JP2007271994A - 異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】階調マスクを用いて表示装置等における複数のパターンを一括形成する場合に好適に用いられ、アルカリ現像性が良好である光硬化性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】酸性官能基を有する構成単位および光重合性官能基を有する構成単位を含む酸性官能基含有共重合体と、酸性官能基および複数の光重合性官能基を有する酸性官能基含有多官能モノマーと、酸性官能基を有する構成単位およびエポキシ基を有する構成単位を含む酸性官能基含有エポキシ樹脂とを含有することを特徴とする異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば液晶表示装置および有機エレクトロルミネッセンス表示装置などにおける保護層、スペーサ、着色層等に好適に用いられる新規な光硬化性樹脂組成物に関するものである。
従来、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス(以下、ELと略す場合がある。)表示装置等の製造には、基板上に形成された感光性樹脂層にパターン露光を行い、露光後に感光性樹脂を現像することによって、目的とするパターンを形成するフォトリソグラフィー法が用いられている。
また、表示装置をフォトリソグラフィー法により製造するに際して、工程数を減じるために、露光光に対して階調を有するフォトマスク(階調マスク)を用いることが開示されている(例えば特許文献1参照)。一般に、階調マスクは、露光光を実質的に遮光する遮光膜と、露光光を所望の透過率で透過する半透明膜とを用い、光を透過する透過領域と、光を透過しない遮光領域と、透過する光の量が調整された半透明領域とを有することにより、階調を出すマスクである。この階調マスクでは、透過率の異なる領域によって透過光の量を制御することにより、現像後の感光性樹脂層の厚みを2段階に制御することができる。このため、階調マスクを用いた露光により、例えばカラーフィルタにおけるスペーサおよび液晶配向制御用突起など、形状や厚み等が異なる2種類のパターンを一括形成することが可能となる。
感光性樹脂層に用いられる、アルカリ現像可能な光硬化性樹脂組成物としては、アルカリ可溶性バインダーに、多官能のアクリルモノマーと光重合開始剤とを配合した組成物が知られている。しかしながら、架橋密度およびアルカリ可溶性を高めるために、アルカリ可溶性バインダーの分子内に導入できる光重合性官能基および酸性官能基の量には限界がある。また、アルカリ可溶性バインダーを増量することにより、架橋密度およびアルカリ可溶性を高めようとすると、光硬化性樹脂組成物の粘度が上昇するので、塗工適性が損なわれやすい。また、多官能のアクリルモノマーを増量することにより、架橋密度を高めようとすると、アルカリ可溶性が低下する。
そこで、多官能のアクリルモノマーとして、カルボキシル基を有する多官能アクリルモノマーと、カルボキシル基を有さない多官能アクリルモノマーとを併用することが提案されている(例えば特許文献2および特許文献3参照)。
また、耐熱性、密着性、耐薬品性(特に、耐アルカリ性)の向上を図る目的で、光硬化性樹脂組成物に、さらにエポキシ樹脂を配合することが提案されている(例えば特許文献3参照)。さらに、アルカリ可溶性バインダーとして、エポキシ基が導入されたアルカリ可溶性エポキシアクリレートを用いることが提案されている(例えば特許文献4参照)。
特開2005−84366公報 特開2001−91954公報 特開2004−287227公報 特開平6−184270号公報
しかしながら、上記のような、多官能のアクリルモノマーとして、カルボキシル基を有する多官能アクリルモノマーを含有する光硬化性樹脂組成物もアルカリ現像性が十分とはいえない。また、上記のような、アルカリ可溶性バインダーとして、エポキシ基が導入されたアルカリ可溶性エポキシアクリレートを含有する光硬化性樹脂組成物においても、他の成分であるエポキシ樹脂およびアクリルモノマーがアルカリ可溶性を有していないため、アルカリ現像性が十分とはいえない。
光硬化性樹脂組成物からなる感光性樹脂層をフォトマスクを介して露光し、現像することにより、単に1種類のパターンを形成する場合は、現像後に、感光性樹脂層が現像前の厚みのままで残存する部位と、感光性樹脂層が完全に除去される部位とが存在することになる。したがって、この場合には、精度良くパターンを形成することができるようなアルカリ現像性が要求されるにすぎない。
これに対し、上述したように、光硬化性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を階調マスクを介して露光し、現像することにより、形状や厚みの異なる2種類のパターンを一括形成する場合は、現像後に、感光性樹脂層が現像前の厚みのままで残存する部位と、感光性樹脂層が現像前の厚みよりも薄い厚みで残存する部位と、感光性樹脂層が完全に除去される部位とが存在することになる。この場合、光硬化性樹脂組成物のアルカリ現像性が不十分であると、精度良くパターンを形成することが困難になるだけでなく、2種類のパターンのうち、膜減り率の大きいパターンでは、現像する際に膜荒れが生じ、著しく平坦性が損なわれるという問題がある。また、膜荒れが生じると、得られるパターンが白化しやすくなり、透過率が低下するという問題もある。
この膜荒れが生じるのは、光硬化性樹脂組成物に含まれる成分のうち、アルカリ可溶性を有さない成分が、アルカリ可溶性バインダーがアルカリ現像液に溶解する際に、同時にアルカリ現像液に分散することによって、感光性樹脂層が除去されるためであると考えられる。
したがって、この場合には、精度良くパターンを形成することができ、かつ、膜荒れが少なくなるようなアルカリ現像性が要求される。
特に、表示装置における各種部材を形成する場合は、感光性樹脂層のパターン自体が表示装置を構成する部材となるため、高精細で、平坦性が良く、透過率が高いパターンが形成されることが望ましい。
例えば、カラーフィルタを構成する保護層は、着色層の保護およびカラーフィルタの平坦化の役割を果たしている。特に、液晶表示装置では、カラーフィルタの平坦性が損なわれると、表示色やコントラストにむらが生じ、その結果、画像品質が低下するという問題がある。また、有機EL表示装置では、カラーフィルタの平坦性が損なわれると、電極間で短絡が生じ、画素欠陥が発生するという問題がある。したがって、保護層には高い平坦性が求められる。また、保護層には、高い透明性も求められる。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、階調マスクを用いて表示装置等における複数のパターンを一括形成する場合に好適に用いられ、アルカリ現像性が良好である光硬化性樹脂組成物を提供することを主目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、酸性官能基を有する構成単位および光重合性官能基を有する構成単位を含む酸性官能基含有共重合体と、酸性官能基および複数の光重合性官能基を有する酸性官能基含有多官能モノマーと、酸性官能基を有する構成単位およびエポキシ基を有する構成単位を含む酸性官能基含有エポキシ樹脂とを含有することを特徴とする異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」という場合がある。)を提供する。
本発明の樹脂組成物は、アルカリ可溶性バインダーである、共重合体(酸性官能基含有共重合体)だけでなく、多官能モノマー(酸性官能基含有多官能モノマー)も、エポキシ樹脂(酸性官能基含有エポキシ樹脂)も、酸性官能基を有しているので、アルカリ現像性に優れている。このため、本発明の樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層を階調マスクを介して露光し、現像して、異種部材を一括形成する場合には、現像時の膜荒れの発生を抑制することができる。
上記発明においては、上記酸性官能基含有共重合体の酸価が50mgKOH/g以上であることが好ましい。また、上記酸性官能基含有多官能モノマーの酸価が20mgKOH/g以上であることが好ましい。さらに、上記酸性官能基含有エポキシ樹脂の酸価もしくは水酸基価が10mgKOH/g以上であることが好ましい。これらの酸価、水酸基価が低すぎると、十分なアルカリ現像性が得られない場合があるからである。
さらに、本発明の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物は、カラーフィルタにおける保護層およびスペーサを一括形成するために用いられることが好ましい。保護層はスペーサよりも厚みが薄いので、保護層の方が現像時に膜荒れが生じやすくなるが、本発明においては上述したように現像時の膜荒れの発生を抑制することができるので、平坦性および透明性が良好な保護層を形成することができる。
また本発明は、基板と、上記基板上に形成され、上述の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を硬化させてなる異種部材とを有することを特徴とするカラーフィルタを提供する。
本発明によれば、異種部材が上述の樹脂組成物を硬化させてなるものであるので、平坦性および透明性が良好である。このため、本発明のカラーフィルタを表示装置に用いた場合には、膜荒れによって表示品質が低下するのを回避することができる。
上記発明においては、上記基板上に形成された着色層と、上記着色層上に形成された保護層と、上記基板の非表示領域に形成されたスペーサとを有し、上記異種部材が上記保護層および上記スペーサであることが好ましい。上述したように、本発明は、異種部材が保護層およびスペーサである場合に有利である。
さらに本発明は、基板上に上述の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、互いに透過率が異なる3種類以上の領域を有する階調マスクを用いて上記感光性樹脂層を露光し、現像して、異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を硬化させてなる異種部材を一括形成する異種部材形成工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上述の樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を形成し、この樹脂組成物を硬化させて異種部材を形成するので、現像時の膜荒れの発生を抑制することができる。
上記発明においては、上記異種部材が、保護層およびスペーサであることが好ましい。
上述した場合と同様に、本発明は、異種部材が保護層およびスペーサである場合に有利である。
本発明においては、樹脂組成物が、それぞれ酸性官能基を有する、酸性官能基含有共重合体と、酸性官能基含有多官能モノマーと、酸性官能基含有エポキシ樹脂とを含有しているので、アルカリ現像性を向上させることができるという効果を奏する。これにより、本発明の樹脂組成物を用いて感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層を階調マスクを介して露光し、現像して、異種部材を一括形成した場合には、現像時の膜荒れの発生を抑制することが可能である。
以下、本発明の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物、ならびにそれを用いたカラーフィルタおよびカラーフィルタの製造方法について詳細に説明する。
