JP2007265346A - 処理装置、プログラム及び電子ペン用帳票 - Google Patents

処理装置、プログラム及び電子ペン用帳票 Download PDF

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Abstract

【課題】文字種類を特定するための判別項目を設けることで、電子ペンによる記入情報に基づくOCRの誤認識を減少させ、紛らわしい文字の変換を確実に行うことができる文字認識システムを提供する。
【解決手段】処理システム100において、利用者は、電子ペン10を使用して電子ペン用帳票3に記入を行う。サーバ5は、電子ペン10から記入情報を取得し、各項目への記入内容に対応する項目記入情報を抽出する。さらに、サーバ5は、項目記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定する。また、サーバ5は、チェックマークが記入された判別項目に対応する記入対象項目を特定する。そして、サーバ5は、特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、OCR等により文字認識を行い、特定の文字種類である文字を認識する。
【選択図】図11

Description

本発明は、電子ペン用帳票に記入された文字を認識するための技術に関する。
近年、「電子ペン」、「デジタルペン」などと呼ばれるペン型入力デバイスが登場しており(以下、本明細書では「電子ペン」と呼ぶ。)、その代表的なものとしてスウェーデンのAnoto社が開発した「アノトペン(Anoto pen)」が知られている。アノトペンは、所定のドットパターンが印刷された専用紙(以下、「専用ペーパー」とも呼ぶ。)とペアで使用される。アノトペンは、通常のインクタイプのペン先部に加えて、専用紙上のドットパターンを読み取るための小型カメラと、データ通信ユニットを搭載している。利用者が専用紙上にアノトペンで文字などを書いたり、専用紙上に図案化されている画像をチェックしたりすると、ペンの移動に伴って小型カメラが専用紙上のドットパターンを検出し、利用者が書き込んだ文字、画像などの記入情報が取得される。この記入情報が、データ通信ユニットによりアノトペンから近くのパーソナルコンピュータや携帯電話などの端末装置に送信される。このアノトペンを利用したシステムは、キーボードに代わる入力デバイスとして利用することが可能であり、上述のパーソナルコンピュータやキーボードの使用に抵抗がある利用者にとっては非常に使いやすい。そのため、現在、各種ビジネス上の書類、申込書、契約書等に記入されたデータをデジタル化する手法として、電子ペンを利用したシステムが普及しつつある。
上記のようなシステムにおいて、利用者は電子ペンを使用して所定の書類を作成し、記入内容に対応する記入情報を、ネットワークを通じて当該電子ペン近くの端末装置を介し、所定のサーバに送信することができる。そして、所定のサーバは、受信した記入情報に基づいて様々な処理を行うことができる。この場合、所定のサーバは、受信した記入情報に基づいてOCR(Optical Character Reader)による文字認識処理を行い、テキスト変換を行うことが多い。
しかし、OCRの変換精度は、専用ペーパーに記入される文字種類が多ければ多いほど、誤認識の確率が高くなる。ここで、文字種類とは、例えば、漢字、かな、数字、英字、記号等である。例えば、専用ペーパー上に設けられたメールアドレス記入欄には、数字と英字が混在した文字列が記入される。このとき、数字の「0」と英字の「O」や、数字の「2」と英字の「Z」などを利用者が意識しないで記入すると、OCRが誤認識する確率が非常に高い。そのため、結果として、OCRによる変換後のテキストデータを目視にて確認、修正するといった人為的な作業が増えてしまうという問題が発生していた。
なお、文書画像の文字認識方法(例えば、特許文献1)が知られているが、入力手段が電子ペンではない点、文字そのもののパターン認識により判別する点等で本発明とは異なっている。
特開平11−191135号公報
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、文字種類を特定するための判別項目を設けることで、電子ペンによる記入情報に基づくOCRの誤認識を減少させ、紛らわしい文字の変換を確実に行うことができる文字認識システムを提供することを課題とする。
本発明の1つの観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理する処理装置において、前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目及び判別項目を有しており、前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入される文字が特定の文字種類である場合にチェックマークが記入される項目であって、前記処理装置は、前記記入対象項目及び前記判別項目を対応付けて記憶する記憶手段と、前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段と、前記記入情報から、各項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段と、前記項目記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定する判別項目特定手段と、前記記憶手段に基づいて、前記判別項目特定手段が特定した判別項目に対応する記入対象項目を特定する記入対象項目特定手段と、前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、前記特定の文字種類である文字を認識する文字認識手段と、を備える。
