JP6809703B2 - D級電力増幅器 - Google Patents

D級電力増幅器 Download PDF

Info

Publication number
JP6809703B2
JP6809703B2 JP2016229877A JP2016229877A JP6809703B2 JP 6809703 B2 JP6809703 B2 JP 6809703B2 JP 2016229877 A JP2016229877 A JP 2016229877A JP 2016229877 A JP2016229877 A JP 2016229877A JP 6809703 B2 JP6809703 B2 JP 6809703B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
class
power amplifier
output
preamplifier
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016229877A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018088575A (ja
Inventor
近藤 光
光 近藤
Original Assignee
協同電子エンジニアリング株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 協同電子エンジニアリング株式会社 filed Critical 協同電子エンジニアリング株式会社
Priority to JP2016229877A priority Critical patent/JP6809703B2/ja
Publication of JP2018088575A publication Critical patent/JP2018088575A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6809703B2 publication Critical patent/JP6809703B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Amplifiers (AREA)

Description

本発明は、オーディオ周波数帯域(20〜20kHz)の電気信号を増幅する自励発振型のD級電力増幅器、および、前記電力増幅器を用いる電力増幅装置に関する。
増幅誤差を低減し、高品質オーディオ出力を得るために、その出力をフィードバックするシステム構成が普及し、一般化している。その細部についてみると、フィードバックシステムを構成するにも2つの方法がある。
(方法1)
方法1は図7に示されるように、オーディオ入力信号11をD級電力増幅器13に入力し、D級電力増幅器13によりD級電力増幅し、D級電力増幅器13の出口から抵抗15(Rf)を介して、D級電力増幅器13にフィードバックする構成となっている。D級電力増幅器13でD級増幅されたオーディオ信号は、インダクタ16とコンデンサ17で構成されるローパスフィルタに入力し、前記ローパスフィルタを経て、スピーカZLからオーディオ出力信号12として出力される。
(方法2)
方法2は図8に示されるように、オーディオ入力信号21をD級電力増幅器23に入力し、D級電力増幅器23によりD級電力増幅し、D級電力増幅器23の出力を、インダクタ26とコンデンサ27で構成されるローパスフィルタに入力し、前記ローパスフィルタの出力からフィードバックする構成となっている。ローパスフィルタの出口すなわち負荷となるスピーカZLのポイントで、フィードバックの効果があり、特性がある程度改善される。特許文献1を参照。
特開昭61−21007号公報
上述の2つの方法は、どちらも一般化しているが、高品質オーディオ特性というには、不十分な点がある。それは、オーディオ周波数帯域の高域部の位相特性である。
(方法1)
図9は図7に示されるD級電力増幅装置のゲイン・位相周波数特性の一例である。ローパスフィルタの入口のポイントでは、十分にフィードバックの効果があり、特性が改善される。しかし、負荷となるスピーカZLへは、ローパスフィルタを介して信号が供給されるため、ローパスフィルタの特性の影響を避けることができない。
ローパスフィルタのカットオフ周波数は、D級電力増幅器の高周波スイッチング波形を十分に減衰させるために、そのスイッチング周波数(400kHz程度)の、1/10程度(30kHz〜50kHz)の周波数に設定される。その結果、ゲイン周波数特性は、オーディオ周波数全域でほぼフラットにできる。しかし、位相特性は、数kHzから遅れが目立ち始め、20kHzでは、35度以上の遅れとなる。これでは、高品質なオーディオ信号波形を得るのに十分とは言えない。
(方法2)
