JP2007267828A - スライダーの挿通方法及びスライダーの挿通装置 - Google Patents

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敏昭 澤田
Makoto Yamazaki
誠 山▲崎▼
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Abstract

【課題】エレメント列の一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えた左右一組のファスナーストリンガーにスライダーを自動的に挿通させるスライダーの挿通方法を提供する。
【解決手段】第1及び第2ストリンガー(1,2)のエレメント列(3a,3b)にスライダー(10)を挿通する方法であって、エレメント列(3a,3b)を位置決めし、第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を左右に屈曲させた状態にする第1工程と、スライダー(10)を、第1ストリンガー(1)が同スライダー(10)の側方に位置し、かつ、第2ストリンガー(2)が下翼板(18)上に当接するように移動させる第2工程と、第1ストリンガー(1)をスライダー(10)内に導入する第3工程と、第1及び第2ストリンガー(1,2)を前進させてスライダー(10)内に箱棒(5)を導入する第4工程と、蝶棒(7)をスライダー(10)よりも前方に移動させた後に後退させて、左右エレメント列(3a,3b)にスライダー(10)を挿通する第5工程とを含むスライダーの挿通方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、左右一組のファスナーストリンガーに形成されたエレメント列にスライダーを挿通する挿通方法及び挿通装置に関し、特に、左右一組のファスナーテープにエレメント列と、ファスナーエレメントが配設されていないスペース部とが所定間隔毎に交互に形成されており、各エレメント列の一端には開離嵌挿具を備え、他端には上止具を備える左右一組のファスナーストリンガーの左右各エレメント列にスライダーを挿通する挿通方法及び挿通装置に関する。
従来、スライドファスナーの製造においては、例えば、左右一組のファスナーテープの対向する各側端縁に複数のファスナーエレメントを取り付けてエレメント列を所定間隔毎に形成することにより、エレメント列とスペース部とが交互に形成された左右一組のファスナーストリンガーが作製される。次に、この得られた左右一組のファスナーストリンガーの対応するエレメント列を互いに噛合してファスナーチェーンを形成し、このファスナーチェーンの各エレメント列にスライダーを挿通することによってスライドファスナーが製造される。
このような従来のスライドファスナーの製造において、ファスナーチェーンに間歇的に形成された各エレメント列にスライダーを挿通させる装置や方法が、例えば実公昭45−12162号公報(特許文献1)、特公昭57−43号公報(特許文献2)、特公昭63−6004号公報(特許文献3)、特公昭63−7761号公報(特許文献4)、及び特公平7−4293号公報(特許文献5)などに記載されている。
例えば、前記特許文献1には、各エレメント列で噛合しているファスナーチェーンをスペース部で切断した後、この切断したスペース部に隣接したエレメント列にスライダーを挿通させるとともに同エレメント列の一端に前止金具(上止具)を取り付けることが可能な装置が記載されている。この特許文献1に記載されている装置は、主に、固定フレーム上に載置したファスナーチェーンの左右両側部を把持する第1クリッパーと、同ファスナーチェーンの最前端部を把持する第2クリッパーと、ファスナーチェーンをスペース部で切断する上下動カッターと、所定の空間でスライダーと2つの前止金具とをY字型に3箇所で保持するパーツホルダーとを備えており、以下のようにしてスライダー及び前止金具の取り付けとファスナーチェーンの切断とを自動的に行うことができる。
即ち、ファスナーチェーンのスペース部を第1クリッパーで両側から把持するとともに、スライダーと2つの前止金具とをY字型に保持したパーツホルダーをファスナーチェーンの移動面上に移動させる。次に、第1クリッパーを前進させてファスナーチェーンのエレメント列前端を、パーツホルダーに保持されているスライダーの後口に導入した後、同第1クリッパーを左右の第1クリッパーの間隔を広げながら更に前進させることより、エレメント列をスライダーのY字状案内通路内を通過させ、更に、同エレメント列の最前端をパーツホルダーに保持した前止金具に嵌挿させる。続いて、前止金具を押圧してエレメント列の最前端に加締固定することにより、スライダー及び前止金具の取り付けが完了する。
スライダー及び前止金具を取り付けた後、ファスナーチェーンの先端部を第2クリッパーで挟持するとともに、第1クリッパーによる把持を解除し、第2クリッパーでファスナーチェーンを所定の位置まで前方に引き出す。そして、上下動カッターを動作させてファスナーチェーンをスペース部で切断する。これにより、エレメント列が間歇的に形成されているファスナーチェーンに対して、スライダー及び前止金具の取り付けと、ファスナーチェーンの切断とを正確かつ迅速に行うことが可能となる。
また、前記特許文献2には、装置の小型化を図ったスライダー挿通装置が記載されており、具体的には、シュートから供給されたスライダーをスライダーホルダでクランプしてから、同スライダーをファスナーチェーンの移動線上に導入する工程において、スライダーに旋回とひねり回転を与える機構を採用している。
これによって、例えばそれまでのスライダー挿通装置に用いられていたような、スイングアームの回転のみによってスライダーをファスナーチェーンの移動線上に導入する場合に比べて、装置の前後に大きなスペースを設ける必要がなくなり、装置全体としての長さを大幅に短くして装置の小型化が図れる。また、ファスナーチェーンの送り量も短くなるため、スライダーの挿通に要する時間も短縮されるとしている。なお、この特許文献2に記載されているスライダー挿通装置では、供給されたファスナーチェーンの噛合を解除した後に、一方のファスナーストリンガーのみにスライダーを挿通している。また、スライダーを挿通した後、左右のファスナーストリンガーの端部に合成樹脂製の開離嵌挿具を成形一体化している。
前記特許文献3には、エレメント列とスペース部と所定間隔毎に交互に有し、かつ、各エレメント列の後端に下止金具が取り付けられているファスナーチェーンにスライダーを挿通する方法が記載されており、前記特許文献4には、同様のファスナーチェーンにスライダー及び前止金具を取り付ける方法が記載されている。
前記特許文献3では、ファスナーチェーンのスペース部における左右のファスナーテープ間に開拡ロッドを挿入することによって、また、前記特許文献4では、スペース部における左右のファスナーテープをそれぞれグリッパーで把持して、同グリッパーを互いに離間する方向に移動させることによって、左右のファスナーテープ間を開拡している。次に、この左右のファスナーテープ間の開拡部分にスライダーを移動させる。その後、左右のファスナーテープ間を狭めて同テープをスライダーのエレメント案内通路に導入し、更にファスナーチェーンを移送することによりエレメント列にスライダーを挿通している。
特に、特許文献3では、スライダーの挿通に矢状部、広幅部、及び狭幅部を備えた1本の開拡ロッドを使用しているため、エレメント列の先端をスライダーのエレメント案内通路に導入するときには、開拡ロッドの狭幅部を左右のファスナーテープ間に挿入して左右のテープ間隔を狭くすることによりチェーン割れの発生を防いでいる。また、エレメント列の先端がスライダー内の連結柱に衝突する前には、開拡ロッドの広幅部を左右のテープ間に挿入しているため、エレメント列先頭部分とスライダーとの衝突を防止して摩擦抵抗を小さくできるとしている。
一方、特許文献4では、ファスナーテープをスライダーのエレメント案内通路に導入する際に、ファスナーチェーンを後退させて先行のエレメント列の下止金具にスライダーを一旦近接させた後に、ファスナーチェーンを前進させることによってエレメント列をエレメント案内通路に導入している。これにより、チェーン割れを防ぐことができるとしている。更に、特許文献4では、エレメント列をエレメント案内通路に導入した後に、左右のテープ間隔を再び広げてエレメント列の先端に前止金具を加締固定しており、ファスナーチェーンにスライダーの取り付けと前止金具の取り付けとを同工程で連続的に行うことにより、生産性の向上を図っている。
また、前記特許文献5は、前記特許文献3に記載されている方法では、開拡ロッドの上下動をスライダーの挿通状況に応じて正確に制御しなければならないため、開拡ロッドを上下させる駆動装置とその制御装置が必要となり、装置構造が複雑化されるとともにその工程時間が長くなるという欠点を指摘している。その上で、このような問題を解決するスライダー挿通装置を開示している。
例えば、開離嵌挿具付きのスライドファスナーを製造する場合、連続スライドファスナーチェーンのスペース部に蝶棒、箱棒及び箱体を取り付けるための横切欠き部が設けられることがある。前記特許文献5に記載のスライダー挿通装置は、このスペース部に設けた横切欠き部を巧みに利用してエレメント列にスライダーを挿通させるものである。
前記特許文献5に記載の装置を用いてスライダーを挿通させる方法について具体的に説明すると、横切欠き部を設けて蝶棒、箱棒及び箱体を取り付けたファスナーチェーンを所定位置に位置決めした後に、スライダーを裏返しにして箱体の下方から箱体に重なるように上昇させ、同箱体をスライダーで持ち上げる。その結果、箱体に隣接する下流側のファスナーテープが段状に屈折し、その屈折部が前述の横切欠き部で折り曲がる。これにより、横切欠き部のテープ切口縁がスライダーの後口と対向するため、その後、ファスナーチェーンを屈折させた状態で前方に移送することによって、ファスナーテープをスライダーのエレメント案内通路内に導入して、スライダーの挿通を行っている。特許文献5によれば、上述のような方法を用いることによって、例えば前記特許文献3のような開拡ロッドが不用となり、繁雑な制御を省いて確実にかつ迅速にエレメント列にスライダーを挿通することができるとしている。
またその他にも、例えば特公昭63−49508号公報(特許文献6)には、先端に蝶棒と箱棒とが取り付けられた左右一組のファスナーストリンガーにスライダーを挿通するスライダー自動挿通方法が記載されている。例えば、ファスナーチェーンの状態ではなく、左右一組のファスナーストリンガーのエレメント列にスライダーを挿通して左右エレメント列を噛合させる場合、左右のストリンガーに支障なく確実にスライダーを挿通すること、及び、左右のエレメント列を適正に噛合させることが重要とされる。
このため、前記特許文献6に記載のスライダー自動挿通方法は、蝶棒を固着したストリンガーと箱棒を固着したストリンガーとを分離した状態で、同一平面内で平行に拘束されたスライダーの肩口へ前進させる第1工程と、蝶棒及び箱棒をそれぞれスライダーのエレメント案内路内に挿通する第2工程と、スライダーの後口から出てきた蝶棒及び箱棒を、左右両ストリンガーの第1エレメントが噛合し始める位置で停止させる第3工程と、左右両ストリンガーを同時に同速度で前進させて左右エレメント列を噛合させる第4工程とから構成されている。
このような特許文献6の挿通方法によれば、前記第1及び第2工程を行うことにより、蝶棒及び箱棒を確実にスライダー内に挿通させることが可能となり、また、前記第3及び第4工程を行うことにより、左右のエレメント列を、エレメントの位置ズレが生じることなく、適正に噛合させることが可能となる。
実公昭45−12162号公報 特公昭57−43号公報 特公昭63−6004号公報 特公昭63−7761号公報 特公平7−4293号公報 特公昭63−49508号公報
エレメント列の一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えた左右一組のファスナーストリンガー又はファスナーチェーンを作製する場合、例えば、先ず左右一組のファスナーテープの対向する側端縁に沿って、複数の合成樹脂製ファスナーエレメントを所定間隔毎に射出成形すること、複数の金属製ファスナーエレメントを加締めること、又は連続するコイル状若しくはジグザグ状の線条ファスナーエレメントを縫着、織成若しくは編成することによりエレメント列を形成する。
