JP2007267788A - 外科用x線診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】手動で回転可能なアームの回転中心が映像中心からずれている場合であっても、アームの回転の際に映像中心が変位することを抑えることができる外科用X線装置を提供する。
【解決手段】X線管1とX線検出部3とを対向させた状態で保持するC字状アーム5は、手動で回転可能にアーム保持部7に保持されている。回転角度検出器41はC字状アーム5の回転角度を検出する。演算部45はこの検出結果に基づいて鉛直補正量と水平補正量を算出する。駆動指令部47は算出された鉛直補正量と水平補正量とに従って鉛直駆動機構11と水平駆動機構13とを操作する。これにより、C字状アーム5の回転に伴う映像中心Qの変位を打ち消して、映像中心Qを同じ位置に保つことができる。したがって、X線検出部3から得られる画像に投影される被検体MがC字状アーム5の回転に伴ってずれることがない。
【選択図】図1

Description

この発明は、被検体を透視撮影する外科用X線装置に係り、特に、アームの回転する際に映像中心を同じ位置に保つ心技術に関する。
外科用X線装置は、透視および撮影を行うことができ、手術支援等に用いられている。図4(a)に示すように、本装置は、図示省略の手術台に載置された被検体MにX線を照射するX線管51と、被検体を透過したX線を検出するX線検出部53とが、対向した状態でC字状アーム55に保持されている。C字状アーム55は、アーム保持部57によって回転可能に保持されている。アーム保持部57は、水平支持部59に支持されており、この水平支持部は台車65に搭載されている。台車65にはキャスター67が付設されている。
C字状アーム55は、X線管51とX線検出部53とC字状アーム55との全体の重心の位置を回転中心Pとして回転可能に構成されている。このため、X線管51およびX線検出部53を保持するC字状アーム55全体は回転中心Pにおいてバランスがとられており、C字状アーム55を手動で迅速に回転することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−65941号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
従来の装置は、回転中心PがX線管51から照射されるX線の照射軸E上に位置しない。したがって、照射軸E上の1点である映像中心Qが回転中心Pと一致する場合はない。そして、C字状アーム55を回転させると、映像中心Qの位置が回転中心Pの周囲を回るように変動変位する。このため、一時的に被検体Mの関心領域を映像中心Qに合わせても、C字状アーム55の回転に応じて映像中心Qは被検体の関心領域からずれる。
具体的には、図4(a)に図示するように、照射軸E上の1点を映像中心Qとしてとり、この映像中心Qに検体Mの関心領域を映像中心Qに合わせても、図4(b)に図示するように、C字状アーム55を回転させると映像中心Qの位置は被検体Mの関心領域からずれる。この結果、X線検出部53から得られる画像には、その中央から外れた位置に被検体Mの関心領域が投影されるという不都合がある。
特に、C字状アーム55を回転させつつ種々の撮影角度から被検体Mの関心領域を撮影して多数枚の画像を取得し、これら多数枚の画像に基づいて3次元画像を作る手技においては、映像中心Qと回転中心Pとが一致していることが不可欠である。このため、従来の装置では、3次元画像を作る手技を行うことが極めて困難である。
これに対して、C字状アーム55を回転させる電動駆動機構を備えて、映像中心Qを中心にC字状アーム55を回転させる外科用X線装置もある。しかしながら、このような装置によれば、C字状アーム55の回転中心Pが重心から外れているため、バランスがとれておらず、C字状アーム55を迅速に回転させることが困難であるという不都合がある。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、手動で回転可能なアームの回転中心が映像中心からずれている場合であっても、アームの回転の際に映像中心が変位することを抑えることができる外科用X線装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体を透視撮影する外科用X線装置において、X線を被検体に照射するX線発生源と、被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、前記X線発生源と前記X線検出手段とを対向させて保持するアームと、前記アームを回転可能に保持するアーム保持手段と、前記アーム保持手段を移動させる移動手段と、前記アームの回転量を検出する検出手段と、前記検出手段から得られた検出結果に基づいて前記移動手段を操作して、前記アームが回転する際にX線の照射軸上の1点である映像中心を同じ位置に保つ制御手段と、を備えていることを特徴とするものである。
