JP2009109725A - 横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オーバーコート層中に界面活性剤が残存せず、安価で信頼性の高い横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタを提供する。
【解決手段】透明基板上にパターン状に形成され、画素を画定する遮光部と、複数色の着色層と、上記着色層上に形成されたオーバーコート層と、上記遮光部上に形成されたオーバーコート層上に形成された柱状スペーサとを有する横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記着色層上に感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、上記感光性樹脂層を階調マスクを用いて露光する露光工程と、露光した感光性樹脂層を現像して上記オーバーコート層と上記柱状スペーサとを一括形成する現像工程とを有し、上記感光性樹脂層形成工程では、アルカリ現像溶液によって現像可能なネガ型感光性樹脂材料を用い、上記現像工程では、界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像溶液を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、横電界駆動液晶表示装置に用いられるカラーフィルタに関し、詳しくは、信頼性に優れ、低コストで生産可能な横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの発達、特に携帯型パーソナルコンピューターの発達に伴って、液晶ディスプレイの需要が増加している。また、最近においては家庭用の液晶テレビの普及率も高まっており、益々液晶ディスプレイの市場は拡大する状況にある。さらに近年普及している液晶ディスプレイは大画面化の傾向があり、特に家庭用の液晶テレビに関してはその傾向が強くなってきている。このような状況において、液晶ディスプレイを構成する部材についてはより低コストで高品質なものを高生産性で製造することが望まれており、特に液晶ディスプレイをカラー表示化させる機能を有するカラーフィルタは、従来高コストであったことからこのような要望が高まっている。
一般に、カラーフィルタは、透明基板と、透明基板上に形成され、赤、緑、青の三原色の着色パターンからなる着色層と、各着色パターンを区画するように透明基板上に形成された遮光部とを有している。
ここで、一般的に用いられる液晶表示装置の動作モードには、対向する一対の透明基材に平行に配向した液晶分子を透明基材に対して垂直な方向に電界をかけ駆動するツイステッド・ネマティック(Twisted Nematic:TN)方式や、透明基材に対して平行な方向に電界をかける横電界駆動(以下、IPSと称する)方式等がある。このような液晶表示装置の動作モードの中でも、近年、液晶ディスプレイとした際に視野角が広いといった利点から液晶表示装置の動作モードとして、IPS方式が普及してきている。
このような、IPS方式の液晶表示装置に用いられるカラーフィルタでは、着色層の平坦性が求められるため、通常、オーバーコート層が形成される。
また、オーバーコート層を形成することによって、着色層上に直接、液晶層が形成される場合に生じる、上記着色剤の液晶層への溶出により液晶の汚染が発生し、信頼性が低下するといった問題を解決することができるという利点も有する。
また、色ムラやコントラストムラといった表示ムラを防止し、均一な表示、高速応答性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能をカラー液晶表示装置に付与するためには、着色層上に形成される液晶層の厚みを一定、且つ均一に維持する必要があり、これについてはスペーサを用いて調整されているが、特に近年では、着色層のカラーフィルタの遮光部上に柱状スペーサを形成する方法が用いられている。
しかしながら、IPS液晶表示装置用カラーフィルタの製造において、オーバーコート層と柱状スペーサとをそれぞれ形成する場合、工程数が増え、生産効率やコスト面での問題があった。
そこで、例えば着色層上に感光性樹脂を塗布し、階調マスクを用いて露光し、現像を行うことでオーバーコート層と柱状スペーサとを同時に形成する方法(特許文献1参照)が提案されている。しかしながら、この方法により形成されたカラーフィルタを用いた液晶表示装置では、電気的信頼性が低下するという問題があった。
特開2007−171623号公報
本発明は、安価で信頼性の高いIPS液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法を提供することを主目的とする。
本発明者等は、上記課題につき鋭意研究を進めた結果、階調マスクを用いてオーバーコート層および柱状スペーサを形成する場合、現像時において、現像液中に含まれる界面活性剤が、完全に硬化していないオーバーコート層中に浸透して残留し、液晶層をオーバーコート層上に形成した際、この界面活性剤が液晶層中へ溶出することで液晶の配向不良等を引き起こして、液晶表示用装置の電気的信頼性を低下させることを見出した。
