JP2010175920A - カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ及び液晶表示装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一度の黒色感光性樹脂組成物の塗布、露光、現像、焼成処理によって表示領域内と額縁部で膜厚差を有するブラックマトリックスを形成し、遮光性を十分に保ちつつ、光漏れなどの不具合を防止することができるカラーフィルタの製造方法、それを用いて得られるカラーフィルタ及び液晶表示装置を提供する。
【解決手段】黒色感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、露光、現像、焼成処理を施すことで液晶表示装置における表示領域を画定する額縁部に対応する線幅1mm以上のブラックマトリックスAと、表示領域内で個々の着色画素を画定する部分に対応する線幅12μm以下のブラックマトリックスCを形成するカラーフィルタの製造方法であって、ブラックマトリックスA、Cの硬膜後の膜厚t、tが、t≧1.6μmかつt−t=0.2〜1.0μmの関係を満たす。
【選択図】なし

Description

本発明は、テレビ受像機、コンピュータおよび携帯電話端末等に用いられるカラーフィルタの製造方法、それを用いて得られるカラーフィルタ及び液晶表示装置に関する。
カラーフィルタは、近年様々な分野に応用が進んでいる液晶表示装置のカラー化に必要不可欠な部品である。カラーフィルタは、ガラスなどの透明基板上に赤(R)、緑(G)、青(B)などの着色画素を設けたものである。各着色画素の間には、コントラストを向上させるため、また、液晶表示装置において対向基板上に設けられるTFT素子(薄膜トランジスター)の光による誤動作を防ぐために遮光部(ブラックマトリックス)が設けられるのが一般的である。
カラーフィルタの製造方法としては、顔料分散法、印刷法、電着法、あるいはインクジェット法など様々な方法があるが、品質面で優れた顔料分散法が幅広く用いられている。
顔料分散法によるカラーフィルタの製造は次のように行う。ガラスなどの透明基板に黒色顔料を分散した感光性樹脂組成物を塗布し、所定のパターンを有するマスクを介して露光、現像、焼成処理を施すことにより、ブラックマトリックスを形成する。ブラックマトリックスは液晶表示装置における表示領域を区画する額縁部と、表示領域内で個々の着色画素を区画する部分からなるのが一般的である。続いて、例えば赤色の顔料を分散した感光性樹脂組成物を塗布し、表示領域内のブラックマトリックス開口部に対応したマスクを介して露光、現像、焼成処理を施すことにより、赤色画素を形成する。同様の操作を緑色、青色の顔料を分散した感光性樹脂組成物を用いて行うことにより、赤色、緑色、青色の着色画素を有するカラーフィルタを製造することができる。
表示領域内のブラックマトリックス開口部に着色画素を設ける際、ブラックマトリックスと着色画素の間に隙間が生じる(いわゆる白抜け)のを避けるため、着色画素の端部がブラックマトリックスの端部に乗り上げた構造をとるのが一般的である。この場合、乗り上げ部において着色画素に段差が発生し、特にツイステッドネマチック(TN)方式や垂直配向方式の液晶表示装置において液晶配向不良による光漏れを引き起こし問題となっている。
上記配向不良の問題を解決するため、着色画素を形成した後平坦化層(オーバーコート層)を別途設ける方法がある。しかしながら、工程増、コストアップに繋がることから、平坦化層を設けることなくカラーフィルタの平坦性を向上させる方法が求められている。
ブラックマトリックスに着色画素が乗り上げた部分の段差が大きくなるのは、ブラックマトリックスと着色画素の膜厚が同程度であることに起因すると考えられる。このため、ブラックマトリックスと着色画素の膜厚差を大きくし、段差を低減する検討が進められている。
例えば、特許文献1には、着色画素の膜厚をブラックマトリックスの膜厚の2〜5倍にすることで段差を低減する提案がなされている。しかしながら、着色画素を厚膜化すると多量の着色感光性樹脂組成物が必要となるため、コストアップを招くという問題がある。また、乾燥工程、現像工程等において生産性の低下を招いてしまう。
着色画素を厚膜化することなくブラックマトリックスと着色画素の膜厚差を大きくする
ためには、ブラックマトリックスを薄膜化する必要がある。ブラックマトリックスを薄膜化する場合は遮光性を保つこと、すなわち、黒色感光性樹脂組成物を高濃度化し、単位膜厚当たりの光学濃度(Optical Density=OD値)を向上させることが課題となる。
近年、黒色感光性樹脂組成物の高濃度化が精力的に進められ、一般に液晶表示装置の表示品位を保つのに必要とされる4.0以上のOD値を1μm程度の膜厚で得ることが可能となってきている。しかしながら、黒色感光性樹脂組成物の高濃度化は必然的に感度の低下、現像性の悪化といった問題を伴うため、従来の膜厚1μmでOD値3.0程度の組成物と同等のパターニング特性を保つことは未だ困難な状況である。