次に、一方のファスナーテープのエレメント列の一端に連続する形で開離嵌挿具としての箱棒を取り付け、また他方のファスナーテープのエレメント列の一端に開離嵌挿具としての蝶棒を取り付けた後、別途に形成した箱体に箱棒を挿入して係止することによって箱棒と箱体を一体に固定する。更に、左右のファスナーテープのエレメント列他端には、エレメント列に連続する形で上止金具を加締固定する。これにより、エレメント列に開離嵌挿具と上止具とを備えた左右一組のファスナーストリンガーが得られ、またこれらのエレメント列を噛合することによりファスナーチェーンが得られる。
またその他の方法として、同時に開離嵌挿具と上止具とを合成樹脂で射出成形により形成することにより、開離嵌挿具と上止具とがエレメント列の端部に成形一体化された左右一組のファスナーストリンガーが得られる。
このように開離嵌挿具及び上止具を同時に射出成形することにより、前述のようなエレメント列を形成した後に開離嵌挿具及び上止具を別途に取り付ける場合に比べて、ファスナーストリンガーの製造工程を簡略化するとともに、その工程数を減少させることができる。このため、製品のコストダウン、生産性の拡大、納期の短縮を図ることが可能となる。
しかしながら、上記のように開離嵌挿具及び上止具が成形一体化された左右一組のファスナーストリンガー(又はファスナーチェーン)を作製した場合、エレメント列の端部にそれぞれ開離嵌挿具と上止具とが取り付けられているため、得られた左右のファスナーストリンガーにスライダーを挿通させる際に、前記特許文献1〜特許文献6に記載されているような方法や装置を用いてスライダーの挿通作業を自動化することができなかった。
より具体的に説明すると、前記特許文献1〜特許文献5に記載されているような方法や装置は、何れもエレメント列の少なくとも一端は開離嵌挿具も上止具も取り付けられてなく、ファスナーエレメントで形成されている。このため、エレメント列にスライダーを挿通させる際には、エレメント列端部のファスナーエレメントを先頭にしてエレメント列をスライダーのエレメント案内路へ導入している。従って、前記特許文献1〜特許文献5では、一端に開離嵌挿具が取り付けられ、他端に上止具が取り付けられたエレメント列にスライダーを挿通させようとしても、スライダーのエレメント案内路に開離嵌挿具又は上止具が引っ掛かってしまうため、スライダーの挿通を行うことはできなかった。
また、前記特許文献6では、左右のエレメント列の一端に箱棒と蝶棒とをそれぞれ取り付けて、同箱棒及び蝶棒を先頭にしてエレメント列をスライダーのエレメント案内路に導入して通過させ、その後に、そのエレメント列の箱棒に箱体を取り付ける工程が行われている。従って、この特許文献6においても、端部に箱体が既に取り付けられたエレメント列に対してはスライダーを挿通させることはできなかった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、エレメント列の一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えた左右一組のファスナーストリンガーのエレメント列にスライダーを自動的に挿通させることが可能なスライダーの挿通方法及びスライダーの挿通装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるスライダーの挿通方法は、基本的な構成として、左右一組の第1及び第2ファスナーテープの対向する側端縁に複数のファスナーエレメントが列設されているエレメント列と、前記ファスナーエレメントが配設されていないスペース部とが所定間隔毎に交互に形成されており、前記各エレメント列の一端には、第1ファスナーテープ側に箱棒及び箱体を一体化して有し、第2ファスナーテープ側に蝶棒を有する開離嵌挿具を備え、他端の第1及び第2ファスナーテープの少なくとも1つには上止具を備える左右一組の第1及び第2ファスナーストリンガーの前記左右エレメント列にスライダーを挿通する挿通方法であって、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを移送して所定位置で停止させることにより、前記スライダーを挿通させる左右エレメント列を位置決めし、同位置決めしたエレメント列と、同エレメント列よりも1つ先行して既に少なくとも一部が噛合状態にあるエレメント列との間に形成されているスペース部を、前記第1ファスナーストリンガーの側へ向けて、前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガーの移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させて、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを左右に屈曲させた状態にする第1工程と、前記スライダーを、前記第1ファスナーストリンガーが同スライダーの上下フランジ間の間隙の側方に位置し、かつ、前記第2ファスナーストリンガーが同スライダーの下翼板上に当接するように、前記エレメント列の移送方向下流側に隣接するスペース部へ移動させる第2工程と、前記左右に屈曲させた状態の第1及び第2ファスナーストリンガーを、前記第1工程で移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させて、前記第1ファスナーストリンガーのスペース部を前記スライダーの上下フランジ間の間隙からエレメント案内通路内に導入する第3工程と、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを移送方向に前進させて、前記エレメント案内通路内に前記第1ファスナーストリンガーのエレメント列及び箱棒を導入する第4工程と、前記蝶棒を前記スライダーよりも移送方向の前方に移動させた後に後退させることによって、同蝶棒を前記スライダーの肩口からエレメント案内通路を通して箱体に挿入し、更に、同蝶棒を挿入した開離嵌挿具を後退させて前記左右エレメント列に前記スライダーを挿通する第5工程とを含んでいることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るスライダーの挿通方法において、前記第1工程は、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを、前記上止具を前方にして移送すること、移送されている前記第1及び第2ファスナーストリンガーの前記上止具を検知部材で検知し、その検知した信号に基づいて前記ファスナーストリンガーを所定位置で停止させることによって、前記エレメント列を位置決めすること、前記先行して噛合状態にあるエレメント列の開離嵌挿具を挟持部材で挟持すること、前記挟持部材を、前記第1ファスナーストリンガーの側へ向けて前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガーの移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させること、を含んでいることが好ましい。
また、前記第2工程は、前記スライダーを、同スライダーの下翼板が前記スペース部に対向し、かつ、同スライダーの肩口側が前記ファスナーストリンガーの移送方向の前方を向くように、スライダー保持部材で保持すること、前記スライダー保持部材を上昇させて、前記スライダーを前記スペース部へ移動させること、を含んでいることが好ましい。
前記第3工程は、前記先行する開離嵌挿具を前記挟持部材から解放するとともに、前記第2ファスナーストリンガーをスペース部押圧部材で前記第1工程の移動方向とは反対方向に向けて移動させることを含んでいること、又は、前記先行する開離嵌挿具を挟持している挟持部材を、前記第1工程の移動方向とは反対方向に同距離で移動させることを含んでいることが好ましい。
前記第4工程は、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを移送方向に所定距離だけ前進させるとともに、前記スライダーよりも移送方向の前方に位置する前記第1ファスナーテープの一部を押圧部材によってテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げることにより、前記第1ファスナーストリンガーの移送面を、直線の状態から下上に屈曲した状態にしながら、前記第1ファスナーストリンガーのエレメント列を、前記スライダーの後口からエレメント案内通路内に導入すること、前記箱棒を前記スライダーのエレメント案内通路内に挿入し、更に前記箱体を前記スライダーの後口に当接させること、前記第1ファスナーストリンガーで前記押圧部材を押し戻し、前記第1ファスナーストリンガーの移送面が、前記上下に屈曲した状態から直線の状態に戻るときに、前記第1及び第2ファスナーストリンガーの前進を停止させること、を含んでいることが好ましい。
またこの場合、前記第1ファスナーストリンガーのエレメント列を前記エレメント案内通路内に導入して挿通させる際に、同エレメント列に形成された前記上止具を前記エレメント案内通路内で転動させることを含んでいることが好ましい。
更に、前記第5工程は、前記第2ファスナーストリンガーの前記蝶棒の移送方向上流側に隣接するスペース部をグリッパーで把持すること、前記グリッパーを移送方向に前進させて、前記蝶棒を前記スライダーよりも移送方向の前方に移動させること、前記グリッパーを前記スライダーに向けて湾曲線を描くように後退させて、前記蝶棒を前記スライダーに通して前記箱体に挿入すること、前記グリッパーを更に後退させて前記左右エレメント列に前記スライダーを挿通すること、を含んでいることが好ましい。
この場合、前記第5工程において、前記グリッパーを移送方向に前進させる際に、前記スライダーよりも移送方向の前方に位置する前記第2ファスナーテープの一部を押圧部材によってテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げること、前記グリッパーを後退させる際に、前記第2ファスナーテープが前記押圧部材を押し戻すこと、を更に含んでいることが好ましい。