本発明は上記知見に基づきなされたものであり、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成され、画素を画定する遮光部と、上記透明基板上に形成された複数色の着色層と、上記着色層上に形成されたオーバーコート層と、上記遮光部上に配置されるオーバーコート層上に形成された柱状スペーサとを有する横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記着色層上に感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、上記感光性樹脂層を階調マスクを用いて露光する露光工程と、露光した感光性樹脂層を現像して上記オーバーコート層と上記柱状スペーサとを一括形成する現像工程とを有し、上記感光性樹脂層形成工程では、アルカリ現像溶液によって現像可能なネガ型感光性樹脂材料を用い、上記現像工程では、界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像溶液を用いることを特徴とするIPS液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法を提供する。
本発明によれば、上記現像工程において界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像液を用いることにより、階調マスクによって露光され、完全に硬化していないオーバーコート層を現像する場合でも、界面活性剤がオーバーコート層中に残留することなく現像することができ、IPS液晶表示装置用カラーフィルタの信頼性を良好なものにすることができる。
また、本発明においては、上記無機アルカリ現像溶液が、水酸化カリウム水溶液であることが好ましい。安価で、濃度調整を行いやすく、上記感光性樹脂層を現像するのに適しているからである。
本発明においては、前記水酸化カリウム水溶液の濃度が0.01重量%〜10重量%の範囲内であることが好ましい。オーバーコート層および柱状スペーサを所望する高さに現像するのに適しているからである。
本発明によれば、界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像液を用いることにより、安価で、信頼性の高いIPS液晶表示装置用カラーフィルタを提供することが可能になるという効果を奏する。
本発明は、IPS液晶表示装置等に用いられるIPS液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法に関するものである。以下、本発明のIPS液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法について詳しく説明する。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成され、画素を画定する遮光部と、上記透明基板上に形成された複数色の着色層と、上記着色層上に形成されたオーバーコート層と、上記遮光部上に形成されたオーバーコート層上に配置される柱状スペーサとを有する横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記着色層上に感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、上記感光性樹脂層を階調マスクを用いて露光する露光工程と、露光した感光性樹脂層を現像して上記オーバーコート層と上記柱状スペーサとを一括形成する現像工程とを有し、上記感光性樹脂層形成工程では、アルカリ現像溶液によって現像可能なネガ型感光性樹脂材料を用い、上記現像工程では、界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像溶液を用いることを特徴とする方法である。
図1は本発明のIPS液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。図1に示すように、透明基板1上に形成された遮光部2および複数色の着色層3(図1中では3R、3G、3B)上に、例えばアルカリ現像液によって現像が可能なネガ型感光性樹脂材料を用いて感光性樹脂層4を形成する感光性樹脂層形成工程(図1(a))と、上記感光性樹脂層4を例えば階調マスク11等を用いて露光光12で露光する露光工程(図1(b))と、上記感光性樹脂層4を界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像溶液を用いて現像し、オーバーコート層5と柱状スペーサ6とを一括形成する現像工程(図1(c))とを有する方法である。