黒色感光性樹脂組成物を高濃度化することなく、ブラックマトリックスを薄膜化し、かつ遮光性を保つための施策として、例えば、特許文献2には、表示領域内のブラックマトリックスを額縁部に対して薄膜化する提案がなされている。これは、ブラックマトリックスの特に額縁部の遮光性が液晶表示装置の表示品位に影響を及ぼすことに着目したものである。
しかしながら、上記提案においては、基本的に表示領域内、額縁部のブラックマトリックスについてそれぞれ塗布、露光、現像処理を施すことが必要となり、工程増、コストアップは避けられない。こうした問題を解決するためにハーフトーンマスクを用いて表示領域内、画素部のブラックマトリックスを一括形成する提案もなされているが、一般に黒色感光性樹脂組成物は感度曲線の立ち上がりが急峻であるため、0.2μm以上の膜厚差を得るのは困難である。
特開2006−98943号公報 特開2008−203545号公報
本発明は係る状況に鑑みてなされたものであり、一度の黒色感光性樹脂組成物の塗布、露光、現像、熱処理等の硬膜によって表示領域内と額縁部で膜厚差を有するブラックマトリックスを形成し、遮光性を十分に保ちつつブラックマトリックスに着色画素が乗り上げることにより生じる段差を低減し、光漏れなどの不具合を防止することができるカラーフィルタの製造方法を提供し、かつ、それを用いて得られるカラーフィルタ及び液晶表示装置を提供することを課題とするものである。
本発明者らは焼成時の熱フロー性が異なる黒色感光性樹脂組成物を用い、該組成物の塗布膜厚ならびにパターン線幅と、硬膜前後の残膜率について詳細な検討を行った。その結果、これらの要素を最適化することにより、一度の塗布、露光、現像処理によって表示領域内と額縁部で膜厚差を有するブラックマトリックスを形成し、遮光性を十分に保ちつつブラックマトリックスに着色画素が乗り上げることにより生じる段差を低減し、光漏れなどの不具合を防止することができるカラーフィルタを安定的に製造できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明の請求項1に係る発明は、黒色感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、露光、現像
、焼成処理を施すことで液晶表示装置における表示領域を画定する額縁部に対応する線幅1mm以上のブラックマトリックスAと、表示領域内で個々の着色画素を画定する部分に対応する線幅12μm以下のブラックマトリックスCを形成するカラーフィルタの製造方法であって、ブラックマトリックスA、Cの硬膜後の膜厚t、tが、t≧1.6μmかつt−t=0.2〜1.0μmの関係を満たすことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明の請求項2に係る発明は、上記黒色感光性樹脂組成物が少なくとも黒色顔料、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤ならびに溶剤を含有することを特徴とする請求項1に記載するカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明の請求項3に係る発明は、上記ブラックマトリックスAの光学濃度(OD値)が4.0以上であり、上記ブラックマトリックスCの光学濃度(OD値)が2.0以上であることを特徴とする請求項1または2に記載するカラーフィルタの製造方法である。
また、本発明の請求項4に係る発明は、上記ブラックマトリックスA、Cで画定された開口部に着色画素が形成され、該着色画素の膜厚tRGBがtRGB≧1.6μmの関係を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載するカラーフィルタの製造方法である。
次に、本発明の請求項5に係る発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載するカラーフィルタの製造方法を用いて得られることを特徴とするカラーフィルタである。
また、本発明の請求項6に係る発明は、請求項5に記載するカラーフィルタを具備することを特徴とする液晶表示装置である。
本発明のカラーフィルタの製造方法では、表示領域内と額縁部で膜厚差を有するブラックマトリックスを、黒色感光性樹脂組成物の一度の塗布、露光、現像、熱処理などの硬膜によって得ることができる。そのため、本発明の製造方法により得られるカラーフィルタは、表示領域内のブラックマトリックスが薄膜であるため、着色画素が該ブラックマトリックスに乗り上げることで生じる段差が小さく、液晶の配向不良に及ぼす影響は軽微である。また、額縁部のブラックマトリックスは厚膜であるため、黒色感光性樹脂組成物を高濃度化せずとも液晶表示装置の表示品位を保つのに必要十分な遮光性を得ることができる。
本発明のカラーフィルタの一例の平面視ならびに模式的な断面図。 図1の表示領域内のブラックマトリックス2C近傍を拡大した模式的な断面図。 本発明に係るカラーフィルタを具備した液晶表示装置の一例を表す模式的な断面図。
本発明の製造方法によるカラーフィルタの一実施形態について、以下に詳細に説明する。
図1に示すように、このカラーフィルタ10は、基板1と、基板1上に形成され、表示