A.異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物
本発明の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物は、酸性官能基を有する構成単位および光重合性官能基を有する構成単位を含む酸性官能基含有共重合体と、酸性官能基および複数の光重合性官能基を有する酸性官能基含有多官能モノマーと、酸性官能基を有する構成単位およびエポキシ基を有する構成単位を含む酸性官能基含有エポキシ樹脂とを含有することを特徴とするものである。
本発明の樹脂組成物を基板上に塗布して感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層に紫外線、電子線等の活性放射線を照射すると、酸性官能基含有共重合体の光重合性官能基と、酸性官能基含有多官能モノマーの光重合性官能基とが光硬化反応を起こすことにより、酸性官能基含有共重合体の分子間に架橋結合が形成され、樹脂組成物が硬化する。硬化後は、酸性官能基含有共重合体と、酸性官能基含有多官能モノマーと、酸性官能基含有エポキシ樹脂とが、それぞれ酸性官能基を有しているので、アルカリ現像性が高く、高精細なパターンを形成することができる。
図1は、本発明の樹脂組成物を用いて、カラーフィルタにおける保護層およびスペーサを形成する例である。まず、図1(a)に示すように、基板2上に遮光部3と、赤色パターン4R、緑色パターン4Gおよび青色パターン4Bから構成される着色層4とを形成し、この着色層4上に本発明の樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層11を形成する。次いで、図1(b)に示すように、感光性樹脂層11を階調マスク21を介して露光する。
この階調マスク21は、透明基板22上に遮光膜パターン23および半透明膜パターン24が形成されたものであり、透明基板22上に遮光膜パターン23が設けられた遮光領域31と、透明基板22上に半透明膜パターン24のみが設けられた半透明領域32と、透明基板22のみを有する透過領域33とを有している。階調マスク21では、遮光領域31、半透明領域32および透過領域33でそれぞれ透過率が異なるので、各領域の透過率に応じて、感光性樹脂層の光硬化反応の程度が異なるものとなり、露光後に現像することにより、形状および厚みの異なるパターン(保護層5およびスペーサ6)が一括形成される。
本発明においては、上述したように、アルカリ現像性が良好であるので、得られる複数のパターンのうち、膜減り率の大きいパターン(図1に示す例においては、保護層5)にて、現像時の膜荒れの発生を抑制することができる。酸性官能基含有共重合体、酸性官能基含有多官能モノマーおよび酸性官能基含有エポキシ樹脂のいずれもアルカリ可溶性を有するので、現像時にいずれもアルカリ現像液に溶解し、膜荒れを発生しにくくすることができるのである。
特に、保護層は平坦性および透明性が高いことが望ましく、本発明の樹脂組成物を用いることにより、平坦性および透明性の良好な保護層を形成することができる。
また本発明においては、酸性官能基を有する酸性官能基含有多官能モノマーが配合されているので、アルカリ現像性を低下させることなく、架橋反応の反応点密度を高めることができ、さらには樹脂組成物の粘度が過度に上昇するのを抑えることができる。そのため、本発明の樹脂組成物は、基板上に均一に塗布することが可能である。
さらに本発明においては、酸性官能基を有する酸性官能基含有エポキシ樹脂が配合されているので、アルカリ現像性を低下させることなく、耐熱性、密着性、耐薬品性(特に耐アルカリ性)を高めることができる。
したがって本発明においては、アルカリ現像性および光硬化性に非常に優れ、かつ硬化後の諸特性にも優れる樹脂組成物とすることができる。
以下、樹脂組成物の各構成成分について説明する。
1.酸性官能基含有共重合体
本発明に用いられる酸性官能基含有共重合体は、酸性官能基を有する構成単位および光重合性官能基を有する構成単位を含むものである。
酸性官能基を有する構成単位は、アルカリ現像性に寄与する成分である。
酸性官能基としては、アルカリ現像が可能なものであればよく、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられる。アルカリ現像性および樹脂組成物の取り扱い性の点から、カルボキシル基が好ましい。
酸性官能基を有する構成単位としては、下記式(1)で表されるものが好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(1)中、Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基を示す。式(1)および後述する他の式中に含まれるRは、水素、または炭素数1〜5のアルキル基である。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等が例示される。
酸性官能基を有する構成単位を酸性官能基含有共重合体の主鎖へと導入するために使用される単量体としては、エチレン性不飽和結合および酸性官能基を有する化合物を使用することができる。上記式(1)の構成単位を導入するために使用される単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、2−カルボキシ−1−ブテン、2−カルボキシ−1−ペンテン、2−カルボキシ−1−ヘキセン、2−カルボキシ−1−へプテン等が例示される。
酸性官能基を有する構成単位の含有割合は、本発明の樹脂組成物に要求されるアルカリ可溶性の程度により適宜調整される。
また、光重合性官能基を有する構成単位は、光硬化反応や、樹脂組成物の硬化後の膜強度等に寄与する成分である。
光重合性官能基としては、光硬化反応が開始または促進される官能基を利用することができる。光重合性官能基としては、光ラジカル重合、光ラジカル二量化等の光ラジカル反応により硬化する官能基が好ましく、エチレン性不飽和結合を有する(メタ)アクリル基等の光ラジカル重合性官能基が特に好ましい。
なお、本発明において光硬化反応とは、紫外線や可視光線等の放射線、電子線等の粒子線、あるいは放射線と粒子線の性質を併せ持つエネルギー線の照射による硬化反応をいう。
光重合性官能基としてエチレン性不飽和結合を有する構成単位としては、下記式(2)で表されるものが好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(2)中、Rは上記と同様であり、Rは水素原子またはメチル基を示す。
また、エチレン性不飽和結合を有する構成単位としては、下記式(3)で表されるものも好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(3)中、Rは上記と同様であり、Rは炭素数2〜4のアルキレン基であり、Rはアルキレン基であり、Rは水素原子またはメチル基である。式(3)に含まれるR(炭素数2〜4のアルキレン基)は、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等であり、R(アルキレン基)は、好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基である。
光重合性官能基を有する単量体を用いて酸性官能基含有共重合体を合成すると副反応が生じやすいので、光重合性官能基は、酸性官能基含有共重合体の主鎖部分を形成した後で、適切な官能基を介して導入するのが好ましい。
上記式(2)の構成単位を酸性官能基含有共重合体に導入するためには、例えば、まず(メタ)アクリル酸等の単量体を重合させて酸性官能基含有共重合体の主鎖部分を形成した後、(メタ)アクリル酸由来のカルボキシル基にグルシジル(メタ)アクリレートを反応させればよい。ただし、(メタ)アクリル酸由来のカルボキシル基が少なくなりすぎるとアルカリ可溶性が不足するので、グルシジル(メタ)アクリレートの量を適切に調節する必要がある。
上記式(3)の構成単位を酸性官能基含有共重合体に導入するためには、例えば、まず(メタ)アクリル酸等の単量体と、下記式(4)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとを共重合させて、酸性官能基含有共重合体の主鎖部分を形成する。その後、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート由来の水酸基に下記式(5)で表されるイソシアネート化合物を反応させればよい。
Figure 2007271994
ここで、式(4)中、RおよびRは上記と同様である。式(4)のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が例示される。
Figure 2007271994
ここで、式(5)中、RおよびRは上記と同様である。式(5)の(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネートの中でも、(メタ)アクリロイル基が炭素数2〜6のアルキレン基を介してイソシアネート基(−NCO)と結合したものを使用するのが好ましい。具体的には、2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルエチルイソシアネート等が例示される。2−メタクリロイルエチルイソシアネートは、例えば、昭和電工(株)製「カレンズMOI」等の商品名で市販されている。
酸性官能基含有共重合体は、さらに芳香族炭素環を有する構成単位を含んでいてもよい。芳香族炭素環を有する構成単位は、樹脂組成物に塗膜性を付与する成分である。
芳香族炭素環を有する構成単位としては、下記式(6)で表されるものが好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(6)中、Rは上記と同様であり、R12は芳香族炭素環を示す。式(6)中に含まれるR12(芳香族炭素環)は、例えば、フェニル基、ナフチル基等である。
式(6)の構成単位を酸性官能基含有共重合体に導入するために使用される単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレンを例示できる。また、その芳香族炭素環は、塩素、臭素等のハロゲン原子、メチル基、エチル基等のアルキル基、アミノ基、ジアルキルアミノ基等のアミノ基、シアノ基、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等で置換されていてもよい。
酸性官能基含有共重合体は、さらにエステル基を有する構成単位を含んでいてもよい。エステル基を有する構成単位は、樹脂組成物のアルカリ可溶性を抑制する成分である。
エステル基を有する構成単位としては、下記式(7)で表されるものが好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(7)中、Rは上記と同様であり、R13はアルキル基またはアラルキル基を示す。式(7)中に含まれるR13(アルキル基またはアラルキル基)は、例えば、炭素数1〜12のアルキル基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基である。
式(7)の構成単位を酸性官能基含有共重合体に導入するために使用される単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類が例示される。
