JP2007258374A - 配線回路基板 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実装部7と位置決めマーク部8とを備える実装領域6が形成された配線回路基板1の位置決めマーク部8において、電解めっきにより、接続部15とマーク導体層14とを順次形成する。この電解めっきにおいて、導体パターン4とは独立して、金属支持基板2からベース絶縁層3の第3開口部16を介して給電して、接続部15とマーク導体層14とを、順次形成する。さらに、マーク導体層14の上に、マークめっき層17を、金属支持基板2から給電する電解めっきにより、形成する。
【選択図】図2
Description
例えば、電子部品パターンおよびICマークが形成されるプリント基板において、パターン認識装置により、これら電子部品パターンおよびICマークの位置を認識することにより、電子部品と電子部品パターンとのずれが生じないようにしながら、電子部品をプリント基板の上に実装することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
本発明の目的は、正確に位置決めマークを認識して、正確に電子部品が実装される実装位置を位置決めすることができ、電子部品を適切な実装位置に実装することのできる、配線回路基板を提供することにある。
また、本発明の配線回路基板では、前記マーク導体層と前記接続部とが、一体的に連続して形成されていることが好適である。
配線回路基板1は、長手方向に延びるように形成されており、この配線回路基板1には、長手方向に沿って間隔を隔てて配置される複数の実装領域6が設けられている。
各実装領域6は、図示しない電子部品を実装するための実装部7と、位置決めマーク部8とを備えている。
端子部10は、ベース絶縁層2の上において、実装(載置)される電子部品の端子部に対応するように配置されている。すなわち、端子部10は、長手方向に間隔を隔てて配置され、一方側端子部10Aと、他方側端子部10Bとを備えている。
他方側端子部10Bは、幅方向に互いに間隔を隔てて複数設けられており、各配線11の他端部がそれぞれ接続されるように、長手方向に延びる平面視略矩形状の角ランドとして形成されている。
端子部10は、各一方側端子部10Aの幅が、各他方側端子部10Bの幅と同一であって、例えば、150〜500μm、好ましくは、200〜300μm、各一方側端子部10A間の間隔が、各他方側端子部10B間の間隔と同一であって、例えば、150〜500μm、好ましくは、200〜300μm、各一方側端子部10Aの長さが、各他方側端子部10Bの長さと同一であって、例えば、0.5〜5mm、好ましくは、0.7〜2mmに設定されている。
また、実装部7には、実装される電子部品の大きさに応じて、カバー絶縁層5が開口される第1開口部12が形成されており、この第1開口部12により、実装部7が区画されている。
金属めっき層19は、カバー絶縁層5の第1開口部12から露出する端子部10と配線11とを保護して、その耐食性を向上させている。
位置決めマーク部8は、図1に示すように、各実装領域6において、実装部7の近傍に設けられ、実装部7の幅方向一方外側に配置されている。より具体的には、位置決めマーク部8は、導体パターン4とは独立して設けられ、実装部7の端子部10の幅方向最外側(右側)の一方側端子部10Aと、間隔を隔てて隣接配置されている。
第2開口部13は、平面視略正方形状に、後述する位置決めマーク9を囲むように形成されている。
位置決めマーク9は、第2開口部13から完全に露出されるように、第2開口部13の内周縁から間隔を隔てて、平面視において第2開口部13の略中央に設けられており、接続部15と、接続部15およびベース絶縁層2の上に形成されるマーク導体層14と、そのマーク導体層14の上に形成されるマークめっき層17とを備えている。
マーク導体層14は、接続部15の上で、かつ、ベース絶縁層3の上に形成されている。また、マーク導体層14は、接続部15よりやや大きい平面視円形状に形成され、接続部15に対して同心円上に配置されている。マーク導体層14の周縁は、カバー絶縁層5における第2開口部13の内周縁と間隔を隔てて配置されている。
マークめっき層17は、後述する画像認識カメラ18による位置決めマーク9の位置決めにおいて、その周辺部に形成されるベース絶縁層3とのコントラストを明確にして、画像認識カメラ18に認識させるものであって、マーク導体層14の上に形成されている。より具体的には、マークめっき層17は、マーク導体層14の上面および側面(周側面)に、形成され、マーク導体層14を被覆するように形成されている。
