並列回路により伝達ゼロ(a transmission zero)が作られ、抵抗Rtapとケーブルcableの静電容量により伝達極(a transmission pole)が作られる、と記載されている。
アンプ部の回路網について説明する。
上述のように、終端抵抗Reの他端は、オペアンプAmpの仮想接地点に接続されており、終端抵抗Reを流れる電流は、オペアンプAmpの出力端子から負入力端子に向かって帰還回路網(抵抗RpkとコンデンサCpとの直列回路に、抵抗Rpを並列に接続)を流れる電流で打ち消される。
従って、アンプ部の出力電圧(波形測定装置への出力信号)は、帰還回路網を流れる電流に、帰還回路網のインピーダンスを乗じれば求まる。帰還回路網のインピーダンスは、抵抗RpとコンデンサCpとにより伝達極が作られ、抵抗RpkとコンデンサCpにより伝達ゼロが作られる。
ここで、先端部で作られる伝達ゼロにアンプ部の抵抗Rp、コンデンサCpとで作られる伝達極を一致させ、先端部で作られる伝達極にアンプ部の抵抗RpkとコンデンサCpとで作られる伝達ゼロを一致させる。すなわち、先端部の周波数特性を、アンプ部の帰還回路網の周波数特性で補償することにより、プローブ全体としては、平坦な周波数特性になる。
米国特許第6483284号明細書 米国特許第4743839号明細書 特開2005−345469号公報
広帯域にわたり同軸ケーブルTprobe−cableを整合終端するためには、オペアンプAmpの負入力端子の電位が接地電位とみなせる必要がある。このためには、オペアンプAmpの高周波帯域での開ループゲインが大きいこと、すなわち、帯域幅(GB積)が大きいことが必要となる。
一般的に、半導体ウェハから切り出したチップ状のオペアンプでは、プリント基板等への実装が非常に困難なので、チップを樹脂等でモールド化したICとして市販されている。ICとして市販され電圧入力型のオペアンプには、GB積の大きなものは少なく、非常に高価である。
GB積が大きく、安価な市販のオペアンプには、いわゆる電流帰還型のオペアンプが存在するが、一般的に、ICとして入手できる電流帰還型のオペアンプは、負入力端子の入力バイアス電流(Input Bias Current)が大きく、この入力バイアス電流により直流オフセット誤差が生じる。
すなわち、上述のように、プローブは、被測定対象に電気的に接続されるため、プローブ自身が被測定対象に対して影響しないようにする必要があると共に、被測定対象の信号を波形測定装置に正確に伝送する必要がある。
被測定対象の信号を波形測定装置に正確に伝送するために直流オフセット誤差を減少させるには、プローブへの入力インピーダンスを小さくする必要があるが、被測定対象への影響が生じてしまうという問題があった。
また、被測定対象への影響を小さくするためには高入力インピーダンスが必要だが、特に入力インピーダンスを決定する抵抗分を大きくすると、直流オフセット誤差が大きくなってしまうという問題があった。
例えば、アンプ部のオペアンプの入力バイアス電流が40[μA]、入力インピーダンスに影響する抵抗Rtipが100[kΩ]の時には、入力換算で4[V]の直流オフセット誤差が生じ、波形測定装置用のプローブとして実用上用いることができないという問題があった。
一方、抵抗Rtipの抵抗値を小さく、例えば、1[kΩ]とすれば、直流オフセット誤差は40[mV]に抑えることができる。しかしながら、プローブとしての入力抵抗が低下し、入力インピーダンスも低くなる。そのためプローブ自身が、被測定対象に対して大きな影響を与えてしまい、波形測定装置用のプローブとして実用上用いることができないという問題があった。
そこで本発明の目的は、広帯域にわたってプローブ自身が被測定対象に対して影響を与えずに被測定対象の信号を波形測定装置に正確に伝送する波形測定装置用のプローブを実現することにある。
請求項1記載の発明は、
被測定対象の電気信号を波形測定装置に伝送する波形測定装置用のプローブにおいて、
前記被測定対象に電気的に接続され、ゲインの周波数特性をもつ先端部と、
この先端部からの電気信号を伝送するケーブル部と、
このケーブル部からの電気信号を入力端子から入力し、前記先端部のゲインの周波数特性を補償して出力端子から前記波形測定装置に出力するアンプ部と
を有し、前記アンプ部は、
負入力端子への前記電気信号が直流的には絶縁され出力端子が前記アンプ部の出力端子に接続されるオペアンプを有する反転増幅回路と、
前記アンプ部の入力端子と出力端子との間に直列に接続された第1、第2抵抗と、
この直列に接続された第1、第2抵抗同士の接続点の電圧に基づいて、前記反転増幅回路のオペアンプの負入力端子に入力バイアス電流を出力するバイアス回路と
を備えたことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
反転増幅回路のオペアンプは、
前記アンプ部の入力端子とオペアンプの負入力端子との間に入力抵抗と入力コンデンサとが直列に接続され、
オペアンプの出力端子とオペアンプの負入力端子との間に帰還抵抗と帰還コンデンサとが直列に接続されることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
・前記ケーブル部の特性インピーダンス=前記入力抵抗の抵抗値=帰還抵抗の抵抗値
・前記出力端子側の第2抵抗の抵抗値/前記入力端子側の第1抵抗の抵抗値
=前記入力コンデンサの容量値/前記帰還コンデンサの容量値
・前記帰還コンデンサの容量値<<前記入力コンデンサの容量値
・前記帰還コンデンサの容量値×(入力抵抗の抵抗値+帰還抵抗の抵抗値)
<<前記入力コンデンサの容量値×前記入力抵抗の抵抗値
となる上記4個の関係式を満たすことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、
オペアンプは、電流帰還型であることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、
