JP2007270118A - ポリアリーレン及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリアリーレンを提供すること。
【解決手段】式(1)
Figure 2007270118

(式中、Aは、1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基または炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。Rは、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基等を表わす。Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表わす。kは0〜3の整数を表わす。)で示されるジハロビフェニル化合物および該化合物を脱ハロゲン化縮合して得られるポリアリーレン。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリアリーレン及びその製造方法に関する。
スルホン酸基を有するポリアリーレンは、固体高分子型燃料電池用の高分子電解質等として有用である。その製造方法としては、モノマーとしてジハロビフェニルジスルホン酸ジフェニルを用いる方法(非特許文献1及び2参照)が知られている。
Macromol.Rapid Commun.,15,669−676(1994) Polymeric Materials;Science&Engineering,2003,89,438−439
本発明は、主鎖に直接スルホンが結合している新規なポリアリーレン及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、ポリアリーレンについて鋭意研究を続けてきた。その結果、ニッケル化合物の存在下、ジハロゲノビフェニル化合物を重合して得られるポリアリーレンは分子量、製造コスト等の点でさらに改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は
式(1)
Figure 2007270118
(式中、Aは、1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。ここで、前記炭化水素基及びアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。ここで、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。R1が複数の場合、Rは同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。kは0〜3の整数を表わす。)
で示されるジハロビフェニル化合物、
式(2)
Figure 2007270118
(式中、A、R及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位を含むポリアリーレン、
前記ポリアリーレンの製造方法、
前記ポリアリーレンから式(7)
Figure 2007270118
(式中、R及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンを製造する方法、
及び前記式(1)で示されるジハロビフェニル化合物の製造方法を提供するものである。
本発明のジハロビフェニル化合物は、固体高分子型燃料電池用の高分子電解質等として有用であるスルホン酸基を有するポリアリーレンに容易に変換できるポリアリーレンのモノマーとして有用である。
まず、式(1)
Figure 2007270118
で示されるジハロビフェニル化合物(以下、ジハロビフェニル化合物(1)と略記する。)について説明する。
Aは、1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。
炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2,2−メチルプロピル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基、フェニル基、1,3−ブタジエン−1,4−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ビフェニル−2,2’−ジイル基、o−キシリレン基等の炭素数1〜20の炭化水素基が挙げられる。
かかる1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基、n−プロピルアミノ基、ジ−n−プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、n−ブチルアミノ基、ジ−n−ブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基、ジ−tert−ブチルアミノ基、n−ペンチルアミノ基、2,2−ジメチルプロピルアミノ基、n−ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、n−ヘプチルアミノ基、n−オクチルアミノ基、n−ノニルアミノ基、n−デシルアミノ基、n−ウンデシルアミノ基、n−ドデシルアミノ基、n−トリデシルアミノ基、n−テトラデシルアミノ基、n−ペンタデシルアミノ基、n−ヘキサデシルアミノ基、n−ヘプタデシルアミノ基、n−オクタデシルアミノ基、n−ノナデシルアミノ基、n−イコシルアミノ基、ピロリル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、カルバゾリル基、ジヒドロインドリル基、ジヒドロイソインドリル基等が挙げられ、ジエチルアミノ基及びn−ドデシルアミノ基が好ましい。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−イコシルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数3〜20のアルコキシ基が挙げられ、イソプロポキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基及びシクロヘキシルオキシ基が好ましい。
前記炭素数1〜20の炭化水素基及び炭素数1〜20のアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、2,2−メチルプロポキシ基、シクロペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ウンデシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−トリデシルオキシ基、n−テトラデシルオキシ基、n−ペンタデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基、n−ヘプタデシルオキシ基、n−オクタデシルオキシ基、n−ノナデシルオキシ基、n−イコシルオキシ基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、3−フェナントリル基、2−アントリル基等が挙げられる。炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、3−フェナントリルオキシ基、2−アントリルオキシ基等の前記炭素数6〜20のアリール基と酸素原子とから構成されるものが挙げられる。
炭素数2〜20のアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基等の炭素数2〜20の脂肪族もしくは芳香族アシル基が挙げられる。
なかでも、Aとしては、炭素数3〜20の無置換アルコキシ基が好ましく、イソプロピル基、イソブトキシ基、2,2−ジメチルプロポキシ基及びシクロヘキシルオキシ基がより好ましい。
は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。
ここで、炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、2,2−メチルプロピル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−メチルペンチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−イコシル基等の直鎖状、分枝鎖状もしくは環状の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。
炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよく、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
が複数の場合、Rは同一の基であってもよいし、異なる基であっていてもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わし、塩素原子、臭素原子が好ましい。kは0〜3の整数を表わし、好ましくは、kは0を表わす。