この方法では、まず、図3(a)に示すように、金属支持基板2を用意する。
金属支持基板2としては、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、銅−ベリリウム、りん青銅などの金属が用いられる。好ましくは、ステンレスが用いられる。なお、ステンレスには、AISI(米国鉄鋼協会)の規格に基づいて、例えば、SUS301、SUS304、SUS305、SUS309、SUS310、SUS316、SUS317、SUS321、SUS347などが用いられる。また、その厚みは、例えば、3〜100μm、好ましくは、10〜70μm、さらに好ましくは、15〜60μmである。
ベース絶縁層3は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの樹脂からなる。耐熱性の観点からは、好ましくは、ポリイミド樹脂からなる。ベース絶縁層3の厚みは、例えば、3〜50μm、好ましくは、5〜30μmである。
導体パターン4と、接続部15およびマーク導体層14とは、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、またはこれらの合金などの導体からなり、好ましくは、銅からなる。
アディティブ法では、まず、ベース絶縁層3の全面(上面および側面)およびベース絶縁層3から露出する金属支持基板2の上面に、導体薄膜を形成する。導体薄膜は、スパッタリング、好ましくは、クロムスパッタリングおよび銅スパッタリングにより、クロム薄膜と銅薄膜とを積層する。
このようにして形成される導体パターン4の厚みは、例えば、マーク導体層14の厚みと同一であって、例えば、3〜50μm、好ましくは、5〜20μmである。また、接続部15の厚みは、ベース絶縁層3の厚みと同一である。
カバー絶縁層5は、ベース絶縁層3で例示した樹脂と同様の樹脂からなる。
カバー絶縁層5を上記したパターンで形成するには、特に制限されず、公知の方法が用いられる。例えば、感光性樹脂(感光性ポリアミック酸樹脂)のワニスを、ベース絶縁層3、導体パターン4およびマーク導体層14の表面の全面に塗布し、塗布されたワニスを乾燥して、カバー皮膜を形成する。次いで、カバー皮膜を、フォトマスクを介して露光した後、必要により加熱後、現像によりパターンを形成させ、その後、例えば、減圧下、250℃以上で加熱することにより、硬化(イミド化)させる。
この方法では、次いで、図3(e)に示すように、カバー絶縁層5の第1開口部12から露出する端子部10および配線11の表面に金属めっき層19を形成すると同時に、マーク導体層14の表面(上面および側面)にマークめっき層17を形成する。
金属めっき層19とマークめっき層17とは、例えば、電解めっきまたは無電解めっきにより、好ましくは、金属支持基板2を陰極として、金属支持基板2から第3開口部16および図示しない第4開口部を介して給電する電解めっきにより、同時に形成する。
そして、このようにして得られる配線回路基板1では、図2(b)に示すように、その実装部7の位置決めマーク9の映像を、画像認識カメラ18に取得させて、この画像認識カメラ18によって、位置決めマーク9の基準位置C1(例えば、中心位置C1)を認識させる。
そして、この配線回路基板1では、位置決めマーク9の形成において、金属支持基板2から給電すれば、接続部15およびマーク導体層14を順次形成することができるので、図6(a)および図6(b)に示すような導体パターン46から連続するめっきリード40を形成せずに、導体パターン4とは独立してマーク導体層14を設けることができる。
そのため、位置決めマーク9は、その平面視における形状が、マーク導体層14のみの形状、すなわち、マーク導体層14の円形状と同一の円形状のマークめっき層17の形状に、形成されるので、画像認識カメラ18に、正確に位置決めマーク9を認識させて、正確に電子部品の実装位置を位置決めすることができる。その結果、電子部品を適切な実装位置に実装することができる。
また、この配線回路基板1では、マーク導体層14と接続部15とが、一体的に連続して形成されている。そのため、マーク導体層14と接続部15とをともに1つの工程で形成することができるので、製造工程の簡略化を図ることができる。
上記説明においては、配線回路基板1の各実装領域6では、位置決めマーク部8における位置決めマーク9の形状を、平面視円形状に形成したが、その形状は、特に制限されない。