また、前記目的を達成するために、本発明により提供されるスライダーの挿通装置は、基本的な構成として、左右一組の第1及び第2ファスナーテープの対向する側端縁に複数のファスナーエレメントが列設されているエレメント列と、前記ファスナーエレメントが配設されていないスペース部とが所定間隔毎に交互に形成されており、前記各エレメント列の一端には、第1ファスナーテープ側に箱棒及び箱体を一体化して有し、第2ファスナーテープ側に蝶棒を有する開離嵌挿具を備え、他端の第1及び第2ファスナーテープの少なくとも1つには上止具を備える左右一組の第1及び第2ファスナーストリンガーの前記左右エレメント列にスライダーを挿通する挿通装置であって、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを移送して所定位置で停止させることにより、前記スライダーを挿通させる左右エレメント列を位置決めし、同位置決めしたエレメント列と、同エレメント列よりも1つ先行して既に少なくとも一部が噛合状態にあるエレメント列との間に形成されているスペース部を、前記第1ファスナーストリンガーの側へ向けて、前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガーの移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させて、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを左右に屈曲させた状態にする第1装置と、前記スライダーを、前記第1ファスナーストリンガーが同スライダーの上下フランジ間の間隙の側方に位置し、かつ、前記第2ファスナーストリンガーが同スライダーの下翼板上に当接するように、前記エレメント列の移送方向下流側に隣接するスペース部へ移動させる第2装置と、前記左右に屈曲させた状態の第1及び第2ファスナーストリンガーを、前記第1工程で移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させて、前記第1ファスナーストリンガーのスペース部を前記スライダーの上下フランジ間の間隙からエレメント案内通路内に導入する第3装置と、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを移送方向に前進させて、前記エレメント案内通路内に前記第1ファスナーストリンガーのエレメント列及び箱棒を導入する第4装置と、前記蝶棒を前記スライダーよりも移送方向の前方に移動させた後に後退させることによって、同蝶棒を前記スライダーの肩口からエレメント案内通路を通して前記箱体に挿入し、更に、同蝶棒を挿入した開離嵌挿具を後退させて前記左右エレメント列に前記スライダーを挿通する第5装置と、を備えていることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るスライダーの挿通挿通において、前記第1装置は、前記第1及び第2ファスナーストリンガーを移送する移送ローラーと、移送されている前記第1及び第2ファスナーストリンガーの前記上止具を検知し、その検知した信号に基づいて前記ファスナーストリンガーを所定位置で停止させることにより、前記エレメント列を位置決めする検知部材と、前記先行して噛合状態にあるエレメント列の開離嵌挿具を挟持する挟持部材と、前記挟持部材を、前記第1ファスナーストリンガー側へ向けて、前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガーの移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させる第1移動部材と、を有していることが好ましい。
また、前記第2装置は、前記スライダーを、同スライダーの下翼板が前記スペース部に対向し、かつ、同スライダーの肩口側が前記ファスナーストリンガーの移送方向の前方を向くように保持するスライダー保持部材と、前記スライダー保持部材を上昇又は下降させる昇降部材と、を有していることが好ましい。
前記第3装置は、前記第2ファスナーストリンガーを前記第1移動部材で移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させるスペース部押圧部材を有していること、又は、前記挟持部材を前記第1移動部材とは反対の方向に移動させる第2移動部材を有していることが好ましい。
前記第4装置は、前記スライダーよりも移送方向の前方に位置する前記第1及び第2ファスナーテープの一部をテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げる押圧部材を有していることが好ましい。
前記第5装置は、前記第2ファスナーストリンガーの前記蝶棒の移送方向上流側に隣接するスペース部を把持するグリッパーと、前記グリッパーを移送方向に前進させるグリッパー前進手段と、前記グリッパーを、前記スライダーに向けて湾曲線を描くように後退させた後、更に移送方向に後退させるグリッパー後退手段と、を有していることが好ましい。
この場合、前記第5装置は、前記スライダーよりも移送方向の前方に位置する前記第2ファスナーテープの一部をテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げる押圧部材を更に有していることが好ましい。
本発明に係るスライダーの挿通方法は、エレメント列の一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えた左右一組のファスナーストリンガーに対して、前述のような左右のファスナーストリンガーのエレメント列を位置決めし、左右のファスナーストリンガーとスライダーとを所定の位置関係となるように移動させる第1及び第2工程と、箱棒及び箱体を有する第1ファスナーストリンガーにスライダーを挿通させる第3及び第4工程と、蝶棒を箱体に挿入して第2ファスナーストリンガーにスライダーを挿通させる第5工程とを含んでいる。
本発明者等は、スライドファスナーのコストダウン、生産性の拡大、納期の短縮を図るため、一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えたエレメント列にスライダーを自動的に挿通させる方法について鋭意実験及び検討を重ねたところ、従来一般的に行われているように左右のファスナーストリンガーをスライダーのエレメント案内路に同時に導入してスライダーを挿通させるのではなく、左右のファスナーストリンガーをそれぞれ別々にスライダーのエレメント案内路に導入してスライダーを挿通させれば良いことを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のスライダーの挿通方法は、前記第1及び第2工程を行って、左右のファスナーストリンガー及びスライダーを所定の位置に移動させた後、前記第3及び第4工程を行って、先ず第1ファスナーストリンガーのエレメント列にスライダーを挿通させ、その後、前記第5工程を行って、第2ファスナーストリンガーのエレメント列にもスライダーを挿通させる。これにより、開離嵌挿具及び上止具を備えたエレメント列にスライダーを自動的に挿通させることができる。その結果、例えば前述のような開離嵌挿具及び上止具がエレメント列に成形一体化された左右一組のファスナーストリンガーに対しても、スライダーを自動的に挿通することができるため、スライドファスナーのコスト削減、生産性の拡大、納期の短縮を図ることが可能となる。
本発明のスライダーの挿通方法において、第1工程では、第1及び第2ファスナーストリンガーを上止具を前方にして移送し、上止具を検知部材で検知してファスナーストリンガーを所定位置で停止させてエレメント列を位置決めした後、そのエレメント列に先行する開離嵌挿具を挟持部材で挟持し、同挟持部材を第1及び第2ファスナーテープ面に平行で第1及び第2ファスナーストリンガーの移送方向と直交する方向に所定距離だけ平行移動させている。これにより、左右一組のファスナーストリンガーを左右に屈曲させた状態で維持させることができる。
また、前記第1工程に続く第2工程では、スライダーの下翼板が第1及び第2ファスナーストリンガーのスペース部に対向し、かつ、スライダーの肩口側がファスナーストリンガーの移送方向の前方を向くように、スライダー保持部材でスライダーを保持した後、スライダー保持部材を上昇させてスライダーを前記スペース部へ移動させている。これにより、第1及び第2ファスナーストリンガーとスライダーとを、第1ファスナーストリンガーがスライダーの上下フランジ間の間隙の側方に位置し、かつ、第2ファスナーストリンガーがスライダーの下翼板上に当接した状態にすることができる。
更に、前記第3工程では、先行する開離嵌挿具を挟持部材から解放するとともに、第2ファスナーストリンガーをスペース部押圧部材で前記第1工程の移動方向とは反対方向に向けて移動させる。又は、先行する開離嵌挿具を挟持している挟持部材を、前記第1工程の移動方向とは反対方向に移動させる。これにより、第1ファスナーストリンガーのスペース部を、スライダーの上下フランジ間の間隙からエレメント案内通路内に安定して導入することができる。
次に、前記第4工程では、第1及び第2ファスナーストリンガーを移送方向に所定距離だけ前進させるとともに、スライダーよりも移送方向の前方に位置する第1ファスナーテープの一部を押圧部材によってテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げることにより、前記第1ファスナーストリンガーの移送面を、直線の状態から下上に屈曲した状態にしながら、第1ファスナーストリンガーのエレメント列をスライダーの後口からエレメント案内通路内に導入する。これにより、箱棒をスライダーのエレメント案内通路内に確実に挿入し、更に箱体をスライダーの後口に当接させることができる。その後、第1ファスナーストリンガーで押圧部材を押し戻して第1ファスナーストリンガーの移送面が直線の状態に戻るときに、第1及び第2ファスナーストリンガーの前進を停止させる。これにより、第1ファスナーストリンガーに弛みが生じることを防いで第1ファスナーストリンガーのファスナーエレメントの位置が安定し、後工程において、スライダーの案内通路に蝶棒を差し込んだときに、第2ファスナーストリンガーのファスナーエレメントとの噛み違いを防止することができる。
またこの第4工程では、第1ファスナーストリンガーのエレメント列をエレメント案内通路内に導入して挿通させる際に、エレメント列に連続して形成された上止具をエレメント案内通路内で転動させている。これにより、上止具がエレメント案内通路内で引っ掛かることなく、第1ファスナーストリンガーのエレメント列にスライダーを非常に円滑に挿通することができる。
そして、前記第5工程では、第2ファスナーストリンガーの蝶棒に隣接するスペース部をグリッパーで把持し、そのグリッパーを前進させて蝶棒をスライダーよりも前方に移動させ、その後、同グリッパーをスライダーに向けて湾曲線を描くように後退させた後、更に移送方向に平行に後退させる。これにより、蝶棒をスライダーに通して箱体に挿入し、更に蝶棒が挿入された開離嵌挿具を後退させて、ファスナーチェーンに対してスライダーを相対的に前進させることができる。従って、左右エレメント列にスライダーを安定して挿通させることができる。
また、この第5工程では、グリッパーを移送方向に前進させる際に、スライダーよりも移送方向の前方に位置する前記第2ファスナーテープの一部を押圧部材によってテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げ、更に、グリッパーを後退させる際に第2ファスナーテープが押圧部材を押し戻している。これにより、第5工程で蝶棒をスライダーに通して箱体に挿入する際に、第2ファスナーストリンガーに適度な張力が加えられ、第2ファスナーストリンガーが波打ち状態となることなくそのエレメント列のピッチが安定するため、第1ファスナーストリンガーのファスナーエレメントとの噛み違いを防止して、左右のエレメント列を安定して噛合することができる。
次に、本発明に係るスライダーの挿通装置は、前述のような第1装置〜第5装置を備えることにより、前記第1工程〜第5工程を順番に行うことができる。すなわち、本発明のスライダーの挿通装置は、左右のファスナーストリンガー及びスライダーを所定の位置に位置決めした後、先ず第1ファスナーストリンガーのエレメント列にスライダーを安定して挿通させ、その後、第2ファスナーストリンガーのエレメント列にスライダーを安定して挿通させることができるため、一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えたエレメント列にスライダーを自動的に挿通させることが可能となる。
本発明のスライダーの挿通装置において、第1装置は、第1及び第2ファスナーストリンガーを移送する移送ローラーと、エレメント列を位置決めする検知部材と、先行する開離嵌挿具を挟持する挟持部材と、挟持部材を第1ファスナーストリンガー側へ向けて所定距離だけ平行移動させる第1移動部材とを有している。これにより、前記第1工程を安定して行って、第1及び第2ファスナーストリンガーを左右に屈曲させた状態で維持することができる。
また、第2装置は、スライダーの下翼板がスペース部に対向し、かつ、スライダーの肩口側が移送方向前方を向くようにスライダーを保持するスライダー保持部材と、スライダー保持部材を上昇又は下降させる昇降部材とを有している。これにより、前記第2工程を安定して行って、第1及び第2ファスナーストリンガーとスライダーとを、第1ファスナーストリンガーがスライダーの上下フランジ間の間隙の側方に位置し、かつ、第2ファスナーストリンガーがスライダーの下翼板上に当接した状態にすることができる。
