JP2007277387A - 熱伝導性シリコーングリース組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱伝導性および塗布性に優れた熱伝導性シリコーングリース組成物を提供する。
【解決手段】熱伝導率が3W/(m・K)以上である熱伝導性シリコーングリース組成物であって、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置された下方の平らな円板(直径20mm)と上方のコーン型円板(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)の間に該組成物を挟み、該平らな円板を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーン型円板を回転させて23℃で該組成物の剪断応力を測定した場合に、少なくとも、剪断速度が100s-1以下であるときには、該組成物が両円板に追随し、該剪断応力が5000Pa以下である該組成物。
【選択図】なし
【解決手段】熱伝導率が3W/(m・K)以上である熱伝導性シリコーングリース組成物であって、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置された下方の平らな円板(直径20mm)と上方のコーン型円板(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)の間に該組成物を挟み、該平らな円板を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーン型円板を回転させて23℃で該組成物の剪断応力を測定した場合に、少なくとも、剪断速度が100s-1以下であるときには、該組成物が両円板に追随し、該剪断応力が5000Pa以下である該組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、熱伝導性および塗布性に優れた熱伝導性シリコーングリース組成物に関する。
電子部品の多くは使用中に熱を発生させるので、その電子部品を適切に機能させるためには、その電子部品から熱を取り除くことが必要である。特にパーソナルコンピューターに使用されているCPU等の集積回路素子は、動作周波数の高速化により発熱量が増大しており、熱対策が重要な問題となっている。
この熱を除去する手段として多くの方法が提案されている。特に発熱量の多い電子部品では、電子部品とヒートシンク等の部材との間に熱伝導性グリースや熱伝導性シートなどの熱伝導性材料を介在させて熱を逃がす方法が提案されている(特許文献1、特許文献2参照)。
放熱シートには手軽にマウントできるというメリットがあるが、CPUや放熱フィン等の表面は一見平滑に見えてもミクロ的に観れば凸凹があるため、実際はそれらの被着面へ確実に密着ができず空気層が介在して、結果的には放熱効果を性能通りに発揮できない不都合がある。それを解決するために放熱シートの表面に粘着層等を設けて密着性を向上させることも提案されているが、放熱効果は十分ではない。放熱グリースはCPUや放熱フィン等の表面の凹凸に影響されることなく、それら被着面に追随、密着できる。放熱グリースとしては、シリコーンオイルをベースとし、酸化亜鉛やアルミナ粉末を配合したものが知られている(特許文献3、特許文献4参照)。
更に、熱伝導性を向上させるため、窒化アルミニウム粉末を用いた熱伝導性材料として、上記特許文献1には、液状オルガノシリコーンキャリアと、シリカファイバーと、デンドライト状酸化亜鉛、薄片状窒化アルミニウム、及び薄片状窒化ホウ素から選択される少なくとも1種とからなる揺変性熱伝導材料が開示されている。特許文献5には、特定のオルガノポリシロキサンに一定粒径範囲の球状六方晶系窒化アルミニウム粉末を配合して得たシリコーングリース組成物が開示されている。特許文献6には、粒径の細かい窒化アルミニウム粉末と粒径の粗い窒化アルミニウム粉末とを組み合わせた熱伝導性シリコーングリースが開示されている。特許文献7には、窒化アルミニウム粉末と酸化亜鉛粉末とを組み合わせた熱伝導性シリコーングリースが開示されている。特許文献8にはオルガノシランで表面処理した窒化アルミニウム粉末を用いた熱伝導性グリース組成物が開示されている。
窒化アルミニウムの熱伝導率は70〜270W/(m・K)であり、ダイヤモンドの熱伝導率はこれより高く900〜2,000W/(m・K)である。特許文献9には、シリコーン樹脂、ダイヤモンド、酸化亜鉛および分散剤を含む熱伝導性シリコーン組成物が開示されている。
また、金属は熱伝導率の高い材料であり、電子部品の絶縁を必要としない個所には使用可能である。特許文献10には、シリコーンオイル等の基油に金属アルミニウム粉末を混合して得た熱伝導性グリース組成物が開示されている。
これらのグリースは、当初はシリンジから直接放熱体や発熱体に塗布されていたが、近年はさらに作業性を向上させるために、スクリーンプリントにより放熱体や発熱体に塗布されるのが主流となっている。スクリーンプリントには、通常、メタルマスクもしくはスクリーンメッシュが使用される。しかしながら、熱伝導性グリースは、大量の熱伝導性充填剤が充填されているため、高粘度となりやすく、かつダイラタンシーが発現しやすい。そのため、これら熱伝導性グリースは塗布時の作業性が非常に悪くなりやすいという問題点がある。