本発明においては、上記現像工程において界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像液を用いることにより、階調マスクによって露光され、完全に硬化していないオーバーコート層を現像する場合でも、オーバーコート層中に現像液中の界面活性剤が浸透して残留することがない。したがって、この製造方法により製造されたカラーフィルタは、オーバーコート層上に液晶層を形成しても、液晶中に界面活性剤が溶出することがないため、信頼性の高いものとすることができる。
以下、各工程についてそれぞれ説明する。
1.感光性樹脂層形成工程
まず、本発明における感光性樹脂層形成工程について説明する。本発明における感光性樹脂層形成工程は、形成された着色層上に感光性樹脂層を形成する工程である。
本工程において用いられる感光性樹脂層の材料としては、透明性を有し、アルカリ現像溶液によって現像可能なネガ型感光性樹脂材料であるならば特に限定されない。このようなネガ型感光性樹脂材料としては、例えば、架橋型樹脂をベースとした化学増幅型感光性樹脂、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型感光性樹脂等が挙げられる。また例えば、アクリル系ネガ型感光性樹脂として、少なくとも紫外線照射によりラジカル成分を発生する光重合開始剤と、分子内にC=Cなるアクリル基を有し、発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる酸性基をもつ成分とを含有するものを用いることができる。上記のアクリル基を有する成分のうち、比較的低分子量の多官能アクリル分子としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、テトラメチルペンタトリアクリレート(TMPTA)等が挙げられる。また、高分子量の多官能アクリル分子としては、スチレン−アクリル酸−ベンジルメタクリレート共重合体の一部のカルボン酸基部分にエポキシ基を介してアクリル基を導入したポリマー等が挙げられる。
このような感光性樹脂層の厚みとしては、所望する柱状スペーサの高さによって適宜調整されるものではあるが、1.0μm〜10μmの範囲内が好ましく、中でも1.5μm〜8μmの範囲内が好ましい。上記感光性樹脂層の厚みが上記範囲内であることにより、後述の工程によって適正な高さの柱状スペーサを形成することができるからである。
上記感光性樹脂層の形成方法としては、上記ネガ型感光性樹脂材料を着色層上に均一に塗布することができるのであれば特に限定されず、一般的な塗布方法を用いて形成することができ、このような塗布方法としては、例えばスピンコート、スプレーコート、ディップコート、ロールコート、ビードコート等が挙げられる。
2.露光工程
本工程は上記感光性樹脂層を階調マスクを用いて露光する工程である。
図1(b)に本工程における露光方法の一例を図示する。図1(b)で示すように、透明基板1は、その表面上にパターン状に形成された画素部を画定する遮光部2と着色層3(図中では、3R、3G、3B)とが形成されている。着色層3上に感光性樹脂層4を形成し、階調マスク11等を用いて露光光12を照射して露光する。このとき、階調マスク11により露光光12の照射量をオーバーコート層と柱状スペーサとを形成する部位で異なるものにすることができ、それぞれの感光性樹脂層の硬化度を変化させることができるため、上記現像工程において高さの異なる上記オーバーコート層および柱状スペーサを一括形成することが可能となる。
本工程において露光に用いられる階調マスクとしては、少なくともオーバーコート層に対応する領域が半透明領域で、オーバーコート層用領域の露光量が柱状スペーサ用領域の露光量よりも少なくなるように差を設けることが可能であれば、特に限定されず、柱状スペーサ用領域に対応する領域が透明領域であってもよいし、また柱状スペーサ用領域に対応する領域が半透明領域であってもよい。
また、本工程において露光に用いられる階調マスクとして、オーバーコート層用領域に対応する領域が半透明領域で、柱状スペーサ用領域に対応する領域が透明領域である態様では、形成されるポストベーク後のオーバーコート層の厚みが、形成される柱状スペーサの高さとオーバーコート層の厚みを足した値を1とした場合に、0.05〜0.8の範囲内、中でも0.1〜0.5の範囲内となるように半透明領域の透過率を調整することが好ましい。
このような態様における階調マスクの半透明領域の透過率として、具体的には、5%〜60%程度、中でも5%〜50%程度とされることが好ましい。本態様の階調マスクにおける露光光の半透明領域の透過率が上記範囲内であれば、オーバーコート層を所望の高さにすることができるからである。
なお、本態様に用いられる階調マスクの半透明領域の透過率は、透明基板の透過率をリファレンス(100%)として、半透明領域の透過率を測定することにより算出することができる。透過率を測定する装置としては、紫外・可視分光光度計(例えば日立U-4000等)、またはフォトダイオードアレイを検出器としている装置(例えば大塚電子MCPD等)を用いることができる。なお、本態様の半透明領域の透過率とは、露光波長のうち365nmの透過率である。