かかるジハロビフェニル化合物(1)としては、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジメチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジエチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−プロピル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ブチル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソブチル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジシクロヘキシル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−オクチル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ペンタデシル)、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−イコシル)、
N,N−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジエチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−プロピル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−ブチル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソブチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−オクチル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−ドデシル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−イコシル)−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、
3,3’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、6,6’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、6,6’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、3,3’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、5,5’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、
4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジメチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジエチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−プロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ブチル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソブチル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジシクロヘキシル、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−オクチル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−ペンタデシル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(n−イコシル)、
N,N−ジメチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジエチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−プロピル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソプロピル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジ(n−ブチル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジイソブチル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(2,2−ジメチルプロピル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−オクチル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−ドデシル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N−ジ(n−イコシル)−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド、N,N−ジフェニル−4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホンアミド等が挙げられる。
なかでも、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル及び4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)が好ましい。
ジハロビフェニル化合物(1)を含むモノマー組成物を重合させることにより、ポリアリーレンを製造することができる。また、ジハロビフェニル化合物(1)のみを重合させることにより、ポリアリーレンを製造することもできる。以下、かかるポリアリーレン及びその製造方法について説明する。
かかるポリアリーレンの具体例としては、式(2)
Figure 2007270118
(式中、A、R及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(2)と略記する。)を含むポリアリーレン、前記繰り返し単位(2)のみからなるポリアリーレン、前記繰り返し単位(2)と式(3)
Figure 2007270118
(式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。
Ar、Ar、Ar及びArは同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;
からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
及びYは同一又は相異なって、単結合、カルボニル基、スルホニル基、2,2−イソプロピリデン基、2,2−ヘキサフルオロイソプロピリデン基又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
及びZは同一又は相異なって、酸素原子又は硫黄原子を表わす。)
で示されるセグメント(以下、セグメント(3)と略記する。)とを含むポリアリーレン、
前記繰り返し単位(2)と式(4)
Figure 2007270118
(式中、Arは、2価の芳香族基を表わす。
ここで、2価の芳香族基は、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;
からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(4)と略記する。)とを含むポリアリーレン等が挙げられる。
かかる繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンは、通常該繰り返し単位(2)が少なくとも2個連続している。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンは、繰り返し単位(2)以外の繰り返し単位やセグメントを含んでいてもよい。繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(2)とセグメント(3)のみからなるポリアリーレンであってもよいし、繰り返し単位(2)とセグメント(3)に加えて、繰り返し単位(2)とセグメント(3)以外の繰り返し単位やセグメントを含んでいてもよい。繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)のみからなるポリアリーレンであってもよいし、繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)に加えて、繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)以外の繰り返し単位やセグメントを含んでいてもよい。
これらポリアリーレンのポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常1,000〜2,000,000である。これらポリアリーレンを固体高分子型燃料電池用の高分子電解質として用いる場合の好ましいポリスチレン換算の重量平均分子量は、2,000〜1,000,000であり、より好ましくは3,000〜800,000である。
繰り返し単位(2)の具体例としては、下記式(2a)〜(2d)で示される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2007270118