[作用・効果]請求項1に記載の発明によれば、アーム保持手段を移動させる移動手段を備え、かつ、この移動手段を操作する制御手段を備えることによって、アームの回転に伴う映像中心の変位を打ち消すことができ、映像中心の位置がずれることを抑制することができる。したがって、アームを回転させる前後で映像中心の位置を同じ位置に保つことができ、検出手段から得られる画像においては同じ位置に被検体を投影させることができる。
上述した発明において、前記移動手段は、前記アーム保持手段を水平方向に移動させる水平駆動機構と、前記アーム保持手段を鉛直方向に移動させる鉛直駆動機構とを備えていることが好ましい(請求項2)。アーム保持手段を好適に移動させることができる。
また、上述した発明において、前記制御手段は、前記アームの回転に伴う前記映像中心の変位の水平成分および鉛直成分をそれぞれ打ち消す水平補正量および鉛直補正量を算出する演算部と、前記水平補正量に従って前記水平駆動機構を駆動させ、かつ、前記鉛直補正量に従って前記鉛直駆動機構を駆動させる駆動指令部と、を備えていることが好ましい(請求項3)。演算部と駆動指令部とによって制御手段を適切に構成することができる。
また、上述した発明において、前記アームの回転中心は、前記アームと前記X線発生源と前記X線検出手段との全体の重心の位置であることが好ましい(請求項4)。手動でアームを容易に回転することができる。
なお、本明細書は、次のような外科用X線装置に係る発明も開示している。
(1)請求項1から請求項4のいずれかに記載の外科用X線装置において、前記映像中心は、前記アームの回転中心からX線の照射軸に垂直に下ろした点であることを特徴とする外科用X線装置。
前記(1)に記載の発明によれば、映像中心をアームの回転中心からX線の照射軸に垂直に下ろした点とすることで、回転中心と映像中心の距離を最短にすることができる。このため、アームの回転に伴う映像中心の変位の大きさを最小にすることができ、移動手段によるアーム保持手段の移動量を低減することができる。
(2)被検体を透視撮影する外科用X線装置において、X線を被検体に照射するX線発生源と、被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、前記X線発生源と前記X線検出手段とを対向させて保持するアームと、前記アームを回転可能に保持するアーム保持手段と、前記アーム保持手段を移動させる移動手段と、前記アームの回転量を検出する検出手段と、前記検出手段から得られた検出結果に基づいて前記移動手段を操作して、前記アームの回転中心からX線の照射軸に垂直に下ろした点である映像中心を、前記アームの回転に伴う前記映像中心の変位を打ち消す制御手段と、を備えていることを特徴とする外科用X線装置。
前記(2)に記載の発明によれば、アーム保持手段を移動させる移動手段を備え、かつ、この移動手段を操作する制御手段を備えることによって、アームの回転に伴う映像中心の変位を打ち消すことができる。したがって、アームを回転させる前後で映像中心の位置を同じ位置に保つことができ、検出手段から得られる画像においては同じ位置に被検体を投影させることができる。
この発明に係る外科用X線装置によれば、アーム保持手段を移動させる移動手段を備え、かつ、この移動手段を操作する制御手段を備えることによって、アームの回転に伴う映像中心の変位を打ち消すことができ、映像中心の位置がずれることを抑制することができる。したがって、アームを回転させる前後で映像中心の位置を同じ位置に保つことができ、検出手段から得られる画像においては同じ位置に被検体を投影させることができる。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1を説明する。
図1は、実施例に係る外科用X線装置の概略構成を示すブロック図である。
実施例に係る外科用X線装置は、X線管1と、X線検出部3と、C字状アーム5と、アーム保持部7と水平支持部9等を備えている。