バイアス回路は、前記アンプ部の周波数特性の伝達極の周波数よりも低域で通過特性を持つことを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、
バイアス回路は、
前記アンプ部の周波数特性の伝達極の周波数よりも低域で積分特性をもち、
開ループゲインが1になる周波数よりも高域で比例動作することを特徴とするものである。
本発明によれば、以下のような効果がある。
アンプ部が、先端部のゲインの周波数特性を補償して出力端子から波形測定装置に出力信号を出力する。そして、アンプ部は、反転増幅回路、直列接続された第1、第2抵抗、バイアス回路を有し、反転増幅回路は、負入力端子への電気信号が直流的には絶縁されたオペアンプを備え、直列接続された第1、第2抵抗は、アンプ部の入力端子と出力端子との間に設けられ、バイアス回路は、直列に接続された第1、第2抵抗同士の接続点の電圧に基づく電流(反転増幅回路の入力バイアス電流に相当)を、反転増幅回路のオペアンプの負入力端子に出力する。これにより、プローブの入力インピーダンスを大きくしたとしても、反転増幅回路を安定に動作させつつ、オペアンプの負入力端子の入力バイアス電流に起因する直流の入力オフセット誤差を小さくすることができる。従って、広帯域にわたってプローブ自身が被測定対象に対して影響を与えずに被測定対象の信号を波形測定装置に正確に伝送することができる。
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施例]
図1は、本発明の第1の実施例を示した構成図である。また、図2は、図1に示すプローブの外観を示した図である。図1、図2において、波形測定装置用のプローブは、先端部10、同軸ケーブル20、アンプ部30から構成され、被測定対象100からの入力信号(電圧信号)Vinを出力信号(電圧信号)Voutとして波形測定装置本体に伝送する。
ここで、図2は、プローブ(二値のロジック信号用)の外観であり、アンプ部30が装置接続用ケーブルを介して波形測定装置に接続される例を示している。もちろん、装置接続用ケーブルを用いずに、アンプ部30から波形測定装置の入力コネクタに直接接続してもよい。
先端部10は、抵抗R1,R2,コンデンサC1を有し、一端(先端部10の入力側)が被測定対象100に接続され、被測定対象100から入力信号Vinが入力される。抵抗R1は、抵抗R2とコンデンサC1との並列回路に直列に接続される。ここで、先端部10が出力する信号をV1とする。
同軸ケーブル20は、ケーブル部であり、先端部10からの信号V1を信号V2としてアンプ部30に伝送する。同軸ケーブル20の一端(入力側)が、先端部10の他端(先端部10の出力側)に接続され、同軸ケーブル20の他端(出力側)がアンプ部30の一端(アンプ部30の入力側)に接続される。
詳細には、同軸ケーブル20の心線(内部導体)の一端が先端部10の出力側に接続され、心線の他端がアンプ部30の入力側に接続される。また、同軸ケーブル20のシールド層(外部導体)の一端が被測定対象100の共通電位GND1に接続され、シールド層の他端がアンプ部30の共通電位GND2に接続される。
なお、同軸ケーブル20の特性インピーダンスをZ0とした場合、この特性インピーダンスZ0は、同軸ケーブル20の仕様として予め定められている場合が多いが、ユーザ側から製造メーカに対し、所望の特性インピーダンスとなるように製造させる場合もある。
アンプ部30は、反転増幅回路、整合終端回路、バイアス回路から構成され、同軸ケーブル20からの信号V2を増幅、ゲインの周波数特性の補償を行なって、出力信号Voutとして波形測定装置に出力する。
アンプ部30は、抵抗R3〜R7,コンデンサC2〜C3、オペアンプA1,アンプA2を有する。ここで、オペアンプA1と単なるアンプA2との違いは、オペアンプA1は、ゲインが無限大のものであり、アンプA2は、ゲインが有限のものである。
同軸ケーブル20の他端(出力側)とオペアンプA1の負入力端子との間に、入力抵抗R3,入力コンデンサC3が直列に接続される。オペアンプA1の出力端子とオペアンプA1の負入力端子との間に、帰還抵抗R4,帰還コンデンサC2が直列に接続される。また、オペアンプA1の出力端子から出力信号Voutが出力される。そして、オペアンプA1の正入力端子は、共通電位(接地電位)GND2に接続される。
同軸ケーブル20の他端(=アンプ部30の入力端子)とオペアンプA1の出力端子(=アンプ部30の出力端子)との間に、抵抗R5,R6が直列に接続される。なお、抵抗R5が、同軸ケーブル20の他端(言い換えると、抵抗R3)に接続され、抵抗R6が、オペアンプA1の出力端子(言い換えると、コンデンサC2)に接続される。
また、抵抗R5は、特許請求の範囲の「アンプ部の入力端子と出力端子との間に直列に接続された第1、第2抵抗」のうちの「入力端子側の第1抵抗」に相当する。そして、抵抗R6は、特許請求の範囲の「アンプ部の入力端子と出力端子との間に直列に接続された第1、第2抵抗」のうちの「出力端子側の第2抵抗」に相当する。
抵抗R5,R6同士の接続点と、オペアンプA1の負入力端子との間に、アンプA2,抵抗R7が直列に接続される。詳細には、アンプA2の入力側が、抵抗R5,R6の接続点に接続され、アンプA2の出力側が抵抗R7を介してオペアンプA1の負入力端子に接続される。また、抵抗R5,R6の接続点の信号をV3とする。
ここで、アンプ部30の反転増幅回路とは、抵抗R3,R4,コンデンサC2、C3、オペアンプA1である。また、整合終端回路は、反転増幅回路に直列接続の抵抗R5,R6を加えたものである。そして、バイアス回路は、アンプ部30のうち抵抗R5〜R7、アンプA2であり、オペアンプA1を含んでループを構成する。
このような装置の動作を説明する。
プローブ全体の基本的な動作を説明した後、先端部10、アンプ部30それぞれの詳細な説明(インピーダンス、周波数特性、直流オフセット誤差の軽減等)をする。
まず、プローブ全体の基本的な動作を説明する。
