JP2007277602A - 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電解コンデンサ電極用アルミニウム箔であって、Al:99.9質量%以上、Si:2〜100ppm、Fe:2〜100ppm、Cu:15〜150ppm、B:0.1〜5ppm、Pb:0.1〜3ppm、Nb及びTaの少なくとも1種:10〜100ppm、残部:不可避不純物からなることを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔に係る。
【選択図】なし
Description
1. 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔であって、Al:99.9質量%以上、Si:2〜100ppm、Fe:2〜100ppm、Cu:15〜150ppm、B:0.1〜5ppm、Pb:0.1〜3ppm、Nb及びTaの少なくとも1種:10〜100ppm、残部:不可避不純物からなることを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
2. Nb及びTaの少なくとも1種が30〜70ppmである、前記項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
3. Bが0.1〜2ppmである、前記項1又は2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
4. 前記項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム箔から得られる電解コンデンサ電極。
5. Al:99.9質量%以上、Si:2〜100ppm、Fe:2〜100ppm、Cu:15〜150ppm、B:0.1〜5ppm、Pb:0.1〜3ppm、Nb及びTaの少なくとも1種:10〜100ppm、残部:不可避不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金。
6. Nb及びTaの少なくとも1種が30〜70ppmである、前記項5に記載のアルミニウム合金。
7. Bが0.1〜2ppmである、前記項5又は6に記載のアルミニウム合金。
8. 電解コンデンサ電極用として用いる、前記項5〜7のいずれかに記載のアルミニウム合金。
本発明の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔(本発明Al箔)は、電解コンデンサ電極用アルミニウム箔であって、Al:99.9質量%以上、Si:2〜100ppm、Fe:2〜100ppm、Cu:15〜150ppm、B:0.1〜5ppm、Pb:0.1〜3ppm、Nb及びTaの少なくとも1種:10〜100ppm、残部:不可避不純物からなることを特徴とする。以下、それぞれの成分について説明する。なお、本明細書中の「ppm」は、「質量ppm」の意である。
本発明Al箔は、アルミニウムが99.9質量%以上、好ましくは99.93質量%以上である。本発明におけるアルミニウム箔は、このような不純物元素を調整し、有意元素を添加配合したアルミニウム合金から成る。このようなアルミニウム合金(スラブ)も本発明に包含される。
本発明Al箔におけるSi及びFeは、いずれも2〜100ppm、好ましくは5〜50ppmとする。Si又はFeの少なくとも一方が100ppmを超える場合は、これらを含む金属間化合物が晶出又は析出し、(100)面が箔のエッチング面に対して平行となるように再結晶化することが妨げられる傾向にある。また、Si又はFeの少なくとも一方が2ppm未満となると、粗大結晶粒が発生しやすくなる。
本発明Al箔におけるCuは、通常15〜150ppm程度、好ましくは25〜100ppm含まれる。Cuは、二次エッチングで径を拡大させる時に有効な成分であるが、その含有量が15ppm未満の場合は二次エッチングにおける初期ピット拡大効果が低下する。また、150ppmを超える場合は、二次エッチング中の溶解が激しくなり、初期ピット拡大後のトンネル形状が崩れ、対投影面積比としてエッチング面を大きく拡大することができなくなる結果、静電容量の向上が望めなくなる。
本発明Al箔において、Bは、通常0.1〜5ppm程度、好ましくは0.1〜2ppm含まれる。また、Pbは、通常0.1〜3ppm程度、好ましくは0.3〜1.5ppm含まれる。B及びPbの含有量がそれぞれ0.1ppm未満の場合は、初期ピットの開始点が十分でなく、静電容量の高いアルミニウム箔が得られない。また、B及びPbの含有量がそれぞれ5ppm及び3ppmを超える場合は、初期ピット開始点が過剰となり、初期ピット拡大後のトンネル形状が崩れ、対投影面積比としてエッチング面を拡大することができなくなる結果、静電容量の向上を図れなくなる。