X線管1は、図示省略の手術台に載置される被検体MにX線を照射する。X線検出部3は、被検体Mを透過したX線を検出する。本実施例に係るX線検出部3は、イメージインテンシファイア(I.I.)とTVカメラと(いずれも図示省略)を組み合わせて構成されている。C字状アーム5は、C字型に湾曲した形状を呈し、その両端側においてそれぞれX線管1とX線検出部3とを対向させた状態で保持する。アーム保持部7は、C字状アーム5を回転可能に保持している(図1において回転方向を矢印RAで示す)。ここで、C字状アーム5の回転中心Pは、X線管1とX線検出部3とC字状アーム5との全体の重心の位置と一致させている。また、C字状アーム5には手動操作用のハンドル6が付設されている。水平支持部9は、アーム保持部7を支持している。X線管1とX線検出部3とC字状アーム5とアーム保持部7は、それぞれこの発明におけるX線発生手段とX線検出手段とアームとアーム保持手段とに相当する。
実施例に係る外科用X線装置は、アーム保持部7を鉛直方向に昇降させる鉛直駆動機構11と、アーム保持部7を水平方向に移動させる水平駆動機構13とを備え、これらが台車15に搭載されている。この台車15の下部には、キャスター17が付設されている。以下、鉛直駆動機構11と水平駆動機構13とについて説明する。
鉛直駆動機構11は、鉛直ベース21と、鉛直ラック23と、第1ピニオン27とベアリング29等を備えている。鉛直ベース21は、鉛直方向を長手とする柱状を呈し、その上端が台車15から突き出るように、鉛直方向に摺動可能にベアリング29に保持されて台車15に搭載されている。鉛直ラック23は、鉛直ベース21の側面に設置されている。第1ピニオン27は鉛直ラック23に外接している。この第1ピニオン27は、台車15に固定されているモータ(図示省略)に連結されて回転駆動される。また、鉛直ベース25の上端は、水平支持部9を水平方向に摺動自在に保持している。具体的には、鉛直ベース21の上面に形成される凸部21aが、水平支持部9の下面に形成される案内溝(図示省略)に摺動可能に挿入されている。
また、水平駆動機構13は、水平ラック33と、第2ピニオン37等を備えている。水平ラック33は、水平支持部9の下面に設置されている。第2ピニオン37は水平ラック33に外接している。この第2ピニオン37は、鉛直ベース21に固定設置されているモータ(図示省略)に連結されて回転駆動される。
上述のように構成される鉛直駆動機構11は、第1ピニオン27と連結するモータを正、逆方向に回転駆動させることにより、水平支持部9を鉛直方向に昇降移動させる。また、水平駆動機構13は、第2ピニオン37と連結するモータを正、逆方向に回転駆動させることにより、水平支持部9を水平方向に出退移動させる。これらの結果、水平支持部9に支持されたアーム保持部7も一体となって鉛直方向と水平方向にそれぞれ移動する。
実施例に係る外科用X線装置は、さらに、回転角度検出器41と制御部43とを備えており、制御部43は演算部45と駆動指令部47とを含んでいる。以下、順に説明する。
回転角度検出器41は、C字状アーム5の外周の一部位に設けられ、C字状アーム5の回転角度(回転量)を検出する。この回転角度検出器41としては、ロータリーエンコーダ、または、ポテンショメータ等が例示される。回転角度検出器41は、この発明における検出手段に相当する。
演算部45は、回転角度検出器41の検出結果に基づいて、水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyを算出する。これら水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyは、C字状アーム5の回転に伴う映像中心Qの変位Hの水平成分および鉛直成分とそれぞれ同じ大きさで、かつ、向きが反対である。すなわち、水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyを合成した補正量(移動量)は、C字状アーム5の回転に伴う映像中心Qの変位Hと相殺する関係になる。ここで、映像中心Qとは、X線管1から照射されるX線の照射軸E上の任意の1点である。この映像中心Qは、透視または撮影によってX線検出部3から得られる画像の中央に常に投影される。本実施例では、映像中心Qとして、X線の照射軸Eと、C字状アーム5の回転中心Pから照射軸Eに下ろした垂線との交点としている。
図2を参照して水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyについて具体的に説明する。図2は、映像中心の変位と水平補正量および鉛直補正量の関係を示す図である。図2は、X線管1およびX線検出部3が回転する鉛直平面内を模式的に示しており、この鉛直平面の水平方向、鉛直方向をそれぞれx軸、y軸とする。ここで、説明の便宜上、C字状アーム5の回転中心Pと映像中心Qが水平軸(x軸)上に並んでいるときを基準にして、C字状アーム5が回転角度θだけ回転した場合を仮想する。そして、回転した後の映像中心をQと記載する。ただし、アーム保持部7は移動しないものと仮定する。また、回転中心Pと映像中心Qとの間の偏心距離Lは、装置の構造、寸法から特定できるものであり、既知であるとする。