被測定対象100からの出力は、プローブの入力信号Vinとして先端部10に入力される。そして、先端部10が、入力信号Vinを所定の周波数特性にて信号V1として同軸ケーブル20に出力する。
そして、同軸ケーブル20が、信号V1をアンプ部30に信号V2として伝送する。ここで、アンプ部30の入力インピーダンスが、同軸ケーブル20の特性インピーダンスZ0に一致するようにアンプ部30の定数を選択することにより、同軸ケーブル20が整合終端される。この整合終端によって、入力部10から同軸ケーブル20を見込んだインピーダンスが、同軸ケーブル20の長さ、周波数によらず一定の値の特性インピーダンスZ0になる。
つまり、入力信号Vinが、先端部10のインピーダンスと、同軸ケーブル20の特性インピーダンスZ0とで分圧(減衰)されて、信号V1となる。そして、同軸ケーブル20を通して、信号V1が信号V2としてアンプ部30に入力される。ここで、先端部10のインピーダンスは、周波数の関数となるため、先端部10のゲイン(信号V1/入力信号Vin)も周波数特性を有する。
一方、同軸ケーブル20は、整合終端(無反射終端)されているので、同軸ケーブル20の入力側、出力側の信号V1,V2の電圧は、同軸ケーブル20の損失および遅延を無視すれば、等しく、ゲイン(信号V2/信号V1)=1で一定となる。以下、プローブ全体におけるゲインの周波数特性については、同軸ケーブル20を無視して説明する。
そして、アンプ部30が、信号V2に対して増幅および先端部10で生じたゲインの周波数特性の補償を行なって、出力信号Voutを波形測定装置本体に出力する。
ここで、プローブ全体のゲイン(増幅率、減衰比等と呼ばれる)は、先端部10の分圧比とアンプ部30の増幅率の積で決定され、アンプ部30の定数を選択することで、増幅率は周波数によらず一定になる。
なお、アンプ部30の定数の選択の詳細や、先端部10、アンプ部30、プローブ全体のゲインの周波数特性の詳細については、後述する。
続いて、先端部10の詳細について説明する。図3は、先端部10のみの構成を示した図である。ここで、図1と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。
なお、以下、数式においては、(抵抗R1の抵抗値)を単に(R1)と示し、(コンデンサC1の容量値)を単に(C1)と示し、(入力信号Vinの電圧値)を単に(Vin)と示す。他の抵抗、コンデンサ、信号も同様である。
図3に示す先端部10の回路のインピーダンスは、浮遊容量等を無視すれば、抵抗R1、R2の抵抗値、コンデンサC1の容量値で求まり、下記の式(1)になる。
(先端部10のインピーダンス)=R1+R2/(1+jω・C1・R2) …式(1)
なお、ωは、角周波数であり、(ω=2πf)である。
プローブの入力インピーダンスは、概ね先端部10の回路で決定される。例えば、数値例として、抵抗R1の抵抗値を数百[Ω]、抵抗R2の抵抗値を100[kΩ]、コンデンサC1の容量値を1[pF]とした場合、先端部10の物理的形状、材質等に依存する浮遊容量を含めて、約100[kΩ]//3[pF]の入力インピーダンスが得られる。
先端部10の分圧比(先端部10のゲインに相当)は、同軸ケーブル20が同軸ケーブル20の特性インピーダンスZ0で終端されていれば、下記の式(2)になる。
V1/Vin=Z0/(R1+R2+Z0)×(1+jω・C1・R2)/(1+jω・C1・R2(R1+Z0)/(R1+R2+Z0)) …式(2)
ここで、(R1+Z0)<<(R2)とすれば、式(2)は式(3)で近似される。
V1/Vin=Z0/R2×(1+jω・C1・R2)/(1+jω・C1(R1+Z0)) …式(3)
式(3)より、先端部10のゲインの周波数特性を図4に示す。図4は、横軸が角周波数、縦軸は先端部10のゲインである。なお、各数式においてωを用いているので、周波数特性の図においても、周波数fではなく、角周波数ω(=2πf)として説明する。
図4に示すように、角周波数ω1(=1/(C1・R2)))で伝達ゼロ、角周波数ω2(=1/(C1(R1+Z0)))で伝達極をもつ周波数特性になる。なお、(角周波数ω1)<(角周波数ω2)である。
すなわち、角周波数ω1よりも低周波数側では、ゲインが(Z0/R2)であり、角周波数ω2よりも高周波側では、ゲインが(Z0/(R1+Z0))である。
続いて、アンプ部30の詳細について説明する。図5は、アンプ部30のみの構成を示した図である。ここで、図1と同一のものには同一符号を付し、説明を省略する。図1、図5において、抵抗R3を流れる電流をIr3とし、抵抗R5を流れる電流をIr5とし、抵抗R6を流れる電流をIr6とし、抵抗R7を流れる電流をIr7とする。
また、電流Ir3〜Ir7それぞれの電流の方向について説明する。電流Ir3は、同軸ケーブル20からオペアンプA1の負入力端子への方向、電流Ir5は、同軸ケーブル20から抵抗R5、R6の接続点への方向、電流Ir6は、オペアンプA1の出力端子から抵抗R6,R5の接続点への方向、電流Ir7は、アンプA2の出力側からオペアンプA1の負入力端子への方向である。
アンプ部30の基本回路となる反転増幅回路から詳細に説明する。
図6は、アンプ部30の反転増幅回路を示した図であり、図6(a)は、アンプ部30の反転増幅回路に相当する部分を示した図であり、図6(b)は、図6(a)をインピーダンスで示した図であり、図6(c)は、図6(a)〜(b)の入力インピーダンス、電圧ゲインを示した式である。なお、図6において、抵抗R3,コンデンサC3のインピーダンスをZin、帰還回路網の抵抗r4、コンデンサC2のインピーダンスをZfとする。
図6(a)に示した回路は、図6(b)に示すように反転増幅回路の一つの回路形態であり、オペアンプA1に理想オペアンプを用いたと仮定すれば、全周波数帯域で正常に動作する。例えば、電流帰還型のオペアンプを用いることができる。
ただし、図6に示す反転増幅回路の出力の直流電圧は、各コンデンサC2〜C3の初期電圧に依存した値となるが、反転増幅回路の入力インピーダンスおよび電圧ゲインは、反転増幅回路の一般的な計算式を適用することにより、下記の式(4)、式(5)で示される。