領域を画定する額縁部のブラックマトリックス2Aと、該表示領域内で各着色画素間を隔てるブラックマトリックス2Cと、ブラックマトリックスの開口部に形成される着色画素3R、3G、3Bとを有する。
図2に示すように、1つの着色画素、例えば平坦部の膜厚tRGBがTの赤色画素3Rは、表示領域の膜厚tのブラックマトリックス2Cの端部に厚さTの頂部が乗り上げるように形成されている。その結果、赤色画素3Rの端部に段差(T−T)が発生する。本発明のカラーフィルタは、ブラックマトリックスA、Cの硬膜後の膜厚t、tが、t≧1.6μmかつt−t=0.2〜1.0μmの関係を満たすことを特徴とする。また、本発明のカラーフィルタは、着色画素の平坦部の膜厚tRGBがtRGB≦1.6μmの関係を満たすことを特徴とする。そのため、本発明のカラーフィルタは、表示領域のブラックマトリックス2Cが着色画素に対して相対的に薄膜になるため、ブラックマトリックスの端部に着色画素が乗り上げることにより生じる段差が小さい。また、額縁部のブラックマトリックス2Aは厚膜であるため、液晶表示装置において表示品位を保つのに十分な遮光性を有する。
本発明のカラーフィルタに用いる基板は、可視光に対してある程度の透過率を有するものが好ましく、より好ましくは80%以上の透過率を有するものが好ましい。例えば、石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラスなどの各種ガラス基板、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂などの各種プラスチック基板が挙げられる。
本発明のカラーフィルタにおけるブラックマトリックスは、少なくとも黒色顔料、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤ならびに溶剤を含有した感光性樹脂組成物を用い、塗布、露光、現像、焼成工程を経て形成される。黒色顔料としてはカーボンブラック、黒鉛、アニリンブラックおよびシアニンブラックなどの有機顔料、酸化チタン、酸化鉄などの無機顔料が挙げられるが、遮光性に優れたカーボンブラックが特に好ましい。
固形分中の顔料濃度を調整することにより、黒色感光性樹脂組成物の硬膜のための熱処理時における熱フロー性を制御し、額縁部のブラックマトリックスと表示領域内のブラックマトリックスに膜厚差をつけることが可能となる。一般に、顔料濃度が低いほど黒色感光性樹脂組成物の熱フロー性が増し、より大きな膜厚差を得ることが可能となる。本発明におけるブラックマトリックスの形成に用いる黒色感光性樹脂組成物の固形分中の顔料濃度としては、20〜55%の範囲が好ましく、より好ましくは25〜45%の範囲である。顔料濃度が低い場合、額縁部のブラックマトリックスに十分な遮光性を付与するために2μm以上の膜厚が必要となり、塗布量の増加によるコストアップ、乾燥、現像工程における生産性低下に繋がる。一方、顔料濃度が高い場合は熱フロー性が不足し、膜厚差をつけることが困難になる。
樹脂としては、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレートなどのアルキルアクリレートまたはアルキルメタクリレート、環状のシクロヘキシルアクリレートまたはメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレートまたはメタクリレート、スチレンなどの内から3〜5種類程度のモノマーを用いて合成した、分子量5000〜100000程度の樹脂を好ましく用いることができる。
また、アクリル系樹脂の一部に不飽和二重結合を付加させた樹脂として、上記のアクリル樹脂、イソシアネート基と少なくとも1個以上のビニル基を有するイソシアネートエチルアクリレート、メタクリロイルイソシアネートなどの化合物を反応させて得られる、酸価50〜150の感光性共重合体が、耐熱性、現像性等の点から好ましく使用できる。更に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂、ポリカルボン酸グリシジルエステル、ポリオールポリグリシジルエステル、脂肪族又は脂環式エポキシ樹脂、アミンエポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート等の通常の光重合可能な樹脂等やカルド樹脂も使用できる。
光重合性モノマーとしては、例えば、エチレングリコール(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンテトラ(メタ)アクリレート、テトラトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの成分は単独又は混合物として使用される。また、各種変性(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を用いることも可能である。