図示するように、C字状アーム5の回転に伴って、映像中心Qは回転中心P回りに回転角度θだけ回転する。このとき、映像中心Qの変位Hは、映像中心Qから映像中心Qへのベクトルで表される。水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyは、映像中心Qの変位の水平成分と鉛直成分とをそれぞれ打ち消す移動量であるので、数式(1)、(2)のように表せる。ただし、図中のx軸方向、およびy軸方向をそれぞれ正とする。
Dx = L(1−cosθ) (1)
Dy = −Lsinθ (2)
この場合、演算部45の処理としては、記数式(1)、(2)に、回転角度検出器41から得られたC字状アーム5の回転角度θを代入して、水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyを算出する。
駆動指令部47は、算出された水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyに従って、鉛直駆動機構11と水平駆動機構13とを操作してアーム保持部7を水平方向と鉛直方向とにそれぞれ移動させる。
これら演算部45および駆動指令部47を含む制御部43は、所定のプログラムを読み出して実行する中央演算処理装置(CPU)や、偏心距離L等、各種情報を記憶するRAM(Random-Access Memory)や固定ディスク等の記憶媒体等で実現される。
次に、実施例に係る外科用X線装置の動作について説明する。
外科用X線装置を手術台に載置された被検体Mに近づけて、被検体Mの関心領域に映像中心Qを位置させる。次に、術者がハンドル6を握って手動でC字状アーム5を回転する。回転角度検出器41は、C字状アーム5の回転角度を検出する。演算部45は、回転角度検出器41から得られる検出結果に基づいて、水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyとを算出する。駆動指令部47は、算出された水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyとに従って、鉛直駆動機構11と水平駆動機構13とを駆動させる。これにより、アーム保持部7はC字状アーム5と一体に水平方向に水平補正量Dxの分だけ移動し、鉛直方向に鉛直補正量Dyの分だけ移動する。
図3を参照する。図3(a)は、C字状アーム5を回転する前の外科用X線装置の姿勢を模式的に示す図であり、図3(b)はC字状アーム5を回転させた後の外科用X線装置の姿勢を模式的に示す図である。図3(a)の姿勢にある装置において、C字状アーム5を図3(b)に図示する矢印RBの向きに回転させる際、アーム保持部11およびC字状アーム5は、矢印Fの向きに水平移動し、かつ、矢印Fの向きに鉛直下方に降下する。
このような動作の結果、C字状アーム5の回転に伴う映像中心Qの変位Hは、C字状アーム5の水平方向および鉛直方向の移動によって相殺される。すなわち、回転後の映像中心Q(図3(b)参照)は、C字状アーム5を回転させる前(図3(a)参照)と同じ位置にある。したがって、映像中心Qは、回転前後において被検体Mの関心領域に位置させた状態が維持されている。そして、術者の操作により、適宜に透視、または撮影が行われる。
このように、実施例に係る外科用X線装置によれば、鉛直駆動機構11および水平駆動機構13と、これらを操作する制御部43を備えているので、C字状アーム5が回転する際に映像中心Qが変位することを抑制できる。したがって、C字状アーム5の回転の前後において、映像中心Qの位置を同じ位置に保つことができる。よって、透視または撮影によって得られる画像において、投影される被検体Mの関心領域が中央からずれることがない。
また、C字状アーム5の回転中心Pから照射軸Eに垂直に下ろした点を映像中心Qとすることで、回転中心Pと映像中心Qの偏心距離Lを最短にすることができる。このため、C字状アーム5の回転に伴う映像中心Qの変位の大きさを最小にすることができ、鉛直駆動機構11および水平駆動機構13によるアーム保持部11およびC字状アーム5の移動量を低減することができる。
また、C字状アーム5を回転可能に保持するアーム保持部7を備えているので、C字状アーム5を手動で回転させることができる。また、C字状アーム5の回転中心Pを、X線管1とX線検出器3とC字状アーム5との全体の重心の位置としているので、手動で迅速に回転可能なC字状アーム5を好適に実現することができる。
