JP4794319B2 - 放射線画像撮影装置 - Google Patents

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この発明は、被撮影体の放射線画像をFPD(Flat Panel Detector)等の固体検出器を利用して撮影する放射線画像撮影装置に関する。
例えば、X線乳房撮影装置(マンモグラフィ装置)等の医療診断等を目的とする放射線画像撮影装置においては、被撮影体を透過した放射線を検出して得た電荷を固体検出素子の蓄電部に一旦蓄積し、該蓄積した電荷を放射線画像情報を表す画像信号に変換して出力する固体検出器が各種提案、実用化されている(特許文献1)。
このような固体検出器では、信号処理の容易化の観点から、固体検出器の出力を積分増幅器で増幅したアナログ画像信号をAD変換器により一旦デジタル値に変換して画像処理を行い、フイルムあるいはディスプレイ上に撮影部位の画像を表示して読影、診断に供するように構成されている。
一般に、AD変換器は、設定されたフルスケール電圧(基準電圧)を出力ビット数(分解能)を全て使用したデジタル値に変換するように構成されている。
AD変換器の出力ビット数を全て使用する技術が各種提案されている(特許文献2、特許文献3)。
特許文献2では、予め入力アナログ信号の最小電圧値と最大電圧値を検出し、AD変換器のフルスケール電圧(基準電圧)を、この最小電圧値と最大電圧値に設定することで、AD変換器の出力ビット数を無駄なく全て使用する画像データ変換装置が提案されている。
特許文献3では、管電圧、管電流、曝射時間等の放射線曝射条件と前記積分増幅器のゲイン制御との対応テーブルを備え、放射線曝射条件に応じて前記対応テーブルを参照して前記積分増幅器のゲインを決定することで、前記積分増幅器の出力振幅がAD変換器のフルスケール電圧となるように調整するX線診断装置が提案されている。
特開2004−154409号公報 特開2000−59221号公報 特開平11−94532号公報
しかしながら、特許文献3で提案されている放射線曝射条件に応じて積分増幅器のゲインを決定する技術では、被撮影体が存在しない撮影箇所での最大レベルで積分増幅器のゲインが決定されることとなるので、AD変換器の出力ビット数を無駄なく全て使用することができないという欠点がある。
また、特許文献2で提案されている技術では、AD変換器の出力ビット数を無駄なく全て使用することができるが、予め入力信号の最小電圧値と最大電圧値を検出してからフルスケール電圧を決定するようにしているので、フルスケール電圧を決定するまでに時間がかかる、すなわち放射線画像の取得時間までに時間がかかるという欠点がある。
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであって、固体検出器により被撮影体の放射線画像を撮影する際に、撮影した放射線画像の信号をデジタル値に変換するAD変換器の出力ビット数を、短時間に簡易に無駄なく全て使用できるように設定することを可能とする放射線画像撮影装置を提供することを目的とする。
この発明に係る放射線画像撮影装置は、被撮影体の放射線画像を固体検出器により撮影し、撮影した放射線画像の信号をAD変換器によりデジタル値に変換する放射線画像撮影装置において、以下の特徴(1)〜(4)を有する。
(1)前記放射線画像撮影装置の撮影台に対して前記被撮影体を設定した際に、前記被撮影体の厚さを検出する厚検出器と、検出した前記被撮影体厚及び前記被撮影体に基づき、撮影した前記放射線画像の信号最大値を予測する信号最大値予測部と、予測された信号最大値が前記AD変換器の出力ビット数で表される最大値に対応するように、前記AD変換器のフルスケール電圧を調整するか前記AD変換器の入力側と前記固体検出器の間に配される増幅器の利得を調整する調整部と、を備えることを特徴とする。
この特徴(1)を有する発明によれば、放射線画像撮影装置の撮影台に対して被撮影体を設定した際に、厚検出器で前記被撮影体の厚さを検出し、検出した前記被撮影体厚及び前記被撮影体に基づき、信号最大値予測部で、撮影した前記放射線画像の信号最大値を予測し、調整部で、予測した信号最大値がAD変換器の出力ビット数で表される最大値に対応するように前記AD変換器のフルスケール電圧を調整するか前記AD変換器の入力側と前記固体検出器の間に配される増幅器の利得を調整するようにしているので、短時間に簡易にAD変換器の出力ビット数を無駄なく全て使用できるように設定することができる。