(入力インピーダンス)=Zin=R3×(1+jω・C3・R3)/(jω・C3・R3) …式(4)
(電圧ゲイン)=−Zf/Zin=−(C3/C2)×(1+jω・C2・R4)/(1+jω・C3・R3) …式(5)
ここで、アンプ部30全体のゲインの周波数特性は、図6に示す反転増幅回路のゲインの周波数特性とみなすことができる。従って、式(5)より、アンプ部30全体のゲインの周波数特性を図7に示す。図7は、横軸が角周波数、縦軸はアンプ部30全体のゲインである。
図7に示すように、角周波数軸上において1/(C3・R3)で伝達極、1/(C2・R4)で伝達ゼロをもつ周波数特性になる。また、伝達極の角周波数よりも低周波数側では、ゲインが(C3/C2)であり、伝達ゼロの角周波数よりも高周波側では、ゲインが(R4/R3)である。
従って、アンプ部30の伝達極の角周波数を、先端部10の伝達ゼロの角周波数ω1に一致させ、アンプ部30の伝達ゼロの角周波数を、先端部10の伝達極の角周波数ω2に一致させる。
具体的には、図4、図7から明らかなように、(C1・R2)=(C3・R3)、(C1(R1+Z0))=(C2・R4)となるように、アンプ部30の抵抗R3,R4,コンデンサC2,C3を選択する。
これにより、先端部10とアンプ部30とを合成したゲインの周波数特性、すなわち、プローブ全体の周波数特性が広帯域にわたって平坦となる。
なお、アンプ部30の抵抗R3,R4,コンデンサC2,C3の定数を選択して先端部10の周波数特性を補償しているが、先端部10の周波数特性の補償という点では、上述の特許文献1と同様な機能である。しかし、特許文献1が片方の端子を接地した2端子回路網のインピーダンス変化を利用したものに対し、図5に示す回路では、オペアンプA1を用いた反転増幅回路(図6参照)の電圧ゲインが、(電圧ゲイン)=−Zf/Zinで決まるので、オペアンプA1の入力側インピーダンスZinと、オペアンプA1の帰還側インピーダンスZfそれぞれに周波数特性を持たせた反転増幅回路とした点が特徴である。
続いて、アンプ部30全体の入力インピーダンスについて説明する。このアンプ部30全体の入力インピーダンスは、同軸ケーブル20との整合終端という点からも、広帯域なプローブでは非常に重要なパラメータである。
ここで、図8は、整合終端回路の構成を示した図である。図8に示すように、整合終端回路は、図6の基本回路となる反転増幅回路に抵抗R5,R6を付加したものとなる。
すなわち、図6に示す基本回路の入力インピーダンスは、上記の式(4)で示されるように、(Zin)=R3×(1+jω・C3・R3)/(jω・C3・R3)であり、角周波数ωが含まれるため、周波数によって基本回路の入力インピーダンスが変動する。
一方、アンプ部30全体では、同軸ケーブル20を、同軸ケーブル20の特性インピーダンスZ0で終端しなければならない。
図8に示す抵抗R5,R6は、アンプ部30の入力側から見込んだときに、ミラー効果によってアンプ部30全体のゲインに依存した対接地インピーダンスにみえる。ここで、アンプ部30の入力側から見込んだ対接地インピーダンスをZmとした場合、インピーダンスZmは、下記の式(6)で示される。
Zm=(R5+R6)/(1−(アンプ部30全体のゲイン))
=(R5+R6)/(1+(C3/C2)×(1+jω・C2・R4)/(1+jω・C3・R3)
=((R5+R6)/(1+C3/C2))×((1+jω・C3・R3)/(1+jω・((R3+R4)C2・C3/(C2+C3)))
…式(6)
ここで、各定数に下記の関係式(式(7)〜式(10))が成立する場合、
R3=R5 …式(7)
R6/R5=C3/C2 …式(8)
C2<<C3 …式(9)
C2(R3+R4)<<C3・R3 …式(10)
対接地インピーダンスZmは、(ω<(1/(R3+R4)C2))の範囲で下記の式(11)で表される。
Zm=R3(1+jω・C3・R3) …式(11)
式(11)から明らかに、対接地インピーダンスZmは、抵抗R3(=抵抗R5)と、C3(R3)^2のコイルの直列回路に等価であることがわかる。
ここで、アンプ部30全体の入力インピーダンスをZampとすれば、アンプ部30全体の入力インピーダンスZampは、反転増幅回路の入力インピーダンスZinと対接地インピーダンスZmとの並列インピーダンスになり、式(12)で示される。
Zamp=1/(1/Zin+1/Zm)
=R3/((jω・C3・R3)/(1+jω・C3・R3)+1/(1+jω・C3・R3))
=R3 …式(12)
すなわち、抵抗R3(=抵抗R5)のインピーダンスを、同軸ケーブル20の特性インピーダンスZ0に一致させ、さらに、他の定数間に上記の関係式(7)〜式(10)を持たせることで、同軸ケーブル20が、広帯域に整合終端される。
なお、アンプ部30全体の入力インピーダンスZampを求める際に、対接地インピーダンスZmを用いた。そして、対接地インピーダンスZmは、高周波域となる角周波数(1/((R3+R4)C2)≦ω)の値を無視しているが、高周波域においては、対接地インピーダンスZmの値は、反転増幅回路の入力インピーダンスZinに対して十分大きくなるため、高周波域においても、実用上、近似誤差を無視できる。
ここで、整合終端について、補足説明をする。
上述の特許文献1では、ケーブルTprobe−cableを伝播した信号は、単一の終端抵抗Reで終端し、この終端抵抗Reは、ケーブルTprobe−cableからの信号を後段のアンプAmpに伝送している。
一方、図1に示す本実施例のプローブでは、先端部10で作られ同軸ケーブル20で伝播した信号V2は、単一の終端抵抗で終端されるのでなく、アンプ部30の基本回路の入力インピーダンスZinと、抵抗R5と抵抗R6がミラー効果によって変換されたインピーダンスZmに分流して終端される。