この中でも、本発明のカラーフィルタの製造法で用いる黒色感光性樹脂組成物の感度、熱フロー性を両立できるモノマーとして、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが好適に用いられる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン、2、2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフエノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類ベンゾフェノン、例えば2−クロロベンゾフェノン、p,p−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ペンゾイン、ペンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のペンゾインエーテル類、例えばベンジルジメチルケタール、テオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等の硫黄化合物、例えば2−エチルアントラキノンオクタメチルアントラキノン、1、2−ベンズアントラキノン、2、3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、例えば2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシフェニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシナフチル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(ピペロニル)−6−トリアジン、2,4−トリクロロメチル−(4’−メトキシスチリル)−6−トリアジン等のトリアジン類、例えばアゾピスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、例えば2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプトペンゾオキサゾール、2−メルカプトペンゾチアゾール等のチオール化合物等が挙げられ、これらを単独で、または、2種以上混合して使用することができる。
溶剤としては、メタノール、エタノール、エチルセロソルブ、エチルセロソルプアセテート、メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、ジグライム、シクロヘキサノン、エチルベンゼン、キシレン、酢酸イソアミル、酢酸nアミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、
エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、トリエチレングリコール、トリエチリングリコールモノメチルエーテル、トリエチリングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、液体ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エステル、及びエチルエトキシプロピオネートなどが挙げられ、これらを単独で、あるいは2種以上混合して使用することができる。また、本発明の効果を損なわない範囲内で、各種の添加剤等を配合することができる。
基板上に黒色感光性樹脂組成物を塗布する方法としては、スピンコート法、スリットコート法、あるいはロールコート法といった公知の方法を用いることができる。基板上に黒色感光性樹脂組成物を塗布した後、必要に応じて減圧乾燥、加熱前処理(プレベーク)を行う。こうした処理を行うことにより、塗膜中に含まれる溶剤分を除去し、現像工程における塗膜の基板に対する密着性を向上させ、本発明の表示領域のブラックマトリックスCの線幅12μm以下のパターンを欠損なく形成させることが可能となる。
ブラックマトリックスの塗布膜厚としては、1.8〜2.5μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは2.0〜2.4μmの範囲である。ブラックマトリックスの塗布膜厚がこの範囲であれば、上記黒色感光性樹脂組成物を用い、硬膜後において額縁部のブラックマトリックスAの膜厚を十分な遮光性を有する1.6μm以上とし、表示領域のブラックマトリックスCとの膜厚差を0.2〜1.0μmの範囲に調整することが可能となる。膜厚が薄い場合は遮光性が不足し、膜厚差をつけることが困難になる。一方、膜厚が厚い場合は、前記したようにコストアップ、生産性低下を招く。塗布膜厚が1.8μm未満と薄い膜厚のとき、t−tが1μmより薄い場合、表示領域のブラックマトリックスCのOD値が2.0未満の低い遮光性となりやすく好ましくない。