更に、第3装置は、第2ファスナーストリンガーを前記第1移動部材で移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させるスペース部押圧部材を有している。これにより、前記第3工程を安定して行って、第1ファスナーストリンガーのスペース部をスライダーの上下フランジ間の間隙からエレメント案内通路内に導入することができる。
また、第3装置は、前記スペース部押圧部材の代わりに、挟持部材を前記第1移動部材とは反対の方向に同距離で移動させる第2移動部材を有していても良い。この第2移動部材によっても、前記スペース部押圧部材と同様に、第1ファスナーストリンガーのスペース部をスライダーの上下フランジ間の間隙からエレメント案内通路内に安定して導入することができる。
更にまた、第4装置は、スライダーよりも前方に位置する第1ファスナーテープの一部をテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げる押圧部材を有している。これにより、第1ファスナーストリンガーのエレメント列及び箱棒をスライダーの後口からエレメント案内通路内に導入し、更に箱体をスライダーの後口に当接させる際に、第1ファスナーストリンガーに弛みが生じることを防いで、第1ファスナーストリンガー1のファスナーエレメントの位置を安定させることができる。
そして、第5装置は、第2ファスナーストリンガーの蝶棒に隣接するスペース部を把持するグリッパーと、グリッパーを前進させるグリッパー前進手段と、グリッパーを所定の走路で後退させるグリッパー後退手段とを有している。これにより、前記第5工程を安定して行って、蝶棒をスライダーに通して箱体に挿入し、更に左右エレメント列にスライダーを安定して挿通させることができる。
また、この第5装置は、スライダーよりも移送方向の前方に位置する第2ファスナーテープの一部をテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げる押圧部材を更に有していることにより、前記第5工程で蝶棒をスライダーに通して箱体に挿入する際に、第2ファスナーテープの一部を押圧部材によって押し下げて又は押し上げて第2ファスナーストリンガーに適度な張力を与えることができる。これにより、第2ファスナーストリンガーが波打ち状態となることなくそのエレメント列のピッチが安定させることができるため、第1ファスナーストリンガーのファスナーエレメントとの噛み違いを防止して、左右のエレメント列を安定して噛合することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、下記の実施例1及び2では、第1ファスナーテープ11側のエレメント列3aの一端に箱棒5及び箱体6が成形一体化され、他端に上止具8が成形一体化されており、また、第2ファスナーテープ12側のエレメント列3bの一端に蝶棒7が成形一体化され、他端に上止具9が成形一体化された左右一組のファスナーストリンガーのエレメント列にスライダーを挿通する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、例えば第1ファスナーテープ側のエレメント列の一端に箱棒を射出成形した後に、別途に成形した箱体を箱棒に取り付けたものや、また、エレメント列に金属製の開離嵌挿具や上止具を加締めにより固定したもの等のように、従来では自動でストリンガーを挿通させることができないような、エレメント列の一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えた左右一組のファスナーストリンガーにスライダーを挿通する場合に有効に適用することができるものである。また、下記で説明する各装置及び各部材の配設位置等は、図面の記載に限定されるものではなく、例えばファスナーストリンガーの長さや、装置の構造及び大きさ等に応じて任意に変更することが可能である。
また、ファスナーストリンガーには、エレメント列とスペース部とが所定間隔毎に交互に形成されており、複数のエレメント列のそれぞれにスライダーが挿通される。下記の実施例では、冗長を避けるために、任意の1つのエレメント列にスライダーを挿通する工程について主に説明を行うが、このような工程を連続的に繰り返して行うことにより、複数のエレメント列のそれぞれにスライダーを順次挿通させることができる。
このため、以下の説明において、開離嵌挿具、蝶棒、箱棒、箱体、上止具について特に特定していない場合は、基本的にスライダーの挿通を行う当該左右エレメント列に形成されているものを指している。例えば、以下の説明で「先行する開離嵌挿具4’」と特定しているものは、当該左右エレメント列3a,3bよりも1つ先行して既に一部が噛合されたエレメント列3a’,3b’に形成されている開離嵌挿具を表し、単に「開離嵌挿具4」と記載されているものは、当該左右エレメント列3a,3bに形成されている開離嵌挿具を表しているものとする。
図1は、本発明の実施例1に係るスライダーの挿通装置の構成を模式的に示した模式図である。この図1に示した本実施例1に係るスライダーの挿通装置20は、以下の第1装置〜第5装置を備えている。
第1装置は、第1ファスナーストリンガー1及び第2ファスナーストリンガー2を移送する移送ローラー22と、スライダー10を挿通させる対象のエレメント列3a,3bの位置決めを行う検知部材21と、エレメント列3a,3bの上止具8,9と接触してエレメント列3a,3bの位置を確実に定める位置決め部材23と、同エレメント列3a,3bよりも1つ先行するエレメント列3a’,3b’に形成された開離嵌挿具4’を挟持する挟持部材24と、挟持部材24を第1ファスナーストリンガー1側へ向けてファスナーテープ11,12のテープ面に平行で第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させる第1移動部材として機能する第1シリンダー24cとを有している。
前記移送ローラー22は、第1ファスナーテープ11及び第2ファスナーテープ12のそれぞれに接触する2つの上下1組のローラーを有しており、移送ローラー22を回転させることにより、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2が上止具8,9を前方にして移送される。
前記検知部材21は、第1,第2ファスナーストリンガー1,2が移送されるに伴い、第1ファスナーストリンガー1の上止具8、エレメント列3a、箱棒5及び箱体6に順次接しながら回転する検知ローラー21aと、第2ファスナーストリンガー2の上止具9、エレメント列3b、蝶棒7とに順次接しながら回転する検知ローラー21bと、移送ローラー22の駆動を制御可能な図示せぬ制御部とを有する。この検知部材21は、各検知ローラー21a,21bが箱体6又は蝶棒7とスペース部13との間の段差を利用してスペース部13を検出すると、制御部に検知信号を送信し、検知信号を受信した制御部は所定の時間が経過した後に移送ローラー22を停止させるように構成されている。
前記位置決め部材23は、検知部材21よりも移送方向下流側に配されており、図3に示したように、第1ファスナーストリンガー1の上止具8に接触するL字形部材23aと、第2ファスナーストリンガー2の上止具9に接触するL字形部材23bと、L字形部材23a,23bの回転軸23cとから構成されている。この位置決め部材23は、L字形部材23a、23bが、移送される第1及び第2ファスナーストリンガー1,2のファスナーテープ11,12と上止具8,9との間の段差に引っ掛かることにより上止具8,9を検知でき、また、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2が停止した後、L字形部材23a,23bを回転軸23cで回転させることによって上止具8,9から外すことが可能である。更に、位置決め部材23は、上止具8,9が検知されたときに前記移送ローラー22が前記検知部材21の制御部で停止されることなく駆動している場合には、前記移送ローラー22の回転をすぐに停止できるように構成されている。
前記挟持部材24は、挟持部24aと、これを昇降させる昇降部24bとから構成されている。従って、挟持部材24は、挟持部24aを昇降部24bで下降させることにより、前記先行する開離嵌挿具4’の箱体6’を上方から挟持し、また、同開離嵌挿具4’を挟持している挟持部24aを昇降部24bで上昇させることにより、同開離嵌挿具4’を解放する。
第2装置は、スライダー10を保持するスライダー保持部材26と、このスライダー保持部材26を上昇又は下降させる昇降部材27と、スライダー保持部材26をその垂直な中心軸周りに回転させる図示せぬ回転手段(サーボモータ)とを有している。
前記スライダー保持部材26は、縦溝26aを有しており、スライダー10の下翼板8が第1及び第2ファスナーストリンガー1,2のスペース部13に対向し、かつ、スライダー10の肩口側がファスナーストリンガー1,2の移送方向の前方を向くように、スライダー10の引き手を縦溝26a内に収容してスライダー10を保持することが可能である。なお、スライダー10をスライダー保持部材26に供給する方法は特に限定されず、図示せぬスライダー供給装置からスライダー10を1つずつスライダー保持部材26に供給することができれば良い。
第3装置は、前記第1装置の第1シリンダー24cで挟持部材24を移動させることにより左右に屈曲させた状態のファスナーテープ11,12を、第1シリンダー24cで移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させるスペース部押圧部材25を有している。このスペース部押圧部材25は、第2ファスナーストリンガーのファスナーテープ12の芯紐部14に接する押圧ロッド25aと、この押圧ロッド25aを第2ファスナーストリンガー2の側へ向けてファスナーテープ11,12面に平行で、ファスナーストリンガー1,2の移送方向と直交する方向に所定距離だけ移動させる第2シリンダー25bとを備えている。また、押圧ロッド25aの先端面は、ファスナーテープ12の芯紐部14を保持しやすいように、高さ方向の中央部が凹むように湾曲した湾曲面に形成されているが、これに限定されず、平坦面や上端に向けて内側に湾曲した湾曲面に形成されていても良い。
第4装置は、スライダー10と移送ローラー22との間に位置する第1及び第2ファスナーテープ11,12の一部を、テープ移送面よりも押し下げる押圧部材28を有している。この押圧部材28は、左右一対の押圧ローラー28a、28bとから構成されており、第4装置では、主に第1ファスナーテープ11を押し下げる押圧ローラー28aが使用される。また、押圧部材28において、第2ファスナーテープ12を押し下げる押圧ローラー28bは、主に下記の第5装置で用いられる。
この押圧部材28の各押圧ローラー28a、28bは、通常、第1及び第2ファスナーテープ11,12の上方で待機しており、図示せぬ押圧部材昇降装置によって左右の押圧ローラー28a、28bを下降させることにより、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2のファスナーテープ11,12を直線の状態から上下に屈曲した状態にして、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2のそれぞれに所定の張力を付与する。これにより、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2に弛みが生じることを防止することができる。また、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2に係る張力が所定以上に大きくなると、押圧ローラー28a、28bが第1及び第2ファスナーテープ11,12に押し戻されることによって張力を緩和して、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2にかかる張力を調整することができる。
第5装置は、第2ファスナーストリンガー2に取り付けられている蝶棒7の移送方向上流側に隣接するスペース部13を把持するグリッパー29と、このグリッパー29を移送方向に前進・後退させるグリッパー移動装置30と、第2ファスナーテープ12を押し下げる前記押圧部材28(押圧ローラー28b)とを有している。
