JP2007259932A - 放射線画像撮影装置及び撮影方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被写体による放射線の吸収線量を、放射線の一度の照射で効率的且つ高精度に計測することのできる放射線画像撮影装置を提供する。
【解決手段】X線管62から射出された放射線を第1検出部60a、60bにより検出し、照射線量演算部66でマンモ44に照射される照射線量を演算するとともに、マンモ44を透過した放射線を第2検出部47により検出し、吸収線量演算部72において、照射線量と、第2検出部47によって検出された透過線量とを用いてマンモ44による吸収線量を演算し、表示部39で表示する。
【選択図】図4

Description

本発明は、放射線源から放射線を射出して被写体に照射し、前記被写体を透過した前記放射線に基づいて放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置及び撮影方法に関する。
例えば、医療分野において、被写体に放射線を照射し、その透過放射線をセンサによって検出し、あるいは、直接X線フイルム等に導くことにより、前記被写体の放射線画像を形成して診断に供することが行われる。この場合、一定期間内に規定以上の放射線が被写体に照射されることを回避するため、放射線画像撮影装置では、被写体の被曝量である吸収線量を計測して管理する必要がある。
吸収線量を計測する方法として、特許文献1に開示された従来技術では、放射線画像撮影装置に被写体を配置しない状態でセンサに直接放射線を照射してその照射線量を検出し、次いで、被写体を配置した状態で放射線を照射して、被写体を透過した放射線を前記センサで検出し、これらの検出値の差に基づき、被写体による放射線の吸収線量を算出して表示するようにしている。
特開平8−66388号公報
ところで、前記のようにして放射線の吸収線量を計測するためには、被写体を配置しないときと、配置したときとで放射線を2度照射しなければならない。この場合、放射線源に対して設定される管電圧、ターゲット、フィルタ、管電流時間積等の撮影条件が変更されると、照射される放射線の線量が変動する。このような変動の影響を回避するには、撮影条件が変更されるたびに放射線を2度ずつ照射するようにすればよいが、その場合、放射線技師に対する負担が増加するとともに、撮影のための作業効率が低下してしまう。
また、特に、マンモ画像を撮影するマンモグラフィ装置においては、押圧板と撮影台との間にマンモを挟持させた状態で撮影を行うため、マンモの厚さによって放射線源と押圧板との距離が変動する。この場合、放射線源と押圧板との間の空気層の幅によって被写体に到達する放射線の線量が異なるため、放射線源に対する押圧板の位置を考慮して吸収線量を算出する必要がある。
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、被写体のない状態で放射線の線量を検出しているため、被写体に照射される放射線の正確な線量を算出することができない。
本発明は、前記の課題を解決するためになされたものであり、被写体による放射線の吸収線量を、放射線の一度の照射で効率的且つ高精度に計測することのできる放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
本発明は、放射線源から放射線を射出して被写体に照射し、前記被写体を透過した前記放射線に基づいて放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置において、
前記放射線源と前記被写体との間であって、前記被写体に照射される前記放射線の照射域外の所定位置に配設され、前記放射線源から射出された前記放射線を検出する第1検出手段と、
前記被写体を透過した前記放射線を検出する第2検出手段と、
前記第1検出手段により検出された前記放射線の線量を用いて、前記被写体に照射される前記放射線の照射線量を演算する照射線量演算手段と、
前記第2検出手段により検出された前記放射線の線量と、前記照射線量演算手段により演算された前記照射線量とを用いて、前記被写体が吸収した前記放射線の吸収線量を演算する吸収線量演算手段と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明は、放射線源から放射線を射出して被写体に照射し、前記被写体を透過した前記放射線に基づいて放射線画像を撮影する放射線画像撮影方法において、
前記放射線源と前記被写体との間であって、前記被写体に照射される前記放射線の照射域外の所定位置に配設される第1検出手段により、前記放射線源から射出された前記放射線を検出するステップと、