特開昭56−28264号公報
特開昭61−157587号公報
特公昭52−33272号公報
特公昭59−52195号公報
特開平2−153995号公報
特開平3−14873号公報
特開平10−110179号公報
特開2000−63872号公報
特開2002−30217号公報
特開2000−63873号公報
本発明は、上記欠点を克服し、熱伝導性および塗布性に優れた熱伝導性シリコーングリース組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、パラレルプレート(平らな円板)とコーンプレート(コーン型円板)とを用いたレオメータ試験において剪断作用を加えたときに、一定の剪断速度では両プレート(両円板)に追随し、剪断応力が特定の範囲でのみ発生する熱伝導性シリコーングリース組成物をスクリーンプリントによって容易にヒートスプレッダ、ヒートシンク、および発熱性電子部品に塗布することができることを見出し、本発明の完成に至った。
即ち、本発明は、
熱伝導率が3W/(m・K)以上である熱伝導性シリコーングリース組成物であって、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置された下方の平らな円板(直径20mm)と上方のコーン型円板(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)の間に該組成物を挟み、該平らな円板を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーン型円板を回転させて23℃で該組成物の剪断応力を測定した場合に、少なくとも、剪断速度が100s-1以下であるときには、該組成物が両円板に追随し、該剪断応力が5000Pa以下である該組成物を提供する。
熱伝導率が3W/(m・K)以上である熱伝導性シリコーングリース組成物であって、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置された下方の平らな円板(直径20mm)と上方のコーン型円板(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)の間に該組成物を挟み、該平らな円板を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーン型円板を回転させて23℃で該組成物の剪断応力を測定した場合に、少なくとも、剪断速度が100s-1以下であるときには、該組成物が両円板に追随し、該剪断応力が5000Pa以下である該組成物を提供する。
本発明による熱伝導性シリコーングリース組成物は、電子部品(例えば、CPU)などの発熱体およびヒートスプレッダやヒートシンクなどの放熱体に、メタルマスクやスクリーンメッシュを使用したスクリーンプリントによって容易に塗布する事が可能であり、作業性が顕著に向上する。また、該組成物は熱伝導性に優れる。
以下、本発明を詳述する。なお、本発明において、「容量部」で表わされる量、および粘度は25℃における値である。
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物の熱伝導率は3W/(m・K)以上(例えば、3〜15W/(m・K))である。熱伝導率が3W/(m・K)より小さいと、得られる組成物を発熱体や放熱体に塗布しても、所望する放熱特性を得にくい。
また、本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物は、メタルマスクもしくはスクリーンメッシュを用いたスクリーンプリントにより発熱体や放熱体に塗布されるため、塗布性が良好である必要がある。塗布性を評価するためには、レオメータによる測定が適している。23℃恒温下におけるパラレルプレートとコーンプレートとを用いたレオメータ試験に適用したとき、より高い剪断速度においても両プレートに追随でき、かつ剪断応力の小さい熱伝導性シリコーングリース組成物は、流動性に優れているため、より容易に発熱体や放熱体に塗布することができるといえる。具体的には、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置された下方の平らな円板(直径20mm)と上方のコーン型円板(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)の間に該組成物を挟み、該平らな円板を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーン型円板を回転させて23℃で該組成物の剪断応力を測定した場合に、少なくとも、剪断速度が100s-1以下であるときには、該組成物が両円板に追随し、該剪断応力が5000Pa以下である。
両円板の形状および位置関係について、図1に即して説明する。図1は、本発明において、レオメータ試験に用いたコーン型円板および平らな円板の構成を示す側面図である。コーン型円板1は、平らな円板2と向き合う側に直円錐台形状の部分3を有する。該直円錐台形状の部分3は、仮想的な切断面4を底面とし、点5を頂点とする仮想的な直円錐(以下、「大直円錐」という)から、上面6を底面とし、点5を頂点とする仮想的な直円錐(以下、「小直円錐」という。また、図1ではBで示す。)を切り欠いた形状である。仮想的な切断面4と上面6は互いに平行である。点5から上面6までの距離、即ち、小直円錐の高さ(トランクに相当)は0.1mmである。大直円錐の母線と仮想的な切断面4とのなす角(コーン角に相当)は2度である。