前記グリッパー29は、第2ファスナーテープ2のスペース部13を把持し、また、下記第5工程終了後にその把持を解除することが可能である。また、グリッパー移動装置30は、第2ファスナーテープ2を把持した状態のグリッパー29を移送方向に前進・後退させるものであり、特にグリッパー29を後退させるときには、グリッパー29をスライダー10に向けて湾曲線を描くように後退させた後、更に移送方向に平行に直線的に後退させるように構成されている。
次に、上記のスライダーの挿通装置20を用いて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2のエレメント列3a,3bにスライダー10を挿通する方法について図2〜図16を参照しながら説明する。
本実施例1に係るスライダーの挿通方法は、前記第1装置〜第5装置を用いて、下記の第1工程〜第5工程を順に行うことにより、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の左右エレメント列3a,3bにスライダー10を挿通することができる。なお、本実施例1において、図2等に示したように、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の対向する側端縁には芯紐部14を有し、この芯紐部14に沿ってファスナーエレメント15が取り付けられてエレメント列3a,3bが形成されている。以下、第1工程〜第5工程について順を追って詳細に説明する。
始めに、第1工程は、前記第1装置を用いて、スライダー10を挿通させる対象の左右エレメント列3a,3bを所定位置に位置決めし、その後、このエレメント列3a,3bと、それよりも1つ先行して既に一部が噛合状態にあるエレメント列3a’,3b’との間に形成されているスペース部13を、第1ファスナーストリンガー1の側へ向けて所定距離だけ水平移動させて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を左右に屈曲させた状態にする工程である。
この第1工程についてより具体的に説明すると、先ず、上止具8,9を前方にして供給される左右一組の第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を移送ローラー22によって移送する。このとき、位置決め部材23よりもファスナーストリンガー1,2の移送方向上流側に配置されている検知部材21がスペース部13の検知を行う。検知部材21は、前記検知ローラー21a,21bをそれぞれ回転させながら箱体6又は蝶棒7とスペース部13との間の段差を利用してスペース部13を検出すると、図示せぬ制御部に検知信号を送信する。また、検知信号を受信した制御部は所定の時間が経過した後に移送ローラー22の駆動を止めて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を所定位置で停止させる。
この第1工程では、検知部材21で第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を予め決められた位置で停止させるため、エレメント列3a,3bに形成されている上止具8,9は、検知部材21で検知された後、移送ローラー22が停止するまでの間に所定の距離を移動し、移送ローラー22の駆動を止めたときに位置決め部材23のL字形部材23a,23bと接触する状態に到るようにしている。これによって、エレメント列3a,3bを所定の位置で停止させることができ、エレメント列3a,3bは、下記第2工程でスライダー10をスライダー保持部材26で保持した際に、スライダー10及びスライダー保持部材26が、スペース部13に対して図2に二点鎖線で示したような位置関係となるように位置決めされる。
第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を停止させた後、第2ファスナーストリンガー2の上止具9と接触する位置決め部材23のL字形部材23bを回転軸23cで、図3に矢印で示したように回転させて上止具9から外す。一方、L字形部材23aは回転させずに、第1ファスナーストリンガー1の上止具8と接触させておく。このとき、挟持部材24の挟持部24aは、エレメント列3a,3bより1つ先行する開離嵌挿具4’の箱体6’を挟持した状態となっている。
即ち、挟持部24aは、検知部材21及び位置決め部材23が上止具8,9を位置決めする以前に既に下降しており、上止具8,9が位置決めされるまでの間は、先行する噛合状態のエレメント列3’が挟持部24a内を移動している。そして、上止具8,9が検知部材21及び位置決め部材23で位置決めされたときに、先行する開離嵌挿具4’が挟持部24a内に導入された状態となり、挟持部24aが開離嵌挿具4’の箱体6’を挟持する状態に到る。この挟持部24aで箱体6’を挟持したときのファスナーストリンガー1,2の正面図を図4に示し、また図4に示したV−V線の矢視断面図を図5に示す。なお、本発明では、例えば上止具8,9が位置決めされるまで挟持部材24が上方で待機しており、上止具8,9が位置決めされて位置決め部材23のL字形部材23aが上止具9から外れた後に、挟持部材24の挟持部24aが下降し、箱体6’を挟持するようにしても良い。
続いて、箱体6’を挟持した挟持部材24を、第1シリンダー24cによって、第1ファスナーストリンガー1の側に向けて、ファスナーテープ面に平行で第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させる。これにより、第1ファスナーストリンガー1は、位置決め部材23のL字形部材23aと上止具8とが接する部分を基点として箱体6’が移動した方向に向けて屈曲し、L字形部材23bと上止具9との接触が解除された状態の第2ファスナーストリンガー2は、第1ファスナーストリンガー1側へ引き寄せられて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2は左右に屈曲した状態となる(図6を参照)。これで、第1工程が終了する。
次に、第2工程として、前記第2装置を用いて、スライダー10をスライダー保持部材26に保持し、エレメント列3a,3bの移送方向下流側に隣接するスペース部13へ移動させる工程を行う。
この第2工程についてより具体的に説明すると、先ず、スライダー保持部材26が、図3に示したように、前記第1工程で位置決めしたエレメント列3a,3bの下流側に隣接するスペース部13の下方で待機しているので、このスライダー保持部材26の上端部に図示せぬスライダー供給装置からスライダー10を供給し、スライダー10の引き手を縦溝26a内に収容した状態でスライダー10を保持する。このとき、スライダー保持部材26に保持されたスライダー10の下翼板18は、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2のスペース部13に対向しており、また、スライダー10の肩口側は、ファスナーストリンガー1,2の移送方向の前方を向いている。
スライダー10をスライダー保持部材26で保持した後、図示せぬ回転手段によってスライダー保持部材26を中心軸周りに所定角度θで回転させ、図2に示したように、スライダー10の姿勢を第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の移送方向に対して傾けた状態にする。次に、スライダー10を傾けた姿勢で保持しているスライダー保持部材26を、図3に矢印で示したように昇降部材27で上昇させてスライダー10をスペース部13に向けて移動させ、スライダー10の上下フランジ17a,17b間に第1ファスナーストリンガー1のファスナーテープ面の位置がくるようにしてスライダー保持部材26を停止させる。これにより、図6及び図7に示したように、第1ファスナーストリンガー1のスペース部13がスライダー10の上下フランジ17a,17b間の間隙の側方に位置し、かつ、第2ファスナーストリンガー2のスペース部13がスライダー10の下翼板18上に当接した状態となる。このとき、スライダー10の後口側の一方の隅部16が、第1ファスナーストリンガー1のスペース部13における芯紐部14に最も近い位置にある状態となる。これで、第2工程が終了する。
続いて、前記第3装置を用いて第3工程を行う。この第3工程は、先行する開離嵌挿具4’を挟持している挟持部材24の挟持部24aを上昇させ、箱体6’の挟持を解放する。それとともに、第2シリンダー25bで押圧ロッド25aを、図8に矢印で示したようにスライダー10の下翼板18上に位置する第2ファスナーストリンガー2へ向けて前進させることにより、押圧ロッド25aの先端が第2ファスナーストリンガー2のファスナーテーブ12の芯紐部14に接触して押圧し、第2ファスナーストリンガー2及び第1ファスナーストリンガー1を前記第1工程で平行移動した方向とは反対の方向、すなわち移動前の元の位置に向けて移動させる。
これにより、前述の図7に示した第1ファスナーストリンガー1側のスペース部13が、スライダー10の上下フランジ17a,17b間の間隙からエレメント案内通路19a内に進入し、図8に示したように、第1ファスナーストリンガー1の芯紐部14がエレメント案内通路19a内に導入された状態となる。このとき、第1ファスナーストリンガー1の芯紐部14は、スライダー10の後口側の隅部分16から徐々にエレメント案内通路19a内に進入するため、芯紐部14をエレメント案内通路19a内へ容易にかつ確実に行うことができる。また、第2ファスナーストリンガー2の芯紐部14は、押圧ロッド25aによって、スライダー10の下翼板18と接触しないスライダー10の側方の位置まで移動して、その位置で保持される。なお、この図8では、スライダー10の第1ファスナーストリンガー1側の半分がスライダーの断面で示されている。
前記芯紐部14をエレメント案内通路19a内に導入した後、第2装置の図示せぬ回転手段でスライダー保持部材26を、前記第2工程で回転させた方向とは反対の方向に所定角度で回転させることにより、図9に示したように、スライダー10の姿勢を第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の移送方向に向ける。これで、第3工程が終了する。
なお、本発明では、前記第2工程において回転手段でスライダー保持部材26を回転させてスライダー10の姿勢を傾け、また、第3工程においてスライダー10の傾いた姿勢を戻すといった作業を行わなくても、図9に示したような第1ファスナーストリンガー1の芯紐部14がスライダー10のエレメント案内通路19a内に導入された状態にすることができるが、前述のように第1ファスナーストリンガー1の芯紐部14の導入時にスライダー10の姿勢を傾けておくことによって、同芯紐部14をスライダー10のエレメント案内通路19aへ導入させ易くすることができる。
次に、前記第4装置を用いて第4工程を行うことにより、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を移送方向に前進させて、スライダー10のエレメント案内通路19a内に第1ファスナーストリンガー1のエレメント列3a及び箱棒5を挿入する。
この第4工程についてより具体的に説明すると、先ず、第1ファスナーストリンガー1の上止具8と接触する位置決め部材23のL字形部材23aを回転軸23cで回転させて上止具8から外す。次いで、スライダー10に対して、前述の図9の状態にある第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を移送ローラー22で移送方向に前進させる。これにより、第1ファスナーストリンガー1のエレメント列3aは、図10に示したように、上止具8を先頭にしてスライダー10の後口からエレメント案内通路19aへ挿入され、更に肩口から引き出されていく。一方、第2ファスナーストリンガー2のエレメント列3bは、スライダー10のエレメント案内通路19a内を通らずに、スライダー10の側面に当接しながら移送方向に前進する。