上記のように構成された処理装置において、利用者は、電子ペンを使用して電子ペン用帳票に記入を行う。ここで、電子ペン用帳票には、申込等に必要な事項が記入される記入対象項目と、対応する記入対象項目の文字種類を判別するためにチェックマークが記入される判別項目とが設けられている。ここで、文字種類とは、漢字、かな、数字、英字、記号等、記入対象項目に記入される可能性がある文字の種類である。具体的に、利用者は、記入対象項目に記入された文字が特定の文字種類である場合に、対応する判別項目にチェックマークを記入する。すると、電子ペンは、電子ペンの移動に伴って電子ペン用帳票上のドットパターンを読み取り、利用者が記入した記入内容に関するストロークや座標に関する情報を取得する。これと同時に、電子ペンは、取得したストロークや座標に関する情報を記入情報として処理装置に送信する。処理装置は、まず、記入情報から、各項目への記入内容に対応する項目記入情報を抽出する。さらに、処理装置は、項目記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定する。また、処理装置は、チェックマークが記入された判別項目に対応する記入対象項目を特定する。利用者は、特定の文字種類の文字が記入対象項目に記入された場合、当該記入対象項目に対応する判別項目にチェックマークを記入する。よって、処理装置は、特定した記入対象項目に記入された文字は特定の文字種類であると判断する。そのため、処理装置は、特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、OCR(Optical Character Reader)等により文字認識を行い、特定の文字種類である文字を認識する。これによれば、電子ペンからストロークデータやストロークを画像化したデータ等を記入情報として取得し、OCRにより文字認識及びテキスト変換を行う場合に、誤認識を排除することができる。
上記処理装置の一態様では、前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入される文字の文字種類が数字である場合にチェックマークが記入される項目であって、前記文字認識手段は、前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、数字を認識する。また、上記処理装置の他の一態様では、前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入された文字の文字種類が英字である場合にチェックマークが記入される項目であって、前記文字認識手段は、前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、英字を認識する。これによれば、英字と数字が混在する文字列に対応する記入情報を文字認識する際に、判別項目へのチェックマークの有無に基づいて文字種類を特定することができるため、紛らわしい英字と数字であっても的確に文字認識することができる。
本発明の別の観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理する処理装置において、前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目を有しており、前記処理装置は、前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段と、前記記入情報から、各記入対象項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段と、前記項目記入情報に含まれるストロークが1本であるか否かを判定するストローク判定手段と、ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の上部二分の一以上に位置しているか否かを判定する上部判定手段と、上部判定手段が上部二分の一以上に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をハイフンであると認識するハイフン認識手段と、ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の下部四分の一以下に位置しているか否かを判定する下部判定手段と、下部判定手段が下部四分の一以下に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をアンダースコアであると認識するアンダースコア認識手段と、を備える。
上記のように構成された処理装置において、利用者は、電子ペンを使用して電子ペン用帳票に記入を行う。処理装置は、電子ペンから記入情報を取得し、当該記入情報から各記入対象項目に記入された内容に対応する項目記入情報を抽出する。処理装置は、まず、記入情報から、各記入対象項目への記入内容に対応する項目記入情報を抽出する。さらに、処理装置は、項目記入情報に含まれるストロークが1本であるか否かを判定する。つまり、記入対象項目に記入されたストロークが1本であるか否かを判定する。ここで、ストロークとは、一筆書きによって記入された電子ペンの軌跡である。ストロークが1本であると判定した場合、処理装置は、当該ストロークが記入対象項目の上部二分の一以上に位置しているか、及び、当該ストロークが記入対象項目の下部四分の一以下に位置しているか否かを判定する。具体的に、処理装置は、項目記入情報に含まれる位置座標に基づいて、記入対象項目内におけるストロークの位置を計算することで、上部判定及び下部判定を行う。そして、処理装置は、上部二分の一以上に位置していると判定した場合、ストローク、即ち記入対象項目に記入された文字をハイフンであると認識する。また、処理装置は、下部四分の一以下に位置していると判定した場合、記入対象項目に記入された文字をアンダースコアであると認識する。これによれば、処理装置は、紛らわしい記号同士であっても、記入対象項目内における位置に基づいて、的確にハイフンとアンダースコアを認識することができる。
本発明の別の観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目及び判別項目を有しており、前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入される文字が特定の文字種類である場合にチェックマークが記入される項目であって、前記プログラムは、前記記入対象項目及び前記判別項目を対応付けて記憶する記憶手段、前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段、前記記入情報から、各項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段、前記項目記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定する判別項目特定手段、前記記憶手段に基づいて、前記判別項目特定手段が特定した判別項目に対応する記入対象項目を特定する記入対象項目特定手段、前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、前記特定の文字種類である文字を認識する文字認識手段、として前記コンピュータを機能させる。