セグメント(3)中の2価の芳香族基としては、1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基等の2価の単環性芳香族基;ナフタレン−1,3−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−1,6−ジイル基、ナフタレン−1,7−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−2,7−ジイル基等の2価の縮環系芳香族基;ピリジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,6−ジイル基、キノキサリン−2,6−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基等の2価のヘテロ芳香族基;などが挙げられる。なかでも、2価の単環性芳香族基及び2価の縮環系芳香族基が好ましく、1,4−フェニレン基、ナフタレン−1,4−ジイル基、ナフタレン−1,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基及びナフタレン−2,7−ジイル基がより好ましい。
前記2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
かかる炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
セグメント(3)の具体例としては、下記式(3a)〜(3y)で示されるセグメントが挙げられる。なお、下記式中、nは前記と同一の意味を表わし、nは5以上が好ましく、より好ましくは10以上である。かかるセグメント(3)のポリスチレン換算の重量平均分子量は、通常2,000以上であり、好ましくは3,000以上である。
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンとしては、例えば、前記式(2a)〜(2c)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位と前記式(3a)〜(3y)で示されるセグメントのうちのいずれか一つのセグメントとを含むポリアリーレンが挙げられる。具体的には、下記(I)〜(III)で示されるポリアリーレンが挙げられる。ここで、下記式中、nは前記と同一の意味を表わし、pは2以上の整数を表わす。
Figure 2007270118
Figure 2007270118
繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレン中の繰り返し単位(2)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、30重量%以上、90重量%以下がより好ましい。繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレン中のセグメント(3)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、10重量%以上、70重量%以下がより好ましい。
繰り返し単位(4)における2価の芳香族基としては、前記セグメント(3)中の2価の芳香族基と同様のものが挙げられる。かかる2価の芳香族基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基;からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、上記したものと同様のものが挙げられる。
繰り返し単位(4)の具体例としては、下記式(4a)及び(4b)で示される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2007270118
繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンとしては、例えば、前記式(2a)〜(2c)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つの繰り返し単位と前記式(4a)〜(4b)で示される繰り返し単位のうちのいずれか一つのセグメントとを含むポリアリーレンが挙げられる。具体的には、下記(IV)〜(VII)で示されるポリアリーレンが挙げられる。
Figure 2007270118
Figure 2007270118
かかる繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレン中の繰り返し単位(2)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、30重量%以上、90重量%以下がより好ましい。繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレン中の繰り返し単位(4)の量は、5重量%以上、95重量%以下が好ましく、10重量%以上、70重量%以下がより好ましい。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンは、ジハロビフェニル化合物(1)を含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。繰り返し単位(2)のみからなるポリアリーレンは、ジハロビフェニル化合物(1)のみを、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。
繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンは、ジハロビフェニル化合物(1)と式(5)
Figure 2007270118
(式中、a、b、c、n、Ar、Ar、Ar、Ar、Y、Y、Z及びZは前記と同一の意味を表わす。Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(5)と略記する。)とを含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。また、ジハロビフェニル化合物(1)のみをニッケル化合物の存在下に重合させた後、化合物(5)を加えてさらに重合反応を行うことにより、繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンを製造することもできる。
繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンは、ジハロビフェニル化合物(1)と式(6)
Figure 2007270118
(式中、Arは前記と同一の意味を表わし、Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(6)と略記する。)とを含むモノマー組成物を、ニッケル化合物の存在下に重合させることにより製造することができる。
化合物(5)としては、例えば、下記に示す化合物及び、下記に示す化合物の両末端の塩素原子が臭素原子に代わった化合物等が挙げられる。
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
Figure 2007270118
かかる化合物(5)は、例えば、日本国特許第2745727号公報等の公知の方法に準じて製造したものを用いてもよいし、市販されているものを用いてもよい。市販されているものとしては、例えば、住友化学株式会社製スミカエクセルPES等が挙げられる。
化合物(5)としては、そのポリスチレン換算の重量平均分子量が2,000以上のものを用いることが好ましく、3,000以上であるものがより好ましい。
化合物(6)としては、例えば、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、1,3−ジブロモベンゼン、1,4−ジブロモベンゼン、1,3−ジヨードベンゼン、1,4−ジヨードベンゼン、2,4−ジクロロトルエン、2,5−ジクロロトルエン、3,5−ジクロロトルエン、2,4−ジブロモトルエン、2,5−ジブロモトルエン、3,5−ジブロモトルエン、2,4−ジヨードトルエン、2,5−ジヨードトルエン、3,5−ジヨードトルエン、1,3−ジクロロ−4−メトキシベンゼン、1,4−ジクロロ−3−メトキシベンゼン、1,3−ジブロモ−4−メトキシベンゼン、1,4−ジブロモ−3−メトキシベンゼン、1,3−ジヨード−4−メトキシベンゼン、1,4−ジヨード−3−メトキシベンゼン、1,3−ジクロロ−4−アセトキシベンゼン、1,4−ジクロロ−3−アセトキシベンゼン、1,3−ジブロモ−4−アセトキシベンゼン、1,4−ジブロモ−3−アセトキシベンゼン、1,3−ジヨード−4−アセトキシベンゼン、1,4−ジヨード−3−アセトキシベンゼン、2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン等が挙げられる。
モノマー組成物中のジハロビフェニル化合物(1)の含量を適宜調整することにより、得られるポリアリーレン中の繰り返し単位(2)の含量を調整することができる。
ニッケル化合物としては、例えば、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)、ニッケル(0)(エチレン)ビス(トリフェニルホスフィン)、ニッケル(0)テトラキス(トリフェニルホスフィン)等のゼロ価ニッケル化合物、ハロゲン化ニッケル(例えば、フッ化ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル等)、ニッケルカルボン酸塩(例えば、ギ酸ニッケル、酢酸ニッケル等)、硫酸ニッケル、炭酸ニッケル、硝酸ニッケル、ニッケルアセチルアセトナート、(ジメトキシエタン)塩化ニッケル等の2価ニッケル化合物が挙げられ、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)及びハロゲン化ニッケルが好ましい。