位置決めマーク9において、接続部15の1辺の長さは、例えば、50〜500μm、好ましくは、100〜200μm、マーク導体層14の1辺の長さは、例えば、100〜2000μm、好ましくは、200〜1000μmに設定されている。
マークめっき層17は、平面視円形状であり、その直径は、例えば、100〜2000μm、好ましくは、200〜1000μmに設定されている。
実施例1
厚み50μmの金属支持基板を用意した(図3(a)参照)。
次いで、金属支持基板の表面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、スピンコーターを用いて均一に塗布し、次いで、塗布されたワニスを、90℃で15分加熱することにより、ベース皮膜を形成した。その後、そのベース皮膜を、フォトマスクを介して、700mJ/cm2で露光させ、190℃で10分加熱した後、アルカリ現像液を用いて現像した。その後、1.33Paに減圧した状態で、385℃で硬化させることにより、感光性ポリイミドからなるベース絶縁層を、第3開口部および第4開口部が開口されるパターンで、形成した(図3(b)参照)。
次いで、アディティブ法により、ベース絶縁層の上面に、導体パターンを形成すると同時に、位置決めマーク部において、金属支持基板の上面に、接続部と、接続部およびベース絶縁層の上に、マーク導体層とを形成した(図3(c)参照)。
次いで、導体薄膜の上面に、めっきレジストを形成した後、金属支持基板を陰極として、金属支持基板から給電することにより、電解銅めっきした。その後、めっきレジストおよびそのめっきレジストが積層されていた部分の導体薄膜を除去した。
また、導体パターンの厚みは、マーク導体層の厚みと同一であり、12μmであった。また、接続部の厚みは、ベース絶縁層の厚みと同一であった。
次いで、ベース絶縁層、導体パターンおよびマーク導体層の表面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、スピンコーターを用いて均一に塗布し、次いで、塗布されたワニスを、90℃で15分加熱することにより、カバー皮膜を形成した。その後、そのカバー皮膜を、フォトマスクを介して、700mJ/cm2で露光させ、190℃で10分加熱した後、アルカリ現像液を用いて現像した。その後、1.33Paに減圧した状態で、385℃で硬化させることにより、ベース絶縁層の上に、導体パターンを被覆するように、かつ、実装部の第1開口部および位置決めマーク部の第2開口部が開口されるパターンで、感光性ポリイミドからなるカバー絶縁層を、形成した(図3(d)参照)。
次いで、カバー絶縁層の第1開口部から露出する端子部および配線の表面に金属めっき層を形成すると同時に、マーク導体層の表面にマークめっき層を、電解金めっきにより形成した(図3(e)参照)。
これにより、配線回路基板を得た。
実施例2
カバー絶縁層の形成において、位置決めマーク部におけるカバー絶縁層が、マーク導体層の周縁を被覆するように、形成した以外は、実施例1と同様にして、配線回路基板を得た(図5(a)および(b)参照)。
(評価)
実施例1および実施例2により得られた配線回路基板において、画像認識カメラに、位置決めマークのマークめっき層を認識させることにより、正確に電子部品の実装位置を位置決めできることを確認した。
2 金属支持基板
3 ベース絶縁層
4 導体パターン
9 位置決めマーク
10 端子部
14 マーク導体層
15 接続部
17 マークめっき層
Claims (3)
- 金属支持基板と、前記金属支持基板の上に形成されるベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の上に形成され、電子部品と接続される端子部を有する導体パターンと、前記電子部品が実装される実装位置を位置決めするための位置決めマークとを備え、
前記位置決めマークは、
前記ベース絶縁層の上に、前記導体パターンとは独立して設けられ、前記端子部と間隔を隔てて隣接配置されるマーク導体層と、前記マーク導体層と前記金属支持基板とを接続する接続部と
を備えていることを特徴とする、配線回路基板。 - 前記位置決めマークは、さらに、前記マーク導体層の上に形成されるマークめっき層を備えていることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
- 前記マーク導体層と前記接続部とが、一体的に連続して形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板。
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