本発明の別の観点では、電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目を有しており、前記プログラムは、前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段、前記記入情報から、各記入対象項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段、前記項目記入情報に含まれるストロークが1本であるか否かを判定するストローク判定手段、ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の上部二分の一以上に位置しているか否かを判定する上部判定手段、上部判定手段が上部二分の一以上に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をハイフンであると認識するハイフン認識手段、ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の下部四分の一以下に位置しているか否かを判定する下部判定手段、下部判定手段が下部四分の一以下に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をアンダースコアであると認識するアンダースコア認識手段、として前記コンピュータを機能させる。
上記プログラムをコンピュータにより実行することにより、上述の処理装置を実現することができる。また、上述の処理装置の各態様も同様に実現することができる。
本発明のさらに別の観点では、インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入される電子ペン用帳票であって、前記電子ペンにより文字が記入される記入対象項目と、前記記入対象項目に記入される文字が特定の文字種類である場合にチェックマークが記入され、当該記入対象項目に対応付けられた判別項目と、を有する。これによれば、電子ペンからストロークデータやストロークを画像化したデータ等を記入情報として取得し、OCRにより文字認識及びテキスト変換を行う場合に、判別項目のチェックマークの有無に基づいて文字種類を特定することが可能なため、誤認識を排除することができる。
本発明は、文字種類を特定するための判別項目を設けることで、電子ペンによる記入情報に基づくOCRの誤認識を減少させ、紛らわしい文字の変換を確実に行うことを可能とする。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。まず、本発明のシステムにおいて入力デバイスとして使用される電子ペンの概要について説明する。
[電子ペン]
図1は電子ペンの使用形態を模式的に示す図であり、図2は電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。図1に示すように、電子ペン10は、ドットパターンが印刷された専用ペーパー20と組み合わせて使用される。電子ペン10は、通常のインクペンと同様のペン先部17を備えており、利用者は通常のインクペンと同様に専用ペーパー20上に文字などを書くことになる。
図2に示すように、電子ペン10は、その内部にプロセッサ11、メモリ12、データ通信ユニット13、バッテリー14、LED15、カメラ16及び圧力センサ18を備える。また、電子ペン10は通常のインクペンと同様の構成要素としてインクカートリッジ(図示せず)などを有する。
電子ペン10は、ペン先部17により専用ペーパー20上に描かれたインクの軌跡をデータ化するのではなく、専用ペーパー20上で電子ペン10が移動した軌跡座標をデータ化する。LED15が専用ペーパー20上のペン先部17近傍を照明しつつ、カメラ16が専用ペーパー20に印刷されているドットパターンを読み取り、データ化する。つまり、電子ペン10は専用ペーパー20上で利用者が電子ペン10を移動させることにより生じるストロークを画像データ又はベクトルデータとして取得することができる。
圧力センサ18は、利用者が電子ペン10により専用ペーパー上に文字などを書く際にペン先部17に与えられる圧力、即ち筆圧を検出し、プロセッサ11へ供給する。プロセッサ11は、圧力センサ18から与えられる筆圧データに基づいて、LED15及びカメラ16のスイッチオン/オフの切換を行う。即ち、利用者が電子ペン10で専用ペーパー20上に文字などを書くと、ペン先部17には筆圧がかかる。よって、所定値以上の筆圧が検出されたときに、利用者が記述を開始したと判定して、LED15及びカメラ16を作動する。
カメラ16は専用ペーパー20上のドットパターンを読み取り、そのパターンデータをプロセッサ11に供給する。プロセッサ11は、供給されたドットパターンから、専用ペーパー20上でのX/Y座標を算出する。
プロセッサ11は、利用者の記述が行われる間に、筆圧の配列データ及びX/Y座標データを取得し、タイムスタンプ(時間情報)と関連付けてメモリ12に記憶していく。よって、メモリ12内には利用者の記述内容に対応するデータが時系列で記憶されていく。メモリ12の容量は例えば1Mバイト程度とすることができる。
利用者により送信指示がなされるまでは、取得された全てのデータはメモリ12内に保持される。そして、利用者が送信指示を行うと、データ通信ユニット13により、電子ペン10と所定距離内にある端末装置25へメモリ12内のデータが送信される。基本的には、一度送信指示がなされると、電子ペン10はメモリ12内に記憶していた全てのデータを端末装置25へ送信するため、メモリ12内はクリアされる。よって、送信後にもう一度同じ情報を端末装置25へ送信したい場合には、利用者は専用ペーパー20上に再度記述を行う必要がある。なお、この場合、利用者は専用ペーパー20上にインクペンで書かれた文字などをなぞればよいことになる。
送信指示その他の指示は、利用者が専用ペーパー20上の所定位置に設けられた専用ボックスを電子ペン10でチェックすることにより実行される。専用ボックスの位置座標には、予め送信指示が対応付けられており、プロセッサ11は専用ボックスの位置座標を受信すると、データ通信ユニット13にメモリ12内のデータを供給し、端末装置25への送信を行わせる。なお、電子ペン10は、データの送信完了を電子ペンの振動により示すことができる。また、電子ペン10自体が、送信機能を搭載していることとしてもよい。
バッテリー14は電子ペン10内の各要素に電源供給するためのものであり、例えば電子ペンのキャップ(図示せず)により電子ペン10自体の電源のオン/オフを行うことができる。
このように、電子ペン10は利用者が専用ペーパー20上に記述した文字などに対応する座標データ及び筆圧データを取得して近傍の端末装置25へ送信する機能を有するが、電子ペン10のペン先部17は通常のインクペンとなっているため、専用ペーパー20上に記述した内容はオリジナルの原本として残るという特徴がある。即ち、紙の原本に対して記述するのと同時に、その内容を座標データなどの形態でリアルタイムに電子化することができる。