上述したような階調マスクとしては、例えば透明基材と、遮光膜と、透過率調整機能を有する半透明膜とが順不同に積層されたもの等とすることができ、遮光膜が形成されている領域が遮光用領域、透明基材上に上記半透明膜のみが形成された領域が半透明領域、透明基材上に遮光膜および半透明膜のいずれも設けられていない領域が透明領域とされる。なお、上記半透明膜は、単層であってもよく、複数の層で構成されていてもよい。また単層の半透明膜内で透過率が段階的に変化しているものであってもよい。半透明膜が複数の層で構成されている場合や、透過率が段階的に変化している場合等には、多階調の階調マスクとすることができる。上記階調マスクに用いられる遮光膜や半透明膜、透明基材等については、一般的な階調マスクに用いられるものと同様とすることができる。
また、本工程の露光に用いられる光源については、上記着色層形成用層を露光可能であれば、特に限定されるものではなく、上記着色層形成用層の種類に応じて適宜選択される。このような光源としては、一般的な着色層形成用層を露光するために用いられる光源と同様のものとすることができ、例えば超高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ等が挙げられる。
本工程における露光量は、柱状スペーサが硬化し、かつオーバーコート層が適度に硬化する程度であれば特に限定されなく、形成される柱状スペーサおよびオーバーコート層の厚みや材料等により適宜調整される。
3.現像工程
次に、本発明における現像工程について説明する。本発明における現像工程は、露光した感光性樹脂層を現像して上記オーバーコート層と上記柱状スペーサとを一括形成する工程である。
本工程では、界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像溶液を用いて現像を行うことにより、完全に硬化していないオーバーコート層中に、界面活性剤が浸透することなく、信頼性の高いオーバーコート層を形成することができる。
ここで、「界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像溶液」とは、無機アルカリ成分と、溶媒とからのみなるものである。
上記現像溶液に用いられる無機アルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、水酸化アンモニウム等が挙げられる。
上記無機アルカリ成分(剤)は、1種でも2種以上の混合物であってもよい。
上記無機アルカリ成分の感光性樹脂用現像液中の濃度は、適宜選択することができるが、0.01重量%〜10重量%の範囲内とするのが好ましく、中でも0.1重量%〜5重量%の範囲内が特に好ましい。上記範囲に満たない場合、オーバーコート層を所望の高さまで現像することができない可能性があるからであり、上記範囲を超える場合、オーバーコート層および柱状スペーサを必要以上に溶解してしまう可能性があるからである。
上記現像溶液に用いられる溶媒としては、水や、水と有機溶媒との混合溶媒が挙げられる。
有機溶媒成分としては、例えば、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸ベンジル、アセト酢酸エチル、乳酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチルのようなカルボン酸エステル類、エチレングリコールモノブチルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルのようなグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ベンジルアルコール、エトキシエトキシエタノール、n‐アミルアルコール、メチルアミルアルコール、4−フェニル−1−ブタノール、β−フェネチルアルコール、3−フェニル−1−プロパノールのようなアルコール類、キシレンのような芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
上記有機溶媒成分は、1種でも2種以上の混合物であってもよい。上記有機溶媒成分の感光性樹脂用現像液中の濃度は、適宜選択することができるが、中でも0.1重量%〜10重量%の範囲内の範囲とするのが好ましく、中でも1重量%〜3重量%の範囲内が特に好ましい。
本工程においては特に、上記無機アルカリ現像液が、水酸化カリウム水溶液であることが好ましい。濃度等の調整がしやすく、上述した感光性樹脂層を現像するのに適しているからである。
本工程における現像方法としては、一般的なカラーフィルタの製造方法に用いられる方法と同様のものとすることができるため、ここでの説明は省略する。
本工程においては、現像後、ポストベーク等を行ってもよい。
4.その他の工程
本発明のカラーフィルタの製造方法は、上述した感光性樹脂層形成工程、露光工程、現像工程、を有するものであれば特に限定されるものではなく、たとえば、透明基板上に遮光部を形成する遮光部形成工程や、着色層を形成する着色層形成工程等、必要な工程を適宜行うことができる。