次に、所定のパターンを有するフォトマスクを介して露光処理を行い、黒色塗膜中でブラックマトリックスパターンに対応する部分を光硬化させる。露光の際に用いる光源としては、超高圧水銀灯、水銀蒸気アーク灯、カーボンアーク灯、キセノンアーク灯などが挙げられる。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、塗布膜厚が1.8μm以上の厚膜である場合、現像工程後の黒色感光性樹脂組成物の熱フロー性がパターン線幅により大きく異なることを利用したものである。すなわち、塗布膜厚が上記の範囲である場合、現像工程後の線幅が12μm以下である黒色感光性樹脂組成は、額縁部のように現像工程後の線幅が1mm以上である黒色感光性樹脂組成と比して硬膜後の残膜率が顕著に低い。よって、本発明のカラーフィルタの製造方法でのブラックマトリックス形成に用いるフォトマスクとしては、ブラックマトリックスの額縁部に対応する開口部が線幅1mm以上、表示領域内の部分に対応する開口部が線幅12μm以下であることが好ましい。ブラックマトリックスの塗布膜厚ならびにフォトマスクの開口が上記の範囲であれば、硬膜後の額縁部と表示領域内のブラックマトリックスとの膜厚差を0.2〜1.0μmの範囲に調整することができる。本発明に適用できるカラーフィルタの膜厚は、1.8μm以上、2〜4μmの膜厚であることが好ましい。カラーフィルタの膜厚が4μmを超えると、色の異なるカラーフィルタの重なり部分の膜厚が高くなりすぎ好ましくない。
露光後、アルカリ現像液、例えば2.5質量%炭酸ナトリウム水溶液で現像して未露光部を取り除き、水洗してから230℃60分間熱処理(ポストベーク)を行うことでブラックマトリックスのパターンが得られる。
次に、本発明のカラーフィルタにおける着色画素は、ブラックマトリックスが形成された基板上に、例えば赤色、緑色、あるいは青色の顔料を分散した感光性樹脂組成物を塗布し、ブラックマトリックスの場合と同様に露光、現像、硬膜処理を施すことにより形成することができる。各着色顔料としては、従来のカラーフィルタ製造に使用されている公知のものをいずれも用いることが出来る。また、カラーフィルタの分光調整のために、複数の顔料を組み合わせて用いることもできる。
着色画素の形成に用いる着色感光性樹脂組成物における固形分中の顔料濃度としては、15〜50%の範囲であることが好ましく、より好ましくは25〜40%の範囲である。顔料濃度が低い場合は一般的な液晶表示装置に必要な色再現性を満たすことが出来なくなる。一方、顔料濃度が高い場合は断面形状が悪化し、ブラックマトリックスの端部に乗り上げる際に生じる段差が顕著になる。
着色画素の中心の平坦部の膜厚としては、1.6〜2.8μmの範囲であることが好ましく、より好ましくは2.0〜2.4μmの範囲である。着色画素の膜厚がこの範囲であれば、上記着色感光性樹脂組成物を用い、NTSC比70%程度の十分な色再現性を有する着色画素を形成することができる。膜厚が薄い場合は色再現性が不足する。一方、膜厚が厚い場合は感光性樹脂組成物のコート性が悪化してしまう。
本発明により製造されるカラーフィルタは、表示領域内のブラックマトリックスが薄膜であるため、着色画素が該ブラックマトリックスに乗り上げることで生じる段差が小さく液晶の配向不良に及ぼす影響は軽微である。また、額縁部のブラックマトリックスは厚膜であるため、黒色感光性樹脂組成物を高濃度化せずとも液晶表示装置の表示品位を保つのに必要十分な遮光性を得ることができる。
本発明の液晶表示装置は、上記カラーフィルタと、上記カラーフィルタの表面に必要に応じて設けられた透明電極層及び配向膜と、対向基板と、カラーフィルタと対向基板間に充填された液晶とを具備する。
図3に、本発明の液晶表示装置の一例として、TN(ツイステッドネマチック)方式の液晶表示装置の構成を断面で表す模式図を示す。
この液晶表示装置40は、カラーフィルタ10と、このカラーフィルタ10の表面に設けられ透明電極層4と、この透明電極層4表面に設けられた配向膜5を有するカラーフィルタ基板20と、カラーフィルタ基板20に対向して設けられ、透明電極層4に対向して、基板に垂直な向きに電界をかける電極を備えた対向基板30と、カラーフィルタ基板20および対向基板30間に充填された液晶12とを具備する。カラーフィルタ基板20および対向基板30の液晶セルと反対側の主面には、例えばポリビニルアルコールにヨウ素錯体を延伸したTAC(トリアセチルセルロース)フィルム等からなる偏光板6、11が設けられている。
また、この対向基板30は、基板7と、基板7上に設けられた画素電極8と、画素電極8を覆って設けられた配向膜9とを有する。液晶12は、対向基板30の配向膜9と、カラーフィルタ基板20の配向膜5の間に充填される。
この液晶表示装置は、カラーフィルタの着色画素がブラックマトリックスに乗り上げることで生じる段差が小さいため、液晶の配向不良により生じる光漏れを防止することができる。また、カラーフィルタの額縁部のブラックマトリックスが十分な遮光性を有しているため、良好な表示特性を示す。
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
[黒色感光性樹脂組成物(1)の調製]
下記の材料を混合攪拌して黒色感光性樹脂組成物(1)(固形分中の顔料濃度:41.0質量%)を得た。