各構成単位を酸性官能基含有共重合体の主鎖へと導入するために使用される単量体は、各構成単位ごとに、それぞれ例示したものを単独でも、また2種以上を混合して使用してもよい。
本発明において、酸性官能基含有共重合体を構成する各構成単位の含有割合は適宜調節されるが、酸性官能基を有する構成単位が少なすぎる場合にはアルカリ可溶性が不十分となり、多すぎる場合には溶剤溶解性が低下する可能性がある。また、光重合性官能基を有する構成単位が少なすぎる場合には硬化性が不十分となり、多すぎる場合には樹脂組成物の硬化後の密着性が低下する可能性がある。
具体的には、単量体としての仕込み量換算で、酸性官能基含有共重合体中の酸性官能基を有する構成単位の含有割合は、5モル%〜45モル%の範囲内であることが好ましく、特に5モル%〜20モル%の範囲内であることが好ましい。
また、単量体としての仕込み量換算で、酸性官能基含有共重合体中の光重合性官能基を有する構成単位の含有割合は、5モル%〜50モル%の範囲内であることが好ましく、特に5モル%〜40モル%の範囲内であることが好ましい。
酸性官能基含有共重合体に導入される酸性官能基および光重合性官能基の量は、上述の範囲内であることが好ましく、限界があるが、本発明においては、後述する酸性官能基含有多官能モノマーおよび酸性官能基含有エポキシ樹脂が配合されていることによって、樹脂組成物中の酸性官能基および光重合性官能基の量を比較的多くすることができる。
酸性官能基含有共重合体は、一般的な方法に準じて合成することができる。例えば、まず、酸性官能基を有する上記式(1)のような構成単位と、光重合性官能基を後から導入できる官能基を有する構成単位と、さらに必要に応じて、芳香族炭素環を有する上記式(6)のような構成単位と、エステル基を有する上記式(7)のような構成単位と、あるいは、その他の構成単位とを含有する主鎖を有する共重合体を合成する。次いで、この共重合体にエチレン性不飽和結合のような光重合性官能基と共に何らかの別の官能基とを有する化合物を反応させて、光重合性官能基を導入すればよい。
酸性官能基含有共重合体は、各構成単位がランダム共重合したものであってもよく、ブロック共重合したものであってもよい。
酸性官能基含有共重合体の重量平均分子量は、3,000〜80,000の範囲内であることが好ましく、より好ましくは5,000〜50,000の範囲内、さらに好ましくは10,000〜50,000の範囲内である。重量平均分子量が上記範囲より小さいと、アルカリ可溶性が高すぎてパターン露光時のパターン形状を制御しにくく、またパターンを形成できる場合でも最終的な膜厚が減る(膜減り)場合があるからである。一方、重量平均分子量が上記範囲より大きいと、粘度が高くなりすぎて塗工適性が低下したり、現像性が悪くなったりする場合があるからである。
なお、上記重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ測定装置(東ソー(株)製 HLC-8220GPC)を用い、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒として測定した値である。この際、分子量標準物質としてポリスチレンを用いて換算した。
また、酸性官能基含有共重合体の酸価は、50mgKOH/g〜150mgKOH/gの範囲内であることが好ましく、より好ましくは70mgKOH/g〜120mgKOH/gの範囲内である。酸価は、アルカリ可溶性に関係するパラメータである。酸価が低すぎると、現像性が悪くなったり、密着性が低くなったりする場合がある。一方、酸価が高すぎると、アルカリ可溶性が大きすぎてパターン露光時のパターン形状を制御しにくくなる場合がある。
なお、酸価は、JIS K 0070 (1992)に準じる方法により測定することができる。具体的には、試料をアセトンに溶解し、指示薬としてブロモチモールブルーを用い、水酸化カリウムエタノール溶液で滴定することにより、酸価を測定することができる。
酸性官能基含有共重合体の含有量は、樹脂組成物中に固形分比(すなわち、樹脂組成物の総固形分を基準とした時の割合)で、5重量%〜60重量%の範囲内であることが好ましく、さらには10重量%〜50重量%の範囲内であることが好ましい。酸性官能基含有共重合体自体は架橋性成分であるが、酸性官能基含有共重合体の含有量が多すぎると、酸性官能基含有共重合体よりも架橋密度を高める効果が高い酸性官能基含有多官能モノマーの割合が相対的に少なくなる。このため、酸性官能基含有共重合体の含有量が上記範囲を超えると、樹脂組成物の硬化後の架橋密度が不十分となり、好ましい機械強度が得られないおそれがある。一方、酸性官能基含有共重合体の含有量が上記範囲未満では、現像性が悪くなり、その結果、現像ムラや残渣が発生するおそれがある。
なお、総固形分とは、樹脂組成物に含まれる溶剤以外の全ての成分の合計量であり、液状のモノマー成分(後述する酸性官能基含有多官能モノマー、多官能モノマーなど)も固形分に含まれる。
2.酸性官能基含有多官能モノマー
本発明に用いられる酸性官能基含有多官能モノマーは、酸性官能基および複数の光重合性官能基を有するものである。
酸性官能基含有多官能モノマーの酸性官能基は、アルカリ可溶性に寄与する部位である。
この酸性官能基としては、アルカリ現像が可能なものであればよく、例えばカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられる。中でも、アルカリ現像性および樹脂組成物の取り扱い性の点から、カルボキシル基が好ましい。
上記酸性官能基の含有割合は、樹脂組成物に要求されるアルカリ可溶性の程度により適宜調整される。
また、酸性官能基含有多官能モノマーの光重合性官能基は、光硬化反応や、樹脂組成物の硬化後の膜強度等に寄与する部位である。
酸性官能基含有多官能モノマーは、一分子中に3つ以上の光硬化性官能基を有していることが好ましい。架橋密度をさらに向上させることができるからである。
酸性官能基含有多官能モノマーの光重合性官能基としては、光硬化反応が開始または促進される官能基を利用することができる。この光重合性官能基として、具体的には、光ラジカル重合、光ラジカル二量化等の光ラジカル反応により硬化する官能基が好ましく、エチレン性不飽和結合を有する(メタ)アクリル基等の光ラジカル重合性官能基が特に好ましい。
このような酸性官能基含有多官能モノマーとしては、(1)水酸基含有多官能光重合性化合物を二塩基酸無水物で変性することによりカルボキシル基を導入した多官能光重合性化合物、あるいは、(2)芳香族多官能光重合性化合物を濃硫酸や発煙硫酸で変性することによりスルホン酸基を導入した多官能光重合性化合物等を用いることができる。
上記水酸基含有多官能光重合性化合物としては、例えば1つ以上の水酸基と3つ以上のエチレン性不飽和基とを有する化合物が挙げられる。この化合物の具体例としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、およびジペンタエリスリトールのトリ、テトラまたはペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記二塩基酸無水物としては、例えばコハク酸無水物、テトラヒドロフタル酸無水物、メチル−テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチル−ヘキサヒドロフタル酸無水物、フタル酸無水物、およびマレイン酸無水物等が挙げられる。
酸性官能基含有多官能モノマーとしては、下記式(8)、(9)で表されるものが好ましい。なお、式(8)、(9)において、TまたはGがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がR、XおよびWに結合する。
Figure 2007271994
ここで、式(8)中、nは0〜14であり、mは1〜8である。また、式(9)中、Wは式(8)と同様のRまたはXであり、6個のWのうち、3個以上のWがRである。pは0〜14であり、qは1〜8である。一分子内に複数存在するR、X、T、Gは、各々同一であっても、異なっていてもよい。
式(8)、(9)で表される酸性官能基含有多官能モノマーとして、具体的には、下記式(10)〜(15)で表されるものが挙げられる。中でも、式(10)および式(11)が好ましい。
Figure 2007271994
Figure 2007271994
式(8)、(9)で表される酸性官能基含有多官能モノマーの市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製のペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートの二塩基酸無水物付加物を主成分とするTO−756、および、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートの二塩基酸無水物付加物を含有するTO−1382が挙げられる。
酸性官能基含有多官能モノマーの分子量は、通常、3,000未満である。
また、酸性官能基含有多官能モノマーの酸価は、20mgKOH/g〜80mgKOH/gの範囲内であることが好ましく、より好ましくは30mgKOH/g〜60mgKOH/gの範囲内である。酸価が低すぎると、現像性が悪くなったり、密着性が低くなったりする場合があるからである。一方、酸価が高すぎると、アルカリ可溶性が大きすぎてパターン露光時のパターン形状を制御しにくくなる場合があるからである。なお、酸価の測定方法については、上記酸性官能基含有共重合体の項に記載した方法と同様である。
酸性官能基含有多官能モノマーの含有量は、樹脂組成物中に固形分比で、20重量%以上であることが好ましく、さらには30重量%〜70重量%の範囲内であることが好ましい。酸性官能基含有多官能モノマーの含有量が上記範囲内であれば、塗工適性を悪化させることなく、樹脂組成物の硬化時の架橋密度を向上させると共に、アルカリ現像性を向上させることができるからである。
3.酸性官能基含有エポキシ樹脂
本発明に用いられる酸性官能基含有エポキシ樹脂は、酸性官能基を有する構成単位およびエポキシ基を有する構成単位を含むものである。
酸性官能基を有する構成単位は、アルカリ現像性に寄与する成分である。
酸性官能基としては、アルカリ現像が可能なものであればよく、例えばカルボキシル基、アルコール性水酸基、スルホン酸基、リン酸基等が挙げられる。アルカリ現像性および樹脂組成物の取り扱い性の点から、カルボキシル基、アルコール性水酸基が好ましい。
酸性官能基を有する構成単位としては、下記式(1)、(16)で表されるものが好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(1)中、Rは水素または炭素数1〜5のアルキル基を示す。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基等が例示される。
また、式(16)中、Rは上記と同様であり、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を示す。Rは、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等である。