ニッケル化合物の使用量が少ないと、分子量の小さいポリアリーレンが得られやすく、また、使用量が多いと、分子量の大きいポリアリーレンが得られやすいため、目的とするポリアリーレンの分子量に応じて、ニッケル化合物の使用量を決めればよい。ニッケル化合物の使用量は、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、通常0.01〜5モルである。ここで、モノマー組成物中のモノマーとは、モノマー組成物中に含まれるジハロビフェニル化合物、化合物(5)、化合物(6)等の重合反応に関与するモノマーを意味する。
ニッケル化合物と含窒素二座配位子の存在下に重合反応を実施することが好ましい。含窒素二座配位子としては、2,2’−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、メチレンビスオキサゾリン、N,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられ、2,2’−ビピリジンが好ましい。含窒素二座配位子を用いる場合のその使用量は、ニッケル化合物1モルに対して、通常0.2〜2モル、好ましくは1〜1.5モルである。
ニッケル化合物として、2価ニッケル化合物を用いる場合は、通常亜鉛が併用される。亜鉛は、通常粉末状のものが用いられる。亜鉛を用いる場合のその使用量は、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特に制限されないが、多すぎると、重合反応後の後処理が面倒になり、また経済的にも不利になるため、実用的には10モル以下、好ましくは5モル以下である。
また、ニッケル化合物として、ゼロ価ニッケル化合物を用いる場合であって、ゼロ価ニッケル化合物の使用量が、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、1モル未満であるときは、亜鉛の共存下に重合反応が実施される。亜鉛は、通常粉末状のものが用いられる。亜鉛を用いる場合のその使用量は、モノマー組成物中のモノマー1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特に制限されないが、多すぎると、重合反応後の後処理が面倒になり、また経済的にも不利になるため、実用的には10モル以下、好ましくは5モル以下である。
重合反応は、通常溶媒の存在下に実施される。溶媒としては、モノマー組成物及び生成するポリアリーレンが溶解し得る溶媒であればよい。かかる溶媒の具体例としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。かかる溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。なかでも、エーテル溶媒及び非プロトン性極性溶媒が好ましく、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン及びN,N−ジメチルアセトアミドがより好ましい。溶媒の使用量は、多すぎると、分子量の小さなポリアリーレンが得られやすく、少なすぎると、反応混合物の性状が悪くなりやすいため、モノマー組成物中のモノマーに対して、通常1〜200重量倍、好ましくは5〜100重量倍である。
重合反応は、通常、窒素ガス等の不活性ガスの雰囲気下で実施される。
重合温度は、通常0〜250℃であり、好ましくは30〜100℃である。重合時間は、通常0.5〜48時間である。
重合反応終了後、生成したポリアリーレンを溶解しにくい溶媒と反応混合物を混合してポリアリーレンを析出させ、析出したポリアリーレンを濾過により、反応混合物から分離することにより、ポリアリーレンを取り出すことができる。生成したポリアリーレンを溶解しない溶媒もしくは溶解しにくい溶媒と反応混合物を混合した後、塩酸等の酸の水溶液を加え、析出したポリアリーレンを濾過により、反応混合物から分離してもよい。得られたポリアリーレンの分子量や構造は、ゲル浸透クロマトグラフィ、NMR等の通常の分析手段により分析することができる。生成したポリアリーレンを溶解しない溶媒もしくは溶解しにくい溶媒としては、例えば、水、メタノール、エタノール、アセトニトリル等が挙げられ、水及びメタノールが好ましい。
続いて、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを式(7)
Figure 2007270118
(式中、R、m及びkは前記と同一の意味を表わす。)
で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(7)と略記する。)を含むポリアリーレンに変換する方法について説明する。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンに変換する方法としては、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを、酸もしくはアルカリの存在下に加水分解する方法、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理する方法が挙げられる。
かかる方法により、繰り返し単位(2)のみからなるポリアリーレンは、繰り返し単位(7)のみからなるポリアリーレンに変換でき、繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(7)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンに変換できる。また、繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンは、繰り返し単位(7)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンに変換できる。
以下、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを、酸もしくはアルカリの存在下に加水分解する方法について説明する。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンの加水分解反応は、通常、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンと酸もしくはアルカリの水溶液とを混合することにより実施される。酸の水溶液としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等の無機酸の水溶液が挙げられ、アルカリの水溶液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物の水溶液が挙げられる。好ましくは、酸の水溶液が用いられ、塩酸を用いることがより好ましい。酸もしくはアルカリの使用量は、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレン中の−SOAで示される基1モルに対して、通常1モル以上であればよく、その上限は特に限定されない。
加水分解反応は、溶媒の存在下に実施してもよく、かかる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等の親水性アルコール溶媒が挙げられる。かかる溶媒の使用量は特に制限されない。
加水分解温度は、通常0〜250℃、好ましくは40〜120℃である。加水分解時間は、通常1〜150時間である。
反応の進行は、例えば、NMR、IR等により確認することができる。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを酸の存在下に加水分解した場合には、加水分解反応終了後、通常繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンが反応混合物中に析出しており、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンをアルカリの存在下に加水分解した場合には、反応混合物と酸を混合することにより、反応混合物を酸性化し、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを反応混合物中に析出させた後、反応混合物を濾過することにより、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
繰り返し単位(2)のみからなるポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(7)のみからなるポリアリーレンが得られる。繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(7)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンが得られる。また、繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(7)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンを得ることができる。