黒色顔料分散液TP−01/御国色素社製: 28.8質量部樹脂V259−ME(固形分56.1質量%)/新日鐵化学社製: 9.3質量部モノマーM450/東亞合成社製: 1.4質量部開始剤OXE−02/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製: 0.3質量部開始剤Irgacure369/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:0.3質量部溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート: 53.0質量部溶剤エチル‐3‐エトキシプロピオネート: 5.9質量部レベリング剤BYK−330/ビックケミー社製: 1.0質量部
[ブラックマトリックスの形成]
上記黒色感光性樹脂組成物(1)を、塗布膜厚が2.3μmになるようにスピンコーターで塗布して乾燥させた。この塗膜を減圧乾燥し、90℃で1分間加熱した後、液晶表示装置における表示領域を画定する額縁部に対応する開口部が線幅10mmであり、表示領域内で個々の着色画素間を隔てる部分に対応する開口部が線幅10μmであるフォトマスクを介し、光源に超高圧水銀光灯ランプを用いて露光した(露光量100mJ/cm2)。次に、2.5%炭酸ナトリウム水溶液で60秒間現像し、現像後よく水洗し、さらに乾燥後、230℃で60分加熱処理してパターンを硬膜させ、ブラックマトリックスを形成した。得られたブラックマトリックスの表示領域の線幅は12μm、膜厚は1.4μmであり、額縁部の線幅は10mm、膜厚は1.85μm、OD値は5.9であった。
[赤色顔料分散液の調製]
C.I.Pigment Red 254(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「イルガーフォーレッドB−CF」)14.0質量部、C.I.Pigment Red 177(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「クロモフタールレッドA2B」)1.6質量部、アクリルワニス(固形分20質量%)84.4質量部を混合し、均一に攪拌した後、ガラスビーズを用いてサンドミルで5時間分散し、5.0μmフィルターでろ過して赤色顔料分散液を調製した。
[緑色顔料分散液の調製]
C.I.Pigment Green 36(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK6」)12.7質量部、C.I.Pigment Yellow 150(バイエル社製「ファンチョンファーストイエローY−5688」)6.3質量部、アクリルワニス(固形分20質量%)81質量部を混合し、赤色顔料分散液と同様にして緑色顔料分散液を調製した。
[青色顔料分散液の調製]
C.I.Pigment Blue 15(東洋インキ製造社製「リアノールブルーES」)19.4質量部、C.I.Pigment Violet 23(BASF社製「バリオゲンバイオレット5890」)0.8質量部、分散剤(ゼネカ社製「ソルスバース20000」)2.3質量部、アクリルワニス(固形分20質量%)77.5質量部を混合し、赤色顔料分散液と同様にして青色顔料分散液を調製した。
[赤色感光性樹脂組成物の調製]
下記の材料を均一になるように混合攪拌した後、5μmのフィルターでろ過して赤色感光性樹脂組成物(固形分中の顔料濃度:26.0%)を得た。
赤色顔料分散液: 37.8質量部モノマーTMP3A/大阪有機化学工業社製: 1.9質量部開始剤Irgacure379/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:0.8質量部増感剤EAB−F/保土ヶ谷化学社製: 0.1質量部溶剤シクロヘキサノン: 59.4質量部
[緑色感光性樹脂組成物の調製]
下記の材料を均一になるように混合攪拌した後、5μmのフィルターでろ過して緑色感光性樹脂組成物(固形分中の顔料濃度:40.0%)を得た。
緑色顔料分散液: 34.0質量部モノマーTMP3A/大阪有機化学工業社製: 2.2質量部開始剤Irgacure907/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:0.8質量部増感剤EAB−F/保土ヶ谷化学社製: 0.1質量部溶剤シクロヘキサノン: 62.9質量部
[青色感光性樹脂組成物の調製]
下記の材料を均一になるように混合攪拌した後、5μmのフィルターでろ過して青色感光性樹脂組成物(固形分中の顔料濃度:21.5%)を得た。
青色顔料分散液: 25.1質量部モノマーTMP3A/大阪有機化学工業社製: 4.3質量部開始剤Irgacure907/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:1.1質量部増感剤EAB−F/保土ヶ谷化学社製: 0.2質量部溶剤シクロヘキサノン: 69.3質量部
[着色画素の形成]
ブラックマトリックスを形成したガラス基板に、赤色感光性樹脂組成物を焼成後の膜厚が2.0μmになるように塗布して乾燥させた。この塗膜を減圧乾燥した後、画素部形成用のマスクを用い、光源に超高圧水銀灯ランプを用いて露光した(露光量250mJ/cm2)。次に、2.5%炭酸ナトリウム水溶液で53秒間現像し、現像後よく水洗し、さらに乾燥後、230℃で30分加熱処理してパターンを硬膜させ、ブラックマトリックスを形成した基板上に赤色画素を形成した。続いて、赤色画素と同じ線幅になるよう露光、現像条件を調整し、隣接した位置に緑色画素を形成した。さらに同様にして青色画素を形成し、ブラックマトリックスと赤色、緑色、青色の画素部を有するカラーフィルタを作製した。