このとき、第1ファスナーストリンガー1に形成された上止具8は、エレメント案内通路19aを通過する途中でスライダー10の案内柱19bに当たっても、図10に二点鎖線で示したように転動するため、エレメント案内通路19a内を引っ掛かることなく円滑に通り抜けることができる。この上止具8の転動は、エレメント案内通路19a内に、第1ファスナーストリンガー1のエレメント列3aのみが進入し、第2ファスナーストリンガー2のエレメント列3bは進入しないために、容易に生じさせることができる。またこのことから、本実施例1においては、上止具8をエレメント列3aの端部に射出成形により成形する際に、上止具8を上記の転動が生じ易い形状に成形することが好ましい。
そして、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を移送ローラー22によって更に前進させて、第1ファスナーストリンガー1の複数のファスナーエレメント15をエレメント案内通路19aに順次通過させていく。このとき、前記押圧ロッド25aを、第2シリンダー25bによって後退させて待機させる。それとともに、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を前進させる途中で、押圧ローラー28aを図11に矢印で示したように下降させて、スライダー10よりも移送方向の前方に位置する第1ファスナーテープ11の一部を、押圧ローラー28aによってテープ移送面よりも下方に押し下げる。これにより、第1ファスナーストリンガー1は、スライダー10の肩口から移送ローラー22までの間にて、直線状に走行する状態から、屈曲して走行する状態、すなわち直線状に走行するよりも長い距離走行する状態となる。
次に、箱棒5がスライダー10のエレメント案内通路19a内に挿入され、更に、図12に示したように、箱体6がスライダー10の後口に当接し、その後に移送ローラー22を停止させる。このとき、箱体6がスライダー10の後口に当接してから移送ローラー22が停止するまでに時間の遅れが生じる。移送ローラー22は、箱体6がスライダー10の後口に当接した後も第1ファスナーストリンガー1を下流側に移送するので、スライダー10の後口と移送ローラー22の間において第1ファスナーストリンガー1を引っ張る力(張力)が発生する。
そのため、第1ファスナーストリンガー1は、移送ローラー22が停止するまでの間、押圧ローラー28aを押し上げながら、屈曲して走行する状態から直線状に走行する状態に戻され、第1ファスナーストリンガー1に加わる張力を吸収するようにしている。これにより、スライダー10の案内通路19a内に挿入された第1ファスナーストリンガー1のファスナーエレメント15の位置が安定し、後工程において、スライダー10の案内通路19aに蝶棒7を差し込んだ時に、第2ファスナーストリンガー2のファスナーエレメント15との噛み違いを防止することができる。これで第4工程を終了する。
最後に、前記第5装置を用いて第5工程を行う。この第5工程では、グリッパー29で第2ファスナーストリンガー2の蝶棒7の移送方向上流側に隣接するスペース部13で第2ファスナーテープ12を表裏両面から把持した後(図12を参照)、グリッパー移動装置30でグリッパー29をファスナーストリンガー1,2の移送方向下流側に向けて所定の位置まで移動させる。それとともに、押圧ローラー28bを図13に矢印で示したように下降させて、第2ファスナーテープ12の一部を押圧ローラー28bでテープ移送面よりも下方に押し下げる。
このように第2ファスナーストリンガー2を押圧ローラー28bで押し下げることにより、スライダー10よりも下流側の第2ファスナーストリンガー2に弛みが生じることを防ぐことが可能となる。このため、その後に第2ファスナーテープ12を把持したグリッパー29を後退させる際に、第2ファスナーストリンガー2に適度な張力が与えられ、第2ファスナーストリンガーが波打ち状態となることなく、エレメント列3bのピッチが安定する。従って、スライダー10の案内通路19aに蝶棒7を差し込んだ時に、第1ファスナーストリンガー1のファスナーエレメント15との噛み違いを防止することができる。
なお、本実施例1では、前記押圧ローラー28a,28bは、上方から第1及び第2ファスナーテープ11,12を押し下げているが、例えば、この押圧ローラー28a,28bを予め第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の下方に配設して待機させておき、同押圧ローラー28a,28bを上昇させて第1及び第2ファスナーテープ11,12を下側から押し上げるようにしても良い。
この第5工程では、図14に示すように、スペース部13を把持したグリッパー29をグリッパー移動装置30で移送方向に前進させて、蝶棒7をスライダー10の位置よりも移送方向の下流側に移動させる。このとき、蝶棒7の後端がスライダー10の肩口よりも下流側に位置するまで蝶棒7を前進させれば良く、この蝶棒7の前進距離(蝶棒7を前進させた後の位置)はグリッパー移動装置30によって制御することができる。
また、グリッパー29を上述のように前進させる場合、グリッパー移動装置30は、グリッパー29を移送方向に前進させると同時に、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2間の間隔が広がるようにグリッパー29を移送方向に直交する方向に所定距離で移動させることが好ましい。このように移送方向に直交する方向にグリッパー29を移動させることにより、図14に示すように、蝶棒7をスライダー10に対して挿入させやすい位置で保持することができる。
続いて、蝶棒7を所定の位置まで前進させた後、スペース部13を把持しているグリッパー29を、図14に矢印で示すように、グリッパー移動装置30でスライダー10に向けて湾曲線を描くようにして後退させる。これにより、蝶棒7をスライダー10の肩口からエレメント案内通路19a内に導入し、更にエレメント案内通路19a内を通過させて、図15に示すように箱体6の差込孔に挿入することができる。
また、グリッパー29を後退させる際には、グリッパー29に把持されている部位よりも下流側の第2ファスナーテープ12にかかる張力が大きくなるため、第2ファスナーテープ12は押圧ローラー18bを押し上げて、第2ファスナーテープ12のテープ面を屈曲した状態から直線の状態に戻している。これにより、第2ファスナーストリンガー2に加わる張力を調節するとともに、第2ファスナーストリンガー2のファスナーエレメント15の位置を安定させて、蝶棒7をスライダー10の肩口から箱体6に差し込むときに、第1ファスナーストリンガー1のファスナーエレメント15との噛み違いを防止している。
蝶棒7を箱体6に挿入した後、グリッパー29を更に移送方向に平行に後退させる。このとき、スライダー10はスライダー保持部材26によって動かないように保持されている。従って、グリッパー29を後退させることにより、蝶棒7を挿入した開離嵌挿具4が後退し、第2ファスナーストリンガー2とともに第1ファスナーストリンガー1も同時に後退させることができる。このため、スライダー10が第1及び第2ファスナーストリンガー1,2に対して相対的に前進することになり、その結果、図16に示したように、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の左右エレメント列3a,3bにスライダー10を挿通させることができる。
そして、グリッパー29を所定の位置まで後退させてスライダー10を左右エレメント列3a,3bに挿通させた後は、スライダー保持部材26を下降させることによってスライダー保持部材26の縦溝26aからスライダー10の引き手を取り外す。これにより、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の左右エレメント列3a,3bにスライダー10が挿通されて、左右エレメント列3a,3bの一部が噛合したファスナーチェーンを得ることができる。
その後、このファスナーチェーンを移送ローラー22によって移送し、次にスライダーを挿通させる対象の左右エレメント列を供給する。そして、前記第1工程〜第5工程が繰り返し行われて、この左右エレメント列にもスライダーが挿通される。
上記実施例1の挿通方法を用いることによって、左右エレメント列3a,3bの一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えた第1及び第2ファスナーストリンガー1,2にスライダー10を自動的に安定して挿通させることができる。これにより、例えば開離嵌挿具及び上止具がエレメント列に成形一体化されたファスナーストリンガーのエレメント列に、スライダーを自動的に容易に挿通させることができるようになるため、従来に比べて、スライドファスナーのコスト削減、生産性の拡大、納期の短縮を図ることが可能となる。
次に、本発明の実施例2に係るスライダーの挿通装置及び挿通方法について説明する。図17は、本実施例2に係るスライダーの挿通装置の構成を模式的に示した模式図である。なお、本実施例2の説明及びその参照図面において、前記実施例1で説明した部材と同様の構成を有する部材については同じ符号を用いて表示しており、このように同じ符号を用いて表すことによってその部材の説明を省略している。
本実施例2に係るスライダーの挿通装置40は、以下の第1装置〜第5装置を備えている。なお、本実施例2において、第1、第2、第4、第5装置は、前記実施例1のスライダー挿通装置20と実質的に同一である。
即ち、第1装置は、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を移送する移送ローラー22と、エレメント列3a,3bの位置決めを行う検知部材21と、エレメント列3a,3bの上止具8,9と接触する位置決め部材23と、開離嵌挿具4’を挟持する挟持部材24と、挟持部材24を水平移動させる第1移動部材として機能する第1シリンダー24cとを有している。第2装置は、スライダー10を保持するスライダー保持部材26と、スライダー保持部材26を上昇又は下降させる昇降部材27と、スライダー保持部材26を垂直な中心軸周りに回転させる図示せぬ回転手段とを有している。
第4装置は、第1及び第2ファスナーテープ11,12の一部を押し下げる押圧ローラー28a、28bを備えた押圧部材28を有している。第5装置は、第2ファスナーストリンガー2を把持するグリッパー29と、グリッパー29を前進・後退させるグリッパー移動装置30と、第2ファスナーテープ12を押し下げる前記押圧部材28(押圧ローラー28b)とを有している。
一方、本実施例2における第3装置は、前記実施例1のようなスペース部押圧部材25を備えておらず、挟持部材24を前記第1装置の第1移動部材(第1シリンダー24c)とは反対の方向に同距離で水平移動させる第2移動部材を有しており、この第2移動部材は第1シリンダー24cで構成されている。即ち、第1シリンダー24cは、第1装置の第1移動部材と、第3装置の第2移動部材の両方の部材として機能するものであり、ファスナーテープ11,12のテープ面に平行で、ファスナーストリンガー1,2の移送方向と直交する方向に、第1ファスナーストリンガー1又は第2ファスナーストリンガー2の側に向けて挟持部材24を所定距離だけ水平移動させる。
次に、前記スライダー挿通装置40を用いて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2のエレメント列3a,3bにスライダー10を挿通する方法について説明する。本実施例2に係るスライダーの挿通方法は、前記第1装置〜第5装置を用いて、下記の第1工程〜第5工程が順に行われる。
第1工程及び第2工程は、前記実施例1と実質的に同様である。即ち、第1工程及び第2工程について簡単に説明すると、第1工程は、前記第1装置を用いて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を移送し、検知部材21の信号に基づいて所定位置で停止させることにより、スライダー10を挿通させる対象の左右エレメント列3a,3bを位置決めする(図2を参照)。