該コーン型円板1は、上面6を該平らな円板2に向けて、配置される。その際、該平らな円板2と該コーン型円板1との間の最短距離、即ち、該平らな円板2と該上面6との間の距離は0.1mmとされる。
上記のレオメータ試験において、剪断速度が100s-1以下である場合に、得られた組成物が両方の円板に追随できないとき、該組成物はスクリーンプリントにおけるスキージング時にダイラタンシーを強く発現しやすい。よって、該組成物は、流動性が抑制されやすいため、スクリーンマスクおよびメッシュを通り抜けにくく、塗布性が不良となりやすい。ここで、「組成物が両円板に追随する」とは、上記のレオメータ試験において該組成物が、下方の平らな円板上で滑りを起こさずに、上方のコーン型円板の回転とともに流動することを意味する。具体的には、経時的に一定の割合で上方のコーン型円板の回転速度(剪断速度)を上昇させつつ、一定時間間隔ごとに剪断応力を測定した場合に、剪断応力が3回の測定で連続して低下したとき、該組成物が両円板に追随できなくなったものと判断される。
さらに、上記のレオメータ試験において、剪断速度が100s-1以下である場合に、剪断応力が5000Paより大きいと、得られた組成物は、スキージング時に大きな抵抗を発生させるため、やはり作業性が悪くなりやすい。該剪断応力は、好ましくは3000Pa以下である。
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物の25℃における粘度は、好ましくは500Pa・s以下(例えば、10〜500Pa・s)、より好ましくは300Pa・s以下(例えば、10〜300Pa・s)である。該粘度がこの範囲内にあると、得られる組成物の流動性が良好となりやすいため作業性が向上しやすく、該組成物を基材に薄く塗布することが容易になりやすい。
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物は、好ましくは(A)オルガノポリシロキサンと(D)熱伝導性充填剤とを含み、より好ましくは、更に、(B)アルコキシシラン、(C)ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン、および(E)前記(A)成分を分散あるいは溶解できる揮発性溶剤、のいずれか一種または二種以上を含んでもよい。
[(A)成分]
(A)成分としては、例えば、下記平均組成式:
R1 aSiO(4-a)/2
(式中、R1は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜18の一価炭化水素基であり、aは1.8〜2.2の数である。)
で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。(A)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
(A)成分としては、例えば、下記平均組成式:
R1 aSiO(4-a)/2
(式中、R1は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜18の一価炭化水素基であり、aは1.8〜2.2の数である。)
で表されるオルガノポリシロキサンが挙げられる。(A)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
上記R1としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;2-フェニルエチル基、2-メチル-2-フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3-トリフルオロプロピル基、2-(パーフルオロブチル)エチル基、2-(パーフルオロオクチル)エチル基、p-クロロフェニル基等のハロゲン置換炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、フェニル基、炭素原子数6〜18のアルキル基が好ましい。
上記aは、シリコーングリース組成物として本発明組成物に要求される稠度の観点から、好ましくは1.8〜2.2の数であり、特に好ましくは1.9〜2.1の数である。
また、(A)成分の25℃における動粘度は、10〜100,000mm2/sであることが好ましく、特に10〜10,000mm2/sであることが好ましい。該動粘度がこの範囲内にあると、得られるシリコーングリース組成物は、オイルブリードが発生しにくく、流動性が良好となりやすい。なお、本発明において、動粘度はオストワルド粘度計により測定した25℃における値である。
(A)成分の具体例としては、例えば、
[(B)成分]
(B)成分としては、例えば、下記一般式:
R2 bR3 cSi(OR4)4-b-c
(式中、R2は独立に炭素原子数9〜15のアルキル基であり、R3は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜8の飽和または不飽和の一価炭化水素基であり、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、bは1〜3の整数であり、cは0〜2の整数であり、ただし、b+cは1〜3の整数である。)