本発明Al箔において、Nb及びTaの少なくとも1種が通常10〜100ppm、好ましくは21〜80ppm、より好ましくは30〜70ppm、最も好ましくは50〜70ppmである。これらの成分は、一次エッチングで初期ピットを開始点からトンネル状に進行させる時に有効な元素である。上記含有量が10ppm未満になると、初期ピットの開始点が過剰となり、初期ピット拡大後のトンネル形状が崩れ、対投影面積比としてエッチング面を大きくは拡大できなくなり、静電容量の高いアルミニウム箔が得られない。また、上記含有量が100ppmを超える場合は、二次エッチング中の溶解が激しくなり、初期ピット拡大後のトンネル形状が崩れ、対投影面積比としてエッチング面を拡大できなくなり、静電容量の高いアルミニウム箔が得られない。
その他の不純物としてのMn、Mg、Cr、Zn及びV等は、それぞれ100ppm以下であれば良い。
アルミニウム箔の厚みは限定的ではないが、一般的に50〜200μm、特に70〜150μmとすることが好ましい。同じ表面積であっても箔厚が大きくなると、アルミニウム箔単位重量あたりの静電容量は低くなることがある。200μmを超える箔厚は、最近の電解コンデンサ小型化の要求に反するものである。一方、箔厚が50μm未満では、エッチング後の強度が使用に耐えないまでに低下するおそれがある。
本発明のアルミニウム箔は、組成を上記組成に設定するほかは、硬質箔又は軟質箔のいずれかを問わず、公知の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔の製法に従って製造することができる。
一次エッチング処理で使用するエッチング液は限定的でなく、例えば塩酸、硫酸、燐酸、硝酸等を含有する酸水溶液等の公知のエッチング液を使用することができる。エッチング液の濃度は、特に限定されないが、通常は1〜8モル/L、好ましくは3〜5モル/Lとなるように設定すれば良い。エッチング液の温度は、特に制限されないが、好ましい液温度は65〜85℃である。液温度が高くなれば反応が促進されて好ましいが、高温になり過ぎると反応が速すぎて箔表面の溶解が激しく、均一な初期トンネルピットを形成し難くなる。
二次エッチングは、主として一次エッチングで穿孔されたエッチングピット径を拡大するために実施されるものである。
化成処理では、エッチング処理によりピットを形成して表面積を増大させたアルミニウム箔に陽極酸化皮膜を形成する。具体的には、このアルミニウム箔を陽極とした化成処理を施し、陽極酸化皮膜を形成する。
Al箔の組成は発光分光分析装置を用いて行った。ただし、Pbの組成は湿式化学分析で行った。また、表1中に表示した以外の元素の含有量は安定して微量であったので、Al含有量(%)は100%から表示の元素含有量の合計値を減じた値とした。
試料の静電容量は、次に示す条件でエッチング処理し、ホウ酸水溶液(50g/L)中で350Vの化成処理を施した後、ホウ酸アンモニウム水溶液(3g/L)にて測定した。
一次エッチング
エッチング液:塩酸及び硫酸の混合液(塩酸濃度:1モル/L、硫酸濃度:3モル/L、80℃)
電解:DC500mA/cm2×1分
二次エッチング
エッチング液:硝酸液(硝酸濃度:1モル/L、75℃)
電解:DC100mA/cm2×5分
実施例1〜14及び比較例1〜8
表1に示す組成の金型鋳造スラブを600℃の温度に10時間保持して均質化処理を施した後、熱間圧延及び冷間圧延を施して厚さ130μmの薄板とした。この薄板を260℃の温度に5時間保持して中間焼鈍を施し、さらに冷間圧延して厚さ110μmのアルミニウム箔とした後、530℃のArガス雰囲気中で5時間保持して焼鈍を行うことにより、評価用試料を作製した。
Claims (8)
- 電解コンデンサ電極用アルミニウム箔であって、Al:99.9質量%以上、Si:2〜100ppm、Fe:2〜100ppm、Cu:15〜150ppm、B:0.1〜5ppm、Pb:0.1〜3ppm、Nb及びTaの少なくとも1種:10〜100ppm、残部:不可避不純物からなることを特徴とする電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
- Nb及びTaの少なくとも1種が30〜70ppmである、請求項1に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
- Bが0.1〜2ppmである、請求項1又は2に記載の電解コンデンサ電極用アルミニウム箔。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のアルミニウム箔から得られる電解コンデンサ電極。
- Al:99.9質量%以上、Si:2〜100ppm、Fe:2〜100ppm、Cu:15〜150ppm、B:0.1〜5ppm、Pb:0.1〜3ppm、Nb及びTaの少なくとも1種:10〜100ppm、残部:不可避不純物からなることを特徴とするアルミニウム合金。
- Nb及びTaの少なくとも1種が30〜70ppmである、請求項5に記載のアルミニウム合金。
- Bが0.1〜2ppmである、請求項5又は6に記載のアルミニウム合金。
- 電解コンデンサ電極用として用いる、請求項5〜7のいずれかに記載のアルミニウム合金。
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