なお、電子ペン10の標準機能によれば、電子ペン10により得られるデータは、原則として座標データ又はベクトルデータの形態であり、テキストデータではない。但し、電子ペン10は標準機能として、専用ペーパー20上に設けられた専用エリアに記述することにより、英数字に限りテキスト化する機能は備えている。
また、電子ペン10内には、ペン自体及びその所有者に関するプロパティ情報(ペン情報及びペン所有者情報)を保持することができ、アプリケーションから参照することができる。ペン情報としては、バッテリーレベル、ペンID、ペン製造者番号、ペンソフトウェアのバージョン、サブスクリプションプロバイダのIDなどを保持できる。また、ペン所有者情報としては、国籍、言語、タイムゾーン、emailアドレス、空きメモリ容量、名称、住所、ファックス/電話番号、携帯電話番号などを保持することができる。
なお、上記の例におけるデータ通信ユニット13では、Bluetooth(登録商標)の無線伝送、USBケーブルを使用した有線伝送、端子などの接触によるデータ伝送など、各種の方法によって電子ペン10から端末装置25へのデータ送信を行うことが考えられる。
次に、電子ペンにより利用者が記述した内容のX/Y座標データを取得する方法について説明する。前述のように専用ペーパー20には、所定のドットパターンが印刷されている。電子ペン10のカメラ16は、利用者が専用ペーパー20上に記述したインクの軌跡を読み取るのではなく、専用ペーパー20上のドットパターンを読み取る。実際、図1に示すように、LED15による照明エリア及びカメラ16の撮影エリア(照明エリア内に位置する)は、ペン先部17が専用ペーパー20に接触する位置とはずれている。
ドットパターンはカーボンを含む専用インキなどで印刷されており、カメラ16はその専用インキによるパターンのみを認識することができる。専用インキ以外のインキ(カーボンを含まない)により、専用ペーパー上に罫線や枠などを印刷しても、電子ペンはそれらを認識することはない。よって、専用ペーパーを利用して各種申込書などの帳票を作成する際は、専用インキ以外のインキで入力枠や罫線、注意書きなどを印刷する。
ドットパターンは、図3に例示するように、各ドットの位置がデータに対応付けされている。図3の例では、ドットの位置を格子の基準位置(縦線及び横線の交差点)から上下左右にシフトすることにより、0〜3の2ビット情報を表示した例である。このようにして表現された情報の組合せにより、専用ペーパー上の位置座標が決定される。図4(a)に例示するように、縦横2mmの範囲内に36個のドットが格子状に配置され、これらのドットにより示されるデータの配列(図4(b))が、その専用ペーパー上の位置座標と対応付けされている。よって、電子ペン10のカメラ16が図4(a)に示すようなドットパターンを撮影すると、プロセッサ11はカメラ16から入力されるドットパターンのデータに基づいて図4(b)に示すデータ配列を取得し、それに対応する専用ペーパー上の位置座標(即ち、そのドットパターンがその専用ペーパー上のどの位置にあるのか)をリアルタイムで算出する。なお、ドットパターンを認識する最小単位は2mm×2mmであり、カメラ16は毎秒100回程度の撮影を行う。
次に、専用ペーパーについて説明する。専用ペーパーの構造の一例を図5に示す。図示のように、専用ペーパー20は、台紙30上にドットパターン32が印刷され、その上に罫線などの図案34が印刷されている。台紙30は通常は紙であり、ドットパターン32は前述のようにカーボンを含んだ専用インキにより印刷される。また、通常のインキなどにより図案34が印刷される。ドットパターンと図案とは同時に印刷してもよいし、いずれかを先に印刷してもよい。
図案34の例を図6に示す。図6は、ある申込書36の例であり、複数の記入欄38や送信ボックス39が印刷されている。図6には明確に図示されておらず、詳細は後述するが、実際にはドットパターンが申込書36の全面に印刷されており、その上に記入欄38や送信ボックス39が通常のインキにより印刷されている。利用者は、ドットパターンを意識することなく、従来からある申込書と同様に、電子ペン10を使用して必要事項を申込書36の各記入欄38に記入すればよい。
専用ペーパー20上のエリアは大きく2種類のエリアに分けることができる。1つは記入エリアであり、電子ペン10による記述内容をそのまま情報として取り扱うエリアである。図6の例では複数の記入欄38がこれに該当する。もう1つは機能エレメントであり、対応するエリア内を電子ペン10でチェックした際に、予めそのエリアに対して定義されているアクション、指示などを実行するようになっている。図6の例における送信ボックス39がこれに該当する。
送信ボックス39は前述したように電子ペン10内に記憶されているデータを近傍の端末装置25へ送信するための指示を行う際に使用される。利用者が送信ボックス39内に電子ペン10でチェックを入れると、電子ペン10が送信ボックス内のドットパターンを読み取る。当該パターンは送信指示に対応付けられており、電子ペン10内のプロセッサ11はデータ通信ユニット13にメモリ12内の記憶データの送信命令を発する。
ドットパターンの割り当ては、通常、アプリケーション(用紙の種類)毎に行われる。即ち、ある申込書内のドットパターンは1枚の用紙の中で重複することはないが、同一の申込書には全て同じドットパターンが印刷されている。よって、利用者が電子ペン10で必要事項を入力すると、その入力事項がその申込書のどの項目に対するものであるかを、申込書上の座標データから特定することができる。
このように、ドットパターンを印刷した専用ペーパー上に所定の図案を印刷することにより、専用ペーパーを利用した各種申込書が作成できる。利用者は電子ペン10を使用して通常の要領で必要事項を記入すれば、その電子データが自動的に取得される。
上記の例では、ドットパターンは専用ペーパー上にカーボンを含むインキにより印刷されているが、プリンタ及びカーボンを含むインクを使用してドットパターンを通常の紙上にプリントすることも可能である。さらに、専用ペーパー上の図案も印刷ではなく、プリンタにより形成することも可能である。ドットパターンをプリンタにより紙上に形成する場合には、1枚1枚に異なるドットパターンを形成することが可能である。よって、形成されたドットパターンの違いにより、それらの用紙1枚1枚を識別し、区別することが可能となる。
なお、本明細書においては、「印刷」の語は、通常の印刷のみならず、プリンタによるプリントも含む概念とする。