前記第1検出手段により前記放射線を検出すると同時に、第2検出手段により前記被写体を透過した前記放射線を検出するステップと、
前記第1検出手段により検出された前記放射線の線量を用いて、前記被写体に照射される前記放射線の照射線量を演算するステップと、
前記第2検出手段により検出された前記放射線の線量と、前記照射線量とを用いて、前記被写体が吸収した前記放射線の吸収線量を演算するステップと、
を含むことを特徴とする。
本発明の放射線画像撮影装置及び撮影方法では、被写体に照射される放射線の照射線量と、被写体を透過した放射線の線量とを個別に計測し、これらの計測値から、被写体による放射線の吸収線量を放射線の一度の照射で効率的且つ高精度に計測することができる。また、放射線の一度の照射で吸収線量を計測できるため、作業者に対する負担が軽減されるとともに、作業効率が向上する。
図1は、本発明の放射線画像撮影装置及び撮影方法が適用されるマンモグラフィ装置12の構成図である。
マンモグラフィ装置12は、立設状態に設置される基台26と、基台26の略中央部に配設される旋回軸28に固定されるアーム部材30と、被写体32に対して放射線を照射する放射線源を収納し、アーム部材30の一端部に固定される放射線源収納部34と、被写体32を透過した放射線を検出して放射線画像情報を取得する固体検出器を収納し、アーム部材30の他端部に固定される撮影台36と、撮影台36に対して被写体32のマンモを押圧して保持する押圧板38とを備える。
放射線源収納部34及び撮影台36が固定されたアーム部材30は、旋回軸28を中心として矢印A方向に旋回することで、被写体32のマンモに対する撮影方向が調整可能に構成される。押圧板38は、アーム部材30に連結された状態で放射線源収納部34及び撮影台36間に配設されており、矢印B方向に変位可能に構成される。
また、基台26には、マンモグラフィ装置12によって検出された被写体32の撮影方向等の撮影情報、被写体32のID情報、管電圧、管電流、ターゲットの種類、フィルタの種類等の撮影条件、後述するようにして演算された被写体32による放射線の吸収線量等を表示する表示部39、及び、前記各情報や条件を設定可能な操作パネル40が配設される。なお、表示部39及び操作パネル40をマンモグラフィ装置12に装備させる代わりに、図示しないコンソールをマンモグラフィ装置12に接続し、このコンソールを用いて各情報等を設定するように構成することもできる。
図2は、放射線源収納部34の内部構成図である。
放射線源収納部34は、ハウジング52内に収納されるモリブデンやタングステン等からなる放射線源であるターゲット54と、ターゲット54に向けて電子線Eを放出する陰極56とを備える。また、ハウジング52は、陰極56から放出された電子線Eがターゲット54に衝突することで生成される放射線X2を、所定の照射野で被写体32の撮影部であるマンモ44に照射する開口部を備える。開口部には、放射線X2を減衰させて被写体32に導くためのフィルタ58が配設される。
ハウジング52の内部であって、フィルタ58が装着された開口部周縁部の所定部位には、ターゲット54から射出された放射線X2よりも広い照射野からなる放射線X1を検出する第1検出部60a、60b(第1検出手段)が配設される。なお、ハウジング52は、放射線を外部に漏出しない重金属を材料として形成される。
図3は、マンモグラフィ装置12における撮影台36の内部構成図であり、撮影台36及び押圧板38間に被写体32の撮影部位であるマンモ44を設定した状態を示す。
撮影台36の内部には、放射線源収納部34に内蔵されたターゲット54からフィルタ58を介して射出された放射線X2に基づくマンモ44の放射線画像情報を蓄積し、電気信号として出力する画像検出器46と、マンモ44と画像検出器46との間に配設され、マンモ44等による散乱放射線を除去するためのブッキ45と、画像検出器46を透過した放射線X2を検出する第2検出部47(第2検出手段)と、画像検出器46に蓄積記録された放射線画像情報を読み取るために、画像検出器46に読取光を照射する読取光源48と、画像検出器46に蓄積されている不要電荷を除去するために、画像検出器46に消去光を照射する消去光源50とを備える。
画像検出器46は、直接変換方式且つ光読出方式の放射線固体検出器であって、マンモ44を透過した放射線X2からなる放射線画像情報を静電潜像として蓄積し、読取光源48からの読取光により走査されることで、静電潜像に応じた電流を発生する。