[透明電極層、配向膜の形成]
得られたカラーフィルタの表面にスパッタリング法によりITO膜を形成した。ITOの膜厚は140nm、表面抵抗は15Ω/cmであった。続いて、ITO膜を形成したカラーフィルタ基板上に配向膜材料(日産化学社製「SE−1410」)を硬膜後の膜厚が70nmとなるように塗布し、220℃、30分の硬膜を行い、カラーフィルタ上にITO膜ならびに配向膜を有するカラーフィルタ基板を作製した。
[液晶表示装置の作製]
上記カラーフィルタ基板の外周にスペーサー粒子(直径3.5μm)を混入したアクリルエポキシ系接着剤をシール塗布装置にて塗布し、基板中央にフッ素系のネマティック液晶を滴下した。このカラーフィルタ基板とTFTアレイ、画素電極、配向膜を形成してラビング処理を施した対向基板をそれぞれのラビング方向が90°になるように真空貼合せ装置に入れ、カラーフィルタ基板と対向基板を貼り合せた。貼り合せ後、UV照射し、さら
に120℃1時間で硬膜して、シール剤の硬化ならびに液晶の再配向処理を行った。さらに、カラーフィルタ基板、対向基板の表面に偏光軸が直交するよう偏光板を貼り合わせ、液晶セルを作製した。この液晶セルとバックライトユニットを組合せ、液晶表示装置を作製した。
[光漏れ評価]
得られた液晶表示装置を黒表示させ、カラーフィルタの着色画素外周から漏れてくる光の量を目視観察した。光り漏れが全く観察されなかったものを○、光り漏れが観察されたものを×とした。
<実施例2>
ブラックマトリックスの形成に用いるフォトマスクとして、液晶表示装置における表示領域を画定する額縁部に対応する開口部が線幅10mmであり、表示領域内で個々の着色画素間を隔てる部分に対応する開口部が線幅8μmであるフォトマスクを用いること以外は実施例1と同様にしてブラックマトリックスを形成した。得られたブラックマトリックスの表示領域の線幅は11μm、膜厚は1.21μmであり、額縁部の線幅は10mm、膜厚は1.85μm、OD値は5.9であった。続いて、カラーフィルタ、カラーフィルタ基板ならびに液晶表示装置を作製し、光漏れ評価を行った。
<実施例3>
黒色感光性樹脂組成物として下記の黒色感光性樹脂組成物(2)を用い、塗布膜厚を2.15μmにすること以外は実施例1と同様にしてブラックマトリックスを形成した。得られたブラックマトリックスの表示領域の線幅は10μm、膜厚は1.63μmであり、額縁部の線幅は10m、膜厚は1.83μm、OD値は5.8であった。続いて、カラーフィルタ、カラーフィルタ基板ならびに液晶表示装置を作製し、光漏れ評価を行った。
[黒色感光性樹脂組成物(2)の調製]
下記の材料を混合攪拌して黒色感光性樹脂組成物(2)(固形分中の顔料濃度:42.9質量%)を得た。
黒色顔料分散液TP−01/御国色素社製: 30.00質量部樹脂V259−ME(固形分56.1質量%)/新日鐵化学社製: 6.99質量部モノマーDPHA/日本化薬社製: 0・98質量部開始剤OXE−02/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製: 0.30質量部開始剤Irgacure369/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製0.30質量部溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート: 51.83質量部溶剤エチル‐3‐エトキシプロピオネート: 8.60質量部レベリング剤BYK−330/ビックケミー社製: 1.00質量部
<実施例4>
黒色感光性樹脂組成物として下記の黒色感光性樹脂組成物(3)を用いること以外は実施例1と同様にしてブラックマトリックスを形成した。得られたブラックマトリックスの表示領域の線幅は12μm、膜厚は1.23μmであり、額縁部の線幅は10mm、膜厚は1.82μm、OD値は5.1であった。続いて、カラーフィルタ、カラーフィルタ基板ならびに液晶表示装置を作製し、光漏れ評価を行った。
[黒色感光性樹脂組成物(3)の調製]
下記の材料を混合攪拌して黒色感光性樹脂組成物(3)(固形分中の顔料濃度:35.9質量%)を得た。
黒色顔料分散液TP−01/御国色素社製: 25.13質量部樹脂V259−ME(固形分56.1質量%)/新日鐵化学社製: 8.73質量部
モノマーM450/日本化薬社製: 1.22質量部開始剤OXE−02/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製: 0.30質量部開始剤Irgacure369/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製0.30質量部溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート: 54.72質量部溶剤エチル‐3‐エトキシプロピオネート: 8.60質量部レベリング剤BYK−330/ビックケミー社製: 1.00質量部