酸性官能基を有する構成単位を酸性官能基含有エポキシ樹脂の主鎖へと導入するために使用される単量体としては、エチレン性不飽和結合および酸性官能基を有する化合物を使用することができる。上記式(1)の構成単位を導入するために使用される単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、2−カルボキシ−1−ブテン、2−カルボキシ−1−ペンテン、2−カルボキシ−1−ヘキセン、2−カルボキシ−1−へプテン等が例示される。また、上記式(16)の構成単位を重合体の主鎖へと導入するために使用される単量体としては、エチレン性不飽和結合とアルコール性水酸基とを有する化合物を使用することができる。上記式(16)の構成単位を酸性官能基含有共重合体に導入するために使用される単量体としては、上記酸性官能基含有共重合体の項に記載の式(4)で表されるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを用いることができる。
酸性官能基を有する構成単位の含有割合は、本発明の樹脂組成物に要求されるアルカリ可溶性の程度により適宜調整される。
また、エポキシ基を有する構成単位は、樹脂組成物の硬化後の耐熱性、密着性、耐薬品性(特に耐アルカリ性)に寄与する成分である。
エポキシ基を有する構成単位としては、下記式(17)で表されるものが好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(17)中、Rは上記と同様である。
式(17)の構成単位を酸性官能基含有エポキシ樹脂に導入するために使用される単量体としては、グリシジル(メタ)アクリレート、脂環式エポキシ(メタ)アクリレート等を例示できる。
酸性官能基含有エポキシ樹脂は、さらにエステル基を有する構成単位を含むことが好ましい。エステル基を有する構成単位は、樹脂組成物のアルカリ可溶性を抑制する成分である。
エステル基を有する構成単位としては、下記式(7)で表されるものが好ましい。
Figure 2007271994
ここで、式(7)中、Rは上記と同様であり、R13はアルキル基またはアラルキル基を示す。R13は、例えば、炭素数1〜12のアルキル基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基である。
式(7)の構成単位を酸性官能基含有エポキシ樹脂に導入するために使用される単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニルエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類が例示される。
また、酸性官能基含有エポキシ樹脂は、光重合性官能基を有さないことが好ましい。すなわち、酸性官能基含有エポキシ樹脂は光硬化反応に寄与しないものであることが好ましい。仮に、酸性官能基含有エポキシ樹脂が光重合性官能基を有していたとしても、酸性官能基含有エポキシ樹脂の光重合性官能基は鎖が長く、反応性に乏しいため、架橋密度にほとんど寄与しない。このため、酸性官能基含有エポキシ樹脂が光重合性官能基を有することが架橋密度の増大にほとんど寄与しないのであれば、酸性官能基含有エポキシ樹脂は光重合性官能基を有していなくてもよいと考えられる。また、酸性官能基含有エポキシ樹脂の合成過程を考慮すると、光重合性官能基を有さない酸性官能基含有エポキシ樹脂を合成する際には、エポキシ樹脂に光重合性官能基を導入する必要がないことから、光重合性官能基を有さない酸性官能基含有エポキシ樹脂の方が、光重合性官能基を有する酸性官能基含有エポキシ樹脂に比べて製造工程が簡略であり、製造コストもかからない。
さらに、酸性官能基含有エポキシ樹脂は、芳香族炭素環を有さない、あるいは、芳香族炭素環を有する場合であっても、芳香族炭素環を有する構成単位の含有割合が比較的少ないことが好ましい。これにより、現像時の膜荒れの発生をさらに抑えることができるからである。
酸性官能基含有エポキシ樹脂としては、下記式(18)で表されるものが好ましく、下記式(19)で表されるものが特に好ましい。各構成単位は、ランダム共重合していてもよく、ブロック共重合していてもよい。これらの酸性官能基含有エポキシ樹脂の主鎖は、必要に応じて他の構成単位を含んでいてもよい。
Figure 2007271994
ここで、式(18)中、R、RおよびR13は上記と同様である。
本発明において、酸性官能基含有エポキシ樹脂を構成する各構成単位の含有割合は適宜調節されるが、酸性官能基を有する構成単位が少なすぎる場合にはアルカリ可溶性が不十分となり、多すぎる場合には溶剤溶解性が低下する可能性がある。また、エポキシ基を有する構成単位が少なすぎる場合には耐熱性、密着性、耐アルカリ性が不十分となり、多すぎる場合には保存安定性が低下する可能性がある。
具体的には、単量体としての仕込み量換算で、酸性官能基含有エポキシ樹脂中の酸性官能基を有する構成単位の含有割合は、5モル%〜45モル%の範囲内であることが好ましく、特に5モル%〜15モル%の範囲内であることが好ましい。
また、単量体としての仕込み量換算で、酸性官能基含有エポキシ樹脂中のエポキシ基を有する構成単位の含有割合は、5モル%〜50モル%の範囲内であることが好ましく、特に5モル%〜30モル%の範囲内であることが好ましい。
酸性官能基含有エポキシ樹脂は、一般的な方法に準じて合成することができる。例えば、酸性官能基を有する上記式(1)のような構成単位と、エポキシ基を有する上記式(17)のような構成単位と、エステル基を有する上記式(7)のような構成単位と、あるいは、その他の構成単位とを含有する主鎖を有する共重合体を合成すればよい。
酸性官能基含有エポキシ樹脂は、各構成単位がランダム共重合したものであってもよく、ブロック共重合したものであってもよい。
酸性官能基含有エポキシ樹脂の重量平均分子量は、1,000〜20,000の範囲内であることが好ましく、より好ましくは1,000〜15,000の範囲内、さらに好ましくは3,000〜12,000の範囲内である。重量平均分子量が上記範囲より小さいと、耐熱性が低下する場合があるからである。一方、重量平均分子量が上記範囲より大きいと、樹脂組成物の粘度が高くなりすぎて塗工適性が低下したり、現像性が悪くなったりする場合があるからである。
なお、上記重量平均分子量の測定方法については、上記酸性官能基含有共重合体の項に記載したものと同様である。
また、酸性官能基含有多官能エポキシの酸価は、10mgKOH/g〜80mgKOH/gの範囲内であることが好ましく、より好ましくは20mgKOH/g〜60mgKOH/gの範囲内である。あるいは、酸性官能基含有エポキシ樹脂の水酸基価は、10mgKOH/g(dry)〜150mgKOH/g(dry)の範囲内であることが好ましく、特に20mgKOH/g(dry)〜130mgKOH/g(dry)の範囲内であることが好ましい。酸価もしくは水酸基価が低すぎると、現像性が悪くなったり、密着性が低くなったりする場合がある。一方、酸価もしくは水酸基価が高すぎると、アルカリ可溶性が大きすぎてパターン露光時のパターン形状を制御しにくくなる場合がある。
なお、酸価の測定方法については、上記酸性官能基含有共重合体の項に記載した方法と同様である。また、水酸基価とは、酸性官能基含有エポキシ樹脂中のアルコール水酸基の含有量を規定するものである。水酸基価は、JIS K 0070 (1992)に準じる方法により測定することができる。具体的には、試料を無水酢酸でアセチル化し、残余の無水酢酸を加水分解後、酸価滴定を行い、ブランク試験と比較することにより、水酸基価を求めることができる。
酸性官能基含有エポキシ樹脂の含有量は、樹脂組成物中に固形分比で、5重量%〜40重量%の範囲内であることが好ましく、さらには5重量%〜30重量%の範囲内であることが好ましい。酸性官能基含有エポキシ樹脂の含有量が上記範囲未満では、十分な耐アルカリ性を付与できない場合があるからである。一方、酸性官能基含有エポキシ樹脂の含有量が上記範囲を超えると、樹脂組成物の保存安定性、現像適性が低下するおそれがあるからである。また、酸性官能基含有エポキシ樹脂は、樹脂組成物を用いて形成された乾燥塗膜のタックを除去するためにも有効であり、含有量が比較的少なくても十分な効果が発現する。さらに、酸性官能基含有エポキシ樹脂は、露光・アルカリ現像後においても反応することなく塗膜中に残存している酸性官能基と、加熱処理によって反応し、塗膜に優れた耐アルカリ性を付与することができる。
4.光重合開始剤
本発明の樹脂組成物は、光重合開始剤を含有していてもよい。
本発明に用いられる光重合開始剤としては、例えば紫外線のエネルギーによりフリーラジカルを発生する化合物であって、ベンゾイン、ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体またはそれらのエステルなどの誘導体;キサントンおよびチオキサントン誘導体;クロロスルフォニル、クロロメチル多核芳香族化合物、クロロメチル複素環式化合物、クロロメチルベンゾフェノン類などの含ハロゲン化合物;トリアジン類;フルオレノン類;ハロアルカン類;光還元性色素と還元剤とのレドックスカップル類;有機硫黄化合物;過酸化物などが挙げられる。中でも、光重合開始剤としては、イルガキュア184、イルガキュア651、ダロキュアー1173(いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、アデカ1717(旭電化工業株式会社製)などのケトン系およびビイミダゾール系化合物等が好ましい。
また、光重合開始剤としては、3級アミン構造を有する光重合開始剤が好ましい。3級アミン構造を有する光重合開始剤は、分子内に酸素クエンチャーである3級アミン構造を有するため、開始剤から発生したラジカルが酸素により失活し難く、樹脂組成物の感度を向上させるために適切な光重合開始剤である。
この3級アミン構造を有する光重合開始剤としては、例えば、特開2004−287227公報に記載のものを用いることができる。また、3級アミン構造を有する光重合開始剤の市販品としては、例えば、イルガキュア907、イルガキュア369(以上、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)、ハイキュアABP(川口薬品製)、ビイミダゾール(黒金化成製)などが挙げられる。
これらの光重合開始剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。2種以上を併用する場合には、吸収分光特性を阻害しないようにするのが好ましい。
感度の向上を期待したい場合には、増感剤を添加してもよい。増感剤としては、スチリル系化合物またはクマリン系化合物が好ましい。スチリル系化合物またはクマリン系化合物としては、例えば、特開2004−287227公報に記載のものを用いることができる。
光重合開始剤の含有量としては、樹脂組成物中に固形分比で、1重量%〜20重量%の範囲内であることが好ましい。光重合開始剤の含有量が上記範囲であることにより、露光部位を均一かつ十分に硬化させることができるからである。光重合開始剤の含有量が上記範囲を超えると、感度が高くなるという利点はあるが、フォトマスクを用いて露光した際にフォトマスクの開口部に対する出来上りのパターンの寸法が大きくなる傾向があるため、パターンの寸法制御が困難になる場合がある。一方、光重合開始剤の含有量が上記範囲未満では、光硬化反応が進まず、残膜率、耐熱性、耐薬品性が低下する場合がある。
本発明の樹脂組成物を調製するにあたって、光重合開始剤は、上記酸性官能基含有共重合体に最初から添加しておいてもよいが、樹脂組成物を比較的長期間保存する場合には、使用直前に樹脂組成物中に分散または溶解することが好ましい。
5.多官能モノマー
本発明の樹脂組成物は、さらに、上記酸性官能基含有多官能モノマー以外の、複数の光重合性官能基を有する多官能モノマーを含有することができる。上記酸性官能基含有多官能モノマーは、架橋密度およびアルカリ可溶性の両方を増大させるのに対し、多官能モノマーは架橋密度のみを増大させるので、これらを組み合わせることにより、架橋密度およびアルカリ可溶性を調節することができる。