(2)上記の特徴(1)を有する発明において、前記信号最大値予測部は、撮影した前記放射線画像の信号最大値の予測を、さらに放射線の撮影条件を考慮して予測することを特徴とする。この特徴(2)を有する発明によれば、特徴(1)を有する発明において、撮影した前記放射線画像の信号最大値の予測精度をより上げることができる。
(3)前記放射線画像撮影装置の撮影台に対して前記被撮影体を設定した際に、前記被撮影体の厚さを検出する厚検出器と、検出した前記被撮影体厚及び前記被撮影体に基づき、撮影した前記放射線画像の信号分布を予測する信号分布予測部と、予測された信号分布中、関心領域の最大値が前記AD変換器の出力ビット数で表される最大値に対応するように、前記AD変換器のフルスケール電圧を調整するか前記AD変換器の入力側と前記固体検出器の間に配される増幅器の利得を調整する調整部と、を備えることを特徴とする。
この特徴(3)を有する発明によれば、放射線画像撮影装置の撮影台に対して被撮影体を設定した際に、厚検出器で前記被撮影体の厚さを検出し、検出した前記被撮影体厚及び前記被撮影体に基づき、信号分布予測部で、撮影した前記放射線画像の信号分布を予測し、調整部で、予測された信号分布中、関心領域の最大値が前記AD変換器の出力ビット数で表される最大値に対応するように前記AD変換器のフルスケール電圧を調整するか前記AD変換器の入力側と前記固体検出器の間に配される増幅器の利得を調整するようにしているので、短時間に簡易に関心領域に対してAD変換器の出力ビット数を無駄なく全て使用できるように設定することができる。
(4)上記の特徴(3)を有する発明において、前記信号分布予測部は、撮影した前記放射線画像の信号分布の予測を、さらに放射線の撮影条件を考慮して予測することを特徴とする。この特徴(4)を有する発明によれば、特徴(3)を有する発明において、撮影した前記放射線画像の信号最大レベルの予測精度をより上がることができる。
この発明に係る放射線画像撮影装置では、固体検出器により被撮影体の放射線画像を撮影する際に、撮影した放射線画像の信号をデジタル値に変換するAD変換器の出力ビット数を、短時間に簡易に無駄なく全て使用できるように設定することができる。
図1は、この実施形態に係る放射線画像撮影装置であるマンモグラフィ装置12を含む放射線画像処理システム10の全体構成図である。
放射線画像処理システム10は、被診断者の被撮影体としてのマンモ(乳房)の放射線画像情報を撮影によって取得する放射線画像撮影装置であるマンモグラフィ装置12の他、マンモグラフィ装置12によって取得した放射線画像情報に対して、病変部位の自動検出等の画像処理を行う画像処理部を有する画像処理装置であるCAD(Computer Aided Diagnosis)装置14と、医師による診断を行うため、CAD装置14によって画像処理された放射線画像情報を表示する画像表示装置(ビューア)16、18と、放射線画像情報をフイルム等に出力する画像出力装置(プリンタ)20と、医師による診断結果が付加された放射線画像情報を蓄積するサーバである放射線画像情報蓄積装置22とを備える。これらの装置は、ネットワーク24によって相互に接続される。
図2は、マンモグラフィ装置12の構成図である。マンモグラフィ装置12は、支柱を兼用する基台26と、基台26の略中央部に配置される旋回軸28に固定されるアーム部材30と、被診断者32に対して放射線を照射する放射線源を収納しアーム部材30の一端部に固定される放射線源収納部34と、被診断者32を透過した放射線を検出して放射線画像情報を取得する固体検出器46を収納し、アーム部材30の他端部に固定される撮影台36と、撮影台36に対して被診断者32のマンモを押圧して保持する押圧板38と、アーム部材30内に配される撮影台36と押圧板38との間の距離を被撮影体厚tとして測定する厚検出器39と、を備える。厚検出器39は、例えば磁気スケールあるいはポテンショメータを利用した測長器等を利用することができる。