続いて、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理する方法について説明する。
アルカリ金属ハロゲン化物としては、例えば、臭化リチウム、ヨウ化ナトリウム等が挙げられ、ハロゲン化第四級アンモニウムとしては、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム等が挙げられ、臭化リチウム及び臭化テトラブチルアンモニウムが好ましい。
アルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムの使用量は、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレン中の−SOAで示される基1モルに対して、通常1モル以上であればよく、その上限は特に限定されない。
繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとの反応は、通常、溶媒の存在下に、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを混合することにより実施される。溶媒としては、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンを溶解し得る溶媒であればよく、前記した重合反応に用いられる溶媒と同様のものが挙げられる。かかる溶媒の使用量は、少ないと反応混合物の性状が悪くなりやすく、多すぎると、得られる繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンの濾過性が悪くなりやすいため、繰り返し単位(2)を含むポリアリーレンに対して、通常1〜200重量倍、好ましくは5〜50重量倍である。
反応温度は、通常0〜250℃、好ましくは100〜160℃である。反応時間は、通常1〜150時間である。
反応の進行は、NMR、IR等により確認することができる。
反応終了後、反応混合物を酸処理し、濾過することにより、繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンを取り出すことができる。
酸処理は、通常反応混合物と酸を混合することにより実施される。酸としては、例えば、塩酸、硫酸等が挙げられる。酸の使用量は、反応混合物を酸性化するに足る量であればよい。
繰り返し単位(2)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(7)とセグメント(3)とを含むポリアリーレンが得られる。また、繰り返し単位(2)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンについて、上記と同様に実施することにより、繰り返し単位(7)と繰り返し単位(4)とを含むポリアリーレンを得ることができる。
かくして得られる繰り返し単位(7)を含むポリアリーレンもしくは繰り返し単位(7)のみからなるポリアリーレンのイオン交換容量(滴定法により測定)は、通常0.5〜6.5meq/gである。
最後に、ジハロビフェニル化合物(1)の製造方法について説明する。
ジハロビフェニル化合物(1)は、第3級アミン化合物又はピリジン化合物の存在下に、式(8)
Figure 2007270118
(式中、R、X及びkは上記と同一の意味を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(8)と略記する。)と式(9)
Figure 2007270118
(式中、Aは、上記と同一の意味を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(9)と略記する。)とを反応させることにより製造することができる。
化合物(8)としては、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、5,5’−ジメチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、6,6’−ジメチル4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、5,5’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、6,6’−ジメトキシ−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジフェニル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、3,3’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、5,5’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド、6,6’−ジアセチル−4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド等が挙げられ、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド及び4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリドが好ましい。かかる化合物(8)としては、市販されているものを用いてもよいし、例えば、Bull.Soc.Chim.Fr.,4,49(1931),1047−1049等に記載の公知の方法に準じて製造したものを用いてもよい。
化合物(9)としては、イソプロパノール、イソブタノール、2,2−ジメチルプロパノール、シクロヘキサノール、n−オクタノール、n−ペンタデカノール、n−イコサノール、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、2,2−ジメチルプロピルアミン、n−ドデシルアミン、n−イコシルアミン等が挙げられる。かかる化合物(9)としては、通常市販されているものが用いられる。
化合物(9)の使用量は、化合物(8)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常0.2モル以上であり、その上限は特になく、化合物(9)が反応温度において液体である場合には、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。実用的な化合物(9)の使用量は、化合物(8)中の−SOClで示される基1モルに対して、0.5〜2モルである。
第3級アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ(n−プロピル)アミン、トリ(n−ブチル)アミン、ジイソプロピルエチルアミン、トリ(n−オクチル)アミン、トリ(n−デシル)アミン、トリフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルピロリジン等が挙げられる。第3級アミン化合物は、通常、市販されているものが用いられる。第3級アミン化合物の使用量は、化合物(8)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特になく、第3級アミン化合物が反応温度において液体である場合には、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。実用的な第3級アミン化合物の使用量は、化合物(8)中の−SOClで示される基1モルに対して、1〜30モル、好ましくは0.5〜20モル、さらに好ましくは1〜10モルである。
ピリジン化合物としては、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。ピリジン化合物は、通常市販されているものが用いられる。ピリジン化合物の使用量は、化合物(8)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常1モル以上であり、その上限は特になく、ピリジン化合物が反応温度において液体である場合には、反応溶媒を兼ねて大過剰量用いてもよい。実用的なピリジン化合物の使用量は、化合物(8)中の−SOClで示される基1モルに対して、1〜30モル、好ましくは1〜20モル、さらに好ましくは1〜10モルである。
化合物(8)と化合物(9)との反応は、通常、溶媒の存在下に、化合物(8)と化合物(9)と第3級アミン化合物もしくはピリジン化合物とを混合することにより実施される。混合順序は特に制限されない。
溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。また、上記したとおり、化合物(9)、第3級アミン化合物もしくはピリジン化合物が、反応温度において液体である場合には、これらを反応溶媒として用いてもよい。かかる溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は特に制限されない。
化合物(8)と化合物(9)との反応温度は、通常−30〜150℃、好ましくは−10〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜24時間である。