画像検出器46は、より具体的には、ガラス基板上に形成され、放射線X2を透過する第1導電層と、放射線X2が照射されることで電荷を発生する記録用光導電層と、第1導電層に帯電される潜像極性電荷に対して略絶縁体として作用する一方、潜像極性電荷と逆極性の輸送極性電荷に対して略導電体として作用する電荷輸送層と、読取光が照射されることで電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層と、放射線X2を透過する第2導電層とを順に積層して構成される。記録用光導電層と電荷輸送層との界面には、蓄電部が形成される。
第1導電層及び第2導電層は、それぞれ電極を構成する。第1導電層の電極は、二次元状の平坦な平板電極とされ、第2導電層の電極は、記録される放射線画像情報を画像信号として検出するための所定の画素ピッチからなる多数の線状電極として構成される。線状電極の配列方向が主走査方向、線状電極の延在する方向が副走査方向に対応する。
読取光源48は、例えば、複数のLEDチップを一列に並べて構成されるライン光源と、ライン光源から出力された読取光を画像検出器46上に線状に照射させる光学系とを有し、画像検出器46の第2導電層である線状電極の延在方向と直交する方向にLEDチップが配列されたライン光源を前記線状電極の延在方向に移動させることで画像検出器46の全面を露光走査する。
消去光源50は、短時間で発光/消光し、且つ、残光の非常に小さい光源が好適であり、例えば、読取光源48を構成するLEDチップの配列方向に延在し、且つ、前記配列方向と直交する方向に配列される複数の外部電極型希ガス蛍光ランプを使用することができる。
図4は、マンモグラフィ装置12を構成する制御回路のブロック図である。
マンモグラフィ装置12は、放射線源収納部34に内臓される陰極56及びターゲット54からなるX線管62と、陰極56及びターゲット54間に印加される管電圧を発生する管電圧発生部64と、第1検出部60a、60bによって検出された放射線X1の線量を用いて、マンモ44に照射される放射線X2の照射線量を演算する照射線量演算部66(照射線量演算手段)と、押圧板38の位置から被写体32の厚さを測定する被写体厚さ測定器49と、撮影台36に内臓される第2検出部47によって検出された放射線X2の線量を時間積分して曝射量を算出し、管電圧発生部64にフィードバックすることで、放射線X2の露出制御を行う露出制御部70と、照射線量演算部66で演算した照射線量と第2検出部47により検出した放射線X2の線量とを用いて、マンモ44による放射線X2の吸収線量を演算する吸収線量演算部72(吸収線量演算手段)と、吸収線量を演算するための各種パラメータを記憶するパラメータ記憶部74とを備える。
なお、照射線量演算部66は、操作パネル40によって設定されたフィルタ58の種類、被写体厚さ測定器49によって測定された被写体32の厚さデータ、パラメータ記憶部74から読み出したヒール効果係数(後述)、フィルタ58、空気層、押圧板38の線吸収係数を用いて、マンモ44に照射される放射線X2の照射線量を演算する。また、吸収線量演算部72により演算された吸収線量は、表示部39に表示される。
本実施形態のマンモグラフィ装置12は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について説明する。
先ず、マンモグラフィ装置12に付設された操作パネル40、図示しないコンソール、IDカード等を用いて、被写体32に係るID情報、撮影方法、撮影条件等の設定を行う。この場合、ID情報としては、被写体32の氏名、年齢、性別等の情報があり、マンモグラフィ装置12に接続された上位の装置、あるいは、被写体32が所持するIDカードから取得することが可能である。また、撮影方法としては、被写体32の撮影部位、撮影方向等の情報がある。さらに、撮影条件としては、被写体32の撮影部位等に応じた放射線X2の照射線量を決定する管電圧、管電流、照射時間、X線管62に使用するターゲット54の種類、フィルタ58の種類、ターゲット54から撮影台36までの距離等がある。以下の説明では、これらの情報を操作パネル40を用いて設定し、且つ、表示部39に表示して確認できるものとして説明する。
技師は、指定された撮影方法に従ってマンモグラフィ装置12を所定の状態に設定する。例えば、マンモ44の撮影方法としては、上部から放射線Xを照射して撮影を行う頭尾方向(CC)撮影、側面から放射線Xを照射して撮影を行う側面方向(ML)撮影、斜め方向から放射線Xを照射して撮影を行う内外側斜位(MLO)撮影があり、これらの撮影方法に応じてアーム部材30を旋回軸28を中心に旋回させる。