放射線源収納部34及び撮影台36が固定されたアーム部材30は、旋回軸28を中心として矢印A方向に旋回することで、被診断者32のマンモに対する撮影方向が調整可能に構成される。押圧板38は、アーム部材30に連結された状態で放射線源収納部34及び撮影台36間に設けられており、矢印B方向に変位可能に構成される。
一方、基台26には、マンモグラフィ装置12によって検出された被診断者32の撮影部位、撮影方向等の撮影情報、被診断者32のID情報等を表示するとともに、必要に応じてこれらの情報を設定可能な表示操作部40が設けられる。
図3は、マンモグラフィ装置12における撮影台36の内部構成図であり、撮影台36及び押圧板38間に被診断者32の撮影部位であるマンモ44(被撮影体)を設定した状態を示す。
撮影台36の内部には、放射線源収納部34に内蔵された放射線源から出力された放射線Xに基づく放射線画像情報を蓄積し、電気信号として出力する固体検出器46と、固体検出器46に蓄積記録された放射線画像情報を読み取るために、固体検出器46に読取光を照射する読取光源48と、固体検出器46に蓄積されている不要電荷を除去するために、固体検出器46に消去光を照射する消去光源50と、放射線Xの曝射量を検出するフォトダイオード等により構成される露出器47(露出センサ)とを備える。
固体検出器46は、直接変換方式且つ光読出方式の放射線固体検出器であって、マンモ44を透過した放射線Xからなる放射線画像情報を静電潜像として蓄積し、読取光源48からの読取光により走査されることで、静電潜像に応じた電荷(電流)を発生する。
固体検出器46は、より具体的には、ガラス基板上に形成され、放射線Xを透過する第1導電層と、放射線Xが照射されることで電荷を発生する記録用光導電層と、第1導電層に帯電される潜像極性電荷に対して略絶縁体として作用する一方、潜像極性電荷と逆極性の輸送極性電荷に対して略導電体として作用する電荷輸送層と、読取光が照射されることで電荷を発生して導電性を呈する読取用光導電層と、放射線Xを透過する第2導電層とを順に積層して構成される。記録用光導電層と電荷輸送層との界面には、蓄電部が形成される。
第1導電層及び第2導電層は、それぞれ電極を構成する。第1導電層の電極は、二次元状の平坦な平板電極とされ、第2導電層の電極は、記録される放射線画像情報を画像信号として検出するための所定の画素ピッチからなる多数の線状電極として構成される。線状電極の配列方向が主走査方向、線状電極の延在する方向が副走査方向aに対応する。
読取光源48は、例えば、複数のLEDチップを一列に並べて構成されるライン光源と、ライン光源から出力された読出信号である読取光を固体検出器46上に線状に照射させる光学系とを有し、固体検出器46の第2導電層である線状電極の延在方向と直交する方向(主走査方向)にLEDチップが配列されたライン光源を前記線状電極の延在方向(副走査方向a)に移動(ステップ送り)させることで固体検出器46の全面を露光走査する。
消去光源50は、短時間で発光/消光し、且つ、残光の非常に小さい光源が好適であり、例えば、読取光源48を構成するLEDチップの配列方向に延在し、且つ、前記配列方向と直交する方向に配列される複数の外部電極型希ガス蛍光ランプを使用することができる。
図4は、マンモグラフィ装置12を構成する制御回路のブロック図である。
マンモグラフィ装置12の制御回路は、マイクロコンピュータからなる制御部100の他、制御部100により駆動される放射線源35と、この放射線源35から入射する放射線Xに応じた電荷をアナログ信号の静電潜像として蓄積する固体検出器46と、この固体検出器46に高電圧を供給する高電圧供給部と、読取光源48からの読出信号により固体検出器46の線状電極43に蓄積された電荷を読み出し読み出された電荷(電流)に応じた信号電圧のアナログ値Pを発生する積分増幅器102と、積分増幅器102の出力であるアナログ値PをAD変換して信号電圧のデジタル値Qに変換するAD変換器(ADC)106と、デジタル値Qをメモリに記憶する情報記憶部62と、ネットワーク24に対するインタフェース(I/F)64と、露出器47から供給される放射線Xの曝射量と規定曝射量とを比較し、放射線Xの曝射量が規定曝射量となったことを制御部100に通知する自動露出制御部(AEC)110と、被撮影体厚tを検出し制御部100に供給する厚検出器39とを備える。