図10は図8のD級電力増幅装置のゲイン・位相周波数特性の一例である。この場合、フィードバックループにLCローパスフィルタが含まれる。ローパスフィルタの位相遅れによって発生する、望ましくない低い周波数(LCローパスフィルタのカットオフ周波数より少し高い周波数)での発振を避ける必要がある。このため、図8のコンデンサ29(Cc),抵抗20(Rc)の直列回路によってローパスフィルタの位相遅れを補償し、位相が180度遅れる周波数を所定の高い周波数(400kHz前後)にシフトし、高周波発振(自励発振)をさせる。
したがって、フィードバックの抵抗(図8の抵抗25(Rf))に並列にコンデンサ29(Cc),抵抗20(Rc)の直列回路が接続される結果として、このシステムの周波数特性が、このコンデンサ29(Cc),抵抗20(Rc)の直列回路のインピーダンス周波数特性の影響を大きく受けることになる。しかも、このコンデンサ29(Cc),抵抗20(Rc)による位相補償回路の定数は、ローパスフィルタのカットオフ周波数より少し高い周波数で位相が進むような定数とすることが必要であり、ローパスフィルタのカットオフ周波数に無関係には定めることはできない。
その結果、図8に示される回路構成の周波数特性は、ローパスフィルタそのものよりは少し広帯域化され、ゲインの周波数特性はオーディオ周波数全域でほぼフラットにできるが、位相特性は、図7に示される回路構成と比べれば、ある程度の改善(20kHzで20度程度の遅れ)があるものの、やはり、高品質なオーディオ信号波形を得るのに十分とは言えないもの(図10を参照)となる。
そこで、本発明の目的は、上記のオーディオ周波数帯域の高域での位相遅れをゼロに近づけ、高品質なD級オーディオ電力増幅器を、より簡単な回路構成、ローコストで提供することにある。
上記の従来技術の問題点は、ローパスフィルタの位相周波数特性をフィードバック回路網の特性で補償したことに起因するものである。したがって、本発明は、フィードバック回路網には周波数特性を持たせないで、D級オーディオ電力増幅器内に前記周波数特性と同等の機能を有する補償回路を構成することにより、上記問題点を解決する。
そして、本発明の一実施形態のD級電力増幅器は、信号入力端からのオーディオ入力信号を電力増幅してパルス幅変調信号を出力するD級電力増幅器と、前記D級電力増幅器から出力された前記パルス幅変調信号を復調して出力するインダクタとコンデンサを含むローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力から前記D級電力増幅器の入力へ帰還をかける第1帰還回路と、を備え、前記信号入力端に入力されるオーディオ入力信号の電力増幅を行う電力増幅装置に用いられる前記D級電力増幅器であって、前記D級電力増幅器は、前記オーディオ入力信号を入力する前置増幅器と、前記前置増幅器からの出力信号によりD級動作を行うスイッチング回路と、前記前置増幅器の出力から前記D級電力増幅器の入力であるところの前記前置増幅器の入力へ帰還をかける第2帰還回路と、を備えたことを特徴とするD級電力増幅器である。
他の実施形態のD級電力増幅器は、前記前置増幅器と前記スイッチング回路の間に、抵抗とコンデンサから構成される位相進み回路を備え、前記第2帰還回路は抵抗からなることを特徴とする。
他の実施形態のD級電力増幅器において、前記第2帰還回路は、前記前置増幅器の入力端子および出力端子に接続される枝は共に抵抗からなり、接地される枝は抵抗とコンデンサの直列回路とからなるT型回路構造を備えたことを特徴とする。
他の実施形態のD級電力増幅器において、前記第2帰還回路は、前記前置増幅器の入力端子に接続される枝は抵抗とコンデンサの直列回路と抵抗の並列回路からなり、前記前置増幅器の出力端子に接続される枝は抵抗からなり、接地される枝は抵抗とコンデンサの直列回路からなるT型回路構造を備えたことを特徴とする。
他の実施形態のD級電力増幅器において、前記第2帰還回路は、前記前置増幅器の出力端子と第1節点とを抵抗で接続し、第1節点を抵抗とコンデンサの直列回路を介して接地し、前記前置増幅器の入力端子と第2節点とを抵抗で接続し、前記第1節点と前記第2節点とを、2つのコンデンサと1つの抵抗で構成したハイパス形T型回路を抵抗でブリッジした回路で接続した回路構造を備えたことを特徴とする。
そして、上記の何れか一つの実施形態のD級電力増幅器と、前記D級電力増幅器から出力された前記パルス幅変調信号を復調して出力するインダクタとコンデンサを含むローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力から前記D級電力増幅器の入力へ帰還をかける第1帰還回路と、を備えたオーディオ入力信号の電力増幅を行う電力増幅装置を構成できる。
本発明により、上記のオーディオ周波数帯域の高域での位相遅れをゼロに近づけ、高品質なD級オーディオ電力増幅器を、より簡単な回路構成、ローコストで提供できる。