反応終了後、例えば、反応混合物に、水もしくは酸の水溶液、及び、必要に応じて、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理することにより、ジハロビフェニル化合物(1)を含む有機層を得ることができる。得られた有機層を、必要に応じて、水、アルカリ水溶液等で洗浄した後、濃縮することにより、ジハロビフェニル化合物(1)を取り出すことができる。取り出したジハロビフェニル化合物(1)は、シリカゲルクロマトグラフィ、再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
水に不溶の有機溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶媒;ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素溶媒;酢酸エチル等のエステル溶媒等が挙げられ、その使用量は特に制限されない。
ジハロビフェニル化合物(1)は、化合物(8)と式(10)
Figure 2007270118
(式中、Aは、前記と同一の意味を表わす。Mはアルカリ金属原子を表わす。)
で示される化合物(以下、化合物(10)と略記する。)とを反応させることにより製造することもできる。
アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられる。
化合物(10)としては、リチウムイソプロポキシド、リチウムイソブトキシド、リチウム2,2−ジメチルプロポキシド、リチウムシクロヘキシルオキシド、リチウムジエチルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2−ジメチルプロピルアミド、リチウムn−ドデシルアミド、リチウムn−エイコシルアミド、ナトリウムイソブトキシド、カリウムイソブトキシド等が挙げられる。化合物(10)は、市販されているものを用いてもよいし、公知の方法に準じて製造したものを用いてもよい。
化合物(10)の使用量は、化合物(8)中の−SOClで示される基1モルに対して、通常0.2〜2モルである。
化合物(8)と化合物(10)との反応は、通常、溶媒の存在下に、化合物(8)と化合物(10)とを混合することにより実施される。混合順序は特に制限されない。
溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル溶媒;ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒等が挙げられる。かかる溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。溶媒の使用量は特に制限されない。
化合物(8)と化合物(10)との反応温度は、通常−30〜150℃、好ましくは−10〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜24時間である。
反応終了後、反応混合物に水、及び、必要に応じて、水に不溶の有機溶媒を加えて、抽出処理することにより、ジハロビフェニル化合物(1)を含む有機層を得ることができる。得られた有機層を、必要に応じて、水等で洗浄した後、濃縮することにより、ジハロビフェニル化合物(1)を取り出すことができる。取り出したジハロビフェニル化合物(1)は、シリカゲルクロマトグラフィ、再結晶等の通常の精製手段によりさらに精製してもよい。水に不溶の有機溶媒としては、上記したものと同様のものが挙げられる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。得られたポリアリーレンを、ゲル浸透クロマトグラフィ(以下、GPCと略記する。)により分析(分析条件は下記のとおり)し、分析結果からポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)を算出した。
<分析条件>
GPC測定装置:CTO−10A(株式会社島津製作所製)
カラム:TSK−GEL(東ソー株式会社製)
カラム温度:40℃
移動相:臭化リチウム含有N,N−ジメチルアセトアミド(臭化リチウム濃度:10mmol/dm
流量:0.5mL/分
検出波長:300nm
[実施例1]
2,2−ジメチルプロパノール25.2gをテトラヒドロフラン200mLに溶解させた。これに、0℃で、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.57M)151.6mLを滴下した。その後、室温で1時間攪拌し、リチウム(2,2−ジメチルプロポキシド)を含む溶液を調製した。4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリド40gをテトラヒドロフラン300mLに溶解させて得られた溶液に、0℃で、調製したリチウム(2,2−ジメチルプロポキシド)を含む溶液を滴下した。その後、室温で1時間攪拌、反応させた。反応混合物を濃縮した後、残渣に、酢酸エチル1000mL及び2mol/L塩酸1000mLを加え、30分攪拌した。静置した後、有機層を分離した。分離した有機層を飽和食塩水1000mLで洗浄した後、減圧条件下で溶媒を留去した。濃縮残渣を、シリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;クロロホルム)により精製した。得られた溶出液から溶媒を、減圧条件下で留去した。残渣を、70℃でトルエン500mLに溶解させた後、室温まで冷却した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体を乾燥し、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)の白色固体31.2gを得た。収率:62.6%。
H−NMR(CDCl,δ(ppm)):0.92(s,18H),3.69−3.86(c,4H),7.34−7.37(c,2H),7.59−7.62(c,2H),8.03−8.04(c,2H)
マススペクトル(m/z):451(M−C11
[実施例2]
実施例1において、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリドに代えて、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジクロリドを用いた以外は実施例1と同様に実施して、4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)を得た。
H−NMR(CDCl,δ(ppm)):0.92(s,18H),3.68−3.86(c,4H),7.30(c,2H),7.73−7.77(c,2H),8.18(c,2H)
マススペクトル(m/z):541(M−C11
[実施例3]
実施例1において、2,2−ジメチルプロパノールに代えて、イソプロパノールを用いた以外は実施例1と同様に実施して、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピルを得た。
H−NMR(CDCl,δ(ppm)):1.22(d,3H),1.35(d,3H),4.80−4.95(c,2H),7.32−7.36(c,2H),7.55−7.65(c,2H),8.05(c,2H)
マススペクトル(m/z):466(M
[実施例4]
無水塩化ニッケル2.33gとジメチルスルホキシド72mLとを混合し、内温60℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジン3.09gを加え、同温度で10分攪拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)9.42gと下記式
Figure 2007270118
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)3.60gとをジメチルスルホキシド72mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末3.30gを加え、60℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行った。反応混合物をメタノール360mL中に加え、次いで、6mol/L塩酸360mLを加え、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離し、乾燥し、灰白色の下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2007270118
で示されるセグメントとを含むポリアリーレン12.5gを得た。
Mw=359,000、Mn=106,000。
H−NMR((CDSO,δ(ppm)):0.86(s),3.70−3.90(c),7.21(d),7.93(d),7.00−8.50(c)
[実施例5]
実施例4で得られたポリアリーレン10.7gを、臭化テトラブチルアンモニウム91.5gとN−メチル−2−ピロリドン160mLとの混合溶液に加え、120℃で4日間反応させた。反応混合物を、1.5mol/L硫酸80mL中に注ぎ込み、1時間撹拌した。析出した固体を濾過により分離した。分離した固体をメタノールで洗浄した後、乾燥し、褐色の下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2007270118
で示されるセグメントを含むポリアリーレン5.7gを得た。IRスペクトル及びH−NMRスペクトルを測定し、2,2−ジメチルプロポキシスルホニル基が定量的にスルホン酸基に変換されていることを確認した。得られたポリアリーレンのMwは593,000、Mnは287,000であった。