次に、開離嵌挿具4’の箱体6’を挟持した挟持部材24の挟持部24aを第1シリンダー24cで第1ファスナーストリンガー1の側へ向けて水平移動させる。これにより、エレメント列3a,3bの移送方向下流側に形成されているスペース部13を、第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を左右に屈曲させた状態にする。
次に、第2工程として、前記第2装置を用いて、スライダー10をスライダー保持部材26に保持し、回転手段でスライダー保持部材26を所定角度θで回転させてスライダー10の姿勢を傾けた後、エレメント列3a,3bの移送方向下流側に隣接するスペース部13へ移動させる。これにより、第1ファスナーストリンガー1のスペース部13がスライダー10の上下フランジ17a,17b間の間隙の側方に位置し、かつ、第2ファスナーストリンガー2のスペース部13がスライダー10の下翼板18上に当接した状態となる(図7を参照)。
続いて、本実施例2の第3装置を用いて第3工程を行う。この第3工程は、先行する開離嵌挿具4’を挟持している挟持部材24を、第1シリンダー24cによって、前記第1工程で平行移動させた方向とは反対の方向に同距離で移動させて、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を左右に屈曲させた状態から直線の状態に戻す。更に、図示せぬ回転手段でスライダー保持部材26を所定角度で回転させて、スライダー10の姿勢を第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の移送方向に向ける。
これにより、図18に示したように、第1ファスナーストリンガー1のスペース部13が、スライダー10の上下フランジ17a,17b間の間隙からエレメント案内通路19a内に案内されて、第1ファスナーストリンガー1の芯紐部14がエレメント案内通路19a内に進入した状態となる。また、第2ファスナーストリンガー2のスペース部13は、スライダー10の下翼板18上に当接した状態となっている。なお、この図18では、スライダー10の第1ファスナーストリンガー1側の半分がスライダーの断面で示されている。またこのとき、開離嵌挿具4’を挟持している挟持部材24は、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を左右に屈曲させた状態から直線の状態に戻した後、同開離嵌挿具4’を解放する。
次に、前記第4装置を用いて第4工程を行う。この第4工程では、位置決め部材23のL字形部材23aを回転軸23cで回転させて上止具8から外した後、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を移送ローラー22で移送方向に前進させる。これにより、第1ファスナーストリンガー1のエレメント列3aは、図19に示したように、上止具8を先頭にしてスライダー10の後口からエレメント案内通路19aへ挿入され、更に肩口から引き出されていく。
一方、第2ファスナーストリンガー2のエレメント列3bは、スライダー10のエレメント案内通路19a内を通らずに、スライダー10の下翼板18上を当接しながら移送方向に前進する。そして、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を更に前進させることにより、箱棒5がスライダー10のエレメント案内通路19a内に挿入され、箱体6がスライダー10の後口に当接したら、移送ローラー22を停止させる。なお、第4工程では、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2を前進させる際に、前記実施例1と同様に、第1ファスナーテープ11の一部を押圧ローラー28aによって下方に押し下げることによって、ファスナーエレメント15の位置を安定させている。
最後に、前記第5装置を用いて第5工程を行う。この第5工程では、前記実施例1と同様に、グリッパー29で第2ファスナーストリンガー2を把持した後、グリッパー移動装置30でグリッパー29を前進させるとともに、第2ファスナーテープ12の一部を押圧ローラー28bによって押し下げて、蝶棒7をスライダー10よりも移送方向の下流側に移動させる。
その後、グリッパー29をグリッパー移動装置30で後退させることにより、蝶棒7をスライダー10の肩口からエレメント案内通路19aを通して箱体6に挿入し、更に、同蝶棒7を挿入した開離嵌挿具4を後退させて左右エレメント列3a,3bにスライダー10を挿通する。これにより、第1及び第2ファスナーストリンガー1,2の左右エレメント列3a,3bにスライダー10が挿通されて、左右エレメント列3a,3bの一部が噛合したファスナーチェーンを得ることができる。
上記実施例2の挿通方法を用いることによっても、前記実施例1と同様に、左右エレメント列3a,3bの一端に開離嵌挿具を備え、他端に上止具を備えた第1及び第2ファスナーストリンガー1,2にスライダー10を自動的に安定して挿通させることができ、前記実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施例は本発明の一例であるに過ぎず、本発明を何ら限定するものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
本発明は、左右一組のファスナーテープにエレメント列とスペース部とが所定間隔毎に交互に形成され、各エレメント列の一端には開離嵌挿具を備え、他端には上止具を備える左右一組のファスナーストリンガーの左右各エレメント列にスライダーを挿通する際に有効に適用することができる。
実施例1に係るスライダーの挿通装置の構成を模式的に示す模式図である。 エレメント列を位置決めした際のスライダーとの位置関係を模式的に説明する説明図である。 位置決め部材、挟持部材、及びスライダー保持部材の動きを模式的に説明する説明図である。 箱体を挟持部材で挟持したときの状態を模式的に拡大して示す正面図である。 図4におけるV−V線の矢視断面図である。 開離嵌挿具をテープ移送面に平行に移動させたときの状態を模式的に示す正面図である。 スライダーを上昇させたときの図6におけるVII−VII線の矢視断面図である。 第2ファスナーストリンガーを押し戻したときの状態を模式的に示す部分断面図である。 スライダー保持部材を回転させて、スライダーの姿勢を第1及び第2ファスナーストリンガーの移送方向に向けた状態を模式的に示す部分断面図である。 第1ファスナーストリンガーの上止具がエレメント案内通路内を通過するときの状態と、上止具が転動する様子を模式的に示す部分断面図である。 押圧部材が第1ファスナーテープの一部を押し下げる様子を、第1ファスナーストリンガーの側面側から模式的に示す模式図である。 箱棒がスライダーに挿入された後に、グリッパーが第2ファスナーテープを把持した状態を模式的に示す部分断面図である。 押圧部材が第2ファスナーテープの一部を押し下げる様子を、第2ファスナーストリンガーの側面側から模式的に示す模式図である。 蝶棒をスライダーよりも移送方向の前方に移動させたときの状態を模式的に示す模式図である。 グリッパーを湾曲線を描くようにして後退させて、蝶棒を箱体の差込孔に挿入した状態を模式的に示す部分断面図である。 左右エレメント列にスライダーを挿通させた状態を模式的に示す正面図である。 実施例2に係るスライダーの挿通装置の構成を模式的に示す模式図である。 第3工程において、第1ファスナーストリンガーのスペース部が、スライダーのエレメント案内通路内に進入した状態を模式的に示す部分断面図である。 第4工程において第1ファスナーストリンガーのエレメント列をスライダー10の後口からエレメント案内通路19aへ挿入した状態を模式的に示す部分断面図である。
符号の説明
1 第1ファスナーストリンガー
2 第2ファスナーストリンガー
3a,3b エレメント列
3a’,3b’ エレメント列
4,4’ 開離嵌挿具
5 箱棒
6,6’ 箱体
7 蝶棒
8 上止具
9 上止具
10 スライダー
11 第1ファスナーテープ
12 第2ファスナーテープ
13 スペース部
14 芯紐部
15 ファスナーエレメント
16 スライダーの後口側の隅部
17a 上フランジ
17b 下フランジ
18 下翼板
19a エレメント案内通路
19b 案内柱
20 スライダーの挿通装置
21 検知部材
21a,21b 検知ローラー
22 移送ローラー
23 位置決め部材
23a,23b L字形部材
23c 回転軸
24 挟持部材
24a 挟持部
24b 昇降部
24c 第1シリンダー
25 スペース部押圧部材
25a 押圧ロッド
25b 第2シリンダー
26 スライダー保持部材
26a 縦溝
27 昇降部材
28 押圧部材
28a,28b 押圧ローラー
29 グリッパー
30 グリッパー移動装置
40 スライダーの挿通装置

Claims (17)

  1. 左右一組の第1及び第2ファスナーテープ(11,12)の対向する側端縁に複数のファスナーエレメント(15)が列設されているエレメント列(3a,3b)と、前記ファスナーエレメント(15)が配設されていないスペース部(13)とが所定間隔毎に交互に形成されており、前記各エレメント列(3a,3b)の一端には、第1ファスナーテープ(11)側に箱棒(5)及び箱体(6)を一体化して有し、第2ファスナーテープ(12)側に蝶棒(7)を有する開離嵌挿具(4)を備え、他端の第1及び第2ファスナーテープ(11,12)の少なくとも1つには上止具(8,9)を備える左右一組の第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の前記左右エレメント列(3a,3b)にスライダー(10)を挿通する挿通方法であって、
    前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を移送して所定位置で停止させることにより、前記スライダー(10)を挿通させる左右エレメント列(3a,3b)を位置決めし、同位置決めしたエレメント列(3a,3b)と、同エレメント列(3a,3b)よりも1つ先行して既に少なくとも一部が噛合状態にあるエレメント列(3a',3b')との間に形成されているスペース部(13)を、前記第1ファスナーストリンガー(1)の側へ向けて、前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させて、前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を左右に屈曲させた状態にする第1工程と、
    前記スライダー(10)を、前記第1ファスナーストリンガー(1)が同スライダー(10)の上下フランジ(17a,17b)間の間隙の側方に位置し、かつ、前記第2ファスナーストリンガー(2)が同スライダー(10)の下翼板(18)上に当接するように、前記エレメント列(3a,3b)の移送方向下流側に隣接するスペース部(13)へ移動させる第2工程と、
    前記左右に屈曲させた状態の第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を、前記第1工程で移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させて、前記第1ファスナーストリンガー(1)のスペース部(13)を前記スライダー(10)の上下フランジ(17a,17b)間の間隙からエレメント案内通路(19a)内に導入する第3工程と、
    前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を移送方向に前進させて、前記エレメント案内通路(19a)内に前記第1ファスナーストリンガー(1)のエレメント列(3a)及び箱棒(5)を導入する第4工程と、
    前記蝶棒(7)を前記スライダー(10)よりも移送方向の前方に移動させた後に後退させることによって、同蝶棒(7)を前記スライダー(10)の肩口からエレメント案内通路(19a)を通して箱体(6)に挿入し、更に、同蝶棒(7)を挿入した開離嵌挿具(4)を後退させて前記左右エレメント列(3a,3b)に前記スライダー(10)を挿通する第5工程と、
    を含んでなることを特徴とするスライダーの挿通方法。
  2. 前記第1工程は、