次に、電子ペンにより取得したデータの送信処理について図2を参照して説明する。電子ペン10が取得したデータは、主として利用者が入力した事項のデータであるが、通常はそのデータの送信先であるサービスサーバがどこであるかの情報は含まれていない。その代わりに、その専用ペーパーに関するアプリケーションやサービスを特定する情報が専用ペーパー上のドットパターンに含まれており、利用者の入力作業中に専用ペーパーからその情報が取得されている。よって、電子ペン10から記入情報を受け取った端末装置25は、まず、問い合わせサーバ26に対して、その専用ペーパーに対して入力されたデータをどのサービスサーバ27へ送信すべきかの問い合わせを行う。問い合わせサーバ26は、専用ペーパー毎に、対応するサービスサーバの情報を有しており、端末装置25からの問い合わせに応じて、当該専用ペーパーに関するサービスなどを行うサービスサーバ27の情報(URLなど)を端末装置25へ回答する。それから、端末装置25は、電子ペンから取得した記入情報をそのサービスサーバ27へ送信することになる。
なお、上記の例では端末装置25、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27が別個に構成されているが、これらの幾つか又は全てを1つの装置として構成することも可能である。本実施形態において後述するサーバは、問い合わせサーバ26及びサービスサーバ27を兼ねていることとしている。
[文字認識システム]
次に、本発明の文字認識システムについて説明する。図7に文字認識システム100の概略構成を示す。図7に示す文字認識システムは、電子ペン10により、上述の専用ペーパーに記入された内容に対応する記入情報を取得し、当該記入情報に基づいてOCRによる文字認識を行うシステムである。また、文字認識システムは、文字認識により取得したテキストデータに基づいて、所定のデータ処理を実行するシステムである。なお、本実施形態では、専用ペーパーとして、電子ペン10が認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票(以下、「帳票」と呼ぶ。)3を使用するものとする。
図7に示すように、文字認識システム100は、端末装置25及びサーバ5がネットワーク2を通じて接続されることにより構成される。ここで、ネットワーク2の1つの好適な例はインターネットである。また、端末装置25とは、利用者が使用するパーソナルコンピュータ(以下、「PC」と呼ぶ。)や携帯電話といったネットワークを介してデータの授受が可能な端末装置である。電子ペン10により帳票3に記入された記入内容は、記入情報として端末装置25を介し、サーバ5へ送信される。サーバ5は、取得した記入情報に基づいて、OCRにより文字認識処理を実行する。
ここで、図8を参照し、帳票3について詳しく説明する。図8は、帳票3の例である。帳票3は、図8(a)に示すように、氏名、電話番号及びメールアドレスをそれぞれ記入する氏名欄、電話番号欄及びメールアドレス欄が設けられている。また、本実施形態において、氏名欄、電話番号欄及びメールアドレス欄は、1文字ずつに区切られており、複数の記入対象項目から構成されている。記入対象項目とは、電子ペン10により、申込等に必要な事項が記入される項目である。具体的に、氏名欄を構成する記入対象項目50には、電子ペン10により利用者の氏名の1文字目が記入される。
また、本実施形態においてメールアドレス欄には、数字と英字が混在した文字列が記入される。そのため、メールアドレス欄を構成する各記入対象項目には、対応する判別項目が設けられている。判別項目とは、電子ペン10により、対応する記入対象項目に記入された文字種類を判別するために必要な情報が記入される項目である。ここで、文字種類とは、記入対象項目に記入される可能性がある文字の種類のことであって、例えば、漢字、かな、数字、英字、記号等が挙げられる。
具体的に、本実施形態では、文字種類が数字の場合に、判別項目にチェックマークが記入されるものとする。例えば、図8(b)に示すように、メールアドレス欄において、「NAO1203」と記入された場合、「NAO」に対応する判別項目にはチェックマークを記入しないが、「1203」に対応する判別項目にはチェックマークを記入する。つまり、英字であるアルファベット「O(オー)」を記入した記入対象項目51aに対応する判別項目60aには、利用者はチェックマークを記入しない。一方、数字「0(零)」を記入した記入対象項目51bに対応する判別項目60bには、利用者はチェックマークを記入する。
図8(b)に示すように必要な事項の記入を完了すると、利用者は、電子ペン10を使用し、記入情報を、端末装置25を介してサーバ5へ送信する。つまり、電子ペン10は、帳票3への記入内容に対応するストロークデータや座標データを記入情報としてサーバ5へ送信する。なお、記入情報を送信する方法としては、帳票3上に設けられた送信ボックス39にチェックマークを記入する、電子ペン10に搭載された送信機能を実行する等任意の方法を適用することができる。
電子ペン10から記入情報を取得すると、サーバ5は、予め有している座標テーブルに基づいて、当該記入情報から、各項目への記入内容に対応する項目記入情報を抽出する。
ここで、図9を参照し、座標テーブルについて詳しく説明する。図9は、座標テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。図示のように、座標テーブルは、記入対象項目ID、記入対象項目名、記入対象項目座標データ、判別項目ID、判別項目名及び判別項目座標データから構成されている。記入対象項目IDとは、帳票3を構成する記入対象項目を識別する情報である。記入対象項目名とは、記入対象項目の名称であり、例えば住所欄の1文字目が記入される記入対象項目であれば「住所欄(1文字目)」となる。記入対象項目座標データとは、記入対象項目のドットパターン上における位置座標を示す情報である。判別項目IDとは、記入対象項目に対応する判別項目を識別する情報である。判別項目名とは、判別項目の名称であり、例えばメールアドレス欄の1文字目が記入される記入対象項目に対応するものであれば「メールアドレス判別欄(1文字目)」となる。判別項目座標データとは、判別項目のドットパターン上における位置座標を示す情報である。このような座標テーブルを参照することで、サーバ5は、座標データに基づいて記入情報から、各項目への記入内容に対応する項目記入情報を抽出することができる。
なお、図示のように、記入対象項目に判別項目が対応付けられていない場合、判別項目ID、判別項目名及び判別項目座標データは斜線となる。
サーバ5は、抽出した項目記入情報及び座標テーブルに基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定する。さらに、サーバ5は、チェックマークが記入された判別項目に対応する記入対象項目を特定する。そして、サーバ5は、特定した対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、OCRにより文字認識処理を行う。本実施形態では、記入対象項目に記入する文字の文字種類が数字の場合、対応する判別項目にチェックマークを記入する。そのため、サーバ5は、特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、OCRによる数字に限定した文字認識処理を行う。