多官能モノマーは、光重合性官能基を一分子中に2つ以上、好ましくは3つ以上有していることが好ましい。架橋密度をさらに高めることができるからである。
多官能モノマーの光重合性官能基としては、光硬化反応が開始または促進される官能基を利用することができる。この光重合性官能基として、具体的には、光ラジカル重合、光ラジカル二量化等の光ラジカル反応により硬化する官能基が好ましく、エチレン性不飽和結合を有する(メタ)アクリル基等の光ラジカル重合性官能基が特に好ましい。
光重合性官能基としてエチレン性不飽和結合を一分子中に2つ以上有する多官能モノマーとしては、多官能アクリレート系のモノマーまたはオリゴマーが好ましく用いられる。この多官能アクリレート系のモノマーまたはオリゴマーとしては、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、テトラトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどを例示することができる。これらは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、多官能モノマーは、2つ以上のエチレン性不飽和結合とアルコール性水酸基とを有していてもよい。アルコール性水酸基を有する多官能モノマーとしては、2−ヒドロキシ−1−(メタ)アクリロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロパン、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリグリセロールジ(メタ)アクリレートなどを例示することができる。
これらの多官能モノマーには、反応希釈剤として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドンなどの単官能性モノマーを添加することができる。
また、多官能モノマーの分子量は、通常、3,000未満である。
本発明の樹脂組成物が多官能モノマーを含有する場合、酸性官能基含有多官能モノマーおよび多官能モノマーの含有量の和が、樹脂組成物中に固形分比で、20重量%以上であることが好ましく、さらには30重量%〜70重量%の範囲内であることが好ましい。また、硬化性および製版性の調整のし易さから、酸性官能基含有多官能モノマーおよび多官能モノマーの和に対する酸性官能基含有多官能モノマーの重量比が0.1〜1の範囲内であることが好ましい。
さらに、本発明の樹脂組成物が多官能モノマーを含有する場合、酸性官能基含有共重合体に対する酸性官能基含有多官能モノマーおよび多官能モノマーの和の重量比が0.7以下であることが好ましい。酸性官能基含有共重合体と酸性官能基含有多官能モノマーと多官能モノマーとの含有割合を上記範囲とすることにより、光硬化性が十分となり、さらに樹脂組成物の硬化後の密着強度、耐熱性等の各種物理強度を高めることができるからである。
6.多官能チオール化合物
本発明の樹脂組成物は、多官能チオール化合物を含有していてもよい。多官能チオール化合物は、分子内にメルカプト基(−SH)を少なくとも2つ、好ましくは3つ以上、さらに好ましくは4つ以上有する化合物である。この多官能チオール化合物は、樹脂組成物の耐熱変色性を向上させる作用を有する。
多官能チオール化合物として具体的には、エチレングリコールビスチオプロピオネート(EGTP)、ブタンジオールビスチオプロピオネート(BDTP)、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(TMTP)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート(PETP)、下記式(20)で表されるTHEIC−BMPA
Figure 2007271994
等のメルカプトプロピオン酸誘導体;エチレングリコールビスチオグリコレート(EGTG)、ブタンジオールビスチオグリコレート(BDTG)、ヘキサンジオールビスチオグリコレート(HDTG)、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート(TMTG)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート(PETG)等のチオグリコール酸誘導体;1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,3−プロパンジチオール、1,6−ヘキサメチレンジチオール、2,2'−(エチレンジチオ)ジエタンチオール、meso−2,3−ジメルカプトコハク酸、p−キシレンジチオール、m−キシレンジチオール等のチオール類;ジ(メルカプトエチル)エーテル等のメルカプトエーテル類を例示することができる。
上記の中でも、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート(PETP)、上記式(20)で表されるTHEIC−BMPA、および、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート(PETG)が好ましい。
多官能チオール化合物は、多量に使用すると保存安定性が悪くなったり、臭気が強くなったりする。このため、本発明の樹脂組成物が多官能チオール化合物を含有する場合、多官能チオール化合物の含有量は、樹脂組成物中に固形分比で、1重量%〜10重量%の範囲内であることが好ましく、さらには1重量%〜5重量%の範囲内であることが好ましい。
7.共重合体
本発明の樹脂組成物は、成膜性や被塗工面に対する密着性を付与する目的から、酸性官能基含有共重合体以外の、共重合体を含有していてもよい。この共重合体は、非反応性共重合体であってもよく反応性共重合体であってもよい。中でも、酸性官能基含有多官能モノマーとも架橋結合を形成して、さらに優れた硬化性を得る点から、共重合体は、反応性共重合体、特に光重合性官能基を有する共重合体であることが好ましい。
8.添加剤
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、上記の成分以外にも、界面活性剤、シランカップリング剤等の各種の添加剤を含有することができる。
界面活性剤は、樹脂組成物に対して塗工適性、乾燥後の膜平滑性を確保するために配合されるものである。界面活性剤としては、例えば、特開2002−341531公報に記載ものを用いることができる。
また、シランカップリング剤は、塗工面との密着性を改善する目的で添加されるものである。シランカップリング剤としては、例えば、特開2002−341531公報に記載ものを用いることができる。
さらに、本発明の樹脂組成物を用いて着色層を形成する場合、樹脂組成物には、通常、着色剤が配合される。着色剤としては、目的とする色(例えば赤色R、緑色G、青色B)に応じて、有機着色剤および無機着色剤の中から任意のものを選んで使用することができる。
有機着色剤としては、例えば、染料、有機顔料、天然色素等を用いることができる。また、無機着色剤としては、例えば、無機顔料、体質顔料等を用いることができる。これらの中でも、有機顔料は、発色性が高く、耐熱性も高いので、好ましく用いられる。
有機顔料、無機顔料および体質顔料としては、特開2004−287232公報に記載のものを挙げることができる。
これらの着色剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
着色剤の含有量は、樹脂組成物中に50重量%以下であることが好ましく、中でも45重量%以下であることが好ましい。着色剤の含有量が上記範囲を超えると、アルカリ現像性が低くなりすぎて、高いパターニング精度の下に所望の着色層を形成することが困難になる場合があるからである。
また、本発明の樹脂組成物に着色剤が含有される場合には、着色剤を均一かつ安定して分散させるために、樹脂組成物に分散剤を配合してもよい。分散剤としては、例えば、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用できる。これらの中でも、高分子界面活性剤(高分子分散剤)が好ましい。高分子界面活性剤としては、特開2004−287232公報に記載のものを用いることができる。
9.溶剤
本発明の樹脂組成物には、塗料化および塗工適性を考慮して、通常、溶剤が含有される。溶剤は、酸性官能基含有共重合体、酸性官能基含有多官能モノマー、酸性官能基含有エポキシ樹脂、光重合開始剤等が溶解もしくは分散するものであれば、特に限定されるものではない。溶剤としては、例えば、特開2004−287227公報に記載ものを用いることができる。
本発明の樹脂組成物の固形分濃度は、20重量%〜50重量%の範囲内であることが好ましい。
10.樹脂組成物の調製方法
本発明の樹脂組成物を製造するには、酸性官能基含有共重合体、酸性官能基含有多官能モノマー、酸性官能基含有エポキシ樹脂、光重合開始剤、および、その他の成分を適切な溶剤に投入し、ペイントシェーカー、ビーズミル、サンドグラインドミル、ボールミル、アトライターミル、2本ロールミル、3本ロールミルなどの一般的な方法で溶解、分散させればよい。
11.用途
本発明の樹脂組成物は、階調マスクを用いて、表示装置における異種部材を一括形成する場合に好適に用いられる。
なお、本発明において異種部材とは、異なるパターンにより構成される部材をいう。例えば、形状、厚み、線幅などが異なるパターンにより構成される部材は異種部材であり、機能は同一であっても異なっていてもよい。
本発明の樹脂組成物は、具体的には、液晶表示装置または液晶表示装置用カラーフィルタにおける保護層およびスペーサ、半透過型液晶表示装置または半透過型液晶表示装置用カラーフィルタにおける透過部用着色層および反射部用着色層、有機EL表示装置または有機EL表示装置用カラーフィルタにおけるRGB用保護層およびW用保護層、液晶表示装置または液晶表示装置用カラーフィルタにおけるスペーサおよび配向制御用突起などを一括形成するために用いられることが好ましい。
特に、本発明の樹脂組成物は、保護層およびスペーサを形成するために用いられることが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、TFTアレイ基板における平坦化膜、半導体装置における層間絶縁膜などの形成材料として用いることができる。
B.カラーフィルタ
次に、本発明のカラーフィルタについて説明する。
本発明のカラーフィルタは、基板と、上記基板上に形成され、上述の樹脂組成物を硬化させてなる異種部材とを有することを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタについて、図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図であり、液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例である。図2に例示するように、カラーフィルタ1においては、基板2上に遮光部3と、赤色パターン4R、緑色パターン4Gおよび青色パターン4Bから構成される着色層4とが形成され、この着色層4上に保護層5が形成され、保護層5上にスペーサ6が形成されており、保護層5およびスペーサ6は上記樹脂組成物を硬化させたものであり、一体的に形成されている。