次に、マンモグラフィ装置12に対して被写体32を指定された撮影状態に設定する。例えば、被写体32の左のマンモ44に対する頭尾方向(CC)撮影を行う場合、図3に示すように、左のマンモ44を撮影台36に載置した後、押圧板38を押し下げ、撮影台36及び押圧板38間にマンモ44を保持させる。
被写体32の撮影部位が撮影台36の所定位置に設定された後、操作パネル40によって設定された管電圧に従って管電圧発生部64を駆動し、放射線源収納部34に収納されているX線管62より放射線を射出して放射線画像の撮影を行う。
すなわち、X線管62を構成する陰極56及びターゲット54間に所定の管電圧が印加され、陰極56から放出された電子線Eがターゲット54に衝突すると、ターゲット54から放射線が射出される。ターゲット54から射出された放射線の中、ハウジング52の開口部に装着されたフィルタ58を通過した放射線X2は、押圧板38を介してマンモ44に照射される。次いで、マンモ44を透過した放射線X2は、撮影台36に収納されている画像検出器46にブッキ45を介して照射される。なお、画像検出器46は、撮影に先立ち、消去光源50からの消去光が全面に照射されて不要電荷が除去された状態となっている。
そこで、第1導電層及び第2導電層間に高電圧を印加した状態において、放射線画像情報を担持した放射線X2が画像検出器46に照射されると、画像検出器46の記録用光導電層内で正負の電荷対が発生し、その負電荷が記録用光導電層と電荷輸送層との界面に形成された蓄電部に蓄積される。この蓄積された負電荷、すなわち、潜像極性電荷の量は、マンモ44を透過した放射線X2の線量に略比例している。なお、記録用光導電層で発生した正電荷は、第1導電層に引き寄せられ、印加されている高電圧の負電荷と結合して消滅する。
一方、マンモ44に照射された放射線X2は、画像検出器46を透過して第2検出部47に入射する。第2検出部47は、放射線X2を検出し、その線量を露出制御部70に供給する。露出制御部70は、供給された線量を時間積分して曝射量を算出し、管電圧発生部64にフィードバックする。管電圧発生部64は、供給された曝射量を、撮影条件に基づいて予め設定されている設定曝射量と比較し、これらが一致した時点で放射線X2の出力を中断する信号をX線管62に出力する。この結果、マンモ44に所定量の放射線X2が照射されて撮影が終了する。
放射線画像の撮影が終了した後、読取光源48が画像検出器46に沿って矢印方向(図4参照)に移動して読取光が照射されると、読取用光導電層に正負の電荷対が発生し、その正電荷が蓄電部に蓄積されている負電荷(潜像極性電荷)に引きつけられるようにして電荷輸送層内を移動し、蓄電部の負電荷と結合して消滅する。一方、読取用光導電層で発生した負電荷は、第2導電層に供給される正電荷と結合して消滅する。このようにして、画像検出器46に蓄積されている負電荷が電荷結合によって消滅し、この電荷結合の際の電荷の移動による電流が画像検出器46内に発生する。この電流値に基づき、マンモ44の放射線画像が形成される。
なお、放射線画像情報が読み取られた画像検出器46には、次の撮影を行うため、消去光源50から発せられた消去光が照射され、蓄積されている不要電荷が除去される。
次に、第1検出部60a、60b及び第2検出部47を用いて、被写体32のマンモ44が吸収する放射線X2の線量を算出する方法について説明する。
マンモグラフィ装置12には、被写体32に照射される放射線X2の照射野を規制する開口部周縁部に第1検出部60a、60bが配設されており、開口部のフィルタ58を通過した放射線X2により被写体32の放射線画像を撮影すると同時に、放射線X2の照射野よりも広い照射野でターゲット54から射出される放射線X1が第1検出部60a、60bによって検出される。
第1検出部60a、60bによって検出された放射線X1は、照射線量演算部66に供給される。照射線量演算部66は、操作パネル40から供給される撮影条件に従ってパラメータ記憶部74から必要なパラメータを読み出すとともに、被写体厚さ測定器49によって測定された被写体厚さデータを取得し、これらのデータを用いてマンモ44に照射される放射線X2の照射線量を演算する。
すなわち、ターゲット54から放出される放射線の線量は、放射角度に依存し、第1検出部60a、60bに向かう放射線X1の線量と、フィルタ58を透過して第2検出部47に向かう放射線X2の線量との比は一定となる(ヒール効果)。そこで、第1検出部60a、60bの配置によって決まっている比を第1検出部60a、60bの配置に係るヒール効果係数kとして設定しておき、このヒール効果係数kをパラメータ記憶部74から読み出す。
第1検出部60a、60bによって検出された放射線X1の線量をIobs1とし、第2検出部47に向かうフィルタ58の直前の放射線X2の線量をI0とすると、線量I0は、