制御部100のマイクロコンピュータは、計算機であり、CPU(中央処理装置)、メモリであるROM(EEPROMも含む。)、RAM、その他、入出力装置、計時手段としてのタイマ等を有しており、CPUがメモリに記憶されたプログラムを実行することで各種機能手段(機能部)として機能する。
この実施形態において、制御部100は、調整部124、信号分布予測部122、及び信号最大値予測部123等として機能する。
また、制御部100のメモリである信号分布テーブル112には、図5Aに示すように、被撮影体であるマンモ44を撮影台36と押圧板38との間に設定した際の被撮影体厚tをパラメータとした信号分布120と信号分布121等が比すとグラムの形式で予め記憶されている。
信号分布120、121は、それぞれ、マンモ44に係わるマンモ部信号領域144と、素抜け部に対応する素抜け部信号領域145とを備える。
図5Bは、固体検出器46上でのマンモ44と素抜け部45の領域分布例を示している。
図5Aから分かるように、信号分布120、121上、素抜け部信号領域145ではマンモ部信号領域144より信号値が高くなり、かつ素抜け部信号領域145とマンモ部信号領域144の信号値の間で度数が略ゼロ値なる領域が存在することが分かる。
実線の信号分布120は、マンモ44の想定最大厚(被撮影体最大厚)に対応する予測信号分布であり、点線の信号分布121は、マンモ44の想定最小厚(被撮影体最小厚)に対応する予測信号分布であり、想定最大厚と想定最小厚との間の被撮影体厚t(マンモ厚)に対応する信号分得については、信号分布120と信号分布121とから補間して求めることができる。
なお、信号分布テーブル112は、マンモ44の他、被診断者32の異なる被撮影体(被撮影部位)毎に被撮影体厚との関係で予め取得し、制御部100のメモリに格納しておくことが可能である。
この実施形態に係る放射線画像処理システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について図6のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1の撮影準備工程では、図示しないコンソール、IDカード等を用いて、被診断者32に係るID情報、被診断者32の撮影方法、放射線Xの撮影条件等の設定を行う。この場合、ID情報には、被診断者32の氏名、年齢、性別等の情報があり、ネットワーク24に接続された上位の装置、あるいは、被診断者32が所持するIDカードから取得することが可能である。また、撮影方法には、医師によって指示された撮影部位、撮影方向等の情報があり、ネットワーク24に接続された上位の装置から取得し、あるいは、コンソールから技師が入力することが可能である。これらの情報は、マンモグラフィ装置12の表示操作部40に表示して確認することができる。さらに、放射線Xの撮影条件には、mAs値、管電圧、ターゲット、フィルタ、焦点サイズ等がある。
次いで、技師は、指定された撮影方法及び撮影条件に従ってマンモグラフィ装置12を所定の状態に設定する。例えば、マンモ44の撮影方法としては、上部から放射線Xを照射して撮影を行う頭尾方向(CC)撮影(図3参照)、側面から放射線Xを照射して撮影を行う側面方向(ML)撮影、斜め方向から放射線Xを照射して撮影を行う内外側斜位(MLO)撮影があり、これらの撮影方法に応じてアーム部材30を旋回軸28を中心に旋回させる。
次に、ステップS2において、マンモグラフィ装置12に対して被診断者32を指定された撮影状態に設定する。例えば、被診断者32の左のマンモ44に対する頭尾方向(CC)撮影を行う場合、図3に示すように、左のマンモ44を撮影台36に載置した後、押圧板38を押し下げ、撮影台36及び押圧板38間にマンモ44を保持させる。
ステップS3において、図3に示したように、被診断者32のマンモ44を撮影台36に対して設定した際、この撮影直前の状態において、制御部100は、被撮影体であり扁平とされたマンモ44の被撮影体厚tを厚検出器39により検出する。