本発明によるD級電力増幅装置の第1の実施形態を説明する図である。 本発明によるD級電力増幅装置の第2の実施形態を説明する図である。 本発明によるD級電力増幅装置の第3の実施形態を説明する図である。 本発明によるD級電力増幅装置の第4の実施形態を説明する図である。 スイッチング回路の基本構成を示す図である。 本発明による、D級電力増幅装置のゲイン・位相周波数特性の一例を示す図である。 従来のD級電力増幅装置の一例を示す図である。 従来のD級電力増幅装置の一例を示す図である。 図7のD級電力増幅装置のゲイン・位相周波数特性の一例を示す図である。 図8のD級電力増幅装置のゲイン・位相周波数特性の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態1〜4を図面と共に説明する。図1は実施形態1、図2は実施形態2、図3は実施形態3、図4は実施形態4を説明する図である。まず、図1〜図4に共通する構成を説明する。
前置増幅器(512,601,701,801)は、各図面に共通で、同じ特性をもつ前置増幅器である。帯域幅が10MHz以上の高速OPアンプと言われるものであれば前置増幅器として用いることができる。
513,602,702,802の符号で示されるものは、D級動作を行うスイッチング回路である。図5はその内部の基本構成を示す図である。スイッチング回路513,602,702,802の入力信号は、コンパレータ91によって、レベルの正負が判別され出力される。その出力は、所定の信号処理に伴う遅延回路92によりディレイタイム(100〜200ns程度)が付加されて、スイッチ部93を制御する。直列に接続されたスイッチは制御信号Viに従って交互にON・OFFすることにより正(+Vcc)または負(−Vcc)の電圧を出力する。この機能を有する回路ブロックは、一般的なもので容易に入手できるものである。
(実施形態1)
図1は本発明によるD級電力増幅装置の第1の実施形態を説明する図である。D級電力増幅器33は、前置増幅器512、スイッチング回路513を備えている。D級電力増幅器33は、オーディオ入力信号501を入力しパルス幅変調信号を出力する。D級電力増幅器33の出力信号であるパルス幅変調信号は、インダクタ510とコンデンサ511で構成されるLCローパスフィルタを介してスピーカZLに入力する。スピーカZLからオーディオ出力信号502が出力される。
図1に示す本発明の実施形態は、インダクタ510とコンデンサ511で構成されるLCローパスフィルタとスピーカZLの間から、D級電力増幅器33の入力(つまり、前置増幅器512の負の入力端)へ帰還する抵抗505からなるフィードバック回路を備えている。このフィードバック回路を第1帰還回路という。
オーディオ入力信号501は、D級電力増幅器33の前置増幅器512の信号入力端(正入力端)に入力される。D級電力増幅器33において、前置増幅器512の出力とスイッチング回路513の間に、抵抗506,507,508、コンデンサ509による、図8に示されるフィードバック回路網と同等の特性を有する位相進み回路を挿入する。これにより、図8に示される回路構成と同等のループ特性を実現できる。なお、この抵抗504を含む回路を第2帰還回路という。
そして、全体としてのオーディオ周波数帯域のゲイン周波数特性は、ほぼ(抵抗503+抵抗505)/抵抗503で決まることから、周波数に関係する要素であるインダクタとコンデンサを含まないので、問題となる位相遅れが改善される。しかし、理論的には実現可能であるが、実際には、抵抗507と抵抗508による信号電圧分割による減衰分を補うために、前置増幅器512には、大きな出力振幅が要求される。
(実施形態2)
図2は本発明によるD級電力増幅装置の第2の実施形態を説明する図である。D級電力増幅器43は、前置増幅器601、スイッチング回路602を備えている。D級電力増幅器43は、オーディオ入力信号61を入力しパルス幅変調信号を出力する。オーディオ入力信号61が、D級電力増幅器43の前置増幅器601の正の信号入力端に入力される。
D級電力増幅器43の出力信号であるパルス幅変調信号は、インダクタ65とコンデンサ60で構成されるLCローパスフィルタを介してスピーカZLに入力する。スピーカZLからオーディオ出力信号62が出力される。
図2に示す本発明の実施形態は、インダクタ65とコンデンサ60で構成されるフィルタとスピーカZLの間から、D級電力増幅器43の入力(つまり、前置増幅器601の負の入力端)へ帰還する抵抗68からなるフィードバック回路を備えている。このフィードバック回路を第1帰還回路という。
オーディオ入力信号61が、D級電力増幅器43の前置増幅器601に入力される。D級電力増幅器43において、前置増幅器601には、抵抗64,66,69とコンデンサ67によって、部分的なフィードバック回路が構成されている。このフィードバック回路を第2帰還回路という。
第2帰還回路は、前置増幅器601の入力端子に接続される枝は抵抗64からなり、前置増幅器601の出力端子に接続される枝は抵抗66からなり、接地される枝は抵抗69とコンデンサ67の直列回路からなるT型回路構造を備えている。
前置増幅器601には、抵抗66、コンデンサ67等による遅れ位相回路網になって、部分的なフィードバックがかかっている。その結果、前置増幅器601の入力端子の出力端子までの周波数特性は、主として抵抗66とコンデンサ67により決まる周波数から、周波数の増加に伴いゲインが上昇し同時に位相が進む。そして、抵抗69により、ゲインは一定値に近づき、位相は元に戻る特性となる。