このとき、入力インピーダンスZin側を通過する信号は、反転増幅回路で増幅されて出力される。しかし、入力インピーダンスZinは周波数の関数であるため,同軸ケーブル20を伝播した信号V2は変形されてオペアンプを含む反転増幅回路に伝達される。
また、アンプ部30の入力インピーダンスZampを同軸ケーブル20の特性インピーダンスZ0に整合させるために抵抗R5,R6を挿入しているが、これらの抵抗R5,R6が意図した動作をするためには、アンプ部30全体のゲインが周波数特性を持っている必要がある。
すなわち、整合終端回路は、整合終端のみならず、先端部10の周波数特性を補償するための回路も含まれ、整合終端回路と先端部10の周波数特性を補償する回路とを分離することができない回路構成となっている。
続いて、バイアス回路(直流の入力オフセット誤差の軽減等)について詳細に説明する。
アンプ部30のオペアンプA1は、広帯域にわたり、オペアンプA1の負入力端子の電位が接地電位とみなせることが必要であり、GB積が大きい必要がある。上述のように、ICの形で安価に入手できるオペアンプとしては、電流帰還型(トランスインピーダンス・アンプ型)のオペアンプを用いることができる。
また、図1、図6に示すように、オペアンプA1の帰還側インピーダンスZfには、直列に帰還抵抗R4が含まれるため、オペアンプA1に電流帰還型のオペアンプを用いたとしても、高周波域の帰還量が制限でき、オペアンプA1が安定して動作する。
なお、市販品として入手できるIC形の電流帰還型のオペアンプの多くは、負入力端子の直流の入力バイアス電流が、大きな値を持っている。
それに対して図1、図6に示すように、帰還コンデンサC2,入力コンデンサC3が、オペアンプA1の負入力端子を直流的には他の回路部分と絶縁している。従って、入力バイアス電流が、先端部10からの信号V1,V2に混入しない。これにより、オペアンプA1の負入力端子の入力バイアス電流による直流オフセット誤差を抑えることができる。
しかしながら、図1、図6に示すようにコンデンサC2,C3が、オペアンプA1の負入力端子を直流的には他の回路部分と絶縁している。このように絶縁した場合、理想的なオペアンプと違って現実のオペアンプでは、オペアンプA1の入力バイアス電流により、直流動作点が安定しないという問題がある。
すなわち、オペアンプA1の内部にはトランジスタ等が含まれるが、入力バイアス電流は、オペアンプA1のトランジスタを動作させるために必要な電流であり、この電流(入力バイアス電流)を必ず流さなければ、オペアンプA1が正しく動作しない。
そこで、バイアス回路を設けオペアンプA1に入力バイアス電流を供給し、反転増幅回路、整合終端回路と組み合わせることにより、安定して動作させると共に、正確な直流入力電圧を検知して、高精度化を図る。
ここで、図9は、図5に示したアンプ部30のうち直流経路を抜き出したもの(つまり、コンデンサC2,C3で直流的に絶縁されている回路を除いたもの)を示した図であり、バイアス回路である。
図6に示すアンプ部30の基本回路となる反転増幅回路の低域ゲインは(C3/C2)であり、図8に示す整合終端回路として図6に示す回路に付加した抵抗R5,R6の関係式は、上述の式(8)で示したように、(R6/R5)=(C3/C2)(=角周波数ω1よりも低域側の低域ゲイン)になる。
これは、低域における信号V3(抵抗R5と抵抗R6の接続点)の電位が、オペアンプA1の負入力端子と同様の電圧変化をすることを意味する。ここで、特に、コンデンサC2,C3の初期電圧が0[V]と仮定すれば、オペアンプA1の出力信号Voutの出力電圧にオフセット電圧が生じず、波形測定装置用のプローブとしては非常に望ましい。なお、コンデンサC2,C3の初期電圧が0[V]の場合、信号V3の電圧は直流的に0[V]である。
また、波形測定装置自体が電源オフであったり、プローブが波形測定装置から取り外されていれば、コンデンサC2,C3は自然に放電されるので、初期電圧は0[V]になる。また、コンデンサC2,C3に電圧が残っていたとしても、実用上、図9に示す入力バイアス電流のループで、コンデンサC2,C3間でバランスがとられ、信号V3の電圧は直流的に0[V]に収束する。
以上より、信号V3の電圧を直流的に0[V]になるように,オペアンプA1の負入力端子に与える入力バイアス電流を調節すれば,出力信号Voutの出力電圧にオフセット電圧が生じず、プローブとして非常に好ましい直流特性を得られる。
このような動作を行う目的で、アンプA2、抵抗R7が、図9に示すようにオペアンプA1の負入力端子と抵抗R5、R6の接続点の間に付加されている。
アンプA2は、信号V3のバッファおよび増幅を行ない、抵抗R7に出力する。抵抗R7は、アンプA2の出力電圧を電流Ir7としてオペアンプA1の負入力端子に入力バイアス電流を与える。
ここで,アンプA2と抵抗R7は、それらを組合わせたときのトランスコンダクタンスgm、すなわち下記の関係式(式(13))が重要となる。
gm=(アンプA2のゲイン)/R7 …式(13)
アンプA2に入力される信号V3の電圧は、オペアンプA1の負入力端子に与える入力バイアス電流がIr7のとき、下記の式(14)となる。
V3=Ir7/gm
=Ir7・R7/(アンプA2のゲイン) …式(14)
式(14)から明らかなように信号V3の電圧を小さくするためには、トランスコンダクタンスgmが大きいことが望ましい。
なお、図9において、アンプA2にトランスコンダクタンスアンプ(電圧入力,電流出力のアンプ)を用いれば抵抗R7を省略してよい。
上述したように、波形測定装置のプローブとしては、直流では、信号V3の電圧が0[V]となることが望ましい。しかしながら、アンプ部30の反転増幅回路の抵抗R2,R3,C2、C3によって、アンプ部30全体のゲインに積分特性が生じる。アンプ部30のゲインが積分特性に遷移するのは、周波数(ωi=1/(R3・C3))である。この周波数ωiにおいては、もはやアンプ部30のゲインが抵抗比(R6/R5)と一致しないという問題が生ずる。
なお、積分特性に遷移する周波数ωiは、アンプ部30の周波数特性の伝達極の周波数ω1と同じである(図7、式(5)参照)。