ステップS4において、撮影を開始する。この場合、被診断者32の撮影部位が確定した後、放射線源収納部34に収納されている放射線源35を駆動し、放射線Xの曝射を開始し、放射線画像情報の撮影を行う。
押圧板38及び撮影台36間に保持されたマンモ44を透過した放射線Xは、撮影台36に収納されている固体検出器46に照射される。なお、固体検出器46は、撮影に先立ち、消去光源50からの消去光が全面に照射されて不要電荷が除去される。
このとき、放射線Xは、マンモ44が設定されていない部位、すなわち素抜け部45を通じて露出器47に直接曝射される(図3、図4参照)。
高電圧供給部52から第1導電層及び第2導電層間に高電圧を印加した状態において、放射線画像情報を担持した放射線Xが固体検出器46に照射されると、固体検出器46の記録用光導電層内で正負の電荷対が発生し、その負電荷が記録用光導電層と電荷輸送層との界面に形成された蓄電部に蓄積される。この蓄積された負電荷、すなわち、潜像極性電荷の量は、マンモ44を透過した放射線Xの線量に略比例している。なお、記録用光導電層で発生した正電荷は、第1導電層に引き寄せられ、高電圧供給部52から供給された負電荷と結合して消滅する。
ステップS5において、露出器47で検出される曝射中の放射線Xの曝射量が自動露出制御部110において、規定曝射量に達したことが検出されたとき、自動露出制御部110は、制御部100に通知し、ステップS6において、制御部100は放射線源35によるマンモ44に対する曝射を終了させる(撮影を終了させる)。
放射線画像情報の撮影が行われた後、ステップS7において、信号分布予測部122は、被撮影体厚tと被診断者32の部位、ここではマンモ44の情報から撮影した放射線画像の信号分布を予測する。信号分布を予測するには、被診断者32に対応した信号分布テーブル112(図5A参照)を読み出し、検出測定した被撮影体厚tに対する信号分布120、121、あるいはこれらを補間した信号分布を予測信号分布とする。
次いで、調整部124は、ステップS8において予測信号分布中、関心領域の信号最大値がAD変換器106の出力ビット数(分解能)の最大値(出力ビット数が8ビットであれば255)に対応するように積分増幅器102の利得を調整する。
例えば、図7に示すように、調整部124は、予測信号分布が信号分布121である場合には、この信号分布121中、関心領域の信号最大値Smax1が分かるので、この関心領域の信号最大値Smax1がAD変換器106の出力ビット数で表される最大値に対応するように積分増幅器102の利得を調整する。この信号最大値Smax1は、被撮影体厚tが薄いときの解析に必要なAD変換器106の出力範囲になる。また、調整部124は、予測信号分布が信号分布120である場合には、この信号分布120中、関心領域の信号最大値Smax2が分かるので、この関心領域の信号最大値Smax2がAD変換器106の出力ビット数で表される最大値になるように積分増幅器102の利得を調整する。この信号最大値Smax2は、被撮影体厚tが厚いときの解析に必要なAD変換器106の出力範囲になる。
なお、積分増幅器102の利得が固定である場合には、調整部124によりAD変換器106のフルスケール電圧(基準電圧)を信号最大値Smax1、Smax2となるように調整してもよい。もちろん、利得とフルスケール電圧の両方を調整して、AD変換器106の出力ビット数で表される最大値が信号最大値Smax1、Smax2となるように調整してもよい。
また、信号分布予測部122は、被診断者32の部位及び検出した被撮影体厚tに基づき、撮影した放射線画像の信号最大値Smax1、Smax2のみを予測する信号最大値予測部123に代替することができる。この場合には、AD変換器106の出力ビット数に係る最大値(8ビットであれば255、12ビットであれば4096等)を決定する予め、被撮影体厚みtと信号最大値Smax1、Smax2との対応関係を信号最大値テーブル113に記憶しておくようにすればよい。
このようにして、被診断者32の関心領域の信号最大値Smax1、Smax2等がAD変換器106の出力ビット数で表される最大値となるように、積分増幅器102又はAD変換器106のフルスケール電圧が調整された後、ステップS8にて、放射線画像の読み出し処理が行われる。