で表されるアルコキシシランが挙げられる。(B)成分は、ウェッター効果を有する。即ち、(D)成分の熱伝導性充填剤の表面を(B)成分で処理することにより、(D)成分と他の成分との濡れ性をよくすることができる。結果として、(B)成分は、(D)成分の高充填化を補助する。(B)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
(B)成分としては、例えば、下記一般式:
R2 bR3 cSi(OR4)4-b-c
(式中、R2は独立に炭素原子数9〜15のアルキル基であり、R3は独立に非置換または置換の炭素原子数1〜8の飽和または不飽和の一価炭化水素基であり、R4は独立に炭素原子数1〜6のアルキル基であり、bは1〜3の整数であり、cは0〜2の整数であり、ただし、b+cは1〜3の整数である。)
で表されるアルコキシシランが挙げられる。(B)成分は、ウェッター効果を有する。即ち、(D)成分の熱伝導性充填剤の表面を(B)成分で処理することにより、(D)成分と他の成分との濡れ性をよくすることができる。結果として、(B)成分は、(D)成分の高充填化を補助する。(B)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
上記R2の具体例としては、ノニル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基等が挙げられる。R2の炭素原子数が9〜15の範囲内にあると、(D)成分の熱伝導性充填剤などの粉末と他の成分との濡れ性が十分になりやすく、また、(B)成分が常温で固化しにくいのでその取り扱いが便利になりやすく、更に、得られる組成物の低温特性が向上しやすい。
上記R3の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;2-フェニルエチル基、2-メチル-2-フェニルエチル基等のアラルキル基;3,3,3-トリフルオロプロピル基、2-(パーフルオロブチル)エチル基、2-(パーフルオロオクチル)エチル基、p-クロロフェニル基等のハロゲン置換炭化水素基などが挙げられるが、特にメチル基、エチル基が好ましい。
上記R4の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素原子数1〜6のアルキル基が挙げられるが、特にメチル基、エチル基が好ましい。
上記bは1〜3の整数であるが、特に1である事が好ましい。上記のとおり、cは0〜2の整数であり、b+cは1〜3の整数である。
(B)成分の具体例としては、
C10H21Si(OCH3)3、
C12H25Si(OCH3)3、
C10H21Si(CH3)(OCH3)2、
C10H21Si(C6H5)(OCH3)2、
C10H21Si(CH3)(OC2H5)2、
C10H21Si(CH=CH2)(OCH3)2、
C10H21Si(CH2CH2CF3)(OCH3)2
などが挙げられる。
C10H21Si(OCH3)3、
C12H25Si(OCH3)3、
C10H21Si(CH3)(OCH3)2、
C10H21Si(C6H5)(OCH3)2、
C10H21Si(CH3)(OC2H5)2、
C10H21Si(CH=CH2)(OCH3)2、
C10H21Si(CH2CH2CF3)(OCH3)2
などが挙げられる。
(B)成分を本発明の組成物に添加する場合、その添加量は、(A)成分100容量部当たり、例えば、0.1〜50容量部、好ましくは1〜30容量部である。該添加量がこの範囲内にあると、添加量に応じてウェッター効果が増大しやすく、経済的である。一方、(B)成分にはやや揮発性があるので、(B)成分を含む熱伝導性シリコーン組成物を開放系で放置しておくと、該組成物から(B)成分が蒸発して該組成物が徐々に硬くなってくる場合がある。しかし、該添加量がこの範囲内にあると、このような現象を防ぎやすい。
[(C)成分]
(C)成分としては、例えば、下記一般式:
(C)成分としては、例えば、下記一般式:
(式中、R4は上記の通りであり、dは5〜100の整数である。)
で表される片末端3官能性の加水分解性ジメチルポリシロキサンが挙げられる。(C)成分は、ウェッター効果を有する。即ち、(D)成分の熱伝導性充填剤の表面を(C)成分で処理することにより、(D)成分と他の成分との濡れ性をよくすることができる。結果として、(C)成分は、(D)成分の高充填化を補助する。(C)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。上記dは5〜100の整数であるが、好ましくは10〜60の整数である。
(C)成分の具体例としては、
(C)成分を本発明の組成物に添加する場合、その添加量は、(A)成分100容量部当たり、例えば、0.1〜400容量部、好ましくは1〜200容量部である。該添加量がこの範囲内にあると、添加量に応じてウェッター効果が増大しやすく、経済的である。一方、熱伝導性シリコーングリース組成物中、本成分の割合が多くなると耐熱性が低下してくる場合がある。しかし、該添加量がこの範囲内にあると、このような現象を防ぎやすい。
[(D)成分]
(D)成分の熱伝導性充填剤は、本発明の組成物に熱伝導性を付与するに用いられる。(D)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