この回路は、図1に示す回路が持つ信号の減衰がないので、前置増幅器601に、過大な出力振幅が要求されることはない。また、この回路の位相進み特性で、インダクタ65とコンデンサ60で構成されるローパスフィルタの位相遅れを補償することにより、ローパスフィルタを含むフィードバックループの位相遅れが180度になる周波数を、400kHz前後にまでシフトする。
その結果、400kHz前後で自励発振することにより、この発振矩形波がローパスフィルタ、前置増幅器601を通過して減衰し、正弦波に近い波形になった信号が、オーディオ入力信号61のオーディオ信号とともに、スイッチング回路602に入力されることにより、PWM変調されて出力され、LCローパスフィルタ(65,60)を通してオーディオ信号が復調、出力されるというD級電力増幅器が得られる。
この増幅器のオーディオ周波数帯域ゲインは、ほぼ(抵抗63+抵抗68)/抵抗63で決まり、周波数に関係する要素を含まないので、問題となる位相遅れが改善される。その一例として図6のような特性が得られ、オーディオ周波数帯域における位相遅れは無視できる程度となる。
(実施形態3)
図3は本発明によるD級電力増幅装置の第3の実施形態を説明する図である。D級電力増幅器53は、前置増幅器701、スイッチング回路702を備えている。D級電力増幅器53は、オーディオ入力信号703を入力しパルス幅変調信号を出力する。オーディオ入力信号703が、D級電力増幅器53の前置増幅器701の正の信号入力端に入力される。
図3に示す本発明の実施形態は、インダクタ713とコンデンサ714で構成されるフィルタとスピーカZLの間から、D級電力増幅器53の入力(つまり、前置増幅器701の負の入力端)へ帰還する抵抗712からなるフィードバック回路を備えている。このフィードバック回路を第1帰還回路という。
オーディオ入力信号703が、D級電力増幅53の前置増幅器701に入力される。前置増幅器701には、図2と同様に抵抗とコンデンサによる回路網によって、部分的なフィードバック回路が構成されている。この回路の周波数特性も、主として抵抗710とコンデンサ709により決まる周波数から、周波数の増加に伴いゲインが上昇し同時に位相が進む。
そして、抵抗711により、ゲインは一定値に近づき、位相は元に戻る特性となる。この位相進み特性で、インダクタ713とコンデンサ714で構成されるLCローパスフィルタの位相遅れを補償することにより、ローパスフィルタを含むフィードバックループの位相遅れが180度になる周波数が、400kHz前後にまでシフトする。このフィードバックループを第2帰還回路という。
第2帰還回路は、実施形態2の第2帰還回路において、前置増幅器601の入力端子に接続される枝を、抵抗706とコンデンサ707の直列回路と抵抗708の並列回路に置き換えている。
第2帰還回路において、抵抗706とコンデンサ707を直列に接続した回路を抵抗708に並列となるように接続している。実施形態2の図2に示す回路構成との相違点は、抵抗706,708とコンデンサ707と図2の回路の抵抗64との機能差である。
図3においては、オーディオ周波数帯域の低域でのループゲインを十分に大きくし、電源電圧変動などに対してその影響を低減するフィードバック量を確保することを狙っている。したがって、抵抗、コンデンサの定数は、抵抗710とコンデンサ709による位相補償帯域においては、図2と同等の回路動作となるように定めることが必要となる。
すなわち、上記の位相補償帯域においては、コンデンサ707はほぼ短絡とみなせるような容量にする。(ωC707・R706>>1)抵抗706は図2の抵抗64とほぼ同じ値である。抵抗708は、いくら大きくても良い。概略、この特性は、1次の積分回路のそれに近いものとなる。
この結果、得られる特性は、やはり図6のようなものとなり、オーディオ周波数帯域における位相遅れは無視できる程度となる。さらに、オーディオ周波数帯域の低域で、特性が大きく改善されていて、スピーカZLからオーディオ出力信号704として高品質オーディオ出力が得られる。
(実施形態4)
図4は本発明によるD級電力増幅装置の第4の実施形態を説明する図である。D級電力増幅器73は、前置増幅器801、スイッチング回路802を備えている。D級電力増幅器73は、オーディオ入力信号803を入力しパルス幅変調信号を出力する。
図4に示す本発明の実施形態は、インダクタ815とコンデンサ816で構成されるLCローパスフィルタとスピーカZLの間から、D級電力増幅器73の入力(つまり、前置増幅器801の負の入力端)へ帰還する抵抗810からなるフィードバック回路を備えている。このフィードバック回路を第1帰還回路という。