なお、対応する判別項目が存在しない記入対象項目や、対応する判別項目にチェックマークが記入されていない記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいても、サーバ5は、OCRによる通常の文字認識処理を行う。
このように、本発明において帳票3には、各記入対象項目に隣接して、記入する文字の文字種類を識別するためのチェックマークが記入される判別項目が設けられている。そのため、利用者は、記入対象項目に特定の文字種類の文字を記入した場合、対応する判別項目にチェックマークを記入する。そして、記入対象項目及び判別項目に記入された内容は記入情報としてサーバ5へ送信される。サーバ5は、記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定し、特定した判別項目に対応する記入対象項目に記入された文字は数字であると特定する。即ち、記入情報には、帳票3への記入内容に対応するストロークデータや座標データと併せて、記入対象項目に記入された文字種類が数字であるか否かといった情報がフラグ等の形式で含まれている。よって、サーバ5は、英字と数字を混同することなく、的確な文字認識を行うことができる。具体的には、図10(a)に示すような数字「0」と英字「O」、図10(b)に示すような数字「1」と英字「l」、図10(c)に示すような数字「2」と英字「Z」といった紛らわしい文字を誤認識することなく、的確に認識することができる。
[サーバ]
次に、サーバ5について詳しく説明する。図11は、処理システム100における、特にサーバ5の内部構成を示す。図示のように、サーバ5は、文字認識プログラム101、記入情報取得機能102、項目記入情報抽出機能103、座標テーブル104、判別項目特定機能105、記入対象項目特定機能106、文字認識機能107及びデータ処理機能108を有する。なお、各機能は、サーバ5が有するCPUが予め用意されたプログラムを実行することにより実現される。
文字認識プログラム101は、端末装置25を介して電子ペン10から取得した記入情報に基づいて、帳票3を構成する記入対象項目に記入された文字を認識するプログラムである。
記入情報取得機能102は、文字認識プログラム101を実行することにより、利用者が電子ペン10を使用して帳票3に記入した記入情報を取得する機能である。
項目記入情報抽出機能103は、記入情報取得機能102が取得した記入情報から、座標テーブル104を参照することにより、各項目に記入された項目記入情報を抽出する機能である。各項目とは、帳票3を構成する記入対象項目や判別項目である。なお、座標テーブル104については、図9を参照して上述しているため、便宜上説明は省略する。
判別項目特定機能105は、項目記入情報抽出機能103が抽出した項目記入情報及び座標テーブル104に基づいて、電子ペン10によりチェックマークが記入された判別項目を特定する機能である。
記入対象項目特定機能106は、座標テーブル104を参照することにより、判別項目特定機能104が特定した判別項目に対応する記入対象項目を特定する機能である。本実施形態においてサーバ5は、記入対象項目特定機能106が特定した記入対象項目に記入された文字は数字であると判断する。
文字認識機能107は、記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、OCR等により文字認識を行う機能である。また、文字認識機能107は、必要に応じて記入情報を、認識した文字に基づくテキストデータに変換する機能である。ここで、項目記入情報には、記入対象項目に記入されたストロークデータやストロークを画像化したデータが含まれている。このとき、文字認識機能107は、記入対象項目特定機能106が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づく場合、OCR等による文字認識によって数字を認識する。具体的には、文字種類が数字であることをOCRが認識した上で、正しい文字に変換する。
なお、記入対象項目特定機能105が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて文字認識を行う方法は、OCRエンジンの構造により処理プロセスが異なる。よって、一旦OCRが解析処理により複数の文字候補を検出し、その中から文字種類が数字であることに基づいて正しい文字を選択して確定することとしてもよい。
データ処理機能108は、文字認識機能107が認識した文字や変換したテキストデータに基づいて、所定のデータ処理を行う機能である。
[文字認識処理]
次に、上述の文字認識システム100により実行される文字認識処理について説明する。図12は、文字認識処理のフローチャートである。
利用者は、まず、電子ペン10を使用して、帳票3が有する記入対象項目及び判別項目に記入を行う。このとき、利用者は、記入対象項目に記入する文字の種類が数字である場合、対応する判別項目にチェックマークを記入する。具体的には、図8(b)に示すように、メールアドレス欄を構成する記入対象項目51bに数字を記入した場合、対応する判別項目60bにチェックマークを記入する。電子ペン10は、帳票3への記入内容に対応する記入情報を、端末装置25を介してサーバ5へ送信する。換言すると、サーバ5は、端末装置25を介して、電子ペン10から記入情報を取得する(ステップS1)。
サーバ5は、座標テーブル104を参照し、記入情報から各項目に記入された項目記入情報を抽出する(ステップS2)。さらに、サーバ5は、座標テーブル104及び項目記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目及びそれに対応する記入対象項目を特定する。そして、サーバ5は、各記入対象項目に対応する判別項目にチェックマークが記入されているか否かを判定する(ステップS3)。対応する判別項目にチェックマークが記入されている場合(ステップS3;Yes)、サーバ5は、記入対象項目には数字が記入されていると判断する。よって、サーバ5は、当該記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいてOCRによる文字認識を行い、数字を認識する(ステップS4)。このとき、サーバ5は、数字のみを認識する。