図1は、図2に示すカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。まず、図1(a)に示すように、基板2上に遮光部3および着色層4を形成し、この着色層4上に上述の樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層11を形成する。次いで、図1(b)に示すように、感光性樹脂層11を階調マスク21を介して露光する。
上記樹脂組成物を用いて形成された感光性樹脂層に、紫外線、電子線等の活性放射線を照射すると、酸性官能基含有共重合体の光重合性官能基および酸性官能基含有多官能モノマー、ならびに、必要に応じて配合された多官能モノマーや多官能チオール化合物が光硬化反応を起こして分子間に架橋結合が形成され、感光性樹脂層が硬化する。硬化した感光性樹脂層は、水酸化ナトリウム等のアルカリ現像液により現像することができる。
また、階調マスク21は、透明基板22上に遮光膜パターン23および半透明膜パターン24が形成されたものであり、透明基板22上に遮光膜パターン23が設けられた遮光領域31と、透明基板22上に半透明膜パターン24のみが設けられた半透明領域32と、透明基板22のみを有する透過領域33とを有している。この階調マスク21では、遮光領域31、半透明領域32および透過領域33で透過率が異なるので、各領域の透過率に応じて、感光性樹脂層の光硬化反応の程度が異なるものとなり、露光後に現像することによって、形状および厚みの異なる保護層5およびスペーサ6が一括形成される。
本発明に用いられる樹脂組成物においては、酸性官能基含有共重合体だけでなく、酸性官能基含有多官能モノマーおよび酸性官能基含有エポキシ樹脂も酸性官能基を有しているので、アルカリ可溶性を向上させることができる。したがって、現像時での膜荒れの発生を抑制することが可能である。これにより、平坦性および透明性の良好な異種部材が得られる。
例えば図1においては、感光性樹脂層のうち、スペーサ形成部位に比べて、保護層形成部位では、膜減り率が大きいので、従来では現像時に膜荒れが発生しやすかったが、本発明においては、上述したように膜荒れの発生を抑制することができるので、平坦性および透明性の良好な保護層5を得ることができる。
図3は、本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図であり、有機EL表示装置に用いられ、1ピクセルが4色(赤・緑・青・白)のサブピクセルで構成されるカラーフィルタの一例である。
このカラーフィルタでは、例えば図4に示すように、1ピクセルが4色(赤R・緑G・青B・白W)のサブピクセルで構成されており、赤R・緑G・青B・白Wのサブピクセルはモザイク状に配列されている。また、基板2上に、赤R・緑G・青Bのサブピクセルに応じて赤色パターン4R、緑色パターン4Gおよび青色パターン4Bが形成され、白Wのサブピクセルに相当する部位には着色層は形成されていない。
このようなカラーフィルタ1においては、図3に例示するように、基板2上に遮光部3および着色層4が形成され、この着色層4上に、RGB用保護層7aおよびW用保護層7bから構成される保護層7が形成されており、RGB用保護層7aは、赤R・緑G・青Bのサブピクセルに応じて赤色パターン(図示せず)、緑色パターン(図示せず)および青色パターン4B上に形成され、W用保護層7bは、白Wのサブピクセルに応じて基板2上に形成されている。保護層7を構成するRGB用保護層7aおよびW用保護層7bは上記樹脂組成物を硬化させたものであり、一体的に形成されている。
図5は、図3に示すカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。まず、図5(a)に示すように、基板2上に、赤R・緑G・青Bのサブピクセルに応じて赤色パターン(図示せず)、緑色パターン(図示せず)および青色パターン4Bから構成される着色層を形成する。このとき、白Wのサブピクセルに相当する部位には着色層は形成されない。次いで、着色層上に上述の樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層11を形成する。次に、図5(b)に示すように、感光性樹脂層11を階調マスク21を介して露光する。
この階調マスク21においては、透明基板22上に遮光膜パターン23が設けられた遮光領域31と、透明基板22上に半透明膜パターン24のみが設けられた半透明領域32と、透明基板22のみを有する透過領域33とが混在している。階調マスク21では、遮光領域31、半透明領域32および透過領域33で透過率が異なるので、各領域の透過率に応じて、感光性樹脂層の光硬化反応の程度が異なるものとなり、露光後に現像することによって、厚みの異なるRGB用保護層7aおよびW用保護層7bが形成される。
図5に示す例においては、感光性樹脂層のうち、W用保護層形成部位に比べて、RGB用保護層形成部位では、膜減り率が大きいので、従来では現像時に膜荒れが発生しやすかったが、本発明においては、上述したように膜荒れの発生を抑制することができるので、平坦性および透明性の良好なRGB用保護層7aを得ることができる。
図6は、本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図であり、半透過型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタの一例である。図6に例示するように、カラーフィルタ1においては、基板2上に枕部9が形成され、この枕部9を覆うように、透過部用着色層8aおよび反射部用着色層8bから構成される着色層8が形成されている。枕部9が設けられている領域は反射部rであり、枕部9が設けられていない領域は透過部tである。透過部用着色層8aおよび反射部用着色層8bは上記樹脂組成物を硬化させたものであり、一体的に形成されている。
図7は、図6に示すカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。まず、図7(a)に示すように、基板2上に枕部9を形成し、その枕部9上に上述の樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層11を形成する。次いで、図7(b)に示すように、感光性樹脂層11を階調マスク21を介して露光する。
この階調マスク21においては、透明基板22上に遮光膜パターン23が設けられた遮光領域31と、透明基板22上に半透明膜パターン24のみが設けられた半透明領域32と、透明基板22のみを有する透過領域33とが混在している。階調マスク21では、遮光領域31、半透明領域32および透過領域33で透過率が異なるので、各領域の透過率に応じて、感光性樹脂層の光硬化反応の程度が異なるものとなり、露光後に現像することによって、厚みの異なる透過部用着色層8aおよび反射部用着色層8bが形成される。
図7に示す例においては、感光性樹脂層のうち、透過部用着色層形成部位に比べて、反射部用着色層形成部位では、膜減り率が大きいので、従来では現像時に膜荒れが発生しやすかったが、本発明においては、上述したように膜荒れの発生を抑制することができるので、平坦性および透明性の良好な反射部用着色層8bを得ることができる。
このように、本発明においては、上記樹脂組成物を用いることにより、平坦性および透明性の良好な、種々の部材を得ることができる。
また本発明においては、異種部材が上記樹脂組成物を硬化させてなるものであるので、強度、耐熱性、密着性、耐薬品性(特に耐アルカリ性)等に優れたものとすることができる。
以下、カラーフィルタの各構成について説明する。
1.異種部材
本発明に用いられる異種部材は、上記樹脂組成物を硬化させてなるものである。
異種部材としては、上記樹脂組成物を硬化させてなるものであれば特に限定されるものではないが、比較的良好な平坦性および透明性が要求されるものであることが好ましい。本発明においては、現像時の膜荒れの発生を抑制することができるので、高い平坦性および透明性が要求される部材に特に有用である。
異種部材として、具体的には、保護層およびスペーサ、RGB用保護層およびW用保護層、透過部用着色層および反射部用着色層、スペーサおよび配向制御用突起などを挙げることができる。
これらの中でも、異種部材が保護層およびスペーサであることが好ましい。保護層には、高い平坦性および透明性が要求されるからである。また、保護層はスペーサよりも厚みが薄いので、異種部材を形成する際に、スペーサ形成部位と比較して、保護層形成部位は膜減り率が大きくなる。このため、保護層の方が現像時に膜荒れが生じやすくなる。本発明においては、上述したように現像時の膜荒れを抑制することができるので、異種部材が保護層およびスペーサである場合に有利である。
異種部材の平坦性としては、表面粗度(Ra)が20Å以下であることが好ましく、より好ましくは10Å以下である。表面粗度(Ra)が上記範囲であれば、本発明のカラーフィルタを例えば液晶表示装置に用いた場合には、表示色やコントラストのむらの発生を効果的に抑制することができ、また本発明のカラーフィルタを例えば有機EL表示装置に用いた場合には、電極間での短絡を効果的に抑制することができるからである。表面粗度(Ra)は小さいほど好ましく、表面粗度(Ra)の下限は特に限定されない。なお、上記表面粗度(Ra)は、JIS B0601−1994に基づいて測定することができる。
また、異種部材の透明性としては、400nm〜700nmの可視領域における平均透過率が95%以上であることが好ましく、中でも98%以上であることが好ましい。平均透過率が上記範囲であれば、本発明のカラーフィルタを表示装置に用いた場合に、カラーフィルタによる輝度の低下を抑えることができるからである。平均透過率は高いほど好ましく、平均透過率の上限は特に限定されない。
以下、異種部材の例として、保護層、スペーサ、着色層について、説明する。
(1)保護層
保護層は、カラーフィルタの表面を平坦化し、着色層を保護するために設けられるものである。
保護膜の厚みは、光透過率、カラーフィルタの表面状態等を考慮して設定される。例えば、保護層の厚みは0.1μm〜2.0μm程度とされる。
(2)スペーサ
スペーサは、本発明のカラーフィルタを液晶表示装置に用いた場合に、セルギャップを維持するために設けられるものである。スペーサは、基板上の非表示領域に複数形成される。
スペーサの形状および寸法としては、基板上の非表示領域に選択的に形成することができ、所定のセルギャップを基板全体に渡って維持することが可能であれば特に限定されるものではない。スペーサの厚みとしては、液晶層に要求される厚み等により適宜選択されるものであり、2μm〜10μm程度とされる。また、スペーサの幅としては、5μm〜20μm程度とされる。さらに、スペーサの形状は柱状であればよく、断面形状としては、例えば、円柱状、角柱状、截頭錐体形状等のいずれであってもよい。
スペーサの形成密度(密集度)は、液晶層の厚みムラ、開口率、スペーサの形状、樹脂組成物の組成等を考慮して適宜選択される。例えば、1ピクセルに1個のスペーサを設ければ、必要十分なスペーサ機能を発現する。
(3)着色層
着色層は、通常、赤色パターン、緑色パターンおよび青色パターンを有している。各着色パターンの配列としては、モザイク型、ストライプ型、トライアングル型、4画素配置型等が挙げられる。
着色層の厚みは、0.5μm〜2.5μm程度とされる。図6に例示するように、着色層の厚みは、透過部および反射部に応じて部分的に異なっていてもよい。
2.基板