オーディオ入力信号803が、D級電力増幅器73の前置増幅器801の正の信号入力端に入力する。前置増幅器801には、図2と同様に抵抗とコンデンサによる回路網によって、部分的なフィードバック回路が構成されている。この回路の周波数特性も、主として抵抗812とコンデンサ813により決まる周波数から、周波数の増加に伴いゲインが上昇し同時に位相が進む。
そして、抵抗814により、ゲインは一定値に近づき、位相は元に戻る特性となる。この位相進み特性で、ローパスフィルタ(815,816)の位相遅れを補償することにより、ローパスフィルタを含むフィードバックループの位相遅れが180度になる周波数を、400kHz前後にまでシフトする。このフィードバックループを第2帰還回路という。
第2帰還回路は、実施形態2の第2帰還回路において、コンデンサ2個、抵抗1個で構成された、ハイパス形T型回路を抵抗でブリッジしたもので置き換え、抵抗を介して前置増幅器801の入力端子に帰還する構造となっている。換言すると、第2帰還回路は、前置増幅器801の出力端子と第1節点821とを抵抗812で接続し、第1節点821を抵抗814とコンデンサ813の直列回路を介して接地し、前置増幅器801の入力端子と第2節点822とを抵抗806で接続し、第1節点821と第2節点822とを、2つのコンデンサ808,811と1つの抵抗809で構成したハイパス形T型回路を抵抗807で架橋した回路で接続した回路構造を備えている。
実施形態4のフィードバックループでは、コンデンサ808とコンデンサ811とを直列に接続した回路に、抵抗807が並列になるように接続している。なお、図2との相違点は、抵抗(806,807,809)とコンデンサ(808,811)と図2の抵抗64との機能差である。
図4においては、オーディオ周波数帯域の中低域でのループゲインを十分に大きくし、電源電圧変動などに対してその影響を低減するフィードバック量を確保することを狙っている。したがって、抵抗、コンデンサの定数は、抵抗812とコンデンサ813による位相補償帯域においては、図2と同等の回路動作となるように定めることが必要となる。すなわち、この帯域においては、コンデンサ(808、811)は、ほぼ短絡とみなせるような容量にする。(ωC808・R806>>1、ωC811・R806>>1)
抵抗806は、図2の抵抗64とほぼ同じ値である。抵抗807は、いくら大きくても良い。抵抗809は、概略、2次の積分回路のそれに近いものとするためのものであり、その特性が上記の位相補償帯域に影響しないように決める。この結果、得られる特性は、やはり図6のようなものとなり、オーディオ周波数帯域における位相遅れは無視できる程度となる。さらに、オーディオ周波数帯域の中低域で、特性が大きく改善されていて、スピーカZLからオーディオ出力信号804として、高品質オーディオ出力が得られる。
13,23,33,43,53,73 D級電力増幅器
11,21,501,61,703,803 オーディオ入力信号
12,22,502,62,704,804 オーディオ出力信号
512,601,701,801 前置増幅器
513,602,702,802 スイッチング回路
14,15,20,24,63,64,66,68,69,503,504,505,506,507,508,706,708,710,711,712,805,806,807,809,810,812 814 抵抗
16,26,510,65,713,815 インダクタ
17,27,29,60,67,509,511,707,711,714,816 コンデンサ
821 第1節点
822 第2節点
91 コンパレータ
92 遅延回路
93 スイッチ部
Vi 制御信号
ZL スピーカ

Claims (5)

  1. 信号入力端からのオーディオ入力信号を電力増幅してパルス幅変調信号を出力するD級電力増幅器と、前記D級電力増幅器から出力された前記パルス幅変調信号を復調して出力するインダクタとコンデンサを含むローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力から前記D級電力増幅器の入力へ帰還をかける第1帰還回路と、を備え、前記信号入力端に入力されるオーディオ入力信号の電力増幅を行う電力増幅装置に用いられる前記D級電力増幅器であって、
    前記D級電力増幅器は、
    前記オーディオ入力信号を入力する前置増幅器と、
    前記前置増幅器からの出力信号によりD級動作を行う、コンパレータを含むスイッチング回路と、
    前記前置増幅器の出力から前記D級電力増幅器の入力であるところの前記前置増幅器の入力へ帰還をかける第2帰還回路と、
    前記前置増幅器と前記スイッチング回路の間に、抵抗とコンデンサから構成される位相進み回路を備え、
    前記第2帰還回路は抵抗からなる、
    D級電力増幅器。
  2. 信号入力端からのオーディオ入力信号を電力増幅してパルス幅変調信号を出力するD級電力増幅器と、前記D級電力増幅器から出力された前記パルス幅変調信号を復調して出力するインダクタとコンデンサを含むローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力から前記D級電力増幅器の入力へ帰還をかける第1帰還回路と、を備え、前記信号入力端に入力されるオーディオ入力信号の電力増幅を行う電力増幅装置に用いられる前記D級電力増幅器であって、