また、回転角度検出器41を備えているので、C字状アーム5の回転角度(回転量)を適切に検出することができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例では、鉛直駆動機構11と水平駆動機構13とは、鉛直ラック23または水平ラック33に第1、第2ピニオン27、37が噛合する機構を備えていたが、鉛直方向または水平方向に駆動することができれば、これに限られない。たとえば、ベルトを回動させて移動させる機構や、螺軸を回転させて移動させる機構によって構成してもよい。
(2)上述した実施例では、各駆動機構11、13の方向は、鉛直方向と水平方向であったが、これに限らず、X線管1とX線検出部3とが回転する鉛直平面内であれば任意の異なる2方向に変更してもよい。この場合であっても、異なる2方向への各補正量を適宜に選択することで、アーム保持部7およびC字状アーム5を所定の位置に移動させることができる。また、リンク機構を採用することで、アーム保持部7およびC字状アーム5を移動させてもよい。
(3)上述した実施例では、映像中心Qとして、C字状アーム5の回転中心Pから照射軸Eに下ろした垂線と、X線の照射軸Eとの交点としたが、これに限られない。すなわち、照射軸Eの点であれば、適宜に映像中心Qとして選択、変更することができる。この場合であっても、X線検出部3から得られる画像の中央に常に投影させることができる。
(4)水平補正量Dxおよび鉛直補正量Dyを求めるとき、回転中心Pと映像中心Qが水平軸上に並ぶときを基準に説明したが、これ以外の位置関係のときを基準にとってもC字状アーム5の回転に伴う映像中心Qの変位は求められるので、適宜に設計変更できる。また、演算部45の処理内容も基準の取り方によって適宜に変更される。
(5)上述した実施例では、C字状アーム5の回転中心Pを、X線管1とX線検出器3とC字状アーム5との全体の重心の位置としたが、C字状アーム5を手動で回転させることができれば、厳密に重心の位置と一致させなくてもよい。
(6)上述した実施例では、X線検出部3はイメージインテンシファイア(I.I.)とTVカメラとを組み合わせて構成したものを例示したが、これに限られない。たとえば、フラットパネル型X線検出器によってX線検出部を構成してもよい。
実施例に係る外科用X線装置の概略構成を示すブロック図である。 映像中心の変位と水平補正量および鉛直補正量の関係を模式的に示す図である。 (a)は、C字状アーム5を回転する前の外科用X線装置の姿勢を模式的に示す図であり、(b)はC字状アーム5を回転させた後の外科用X線装置の姿勢を模式的に示す図である。 従来例に係る外科用X線装置の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 …X線管
3 …X線検出部
5 …C字状アーム
7 …アーム保持部
11 …鉛直駆動機構
13 …水平駆動機構
41 …回転角度検出器
43 …制御部
45 …演算部
47 …駆動指令部
M …被検体
P …回転中心
Q …映像中心
H …変位
Dx …水平補正量
Dy …鉛直補正量
E …照射軸

Claims (4)

  1. 被検体を透視撮影する外科用X線装置において、X線を被検体に照射するX線発生源と、被検体を透過したX線を検出するX線検出手段と、前記X線発生源と前記X線検出手段とを対向させて保持するアームと、前記アームを回転可能に保持するアーム保持手段と、前記アーム保持手段を移動させる移動手段と、前記アームの回転量を検出する検出手段と、前記検出手段から得られた検出結果に基づいて前記移動手段を操作して、前記アームが回転する際にX線の照射軸上の1点である映像中心を同じ位置に保つ制御手段と、を備えていることを特徴とする外科用X線装置。
  2. 請求項1に記載の外科用X線装置において、前記移動手段は、前記アーム保持手段を水平方向に移動させる水平駆動機構と、前記アーム保持手段を鉛直方向に移動させる鉛直駆動機構とを備えていることを特徴とする外科用X線装置。
  3. 請求項2に記載の外科用X線装置において、前記制御手段は、前記アームの回転に伴う前記映像中心の変位の水平成分および鉛直成分をそれぞれ打ち消す水平補正量および鉛直補正量を算出する演算部と、前記水平補正量に従って前記水平駆動機構を駆動させ、かつ、前記鉛直補正量に従って前記鉛直駆動機構を駆動させる駆動指令部と、を備えていることを特徴とする外科用X線装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の外科用X線装置において、前記アームの回転中心は、前記アームと前記X線発生源と前記X線検出手段との全体の重心の位置であることを特徴とする外科用X線装置。
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