    前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を、前記上止具(8,9)を前方にして移送すること、
    移送されている前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の前記上止具(8,9)を検知部材(21)で検知し、その検知した信号に基づいて前記ファスナーストリンガー(1,2)を所定位置で停止させることによって、前記エレメント列(3a,3b)を位置決めすること、
    前記先行して噛合状態にあるエレメント列(3a',3b')の開離嵌挿具(4')を挟持部材(24)で挟持すること、
    前記挟持部材(24)を、前記第1ファスナーストリンガー(1)の側へ向けて前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させること、
    を含んでなることを特徴とする請求項1記載のスライダーの挿通方法。
  3. 前記第2工程は、
    前記スライダー(10)を、同スライダー(10)の下翼板(18)が前記スペース部(13)に対向し、かつ、同スライダー(10)の肩口側が前記ファスナーストリンガー(1,2)の移送方向の前方を向くように、スライダー保持部材(26)で保持すること、
    前記スライダー保持部材(26)を上昇させて、前記スライダー(10)を前記スペース部(13)へ移動させること、
    を含んでなることを特徴とする請求項1又は2記載のスライダーの挿通方法。
  4. 前記第3工程は、前記先行する開離嵌挿具(4')を前記挟持部材(24)から解放するとともに、前記第2ファスナーストリンガー(2)をスペース部押圧部材(25)で前記第1工程の移動方向とは反対方向に向けて移動させることを含んでなることを特徴とする請求項2又は3記載のスライダーの挿通方法。
  5. 前記第3工程は、前記先行する開離嵌挿具(4')を挟持している挟持部材(24)を、前記第1工程の移動方向とは反対方向に移動させることを含んでなることを特徴とする請求項2又は3記載のスライダーの挿通方法。
  6. 前記第4工程は、
    前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を移送方向に所定距離だけ前進させるとともに、前記スライダー(10)よりも移送方向の前方に位置する前記第1ファスナーテープ(11)の一部を押圧部材(28)によってテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げることにより、前記第1ファスナーストリンガー(1)の移送面を、直線の状態から下上に屈曲した状態にしながら、前記第1ファスナーストリンガー(1)のエレメント列(3a)を、前記スライダー(10)の後口からエレメント案内通路(19a)内に導入すること、
    前記箱棒(5)を前記スライダー(10)のエレメント案内通路(19a)内に挿入し、更に前記箱体(6)を前記スライダー(10)の後口に当接させること、
    前記第1ファスナーストリンガー(1)で前記押圧部材(28)を押し戻し、前記第1ファスナーストリンガー(1)の移送面が、前記上下に屈曲した状態から直線の状態に戻るときに、前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の前進を停止させること、
    を含んでなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のスライダーの挿通方法。
  7. 前記第1ファスナーストリンガー(1)のエレメント列(3a)を前記エレメント案内通路(19a)内に導入して挿通させる際に、同エレメント列(3a)に形成された前記上止具(8)を前記エレメント案内通路(19a)内で転動させることを含んでなることを特徴とする請求項6記載のスライダーの挿通方法。
  8. 前記第5工程は、
    前記第2ファスナーストリンガー(2)の前記蝶棒(7)の移送方向上流側に隣接するスペース部(13)をグリッパー(29)で把持すること、
    前記グリッパー(29)を移送方向に前進させて、前記蝶棒(7)を前記スライダー(10)よりも移送方向の前方に移動させること、
    前記グリッパー(29)を前記スライダー(10)に向けて湾曲線を描くように後退させて、前記蝶棒(7)を前記スライダー(10)に通して前記箱体(6)に挿入すること、
    前記グリッパー(29)を更に後退させて前記左右エレメント列(3a,3b)に前記スライダー(10)を挿通すること、
    を含んでなることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のスライダーの挿通方法。
  9. 前記第5工程において、
    前記グリッパー(29)を移送方向に前進させる際に、前記スライダー(10)よりも移送方向の前方に位置する前記第2ファスナーテープ(12)の一部を押圧部材(28)によってテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げること、
    前記グリッパー(29)を後退させる際に、前記第2ファスナーテープ(12)が前記押圧部材(28)を押し戻すこと、
    を更に含んでなることを特徴とする請求項8記載のスライダーの挿通方法。
  10. 左右一組の第1及び第2ファスナーテープ(11,12)の対向する側端縁に複数のファスナーエレメント(15)が列設されているエレメント列(3a,3b)と、前記ファスナーエレメント(15)が配設されていないスペース部(13)とが所定間隔毎に交互に形成されており、前記各エレメント列(3a,3b)の一端には、第1ファスナーテープ(11)側に箱棒(5)及び箱体(6)を一体化して有し、第2ファスナーテープ(2)側に蝶棒(7)を有する開離嵌挿具(4)を備え、他端の第1及び第2ファスナーテープ(11,12)の少なくとも1つには上止具(8,9)を備える左右一組の第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の前記左右エレメント列(3a,3b)にスライダー(10)を挿通する挿通装置であって、
    前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を移送して所定位置で停止させることにより、前記スライダー(10)を挿通させる左右エレメント列(3a,3b)を位置決めし、同位置決めしたエレメント列(3a,3b)と、同エレメント列(3a,3b)よりも1つ先行して既に少なくとも一部が噛合状態にあるエレメント列(3a',3b')との間に形成されているスペース部(13)を、前記第1ファスナーストリンガー(1)の側へ向けて、前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させて、前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を左右に屈曲させた状態にする第1装置と、
    前記スライダー(10)を、前記第1ファスナーストリンガー(1)が同スライダー(10)の上下フランジ(17a,17b)間の間隙の側方に位置し、かつ、前記第2ファスナーストリンガー(2)が同スライダー(10)の下翼板(18)上に当接するように、前記エレメント列(3a,3b)の移送方向下流側に隣接するスペース部(13)へ移動させる第2装置と、
    前記左右に屈曲させた状態の第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を、前記第1工程で移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させて、前記第1ファスナーストリンガー(1)のスペース部(13)を前記スライダー(10)の上下フランジ(17a,17b)間の間隙からエレメント案内通路(19a)内に導入する第3装置と、
    前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を移送方向に前進させて、前記エレメント案内通路(19a)内に前記第1ファスナーストリンガー(1)のエレメント列(3a)及び箱棒(5)を導入する第4装置と、
    前記蝶棒(7)を前記スライダー(10)よりも移送方向の前方に移動させた後に後退させることによって、同蝶棒(7)を前記スライダー(10)の肩口からエレメント案内通路(19a)を通して前記箱体(6)に挿入し、更に、同蝶棒(7)を挿入した開離嵌挿具(4)を後退させて前記左右エレメント列(3a,3b)に前記スライダー(10)を挿通する第5装置と、
    を備えてなることを特徴とするスライダーの挿通装置。
  11. 前記第1装置は、
    前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)を移送する移送ローラー(22)と、
    移送されている前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の前記上止具(8,9)を検知し、その検知した信号に基づいて前記ファスナーストリンガー(1,2)を所定位置で停止させることにより、前記エレメント列(3a,3b)を位置決めする検知部材(21)と、
    前記先行して噛合状態にあるエレメント列(3a',3b')の開離嵌挿具(4')を挟持する挟持部材(24)と、
    前記挟持部材(24)を、前記第1ファスナーストリンガー(1)側へ向けて、前記第1及び第2ファスナーテープ面に平行で前記第1及び第2ファスナーストリンガー(1,2)の移送方向と直交する方向に所定距離だけ水平移動させる第1移動部材(24c)と、
    を有してなることを特徴とする請求項10記載のスライダーの挿通装置。
  12. 前記第2装置は、
    前記スライダー(10)を、同スライダー(10)の下翼板(18)が前記スペース部(13)に対向し、かつ、同スライダー(10)の肩口側が前記ファスナーストリンガー(1,2)の移送方向の前方を向くように保持するスライダー保持部材(26)と、
    前記スライダー保持部材(26)を上昇又は下降させる昇降部材(27)と、
    を有してなることを特徴とする請求項10又は11記載のスライダーの挿通装置。
  13. 前記第3装置は、前記第2ファスナーストリンガー(2)を前記第1移動部材(24c)で移動させた方向とは反対の方向に向けて移動させるスペース部押圧部材(25)を有してなることを特徴とする請求項11又は12記載のスライダーの挿通装置。
  14. 前記第3装置は、前記挟持部材(24)を前記第1移動部材(24c)とは反対の方向に移動させる第2移動部材(24c)を有してなることを特徴とする請求項11又は12記載のスライダーの挿通装置。
  15. 前記第4装置は、前記スライダー(10)よりも移送方向の前方に位置する前記第1ファスナーテープ(11)の一部をテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げる押圧部材(28)を有してなることを特徴とする請求項10〜14のいずれかに記載のスライダーの挿通装置。
  16. 前記第5装置は、
    前記第2ファスナーストリンガー(2)の前記蝶棒(7)の移送方向上流側に隣接するスペース部(13)を把持するグリッパー(29)と、
    前記グリッパー(29)を移送方向に前進させるグリッパー前進手段(30)と、
    前記グリッパー(29)を、前記スライダー(10)に向けて湾曲線を描くように後退させた後、更に移送方向に後退させるグリッパー後退手段(30)と、
    を有してなることを特徴とする請求項10〜15のいずれかに記載のスライダーの挿通装置。
  17. 前記第5装置は、前記スライダー(10)よりも移送方向の前方に位置する前記第2ファスナーテープ(12)の一部をテープ移送面よりも押し下げる又は押し上げる押圧部材(28)を更に有してなることを特徴とする請求項16記載のスライダーの挿通装置。
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