5.IPS液晶表示用カラーフィルタ
本発明のIPS液晶表示用カラーフィルタの製造方法により製造されたIPS液晶表示用カラーフィルタは、オーバーコート層と柱状スペーサとを有するものである。
本発明においてオーバーコート層は、着色層を保護するとともに、着色層の表面を平坦化するために設けられるものである。
このようなオーバーコート層の厚みとしては、カラーフィルタの表面を平坦化することが可能な程度の厚みであれば、特に限定されず、用いられる材料の透過率や、カラーフィルタの表面状態等により、適宜調整されるものであるが、通常0.5μm〜5μm程度、中でも0.7μm〜2.5μm程度とされることとなる。
本発明に用いられる柱状スペーサは、本発明の製造方法により製造されたIPS液晶表示装置用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際に、液晶層の厚みを一定かつ均一に保つために設けられるものである。
このような柱状スペーサの形状としては、本発明の製造方法により製造されたIPS液晶表示装置用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた場合に、液晶層を一定に保つことが可能な形状であれば特に限定されるものではない。具体的には、柱状スペーサの形状としては、円柱形状、角柱形状、截頭錐体形状等を挙げることができる。
また、柱状スペーサが形成される位置としては、遮光部上、すなわち非画素領域であれば特に限定されるものではなく、本発明の製造方法により製造されたIPS液晶表示装置用カラーフィルタの用途等に応じて適宜設定されるものである。
柱状スペーサの底面の大きさとしては、非画素領域の大きさやカラーフィルタの大きさ等により適宜選択される。
また、柱状スペーサの高さとしては、本発明の製造方法により製造されたIPS液晶表示装置用カラーフィルタを液晶表示装置に用いる場合には、セルギャップと同程度であることが好ましい。具体的には、柱状スペーサの高さは、0.5μm〜10μm程度であることが好ましく、より好ましくは1μm〜8μmの範囲内である。
柱状スペーサの数としては、本発明の製造方法により製造されたIPS液晶表示装置用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた場合に、セルギャップを一定に保つことが可能であれば特に限定されるものではなく、柱状スペーサの大きさやカラーフィルタの大きさ等により適宜選択される。
本発明においては、必要ならば、オーバーコート層および柱状スペーサ以外に、補助柱状スペーサを形成することができる。
本発明における補助柱状スペーサは、上記柱状スペーサより高さの低いものである。通常、液晶表示装置のカラーフィルタと液晶駆動側基板との間隙は、微小な荷重に対して容易に狭まったり広がったりすることが好ましい。これにより、低温発泡や重力ムラ等が生じない液晶表示装置とすることができるからである。また大きな荷重がかけられた場合には、一定以上狭まることがなく、また荷重が除かれた際に、容易に元の間隙に戻ることが好ましい。これにより、外部からの衝撃等に強い液晶表示装置とすることができるからである。
本発明において、上記透明電極層上に柱状スペーサより高さの低い補助柱状スペーサを形成した場合、小さな荷重の場合には、上記柱状スペーサのみで荷重を支えるため、液晶表示装置のカラーフィルタと液晶駆動側基板との間隙が容易に変位するものとすることができる。一方、大きな荷重がかけられた場合、柱状スペーサおよび補助柱状スペーサで荷重を支えることから、液晶表示装置のカラーフィルタと液晶駆動側基板との間隙が一定以上は変化しないものとすることができる。また大きな荷重で柱状スペーサが変形してしまうことも防ぐことが可能となる。したがって、上記柱状スペーサを形成することにより、微小荷重域での変位量が大きく、また局所的な荷重に対して十分な耐性を有する液晶表示装置を形成可能なカラーフィルタとすることができるという利点を有する。
上記補助柱状スペーサの高さとしては、液晶表示装置の種類等により適宜選択されるが、通常、上記柱状スペーサの高さに対し、65%〜90%程度、中でも70%〜90%程度の高さとすることができる。また上記補助柱状スペーサが形成される位置としては、通常、カラーフィルタが液晶表示装置に用いられた際に、表示に用いられない領域、すなわち着色層と着色層との間に形成される遮光部と対応する領域等とされる。
形成方法としては、上述した「2.露光工程」において、補助柱状スペーサに対応する領域の透過率を調整した階調マスクを用いて露光することによりオーバーコート層および上記柱状スペーサとともに一括して形成するものとする。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例]
(ネガ型感光性樹脂の調製)