    前記D級電力増幅器は、
    前記オーディオ入力信号を入力する前置増幅器と、
    前記前置増幅器からの出力信号によりD級動作を行う、コンパレータを含むスイッチング回路と、
    前記前置増幅器の出力から前記D級電力増幅器の入力であるところの前記前置増幅器の入力へ帰還をかける第2帰還回路と、
    を備え、
    前記第2帰還回路は、前記前置増幅器の入力端子および出力端子に接続される枝は共に抵抗からなり、接地される枝は抵抗とコンデンサの直列回路とからなるT型回路構造を備えた、
    D級電力増幅器。
  3. 信号入力端からのオーディオ入力信号を電力増幅してパルス幅変調信号を出力するD級電力増幅器と、前記D級電力増幅器から出力された前記パルス幅変調信号を復調して出力するインダクタとコンデンサを含むローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力から前記D級電力増幅器の入力へ帰還をかける第1帰還回路と、を備え、前記信号入力端に入力されるオーディオ入力信号の電力増幅を行う電力増幅装置に用いられる前記D級電力増幅器であって、
    前記D級電力増幅器は、
    前記オーディオ入力信号を入力する前置増幅器と、
    前記前置増幅器からの出力信号によりD級動作を行う、コンパレータを含むスイッチング回路と、
    前記前置増幅器の出力から前記D級電力増幅器の入力であるところの前記前置増幅器の入力へ帰還をかける第2帰還回路と、
    を備え、
    前記第2帰還回路は、前記前置増幅器の入力端子に接続される枝は抵抗とコンデンサの直列回路と抵抗の並列回路からなり、前記前置増幅器の出力端子に接続される枝は抵抗からなり、接地される枝は抵抗とコンデンサの直列回路からなるT型回路構造を備えた、
    D級電力増幅器。
  4. 信号入力端からのオーディオ入力信号を電力増幅してパルス幅変調信号を出力するD級電力増幅器と、前記D級電力増幅器から出力された前記パルス幅変調信号を復調して出力するインダクタとコンデンサを含むローパスフィルタと、前記ローパスフィルタの出力から前記D級電力増幅器の入力へ帰還をかける第1帰還回路と、を備え、前記信号入力端に入力されるオーディオ入力信号の電力増幅を行う電力増幅装置に用いられる前記D級電力増幅器であって、
    前記D級電力増幅器は、
    前記オーディオ入力信号を入力する前置増幅器と、
    前記前置増幅器からの出力信号によりD級動作を行う、コンパレータを含むスイッチング回路と、
    前記前置増幅器の出力から前記D級電力増幅器の入力であるところの前記前置増幅器の入力へ帰還をかける第2帰還回路と、
    を備え、
    前記第2帰還回路は、前記前置増幅器の出力端子と第1節点とを抵抗で接続し、第1節点を抵抗とコンデンサの直列回路を介して接地し、前記前置増幅器の入力端子と第2節点とを抵抗で接続し、前記第1節点と前記第2節点とを、2つのコンデンサと1つの抵抗で構成したハイパス形T型回路を抵抗でブリッジした回路で接続した回路構造を備えた、
    D級電力増幅器。
  5. 前記請求項1〜4の何れか一つに記載の前記D級電力増幅器と、
    前記D級電力増幅器から出力された前記パルス幅変調信号を復調して出力するインダクタとコンデンサを含むローパスフィルタと、
    前記ローパスフィルタの出力から前記D級電力増幅器の入力へ帰還をかける第1帰還回路と、を備えたオーディオ入力信号の電力増幅を行う電力増幅装置。
JP2016229877A 2016-11-28 2016-11-28 D級電力増幅器 Active JP6809703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229877A JP6809703B2 (ja) 2016-11-28 2016-11-28 D級電力増幅器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229877A JP6809703B2 (ja) 2016-11-28 2016-11-28 D級電力増幅器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018088575A JP2018088575A (ja) 2018-06-07
JP6809703B2 true JP6809703B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=62492996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016229877A Active JP6809703B2 (ja) 2016-11-28 2016-11-28 D級電力増幅器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6809703B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022140946A (ja) * 2021-03-15 2022-09-29 株式会社Jvcケンウッド デジタルパワーアンプ、スピーカ駆動システム、及びスピーカ駆動方法