(D)成分の熱伝導性充填剤は、本発明の組成物に熱伝導性を付与するに用いられる。(D)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
(D)成分の平均粒径は、好ましくは0.1〜50μmの範囲内、より好ましくは1〜20μmの範囲内である。該平均粒径がこの範囲内にあると、得られる組成物は、その粘度が過剰には高くなりにくいので、伸展性に富んだものとなりやすい。同時に、該組成物は均一となりやすい。なお、本発明において、平均粒径は、例えば、レーザー回折法等により体積基準の累積平均径として求めることができる。
(D)成分の形状は、特に制限されず、例えば、球状、不定形状が挙げられる。
なお、本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物を、スクリーンメッシュを用いたスクリーンプリントによって塗布する場合、使用するメッシュの目開きより大きいサイズの粗粒を含まない熱伝導性充填剤を(D)成分として使用するのが好ましい。(D)成分が、使用するメッシュの目開きより大きいサイズの粗粒を含まないと、スクリーンプリントを繰り返し行っても、メッシュの目が詰まりにくく、作業性が向上しやすい。熱伝導性充填剤から粗粒を取り除く方法は当業者に公知である。一般的には、例えば、気流分級やメッシュ分級などが挙げられる。粗粒を取り除ける限り、熱伝導性粉末の分級の方法は特に制限されない。用いるスクリーンメッシュの目開きのサイズにもよるが、(D)成分としては、例えば、JIS Z 8801-1に規定の目開き100μm、好ましくは75μmの篩下画分を用いることができる。
(D)成分の具体例としては、アルミニウム、銀、銅、ニッケル、酸化亜鉛、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、ダイヤモンド、グラファイト、金属珪素、カーボンファイバー、フラーレンまたはこれらの二種以上の組み合わせが挙げられる。
(D)成分の添加量は、(A)成分100容量部当たり、例えば、100〜2000容量部、好ましくは150〜1000容量部である。該添加量がこの範囲内にあると、得られる組成物の熱伝導性は十分なものとなりやすい。同時に、該組成物は、その粘度が高くなりすぎるのを防ぎやすいので、伸展性に富んだものとなりやすい。
[(E)成分]
(E)成分は、(A)成分を分散あるいは溶解できる揮発性溶剤であるが、本発明組成物が(A)成分に加え(B)および(C)成分のいずれか一方または両方を更に含む場合は、更に含まれる該成分も分散あるいは溶解できる揮発性溶剤であることが好ましい。(E)成分は、(A)成分ならびに場合により(B)および(C)成分のいずれか一方または両方を溶解あるいは分散できる限り、如何なる溶剤でもよい。(E)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
(E)成分は、(A)成分を分散あるいは溶解できる揮発性溶剤であるが、本発明組成物が(A)成分に加え(B)および(C)成分のいずれか一方または両方を更に含む場合は、更に含まれる該成分も分散あるいは溶解できる揮発性溶剤であることが好ましい。(E)成分は、(A)成分ならびに場合により(B)および(C)成分のいずれか一方または両方を溶解あるいは分散できる限り、如何なる溶剤でもよい。(E)成分は一種単独でも二種以上を組み合わせても使用することができる。
熱伝導性シリコーングリース組成物の熱伝導率は基本的に熱伝導性充填剤の充填率に相関するため、熱伝導性充填剤を多く充填すればするほど熱伝導率はより向上する。しかし、当然ながら熱伝導性充填剤の充填率を上げると、熱伝導性シリコーングリース組成物そのものの粘度が上がりやすく、剪断作用が加えられた際の該組成物のダイラタンシーも強くなりやすい。よって、従来は、熱伝導性充填剤が高充填された高熱伝導性シリコーングリース組成物をヒートシンク等にスクリーンプリントで容易に且つ均一に薄く設置することが困難だった。本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物は、高い充填率で(D)成分の熱伝導性充填剤を含んでいても、(E)成分の揮発性溶剤を含む場合、粘度が急激に下がりやすくなり、ダイラタンシーも発現し難くなるため、塗布性が良好となりやすく、ヒートシンク等にスクリーンプリントで容易に塗布することができる。塗布後は、含有している(E)成分を常温であるいは積極的に加熱して揮発させることが容易である。よって、本発明により、熱伝導性充填剤が高充填された高熱伝導性シリコーングリース組成物をヒートシンク等にスクリーンプリントで容易に且つ均一に薄く設置することができる。
(E)成分の沸点は80〜260℃の範囲内であることが好ましい。該沸点がこの範囲内にあると、得られた組成物の塗布作業中に該組成物から(E)成分が急激に揮発するのを防ぎやすいため、該組成物の粘度が上昇するのを抑えやすく、該組成物の塗布性を十分に確保しやすい。また、該組成物の塗布作業後は、(E)成分が該組成物中に残存しにくいので、放熱特性が向上しやすい。