そのため、図9に示すようなフィードバックループを持ったバイアス回路が、積分特性に遷移する周波数ωiを超える周波数の信号に対して、信号V3の電圧を0[V]に制御しようとした場合、アンプ部30のゲインが先に述べた関係式(5)の値ではなくなり、所望の周波数特性(先端部10の周波数特性の補償)が得られない。
(電圧ゲイン)=−Zf/Zin=−(C3/C2)×(1+jω・C2・R4)/(1+jω・C3・R3) …式(5)
さらに、周波数ωi(=ω1)を超える場合、アンプ部30全体の入力インピーダンスZampもミラー効果を用いて作っているのでアンプ部30のゲインの影響を受け,アンプ部30の合成入力インピーダンスZampも抵抗R3とならず、式(12)の関係を満たさない。
そこで、アンプ部30が、所望の周波数特性および所望の入力インピーダンスZampとなるためには次の条件を満たす必要がある。すなわち、同軸ケーブル20からの信号V2の交流成分は、抵抗R3,コンデンサC3を介してオペアンプA1に入力されるのが本来の信号経路となる。しかしながら、抵抗R5,アンプA2,抵抗R7からも信号V2が回り込む。
そこで、周波数(ωi=1/(R3・C3))よりも高域において,図9に示すバイアス回路によって供給される電流Ir7に重畳する信号V2による変化が,本来の信号経路(コンデンサC3と抵抗R3の直列回路)に流れる信号に対して十分小さくなければならない。すなわちアンプA2が、周波数ωiよりも低い周波数を通過させる低域通過特性を持たせる必要がある。
例えば、(ωi=1/(R3・C3))よりも低域側を通過させるローパスフィルタをアンプA2の前段または後段に設けてもよいが、市販されているアンプA2は、一般的には、周波数ωiよりも高域にゲインを持たないものが多いので、このようなアンプA2であればローパスフィルタを設けなくともよい。
なお、アンプA2の入力インピーダンスは高いことが望まれる。特に信号V3の電圧が0[V]とは見なせなくなる周波数(ωi=1/(R3・C3))よりも高い周波数においては、抵抗R3よりもインピーダンスが、十分に高い必要がある。一般に,市販されているアンプA2には入力容量が存在するため、アンプA2の入力インピーダンスは入力容量により高周波で低下してしまう。この影響を避けるためにアンプA2の入力側の前段(アンプA2の入力側と抵抗R5、R6の接続点との間)に直列に抵抗を挿入するとよい。
このように、アンプ部30が、先端部10のゲインの周波数特性を補償して出力端子から波形測定装置に出力信号を出力する。そして、アンプ部30は、反転増幅回路、直列接続された抵抗R5,R6、バイアス回路を有し、反転増幅回路(図6参照)は、負入力端子への電気信号V2が直流的には絶縁されたオペアンプA1を備える。また、直列接続された抵抗R5,R6は、アンプ部の入力端子と出力端子との間に設けられ(図8参照)、バイアス回路は、直列に接続された抵抗同士の接続点の信号V3の電圧に基づく電流(反転増幅回路の入力バイアス電流に相当)を、反転増幅回路のオペアンプの負入力端子に出力する(図9参照)。これにより、プローブの入力インピーダンスを大きくしたとしても、反転増幅回路を安定に動作させつつ、オペアンプの負入力端子の入力バイアス電流に起因する直流の入力オフセット誤差を小さくすることができる。従って、広帯域にわたってプローブ自身が被測定対象に対して影響を与えずに被測定対象の信号を波形測定装置に正確に伝送することができる。
また、先端部10は、受動素子R1、R2,C1のみで構成されるので、被測定対象への接続部分を小型化できる。
そして、アンプ部30全体入力インピーダンスZamp(反転増幅回路のインピーダンスZinと抵抗R5,R6のインピーダンスZmとの並列インピーダンス)が、周波数によらず、同軸ケーブル20の特性インピーダンスZ0に整合しているので、先端部10の入力インピーダンス(プローブ全体の入力インピーダンス)を大きくとれ、広帯域な周波数特性、高入力インピーダンス、同軸ケーブル20のケーブル長の影響をうけない。
さらに、アンプ部30の反転増幅回路の電圧ゲインによって、先端部10のゲインの周波数特性を補償するので、広帯域な周波数特性を得られる。
その上、反転増幅回路にコンデンサC2,C3を設けて信号V2の直流成分を分離し、バイアス回路でオペアンプA1に入力バイアス電流を供給するので、オペアンプA1の入力バイアス電流による直流オフセット誤差の影響を受けない。これにより、プローブ全体として良好な直流特性も得られる。
例えば、市販の1[GHz]程度の帯域を持った安価な電流帰還型のオペアンプICを使って,数百[MHz]の帯域を持ったプローブを容易に実現できる。そして、プローブとしての入力インピーダンスは、上記の実施例の通り約100[kΩ]//3[pf]程度を実現可能である。
また,電流帰還型で設計されたオペアンプA1は数十[μA]のバイアス電流を持つ。例えば、仕様上、40[μA]の入力バイアス電流を持つようなオペアンプA1で,実施例で一例として挙げた入力インピーダンスが100[kΩ]になるような回路設計をした場合、入力換算のオフセットとして100[kΩ]×40[μA]=4[V]もの直流オフセット電圧誤差を生じてしまう。
しかしながら、図1に示すような本発明による回路を用いれば直流特性(入力バイアス電流、直流オフセット誤差等)はアンプ2の特性に依存する。有限ゲインで低域周波数特性となるアンプA2は、オペアンプを用いた回路で作成され、ICとして市販されている。そして、このような市販品のアンプA2を構成するのに用いられるオペアンプのバイアス電流は、例えば、一般的に1[pA]程度であり、アンプA2による影響は実用上、無視できる。
[第2の実施例]
図10は、本発明の第2の実施例を示した構成図である。ここで、図1と同一のものには同一符号を付し説明を省略する。図10において、アンプA2の代わりにオペアンプA3,抵抗R8,コンデンサC4が設けられる。