0=k・Iobs1 (1)
として求まる。
次に、フィルタ58の線吸収係数μf及びフィルタ58の厚さxfをパラメータ記憶部74から読み出し、フィルタ58を透過した直後の放射線X2の線量Ifを、
f=I0・exp(−μf・xf) (2)
として求める。
また、空気の線吸収係数μaをパラメータ記憶部74から読み出すとともに、ターゲット54と押圧板38との間の空気層の厚さxaを用いて、押圧板38の直前の放射線X2の線量Iaを、
a=If・exp(−μa・xa) (3)
として求める。なお、空気層の厚さxaは、被写体厚さ測定器49によって測定されたマンモ44の厚さデータと、撮影台36に対するターゲット54の位置とから求めることができる。
さらに、押圧板38の線吸収係数μc及び押圧板38の厚さxcをパラメータ記憶部74から読み出し、押圧板38を透過した直後の放射線X2の線量である照射線量Icを、
c=Ia・exp(−μc・xc) (4)
として求める。
(1)〜(4)式を用いて求めたマンモ44に照射される放射線X2の照射線量Icは、吸収線量演算部72に供給される。なお、撮影条件として変更される可能性のある変数が、例えば、フィルタ58の線吸収係数μf及び厚さxfと、押圧板38の位置によって規定される空気層の厚さxaとであるとすると、これらを変数とするテーブルを作成しておき、このテーブルを用いて照射線量Icを求めるようにしてもよい。
次に、吸収線量演算部72は、照射線量演算部66で求めた照射線量Icと、第2検出部47によって検出された放射線X2の線量とを用いて、マンモ44による放射線X2の吸収線量を演算する。
吸収線量演算部72は、パラメータ記憶部74からブッキ45の線吸収係数μb及びブッキ45の厚さxbをパラメータ記憶部74から読み出し、マンモ44が存在しないとした場合において、ブッキ45を透過した直後の放射線X2の線量Ibを、
b=Ic・exp(−μb・xb) (5)
として求める。
また、パラメータ記憶部74から画像検出器46の線吸収係数μs及び画像検出器46の厚さxsをパラメータ記憶部74から読み出し、マンモ44が存在しないとした場合において、画像検出器46を透過した直後の放射線X2の線量Isを、
s=Ib・exp(−μs・xs) (6)
として求める。
最後に、吸収線量演算部72は、マンモ44によって吸収された放射線X2の吸収線量Iabsを、第2検出部47によって検出した放射線X2の線量Iobs2と、(6)式で算出した線量Isとを用いて、
abs=Is−Iobs2 (7)
として求める。
以上のようにして求められた吸収線量は、表示部39に表示される。
以上説明したように、本実施形態では、マンモ44に放射線X2を照射して放射線画像の撮影を行うと同時に、第1検出部60a、60b及び第2検出部47により放射線X1、X2の線量を検出し、これらの放射線X1、X2の線量を用いてマンモ44で吸収された放射線の吸収線量を計測することができる。この場合、被写体32に過度の負担をかけることなく、一度の放射線の照射で迅速に吸収線量を求めて表示することができる。また、押圧板38の位置に応じて変動する空気層の厚さを考慮して吸収線量を計測するため、マンモグラフィ装置10におけるマンモ44による吸収線量を高精度に求めることができる。
なお、図5に示すように、第1検出部60a、60bを、放射線X1が入射する面を除いて放射線遮蔽部材76a、76bで囲繞することにより、ターゲット54からの散乱放射線や二次放射線の影響を排除し、所望の放射線X1を高精度に検出することができる。また、放射線遮蔽部材76a、76bを接地し、あるいは、正電荷に帯電させておくことにより、ターゲット54で発生した二次電子を放射線遮蔽部材76a、76bにより吸収してノイズを除去することができる。
さらに、第1検出部60a、60bの入射面に金属板等の放射線減衰部材78a、78bを配設することにより、ターゲット54に近接して配置されている第1検出部60a、60bの放射線X1による劣化を防止することができる。
なお、上述した実施形態では、露出制御を行うための第2検出部47により検出した放射線X2の線量を用いて吸収線量を求めるようにしているが、例えば、放射線画像を形成するための画像検出器46によって検出した電流値から被写体32を透過した放射線X2の線量を算出して吸収線量を求めるようにすることもできる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
本実施形態のマンモグラフィ装置の構成図である。 本実施形態のマンモグラフィ装置における放射線源収納部の内部構成図である。 本実施形態のマンモグラフィ装置における撮影台の内部構成図である。 本実施形態のマンモグラフィ装置を構成する制御回路のブロック図である。 図2に示す放射線源収納部の他の構成の説明図である。