(E)成分の具体例としては、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、ブタノール、イソプロパノール(IPA)、イソパラフィン系溶剤などが挙げられ、中でも、安全面、健康面および印刷での作業性の点から、イソパラフィン系溶剤が好ましく、沸点80〜260℃のイソパラフィン系溶剤が特に好ましい。
(E)成分を本発明の組成物に添加する場合、その添加量は、(A)成分100容量部当たり、例えば、0.1〜100容量部、好ましくは1〜75容量部である。該添加量がこの範囲内にあると、得られた組成物の塗布作業中に該組成物の塗布性を十分に確保しやすく、該組成物の塗布作業後は、(E)成分が該組成物中に残存しにくいので、放熱特性が向上しやすい。また、(D)成分が急速に沈降するのを抑えやすくなるため、該組成物の保存性が向上しやすい。
[その他の添加剤]
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、任意成分として、通常、使用される添加剤または充填剤等を更に添加することができる。具体的には、フッ素変性シリコーン界面活性剤;着色剤としてカーボンブラック、二酸化チタン、ベンガラなど;難燃性付与剤として白金触媒、酸化鉄、酸化チタン、酸化セリウムなどの金属酸化物、または金属水酸化物などを添加してもよい。更に、熱伝導性充填剤の高温時での沈降防止剤として、沈降性シリカまたは焼成シリカなどの微粉末シリカ、チクソ性向上剤等を添加することも任意である。
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、任意成分として、通常、使用される添加剤または充填剤等を更に添加することができる。具体的には、フッ素変性シリコーン界面活性剤;着色剤としてカーボンブラック、二酸化チタン、ベンガラなど;難燃性付与剤として白金触媒、酸化鉄、酸化チタン、酸化セリウムなどの金属酸化物、または金属水酸化物などを添加してもよい。更に、熱伝導性充填剤の高温時での沈降防止剤として、沈降性シリカまたは焼成シリカなどの微粉末シリカ、チクソ性向上剤等を添加することも任意である。
[組成物の調製]
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物は、前述した成分をドウミキサー(ニーダー)、ゲートミキサー、プラネタリーミキサーなどの混合機器を用いて混合することによって調製される。調製された該組成物は常温で長期にわたり安定に保存できる。
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物は、前述した成分をドウミキサー(ニーダー)、ゲートミキサー、プラネタリーミキサーなどの混合機器を用いて混合することによって調製される。調製された該組成物は常温で長期にわたり安定に保存できる。
[組成物の用途]
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物はスクリーンプリントによって発熱体や放熱体に塗布される。スクリーンプリントは、例えば、メタルマスクもしくはスクリーンメッシュを用いて行うことができる。発熱体としては、例えば、CPU、LSIなどの電子部品、電源用パワートランジスタなどが挙げられる。放熱体としては、例えば、ヒートスプレッダ、ヒートシンクなどが挙げられる。本発明の組成物を発熱体および放熱体の間に塗布することにより、該発熱体から該放熱体へ効率よく熱を伝導させることができるので、該発熱体から効果的に熱を取り除くことができる。
本発明の熱伝導性シリコーングリース組成物はスクリーンプリントによって発熱体や放熱体に塗布される。スクリーンプリントは、例えば、メタルマスクもしくはスクリーンメッシュを用いて行うことができる。発熱体としては、例えば、CPU、LSIなどの電子部品、電源用パワートランジスタなどが挙げられる。放熱体としては、例えば、ヒートスプレッダ、ヒートシンクなどが挙げられる。本発明の組成物を発熱体および放熱体の間に塗布することにより、該発熱体から該放熱体へ効率よく熱を伝導させることができるので、該発熱体から効果的に熱を取り除くことができる。
以下、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例および比較例には下記の化合物を使用した。
(A)成分:オルガノポリシロキサン
A−1.下記式:
(A)成分:オルガノポリシロキサン
A−1.下記式:
で表される、動粘度が500mm2/sのオルガノポリシロキサン
(B)成分:アルコキシシラン
B-1.下記式:
C10H21Si(OCH3)3
で表されるアルコキシシラン
(C)成分:ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン
C-1.下記式:
で表されるオルガノポリシロキサン
(D)成分:熱伝導性充填剤
D-1.平均粒径30.2μmのアルミニウム粉末 (JIS Z 8801-1に規定の目開き75μmの篩下画分)
D-2.平均粒径15.0μmのアルミニウム粉末 (同規格の目開き32μmの篩下画分)
D-3.平均粒径1.5μmのアルミニウム粉末 (同規格の目開き32μmの篩下画分)
D-4.平均粒径10.1μmのアルミナ粉末 (同規格の目開き32μmの篩下画分)
D-5.平均粒径1.0μmの酸化亜鉛粉末 (同規格の目開き32μmの篩下画分)
D-6.平均粒径32.6μmのアルミニウム粉末 (メッシュ分級なし、粒径200μmの粗粒が混入)