オペアンプA3は、正入力端子が、抵抗R5と抵抗R6との接続点に接続され、出力端子が抵抗R7を介してオペアアンプA1の負入力端子に接続される。コンデンサC4は、オペアンプA3の負入力端子と出力端子との間に設けられる。抵抗R8は、オペアンプA3の負入力端子と共通電位GND2との間に設けられる。すなわち、オペアンプA3,抵抗R8,コンデンサC4は比例積分特性をもつ回路である。
抵抗R8とコンデンサC4は、入力バイアス電流用のループの開ループゲインが1になる周波数ωoにおいて、(コンデンサC4のインピーダンス)<<(抵抗R8のインピーダンス)となる関係を有する。すなわち、周波数ωoよりも高域では、オペアンプA3は、単なる電圧フォロアであり、オペアンプA3での位相遅れが生じない。
このような装置の動作を説明する。図1と異なる点を主に説明する。
直流の入力バイアス電流のループは、概ね、オペアンプA3の出力端子からの出力が、抵抗R7を介して直流の入力バイアス電流Ir7としてオペアンプA1に入力される。そして、オペアンプA1の出力信号Voutが、抵抗R6,R5によって分圧され、オペアンプA3に入力される。
ここで、オペアンプA1は、コンデンサC2,抵抗R7による積分特性が生じ、位相シフトが存在する。しかしながら、開ループゲインが1になる周波数ωoにおいて、オペアンプA3が比例動作(電圧フォロア回路なため)となり、オペアンプA3で新たな位相シフトを生じないので、直流の入力バイアス電流のループ全体で位相余有(余裕)を確保することができる。
このように、オペアンプA3を用いて比例積分特性を持つ回路にするので、オペアンプA3の直流ゲインを大きく取れると共に、オペアンプA1の直流特性(オペアンプA1のゲイン不足、入力バイアス電流誤差、入力オフセット電圧誤差等)を実用上無視させるところまで抑えられる。また、アンプ部30のゲインが積分特性に遷移する周波数(ωi=ω1=1/(R3・C3))で、オペアンプA3のゲインが過大にならないように抵抗R8,コンデンサC4によって積分特性を持たせる共に、比例動作によって、直流の入力バイアス電流のループを安定させることができる。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下に示すようなものでもよい。
図1、図10に示す装置において、先端部10を、コンデンサC1と抵抗R2との並列回路に、抵抗R1を直列にした2端子回路網とする構成を示したが、抵抗R1とコンデンサC1との直列回路に、抵抗R2を並列にした2端子回路網としてもよい。
また、図1、図10に示す装置において、アンプ部30の入力端子とオペアンプA1の負入力端子間に、抵抗R3,コンデンサC3の順番で接続する構成を示したが、コンデンサC3,抵抗R3の順番でもよい。
同様に、図1、図10に示す装置において、オペアンプA1の出力端子と負入力端子間に、コンデンサC2,抵抗R4の順番で接続する構成を示したが、抵抗R4,コンデンサC2の順番でもよい。
最後に各部10〜30の基本的な部分の要点、プローブ全体の要点をまとめる。
本プローブは、例えば、オシロスコープ,ロジックアナライザ、スペクトラムアナライザ等の波形測定装置への入力に使用されるものであり、先端部、ケーブル部、アンプ部の3つの部分で構成される。
まず、先端部についてまとめる。
先端部は、コンデンサC1と抵抗R2並列回路に、抵抗R1を直列にした2端子回路網で構成される。そして、2端子回路網の一方の端子を被測定対象に接続し、他方の端子をケーブル部に接続する。そして、先端部は、入力信号の入力電圧を2端子回路網インピーダンスとケーブル部の特性インピーダンスZ0とで分圧して出力する。この分圧比には伝達ゼロと伝達極が,実軸上の負の領域に1個ずつ存在し、その周波数(の絶対値)は伝達ゼロの周波数よりも伝達極の周波数の方が十分に高い。
続いて、ケーブル部についてまとめる。
ケーブル部は、同軸ケーブルのような不平衡伝送線路であり、特性インピーダンスZ0が定義される。また、ケーブル部は、信号線とシールド線とがあり、それぞれ入力側のポートと出力側のポートがある。すなわち、信号線の一方(入力側)のポート(信号側)は、先端部の2端子回路網に接続され、シールド線の一方のポート(基準電位側)は、先端部の基準電位であり,被測定対象の基準電位に接続される。そして、信号線の他方(出力側)のポート(信号側)は、アンプ部の入力端子に接続され、シールド線の他方のポート(基準電位側)は、アンプ部の基準電位に接続される。このような接続によって、先端部からの信号をアンプ部に伝送する。
続いて、アンプ部についてまとめる。
アンプ部は、ケーブル部からの信号を受ける入力端子と,後段の波形測定装置装置に信号を出力するための出力端子を有し、オペアンプを用いた反転増幅回路と,アンプ部の入力端子、出力端子間に挿入された直列の抵抗と,オペアンプに入力バイアス電流を与えるバイアス回路(アンプ部のうち入力抵抗、入力コンデンサ、帰還抵抗、帰還コンデンサを除いた回路)で構成される。
反転増幅回路についてまとめる。
反転増幅回路の入力側は、アンプ部の入力端子に接続され,反転増幅回路の出力側はアンプ部の出力端子に接続される。そして、反転増幅回路の入力側インピーダンスZiは、アンプ部30の入力端子とオペアンプの負入力端子の間に直列に接続された入力抵抗R3と入力コンデンサC3の直列回路でつくられる。なお、入力抵抗は、ケーブル部の特性インピーダンスZ0に一致させる。また、反転増幅回路の帰還側インピーダンスZfは、オペアンプbの出力端子と負入力端子の間に直列に接続された帰還抵抗R4と帰還コンデンサC2の直列回路でつくられる。
ここで、アンプ部の直流ゲインは(−C3/C2)であり、十分に大きな値(絶対値で、500〜1000程度)となるコンデンサC3,C2で構成される。また、アンプ部のゲインは(−Zi/Zf)であり,伝達極と伝達ゼロが,実軸上の負の領域に1つずつある。そして、アンプ部の伝達極の周波数を、先端部の伝達ゼロの周波数に一致させる。さらに、アンプ部の伝達ゼロの周波数を,先端部の伝達極の周波数に一致させる。なお、アンプ部の伝達極の周波数(の絶対値)よりもアンプ部の伝達ゼロの周波数(の絶対値)の方が十分に高い。