本発明に用いられる基板としては、例えば石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製1737ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり、寸法安定性および高温加熱処理における特性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式による液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。
3.その他の部材
本発明のカラーフィルタには、必要に応じて、遮光部、透明電極層、配向膜、枕部等が形成されていてもよい。また、異種部材として、保護層、スペーサ、着色層等が形成されていない場合には、一般的な材料を用いて、保護層、スペーサ、着色層等が形成されていてもよい。
(1)遮光部
遮光部は、表示画像のコントラストを向上させるため設けられるものである。この遮光部は、着色層を構成する各着色パターンの外側を取り囲むように形成される。
遮光部は、例えばスパッタリング法、真空蒸着法等によりクロム等の金属薄膜を形成し、この金属薄膜をパターニングすることにより形成することができる。この場合、遮光部の厚みは、200〜5000Å程度とすることができる。
また、遮光部は、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂組成物、アクリル樹脂組成物、エポキシ樹脂組成物等を用いて樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングすることにより形成することもできる。さらに、遮光部は、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂組成物を用いて樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングすることにより形成することもできる。
(2)透明電極層
透明電極層は、保護層が形成されている場合には、保護層上に形成される。
透明電極層としては、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、およびそれらの合金等を用いることができる。
透明電極層の形成方法としては、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等が挙げられる。また、透明電極層は、必要に応じて、フォトレジストを用いたエッチングによりパターニングされる。
この透明電極層の厚みは、20nm〜500nm程度であり、好ましくは100nm〜300nm程度である。
(3)配向膜
配向膜は、カラーフィルタの最表面に形成される。
配向膜は、ポリイミド樹脂等を含有する塗工液をスピンコート等の一般的な方法で塗布し、乾燥し、必要に応じて熱や光により硬化した後、ラビングすることによって形成することができる。
(4)枕部
本発明のカラーフィルタが半透過型液晶表示装置に適用される場合、枕部が形成されていてもよい。
枕部の形成材料としては、例えば感光性アクリル樹脂、感光性ポリイミド、ポジレジスト、カルド樹脂、ポリシロキサン、ベンゾシクロブテン等を挙げることができる。
枕部の形成方法としては、上記材料を用いて例えばフォトリソグラフィー法等により、形成することができる。
C.カラーフィルタの製造方法
次に、本発明のカラーフィルタの製造方法について説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、基板上に上述の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、互いに透過率が異なる3種類以上の領域を有する階調マスクを用いて上記感光性樹脂層を露光し、現像して、異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を硬化させてなる異種部材を一括形成する異種部材形成工程とを有することを特徴とするものである。
本発明のカラーフィルタの製造方法について、図面を参照しながら説明する。
図1は、カラーフィルタにおける保護層およびスペーサを形成する例である。
まず、図1(a)に示すように、基板2上に遮光部3と、赤色パターン4R、緑色パターン4Gおよび青色パターン4Bから構成される着色層4を形成し、この着色層4上に上述の樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層11を形成する。次いで、図1(b)に示すように、感光性樹脂層11を階調マスク21を介して露光する。
階調マスク21は、透明基板22上に遮光膜パターン23および半透明膜パターン24が形成されたものであり、透明基板22上に遮光膜パターン23が設けられた遮光領域31と、透明基板22上に半透明膜パターン24のみが設けられた半透明領域32と、透明基板22のみを有する透過領域33とを有している。この階調マスク21では、遮光領域11、半透明領域12および透過領域13で透過率が異なるので、各領域の透過率に応じて、感光性樹脂層の光硬化反応の程度が異なるものとなり、露光後に現像することによって、形状および厚みの異なる保護層5およびスペーサ6が一括形成される。
本発明に用いられる樹脂組成物は、上記「A.異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物」の項に記載したように、アルカリ現像性が良好であるので、異種部材のうち、膜減り率の大きい部材(図1に示す例においては、保護層5)にて、現像時の膜荒れの発生を抑制することができる。これにより、平坦性および透明性の良好な異種部材を形成することができる。
例えば図1においては、感光性樹脂層のうち、スペーサ形成部位に比べて、保護層形成部位では膜減り率が大きいが、現像時の膜荒れの発生が抑制されるので、平坦性および透明性の良好な保護層5を形成することができる。
図5は、カラーフィルタにおける保護層を形成する例であり、有機EL表示装置に用いられ、1ピクセルが4色(赤・緑・青・白)のサブピクセルで構成されるカラーフィルタにおいて、赤色・緑色・青色および白色に応じて厚みの異なる保護層(RGB用保護層およびW用保護層)を形成する例である。
まず、図5(a)に示すように、基板2上に、赤R・緑G・青Bのサブピクセルに応じて赤色パターン(図示せず)、緑色パターン(図示せず)および青色パターン4Bから構成される着色層を形成する。このとき、白Wのサブピクセルに相当する部位には着色層は形成されない。次いで、着色層上に上述の樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層11を形成する。次に、図5(b)に示すように、感光性樹脂層11を階調マスク21を介して露光する。
この階調マスク21においては、透明基板22上に遮光膜パターン23が設けられた遮光領域31と、透明基板22上に半透明膜パターン24のみが設けられた半透明領域32と、透明基板22のみを有する透過領域33とが混在している。階調マスク21では、遮光領域31、半透明領域32および透過領域33で透過率が異なるので、各領域の透過率に応じて、感光性樹脂層の光硬化反応の程度が異なるものとなり、露光後に現像することによって、厚みの異なるRGB用保護層7aおよびW用保護層7bが形成される。
図5に示す例においては、感光性樹脂層のうち、W用保護層形成部位に比べて、RGB用保護層形成部位では膜減り率が大きいが、現像時の膜荒れの発生が抑制されるので、平坦性および透明性の良好なRGB用保護層7aを形成することができる。
図7は、カラーフィルタにおける着色層を形成する例であり、半透過型液晶表示装置に用いられるカラーフィルタにおいて、透過部および反射部に応じて厚みの異なる着色層(透過部用着色層および反射部用着色層)を形成する例である。
まず、図7(a)に示すように、基板2上に枕部9を形成し、その枕部9上に上述の樹脂組成物を塗布し、感光性樹脂層11を形成する。着色層形成部位のうち、枕部9が設けられている領域は反射部rであり、枕部9が設けられていない領域は透過部tである。次いで、図7(b)に示すように、感光性樹脂層11を階調マスク21を介して露光する。
この階調マスク21においては、透明基板22上に遮光膜パターン23が設けられた遮光領域31と、透明基板22上に半透明膜パターン24のみが設けられた半透明領域32と、透明基板22のみを有する透過領域33とが混在している。階調マスク21では、遮光領域31、半透明領域32および透過領域33で透過率が異なるので、各領域の透過率に応じて、感光性樹脂層の光硬化反応の程度が異なるものとなり、露光後に現像することによって、厚みの異なる透過部用着色層8aおよび反射部用着色層8bが形成される。
図7に示す例においては、感光性樹脂層のうち、透過部用着色層形成部位に比べて、反射部用着色層形成部位では膜減り率が大きいが、現像時の膜荒れの発生が抑制されるので、平坦性および透明性の良好な反射部用着色層8bを形成することができる。
このように、本発明のカラーフィルタの製造方法は、カラーフィルタを構成する各種部材の一括形成に適用することが可能である。
以下、本発明のカラーフィルタの製造方法における各工程について説明する。
1.感光性樹脂層形成工程
本発明における感光性樹脂層形成工程は、基板上に上述の樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層を形成する工程である。
なお、樹脂組成物については、上記「A.異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物」の項に詳しく記載したので、ここでの説明は省略する。また、基板については、上記「B.カラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
樹脂組成物の塗布方法としては、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等を使用することができる。
塗布後の感光性樹脂層の厚みは、形成する異種部材に応じて適宜調整される。例えば図1に示すように、異種部材のうち、最も高い(最も厚い)部材の高さ(厚み)に適合するように、感光性樹脂層の厚みが調整される。図1の例においては、スペーサの高さに適合するように感光性樹脂層の厚みが調整される。
上記の樹脂組成物の塗布後は、感光性樹脂層に対して加熱処理(プリベーク)を施してもよい。
2.異種部材形成工程
本発明における異種部材形成工程は、互いに透過率が異なる3種類以上の領域を有する階調マスクを用いて上記感光性樹脂層を露光し、現像して、異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を硬化させてなる異種部材を一括形成する工程である。
本発明に用いられる階調マスクは、互いに透過率が異なる3種類以上の領域を有するものであれば特に限定されるものではないが、図1、図5および図7に例示するように、透明基板上に遮光膜パターンおよび半透明膜パターンが形成され、透明基板上に遮光膜パターンが設けられた遮光領域と、透明基板上に半透明膜パターンのみが設けられた半透明領域と、透明基板のみを有する透過領域とを有するものであることが好ましい。この階調マスクとしては、一般的に用いられているものを使用することができる。
なお、階調マスクについては、例えば特開2006−18001公報を参照することができる。
また、露光方法としては、特に限定されるものではなく、例えば感光性樹脂層の表面から数十μm程度の間隙をあけて階調マスクを配置し、露光するプロキシミティ露光を行うことができる。この露光により、照射部分で光硬化反応が生じる。