すなわち、読取光源48が固体検出器46の線状電極43に沿って矢印方向(副走査方向)aに移動して読取光が照射されると、読取用光導電層に正負の電荷対が発生し、その正電荷が蓄電部に蓄積されている負電荷(潜像極性電荷)に引きつけられるようにして電荷輸送層内を移動し、蓄電部の負電荷と結合して消滅する。一方、読取用光導電層で発生した負電荷は、高電圧供給部52から第2導電層に供給される正電荷と結合して消滅する。このようにして、固体検出器46に蓄積されている負電荷が電荷結合によって消滅し、この電荷結合の際の電荷の移動による電流が固体検出器46内に発生する。
固体検出器46の各線状電極で発生した画素毎の信号電荷(信号電流)が積分増幅器102で増幅されたアナログ値PがAD変換器106でデジタル値Qに変換され、情報記憶部62に記憶される。
このようにして、固体検出器46の全面のデジタル値Qが情報記憶部62に記憶される。このとき、情報記憶部62には、図示しない撮影部位判定部によって判定された被診断者32の撮影部位情報が表示操作部40を介して供給されているとともに、図示しないポジション判定部によって判定されたポジション情報が供給されている。従って、情報記憶部62には、被診断者32の撮影部位情報及びポジション情報に関連付けられた状態で放射線画像情報が記憶される。
なお、放射線画像情報の読み取られた固体検出器46には、次の撮影を行うため、消去光源50から発せられた消去光が照射され、蓄積されている不要電荷が除去される。
一方、ネットワーク24に接続されている各装置は、放射線画像情報と、その撮影部位情報及びポジション情報とをネットワーク24を介してマンモグラフィ装置12から取得して所定の処理を行う。
すなわち、CAD装置14は、取得した撮影部位情報及びポジション情報に従い、放射線画像情報に対する病変部位等の自動検出を行い、当該放射線画像情報に病変部位を示すマーキング等の処理を施す。この場合、放射線画像情報に対して撮影部位情報及びポジション情報が付されているため、病変部位等の自動検出処理を容易且つ高精度に行うことができる。
また、画像表示装置16、18では、マンモグラフィ装置12において自動取得した撮影部位情報及びポジション情報と、CAD装置14において検出された病変部位等の情報とをネットワーク24を介して取得し、これらの情報に従い、高精度な診断を行うことができる。
さらに、撮影部位情報、ポジション情報及び放射線画像情報は、必要に応じて、ネットワーク24を介して画像出力装置20及び放射線画像情報蓄積装置22に送信され、画像出力装置20を用いてフイルム等に出力するとともに、放射線画像情報蓄積装置22に蓄積保存することができる。
なお、放射線画像処理システム10を構成するネットワーク24としては、有線LAN、無線LAN、赤外線通信、シリアルケーブルを介した通信、電話線によるもの等により構成することができる。ネットワーク24は、例えば、DICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)方式によるプロトコルに従って情報の授受を行うものとして構成すると好適である。
また、この実施形態は、ネットワーク24を介することなく、メモリカードに撮影部位情報、撮影方向情報及び放射線画像情報を保持させ、このメモリカードを介して情報の授受を行うようにしてもよい。
以上説明したように上述した実施形態によれば、マンモグラフィ装置12の撮影台36に対して被撮影体であるマンモ44を設定した際に、厚検出器39で被撮影体厚tを検出し、検出した被撮影体厚t及び被撮影体がマンモ44であることに基づき、信号最大値予測部123で、撮影した放射線画像の信号最大値を予測し、調整部124で、予測した信号最大値がAD変換器106の出力ビット数で表される最大値に対応するようにAD変換器106のフルスケール電圧を調整するかAD変換器106の入力側と固体検出器46の間に配される積分増幅器102の利得を調整するようにしているので、短時間に簡易にAD変換器106の出力ビット数を無駄なく全て使用できるように設定することができる。