H−NMR((CDSO、δ(ppm)):7.21(d),7.93(d),7.00−8.50(c)
[実施例6]
無水塩化ニッケル65mgとジメチルスルホキシド0.8mLとを混合し、内温60℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジン86mgを加え、同温度で10分攪拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)105mgをジメチルスルホキシド0.8mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末49mgを加え、60℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは、217,000、Mnは49,000であった。
[実施例7]
無水塩化ニッケル65mgとジメチルスルホキシド0.8mLとを混合し、内温60℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジン86mgを加え、同温度で10分攪拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)122mgと下記式
Figure 2007270118
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)40mgとをジメチルスルホキシド0.8mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末49mgを加え、60℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2007270118
で示されるセグメントとを含むポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは、306,000、Mnは65,000であった。
[実施例8]
無水塩化ニッケル65mgとジメチルスルホキシド0.8mLとを混合し、内温60℃に調整した。これに、2,2’−ビピリジン86mgを加え、同温度で10分攪拌し、ニッケル含有溶液を調製した。
4,4’−ジブロモビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)122mgをジメチルスルホキシド0.8mLに溶解させて得られた溶液に、亜鉛粉末49mgを加え、60℃に調整した。これに、前記ニッケル含有溶液を注ぎ込み、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは、488,000、Mnは、63,000であった。
[実施例9]
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(オクタジエン)42mg、2,2’−ビピリジン26mg、亜鉛粉末100mg及びN−メチル−2−ピロリドン4mLを加え、70℃で30分攪拌し、た。これに、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)400mgをN−メチル−2−ピロリドン2mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは118,000、Mnは41,000であった。
[実施例10]
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(オクタジエン)42mg、2,2’−ビピリジン26mg、亜鉛粉末100mg及びN−メチル−2−ピロリドン3mLを加え、70℃で30分攪拌し、た。これに、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)400mgをN−メチル−2−ピロリドン2mLに溶解させて得られた溶液を加えた。さらに、下記式
Figure 2007270118
で示されるスミカエクセルPES 5200P(住友化学株式会社製;Mw=94,000、Mn=40,000:上記分析条件で測定)77mgをN−メチル−2−ピロリドン2mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2007270118
で示されるセグメントとを含むポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは199,000、Mnは63,000であった。
[実施例11]
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、臭化ニッケル17mg、2,2’−ビピリジン18mg、亜鉛粉末100mg及びN,N−ジメチルアセトアミド3mLを室温で加え、ニッケル含有溶液を調製した。これに、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)400mgをN,N−ジメチルアセトアミド2mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは223,000、Mnは76,000であった。
[実施例12]
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(オクタジエン)141mg、2,2’−ビピリジン88mg、亜鉛粉末84mg及びN−メチル−2−ピロリドン3mLを加え、70℃で30分攪拌した。これに、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジイソプロピル300mgをN−メチル−2−ピロリドン1mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは10,000、Mnは8,000であった。
[実施例13]
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(オクタジエン)42mg、2,2’−ビピリジン26mg、亜鉛粉末100mg及びN−メチル−2−ピロリドン4mLを加え、70℃で30分攪拌し、ニッケル含有溶液を調製した。これに、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)200mgと1,4−ジクロロベンゼン56mgとをN−メチル−2−ピロリドン2mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは71,000、Mnは24,000であった。
[実施例14]
冷却装置を備えたガラス製反応容器に、窒素雰囲気下で、ニッケル(0)ビス(オクタジエン)42mg、2,2’−ビピリジン26mg、亜鉛粉末100mg及びN−メチル−2−ピロリドン4mLを加え、70℃で30分攪拌し、ニッケル含有溶液を調製した。これに、4,4’−ジクロロビフェニル−2,2’−ジスルホン酸ジ(2,2−ジメチルプロピル)200mgと2,5−ジクロロ−4’−フェノキシベンゾフェノン131mgとをN−メチル−2−ピロリドン2mLに溶解させて得られた溶液を加え、70℃で4時間重合反応を行い、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位と下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンを含む反応混合物を得た。ポリアリーレンのMwは44,000、Mnは20,000であった。
実施例15
実施例12で得られたポリアリーレンと酸を混合することにより、下記
Figure 2007270118
で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンを含む反応混合物を得ることができる。
本発明のジハロビフェニル化合物は、固体高分子型燃料電池用の高分子電解質等として有用であるスルホン酸基を有するポリアリーレンに容易に変換できるポリアリーレンのモノマーとして有用である。

Claims (26)

  1. 式(1)
    Figure 2007270118
    (式中、Aは、1つもしくは2つの炭素数1〜20の炭化水素基で置換されたアミノ基又は炭素数1〜20のアルコキシ基を表わす。ここで、前記炭化水素基及びアルコキシ基は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。
    は、フッ素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数2〜20のアシル基又はシアノ基を表わす。ここで、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基及び炭素数2〜20のアシル基は、フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。R1が複数の場合、Rは同一の基であってもよいし、異なる基であってもよい。また、隣接する2つのR1が結合して環を形成していてもよい。
    は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。kは0〜3の整数を表わす。)
    で示されるジハロビフェニル化合物。
  2. 請求項1に記載の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物を含むモノマー組成物を重合して得られるポリアリーレン。
  3. 式(2)
    Figure 2007270118