上記の露光後は、現像が行われる。現像により、感光性樹脂層が部分的に除去される。具体的は、露光により硬化した部分が残存し、その他の部分が選択的に除去される。階調マスクの透過領域から露光された部位では硬化反応が十分に進行するのに対し、半透明領域から露光された部位では硬化反応が不十分となるので、形状、厚み等の異なる異種部材を同時に形成することができる。現像は、一般的なアルカリ現像方法に従って行うことができる。
また、露光および現像後、形成された異種部材に対して加熱処理(ポストベーク)を施してもよい。この加熱処理は、例えば温度100〜250℃、処理時間10〜60分程度で適宜設定することができる。
なお、異種部材については、上記「B.カラーフィルタ」の項に記載したので、ここでの説明は省略する。
3.その他の工程
本発明においては、感光性樹脂層形成工程前または異種部材形成工程後に、カラーフィルタにおける各種部材を形成する工程を必要に応じて行うことができる。
例えば、基板上に遮光部を形成する遮光部形成工程や、基板上に透明電極層を形成する透明電極層形成工程や、異種部材を覆うように配向膜を形成する配向膜形成工程や、基板上に枕部を形成する枕部形成工程を行うことができる。
また例えば、異種部材形成工程にて、保護層、スペーサ、着色層を形成しない場合には、これらの部材を形成する工程を行うことができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[製造例1] 酸性官能基含有共重合体1の合成
重合槽内に、ベンジルメタクリレート(BzMA)を40重量部、スチレン(St)20重量部、アクリル酸(AA)を20重量部、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を20重量部、および、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を180重量部、仕込み、攪拌し、溶解させた後、2,2´-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)を4重量部、添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下で、85℃で2時間攪拌し、さらに100℃で1時間反応させた。さらに、得られた溶液に、グリシジルメタクリレート(GMA)を10重量部、2-メタクロイルエチルイソシアネート(MOI)を10重量部、トリエチルアミンを0.5重量部、および、ハイドロキノンを0.1重量部、添加し、100℃で5時間攪拌し、目的とする酸性官能基含有共重合体溶液1(固形分:25%、重量平均分子量:35,000)を得た。
[製造例2] 酸性官能基含有エポキシ樹脂2の合成
重合槽内に、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(DMDG)を180重量部、仕込み、攪拌し、溶解させた後、2,2´-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)を4重量部、添加し、均一に溶解させた。引き続き、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)を20重量部、グリシジルメタクリレート(GMA)を10重量部、および、メタクリル酸メチル(MMA)を70重量部、仕込み、窒素置換した後、緩やかに攪拌を始めた。溶液温度を85℃に上昇させ、この温度を5時間保持し、酸性官能基含有エポキシ樹脂溶液2(固形分:40%、重量平均分子量:8,000)を得た。
[製造例3] エポキシ樹脂3の合成
重合槽内に、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル(DMDG)を180重量部、仕込み、攪拌し、溶解させた後、2,2´-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)を4重量部、添加し、均一に溶解させた。引き続き、ジシクロペンタニルメタクリレート(DCPMA)を70重量部、ベンジルメタクリレート(BzMA)を20重量部、および、グリシジルメタクリレート(GMA)を10重量部、を仕込み、窒素置換した後、緩やかに攪拌を始めた。溶液温度を85℃に上昇させ、この温度を5時間保持しエポキシ樹脂溶液3(固形分:20%、重量平均分子量:10,000)を得た。
[実施例]
保護層およびスペーサの一括形成用樹脂組成物を、下記表1に示す割合で、各成分を混合して、調製した。このとき、酸性官能基含有多官能モノマーとしては、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートの二塩基酸無水物とジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとからなり、それらを質量比3:7の割合で含む混合物(TO1382 東亞合成(株)製)を用いた。多官能モノマーとしては、ジペンタエリスリスリトールペンタアクリレート(SR399E 日本化薬(株)製)を用いた。光重合開始剤としては、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(イルガギュア184 チバスペシャリティケミカルズ社製)を用いた。多官能チオール化合物としては、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネートを用いた。シランカップリング剤としては、3−グリドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM-403 信越化学(株)製)を用いた。溶剤としては、メチルエチルアセテートを用いた。
Figure 2007271994
[評価]
(保護層およびスペーサの形成)
10cm画のガラス基板上に、得られた樹脂組成物を、スピンコーター(MIKASA製、形式1H-DX2)により塗布し、乾燥し、乾燥膜厚6μmの塗膜を形成した。この塗膜をホットプレート上で100℃、3分間プリベークした。所定の形状、大きさ、および間隔を有する露光パターンを形成できるように設計された階調マスクを配置して、プロキシミティアライナにより紫外線を75mJ/cmの強度(2kW超高圧水銀ランプUSH-2004TO、405nm照度換算)で照射した。次いで、塗膜が形成された基板上に、0.05重量%KOH水溶液を溶剤型感材用現像装置(芝浦工業(株)製、VFJ0004)にて60秒間散布して、現像した。現像後、塗膜をクリーンオーブン(忍足研究所(株)製、SCOV-250 Hy-So)により、230℃で30分間ポストベークを行った。このようにして、保護層およびスペーサを形成した。
(表面粗度)
上記保護層について、走査型プローブ顕微鏡(タカノ(株)製、AS-7H)を用いて、表面粗度を測定した。
(透過率)
上記保護層について、分光光度計(OLYMPUS(株)製、OSP-SP200)を用いて、400nm〜700nmの可視領域における平均透過率を測定した。
評価結果を下記表2に示す。
Figure 2007271994
比較例1では、実施例1と固形分比で同量の酸性官能基含有共重合体、および、ほぼ同量の酸性官能基エポキシ樹脂を用いたが、酸性官能基含有多官能モノマーを用いずに多官能モノマーを用いたので、実施例1に比べて、表面粗度および平均透過率が劣るものであった。
一方、実施例2では、実施例1と同成分であるが、酸性官能基含有エポキシ樹脂を減量したので、実施例1に比べて、良好な表面粗度および平均透過率を示した。
また、比較例2では、実施例1と固形分比で同量の酸性官能基含有共重合体および酸性官能基含有多官能モノマーを用いたが、酸性官能基含有エポキシ樹脂を用いずにエポキシ樹脂を用いたので、実施例1に比べて、表面粗度および平均透過率が劣るものであった。
本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの一例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 カラーフィルタにおけるサブピクセルを説明するための図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。 本発明のカラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の例を示す工程図である。
符号の説明
1 … カラーフィルタ
2 … 基板
3 … 遮光部
4、8 … 着色層
4R … 赤色パターン
4G … 緑色パターン
4B … 青色パターン
5、7 … 保護層
6 … スペーサ
11 … 感光性樹脂層
21 … 階調マスク
22 … 透明基板
23 … 遮光膜パターン
24 … 半透明膜パターン
31 … 遮光領域
32 … 半透明領域
33 … 透過領域

Claims (9)

  1. 酸性官能基を有する構成単位および光重合性官能基を有する構成単位を含む酸性官能基含有共重合体と、酸性官能基および複数の光重合性官能基を有する酸性官能基含有多官能モノマーと、酸性官能基を有する構成単位およびエポキシ基を有する構成単位を含む酸性官能基含有エポキシ樹脂とを含有することを特徴とする異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物。
  2. 前記酸性官能基含有共重合体の酸価が50mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1に記載の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記酸性官能基含有多官能モノマーの酸価が20mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物。
  4. 前記酸性官能基含有エポキシ樹脂の酸価もしくは水酸基価が10mgKOH/g以上であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物。
  5. カラーフィルタにおける保護層およびスペーサを一括形成するために用いられることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物。
  6. 基板と、前記基板上に形成され、請求項1から請求項5までのいずれかに記載の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を硬化させてなる異種部材とを有することを特徴とするカラーフィルタ。
  7. 前記基板上に形成された着色層と、前記着色層上に形成された保護層と、前記基板の非表示領域に形成されたスペーサとを有し、前記異種部材が前記保護層および前記スペーサであることを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタ。
  8. 基板上に請求項1から請求項5までのいずれかに記載の異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、互いに透過率が異なる3種類以上の領域を有する階調マスクを用いて前記感光性樹脂層を露光し、現像して、異種部材一括形成用光硬化性樹脂組成物を硬化させてなる異種部材を一括形成する異種部材形成工程とを有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記異種部材が、保護層およびスペーサであることを特徴とする請求項8に記載のカラーフィルタの製造方法。
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