アンプ部の入力端子、出力端子間に挿入された抵抗についてまとめる。
抵抗R5、R6の直列回路で構成される。なお、反転増幅回路の入力側(アンプ部の入力端子)に接続する抵抗をR5とし、反転増幅回路の出力側(アンプ部の出力端子)に接続される抵抗をR6とする。ここで、抵抗R5の抵抗値は、ケーブル部の特性インピーダンスZ0に一致させる。抵抗R6の抵抗値は、(R6/R5)=(C3/C2)を満たす抵抗値にする。なお、上述の(C3/C2)にあわせ、抵抗R6の抵抗値は、抵抗R5に対して大きな値にする(R6/R5=500〜1000程度)。
バイアス回路についてまとめる。
抵抗R5と抵抗R6との接続点の信号V3の電圧は,反転増幅回路に直流誤差が無ければ0[V]になる誤差電圧である。従って,この信号V3の電圧を増幅して,電圧に対応した電流Ir7を,反転増幅回路の仮想接地点に与えて,オペアンプA1の入力バイアス電流そのものを制御する。この仮想接地点に与える電流Ir7は,反転増幅回路の伝達極の周波数よりも高いときには,反転増幅回路の入力インピーダンスZiを流れる電流の絶対値よりも小さくする。
また、バイアス回路には低域通過特性を持たせるとよい。さらに、バイアス回路には比例積分(PI制御)回路を用いるとよい。
最後のプローブ全体についてまとめる。
アンプ部全体の入力インピーダンスは,抵抗R5,R6の直列抵抗が(ミラー効果により)反転増幅回路の増幅率の影響を受けたものと,反転増幅回路の入力インピーダンスZiの並列回路として求めらる。そして、上述した条件を満たせば、アンプ部全体の入力インピーダンスZamp(=R3=R5)は、周波数によらず、特性インピーダンスZ0に一致する。
このためケーブル部は,全帯域にわたりその特性インピーダンスZ0で整合終端されるので、その伝送特性は周波数及びケーブル部の伝送路の長さによらない。このとき先端部から見込んだケーブル部のインピーダンスはZ0である。
先端部の伝達ゼロと伝達極は、それぞれアンプ部の伝達極と伝達ゼロで打ち消されて、プローブ全体の周波数特性は平坦になる。アンプ部の反転増幅回路に直流特性の悪い(オフセット電圧が大きい,入力バイアス電流の大きい)オペアンプを適用したときにおいても,これによる誤差がバイアス回路によって補正されて(アンプA2,オペアンプA3そのものが入力バイアス電流を出力),良好な直流特性を持ったプローブを実現できる。
本発明の第1の実施例を示した構成図である。 図1に示す装置の外観の一例を示した図である。 図1に示す装置の先端部の構成を示した図である。 図1に示す装置の先端部のゲインの周波数特性の一例を示した図である。 図1に示す装置のアンプ部の構成を示した図である。 図1に示す装置のアンプ部の基本回路(反転増幅回路)の構成を示した図である。 図1に示す装置のアンプ部のゲインの周波数特性の一例を示した図である。 図1に示す装置のアンプ部の整合終端回路の構成を示した図である。 図1に示す装置のバイアス回路の構成を示した図である。 本発明の第2の実施例を示した構成図である。 従来のプローブの構成図である。
符号の説明
10 先端部
20 同軸ケーブル(ケーブル部)
30 アンプ部
R1〜R8 抵抗
C1〜C4 コンデンサ
A1,A3 オペアンプ
A2 アンプ

Claims (6)

  1. 被測定対象の電気信号を波形測定装置に伝送する波形測定装置用のプローブにおいて、
    前記被測定対象に電気的に接続され、ゲインの周波数特性をもつ先端部と、
    この先端部からの電気信号を伝送するケーブル部と、
    このケーブル部からの電気信号を入力端子から入力し、前記先端部のゲインの周波数特性を補償して出力端子から前記波形測定装置に出力するアンプ部と
    を有し、前記アンプ部は、
    負入力端子への前記電気信号が直流的には絶縁され出力端子が前記アンプ部の出力端子に接続されるオペアンプを有する反転増幅回路と、
    前記アンプ部の入力端子と出力端子との間に直列に接続された第1、第2抵抗と、
    この直列に接続された第1、第2抵抗同士の接続点の電圧に基づいて、前記反転増幅回路のオペアンプの負入力端子に入力バイアス電流を出力するバイアス回路と
    を備えたことを特徴とするプローブ。
  2. 反転増幅回路のオペアンプは、
    前記アンプ部の入力端子とオペアンプの負入力端子との間に入力抵抗と入力コンデンサとが直列に接続され、
    オペアンプの出力端子とオペアンプの負入力端子との間に帰還抵抗と帰還コンデンサとが直列に接続されることを特徴とする請求項1記載のプローブ。
  3. 下記4個の関係式を満たすことを特徴とする請求項2記載のプローブ。
    ・前記ケーブル部の特性インピーダンス=前記入力抵抗の抵抗値=前記帰還抵抗の抵抗値
    ・前記出力端子側の第2抵抗の抵抗値/前記入力端子側の第1抵抗の抵抗値
    =前記入力コンデンサの容量値/前記帰還コンデンサの容量値
    ・前記帰還コンデンサの容量値<<前記入力コンデンサの容量値
    ・前記帰還コンデンサの容量値×(入力抵抗の抵抗値+帰還抵抗の抵抗値)
    <<前記入力コンデンサの容量値×前記入力抵抗の抵抗値
  4. オペアンプは、電流帰還型であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプローブ。
  5. バイアス回路は、前記アンプ部の周波数特性の伝達極の周波数よりも低域で通過特性を持つことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のプローブ。
  6. バイアス回路は、
    前記アンプ部の周波数特性の伝達極の周波数よりも低域で積分特性をもち、
    開ループゲインが1になる周波数よりも高域で比例動作することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のプローブ。
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