    (式中、A、R及びkは請求項1で定義したと同じ意味を表わす。)
    で示される繰り返し単位を含むポリアリーレン。
  4. 請求項3に記載の式(2)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレン。
  5. 請求項3に記載の式(2)で示される繰り返し単位と式(3)
    Figure 2007270118
    (式中、a、b及びcは同一又は相異なって、0又は1を表わし、nは5以上の整数を表わす。
    Ar、Ar、Ar及びArは同一又は相異なって、2価の芳香族基を表わす。ここで、2価の芳香族基は、
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜10のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。
    及びYは同一又は相異なって、単結合、−CO−、−SO2−、−C(CH32−、−C(CF32−又はフルオレン−9,9−ジイル基を表わす。
    及びZは同一又は相異なって、−O−又はS−を表わす。)
    で示されるセグメントとを含むポリアリーレン。
  6. 請求項3に記載の式(2)で示される繰り返し単位と式(4)
    Figure 2007270118
    (式中、Arは、2価の芳香族基を表わす。
    ここで、2価の芳香族基は、
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシ基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリール基;
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数6〜20のアリールオキシ基;及び、
    フッ素原子、シアノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基及び炭素数6〜20のアリールオキシ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい炭素数2〜20のアシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されていてもよい。)
    で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレン。
  7. ニッケル化合物の存在下に、請求項1の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物を含むモノマー組成物を重合させることを特徴とする請求項3に記載の式(2)で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンの製造方法。
  8. モノマー組成物が、請求項1に記載の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物と式(5)
    Figure 2007270118
    (式中、a、b、c、n、Ar、Ar、Ar、Ar、Y、Y、Z及びZは請求項5で定義したと同じ意味を表わす。Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
    で示される化合物とを含む請求項7に記載のポリアリーレンの製造方法。
  9. モノマー組成物が、請求項1に記載の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物と式(6)
    Figure 2007270118
    (式中、Arは請求項6で定義したと同じ意味を表わし、Xは塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表わす。)
    で示される化合物とを含む請求項7に記載のポリアリーレンの製造方法。
  10. ニッケル化合物の存在下に、請求項1に記載の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物のみを重合させることを特徴とする請求項3に記載の式(2)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンの製造方法。
  11. ニッケル化合物が、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)であり、含窒素二座配位子の共存下に重合させる請求項7〜10のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
  12. ニッケル化合物が、ニッケル(0)ビス(シクロオクタジエン)であり、含窒素二座配位子及び亜鉛の共存下に重合させる請求項7〜10のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
  13. ニッケル化合物が、ハロゲン化ニッケルであり、含窒素二座配位子及び亜鉛の共存下に重合させる請求項7〜10のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
  14. ニッケル化合物の使用量が、モノマー組成中のモノマー1モルに対して、0.01〜5モルである請求項7〜10のいずれかに記載のポリアリーレンの製造方法。
  15. 請求項3に記載のポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする式(7)
    Figure 2007270118
    (式中、R及びkは請求項1で定義したと同じ意味を表わす。)
    で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンの製造方法。
  16. 請求項3に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項15に記載の式(7)で示される繰り返し単位を含むポリアリーレンの製造方法。
  17. 請求項5に記載のポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする請求項15に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項5に記載の式(3)で示されるセグメントとを含むポリアリーレンの製造方法。
  18. 請求項5に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項15に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項5に記載の式(3)で示されるセグメントとを含むポリアリーレンの製造方法。
  19. 請求項6に記載のポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする請求項15に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項6に記載の式(4)で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンの製造方法。
  20. 請求項6に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項15に記載の式(7)で示される繰り返し単位と請求項6に記載の式(4)で示される繰り返し単位とを含むポリアリーレンの製造方法。
  21. 請求項4に記載のポリアリーレンを酸もしくはアルカリの存在下に加水分解することを特徴とする請求項15に記載の式(7)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンの製造方法。
  22. 請求項4に記載のポリアリーレンとアルカリ金属ハロゲン化物もしくはハロゲン化第四級アンモニウムとを反応させ、次いで酸処理することを特徴とする請求項15に記載の式(7)で示される繰り返し単位のみからなるポリアリーレンの製造方法。
  23. 第3級アミン化合物又はピリジン化合物の存在下に、式(8)
    Figure 2007270118
    (式中、R、X及びkは請求項1で定義したと同じ意味を表わす。)
    で示される化合物と式(9)
    Figure 2007270118
    (式中、Aは、請求項1で定義したと同じ意味を表わす。)
    で示される化合物とを反応させることを特徴とする請求項1に記載の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物の製造方法。
  24. 請求項23に記載の式(8)で示される化合物と式(10)
    Figure 2007270118
    (式中、Aは、請求項1で定義したと同じ意味を表わす。Mはアルカリ金属原子を表わす。)
    で示される化合物とを反応させることを特徴とする請求項1に記載の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物の製造方法。
  25. 請求項1に記載の式(1)で示されるジハロビフェニル化合物を含むモノマー組成物。
  26. 請求項3に記載の式(2)で示される繰り返し単位を含み、該繰り返し単位が少なくとも2個連続している請求項3に記載のポリアリーレン。
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