一方、対応する判別項目が存在しない、又は、対応する判別項目にチェックマークが記入されていない場合(ステップS3;No)、サーバ5は、記入対象項目にはあらゆる種類の文字が記入されている可能性があると判断し、当該記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいてOCRによる文字認識を行う(ステップS5)。このとき、サーバ5は、漢字、かな、英字、数字、記号等あらゆる種類の文字を認識する可能性がある。
そして、サーバ5は、全ての記入対象項目について文字認識を行ったか否かを判定する(ステップS6)。全ての記入対象項目について文字認識を行っていない場合(ステップS6;No)、サーバ5は、ステップS3乃至S6の処理を繰り返し行う。一方、全ての記入対象項目について文字認識を行った場合(ステップS6;Yes)、サーバ5は、認識した文字に基づいて所定のデータ処理を行う(ステップS7)。これにより、文字認識処理は完了する。
このように、本発明によれば、専用ペーパーである紙媒体に手書きした内容をデジタルデータ化する電子ペンと、OCRによる文字認識アプリケーションとを利用したシステムにおいて、図10に示すような紛らわしい文字の変換を確実に行うことができる。具体的には、数字と英字(アルファベット)との誤認識を排除することができる。
なお、本実施形態では、メールアドレス欄にのみ判別項目を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、帳票3における記入対象項目及び判別項目の構成は任意に設定することができる。即ち、メールアドレスのように英字と数字が混同する可能性があり紛らわしい文字列における数字のみならず、帳票3に記入される全ての数字記入行為に対して判別項目にチェックマークを記入するように設定することができる。
また、本実施形態では、記入対象項目に記入される文字の種類が数字の場合に判別項目にチェックマークを記入することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、英字の場合に判別項目にチェックマークを記入することとしてもよい。つまり、判別項目にチェックマークを記入する対象は、任意の文字種類とすることができる。
また、本実施形態では、図11に示すように、サーバ5が各種機能を有することとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各種機能を端末装置25が有することとしてもよい。つまり、電子ペン10から記入情報を取得した端末装置25が、座標テーブル104を予め有しており、文字認識処理を行うこととしてもよい。
[変形例]
上記実施形態では、紛らわしい数字と英字との誤認識の排除について説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、紛らわしい記号同士の誤認識の排除にも適用することができる。具体的に、サーバ5は、項目記入情報に基づいて、図13に示すような記号であるハイフンとアンダースコアとの誤認識を排除することができる。
ハイフンは、図13(a)に示すように、項目の中心付近に記入された1本のストロークである。ここで、ストロークとは、一筆で記入した電子ペン10の軌跡である。一方、アンダースコアは、図13(b)に示すように、項目の下部に記入された1本のストロークである。よって、ストロークとアンダースコアとの差異は、ストロークの位置であるといえる。
このことから、サーバ5は、項目記入情報に含まれるストロークが1本であると判断した場合、当該ストロークの記入対象項目内における位置によって、記入された文字がハイフンであるかアンダースコアであるかを判断する。具体的に、サーバ5は、項目記入情報に含まれる座標データに基づいて、ストロークが記入対象項目の上半分、即ち上部二分の一以上のエリアに存在する場合、OCR等により当該記入対象項目に記入された文字を記号「ハイフン」であると認識する。一方、サーバ5は、項目記入情報に含まれる座標データに基づいて、ストロークが記入対象項目の下部四分の一以下のエリアに存在する場合、OCR等により当該記入対象項目に記入された文字を記号「アンダースコア」であると認識する。ストロークが上部二分の一以上のエリア又は下部四分の一以下のエリアに存在するか否かを判定する方法としては、記入対象項目の総面積に基づいて判定する等任意の方法を適用することができる。
つまり、サーバ5は、項目記入情報に含まれる座標データに基づいて種々の方法により、記入対象項目内におけるストロークの相対的な位置を計算し、「ハイフン」及び「アンダースコア」のどちらであるかを判定する補正機能を有しているものとする。
本発明は、文字種類を特定するための判別項目を設けることで、電子ペンによる記入情報に基づくOCRの誤認識を減少させ、紛らわしい文字の変換を確実に行うことを可能な電子ペン用帳票として利用することができる。
電子ペンの使用形態を模式的に示す図である。 電子ペンの構造を示す機能ブロック図である。 専用ペーパーに印刷されたドットパターンによる情報の表現方法を説明する図である。 ドットパターン及びそれに対応する情報の例である。 専用ペーパーにより構成される帳票の構造を示す。 電子ペン用帳票の例を示す。 文字認識システムの概略構成を示す。 帳票の例である。 座標テーブルのデータ構造を模式的に示す図である。 紛らわしい数字及び英字の例である。 文字認識システムに含まれるサーバの機能ブロック図である。 文字認識処理のフローチャートである。 紛らわしい記号の例である。
符号の説明
2…ネットワーク
3…電子ペン用帳票
5…サーバ
10…電子ペン
11…プロセッサ
12…メモリ
13…データ通信ユニット
14…バッテリー
25…端末装置
26…問い合わせサーバ
27…サービスサーバ
100…文字認識システム

Claims (7)

  1. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理する処理装置において、
    前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目及び判別項目を有しており、
    前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入される文字が特定の文字種類である場合にチェックマークが記入される項目であって、
    前記処理装置は、
    前記記入対象項目及び前記判別項目を対応付けて記憶する記憶手段と、
    前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段と、
    前記記入情報から、各項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段と、