(E)成分:A−1、A−2、B−1およびC−1成分を分散できる揮発性溶剤
E-1.アイソゾール(登録商標)400(商品名、イソパラフィン系溶剤、沸点:210〜254℃、日本石油化学株式会社製)
[組成物の製造]
(A)〜(E)成分を以下のとおりに混合して実施例1〜5および比較例1〜5の組成物を得た。即ち、5リットルプラネタリーミキサー(株式会社井上製作所製)に表1および2に示す配合量で(A)〜(D)成分を量り取り、70℃で1時間混合した。得られた混合物を常温まで冷却した。(E)成分を添加する場合には、冷却した混合物に(E)成分を表1に示す配合量で加えて均一になるように混合した。
(A)〜(E)成分を以下のとおりに混合して実施例1〜5および比較例1〜5の組成物を得た。即ち、5リットルプラネタリーミキサー(株式会社井上製作所製)に表1および2に示す配合量で(A)〜(D)成分を量り取り、70℃で1時間混合した。得られた混合物を常温まで冷却した。(E)成分を添加する場合には、冷却した混合物に(E)成分を表1に示す配合量で加えて均一になるように混合した。
[試験方法]
得られた組成物の特性を下記の試験方法で測定した。結果を表1および2に併記する。
得られた組成物の特性を下記の試験方法で測定した。結果を表1および2に併記する。
〔粘度〕
得られた組成物を25℃の恒温室に24時間放置後、粘度計(商品名:スパイラル粘度計PC-1TL、株式会社マルコム製)を使用して回転数10rpmでの粘度を測定した。
得られた組成物を25℃の恒温室に24時間放置後、粘度計(商品名:スパイラル粘度計PC-1TL、株式会社マルコム製)を使用して回転数10rpmでの粘度を測定した。
〔熱伝導率〕
得られた組成物を3cm厚の型に流し込み、その上にキッチン用ラップを被せて、京都電子工業株式会社製の熱伝導率計(商品名:QTM-500)で該組成物の熱伝導率を測定した。
得られた組成物を3cm厚の型に流し込み、その上にキッチン用ラップを被せて、京都電子工業株式会社製の熱伝導率計(商品名:QTM-500)で該組成物の熱伝導率を測定した。
〔塗布性〕
・レオメータ測定
測定には、英弘精機株式会社製の粘弾性測定装置であるロトビスコRV1(商品名)を使用した。図1において、得られた組成物をサンプルとして下方のパラレルプレート(直径20mm)2に塗布したのち、上方からコーンプレート(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)1で平行に挟み込み、押しつぶした。上方のコーンプレート1および下方のパラレルプレート2を、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置した。その際、該コーンプレート1が有する上面6を該パラレルプレート2に向けた。該パラレルプレート2と該コーンプレート1との間の最短距離は0.1mmだった。23℃の恒温下で、該パラレルプレート2を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーンプレート1を回転させ、経時的にコーンプレート1の回転速度(剪断速度)を上昇させつつ、剪断応力を測定する事で、各剪断速度に対応する該組成物の剪断応力を測定した。剪断速度は、式:R=0.0367e0.0318t(式中、Rは剪断速度(s-1)、tは回転開始からの時間(秒)である。)に従って設定した。剪断応力の測定は1.5秒ごとに行った。剪断応力が3回の測定で連続して低下したとき、両プレートに該組成物が追随できなくなったものと判断し、この3回の測定よりも前に行われた直近の測定の際の剪断速度と剪断応力とを記録した。
・レオメータ測定
測定には、英弘精機株式会社製の粘弾性測定装置であるロトビスコRV1(商品名)を使用した。図1において、得られた組成物をサンプルとして下方のパラレルプレート(直径20mm)2に塗布したのち、上方からコーンプレート(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)1で平行に挟み込み、押しつぶした。上方のコーンプレート1および下方のパラレルプレート2を、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置した。その際、該コーンプレート1が有する上面6を該パラレルプレート2に向けた。該パラレルプレート2と該コーンプレート1との間の最短距離は0.1mmだった。23℃の恒温下で、該パラレルプレート2を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーンプレート1を回転させ、経時的にコーンプレート1の回転速度(剪断速度)を上昇させつつ、剪断応力を測定する事で、各剪断速度に対応する該組成物の剪断応力を測定した。剪断速度は、式:R=0.0367e0.0318t(式中、Rは剪断速度(s-1)、tは回転開始からの時間(秒)である。)に従って設定した。剪断応力の測定は1.5秒ごとに行った。剪断応力が3回の測定で連続して低下したとき、両プレートに該組成物が追随できなくなったものと判断し、この3回の測定よりも前に行われた直近の測定の際の剪断速度と剪断応力とを記録した。
・スクリーン塗布試験(メタルマスク使用)
3cm角に切り抜かれた厚さ120μmのステンレス鋼製メタルマスクを通して、スキージを用いて、得られた組成物をヒートシンクに塗布した。
(評価基準)