また、マンモグラフィ装置12の撮影台36に対して被撮影体であるマンモ44を設定した際に、厚検出器39で被撮影体厚tを検出し、検出した被撮影体厚t及び被撮影体がマンモ44であることに基づき、信号分布予測部122で、撮影した放射線画像の信号分布120、121等を予測し、調整部124で、予測された信号分布120、121中、関心領域の最大値が前記AD変換器の出力ビット数で表される最大値Smax1、Smax2に対応するようにAD変換器106のフルスケール電圧を調整するかAD変換器106の入力側と固体検出器46の間に配される積分増幅器102の利得を調整するようにしているので、短時間に簡易に関心領域に対してAD変換器106の出力ビット数を無駄なく全て使用できるように設定することができる。
この場合、信号最大値予測部123又は信号分布予測部122は、放射線Xの撮影条件であるmAs値、管電圧、ターゲット、フィルタ、焦点サイズ等が考慮された信号最大値テーブル113又は信号分布テーブル112を用いることで、撮影した放射線画像の信号最大値の予測又は信号分布の予測の各予測精度をより上げることができる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
この実施形態に係る放射線画像撮影装置を含む放射線画像処理システムの全体構成図である。 この実施形態に係る放射線画像撮影装置としてのマンモグラフィ装置の構成図である。 マンモグラフィ装置における撮影台の内部構成図である。 制御回路のブロック図である。 図5Aは、信号分布予測テーブルの説明図、図5Bは、固体検出器に照射される放射線分布の説明図である。 この実施形態に係る放射線画像撮影装置の動作説明に供されるフローチャートである。 AD変換器の出力ビット数で表される最大値と信号最大値との対応付けの説明図である。
符号の説明
10…放射線画像処理システム 12…マンモグラフィ装置
32…被診断者 39…厚検出器
44…マンモ(被撮影体) 46…固体検出器
47…露出器 100…制御部
102…積分増幅器 106…AD変換器
112…信号分布テーブル 113…信号最大値テーブル
122…信号分布予測部 124…調整部

Claims (3)

  1. 被撮影体の放射線画像を固体検出器により撮影し、撮影した前記放射線画像の信号をAD変換器によりデジタル値に変換する放射線画像撮影装置において、
    前記放射線画像撮影装置の撮影台に対して前記被撮影体を設定した際に、前記被撮影体の厚さを検出する厚検出器と、
    前記被撮影体の厚さをパラメータとした信号分布がヒストグラム形式で記憶された信号分布テーブルと、
    前記被撮影体の想定最大厚に対応する信号分布と、前記被撮影体の想定最小厚に対応する信号分布とを前記信号分布テーブルから読み出し、前記想定最大厚に対応する信号分布と前記想定最小厚に対応する信号分布とから、前記被撮影体の厚さに対応する信号分布を補間して求めることで、撮影した前記放射線画像の信号分布を予測する信号分布予測部と、
    予測された前記信号分布中、前記被撮影体の領域の最大値が前記AD変換器の出力ビット数で表される最大値に対応するように、前記AD変換器のフルスケール電圧を調整するか前記AD変換器の入力側と前記固体検出器の間に配される増幅器の利得を調整する調整部と、
    を備え、
    前記信号分布は、被撮影体信号領域と、素抜け信号領域とに分けられ、前記被撮影体信号領域の信号値と前記素抜け信号領域の信号値との間で、度数が略0となる領域があり、
    前記被撮影体の領域の最大値は、前記信号分布のヒストグラムの前記度数が略0となる値である
    ことを特徴とする放射線画像撮影装置。
  2. 請求項1記載の放射線画像撮影装置において、
    前記被撮影体は、マンモである
    ことを特徴とする放射線画像撮影装置。
  3. 請求項1又は2記載の放射線画像撮影装置において、
    前記信号分布予測部は、撮影した前記放射線画像の前記信号分布の予測を、さらに放射線の撮影条件を考慮して予測する
    ことを特徴とする放射線画像撮影装置。
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