CN114615595B (zh) * 2022-03-09 2024-06-14 深圳市火火兔智慧科技有限公司 解决音频放大器自激振荡的电路

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5639606A (en) * 1979-09-07 1981-04-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd Self-excited type d-class amplifier
JPS57121308A (en) * 1981-01-21 1982-07-28 Hitachi Ltd Power amplifier
JP2007209038A (ja) * 2001-07-31 2007-08-16 Yamaha Corp 電力増幅回路
JP2005123949A (ja) * 2003-10-17 2005-05-12 Yamaha Corp D級増幅器
JP6651835B2 (ja) * 2015-03-13 2020-02-19 ヤマハ株式会社 電力増幅器
EP3068048B1 (en) * 2015-03-13 2020-01-29 Yamaha Corporation Power amplifier and input signal adjusting method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018088575A (ja) 2018-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8836447B2 (en) Tuner and front-end circuit thereof
US20180152167A1 (en) System and method for distortion limiting
JP6809703B2 (ja) D級電力増幅器
SE538866C2 (sv) Power amplifier
US20060067713A1 (en) Process and temperature-compensated transimpedance amplifier
US7548136B1 (en) Distortion reduction for variable capacitance devices
JP2011250084A (ja) ジャイレータ回路、広帯域増幅器及び無線通信装置
US8368461B2 (en) Second-order low-pass filter
US7391258B2 (en) Self-oscillating power circuit
EP1256166B1 (en) Active isolated-integrator low-pass filter with attenuation poles
US8120436B2 (en) System and method for implementing an oscillator
JP5383437B2 (ja) 増幅装置
WO2018061386A1 (ja) D級増幅器
JPH10145147A (ja) 低歪増幅回路
US20200412320A1 (en) An electronic filter apparatus
JP2003229791A (ja) イコライザ
JP6601710B2 (ja) 発振装置
WO2023228302A1 (ja) ドライバ回路
WO2022196443A1 (ja) D級増幅器
TWI415457B (zh) 追蹤濾波器及其校正裝置
KR100698583B1 (ko) 디지털 음향증폭기
US20220190787A1 (en) Preamplifying circuit
WO2014122738A1 (ja) 歪み補償回路
KR102151825B1 (ko) 신호부와 오프셋부가 결합된 부궤환회로
KR20220067126A (ko) 디지털 오디오 앰프의 노치필터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190927

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201201

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6809703

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250