◎;すばやいスキージングで一面均一に塗布できた。
○;すばやいスキージングで塗布できるが、塗布された組成物の一部にムラが生じた。ゆっくりしたスキージングでは一面均一に塗布できた。
△;すばやいスキージングでは、塗布された組成物の全面にムラが生じた。ゆっくりしたスキージングでは一面均一に塗布できた。
×;ゆっくりしたスキージングでも、塗布された組成物の全面にムラが生じた。
なお、「すばやいスキージング」とは、10cm/秒以上の速さでスキージを移動させて行うスキージングを意味する。また、「ゆっくりしたスキージング」とは、5〜10cm/秒の速さでスキージを移動させて行うスキージングを意味する。以下でも同じである。
3cm角に切り抜かれた厚さ120μmのステンレス鋼製メタルマスクを通して、スキージを用いて、得られた組成物をヒートシンクに塗布した。
(評価基準)
◎;すばやいスキージングで一面均一に塗布できた。
○;すばやいスキージングで塗布できるが、塗布された組成物の一部にムラが生じた。ゆっくりしたスキージングでは一面均一に塗布できた。
△;すばやいスキージングでは、塗布された組成物の全面にムラが生じた。ゆっくりしたスキージングでは一面均一に塗布できた。
×;ゆっくりしたスキージングでも、塗布された組成物の全面にムラが生じた。
なお、「すばやいスキージング」とは、10cm/秒以上の速さでスキージを移動させて行うスキージングを意味する。また、「ゆっくりしたスキージング」とは、5〜10cm/秒の速さでスキージを移動させて行うスキージングを意味する。以下でも同じである。
・スクリーン塗布試験(スクリーンメッシュ使用)
スクリーンメッシュ(100メッシュ:線径100μm、開き目154μm、厚み210μm)を通して、スキージを用いて、得られた組成物をヒートシンクに塗布した。
(評価基準)
◎;一度のすばやいスキージングで塗布できた。
○;一度のすばやいスキージングでは塗布できなかったが、一度のゆっくりしたスキージングでは塗布できた。
△;塗布に複数回のスキージングが必要であった。
スクリーンメッシュ(100メッシュ:線径100μm、開き目154μm、厚み210μm)を通して、スキージを用いて、得られた組成物をヒートシンクに塗布した。
(評価基準)
◎;一度のすばやいスキージングで塗布できた。
○;一度のすばやいスキージングでは塗布できなかったが、一度のゆっくりしたスキージングでは塗布できた。
△;塗布に複数回のスキージングが必要であった。
・連続塗布試験(スクリーンメッシュ使用)
2.5cm角のスクリーンメッシュ(100メッシュ:線径100μm、開き目154μm、厚み210μm)を通して、スキージを用いて、得られた組成物をヒートシンクに塗布した。同じスクリーンメッシュを用いて塗布を繰り返し、目詰まりが起こるか確認した。
(評価基準)
○;20回以上塗布を繰り返しても、目詰まりは起こらなかった。
×;20回塗布を繰り返す前に、目詰まりが発生した。
2.5cm角のスクリーンメッシュ(100メッシュ:線径100μm、開き目154μm、厚み210μm)を通して、スキージを用いて、得られた組成物をヒートシンクに塗布した。同じスクリーンメッシュを用いて塗布を繰り返し、目詰まりが起こるか確認した。
(評価基準)
○;20回以上塗布を繰り返しても、目詰まりは起こらなかった。
×;20回塗布を繰り返す前に、目詰まりが発生した。
1.コーン型円板
2.平らな円板
3.直円錐台形状の部分
4.仮想的な切断面
5.点
6.上面
2.平らな円板
3.直円錐台形状の部分
4.仮想的な切断面
5.点
6.上面
Claims (7)
- 熱伝導率が3W/(m・K)以上である熱伝導性シリコーングリース組成物であって、鉛直な中心軸を共通にして、おのおの水平に上下に配置された下方の平らな円板(直径20mm)と上方のコーン型円板(直径20mm、コーン角2度、トランク0.1mm)の間に該組成物を挟み、該平らな円板を固定し、前記中心軸を回転軸としてその周りに該コーン型円板を回転させて23℃で該組成物の剪断応力を測定した場合に、少なくとも、剪断速度が100s-1以下であるときには、該組成物が両円板に追随し、該剪断応力が5000Pa以下である該組成物。
- 25℃における粘度が500Pa・s以下であることを特徴とする請求項1に係る組成物。
- (A)オルガノポリシロキサンと
(D)熱伝導性充填剤と
を含む請求項1または2に係る組成物。 - 更に
(B)アルコキシシラン
を含むことを特徴とする請求項3に係る組成物。 - 更に、
(C)ケイ素原子に結合したアルコキシ基を有するオルガノポリシロキサン
を含むことを特徴とする請求項3または4に係る組成物。 - 前記(D)成分がアルミニウム、銀、銅、ニッケル、酸化亜鉛、アルミナ、酸化マグネシウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化珪素、ダイヤモンド、グラファイト、金属珪素、カーボンファイバー、フラーレンまたはこれらの二種以上の組み合わせである請求項3〜5のいずれか1項に係る組成物。
- 更に、
(E)前記(A)成分を分散あるいは溶解できる揮発性溶剤
を含むことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に係る組成物。
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