符号の説明
12…マンモグラフィ装置 26…基台
32…被写体 34…放射線源収納部
36…撮影台 39…表示部
40…操作パネル 46…画像検出器
47…第2検出部 49…被写体厚さ測定器
54…ターゲット 58…フィルタ
60a、60b…第1検出部 62…X線管
64…管電圧発生部 66…照射線量演算部
70…露出制御部 72…吸収線量演算部
74…パラメータ記憶部 76a、76b…放射線遮蔽部材
78a、78b…放射線減衰部材

Claims (9)

  1. 放射線源から放射線を射出して被写体に照射し、前記被写体を透過した前記放射線に基づいて放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置において、
    前記放射線源と前記被写体との間であって、前記被写体に照射される前記放射線の照射域外の所定位置に配設され、前記放射線源から射出された前記放射線を検出する第1検出手段と、
    前記被写体を透過した前記放射線を検出する第2検出手段と、
    前記第1検出手段により検出された前記放射線の線量を用いて、前記被写体に照射される前記放射線の照射線量を演算する照射線量演算手段と、
    前記第2検出手段により検出された前記放射線の線量と、前記照射線量演算手段により演算された前記照射線量とを用いて、前記被写体が吸収した前記放射線の吸収線量を演算する吸収線量演算手段と、
    を備えることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 請求項1記載の装置において、
    前記照射線量演算手段は、前記第1検出手段により検出された前記放射線の線量と、前記放射線源に対する前記第1検出手段の配置に係るパラメータと、前記放射線源と前記被写体との間に介在する媒体に係るパラメータとに基づいて前記照射線量を演算することを特徴とする放射線画像撮影装置。
  3. 請求項1記載の装置において、
    前記第1検出手段は、前記放射線が入射する入射面を除く周囲が放射線遮蔽部材によって囲繞されることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  4. 請求項3記載の装置において、
    前記放射線遮蔽部材は、接地され、又は、正電荷に帯電して構成されることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  5. 請求項1記載の装置において、
    前記第1検出手段は、前記放射線が入射する入射面に放射線減衰部材が配設されることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  6. 請求項1記載の装置において、
    当該放射線画像撮影装置は、マンモグラフィ装置であることを特徴とする放射線画像撮影装置。
  7. 請求項6記載の装置において、
    前記放射線源と前記被写体との間には、前記被写体を前記第2検出手段に指向して押圧する押圧板が配設され、前記照射線量演算手段は、前記放射線源と前記押圧板との間に介在する空気層に係るパラメータと、前記押圧板に係るパラメータとを用いて前記照射線量を演算することを特徴とする放射線画像撮影装置。
  8. 放射線源から放射線を射出して被写体に照射し、前記被写体を透過した前記放射線に基づいて放射線画像を撮影する放射線画像撮影方法において、
    前記放射線源と前記被写体との間であって、前記被写体に照射される前記放射線の照射域外の所定位置に配設される第1検出手段により、前記放射線源から射出された前記放射線を検出するステップと、
    前記第1検出手段により前記放射線を検出すると同時に、第2検出手段により前記被写体を透過した前記放射線を検出するステップと、
    前記第1検出手段により検出された前記放射線の線量を用いて、前記被写体に照射される前記放射線の照射線量を演算するステップと、
    前記第2検出手段により検出された前記放射線の線量と、前記照射線量とを用いて、前記被写体が吸収した前記放射線の吸収線量を演算するステップと、
    を含むことを特徴とする放射線画像撮影方法。
  9. 請求項8記載の方法において、
    前記第2検出手段により前記被写体を透過した前記放射線を検出すると同時に、前記被写体の放射線透過画像を取得することを特徴とする放射線画像撮影方法。

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