<比較例1>
黒色感光性樹脂組成物として下記の黒色感光性樹脂組成物(4)を用い、塗布膜厚を2.25μmにすること以外は実施例1と同様にしてブラックマトリックスを形成した。得られたブラックマトリックスの表示領域の線幅は10μm、膜厚は1.83μmであり、額縁部の線幅は10mm、膜厚は1.84μmであった。続いて、カラーフィルタ、カラーフィルタ基板ならびに液晶表示装置を作製し、光漏れ評価を行った。
[黒色感光性樹脂組成物(4)の調製]
下記の材料を混合攪拌して黒色感光性樹脂組成物(4)(固形分中の顔料濃度:52.0質量%)を得た。
黒色顔料分散液TP−01/御国色素社製: 36.40質量部樹脂V259−ME(固形分56.1質量%)/新日鐵化学社製: 4.71質量部モノマーM450/日本化薬社製: 0.66質量部開始剤OXE−02/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製: 0.30質量部開始剤Irgacure369/チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製0.30質量部溶剤プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート: 48.03質量部溶剤エチル‐3‐エトキシプロピオネート: 8.60質量部レベリング剤BYK−330/ビックケミー社製: 1.00質量部
<比較例2>
ブラックマトリックスの形成に用いるフォトマスクとして、液晶表示装置における表示領域を画定する額縁部に対応する開口部が線幅10mmであり、表示領域内で個々の着色画素間を隔てる部分に対応する開口部が線幅20μmであるフォトマスクを用いること以外は実施例1と同様にしてブラックマトリックスを形成した。得られたブラックマトリックスの表示領域の線幅は21μm、膜厚は1.74μmであり、額縁部の線幅は10mm、膜厚は1.85μm、OD値は5.9であった。続いて、カラーフィルタ、カラーフィルタ基板ならびに液晶表示装置を作製し、光漏れ評価を行った。
液晶表示装置における表示領域を確定する額縁部のブラックマトリックスAの膜厚t、表示領域内の個々の着色画素を画定するブラックマトリックスCの膜厚t、着色画素の膜厚tRGBすなわちT、着色画素が表示領域のブラックマトリックス端部に乗り上げた部分の膜厚T、生じた段差の高さ(T−T)の測定値と、光漏れ評価の結果を表1に示す。
液晶表示装置における表示領域を確定する額縁部のブラックマトリックスAの膜厚t、表示領域内の個々の着色画素を画定するブラックマトリックスCの膜厚tが、t≧1.6μmかつt−t=0.2〜1.0μmの関係を満たす実施例1〜4はいずれも光漏れは認められなかった。一方、t−t<0.2である比較例1および2では光漏れが認められた。
本発明のカラーフィルタを用いることにより、光漏れのない、表示コントラスト良好な液晶表示装置を得ることができた。
1、7・・・基板 2、2A、2C・・・ブラックマトリックス
3、3R、3G、3B・・・着色画素 4・・・透明電極層 5、9・・・配向膜
6,11・・・偏光板 8・・・画素電極 10・・・カラーフィルタ
12・・・液晶 20・・・カラーフィルタ基板 30・・・対向基板
40・・・液晶表示装置

Claims (6)

  1. 黒色感光性樹脂組成物を基板上に塗布し、露光、現像、焼成処理を施すことで液晶表示装置における表示領域を画定する額縁部に対応する線幅1mm以上のブラックマトリックスAと、表示領域内で個々の着色画素を画定する部分に対応する線幅12μm以下のブラックマトリックスCを形成するカラーフィルタの製造方法であって、
    ブラックマトリックスA、Cの硬膜後の膜厚t、tが、t≧1.6μmかつt−t=0.2〜1.0μmの関係を満たすことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 上記黒色感光性樹脂組成物が少なくとも黒色顔料、樹脂、重合性モノマー、光重合開始剤ならびに溶剤を含有することを特徴とする請求項1に記載するカラーフィルタの製造方法。
  3. 上記ブラックマトリックスAの光学濃度(OD値)が4.0以上であり、上記ブラックマトリックスCの光学濃度(OD値)が2.0以上であることを特徴とする請求項1または2に記載するカラーフィルタの製造方法。
  4. 上記ブラックマトリックスA、Cで画定された開口部に着色画素が形成され、該着色画素の膜厚tRGBがtRGB≧1.6μmの関係を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載するカラーフィルタの製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載するカラーフィルタの製造方法を用いて得られることを特徴とするカラーフィルタ。
  6. 請求項5に記載するカラーフィルタを具備することを特徴とする液晶表示装置。
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