    前記項目記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定する判別項目特定手段と、
    前記記憶手段に基づいて、前記判別項目特定手段が特定した判別項目に対応する記入対象項目を特定する記入対象項目特定手段と、
    前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、前記特定の文字種類である文字を認識する文字認識手段と、を備えることを特徴とする処理装置。
  2. 前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入される文字の文字種類が数字である場合にチェックマークが記入される項目であって、
    前記文字認識手段は、前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、数字を認識することを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入された文字の文字種類が英字である場合にチェックマークが記入される項目であって、
    前記文字認識手段は、前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、英字を認識することを特徴とする請求項1に記載の処理装置。
  4. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理する処理装置において、
    前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目を有しており、
    前記処理装置は、
    前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段と、
    前記記入情報から、各記入対象項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段と、
    前記項目記入情報に含まれるストロークが1本であるか否かを判定するストローク判定手段と、
    ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の上部二分の一以上に位置しているか否かを判定する上部判定手段と、
    上部判定手段が上部二分の一以上に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をハイフンであると認識するハイフン認識手段と、
    ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の下部四分の一以下に位置しているか否かを判定する下部判定手段と、
    下部判定手段が下部四分の一以下に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をアンダースコアであると認識するアンダースコア認識手段と、を備えることを特徴とする処理装置。
  5. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、
    前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目及び判別項目を有しており、
    前記判別項目は、対応する前記記入対象項目に記入される文字が特定の文字種類である場合にチェックマークが記入される項目であって、
    前記プログラムは、
    前記記入対象項目及び前記判別項目を対応付けて記憶する記憶手段、
    前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段、
    前記記入情報から、各項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段、
    前記項目記入情報に基づいて、チェックマークが記入された判別項目を特定する判別項目特定手段、
    前記記憶手段に基づいて、前記判別項目特定手段が特定した判別項目に対応する記入対象項目を特定する記入対象項目特定手段、
    前記記入対象項目特定手段が特定した記入対象項目に記入された項目記入情報に基づいて、文字認識処理を実行することにより、前記特定の文字種類である文字を認識する文字認識手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  6. 電子ペンにより認識可能なドットパターンが印刷された電子ペン用帳票に記入された情報を処理するコンピュータにより実行されるプログラムにおいて、
    前記電子ペン用帳票は、前記電子ペンにより記入される記入対象項目を有しており、
    前記プログラムは、
    前記電子ペンを使用して前記電子ペン用帳票に記入された記入情報を取得する記入情報取得手段、
    前記記入情報から、各記入対象項目に記入された項目記入情報を抽出する項目記入情報抽出手段、
    前記項目記入情報に含まれるストロークが1本であるか否かを判定するストローク判定手段、
    ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の上部二分の一以上に位置しているか否かを判定する上部判定手段、
    上部判定手段が上部二分の一以上に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をハイフンであると認識するハイフン認識手段、
    ストローク判定手段が1本であると判定した場合、前記ストロークの位置座標に基づいて、当該ストロークが前記記入対象項目の下部四分の一以下に位置しているか否かを判定する下部判定手段、
    下部判定手段が下部四分の一以下に位置していると判定した場合、前記記入対象項目に記入された文字をアンダースコアであると認識するアンダースコア認識手段、として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  7. インクペンユニット及び光学的にドットパターンを読み取る読取ユニットを備える電子ペンにより記入される電子ペン用帳票であって、
    前記電子ペンにより文字が記入される記入対象項目と、
    前記記入対象項目に記入される文字が特定の文字種類である場合にチェックマークが記入され、当該記入対象項目に対応付けられた判別項目と、を有することを特徴とする電子ペン用帳票。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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