重合槽中に、ベンジルメタクリレートを15.6重量部、スチレンを37.0重量部、アクリル酸を30.5重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを16.9重量部、ジエチレングリコールジメチルエーテル(DMDG)を200重量部、仕込み、攪拌し溶解させた後、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を0.8重量部添加し、均一に溶解させた。その後、窒素気流下で、85℃で2時間攪拌し、さらに100℃で1時間反応させた。さらに得られた溶液に2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9重量部、トリエチルアミンを0.5重量部、及び、ハイドロキノンを0.1重量部、添加し、100℃で5時間攪拌し、目的とする重合体1(固形分37.2%)を得た。
上述した重合体1を30重量部 、モノマーDPPAを40重量部、エポキシ化合物リカレジンDME−100を30重量部、光重合開始剤Irg907を2重量部、DMDGを300重量部、仕込み、攪拌し、ネガ型感光性樹脂を調整した。
(オーバーコート層および柱状スペーサの形成)
着色層を形成したガラス基板上に、上述したネガ型感光性樹脂をスピンコーティング法により塗布、乾燥し、乾燥膜厚5.0μmの感光性樹脂層を形成した。
上記感光性樹脂層から100μmの距離に階調マスクを配置してプロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用いて紫外線を10秒間照射した。次いで、0.5重量%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、感光性樹脂層の未硬化部を除去し、オーバーコート層と柱状スペーサとを同時に形成した。その後、基板を230℃の雰囲気中に30分間放置することにより加熱処理を施した。
(液晶セルの作成)
上記のようにして得られたカラーフィルタの膜形成表面に、ポリイミドからなる配向膜を形成した後、横電界用透明電極を形成したガラス基板を張り合わせて周囲をエポキシ系の接着剤で固め、空セルとした。これに正の誘電率異方性を持つネマチック液晶を注入して、液晶注入口をエポキシ系の接着剤で封止し、液晶セルを作製した。
[比較例]
現像時に0.2重量%のアルキルベンゼンスルホン酸塩を添加した0.5重量%水酸化カリウム水溶液用いた以外は実施例と同様の方法でカラーフィルタを得た後に、実施例と同様の方法で液晶セルを作製した。
(評価)
上記のようにして得られた実施例および比較例の液晶セルについて電圧保持率(VHR:Voltage Holding Ratio)を測定した。次いで、液晶セルを105℃のオーブンで168時間加熱した後にVHRを測定した。電圧保持率の測定は、東陽テクニカ社製のVHR‐1型を用い、液晶セルに±5Vを、パルス幅10μs、周波数60Hzの条件で印加して測定した。
測定結果を表1に示す。
Figure 2009109725
実施例では、初期のVHR、加熱後のVHRともに高い値を示し、信頼性の高いカラーフィルタを得ることができた。
本発明のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。
符号の説明
1 …透明基板
2 …遮光部
3 …着色層
4 …感光樹脂層
5 …オーバーコート層
6 …柱状スペーサ
11 …階調マスク
12 …露光光

Claims (3)

  1. 透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成され、画素を画定する遮光部と、前記透明基板上に形成された複数色の着色層と、前記着色層上に形成されたオーバーコート層と、前記遮光部上に形成されたオーバーコート層上に配置される柱状スペーサとを有する横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、
    前記着色層上に感光性樹脂層を形成する感光性樹脂層形成工程と、
    前記感光性樹脂層を階調マスクを用いて露光する露光工程と、
    露光した感光性樹脂層を現像して前記オーバーコート層と前記柱状スペーサとを一括形成する現像工程とを有し、
    前記感光性樹脂層形成工程では、アルカリ現像溶液によって現像可能なネガ型感光性樹脂材料を用い、
    前記現像工程では、界面活性剤を含有しない無機アルカリ現像溶液を用いることを特徴とする横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  2. 前記無機アルカリ現像溶液が、水酸化カリウム水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
  3. 前記水酸化カリウム水溶液の濃度が0.01重量%〜10重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の横電界駆動液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
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